JP2020150818A - 水耕栽培用プランター - Google Patents
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Abstract
【課題】栽培用プレートを引寄せて収穫する場合に、栽培用プレートの損傷や劣化を低減できる水耕栽培用プランターを提供する。【解決手段】平面形状が略長方形であり、内部に養液2を貯水する養液槽1と、養液2上に設置され、養液槽1の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレート3a,3b,3c,3d,3eと、養液槽1の長手方向の両端近傍に設置されたローラー4a,4bと、ローラー4a,4bにより支持された回転部5と、回転部5に一端が支持された伝達部と、伝達部の他端に支持された跳ね上り防止部6a2,6b2,6c2とを有し、回転部5が栽培用プレート3a,3b,3c,3d,3eの下方に位置し、伝達部が隣接する栽培用プレート3a,3b,3c,3d,3e間に挿入され、跳ね上り防止部6a2,6b2,6c2が栽培用プレート3a,3b,3c,3d,3eの端部上に設けられる水耕栽培用プランター。【選択図】図1
Description
本発明は、水耕栽培用プランターに関するものであり、特に、栽培用プレートの移動を効率的に行える水耕栽培用プランターに関するものである。
植物工場等で用いられている水耕栽培用プランターは、作業性や管理性を向上することが大きな課題である。ビジネスとして栽培を行う際には、コスト低減のため、これらを向上することが不可欠である。
例えば、植物を保持する複数の栽培用プレートを列状に配置して植物を栽培するプランターにおいて、列方向の先端側に位置する栽培用プレートに一端が固定されて、列方向に沿って基端側に延びる紐状体を有し、複数の栽培用プレートが列方向に沿って基端側に移動可能に構成されており、紐状体が基端側に引き寄せられることにより、複数の栽培用プレートが列方向に沿って基端側に移動するプランターが提案されている(例えば、特許文献1、特に図4、図5)。
このプランターは、栽培用プレートを順次引寄せることで、栽培した植物を一か所で回収することが可能となり、収穫時の作業効率が大幅に向上する。また、栽培用プレートを上下複数段に配置した場合であっても、高所作業を安全に実施可能であり、さらに、作業スペースを不要にして各列を互いに密に並べることができるため、スペースの利用効率を大きく高めることができる。
ただし、紐状体を基端側に引っ張る力は先端側の栽培用プレートに集中して作用するため、プレートが破損するといった問題もあった。栽培用プレートは、コスト低減の観点、および軽量化による作業性向上の観点から、発砲性樹脂等の脆弱な材質が用いられているので、この問題は容易に起こり得る問題であった。特に、栽培用プレートを引っ張り始める際には、大きな静止摩擦係数に打ち勝つべく、非常に強い力で紐状体を引っ張る必要があり、先端側の栽培用プレートに過大な力が掛かる。そこで、列方向の先端側に位置する栽培用プレートの先端側縁部に着脱可能に装着される装着部材を設けることで、栽培用プレートに掛かる力を分散させることが提案されている(例えば、上記特許文献1、特に0008段落)
また、レールを設け、栽培用プレートを養液に浮かせることで、摩擦係数を低減することも提案されている(例えば、上記特許文献1、特に0012〜0013段落、図10、図11)。
特に近年、植物工場等の大規模化が進み、長さが50mにも及ぶ養液槽が使用されている。このような養液槽の長大化が進展するに従い、ひとつの養液槽に用いる栽培プレートの枚数は増加し、且つ栽培プレートの面積も大きくなっている。したがって、ひとつの養液槽において用いる栽培用プレートの総重量は数十kgから100kgに達する場合もあり、人的に搬送することが困難になりつつある。上述したような、栽培用プレートの搬送機構がより重要になりつつある。
この紐状体を用いた引寄せ方法は、収穫作業を容易にする等、上記の述べた多くの優れた点がある。一方、栽培用プレートに大きな力が掛かり、栽培用プレートが破損したり、あるいは湾曲したりすることで、栽培用プレートの劣化を早めるといった課題があった。栽培用プレートの先端側縁部に着脱可能に装着される装着部材を設けたとしても、この課題を十分に解決するものではなかった。
この課題が生じる要因として、大きくは2つある。
第一の要因は、上述したように、先端側の栽培用プレートの紐状体を固定した部分に大きな力が集中し、その個所が折れたり、栽培用プレート全体が湾曲したりすることである。
第二の要因は、栽培用プレート端部が、隣の栽培用プレートを強い力で押すため、先端側の栽培用プレートだけではなく、他の栽培用プレートも端部を破損したり、栽培用プレート全体が湾曲したりすることである。
第一の要因は、上述したように、先端側の栽培用プレートの紐状体を固定した部分に大きな力が集中し、その個所が折れたり、栽培用プレート全体が湾曲したりすることである。
第二の要因は、栽培用プレート端部が、隣の栽培用プレートを強い力で押すため、先端側の栽培用プレートだけではなく、他の栽培用プレートも端部を破損したり、栽培用プレート全体が湾曲したりすることである。
これら2つの要因は、すべての栽培用プレートと設置面との総接触面積が大きく、摩擦力、特に静止摩擦力が大きいため、大きな引寄せ力が必要となり、その力により、栽培用プレートに大きな力が掛かることが根本的な要因である。
ただし、栽培用プレートに掛かる力が設置面に対して完全に平行な力であれば、栽培用プレートに対するダメージは小さい。設置面に平行な方向は栽培用プレートの長手方向であり、例えば60cm程度の長さがあるため、その方向の耐性は大きい。一方、栽培用プレートの厚みは、最大で2cm程度である。植物が苗のときに根が養液に届くようにするためである。したがって、この方向に力が掛かると、栽培用プレートは大きなダメージを受けてしまう。例えば、上記の特許文献1においては、紐状体を栽培用プレートの下側に通して引寄せている。この場合には、紐状体は、紐状体を固定した箇所から斜め下方に伸びている。したがって、紐状体を固定した箇所には、斜め下方に紐状体の張力が働く。すなわち、紐状体から栽培用プレートの紐状体を固定した箇所に対して、栽培用プレートに平行な力(圧縮力)と垂直な力(曲げモーメント)が働く。前者は非常に大きな力であるが、すべての栽培用プレートに対する圧縮力として分散するため、紐状体を固定した栽培用プレートに対する影響は軽微である。一方、後者は、力の大きさ自体は前者の力よりもかなり小さいが、紐を固定した箇所のみに曲げモーメントして作用するため、栽培用プレートに大きなダメージを与えてしまう。
先端側の栽培用プレートに設置面に対して垂直な力が掛かると、割れるといった破損が生じない場合でも、浮き上がったり湾曲したりするため、隣の栽培用プレートにも設置面に垂直な力が掛かるので、すべての栽培用プレートがダメージを受けることになる。そして、ダメージにより栽培用プレートが湾曲してしまうと容易には元に戻らないため、隣の栽培用プレートの端部と面が平行に当接しなくなり、隣の栽培用プレートに設置面に垂直な力が掛かるといった悪循環が生じて、すべての栽培用プレートが劣化してしまう。
特許文献1においては、栽培用プレートの先端側縁部に着脱可能に装着される装着部材を設けているが、装着部材の面積分しか力を分散させることができないため。効果は限定的である。また、固定個所に対する垂直な力はやはり生じるため、栽培用プレートの劣化を防止することは困難であった。
なお、紐状体の栽培用プレートに対する固定方法を工夫すれば、曲げモーメントを小さくすることは可能である。例えば、栽培用プレート両側面にそれぞれ紐状体を固定し、その2本の紐状体を引寄せれば、曲げモーメントは働かない。しかし、曲げモーメントの代わりに、せん断力が固定箇所のみに生じるため、やはり、栽培用プレートへのダメージは回避できない。
なお、紐状体の栽培用プレートに対する固定方法を工夫すれば、曲げモーメントを小さくすることは可能である。例えば、栽培用プレート両側面にそれぞれ紐状体を固定し、その2本の紐状体を引寄せれば、曲げモーメントは働かない。しかし、曲げモーメントの代わりに、せん断力が固定箇所のみに生じるため、やはり、栽培用プレートへのダメージは回避できない。
特に、近年においては、プランターの大型化が進んでいる。プランターを大型にすれば、養液の循環系を一つにすることができるため、プランターの製造コスト低減が可能となり、また、養液管理も容易になるためである。しかし、プランターが大型になれば、栽培用プレートの総面積が増加し、引寄せる際にさらに大きな力が必要となるため、栽培用プレートの先端側縁部に着脱可能に装着される装着部材を設けても、栽培用プレートが破損してしまうことが想定される。
また、レールを設け、栽培用プレートを養液に浮かせることで摩擦係数を低減することは、非常に有効な手段である。しかし、レールを設けることは、別の重大な問題を生じさせる。レールのような凹凸や隙間は、栽培する植物の断片等が溜まりやすく、そこに大量の害虫や細菌が発生しやすくなる。植物工場の管理において、プランターの清掃は大きなコストが掛かるため、プランターは凹凸や隙間がないフラットな形状が望ましい。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたものであり、引寄せの際に生じる栽培用プレートへのダメージを最小限に抑え、且つ清掃等の余分な管理作業が発生しにくい栽培用プレートの搬送機構を有する水耕栽培用プランターを提供するものである。
本発明に係る水耕栽培用プランターは、
平面形状が略長方形状であり、内部に養液を貯水する養液槽と、
当該養液槽内部に貯水された養液上に設置され、上記養液槽の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレートと、
上記養液槽の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラーと、
当該2つのローラーにより支持された回転部と、
当該回転部に一端が支持された伝達部と、
当該駆動力伝達部の他端に支持された跳ね上り防止部と、
を有し、
上記回転部は上記複数の栽培用プレートの下方に位置し、
上記伝達部は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、
上記跳ね上り防止部は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部上に設けられる
ことを特徴とする。
平面形状が略長方形状であり、内部に養液を貯水する養液槽と、
当該養液槽内部に貯水された養液上に設置され、上記養液槽の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレートと、
上記養液槽の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラーと、
当該2つのローラーにより支持された回転部と、
当該回転部に一端が支持された伝達部と、
当該駆動力伝達部の他端に支持された跳ね上り防止部と、
を有し、
上記回転部は上記複数の栽培用プレートの下方に位置し、
上記伝達部は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、
上記跳ね上り防止部は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部上に設けられる
ことを特徴とする。
本発明に係る水耕栽培用プランターは、
平面形状が略長方形状であり、内部に養液を貯水する養液槽と、
当該養液槽内部に貯水された養液上に設置され、上記養液槽の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレートと、
上記養液槽の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラーと、
当該2つのローラーにより支持された回転部と、
当該回転部に一端が支持された伝達部と、
当該伝達部の他端に支持された底面支持部と、
を有し、
上記回転部は上記複数の栽培用プレートの上方に位置し、
上記伝達部は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、
上記底面支持部は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部下方に設けられる
ことを特徴とする。
平面形状が略長方形状であり、内部に養液を貯水する養液槽と、
当該養液槽内部に貯水された養液上に設置され、上記養液槽の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレートと、
上記養液槽の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラーと、
当該2つのローラーにより支持された回転部と、
当該回転部に一端が支持された伝達部と、
当該伝達部の他端に支持された底面支持部と、
を有し、
上記回転部は上記複数の栽培用プレートの上方に位置し、
上記伝達部は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、
上記底面支持部は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部下方に設けられる
ことを特徴とする。
本発明に係る水耕栽培用プランターは上記のように構成されているので、栽培用プレート引寄せる方法を用いて収穫作業を行う従来からの特長に加えて、以下に示す多くの特長を有している。
まず、回転部、伝達部、それに跳ね上り防止部または底面支持部により、栽培用プレートの端部が安定に挟持される。定置されたローラは、この挟持機構に対して一定の角度で力を与えることができる。すなわち、ローラーの位置を最適化すれば、常に栽培用プレートの端部に水平な力を安定して与えることができるため、栽培用プレートの端部が劣化することが無く、長期間に渡り使用できる。もちろん、栽培用プレートが跳ね上るといった不具合が生じることは無い。
まず、回転部、伝達部、それに跳ね上り防止部または底面支持部により、栽培用プレートの端部が安定に挟持される。定置されたローラは、この挟持機構に対して一定の角度で力を与えることができる。すなわち、ローラーの位置を最適化すれば、常に栽培用プレートの端部に水平な力を安定して与えることができるため、栽培用プレートの端部が劣化することが無く、長期間に渡り使用できる。もちろん、栽培用プレートが跳ね上るといった不具合が生じることは無い。
第二に、引き寄せるだけではなく、逆方向に押すことも可能であり、複数の栽培槽間に栽培用プレートを移動させるといった様々な高度な栽培システムにも対応できる。
第三に、簡単な機構で実現できるので、大規模な栽培施設から小規模な施設まで、コストを掛けずに導入できる。
第四に、跳ね上り防止部または底面支持部が、光を養液に入射するのを防ぐ遮蔽板の働きも持つため、アオコ等の微細藻類の発生を防止できる。すなわち、メンテナンスが容易になる。
本発明に係る水耕栽培用プランターの構成およびその使用方法等に関して、以下において、図面を用いて説明する。なお、以下の説明は本発明に関する良好な一例を開示するものであり、本発明が当該実施の形態に限定されるものではない。
実施の形態1.
<構成>
図1から図4を用いて、本実施の形態の水耕栽培用プランターの構成を説明する。
図1は、水耕栽培用プランターの側面透過図であり、図2は上面図である。また、図3は水耕栽培プランターの一部拡大側面図であり、本発明の要部を拡大して示している。ず4は、本発明に用いると効果的である結合用金具の一部拡大側面図である。
<構成>
図1から図4を用いて、本実施の形態の水耕栽培用プランターの構成を説明する。
図1は、水耕栽培用プランターの側面透過図であり、図2は上面図である。また、図3は水耕栽培プランターの一部拡大側面図であり、本発明の要部を拡大して示している。ず4は、本発明に用いると効果的である結合用金具の一部拡大側面図である。
本発明に係る水耕栽培プランターは、平面形状が略長方形状であり、内部に養液2を貯水する養液槽1と、養液槽1内部に貯水された養液2上に設置され、養液槽1の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレート3aから3eと、養液槽1の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラー4a、4bと、2つのローラー4a、4bにより支持された回転部5と、回転部5に一端が支持された伝達部6a1から6c1と、伝達部の他端に支持された跳ね上り防止部6a2から6c2とを有し、回転部5は複数の栽培用プレート3aから3eの下方に位置し、伝達部6a1から6c1は複数の栽培用プレート3aから3eのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、跳ね上り防止部6a2から6c2は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部上に設けられることを特徴とするものである。
以下において、この水耕栽培プランターの詳細を説明する。
以下において、この水耕栽培プランターの詳細を説明する。
<複数の栽培用プレートの設置方法>
複数の栽培用プレート3aから3eの設置方法は大きく分けて2通りの方法がある。
第1の方法は、栽培用プレート3aから3eを発泡性樹脂等の水よりも比重の小さいもので構成し、養液面に浮かべる方法である。
複数の栽培用プレート3aから3eの設置方法は大きく分けて2通りの方法がある。
第1の方法は、栽培用プレート3aから3eを発泡性樹脂等の水よりも比重の小さいもので構成し、養液面に浮かべる方法である。
第2の方法は、図2に示すように、養液槽1の側壁1a上に設置する方法である。側壁1a上に掘り込みを設ける等により、それを栽培用プレート3aから3eのガイド(レール)として使用する方法も第2の方法に属する。第2の方法においては、発泡樹脂性等の他に、比重の大きい非発泡性の樹脂も栽培用プレート3aから3eの材料として使用できる。
本発明は、第1の方法、第2の方法のいずれにも適用できる。したがって、「栽培用プレートが養液上に設置される」とは、第1の方法、第2の方法のいずれをも含む概念である。
なお、以下においては、重複的な記載を避けるため、第2の方法を中心に説明する。
なお、以下においては、重複的な記載を避けるため、第2の方法を中心に説明する。
<ローラー>
ローラー4a、4bは、図1や図2に示すように、養液槽1の長手方向の両端部近傍に設置される。図1および図2においては、ローラー4a、4bとして、手動式(手回し式)のローラーを示しているが、モーター等の動力式であっても良い。また、ローラー4a、4bの一方だけが手動式あるいは動力式のローラーであり、他方は単なる円盤(索輪)であっても良い。
ローラー4a、4bは、図1や図2に示すように、養液槽1の長手方向の両端部近傍に設置される。図1および図2においては、ローラー4a、4bとして、手動式(手回し式)のローラーを示しているが、モーター等の動力式であっても良い。また、ローラー4a、4bの一方だけが手動式あるいは動力式のローラーであり、他方は単なる円盤(索輪)であっても良い。
<回転部>
回転部5は、図1から図3において、回転部5は点線で示しているが、他の線と明確に区別するためである。例えば、回転部5は、ロープ等の紐状体、鎖、あるいはベルト等であり、ローラー4a、4bに引っ掛けて使用する。ローラー4a、4bの回転に同期して動くようにする。
回転部5は、図1から図3において、回転部5は点線で示しているが、他の線と明確に区別するためである。例えば、回転部5は、ロープ等の紐状体、鎖、あるいはベルト等であり、ローラー4a、4bに引っ掛けて使用する。ローラー4a、4bの回転に同期して動くようにする。
より具体的には、例えば、ローラー4aが、手動式あるいは動力式のローラーであり、ローラー4bが単なる円盤(索輪)である場合には、ローラー4aの円盤上に突起等を設ける。回転部5が鎖である場合には、鎖の各片が挿入される複数の突起をローラー4aの円盤上に設けることで、ローラー4aの回転運動が鎖にしっかりと伝達され、鎖は並進的ンば動きを行う。ローラー4aを時計回りまたは反時計回りに回転させることで、鎖は前方または後方に移動する。
回転部5が輪っか状のロープ等の紐状体、あるいはベルトである場合には、どこかをローラー4aのひとつの突起に結び付ける等により固定すればよい。
図1に示すように、ローラー4a、4bが矢印方向に回転すると、複数の栽培用プレート3aから3eは白抜き矢印方向に並進する。
回転部5が輪っか状のロープ等の紐状体、あるいはベルトである場合には、どこかをローラー4aのひとつの突起に結び付ける等により固定すればよい。
図1に示すように、ローラー4a、4bが矢印方向に回転すると、複数の栽培用プレート3aから3eは白抜き矢印方向に並進する。
<伝達部と跳ね上り防止部>
伝達部6a1から6c1は、その一端が回転部5に支持され、他端が跳ね上り防止部6a2から6c2を支持している。伝達部6a1から6c1は、ロープであっても良いし、ベルトであっても良い。あるいは板であっても良い。
跳ね上り防止部6a2から6c2は、例えば板である。
伝達部6a1から6c1は、その一端が回転部5に支持され、他端が跳ね上り防止部6a2から6c2を支持している。伝達部6a1から6c1は、ロープであっても良いし、ベルトであっても良い。あるいは板であっても良い。
跳ね上り防止部6a2から6c2は、例えば板である。
伝達部6a1から6c1は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、跳ね上り防止部6a2から6c2は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部上に設けられる。例えば、図3に示すように、伝達部6a1は、栽培用プレート3a、3b間に挿入され、跳ね上り防止部6a2は栽培用プレート3a、3bの端部上に位置し、それらが跳ね上るのを防止する。
また、回転部5、伝達部6a1、および跳ね上り防止部6a2により、栽培用プレート3a、3bの端部が挟持されることになり、回転部5の並進力が栽培用プレートにほぼ水平に、しっかりと伝達される。
なお、図1および図2においては、栽培用プレートが5枚の場合を示しているが、植物工場において使用される長大化したプランターにおいては、10数枚あるいは20枚を超える栽培用プレートが使用される。そういった場合には、ローラーにギアを設け、軽い力で回せるようにしても良い。栽培用プレートの移動は比較的ゆっくりでも良いため、大きなギア比でも問題ない。
<跳ね上り防止部の長さ>
跳ね上り防止部6a2から6c2の養液槽1の短手方向における長さは、長い方が良い。栽培用プレートの跳ね上りを防止する効果が増すだけではなく、光が養液面に入射するのを防ぐこともできる。したがって、水耕栽培用プレート端部の上記養液槽の短手方向全体を覆うように長くすることで光の入射を完全に防止することができる。
特に、前述した養液槽の側壁上に水耕栽培用プレートを設置する場合、水耕栽培用プレートとして光の透過率が小さい非発泡性樹脂を使用することができる。そして、跳ね上り防止部により、水耕栽培用プレート間を覆えば、光の入射を大きく低減することが可能となり、養液におけるアオコ等の微細藻類の発生、繁殖を防止し、メンテナンスを容易にすることができる。
跳ね上り防止部6a2から6c2の養液槽1の短手方向における長さは、長い方が良い。栽培用プレートの跳ね上りを防止する効果が増すだけではなく、光が養液面に入射するのを防ぐこともできる。したがって、水耕栽培用プレート端部の上記養液槽の短手方向全体を覆うように長くすることで光の入射を完全に防止することができる。
特に、前述した養液槽の側壁上に水耕栽培用プレートを設置する場合、水耕栽培用プレートとして光の透過率が小さい非発泡性樹脂を使用することができる。そして、跳ね上り防止部により、水耕栽培用プレート間を覆えば、光の入射を大きく低減することが可能となり、養液におけるアオコ等の微細藻類の発生、繁殖を防止し、メンテナンスを容易にすることができる。
<回転部と伝達部の結合>
回転部5と伝達部6a1から6c1のそれぞれとの結合は、着脱可能にする必要がある。例えば、収穫の際には、栽培用プレートを養液槽の一端側に引き寄せて、栽培用プレートに挿入された植物を収穫していく。この際に、回転部から伝達部を取り外さないと、伝達部がローラーにからんでしまう。
回転部5と伝達部6a1から6c1のそれぞれとの結合は、着脱可能にする必要がある。例えば、収穫の際には、栽培用プレートを養液槽の一端側に引き寄せて、栽培用プレートに挿入された植物を収穫していく。この際に、回転部から伝達部を取り外さないと、伝達部がローラーにからんでしまう。
そこで、図4に示すような結合具7を用いることが有効である。結合具7は、伝達部6a1の一端を固定する伝達部結合箇所7aと、回転部5を絡めて固定する回転部結合箇所7b、7cを有している。回転部5がロープ等である場合には、回転部結合箇所7b、7cに通すことでしっかりと固定できる。また、取り外しも容易である。
実施の形態2.
<構成>
図5を用いて、本実施の形態の水耕栽培用プランターの構成を説明する。
図5は、実施の形態1の図3に対応する図である。
実施の形態1と異なる点は、回転部5と底面支持部6a3の、栽培用プレートに対する相対位置が上下位置が逆になっている点である。底面支持部6a3は、実施の形態1における跳ね上り防止部と同様の板であるが、機能が異なるため、名称を変えている。
<構成>
図5を用いて、本実施の形態の水耕栽培用プランターの構成を説明する。
図5は、実施の形態1の図3に対応する図である。
実施の形態1と異なる点は、回転部5と底面支持部6a3の、栽培用プレートに対する相対位置が上下位置が逆になっている点である。底面支持部6a3は、実施の形態1における跳ね上り防止部と同様の板であるが、機能が異なるため、名称を変えている。
水耕栽培用プランターに対する相対位置が上下位置が逆になっているが、基本的な動作や効果は同様である。ただ、図5に示すように、本実施の形態の配置では、養液槽の側壁上に水耕栽培用プレートを設置する場合において、栽培プレート3a、3bが傾いてしまうためという問題がある。
一方、栽培プレートを水に浮かべて使用する場合には、底面支持部6a3の比重を水よりも大きくすれば、このような問題は生じず、実施の形態1と同様に栽培用プレートは水平になり、良好な状態で栽培プレートの移動が行える。
また、栽培プレートを水に浮かべて使用する場合には、回転部5が養液に浸からないため、回転部5として様々な材質を使用可能であり、また、植物の根が回転部5にからむことが無いという、実施の形態1には無い効果がある。
<本発明のまとめ>
近年の長大化した水耕栽培用プランターにおいては、栽培用プレートの移動機構は必要であり、本発明は簡易な構成で実現した。また、高度な栽培システムにおいては、栽培用プレートを栽培槽間で移動させることも必要であり、前方及び後方への移動も必要となる場合が多いが、本発明はそういった高度な栽培システムにも対応可能である。
近年の長大化した水耕栽培用プランターにおいては、栽培用プレートの移動機構は必要であり、本発明は簡易な構成で実現した。また、高度な栽培システムにおいては、栽培用プレートを栽培槽間で移動させることも必要であり、前方及び後方への移動も必要となる場合が多いが、本発明はそういった高度な栽培システムにも対応可能である。
以上のように、本発明に係る水耕栽培用プランターは、栽培用プレート引寄せる方法を用いて収穫作業を行う従来からの特長に加えて、以下に示す多くの特長を有している。
まず、回転部、伝達部、それに跳ね上り防止部または底面支持部により、栽培用プレートの端部が安定に挟持される。定置されたローラは、この挟持機構に対して一定の角度で力を与えることができる。すなわち、ローラーの位置を最適化すれば、常に栽培用プレートの端部に水平な力を与えることができるため、栽培用プレートの端部が劣化することが無く、長期間に渡り使用できる。もちろん、栽培用プレートが跳ね上るといった不具合が生じることは無い。
まず、回転部、伝達部、それに跳ね上り防止部または底面支持部により、栽培用プレートの端部が安定に挟持される。定置されたローラは、この挟持機構に対して一定の角度で力を与えることができる。すなわち、ローラーの位置を最適化すれば、常に栽培用プレートの端部に水平な力を与えることができるため、栽培用プレートの端部が劣化することが無く、長期間に渡り使用できる。もちろん、栽培用プレートが跳ね上るといった不具合が生じることは無い。
第二に、引き寄せるだけではなく、逆方向に押すことも可能であり、複数の栽培槽間に栽培用プレートを移動させるといった様々な高度な栽培システムにも対応できる。
第三に、簡単な機構で実現できるので、大規模な栽培施設から小規模な施設まで、コストを掛けずに導入できる。
第四に、跳ね上り防止部または底面支持部が、光を養液に入射するのを防ぐ遮蔽板の働きも持つため、アオコ等の微細藻類の発生を防止できる。すなわち、メンテナンスが容易になる。
1.養液槽
2.養液
3a〜3e.栽培用プレート
4a、4b ローラー
5 回転部
6a1〜6c1 伝達部
6a2〜6c2 跳ね上り防止部
7.結合具
2.養液
3a〜3e.栽培用プレート
4a、4b ローラー
5 回転部
6a1〜6c1 伝達部
6a2〜6c2 跳ね上り防止部
7.結合具
Claims (6)
- 平面形状が略長方形状であり、内部に養液を貯水する養液槽と、
当該養液槽内部に貯水された養液上に設置され、上記養液槽の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレートと、
上記養液槽の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラーと、
当該2つのローラーにより支持された回転部と、
当該回転部に一端が支持された伝達部と、
当該伝達部の他端に支持された跳ね上り防止部と、
を有し、
上記回転部は上記複数の栽培用プレートの下方に位置し、
上記伝達部は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、
上記跳ね上り防止部は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部上に設けられる
ことを特徴とする水耕栽培用プランター。 - 平面形状が略長方形状であり、内部に養液を貯水する養液槽と、
当該養液槽内部に貯水された養液上に設置され、上記養液槽の長手方向に並べられた植物を挿入できる開口を有する複数の栽培用プレートと、
上記養液槽の長手方向の両端近傍に設置された2つのローラーと、
当該2つのローラーにより支持された回転部と、
当該回転部に一端が支持された伝達部と、
当該伝達部の他端に支持された底面部と、
を有し、
上記回転部は上記複数の栽培用プレートの上方に位置し、
上記伝達部は上記複数の栽培用プレートのうちのいずれかの隣接する栽培用プレート間に挿入され、
上記底面部は当該隣接する2枚の栽培用プレートの端部下方に設けられる
ことを特徴とする水耕栽培用プランター。 - 上記回転部は、紐状体、はベルト状体、鎖のいずれかである
ことを特徴とする請求項1または2に記載の水耕栽培用プランター。 - 上記跳ね上り防止部は、上記水耕栽培用プレートの端部を上記養液槽の短手方向全体を覆う
ことを特徴とする請求項1に記載の水耕栽培用プランター。 - 上記底面部は、上記水耕栽培用プレートの端部を上記養液槽の短手方向全体を覆う
ことを特徴とする請求項2に記載の水耕栽培用プランター。 - 上記回転部と上記伝達部は、結合具により結合され、
当該結合に上記回転部が着脱可能に結合する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の水耕栽培用プランター。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019050734A JP2020150818A (ja) | 2019-03-19 | 2019-03-19 | 水耕栽培用プランター |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019050734A JP2020150818A (ja) | 2019-03-19 | 2019-03-19 | 水耕栽培用プランター |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2020150818A true JP2020150818A (ja) | 2020-09-24 |
Family
ID=72556377
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019050734A Pending JP2020150818A (ja) | 2019-03-19 | 2019-03-19 | 水耕栽培用プランター |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2020150818A (ja) |
-
2019
- 2019-03-19 JP JP2019050734A patent/JP2020150818A/ja active Pending
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