JP2020146193A - カテーテル及びカテーテルシステム - Google Patents

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Abstract

【課題】磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテルにおいて、トルク伝達性を向上させる。【解決手段】カテーテルは、導電性を有する素線をカテーテルの周方向に巻回して形成されたコイル体と、コイル体の内側又は外側に配置され導電性を有する材料により形成された導電体と、コイル体と導電体との間に配置されコイル体と導電体とを電気的に絶縁する絶縁部と、コイル体の基端側と電源又は電気信号検出器とを電気的に接続する第1接続部と、導電体の基端側と電源又は電気信号検出器とを電気的に接続する第2接続部とを備える。コイル体は、コイル体の先端側に配置され隣り合う素線間が離間した先端側コイル部と、コイル体の基端側に配置され先端側コイル部に電気的に接続されると共に、隣り合う素線間が接触した基端側コイル部とを含む。先端側コイル部の先端側と導電体の先端側とは電気的に接続されている。【選択図】図2

Description

本発明は、カテーテル及びカテーテルシステムに関する。
生体管腔内に挿入されたカテーテルの位置を把握する手段として、従来から、造影剤と放射線撮影とを用いた血管造影が行われてきたが、より低侵襲な手段として、核磁気共鳴画像法(MRI、Magnetic Resonance Imaging)を利用することが提案されている。MRIでは、患者に高周波の磁場を与え、生体内の水素原子の共鳴現象の際に生じる電波を受信コイルで取得し、信号データから画像を生成することができる。例えば、特許文献1には、MRI装置の撮像領域内で使われる磁気共鳴映像装置用カテーテルにおいて、導電体被覆に所定の磁気共鳴周波数の高周波電流を遮蔽する遮断手段を設けることが開示されている。また、特許文献2には、磁界を発生させる磁石と、一時傾斜磁界を発生させる手段と、追加的な磁界を発生させる手段からなるカテーテルとを備える介入処置用のMRシステムが開示されている。
特開2001−314390号公報 特表平10−513098号公報
一方、カテーテルは、例えば血管等の生体管腔内に挿入されて使用されるため、手元部分におけるカテーテルへの操作を先端側へと伝達するトルク伝達性が求められる。この点、特許文献1,2に記載のカテーテルでは、トルク伝達性について何ら考慮されておらず、改善の余地があった。また、特許文献1に記載のカテーテルは、高周波電流を遮蔽する遮断手段(バズーカ型バラン)を備える等、特殊な形状を有しているため、従来のカテーテルに比べて使い勝手に劣るという課題があった。なお、このような課題は、MRI装置において使用されるカテーテルに限らず、磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテル全般に共通する。また、このような課題は、血管系、リンパ腺系、胆道系、尿路系、気道系、消化器官系、分泌腺及び生殖器官といった、生体管腔内に挿入されるデバイス全般に共通する。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテルにおいて、トルク伝達性を向上させることを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態として実現することが可能である。
(1)本発明の一形態によれば、管状のカテーテルが提供される。このカテーテルは、導電性を有する素線を前記カテーテルの周方向に巻回して形成された、先端及び基端を有するコイル体と、前記コイル体の内側又は外側に配置され、導電性を有する材料により形成された、先端及び基端を有する導電体と、前記コイル体と前記導電体との間に配置され、前記コイル体と前記導電体とを電気的に絶縁する絶縁部と、前記コイル体の前記基端の側(コイル体基端部ともいう)と、電源又は電気信号検出器とを電気的に接続する第1接続部と、前記導電体の前記基端の側(導電体基端部ともいう)と、前記電源又は前記電気信号検出器とを電気的に接続する第2接続部と、を備え、前記コイル体は、前記コイル体の前記先端の側に配置され、隣り合う前記素線間が離間した先端側コイル部と、前記コイル体の前記基端の側に配置され、前記先端側コイル部に電気的に接続されると共に、隣り合う前記素線間が接触した基端側コイル部と、を含み、前記先端側コイル部の先端側と、前記導電体の先端側とは電気的に接続されている。
この構成によれば、コイル体の先端側には、隣り合う素線間が離間した先端側コイル部であって、基端側コイル部を介して電源又は電気信号検出器に接続され、かつ、導電体を介して電源又は電気信号検出器に接続され得る先端側コイル部を備える。この先端側コイル部を、磁場発生源あるいは磁気センサの部品として用いることで、磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテルを実現できる。また、コイル体の基端側には、隣り合う素線間が接触した基端側コイル部を備える。基端側コイル部は、磁場発生源あるいは磁気センサの部品としては機能しない一方で、先端側コイル部と共に(コイル体全体として)、カテーテルを補強する補強部材として機能する。このため、本構成によれば、カテーテルのトルク伝達性を向上できると共に、磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテルを容易に作製できる。
(2)上記形態のカテーテルにおいて、前記先端側コイル部は、少なくとも一部分においてピッチが一定であってもよい。この構成によれば、先端側コイル部は、少なくとも一部分においてピッチが一定である。このため、先端側コイル部を磁場発生源あるいは磁気センサの部品として用いた場合において、先端側コイル部のコイルピッチが全てランダムの場合と比較して、発生あるいは検出される磁場の大きさの算出を容易にできる。
(3)上記形態のカテーテルにおいて、前記導電体は、導電性を有する素線を網目織りにしたメッシュ形状であってもよい。この構成によれば、導電体は、導電性を有する素線を網目織りにしたメッシュ形状であるため、導電体を、カテーテルを補強する補強部材として機能させることができ、カテーテルのトルク伝達性をさらに向上できる。また、導電体をメッシュ形状とすることで、カテーテルの柔軟性を維持しつつ、強度を向上できる。
(4)上記形態のカテーテルでは、さらに、樹脂により形成された管状の内層を備え、前記導電体は、前記内層の外側の少なくとも一部分を被覆し、前記コイル体は、前記導電体の外側の少なくとも一部分を被覆していてもよい。この構成によれば、カテーテルは、管状の内層と、内層の外側の少なくとも一部分を被覆した導電体と、導電体の外側の少なくとも一部分を被覆したコイル体とを備える、従来と同様の層状構成であるため、従来のカテーテルと同様の使い勝手を実現できる。また、本構成によれば、導電体がコイル体の内側に配置されるため、先端側コイル部において発生あるいは検出される磁場が、導電体で低減され難くできる。この結果、カテーテルの位置をより正確に把握することが可能となる。
(5)本発明の一形態によれば、カテーテルシステムが提供される。このカテーテルシステムは、上記形態のカテーテルと、前記カテーテルと距離を空けて配置された磁場発生源と、を備える。この構成によれば、第1接続部及び第2接続部に電気信号検出器を接続することによって、先端側コイル部を磁気センサの部品として使用することができる。すなわち、先端側コイル部と電気信号検出器とによって磁気センサを構成できる。本構成によれば、外部の磁場発生源で磁場を発生させた際に、磁気センサで検出される磁場に基づいて、カテーテルの位置を把握できる。
(6)上記形態のカテーテルシステムにおいて、前記磁場発生源は、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁場発生デバイスを含んでいてもよい。この構成によれば、磁場発生源は、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁場発生デバイスを含むため、カテーテルの位置をより正確に把握できる。
(7)本発明の一形態によれば、カテーテルシステムが提供される。このカテーテルシステムは、上記形態のカテーテルと、前記カテーテルと距離を空けて配置された磁気センサと、を備える。この構成によれば、第1接続部及び第2接続部に電源を接続することによって、先端側コイル部を磁場発生源の部品として使用することができる。すなわち、先端側コイル部と電源とによって磁場発生源を構成できる。本構成によれば、磁場発生源で磁場を発生させた際に、外部の磁気センサで検出される磁場に基づいて、カテーテルの位置を把握できる。
(8)上記形態のカテーテルシステムにおいて、前記磁気センサは、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁気検出デバイスを含んでいてもよい。この構成によれば、磁気センサは、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁気検出デバイスを含むため、カテーテルの位置をより正確に把握できる。
なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、カテーテル、カテーテルに用いられる医療用チューブ、カテーテルや医療用チューブの製造方法、カテーテルや医療用チューブを含む医療用システムなどの形態で実現することができる。
第1実施形態のカテーテルの全体構成を例示した説明図である。 カテーテルの先端側の断面構成を例示した説明図である。 図2のA1−A1線における断面構成を例示した説明図である。 図2のA2−A2線における断面構成を例示した説明図である。 コイル体及び導電体の構成を例示した説明図である。 カテーテルの基端側の断面構成を例示した説明図である。 図6のB1−B1線における断面構成を例示した説明図である。 図6のB2−B2線における断面構成を例示した説明図である。 カテーテルシステムの構成を例示した説明図である。 カテーテルシステムの構成を例示した説明図である。 第2実施形態のカテーテルシステムの構成を例示した説明図である。 第3実施形態のカテーテルシステムの構成を例示した説明図である。 第4実施形態のカテーテルシステムの構成を例示した説明図である。 第5実施形態のカテーテルの先端側の断面構成を例示した説明図である。 第6実施形態のカテーテルの先端側の断面構成を例示した説明図である。 第7実施形態のカテーテルの先端側の断面構成を例示した説明図である。 第8実施形態のカテーテルの先端側の断面構成を例示した説明図である。 第9実施形態のカテーテルの先端側の断面構成を例示した説明図である。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態のカテーテル1の全体構成を例示した説明図である。カテーテル1は、血管等の生体管腔内に挿入して使用され、磁場を用いて生体管腔内における位置を把握することが可能な医療用デバイスである。カテーテル1は、管状であり、本体部10と、本体部10の基端側に接続されたコネクタ90とを備えている。
図1では、カテーテル1の中心に通る軸を軸線O(一点鎖線)で表す。図1の例では、軸線Oは、本体部10及びコネクタ90の各中心を通る軸とそれぞれ一致している。軸線Oは、上述の各構成部材の各中心軸と相違していてもよい。図1には、相互に直交するXYZ軸が図示されている。X軸はカテーテル1の軸線方向に対応し、Y軸はカテーテル1の高さ方向に対応し、Z軸はカテーテル1の幅方向に対応する。図1の左側(−X軸方向)をカテーテル1及び各構成部材の「先端側」と呼び、図1の右側(+X軸方向)をカテーテル1及び各構成部材の「基端側」と呼ぶ。また、先端側に位置する端部を「先端」と呼び、基端側に位置する端部を「基端」と呼ぶ。また、先端及び先端近傍に位置する部分を「先端部」、基端及び基端近傍に位置する部分を「基端部」と呼ぶ。先端側は、生体内部へ挿入される「遠位側」に相当し、基端側は、医師等の術者により操作される「近位側」に相当する。これらの点は、図1以降においても共通する。
図2〜図5を用いて、本体部10の先端側の構成について説明する。図2は、カテーテル1の先端側の断面構成を例示した説明図である。図2の上段には、カテーテル1の先端側の一部分1pa(図1:破線枠)の断面構成を図示し、下段には、先端側コイル部210の拡大断面を図示している。図3は、図2のA1−A1線における断面構成を例示した説明図である。図4は、図2のA2−A2線における断面構成を例示した説明図である。図5は、コイル体20及び導電体30の構成を例示した説明図である。
図2に示すように、本体部10は、コイル体20と、導電体30と、外側絶縁部40と、内側絶縁部50と、内層60と、第1導電線24(図7)及び第2導電線34(図7)とを備えている。
コイル体20は、導電性を有する素線21をカテーテル1の周方向(YZ軸方向)に螺旋状に巻回することで形成されている。図3に示すように、本実施形態のコイル体20は、複数本の素線21を多条に巻回して形成される多条コイルである。なお、コイル体20は、1本の素線を単条に巻回して形成される単条コイルであってもよく、複数本の素線を撚り合せた撚線を単条に巻回して形成される単条撚線コイルであってもよく、各撚線を多条に巻回して形成される多条撚線コイルであってもよい。コイル体20のコイル平均径(外径と内径の平均径)と条数とは任意に決定できる。素線21は、導電性を有する金属材料、例えば、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金、導電性を有しかつ放射線不透過性の金属材料である金、白金、タングステンを含む合金、あるいは、公知の導電性を有する金属材料により形成できる。素線21の線径と横断面形状等とは任意に決定できる。
図2〜図5に示すように、コイル体20は、先端側コイル部210と、基端側コイル部220とを備えている。先端側コイル部210は、コイル体20の先端側に配置されており、隣り合う素線21eが離間した部分、換言すれば、隣り合う素線21eに空隙SPが設けられた部分である(図2下段、図5)。先端側コイル部210では、軸線O方向の全体において、コイルピッチ(単に「ピッチ」とも呼ぶ)CPが一定とされている。ピッチCPは、カテーテル1の断面において、一の素線21eの中心と、それに隣り合う他の素線21eの中心との間の距離である(図2下段)。先端側コイル部210の先端部には、さらに、隣り合う素線21e同士が接合されて、略円筒形状の部材とされた円筒部22が形成されている(図2、図4、図5)。基端側コイル部220は、コイル体20の基端側に配置されており、隣り合う素線21が接触した部分である(図2、図5)。
本実施形態のコイル体20は、例えば、次のようにして作製できる。まず、複数本の素線21を螺旋状かつ密撚りに巻回したコイル体を作成する。次いで、コイル体の先端側の一部分を電解研磨することで素線21を細径化して、素線21eを形成する。素線21が細径化された部分(素線21eとされた部分)が、先端側コイル部210となる。次いで、先端側コイル部210の先端側の一部分をYAG溶接することで、隣り合う素線21(素線21e)同士を接合して円筒部22を形成する。なお、コイル体20は他の方法で作製することもでき、例えば、電解研磨して先端側コイル部210を形成することに代えて、異なる線径を持つ素線を用いて別々に形成された先端側コイル部と、基端側コイル部とを接合してもよい。同様に、YAG溶接することで円筒部22を形成することに代えて、別々に形成された円筒部と、先端側コイル部とを接合してもよい。
導電体30は、コイル体20の内側に配置されている(図2)。導電体30は、導電性を有する撚線31と撚線32とを網目織りにしたメッシュ形状である(図5)。撚線31及び撚線32は、導電性を有する複数本の素線を撚り合せることで形成されている。撚線31と撚線32とは、通電時に互いの磁気を打ち消すために、一方をS撚り(右撚り)、他方をZ撚り(左撚り)とすることが好ましい。本実施形態では、撚線31がS撚りで、撚線32がZ撚りとされている。撚線31と撚線32とを構成する素線は、それぞれ、素線21で例示したと同様に、導電性を有する任意の金属材料により形成でき、線径と横断面形状等についても任意に決定できる。なお、撚線31と撚線32とを構成する素線の線径を互いに相違させる場合、撚線の条数を調節することで、通電時に互いの磁気を打ち消す構成とすることが好ましい。なお、導電体30は、導電性を有する1本の素線を網目織りにしたメッシュ形状とされてもよい。
コイル体20と、導電体30とは、先端側の一部分において、接続部70によって電気的に接続されている(図2)。本実施形態の接続部70は、コイル体20の円筒部22の内側と、導電体30の外側との間において、周方向の全体に配置されており(図4)、コイル体20と導電体30とを接続している。接続部70は、レーザー溶接や、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Ag合金、Au−Sn合金等の金属はんだを用いたロウ付けによって形成できる。
外側絶縁部40は、絶縁性を有する樹脂によって形成され、コイル体20の全体と、導電体30の先端側の一部分と、接続部70と、内側絶縁部50の外側と、をそれぞれ被覆している(図2)。外側絶縁部40は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレンープロピレン共重合体などのポリオレフィン、ポリエチレンテレフタラートなどのポリエステル、ポリ塩化ビニル、エチレンー酢酸ビニル共重合体、架橋型エチレンー酢酸ビニル共重合体、ポリウレタンなどの熱可塑性樹脂、ポリアミドエラストマー、ポリオレフィンエラストマー、シリコーンゴム、ラテックスゴム等により形成できる。外側絶縁部40は、或いは、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリサルフォン、ポリイミド、ポリエーテルサルフォン等のスーパーエンジニアリングプラスチックや、他の公知の材料によって形成されてもよい。
内側絶縁部50は、絶縁性を有する樹脂によって形成され、導電体30と、内層60とをそれぞれ被覆している(図2)。内側絶縁部50は、外側絶縁部40で例示したと同様に、絶縁性を有する任意の樹脂により形成できる。内層60は、樹脂により形成された管状のチューブであり、内側には、ガイドワイヤやカテーテル等の医療用デバイスを挿通するためのルーメン1Lが形成されている(図2)。内層60は、例えば、PTFE(ポリテトラフルオロチレン)や、他の公知の樹脂材料により形成できる。
図2に示す本実施形態の例では、カテーテル1は、コイル体20を被覆した外側絶縁部40と、導電体30を被覆した内側絶縁部50と、内層60と、を備える3層構造である。具体的には、内層60の外側を被覆するようにして、導電体30及び内側絶縁部50が配置されている。さらに、導電体30及び内側絶縁部50の外側を被覆するようにして、コイル体20及び外側絶縁部40が配置されている。また、生体管腔内における操作性を向上させるために、外側絶縁部40の先端部は、基端側から先端側に向かって外径が徐々に縮径したテーパー形状とされることが好ましい(図2)。
図4に示すように、先端側コイル部210の先端側のA2−A2断面においては、接続部70を介して、コイル体20と導電体30とが電気的に接続されている。また、図5に示すように、先端側コイル部210の基端側においては、延伸する素線21e及び素線21によって、先端側コイル部210と基端側コイル部220とが電気的に接続されている。
一方、図3に示すように、先端側コイル部210の基端側のA1−A1断面においては、コイル体20と導電体30とは、絶縁性を有する外側絶縁部40及び内側絶縁部50により絶縁されている。このように、外側絶縁部40及び内側絶縁部50は、コイル体20と導電体30との間に配置されて、コイル体20と導電体30とを電気的に絶縁する「絶縁部」に相当する。また、A1−A1断面(図3)に示すように、先端側コイル部210の隣り合う素線21e同士についても同様に、絶縁性を有する外側絶縁部40により絶縁されている。さらに、A1−A1断面(図3)及びA2−A2断面(図4)に共通して、コイル体20の外側は、絶縁性を有する外側絶縁部40により絶縁されており、導電体30の内側(ルーメン1L側)は、絶縁性を有する内側絶縁部50により絶縁されている。
図6〜図8を用いて、本体部10の基端側の構成について説明する。図6は、カテーテル1の基端側の断面構成を例示した説明図である。図7は、図6のB1−B1線における断面構成を例示した説明図である。図8は、図6のB2−B2線における断面構成を例示した説明図である。
図6に示すように、コイル体20の基端側コイル部220の基端部(コイル体基端部ともいう)には、隣り合う素線21同士が接合されて、略円筒形状の部材とされた円筒部23が形成されている(図6、図8)。同様に、導電体30の基端部(導電体基端部ともいう)には、撚線31と撚線32とが接合されて、略円筒形状の部材とされた円筒部33が形成されている(図6、図8)。円筒部23及び円筒部33は、円筒部22と同様の方法(例えばYAG溶接)により作製できる。
第1導電線24は、外部に設けられる電源又は電気信号検出器と、コイル体20とを電気的に接続する「第1接続部」として機能する。第1導電線24は、導電性を有する金属材料、例えば、SUS304等のステンレス鋼、ニッケルチタン合金や、公知の導電性を有する金属材料により形成された導電線である。第1導電線24の先端側は、本体部10に埋設されている(図6)。具体的には、第1導電線24は、先端部においてコイル体20の円筒部23(コイル体基端部)に接続され、外側絶縁部40に被覆された状態で基端側へと延伸している(図7)。接続には、レーザー溶接や、銀ロウ、金ロウ、亜鉛、Sn−Ag合金、Au−Sn合金等の金属はんだを用いたロウ付けを使用できる。第1導電線24の基端側は、本体部10から露出している(図6)。本体部10から露出した第1導電線24は、樹脂によって被覆され、第1ケーブル93を構成している。第1ケーブル93の基端部(すなわち第1導電線24の基端部)には、第1導電線24と、外部に設けられる電源又は電気信号検出器を接続するための第1コネクタ94が設けられている(図1)。
第2導電線34は、外部に設けられる電源又は電気信号検出器と、導電体30とを電気的に接続する「第2接続部」として機能する。第2導電線34は、第1導電線24と同様に、導電性を有する任意の金属材料により形成された導電線である。第2導電線34の先端側は、本体部10に埋設されている(図6)。具体的には、第2導電線34は、先端部において導電体30の円筒部33(導電体基端部)に接続され、内側絶縁部50に被覆された状態で基端側へと延伸している(図7)。接続には、レーザー溶接やロウ付けを使用できる。第2導電線34の基端側は、本体部10から露出している(図6)。本体部10から露出した第2導電線34は、樹脂によって被覆され、第2ケーブル95を構成している。第2ケーブル95の基端部(すなわち第2導電線34の基端部)には、第2導電線34と、外部に設けられる電源又は電気信号検出器を接続するための第2コネクタ96が設けられている(図1)。
図8に示すように、本体部10の基端側においても、コイル体20と導電体30とは、絶縁性を有する外側絶縁部40及び内側絶縁部50により絶縁されている。また、図7に示すように、第1導電線24と第2導電線34とについても同様に、絶縁性を有する外側絶縁部40及び内側絶縁部50により絶縁されている。本体部10の基端側には、コネクタ90が接続されている。コネクタ90は、術者がカテーテル1を把持する際に使用される。コネクタ90は、分岐部91と、一対の羽根を有する羽根部92とを備えている。分岐部91は、三又に分岐しており、上述した第1ケーブル93及び第2ケーブル95と、本体部10と、をそれぞれ収容している。
図9は、カテーテルシステム2の構成を例示した説明図である。カテーテルシステム2は、図1〜図8を用いて説明したカテーテル1の先端側コイル部210を、磁気センサの部品として使用することで、カテーテル1に対して、外部の磁場発生源の受信機能を持たせたシステムである。カテーテルシステム2は、カテーテル1と、電気信号検出器100と、磁場発生源200とを備えている。
カテーテル1は、図1〜図8を用いて説明したカテーテルである。カテーテル1の第1ケーブル93の端部に設けられた第1コネクタ94と、第2ケーブル95の端部に設けられた第2コネクタ96とは、それぞれ、電気信号検出器100に接続されている。磁場発生源200は、互いに距離を空けて配置された3つの磁場発生デバイス201,202,203を含んでいる。磁場発生デバイス201,202,203は、それぞれ、コイルと、コイルに接続された電源を備えている。
磁場発生デバイス201によって磁場を発生させた際に、カテーテル1の先端側コイル部210に生じた電流を電気信号検出器100で検出することで、磁場発生デバイス201と先端側コイル部210との距離を算出できる。同様に、磁場発生デバイス202によって磁場を発生させた際に、先端側コイル部210に生じた電流を電気信号検出器100で検出することで、磁場発生デバイス202と先端側コイル部210との距離を算出でき、磁場発生デバイス203によって磁場を発生させた際に、先端側コイル部210に生じた電流を電気信号検出器100で検出することで、磁場発生デバイス203と先端側コイル部210との距離を算出できる。磁場発生デバイス201と先端側コイル部210との距離、磁場発生デバイス202と先端側コイル部210との距離、及び磁場発生デバイス203と先端側コイル部210との距離に基づき、先端側コイル部210の位置(カテーテル1の先端部の位置)を算出することができる。
図9に示すように、磁場発生デバイス201をx軸方向に沿って、磁場発生デバイス202をy軸方向に沿って、磁場発生デバイス203をz軸方向に沿って配置すると、先端側コイル部210の位置(カテーテル1の先端部の位置)の算出を簡略化できる。なお、図9に示すxyz軸は互いに直交する軸であり、図1のXYZ軸には対応していない。なお、3つの磁場発生デバイス201,202,203によって経時的に磁場を発生させて、カテーテル1の先端部の三次元的な位置を算出する場合、電気信号検出器100により測定された電流と、先端側コイル部210との位置の同期を取ることが好ましい。
また、3つの磁場発生デバイス201,202,203によって一時に磁場を発生させて、カテーテル1の先端部の位置を算出することもできる。磁場発生デバイス201,202,203へと通電する電圧を、それぞれ、ex、ey、ezとする。この場合、電圧ex、ey、ezの各周波数を、それぞれ個別とすればよい。各周波数を個別とすれば、例えばフーリエ変換などで周波数別に成分分離をすることによって、カテーテル1の先端部の三次元的な位置を算出できる。
このように、本実施形態のカテーテルシステム2では、第1ケーブル93内の第1導電線24(第1接続部)及び第2ケーブル95内の第2導電線34(第2接続部)に電気信号検出器100を接続することによって、カテーテル1の先端側コイル部210を磁気センサの部品として使用することができる。すなわち、先端側コイル部210と電気信号検出器100とによって磁気センサを構成できる。このため、図9で説明した通り、外部の磁場発生源200で磁場を発生させた際に、磁気センサで検出される磁場に基づいて、カテーテル1の位置を把握できる。また、磁場発生源200は、互いに距離を空けて配置された3つの磁場発生デバイス201,202,203を含むため、カテーテル1の位置をより正確に把握できる。特に、図9に示すように、幾何学的対称性を持たせて3つの磁場発生デバイス201,202,203を配置すれば、各磁場発生デバイス201,202,203と、カテーテル1との位置関係をシンプルにできるため、カテーテル1の位置の算出(位置情報の逆問題解析)を簡略化できる。
図10は、カテーテルシステム2Aの構成を例示した説明図である。カテーテルシステム2Aは、図1〜図8を用いて説明したカテーテル1の先端側コイル部210を、磁場発生源の部品として使用することで、カテーテル1に対して、外部の磁気センサへの発信機能を持たせたシステムである。カテーテルシステム2Aは、カテーテル1と、電源300と、磁気センサ400とを備えている。
カテーテル1は、図1〜図8を用いて説明したカテーテルである。カテーテル1の第1ケーブル93の端部に設けられた第1コネクタ94と、第2ケーブル95の端部に設けられた第2コネクタ96とは、それぞれ、電源300に接続されている。磁気センサ400は、互いに距離を空けて配置された3つの磁気検出器401,402,403を含んでいる。
このようにすれば、電源300に通電して、先端側コイル部210に磁場を発生させた際の、磁気検出器401の検出値によって、磁気検出器401と先端側コイル部210との距離を算出できる。同様に、先端側コイル部210に磁場を発生させた際の磁気検出器402の検出値によって、磁気検出器402と先端側コイル部210との距離を算出でき、先端側コイル部210に磁場を発生させた際の磁気検出器403の検出値によって、磁気検出器403と先端側コイル部210との距離を算出できる。そして、カテーテルシステム2Aにおいても、カテーテルシステム2と同様に、算出した各距離に基づき、先端側コイル部210の位置(カテーテル1の先端部の位置)を算出することができる。
このように、本実施形態のカテーテルシステム2Aでは、第1ケーブル93内の第1導電線24(第1接続部)及び第2ケーブル95内の第2導電線34(第2接続部)に電源300を接続することによって、カテーテル1の先端側コイル部210を磁場発生源の部品として使用することができる。すなわち、先端側コイル部210と電源300とによって磁場発生源を構成できる。このため、図10で説明した通り、磁場発生源で磁場を発生させた際に、外部の磁気センサ400で検出される磁場に基づいて、カテーテル1の位置を把握できる。また、磁気センサ400は、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁気検出器(磁気検出デバイス)401,402,403を含むため、カテーテルの位置をより正確に把握できる。特に、図10に示すように、幾何学的対称性を持たせて3つの磁気検出器401,402,403を配置すれば、各磁気検出器401,402,403と、カテーテル1との位置関係をシンプルにできるため、カテーテル1の位置の算出(位置情報の逆問題解析)を簡略化できる。
以上のように、第1実施形態のカテーテル1によれば、コイル体20の先端側には、隣り合う素線21e間が離間した先端側コイル部210であって、基端側コイル部220を介して電源300(図10)又は電気信号検出器100(図9)に接続され、かつ、導電体30を介して電源300(図10)又は電気信号検出器100(図9)に接続され得る先端側コイル部210を備える(図2)。この先端側コイル部210を、図10のように磁場発生源の部品として、あるいは図9のように磁気センサの部品として用いることで、磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテル1を実現できる。また、コイル体20の基端側には、隣り合う素線21間が接触した基端側コイル部220を備える。基端側コイル部220は、磁場発生源あるいは磁気センサの部品としては機能しない一方で、先端側コイル部210と共に(コイル体20全体として)、カテーテル1を補強する補強部材として機能する。このため、第1実施形態の構成によれば、カテーテル1のトルク伝達性を向上できると共に、磁場を用いた位置の把握が可能なカテーテル1を容易に作製できる。
また、第1実施形態のカテーテル1によれば、先端側コイル部210は、ピッチCPが一定である(図2下段)。このため、先端側コイル部210を、図10のように磁場発生源の部品として、あるいは図9のように磁気センサの部品として用いた場合において、先端側コイル部210のコイルピッチが全てランダムの場合と比較して、発生あるいは検出される磁場の大きさの算出を容易にできる。
さらに、第1実施形態のカテーテル1によれば、導電体30は、導電性を有する撚線(素線)を網目織りにしたメッシュ形状である(図5)ため、導電体30を、カテーテル1を補強する補強部材として機能させることができ、カテーテル1のトルク伝達性をさらに向上できる。また、導電体30をメッシュ形状とすることで、カテーテル1の柔軟性を維持しつつ、強度を向上できる。
さらに、第1実施形態のカテーテル1によれば、カテーテル1は、管状の内層60と、内層60の外側の少なくとも一部分を被覆した導電体30と、導電体30の外側の少なくとも一部分を被覆したコイル体20とを備える、従来と同様の層状構成である(図2、図6)。このため、従来のカテーテルと同様の使い勝手を実現できる。また、第1実施形態の構成によれば、導電体30がコイル体20の内側に配置されるため、先端側コイル部210において発生あるいは検出される磁場が、導電体30で低減され難くできる。この結果、カテーテル1の位置をより正確に把握することが可能となる。
<第2実施形態>
図11は、第2実施形態のカテーテルシステム2Bの構成を例示した説明図である。カテーテルシステム2Bは、第1実施形態のカテーテルシステム2(図9)において、磁場発生源200に代えて磁場発生源200Bを備えることによって、磁場発生源200Bで発生させる磁場を常に1つにできる。磁場発生源200Bは、互いに距離を空けて配置された3つの磁場発生デバイス201B,202B,203Bを含んでいる。磁場発生デバイス201B,202B,203Bは、それぞれ、コイルを備えており、各コイルは、電源に接続された切替器209にそれぞれ接続されている。切替器209は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって、電源からの電力の供給を、磁場発生デバイス201Bのコイル,202Bのコイル,203Bのコイルへと、順次切り替える。なお、図11の場合においても、電気信号検出器100により測定された電流と、カテーテル1の先端側コイル部210との位置の同期を取ることが好ましい。このように、磁場発生源200Bの構成は種々の変更が可能である。第2実施形態のカテーテルシステム2Bにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第3実施形態>
図12は、第3実施形態のカテーテルシステム2Cの構成を例示した説明図である。カテーテルシステム2Cは、第1実施形態のカテーテルシステム2(図9)において、単一の磁場発生デバイス201を含む磁場発生源200Cを備えている。カテーテルシステム2Cでは、磁場発生デバイス201によって磁場を発生させた際の、電気信号検出器100の検出値から、磁場発生デバイス201と先端側コイル部210との距離(カテーテル1の先端部の磁場発生デバイス201に対する相対的な位置)を算出できる。このように、磁場発生源200Cに含まれる磁場発生デバイスの個数は、任意に変更できる。図12のように1つでもよく、2つでもよく、3つ以上であってもよい。第3実施形態のカテーテルシステム2Cにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第4実施形態>
図13は、第4実施形態のカテーテルシステム2Dの構成を例示した説明図である。カテーテルシステム2Dは、第1実施形態のカテーテルシステム2(図9)において、6つの磁場発生デバイス201〜206を含む磁場発生源200Dを備えている。磁場発生デバイス201,202,203の構成及び配置は第1実施形態と同様である。
磁場発生デバイス204,205,206の構成は、磁場発生デバイス201と同様である。図示の例では、磁場発生デバイス204は、磁場発生デバイス201の反対側の位置(−x軸方向)に配置されている。磁場発生デバイス205は、磁場発生デバイス202の反対側の位置(−y軸方向)に配置されている。磁場発生デバイス206は、磁場発生デバイス203の反対側の位置(−z軸方向)に配置されている。カテーテルシステム2Dでは、カテーテルシステム2で説明した磁場発生デバイス201,202,203と、先端側コイル部210との間の各距離に加えてさらに、磁場発生デバイス204,205,206と、先端側コイル部210との間の各距離を算出することができる。そして、6つの磁場発生デバイス201〜206と、先端側コイル部210との間の各距離に基づき、先端側コイル部210の位置(カテーテル1の先端部の位置)を算出することができる。
このように、磁場発生源200Dに含まれる磁場発生デバイスの個数は、任意に変更できる。第4実施形態のカテーテルシステム2Dにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。さらに、第4実施形態のカテーテルシステム2Dでは、多くの磁場発生デバイスを用いて、カテーテル1の先端部の各軸の位置を算出するため、位置算出の精度を向上できる。
<第5実施形態>
図14は、第5実施形態のカテーテル1Eの先端側の断面構成を例示した説明図である。カテーテル1Eは、第1実施形態のカテーテル1(図2)において、コイル体20に代えてコイル体20Eを備えている。図14では、このコイル体20Eの先端側コイル部210の拡大断面を図示している。図示のように、第5実施形態のコイル体20Eでは、先端側コイル部210のピッチCPがランダムとされている。具体的には、先端側から基端側に向かって配置された一の素線21eの中心と、それに隣り合う他の素線21eの中心との間の各距離CP1〜CP7は、それぞれ異なる長さである。ピッチCPがランダムであることに伴い、先端側から基端側に向かって配置された各素線21e間の各空隙SP1〜SP7の大きさについても、それぞれ異なる大きさである。
このように、コイル体20Eの先端側コイル部210は、ピッチがランダムに形成されてもよい。また、例えばピッチCP1〜3は同一の長さ、かつ、ピッチCP4〜7は異なる長さのように、少なくとも一部分においてピッチが一定とされ、残部においてはピッチがランダムにされてもよい。第5実施形態のカテーテル1Eにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第6実施形態>
図15は、第6実施形態のカテーテル1Fの先端側の断面構成を例示した説明図である。カテーテル1Fは、第1実施形態のカテーテル1(図2)において、コイル体20と導電体30との周方向(YZ軸方向)における配置が逆とされている。具体的には、第6実施形態の本体部10Fでは、内層60の外側を被覆するようにして、コイル体20F及び内側絶縁部50が配置されている。さらに、コイル体20F及び内側絶縁部50の外側を被覆するようにして、導電体30F及び外側絶縁部40が配置されている。このように、本体部10Fにおけるコイル体20F及び導電体30Fの配置は、種々の変形が可能であり、図15のように、導電体30Fがコイル体20Fの外側に配置されていてもよい。第6実施形態のカテーテル1Fにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第7実施形態>
図16は、第7実施形態のカテーテル1Gの先端側の断面構成を例示した説明図である。カテーテル1Gは、第1実施形態のカテーテル1(図2)において、内層60を備えておらず、コイル体20を被覆した外側絶縁部40と、導電体30を被覆した内側絶縁部50との2層構造である。このように、カテーテル1Gの層構成は種々の変更が可能であり、図16のように一部の層を省略してもよく、異なる他の層を設けてもよい。例えば、外側絶縁部40の表面を被覆する外層をさらに設けてもよい。第7実施形態のカテーテル1Gにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第8実施形態>
図17は、第8実施形態のカテーテル1Hの先端側の断面構成を例示した説明図である。カテーテル1Hは、第1実施形態のカテーテル1(図2)において、外側絶縁部40及び内側絶縁部50に代えて、絶縁部80を備えている。絶縁部80は、絶縁性を有する樹脂によって形成され、コイル体20と、導電体30と、接続部70と、内層60とをそれぞれ被覆している(図17)。絶縁部80は、第1実施形態の外側絶縁部40で例示したと同様に、絶縁性を有する任意の樹脂により形成できる。このように、外側絶縁部40及び内側絶縁部50を一体とした絶縁部80を用いて、コイル体20と導電体30とを電気的に絶縁してもよい。第8実施形態のカテーテル1Hにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<第9実施形態>
図18は、第9実施形態のカテーテル1Jの先端側の断面構成を例示した説明図である。カテーテル1Jは、第1実施形態のカテーテル1(図2)において、内層60を備えておらず、かつ、外側絶縁部40及び内側絶縁部50に代えて絶縁部80を備える1層構造である。このように、カテーテル1Jの層構成は種々の変更が可能である。第9実施形態のカテーテル1Jにおいても、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
<本実施形態の変形例>
本発明は上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
[変形例1]
上記第1〜9実施形態では、カテーテル1,1E〜Jの構成の一例を示した。しかし、カテーテル1の構成は種々の変更が可能である。例えば、カテーテル1は、本体部10の基端側に配置されたハイポチューブを備えていてもよい。例えば、カテーテル1の本体部10は、ルーメン1Lとは異なる他のルーメンを形成するための1つ以上のチューブ(管状体)を備えていてもよい。例えば、カテーテル1は、本体部10の先端部に配置され、生体管腔内への損傷を抑制するための先端チップを備えていてもよい。例えば、カテーテル1は、本体部10の外側を被覆し、生体管腔内での滑り性を向上させるための外層(コーティング層)を備えていてもよい。例えば、カテーテル1は、本体部10の先端側に配置され、生体管腔内での位置決めを行うためのバルーンを備えていてもよい。
[変形例2]
上記第1〜9実施形態では、導電体30,30Fの構成の一例を示した。しかし、導電体30の構成は種々の変更が可能である。例えば、導電体30は、撚線に代えて素線を網目織りにしたメッシュ形状であってもよい。例えば、導電体30は、撚線または素線を螺旋状に巻回したコイル体であってもよい。コイル体とする場合、単条コイルであってもよく、多条コイルであってもよく、単条撚線コイル(ロープコイル)であってもよく、多条撚線コイルであってもよい。
[変形例3]
上記第1〜9実施形態では、カテーテルシステム2,2A〜Dの構成の一例を示した。しかし、カテーテルシステム2の構成は種々の変更が可能である。例えば、カテーテル1の先端側コイル部210を磁場発生源の部品として使用する構成(図10)において、外部に配置される磁気センサ400の磁気検出器を、図12のように単一にしてもよく、図13のように各軸に対して複数設けてもよい。例えば、磁場発生源200に代えて、または、磁場発生源200と共に、周知のMRI(Magnetic Resonance Imaging)装置を使用してもよい。例えば、図9〜図13で説明したカテーテル1の先端部の位置の算出と共に、周知の造影剤による血管造影を併用してもよい。
[変形例4]
第1〜9実施形態のカテーテル1,1E〜J及びカテーテルシステム2,2A〜Dの構成、及び上記変形例1〜3は、適宜組み合わせてもよい。例えば、第5〜第9実施形態で説明したいずれかのカテーテルを用いて、カテーテルシステム2,2A〜Dを構成してもよい。
以上、実施形態、変形例に基づき本態様について説明してきたが、上記した態様の実施の形態は、本態様の理解を容易にするためのものであり、本態様を限定するものではない。本態様は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本態様にはその等価物が含まれる。また、その技術的特徴が本明細書中に必須なものとして説明されていなければ、適宜、削除することができる。
1,1E〜J…カテーテル
2,2A〜D…カテーテルシステム
10,10F…本体部
20,20E,F…コイル体
21,21e…素線
22,23…円筒部
24…第1導電線
30,30F…導電体
31,32…撚線
33…円筒部
34…第2導電線
40…外側絶縁部
50…内側絶縁部
60…内層
90…コネクタ
91…分岐部
92…羽根部
93…第1ケーブル
94…第1コネクタ
95…第2ケーブル
96…第2コネクタ
100…電気信号検出器
200,200B〜D…磁場発生源
201〜206…磁場発生デバイス
209…切替器
210…先端側コイル部
220…基端側コイル部
300…電源
400…磁気センサ
401〜403…磁気検出器

Claims (8)

  1. 管状のカテーテルであって、
    導電性を有する素線を前記カテーテルの周方向に巻回して形成された、先端及び基端を有するコイル体と、
    前記コイル体の内側又は外側に配置され、導電性を有する材料により形成された、先端及び基端を有する導電体と、
    前記コイル体と前記導電体との間に配置され、前記コイル体と前記導電体とを電気的に絶縁する絶縁部と、
    前記コイル体の前記基端の側と、電源又は電気信号検出器とを電気的に接続する第1接続部と、
    前記導電体の前記基端の側と、前記電源又は前記電気信号検出器とを電気的に接続する第2接続部と、
    を備え、
    前記コイル体は、
    前記コイル体の前記先端の側に配置され、隣り合う前記素線間が離間した先端側コイル部と、
    前記コイル体の前記基端の側に配置され、前記先端側コイル部に電気的に接続されると共に、隣り合う前記素線間が接触した基端側コイル部と、を含み、
    前記先端側コイル部の先端側と、前記導電体の先端側とは電気的に接続されている、カテーテル。
  2. 請求項1に記載のカテーテルであって、
    前記先端側コイル部は、少なくとも一部分においてピッチが一定である、カテーテル。
  3. 請求項1または請求項2に記載のカテーテルであって、
    前記導電体は、導電性を有する素線を網目織りにしたメッシュ形状である、カテーテル。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のカテーテルであって、さらに、
    樹脂により形成された管状の内層を備え、
    前記導電体は、前記内層の外側の少なくとも一部分を被覆し、
    前記コイル体は、前記導電体の外側の少なくとも一部分を被覆している、カテーテル。
  5. カテーテルシステムであって、
    前記第1接続部及び前記第2接続部に前記電気信号検出器が接続され、前記先端側コイル部と前記電気信号検出器とから構成される磁気センサを備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のカテーテルと、
    前記カテーテルと距離を空けて配置された磁場発生源と、
    を備える、カテーテルシステム。
  6. 請求項5に記載のカテーテルシステムであって、
    前記磁場発生源は、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁場発生デバイスを含む、カテーテルシステム。
  7. カテーテルシステムであって、
    前記第1接続部及び前記第2接続部に前記電源が接続され、前記先端側コイル部と前記電源とから構成される磁場発生源を備えた請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のカテーテルと、
    前記カテーテルと距離を空けて配置された磁気センサと、
    を備える、カテーテルシステム。
  8. 請求項7に記載のカテーテルシステムであって、
    前記磁気センサは、互いに距離を空けて配置された少なくとも3つの磁気検出デバイスを含む、カテーテルシステム。
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