JP2020151361A - 生体情報検知装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】生体信号を検出できない位置に配置されたセンサを利用するのとは別の方法で、生体信号を検出するセンサの出力に重畳されるノイズの影響を抑制する。【解決手段】生体情報検知装置は、人の生体活動を検出する生体活動センサから入力された生体信号の周波数と強度の関係を示す周波数特性の推移を取得する特性取得部(S130)と、周波数特性から、それぞれ周波数と強度のペアである複数の特徴点を抽出する抽出部(S140)と、複数の特徴点に対応する複数個の周波数の経時変動量に基づいて、複数の特徴点のうちから、生体活動に関する情報である生体情報を反映した特徴点を特定する特定部(S150、S160、S170)と、特定部によって特定された特徴点に基づいて、生体情報を算出する算出部(S180)と、を備える。【選択図】図2
Description
本発明は、生体情報検知装置に関するものである。
従来、人の生体情報(例えば心拍数)を反映した生体信号に基づいて生体情報を算出する技術において、生体信号にノイズが重畳されている場合に当該ノイズを除去する技術が知られている。例えば、特許文献1には、座席の背もたれ部の搭乗者の心臓に近い部分に埋設された圧電素子で検出される信号の時間波形から、座席の取付金具の付近に配設されている圧電素子で検出される信号の時間波形を減算する技術が、記載されている。このようにすることで、前者の圧電素子で検出された生体信号に含まれる車両ノイズを除去することができる。そして、特許文献1では、車両ノイズが除去された生体信号から、搭乗者の心拍数が算出されている。
しかし、発明者の検討によれば、上記のような技術では、生体信号を検出できる位置に配置されたセンサに加え、生体信号を検出できない位置に配置されたノイズ除去用のセンサを配置する必要がある。したがって、必要なセンサの数が増大してしまう。
本発明は上記点に鑑み、生体信号を検出できない位置に配置されたセンサを利用するのとは別の方法で、生体信号を検出するセンサの出力に重畳されるノイズの影響を抑制することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に記載の発明では、生体情報検知装置は、人(2)の生体活動を検出する生体活動センサ(13)から入力された生体信号(P1)の周波数と強度の関係を示す周波数特性(60)の推移を取得する特性取得部(S130)と、前記周波数特性から、それぞれ周波数と強度のペアである複数の特徴点(61〜66)を抽出する抽出部(S140)と、前記複数の特徴点に対応する複数個の周波数の経時変動量に基づいて、前記複数の特徴点のうちから、前記生体活動に関する情報である生体情報を反映した特徴点を特定する特定部(S150、S160、S170)と、前記特定部によって特定された特徴点に基づいて、前記生体情報を算出する算出部(S180)と、を備える。
このように、生体活動に関する情報である生体情報を反映した特徴点の候補として複数の特徴点が抽出される。そして、それら複数の特徴点に対応する複数個の周波数の経時変動量に基づいて、目的の特徴点が特定される。そして、特定された特徴点に基づいて生体情報が算出される。発明者の鋭意検討によれば、生体情報を反映した特徴点の周波数は、ノイズを反映した特徴点の周波数とは、経時的な推移の形態が異なる。したがって、上記のような生体情報検知装置により、ノイズが重畳された生体信号から、ノイズの影響を抑制して生体情報を算出することができる。
なお、各構成要素等に付された括弧付きの参照符号は、その構成要素等と後述する実施形態に記載の具体的な構成要素等との対応関係の一例を示すものである。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る生体情報検知システムは、車両に搭載され、車両の運転席に着座する乗員すなわち人2の心拍数を生体情報として算出して出力する。人2の生体情報とは、人2の生体活動に関する情報をいう。この生体情報検知システムは、生体情報検知装置4、発信機11、送信アンテナ12、受信アンテナ13、受信機14を備えている。
以下、第1実施形態について説明する。図1に示すように、本実施形態に係る生体情報検知システムは、車両に搭載され、車両の運転席に着座する乗員すなわち人2の心拍数を生体情報として算出して出力する。人2の生体情報とは、人2の生体活動に関する情報をいう。この生体情報検知システムは、生体情報検知装置4、発信機11、送信アンテナ12、受信アンテナ13、受信機14を備えている。
発信機11は、所定の周波数(例えば900MHz帯の周波数)の送信信号を送信アンテナ12に出力する。送信アンテナ12は、車室内のインストルメントパネルのうち運転席に対して車両進行方向前側に配置されている。送信アンテナ12は、発信機11からの送信信号に応じた電波信号を、運転席に着座した人2の体の上半身に向けて送信する。
受信アンテナ13は、人2および運転席を挟んで送信アンテナ12と対向して配置されている。受信アンテナ13は、送信アンテナ12から送信された電波信号を受信できる構成となっている。受信アンテナ13は、生体活動センサに対応する。
受信機14は、受信アンテナ13が受信した電波信号を増幅して出力する。具体的には、受信機14は、受信アンテナ13が受信した電波信号を増幅して生体信号P1として生体情報検知装置4に出力する。
生体情報検知装置4は、入力部41、記憶部42、出力部43、処理部44を含んでいる。入力部41は、受信機14から入力されたアナログ信号である生体信号P1をデジタル信号として処理部44に出力する。記憶部42は、RAM、ROM、書き込み可能な不揮発性記憶媒体等を含む。RAM、ROM、書き込み可能な不揮発性記憶媒体は、いずれも非遷移的実体的記憶媒体である。出力部43は、処理部44から入力された信号を生体情報検知装置4の外部の装置に出力する。出力先の外部の装置は、例えば、経路案内等を行う車載ナビゲーション装置でもよいし、車両の外部と通信を行う車載データ通信モジュールでもよいし、人2が携帯する携帯通信端末でもよい。
処理部44は、記憶部42のROMまたは書き込み可能な不揮発性記憶媒体に記録されたプログラムに従った処理を実行する装置であり、実行の際には、記憶部42のRAMを作業領域として使用する。
以下、上記のような構成の生体情報検知システムの作動について説明する。発信機11は、所定の周波数の送信信号を送信アンテナ12に出力する。すると、送信アンテナ12は、発信機11からの送信信号に応じた電波信号を運転席および人2に向けて送信する。
この電波信号のうち一部は、人2の体を透過して受信アンテナ13に受信される。電波信号に対して人2の体は誘電体として機能する。このため、人2の体を電波信号が透過する際に電波信号の電界強度に誘電体損失が生じる。そして、心臓2aは、拡張、収縮に伴ってその形状が変化する。このため、図1に示すように心臓2aを透過して受信アンテナ13に至る電波信号W1において、電界強度に生じる誘電体損失は、心臓2aの心拍に応じて変化する。
したがって、受信アンテナ13が受信する電波信号の強度は、心臓2aの心拍に応じて心拍に同期して変化する成分を含む。したがって、電波信号を受信することで受信アンテナ13から受信機14に出力される電気信号のレベルは、心臓2aの心拍に応じて心拍に同期して変動する成分を含む。
しかしながら、生体信号P1には、車両内で発生する種々のノイズが重畳されている。車両内で発生するノイズとしては、車両の走行に応じた振動に起因するノイズがある。このようなタイプのノイズは、車両の停止中の方が走行中よりも発生量が少ない。また、このようなタイプのノイズは、車両の走行速度が大きくなるほど発生量が多くなる。また、車両内で発生するノイズとしては、人2の体の揺れに起因するノイズがある。
このように電波信号が受信されると、受信アンテナ13は、受信した電波信号の電界強度によって信号強度が変化する受信信号を出力する。受信機14は、受信アンテナ13から入力された受信信号が増幅された生体信号P1を生体情報検知装置4に出力する。
以上のように発信機11、送信アンテナ12、受信アンテナ13、受信機14が継続して作動することにより、生体情報検知装置4の入力部41には、時間の経過と共に信号強度が変化する生体信号P1が継続的に入力される。そして、生体情報である心拍数を表す生体信号P1には、生体情報とは無関係のノイズが重畳されている。
上述の通り、入力部41は、入力された生体信号P1の信号強度に応じた値のデジタル信号を処理部44に出力する。したがって、処理部44には、時間経過に伴う生体信号P1の強度変化の情報が入力される。時間経過に伴う生体信号P1の強度変化の情報は、時間波形すなわち時間ドメインにおける波形である。この時間波形は、より詳しくは所定の時間間隔だけ空いた離散的な複数のサンプリングタイミングの各々における信号強度の情報を含んでいる。複数のサンプリングタイミングの各々で取得される時間波形の値が、1サンプルに相当する。
処理部44は、車両の走行中も停止中も、記憶部42のROMまたは書き込み可能な不揮発性記憶媒体から所定のプログラムを読み込んで実行することにより、図2に示す処理を実行する。
処理部44は、この図2の処理により、生体信号P1の時間波形に基づいて、人2の心拍数を算出する。
具体的には、処理部44は、まず、ステップS100で、準備処理として、生体信号P1の時間波形における連続する複数サンプルを取得する。ここで取得するサンプルの数は、例えば、後述する離散フーリエ変換において必要となるサンプル数よりも1個だけ少ない数である。
続いて処理部44は、ステップS110〜S180のループを、繰り返し実行する。このループの各々において、処理部44は、ステップS110で、生体信号P1の時間波形の最新値を1サンプル分、取得する。
続いて処理部44は、ステップS130で、生体信号P1の時間波形の最も新しい所定個数のサンプルを用いて離散フーリエ変換する。所定個数は複数であり、例えば40である。これにより、当該所定個数のサンプルが取得された時間区間における、生体信号P1の周波数と強度の関係を示す周波数特性が得られる。図3に、このような周波数特性の一例としての周波数特性60を示す。図3では、横軸が周波数を示し、縦軸が信号の強度を示す。
図3に示すような周波数特性において、強度が極大となる点が複数個存在する。これらの点は、周波数ドメインにおいて強度が特徴的に強い点である。このような点に相当する周波数における強い強度は、人2の心臓2aの心拍数を反映するものである可能性があると共に、生体信号P1に重畳されたノイズを反映するものである可能性もある。もし、従来のように、周波数特性中の全周波数範囲において強度が最も大きい周波数に基づいて心拍数が算出される場合、ノイズの強度が心拍数の強度よりも大きい場合に、心拍数の誤検出が発生してしまう。このような誤検出を低減するために、以下のような処理を行う。
続いて処理部44は、ステップS140で、直前のステップS130にて得られた最新の時点の周波数特性60から、複数の特徴点61〜66を抽出する。ここで、図2を用いて、特徴点61〜66の抽出方法について詳細に説明する。
まず、処理部44は、複数個の周波数区間a〜fの各々の範囲内で、当該周波数特性60の強度が最大となる1つの点を、特徴点として抽出する。これにより、周波数区間a〜fと同じ数の複数の特徴点が抽出される。ここで、強度が最大であるとは、同じ時点の周波数特性内の同じ周波数区間において比べた強度が最大であることをいう。上述の通り、ステップS110〜S180のループは繰り返し実行されるので、周波数特性も時間の経過と共に新たに作成されていく。その結果、周波数特性は経時的に変動する。しかし、特徴点を抽出するために行われる強度の比較は、あくまでも、同じ時点における比較である。
図3の例では、周波数区間a、b、c、d、e、f内で強度が同じ時点中で最大となる点は、それぞれ、点61、62、63、64、65、66である。したがって、これら複数の点61〜66が特徴点として抽出される。これら複数の特徴点61〜66のそれぞれは、周波数と強度という2つの情報のペアである。
複数個の周波数区間a〜fは、互いに範囲が異なり、かつ、範囲が部分的にも重ならないよう、あらかじめ、生体情報検知システムの製造完了時点において、既に定まっている。複数個の周波数区間a〜fは、いずれも周波数幅が同じであってもよいし、互いに異なっていてもよい。ここで、ある周波数区間の周波数幅とは、当該周波数区間の上限値から下限値を減算した値である。また、複数個の周波数区間a〜fの各々は、経時的に変動しない固定範囲であってもよいし、経時的に変動する範囲であってもよい。
また、複数の周波数区間a〜fは、全体として連続する1つの大きな範囲を形成するようになっていてもよいし、全体として連続しない離散的な範囲を形成するようになっていてもよい。複数の周波数区間a〜fのいずれにも属さない周波数は、特徴点の抽出対象の範囲から除外された周波数である。
続いて処理部44は、ステップS150で、直前のステップS140で算出した複数の特徴点の経時変動量を算出する。経時変動量とは、時間の経過に伴う変動の量をいう。上述の通り、ステップS110〜S180のループは繰り返し実行される。したがって、ステップS110で生体信号P1が新たに取得される度に、ステップS130で生体信号P1に基づく最新時点の周波数特性が算出され、ステップS140で当該最新時点の周波数特性に基づいて複数の特徴点が新たに抽出される。
ステップS150では、処理部44は、最新時点の複数の特徴点61〜66およびそれ以前の時点の複数の特徴点61〜66に基づいて、複数の特徴点61〜66の周波数の経時変動量を算出する。
この算出の際、処理部44は、同じ周波数区間に属する異なる時点の特徴点を、同じ特徴点であると同定する。したがって、ある時点における周波数区間a内で抽出された特徴点と、別の時点において同じ周波数区間a内で抽出された特徴点は、同じ特徴点であるとみなされる。そして、算出される経時変動量は、異なる時点における同じ特徴点の周波数の経時変動量である。
また、処理部44は、この算出の際、同じ時点内の複数の周波数区間を、周波数の高い順に順位付けする。そして処理部44は、異なる時点において当該順位が同じ周波数区間を、同じ周波数区間であると同定する。
このようなステップS150の同定の仕方により、図3に示すように、周波数区間a〜fにおける特徴点61〜66の各々の、周波数の推移が得られる。そして、処理部44は、このような周波数の推移に基づいて、特徴点61〜66の各々の周波数の経時変動量を算出する。具体的には、処理部44は、特徴点61〜66の各々について、当該特徴点の最新時点を含む3個以上の時点における周波数のばらつき(例えば標準偏差)を、当該特徴点の経時変動量としてもよい。あるいは、処理部44は、特徴点61〜66の各々について、当該特徴点の最新時点とその1つ前の時点の周波数の差の絶対値を、当該特徴点の経時変動量としてもよい。
なお、処理部44は、複数の特徴点61〜66がまだ1つの時点でしか得られていない場合は、ステップS150以降をバイパスし、ステップS140からすぐにステップS110に戻ってもよい。
続いてステップS160で処理部44は、直前のステップS150で算出された複数の特徴点61〜66の周波数の経時変動量のうち、経時変動量がカットオフ値よりも大きい周波数をすべて選出する。ここで、カットオフ値は、例えば0であってもよいし、0よりも僅かに大きい値であってもよい。本実施形態では、カットオフ値より大きい範囲が、許容範囲に対応する。
このようなカットオフ値を導入する意義は、以下のようなものである。図3の例では、周波数区間a〜fのいずれにおいても、強度が極大となる点と強度が最大となる点とが一致している。このような場合は、抽出された複数の特徴点はどれも強度が特徴的に強い点であるので、いずれも心拍数由来の特徴点である可能性がある。
しかし、必ずしもかならずしもこのようになるとは限らない。例えば、ある周波数区間において、常に強度が周波数の単調増加関数または単調減少関数となる場合もある。そのような場合は、当該周波数区間にノイズも心拍も発生していない。したがって、ここで抽出される特徴点は、心拍の算出の対象からは除外することが望ましい。
このような特徴点は、基本的に周波数が当該周波数区間の境界に固定されている。したがって、当該周波数区間が経時的に不変である場合には、カットオフ値を、上述の通り0または0よりも僅かに大きい値とすれば、このような特徴点を除外することができる。
続いてステップS170で処理部44は、直前のステップS160で選出した特徴点のうちで、最も経時変動量が小さいものを特定する。このようにして特定された特徴点が、心臓2aの心拍数を反映する特徴点である可能性が非常に高い。これは、心臓2aの心拍数を反映する特徴点は、ノイズを反映する特徴点よりも、周波数が経時的に安定している可能性が非常に高いからである。したがって、このようにすることで、高い精度で心臓2aの心拍を算出することができる。
続いてS180で処理部44は、直前のステップS170で特定した特徴点の周波数に基づいて、心拍数を算出する。具体的には、当該周波数をHz単位で表した値に60を乗算することで、bpm単位で表した心拍数を得る。bpmは、beat per minuteの略称であり、1分当たりの心拍数を表す単位である。例えば、当該特徴点の周波数が1Hzであった場合、心拍数はそれに60を乗算した結果の60bpmとなる。
更に処理部44はステップS180で、このように算出した心拍数を出力部43にデジタルデータとして出力する。出力部43は、このようにして処理部44から入力された心拍数のデジタルデータを、生体情報検知装置4の外部の装置に出力する。外部の装置としては、例えば、人2の心拍数に基づいてドライバの覚醒度を検出する覚醒度検出装置に出力されてもよい。ステップS180の後、処理はステップS110に戻る。
このようにステップS110〜S180の処理が繰り返されることで、生体信号P1が1サンプル分取得される度に、その時点で最新の周波数特性が取得される。そして、最新の周波数特性が取得される度に、複数の特徴点の周波数の経時変動量に基づいて、心拍数を反映した特徴点が特定され、特定された特徴点に基づいて心拍数が決定される。
以上説明した通り、処理部44は、複数の特徴点61〜66に対応する複数の周波数の経時変動量に基づいて、当該複数の特徴点のうちから、心拍数を反映した特徴点を特定し、特定した特徴点に基づいて、心拍数を算出する。発明者の鋭意検討によれば、心拍数を反映した特徴点の周波数は、ノイズを反映した特徴点の周波数とは、経時的な推移の形態が異なる。具体的には、心拍数を反映した特徴点の周波数は、心拍数を反映した特徴点の周波数に比べて、経時的に安定している。したがって、上記のような生体情報検知装置4の構成および作動により、ノイズが重畳された生体信号P1から、ノイズの影響を抑制して生体情報である心拍数を算出することができる。
また、処理部44は、ステップS140で、互いに異なる複数個の周波数区間a、b、c、d、e、fの各々の範囲内で、周波数特性の強度が同じ時点中で最大となる1つの点を1つの特徴点61〜66として抽出する。このようにすることで、複雑な処理で周波数ドメインにおいて強度が極大値となる点を抽出する場合に比べて、特徴点の抽出処理が簡易になる。その結果、処理部44の処理負荷が軽減される。
また、処理部44は、複数の特徴点のうち、経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点のいずれかを、すなわち、経時変動量がカットオフ値より大きい特徴点のいずれかを、最終的に、心拍数を反映した特徴点として特定する。このようになっていることで、心拍数を反映した特徴点を抽出するためには不必要であるとあらかじめわかっている特徴点を除外することができる。
なお、本実施形態においては、処理部44が、ステップ130を実行することで特性取得部として機能し、ステップ140を実行することで抽出部として機能し、ステップ150、160、170を実行することで特定部として機能する。また、ステップ180を実行することで算出部として機能する。
(第2実施形態)
次に第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図2の処理に代えて図5の処理を実行するようになっている。図2と図5で処理内容が同じステップには、同じステップ番号が付されている。図5のステップのうち、図2と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
次に第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図2の処理に代えて図5の処理を実行するようになっている。図2と図5で処理内容が同じステップには、同じステップ番号が付されている。図5のステップのうち、図2と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
図5の処理は、図2の処理に対し、ステップS152、S164、S166を追加したものである。ステップS160に続くステップS162で処理部44は、直前のステップS160でカットオフ値よりも大きいとして選出した特徴点のうち、周波数の経時変動量が上限値以下の特徴点を、すべて選出する。
この上限値は、周波数の経時変動量が大きすぎる特徴点は、心拍数を算出するために用いられるものから強制的に除外すべきだという観点から設けられている。上限値は、心拍数の揺らぎに応じた周波数の経時変動量の実験結果等に基づいてあらかじめ固定値として定められていてもよい。あるいは、上限値は、車両の走行速度が大きいほど大きくなってもよい。本実施形態においては、カットオフ値よりも大きく、かつ、上限値以下である範囲が、許容範囲に対応する。
この上限値は、心拍数の揺らぎに応じた周波数の経時変動量の実験結果等に基づいてあらかじめ固定値として定められていてもよい。あるいは、この上限値は、車両の走行速度が大きいほど大きくなってもよい。
ステップS162に続くステップS164で処理部44は、直前のステップS162で1つ以上の特徴点が選出されたか否かを判定する。1つ以上の特徴点が選出されていれば、ステップS170に進み、1つも特徴点が選出されていなければ、ステップS166に進む。
このように、状況によっては、周波数変動量が許容範囲に入るような特徴点が1つもないこともある。このような場合は、何かの異常が発生している可能性が高い。例えば、生体情報検知システムの異常である可能性がある。また例えば、被計測者である人2の体調異常である場合がある。
そのような場合に対応するため、ステップS166で処理部44は、異常信号出力を行う。具体的には、異常が発生したことを示す異常信号を生体情報検知装置4の外部に出力する。異常信号の出力先は、例えば、異常信号を受けたことに基づいて車両の乗員に音または光で報知を行う報知装置であってもよい。あるいは、異常信号の出力先は、例えば、異常信号を受けたことに基づいて、当該異常信号および車両の識別番号を車両の外部のサーバに送信する通信装置であってもよい。ステップS166の後、ステップS110に戻る。
ステップS170では、処理部44は、直前のステップS162で選出した特徴点のうちで、最も経時変動量が小さいものを、第1実施形態と同様に、特定する。
以上の通り、処理部44は、複数の特徴点のうち、経時変動量が所定の許容範囲内にあるものが無い場合に、異常が発生したことを示す異常信号を出力する。このようになっていることで、異常であることを生体情報検知装置4の外部に通知することができる。また、本実施形態において、第1実施形態と同様に実現される構成および作動により、第1実施形態と同等の効果が得られる。
なお、本実施形態においては、処理部44が、ステップ130を実行することで特性取得部として機能し、ステップ140を実行することで抽出部として機能し、ステップ150、160、170を実行することで特定部として機能する。また、ステップ180を実行することで算出部として機能し、ステップS166を実行することで異常出力部として機能する。
(第3実施形態)
次に第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図2の処理に代えて図6の処理を実行するようになっている。
次に第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図2の処理に代えて図6の処理を実行するようになっている。
以下、図6の処理について説明する。処理部44は、この処理を、車両の停止中も走行中も実行する。まず処理部44は、ステップS200で、第1実施形態のステップS100と同様、準備処理として、生体信号P1の時間波形における連続する複数サンプルを取得する。
続いて処理部44は、ステップS300で、車両が停止しているか否かを判定する。車両が走行しているか否かは、例えば、不図示の車速センサから出力される検出信号に基づいて判定される。処理部44は、車両が停止していると判定した場合はステップS400に進む。また処理部44は、車両が停止していないと、すなわち、車両が走行していると、判定した場合はステップS500に進む。
ステップS400では停止時処理を行う。停止時処理の後、処理部44はステップS300に戻る。ステップS500では走行時処理を行う。走行時処理の後、処理部44はステップS300に戻る。このように、処理部44は、車両が停止している間はステップS400を繰り返し、車両が走行している間はステップS500を繰り返す。
ここで、ステップS400の停止時処理について説明する。図7に、停止時処理の詳細を示す。停止時処理において、処理部44は、まずステップS410で、生体信号P1の時間波形の最新値を1サンプル分、取得する。
続くステップS420で処理部44は、生体信号P1の時間波形の最も新しい所定個数のサンプルを用いて離散フーリエ変換する。所定個数は複数であり、例えば40である。これにより、当該所定個数のサンプルが取得された時間区間における、生体信号P1の周波数と強度の関係を示す周波数特性が得られる。
続くステップS440で処理部44は、直前のステップS430で取得した周波数特性において、強度が最大かつ極大となる周波数を特定する。つまり、最も強いピークを実現する周波数すなわち最大ピーク周波数を特定する。続くステップS450で処理部44は、直前のステップS440で特定した周波数に基づいて、第1実施形態のステップS180と同様に、心拍数を算出する。更に処理部44はステップS440で、このように算出した心拍数を出力部43にデジタルデータとして出力する。出力部43は、このようにして処理部44から入力された心拍数のデジタルデータを、第1実施形態と同様に、生体情報検知装置4の外部の装置に出力する。
車両が停止しているときにこのような方法で心拍数を取得するのは、車両の停止時は、車両の走行時に比べて、生体信号P1に重畳されるノイズが少なくかつ小さいからである。生体信号P1に重畳されるノイズが少なくかつ小さい場合は、最も強いピークを実現する最大ピーク周波数が心拍数を反映している可能性が極めて高い。
続くステップS450で処理部44は、上限値を決定する。この上限値は、ステップS500の走行時処理において用いられる。この上限値は、直前のステップS440で算出された心拍数に対応する最大ピーク周波数と、それよりも前かつ生体情報検知装置4の作動開始後にステップS440で算出された心拍数に対応する最大ピーク周波数とに基づいて、算出される。
具体的には、処理部44は、直前のステップS440で算出された心拍数を含む3個以上の時点における心拍数に対応する最大ピーク周波数のばらつき(例えば標準偏差)に係数Kを乗算した値を、上限値としてもよい。あるいは、直前のステップS440で算出された心拍数に対応する最大ピーク周波数とその1回前のステップS440で算出された心拍数に対応する最大ピーク周波数との差の絶対値に係数Kを乗算した値を、上限値としてもよい。なお、係数Kの値は、1以上であってもよいし、1.5以上であってもよいし、2以上であってもよい。
続くステップS460で処理部44は、複数個の周波数区間を設定する。ここで設定された複数個の周波数区間は、ステップS500の走行時処理において用いられる。これら複数の周波数区間は、直前のステップS440で算出された心拍数に対応する最大ピーク周波数と、それよりも前かつ生体情報検知装置4の作動開始後にステップS440で算出された心拍数に対応する最大ピーク周波数とに基づいて、算出される。また、これら複数の周波数区間は、互いに部分的にも重なることがない。また、これら複数の周波数区間は、連続的に配置されている。したがって、これら複数の周波数区間の総和は、1つの連続する周波数範囲となる。
具体的には、処理部44は、生体情報検知装置4の作動開始後から現時点までの期間においてステップS440で算出されたすべての心拍数に対応する最大ピーク周波数の代表と最大値と最小値に基づいて、複数個の周波数区間を設定する。代表値は、平均値であってもよいし、中央値であってもよいし、最大値と最小値のみの平均値であってもよい。
より詳細には、処理部44は、当該最大値と当該最小値に基づいて、複数個の周波数区間の各々の周波数幅を決定する。例えば、当該最大値と当該最小値の差に1.5以上の係数を乗算した結果の値を、複数個の周波数区間の各々の周波数幅としてもよい。また例えば、当該最大値と当該最小値の差に2以上の係数を乗算した結果の値を、複数個の周波数区間の各々の周波数幅としてもよい。この場合、当該最大値と当該最小値の差が大きくなるほど、当該周波数幅が大きくなる。
また処理部44は、上記複数個の周波数区間のうちあらかじめ定めた特定の1つの周波数区間における中央値が、当該代表値と一致するよう、各周波数区間の両端の値を決定する。したがって、当該代表値が増加すると、各周波数区間の両端の値も増加する。また、当該代表値が減少すると、各周波数区間の両端の値も減少する。
このように、最大値、最小値、代表値に基づいて複数の周波数区間を設定することで、設定された複数の周波数区間は、心拍数を反映する特徴点を検出し易いものとなる。ステップS460の後、今回の停止時処理が終了し、処理はステップS300に戻る。
次に、ステップS500の走行時処理について説明する。図8に、走行時処理の詳細を示す。なお、図8と第2実施形態の図5とで、同じ処理内容のステップには、同じステップ番号が付されている。図8のステップのうち、図5と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
走行時処理において、処理部44は、まずステップS110で、生体信号P1の時間波形の最新値を1サンプル分、取得する。続いて処理部44は、ステップS130で、生体信号P1の時間波形の最も新しい所定個数のサンプルを用いて離散フーリエ変換する。
続いて処理部44は、ステップS540で、ステップS540で、直前のステップS130にて得られた最新の時点の周波数特性60から、複数の特徴点を抽出する。処理部44は、これら特徴点を算出するときは、第1、第2実施形態と同様、複数の周波数区間を用いる。ただし、複数の周波数区間としては、最後に実行された停止時処理のステップS460で設定された複数の周波数区間を採用する。
ステップS540に続くステップS150では、第1、第2実施形態と同様、直前のステップS140で算出した複数の特徴点の経時変動量を算出する。続くステップS160で処理部44は、直前のステップS150で算出された複数の特徴点の周波数の経時変動量のうち、経時変動量がカットオフ値よりも大きい周波数をすべて選出する。
続くステップS562で処理部44は、第2実施形態と同様、直前のステップS160でカットオフ値よりも大きいとして選出した特徴点のうち、周波数の経時変動量が上限値以下の特徴点を、すべて選出する。ただし処理部44は、ここで用いる上限値としては、最後に実行された停止時処理のステップS450で設定された上限値を採用する。
続くステップS164、S166、S170、S180の処理内容は、第2実施形態と同様である。処理部44は、ステップS166の後、および、ステップS180の後、今回の走行時処理を終了する。その後、処理はステップS300に戻る。
このような処理を処理部44が行うことで、例えば、ノイズ発生しにくい車両の停止中には、ステップS450、S450の繰り返しにより、心拍数を反映している可能性が非常に高い最大ピーク心拍数に基づいて、上限値および周波数区間が繰り返し設定される。
そしてその後、車両が走行し始めた後は、このように設定された上限値および周波数区間に基づいて、走行時処理において、心拍数が算出される。したがって、上限値および周波数区間を、算出したい心拍数の経時変動に適した上限値および周波数区間を、高い精度で設定することができる。また、本実施形態において、第1、第2実施形態と同様に実現される構成および作動により、第1、第2実施形態と同等の効果が得られる。
なお、本実施形態においては、処理部44が、ステップ130を実行することで特性取得部として機能し、ステップ140を実行することで抽出部として機能し、ステップ150、160、170を実行することで特定部として機能する。また、ステップ180を実行することで算出部として機能し、ステップS166を実行することで異常出力部として機能し、ステップS450を実行することで許容範囲決定部として機能し、ステップ460を実行することで区間設定部として機能する。
(第4実施形態)
次に第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図2の処理に代えて図9の処理を実行するようになっている。図2と図5で処理内容が同じステップには、同じステップ番号が付されている。図9のステップのうち、図2と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
次に第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図2の処理に代えて図9の処理を実行するようになっている。図2と図5で処理内容が同じステップには、同じステップ番号が付されている。図9のステップのうち、図2と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
図5の処理は、図2の処理に対し、ステップS185、S190を追加したものである。ステップS180に続くステップS185で、処理部44は、車両の車速域が変化したか否かを算出する。
車速域とは、速度を複数の領域に分割したときの各領域をいう。つまり、速度を複数の領域に分割することで、複数の車速域が設定される。これら複数の車速域は、互いに部分的にも重なることがない。また、これら複数の車速域は、連続的に配置されている。したがって、これら複数の車速域の総和は、1つの連続する車速範囲となる。
複数の車速域は、あらかじめ設定されている。例えば、0km/hより高く30km/h以下の低車速域、30km/hより高く80km/h以下の中車速域、80km/hより高い高車速域という、3つの車速域が設定されてもよい。
処理部44は、上記複数の車速域のうち現在の車速が属する車速域と、前回のステップS185における車速が属する車速域が異なる場合に、車両の車速域が変化したと判定する。
そして、処理部44は、上記複数の車速域のうち現在の車速が属する車速域と、前回のステップS185における車速が属する車速域が同じ場合に、車両の車速域が変化していないと判定する。なお、今回のステップS185の実行機会が生体情報検知装置4の起動後最初のステップS185の実行機会である場合、処理部44は、車両の車速域が変化していないと判定する。
車両の車速域が変化していないと判定した場合、処理部44はステップS190をバイパスしてステップS110に戻る。車両の車速域が変化したと判定した場合、処理部44はステップS190に進む。ステップS190で処理部44は、複数の周波数区間を現在の設定から新たな設定に変更する。
具体的には、車速域毎にあらかじめ複数の周波数区間が割り当てられており、処理部44はそれを用いて、現在の車速が属する車速域に割り当てられた複数の周波数区間を設定する。例えば、設定される周波数区間の数は、低車速域よりも中車速域の方が多く、中車速域よりも高車速域の方が多く、設定されていてもよい。それに伴い、設定される複数の周波数区間の各々の区間幅は、低車速域よりも中車速域の方が短く、中車速域よりも高車速域の方が短く、設定されていてもよい。
このようにするのは、以下の理由からである。発明者の検討および実験によれば、車両の走行速度が大きくなるほど、ノイズを反映する特徴点の数が多くなり、その結果、特徴点間の周波数差が小さくなる。したがって、車両の走行速度が大きいほど複数個の周波数区間の数を増やして周波数区間の幅を狭めることで、増大する特徴点と心拍数を反映する特徴点とをより確実に区別できる。
ステップS190の後、処理部44はステップS110に戻る。なお、周波数区間に変化があった場合、変化の前にステップS140で抽出された特徴点と変化の後にステップS140で抽出された特徴点の数が違う。したがって、周波数区間の変更の前後で、特徴点の同定ができない。したがって、処理部44は、周波数区間の変更があった後のステップS150では、変更がある前に抽出された特徴点を用いず、変更があった後にステップS140で抽出された特徴点のみを用いて、周波数の経時変動量を算出する。また、処理部44は、ステップS190を実行した直後のステップS140の後は、1回だけステップS150〜S180をバイパスしてステップS185に進んでもよい。
なお、本実施形態において、第1実施形態と同様に実現される構成および作動により、第1実施形態と同等の効果が得られる。また、本実施形態においては、処理部44が、ステップ130を実行することで特性取得部として機能し、ステップ140を実行することで抽出部として機能し、ステップ150、160、170を実行することで特定部として機能する。また、ステップ180を実行することで算出部として機能し、ステップS190を実行することで区間設定部として機能する。
(第5実施形態)
次に第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態に対して、図2、図5のステップS140の処理内容が変更されたものである。その他の処理の内容については第1、第2実施形態と同様である。
次に第5実施形態について説明する。本実施形態は、第1、第2実施形態に対して、図2、図5のステップS140の処理内容が変更されたものである。その他の処理の内容については第1、第2実施形態と同様である。
本実施形態の処理部44は、ステップS140において、直前のステップS130にて得られた最新の時点の周波数特性60から、複数の特徴点61〜66を抽出するのは、第1、第2実施形態と同じである。
しかし、本実施形態では、処理部44は、複数の周波数区間を用いて61〜66を抽出するのではない。処理部44は、図10に示すように、周波数ドメインにおける強度の極大値を探索し、その結果得られた極大値に対応する強度と周波数の複数組のペアを複数の特徴点61〜66として抽出する。このようにすることで、心拍数を反映した特徴点を逃すことなく抽出できる可能性が高くなる。
極大値の探索方法としては、例えば、勾配法を用いることができる。あるいは、極大値の探索方法としては、周波数特性に沿って、周波数の低い方から高い方へ順番に1個ずつ強度を読み出していき、強度が上昇した次に下降した場合に、上昇した後の点(すなわち、下降する前の点)を、極大値に対応する点とみなしてもよい。
なお、本実施形態において、第1、第2実施形態と同様に実現される構成および作動により、第1、第2実施形態と同等の効果が得られる。また、本実施形態においては、処理部44が、ステップ130を実行することで特性取得部として機能し、ステップ140を実行することで抽出部として機能し、ステップ150、160、170を実行することで特定部として機能する。また、ステップ180を実行することで算出部として機能し、ステップS166を実行することで異常出力部として機能する。
(第6実施形態)
次に第6実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図5の処理に代えて図11の処理を実行するようになっている。図5と図11で処理内容が同じステップには、同じステップ番号が付されている。図11のステップのうち、図2と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
次に第6実施形態について説明する。本実施形態は、第2実施形態に対して処理部44の処理内容が変更されたものである。本実施形態の処理部44は、図5の処理に代えて図11の処理を実行するようになっている。図5と図11で処理内容が同じステップには、同じステップ番号が付されている。図11のステップのうち、図2と同じステップ番号が付されたものについては、説明を省略または簡略化する。
図11の処理は、図5の処理に対し、ステップS165、S167、S168を追加したものである。ステップS164で1つも特徴点が選出されていない場合、続いて処理部44はステップS165に進み、複数の周波数区間の再設定が可能か否か判定する。
複数の周波数区間の再設定が可能か否かは、現在の複数の周波数区間の周波数幅の最低値が閾値未満であるか否かで判定する。この閾値は、これ以上周波数幅を狭くすると特徴点の抽出に大きな支障が出るような値にあらかじめ設定される。再設定が可能でないと判定した場合、ステップS166に進む。再設定が可能であると判定した場合、ステップS167に進む。
ステップS167では、処理部44は、複数の周波数区間の再設定を行う。より具体的には、周波数区間の数を増やす。それと共に、再設定後の複数の周波数区間の周波数幅の平均値を、再設定直前の複数の周波数区間の周波数幅の平均値よりも、小さくする。
より具体的には、処理部44は、再設定直前の複数の周波数区間の各々を、周波数幅を等分に2分割する。これにより、周波数区間の数は2倍になる。また、再設定後の各周波数区間の周波数幅は、分割元の周波数区間の1/2になる。
続いて処理部44はステップS168で、過去に複数回ステップS130で算出した周波数特性に対して、再設定した複数の周波数区間を用いて、各周波数区間における特徴点を、ステップS140と同じ方法で、抽出する。ステップS168の後、ステップS140に進む。
このように、過去の複数の周波数特性に対して新たな複数の周波数区間を用いてステップS168で特徴点を抽出することで、ステップS168の直後のステップS150でも、各特徴点の周波数の経時変動量を算出することができる。
以上のような処理部44の処理による作用について、以下説明する。ある時点taのステップS140において、複数の周波数区間A、B、C、Dの各々における特徴点が特徴点71、72、73、74であったとする。そして、特徴点72が心拍数を反映する特徴点であったとする。
ここで、その次の時点tbのステップS140において、ノイズに相当する特徴点73の周波数が矢印81のように変動して、特徴点73が周波数区間Cから周波数区間Dに移動してしまったとする。その場合、周波数区間Bにおける特徴点72は依然としてステップS140で抽出されるので、ステップS180で、特徴点72の周波数に基づいて心拍数が算出される。
しかし、時点tbにおいて矢印81ではく矢印82のように特徴点73の周波数が変動して、特徴点73が周波数区間Cから周波数区間Bに移動してしまったとする。その場合、ステップS140では、周波数区間Bにおける特徴点72が抽出されない。特徴点72よりも特徴点73の方が強度が大きいからである。その結果、図13に示すように、周波数区間Bにおける特徴点の変動が大きくなる。
この場合、ステップS162で、経時変動量が上限値以下の特徴点が1つもなくなり、その結果、ステップS164で1つも選出できなかったと判定される。したがってこの場合、処理部44は、ステップS165に進む。ステップS165では、まだ一度もステップS167で周波数区間が再設定されていなければ、再設定可能であると処理部44は判定する。
そしてステップS167で、処理部44は、周波数区間を上述の通り再設定する。その結果、図14に示すように、複数の周波数区間A、B、C、Dが、複数の周波数区間A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2に再設定される。特に、周波数区間Bは、2つの周波数区間B1、B2に分割されるので、続くステップS168およびその後のステップS140では、心拍数を反映する特徴点72が、周波数区間B2における特徴点73とは別に、周波数区間B1の特徴点として抽出される。
以上の通り、処理部44は、複数の特徴点のうち、前記経時変動量が所定の許容範囲内にあるものが無い場合に、ステップS167で複数個の周波数区間を分割する。そして処理部44は、分割された後の複数の周波数区間A1、A2、B1、B2、C1、C2、D1、D2のうち、経時変動量が許容範囲内にある特徴点を、生体情報を反映した特徴点として特定する。
上述の通り、心拍数を反映した特徴点72と同じ周波数区間内にノイズの情報が入り、その結果、経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点が無くなる場合が考えられる。そのような場合でも、上記のように複数個の周波数区間を分割して周波数区間を再設定することで、分割の結果狭くなった周波数範囲内で、心拍数を反映した特徴点を抽出できる可能性が高くなる。また、本実施形態において、第2実施形態と同様に実現される構成および作動により、第2実施形態と同等の効果が得られる。
なお、本実施形態においては、処理部44が、ステップ130を実行することで特性取得部として機能し、ステップ140を実行することで抽出部として機能し、ステップ150、160、170を実行することで特定部として機能する。また、ステップ180を実行することで算出部として機能し、ステップS166を実行することで異常出力部として機能し、ステップS167を実行することで分割部として機能する。
(他の実施形態)
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記実施形態において、センサから車両の外部環境情報(例えば車外の湿度)を取得することが記載されている場合、そのセンサを廃し、車両の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報を受信することも可能である。あるいは、そのセンサを廃し、車両の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報に関連する関連情報を取得し、取得した関連情報からその外部環境情報を推定することも可能である。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
なお、本発明は上記した実施形態に限定されるものではなく、適宜変更が可能である。また、上記各実施形態は、互いに無関係なものではなく、組み合わせが明らかに不可な場合を除き、適宜組み合わせが可能である。また、上記各実施形態において、実施形態を構成する要素は、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。また、上記各実施形態において、実施形態の構成要素の個数、数値、量、範囲等の数値が言及されている場合、特に必須であると明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではない。また、上記実施形態において、センサから車両の外部環境情報(例えば車外の湿度)を取得することが記載されている場合、そのセンサを廃し、車両の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報を受信することも可能である。あるいは、そのセンサを廃し、車両の外部のサーバまたはクラウドからその外部環境情報に関連する関連情報を取得し、取得した関連情報からその外部環境情報を推定することも可能である。特に、ある量について複数個の値が例示されている場合、特に別記した場合および原理的に明らかに不可能な場合を除き、それら複数個の値の間の値を採用することも可能である。また、上記各実施形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に特定の形状、位置関係等に限定される場合等を除き、その形状、位置関係等に限定されるものではない。また、本発明は、上記各実施形態に対する以下のような変形例および均等範囲の変形例も許容される。なお、以下の変形例は、それぞれ独立に、上記実施形態に適用および不適用を選択できる。すなわち、以下の変形例のうち任意の組み合わせを、上記実施形態に適用することができる。
また、本開示に記載の処理部44及びその手法は、コンピュータプログラムにより具体化された1つないしは複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。あるいは、本開示に記載の処理部44及びその手法は、一つ以上の専用ハードウェア論理回路によってプロセッサを構成することによって提供された専用コンピュータにより、実現されてもよい。もしくは、本開示に記載の処理部44及びその手法は、一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサ及びメモリと一つ以上のハードウェア論理回路によって構成されたプロセッサとの組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。また、コンピュータプログラムは、コンピュータにより実行されるインストラクションとして、コンピュータ読み取り可能な非遷移有形記録媒体に記憶されていてもよい。
(変形例1)
上記各実施形態では、1つの送信アンテナ12に対して1つの受信アンテナ13が設けられている。しかし、1つの送信アンテナ12に対して複数の受信アンテナが設けられていてもよい。これら複数の受信アンテナは、それぞれ、受信アンテナ13と同様の機能を有する。そして、これら複数の受信アンテナが同時に受信した信号は、それぞれ受信機14を経て複数の生体信号として生体情報検知装置4の入力部41に入力されてもよい。
上記各実施形態では、1つの送信アンテナ12に対して1つの受信アンテナ13が設けられている。しかし、1つの送信アンテナ12に対して複数の受信アンテナが設けられていてもよい。これら複数の受信アンテナは、それぞれ、受信アンテナ13と同様の機能を有する。そして、これら複数の受信アンテナが同時に受信した信号は、それぞれ受信機14を経て複数の生体信号として生体情報検知装置4の入力部41に入力されてもよい。
この場合、処理部44は、これら複数の生体信号の各々について、別個に周波数特性を算出してもよい。さらに処理部44は、これら算出した、異なる受信アンテナに由来する複数の周波数特性同士を乗算してもよい。乗算は、同じ周波数における強度同士で行われる。例えば、3つの周波数特性がI1(f)、I2(f)、I3(f)という関数(ただしfは周波数)で表される場合、乗算結果はI(f)=I1(f)×I2(f)×I3(f)となる。
処理部44は、このようにして乗算した結果の周波数特性に対して、上述の通り特徴点を算出してもよい。その場合、処理部44は、算出した特徴点については、上記各実施形態と同様に処理を行う。
発明者の検討によれば、受信アンテナの位置によっても、ノイズの周波数は心拍の周波数よりも変動が大きい。したがって、このような乗算により、心拍を反映する特徴点以外の特徴点は、強度が大きく減衰する。したがって、心拍を反映する特徴点が強調して現れる。
また、処理部44は、異なる受信アンテナに由来する複数の周波数特性のうち、SN比が基準値よりも大きいものを選び、選んだ周波数特性同士のみを乗算し、乗算結果を用いて特徴点を抽出してもよい。SN比は、例えば、周波数特性における強度の最大値を、強度が当該最大値を示す周波数を除く周波数における強度の平均値で除算した値とすることができる。また、基準値は、固定値であってもよいし、例えば、異なる受信アンテナに由来する複数の周波数特性のうち、最も低いSN比であってもよい。
(変形例2)
上記各実施形態において、処理部44は、生体信号P1に対して、心拍の周波数を含む所定の周波数帯以外の成分を除去または低減するフィルタを適用し、そのフィルタから得られた生体信号に基づいて、周波数特性を算出してもよい。フィルタは、ローパスフィルタでもよいし、ハイパスフィルタでもよい。
上記各実施形態において、処理部44は、生体信号P1に対して、心拍の周波数を含む所定の周波数帯以外の成分を除去または低減するフィルタを適用し、そのフィルタから得られた生体信号に基づいて、周波数特性を算出してもよい。フィルタは、ローパスフィルタでもよいし、ハイパスフィルタでもよい。
(変形例3)
上記第1〜第4、第6実施形態において、処理部44は、複数の特徴点の経時変動量に基づいて毎回、複数の特徴点から心拍数を反映する特徴点を特定している。しかし、処理部44は、ある時点において心拍数を反映する特徴点を特定した場合、その後は、当該特徴点と同じ周波数区間に属する特徴点を、心拍数を反映する特徴点として特定してもよい。
上記第1〜第4、第6実施形態において、処理部44は、複数の特徴点の経時変動量に基づいて毎回、複数の特徴点から心拍数を反映する特徴点を特定している。しかし、処理部44は、ある時点において心拍数を反映する特徴点を特定した場合、その後は、当該特徴点と同じ周波数区間に属する特徴点を、心拍数を反映する特徴点として特定してもよい。
(変形例4)
上記第1実施形態に対する第2実施形態の変更は、第4実施形態に対しても同様に適用することができる。
上記第1実施形態に対する第2実施形態の変更は、第4実施形態に対しても同様に適用することができる。
(変形例5)
上記第3実施形態において、処理部44は、ステップS450とステップS460の両方を実行することで、車両の停止時の心拍数の算出結果に基づいて、上限値および周波数区間の両方を設定している。しかし、処理部44は、これらのどちらか一方のみを行ってもよい。例えば、処理部44はステップS450、S460のうちステップS460のみを実行することで、周波数区間を設定して上限値を設定しないようになっていてもよい。
上記第3実施形態において、処理部44は、ステップS450とステップS460の両方を実行することで、車両の停止時の心拍数の算出結果に基づいて、上限値および周波数区間の両方を設定している。しかし、処理部44は、これらのどちらか一方のみを行ってもよい。例えば、処理部44はステップS450、S460のうちステップS460のみを実行することで、周波数区間を設定して上限値を設定しないようになっていてもよい。
また例えば処理部44は、ステップS450、S460のうちステップS450のみを実行することで、上限値を設定して周波数区間は設定しない(すなわち、周波数区間はデフォルト設定とする)ようになっていてもよい。この場合、第5実施形態の変更は、第3実施形態にも適用可能である。
(変形例6)
上記実施形態では、生体情報検知システムの全体が車両に搭載されている。しかし、生体情報検知システムの一部は車両に搭載されていなくてもよい。その場合、生体情報検知システムのうち車両に搭載されている部分と車両に搭載されていない部分とは、無線通信等で信号をやりとりしてもよい。あるいは、生体情報検知システムの全体が車両の外部に設置されてもよい。つまり、生体情報検知システムは、車両の乗員の生体情報を算出する用途のみならず、車両の外部(例えば建造物の内部)にいる人の生体情報を算出する用途に用いられてもよい。
上記実施形態では、生体情報検知システムの全体が車両に搭載されている。しかし、生体情報検知システムの一部は車両に搭載されていなくてもよい。その場合、生体情報検知システムのうち車両に搭載されている部分と車両に搭載されていない部分とは、無線通信等で信号をやりとりしてもよい。あるいは、生体情報検知システムの全体が車両の外部に設置されてもよい。つまり、生体情報検知システムは、車両の乗員の生体情報を算出する用途のみならず、車両の外部(例えば建造物の内部)にいる人の生体情報を算出する用途に用いられてもよい。
(変形例7)
上記実施形態では、生体活動センサとして、電波式の生体活動センサである受信アンテナ13が例示されている。しかし、生体活動センサは、このようなものに限られない。例えば、生体活動センサは、超音波式のセンサであってもよいし、車両の座席に埋め込まれた圧電式のセンサであってもよい。また、生体活動センサは、これらのような非接触式のセンサであってもよいし、非接触式のセンサでなくともよい。
上記実施形態では、生体活動センサとして、電波式の生体活動センサである受信アンテナ13が例示されている。しかし、生体活動センサは、このようなものに限られない。例えば、生体活動センサは、超音波式のセンサであってもよいし、車両の座席に埋め込まれた圧電式のセンサであってもよい。また、生体活動センサは、これらのような非接触式のセンサであってもよいし、非接触式のセンサでなくともよい。
(変形例8)
上記実施形態で処理部44が算出する生体情報は、心拍である。しかし、処理部44が算出する生体情報は、心拍でなくてもよい。例えば、処理部44は、同じ生体信号P1から、人2の呼吸数を算出してもよい。あるいは、処理部44は、他の生体信号センサを用いて、人2の脈拍数を算出してもよい。処理部44は、周波数の経時的な推移の形態がノイズとは異なる生体活動に関する生体情報を算出するのであれば、上記各実施形態のような技術が有益である。
上記実施形態で処理部44が算出する生体情報は、心拍である。しかし、処理部44が算出する生体情報は、心拍でなくてもよい。例えば、処理部44は、同じ生体信号P1から、人2の呼吸数を算出してもよい。あるいは、処理部44は、他の生体信号センサを用いて、人2の脈拍数を算出してもよい。処理部44は、周波数の経時的な推移の形態がノイズとは異なる生体活動に関する生体情報を算出するのであれば、上記各実施形態のような技術が有益である。
なお、心拍は、ノイズを反映した特徴点と比べ、周波数が経時的に安定している。しかし、心拍以外の生体活動に関する生体情報は、周波数の経時的な推移の形態の、ノイズとの異なり方が、経時的に安定しているというものではない場合もある。そのような場合、処理部44は、特徴点のうち、当該生体活動の周波数の経時的な推移の特徴に応じた方法で、特徴点を抽出すればよい。
(変形例9)
上記各実施形態では、生体信号を検出できない位置に配置されたセンサを利用することでノイズの影響を抑える技術を、全く利用していない。しかし、本開示は、このような技術を補助的に利用することを妨げない。
上記各実施形態では、生体信号を検出できない位置に配置されたセンサを利用することでノイズの影響を抑える技術を、全く利用していない。しかし、本開示は、このような技術を補助的に利用することを妨げない。
(まとめ)
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、生体情報検知装置は、周波数特性から、それぞれ周波数と強度のペアである複数の特徴点を抽出する抽出部と、複数の特徴点に対応する複数個の周波数の経時変動量に基づいて、複数の特徴点のうちから、生体活動に関する情報である生体情報を反映した特徴点を特定する特定部と、特定部によって特定された特徴点に基づいて、生体情報を算出する算出部と、を備える。
上記各実施形態の一部または全部で示された第1の観点によれば、生体情報検知装置は、周波数特性から、それぞれ周波数と強度のペアである複数の特徴点を抽出する抽出部と、複数の特徴点に対応する複数個の周波数の経時変動量に基づいて、複数の特徴点のうちから、生体活動に関する情報である生体情報を反映した特徴点を特定する特定部と、特定部によって特定された特徴点に基づいて、生体情報を算出する算出部と、を備える。
また、第2の観点によれば、特定部は、複数の特徴点のうち、経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点を、生体情報を反映した特徴点として特定する。このようになっていることで、生体情報を反映した特徴点を抽出するためには不必要であるとあらかじめわかっている特徴点を除外することができる。
また、第3の観点によれば、複数の特徴点のうち、経時変動量が所定の許容範囲内にあるものが無い場合に、異常が発生したことを示す異常信号を当該生体情報検知装置の外部に出力する異常出力部を備える。このようになっていることで、異常であることを生体情報検知装置の外部に通知することができる。
また、第4の観点によれば、特定部は、複数の特徴点のうち、経時変動量が許容範囲内にある中で最も小さい特徴点を、生体情報を反映した特徴点として特定する。このようにすることで、生体情報を反映した特徴点が、ノイズに起因する特徴点よりも周波数が安定している場合に、良好に生体情報を算出することができる。
また、第5の観点によれば、生体活動センサは、車両に搭載され、人は、車両の乗員であり、当該生体情報検知装置は、許容範囲を、車両が停止しているときに生体活動センサから入力された生体信号の周波数と強度の関係を示す周波数特性の推移に基づいて決定する許容範囲決定部を備える。このようにすることで、ノイズの少ない環境で得られた生体情報に対応する特徴点に適した許容範囲を決定することができる。
また、第6の観点によれば、抽出部は、互いに異なる複数個の周波数区間の各々の範囲内で、同じ時点において強度が最大となる1つの点を、複数の特徴点に属する1つの特徴点として抽出する。
このように、互いに異なる複数個の周波数区間内で同じ時点において強度が最大となる点を特徴点の1つとすることで、特徴点の抽出処理が簡易になる。その結果、処理負荷が軽減される。
また、第7の観点よれば、生体活動センサは、車両に搭載され、人は、車両の乗員であり、当該生体情報検知装置は、複数個の周波数区間の数を、車両の走行速度が大きいほど増やす区間設定部を備える。
発明者の検討および実験によれば、車両の走行速度が大きくなるほど、ノイズを反映する特徴点の数が多くなり、その結果、特徴点間の周波数差が小さくなる。したがって、車両の走行速度が大きいほど複数個の周波数区間の数を増やすことで、増大する特徴点と生体信号を反映する特徴点とをより確実に区別できる。
また、第8の観点によれば、生体活動センサは、車両に搭載され、人は、車両の乗員であり、当該生体情報検知装置は、車両が停止しているときに生体活動センサから入力された生体信号の周波数と強度の関係を示す周波数特性の推移に基づいて、複数個の周波数区間を決定する区間設定部を備える。このようにすることで、ノイズの少ない環境で得られた生体情報に対応する特徴点に適した周波数区間を決定することができる。
また、第9の観点によれば、抽出部は、周波数特性における強度の極大値となる複数の点を探索し、探索の結果得られた複数の点を複数の特徴点として抽出する。このようにすることで、生体情報を反映した特徴点を逃すことなく抽出できる可能性が高くなる。
第10の観点によれば、生体情報検知装置は、分割部を備え、抽出部は、互いに異なる複数個の周波数区間の各々の範囲内で、同じ時点において強度が最大となる1つの点を、複数の特徴点に属する1つの特徴点として抽出し、特定部は、複数の特徴点のうち、経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点を、生体情報を反映した特徴点として特定し、分割部は、複数の特徴点のうち、経時変動量が所定の許容範囲内にあるものが無い場合に、複数個の周波数区間を分割し、特定部は、分割された後の複数の周波数区間のうち、経時変動量が許容範囲内にある特徴点を、生体情報を反映した特徴点として特定する。
発明者の検討によれば、生体情報を反映した特徴点と同じ周波数区間内にノイズの情報が入り、その結果、経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点が無くなる場合が考えられる。そのような場合でも、上記のように複数個の周波数区間を分割して周波数区間を再設定することで、分割の結果狭くなった周波数範囲内で、生体情報を反映した特徴点を抽出できる可能性が高くなる。
P1 生体信号
13 受信アンテナ
60 周波数特性
61〜66 特徴点
44 処理部
a、b、c、d、e、f 周波数区間
13 受信アンテナ
60 周波数特性
61〜66 特徴点
44 処理部
a、b、c、d、e、f 周波数区間
Claims (10)
- 人(2)の生体活動を検出する生体活動センサ(13)から入力された生体信号(P1)の周波数と強度の関係を示す周波数特性(60)の推移を取得する特性取得部(S130)と、
前記周波数特性から、それぞれ周波数と強度のペアである複数の特徴点(61〜66)を抽出する抽出部(S140)と、
前記複数の特徴点に対応する複数個の周波数の経時変動量に基づいて、前記複数の特徴点のうちから、前記生体活動に関する情報である生体情報を反映した特徴点を特定する特定部(S150、S160、S170)と、
前記特定部によって特定された特徴点に基づいて、前記生体情報を算出する算出部(S180)と、を備えた生体情報検知装置。 - 前記特定部は、前記複数の特徴点のうち、前記経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点を、前記生体情報を反映した特徴点として特定する、請求項1に記載の生体情報検知装置。
- 前記複数の特徴点のうち、前記経時変動量が所定の許容範囲内にあるものが無い場合に、異常が発生したことを示す異常信号を当該生体情報検知装置の外部に出力する異常出力部(S166)を備えた、請求項2に記載の生体情報検知装置。
- 前記特定部は、前記複数の特徴点のうち、前記経時変動量が前記許容範囲内にある中で最も小さい特徴点を、前記生体情報を反映した特徴点として特定する、請求項2または3に記載の生体情報検知装置。
- 前記生体活動センサは、車両に搭載され、
前記人は、車両の乗員であり、
当該生体情報検知装置は、前記許容範囲を、前記車両が停止しているときに前記生体活動センサから入力された生体信号の周波数と強度の関係を示す周波数特性の推移に基づいて決定する許容範囲決定部(S450)を備えた請求項2ないし4のいずれか1つに記載の生体情報検知装置。 - 前記抽出部は、互いに異なる複数個の周波数区間(a、b、c、d、e、f)の各々の範囲内で、同じ時点において強度が最大となる1つの点を、前記複数の特徴点に属する1つの特徴点として抽出する、請求項1ないし4のいずれか1つに記載の生体情報検知装置。
- 前記生体活動センサは、車両に搭載され、
前記人は、車両の乗員であり、
当該生体情報検知装置は、前記複数個の周波数区間の数を、前記車両の走行速度が大きいほど増やす区間設定部(S190)を備えた、請求項6に記載の生体情報検知装置。 - 前記生体活動センサは、車両に搭載され、
前記人は、車両の乗員であり、
当該生体情報検知装置は、前記車両が停止しているときに前記生体活動センサから入力された生体信号の周波数と強度の関係を示す周波数特性の推移に基づいて、前記複数個の周波数区間を決定する区間設定部(S460)を備えた請求項6に記載の生体情報検知装置。 - 前記抽出部は、前記周波数特性における強度の極大値となる複数の点を探索し、探索の結果得られた前記複数の点を前記複数の特徴点として抽出する請求項1ないし5のいずれか1つに記載の生体情報検知装置。
- 分割部(S167)を備え、
前記抽出部は、互いに異なる複数個の周波数区間(a、b、c、d、e、f)の各々の範囲内で、同じ時点において強度が最大となる1つの点を、前記複数の特徴点に属する1つの特徴点として抽出し、
前記特定部は、前記複数の特徴点のうち、前記経時変動量が所定の許容範囲内にある特徴点を、前記生体情報を反映した特徴点として特定し、
前記分割部は、前記複数の特徴点のうち、前記経時変動量が所定の許容範囲内にあるものが無い場合に、複数個の周波数区間を分割し、
前記特定部は、分割された後の複数の周波数区間のうち、前記経時変動量が前記許容範囲内にある特徴点を、前記生体情報を反映した特徴点として特定する、請求項1に記載の生体情報検知装置。
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2019
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- 2020-03-12 WO PCT/JP2020/010842 patent/WO2020195899A1/ja active Application Filing
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