JP2020143339A - アルミニウム合金およびアルミニウム合金押出材の製造方法 - Google Patents

アルミニウム合金およびアルミニウム合金押出材の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】高平滑な外表面を形成することができ、かつ製造コストを抑えることができるアルミニウム合金、アルミニウム合金押出材の製造方法、感光ドラム基体の製造方法、アルミニウム合金押出材および感光ドラム基体を提供する。【解決手段】Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有するアルミニウム合金製ビレット1を押出加工することでアルミニウム合金押出材を製造する。そして、製造された感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管3を引抜加工もしくはしごき加工することで、感光ドラム基体を製造する。【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウム合金、アルミニウム合金押出材の製造方法、感光ドラム基体の製造方法、アルミニウム合金押出材および感光ドラム基体に関する。
複写機、レーザビームプリンタ、ファクシミリ装置等の電子写真装置の感光ドラム基体は、その外表面にOPC層等の感光層がその厚さが均一になるように薄く塗工される。
この基体に用いられるアルミニウム合金管の外表面は、厚さが均一な感光層を塗工するために高い表面平滑性を有することが要求される。
特許文献1には、Si:0.030〜0.60質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%、Mg:0.010〜0.10質量%、Zn:0〜0.10質量%、Ti:0〜0.10質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成により、アルミニウム合金管の外表面を高平滑面に形成する技術が開示されている。
特開2013−14797号公報
しかしながら、上記特許文献1の組成では、必須含有元素であるMgが溶湯を攪拌している間に蒸発しやすい性質を有するため、微量の含有量を管理するために製造コストの増大を招く課題があった。
また、上記組成ではSi量が少ないため、バージン材の中でも良質な高純度地金を用いることが必要となり、製造コストの増大を招く課題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、アルミニウム合金管の外表面を高平滑面に形成できると同時に、製造コストを抑えることができるアルミニウム合金およびアルミニウム合金押出材の製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明は以下の構成を要旨とするものである。
[1]Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
[2]前項1記載の組成を有するアルミニウム合金製ビレットを押出加工することを特徴とするアルミニウム合金押出材の製造方法。
[3]アルミニウム合金押出材は、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管である前項2記載のアルミニウム合金押出材の製造方法。
[4]前項3記載のアルミニウム合金押出材の製造方法により得られた感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管を引抜加工することを特徴とする感光ドラム基体の製造方法。
[5]前項3記載のアルミニウム合金押出材の製造方法により得られた感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管をしごき加工することを特徴とする感光ドラム基体の製造方法。
[6]Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有することを特徴とするアルミニウム合金押出材。
[7]アルミニウム合金押出材は、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管である前項6記載のアルミニウム合金押出材。
[8]Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有するアルミニウム合金製であることを特徴とする感光ドラム基体。
発明[1]のアルミニウム合金によれば、アルミニウム合金の組成を構成する各元素の含有量が所定の範囲内に設定されることにより、例えば、当該アルミニウム合金製ビレットを押出加工すると得られる押出材の表面を高平滑面に形成することができる。また、Mgを管理対象にしていないため製造コストを抑えることができる。さらに、Si量が0.060〜0.080質量%であるため、高純度地金を使う必要はないことから製造コストを抑えることができる。
発明[2]のアルミニウム合金押出材の製造方法によれば、前項1記載の組成を有するアルミニウム合金製ビレットを押出加工することで、アルミニウム合金押出材の外表面を高平滑面に形成でき、さらに製造コストを抑えることができる。
発明[3]のアルミニウム合金押出材の製造方法によれば、前項1記載の組成を有するアルミニウム合金製ビレットを押出加工することで、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管の外表面を高平滑面に形成でき、さらに製造コストを抑えることができる。
発明[4]および[5]の感光ドラム基体の製造方法によれば、感光ドラム基体の外表面を高平滑面に形成でき、さらに製造コストを抑えることができる。
発明[6]のアルミニウム合金押出材によれば、各組成元素の含有量を所定の範囲内にすることで、アルミニウム合金押出材の外表面を高平滑面に形成でき、さらに、製造コストを抑えて提供することができる。
発明[7]のアルミニウム合金押出材によれば、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管の外表面を高平滑面に形成でき、さらに、製造コストを抑えて提供することができる。
発明[8]の感光ドラム基体によれば、各組成元素の含有量を所定の範囲内にすることで、感光ドラム基体の外表面を高平滑面に形成でき、さらに、製造コストを抑えて提供することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るアルミニウム合金押出材の製造方法に用いられる押出加工装置を示す概略断面図である。 図2は、本発明の実施形態に係るアルミニウム合金押出管を引抜加工するのに用いられる引抜加工装置を示す概略断面図である。
本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
本実施形態に係るアルミニウム合金は、Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有している。Siの含有量が0.060〜0.080質量%であることを特徴としている。また本実施形態に係るアルミニウム合金は、JIS(日本工業規格)に規定されたアルミニウム合金番号A3003に近い組成である。
本実施形態では、このアルミニウム合金は押出加工用材料として特に好適に用いられるものである。詳述すると、このアルミニウム合金製のビレットを押出加工することにより、アルミニウム合金押出材が特に好適に製造される。この押出材は、感光ドラム基体に用いられる断面円形状のアルミニウム合金押出管(押出素管)である。そして、この押出管は引抜加工又はしごき加工されることにより、引抜管又はしごき管が製造され、次いで引抜管又はしごき管に対して所定の加工を施すことにより、感光ドラム基体が製造される。
図1に示すように、アルミニウム合金製ビレット1を押出加工するのに用いられる押出加工装置2は、特に限定されるものではなく公知のものである。すなわち、この押出加工装置2は、ステム21、コンテナ22、押出ダイス23などを具備する。
押出ダイス23は、例えば、雄型ダイス24と雌型ダイス25との組合せからなるポートホールダイスであり、互いに対向して配置された雄型ベアリング部24aと雌型ベアリング部25aとの間に形成された断面円環状の成形間隙26を有している。雄型ベアリング部24aおよび雌型ベアリング部25aは、それぞれ押出管3の内表面及び外表面を成形するものである。
この押出加工装置2を用いてアルミニウム合金製ビレット1を押出加工する方法は、特に限定されるものではなく公知の方法に従って押出加工が行われる。すなわち、例えば、押出加工装置2のコンテナ22内に装填された加熱状態のアルミニウム合金製ビレット1をステム21によって押出方向S1に加圧することにより、アルミニウム合金製ビレット1の材料を押出ダイス23の成形間隙26内に通過させる。
これにより、断面円形状のアルミニウム合金押出管3が得られる。押出管3の外径は、例えば20〜50mmであり、押出管3の肉厚は例えば1.0〜2.0mmである。また、この押出加工の際に適用される特に望ましい押出加工条件は、ビレット温度:400〜550℃、押出速度:15〜60m/minである。
図2に示すように、この押出管3を引抜加工するのに用いられる引抜加工装置4は、特に限定されるものではなく公知のものである。すなわち、この引抜加工装置4は、引抜ダイス41、牽引部42などを有している。引抜ダイス41は押出管3を縮径加工するダイス孔43を有している。牽引部42はチャック部42aを有する。
この引抜加工装置4を用いて押出管3を引抜加工する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法に従って冷間又は温間で引抜加工が行われる。すなわち例えば、引抜加工装置4の引抜ダイス41のダイス孔43に通された押出管3の先端部を牽引部42のチャック部42aでチャックし、次いで牽引部42によって押出管3を引抜方向S2に牽引することにより、押出管3をダイス孔43から引き抜く。これによりアルミニウム合金引抜管5が得られる。
引抜管5の肉厚は例えば0.5〜1.5mmである。また、この引抜加工の際に適用される特に望ましい引抜加工条件は、引抜速度:10〜70m/min、押出管3の外径の縮径率:10〜50%である。なお、この引抜加工では、押出管3の中空部内に配置されて押出管3の内表面を加工する引抜プラグ(図示せず)を用いて引抜加工を行っても良い。
次いで、この引抜管5を感光ドラム基体の長さに切断し、その端部を面取り加工し、洗浄をし、さらに寸法及び外観の検査を行うことにより、所望する感光ドラム基体が得られる。
また、押出管3をしごき加工することによりしごき管を得る場合には、図示していないが公知のしごき加工装置を用いて通常の加工条件で押出管3をしごき加工し、しごき管が得られる。
次いで、このしごき管を感光ドラム基体の長さに切断し、その端部を面取り加工し、洗浄をし、さらに寸法及び外観の検査を行うことにより、所望する感光ドラム基体が得られる。
次に、本実施形態に係るアルミニウム合金を組成する元素について説明する。
(1)Siについて
Siは鋳造性を良くし、さらに強度の向上に寄与する元素である。Siの含有量が0.060質量%以上であることで、このような作用を奏する。一方、Siの含有量が0.60質量%を超えると、アルミニウム合金中に粗大晶出物が形成されてアルミニウム合金押出管3の外表面の粗さが大きくなる。
さらにSiは、Al、FeおよびMnからなる3元系金属間化合物と化合することで4元系金属間化合物に相変態する性質がある(以下、「α化」という)。4元系金属間化合物は固い化合物であり、ダイスに付着するという特徴を有している。このため、押出加工装置2の押出ダイス23に付着した状態で、押出加工装置2によりアルミニウム合金押出管3を製造すると、アルミニウム合金押出管3の外表面にダイスマークが生じ、平滑性を阻害する。
つまり、α化はダイスマーク発生の要因となっており、アルミニウム合金押出管3の外表面の平滑性を阻害することとなる。
従って、アルミニウム合金押出管3の外表面を高平滑面とするためにはα化を抑制する、すなわち、Siの含有量を調整する必要がある。そこで、α化を抑制するためのSiの含有量が、発明者により検証された。
その検証によると、Siの含有量が0.080質量%を超えるとα化率が大きくなり、発生したダイスマークによりアルミニウム合金管の外表面は高平滑面にはならないことが検証されている。この検証結果より、α化を抑制するためには、Siの含有量を0.080質量%以下とすることが望ましい。
一方、Siの含有量が0.050質量%以下においては、アルミニウム合金製ビレット1を安定して製造するために、高純度地金を使う必要があり製造コストが高くなる。このため、製造コストを抑えるためには、Siの含有量を0.050質量%より大きくすることが望ましい。
従って、Siの含有量を0.060〜0.080質量%としている。
(2)Feについて
Feは結晶粒を微細化し、さらに強度の向上に寄与する元素である。Fe含有量が0.10質量%以上であることで、このような作用を奏する。
一方、Fe含有量が0.70質量%を超えると、アルミニウム合金中に粗大晶出物が形成されてアルミニウム合金押出管3の外表面の粗さが大きくなる。
従って、Fe含有量は0.10〜0.70質量%の範囲内に設定されるのが望ましい。Fe含有量の特に望ましい範囲は0.10〜0.50質量%である。
(3)Cuについて
Cuは固溶強化作用により強度の向上に寄与する元素である。Cu含有量が0.050質量%以上であることで、このような作用を奏する。
一方、Cu含有量が0.20質量%を超えると耐食性が低下する。
従って、Cu含有量は0.050〜0.20質量%の範囲内に設定されるのが望ましい。Cu含有量の特に望ましい範囲は0.1〜0.20質量%である。
(4)Mnについて
Mnは、アルミニウム合金中に含有しているFe等と微細な金属間化合物を形成することで再結晶温度を高め、さらに強度の向上に寄与する元素である。Mn含有量が1.0質量%以上であることで、このような作用を奏する。
一方、Mn含有量が1.5質量%を超えると耐食性が低下するおそれがある。
従って、Mn含有量は1.0〜1.5質量%の範囲内に設定されることが望ましい。Mn含有量の特に望ましい範囲は1.0〜1.3質量%である。
本実施形態に係るアルミニウム合金は、その組成を構成する各元素の含有量が所定の範囲内に設定されることにより、当該アルミニウム合金製ビレット1を押出加工すると、押出管3の外表面を高平滑面に形成することができる。また、Mgを管理対象にしていないため製造コストを抑えることができる。さらに、Si量が0.060〜0.080質量%であるため、アルミニウム合金製ビレット1を安定して製造するために高純度地金を使う必要がなく、普通純度地金を使用して安定した製造ができる。このため、製造コストを抑えることができる。
そして、当該アルミニウム合金押出管3を引抜加工またはしごき加工することで、アルミニウム合金引抜管5またはアルミニウム合金しごき管の外表面を高平滑面に形成することができると同時に、製造コストを抑えることができる。
さらに、当該アルミニウム合金引抜管5またはアルミニウム合金しごき管から感光ドラム基体を製造することで、感光ドラム基体の外表面を高平滑面に形成することができると同時に、製造コストを抑えることができる。
本発明に係る実施形態についての説明は以上であるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々に変更可能である。
また、本発明においてアルミニウム合金製ビレットを押出加工して製造されるアルミニウム合金押出材は、感光ドラム基体に用いられるものであることが特に望ましいが、別用途に用いられるものを排除するものではない。また、アルミニウム合金押出材は、上記実施形態のように管(すなわち中空材)であっても良いし、中実なアルミニウム合金押出材であっても良い。
次に、本発明の具体的な実施例を以下に示す。ただし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
Figure 2020143339
表1に示す組成を有するアルミニウム合金製ビレット1を押出加工して、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管3を製造した。押出管の外径は32mm、押出管の肉厚は1.5mmである。また、この押出加工の際に適用した押出加工条件は、ビレット温度:500℃、押出速度:30m/minである。
本発明の実施例、比較例に用いるアルミニウム合金製ビレット1の均質化処理として、温度620℃で10時間保持後、冷却速度50℃/Hr以下で炉冷を行った。
そして、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管3の外表面の表面粗さRyをJIS B−0601−1994に準拠して測定し、外表面の表面形状を評価した。表1中の「表面粗さ」の欄において評価結果を示しており、各符号の意味は以下の通りである。
〇:0(μm)≦Ry≦5.0(μm)
×:5.0(μm)<Ry
比較例1および実施例1〜4では、外表面が高平滑面である感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管3を製造することができた。
また、表1に製造コストを示す。表1中の「製造コスト」の欄において各符号の意味は以下の通りである。
〇:製造コストが低い
×:製造コストが高い
比較例2〜5および実施例1〜4では、アルミニウム合金製ビレット1の製造コストを抑えることができた。
従って、実施例1〜4のアルミニウム合金製ビレット1を用いることで、感光ドラム基体の外表面を高平滑面に形成でき、さらに、製造コストを抑えることができる。
本発明は、アルミニウム合金、アルミニウム合金押出材の製造方法、感光ドラム基体の製造方法、アルミニウム合金押出材および感光ドラム基体に利用できる。
1:アルミニウム合金製ビレット
3:アルミニウム合金押出管

Claims (8)

  1. Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有することを特徴とするアルミニウム合金。
  2. 請求項1記載の組成を有するアルミニウム合金製ビレットを押出加工することを特徴とするアルミニウム合金押出材の製造方法。
  3. アルミニウム合金押出材は、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管である請求項2記載のアルミニウム合金押出材の製造方法。
  4. 請求項3記載のアルミニウム合金押出材の製造方法により得られた感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管を引抜加工することを特徴とする感光ドラム基体の製造方法。
  5. 請求項3記載のアルミニウム合金押出材の製造方法により得られた感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管をしごき加工することを特徴とする感光ドラム基体の製造方法。
  6. Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有することを特徴とするアルミニウム合金押出材。
  7. アルミニウム合金押出材は、感光ドラム基体用アルミニウム合金押出管である請求項6記載のアルミニウム合金押出材。
  8. Si:0.060〜0.080質量%、Fe:0.10〜0.70質量%、Cu:0.050〜0.20質量%、Mn:1.0〜1.5質量%を含有し、残部がAl及び不可避不純物からなる組成を有するアルミニウム合金製であることを特徴とする感光ドラム基体。
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