JP2020143915A - ステロイドホルモンの調製又は定量方法 - Google Patents

ステロイドホルモンの調製又は定量方法 Download PDF

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Abstract

【課題】皮膚由来ステロイドホルモンを調製又は定量する方法の提供。【解決手段】被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを分離することを含む、ステロイドホルモンの調製方法。該調製したステロイドホルモンを定量することを含む、皮膚表上脂質中ステロイドホルモンの定量方法。

Description

本発明は、ステロイドホルモンを調製又は定量する方法、ならびに当該方法を利用した皮膚特性又は血中ステロイドホルモンの解析に関する。
ステロイドホルモンは、全身の様々な臓器の機能維持に重要な内分泌因子である。ステロイドホルモンには、コルチゾール等の糖質コルチコイド、アルドステロン等の鉱質コルチコイド、男性ホルモンであるアンドロゲン、女性ホルモンであるエストロゲン、及びプロゲステロンなどの種類がある。
ステロイドホルモンが、皮膚において表皮、皮脂腺、真皮、毛といった様々な部位の生理機能に影響を与えていることが報告されている。閉経後の女性において、血中エストロゲン濃度の低下に伴い、皮膚のコラーゲン線維やエラスチン線維が減少し、その結果しわやたるみといった皮膚の老化が誘導される(非特許文献1、2)。また、閉経後女性の皮膚にエストロゲンを塗布すると、コラーゲン線維が増加してしわが改善するだけでなく、保湿性も改善し、かつ皮脂分泌も抑制されることが報告されている(非特許文献3〜5)。黄体ホルモンであるプロゲステロンを閉経前及び閉経後の女性に皮膚に塗布すると、皮膚の弾性が改善することが報告されている(非特許文献6)。男性ホルモンであるアンドロゲンは、毛の生育と深く関与している。眉毛、まつ毛を除く全身の毛の生育がアンドロゲンに依存していることが報告されている(非特許文献7)。テストステロンが腋毛や陰毛などといった体毛の生育を亢進する一方で、ジヒドロテストステロンが頭部の毛の生育を抑制することも報告されている(非特許文献8)。さらに、ジヒドロテストステロンは男性型脱毛症と密接に関与しており、このホルモンを産生する酵素5α−reductaseの阻害剤は男性型脱毛症の改善薬として実際の臨床に応用されている(非特許文献9)。糖質コルチコイドであるコルチゾールは、ストレスの指標として利用されている。また、ストレスを付加した動物で皮膚のバリア機能のリカバリー率は減少するが、糖質コルチコイド受容体のアンタゴニストを投与するとリカバリー率が回復することが報告されており(非特許文献10)、ストレスによるヒトや動物の皮膚機能への影響に糖質コルチコイドが関与していることが推測される。
従来、皮膚のステロイドホルモンを解析する場合、皮膚の生検サンプルのステロイドホルモンを測定する方法が一般に用いられている(非特許文献11)。しかしこの方法は、侵襲性が高いため被験者の負担が大きい。特許文献1〜2には、テープストリッピングにより採取した角層サンプルを溶媒抽出し、LC−MS分析することによる、より低侵襲なエストロゲンの定量方法が開示されている。
特開2009−085946号公報 特開2011−163944号公報
J.Am.Acad.Dermatol.,2005,53:555−568 Exp.Dermatol.,2006,15:83−94 Maturitas,2001,39:43−55 Maturitas,1995,22:151−154 Maturitas,1994,19:211−223 Br.J.Dermatol.,2005,153:626−634 Dermatol.Ther.,2008,21:314−328 Mol.Cell Endocrinol.,2002,198:89−95 Eur.J.Dermatol.,2002,12:38−49 Am.J.Physiol.Regul.Integr.Comp.Physiol.,2006,291:R1657−R1662 Mol.Cell Endocrinol.,2012,362:19−28
本発明は、ステロイドホルモンを調製又は定量する方法、ならびに当該方法を利用した皮膚特性又は血中ステロイドホルモンの解析方法に関する。
本発明者は、被験体から採取した皮膚表上脂質からステロイドホルモンを分離し、これを解析に用いることができることを見出した。また本発明者は、該皮膚表上脂質由来ステロイドホルモンの量が、被験体の皮膚特性を表す指標となることを見出した。さらに本発明者は、該皮膚表上脂質由来ステロイドホルモンの量が、血中ステロイドホルモンの量と相関しているため、皮膚表上脂質由来ステロイドホルモンの量を基準に、血中ステロイドホルモン量を解析することができることを見出した。
本発明は、被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを分離することを含む、ステロイドホルモンの調製方法を提供する。
また本発明は、前記調製方法で調製したステロイドホルモンを定量することを含む、皮膚表上脂質中ステロイドホルモンの定量方法を提供する。
さらに本発明は、前記定量方法により、被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の皮膚特性の解析方法を提供する。
さらに本発明は、前記定量方法により、被被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の血中ステロイドホルモン量の解析方法を提供する。
本発明によれば、被験体のステロイドホルモンを簡便かつ非侵襲的に調製及び定量することができる。本発明により調製される皮膚表上脂質中のステロイドホルモンの量は、皮膚特性や血中ステロイドホルモン量と相関する。したがって、本発明によれば、被験体の皮膚表上脂質中のステロイドホルモンの量に基づいて、該被験体の皮膚特性や血中ステロイドホルモン量の解析が可能になる。さらに本発明によれば、従来血中ステロイドホルモン量が指標として用いられていた生体の生理機能又は疾患の状態の評価を、血中ステロイドホルモンの代わりに皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを用いることで、より簡便かつ非侵襲的に実施することが可能になる。
SSL中ステロイドホルモン濃度と血中ステロイドホルモン濃度との相関。Rは相関係数。
本明細書中で引用された全ての特許文献、非特許文献、及びその他の刊行物は、その全体が本明細書中において参考として援用される。
本明細書において、「皮膚」とは、特に限定しない限り、体表の表皮、真皮、毛包、ならびに汗腺、皮脂腺及びその他の腺などの組織を含む領域の総称である。
本明細書において、「皮膚表上脂質(skin surface lipids;SSL)」とは、皮膚の表上に存在する脂溶性画分をいい、皮脂と呼ばれることもある。一般に、SSLは、皮膚にある皮脂腺等の外分泌腺から分泌された分泌物を主に含み、皮膚表面を覆う薄い層の形で皮膚表上に存在している。
一実施形態において、本発明は、被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを分離することを含む、ステロイドホルモンの調製方法を提供する。
本発明の方法で調製されるステロイドホルモンの例としては、アンドロゲン、プロゲステロン、エストロゲン、及び糖質コルチコイドが挙げられる。アンドロゲンの例としては、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)、テストステロン(T)、ジヒドロテストステロン(DHT)、及びアンドロステンジオン(A−dione)が挙げられる。エストロゲンの例としては、エストロン(E1)及びエストラジオール(E2)が挙げられる。糖質コルチコイドの例としては、コルチゾール(F)が挙げられる。本発明の方法では、上記に挙げた各種ステロイドホルモンからなる群より選択されるいずれか1種又は2種以上が調製されればよい。好ましい一実施形態において、本発明の方法で調製されるステロイドホルモンはアンドロゲンを含み、より好ましくはDHEA、T、DHT、及びA−dioneからなる群より選択されるいずれか1種又は2種以上を含み、さらに好ましくはDHEA、T、DHT、及びA−dioneを含む。別の好ましい一実施形態において、本発明の方法で調製されるステロイドホルモンは、プロゲステロン(P4)を含む。別の好ましい一実施形態において、本発明の方法で調製されるステロイドホルモンはエストロゲンを含み、より好ましくはE1又はE2を含み、さらに好ましくはE1及びE2を含む。別の好ましい一実施形態において、本発明の方法で調製されるステロイドホルモンは、糖質コルチコイドを含み、より好ましくはコルチゾール(F)を含む。
本発明の方法における被験体は、皮膚上にSSLを有する生物であればよい。被験体の例としては、ヒト及び非ヒト哺乳動物を含む哺乳動物が挙げられ、好ましくはヒトである。好ましくは、該被験体は、自身のステロイドホルモンの解析を必要とするか又は希望するヒト又は非ヒト哺乳動物である。
一実施形態において、本発明の方法は、被験体のSSLを採取することをさらに含んでいてもよい。SSLが採取される皮膚の部位としては、頭、顔、首、体幹、手足等の身体の任意の部位の皮膚、アトピー、ニキビ、炎症、腫瘍等の疾患を有する皮膚、創傷を有する皮膚、などが挙げられ、好ましくは顔部の皮膚が挙げられるが、特に限定されない。
被験体の皮膚からのSSLの採取には、皮膚からのSSLの回収又は除去に用いられているあらゆる手段を採用することができる。好ましくは、後述するSSL吸収性素材、SSL接着性素材、又は皮膚からSSLをこすり落とす器具を使用することができる。SSL吸収性素材又はSSL接着性素材としては、SSLに親和性を有する素材であれば特に限定されず、例えばポリプロピレン、パルプ等が挙げられる。皮膚からのSSLの採取手順のより詳細な例としては、あぶら取り紙、あぶら取りフィルム等のシート状素材へSSLを吸収させる方法、ガラス板、テープ等へSSLを接着させる方法、スパーテル、スクレイパー等によりSSLをこすり落として回収する方法、などが挙げられる。SSLの吸着性を向上させるため、脂溶性の高い溶媒を予め含ませたSSL吸収性素材を用いてもよい。一方、SSL吸収性素材が水溶性の高い溶媒や水分を含んでいると、SSLの吸着が阻害されるため好ましくない。また、SSL吸収性素材は、ステロイドホルモンの測定の妨害となるような脂溶性物質を含んでいないことが好ましい。あるいは、SSL吸収性素材に対して該脂溶性物質を除去するための前処理を行ってもよい。該前処理の例としては、クロロホルム/メタノール溶液等の有機溶媒への浸漬などが挙げられる。SSL吸収性素材は、乾燥した状態で用いることが好ましい。
被験体から採取されたSSLは、直ちに後述するステロイドホルモンの分離に用いられてもよいが、ステロイドホルモンの分離まで保存されてもよい。採取されたSSLは、冷蔵保存又は氷点下で低温保存してもよいが、常温保存してもよい。例えば、SSLを含むSSL吸収性素材又はSSL接着性素材を、常温、冷蔵又は低温保存することができる。
SSL中のステロイドホルモンは、採取されたSSLから溶媒抽出により分離することができる。好ましくは、上述したSSLを含むSSL吸収性素材又はSSL接着性素材から、該SSL中のステロイドホルモンを溶媒抽出することができる。例えば、該SSLを含むSSL吸収性素材又はSSL接着性素材(例えばあぶら取りフィルムやテープ)を、必要に応じて適当な大きさに裁断した後、エーテル類、アルコール類、ヘキサン、アセトン、酢酸エチル等の有機溶媒に浸漬し、ステロイドホルモンを抽出する。該抽出に用いられる有機溶媒は、エーテル類が好ましく、メチルブチルエーテルがより好ましい。得られた抽出物を、さらに精製することが好ましい。精製の手段としては、カラム精製、有機溶媒による洗浄などが挙げられる。例えば、得られた抽出物から溶媒を除去した後、ヘキサン、アセトニトリル等で洗浄することができる。
以上の手順で調製されたSSL由来のステロイドホルモンは、各種解析に使用することができる。SSL由来のステロイドホルモンの解析は、一般的なステロイドホルモンの解析の手順に従って行うことができる。好ましい実施形態において、上記手順で調製されたSSL由来のステロイドホルモンは定量される。
好ましくは、SSL由来のステロイドホルモンの定量は、LC−MS測定により行われる。該LC−MSとしては、例えば、LC−MS/MS、LC−ESI−MS/MS、LC−APCI−MS/MSなどを用いることができ、好ましくはLC−MS/MSが用いられる。
LC−MSによるステロイドホルモンの測定を行う場合、検出感度を向上させるため、適宜、ステロイドホルモンに置換基を導入し、ステロイドホルモンの誘導体を得ることが好ましい。ステロイドホルモンの誘導体化は、特許第4634913号(「ステロイドの測定方法」)、及び特許文献1〜2に記載されている方法に従って行うことができる。
アンドロゲン(例えばDHEA、T、DHT又はA−dione)、プロゲステロン(P4)、又は糖質コルチコイド(例えばF)の検出感度を向上させる場合、好ましくは、これらをエステル誘導体に変換する。例えば、塩基(例えば水素化ナトリウム、炭酸カリウム、トリエチルアミン、ピリジン等)及び不活性有機溶媒(例えば、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド等のアミド類;アセトニトリル;ジメチルスルホキシド、等)の存在下で、ステロイドホルモンをピコリン酸等のピリジルカルボニル化合物と反応させることで、エステル誘導体を得ることができる。
あるいは、アンドロゲンの検出感度を向上させる場合、これをアシル化試薬でアシル誘導体、好ましくはピコリノイル誘導体に変換することができる。または2−フルオロ−1−メチルピリジンによりアンドロゲンのピリジニウム誘導体を得てもよい。
あるいは、プロゲステロンの検出感度を向上させる場合、プロゲステロンの3位及び20位のカルボニルにケトン誘導化試薬のO−エチルヒドロキシルアンモニウムクロライド、ジラール試薬T又はジラール試薬Pを反応させて、プロゲステロンのイミノ誘導体を得ることができる。
エストロゲン(例えばE1又はE2)の検出感度を向上させる場合、好ましくは、これらをフルオロピリジンエーテル誘導体に変換する。例えば、塩基及び不活性有機溶媒(例えば上述したもの)の存在下で、エストロゲンをペンタハロゲン化ベンジル基又はペンタハロゲン化ベンゾイル基と反応させてペンタハロゲン化ベンジル誘導体又はペンタハロゲン化ベンゾイル誘導体を得ることができる。得られたペンタハロゲン化ベンジル又はベンゾイル誘導体に、さらに2−(1−低級アルキルヒドラジノ)ピリジンを導入してもよい。あるいは、上述したアンドロゲンのエステル誘導体化反応と同様の手順で、得られたペンタハロゲン化ベンジル又はベンゾイル誘導体を、フザリン酸等のピリジルカルボニル化合物と反応させることで、エステル誘導体を得てもよい。
得られた誘導体を含む反応液を有機溶媒抽出することにより、目的のステロイドホルモン誘導体の粗精製物を得ることができる。さらに、得られた粗精製物をカラム精製することにより、LC−MS測定でのバックグラウンドを大幅に低減させ、ステロイドホルモンの検出精度を向上させることができる。カラム精製には、InertSep SI(ジーエルサイエンス)等の順相カラムを使用することができる。
LC−MSによるSSL由来ステロイドホルモンの測定は、一般的なLC−MSの測定手順に従って行うことができる。得られた測定値から、内部標準、検量線などに基づいて検出したステロイドホルモン量を算出することができ、又は、採取したSSL中のステロイドホルモン量を定量することができる。SSL中のステロイドホルモン量を定量する場合、例えば、採取されたSSLの質量当たりのステロイドホルモン量を定量してもよく、又は、該SSL中の皮脂成分であるトリグリセリド及び遊離脂肪酸量を測定し、該トリグリセリド+遊離脂肪酸当たりのステロイドホルモン量を定量することもできる。
後述の実施例に示すとおり、本発明者は、SSL中のステロイドホルモン量が、皮膚特性との相関性を有することを見出した。これは、被験体のSSL中ステロイドホルモン量に基づいて該被験体の皮膚特性を解析することができることを表す。したがって、本発明はまた、被験体から採取したSSL中ステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の皮膚特性の解析方法を提供する。
本発明で解析される皮膚特性としては、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量(TEWL)、メラニン量(又はメラニンインデックス、MI)、紅班量(又はエリスマインデックス、EI)、皮膚pH等が挙げられる。皮膚特性が解析される皮膚は、部位は特に限定されないが、好ましくは顔、より好ましくは額又は頬の皮膚である。皮脂量としては、カジュアル皮脂量、回復皮脂量(皮脂を除去後、所定時間内に排泄される皮脂の量、例えば洗顔から所定時間後の皮脂量)などが挙げられる。皮脂量の計測には、市販の皮脂測定装置(例えば、Sebumeter SM815;Courage + Khazaka electronic)を用いることができる。Sebumeter SM815では、測定プローブ先端に取り付けた半透明のテープに皮脂を付着させ、皮脂吸着によるテープの光透過度の増加を測定することで、皮脂量を測定する。角層水分量は、例えば皮膚の静電容量に基づいて計測することができる。角層水分量の測定には、市販の測定装置(例えば、orneometer CM825;Courage + Khazaka electronic)を用いることができる。TEWLは、Fickの法則に従って、皮膚表面から蒸発する水分の濃度勾配に基づいて計算することができる。例えば2つのセンサーを通過する水分の温度差、湿度差を測定し、それらの値からTEWLを算出する。この原理によるTEWL測定装置が市販されている(例えば、TEWA meter TM300;Courage + Khazaka electronic)。あるいは、皮膚表面にあてた密閉式のプローブ内に空気や窒素ガスを還流させ、回収したガスの含有水分量からTEWLを計算することができる。皮膚のメラニン量は、メラニンへの吸収率が異なる波長の光を皮膚に照射し、それらの光の皮膚への吸収量を測定することで、求めることができる。皮膚の紅班量は、皮膚のヘモグロビンによる光吸収に基づいて測定することができる。ヘモグロビンへの吸収率が異なる波長の光を皮膚に照射し、それらの光の皮膚への吸収量を測定することで、紅班量を測定することができる。メラニン量及び紅班量は、市販の測定装置(例えば、Mexameter MX18;Courage + Khazaka electronic)を用いて測定することができる。皮膚pHは、市販のpHメーター(例えば、Skin−pH−Meter PH905;Courage + Khazaka electronic)により計測することができる。
本発明の皮膚特性の解析方法の一実施形態において、定量されるステロイドホルモンはアンドロゲンであり、解析される皮膚特性は、皮脂量、角層水分量、TEWL、メラニン量(MI)、紅班量(EI)及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である。該アンドロゲンは、好ましくはDHEA、T、DHT、及びA−dioneからなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくはDHEA、T、DHT、及びA−dioneである。
本発明の皮膚特性の解析方法の一実施形態において、定量されるステロイドホルモンはプロゲステロン(P4)であり、解析される皮膚特性は、皮脂量、角層水分量、TEWL、メラニン量(MI)、紅班量(EI)及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である。
本発明の皮膚特性の解析方法の一実施形態において、定量されるステロイドホルモンはエストロゲンであり、解析される皮膚特性は、皮脂量、角層水分量、TEWL、メラニン量(MI)、紅班量(EI)及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である。該エストロゲンは、好ましくはE1及びE2からなる群より選択される少なくとも1種であり、より好ましくはE1及びE2である。
本発明の皮膚特性の解析方法の一実施形態において、定量されるステロイドホルモンは糖質コルチコイドであり、解析される皮膚特性は、角層水分量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である。該糖質コルチコイドは、好ましくはコルチゾール(F)である。
一実施形態において、本発明の皮膚特性の解析方法では、定量されたSSL中ステロイドホルモン量に基づいて被験体の皮膚特性が評価される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中のアンドロゲン量が高い場合、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)は高いと判断され、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断される。また、該SSL中のアンドロゲン量が低い場合、被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)は低いと判断され、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中のP4量が高い場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)は低いと判断される。また、該SSL中のP4量が低い場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)は高いと判断される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中のエストロゲン量が高い場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)は低いと判断される。また、該SSL中のエストロゲン量が低い場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)は高いと判断される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中の糖質コルチコイド量が高い場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断され、一方、該SSL中の糖質コルチコイド量が低い場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断される。
被験体のSSL中ステロイドホルモン量が高い又は低いとの判断は、例えば、予め定めた閾値等に基づいて行うことができる。例えば、集団から測定したSSL中ステロイドホルモン量の統計値に基づいて閾値を設定することができる。あるいは、同じ被験者から以前に測定したSSL中ステロイドホルモン量に基づいて閾値を設定することができる。あるいは、後述するようにSSL中ステロイドホルモン量は血中ステロイドホルモン量と相関するので、標準的な血中ステロイドホルモン量に基づいて閾値を算出することが可能である。ただし、本発明の方法における該閾値の設定や、SSL中ホルモン量の判断の手法は、これらに限定されない。
別の一実施形態において、本発明の皮膚特性の解析方法では、SSL中ステロイドホルモン量の変化を測定し、該ホルモン量の変化に基づいて被験体の皮膚特性が評価される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中のアンドロゲン量が増加した場合、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)の増加が判断又は予測され、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下が判断又は予測される。また、該SSL中のアンドロゲン量が減少した場合、被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)の低下が判断又は予測され、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加が判断又は予測される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中のP4量が増加した場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加が判断又は予測され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)の低下が判断又は予測される。また、該SSL中のP4量が減少した場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下が判断又は予測され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)の増加が判断又は予測される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中のエストロゲン量が増加した場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加が判断又は予測され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)の低下が判断又は予測される。また、該SSL中のエストロゲン量が減少した場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下が判断又は予測され、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量(MI)及び紅班量(EI)の増加が判断又は予測される。
好ましい一実施形態において、被験体から採取したSSL中の糖質コルチコイド量が増加した場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下が判断又は予測され、一方、該SSL中の糖質コルチコイド量が減少した場合、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加が判断又は予測される。
被験体のSSL中ステロイドホルモン量の増加又は減少の判断は、同じ被験者から以前に測定したSSL中ステロイドホルモン量に基づいて行うことができる。ただし、本発明の方法におけるSSL中ホルモン量の変化を評価する手法は、これに限定されない。
また、後述の実施例に示すとおり、本発明者は、SSL中ステロイドホルモン量が、血中ステロイドホルモン量と相関性を有することを見出した。これは、被験体のSSL中ステロイドホルモン量に基づいて該被験体の血中ステロイドホルモン量を推定することができることを表す。したがって、本発明はまた、被験体から採取したSSL中ステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の血中ステロイドホルモン量の解析方法を提供する。好ましい実施形態において、本方法で解析されるステロイドホルモンは、アンドロゲン(DHEA、T、DHT、及びA−dione)及びプロゲステロン(P4)からなる群より選択される少なくとも1種である。
一実施形態において、本発明の血中ステロイドホルモン量の解析方法では、被験体から採取したSSL中のステロイドホルモン量に基づいて、該被験体の血中ステロイドホルモン量を解析する。好ましくは、本発明の血中ステロイドホルモン量の解析方法では、SSL中のステロイドホルモン量から血中ステロイドホルモン量を予測する予測計算式に基づいて、被験体のSSL中のステロイドホルモン量から該被験体の血中ステロイドホルモン量を推定する。該予測計算式は、集団から採取したSSL中のステロイドホルモン量と血中ステロイドホルモン量の値に基づいて、予め作成しておくことができる。さらに、得られた被験体の血中ステロイドホルモン量に基づいて、該被験体の血中ステロイドホルモン量の変化の方向(増加や減少)又はその程度(増加率、減少率など)を解析することができる。血中ステロイドホルモン量は、生体の様々な生理機能や疾患の指標として使用されており、血中ステロイドホルモン量は、該生理機能や疾患の状態を評価するための有用な指標である。本方法によれば、採血の必要なく非侵襲的に被験体の血中ステロイドホルモン量を解析できるので、より被験体に負担をかけることなく、その生理機能や疾患の状態を調べることができる。
例えば、血中テストステロン量は、男性型更年期障害、アジソン病、下垂体機能低下症、肝硬変、緊張性筋ジストロフィー、前立腺癌、クッシング症候群、ターナー症候群、甲状腺機能亢進症、先天性副腎皮質過形成、多嚢胞性卵巣症候群、多発性多毛症、卵巣腫瘍、睾丸腫瘍等の診断指標に使用されている。また、テストステロン及びDHTは、体毛や頭部の毛の生育(非特許文献8参照)を制御し、さらにDHTは男性脱毛症と密接に関与している(非特許文献9参照)。血中プロゲステロン量は、アジソン病、体機能不全、下垂体機能低下症、下垂体腫瘍、胎盤機能不全、排卵障害、無月経、卵巣機能低下症、流産、クッシング症候群、先天性副腎皮質過形成、副腎癌、副腎性器症候群、睾丸間質細胞腫等の診断指標、又は月経周期や妊娠の把握に使用されている。したがって、本発明により測定されるSSL中ステロイドホルモン量は、上述した生体の生理機能や疾患の状態を評価するための有用な指標となる可能性がある。
本発明の例示的実施形態として、以下の物質、製造方法、用途、方法等をさらに本明細書に開示する。但し、本発明はこれらの実施形態に限定されない。
〔1〕被験体から採取した皮膚表上脂質(SSL)中のステロイドホルモンを分離することを含む、ステロイドホルモンの調製方法。
〔2〕好ましくは、前記分離が、前記SSL中のステロイドホルモンを溶媒抽出することを含む、〔1〕記載の方法。
〔3〕好ましくは、前記ステロイドホルモンが、アンドロゲン、プロゲステロン、エストロゲン、及び糖質コルチコイドからなる群より選択される少なくとも1種であり、
好ましくは、該アンドロゲンが、デヒドロエピアンドロステロン(DHEA)、テストステロン(T)、ジヒドロテストステロン(DHT)、及びアンドロステンジオン(A−dione)からなる群より選択される少なくとも1種であり、
好ましくは、該エストロゲンがエストロン(E1)及びエストラジオール(E2)からなる群より選択される少なくとも1種であり、
好ましくは、該糖質コルチコイドがコルチゾール(F)である、
〔1〕又は〔2〕記載の方法。
〔4〕前記溶媒が、好ましくは有機溶媒であり、より好ましくはエーテル類である、〔2〕又は〔3〕記載の方法。
〔5〕好ましくは、前記被験体のSSLを採取することをさらに含む、〔1〕〜〔4〕のいずれか1項記載の方法。
〔6〕〔1〕〜〔5〕のいずれか1項記載の方法で調製したステロイドホルモンを定量することを含む、SSL中ステロイドホルモンの定量方法。
〔7〕好ましくは、前記定量がLC−MS測定により行われる、〔6〕記載の方法。
〔8〕好ましくは、前記LC−MS測定の前に、前記ステロイドホルモンの誘導体を調製することをさらに含む、〔7〕記載の方法。
〔9〕好ましくは、前記ステロイドホルモンがアンドロゲン、プロゲステロン、又は糖質コルチコイドであり、前記誘導体がエステル誘導体である、〔8〕記載の方法。
〔10〕好ましくは、前記ステロイドホルモンがエストロゲンであり、前記誘導体がペンタハロゲン化ベンジル誘導体又はペンタハロゲン化ベンゾイル誘導体である、〔8〕記載の方法。
〔11〕好ましくは、前記ペンタハロゲン化ベンジル誘導体又はペンタハロゲン化ベンゾイル誘導体のフルオロピリジンエーテル誘導体又はエステル誘導体を調製することをさらに含む、〔10〕記載の方法。
〔12〕〔6〕〜〔11〕のいずれか1項記載の方法により、被験体から採取したSSL中のステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の皮膚特性の解析方法。
〔13〕好ましくは、前記SSL中ステロイドホルモン量に基づいて前記被験体の皮膚特性を評価することをさらに含む、〔12〕記載の方法。
〔14〕好ましくは、前記SSL中ステロイドホルモン量の変化に基づいて前記被験体の皮膚特性を評価することをさらに含む、〔12〕記載の方法。
〔15〕好ましくは、前記ステロイドホルモンがアンドロゲンであり、前記被験体の皮膚特性が、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量、メラニン量、紅班量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、〔12〕〜〔14〕のいずれか1項記載の方法。
〔16〕好ましくは以下をさらに含む、〔15〕記載の方法:
前記アンドロゲン量が高い場合、前記被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量は高いと判断し、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断すること;
前記アンドロゲン量が低い場合、前記被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量は低いと判断し、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断すること;
前記アンドロゲン量が増加した場合、前記被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量の増加を判断又は予測し、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下を判断又は予測すること;あるいは、
前記アンドロゲン量が減少した場合、前記被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量の低下を判断又は予測し、一方、該被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加を判断又は予測すること。
〔17〕好ましくは、前記ステロイドホルモンがプロゲステロンであり、前記被験体の皮膚特性が、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量、メラニン量、紅班量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、〔12〕〜〔14〕のいずれか1項記載の方法。
〔18〕好ましくは以下をさらに含む、〔17〕記載の方法:
前記プロゲステロン量が高い場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量は低いと判断すること;
前記プロゲステロン量が低い場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量は高いと判断すること;
前記プロゲステロン量が増加した場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加を判断又は予測し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量の低下を判断又は予測すること;あるいは、
前記プロゲステロン量が減少した場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下を判断又は予測し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量の増加を判断又は予測すること。
〔19〕好ましくは、前記ステロイドホルモンがエストロゲンであり、前記被験体の皮膚特性が、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量、メラニン量、紅班量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、〔12〕〜〔14〕のいずれか1項記載の方法。
〔20〕好ましくは以下をさらに含む、〔19〕記載の方法:
前記エストロゲン量が高い場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量は低いと判断すること;
前記エストロゲン量が低い場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量は高いと判断すること;
前記エストロゲン量が増加した場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加を判断又は予測し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量の低下を判断又は予測すること;あるいは、
前記エストロゲン量が減少した場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下を判断又は予測し、一方、該被験体の皮脂量、TEWL、メラニン量及び紅班量の増加を判断又は予測すること。
〔21〕好ましくは、前記ステロイドホルモンが糖質コルチコイドであり、前記被験体の皮膚特性が、角層水分量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、〔12〕〜〔14〕のいずれか1項記載の方法。
〔22〕好ましくは以下をさらに含む、〔21〕記載の方法:
前記糖質コルチコイド量が高い場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHは低いと判断すること;
前記糖質コルチコイド量が低い場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHは高いと判断すること;
前記糖質コルチコイド量が増加した場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHの低下を判断又は予測すること;あるいは、
前記糖質コルチコイド量が減少した場合、前記被験体の角層水分量及び皮膚pHの増加を判断又は予測すること。
〔23〕〔6〕〜〔11〕のいずれか1項記載の方法により、被験体から採取したSSL中のステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の血中ステロイドホルモン量の解析方法。
〔24〕好ましくは、前記SSL中のステロイドホルモン量の変化に基づいて前記被験体の血中ステロイドホルモン量の変化を解析することをさらに含む、〔23〕記載の方法。
〔25〕好ましくは、前記ステロイドホルモンが、アンドロゲン及びプロゲステロンからなる群より選択される少なくとも1種である、〔23〕又は〔24〕記載の方法。
以下、実施例に基づき本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
以下の実施例において、ステロイドホルモンを下記の略号で表す。
DHEA;デヒドロエピアンドロステロン
T;テストステロン
DHT;ジヒドロテストステロン
A−dione;アンドロステンジオン
P4;プロゲステロン
F;コルチゾール
E1;エストロン
E2;エストラジオール
試験例1 SSL中ステロイドホルモンの定量
(1)被験者
健常男性及び健常女性(20〜59歳、BMI:18.5以上5.0未満)80名を被験者とした。被験者は、予め皮膚科医により皮膚に異常が無いことを確認した。
(2)SSLの採取
ステロイドホルモン測定の妨害となるような脂溶性物質をあらかじめ除去するため、あぶら取りフィルム(3M社)をクロロホルム/メタノール溶液に浸漬した。浸漬後のあぶら取りフィルムは十分に乾燥させた。該あぶら取りフィルムを用いて、各被験者の全顔からSSLを回収し、精密天びんで質量を測定し、SSLの質量(SSL回収後のあぶら取りフィルムの質量−SSL回収前のあぶら取りフィルムの質量)を求めた。該あぶら取りフィルムはガラスバイアルに移し、−80℃で保存した。
(3)SSLからのステロイドホルモンの抽出
本手順は、株式会社あすか製薬メディカルに委託して実施した。あぶら取りフィルム をハサミで細かく切断し試験管に入れ、内部標準(DHEA−133(ISOSciences)400pg、T−133(Sigma−Aldrich)600pg、DHT−133(ISOSciences)200pg、A−dione−133(ISOSciences)400pg、P4−133(林純薬工業株式会社)400pg、F−d4(CDN Isotopes)2000ng、E1−134(林純薬工業株式会社)100pg、及びE2−134(林純薬工業株式会社))10pgを添加した後、4mLのメチル−t−ブチルエーテル(MTBE、Sigma−Aldrich)でステロイドホルモンを抽出した。抽出後、MTBEを留去し、得られた残留物に2mLのヘキサンと0.5mLのアセトニトリルを加えて振盪し、アセトニトリル層を分取し留去した。残留物を1mLのメタノールに溶解し、SSL由来ステロイドホルモンを含むサンプル溶液を得た。得られたサンプル溶液は、それぞれDHEA、T、DHT、A−dione、P4及びFの測定用と、E1及びE2の測定用に2等分した。
(4)DHEA、T、DHT、A−dione、P4及びFの定量
本測定は、特許第4634913号(「ステロイドの測定方法」)に記載される方法に従って実施した。(3)で得られたDHEA、T、DHT、A−dione、P4及びFの測定用のサンプル溶液に1mLの精製水を加えて希釈し、Oasis MAXカートリッジ(ウォーターズ)に負荷した。カートリッジを1mLの精製水、1mLの精製水/メタノール/酢酸水溶液(55:45:1,v/v/v)、及び1mLの精製水/ピリジン水溶液(100:1,v/v)で順次洗浄後、1mLのメタノール/ピリジン溶液(100:1,v/v)でサンプルを溶出し、得られた溶出物から溶離液を留去した。残留物に0.05mLのピコリン酸エステル誘導体化試薬(40mgのピコリン酸(東京化成工業)、80mgの2−メチル−6−ニトロ安息香酸無水物(MNBA、東京化成工業)及び20mgの4−ジメチルアミノピリジン(DMAP)を含むアセトニトリル溶液1mL)、及び0.01mLのトリエチルアミン(TEA、富士フィルム和光純薬株式会社)を加え、ステロイドのピコリン酸エステル誘導体化反応を室温で30分間行った。反応液を0.5mLの酢酸エチル/ヘキサン/酢酸溶液(15:35:1,v/v/v)で希釈後、InertSep SIカートリッジ(ジーエルサイエンス)に負荷した。カートリッジを1mLのヘキサン及び2mLの酢酸エチル/ヘキサン溶液(3:7,v/v)で順次洗浄後、2.5mLのアセトン/ヘキサン溶液(7:3,v/v)でサンプルを溶出した。
得られた溶出物から溶離液を留去し、残留物を0.1mLの精製水/アセトニトリル水溶液(3:2,v/v)に溶解した。得られた溶液を用いて、LC−MS/MS[質量分析計:API4000、UHPLC:Nexera UHPLC system、分析カラム:Kinetex C18(1.7μm,2.1×150mm)、カラム温度:50℃、流速:0.5mL/min、移動相:0.1%ギ酸水溶液−アセトニトリルグラジエント分析]によりDHEA、T、DHT、A−dione、P4及びFを測定した。LC−MS/MSの測定値から、それぞれの内部標準に基づく検量線に従って、DHEA、T、DHT、A−dione、P4、及びFの量をそれぞれ定量した。得られた値を(2)で測定したSSLの質量で除した値を、SSL中のDHEA、T、DHT、A−dione、P4及びFの量として取得した。
(5)E1及びE2の定量
本測定は、特許第6041125号(「エストロゲンの超高感度測定法」)に記載される方法に従って実施した。(3)で得られたE1及びE2の測定用のサンプル溶液に1mLの精製水を加えて希釈し、Oasis MAXカートリッジ(ウォーターズ)に負荷した。カートリッジを1mLの精製水/酢酸水溶液(100:1,v/v)、1mLの精製水/アセトニトリル水溶液(7:3,v/v)、1mLの1mol/L水酸化ナトリウム溶液、3mLのメタノール、1mLの精製水/酢酸水溶液(100:1,v/v)、及び1mLのメタノール/精製水/ピリジン水溶液(60:40:1,v/v/v)で順次洗浄後、1mLのメタノール/精製水/ピリジン水溶液(90:10:1,v/v/v)でサンプルを溶出し、得られた溶出物から溶離液を留去した。残留物にペンタフルオロピリジン(Alfa Aesar)0.05mL、アセトニトリル0.1mL及びTEA0.02mLを加え、ステロイドのテトラフルオロピリジンエーテル誘導体化反応を室温で20分間行った。
反応物から液体を留去し、得られた残留物(E1−Tfpy及びE2−Tfpyを含む)に2−ヒドラジノ−1−メチルピリジン(HMP0.05mg、あすか製薬メディカル)、トリフルオロ酢酸(富士フィルム和光純薬株式会社)0.01mL及びアセトニトリル0.14mLを加え、室温で1時間反応させ残留物中のE1−TfpyをHMP誘導体化した。得られた反応物から液体を留去し、残留物を0.5mLのメタノールに溶解、さらに0.5mLの精製水で希釈し、Oasis WCXカートリッジ(ウォーターズ)に負荷した。カートリッジを1mLの0.1mol/Lリン酸二水素カリウム水溶液、2mLの精製水及び1mLの精製水/アセトニトリル水溶液(3:2,v/v)で順次洗浄後、1mLのメタノールでE2−Tfpy画分を溶出した。E2−Tfpy溶出後のカートリッジを2mlのアセトニトリル、0.5mLの精製水及び1mLのメタノール/精製水/ギ酸水溶液(65:35:2,v/v/v)水溶液で洗浄後、1mLのメタノール/ギ酸溶液(50:1,v/v)でE1誘導体(E1−TfpyHMP)画分を溶出した。それぞれの画分から溶離液を留去した。
E2−Tfpy画分の残留物に0.05mLのフザリン酸エステル誘導体化試薬(アセトニトリル溶液1mLに40mgのフザリン酸(Chem−Impex International,Inc.)、80mgのMNBA及び20mgのDMAPを溶解)及び0.01mLのTEAを加え、E2−Tfpyのフザリン酸エステル誘導体化反応を室温で30分間行った。反応液を0.5mLのヘキサン/酢酸溶液(50:1,v/v)で希釈後、InertSep SIカートリッジに負荷した。カートリッジを1mLのヘキサン及び2mLの酢酸エチル/ヘキサン溶液(3:17,v/v)で順次洗浄後、2.5mLの酢酸エチル/ヘキサン溶液(9:11,v/v)でE2誘導体(E2−TfpyFU)を溶出し、溶出物から溶離液を留去した。
E1−TfpyHMPを含む残留物は、0.1mLのアセトニトリル/精製水水溶液(7:3,v/v)に溶解した。E2−TfpyFUを含む残留物は、0.1mLのアセトニトリル/精製水水溶液(4:1,v/v)に溶解した。得られた溶液を用いて、LC−MS/MSによりE1及びE2を測定した。E1のLC−MS/MS測定は[質量分析計:API5000、UHPLC:Agilent 1290 Infinity LC system、1次元目分析カラム:Cortex C18(1.6μm,2.1×50mm)、2次元目分析カラム:Luna Omega PS C18(1.6μm,2.1×50mm)、カラム温度:60℃、流速:0.5mL/min、1次元目移動相:0.1%ギ酸水溶液−メタノールグラジエント分析、2次元目移動相:20mMギ酸アンモニウム水溶液−アセトニトリルグラジエント分析]の条件で実施した。E2のLC−MS/MS測定は[質量分析計:API5000、UHPLC:Agilent 1290 Infinity LC system、1次元目分析カラム:Capcellcore PFP(2.7μm,2.1×50mm)、2次元目分析カラム:Cortex C18(1.6μm,2.1×150mm)、カラム温度:60℃、流速:0.5mL/min、1次元目移動相:0.1%ギ酸水溶液−アセトニトリルグラジエント分析、2次元目移動相:0.1%ギ酸水溶液−アセトニトリルグラジエント分析で実施]の条件で実施した。得られたLC−MS/MSの測定値から、それぞれの内部標準に基づく検量線に従って、E1及びE2の量をそれぞれ定量した。得られた値を(2)で測定したSSLの質量で除した値を、SSL中のE1及びE2の量として取得した。
(6)結果
SSLを採取した全被験者で、8種のステロイドホルモン(DHEA、T、DHT、A−dione、P4、F、E1及びE2)の全てを検出及び定量することができた。各ステロイドホルモンの量の全被験者間での平均値と標準偏差を表1に示す。表1の結果より、E1とE2の量は少ないものの、DHEA、T、DHT、A−dione、P4、FはSSL中に豊富に存在していることが明らかとなった。
試験例2 SSL中ステロイドホルモン量と皮膚特性との関連
試験例1の被験者集団において、SSL採取と同日に皮膚特性についての各種測定を実施した。皮膚特性の測定では、最初に、Sebumeter SM815(Courage + Khazaka electronic)を用いて洗顔4時間以上経過した額と頬のカジュアル皮脂量を測定した。その後、洗顔を実施し、馴化を20分間実施した後に、頬部において、Tewameter TM300(Courage + Khazaka electronic)で経皮水分蒸散量を、Corneometer CM825(Courage + Khazaka electronic)で角層水分量を、Skin−pH−Meter PH905(Courage + Khazaka electronic)で皮膚pHを、Mexameter MX18(Courage + Khazaka electronic)でメラニンインデックス及びエリスマインデックスを、それぞれ測定した。さらに洗顔60分後に、Sebumeter SM815を用いて額と頬部の回復皮脂量を測定した。得られた各種皮膚特性値と試験例1で測定したSSL中の各種ステロイドホルモン量との相関をピアソンの相関解析により解析した。結果を表2に示す。
表2の結果より、DHEA、T、DHT、A−dione、P4、Fと各種皮膚特性の間には、統計学的に有意な相関性が複数確認された。アンドロゲン(DHEA、T、DHT、及びA−dione)は主に皮脂量、経皮水分蒸散量、メラニンインデックス及びエリスマインデックスと正相関を示し、一方、角層水分量及びpHと負相関を示した。プロゲステロン(P4)は、角層水分量及びpHと正相関を示し、一方、皮脂量、経皮水分蒸散量、メラニンインデックス及びエリスマインデックスと負相関を示した。コルチゾール(F)は、角層水分量及びpHと負相関を示した。エストロゲン(E1及びE2)は、角層水分量及びpHと正相関を示し、皮脂量、経皮水分蒸散量、メラニンインデックス及びエリスマインデックスと負相関を示した。
試験例3 SSL中ステロイドホルモン量と血中ステロイドホルモン量との関連
試験例1の被験者集団から、SSL採取と同日に腕より血液3mLを採取した。採取した血液から遠心分離機により血清を分離し、解析まで−80℃で保存した。得られた血清サンプルから、T及びP4の血中濃度を、ELISAによる測定キット(Cayman)を用いて添付のプロトコルに従い定量した。T及びP4について、血中濃度と、試験例1で測定したSSL中濃度との間の相関性を解析した。T及びP4の血中及びSSL中濃度をプロットした結果を図1に示す。T及びP4について、SSL中濃度と血中濃度との間に統計的に有意な正の相関がみられた。

Claims (14)

  1. 被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを分離することを含む、ステロイドホルモンの調製方法。
  2. 前記分離が、前記皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを溶媒抽出することを含む、請求項1記載の方法。
  3. 前記ステロイドホルモンが、アンドロゲン、プロゲステロン、エストロゲン、及び糖質コルチコイドからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項1又は2記載の方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項記載の方法で調製したステロイドホルモンを定量することを含む、皮膚表上脂質中ステロイドホルモンの定量方法。
  5. 請求項4記載の方法により、被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の皮膚特性の解析方法。
  6. 前記皮膚表上脂質中ステロイドホルモン量に基づいて前記被験体の皮膚特性を評価することをさらに含む、請求項5記載の方法。
  7. 前記皮膚表上脂質中ステロイドホルモン量の変化に基づいて前記被験体の皮膚特性を評価することをさらに含む、請求項5記載の方法。
  8. 前記ステロイドホルモンがアンドロゲンであり、前記被験体の皮膚特性が、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量、メラニン量、紅班量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項5〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記ステロイドホルモンがプロゲステロンであり、前記被験体の皮膚特性が、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量、メラニン量、紅班量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項5〜7のいずれか1項記載の方法。
  10. 前記ステロイドホルモンがエストロゲンであり、前記被験体の皮膚特性が、皮脂量、角層水分量、経皮水分蒸散量、メラニン量、紅班量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項5〜7のいずれか1項記載の方法。
  11. 前記ステロイドホルモンが糖質コルチコイドであり、前記被験体の皮膚特性が、角層水分量及び皮膚pHからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項5〜7のいずれか1項記載の方法。
  12. 請求項4記載の方法により、被験体から採取した皮膚表上脂質中のステロイドホルモンを定量することを含む、被験体の血中ステロイドホルモン量の解析方法。
  13. 前記皮膚表上脂質中のステロイドホルモン量の変化に基づいて前記被験体の血中ステロイドホルモン量の変化を解析することをさらに含む、請求項12記載の方法。
  14. 前記ステロイドホルモンが、アンドロゲン及びプロゲステロンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項12又は13記載の方法。
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