JP2020151867A - ストランド引き取りシステム及びストランドの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の目的は、高押出量で、ストランド本数が増えた場合においても、両外側のストランドがストランドガイドの溝から外れることを防止し、収率を向上させる、ストランド引き取りシステム及びそれを用いたストランドの製造方法を提供することにある。【解決手段】本発明のストランド引き取りシステムは、熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する押出機と、前記押出機先端に装着された、オリフィス間ピッチPdが8〜20mm、オリフィス数が20〜200個のダイプレートと、前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する第一ストランドガイドと、を有し、PT/PdTが1.01〜1.6、溝ピッチPが8〜15mm、前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、M/Hが1.0より小さく、中心側の内壁に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分を備え、前記溝の底に円弧状部分を有し、前記円弧状部分の半径Rが2〜5mmであることを特徴とする。【選択図】図1
Description
本発明は、ストランド引き取りシステム及びストランドの製造方法に関する。
押出機で溶融混練した熱可塑性樹脂溶融物を押出機ダイ部のダイプレートオリフィス出口からストランドとして排出し、前記排出されたストランドを冷却水槽(本明細書において「ストランドバス」と称する場合がある。)の水中に浸漬させる際、ストランドを安定させるために溝付きのストランドガイドにかけて、ストランドを冷却することは知られている。又、ストランドを安定させるために前記ストランドガイドをストランドバス長さ方向に複数個使用することは当該事業者では周知の技術である。
ストランドを安定化するストランドガイドとして、特許文献1〜3に記載のものが知られている。
特許文献1には、ダイプレートオリフィス出口とストランドバス水面間距離を50〜100mm程度にし、前記ストランドを安定させるためにストランドガイドやストランドガイドローラー(回転式、非回転式)にストランドの横ぶれ防止用の溝を付け、さらに、溝が付いたストランドガイドやストランドガイドローラーの設置位置をストランドがストランドバスの着水点より、50〜250mm下流側にする技術が開示されている。
特許文献2には、溝付きのストランドガイドローラーの速度をストランドの引き取り速度より遅くする技術と、溝部より山部が広いストランドガイドローラーの構造が開示されている。ガイドの溝幅はストランドの太さより若干広い、溝深さは2〜10mm、溝間距離は5〜20mm、溝数はストランド本数以上が開示されている。
特許文献3には、ストランドガイドローラーの回転速度を強制的に上げてストランドを安定させる技術と、ガイドローラー形状が溝数7本、傾斜角度があり、溝幅10mm、溝深さ8mm、溝底が水平であることが開示されている。また、ストランドガイドローラーの回転を止めることも開示されている。
特許文献1には、ダイプレートオリフィス出口とストランドバス水面間距離を50〜100mm程度にし、前記ストランドを安定させるためにストランドガイドやストランドガイドローラー(回転式、非回転式)にストランドの横ぶれ防止用の溝を付け、さらに、溝が付いたストランドガイドやストランドガイドローラーの設置位置をストランドがストランドバスの着水点より、50〜250mm下流側にする技術が開示されている。
特許文献2には、溝付きのストランドガイドローラーの速度をストランドの引き取り速度より遅くする技術と、溝部より山部が広いストランドガイドローラーの構造が開示されている。ガイドの溝幅はストランドの太さより若干広い、溝深さは2〜10mm、溝間距離は5〜20mm、溝数はストランド本数以上が開示されている。
特許文献3には、ストランドガイドローラーの回転速度を強制的に上げてストランドを安定させる技術と、ガイドローラー形状が溝数7本、傾斜角度があり、溝幅10mm、溝深さ8mm、溝底が水平であることが開示されている。また、ストランドガイドローラーの回転を止めることも開示されている。
近年、押出機の高トルク化により、押出量が従来のおよそ2〜4倍に増大した。しかし、ストランドをペレット化するドライ式ストランドペレタイザー(本明細書において「ペレタイザー」と称する場合がある。)のストランド引き取り速度を早くすることには、回転刃の切断能力から限界があるので、ストランド本数を従来から増やす必要が生じた。ストランド本数を増やすためにダイプレートオリフィス間距離や前記ストランドガイドの溝の間隔を狭くすると、ストランド同士が接触し、双子ペレットやストランド切れの原因となり、収率が低下した。また、ストランド同士が接触しないように前記ストランドガイドの溝の間隔を広くすると、ストランドガイドの幅が広がるために、ストランドが図2のように広がり、特に両外側のストランドがストランドガイド溝に全てかかっていないために外れやすくなって、隣のストランドにくっつき、ストランド切れや双子ペレットが発生し、収率が低下するという課題があった。
特許文献1と2に開示された技術では、溝の間隔が広いために、ストランド本数が20本を超えると図2のようにストランドが広がって、第一ストランドガイドから外れやすいという課題があった。
特許文献3に開示された技術では、ストランド溝が水平であるためにストランドが溝底部で移動するのでストランドが外れやすく、溝幅に対し、溝深さが浅いためにストランドが外れやすいという課題があった。
特許文献1と2に開示された技術では、溝の間隔が広いために、ストランド本数が20本を超えると図2のようにストランドが広がって、第一ストランドガイドから外れやすいという課題があった。
特許文献3に開示された技術では、ストランド溝が水平であるためにストランドが溝底部で移動するのでストランドが外れやすく、溝幅に対し、溝深さが浅いためにストランドが外れやすいという課題があった。
本発明の目的は、高押出量で、ストランド本数が増えた場合においても、両外側のストランドがストランドガイドの溝から外れることを防止し、収率を向上させる、ストランド引き取りシステム及びそれを用いたストランドの製造方法を提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、特定形状のダイプレートと特定形状の第一ストランドガイドを用いたスランド引き取りシステム及びそれを用いたストランドの製造方法を用いることによって、上記課題を有利に解決することができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の通りである。
[1]
熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する押出機と、
前記押出機先端に装着された、オリフィス間ピッチPdが8〜20mm、オリフィス数が20〜200個のダイプレートと、
前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する第一ストランドガイドと、を有し、
前記第一ストランドガイドの両端のストランド誘導溝の中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)が1.01〜1.6であり、
前記第一ストランドガイドの溝ピッチPが8〜15mmであり、
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mと溝深さHとの比(M/H)が1.0より小さく、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分αを備え、前記溝の底に円弧状部分を有し、前記円弧状部分の半径Rが2〜5mmの溝であることを特徴とする、ストランド引き取りシステム。
[2]
前記オリフィスの内径dが1〜8mm、
前記オリフィスの長さLと前記オリフィスの内径dとの比(L/d)が0.5〜5.0である、[1]記載のストランド引き取りシステム。
[3]
前記両端のオリフィスの長さが前記ダイプレートの中心に位置するオリフィスの長さの0.5〜0.8倍である、[1]または[2]記載のストランド引き取りシステム。
[4]
前記ダイプレートにおいて、オリフィスの列が2列以上である、[1]〜[3]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[5]
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mが7.5〜12mmであり、
少なくとも1組の隣り合う溝間の山部幅Wが0.5〜3mmである、[1]〜[4]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[6]
前記第一ストランドガイドの1つ以上の前記溝が、前記円弧状部分と前記傾斜部分との間の長さhが1〜6mmである、[1]〜[5]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[7]
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、前記傾斜角度αが50〜85度であり、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の端側の内壁の傾斜角度βが90度である、[1]〜[6]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[8]
前記第一ストランドガイドの前記溝の材質が、ステンレス鋼材又はセラミック材である、[1]〜[7]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[9]
[1]〜[8]のいずれか記載のストランド引き取りシステムを用いて、ストランドを製造する方法であって、
前記熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、ストランドの製造方法。
[10]
前記熱可塑性樹脂組成物が、
前記熱可塑性樹脂組成物に含有される樹脂100質量%に対して、ポリフェニレンエーテル系樹脂20〜98質量%、及びポリスチレン系樹脂2〜80質量%を含み、
前記樹脂100質量部に対して0〜50質量部の難燃剤、
を含む組成物である、[9]記載のストランドの製造方法。
[11]
前記熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテル系樹脂を含み、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂中の銅濃度が0.03質量ppm以下である、[9]又は[10]記載のストランドの製造方法。
[12]
前記ストランドの引き取り速度が50〜130m/分である、[9]〜[11]のいずれか記載のストランドの製造方法。
[1]
熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する押出機と、
前記押出機先端に装着された、オリフィス間ピッチPdが8〜20mm、オリフィス数が20〜200個のダイプレートと、
前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する第一ストランドガイドと、を有し、
前記第一ストランドガイドの両端のストランド誘導溝の中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)が1.01〜1.6であり、
前記第一ストランドガイドの溝ピッチPが8〜15mmであり、
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mと溝深さHとの比(M/H)が1.0より小さく、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分αを備え、前記溝の底に円弧状部分を有し、前記円弧状部分の半径Rが2〜5mmの溝であることを特徴とする、ストランド引き取りシステム。
[2]
前記オリフィスの内径dが1〜8mm、
前記オリフィスの長さLと前記オリフィスの内径dとの比(L/d)が0.5〜5.0である、[1]記載のストランド引き取りシステム。
[3]
前記両端のオリフィスの長さが前記ダイプレートの中心に位置するオリフィスの長さの0.5〜0.8倍である、[1]または[2]記載のストランド引き取りシステム。
[4]
前記ダイプレートにおいて、オリフィスの列が2列以上である、[1]〜[3]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[5]
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mが7.5〜12mmであり、
少なくとも1組の隣り合う溝間の山部幅Wが0.5〜3mmである、[1]〜[4]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[6]
前記第一ストランドガイドの1つ以上の前記溝が、前記円弧状部分と前記傾斜部分との間の長さhが1〜6mmである、[1]〜[5]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[7]
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、前記傾斜角度αが50〜85度であり、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の端側の内壁の傾斜角度βが90度である、[1]〜[6]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[8]
前記第一ストランドガイドの前記溝の材質が、ステンレス鋼材又はセラミック材である、[1]〜[7]のいずれか記載のストランド引き取りシステム。
[9]
[1]〜[8]のいずれか記載のストランド引き取りシステムを用いて、ストランドを製造する方法であって、
前記熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、ストランドの製造方法。
[10]
前記熱可塑性樹脂組成物が、
前記熱可塑性樹脂組成物に含有される樹脂100質量%に対して、ポリフェニレンエーテル系樹脂20〜98質量%、及びポリスチレン系樹脂2〜80質量%を含み、
前記樹脂100質量部に対して0〜50質量部の難燃剤、
を含む組成物である、[9]記載のストランドの製造方法。
[11]
前記熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテル系樹脂を含み、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂中の銅濃度が0.03質量ppm以下である、[9]又は[10]記載のストランドの製造方法。
[12]
前記ストランドの引き取り速度が50〜130m/分である、[9]〜[11]のいずれか記載のストランドの製造方法。
本発明の技術を実施することにより、高押出量で、ストランド本数が増えた場合においても、第一ストランドガイドの両外側のストランドがストランドガイド溝から外れず、ストランドを安定させることで収率を向上させる、ストランド引き取りシステム及びそれを用いたストランドの製造方法を提供できる。
本発明の実施形態について図面を参照して説明するが、以下の本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明を以下の内容に限定する趣旨ではない。説明において、同一要素又は同一機能を有する要素には同一符号を用いることとし、重複する説明は省略する。図面の寸法比率は図示の比率に限られるものではない。
[ストランド引き取りシステム]
本実施形態のストランド引き取りシステムは、熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する押出機と、前記押出機先端に装着された、オリフィス間ピッチPdが8〜20mm、オリフィス数が20〜200個のダイプレートと、前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する第一ストランドガイドと、を有し、前記第一ストランドガイドの両端のストランド誘導溝の中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)が1.01〜1.6であり、前記第一ストランドガイドの溝ピッチPが8〜15mmであり、前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mと溝深さHとの比(M/H)が1.0より小さく、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分αを備え、前記溝の底に円弧状部分を有し、前記円弧状部分の半径Rが2〜5mmの溝である。
本実施形態のストランド引き取りシステムは、熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する押出機と、前記押出機先端に装着された、オリフィス間ピッチPdが8〜20mm、オリフィス数が20〜200個のダイプレートと、前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する第一ストランドガイドと、を有し、前記第一ストランドガイドの両端のストランド誘導溝の中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)が1.01〜1.6であり、前記第一ストランドガイドの溝ピッチPが8〜15mmであり、前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mと溝深さHとの比(M/H)が1.0より小さく、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分αを備え、前記溝の底に円弧状部分を有し、前記円弧状部分の半径Rが2〜5mmの溝である。
図1に、本実施形態のストランド引き取りシステムの概略図を示す。
1は押出機である。例えば、押出機のサイズはスクリュ径40〜300mm、押出機長さはスクリュ径の10〜60倍であってよい。押出機としては、単軸押出機、ブッス社のスクリュ軸が前後に駆動しながら回転する単軸押出機(コニーダシリーズ)、異方向回転二軸押出機、同方向回転二軸押出機(例えば、コペリオン社のZSKシリーズ、東芝機械のTEMシリーズ、日本製鋼所のTEXシリーズ)等が挙げられる。押出機には真空ベント、大気ベント、サイドフィーダーや液状添加装置を設置しても構わない。押出機のトルクは高トルクの押出機、例えば、コペリオン社ではMc、McPlus、Mc18シリーズ、東芝機械ではSS、SXシリーズ、日本製鋼所では、α2、α3シリーズが好ましい。
1は押出機である。例えば、押出機のサイズはスクリュ径40〜300mm、押出機長さはスクリュ径の10〜60倍であってよい。押出機としては、単軸押出機、ブッス社のスクリュ軸が前後に駆動しながら回転する単軸押出機(コニーダシリーズ)、異方向回転二軸押出機、同方向回転二軸押出機(例えば、コペリオン社のZSKシリーズ、東芝機械のTEMシリーズ、日本製鋼所のTEXシリーズ)等が挙げられる。押出機には真空ベント、大気ベント、サイドフィーダーや液状添加装置を設置しても構わない。押出機のトルクは高トルクの押出機、例えば、コペリオン社ではMc、McPlus、Mc18シリーズ、東芝機械ではSS、SXシリーズ、日本製鋼所では、α2、α3シリーズが好ましい。
図1中、2は押出機TOPに取り付けるTOPシュート、3は真空ベント、4はスクリュの8の字形状から楕円形状にする部分、5はブレーカープレート又はスクリーンチェンジャーで、非強化樹脂組成物の場合、上流側に金属メッシュ(20番〜200番)を適宜組み合わせて、溶融樹脂中の異物をろ過する部分(強化樹脂組成物の場合、ブレーカープレートがなくてもよい)、6はブレーカープレート5からダイプレート7までの部分で横方向に広がる構造部分(ダイ拡幅部)、7は複数のオリフィスを有するダイプレート、8はダイプレート7のオリフィスから排出されるストランド、9はストランド冷却水槽、10は第一ストランドガイド、11はストランドを安定させる他のストランドガイドである。
本実施形態において、ストランドガイドは固定式であっても回転式であってもよい。本明細書では、回転式のストランドガイドをストランドガイドローラーとも記載する。ストランドガイドローラーは回転をさせることも出来るし、回転を止めることも出来る。第一ストランドガイドにストランドガイドローラーを用いる場合は、ストランド外れを防止するために回転を止めることが好ましい。
本実施形態において、ストランドガイドは固定式であっても回転式であってもよい。本明細書では、回転式のストランドガイドをストランドガイドローラーとも記載する。ストランドガイドローラーは回転をさせることも出来るし、回転を止めることも出来る。第一ストランドガイドにストランドガイドローラーを用いる場合は、ストランド外れを防止するために回転を止めることが好ましい。
図2に、従来のストランドガイドの、ダイプレート7、ストランド8及びストランドガイドの関係を示す。ダイプレート7のオリフィスから20本以上のストランド8が排出されると、端側のオリフィスから排出されるストランドほど、ストランド8はストランドガイドの溝への入射角度が大きくなり、ストランドガイドの溝に入りにくくなる。
(ダイプレート)
図3に、ダイプレート7の一例の断面形状を示す。なお、図3は、説明のためにオリフィス数を12個と少なくした図である。ここでオリフィス7aのうち、両端のオリフィスを7bとする。
ダイプレート7内部のオリフィス7aの内径dは1〜8mmであることが好ましく、より好ましくは2〜6mm、更に好ましくは3〜6mmである。オリフィスの内径が1mm以上であることでダイ圧が上昇しすぎることが防止でき、オリフィスの内径が8mm以下であることで、ストランド径が3〜4mmであるストランドを得るためにストランドを引く速度が速くなり過ぎず、ストランドが安定する傾向にあり好ましい。
図3に、ダイプレート7の一例の断面形状を示す。なお、図3は、説明のためにオリフィス数を12個と少なくした図である。ここでオリフィス7aのうち、両端のオリフィスを7bとする。
ダイプレート7内部のオリフィス7aの内径dは1〜8mmであることが好ましく、より好ましくは2〜6mm、更に好ましくは3〜6mmである。オリフィスの内径が1mm以上であることでダイ圧が上昇しすぎることが防止でき、オリフィスの内径が8mm以下であることで、ストランド径が3〜4mmであるストランドを得るためにストランドを引く速度が速くなり過ぎず、ストランドが安定する傾向にあり好ましい。
オリフィスの長さLと前記オリフィスの内径dとの比(L/d)は、0.5〜5であることが好ましく、より好ましくは1.0〜4、更に好ましくは1.0〜3である。前記比が0.5以上であることでダイ圧が低くなり過ぎずストランドが安定する傾向にあり、前記比が5以下であることでダイ圧が上がり過ぎることを防止でき好ましい。
オリフィス間ピッチPdは8〜20mmであり、好ましくは9〜20mm、より好ましくは10〜18mmである。オリフィス間ピッチPdが8mm未満ではストランド同士が付きやすくなりストランド切れの原因となる。また20mmを超えると、ストランドダイの幅が広くなり、ダイの拡幅部両端での樹脂の流れが低下して、ストランドが細くなる原因となる。オリフィス間ピッチPdは、隣り合うオリフィスの、オリフィス中心間の距離として良い(図3)。
オリフィス数は20〜200個であり、好ましくは22〜200個、より好ましくは22〜190個である。オリフィス数が20個未満ではダイ圧が上がり過ぎ、200個を超えるとダイプレート端側のオリフィス(例えば、両端のオリフィス)から排出されるストランドの流速が遅くなり、ストランドが不安定になる。
前記ダイプレートにおいて、オリフィス長さLは、全オリフィスで同じであってもよいし異なっていてもよい。
溶融粘度が高い樹脂の場合、ダイ拡幅部端側の流れが低下するので、前記ダイプレートの両端のオリフィスの長さが前記ダイプレートの中心に位置するオリフィスの長さの0.4〜0.9倍にして、ダイプレート両端のオリフィスから排出されるストランドの流速を速くして、ストランドを安定させることも出来る。好ましい両端のオリフィス長さは、中心に位置するオリフィス長さの0.5〜0.9倍であり、更に好ましくは0.5〜0.8倍である。0.4倍未満では両端のオリフィスから排出されるストランドが流れ過ぎて、ストランドが不安定になる。また0.9倍を超えると、両端のオリフィスから排出されるストランドの流れを速くする効果は出ない。ダイプレートのオリフィス長さは中心部と両端が円弧状で中心から外側へ段階的に短くしても良く、両端の外側から1穴または数穴のみを短くしても構わない。
ここで、ダイプレートの両端のオリフィスとは、ダイプレートのオリフィス設置面において、オリフィス出口の距離が最も離れた2つのオリフィスをいう。また、ダイプレートの中心に位置するオリフィスとは、ダイプレートの両端のオリフィスのオリフィス出口間距離の中心に最も近い位置にあるオリフィスをいう。
溶融粘度が高い樹脂の場合、ダイ拡幅部端側の流れが低下するので、前記ダイプレートの両端のオリフィスの長さが前記ダイプレートの中心に位置するオリフィスの長さの0.4〜0.9倍にして、ダイプレート両端のオリフィスから排出されるストランドの流速を速くして、ストランドを安定させることも出来る。好ましい両端のオリフィス長さは、中心に位置するオリフィス長さの0.5〜0.9倍であり、更に好ましくは0.5〜0.8倍である。0.4倍未満では両端のオリフィスから排出されるストランドが流れ過ぎて、ストランドが不安定になる。また0.9倍を超えると、両端のオリフィスから排出されるストランドの流れを速くする効果は出ない。ダイプレートのオリフィス長さは中心部と両端が円弧状で中心から外側へ段階的に短くしても良く、両端の外側から1穴または数穴のみを短くしても構わない。
ここで、ダイプレートの両端のオリフィスとは、ダイプレートのオリフィス設置面において、オリフィス出口の距離が最も離れた2つのオリフィスをいう。また、ダイプレートの中心に位置するオリフィスとは、ダイプレートの両端のオリフィスのオリフィス出口間距離の中心に最も近い位置にあるオリフィスをいう。
ダイプレートのオリフィス列はオリフィス数が20〜200個あるので、ストランドダイの幅を広くしすぎない観点から、オリフィスの列を1列ではなく、2列以上にしても構わない。
より均質のストランドが得られる観点から、各列に設けるオリフィス数は、同数又は1個違いとすることが好ましい。各列間の間隔は、例えば、オリフィス間ピッチPdと同じ長さにしてもよい。
より均質のストランドが得られる観点から、各列に設けるオリフィス数は、同数又は1個違いとすることが好ましい。各列間の間隔は、例えば、オリフィス間ピッチPdと同じ長さにしてもよい。
ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとは、図3に示すように、一列に並んだオリフィスのうち、両端のオリフィスの中心間距離である。PdTは個々のオリフィス間ピッチPdと(オリフィス数−1個)の積である。又、オリフィスが2列以上の場合は、各列のPdTのうち、一番長いものとする。
ダイプレートの材質はステンレス鋼材(SUS)、セラミック材、SKD等として良い。また、溝の材質は、ステンレス鋼材又はセラミック材が好ましい。
上述のSUS、セラミック材、SKDからなダイプレートの表面硬度は焼き入れをしても50程度である。表面硬度50以下では、ストランド表面やオリフィスの出口は傷が付きやすく、ストランドを切るときに、真鍮や銅等の柔らかい材質を使っても、ダイプレート表面やオリフィス出口に傷が付き、メヤニの原因となる。また、オリフィス内部は長時間使っていると摩耗しやすく、それがメヤニ発生の原因となる。
窒化表面処理、金属蒸着処理等により表面硬度を高くする(例えば800以上)ことで、オリフィス出口に傷が付かないためにメヤニ発生を減らすことができる。さらに、オリフィス内部にも、窒化表面処理や金属蒸着処理を行って表面硬度を高くする(例えば800以上)ことで、さらにメヤニ発生量を減らすことができる。
上述のSUS、セラミック材、SKDからなダイプレートの表面硬度は焼き入れをしても50程度である。表面硬度50以下では、ストランド表面やオリフィスの出口は傷が付きやすく、ストランドを切るときに、真鍮や銅等の柔らかい材質を使っても、ダイプレート表面やオリフィス出口に傷が付き、メヤニの原因となる。また、オリフィス内部は長時間使っていると摩耗しやすく、それがメヤニ発生の原因となる。
窒化表面処理、金属蒸着処理等により表面硬度を高くする(例えば800以上)ことで、オリフィス出口に傷が付かないためにメヤニ発生を減らすことができる。さらに、オリフィス内部にも、窒化表面処理や金属蒸着処理を行って表面硬度を高くする(例えば800以上)ことで、さらにメヤニ発生量を減らすことができる。
前記窒化表面処理については、通常の窒化表面処理やカナック社(日本国)のニューカナック処理が好ましく、特に好ましいのはニューカナック処理である。この処理を行うと表面硬度が800以上になり、前記ダイプレート表面が傷つかないばかりか、容易にオリフィス内部まで処理できるので、メヤニの発生防止になる。
前記金属蒸着処理としては、Chemical Vapor Deposition成膜方式、Pysical Vapor Deposition成膜方式等の金属イオン蒸着法等が挙げられる。蒸着に用いるコーティング材料として、チタンカーバイド、炭窒化チタン、炭化クロム、窒化チタン、窒化チタンアルミ等が挙げられ、中でも、窒化チタンアルミが好ましい。Pysical Vapor Deposition成膜方式で、窒化チタンアルミ蒸着をすると、ダイプレートの表面硬度が50から3500程度に上がり、表面が硬くなり傷が付かなくなる。例えば、ニューカナック処理、チタンアルミニュームコーティング処理で硬度を800以上に上げても構わない。
ダイプレートには空気吹き出し式のメヤニ除去装置を取り付けても構わない。
なお、前記表面硬度は、ビッカース硬さ試験により測定される値をいう。
ダイプレートには空気吹き出し式のメヤニ除去装置を取り付けても構わない。
なお、前記表面硬度は、ビッカース硬さ試験により測定される値をいう。
本実施形態のストランドの製造方法において、1オリフィス当りのストランドの流量は10〜100kg/hrであることが好ましく、より好ましくは15〜100kg/hr、更に好ましくは20〜80kg/hrである。1オリフィス当りの流量が10kg/hr以上であることで、ダイ圧が十分に高くなりストランドが安定する傾向にあり、100kg/hr以下であることで、ダイ圧が上がり過ぎることを防止でき好ましい。
(第一ストランドガイド)
前記第一ストランドガイドは、前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する。
前記第一ストランドガイドは、前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する。
前記第一ストランドガイドの例を、図5、図6A、6B、6Cに示す。また、従来のストランドガイドを図7、8に示す。
先ず、図7、8に示す従来のストランドガイドについて説明する。図7、8のストランドガイドは、円弧状の溝の底と、水平状の山部とを有し、溝間のピッチPは8〜15mm、溝幅Mが5〜12mm、山部幅Wが3〜5mm、溝深さHが2〜10mm、溝の底の前記円弧の半径Rが2〜5mm、前記円弧状部分と山部との間の長さ(例えば、溝内壁のうち鉛直方向に延びる壁の長さ)hが0〜8mmである。
図7のように溝が半径Rの半円形状の溝では溝が浅いために、ストランドが溝から外れ易い。図8のように溝の底を形成する半円弧状部分の鉛直方向上側にhがある深い溝であっても、hが鉛直に立っているので、オリフィス数が大きい場合はダイプレート両端のオリフィスから排出されるストランドが、溝から外れ易い。
本実施形態のストランド引き取りシステムにおける第一ストランドガイド10としては、例えば、図5、図6A、6B、6Cの構造とすることができる。
前記第一ストランドガイド10は、円弧状部分の溝の底を有する溝と、山部10fとを有する。Doは第一ストランドガイドの直径(山部径)(図5)であり、40〜70mmであることが好ましく、溝深さH(山部と溝底との距離)は8〜15mmであることが好ましく、Diは前記第一ストランドガイドの溝径(対向する溝底間の距離)(図5)であり、10〜56mmであることが好ましい。Doが40mm以上であることで、ストランドガイドの強度が十分高くなる傾向にあり、70mm以下であることで、溝を深くすることでストランドがより外れにくくなり好ましい。より好ましいDoは40〜65mmであり、更に好ましいDoは40〜60mmである。
前記第一ストランドガイド10は、円弧状部分の溝の底を有する溝と、山部10fとを有する。Doは第一ストランドガイドの直径(山部径)(図5)であり、40〜70mmであることが好ましく、溝深さH(山部と溝底との距離)は8〜15mmであることが好ましく、Diは前記第一ストランドガイドの溝径(対向する溝底間の距離)(図5)であり、10〜56mmであることが好ましい。Doが40mm以上であることで、ストランドガイドの強度が十分高くなる傾向にあり、70mm以下であることで、溝を深くすることでストランドがより外れにくくなり好ましい。より好ましいDoは40〜65mmであり、更に好ましいDoは40〜60mmである。
第一ストランドガイドの溝数は前記ダイプレートのオリフィス数の1.0〜2.0倍であることが好ましい。前記溝数がオリフィス数の1.0倍以上であることで、全てのストランドを引くことが可能となる。前記溝数がオリフィス数の2.0倍以下であることで、前記第一ストランドガイドの幅が広くなりすぎず、ストランドが引き易くなる。より好ましい溝数はオリフィス数の1.1〜1.7倍、更に好ましくは1.1〜1.5倍である。
また、第一ストランドガイドの溝数は、オリフィス数より10〜20個多くしてもよい。
また、第一ストランドガイドの溝数は、オリフィス数より10〜20個多くしてもよい。
前記第一ストランドガイドの溝ピッチPは8〜15mmである。溝ピッチPが8mm未満では隣り合うストランド間の距離が短くなり、ストランド同士が接着し、ストランドが不安定になる。ストランドピッチが15mmを超えると第一ストランドガイド幅が広がり、ダイプレート両端のオリフィスから排出されるストランドが、溝から外れやすくなる。好ましい溝ピッチPは8〜13mm、更に好ましくは8〜11mmである。
上記溝ピッチPは、隣り合う溝の溝底10c間の幅方向距離として良い。
上記溝ピッチPは、隣り合う溝の溝底10c間の幅方向距離として良い。
前記第一ストランドガイドの両端のストランド誘導溝の中心間距離PTとは、オリフィスから排出されるストランドを、各溝間にストランドが誘導されない溝を設けることなく、隣り合う溝に順に誘導した場合の、ストランドが誘導される溝のうちの両端の溝の中心間距離をいう(図4)。即ち、中心間距離PTとは、ストランドをストランドガイドの溝にかける必要最低限の幅方向長さであり、溝ピッチPと(オリフィス数−1)との積である(式(1)参照)。
PT=P×(オリフィス数−1)・・・・・・・・(1)
当該中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)は、1.01〜1.6であり、好ましくは1.02〜1.55、より好ましくは1.02〜1.5である。
PT=P×(オリフィス数−1)・・・・・・・・(1)
当該中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)は、1.01〜1.6であり、好ましくは1.02〜1.55、より好ましくは1.02〜1.5である。
以下、前記第一ストランドガイドの溝の構造について詳述する。
ここで、前記溝の、第一ストランドガイドの回転方向の中心軸に最も近い部位を溝底10c、隣り合う溝を接続する部分を山部10fとする(図5)。また、第一ストランドガイドに設けられる溝10aのうち、両端の溝を10bとする。
前記第一ストランドガイドは、下記構造の溝を少なくとも1つ含む。ストランド外れをより好適に防止できる観点から、第一ストランドガイドの両端の溝が下記の構造であることが好ましく、第一ストランドガイドの両端から各2〜15個の溝が下記の構造であることがより好ましく、すべての溝が下記の構造であることがさらに好ましい。
ここで、前記溝の、第一ストランドガイドの回転方向の中心軸に最も近い部位を溝底10c、隣り合う溝を接続する部分を山部10fとする(図5)。また、第一ストランドガイドに設けられる溝10aのうち、両端の溝を10bとする。
前記第一ストランドガイドは、下記構造の溝を少なくとも1つ含む。ストランド外れをより好適に防止できる観点から、第一ストランドガイドの両端の溝が下記の構造であることが好ましく、第一ストランドガイドの両端から各2〜15個の溝が下記の構造であることがより好ましく、すべての溝が下記の構造であることがさらに好ましい。
溝幅Mは7.5〜12mmであることが好ましい。溝幅Mが7.5mm以上であることで、ストランド間の距離が短くなりすぎず、ストランド同士が接着しづらくなり、ストランドが安定する傾向にあり好ましい。溝幅Mが12mm以下であることで、第一ストランドガイド幅が広くなりすぎず、外側のストランドが第一ストランドガイドから外れにくくなり好ましい。より好ましい溝幅Mは8.0〜12mm、更に好ましくは8〜11mmである。
少なくとも1組の隣り合う溝間の山部幅Wは0.5〜3mmであることが好ましい。山部幅Wが0.5mm以上であることで、山部の機械的強度が十分強くなる傾向にあり、3mm以下であることで、第一ストランドガイドの幅が広くなりすぎず、ダイプレート両端のオリフィスから排出されるストランドが溝から外れにくくなり好ましい。山部は一般的には水平の形状であるが、円弧状になっていても構わない。
前記第一ストランドガイドは、ストランド外れをより好適に防止できる観点から、両端の溝とその隣の溝との間の山部幅が上記範囲を満たすことが好ましく、両端の溝から各2〜15の溝までの間の山部幅が上記範囲を満たすことがより好ましく、全ての溝間の山部幅が上記範囲を満たすことがさらに好ましい。
前記第一ストランドガイドは、ストランド外れをより好適に防止できる観点から、両端の溝とその隣の溝との間の山部幅が上記範囲を満たすことが好ましく、両端の溝から各2〜15の溝までの間の山部幅が上記範囲を満たすことがより好ましく、全ての溝間の山部幅が上記範囲を満たすことがさらに好ましい。
溝深さHは溝幅Mより長い、すなわち溝幅Mと溝深さHとの比(M/H)が1.0より小さく、好ましくは0.97以下、より好ましくは0.95以下である。M/Hが1以上であると、ダイプレート両端のオリフィスから排出されるストランドが溝から外れやすくなる。溝深さHは8〜15mmであることが好ましい。溝深さHが15mm以下であることで、ストランドが傾斜角度部にかかることが防止でき、ストランドがより外れにくくなる。
前記溝は、溝の底に円弧状部分を有する。前記円弧状部分の半径Rは2〜5mmである。半径Rが2mm未満ではストランドを溝に入れるのに手間がかかる。半径Rが5mmを超えるとストランドが溝の底で動くのでストランドが安定しない。好ましい溝部の半径Rは2.2〜4.8mmで、更に好ましくは2.5〜4.5mmである。
前記円弧状部分は、中心が溝内にあることが好ましい。前記円弧状部分は、半円であってもよいし、中心角が180°未満の円であってもよい。
前記円弧状部分は、中心が溝内にあることが好ましい。前記円弧状部分は、半円であってもよいし、中心角が180°未満の円であってもよい。
前記溝は、溝の内壁のうち、少なくとも前記第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁10dに、に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分αを備える。よりストランドを安定させる観点から、第一ストランドガイド幅方向の端側の内壁10eにも傾斜角度β50〜85度の傾斜部分βを持つことが好ましい。傾斜角度αが50度未満では溝ピッチPが広くなり、ストランドガイドが長くなり、ストランドが外れ易くなる。傾斜角度αが85度を超えると外側のストランドが溝から外れやすくなる。傾斜角度α、βは、好ましくは50〜75度、更に好ましくは60〜75度である。また、前記溝は傾斜角度αが50〜85度であり、傾斜角度βが90度であってもよい。
前記内壁10dの傾斜角度をα、前記内壁10eの傾斜角度をβとし、傾斜角度αの内壁を傾斜部分α、傾斜角度βの内壁を傾斜部分βとする。なお、図5に示すように、左端側の溝では、内壁10dが右側、内壁10eが左側であるが、右端側の溝では内壁10dが左側、内壁10eが右側となる。
前記内壁10dの傾斜角度をα、前記内壁10eの傾斜角度をβとし、傾斜角度αの内壁を傾斜部分α、傾斜角度βの内壁を傾斜部分βとする。なお、図5に示すように、左端側の溝では、内壁10dが右側、内壁10eが左側であるが、右端側の溝では内壁10dが左側、内壁10eが右側となる。
前記溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分α、βの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さhは1〜6mmであることが好ましい。前記溝が、傾斜部分α、βを有さない場合は、hは円弧状部分の終点から山部までの長さとしてよい。
前記傾斜部分α側の前記h(前記溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分αの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さ)は、ストランドの外れ難さの観点から、0mm超5mm以下であることが好ましい。また、前記傾斜部分β側の前記h(前記溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分βの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さ)は、ストランドの外れ難さの観点から、1〜5mmであることが好ましい。当該長さhは、溝深さHと傾斜角度α、βの調整のために調整される。
ここで、傾斜角度α、βは、第一ストランドガイドの回転方向の中心軸を通る断面において、該中心軸と溝内壁とのなす角度をいい、溝の外部(第一ストランドの材質部分)の角度をいう。
前記傾斜部分α側の前記h(前記溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分αの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さ)は、ストランドの外れ難さの観点から、0mm超5mm以下であることが好ましい。また、前記傾斜部分β側の前記h(前記溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分βの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さ)は、ストランドの外れ難さの観点から、1〜5mmであることが好ましい。当該長さhは、溝深さHと傾斜角度α、βの調整のために調整される。
ここで、傾斜角度α、βは、第一ストランドガイドの回転方向の中心軸を通る断面において、該中心軸と溝内壁とのなす角度をいい、溝の外部(第一ストランドの材質部分)の角度をいう。
(熱可塑性樹脂組成物)
前記熱可塑性樹脂組成物に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等)、ポリオキシメチレン系樹脂(ホモポリオキシメチレン、オキシメチレン共重合体等)、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、シンジオタクチックポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等)、ポリアミド系樹脂(ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド4,6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6/6,12、ポリアミドMXD(m−キシリレンジアミン),6、ポリアミド6,T、ポリアミド9,T、ポリアミド6,I、ポリアミド6/6,T、ポリアミド6/6,I、ポリアミド6,6/6,T、ポリアミド6,6/6,I、ポリアミド6/6,T/6,I、ポリアミド6,6/6,T/6,I、ポリアミド6/12/6,T、ポリアミド6,6/12/6,T、ポリアミド6/12/6,I、ポリアミド6,6/12/6,I等)、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等)等である。
上記熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
前記熱可塑性樹脂組成物に用いられる熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(高密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体等)、ポリオキシメチレン系樹脂(ホモポリオキシメチレン、オキシメチレン共重合体等)、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリスチレン系樹脂(ポリスチレン、ハイインパクトポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、シンジオタクチックポリスチレン、スチレン・ブタジエン共重合体、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体等)、ポリアミド系樹脂(ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド4,6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6,10、ポリアミド6,12、ポリアミド6/6,6、ポリアミド6/6,12、ポリアミドMXD(m−キシリレンジアミン),6、ポリアミド6,T、ポリアミド9,T、ポリアミド6,I、ポリアミド6/6,T、ポリアミド6/6,I、ポリアミド6,6/6,T、ポリアミド6,6/6,I、ポリアミド6/6,T/6,I、ポリアミド6,6/6,T/6,I、ポリアミド6/12/6,T、ポリアミド6,6/12/6,T、ポリアミド6/12/6,I、ポリアミド6,6/12/6,I等)、ポリエステル系樹脂(ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート等)等である。
上記熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種以上組み合わせて用いてもよい。
中でも、上記熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも一種の樹脂を含むことが好ましく、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、ポリアミド系樹脂、及びポリオキシメチレン系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物がより好ましい。
また、上記熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、及びポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であってもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、及びポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であることがさらに好ましい。
また、上記熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリカーボネート系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、及びポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であってもよい。
上記熱可塑性樹脂組成物は、ポリフェニレンエーテル系樹脂(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレンエーテル)、ポリ(2,6−ジメチルフェニレンエーテル−コ−2,3,6−トリメチルフェニレンエーテル)等)、ポリフェニレンサルファイド系樹脂、及びポリアミド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む樹脂組成物であることがさらに好ましい。
上記熱可塑性樹脂組成物中のポリフェニレンエーテル系樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に含有される樹脂の総量100質量%に対して、20〜98質量%であることが好ましく、より好ましくは25〜90質量%、さらに好ましくは30〜90質量%である。
また、上記熱可塑性樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に含有される樹脂の総量100質量%に対して、2〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜75質量%、さらに好ましくは10〜70質量%である。
上記熱可塑性樹脂組成物には、樹脂として、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂とのみが含まれていてもよい。
また、上記熱可塑性樹脂組成物中のポリスチレン系樹脂の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に含有される樹脂の総量100質量%に対して、2〜80質量%であることが好ましく、より好ましくは10〜75質量%、さらに好ましくは10〜70質量%である。
上記熱可塑性樹脂組成物には、樹脂として、ポリフェニレンエーテル系樹脂とポリスチレン系樹脂とのみが含まれていてもよい。
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂は、平均粒径1〜1000μmの粉体状のものでも、粉体状ポリフェニレンエーテル状樹脂を圧縮後粉砕した、平均粒径が1〜4mmの顆粒状のものでも構わない。
なお、上記平均粒径は数種の篩を使って、測定したD50の値である。
なお、上記平均粒径は数種の篩を使って、測定したD50の値である。
ポリフェニレンエーテル系樹脂を使用する場合、得られる組成物の物性を良好なものとする観点から、ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度は、0.35〜0.55dL/gであることが好ましく、0.35〜0.52dL/gであることがより好ましく、0.36〜0.52dL/gであることが更に好ましい。
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度は、0.5g/dLのクロロホルム溶液を用いて、温度30℃の条件下、ウベローデ型粘度管で測定することができる。
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂の還元粘度は、0.5g/dLのクロロホルム溶液を用いて、温度30℃の条件下、ウベローデ型粘度管で測定することができる。
また、ポリフェニレンエーテル系樹脂を使用する場合、ポリフェニレンエーテル系樹脂100質量%中の残存銅濃度(銅含有量)が0.03質量ppm以下であるポリフェニレンエーテル系樹脂が好ましい。銅含有量が0.03質量ppm以下であると、ポリフェニレンエーテル系樹脂の高純度・加熱時の着色を十分に抑制することができ、さらに、加熱加工時のゲル等の発生を抑制できる。銅含有量は、より好ましくは0.025質量ppm以下、さらに好ましくは0.02質量ppm以下である。
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅含有量は、原子吸光光度計により銅の含有量を定量することによって測定することができる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の残存銅濃度(銅含有量)は、ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造方法において、例えば、触媒抽出工程において用いるキレート剤の種類、添加量、濃度、温度、撹拌強度、又は洗浄工程における洗浄回数を調整することにより、ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅含有量を0.03質量ppm以下に制御することができる。
なお、ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅含有量は、原子吸光光度計により銅の含有量を定量することによって測定することができる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の残存銅濃度(銅含有量)は、ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造方法において、例えば、触媒抽出工程において用いるキレート剤の種類、添加量、濃度、温度、撹拌強度、又は洗浄工程における洗浄回数を調整することにより、ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅含有量を0.03質量ppm以下に制御することができる。
−ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造方法−
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂(本明細書において、「PPE」と称する場合がある)の製造方法としては、特に限定されず、一般的に用いられる公知の方法を用いることができ、例えば、フェノール性化合物、芳香族溶媒、触媒、必要に応じてその他の材料を含む重合溶液を調製して反応器中に収容し、反応器中で重合溶液に酸素含有ガスを通気して、フェノール性化合物を酸化重合する工程(重合工程)を含む方法等が挙げられる。
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂(本明細書において、「PPE」と称する場合がある)の製造方法としては、特に限定されず、一般的に用いられる公知の方法を用いることができ、例えば、フェノール性化合物、芳香族溶媒、触媒、必要に応じてその他の材料を含む重合溶液を調製して反応器中に収容し、反応器中で重合溶液に酸素含有ガスを通気して、フェノール性化合物を酸化重合する工程(重合工程)を含む方法等が挙げられる。
触媒としては、一般的にPPEの重合に用いられる触媒を使用することができる。
当該触媒としては、金属触媒、ハロゲン化合物、アミン化合物、及びこれらの混合物を含む触媒が挙げられ、例えば、酸化還元能を有する金属触媒としての遷移金属イオンと、該遷移金属イオンと錯形成可能なアミン化合物とからなる混合物等が挙げられ、具体的には、銅化合物とアミン化合物とからなる混合物、マンガン化合物とアミン化合物とからなる混合物、コバルト化合物とアミン化合物とからなる混合物等が挙げられる。
当該触媒としては、金属触媒、ハロゲン化合物、アミン化合物、及びこれらの混合物を含む触媒が挙げられ、例えば、酸化還元能を有する金属触媒としての遷移金属イオンと、該遷移金属イオンと錯形成可能なアミン化合物とからなる混合物等が挙げられ、具体的には、銅化合物とアミン化合物とからなる混合物、マンガン化合物とアミン化合物とからなる混合物、コバルト化合物とアミン化合物とからなる混合物等が挙げられる。
触媒における上記金属触媒としては、銅化合物が好ましい。
銅化合物としては、第一銅化合物、第二銅化合物又はこれらの混合物を使用できる。第一銅化合物としては、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅等が挙げられる。第二銅化合物としては、例えば、酸化第二銅、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅等が挙げられる。
銅化合物としては、第一銅化合物、第二銅化合物又はこれらの混合物を使用できる。第一銅化合物としては、例えば、塩化第一銅、臭化第一銅、硫酸第一銅、硝酸第一銅等が挙げられる。第二銅化合物としては、例えば、酸化第二銅、塩化第二銅、臭化第二銅、硫酸第二銅、硝酸第二銅等が挙げられる。
ハロゲン化合物としては、特に限定されないが、具体的には、塩化水素、臭化水素、ヨウ化水素、塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、ヨウ化ナトリウム、塩化カリウム、臭化カリウム、ヨウ化カリウム、塩化テトラメチルアンモニウム、臭化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラメチルアンモニウム、塩化テトラエチルアンモニウム、臭化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム等が挙げられる。これらのハロゲン化合物は、水溶液や適当な溶媒を用いた溶液の状態として使用してもよい。
アミン化合物としては、例えば、ジアミン化合物、2級モノアミン化合物、3級モノアミン化合物等が挙げられる。
上記ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造方法では、酸化重合を行った後に重合反応を停止させる。重合反応の停止方法は、特に限定されず、従来公知の方法を適用でき、例えば、キレート剤を触媒失活剤として重合反応液に加えることで、金属触媒に結合させて、金属触媒を失活させる方法等が挙げられる。キレート剤としては、例えば、塩酸や酢酸等の酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)又はその塩、ニトリロトリ酢酸又はその塩等が挙げられる。
キレート剤は、キレート剤を単体で添加してもよく、ポリフェニレンエーテル系樹脂の溶解能が低く且つポリフェニレンエーテル系樹脂の重合溶媒である芳香族溶媒と相分離する、水等の溶媒に溶解させて、キレート剤水溶液等として添加してもよい。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の製造では、重合反応の停止後に、フェノール性化合物の酸化重合反応の触媒に使用され、キレート剤と結合して失活した金属触媒を塩類等として重合反応液から効率的に除去することが重要となる。
キレート剤は、金属触媒の効率的な除去の観点から、キレート剤水溶液等として重合反応液に添加することが好ましい。キレート剤水溶液を用いた場合、キレート剤と結合して失活した金属触媒は、水相に抽出されるため、有機相に含まれるポリフェニレンエーテル系樹脂と金属触媒とを分離することができる。このようにして、金属触媒をキレート剤水溶液側に抽出し、芳香族溶媒の相(油層)とキレート剤水溶液の相(水層)とに液々分離をして、重合反応液中の金属触媒を除去する(触媒抽出工程)。
キレート剤としては、特に限定されないが、上述した中では、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、ニトリロトリ酢酸又はその塩等が好ましい。
キレート剤としては、特に限定されないが、上述した中では、エチレンジアミン四酢酸又はその塩、ニトリロトリ酢酸又はその塩等が好ましい。
キレート剤水溶液中のキレート剤の濃度は、特に限定されないが、5〜50質量%であることが好ましく、10〜40質量%であることがより好ましい。キレート剤の濃度を高くすることで、ポリフェニレンエーテル系樹脂の銅濃度を低くできる傾向にある。
キレート剤の添加量は、特に限定されないが、重合反応液中の金属触媒量に対して、5〜20質量倍であることが好ましく、5〜15質量倍であることがより好ましい。
キレート剤水溶液を添加した重合反応液は、加温して溶液状態で撹拌することが好ましい。
撹拌時の重合反応液の温度は、溶液状態である温度、すなわち、含まれる芳香族溶媒及び水の沸点を超えない温度であれば、特に限定されないが、40〜90℃であることが好ましく、45〜85℃であることがより好ましい。
撹拌時間は、特に限定されないが、5〜200分間であることが好ましく、10〜180分間であることがより好ましい。
撹拌は、重合槽に備えられた撹拌装置(撹拌翼、回転翼等)を、例えば、100〜2000rpmの速度で回転させることによって行えばよい。
撹拌時の重合反応液の温度は、溶液状態である温度、すなわち、含まれる芳香族溶媒及び水の沸点を超えない温度であれば、特に限定されないが、40〜90℃であることが好ましく、45〜85℃であることがより好ましい。
撹拌時間は、特に限定されないが、5〜200分間であることが好ましく、10〜180分間であることがより好ましい。
撹拌は、重合槽に備えられた撹拌装置(撹拌翼、回転翼等)を、例えば、100〜2000rpmの速度で回転させることによって行えばよい。
キレート剤水溶液の添加及び撹拌を行った重合反応液は、芳香族溶媒の相(油層)とキレート剤水溶液の相(水層)とに液々分離させて、水溶液の相(水層)を排出等によって除去すればよい。
上記触媒抽出工程を行った後、続いて洗浄工程を行って、金属触媒をさらに除去することが好ましい。
洗浄工程では、水溶液の相(水層)を除去して残った芳香族溶媒の相(油層)に、さらに純水を添加し撹拌して、芳香族溶媒の相(油層)と水溶液の相(水層)とに液々分離させた後に水溶液の相(水層)を除去する洗浄操作を、2回以上繰り返すことが好ましい。
洗浄工程では、水溶液の相(水層)を除去して残った芳香族溶媒の相(油層)に、さらに純水を添加し撹拌して、芳香族溶媒の相(油層)と水溶液の相(水層)とに液々分離させた後に水溶液の相(水層)を除去する洗浄操作を、2回以上繰り返すことが好ましい。
1回の洗浄操作における純水の添加量は、特に限定されないが、芳香族溶媒の相(油層)に対してポリフェニレンエーテル系樹脂の質量基準で0.5〜3.0質量倍であることが好ましく、0.5〜2.5質量倍であることがより好ましい。
1回の洗浄操作における撹拌時間は、特に限定されないが、5〜120分間であることが好ましく、10〜100分間であることがより好ましい。
洗浄工程における混合溶液温度、撹拌速度は、触媒抽出工程について上述するものと同様とすればよい。
1回の洗浄操作における撹拌時間は、特に限定されないが、5〜120分間であることが好ましく、10〜100分間であることがより好ましい。
洗浄工程における混合溶液温度、撹拌速度は、触媒抽出工程について上述するものと同様とすればよい。
触媒抽出工程、及び洗浄工程における液々分離(2相分離)は、静置分離で行ってもよいし、液々分離機を用いて行ってもよい。静置分離の場合は、例えば、3〜60分間静置して油層と水層とに分離させればよい。
上述するように金属触媒を除去した、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含む芳香族溶液に、メタノール等のポリフェニレンエーテル系樹脂を溶解しない貧溶媒を過剰量加えて、ポリフェニレンエーテル系樹脂を析出させる。析出したポリフェニレンエーテル系樹脂を過剰量のメタノール等の貧溶媒で洗浄し、その後、各種乾燥機を用いて乾燥処理を施すことにより、ポリフェニレンエーテル系樹脂を回収することが好ましい。
上記乾燥処理の温度としては、例えば、60℃以上が好ましく、より好ましくは80℃以上、更に好ましくは120℃以上、更に好ましくは140℃以上、特に好ましくは150℃以上である。また、メルト現象が起こりにくい、という観点から、180℃以下であることが好ましい。なお、上記乾燥処理は、不活性ガスを封入しながら行うことが好ましい。
乾燥処理の温度が60℃未満であると、ポリフェニレンエーテル系樹脂中の芳香族炭化水素の含有量を1.5質量%未満とすることができないおそれがある。
乾燥処理の温度が60℃未満であると、ポリフェニレンエーテル系樹脂中の芳香族炭化水素の含有量を1.5質量%未満とすることができないおそれがある。
ポリフェニレンエーテル系樹脂を高効率で得るためには、乾燥温度を高くする方法、乾燥雰囲気中の真空度を上昇させる方法、乾燥中に撹拌を行う方法、乾燥機中に不活性ガスを循環させる方法等が有効であるが、特に、乾燥温度を高くし、不活性ガスを循環させる方法が製造効率の観点から好ましい。
上記乾燥処理において、乾燥温度を高くし、不活性ガスを循環させる場合、乾燥機中の酸素濃度を0〜5体積%以下とすることにより、粉塵爆発のおそれが低減される。
上記乾燥処理に用いる不活性ガスとしては、特に限定されないが、窒素、ヘリウム、アルゴン等が使用できる。代表的な不活性ガスは、窒素である。
また、低銅濃度ポリフェニレンエーテル系樹脂の具体的な製造方法は以下の通り例示される。ただし、本実施形態で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂の製造方法は以下の方法に限定されない。
−−重合工程−−
重合槽底部に酸素含有ガス導入の為のスパージャー、撹拌タービン翼及びバッフルを備え、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた1リットルのジャケット付き重合槽に、0.5L/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、1.01gの酸化第二銅、0.605gの47質量%臭化水素水溶液、0.242gのジ−t−ブチルエチレンジアミン、1.172gのジ−n−ブチルアミン、3.567gのブチルジメチルアミン、456.3gのトルエン、18gの2,6−ジメチルフェノール、及び41mgのテトラメチルアンモニウムクロライドを入れ、均一溶液となり、かつ重合槽の内温が25℃になるまで撹拌する。
次に、重合槽へ32.8NL/分の速度で乾燥空気をスパージャーより導入を始め重合を開始し、それと同時にトルエン60g及び2,6−ジメチルフェノール60gからなる混合液を30分かけて滴下して、重合反応を進行させる。乾燥空気を140分間通気した後、通気を停止して重合反応を終結させて、重合混合物を得る。
なお、重合終結時の重合槽の内温が40℃になるようコントロールする。
重合槽底部に酸素含有ガス導入の為のスパージャー、撹拌タービン翼及びバッフルを備え、重合槽上部のベントガスラインに還流冷却器を備えた1リットルのジャケット付き重合槽に、0.5L/分の流量で窒素ガスを吹き込みながら、1.01gの酸化第二銅、0.605gの47質量%臭化水素水溶液、0.242gのジ−t−ブチルエチレンジアミン、1.172gのジ−n−ブチルアミン、3.567gのブチルジメチルアミン、456.3gのトルエン、18gの2,6−ジメチルフェノール、及び41mgのテトラメチルアンモニウムクロライドを入れ、均一溶液となり、かつ重合槽の内温が25℃になるまで撹拌する。
次に、重合槽へ32.8NL/分の速度で乾燥空気をスパージャーより導入を始め重合を開始し、それと同時にトルエン60g及び2,6−ジメチルフェノール60gからなる混合液を30分かけて滴下して、重合反応を進行させる。乾燥空気を140分間通気した後、通気を停止して重合反応を終結させて、重合混合物を得る。
なお、重合終結時の重合槽の内温が40℃になるようコントロールする。
−−触媒抽出工程−−
得られた重合混合物に、エチレンジアミン四酢酸3カリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の20質量%水溶液を60g添加する。次いで、70℃で120分間、重合混合物を撹拌した後、10分間静置分離し、水層側の水溶液を排出する。
得られた重合混合物に、エチレンジアミン四酢酸3カリウム塩(同仁化学研究所製試薬)の20質量%水溶液を60g添加する。次いで、70℃で120分間、重合混合物を撹拌した後、10分間静置分離し、水層側の水溶液を排出する。
−−洗浄工程−−
次に、純水(1回目)を60g重合反応液(油層側)に添加し、20分間攪拌した後、10分間静置分離し、水層側を排出する。ついで、純水(2回目)を60g重合反応液(油層側)に添加し、20分間攪拌した後、10分間静置分離し、水層側を排出する。
次に、純水(1回目)を60g重合反応液(油層側)に添加し、20分間攪拌した後、10分間静置分離し、水層側を排出する。ついで、純水(2回目)を60g重合反応液(油層側)に添加し、20分間攪拌した後、10分間静置分離し、水層側を排出する。
重合反応液(油層側)を室温に戻し、メタノールを過剰に加えてポリフェニレンエーテル系樹脂が析出したスラリー液を得る。その後、前記スラリー液を、ガラスフィルターによりろ過し、湿潤ポリフェニレンエーテルを得る。その湿潤ポリフェニレンエーテルに過剰のメタノールを加えて再度濾過し、湿潤ポリフェニレンエーテルを得る。得られた湿潤ポリフェニレンエーテルを、150℃、1mmHgで2時間保持し、乾燥状態のポリフェニレンエーテル系樹脂を得る。本方法により、銅濃度が0.03質量ppm以下のポリフェニレンエーテル系樹脂が得られうる。
<還元粘度測定>
ポリフェニレンエーテル系樹脂の0.5g/dLのクロロホルム溶液を調製し、ウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)(dL/g)を求めた。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の0.5g/dLのクロロホルム溶液を調製し、ウベローデ粘度管を用いて30℃における還元粘度(ηsp/c)(dL/g)を求めた。
<銅含有量測定>
測定対象のポリフェニレンエーテル系樹脂を硝酸で分解した後に、残渣中の銅を原子吸光分析により定量して、ポリフェニレンエーテル系樹脂中の遷移金属含有量(質量ppm)とした。
測定対象のポリフェニレンエーテル系樹脂を硝酸で分解した後に、残渣中の銅を原子吸光分析により定量して、ポリフェニレンエーテル系樹脂中の遷移金属含有量(質量ppm)とした。
本実施形態で使用されるポリフェニレンエーテル系樹脂は、従来既知の熱可塑性樹脂及び熱硬化性樹脂と溶融混練することができる。
前記熱可塑性樹脂組成物は、上記熱可塑性樹脂以外にその他の原材料を含んでいてもよい。上記その他の材料としては、重質炭酸カルシウム、膠質炭酸カルシウム、軟質炭酸カルシウム、シリカ、カオリン、クレー、硫酸バリウム、酸化亜鉛、アルミナ、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ガラスフレーク、ハイドロタルサイト、針状フィラー(ウオラストナイト、チタン酸カリウム、塩基性硫酸マグネシウム、セプライト、ゾノトライト、ホウ酸アルミニウム)、ガラスビーズ、シリカビーズ、アルミナビーズ、カーボンビーズ、ガラスバルーン、金属系導電性フィラー、非金属製導電性フィラー、カーボン、磁性フィラー、圧電・焦電フィラー、摺動性フィラー、封止材用フィラー、紫外線吸収フィラー、制振用フィラー、導電性フィラー(ケッチェンブラック、アセチレンブラック)、ガラス繊維、炭素繊維、金属繊維等の強化材、オイル(パラフィン系、ナフテン系、シリコン系)、官能基付与剤(マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、リンゴ酸、クエン酸)等が挙げられる。
その他の原材料の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に対して、50質量%以下としてよい。
その他の原材料の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に対して、50質量%以下としてよい。
(難燃剤)
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、さらに難燃剤を含んでいてもよい。
前記難燃剤としては、50〜120℃で液状の液状難燃剤が挙げられる。中でも、50〜120℃で液状である液状難燃剤が好ましく、より好ましくは50〜110℃、更に好ましくは50〜100℃で液状である難燃剤である。
本実施形態の熱可塑性樹脂組成物は、さらに難燃剤を含んでいてもよい。
前記難燃剤としては、50〜120℃で液状の液状難燃剤が挙げられる。中でも、50〜120℃で液状である液状難燃剤が好ましく、より好ましくは50〜110℃、更に好ましくは50〜100℃で液状である難燃剤である。
液状難燃剤としては、以下に限定されるものではないが、例えば、トリフェニルホスフェート、フェニルビスドデシルホスフェート、フェニルビスネオペンチルホスフェート、フェニル−ビス(3,5,5´−トリメチル−ヘキシル)ホスフェート、エチルジフェニルホスフェート、2−エチルヘキシルジ(p−トリル)ホスフェート、ビス(2−エチルヘキシル)p−トリルホスフェート、トリトリルホスフェート、ビス(2−エチルヘキシル)フェニルホスフェート、トリ(ノニルフェニル)ホスフェート、ジ(ドデシル)p−トリルホスフェート、トリクレジルホスフェート、ジブチルフェニルホスフェート、2−クロロエチルジフェニルホスフェート、p−トリルビス(2,5,5´−トリメチルヘキシル)ホスフェート、2−エチルヘキシルジフェニルホスフェート、2,2−ビス−{4−[ビス(フェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン、2,2−ビス−{4−[ビス(メチルフェノキシ)ホスホリルオキシ]フェニル}プロパン、リン酸−(3−ヒドロキシフェニル)ジフェニル、レゾルシン・ビス(ジフェニルホスフェート)、2−ナフチルジフェニルホスフェート、1−ナフチルジフェニルホスフェート、ジ(2−ナフチル)フェニルホスフェート等のリン酸エステル又はジホスフィン酸塩が挙げられる。
上記難燃剤は、上記熱可塑性樹脂組成物に含まれる樹脂の総量100質量部に対して、0〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜30質量部である。
上記難燃剤は、上記熱可塑性樹脂組成物に含まれる樹脂の総量100質量部に対して、0〜50質量部であることが好ましく、より好ましくは10〜30質量部である。
(その他の添加剤)
本実施形態の製造方法において、さらに、可塑剤、各種着色剤、着色補剤(酸化チタン等)、紫外線吸収剤、耐電防止剤、安定剤(酸化亜鉛、硫化亜鉛、燐系、イオウ系、ヒンダードフェノール系等)を添加してもよい。
その他の添加剤の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に対して、5質量%以下としてよい。
本実施形態の製造方法において、さらに、可塑剤、各種着色剤、着色補剤(酸化チタン等)、紫外線吸収剤、耐電防止剤、安定剤(酸化亜鉛、硫化亜鉛、燐系、イオウ系、ヒンダードフェノール系等)を添加してもよい。
その他の添加剤の含有量は、熱可塑性樹脂組成物に対して、5質量%以下としてよい。
[ストランドの製造方法]
本実施形態のストランドの製造方法は、上述の本実施形態のストランド引き取りシステムを用いる。
ストランドの引き取り速度は、50〜130m/分であることが好ましく、より好ましくは50〜100m/分である。
本実施形態のストランドの製造方法は、上述の本実施形態のストランド引き取りシステムを用いる。
ストランドの引き取り速度は、50〜130m/分であることが好ましく、より好ましくは50〜100m/分である。
本実施形態のストランドの製造方法において、ダイプレートの中心に位置するオリフィスから排出されるストランドは、第一ストランドガイド幅方向の中心の溝に誘導することが好ましい。
第一ストランドガイドは、全ての溝10aにストランドを通してもよいし、ストランドを通さない溝があってもよい。隣り合うオリフィスから排出されたストランドは、隣り合う溝に誘導してもよいし、1つの溝を挟んだ溝に誘導してもよい。
第一ストランドガイドは、全ての溝10aにストランドを通してもよいし、ストランドを通さない溝があってもよい。隣り合うオリフィスから排出されたストランドは、隣り合う溝に誘導してもよいし、1つの溝を挟んだ溝に誘導してもよい。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
二軸同方向回転押出機は、東芝機械社製TEM58SX(13バレル)を使用した。
バレル構成は、次の通りである。
No.1バレル :第一供給口
No.2〜4バレル :クローズドバレル
No.5バレル :第二供給口(難燃剤注入ゾーン)
No.6バレル :クローズドバレル
No.7バレル :クローズドバレル(混練ゾーン1)
No.8バレル :第三供給口
No.9バレル :クローズドバレル
No.10バレル :クローズドバレル(混練ゾーン2)
No.11バレル :真空ベント(−0.09MPa)
No.12、13バレル:クローズドバレル
スクリーンチェンジャー :上流 #20/#40/#80/#20 下流
(#20:20番金属メッシュ)
ダイ圧計 :マニホールド部の上部に設置
ダイプレート :表1参照
第一ストランドガイド :表2参照
ストランドバス :幅650mm×長さ6000mm、水温40℃±3℃、水深100mm、ストランドガイドローラーを4つ設置
ペレタイザー :回転刃幅300mm、円柱状、2.5±0.3mm目標、ストランド出口温度140℃
ペレットクーラー :出口温度50℃
振動篩い :長さ4mm以上の長いペレット、連粒ペレット、切り粉を排除
外潤添加装置 :エチレンビスアマイドを0.03質量%添加
ペレット搬送装置 :送風量30m3/hr
製品タンク :3m3
金属検知器 :13000ガウス1列3個、3列、マグネット
バレル温度は、280℃とし、ダイ部温度は310℃に設定した。
第一供給口はポリフェニレンエーテル用重量式フィーダーAとその他添加剤用重量式フィーダーBを配置した。
第二供給口は難燃剤の液添フィーダーCを設置し、No.5バレルに液注ノズルを設置した。
第三供給口はサイドフィード用のフィーダーD、E、Fの3台を設置した。
バレル構成は、次の通りである。
No.1バレル :第一供給口
No.2〜4バレル :クローズドバレル
No.5バレル :第二供給口(難燃剤注入ゾーン)
No.6バレル :クローズドバレル
No.7バレル :クローズドバレル(混練ゾーン1)
No.8バレル :第三供給口
No.9バレル :クローズドバレル
No.10バレル :クローズドバレル(混練ゾーン2)
No.11バレル :真空ベント(−0.09MPa)
No.12、13バレル:クローズドバレル
スクリーンチェンジャー :上流 #20/#40/#80/#20 下流
(#20:20番金属メッシュ)
ダイ圧計 :マニホールド部の上部に設置
ダイプレート :表1参照
第一ストランドガイド :表2参照
ストランドバス :幅650mm×長さ6000mm、水温40℃±3℃、水深100mm、ストランドガイドローラーを4つ設置
ペレタイザー :回転刃幅300mm、円柱状、2.5±0.3mm目標、ストランド出口温度140℃
ペレットクーラー :出口温度50℃
振動篩い :長さ4mm以上の長いペレット、連粒ペレット、切り粉を排除
外潤添加装置 :エチレンビスアマイドを0.03質量%添加
ペレット搬送装置 :送風量30m3/hr
製品タンク :3m3
金属検知器 :13000ガウス1列3個、3列、マグネット
バレル温度は、280℃とし、ダイ部温度は310℃に設定した。
第一供給口はポリフェニレンエーテル用重量式フィーダーAとその他添加剤用重量式フィーダーBを配置した。
第二供給口は難燃剤の液添フィーダーCを設置し、No.5バレルに液注ノズルを設置した。
第三供給口はサイドフィード用のフィーダーD、E、Fの3台を設置した。
<ストランド安定性>
スタートして、10分後のストランドの状態を観察した。ストランドカールとはストランドが捻じれることである。ストランド切れとはストランドが切れてストランドが引けなくなくなることである。
ペレタイザーから第一ストランドガイドに向かって見た状態で、第一ストランドガイドの左側から右側へストランドを5分割してストランドの安定性を観察した。
DP1:左端から4番目まで
DP2:左端から5〜8番目まで
DP3:左端から9番目から右端から9番目まで
DP4:右端から5〜8番目まで
DP5:右端から4番目まで
スタートして、10分後のストランドの状態を観察した。ストランドカールとはストランドが捻じれることである。ストランド切れとはストランドが切れてストランドが引けなくなくなることである。
ペレタイザーから第一ストランドガイドに向かって見た状態で、第一ストランドガイドの左側から右側へストランドを5分割してストランドの安定性を観察した。
DP1:左端から4番目まで
DP2:左端から5〜8番目まで
DP3:左端から9番目から右端から9番目まで
DP4:右端から5〜8番目まで
DP5:右端から4番目まで
(安定性の評価基準)
所定運転条件に達し、ストランド全数を第一ストランドガイドにかけてから、DP1〜DP5の各部分につき第一ストランドガイド上のストランドの状態を以下基準に従い確認した。
1.ストランドが第一ストランド溝からすぐに外れる。
2.ストランドが第一ストランド溝から1分以内に外れる。
3.ストランドが第一ストランド溝から3分以内に外れる。
4.ストランドが第一ストランド溝から5分以内に外れる。
5.ストランドが第一ストランド溝から全く外れない。
所定運転条件に達し、ストランド全数を第一ストランドガイドにかけてから、DP1〜DP5の各部分につき第一ストランドガイド上のストランドの状態を以下基準に従い確認した。
1.ストランドが第一ストランド溝からすぐに外れる。
2.ストランドが第一ストランド溝から1分以内に外れる。
3.ストランドが第一ストランド溝から3分以内に外れる。
4.ストランドが第一ストランド溝から5分以内に外れる。
5.ストランドが第一ストランド溝から全く外れない。
<ロス率>
ペレットのロス率は、スタートして、20分間後での選別機で選別される長ペレット・双子ペレットの質量と、ストランドが切れてダイプレート下に溜まるドレン質量と、ストランドが引けなくて溜まったストランド質量との合計質量を、20分間の押出量で割り、100をかけた値とした。
ペレットのロス率は、スタートして、20分間後での選別機で選別される長ペレット・双子ペレットの質量と、ストランドが切れてダイプレート下に溜まるドレン質量と、ストランドが引けなくて溜まったストランド質量との合計質量を、20分間の押出量で割り、100をかけた値とした。
(実施例1)
バレル1の第一供給口にPPE1(還元粘度0.51dL/g、見かけ密度550kg/m3、重量平均粒径800μm、銅濃度0.01質量ppm)を65質量%と設定して重量式フィーダーAから供給し、ハイインパクトポリスチレン(商品名「CT60」ペトロケミカル社製)を7.5質量%と設定して重量式フィーダーBから供給し、バレル5の第二供給口に液添注入ノズルを取り付け、難燃剤(商品名「CR741」大八化学社製)を12.5質量%に設定して液添重量式フィーダーCから供給し、第三供給口にハイインパクトポリスチレン(商品名「CT60」ペトロケミカル社製)を15質量%に設定して重量式フィーダーDから供給した。押出量1000kg/hr、スクリュ回転数600rpmに設定した。
バレル1と2には粉体原料を高搬送する一条スクリュを使い、バレル3〜5は2条スクリュを使い、バレル6に第一混練ゾーンを設置し、第一供給口から供給した原材料と難燃剤を軽く混ぜた後、バレル9に設けた第二混練ゾーンで完全溶融させ、バレル11に真空ベントを設け、−0.09MPaで脱気をした。
第一混練ゾーンのスクリュ構成は右回りニーディングブロック、中立ニーディングブロック、右回り切欠き2条スクリュの圧縮効果の少ないスクリュを適宜組み合わせる。
第二混練ゾーンのスクリュ構成は第一混練ゾーンのスクリュに、左回りニーディングブロック、左回りスクリュ、左回り一条切欠きスクリュ等の圧縮効果の高いスクリュを少なくとも1個使用し、適宜組み合わせる。
ダイプレートは表1のIのd=4φ、L=6.0mm、オリフィス数39穴、オリフィス間ピッチPd=15.8mmを使用した。オリフィスは2列に配列させ、上列がオリフィス数20個、下列がオリフィス数19個とした。PdT(上列の両端のオリフィスの中心間距離)は300mmであった。
第一ストランドガイドは表2のA(図6A)を使用した。ダイプレートの中心に位置するオリフィスから排出されるストランドを、第一ストランドガイド幅方向の中心の溝に誘導し、その他のオリフィスから排出されるストランドを中心に位置するオリフィスから離れる順番に、隙間が生じないようにストランドガイドの内側に配置されるよう溝に誘導した。第一ストランドガイドの中心をダイプレートから150mm離れたストランドバス水面位置に、ストランド冷却水槽の水面の高さはダイプレートオリフィス出口から120mmに設置し、回転しないように固定した。第二〜第五ストランドガイドローラーは適度なストランドテンションを張るために適宜、間隔と深さを調整し、回転させた。ストランドの表面に付着水を取るためにエアワイパーを使い、ペレタイザーの引取速度を80m/分、ストランド表面温度を140℃とし、3mm×3mm目標のペレットにした。ペレタイザーの出口シュートに下流側にペレットクーラーを付けて、ペレットクーラー出口温度が60℃になるように冷却空気量を調整し、振動篩で、切粉、長ペレット(長さ4mm以上のペレット)、双子ペレットを除去した。
ストランドはどの位置でもストランドが外れることなく安定であった。ロスも全くなかった。
バレル1の第一供給口にPPE1(還元粘度0.51dL/g、見かけ密度550kg/m3、重量平均粒径800μm、銅濃度0.01質量ppm)を65質量%と設定して重量式フィーダーAから供給し、ハイインパクトポリスチレン(商品名「CT60」ペトロケミカル社製)を7.5質量%と設定して重量式フィーダーBから供給し、バレル5の第二供給口に液添注入ノズルを取り付け、難燃剤(商品名「CR741」大八化学社製)を12.5質量%に設定して液添重量式フィーダーCから供給し、第三供給口にハイインパクトポリスチレン(商品名「CT60」ペトロケミカル社製)を15質量%に設定して重量式フィーダーDから供給した。押出量1000kg/hr、スクリュ回転数600rpmに設定した。
バレル1と2には粉体原料を高搬送する一条スクリュを使い、バレル3〜5は2条スクリュを使い、バレル6に第一混練ゾーンを設置し、第一供給口から供給した原材料と難燃剤を軽く混ぜた後、バレル9に設けた第二混練ゾーンで完全溶融させ、バレル11に真空ベントを設け、−0.09MPaで脱気をした。
第一混練ゾーンのスクリュ構成は右回りニーディングブロック、中立ニーディングブロック、右回り切欠き2条スクリュの圧縮効果の少ないスクリュを適宜組み合わせる。
第二混練ゾーンのスクリュ構成は第一混練ゾーンのスクリュに、左回りニーディングブロック、左回りスクリュ、左回り一条切欠きスクリュ等の圧縮効果の高いスクリュを少なくとも1個使用し、適宜組み合わせる。
ダイプレートは表1のIのd=4φ、L=6.0mm、オリフィス数39穴、オリフィス間ピッチPd=15.8mmを使用した。オリフィスは2列に配列させ、上列がオリフィス数20個、下列がオリフィス数19個とした。PdT(上列の両端のオリフィスの中心間距離)は300mmであった。
第一ストランドガイドは表2のA(図6A)を使用した。ダイプレートの中心に位置するオリフィスから排出されるストランドを、第一ストランドガイド幅方向の中心の溝に誘導し、その他のオリフィスから排出されるストランドを中心に位置するオリフィスから離れる順番に、隙間が生じないようにストランドガイドの内側に配置されるよう溝に誘導した。第一ストランドガイドの中心をダイプレートから150mm離れたストランドバス水面位置に、ストランド冷却水槽の水面の高さはダイプレートオリフィス出口から120mmに設置し、回転しないように固定した。第二〜第五ストランドガイドローラーは適度なストランドテンションを張るために適宜、間隔と深さを調整し、回転させた。ストランドの表面に付着水を取るためにエアワイパーを使い、ペレタイザーの引取速度を80m/分、ストランド表面温度を140℃とし、3mm×3mm目標のペレットにした。ペレタイザーの出口シュートに下流側にペレットクーラーを付けて、ペレットクーラー出口温度が60℃になるように冷却空気量を調整し、振動篩で、切粉、長ペレット(長さ4mm以上のペレット)、双子ペレットを除去した。
ストランドはどの位置でもストランドが外れることなく安定であった。ロスも全くなかった。
(比較例1〜4)
実施例1と第一ストランドガイドを変えただけで、他の条件は実施例1と同様にして実施した。
比較例1は第一ストランドガイドの溝ピッチPが16.0mmのFを用いたこと以外、実施例1と同一条件で行ったが、ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
比較例2は図7の形状の第一ストランドガイドGにした以外、実施例1と同一条件で行ったが、ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
比較例3は図8の形状の第一ストランドガイドHにした以外、実施例1と同一条件で行った。中央部3のストランドは溝から外れなく安定していたが、中央部から離れるほどストランドは第一ストランドガイドの溝から外れやすかった。
比較例4の第一ストランドガイドIは溝部が平面になった形状である。溝部が平面なのでストランドの抑えることが出来ず、ストランド外れが頻発した。
実施例1と第一ストランドガイドを変えただけで、他の条件は実施例1と同様にして実施した。
比較例1は第一ストランドガイドの溝ピッチPが16.0mmのFを用いたこと以外、実施例1と同一条件で行ったが、ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
比較例2は図7の形状の第一ストランドガイドGにした以外、実施例1と同一条件で行ったが、ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
比較例3は図8の形状の第一ストランドガイドHにした以外、実施例1と同一条件で行った。中央部3のストランドは溝から外れなく安定していたが、中央部から離れるほどストランドは第一ストランドガイドの溝から外れやすかった。
比較例4の第一ストランドガイドIは溝部が平面になった形状である。溝部が平面なのでストランドの抑えることが出来ず、ストランド外れが頻発した。
(実施例2〜5)
実施例2は第一ストランドガイドをBに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。実施例1と同様にストランド外れがなく、ロス率も良好であった。
実施例3は第一ストランドガイドをCに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.6%であった。
実施例4は第一ストランドガイドをDに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.9%であった。
実施例5は第一ストランドガイドをEに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.7%であった。
実施例2は第一ストランドガイドをBに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。実施例1と同様にストランド外れがなく、ロス率も良好であった。
実施例3は第一ストランドガイドをCに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.6%であった。
実施例4は第一ストランドガイドをDに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.9%であった。
実施例5は第一ストランドガイドをEに変えた以外、実施例1と同一条件で行った。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.7%であった。
(実施例6)
ダイプレートをIIIとし、オリフィス数が減った分、押出量を下げ、回転数を下げた以外、実施例1と同一条件で実施した。実施例1と同様にストランド外れがなく、ロス率も良好であった。
ダイプレートをIIIとし、オリフィス数が減った分、押出量を下げ、回転数を下げた以外、実施例1と同一条件で実施した。実施例1と同様にストランド外れがなく、ロス率も良好であった。
(実施例7)
熱可塑性樹脂組成物の組成を表3に示すように変えた以外、実施例1と同一条件で実施した。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.4%であった。
熱可塑性樹脂組成物の組成を表3に示すように変えた以外、実施例1と同一条件で実施した。両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は2.4%であった。
(実施例8)
バレル1の第一供給口にポリカーボネートを75質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、スチレン・アクリロニトリル共重合体SAN(商品名「スタイラック789」旭化成社製)を4.5質量%に設定して重量式フィーダーBから供給し、第二供給口に芳香族縮合リン酸エステル(商品名「CR741」大八化学社製)を11.0質量%に設定して重量式液添フィーダーCから供給し、第三供給口にアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体ABS(商品名「スタイラック191」旭化成社製)を9.5質量%に設定して重量式フィーダーDから供給した以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同様にストランド外れもなく、収率も良好であった。
バレル1の第一供給口にポリカーボネートを75質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、スチレン・アクリロニトリル共重合体SAN(商品名「スタイラック789」旭化成社製)を4.5質量%に設定して重量式フィーダーBから供給し、第二供給口に芳香族縮合リン酸エステル(商品名「CR741」大八化学社製)を11.0質量%に設定して重量式液添フィーダーCから供給し、第三供給口にアクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体ABS(商品名「スタイラック191」旭化成社製)を9.5質量%に設定して重量式フィーダーDから供給した以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同様にストランド外れもなく、収率も良好であった。
(実施例9)
バレル1の第一供給口にPPEを30質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、水素添加スチレンエチレンブロック共重合体G1651(米国、Kraton Polymers社製)を9.9質量%、無水マレイン酸0.1質量%をヘンシェルミキサーで混合した混合物10質量%を重量式フィーダーBから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にナイロン66 1200S(旭化成株式会社製)を60質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を1000rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同一条件でストランド外れもなく、収率も良好であった。
バレル1の第一供給口にPPEを30質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、水素添加スチレンエチレンブロック共重合体G1651(米国、Kraton Polymers社製)を9.9質量%、無水マレイン酸0.1質量%をヘンシェルミキサーで混合した混合物10質量%を重量式フィーダーBから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にナイロン66 1200S(旭化成株式会社製)を60質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を1000rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同一条件でストランド外れもなく、収率も良好であった。
(比較例5)
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例9と同一条件で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例9と同一条件で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
(実施例10)
バレル1の第一供給口にPPE4を30質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、水素添加スチレンエチレンブロック共重合体G1651(米国、Kraton Polymers社製)を10質量%に設定して重量式フィーダーBから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にポリプロピレンノバテックPP EA9FT(日本ポリプロ社製)を60質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を800rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同様にストランド外れもなく、収率も良好であった。
バレル1の第一供給口にPPE4を30質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、水素添加スチレンエチレンブロック共重合体G1651(米国、Kraton Polymers社製)を10質量%に設定して重量式フィーダーBから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にポリプロピレンノバテックPP EA9FT(日本ポリプロ社製)を60質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を800rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同様にストランド外れもなく、収率も良好であった。
(比較例6)
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例10と同一条件で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例10と同一条件で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
(実施例11)
バレル1の第一供給口にナイロン66の1300S(旭化成社製)を70質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にガラスファイバーECS 03 T289/PL(日本板硝子社製)を30質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を700rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同様にストランド外れもなく、収率も良好であった。
バレル1の第一供給口にナイロン66の1300S(旭化成社製)を70質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にガラスファイバーECS 03 T289/PL(日本板硝子社製)を30質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を700rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
実施例1と同様にストランド外れもなく、収率も良好であった。
(比較例7)
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例11と同一条件で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例11と同一条件で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
(実施例12)
バレル1の第一供給口にナイロン66の1300S(旭化成社製)を50質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にガラスファイバーECS 03 T289/PL(日本板硝子社製)を50質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を700rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は3.6%であった。
バレル1の第一供給口にナイロン66の1300S(旭化成社製)を50質量%に設定して重量式フィーダーAから供給し、第二供給口は閉とし、第三供給口にガラスファイバーECS 03 T289/PL(日本板硝子社製)を50質量%に設定して重量式フィーダーDから供給し、スクリュ回転数を700rpmにした以外、実施例1と同一条件で実施した。
両端のストランドがたまに外れることがあり、ロス率は3.6%であった。
(実施例13)
ダイプレートをIからIIに変えた以外、実施例12と同一条件で実施した。
ダイプレートの両端のオリフィス長さが中央部の6mmから4mmとなっているので両端の流れが良くなり、ストランド外れが全くなくなり、収率も良好になった。
ダイプレートをIからIIに変えた以外、実施例12と同一条件で実施した。
ダイプレートの両端のオリフィス長さが中央部の6mmから4mmとなっているので両端の流れが良くなり、ストランド外れが全くなくなり、収率も良好になった。
(比較例8)
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例12と同一で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
第一ストランドガイドFに変えた以外、実施例12と同一で実施した。
ストランドは溝からすぐ外れ、ストランド同士が融着し、ストランド切れ、連粒・長ペレットが多発した。ロス率も多かった。
本発明の技術を実施することにより、高押出量で、ストランド本数が増えても、第一ストランドガイドの両外側のストランドがストランドガイド溝から外れず、ストランドを安定させることで収率を向上させる、スランド引き取りシステム及びそれを用いたストランドの製造することが出来る。
1:押出機
2:TOPシュート
3:真空ベント
4:スクリュの8の字形状から楕円形状にする部分
5:ブレーカープレート又はスクリーンチェンジャー
6:ダイ拡幅部
7:ダイプレート
7a:オリフィス
7b:両端のオリフィス
8:ストランド
9:ストランド冷却水槽
10:第一ストランドガイド
10a:溝
10b:両端の溝
10c:溝底
10d:第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁
10e:第一ストランドガイド幅方向の端側の内壁
10f:山部
11:他のストランドガイド
d:オリフィス径
L:オリフィス長さ
Pd:オリフィス間ピッチ
PdT:両端のオリフィスの中心間距離
Do:第一ストランドガイドの直径
Di:第一ストランドガイドの溝径
h:溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分α、βの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さ
H:溝深さ
M:溝幅
P:溝ピッチ
PT:両端のストランド誘導溝間の中心間距離
R:円弧状部分の半径
W:山部幅
α:内壁10d側の傾斜角度
β:内壁10e側の傾斜角度
2:TOPシュート
3:真空ベント
4:スクリュの8の字形状から楕円形状にする部分
5:ブレーカープレート又はスクリーンチェンジャー
6:ダイ拡幅部
7:ダイプレート
7a:オリフィス
7b:両端のオリフィス
8:ストランド
9:ストランド冷却水槽
10:第一ストランドガイド
10a:溝
10b:両端の溝
10c:溝底
10d:第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁
10e:第一ストランドガイド幅方向の端側の内壁
10f:山部
11:他のストランドガイド
d:オリフィス径
L:オリフィス長さ
Pd:オリフィス間ピッチ
PdT:両端のオリフィスの中心間距離
Do:第一ストランドガイドの直径
Di:第一ストランドガイドの溝径
h:溝の底の円弧状部分の終点から傾斜部分α、βの始点までの、傾斜角度が85度超の直線部分の長さ
H:溝深さ
M:溝幅
P:溝ピッチ
PT:両端のストランド誘導溝間の中心間距離
R:円弧状部分の半径
W:山部幅
α:内壁10d側の傾斜角度
β:内壁10e側の傾斜角度
Claims (12)
- 熱可塑性樹脂組成物を溶融混練する押出機と、
前記押出機先端に装着された、オリフィス間ピッチPdが8〜20mm、オリフィス数が20〜200個のダイプレートと、
前記ダイプレートのオリフィスから排出されるストランドを受ける溝を有する第一ストランドガイドと、を有し、
前記第一ストランドガイドの両端のストランド誘導溝の中心間距離PTと、前記ダイプレートの両端のオリフィスの中心間距離PdTとの比(PT/PdT)が1.01〜1.6であり、
前記第一ストランドガイドの溝ピッチPが8〜15mmであり、
前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mと溝深さHとの比(M/H)が1.0より小さく、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の中心側の内壁に傾斜角度α50〜85度の傾斜部分αを備え、前記溝の底に円弧状部分を有し、前記円弧状部分の半径Rが2〜5mmの溝であることを特徴とする、ストランド引き取りシステム。 - 前記オリフィスの内径dが1〜8mm、
前記オリフィスの長さLと前記オリフィスの内径dとの比(L/d)が0.5〜5.0である、請求項1記載のストランド引き取りシステム。 - 前記両端のオリフィスの長さが前記ダイプレートの中心に位置するオリフィスの長さの0.5〜0.8倍である、請求項1または2記載のストランド引き取りシステム。
- 前記ダイプレートにおいて、オリフィスの列が2列以上である、請求項1〜3のいずれか一項記載のストランド引き取りシステム。
- 前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、溝幅Mが7.5〜12mmであり、
少なくとも1組の隣り合う溝間の山部幅Wが0.5〜3mmである、請求項1〜4のいずれか一項記載のストランド引き取りシステム。 - 前記第一ストランドガイドの1つ以上の前記溝が、前記円弧状部分と前記傾斜部分との間の長さhが1〜6mmである、請求項1〜5のいずれか一項記載のストランド引き取りシステム。
- 前記第一ストランドガイドの1つ以上の溝が、前記傾斜角度αが50〜85度であり、前記溝の内壁のうち前記第一ストランドガイド幅方向の端側の内壁の傾斜角度βが90度である、請求項1〜6のいずれか一項記載のストランド引き取りシステム。
- 前記第一ストランドガイドの前記溝の材質が、ステンレス鋼材又はセラミック材である、請求項1〜7のいずれか一項記載のストランド引き取りシステム。
- 請求項1〜8のいずれか一項記載のストランド引き取りシステムを用いて、ストランドを製造する方法であって、
前記熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリオキシメチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、及びポリフェニレンサルファイド系樹脂からなる群から選ばれる少なくとも1種を含む、ストランドの製造方法。 - 前記熱可塑性樹脂組成物が、
前記熱可塑性樹脂組成物に含有される樹脂100質量%に対して、ポリフェニレンエーテル系樹脂20〜98質量%、及びポリスチレン系樹脂2〜80質量%を含み、
前記樹脂100質量部に対して0〜50質量部の難燃剤、
を含む組成物である、請求項9記載のストランドの製造方法。 - 前記熱可塑性樹脂組成物がポリフェニレンエーテル系樹脂を含み、前記ポリフェニレンエーテル系樹脂中の銅濃度が0.03質量ppm以下である、請求項9又は10記載のストランドの製造方法。
- 前記ストランドの引き取り速度が50〜130m/分である、請求項9〜11のいずれか一項記載のストランドの製造方法。
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JP2019050171A JP2020151867A (ja) | 2019-03-18 | 2019-03-18 | ストランド引き取りシステム及びストランドの製造方法 |
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2019
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