JP2020150357A - 撮像装置および摺動パッキン - Google Patents

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【課題】 防水性や防塵性の担保と部品点数の削減とを両立した、超音波モータ備えた撮像装置を提供する。【解決手段】 カメラユニットと、カメラユニットの回転中心となる回転軸と、回転軸を回転可能に支持する軸受と、軸受を支持するベース部材と、電気−機械エネルギ変換素子および前記電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有するステータ、およびステータに対して相対的に回転駆動するロータ、を備える超音波モータと、を有する撮像装置において、ベース部材とカメラユニットの隙間を塞ぐように配置され、ステータおよび前記ロータの一方を他方に対して加圧接触させる付勢力を供給する弾性部材を配する。【選択図】 図5

Description

本発明は、超音波モータを備えた撮像装置、および該撮像装置に用いられる摺動パッキンに関する。
監視カメラに例示される従来の撮像装置には、ユーザの望む位置や方向を撮影するために、カメラ部のパン・チルト角度をステッピングモータで操作できるものがある。ここで、対象物を遠方からズームして撮影する場合には、対象物を画角に収めるために、撮像装置の撮影方向を微調整する必要がある。また、撮像装置が船舶等の大振幅の揺れを伴う環境下に設置された場合には、対象物を画角に収めるために、ジャイロセンサ等により揺れ量を検知し、その揺れを打ち消す方向に応答性良くパン・チルト動作を行う必要がある。これらのケースには、一般にステッピングモータより停止位置精度や応答性に優れた超音波モータ(Ultrasonic Motor:以下、USMと称する)を駆動源としてパン・チルト動作を行うことが考えられる。
USMは、電気−機械エネルギ変換素子および該電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有するステータと、該ステータと加圧接触するロータから構成される。そして、ステータに振動を励起することによって、該ステータと該ロータを相対的に回転駆動させることで駆動力を得る。しかしながら、ステータとロータの接触面において、これらを接触させる加圧力が不均一な場合、USMの回転にムラが生じたり、回転効率が低下したり、これら部材の摩耗が増大したりする可能性がある。その対処として、均一な加圧力を得るために複数のコイルバネを周方向に略等間隔に配置して加圧する構成が、例えば、特許文献1に開示されている。
特開平1−234068号公報
一般にドームと呼ばれるカメラ部の保護カバーを備えない監視カメラ(以下、ドームレス監視カメラと称する)は、外部に露出する固定側部材と駆動側部材とから構成される。固定側部材は壁等に固定され、駆動側部材は該固定側部材に対してパン・チルト動作を行う。この構造のため、固定側部材と駆動側部材の隙間からは、例えばパン・チルト動作の際に、雨滴や塵埃が筐体内部に侵入する可能性がある。その対処として、固定側部材と駆動側部材の間にパッキンを挟み、パッキンを摺動しながらパン・チルト動作を行う構成が知られている。
ここで、上述したUSMを用いたドームレス監視カメラの場合であっても、防水性や防塵性を担保するために、固定側部材と駆動側部材の隙間を埋めるように配置される摺動パッキンが必要となる。更に、USMを用いる場合には、上述した加圧手段として、例えば特許文献1に例示される複数のコイルばねも必要となる。そのため、防水性等を担保する摺動パッキンに加えて、複数のコイルばね等も配する必要が生じ、撮像装置を構成する部品点数が増加し、構造が複雑化してしまう。
本発明の目的の一つは、以上に鑑み、防水性や防塵性の担保と部品点数の削減とを両立した、超音波モータを備えた撮像装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る撮像装置は、
カメラユニットと、
前記カメラユニットの回転中心となる回転軸と、
前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
前記軸受を支持するベース部材と、
電気−機械エネルギ変換素子および前記電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有するステータ、および前記ステータに対して相対的に回転駆動するロータ、を備える超音波モータと、
前記ベース部材と前記カメラユニットの隙間を塞ぐように配置され、前記ステータおよび前記ロータの一方を他方に対して加圧接触させる付勢力を供給する弾性部材と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、防水性や防塵性の担保と部品点数の削減とを両立した、超音波モータを備えた撮像装置を提供できる。
本発明の一実施形態に係る監視カメラの外観図。 図1に示す監視カメラにおけるカメラユニットの概略構成を示す分解図。 図1に示す監視カメラにおけるチルトユニットの概略構成を示す分解図。 図1に示す監視カメラにおけるパンユニットおよびボトムユニットの概略構成を示す分解図。 図1に示す監視カメラの概略構成を示すパン軸方向の断面図。 図1に示す監視カメラにおけるチルト動作用リングUSMを加圧する摺動パッキン周辺の構成を示す分解図。 図1に示す監視カメラにおけるチルト動作用リングUSMの加圧構造を示す断面図。 図1に示す監視カメラにおけるパン動作用リングUSMを加圧する摺動パッキン周辺の構成を示す分解図。 図1に示す監視カメラにおけるパン動作用リングUSMの加圧構造を示す断面図。
以下、本発明を実施するための例示的な実施形態について、添付図面を参照して詳細に説明する。ただし、以下の実施形態で説明される寸法、材料、および構成要素の相対的な位置等は任意であり、本発明が適用される装置の構成または様々な条件に応じて変更できる。また、同一であるか又は機能的に類似している要素を示す場合には、図面間で同じ参照符号を用いる。
以下の実施形態において、本発明に係るUSMの加圧構造を備えた撮像装置として、監視カメラを例示しているが、耐候性を求められる撮像装置であれば、本発明の適用例は監視カメラに限定されない。なお、以下の実施形態において、本発明と直接的な関係を有さないケーブルやフレキシブルプリント基板(以下、FPCと称する)、ねじ等の部品についての説明は割愛し、不図示として扱う場合がある。また、説明の都合上、部品の形状等について簡略化して述べる場合がある。
図1には、本発明の一実施形態に係る監視カメラ100の外観図を示す。また、図2には、監視カメラ100におけるカメラユニット200の分解図を、図3には、監視カメラ100におけるチルトユニット300の分解図を、図4には、監視カメラ100におけるパンユニット400およびボトムユニット500の分解図を示す。更に、図5には、監視カメラ100のパン軸に沿った断面図を示す。
監視カメラ100は、カメラユニット200、チルトユニット300、パンユニット400およびボトムユニット500を備える。カメラユニット200は、光軸L1方向に存在する対象物の撮影を行うための不図示の光学系や撮像素子等を備える。チルトユニット300は、カメラユニット200を支持し、これをチルト軸L2まわりに回転させる。パンユニット400(図4および図5参照)は、チルトユニット300を支持し、チルトユニット300およびカメラユニット200をパン軸L3まわりに回転させる。ボトムユニット500は、内部にパンユニット400を略収容し、監視カメラ100を壁面や天井に取り付ける際の固定部になる。以下、各々のユニットについて、図面を参照して説明する。
<カメラユニット200>
まず、図2および図5を参照して、カメラユニット200について説明する。本実施形態において、カメラユニット200は、レンズ鏡筒201、フロントケース202、リアケース203、上カメラカバー204、および下カメラカバー205から構成される。不図示の光学系や撮像素子を備えるレンズ鏡筒201は、光軸L1方向に位置する対象物を撮影することができる。また、レンズ鏡筒201は、フロントケース202およびリアケース203から構成されるカメラケースで覆われる。
リアケース203のチルト軸L2方向の片端には、チルト回転軸203aとなる中空のシャフトが一体成形される。また、チルト回転軸203aには、図5に示すように、段付部203bおよびねじ切り部203cが設けられる。段付部203bはリアケース203から所定距離をおいて径が小さくなることで形成され、ねじ切り部203cは、更に段付部203bが所定長さ設けられた先で外周面にねじ溝を設けることで形成される。リアケース203のチルト軸L2方向の反対側端は平坦面とされ、該平坦面には後述するロータ支持部材309のねじ切り部309cの先端部がねじ等の締結部材により固定される。
フロントケース202とリアケース203の間には、パッキン等の不図示のシール手段が配置され、これら両ケースにより構成される空間内部への雨滴や塵埃の侵入がこのシール手段によって防がれる。これら両ケースは、一体化された状態で、不図示の衝撃吸収用の弾性部材等を介して、上カメラカバー204および下カメラカバー205から構成されるカメラカバーにより外装の一部を覆われる。これにより、カメラユニット200は、外部の衝撃等から保護される。なお、ここで述べたケースやカバーの形状や複数の部材から構成する態様は、図に示される形態に限られず、カメラユニット200形成時に図示の例と同等の作用が得られれば種々の形態を採用することができる。
<チルトユニット300>
次に、図3および図5を参照して、チルトユニット300について説明する。本実施形態において、チルトユニット300は、上述したリアケース203の両側部の平坦面から順に、チルト軸L2において並ぶように、パッキン固定部材301,311、および摺動パッキン302,312が配置される。また、更にその外側には、抜け防止部材303,316、チルトベース304,313、および軸受305,314が配置される。また、USMが配置される側には更に、これらの外側に、リングプレート306、リングUSM307、回転防止部材308、およびロータ支持部材309が配置される。また、軸受314の外側、およびロータ支持部材309の外側には、各々サイドカバー310,317が配置され、該サイドカバー310,317は、対応するチルトベース304,313とで略閉鎖空間を構成する。チルトユニット300は更にトップカバー318を備え、該トップカバー318は、サイドカバー310,317と対応するチルトベース304,313とからなる構成を包含する形態を有する。
以下、チルトユニット300の詳細について説明する。チルトユニット300は、軸受305,314により前述したカメラユニット200をチルト軸L2まわりに回転可能に支持する。また、カメラユニット200のチルト軸L2まわりのチルト回転は、リングUSM307により制御される。
軸受305の外輪は、チルトベース304に設けられた段付き貫通孔に嵌め合い支持される。回転防止部材308には、軸受押さえ面308aが設けられており、回転防止部材308をチルトベース304に固定することで、軸受305の外輪が軸受押さえ面308aに押さえられる。これにより、軸受305がチルトベース304に固定される。
ロータ支持部材309には、チルト回転軸309aとなる中空のシャフトと該シャフトの一端に位置するフランジ部とが一体成形される。フランジ部は、取り付け時にチルト軸L2方向でカメラユニット200と離れる側に配置される。チルト回転軸309aには、フランジ部側から順に、径を小さくすることで設けられる所定長さの段付部309b、および段付部309bに連続して外周にねじ溝が設けられたねじ切り部309cが配置される。
チルト回転軸309aは、チルトベース304に固定された軸受305に挿入され、段付部309bが軸受305の内輪に突き当たる位置まで挿通される。内周面にねじ切り部309cと対応するねじ溝が設けられた抜け防止部材303は、ねじ切り部309cに対して、軸受305の内輪に突き当たる位置でねじ固定される。これにより、チルト回転軸309aが軸受305から脱落することが防止される。
軸受314の外輪は、チルトベース313に設けられた段付き貫通孔に嵌め合い支持される。回転防止部材315には、軸受押さえ面315aが設けられており、回転防止部材315をチルトベース313に固定することで、軸受314の外輪が軸受押さえ面315aに押さえられる。これにより、軸受314がチルトベース313に固定される。
前述したリアケース203に設けられたチルト回転軸203aは、チルトベース313に固定された軸受314に挿入され、段付部203bが軸受314の内輪に突き当たる位置まで挿通される。内周面にねじ切り部203cと対応するねじ溝が設けられた抜け防止部材316は、ねじ切り部203cに対して、軸受314の内輪に突き当たる位置でねじ固定される。これにより、チルト回転軸203aが軸受314から脱落することが防止される。
ロータ支持部材309は、チルト回転軸309a,203aが同軸になるように、リアケース203に対して、ねじ切り部309cの先端部において、不図示の例えばねじ等の締結部材で固定される。また、チルトベース304,313は、後述する上パンケース401に固定される。
以上の構成により、チルト回転軸309a,203aがそれぞれ軸受305,314によってチルト軸L2まわりに回転可能に支持され、カメラユニット200がチルト軸L2まわりに回転可能となる。なお、カメラユニット200のチルト軸L2まわりの回転は、次に述べるチルト回転用のリングUSM307により制御される。
リングUSM307は、ステータ307aとロータ307bとを備える。ステータ307aは、電気−機械エネルギ変換素子および該電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有する環状の部材からなる。ロータ307bは、ステータ307aに対して加圧状態で接触させられる環状の部材からなり、該ステータ307aに対して周方向に相対的に回転駆動する。ステータ307aとロータ307bは、環状部の互いの中心を結ぶ線が、チルト回転軸309aと同軸になるように、チルトベース304に対してカメラユニット200と反対側に配置される。また、ロータ307bは、ロータ支持部材309のフランジ部におけるカメラユニット200側の平面に、ゴム等の弾性部材を介して配置される。ステータ307aは、ロータ307bに接するように配置され、後述する制御基板402と不図示のFPC等で接続される。なお、本実施形態では、配線等の利便性に鑑みてステータ307aに対してロータ307bが回転することとしているが、これらのチルト軸L2方向の配置を逆にし、ステータ307aが回転する構造とすることもできる。
チルトベース304に固定された回転防止部材308には、チルト軸L2の径方向に複数の突起部308bが設けられる。これら突起部308bは、各々ステータ307aの環状部の一面に設けられる櫛歯形状の隙間に挿通される。これにより、ステータ307aのチルトベース304に対する回転移動を防止できる。
次に、本実施形態におけるチルト動作用のリングUSM307周辺の構造について述べる。図6はチルト動作用のリングUSM307を加圧する摺動パッキン302周辺の分解図であり、図7はチルト動作用のリングUSM307の加圧構造を示す断面図である。以下、図3および図5に加えて、図6および図7を参照して、摺動パッキン302(312)の防水防塵構造およびチルト動作用のリングUSM307の加圧構造を説明する。
本実施形態では、上述した防水防塵機能を得るために、摺動パッキン302,312を用いる。摺動パッキン302,312は、それぞれチルト回転軸309a,203aと同軸に配置される。摺動パッキン302(312)は、より詳細には略筒形状を有し、該略筒形状の両端部において、外方に張り出したフランジ部302a、302bを有する。なお、本実施形態において、摺動パッキン302には、硬度の異なる、ゴム等二種類の弾性材料を同時に成形した二色成形品を用いる。また、後述するように、フランジ部302bは、リアケース203と当接して防水防塵機能を呈する摺動部として機能する。なお、摺動パッキン312は、摺動パッキン302と同じ構造を有し、配置される向きが逆になるだけであることから、以下では摺動パッキン302についてのみ説明して摺動パッキン312の説明は割愛する。
チルトベース304側に位置するフランジ部302aは、高硬度を有する弾性材料から形成される。該フランジ部302aは、平坦部、複数の凸部302c、およびシール部302dを有する。平坦部は、チルトベース304の側面と当接可能な平坦面として設けられる。複数の凸部302cは平坦部からチルトベース304方向に突き出すように設けられ、チルトベース304に設けられた複数の貫通孔304aに係合する。シール部302dは、平坦部における複数の凸部302cと同じ側であってその外側に設けられる環状の部分であって、チルトベース304に設けられた同じく環状の溝部304bに嵌まるように設けられる。
摺動パッキン302は、シール部302dが溝部304bに嵌ることにより、チルトベース304とサイドカバー310とにより形成される閉鎖空間内に対するチルト回転軸309aまわりからの雨滴や塵埃等の侵入を低減する。また、複数の凸部302cの各々は、対応する貫通孔304aを貫通してその背後に位置するリングプレート306を、リアケース203から離す方向に付勢可能な突き出し量を有する。なお、上述したように、本実施形態では、平坦部と共に、これら複数の凸部302cも高硬度を有する弾性材料からなる。従って、凸部302cは変形量が小さく、該凸部302cの例えば根元部分から先端方向に向けて押圧された場合、凸部302cは大きく変形せずにその押圧力を先端部分に伝えることとなる。これにより、後述するように複数の凸部302cが貫通孔304aにチャージされた場合、少ないチャージ量でも十分な付勢力を発揮可能となる。
リアケース203側に位置するフランジ部302bは、低硬度を有する弾性材料から形成される。フランジ部302bは、リアケース203の側面と当接しながら摺動する。その際、硬度が低いことから変形し易いこのフランジ部302bは、リアケース203の回動時においても当接面の動作に容易に追随し、当接状態を維持できる。すなわち、このフランジ部302bを低硬度の材料から形成することにより、防水性を維持すると共にチルト動作時にフランジ部302bが発生させる摩擦トルクを小さくすることができる。以上に説明したように、摺動パッキン302が二色成形品であることで、複数の凸部302cの十分な付勢力の発揮とチルト動作時にフランジ部302bが発生させる摩擦トルクの低減とを両立できる。
摺動パッキン302には、チルトベース304側のフランジ部302aの当接面と、リアケース203側のフランジ部302bの当接面とによってチルト軸L2方向の圧縮力が加えられる。この摺動パッキン302に対する圧縮力は、チルトベース304とリアケース203の隙間から雨滴や塵埃が侵入することを防ぐために十分な大きさであることを要する。摺動パッキン302に対する圧縮力が過大な場合、リングUSM307の駆動力に対して摺動抵抗が大きくなるため、チルト回転動作が不良となる恐れがある。また、摺動パッキン302に対する圧縮力が過小な場合、摺動パッキン302に対して外圧がかかった際に、フランジ部302bが変形する場合が考えられる。この場合、摺動面に生じた隙間から雨滴や塵埃が侵入する恐れがある。なお、摺動パッキン302が所望のシール性能を発揮するためには、摺動パッキン302に対する圧縮力が重要となることは公知なため、ここでの詳細な説明は省略する。
摺動パッキン302は、環状のパッキン固定部材301でチルトベース304に押し付けられ、これらに挟まれることで固定される。これにより、シール部302dが溝部304bにチャージされ、シール部302dより内側の防水性や防塵性を担保できる。なお、このシール効果を得ることが必要であり、低い加圧力でも好適なシール効果を得るため、該シール部302dは低硬度の弾性材料から構成されていることが望ましい。また、これと同時に、摺動パッキン302は、複数の凸部302cの各々が対応する貫通孔304aにチャージされることにより、リングプレート306を介してステータ307aをロータ307b方向に付勢する。これにより、ステータ307aとロータ307bは加圧接触し、ステータ307aに電気−機械エネルギ変換素子を通して駆動振動を与えることで、ロータ307bがチルト軸L2まわりに回転する。すなわち、カメラユニット200のチルトユニット300に対するチルト動作が可能になる。
ここで、リングUSM307が、所望の駆動トルクや停止位置精度を発揮するためには、ステータ307aとロータ307bの接触面における加圧力が重要である。本実施形態において、貫通孔304aは、フランジ部302aとの当接面から奥に行くに従って断面積が小さくなるテーパ形状を有し、ステータ307a側の開口部で凸部302cと係合する大きさ(開口面積)を有する。これにより、複数の凸部302cの各々が対応する貫通孔304aにチャージされると、ステータ307a側の開口部より突き出した凸部302c各々の先端部の変形量は規制される。一方、ステータ307a側の開口部より根元側では、凸部302cの各々はテーパ形状に沿って変形する。貫通孔304aを、このように凸部302c各々の変形を促す形状とすることにより、複数の凸部302cは、各々均一な付勢力でステータ307aを付勢することができる。
なお、本実施形態における凸部の形状は一例にすぎず、より均一な付勢力でステータ307a(リングプレート306)を付勢するために、凸部302cおよび貫通孔304aの個数を増やしてもよい。また、凸部302cおよび貫通孔304aの幅や長さを増やしてもよい。或いは、該貫通孔304aの延在方向を平坦部の平坦面に傾斜させてもよく、該延在方向に垂直な貫通孔断面の大きさや形状を変えてもよい。また、本実施形態では、摺動パッキン302(312)を硬度の異なる二種類の弾性材料から形成することとしているが、より多くの種類の弾性材料から形成してもよい。更に、適当な摺動性の確保とリングUSM307への適当な加圧力の付与とが可能であれば、単一の弾性材料から形成してもよい。
また、本実施形態において、上述したパッキン固定部材301(311)は、摺動パッキン302(312)から反力を受けても変形しにくい十分な剛性を有するアルミダイカストや板金により形成される。また、凸部302cから局部的に受ける加圧力を分散し、均等にステータ307aに伝達するために、リングプレート306も同様の素材から形成されることが望ましい。パッキン固定部材301(311)は、摺動パッキン302(312)との当接面とは逆の面において、対向するリアケース203側に突き出した環状の突き出し部を有し、この突き出し部によりリアケース203との隙間にラビリンス通路を形成する。このため、パッキン固定部材301とリアケース203の隙間を通った噴流は、該ラビリンス通路を通過する際に減圧され、摺動パッキン302に対して加わる水圧を低減することができる。なお、本実施形態では、このラビリンス通路を形成するために、パッキン固定部材301におけるリアケース203の対向面に突き出し部を設けている。しかし、ラビリンス通路を構成するための構造は例示した形態に限られず、リアケース203の対向面表面に突き出し部を設けてもよく、リアケース203とパッキン固定部材301との両方に設けてもよい。なお、ここで述べるラビリンス通路とは、摺動パッキン302の外側から筒状部分の外周面に至る経路であって、上述した突き出し部を配することで直線的ではなく曲がりくねるように構成された経路を意味する。
サイドカバー310,317は、パッキン等の不図示のシール手段を挟んで、それぞれチルトベース304,313に固定され、内部への雨滴や塵埃の侵入を防ぐ。また、サイドカバー310,317は、不図示の衝撃吸収用の弾性部材等を介して、後述する上パンケース401と段付きねじ等により接続されるトップカバー318により外装を覆われる。これにより、チルトユニット300は、外部の衝撃等から保護される。
<パンユニット400>
以下、図4および図5を参照して、パンユニット400について説明する。本実施形態において、パンユニット400には、チルトユニット300の直下から順に、パン軸L3において並ぶように、ベースカバー413、上パンケース401、および制御基板402が配置される。制御基板402からは更に、ロータ支持部材403、リングUSM404、回転防止部材405、リングプレート406、および軸受407,409が配置される。またこれら軸受407,409に続けて更に、下パンベース408、抜け防止部材410、摺動パッキン411、およびパッキン固定部材412が配置される。パンユニット400では、上パンケース401と下パンベース408とで略閉鎖空間を形成し、該略閉鎖空間内にリングUSM404等のパン駆動のための構成を収容する。
以下、チルトユニット300を介してカメラユニット200を支持するパンユニット400の詳細について説明する。パンユニット400は、軸受407,409により前述したチルトユニット300をパン軸L3まわりに回転可能に支持する。また、チルトユニット300のパン軸L3まわりのパン回転は、リングUSM404により制御される。
ベースカバー413は、下カメラカバー205の外面に対向して、カメラユニット200の直下に配置される。ベースカバー413と上パンケース401の間には、衝撃吸収のためにコイルバネ等の付勢部材が配置される。ベースカバー413は、ワッシャー付きねじ等により上パンケース401に固定され、その状態でこれら付勢部材によりカメラユニット200方向に付勢される。
上パンケース401の上面には、上述した一対のチルトベース304,313が、摺動パッキン302,312の固定面を対向させるように固定される。上パンケース401とチルトベース304,313およびサイドカバー310,317の間には、パッキン等の不図示のシール手段が配置され、内部への雨滴や塵埃の侵入を防ぐ。上パンケース401は、パッキン等の不図示のシール手段を挟んで、下パンベース408に固定され、内部への雨滴や塵埃の侵入を防ぐ。上述したレンズ鏡筒201、チルト用のリングUSM307および後述するパン用のリングUSM404への制御信号を生成する制御基板402は、下パンベース408に取り付けられる。
軸受407,409の外輪は、下パンベース408に設けられた段付き貫通孔に嵌め合い支持される。回転防止部材405には、軸受押さえ面405aが設けられており、回転防止部材405を下パンベース408に固定することで、軸受407の外輪が軸受押さえ面に押さえられる。これにより、軸受407が下パンベース408に固定される。
ロータ支持部材403には、パン回転軸403aとなる中空のシャフトと該シャフトの一端に位置するフランジ部とが一体成形される。フランジ部は、取り付け時にパン軸L3方向でカメラユニット200に近い側に配置される。パン回転軸403aには、フランジ部側から順に、径を小さくすることで設けられる所定長さの段付部403b、および段付部403bに連続して外周にねじ溝が設けられたねじ切り部403cが配置される。
パン回転軸403aは、下パンベース408に固定された軸受407,409に挿入され、段付部403bが軸受407の内輪に突き当たる位置まで挿通される。内周面にねじ切り部403cと対応するねじ溝が設けられた抜け防止部材410は、ねじ切り部403cに対して、軸受409の内輪に突き当たる位置でねじ固定される。これにより、パン回転軸403aが軸受407,409から脱落することが防止される。
ロータ支持部材403は、ねじ切り部403cの先端部において、後述するボトムプレート501にねじ等の公知の締結手段で固定される。なお、ボトムプレート501は、監視カメラ100が天井や壁に設置固定された際、チルト動作時およびパン動作時に回転しない固定部である。
以上の構成により、軸受407,409および下パンベース408がパン回転軸403aによってパン軸L3まわりに回転可能に支持され、カメラユニット200がパン軸L3まわりに回転可能となる。なお、カメラユニット200のパン軸L3まわりの回転は、次に述べるパン回転用のリングUSM404により制御される。
リングUSM404は、ステータ404aとロータ404bとを備える。ステータ404aは、電気−機械エネルギ変換素子および該電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有する環状の部材からなる。ロータ404bは、ステータ404aに対して加圧状態で接触させられる環状の部材からなり、該ステータ404aに対して周方向に相対的に回転駆動する。ステータ404aとロータ404bは、環状部の互いの中心を結ぶ線が、パン回転軸403aと同軸になるように、下パンベース408に対してカメラユニット200側に配置される。また、ロータ404bは、ロータ支持部材403のフランジ部におけるカメラユニット200とは反対側の平面に、ゴム等の弾性部材を介して配置される。ステータ404aは、ロータ404bに接するように配置され、後述する制御基板402と不図示のFPC等で接続される。
下パンベース408に固定された回転防止部材405には、パン軸L3の径方向に複数の突起部405bが設けられる。これら、突起部405bは、各々ステータ404aの環状部の一面に設けられる櫛歯形状の隙間に挿通される。これにより、ステータ404aの下パンベース408に対する回転移動を防止できる。
次に、本実施形態におけるパン動作用のリングUSM404の周辺の構造について述べる。図8はパン動作用のリングUSM404を加圧する摺動パッキン411周辺の分解図であり、図9はパン動作用のリングUSM404の加圧構造を示す断面図である。以下、図4および図5に加えて、図8および図9を参照して、摺動パッキン411の防水防塵構造およびパン動作用のリングUSM404の加圧構造を説明する。
本実施形態では、上述した防水防塵機能を得るために、摺動パッキン411を用いる。摺動パッキン411は、パン回転軸403aと同軸に配置される。摺動パッキン411は、より詳細には略筒形状を有し、該略筒形状の両端部において、外方に張り出したフランジ部411a、411bを有する。なお、本実施形態において、摺動パッキン411には、硬度の異なる、ゴム等の二種類の弾性材料を同時に成形した二色成形品を用いる。
下パンベース408側に位置するフランジ部411aは、高硬度を有する弾性材料から形成される。該フランジ部411aは、平坦部、複数の凸部411c、およびシール部411dを有する。平坦部は、下パンベース408の下面と当接可能な平坦面として設けられる。複数の凸部411cは平坦部から下パンベース408方向に突き出すように設けられ、下パンベース408に設けられた複数の貫通孔408aに係合する。シール部411dは、平坦部における複数の凸部411cと同じ側であってその外側に設けられる環状の部分であって、下パンベース408に設けられた同じく環状の溝部408bに嵌まるように設けられる。
摺動パッキン411は、シール部411dが溝部408bに嵌ることにより、下パンベース408と上パンケース401とにより形成される閉鎖空間内への、パン回転軸403aまわりからの雨滴や塵埃の侵入を低減する。また、複数の凸部411cの各々は、対応する貫通孔408aを貫通してその背後に位置するリングプレート406を、下パンベース408から離す方向に付勢可能な突き出し量を有する。なお、上述したように、本実施形態では、平坦部と共に、これら複数の凸部411cも高硬度からなる弾性材料からなる。これにより、後述するように複数の凸部411cが貫通孔408aにチャージされた場合、少ないチャージ量でも十分な付勢力を発揮可能となる。
後述するボトムプレート501側に位置するフランジ部411bは、低硬度を有する弾性材料から形成される。フランジ部411bは、ボトムプレート501の上面と当接しながら摺動する。このフランジ部411bを低硬度の材料から形成することにより、パン動作時にフランジ部411bが発生させる摩擦トルクを小さくすることができる。以上に説明したように、摺動パッキン411が二色成形品であることで、複数の凸部411cの十分な付勢力の発揮とパン動作時にフランジ部411bが発生させる摩擦トルクの低減とを両立できる。
摺動パッキン411には、下パンベース408側のフランジ部411aの当接面と、ボトムプレート501側のフランジ部411bの当接面とによってパン軸L3方向の圧縮力が加えられる。この摺動パッキン411に対する圧縮力は、下パンベース408とボトムプレート501の隙間から雨滴や塵埃が侵入することを防ぐために十分な大きさであることを要する。摺動パッキン411に対する圧縮力が過大な場合、リングUSM404の駆動力に対して摺動抵抗が大きくなるため、パン回転動作が不良となる恐れがある。また、摺動パッキン411に対する圧縮力が過小な場合、摺動パッキン411に対して外圧がかかった際に、フランジ部411bが変形する場合が考えられる。この場合、摺動面に生じた隙間から雨滴や塵埃が侵入する恐れがある。なお、摺動パッキン411が所望のシール性能を発揮するためには、摺動パッキン411に対する圧縮力が重要となることは公知なため、ここでの詳細な説明は省略する。
摺動パッキン411は、環状のパッキン固定部材412で下パンベース408に押し付けられ、これらに挟まれることで固定される。これにより、シール部411dが溝部408bにチャージされ、シール部411dより内側の防水性や防塵性を担保できる。なお、このシール効果を得ることが必要であり、低い加圧力でも好適なシール効果を得るため、該シール部411dは低硬度の弾性材料から構成されていることが望ましい。また、これと同時に、摺動パッキン411は、複数の凸部411cの各々が対応する貫通孔408aにチャージされることにより、リングプレート406を介してステータ404aをロータ404b方向に付勢する。これにより、ステータ404aとロータ404bは加圧接触し、ステータ404aに電気−機械エネルギ変換素子を通して駆動振動を与えることで、ロータ404bがパン軸L3まわりに回転する。これにより、ロータ支持部材403、ロータ404bに対して、ステータ404a、下パンベース408、上パンケース401、チルトユニット300、カメラユニット200がパン軸L3まわりに回転する。すなわち、カメラユニット200およびチルトユニット300の、ボトムユニット500に対するパン動作が可能になる。
ここで、リングUSM404が、所望の駆動トルクや停止位置精度を発揮するためには、ステータ404aとロータ404bの接触面における加圧力が重要である。本実施形態において、貫通孔408aは、フランジ部411aとの当接面から奥に行くに従って断面積が小さくなるテーパ形状を有し、ステータ404a側の開口部で凸部411cと係合する大きさ(開口面積)を有する。これにより、複数の凸部411cの各々が対応する貫通孔408aにチャージされると、ステータ404a側の開口部より突き出した凸部411c各々の端部の変形量は規制される。一方、ステータ404a側の開口部より根元側では、凸部411cの各々はテーパ形状に沿って変形する。貫通孔408aを、このように凸部411c各々の変形を促す形状とすることにより、複数の凸部411cは、各々均一な付勢力でステータ404aを付勢することができる。
なお、本実施形態における凸部の形状は一例にすぎず、より均一な付勢力でステータ404aを付勢するために、凸部411cおよび貫通孔408aの個数を増やしてもよいし、凸部411cおよび貫通孔408aの幅や長さを増やしてもよい。或いは、該貫通孔408aの延在方向を平坦部の平坦面に傾斜させてもよく、該延在方向に垂直な貫通孔断面の大きさや形状を変えてもよい。また、本実施形態では、摺動パッキン411を硬度の異なる二種類の弾性材料から形成することとしているが、より多くの種類の弾性材料から形成してもよい。更に、適当な摺動性の確保とリングUSM404への適当な加圧力の付与とが可能であれば、単一の弾性材料から形成してもよい。
また、本実施形態において、上述したパッキン固定部材412は、摺動パッキン411から反力を受けても変形しにくい十分な剛性を有するアルミダイカストや板金により形成される。また、凸部411cから局部的に受ける加圧力を分散し、均等にステータ404aに伝達するために、リングプレート406も同様の素材から形成されることが望ましい。また、パッキン固定部材412は、摺動パッキン411との当接面とは逆の面において、対向するボトムプレート501側に突き出した環状の突き出し部を有し、この突き出し部によりボトムプレート501との隙間にラビリンス通路を形成する。このため、パッキン固定部材412とボトムプレート501の隙間を通った噴流は、該ラビリンス通路を通過する際に減圧され、摺動パッキン411に対して加わる水圧を低減することができる。なお、本実施形態では、このラビリンス通路を形成するために、パッキン固定部材412におけるボトムプレート501の対向面に突き出し部を設けている。しかし、ラビリンス通路を構成するための構造は例示した形態に限られず、ボトムプレート501の対向面表面に突き出し部を設けてもよく、ボトムプレート501とパッキン固定部材412との両方に設けてもよい。
<ボトムユニット500>
以下、図4および図5を参照して、ボトムユニット500について説明する。本実施形態において、ボトムユニット500は、ボトムプレート501、スリップリング502、電源基板503、ボトムケース504、およびボトムカバー505から構成される。上述したように、ボトムユニット500は、内部にパンユニット400を略収容し、監視カメラ100を壁面や天井に取り付ける際の固定部になる。また、パンユニット400におけるロータ支持部材403の先端部は、上述したようにボトムプレート501の略中央部に固定される。
ボトムプレート501は、パッキン等の不図示のシール手段を挟んで、ボトムケース504に固定されて閉鎖空間を形成し、シール手段の存在により該閉鎖空間内部への雨滴や塵埃の侵入を防ぐ。電源供給用の電源基板503は、この閉鎖空間の内部に取り付けられる。電源基板503と前述した制御基板402は、スリップリング502および不図示のケーブル等によって電気的に接続され、該基板間で給電や通信を行う。ボトムカバー505は、ボトムケース504に取り付けられ、ボトムケース504、ボトムプレート501、およびパンユニット400の一部構成を、その内部に収容することで保護する。ボトムケース504またはボトムカバー505は、不図示の固定用ねじを用いて、監視カメラ100を天井や壁に設置固定することができる。
以上に述べたように、本実施形態に係る撮像装置(監視カメラ100)は、カメラユニット200と、回転軸(203a,309a)と、軸受(305,314)と、ベース部材と、超音波モータと、弾性部材と、を備える。回転軸(203a,309a)は、カメラユニット200の回転中心となる。軸受(305,314)は、回転軸(203a,309a)を回転可能に支持する。ベース部材(チルトベース304,313)は、軸受(305,314)を支持する。超音波モータ(リングUSM307)は、ステータ307aとロータ307bとを有する。ステータ307aは、電気−機械エネルギ変換素子および電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有する。ロータ307bは、ステータ307aに対して相対的に回転駆動する。弾性部材(摺動パッキン302,312)は、ベース部材とカメラユニット200の隙間を塞ぐように配置され、ステータ307aおよびロータ307bの一方を他方に対して加圧接触させる付勢力を供給する。弾性部材がベース部材とカメラユニット200との隙間を塞ぐように配置されることにより、これらの間に対する雨滴や塵埃の侵入を低減できる。なお、カメラユニット200と弾性部材の間には、この部分への雨滴や塵埃の接近を低減するようにラビリンス通路が形成されるとよい。上述した実施形態では、パッキン固定部材301,311の表面を利用してラビリンス通路を設けているが、カメラユニット200と弾性部材との間のスペースにラビリンス通路が形成されていればよい。
また、本実施形態における撮像装置(監視カメラ100)においては、上述したチルトユニット300ではなく、或いはチルトユニット300と共に、パンユニットに摺動パッキン等を配置してもよい。具体的には、撮像装置において、カメラユニット200と、ベース部材と、軸受407,409と、パン回転軸403aと、固定ユニットと、超音波モータと、弾性部材と、を備える。ベース部材(上パンケース401,下パンベース408)は、上述したチルトユニット300を介して、カメラユニット200を支持する。軸受407,409は、ベース部材を回転可能に支持する。パン回転軸403aはこれら軸受407,409を回転可能に支持してカメラユニット200のパン回転の回転中心となる。固定ユニット(ボトムプレート501)は、パン回転軸403aを固定する。パンユニット400において、超音波モータ(リングUSM404)は、ステータ404aとロータ404bとを有する。ステータ404aは、電気−機械エネルギ変換素子および電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有する。ロータ404bは、ステータ404aに対して相対的に回転駆動する。弾性部材(摺動パッキン411)は、固定ユニットとベース部材の隙間を塞ぐように配置され、ステータ404aおよびロータ404bの一方を他方に対して加圧接触させる付勢力を供給する。弾性部材が固定ユニットとベース部材との隙間を塞ぐように配置されることにより、これらの間に対する雨滴や塵埃の侵入を低減できる。なお、固定ユニットと弾性部材の間には、この部分への雨滴や塵埃の接近を低減するようにラビリンス通路が形成されるとよい。上述した実施形態では、パッキン固定部材412の表面を利用してラビリンス通路を設けているが、固定部材と弾性部材との間のスペースにラビリンス通路が形成されていればよい。
また、上述した監視カメラ100は、更に弾性部材をベース部材に固定する固定部材(パッキン固定部材301,311,412)を備えるとよい。該固定部材は、弾性部材をベース部材に固定することにより、弾性部材から得られる付勢力によりステータ(307a,404a)およびロータ(307b,404b)の一方を他方に対して加圧接触させる。この固定部材を用いることにより、後述する凸部の貫通孔からの突き出し量に関連するチャージ量を制御し、付勢力の適宜の調整が可能となる。
上述した弾性部材は複数の凸部(302c,411c)を有し、ベース部材は弾性部材の凸部(302c,411c)のそれぞれが係合する貫通孔(304a,408a)を有することができる。凸部(302c,411c)は各々ベース部材の対応する貫通孔(304a,408a)の一方の開口部に係合し、ベース部材の貫通孔(304a,408a)は他方の開口部に向けて広がるテーパ形状を有することができる。この場合、凸部(302c,411c)が係合するベース部材の貫通孔(304a,408a)の一方の開口部は超音波モータ側に配置される。
また、上述した弾性部材は、フランジ部と上述した凸部(302c,411c)を有する。フランジ部は、筒状形状の一端において外方に張り出して固定部材とベース部材とにより挟持されることで弾性部材がベース部材に対して固定される。凸部(302c,411c)は、このフランジ部からベース部材側に突き出して、ステータ(307a,404a)およびロータ(307b,404b)の一方に対する付勢力を生じさせる。また、ステータ(307a,404a)およびロータ(307b,404b)は回転軸(203a,309a,403a)を中心として配置される環状形状を有する。凸部(302c,411c)は、環状形状に対応する形状を有する環状部材(リングプレート306,4−6)を介してステータ(307a,404a)およびロータ(307b,404b)の一方に対して付勢力を与える。
また、上述した弾性部材は、ベース部材と協働してシール構造を形成し、回転中心に対して凸部(302c,411c)より外側に配置されるシール部(302d,411d)を有する。このシール部(302d,411d)により、貫通孔(304a,408a)にいたる雨滴や塵埃を低減できる。また、弾性部材は一端がベース部材に対して固定され、他端が当接する部材に対して摺動する略筒形状の摺動パッキン(302,311,411)からなる。該摺動パッキン(302,311,411)は、この一端の側と他端の側とで異なる硬度を有することができる。より具体的には、一端の側の硬度は、他端の側の硬度より高いとよい。これにより、付勢力の制御がより容易となる。
なお、本発明は、摺動パッキン302も構成することができる。具体的には、該摺動パッキン302は、カメラユニット200と、チルト回転軸309aと、支持部材と、超音波モータと、を備えた撮像装置(監視カメラ100)に用いられる。この撮像装置において、チルト回転軸309aは、カメラユニット200を回動させる際の回転中心となる。支持部材(チルトベース304)は、軸受305を介してチルト回転軸309aを相対回転可能に支持する。超音波モータ(リングUSM307)は、ステータ307aおよびステータ307aに対して相対的に回転駆動するロータ307bを有し、カメラユニット200を回動させる回転力を供給する。この摺動パッキン302は、筒形状部と、フランジ部302aと、複数の凸部302cと、摺動部(フランジ部302b)とを備える。筒形状部は、チルト回転軸309aが内部に配置され、支持部材とカメラユニット200の間に配置される。フランジ部302aは、筒形状部における支持部材側の端部において外方に張り出すように設けられる。複数の凸部302cの各々はフランジ部302aから支持部材側に突き出すように設けられる。そして、摺動パッキン302が支持部材に固定されることでステータ307aおよびロータ307bの一方を他方に加圧接触させる付勢力を供給する。摺動部(フランジ部302b)は、摺動パッキン302が支持部材に固定されるとカメラユニット200に対して摺動可能に当接する。
以上に説明した構成によれば、防水性や防塵性を担保する摺動パッキン302(312),411がそれぞれリングUSM307,404の加圧部材を兼ねる。一方、従来の加圧構成において、防水性や防塵性を担保するためには、固定側部材と駆動側部材の隙間を埋めるように配置される摺動パッキンと、USMの加圧部材となる複数のコイルバネが必要であった。従って、本構成では、従来の複数のコイルバネが不要となるため、部品点数を削減できる。このため、監視カメラを組み立てる際の組立工数が減少し、組立性が改善される。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。また、上述の実施形態の全てを実施することなく、一部を適宜用いてもよい。例えば、本発明に係る摺動パッキンをチルト回転用にのみ用い、パン回転用には従来の摺動パッキンを用いることもできる。或いは逆にすることもできる。上述した摺動パッキンはチルト及びパンの両回転軸に配することが望ましいが、求められる停止精度等に応じて、一方のみに配することとしてもよい。また、摺動パッキンの固定にはパッキン固定部材を用いているが例えば接着等による固定であっても、パッキン固定部材を用いた場合と同様のチャージ量が得られれば、該パッキン固定部材を用いなくともよい。このような構成であっても、部分的には本発明が達成しようとした効果を得ることができる。
100:監視カメラ、 200:カメラユニット、 201:レンズ鏡筒、 202:フロントケース、 203:リアケース、 203a:チルト回転軸、 203b:段付部、 203c:ねじ切り部、 204:上カメラカバー、 205:下カメラカバー、 300:チルトユニット、 301:パッキン固定部材、 302:摺動パッキン、 302a:フランジ部、 302b:フランジ部、 302c:凸部、 302d:シール部、 303:抜け防止部材、 304:チルトベース、 304a:貫通孔、 304b:溝部、 305:軸受、 306:リングプレート、 307:リングUSM、 307a:ステータ、 307b:ロータ、 308:回転防止部材、 308a:軸受押さえ面、 308b:突起部、 309:ロータ支持部材、 309a:チルト回転軸、 309b:段付部、 309c:ねじ切り部、 310:サイドカバー、 311:パッキン固定部材、 312:摺動パッキン、 313:チルトベース、 314:軸受、 315:回転防止部材、 315a:軸受押さえ面、 316:抜け防止部材、 317:サイドカバー、 318:トップカバー、 400:パンユニット、 401:上パンケース、 402:制御基板、 403:ロータ支持部材、 403a:パン回転軸、 403b:段付部、 403c:ねじ切り部、 404:リングUSM、 404a:ステータ、 404b:ロータ、 405:回転防止部材、 405a:軸受押さえ面、 405b:突起部、 406:リングプレート、 407:軸受、 408:下パンベース、 408a:貫通孔、 408b:溝部、 409:軸受、 410:抜け防止部材、 411:摺動パッキン、 411a:フランジ部、 411b:フランジ部、 411c:凸部、 411d:シール部、 412:パッキン固定部材、 413:ベースカバー、 500:ボトムユニット、 501:ボトムプレート、 502:スリップリング、 503:電源基板、 504:ボトムケース、 505:ボトムカバー

Claims (14)

  1. カメラユニットと、
    前記カメラユニットの回転中心となる回転軸と、
    前記回転軸を回転可能に支持する軸受と、
    前記軸受を支持するベース部材と、
    電気−機械エネルギ変換素子および前記電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有するステータ、および前記ステータに対して相対的に回転駆動するロータ、を備える超音波モータと、
    前記ベース部材と前記カメラユニットの隙間を塞ぐように配置され、
    前記ステータおよび前記ロータの一方を他方に対して加圧接触させる付勢力を供給する弾性部材と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記カメラユニットと前記弾性部材の間にラビリンス通路が形成される
    ことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. カメラユニットと、
    前記カメラユニットを支持するベース部材と、
    前記ベース部材を回転可能に支持する軸受と、
    前記軸受を回転可能に支持して前記カメラユニットの回転中心となる回転軸と、
    前記回転軸を固定する固定ユニットと、
    電気−機械エネルギ変換素子および前記電気−機械エネルギ変換素子が接合された弾性体を有するステータ、および前記ステータに対して相対的に回転駆動するロータと、を備える超音波モータと、
    前記固定ユニットと前記ベース部材の隙間を塞ぐように配置され、
    前記ステータおよび前記ロータの一方を他方に対して加圧接触させる付勢力を供給する弾性部材と、を備えることを特徴とする撮像装置。
  4. 前記固定ユニットと前記弾性部材の間にラビリンス通路が形成されることを特徴とする請求項3に記載の撮像装置。
  5. 前記弾性部材を前記ベース部材に固定することにより、前記弾性部材から得られる前記付勢力により前記ステータおよび前記ロータの一方を他方に対して加圧接触させる固定部材を更に備えることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記弾性部材は複数の凸部を有し、
    前記ベース部材は前記弾性部材の前記凸部のそれぞれが係合する貫通孔を有する
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の撮像装置。
  7. 前記凸部は前記ベース部材の前記貫通孔の一方の開口部に係合し、
    前記ベース部材の前記貫通孔は他方の開口部に向けて広がるテーパ形状を有する
    ことを特徴とする請求項6に記載の撮像装置。
  8. 前記凸部が係合する前記ベース部材の前記貫通孔の前記一方の開口部は前記超音波モータ側に配置されることを特徴とする請求項7に記載の撮像装置。
  9. 前記弾性部材は、一端において外方に張り出して前記固定部材と前記ベース部材とにより挟持されることで前記弾性部材が前記ベース部材に対して固定されるフランジ部と、
    前記フランジ部から前記ベース部材側に突き出して、前記ステータおよび前記ロータの一方に対する前記付勢力を生じさせる凸部と、を有することを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  10. 前記ステータおよび前記ロータは前記回転軸を中心として配置される環状形状を有し、
    前記凸部は、前記環状形状に対応する形状を有する環状部材を介して前記ステータおよび前記ロータの一方に対して前記付勢力を与えることを特徴とする請求項6乃至8のいずれか一項に記載の撮像装置。
  11. 前記弾性部材は、前記ベース部材と協働してシール構造を形成し、前記回転中心に対して前記凸部より外側に配置されるシール部を有することを特徴とする請求項6乃至10のいずれか一項に記載の撮像装置。
  12. 前記弾性部材は一端が前記ベース部材に対して固定され、他端が当接する部材に対して摺動する略筒形状の摺動パッキンであり、
    前記一端の側と前記他端の側とで異なる硬度を有することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載の撮像装置。
  13. 前記弾性部材の前記一端の側の硬度は、前記他端の側の硬度より高いことを特徴とする請求項12に記載の撮像装置。
  14. カメラユニットと、
    前記カメラユニットを回動させる際の回転中心となる回転軸と、
    軸受を介して前記回転軸を相対回転可能に支持する支持部材と、
    ステータおよび前記ステータに対して相対的に回転駆動するロータを有し、前記カメラユニットを回動させる回転力を供給する超音波モータと、を備える撮像装置に用いられる摺動パッキンであって、
    前記回転軸が内部に配置され、前記支持部材と前記カメラユニットの間に配置される筒形状部と、
    前記支持部材側の端部において外方に張り出すフランジ部と、
    前記フランジ部から前記支持部材側に突き出して、前記摺動パッキンが前記支持部材に固定されることで前記ステータおよび前記ロータの一方を他方に加圧接触させる付勢力を供給する複数の凸部と、
    前記摺動パッキンが前記支持部材に固定されると前記カメラユニットに対して摺動可能に当接する摺動部と、を備えることを特徴とする摺動パッキン。
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