JP2020144007A - 自動ろ過装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】プログラムに従って複数の薬液を自動供給すると共に、複数の検体を短時間でろ過可能なCTC捕集のための自動ろ過装置を提供することにある。【解決手段】自動ろ過装置1は、フィルタ23、検体容器21、計量容器22及び回収容器24を少なくとも有する第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dと、吸引ポンプ7、圧力レギュレータ8及び圧力計9を少なくとも有する負圧手段5と、薬液タンク41,42,43,44,45と、コンピュータCとを備え、薬液タンク41,42,43,44,45は、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの上流に設置され、負圧手段5は、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの下流に設置され、コンピュータCは、ろ過処理を定圧制御下で行う制御プログラムを備えたことを特徴とする。【選択図】図2

Description

本発明は、血液検体のろ過処理を行い、当該血液検体中に存在する血中がん細胞を捕集するための自動ろ過装置に関する。
がん診断における分析手段の1つに、血中に存在する血中がん細胞(Circulating Tumor Cell、以下、CTC)を捕集し、捕集したCTCを直接分析・診断する細胞診が知られている。しかし、血中のがん細胞は、1mLの血液中に数十個しか存在しないため、CTCを捕集する装置や方法が種々検討されている。例えば、シリンジポンプを用いた定流量制御下において、調整された血液検体をフィルタに通し、当該血液検体中のCTCを捕集することが挙げられる(特許文献1)。
特開2016−180753号公報
しかし、上述したような方法では、捕集速度が遅く、CTCの捕集に相当の時間を要する。仮に捕集時間を短縮するために流量を増大させると、CTCの形態が崩れることから、単純な流量増加では、所要時間の短縮は難しかった。また、流路の洗浄等のため、血液検体以外の薬液を流通させる工程においては、薬液の入れ替え作業を行う必要があることや、捕集作業中は装置の監視を続ける必要があるなど、作業者への作業負担や拘束時間が多く、改善が望まれていた。
そこで、本発明の目的は、プログラムに従って複数の薬液を自動供給すると共に、複数の検体を短時間でろ過可能なCTC捕集のための自動ろ過装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、ろ過手段、検体容器、計量容器、回収容器及び保護容器を少なくとも有する分析回路と、吸引ポンプ、圧力レギュレータ及び圧力計を少なくとも有する負圧手段と、薬液を収容するための複数の薬液タンクと、制御手段とを備え、複数の薬液タンクは、分析回路の上流に設置され、負圧手段は、分析回路の下流に設置され、制御手段によってろ過処理を定圧制御下で行うことを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、請求項1の構成において、計量容器は、容器内に入り込む血液検体及び薬液の流量を検知するための液面センサを備えたことを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1または2の構成において、負圧手段、複数の薬液タンク及び制御装置に、分析回路が複数個並列に接続されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3の何れかの構成において、検体容器、計量容器、回収容器、保護容器及び複数の薬液タンクは、容器内の液量を検知する液面センサを備え、制御手段は、検体容器、計量容器、回収容器、保護容器及び複数の薬液タンクの何れかにおいて、容器内の液量を検知する液面センサが検知する容器内の液体の残量を基に、容器内の液体が完全に流出する前にその流出を止めることを特徴とする
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4の何れかの構成において、制御手段は、複数の吸引ポンプの故障診断手段を備えたことを特徴とする。
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5の何れかの構成において、制御手段は、分析回路の内部の圧力が、吸引ポンプにより発生する圧力よりも高い値となるように圧力レギュレータを制御することを特徴とする。
請求項7に記載の発明は、請求項1乃至6の何れかの発明において、制御手段は、薬液をろ過手段に対して逆流させて、流路の脱気を行うことを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、フィルタに捕集されるCTCに過剰な圧力が働かないため、CTCへ与えるダメージを最小限に留めながら、自動で高速に処理することができる。また、負圧手段の手前に保護容器を設けたことにより、薬液の流入による圧力レギュレータや吸引ポンプの故障を防止できる。さらに、吸引ポンプを複数設けたことで、何れかの吸引ポンプが処理中に故障しても、装置の動作を担保できる。
請求項2に記載の発明によれば、請求項1に記載の効果に加え、時間あたりの液面変化量から流量を算出する非接触方式による流量把握が可能なため、流量センサへの検体の付着を防止できる。
請求項3に記載の発明によれば、請求項1または2に記載の効果に加え、複数の分析回路の一括制御が行えるため、複数の検体のろ過処理を同時に行うことができる。また、複数の分析回路毎に負圧手段、薬液タンク及び制御手段を設けることなく、自動ろ過装置全体として1つの、負圧手段、薬液タンク及び制御装置を備えるだけで、複数の分析回路の同時独立制御が可能となる。
請求項4に記載の発明によれば、請求項1乃至3の何れかに記載の効果に加え、容器内が空になる前に流出を止めることができるため、流路にエアが侵入することを防ぐことができる。
請求項5に記載の発明によれば、請求項1乃至4の何れかに記載の効果に加え、処理作業前に吸引ポンプの状態を確認できるため、万全の状態での処理が可能となる。
請求項6に記載の発明によれば、請求項1乃至5の何れかに記載の効果に加え、圧力レギュレータのハンチング現象の発生を抑えられることから、圧力レギュレータの故障を防止できる。
請求項7に記載の発明によれば、請求項1乃至6の何れかに記載の効果に加え、流路及びろ過手段から完全にエアを排除することができる。
自動ろ過装置全体を示す説明図である。 分析回路の詳細を示す説明図である。 コンピュータの構成を示すブロック図である。 計量ステップ時の自動ろ過装置の状態を示す説明図である。 順流ステップ時の自動ろ過装置の状態を示す説明図である。 逆流ステップ時の自動ろ過装置の状態を示す説明図である。 排液ステップ時の自動ろ過装置の状態を示す説明図である。
<装置構成>
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、自動ろ過装置1は、上流から順に、薬液タンク41,42,43,44,45と、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dと、負圧手段5と、廃液タンク6とを備えている。また、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dは、薬液タンク41,42,43,44,45と、負圧手段5と、廃液タンク6とに並列して接続している。さらに、自動ろ過装置1の各ディバイスを接続する流路の所定の位置には、複数のピンチバルブV,V・・・が設けられている。
本実施形態における第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dは、何れも同様の構成であるため、第1の分析回路2aを例に挙げ、詳細に説明する。
図2に示すように、負圧手段5は、2台の吸引ポンプ7、7と、圧力レギュレータ8と、圧力計9とを備える。また、薬液タンク41,42,43,44,45、負圧手段5及び廃液タンク6を共有部3として、共有部3には、4つの独立した第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dそれぞれが並列に接続している。
薬液タンク41,42,43,44,45と、廃液タンク6とは、それぞれ容器の外側に容器内の液量を検知する液面センサとしての透光型の水検知センサ10,10・・・を備え、各容器内の液体の残量を確認できる。なお、各水検知センサ10,10・・・と、負圧手段5と、ピンチバルブV,V・・・とは、制御手段としてのコンピュータCに接続されている。
流路上に設けるバルブとして流路を外部から挟み込むピンチバルブを、水検知センサ10,10・・・に透光型センサを用いることで、血液検体を扱う上で問題となる、残留血液の凝固に起因するディバイスの機能不全を抑制することができる。
第1の分析回路2aは、上流から、検体容器21と、計量容器22と、ろ過手段としてのフィルタ23と、回収容器24と、保護容器25を備える。検体容器21と、計量容器22と、回収容器24と、保護容器25とは、容器内の液体の残量の確認のため、それぞれの容器の外側に容器内の液量を検知する液面センサとしての透光型の水検知センサ10,10・・・が設けられている。
計量容器22には、液面センサとして超音波距離計22aが備えられている。超音波距離計22aにより、時間あたりの液面の変化量から時間あたりの流量を算出することで、流量の監視ができる。従って、通常の流量計とは異なり、非接触による流量管理ができるため、残留血液の凝固に起因する流量の誤計測を防ぐことができる。同様に、残留血液の凝固に起因するディバイスの機能不全抑制のため、保護容器25は、液中に含まれる血液が下流の負圧手段5へ流れ込むことを防止している。
なお、超音波距離計22aと、各水検知センサ10,10・・・とは、コンピュータCに接続されている。
<自動ろ過装置1の作用>
自動ろ過装置1の制御は、コンピュータCに格納された制御プログラムにより実行される。図3に示すように、コンピュータCは、制御プログラムに加え、工程手順を記憶する記憶手段と、圧力計9と、各水検知センサ10,10・・・と、超音波距離計22aとが計測した計測値を得る入力手段と、得られた計測値が各工程における要求を満たしているか否かを判断する判断手段と、判断手段により判断された結果を基に、吸引ポンプ7と、圧力レギュレータ8と、ピンチバルブVとへ制御信号を送る出力手段とを備えている。また、コンピュータCは、自動ろ過装置1の起動時、圧力計9に各吸引ポンプ7,7それぞれ単体の減圧度を計測させ、計測された減圧度を基に各吸引ポンプ7,7の故障診断を行うと共に、吸引ポンプ7,7の何れか又は両方に故障の可能性が確認された場合に、アラーム信号を出力する故障診断手段を備える。
制御プログラムは、検体容器21中の血液検体21aまたは薬液タンク41,42,43,44,45に収容された薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかを計量容器22へ移動させ、所定量を計量する計量ステップと、計量された血液検体21aまたは薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかである計量容器22内の液体22bを計量容器22からフィルタ23を介して回収容器24へ移動させる順流ステップと、回収容器24内の液体24aを回収容器24からフィルタ23を介して計量容器22へ移動させる逆流ステップと、回収容器24内の液体24aを廃液タンク6へ移動させる排液ステップとを実行する。
加えて、制御プログラムは、圧力レギュレータ8のハンチング現象を抑えるため、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの内部圧力が、吸引ポンプ7,7により発生する圧力よりも高い値となるように、圧力計9が計測する圧力値に基づき、圧力レギュレータ8を制御する。
作業者は、制御プログラムに、コンピュータCの記憶手段に予め記憶した工程手順に従い、計量ステップと、混合ステップと、順流ステップと、逆流ステップと、廃液ステップとを、所定の順序で実行させることで、CTCの捕集を行う。
<計量ステップ>
以下、各ステップの詳細を説明する。
図4は、計量ステップ時の自動ろ過装置1の状態を示す説明図であり、計量ステップに係るピンチバルブにのみ符号を付してある。
計量ステップでは、負圧手段5と、計量容器22との間の流路R1aに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、計量容器22内が負圧となる。同時に、計量容器22と、検体容器21または薬液タンク41,42,43,44,45の何れかとの間の流路R1bに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、血液検体21aまたは薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかが計量容器22へ移動する。
この時、計量容器22に備えられた超音波距離計22aによって計量容器22内の液体22bの時間あたりの液面が計測され、得られた計測値は随時、コンピュータCへ送信されるため、計量容器22内の液量は随時監視される。そして、計量容器22に設けられた水検知センサ10によって検出される計量容器22内の液体22bの液面変化量から液体22bの液量を算出し、コンピュータCの判断手段によって所定量の移動が完了したと判断されると、流路R1a,R1b上のピンチバルブV,V,V・・・が閉じられ、計量ステップが終了する。なお、なんらかの原因により、超音波距離計22aから得た情報を基に、移動した液体22bが計量容器22の容量を超える可能性がある、又は、水検知センサ10から得た情報を基に、移動元の容器のが空になる可能性がある、とコンピュータCの判断手段が判断した場合も計量ステップは終了する。
<混合ステップ>
混合ステップは、血液検体21aを計量する際に実行され、検体容器21内に付着した血液検体21aを完全に計量容器22へ移動させるため、薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかによる洗浄を行うと共に、流路内に侵入したエア抜きを行う。
混合ステップでは、まず、計量ステップで薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかを所定量計量した後、後述する順流ステップで計量した薬液を回収容器24へ移動させる。その後、計量ステップで血液検体21aを所定量計量する。この時、血液検体21aを全量移動させるため、恣意的にエアを流路に侵入させながら計量容器22へ移動させる。
次に、負圧手段5と、検体容器21との間の流路に設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、検体容器21内を負圧とし、同時に、検体容器21と、薬液タンク41,42,43,44,45の何れかとの間の流路に設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかが検体容器21へ移動する。検体容器21に設けられた水検知センサ10によって検出される検体容器21内の液体の液面変化量から液体の液量を算出し、コンピュータCの判断手段によって所定量の移動が完了したと判断されると、流路上のピンチバルブV,V,V・・・が閉じられる。
続いて、計量ステップと同様に、流路R1aに設けられたピンチバルブV,V,V・・・と、計量容器22と検体容器21との間の流路R1bに設けられたピンチバルブV,V,V・・・とを開くことで、検体容器21内の血液検体21aが計量容器22へ移動する。これにより、血液検体21aと薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかとの混合が完了する。この時、検体容器21に設けられた水検知センサ10によって検出される検体容器21内の液体の液面変化量から液体の液量を算出し、コンピュータCの判断手段によって検体容器21が完全に空になる前に、流路R1a,R1b上のピンチバルブV,V,V・・・が閉じられる。
そして、流路に残ったエアを排除するため、後述する逆流ステップで、予め回収容器24に移動させていた薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかを計量容器22へ移動させることで、混合ステップは終了する。なお、なんらかの原因により、超音波距離計22aから得た情報を基に、計量容器22内の液体22bが計量容器22の容量を超える可能性があるとコンピュータCの判断手段が判断した場合も計量ステップは終了する。
<順流ステップ>
図5は、順流ステップ時の自動ろ過装置1の状態を示す説明図であり、順流ステップに係るピンチバルブにのみ符号を付してある。
順流ステップでは、負圧手段5と、回収容器24との間の流路R2aに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、回収容器24内が負圧となる。同時に、回収容器24と、計量容器22との間の流路R2bに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、計量された血液検体21aまたは薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかである計量容器22内の液体22bをフィルタ23を介して回収容器24へ移動させることができる。この時、計量容器22に備えられた超音波距離計22aによって、時間あたりの液体22bの液面の変化量から時間あたりの流量を算出することができるため、流量の監視ができる。また、圧力計9による装置内の圧力情報を基に、随時、コンピュータCによって圧力レギュレータ8による定圧制御が行われ、装置内圧が一定に保持される。
計量容器22に設けられた水検知センサ10によって計量容器22内の液体22bの残量は随時監視され、コンピュータCの判断手段によって、計量容器22内の液体22bが全量移動したと判断されると、流路R2a,R2b上のピンチバルブV,V,V・・・が閉じられ、順流ステップが終了する。
<逆流ステップ>
図6は、逆流ステップ時の自動ろ過装置1の状態を示す説明図であり、逆流ステップに係るピンチバルブにのみ符号を付してある。
逆流ステップでは、負圧手段5と、計量容器22との間の流路R3aに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、計量容器22内が負圧となる。同時に、計量容器22と、回収容器24との間の流路R3bに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、回収容器24内の液体24aをフィルタ23を介して計量容器22へ移動させることができる。この時、圧力計9による装置内の圧力情報を基に、随時、コンピュータCによって圧力レギュレータ8による定圧制御が行われ、装置内圧が一定に保持される。
回収容器24に設けられた水検知センサ10によって回収容器24内の液体24aの残量は随時監視され、コンピュータCの判断手段によって、回収容器24内の液体24aが全量移動したと判断されると、流路R3a,R3b上のピンチバルブV,V,V・・・が閉じられ、逆流ステップが終了する。
<廃液ステップ>
図7は、廃液ステップ時の自動ろ過装置1の状態を示す説明図であり、廃液ステップに係るピンチバルブにのみ符号を付してある。
排液ステップでは、負圧手段5と、廃液タンク6との間の流路R4aに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、廃液タンク6内が負圧となる。同時に、回収容器24と廃液タンク6との間の流路R4bに設けられたピンチバルブV,V,V・・・を開くことで、回収容器24内の液体24aを廃液タンク6へ移動させることができる。
水検知センサ10により、回収容器24内の液体24aの残量は随時監視され、コンピュータCの判断手段によって、回収容器24内の液体24aが全量移動したと判断されると、流路R4a,R4b上のピンチバルブV,V,V・・・が閉じられ、排液ステップが終了する。
<血中がん細胞の捕集>
血液検体21a中に存在する血中がん細胞(CTC)の捕集は、大きく分けて、セットアップ工程、ろ過工程、後処理工程の順に行われる。
セットアップ工程では、第1の分析回路2a内の流路とフィルタ23とのエア抜き処理及び第1の分析回路2a内の流路内の薬液置換処理が行われ、何れの処理も、計量ステップ、順流ステップ、逆流ステップ、排液ステップの組み合わせによって実行される。
ろ過工程では、血液検体21aと薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかとの混合処理と、CTCのろ過捕集処理とが行われ、血液検体21aと薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかとの混合処理は、計量ステップと、混合ステップとの組み合わせによって実行される。CTCのろ過捕集処理は、計量ステップと、順流ステップとの組み合わせによって実行される。
後処理工程では、捕集されたCTCへの薬液処理、フィルタ23の回収、第1の分析回路2aの洗浄処理が行われ、何れの処理も、計量ステップ、順流ステップ、逆流ステップ、排液ステップの組み合わせによって実行される。捕集されたCTCへの薬液処理が終了した時点で、CTCを捕集したフィルタ23を回収する。
捕集されたCTCによってフィルタ23に目詰まりが生じる可能性があるが、フィルタ23を介して液体が移動する順流ステップは定圧制御下で行われるため、フィルタ23上に捕集されたCTCに過剰な圧力が働くことはなく、CTCへ与えるダメージを最小限に抑えることができる。
また、コンピュータCによる自動ろ過装置1の監視及び制御を採用したことで、作業者自身が装置の監視や制御、血液検体21a及び薬液41a,42a,43a,44a,45aの交換作業等を行う必要がなくなるため、作業者への作業負担や拘束時間を大きく減らすことができる。
<自動ろ過装置1の効果>
上記形態の自動ろ過装置1は、フィルタ23、検体容器21、計量容器22及び回収容器24を少なくとも有する第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dと、吸引ポンプ7、圧力レギュレータ8及び圧力計9を少なくとも有する負圧手段5と、薬液タンク41,42,43,44,45と、コンピュータCとを備え、薬液タンク41,42,43,44,45は、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの上流に設置され、負圧手段5は、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの下流に設置され、コンピュータCは、ろ過処理を定圧制御下で行う制御プログラムを備えたことを特徴とする。
このような構成の自動ろ過装置1は、フィルタ23に捕集されるCTCに過剰な圧力が働かないため、CTCへ与えるダメージを最小限に留めながら、高速でろ過処理することができる。
また、計量容器22は、容器内に入り込む血液検体21a及び薬液41a,42a,43a,44a,45aの何れかの流量を検知するための液面センサ(超音波距離計22a)を備える。
よって、時間あたりの液面変化量から流量を算出する非接触方式による流量把握が可能なため、流量センサ(超音波距離計22a)への検体の付着を防止できる。
また、負圧手段5、複数の薬液タンク41,42,43,44,45及びコンピュータCに、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dが並列に接続されている。
よって、負圧手段5と、廃液タンク6と、薬液タンク41,42,43,44,45とからなる共有部3による第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの一括制御が行えるため、複数の血液検体21aのろ過処理を同時に行うことができる。また、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2d毎に負圧手段5、薬液タンク41,42,43,44,45及びコンピュータCを設けることなく、自動ろ過装置1全体として1つの、負圧手段5、薬液タンク41,42,43,44,45及びコンピュータCを備えるだけで、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの同時独立制御が可能となる。
また、検体容器21、計量容器22、回収容器24、保護容器25及び薬液タンク41,42,43,44,45は、水検知センサ10を備え、コンピュータCは、検体容器21、計量容器22、回収容器24、保護容器25及び薬液タンク41,42,43,44,45の何れかにおいて、水検知センサ10が検知する容器内の液体の残量を基に、容器内の液体が完全に流出する前にその流出を止める。
よって、流路にエアが侵入することを防ぐことができる。
また、コンピュータCは、吸引ポンプ7,7の故障診断手段を備える。
よって、処理作業前に吸引ポンプ7,7の状態を確認できるため、万全の状態での処理が可能となる。
また、コンピュータCは、第1−4の分析回路2a,2b,2c,2dの内部の圧力が、吸引ポンプ7,7により発生する圧力よりも高い値となるように圧力レギュレータ8を制御する。
よって、圧力レギュレータ8のハンチング現象の発生を抑えられることから、圧力レギュレータ8の故障を防止できる。
また、コンピュータCは、薬液41aをフィルタ23に対して逆流させて、流路の脱気を行う。
よって、流路及びフィルタ23から完全にエアを排除することができる。
以上は、本発明を図示例に基づいて説明したものであり、その技術範囲はこれに限定されるものではない。例えば、フィルタは、CTCの捕集効率と液体の透過効率を鑑み、任意の材質、透気度の物を採用できる。また、共有部3に接続される分析回路の数は適宜変更可能である。また、薬液タンクの設置台数は、必要な薬液の数に応じて変更できる。また、吸引ポンプは、ダイアフラムポンプでも、油回転真空ポンプでも、その他のポンプでもよく、所望の減圧度が得られる範囲で設置台数を変更しても良い。さらに、超音波距離計及び水検知センサは、同様の情報が得られる他の非接触計測型の計測装置と交換してもよい。さらにまた、CTCの捕集に係る各工程は、必要な処理に応じて、任意に設定可能である。
1・・自動ろ過装置、2a,2b,2c,2d・・分析回路、3・・共有部、41,42,43,44,45・・薬液タンク、5・・負圧手段、6・・廃液タンク、7・・吸引ポンプ、8・・圧力レギュレータ、9・・圧力計、21・・検体容器、22・・計量容器、22a・・超音波距離計、23・・フィルタ、24・・回収容器、V・・ピンチバルブ、C・・コンピュータ。

Claims (7)

  1. 血液検体のろ過処理を行い、前記血液検体中に存在する血中がん細胞を捕集するための自動ろ過装置であって、
    ろ過手段、検体容器、計量容器、回収容器及び保護容器を少なくとも有する分析回路と、複数の吸引ポンプ、圧力レギュレータ及び圧力計を少なくとも有する負圧手段と、薬液を収容するための複数の薬液タンクと、制御手段とを備え、
    前記複数の薬液タンクは、前記分析回路の上流に設置され、前記負圧手段は、前記分析回路の下流に設置され、前記制御手段によって前記ろ過処理を定圧制御下で行うことを特徴とする自動ろ過装置。
  2. 前記計量容器は、容器内に入り込む血液検体及び薬液の流量を検知するための液面センサを備えたことを特徴とする請求項1に記載の自動ろ過装置。
  3. 前記負圧手段、前記複数の薬液タンク及び前記制御手段に、前記分析回路が複数個並列に接続していることを特徴とする請求項1または2に記載の自動ろ過装置。
  4. 前記検体容器、前記計量容器、前記回収容器、前記保護容器及び前記複数の薬液タンクは、容器内の液量を検知する液面センサを備え、
    前記制御手段は、前記検体容器、前記計量容器、前記回収容器、前記保護容器及び前記複数の薬液タンクの何れかにおいて、前記容器内の液量を検知する液面センサが検知する容器内の液体の残量を基に、前記容器内の液体が完全に流出する前にその流出を止めることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の自動ろ過装置。
  5. 前記制御手段は、前記複数の吸引ポンプの故障診断手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の自動ろ過装置。
  6. 前記制御手段は、前記分析回路の内部の圧力が、前記吸引ポンプにより発生する圧力よりも高い値となるように前記圧力レギュレータを制御することを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の自動ろ過装置。
  7. 前記制御手段は、前記薬液を前記ろ過手段に対して逆流させて、流路の脱気を行うことを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の自動ろ過装置。
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