JP2020143715A - 車両用駆動伝達装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】2つのギヤの双方に係合部材を係合させることで2つの車輪の双方の回転を規制する構成のパーキングロック機構を備える場合に、コストの低減及び省スペース化を図ることが可能な車両用駆動伝達装置を実現する。【解決手段】パーキングロック機構80は、第3軸A3回りに揺動して第1軸A1上に配置される第1ギヤ61に係合又は係合解除される第1係合部材81と、第4軸A4回りに揺動して第2軸A2上に配置される第2ギヤ62に係合又は係合解除される第2係合部材82と、第1係合部材81と第2係合部材82とを第5軸A5回りに相対回転可能に連結する連結部83と、を備える。第2軸A2に対して第1軸A1が配置される側を第1側X1とし、第1側X1とは反対側を第2側X2として、第3軸A3は、第5軸A5より第1側X1に配置され、第4軸A4は、第5軸A5より第2側X2に配置される。【選択図】図4

Description

本発明は、パーキングロック機構を備えた車両用駆動伝達装置に関する。
パーキングギヤとして機能する2つのギヤの双方に係合部材を係合させることで、2つの車輪の双方の回転を規制する構成のパーキングロック機構を備えた車両用駆動伝達装置の一例が、特開2017−115965号公報(特許文献1)に開示されている。以下、背景技術の説明において括弧内に示す符号は特許文献1のものである。特許文献1の2モータ車両駆動装置(A)は、左右の減速機(2L,2R)のそれぞれの入力歯車軸(23)に、パーキングギヤ(41)を設けている。そして、特許文献1のパーキングロック機構(40)は、2つのパーキングギヤ(41)のそれぞれの凹部(41a)にパーキングポール(42)の凸部(42a)を係合させることで、左右の前輪(52)の双方の回転を規制するように構成されている。なお、特許文献1の段落0050及び図5等に記載されているように、このパーキングロック機構(40)では、パーキングポール(42)を駆動する駆動装置を、パーキングカム(44c)及びパーキングロッド(44)を用いて構成しており、このような駆動装置を2つのパーキングポール(42)のそれぞれに対応して設けることで、2つのパーキングギヤ(41)の双方にパーキングポール(42)を係合させることを可能としている。
特開2017−115965号公報
このように、特許文献1の構成では、2つのパーキングポールを駆動するために2つの駆動装置が必要となる。そのため、コストが増大しやすく、また、駆動装置を2つ配置するためのスペースを確保する必要もあり、車両用駆動伝達装置が大型化するおそれもある。
そこで、2つのギヤの双方に係合部材を係合させることで2つの車輪の双方の回転を規制する構成のパーキングロック機構を備える場合に、コストの低減及び省スペース化を図ることが可能な車両用駆動伝達装置の実現が望まれる。
本開示に係る車両用駆動伝達装置は、第1車輪に連動して回転するように前記第1車輪に駆動連結される第1回転部材と、第2車輪に連動して回転するように前記第2車輪に駆動連結される第2回転部材と、前記第1回転部材に一体的に連結される第1ギヤと、前記第2回転部材に一体的に連結される第2ギヤと、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤに係合して前記第1回転部材及び前記第2回転部材の回転を規制するパーキングロック機構と、を備え、前記第1ギヤは、第1軸上に配置され、前記第2ギヤは、前記第1軸に平行な第2軸上に配置され、前記パーキングロック機構は、第3軸回りに揺動して前記第1ギヤに係合又は係合解除される第1係合部材と、第4軸回りに揺動して前記第2ギヤに係合又は係合解除される第2係合部材と、前記第1係合部材と前記第2係合部材とを第5軸回りに相対回転可能に連結する連結部と、を備え、前記第3軸、前記第4軸、及び前記第5軸は、互いに平行に配置され、前記第3軸及び前記第4軸は、前記第1軸及び前記第2軸に対する位置が固定され、前記第2軸に対して前記第1軸が配置される側を第1側とし、前記第1側とは反対側を第2側として、前記第3軸は、前記第5軸より前記第1側に配置され、前記第4軸は、前記第5軸より前記第2側に配置されている。
この構成によれば、第3軸と第4軸とが第5軸に対して互いに反対側に配置されているため、第1係合部材の第3軸回りの回転に連動して、第2係合部材が、第4軸回りに、第1係合部材の回転方向とは反対方向に回転するように、第1係合部材と第2係合部材とが第5軸の連結部において連結される。よって、第1係合部材の揺動と第2係合部材の揺動とを連動させることができる。そして、第1係合部材と第2係合部材とのいずれか一方を揺動させることで、第1係合部材と第2係合部材との双方を揺動させ、第1係合部材が第1ギヤに係合すると共に第2係合部材が第2ギヤに係合したロック状態と、第1係合部材の第1ギヤに対する係合が解除されると共に第2係合部材の第2ギヤに対する係合が解除された非ロック状態とを切り替えることができる。すなわち、第1係合部材及び第2係合部材のそれぞれに対応して駆動装置を設ける必要はなく、第1係合部材と第2係合部材とのいずれか一方を駆動する駆動装置によって、ロック状態と非ロック状態とを切り替えることができる。よって、第1係合部材及び第2係合部材のそれぞれに対応して駆動装置を設ける場合に比べて、コストを低減することや駆動装置の配置スペースを小さく抑えることが可能となる。
車両用駆動伝達装置の更なる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
実施形態に係る車両用駆動伝達装置の一部の断面図 実施形態に係る車両用駆動伝達装置の概略構成を示す模式図 実施形態に係る車両用駆動伝達装置の各部品の軸方向視での配置関係を示す図 実施形態に係るロック状態のパーキングロック機構を示す図 実施形態に係る非ロック状態のパーキングロック機構を示す図 実施形態に係るパーキングロック機構の連結部の構成を示す図 その他の実施形態に係るパーキングロック機構の連結部の構成を示す図 その他の実施形態に係るロック状態のパーキングロック機構を示す図
車両用駆動伝達装置の実施形態について、図面を参照して説明する。以下の説明における各部材についての方向は、それらが車両用駆動伝達装置に組み付けられた状態での方向を表す。また、各部材についての寸法、配置方向、配置位置等に関する用語は、誤差(製造上許容され得る程度の誤差)による差異を有する状態を含む概念である。
本明細書では、「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力(トルクと同義)を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材(例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等)が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置(例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等)が含まれていてもよい。
但し、遊星歯車ユニットの各回転要素について「駆動連結」という場合には、当該遊星歯車ユニットが備える3つ以上の回転要素に関して互いに他の回転要素を介することなく駆動連結されている状態を指すものとする。ここで、遊星歯車ユニットは、キャリヤと、キャリヤに支持されたピニオンギヤに噛み合うサンギヤと、キャリヤに支持されたピニオンギヤに噛み合うリングギヤと、を備える遊星歯車機構の構成単位である。すなわち、1つの遊星歯車機構(後述する第1遊星歯車機構30や第2遊星歯車機構40)は、1つの遊星歯車ユニットを用いて構成され、又は、互いに連結された複数の遊星歯車ユニットを用いて構成される。遊星歯車ユニットには、シングルピニオン型の遊星歯車ユニットと、ダブルピニオン型の遊星歯車ユニットと、が含まれる。
また、本明細書では、「回転電機」は、モータ(電動機)、ジェネレータ(発電機)、及び必要に応じてモータ及びジェネレータの双方の機能を果たすモータ・ジェネレータのいずれをも含む概念として用いている。また、本明細書では、2つの部材の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線に直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの部材の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを意味する。
車両用駆動伝達装置100は、第1回転電機10(第1車輪1の駆動力源の一例)の出力トルクを第1車輪1に伝達させると共に、第2回転電機20(第2車輪2の駆動力源の一例)の出力トルクを第2車輪2に伝達させて、車両(車両用駆動伝達装置100が搭載される車両、以下同様)を走行させる。すなわち、第1回転電機10は、第1車輪1の駆動力源となる回転電機であり、第2回転電機20は、第2車輪2の駆動力源となる回転電機である。ここで、第1車輪1及び第2車輪2は、左右一対の車輪である。
本実施形態の車両用駆動伝達装置100は、以下に述べる各構成を備えることで、軸方向Lにおける装置全体の小型化を図りつつ、軸方向Lに直交する方向における装置全体の大型化を抑制することが可能な駆動伝達装置となっている。そのため、例えば、荷室の下側や客室の下側の空間(車両のフロア下の空間)のように、鉛直方向の大きさが比較的限られた空間に車両用駆動伝達装置100を配置する場合であっても、荷室の容量や客室の容量を確保しやすくなっている。すなわち、この車両用駆動伝達装置100は、車両の後輪を駆動する後輪駆動ユニットとしても好適に用いることができ、この場合、第1車輪1及び第2車輪2は左右一対の後輪となる。但し、これに限らず、この車両用駆動伝達装置100は、車両の前輪を駆動する前輪駆動ユニットとして用いることもできる。この場合においても、軸方向Lに直交する方向における装置全体の大型化が抑制されていることにより、車両への搭載性が高いものとなっている。また、上記のように鉛直方向の大きさを小さくするのではなく、車両前後方向等、他の方向の大きさが小さくなるように、車両に対して車両用駆動伝達装置100を設置してもよい。なお、軸方向Lについては後述する。
図1及び図2に示すように、本実施形態の車両用駆動伝達装置100は、第1回転電機10と、第1回転電機10の回転を減速する第1遊星歯車機構30と、第1車輪1に駆動連結される第1出力部材3と、第1遊星歯車機構30による減速後の第1回転電機10の回転を第1出力部材3に伝達する第1ギヤ対51と、第2回転電機20と、第2回転電機20の回転を減速する第2遊星歯車機構40と、第2車輪2に駆動連結される第2出力部材4と、第2遊星歯車機構40による減速後の第2回転電機20の回転を第2出力部材4に伝達する第2ギヤ対52と、を備えている。図2に示すように、第1回転電機10と第1出力部材3との間の動力伝達経路と、第2回転電機20と第2出力部材4との間の動力伝達経路とは、互いに分離されている。よって、第2回転電機20は、第1回転電機10とは独立に回転可能に設けられる。そして、第1回転電機10の出力トルクは、第1車輪1及び第2車輪2のうちの第1車輪1のみに伝達され、第2回転電機20の出力トルクは、第1車輪1及び第2車輪2のうちの第2車輪2のみに伝達される。本実施形態では、第1回転電機10及び第2回転電機20として、互いに同じ出力特性を有する2つの回転電機を用いている。
車両用駆動伝達装置100は、更に、第1遊星歯車機構30と第1ギヤ対51との間で駆動力を伝達する第1伝動部材5と、第2遊星歯車機構40と第2ギヤ対52との間で駆動力を伝達する第2伝動部材6と、を備えている。第1伝動部材5及び第2伝動部材6のそれぞれは、軸方向Lに延びる円筒状に形成されている。すなわち、第1伝動部材5及び第2伝動部材6は、軸方向Lに沿うように配置される軸部材である。
車両用駆動伝達装置100は、更に、ケース9を備えている。ケース9には、第1回転電機10、第2回転電機20、第1遊星歯車機構30、第2遊星歯車機構40、第1出力部材3、第2出力部材4、第1ギヤ対51、第2ギヤ対52、第1伝動部材5、及び第2伝動部材6が収容されている。ここで、「収容する」とは、収容対象物の少なくとも一部を収容することを意味する。ケース9に収容される各収容対象物は、ケース9に固定され、又は、ケース9に対して回転可能に、軸受等を介してケース9に支持される。図1では、ケース9の図示を簡略化してケース9の一部のみを示しているが、本実施形態では、ケース9は、収容対象物を外側(軸方向Lに沿う軸方向視での外側)から囲む周壁部と、周壁部に囲まれて形成される空間を軸方向Lに区画する壁部と、を備えている。なお、この壁部は、周壁部から延びるように周壁部と一体的に形成されても、周壁部に固定される別部材であってもよい。
第1回転電機10は、ケース9に固定される第1ステータ12と、第1ステータ12に対して回転可能にケース9に支持される第1ロータ11と、を備えている。本実施形態では、第1回転電機10は、インナロータ型の回転電機であり、第1ロータ11は、第1ステータ12に対して径方向内側であって、径方向に沿った径方向視で第1ステータ12と重複する位置に配置されている。なお、ここでの径方向は、後述する第1軸A1を基準とする径方向である。第1ステータ12は、第1ステータコア12aと、第1ステータコア12aに巻装されるコイルと、を備えており、当該コイルにおける第1ステータコア12aから軸方向Lに突出する部分である第1コイルエンド部12bが、第1ステータコア12aに対して軸方向Lの両側に形成されている。第1ロータ11は、第1ロータ軸7と一体的に回転するように連結されている。第1ロータ軸7は、軸方向Lに延びる円筒状に形成されている。第1ロータ軸7は、第1ロータ11を軸方向Lに貫通して配置されており、第1ロータ11は、第1ロータ軸7の外周面に固定されている。
第2回転電機20は、ケース9に固定される第2ステータ22と、第2ステータ22に対して回転可能にケース9に支持される第2ロータ21と、を備えている。本実施形態では、第2回転電機20は、インナロータ型の回転電機であり、第2ロータ21は、第2ステータ22に対して径方向内側であって、径方向に沿った径方向視で第2ステータ22と重複する位置に配置されている。なお、ここでの径方向は、後述する第2軸A2を基準とする径方向である。第2ステータ22は、第2ステータコア22aと、第2ステータコア22aに巻装されるコイルと、を備えており、当該コイルにおける第2ステータコア22aから軸方向Lに突出する部分である第2コイルエンド部22bが、第2ステータコア22aに対して軸方向Lの両側に形成されている。第2ロータ21は、第2ロータ軸8と一体的に回転するように連結されている。第2ロータ軸8は、軸方向Lに延びる円筒状に形成されている。第2ロータ軸8は、第2ロータ21を軸方向Lに貫通して配置されており、第2ロータ21は、第2ロータ軸8の外周面に固定されている。なお、第1回転電機10及び第2回転電機20の一方又は双方が、アウタロータ型の回転電機であってもよい。
第1遊星歯車機構30は、第1回転電機10から伝達された回転を減速して、第1ギヤ対51に伝達するように構成される。本実施形態では、第1遊星歯車機構30は、1つの遊星歯車ユニット(ここでは、シングルピニオン型の遊星歯車ユニット)を用いて構成されている。よって、第1回転電機10から第1遊星歯車機構30に伝達された回転は、当該1つの遊星歯車ユニットのギヤ比に応じて定まる減速比で減速されて、第1ギヤ対51に伝達される。1つのシングルピニオン型の遊星歯車ユニットを用いて構成される遊星歯車機構を、シングルピニオン型の遊星歯車機構とすると、本実施形態では、第1遊星歯車機構30は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。なお、第1遊星歯車機構30を、2つ以上の遊星歯車ユニットを用いて構成してもよい。
具体的には、第1遊星歯車機構30は、第1回転電機10に駆動連結される第1サンギヤ31と、第1ギヤ対51に駆動連結される第1キャリヤ32と、ケース9に固定される第1リングギヤ33と、を備えている。第1キャリヤ32は、第1ピニオンギヤ34を支持している。これらの第1サンギヤ31、第1キャリヤ32、及び第1リングギヤ33は、1つの遊星歯車ユニットを構成しており、第1サンギヤ31は、当該遊星歯車ユニットが備える他の回転要素(具体的には、第1キャリヤ32及び第1リングギヤ33)を介することなく第1回転電機10に駆動連結され、第1キャリヤ32は、当該遊星歯車ユニットが備える他の回転要素(具体的には、第1サンギヤ31及び第1リングギヤ33)を介することなく、第1ギヤ対51に駆動連結されている。
本実施形態では、第1サンギヤ31は、第1回転電機10(具体的には、第1ロータ11)と一体的に回転するように連結されている。具体的には、第1サンギヤ31は、第1ロータ軸7における第1ロータ11に対して軸方向第2側L2に配置される部分(ここでは、第1ロータ軸7における軸方向第2側L2の端部)の外周面に形成されている。また、本実施形態では、第1キャリヤ32は、第1ギヤ対51が備えるギヤ(具体的には、後述する第3ギヤ51a)と一体的に回転するように連結されている。具体的には、第3ギヤ51aは、第1伝動部材5における第2回転電機20に対して軸方向第2側L2に配置される部分の外周面に形成されており、第1キャリヤ32は、第1伝動部材5と一体的に回転するように連結されている。なお、軸方向第2側L2については後述する。
第2遊星歯車機構40は、第2回転電機20から伝達された回転を減速して、第2ギヤ対52に伝達するように構成される。本実施形態では、第2遊星歯車機構40は、1つの遊星歯車ユニット(ここでは、シングルピニオン型の遊星歯車ユニット)を用いて構成されている。よって、第2回転電機20から第2遊星歯車機構40に伝達された回転は、当該1つの遊星歯車ユニットのギヤ比に応じて定まる減速比で減速されて、第2ギヤ対52に伝達される。本実施形態では、第2遊星歯車機構40は、第1遊星歯車機構30と同様に、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。なお、第2遊星歯車機構40を、2つ以上の遊星歯車ユニットを用いて構成してもよい。
具体的には、第2遊星歯車機構40は、第2回転電機20に駆動連結される第2サンギヤ41と、第2ギヤ対52に駆動連結される第2キャリヤ42と、ケース9に固定される第2リングギヤ43と、を備えている。第2キャリヤ42は、第2ピニオンギヤ44を支持している。これらの第2サンギヤ41、第2キャリヤ42、及び第2リングギヤ43は、1つの遊星歯車ユニットを構成しており、第2サンギヤ41は、当該遊星歯車ユニットが備える他の回転要素(具体的には、第2キャリヤ42及び第2リングギヤ43)を介することなく第2回転電機20に駆動連結され、第2キャリヤ42は、当該遊星歯車ユニットが備える他の回転要素(具体的には、第2サンギヤ41及び第2リングギヤ43)を介することなく、第2ギヤ対52に駆動連結されている。
本実施形態では、第2サンギヤ41は、第2回転電機20(具体的には、第2ロータ21)と一体的に回転するように連結されている。具体的には、第2サンギヤ41は、第2ロータ軸8における第2ロータ21に対して軸方向第1側L1に配置される部分(ここでは、第2ロータ軸8における軸方向第1側L1の端部)の外周面に形成されている。また、本実施形態では、第2キャリヤ42は、第2ギヤ対52が備えるギヤ(具体的には、後述する第5ギヤ52a)と一体的に回転するように連結されている。具体的には、第5ギヤ52aは、第2伝動部材6における第1回転電機10に対して軸方向第1側L1に配置される部分の外周面に形成されており、第2キャリヤ42は、第2伝動部材6と一体的に回転するように連結されている。なお、軸方向第1側L1については後述する。
本実施形態では、第1遊星歯車機構30と第1出力部材3との間の動力伝達経路には係合装置は設けられておらず、第1遊星歯車機構30の回転要素(ここでは、第1サンギヤ31及び第1キャリヤ32)は、第1出力部材3と常時連動して回転する。そして、本実施形態では、第1車輪1をロックするための第1ギヤ61が、第1キャリヤ32と一体的に回転するように連結されている。また、本実施形態では、第2遊星歯車機構40と第2出力部材4との間の動力伝達経路には係合装置は設けられておらず、第2遊星歯車機構40の回転要素(ここでは、第2サンギヤ41及び第2キャリヤ42)は、第2出力部材4と常時連動して回転する。そして、本実施形態では、第2車輪2をロックするための第2ギヤ62が、第2キャリヤ42と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態では、第1出力部材3は、第1車輪1と一体的に回転するように連結される。具体的には、車両には、第1車輪1と一体的に回転するように連結される第1駆動部材1a(第1ドライブシャフト)が設けられており、第1出力部材3は、第1駆動部材1aと一体的に回転するように連結される。また、本実施形態では、第2出力部材4は、第2車輪2と一体的に回転するように連結される。具体的には、車両には、第2車輪2と一体的に回転するように連結される第2駆動部材2a(第2ドライブシャフト)が設けられており、第2出力部材4は、第2駆動部材2aと一体的に回転するように連結される。
第1ギヤ対51は、第1遊星歯車機構30から伝達された回転を、第1出力部材3に伝達するように構成される。第1ギヤ対51は、平行軸歯車式のギヤ対である。ここで、平行軸歯車式のギヤ対とは、互いに平行な2つの軸に分かれて配置されて互いに噛み合うギヤ対(外歯ギヤの対)である。第1ギヤ対51は、互いに噛み合う第3ギヤ51a及び第4ギヤ51bを備えている。そして、第3ギヤ51aは、第1伝動部材5と一体的に回転するように連結され、第4ギヤ51bは、第1出力部材3と一体的に回転するように連結されている。上述したように、本実施形態では、第3ギヤ51aは、第1伝動部材5の外周面に形成されている。また、本実施形態では、第4ギヤ51bは、第1出力部材3の外周面に形成されている。具体的には、図1に示すように、第4ギヤ51bは、第1出力部材3における軸方向Lに隣接する部分(ここでは、軸受に支持される部分)よりも大径に形成された拡径部の外周面に形成されている。
第2ギヤ対52は、第2遊星歯車機構40から伝達された回転を、第2出力部材4に伝達するように構成される。第2ギヤ対52は、平行軸歯車式のギヤ対である。第2ギヤ対52は、互いに噛み合う第5ギヤ52a及び第6ギヤ52bを備えている。そして、第5ギヤ52aは、第2伝動部材6と一体的に回転するように連結され、第6ギヤ52bは、第2出力部材4と一体的に回転するように連結されている。上述したように、本実施形態では、第5ギヤ52aは、第2伝動部材6の外周面に形成されている。また、本実施形態では、第6ギヤ52bは、第2出力部材4の外周面に形成されている。具体的には、図1に示すように、第6ギヤ52bは、第2出力部材4における軸方向Lに隣接する部分(ここでは、軸受に支持される部分)よりも大径に形成された拡径部の外周面に形成されている。
本実施形態では、第3ギヤ51aは、第4ギヤ51bより小径に形成されている。すなわち、本実施形態では、第1ギヤ対51は、第1遊星歯車機構30から伝達された回転を減速して、第1出力部材3に伝達するように構成されている。また、本実施形態では、第5ギヤ52aは、第6ギヤ52bよりも小径に形成されている。すなわち、本実施形態では、第2ギヤ対52は、第2遊星歯車機構40から伝達された回転を減速して、第2出力部材4に伝達するように構成されている。
本実施形態では、第1遊星歯車機構30の減速比と第2遊星歯車機構40の減速比とが互いに等しくなるように、第1遊星歯車機構30及び第2遊星歯車機構40が構成されている。また、本実施形態では、第1ギヤ対51の減速比と第2ギヤ対52の減速比とが互いに等しくなるように、第1ギヤ対51及び第2ギヤ対52が構成されている。よって、本実施形態では、第1回転電機10から第1出力部材3までの減速比(すなわち、第1出力部材3の回転速度に対する第1回転電機10の回転速度の比)と、第2回転電機20から第2出力部材4までの減速比(すなわち、第2出力部材4の回転速度に対する第2回転電機20の回転速度の比)とが、互いに等しくなっている。
次に、本実施形態の車両用駆動伝達装置100における各部材の配置構成について説明する。図1及び図2に示すように、第1回転電機10及び第1遊星歯車機構30は、第1軸A1上に配置され、第2回転電機20及び第2遊星歯車機構40は、第2軸A2上に配置され、第1出力部材3及び第2出力部材4は、第6軸A6上に配置されている。第1遊星歯車機構30は、第1回転電機10に対して後述する軸方向第2側L2に配置され、第2遊星歯車機構40は、第2回転電機20に対して後述する軸方向第1側L1に配置されている。第1軸A1上には、更に、第1伝動部材5が配置され、第2軸A2上には、更に、第2伝動部材6が配置されている。これらの第1軸A1、第2軸A2、及び第6軸A6は、互いに平行であって互いに異なる軸(仮想軸)である。
上記のように各部材が配置されるため、第1遊星歯車機構30は、第1回転電機10と同軸に配置され、第1出力部材3は、第1回転電機10とは別軸に配置されている。第1伝動部材5は、第1回転電機10と同軸に配置されている。また、第2回転電機20は、第1回転電機10とは別軸に配置され、第2遊星歯車機構40は、第2回転電機20と同軸に配置され、第2出力部材4は、第2回転電機20とは別軸に配置されている。第2伝動部材6は、第2回転電機20と同軸に配置されている。そして、第1出力部材3と第2出力部材4とは、同軸に配置されている。本明細書では、第1軸A1、第2軸A2、及び第6軸A6に平行な方向(すなわち、これらの各軸の間で共通する軸方向)を、軸方向Lとしている。
第1ギヤ対51が備える第3ギヤ51aは、第1軸A1上に配置され、第1ギヤ対51が備える第4ギヤ51bは、第6軸A6上に配置されている。すなわち、平行軸歯車式のギヤ対である第1ギヤ対51は、互いに平行な第1軸A1と第6軸A6との間での駆動力の伝達を、第1軸A1上に配置された第3ギヤ51aと第6軸A6上に配置された第4ギヤ51bとの噛み合いによって行う。また、第2ギヤ対52が備える第5ギヤ52aは、第2軸A2上に配置され、第2ギヤ対52が備える第6ギヤ52bは、第6軸A6上に配置されている。すなわち、平行軸歯車式のギヤ対である第2ギヤ対52は、互いに平行な第2軸A2と第6軸A6との間での駆動力の伝達を、第2軸A2上に配置された第5ギヤ52aと第6軸A6上に配置された第6ギヤ52bとの噛み合いによって行う。
図1に示すように、本実施形態では、第1遊星歯車機構30の外径は、第1回転電機10の外径より小さく、第2遊星歯車機構40の外径は、第2回転電機20の外径より小さい。本実施形態では、遊星歯車機構が備えるリングギヤの直径を、当該遊星歯車機構の外径とする。遊星歯車機構が複数の遊星歯車ユニットを用いて構成される場合において、遊星歯車機構が直径の異なる複数のリングギヤを備える場合には、最も大径に形成されたリングギヤの直径を、当該遊星歯車機構の外径とする。リングギヤの直径は、リングギヤの外径(リングギヤを構成する内周歯が内周面に形成された円筒状部材の外径)、リングギヤの歯底円の直径、又は、リングギヤの基準ピッチ円の直径等とすることができる。本実施形態では、リングギヤの外径を、リングギヤの直径としている。よって、第1リングギヤ33の外径が第1遊星歯車機構30の外径となり、第2リングギヤ43の外径が第2遊星歯車機構40の外径となる。
本実施形態では、第1回転電機10及び第2回転電機20は、インナロータ型の回転電機である。よって、第1ステータ12の外径が第1回転電機10の外径となり、第2ステータ22の外径が第2回転電機20の外径となる。本実施形態では、ステータコアの外径を、ステータの外径としている。よって、第1ステータコア12aの外径が第1回転電機10の外径となり、第2ステータコア22aの外径が第2回転電機20の外径となる。図3では、第1ステータコア12aの外径及び第2ステータコア22aの外径に加えて、第1ロータ11の外径及び第2ロータ21の外径を、実線で示している。
本実施形態では、第1遊星歯車機構30の外径(ここでは、第1リングギヤ33の外径)は、第2遊星歯車機構40の外径(ここでは、第2リングギヤ43の外径)と等しい。また、本実施形態では、第1回転電機10の外径(ここでは、第1ステータコア12aの外径)は、第2回転電機20の外径(ここでは、第2ステータコア22aの外径)と等しい。
図1及び図2に示すように、本実施形態では、第1回転電機10と第2回転電機20とは、それぞれの軸方向Lの配置領域が重複しないように配置されている。すなわち、第2回転電機20は、径方向に沿う径方向視で、周方向の全域で第1回転電機10と重複しないように配置されている。なお、ここでの径方向は、第1軸A1を基準とする径方向であり、ここでの周方向は、第1軸A1を基準とする周方向である。ここで、軸方向Lにおける第2回転電機20に対して第1回転電機10が配置される側を軸方向第1側L1とし、軸方向Lにおける軸方向第1側L1とは反対側を軸方向第2側L2とする。そして、本実施形態では、第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構40とは、軸方向Lにおける第1回転電機10と第2回転電機20との間において、互いの軸方向Lの配置領域が重複するように配置されている。すなわち、第2遊星歯車機構40は、径方向に沿う径方向視で、周方向の一部の領域で第1遊星歯車機構30と重複するように配置されている。なお、ここでの径方向は、第1軸A1を基準とする径方向であり、ここでの周方向は、第1軸A1を基準とする周方向である。
本実施形態では、第1遊星歯車機構30におけるギヤの噛み合い部と、第2遊星歯車機構40におけるギヤの噛み合い部とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複するように配置されている。なお、第1遊星歯車機構30におけるギヤの噛み合い部には、第1サンギヤ31と第1ピニオンギヤ34との噛み合い部と、第1リングギヤ33と第1ピニオンギヤ34との噛み合い部とが含まれる。また、第2遊星歯車機構40におけるギヤの噛み合い部には、第2サンギヤ41と第2ピニオンギヤ44との噛み合い部と、第2リングギヤ43と第2ピニオンギヤ44との噛み合い部とが含まれる。
このように、第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構40とを、軸方向Lにおける第1回転電機10と第2回転電機20との間において、互いの軸方向Lの配置領域が重複するように配置することで、第1回転電機10や第2回転電機20が比較的大径となる場合であっても、軸方向Lにおける装置全体の小型化を図りつつ、軸方向Lに直交する面内において第1軸A1と第2軸A2とを近づけて配置すること、すなわち、軸方向Lに直交する方向における装置全体の大型化を抑制することが可能となっている。具体的には、第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構40とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複するように配置されるため、第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構40とが軸方向Lの異なる領域に配置される場合に比べて、軸方向Lにおける装置全体の小型化を図ることができる。また、外径が比較的大きい第1回転電機10と第2回転電機20とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複しないように、第1遊星歯車機構30及び第2遊星歯車機構40を挟んで軸方向Lの互いに反対側に配置されるため、外径が比較的小さい第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構40とが径方向(第1軸A1又は第2軸A2を基準とする径方向)に干渉しない範囲内で、本実施形態では更に、第1回転電機10と第2伝動部材6とが当該径方向に干渉せず且つ第2回転電機20と第1伝動部材5とが当該径方向に干渉しない範囲内で、軸方向Lに直交する面内において第1軸A1と第2軸A2とを近づけて配置することができる。
本実施形態では、図3に示すように、第1回転電機10と第2回転電機20とが、軸方向Lに沿う軸方向視で互いに重複するように配置されている。具体的には、第1ステータ12と第2ステータ22とが、軸方向視で互いに重複するように配置されている。本実施形態では、更に、第1ステータ12と第2ロータ21とが、軸方向視で互いに重複し、第2ステータ22と第1ロータ11とが、軸方向視で互いに重複するように配置されている。本実施形態では、更に、第1ロータ11と第2ロータ21とが、軸方向視で互いに重複するように配置されている。
また、本実施形態では、第1回転電機10は、軸方向視で第2遊星歯車機構40と重複するように配置され、第2回転電機20は、軸方向視で第1遊星歯車機構30と重複するように配置されている。具体的には、第1ステータ12が、軸方向視で第2リングギヤ43(具体的には、第2リングギヤ43を構成する内周歯が内周面に形成された円筒状部材、以下同様)と重複するように配置されている。本実施形態では、更に、第1ロータ11が、軸方向視で第2リングギヤ43と重複するように配置されている。また、第2ステータ22が、軸方向視で第1リングギヤ33(具体的には、第1リングギヤ33を構成する内周歯が内周面に形成された円筒状部材、以下同様)と重複するように配置されている。本実施形態では、更に、第2ロータ21が、軸方向視で第1リングギヤ33と重複するように配置されている。
また、本実施形態では、図3に示すように、第1出力部材3と第2出力部材4とが、軸方向視で第1回転電機10及び第2回転電機20の双方と重複するように配置されている。すなわち、本実施形態では、第1出力部材3と第2出力部材4とが軸方向視で第1回転電機10及び第2回転電機20の双方と重複する程度に、軸方向Lに直交する面内において第6軸A6が第1軸A1及び第2軸A2に近づけて配置されており、これによっても、軸方向Lに直交する方向における装置全体の大型化が抑制されている。ここで、出力部材が「軸方向視で第1回転電機10及び第2回転電機20の双方と重複する」とは、出力部材の少なくとも一部である第1部分が、軸方向視で第1回転電機10と重複すると共に、出力部材の少なくとも一部である第2部分が、軸方向視で第2回転電機20と重複することを意味し、これらの第1部分と第2部分とは、共通部分を有していても有していなくてもよい。なお、図3では、第1出力部材3が備える第4ギヤ51bの基準ピッチ円と、第2出力部材4が備える第6ギヤ52bの基準ピッチ円とを、二点鎖線で示している。また、図3では、第1伝動部材5が備える第3ギヤ51aの基準ピッチ円と、第2伝動部材6が備える第5ギヤ52aの基準ピッチ円とを、実線で示している。
本実施形態では、第3ギヤ51aの基準ピッチ円の直径は、第5ギヤ52aの基準ピッチ円の直径と等しく、第4ギヤ51bの基準ピッチ円の直径は、第6ギヤ52bの基準ピッチ円の直径と等しい。よって、本実施形態では、図3に示すように、軸方向視での第1軸A1と第6軸A6との離間距離と、軸方向視での第2軸A2と第6軸A6との離間距離とが等しくなっている。そして、本実施形態では、第3ギヤ51aの基準ピッチ円の直径は、第1回転電機10の外径よりも小さく、第5ギヤ52aの基準ピッチ円の直径は、第2回転電機20の外径よりも小さい。よって、本実施形態では、第1出力部材3における少なくとも第4ギヤ51bと、第2出力部材4における少なくとも第6ギヤ52bとが、軸方向視で第1回転電機10及び第2回転電機20の双方と重複するように配置される。
図3に示すように、本実施形態では、更に、第6軸A6が、軸方向視で第1回転電機10及び第2回転電機20の双方(ここでは、第1ステータ12及び第2ステータ22の双方)と重複するように配置されている。よって、第1出力部材3における第4ギヤ51b以外の部分(具体的には、軸方向Lに延びる円筒状に形成されて、第1駆動部材1aが軸方向Lに挿入される部分)と、第2出力部材4における第6ギヤ52b以外の部分(具体的には、軸方向Lに延びる円筒状に形成されて、第2駆動部材2aが軸方向Lに挿入される部分)とが、軸方向視で第1回転電機10及び第2回転電機20の双方(少なくとも第1ステータ12及び第2ステータ22の双方)と重複するように配置されている。
図1及び図2に示すように、本実施形態では、第1ギヤ対51は、第2回転電機20に対して軸方向第2側L2に配置され、第2ギヤ対52は、第1回転電機10に対して軸方向第1側L1に配置されている。よって、本実施形態では、第1車輪1は、第1ギヤ対51に対して軸方向第2側L2に配置され、第2車輪2は、第2ギヤ対52に対して軸方向第1側L1に配置される。第1ギヤ対51及び第2ギヤ対52がこのように配置されるため、本実施形態では、第1伝動部材5は、第2回転電機20に対して径方向外側(第2軸A2を基準とする径方向の外側)において、第2回転電機20と軸方向Lの配置領域が重複するように配置されている。また、第2伝動部材6は、第1回転電機10に対して径方向外側(第1軸A1を基準とする径方向の外側)において、第1回転電機10と軸方向Lの配置領域が重複するように配置されている。このように、第1伝動部材5が配置される空間は、第2回転電機20と軸方向Lの配置領域が重複する空間であって、軸方向視で第1回転電機10や第1遊星歯車機構30と重複する空間であり、第2伝動部材6が配置される空間は、第1回転電機10と軸方向Lの配置領域が重複する空間であって、軸方向視で第2回転電機20や第2遊星歯車機構40と重複する空間である。そのため、軸方向Lにおける装置全体の寸法や、軸方向Lに直交する方向における装置全体の寸法に大きな影響を与えることなく、第1伝動部材5や第2伝動部材6を配置することが可能となっている。
なお、第1軸A1、第2軸A2、及び第6軸A6の各軸の軸方向視での位置関係(例えば、第6軸A6を周方向及び径方向の基準とした場合の第1軸A1及び第2軸A2の周方向及び径方向の位置)は、図3に例示する位置関係に限られず、任意に変更することが可能である。また、軸方向視で第1軸A1と第2軸A2とを結ぶ線分の、車両用駆動伝達装置100が車両に搭載された状態での鉛直方向に対する交差角も、任意に変更することが可能である。これらを変更することで、様々な車両搭載要求に対応することが可能となる。更には、車両用駆動伝達装置100が備える各部材の配置関係も適宜変更することが可能である。具体的には、本実施形態において軸方向視で互いに重複するように配置される2つの部材が、軸方向視で互いに重複しないように、軸方向視で互いに離間して配置される構成とすることができる。また、第1遊星歯車機構30と第2遊星歯車機構40とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複しないように、軸方向Lの互いに異なる領域に配置される構成とすることもできる。
次に、本実施形態の車両用駆動伝達装置100が備えるパーキングロック機構80の構成について説明する。車両用駆動伝達装置100は、第1回転部材71と、第2回転部材72と、第1ギヤ61と、第2ギヤ62と、パーキングロック機構80と、を備えている。第1回転部材71、第2回転部材72、第1ギヤ61、第2ギヤ62、及びパーキングロック機構80は、ケース9に収容されている。第1ギヤ61及び第2ギヤ62は、パーキングギヤとして機能するギヤである。第1ギヤ61及び第2ギヤ62は、互いに独立に回転可能に配置されている。上述したように、本実施形態では、車両用駆動伝達装置100は、更に、第1回転電機10、第2回転電機20、第1遊星歯車機構30、第2遊星歯車機構40、第1出力部材3、第2出力部材4、第1ギヤ対51、及び第2ギヤ対52等を備えている。
パーキングロック機構80は、第1ギヤ61及び第2ギヤ62に係合して第1回転部材71及び第2回転部材72の回転を規制する機構である。第1ギヤ61は、第1車輪1に連動して回転するように第1車輪1に駆動連結される第1回転部材71に、一体的に連結される。第1ギヤ61は、第1回転部材71と同軸に配置され、第1回転部材71と一体的に回転する。また、第2ギヤ62は、第2車輪2に連動して回転するように第2車輪2に駆動連結される第2回転部材72に、一体的に連結される。第2ギヤ62は、第2回転部材72と同軸に配置され、第2回転部材72と一体的に回転する。
第1回転部材71及び第2回転部材72の一方の回転のみが規制された状態では、第1車輪1及び第2車輪2の少なくとも一方の回転が許容され、第1回転部材71及び第2回転部材72の双方の回転が規制された状態で、第1車輪1及び第2車輪2の双方の回転が規制される。すなわち、パーキングロック機構80は、第1回転部材71及び第2回転部材72の双方の回転を規制することで、第1車輪1及び第2車輪2の双方の回転を規制する(すなわち、第1車輪1及び第2車輪2の双方をロックする)。
上述したように、本実施形態では、第1回転電機10と第1出力部材3との間の動力伝達経路(言い換えれば、第1回転部材71が設けられる動力伝達経路)と、第2回転電機20と第2出力部材4との間の動力伝達経路(言い換えれば、第2回転部材72が設けられる動力伝達経路)とが、互いに分離されている。そのため、本実施形態では、第1回転部材71及び第2回転部材72の一方の回転のみが規制された状態では、第1車輪1及び第2車輪2の一方の回転が規制され、第1車輪1及び第2車輪2の他方の回転が許容される。具体的には、第1回転部材71の回転が規制され、第2回転部材72の回転が許容される状態では、第1車輪1の回転が規制され、第2車輪2の回転が許容される。また、第1回転部材71の回転が許容され、第2回転部材72の回転が規制される状態では、第1車輪1の回転が許容され、第2車輪2の回転が規制される。
本実施形態では、第1車輪1の回転速度に対する第1回転部材71の回転速度の比と、第2車輪2の回転速度に対する第2回転部材72の回転速度の比とが、互いに等しくなっている。よって、本実施形態では、車両の停止中、第1車輪1の側から第1回転部材71に対して路面の勾配に応じて作用する路面勾配トルクと、第2車輪2の側から第2回転部材72に対して路面の勾配に応じて作用する路面勾配トルクとは、同程度の大きさのトルクとなる。すなわち、本実施形態では、第1ギヤ61及び第2ギヤ62は、同程度の大きさの路面勾配トルクが作用するように設けられている。上述したように、本実施形態では、第1ギヤ61は、第1キャリヤ32と一体的に回転するように連結され、第2ギヤ62は、第2キャリヤ42と一体的に回転するように連結されている。よって、本実施形態では、第1キャリヤ32が第1回転部材71であり、第2キャリヤ42が第2回転部材72である。
第1ギヤ61は、第1軸A1上に配置される。すなわち、第1軸A1は、第1ギヤ61が配置される軸であり、本実施形態では、第1回転電機10及び第1遊星歯車機構30が配置される軸と一致する。第2ギヤ62は、第1軸A1に平行な第2軸A2上に配置される。すなわち、第2軸A2は、第2ギヤ62が配置される軸であり、本実施形態では、第2回転電機20及び第2遊星歯車機構40が配置される軸と一致する。
図1〜図3に示すように、本実施形態では、第1ギヤ61と第2ギヤ62とは同径に形成されている。なお、第1ギヤ61及び第2ギヤ62はいずれも外歯のギヤであり、図3では、第1ギヤ61及び第2ギヤ62のそれぞれの歯先円を破線で示している。図3に示すように、本実施形態では、第1ギヤ61と第2ギヤ62とは、軸方向視で互いに重複しないように、軸方向視で互いに離間して配置されている。そして、本実施形態では、図1に示すように、第1ギヤ61と第2ギヤ62とは、互いの軸方向Lの配置領域が重複するように配置されている。
図4〜図6に示すように、パーキングロック機構80は、第3軸A3回りに揺動可能な第1係合部材81と、第4軸A4回りに揺動可能な第2係合部材82と、第1係合部材81と第2係合部材82とを第5軸A5回りに相対回転可能に連結する連結部83と、を備えている。これらの第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5は、互いに異なる軸(仮想軸)である。図6に示すように、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5は、互いに平行に配置されている。ここで、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5に平行な方向(すなわち、これらの各軸の間で共通する軸方向)を、第2対象方向Yとする。本実施形態では、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5は、第1軸A1及び第2軸A2と平行に配置されている。すなわち、本実施形態では、第2対象方向Yは、軸方向Lに平行な方向とされる。
第1係合部材81は、第3軸A3回りに揺動して第1ギヤ61に係合又は係合解除される。第1係合部材81が第1ギヤ61に係合した状態では、第1ギヤ61の回転が規制されることで、第1回転部材71の回転が規制される。第1係合部材81は、第1ギヤ61の第1歯溝61b(第1ギヤ61が備える第1ギヤ歯61aの間に形成される歯溝)に係合する第1係合部81a(爪部)を備えている。第1係合部81aが第1歯溝61bに係合することで、第1係合部材81が第1ギヤ61に係合し、第1係合部81aの第1歯溝61bに対する係合が解除されることで、第1係合部材81の第1ギヤ61に対する係合が解除される。第1係合部材81は、第1係合部81aが第1歯溝61bに係合する位置(図4に示す第1係合部材81の位置)と、第1係合部81aの第1歯溝61bに対する係合が解除される位置(図5に示す第1係合部材81の位置)とに、第3軸A3回りに揺動するように構成されている。
第2係合部材82は、第4軸A4回りに揺動して第2ギヤ62に係合又は係合解除される。第2係合部材82が第2ギヤ62に係合した状態では、第2ギヤ62の回転が規制されることで、第2回転部材72の回転が規制される。第2係合部材82は、第2ギヤ62の第2歯溝62b(第2ギヤ62が備える第2ギヤ歯62aの間に形成される歯溝)に係合する第2係合部82a(爪部)を備えている。第2係合部82aが第2歯溝62bに係合することで、第2係合部材82が第2ギヤ62に係合し、第2係合部82aの第2歯溝62bに対する係合が解除されることで、第2係合部材82の第2ギヤ62に対する係合が解除される。第2係合部材82は、第2係合部82aが第2歯溝62bに係合する位置(図4に示す第2係合部材82の位置)と、第2係合部82aの第2歯溝62bに対する係合が解除される位置(図5に示す第2係合部材82の位置)とに、第4軸A4回りに揺動するように構成されている。
図6に示すように、第1係合部材81は、ケース9に対して第3軸A3回りに揺動可能に、第1支持軸84を介してケース9に支持されている。第1支持軸84は、パーキングポールとしての第1係合部材81を揺動可能に支持するポールシャフトである。具体的には、第1支持軸84は、ケース9に形成された孔部に一部(ここでは、第2対象方向Yの端部)が挿入された状態で、第2対象方向Yに沿って配置されている。なお、この孔部は、ケース9に固定された別部材に形成されていてもよい。そして、第1支持軸84は、第1係合部材81を第2対象方向Yに貫通するように形成された第1貫通孔81bに、第1係合部材81を貫通するように挿入された状態で、第1係合部材81を揺動可能に支持している。第2対象方向Yに直交する面内における第1支持軸84のケース9に対する位置は固定されるため、第1支持軸84が配置される第3軸A3は、ケース9に対する位置が固定される。
また、図6に示すように、第2係合部材82は、ケース9に対して第4軸A4回りに揺動可能に、第2支持軸85を介してケース9に支持されている。第2支持軸85は、パーキングポールとしての第2係合部材82を揺動可能に支持するポールシャフトである。具体的には、第2支持軸85は、ケース9に形成された孔部に一部(ここでは、第2対象方向Yの端部)が挿入された状態で、第2対象方向Yに沿って配置されている。なお、この孔部は、ケース9に固定された別部材に形成されていてもよい。そして、第2支持軸85は、第2係合部材82を第2対象方向Yに貫通するように形成された第3貫通孔82bに、第2係合部材82を貫通するように挿入された状態で、第2係合部材82を揺動可能に支持している。第2対象方向Yに直交する面内における第2支持軸85のケース9に対する位置は固定されるため、第2支持軸85が配置される第4軸A4は、ケース9に対する位置が固定される。
図6に示すように、第1係合部材81と第2係合部材82とを第5軸A5回りに相対回転可能に連結する連結部83は、連結軸86を用いて構成されている。第1係合部材81における連結部83に配置される部分(言い換えれば、第1係合部材81における連結部83を構成する部分)には、第1係合部材81を第2対象方向Yに貫通するように第2貫通孔81cが形成され、第2係合部材82における連結部83に配置される部分(言い換えれば、第2係合部材82における連結部83を構成する部分)には、第2係合部材82を第2対象方向Yに貫通するように第4貫通孔82cが形成されている。連結軸86は、第2貫通孔81c及び第4貫通孔82cに、第1係合部材81及び第2係合部材82を貫通するように挿入された状態で、第1係合部材81と第2係合部材82とを相対回転可能に連結している。第2対象方向Yに直交する面内における連結軸86のケース9に対する位置は固定されず、第2対象方向Yに直交する面内における連結軸86のケース9に対する位置は、第1係合部材81及び第2係合部材82の揺動に伴い変化する。すなわち、連結軸86が配置される第5軸A5は、ケース9に対する位置が固定されない。なお、第1係合部材81及び第2係合部材82の揺動に伴い、第2対象方向Yに直交する面内において第2貫通孔81cと第4貫通孔82cとは相対移動するため、第2貫通孔81c及び第4貫通孔82cは、第1係合部材81及び第2係合部材82の揺動を妨げない内径や形状を有するように形成されている。
本実施形態では、図6に示すように、第2係合部材82における連結部83に配置される部分は、第1係合部材81を第2対象方向Yの両側から挟むように二股状に分かれており、第4貫通孔82cは、第2係合部材82における二股状に分かれた2つの部分のそれぞれに形成されている。このような構成とすることで、第1係合部材81が備える第1係合部81aと、第2係合部材82が備える第2係合部82aとを、第2対象方向Yにおける同じ或いは近い位置に配置することが容易となっている。なお、第1係合部材81における連結部83に配置される部分が、第2係合部材82を第2対象方向Yの両側から挟むように二股状に分かれており、第2貫通孔81cが、第1係合部材81における二股状に分かれた2つの部分のそれぞれに形成される構成とすることもできる。また、第1ギヤ61と第2ギヤ62とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複しないように、軸方向Lの互いに異なる領域に配置される場合等において、図7に示すように、第1係合部材81及び第2係合部材82のいずれもが二股状に分かれた部分を備えない構成とすることもできる。
上記のように、第3軸A3及び第4軸A4は、ケース9に対する位置が固定される。また、第1ギヤ61の回転軸である第1軸A1や、第2ギヤ62の回転軸である第2軸A2も、ケース9に対する位置が固定される。すなわち、第3軸A3及び第4軸A4は、第1軸A1及び第2軸A2に対する位置が固定されている。そして、図4〜図6に示すように、第2軸A2に対して第1軸A1が配置される側を第1側X1とし、第1側X1とは反対側を第2側X2として、第3軸A3は、第5軸A5より第1側X1に配置され、第4軸A4は、第5軸A5より第2側X2に配置されている。ここで、第1軸A1及び第2軸A2を含む平面を対象平面Pとし、対象平面Pに沿う方向(具体的には、対象平面Pに沿って第1軸A1に直交する方向)を第1対象方向Xとすると、第1側X1は、第1対象方向Xの一方側(第1対象方向Xにおける第2軸A2に対して第1軸A1が配置される側)であり、第2側X2は、第1対象方向Xの他方側(第1対象方向Xにおける第1側X1とは反対側)である。第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5は、対象平面Pに対して互いに同じ側に配置されている。また、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5は、第2対象方向Yに沿う方向視で、第1ギヤ61及び第2ギヤ62のいずれとも重複しない位置に配置されている。本実施形態では、対象平面Pが「第1軸及び第2軸を含む平面」に相当し、第1対象方向Xが「第1軸及び第2軸を含む平面に沿う方向」に相当する。
このように、第3軸A3は、第5軸A5より第1側X1に配置され、第4軸A4は、第5軸A5より第2側X2に配置されている。そのため、第1係合部材81と第2係合部材82とは、それぞれの揺動軸回りに互いに反対方向に回転するように連結部83において連結される。よって、第1係合部材81における第3軸A3より第1側X1の部分に第1係合部81aを設け、第2係合部材82における第4軸A4より第2側X2の部分に第2係合部82aを設けることで、第1係合部81aが第1ギヤ61に近づく側に第1係合部材81が揺動する場合には、第2係合部82aが第2ギヤ62に近づく側に第2係合部材82が揺動し(図4参照)、第1係合部81aが第1ギヤ61から離れる側に第1係合部材81が揺動する場合には、第2係合部82aが第2ギヤ62から離れる側に第2係合部材82が揺動する構成とすることができる(図5参照)。なお、本実施形態では、第1係合部材81における第1側X1の端部に、第1係合部81aが設けられ、第2係合部材82における第2側X2の端部に、第2係合部82aが設けられている。
このように第1係合部材81と第2係合部材82とが連結されるため、第1係合部材81のみを駆動することで、第1係合部材81が第1ギヤ61に係合すると共に第2係合部材82が第2ギヤ62に係合したロック状態(図4参照)と、第1係合部材81の第1ギヤ61に対する係合が解除されると共に第2係合部材82の第2ギヤ62に対する係合が解除された非ロック状態(図5参照)とを切り替えることが可能となっている。なお、第1係合部材81と第2係合部材82とは、互いに連動して揺動するため、第1係合部材81が第1ギヤ61に係合するタイミングと第2係合部材82が第2ギヤ62に係合するタイミングとを近づけやすくなっている。これにより、パーキングロック機構80を非ロック状態からロック状態に切り替えるに発生し得る車両の旋回挙動を小さく抑えることが可能となっている。
本実施形態では、図4及び図5に示すように、第5軸A5が、第1対象方向Xにおいて第1軸A1と第2軸A2との間に配置されている。図4及び図5に示す例では、第5軸A5は、第1対象方向Xにおいて第1軸A1と第2軸A2との間の中央位置或いはその近傍に配置されている。なお、本実施形態では、第2係合部材82の第1対象方向Xの長さを、第1係合部材81の第1対象方向Xの長さよりも長くしているが、第1係合部材81の第1対象方向Xの長さと、第2係合部材82の第1対象方向Xの長さとが等しい構成とすることもできる。この場合、第1係合部材81と第2係合部材82とを共通の部品とすることもできる。また、本実施形態では、図4及び図5に示すように、第3軸A3及び第4軸A4が、第1対象方向Xにおいて第1軸A1と第2軸A2との間に配置されている。
図4及び図5では省略しているが、後に参照する図8に示すように、第1軸A1を基準とする軸方向Lに沿う軸方向視で、第1ギヤ61の外周及び第2ギヤ62の外周の双方に外接する2本の共通外接線Tを定義することができる。ここで、共通外接線Tは、第1ギヤ61の外周及び第2ギヤ62の外周に共通する接線であって、第1ギヤ61及び第2ギヤ62が当該接線に対して互いに同じ側に配置される接線である。本実施形態では、軸方向視で、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5が、第1ギヤ61の外周及び第2ギヤ62の外周の双方に外接する2本の共通外接線Tに囲まれる領域の外側に配置されている。
図4及び図5に示すように、車両用駆動伝達装置100は、第1係合部材81を駆動する駆動装置として、押圧装置90を備えている。押圧装置90は、第1係合部材81における第3軸A3に対して第5軸A5側とは反対側の部分を、第1ギヤ61側に向けて押圧する装置である。第1係合部材81における第3軸A3に対して第5軸A5側とは反対側の部分は、第1係合部材81における第3軸A3より第1側X1の部分であり、本実施形態では、押圧装置90は、第1係合部材81における第1側X1の端部を押圧する。
本実施形態では、第1係合部材81は、付勢部材87によって、第1係合部81aが第1ギヤ61から離れる側(図4及び図5における反時計回り方向側)に付勢されている。よって、図4に示すように、押圧装置90による押圧力が第1係合部材81に作用すると、第1係合部81aが第1ギヤ61に係合する位置まで第1係合部材81が当該押圧力によって揺動し、これに伴い、第2係合部82aが第2ギヤ62に係合する位置まで第2係合部材82が揺動する。また、図5に示すように、押圧装置90による押圧が解除されると、第1係合部81aの第1ギヤ61に対する係合が解除される位置まで第1係合部材81が付勢部材87の付勢力によって揺動し、これに伴い、第2係合部82aの第2ギヤ62に対する係合が解除される位置まで第2係合部材82が揺動する。なお、本実施形態では、付勢部材87が第1支持軸84に装着されているが、第1係合部材81は、第2係合部材82の揺動に連動して揺動するため、付勢部材87を第2支持軸85に装着してもよい。この場合、第2係合部82aが第2ギヤ62から離れる側(図4及び図5における時計回り方向側)に第2係合部材82が付勢されることで、第1係合部81aが第1ギヤ61から離れる側に第1係合部材81が付勢される。
本実施形態では、押圧装置90は、パーキングロッド91と、カム部材92と、パーキングロッド91を進退移動させる(第1係合部材81に対して接近又は離間させる)アクチュエータ93と、を備えている。パーキングロッド91における第1係合部材81側の端部を先端部として、カム部材92は、パーキングロッド91の先端部側の部分に、先端部側に付勢された状態で支持されている。そして、アクチュエータ93は、例えばディテントプレート(ディテントレバー)を揺動させることで、パーキングロッド91を進退移動させる。なお、アクチュエータ93として、油圧アクチュエータや電動アクチュエータ等を用いることができる。
シフトレバーやシフトスイッチ等のレンジ選択装置(図示せず)によりパーキングレンジが選択されると、図4に示すように、アクチュエータ93によってパーキングロッド91が第1係合部材81に近づく側に移動され、これにより、支持部94に支持された状態のカム部材92によって、第1係合部材81における第3軸A3に対して第5軸A5側とは反対側の部分が、第1ギヤ61側に向けて押圧される。また、レンジ選択装置により非パーキングレンジ(すなわち、前進レンジ、後進レンジ、又はニュートラルレンジ等)が選択されると、図5に示すように、アクチュエータ93によってパーキングロッド91が第1係合部材81から離れる側に移動され、これにより、カム部材92による第1係合部材81の押圧が解除される。なお、支持部94は、ケース9と一体的に形成され(例えば、ケース9の一部により構成され)、又は、ケース9に固定された別部材により構成される。
〔その他の実施形態〕
次に、車両用駆動伝達装置のその他の実施形態について説明する。
(1)上記の実施形態では、軸方向視で、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5が、第1ギヤ61の外周及び第2ギヤ62の外周の双方に外接する2本の共通外接線Tに囲まれる領域の外側に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば図8に示す例のように、軸方向視で、第5軸A5が、第1ギヤ61の外周及び第2ギヤ62の外周の双方に外接する2本の共通外接線Tの間に配置される構成とすることもできる。なお、図8に示す例では、第5軸A5に加えて第3軸A3及び第4軸A4も、軸方向視で当該2本の共通外接線Tの間に配置されている。
(2)上記の実施形態では、押圧装置90が、第1係合部材81における第3軸A3に対して第5軸A5側とは反対側の部分を、第1ギヤ61側に向けて押圧する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、押圧装置90が、第1係合部材81における第3軸A3に対して第5軸A5側の部分を押圧する構成とすることもできる。また、車両用駆動伝達装置100が、第1係合部材81を駆動する駆動装置として、押圧装置90とは異なる装置を備える構成とすることもできる。例えば、第1係合部材81が、第1支持軸84と一体的に第3軸A3回りに回転するように、第1支持軸84に連結される構成とし、車両用駆動伝達装置100が、第1係合部材81を駆動する駆動装置として、第1支持軸84に第3軸A3回りの回転駆動力を付与する装置を備える構成とすることができる。
(3)上記の実施形態では、第1ギヤ61と第2ギヤ62とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複するように配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1ギヤ61と第2ギヤ62とが、互いの軸方向Lの配置領域が重複しないように、軸方向Lの互いに異なる領域に配置される構成とすることもできる。この場合、上記の実施形態とは異なり、第1ギヤ61と第2ギヤ62とが、軸方向視で互いに重複するように配置される構成とすることもできる。
(4)上記の実施形態では、第3軸A3及び第4軸A4が、第1対象方向Xにおいて第1軸A1と第2軸A2との間に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第3軸A3が、第1軸A1より第1側X1に配置される構成とすることもできる。また、第4軸A4が、第2軸A2より第2側X2に配置される構成とすることもできる。
(5)上記の実施形態では、第5軸A5が、第1対象方向Xにおいて第1軸A1と第2軸A2との間に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第5軸A5が、第1軸A1より第1側X1に配置される構成や、第5軸A5が、第2軸A2より第2側X2に配置される構成とすることもできる。
(6)上記の実施形態では、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5が、第1軸A1及び第2軸A2と平行に配置される構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第3軸A3、第4軸A4、及び第5軸A5が、第1軸A1及び第2軸A2に対して傾斜するように配置される構成(すなわち、第2対象方向Yが軸方向Lに対して傾斜した方向となる構成)とすることもできる。なお、この場合の傾斜角は、第1係合部材81を第1ギヤ61に適切に係合させることができると共に第2係合部材82を第2ギヤ62に適切に係合させることができる程度の、比較的小さい角度とされる。
(7)上記の実施形態では、第1キャリヤ32が第1回転部材71であり、第2キャリヤ42が第2回転部材72である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、第1キャリヤ32以外の、第1車輪1に連動して回転するように第1車輪1に駆動連結される回転部材を、第1回転部材71としてもよい。同様に、第2キャリヤ42以外の、第2車輪2に連動して回転するように第2車輪2に駆動連結される回転部材を、第2回転部材72としてもよい。
例えば、第1ロータ軸7が第1回転部材71であり、第2出力部材4が第2回転部材72である構成とすることができる。この場合、上記の実施形態とは異なり、第2出力部材4が配置される第6軸A6が、第2ギヤ62が配置される「第2軸」となる。具体的には、第1ロータ軸7における第1ロータ11に対して軸方向第1側L1に配置される部分に、第1ギヤ61が一体的に連結され、第2出力部材4に第2ギヤ62が一体的に連結される構成とすることができる。この場合、上記の実施形態とは異なり、第1車輪1の回転速度に対する第1回転部材71の回転速度の比と、第2車輪2の回転速度に対する第2回転部材72の回転速度の比とが、互いに異なる。本開示に係る車両用駆動伝達装置は、このように第1車輪1の回転速度に対する第1回転部材71の回転速度の比と、第2車輪2の回転速度に対する第2回転部材72の回転速度の比とが互いに異なる場合にも適用することができる。
また、上記のように第2出力部材4に第2ギヤ62が一体的に連結される構成とする場合に、第6ギヤ52bを第2ギヤ62として用いることもできる。この場合、上記の実施形態とは異なり、第2ギヤ62は、パーキングロックのための専用のギヤではなく、他のギヤ(ここでは、第5ギヤ52a)との間で車輪(ここでは、第2車輪2)の駆動力を伝達するギヤ(車輪駆動力の伝達用ギヤ)となる。本開示に係る車両用駆動伝達装置は、このように第1ギヤ61及び第2ギヤ62の一方又は双方が車輪駆動力の伝達用ギヤである場合にも適用することができる。
(8)上記の実施形態で示した車両用駆動伝達装置100の構成は一例であり、車両用駆動伝達装置100の構成は適宜変更することが可能である。例えば、上記の実施形態では、第1回転電機10と第1出力部材3との間の動力伝達経路と、第2回転電機20と第2出力部材4との間の動力伝達経路とが、互いに分離されている構成を例として説明したが、車両用駆動伝達装置100が、第1回転電機10の出力トルクを第1出力部材3及び第2出力部材4に伝達し、第2回転電機20の出力トルクを第1出力部材3及び第2出力部材4に伝達するように構成されてもよい。例えば、車両用駆動伝達装置100が、第1回転電機10及び第2回転電機20の出力トルクを第1出力部材3及び第2出力部材4に分配する差動歯車装置(例えば、差動回転可能な4つの回転要素を備える差動歯車装置)を備える構成とすることができる。
また、上記の実施形態では、第1ギヤ対51が、第2回転電機20に対して軸方向第2側L2に配置され、第2ギヤ対52が、第1回転電機10に対して軸方向第1側L1に配置される構成を例として説明したが、第1ギヤ対51が、第1回転電機10に対して軸方向第1側L1に配置され、第2ギヤ対52が、第2回転電機20に対して軸方向第2側L2に配置される構成とすることもできる。この場合、例えば、第1回転電機10(具体的には、第1ロータ軸7)の径方向内側(第1軸A1を基準とする径方向の内側)を軸方向Lに貫通するように、第1伝動部材5が配置され、第1伝動部材5における第1回転電機10に対して軸方向第1側L1に配置される部分に、第3ギヤ51aが連結される構成とすることができる。同様に、第2回転電機20(具体的には、第2ロータ軸8)の径方向内側(第2軸A2を基準とする径方向の内側)を軸方向Lに貫通するように、第2伝動部材6が配置され、第2伝動部材6における第2回転電機20に対して軸方向第2側L2に配置される部分に、第5ギヤ52aが連結される構成とすることができる。
(9)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用すること(その他の実施形態として説明した実施形態同士の組み合わせを含む)も可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。従って、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
〔上記実施形態の概要〕
以下、上記において説明した車両用駆動伝達装置の概要について説明する。
車両用駆動伝達装置(100)は、第1車輪(1)に連動して回転するように前記第1車輪(1)に駆動連結される第1回転部材(71)と、第2車輪(2)に連動して回転するように前記第2車輪(2)に駆動連結される第2回転部材(72)と、前記第1回転部材(71)に一体的に連結される第1ギヤ(61)と、前記第2回転部材(72)に一体的に連結される第2ギヤ(62)と、前記第1ギヤ(61)及び前記第2ギヤ(62)に係合して前記第1回転部材(71)及び前記第2回転部材(72)の回転を規制するパーキングロック機構(80)と、を備え、前記第1ギヤ(61)は、第1軸(A1)上に配置され、前記第2ギヤ(62)は、前記第1軸(A1)に平行な第2軸(A2)上に配置され、前記パーキングロック機構(80)は、第3軸(A3)回りに揺動して前記第1ギヤ(61)に係合又は係合解除される第1係合部材(81)と、第4軸(A4)回りに揺動して前記第2ギヤ(62)に係合又は係合解除される第2係合部材(82)と、前記第1係合部材(81)と前記第2係合部材(82)とを第5軸(A5)回りに相対回転可能に連結する連結部(83)と、を備え、前記第3軸(A3)、前記第4軸(A4)、及び前記第5軸(A5)は、互いに平行に配置され、前記第3軸(A3)及び前記第4軸(A4)は、前記第1軸(A1)及び前記第2軸(A2)に対する位置が固定され、前記第2軸(A2)に対して前記第1軸(A1)が配置される側を第1側(X1)とし、前記第1側(X1)とは反対側を第2側(X2)として、前記第3軸(A3)は、前記第5軸(A5)より前記第1側(X1)に配置され、前記第4軸(A4)は、前記第5軸(A5)より前記第2側(X2)に配置されている。
この構成によれば、第3軸(A3)と第4軸(A4)とが第5軸(A5)に対して互いに反対側に配置されているため、第1係合部材(81)の第3軸(A3)回りの回転に連動して、第2係合部材(82)が、第4軸(A4)回りに、第1係合部材(81)の回転方向とは反対方向に回転するように、第1係合部材(81)と第2係合部材(82)とが第5軸(A5)の連結部(83)において連結される。よって、第1係合部材(81)の揺動と第2係合部材(82)の揺動とを連動させることができる。そして、第1係合部材(81)と第2係合部材(82)とのいずれか一方を揺動させることで、第1係合部材(81)と第2係合部材(82)との双方を揺動させ、第1係合部材(81)が第1ギヤ(61)に係合すると共に第2係合部材(82)が第2ギヤ(62)に係合したロック状態と、第1係合部材(81)の第1ギヤ(61)に対する係合が解除されると共に第2係合部材(82)の第2ギヤ(62)に対する係合が解除された非ロック状態とを切り替えることができる。すなわち、第1係合部材(81)及び第2係合部材(82)のそれぞれに対応して駆動装置を設ける必要はなく、第1係合部材(81)と第2係合部材(82)とのいずれか一方を駆動する駆動装置によって、ロック状態と非ロック状態とを切り替えることができる。よって、第1係合部材(81)及び第2係合部材(82)のそれぞれに対応して駆動装置を設ける場合に比べて、コストを低減することや駆動装置の配置スペースを小さく抑えることが可能となる。
ここで、前記第3軸(A3)、前記第4軸(A4)、及び前記第5軸(A5)が、前記第1軸(A1)及び前記第2軸(A2)を含む平面(P)に沿う方向(X)において、前記第1軸(A1)と前記第2軸(A2)との間に配置されていると好適である。
この構成によれば、第5軸(A5)が、第1軸(A1)及び第2軸(A2)を含む平面(P)に沿う第1対象方向(X)において、第1軸(A1)と第2軸(A2)との間に配置されるため、第5軸(A5)が第1対象方向(X)において第1軸(A1)と第2軸(A2)との間に配置されない場合に比べて、第1係合部材(81)の第1対象方向(X)の長さと、第2係合部材(82)の第1対象方向(X)の長さとを同程度としやすくなる。この結果、第1係合部材(81)の第1ギヤ(61)に係合する係合部(81a)の揺動ストロークと第2係合部材(82)の第2ギヤ(62)に係合する係合部(82a)の揺動ストロークとを同程度としやすくなるため、第1係合部材(81)が第1ギヤ(61)に係合するタイミングと第2係合部材(82)が第2ギヤ(62)に係合するタイミングとを近づけやすくなる。よって、パーキングロック機構(80)を非ロック状態からロック状態に切り替えるに発生し得る車両の旋回挙動を小さく抑えることも可能となる。
更には、上記の構成によれば、第3軸(A3)及び第4軸(A4)が第1対象方向(X)において第1軸(A1)と第2軸(A2)との間に配置されるため、第3軸(A3)及び第4軸(A4)が第1対象方向(X)において第1軸(A1)と第2軸(A2)との間に配置されない場合に比べて、第3軸(A3)、第4軸(A4)、及び第5軸(A5)に直交する面内において、第3軸(A3)及び第4軸(A4)を第5軸(A5)に近づけて配置することができる。よって、第1係合部材(81)及び第2係合部材(82)の揺動に伴う第5軸(A5)の当該面内における移動量を小さく抑えることができ、この結果、連結部(83)の構成の簡素化を図ることや、パーキングロック機構(80)の配置スペースを小さく抑えることが可能となる。
また、前記第1軸(A1)を基準とする軸方向(L)に沿う軸方向視で、前記第5軸(A5)が、前記第1ギヤ(61)の外周及び前記第2ギヤ(62)の外周の双方に外接する2本の共通外接線(T)の間に配置されていると好適である。
この構成によれば、第1軸(A1)及び第2軸(A2)を含む平面(P)に直交する方向において、パーキングロック機構(80)の配置領域を、第1ギヤ(61)及び第2ギヤ(62)の配置領域と重複させることができる。よって、これら2本の共通外接線(T)に囲まれる領域の外側に必要となる、パーキングロック機構(80)の配置スペースを、小さく抑えやすくなる。
また、車両用駆動伝達装置(100)が、前記第1係合部材(81)における前記第3軸(A3)に対して前記第5軸(A5)側とは反対側の部分を、前記第1ギヤ(61)側に向けて押圧する押圧装置(90)を備えると好適である。
この構成によれば、第1係合部材(81)を押圧する押圧装置(90)によって第1係合部材(81)及び第2係合部材(82)を揺動させて、ロック状態と非ロック状態とを切り替えることができる。
本開示に係る車両用駆動伝達装置は、上述した各効果のうち、少なくとも1つを奏することができればよい。
1:第1車輪
2:第2車輪
61:第1ギヤ
62:第2ギヤ
71:第1回転部材
72:第2回転部材
80:パーキングロック機構
81:第1係合部材
82:第2係合部材
83:連結部
90:押圧装置
100:車両用駆動伝達装置
A1:第1軸
A2:第2軸
A3:第3軸
A4:第4軸
A5:第5軸
L:軸方向
P:対象平面(第1軸及び第2軸を含む平面)
T:共通外接線
X:第1対象方向(第1軸及び第2軸を含む平面に沿う方向)
X1:第1側
X2:第2側

Claims (4)

  1. 第1車輪に連動して回転するように前記第1車輪に駆動連結される第1回転部材と、第2車輪に連動して回転するように前記第2車輪に駆動連結される第2回転部材と、前記第1回転部材に一体的に連結される第1ギヤと、前記第2回転部材に一体的に連結される第2ギヤと、前記第1ギヤ及び前記第2ギヤに係合して前記第1回転部材及び前記第2回転部材の回転を規制するパーキングロック機構と、を備えた車両用駆動伝達装置であって、
    前記第1ギヤは、第1軸上に配置され、
    前記第2ギヤは、前記第1軸に平行な第2軸上に配置され、
    前記パーキングロック機構は、第3軸回りに揺動して前記第1ギヤに係合又は係合解除される第1係合部材と、第4軸回りに揺動して前記第2ギヤに係合又は係合解除される第2係合部材と、前記第1係合部材と前記第2係合部材とを第5軸回りに相対回転可能に連結する連結部と、を備え、
    前記第3軸、前記第4軸、及び前記第5軸は、互いに平行に配置され、
    前記第3軸及び前記第4軸は、前記第1軸及び前記第2軸に対する位置が固定され、
    前記第2軸に対して前記第1軸が配置される側を第1側とし、前記第1側とは反対側を第2側として、
    前記第3軸は、前記第5軸より前記第1側に配置され、
    前記第4軸は、前記第5軸より前記第2側に配置されている、車両用駆動伝達装置。
  2. 前記第3軸、前記第4軸、及び前記第5軸が、前記第1軸及び前記第2軸を含む平面に沿う方向において、前記第1軸と前記第2軸との間に配置されている、請求項1に記載の車両用駆動伝達装置。
  3. 前記第1軸を基準とする軸方向に沿う軸方向視で、前記第5軸が、前記第1ギヤの外周及び前記第2ギヤの外周の双方に外接する2本の共通外接線の間に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動伝達装置。
  4. 前記第1係合部材における前記第3軸に対して前記第5軸側とは反対側の部分を、前記第1ギヤ側に向けて押圧する押圧装置を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用駆動伝達装置。
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