JP2020148223A - 密封装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルエアーアウト潤滑方式において、軸受側の空間の圧力変化を長期にわたって抑制する密封装置を提供する。【解決手段】密封装置は、回転軸とハウジングとの間に配置され、軸受側の空間と外部空間とを隔離する。密封装置は、ハウジングに固定される軸受側シール部材と、軸受側シール部材により径方向内側に押圧される外部側シール部材を有する。外部側シール部材は、樹脂により形成され、回転軸に摺動自在に密封接触する。軸受側シール部材は、ハウジングに嵌め入れられる円筒部と、メインシールリップと、チェックリップを有する。メインシールリップとチェックリップは、回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、軸受側の圧力が一定値を超えると、回転軸から離間して、軸受側の空間から外部空間に空気および潤滑油が流出することを許容する。外部側シール部材は、樹脂により形成され、メインシールリップよりも外部空間側に配置され、回転軸に摺動自在に密封接触する。【選択図】図1
Description
本発明は、密封装置に関する。
金属片の連続鋳造機および圧延機において金属片を搬送するロールは、コロ軸受に支持されており、コロ軸受の潤滑にはオイルエアーアウト潤滑方式が採用されている。オイルエアーアウト潤滑方式では、高圧の空気によって潤滑油が軸受に供給され、その空気の流れによって軸受から空気と潤滑油が排出される。
特許文献1,2に記載されているように、空気と潤滑油の排出には、ロールの周囲に配置されるオイルシール(密封装置)が使用されている。密封装置は、軸受側の空間をなるべく所要の圧力に維持するとともに、外部空間から軸受側の空間への水、ダストおよびスケールの侵入を防止または低減する。また、軸受側の空間が高圧になると、密封装置は軸受側の空間から外部空間に空気を排出し、排出される空気によって、水、ダストおよびスケールの侵入がさらに抑制される。
上記の密封装置については、軸受側の空間をなるべく所要の圧力に維持することが望まれる。
そこで、本発明は、オイルエアーアウト潤滑方式において、軸受側の空間の圧力変化を長期にわたって抑制する密封装置を提供する。
本発明のある態様に係る密封装置は、回転軸と前記回転軸が配置されたハウジングとの間に配置され、前記回転軸を支持する軸受側の空間と外部空間とを隔離する密封装置であって、前記ハウジングに固定される軸受側シール部材と、前記軸受側シール部材により径方向内側に押圧される外部側シール部材を有する。前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記回転軸に摺動自在に密封接触する。前記軸受側シール部材は、前記ハウジングに嵌め入れられる円筒部と、前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、メインシールリップよりも軸受側の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間する、弾性材料製のメインシールリップと、前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記メインシールリップよりも軸受側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間して、前記軸受側の空間から前記メインシールリップに空気および潤滑油が流出することを許容する弾性材料製のチェックリップを有する。前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記メインシールリップよりも前記外部空間側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触する。
この態様においては、メインシールリップよりも軸受側に配置されたチェックリップが通常時は回転軸に摺動自在に密封接触するが、軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、回転軸から離間して、軸受側の空間からメインシールリップに向けて空気および潤滑油が流出することを許容する。メインシールリップも通常時は回転軸に摺動自在に密封接触するが、メインシールリップよりも軸受側の圧力が一定値を超えると、回転軸から離間して、外部空間に空気および潤滑油が流出することを許容する。このように、軸受側の空間と外部空間の間に、二重のリップが配置されることにより、オイルエアーアウト潤滑方式において、軸受側の空間の圧力変化を抑制することが可能である。また、チェックリップよりも外部空間側には、メインシールリップと外部側シール部材が配置され、これらが回転軸に接触または近接しているので、チェックリップは外部空間の水、ダストおよびスケールから保護され、損傷しにくく、軸受側の空間の圧力変化を長期にわたって抑制することが可能である。特に、機械の故障または機械への電力供給停止によって、軸受側の空間内の圧力が低下し、外部空間から水、ダストまたはスケールが軸受側に侵入しようとしても、メインシールリップがまずこれらを受け止めるため、チェックリップは損傷しにくい。
以下、添付の図面を参照しながら本発明に係る様々な実施の形態を説明する。図面の縮尺は必ずしも正確ではなく、一部の特徴は誇張または省略されることもある。
図1は、本発明の実施形態に係る密封装置(オイルシール)1の断面図である。密封装置1は、金属片の連続鋳造機において金属片を搬送するロール(回転軸)2を支持するコロ軸受3(図1に一部分のみを示す)を保護するために使用される。密封装置1は、ロール2とロール2が配置されたシールハウジング(ハウジング)4との間に配置され、ロール2が支持される軸受側の空間Aと外部空間Bとを隔離する。軸受側の空間Aは、コロ軸受3のための潤滑油が満たされており、外部空間Bには、水、ダストおよびスケールが存在する。
ロール2は、大径のロール本体2aと、ロール本体2aの端部に配置された小径のロール軸2bを有する。ロール軸2bはコロ軸受3に支持され、コロ軸受3は軸受ハウジング5に固定されている。軸受ハウジング5はシールハウジング4に液密に連結され、シールハウジング4の内部に密封装置1が配置されている。シールハウジング4は軸受ハウジング5と一体に形成されていてもよい。シールハウジング4の端部には、径方向内側に延びる端壁4aが形成されている。
ロール2は円柱状であり、コロ軸受3は円環状であり、シールハウジング4と軸受ハウジング5は円筒状であり、密封装置1は円環状であるが、図1においては、それらの上側部分のみが示されている。図1には、これらの共通軸線Axを示す。
密封装置1は、軸受側シール部材6、ガータースプリング8、保持環10,12、弾性環14、外部側シール部材16、および位置決め環18を有する。
軸受側シール部材6は、剛性環20と弾性環22を有する。弾性環22は、弾性材料、例えばエラストマーで形成されており、剛性環20は、剛性材料、例えば金属で形成されている。剛性環20は、弾性環22に密着し弾性環22を補強する。剛性環20は、円筒部と、円筒部の端部に連結された円環部を有する。
軸受側シール部材6は、外側円筒部24、内側円筒部26、連結円環部28、メインシールリップ30、およびチェックリップ32を有する。
外側円筒部24は、内側の剛性環20と外側の弾性環22から構成され、シールハウジング4に締まり嵌め方式で嵌め入れられて(圧入されて)、シールハウジング4に固定される。図1の右側(外部空間B側)において、外側円筒部24の剛性環20の部分がシールハウジング4の内面4bに密に接触する。外側円筒部24の剛性環20の部分の外部空間B側の端部は、シールハウジング4の端壁4aに接触する。図1の左側(軸受側)において、外側円筒部24の弾性環22の部分がシールハウジング4の内面4bに密に接触する。
内側円筒部26は、弾性環22のみから構成され、外側円筒部24よりも径方向内側に配置されている。
連結円環部28は、外側円筒部24の軸受側の端部と、内側円筒部26の軸受側の端部を連結する。連結円環部28は、ロール2に対して垂直に配置されている。連結円環部28は、外部空間B側の剛性環20と軸受側の弾性環22から構成されている。
メインシールリップ30とチェックリップ32は、弾性環22のみから構成され、内側円筒部26から径方向内側に向けて突出する。
図2は、非使用状態の密封装置1の拡大断面図である。図2では、シールハウジング4とロール2を仮想線で示す。
密封装置1がシールハウジング4とロール軸2bの間に配備されていない非使用状態では、図2に示すように、メインシールリップ30は、三角形断面の環状である。密封装置1がシールハウジング4とロール軸2bの間に配備された使用状態では、図1に示すように、メインシールリップ30は、ロール軸2bの外周面に全周にわたって接触させられて圧縮される。このようにして、密封装置1の使用状態で、メインシールリップ30は、ロール軸2bに摺動自在に密封接触する。但し、メインシールリップ30よりも軸受側の圧力(より具体的には、メインシールリップ30とチェックリップ32の間の空間34内の圧力)が一定値を超えると、メインシールリップ30はロール軸2bから離間する。
内側円筒部26の周囲には、メインシールリップ30を径方向内側に押圧するガータースプリング8が巻かれている。但し、ガータースプリング8は必ずしも不可欠ではない。
チェックリップ32は、メインシールリップ30よりも軸受側に配置されている。三角形断面の環状であるメインシールリップ30とは異なり、チェックリップ32は、径方向内側かつ外部空間B側に向けて延びる円錐台形状を有する板である。密封装置1の使用状態で、チェックリップ32の先端縁は、ロール軸2bに摺動自在に密封接触する。但し、チェックリップ32よりも軸受側の圧力(より具体的には、軸受側の空間A内の圧力)が一定値を超えると、チェックリップ32の先端縁はロール軸2bから離間して、軸受側の空間Aからメインシールリップ30に空気および潤滑油が流出することを許容する。
外部側シール部材16は、矩形断面を有する円環であって、メインシールリップ30よりも外部空間B側に配置され、ロール軸2bに摺動自在に密封接触する。外部側シール部材16は、摩擦係数が小さくエラストマーより硬い樹脂材料で形成されている。このような樹脂材料としては、例えば、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)がある。樹脂材料にグラスファイバー、グラファイト、および/または炭素繊維を混ぜてもよい。外部側シール部材16は、ロール軸2bの外周面に面接触する。
外部側シール部材16は、軸受側シール部材6により径方向内側に押圧される。具体的には、軸受側シール部材6の外側円筒部24の剛性環20の部分が保持環10,12を径方向内側に押圧し、保持環12が弾性環14を径方向内側に押圧し、弾性環14が外部側シール部材16を径方向内側のロール軸2bに向けて押圧する。
保持環10は、剛性材料、例えば金属で形成されており、円筒部10aと、円筒部10aの端部に連結された円環部10bを有する。円筒部10aは、軸受側シール部材6の外側円筒部24の剛性環20の部分に包囲されて、この部分に面接触する。外側円筒部24の剛性環20の部分は湾曲させられ、円筒部10aはこの部分に嵌め込まれて拘束されている。
保持環12も、剛性材料、例えば金属で形成されており、円筒部12aと、円筒部12aの端部に連結された円環部12bを有する。円筒部12aは保持環10の円筒部10aに包囲されて、円筒部10aに面接触する。
弾性環14と外部側シール部材16は、保持環10の円環部10bと保持環12の円環部12bの間に挟まれて、軸線方向の移動が規制されている。
弾性環14は、ほぼ矩形断面を有する円環であって、弾性材料、例えばエラストマーで形成されている。弾性環14は、保持環12の円筒部12aに包囲されて、円筒部12aに接触する。したがって、弾性環14は、外部側シール部材16と円筒部12aの間で圧縮されて、外部側シール部材16を径方向内側に向けて押圧する。
外部側シール部材16は、弾性環14に接合されていてもよいし、接合されていなくてもよい。接合の手法は、例えば外部側シール部材16を型内に配置し、弾性環14の材料を同じ型内に配置することによって、プレス成形または射出成形によって、弾性環14を形成すると同時に外部側シール部材16と一体化することであってよい。
位置決め環18も、剛性材料、例えば金属で形成されており、円筒部18aと、円筒部18aの端部に連結された円環部18bを有する。円筒部18aは、軸受側シール部材6の外側円筒部24の剛性環20の部分に包囲されて、この部分に面接触する。円環部18bは、保持環12の円環部12bに面接触する。
位置決め環18は、保持環10,12ひいてはシールハウジング4および外部側シール部材16の軸線方向の移動を規制する。具体的には、位置決め環18は、軸受側シール部材6の連結円環部28と保持環12の円環部12bの間で圧縮されて、保持環10,12を外部空間B側に向けて押圧する。上記の通り、軸受側シール部材6の外側円筒部24の剛性環20の部分の外部空間B側の端部は、シールハウジング4の端壁4aに接触する。保持環10は、外側円筒部24の剛性環20の部分に拘束されているので、保持環10,12は、軸受側シール部材6の外側円筒部24の剛性環20の部分の外部空間B側の端部と円環部18bの間に拘束される。
次に、オイルエアーアウト潤滑方式に関連する特徴を説明する。
図1に示すように、軸受ハウジング5には給油孔5Aが形成されており、高圧の空気によって給油孔5Aを通じて、軸受側の空間Aに潤滑油が供給される。上記の通り、密封装置1の使用状態で、軸受側の空間A内の圧力が一定値を超えると、チェックリップ32の先端縁はロール軸2bから離間して、軸受側の空間Aからメインシールリップ30に空気および潤滑油が流出する。密封装置1の使用状態で、メインシールリップ30とチェックリップ32の間の空間34内の圧力が一定値を超えると、メインシールリップ30はロール軸2bから離間し、空間34から位置決め環18の内部の空間36に空気および潤滑油が流出する。
位置決め環18には、空気および潤滑油の流路となる少なくとも1つの孔18Cが形成されている。孔18Cは、円筒部18aと円環部18bが形成するコーナーに少なくとも1箇所形成されている。好ましくは、複数の孔18Cが軸線Axを中心として等角間隔をおいて配置されている。
保持環10には、空気および潤滑油の流路となる少なくとも1つの切欠き10Cが形成されている。好ましくは、複数の切欠き10Cが軸線Axを中心として等角間隔をおいて配置されている。
位置決め環18の内部の空間36に流入した空気および潤滑油は、位置決め環18の孔18Cと保持環10の切欠き10Cを通じて、さらにシールハウジング4の端壁4aとロール軸2bの間の環状の間隙38を通じて、外部空間Bに排出される。
密封装置1は、外部空間Bから軸受側の空間Aへの水、ダストおよびスケールの侵入を防止または低減する。特に、軸受側の空間Aと外部空間Bの間に、2つのシール部材、すなわち外部側シール部材16と軸受側シール部材6が配置されていることにより、水、ダストおよびスケールの侵入を抑制する効果が高い。また、シールハウジング4の端壁4aとロール軸2bの間の環状の間隙38には、潤滑油が貯まりやすく、溜まった潤滑油も水、ダストおよびスケールの侵入を抑制する。さらに、軸受側の空間Aが高圧になると、軸受側の空間Aから外部空間Bに空気が排出され、排出される空気によって、水、ダストおよびスケールの侵入が抑制される。
この実施形態においては、メインシールリップ30よりも軸受側に配置されたチェックリップ32が通常時はロール2のロール軸2bに摺動自在に密封接触するが、軸受側の空間Aの圧力が一定値を超えると、ロール2のロール軸2bから離間して、軸受側の空間Aからメインシールリップ30に向けて空気および潤滑油が流出することを許容する。メインシールリップ30も通常時はロール2のロール軸2bに摺動自在に密封接触するが、メインシールリップ30よりも軸受側の圧力が一定値を超えると、ロール2のロール軸2bから離間して、外部空間Bに空気および潤滑油が流出することを許容する。このように、軸受側の空間Aと外部空間Bの間に、二重のリップ30,32が配置されることにより、オイルエアーアウト潤滑方式において、軸受側の空間Aの圧力変化を抑制することが可能である。
また、チェックリップ32よりも外部空間B側には、メインシールリップ30と外部側シール部材16が配置され、これらがロール軸2bに接触または近接しているので、チェックリップ32は外部空間Bの水、ダストおよびスケールから保護され、損傷しにくく、軸受側の空間Aの圧力変化を長期にわたって抑制することが可能である。特に、給油孔5Aに高圧空気および潤滑油を供給する機械の故障または機械への電力供給停止によって、軸受側の空間A内の圧力が低下し、外部空間Bから水、ダストまたはスケールが軸受側に侵入しようとしても、メインシールリップ30がまずこれらを受け止めるため、チェックリップ32は損傷しにくい。
この実施形態においては、チェックリップ32は、径方向内側かつ外部空間B側に向けて延びる円錐台形状を有する板である。もしチェックリップ32がメインシールリップ30と同様に三角形断面の環状である場合には、チェックリップ32がロール2に与えるトルクはより大きいであろう。しかし、この実施形態は、チェックリップ32が例えば三角形断面の環状である場合に比べて、ロール2に与えられるトルクを低減することができる。
チェックリップ32がロール2から離間した時、チェックリップ32がメインシールリップ30に接触しないように、チェックリップ32は形成され配置されている。したがって、軸受側の空間Aの圧力が高まってチェックリップ32がロール2から離間しても、チェックリップ32自体がメインシールリップ30の挙動に影響を与えることはない。また、密封装置1を定位置に配備する際、チェックリップ32がメインシールリップ30とロール2の間に挟まることはない。
以上、本発明の好ましい実施形態を参照しながら本発明を図示して説明したが、当業者にとって特許請求の範囲に記載された発明の範囲から逸脱することなく、形式および詳細の変更が可能であることが理解されるであろう。このような変更、改変および修正は本発明の範囲に包含されるはずである。
例えば、上記の実施形態においては、密封装置1は、金属片の連続鋳造機において金属片を搬送するロール2を支持するコロ軸受3を保護するために使用される。しかし、密封装置1は、金属板の圧延機の圧延ロールを支持するコロ軸受を保護するために使用されてもよい。
上記の実施形態では、外部側シール部材16は、軸受側シール部材6に支持された保持環10,12および弾性環14によって、ロール軸2bに向けて押圧される。また、外部側シール部材16は、外部側シール部材16、保持環10,12、弾性環14および位置決め環18によって、定位置に拘束される。しかし、軸受側シール部材6に支持され外部側シール部材16をロール軸2bに向けて押圧する部材および外部側シール部材16を定位置に拘束する部材は、他の部材であってもよい。いずれにせよ、外部側シール部材16をロール軸2bに向けて押圧する部材は、軸受側の空間Aが高圧になったときに、軸受側の空間Aからチェックリップ32とロール2の間の間隙およびメインシールリップ30とロール2の間の間隙を経て流れた空気および潤滑油が、外部空間Bに流出する流路を有する。
本発明の態様は、下記の番号付けされた条項にも記載される。
条項1. 回転軸と前記回転軸が配置されたハウジングとの間に配置され、前記回転軸を支持する軸受側の空間と外部空間とを隔離する密封装置であって、
前記ハウジングに固定される軸受側シール部材と、前記軸受側シール部材により径方向内側に押圧される外部側シール部材を有し、
前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記回転軸に摺動自在に密封接触し、
前記軸受側シール部材は、
前記ハウジングに嵌め入れられる円筒部と、
前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、メインシールリップよりも軸受側の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間する、弾性材料製のメインシールリップと、
前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記メインシールリップよりも軸受側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間して、前記軸受側の空間から前記メインシールリップに空気および潤滑油が流出することを許容する弾性材料製のチェックリップを有し、
前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記メインシールリップよりも前記外部空間側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触する
ことを特徴とする密封装置。
前記ハウジングに固定される軸受側シール部材と、前記軸受側シール部材により径方向内側に押圧される外部側シール部材を有し、
前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記回転軸に摺動自在に密封接触し、
前記軸受側シール部材は、
前記ハウジングに嵌め入れられる円筒部と、
前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、メインシールリップよりも軸受側の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間する、弾性材料製のメインシールリップと、
前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記メインシールリップよりも軸受側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間して、前記軸受側の空間から前記メインシールリップに空気および潤滑油が流出することを許容する弾性材料製のチェックリップを有し、
前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記メインシールリップよりも前記外部空間側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触する
ことを特徴とする密封装置。
条項2. 前記チェックリップは、径方向内側かつ外部空間側に向けて延びる円錐台形状を有する板である
ことを特徴とする条項1に記載の密封装置。
ことを特徴とする条項1に記載の密封装置。
この条項によれば、チェックリップが例えば三角形断面の環状である場合に比べて、回転軸に与えられるトルクを低減することができる。
条項3. 前記チェックリップは、前記回転軸から離間した時、前記メインシールリップに接触しない
ことを特徴とする条項1または2に記載の密封装置。
ことを特徴とする条項1または2に記載の密封装置。
この条項によれば、軸受側の空間の圧力が高まってチェックリップが回転軸から離間しても、チェックリップ自体がメインシールリップの挙動に影響を与えることはない。また、密封装置を定位置に配備する際、チェックリップがメインシールリップと回転軸の間に挟まることはない。
条項4. 前記軸受側シール部材に支持され、前記外部側シール部材を径方向内側に押圧する部材をさらに有し、この部材は、前記軸受側の空間から前記チェックリップと前記回転軸の間の間隙および前記メインシールリップと前記回転軸の間の間隙を経て流れた空気および潤滑油が、前記外部空間に流出する流路を有する
ことを特徴とする条項1から3のいずれか1項に記載の密封装置。
ことを特徴とする条項1から3のいずれか1項に記載の密封装置。
A 軸受側の空間
B 外部空間
1 密封装置(オイルシール)
2 ロール(回転軸)
3 コロ軸受
4 シールハウジング(ハウジング)
6 軸受側シール部材
10,12 保持環
14 弾性環
16 外部側シール部材
18 位置決め環
20 剛性環
22 弾性環
24 外側円筒部(円筒部)
26 内側円筒部
28 連結円環部
30 メインシールリップ
32 チェックリップ
10C 切欠き(流路)
18C 孔(流路)
B 外部空間
1 密封装置(オイルシール)
2 ロール(回転軸)
3 コロ軸受
4 シールハウジング(ハウジング)
6 軸受側シール部材
10,12 保持環
14 弾性環
16 外部側シール部材
18 位置決め環
20 剛性環
22 弾性環
24 外側円筒部(円筒部)
26 内側円筒部
28 連結円環部
30 メインシールリップ
32 チェックリップ
10C 切欠き(流路)
18C 孔(流路)
Claims (4)
- 回転軸と前記回転軸が配置されたハウジングとの間に配置され、前記回転軸を支持する軸受側の空間と外部空間とを隔離する密封装置であって、
前記ハウジングに固定される軸受側シール部材と、前記軸受側シール部材により径方向内側に押圧される外部側シール部材を有し、
前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記回転軸に摺動自在に密封接触し、
前記軸受側シール部材は、
前記ハウジングに嵌め入れられる円筒部と、
前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、メインシールリップよりも軸受側の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間する、弾性材料製のメインシールリップと、
前記円筒部よりも径方向内側に配置され、前記メインシールリップよりも軸受側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触するとともに、前記軸受側の空間の圧力が一定値を超えると、前記回転軸から離間して、前記軸受側の空間から前記メインシールリップに空気および潤滑油が流出することを許容する弾性材料製のチェックリップを有し、
前記外部側シール部材は、樹脂により形成され、前記メインシールリップよりも前記外部空間側に配置され、前記回転軸に摺動自在に密封接触する
ことを特徴とする密封装置。 - 前記チェックリップは、径方向内側かつ外部空間側に向けて延びる円錐台形状を有する板である
ことを特徴とする請求項1に記載の密封装置。 - 前記チェックリップは、前記回転軸から離間した時、前記メインシールリップに接触しない
ことを特徴とする請求項1または2に記載の密封装置。 - 前記軸受側シール部材に支持され、前記外部側シール部材を径方向内側に押圧する部材をさらに有し、この部材は、前記軸受側の空間から前記チェックリップと前記回転軸の間の間隙および前記メインシールリップと前記回転軸の間の間隙を経て流れた空気および潤滑油が、前記外部空間に流出する流路を有する
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の密封装置。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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---|---|
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2019
- 2019-03-11 JP JP2019043958A patent/JP2020148223A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR20220103622A (ko) | 2021-01-15 | 2022-07-22 | 엔오케이 가부시키가이샤 | 밀봉장치 |
KR102626375B1 (ko) | 2021-01-15 | 2024-01-16 | 엔오케이 가부시키가이샤 | 밀봉장치 |
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