JP2020142550A - Air conditioner for vehicle - Google Patents
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Abstract
Description
本発明は、車両用空調装置に関する。 The present invention relates to a vehicle air conditioner.
特許文献1では、熱交換器で加熱または冷却された空調空気を、車室内に空調空気を吹き出すための開口部に導くバイパス通路を設ける車両用空調装置が提案されている。バイパス通路は、熱交換器通過後の空調空気を開口部に直接導くことで、温度コントロール性を向上させている。
しかしながら、上記特許文献1では、バイパス通路が常時形成された構成となっている。このため、複数の吹出モードのうち特定の吹出モードのみでバイパス通路を必要とする場合には、特定の吹出モード以外の吹出モードにおける温度コントロール性が悪化するおそれがある。
However, in
本発明は上記点に鑑み、熱交換器通過後の空調空気を導くバイパス通路を備える車両用空調装置において、温度コントロール性を向上させることを目的とする。 In view of the above points, an object of the present invention is to improve temperature controllability in a vehicle air conditioner provided with a bypass passage for guiding air conditioning air after passing through a heat exchanger.
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、空調ケース10と、複数の開口部30、31、32、33と、吹出モード切替部材36と、バイパス通路16とを備える。空調ケースは、内部を温度調整された空調空気が流通する。複数の開口部は、空調ケースに設けられており、空調空気を車室内に吹き出す。吹出モード切替部材は、空調ケースの内部に設けられており、複数の開口部のうち空調空気を吹き出す開口部が異なる複数の吹出モードを切り替える。バイパス通路は、空調ケースと吹出モード切替部材との間において、空調空気を空調ケース内の所定部位から特定の開口部に案内する。バイパス通路は、吹出モード切替部材が複数の吹出モードのうち特定の吹出モードに切り替えた場合に形成される。
In order to achieve the above object, the invention according to
本発明によれば、吹出モード切替部材の位置を変化させることで、バイパス通路の有無を変化させることができる。これにより、バイパス通路を必要とする吹出モードではバイパス通路が形成され、バイパス通路を必要としない吹出モードではバイパス通路が形成されないようにすることができる。この結果、車両用空調装置の温度コントロール性を向上させることできる。 According to the present invention, the presence or absence of the bypass passage can be changed by changing the position of the blowout mode switching member. As a result, the bypass passage can be prevented from being formed in the blowout mode that requires the bypass passage, and the bypass passage can be prevented from being formed in the blowout mode that does not require the bypass passage. As a result, the temperature controllability of the vehicle air conditioner can be improved.
なお、上記各構成要素の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。 The reference numerals in parentheses of each of the above components indicate the correspondence with the specific means described in the embodiments described later.
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。本実施形態の車両用空調装置1は、温度調節した空調空気を車室内に供給することで車室内の空調を実現する。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings. The
以下において、車両用空調装置1で温度調節された空調空気を空調風と表現することがある。車両用空調装置1は、例えば車両の前方においてインストルメントパネルとダッシュパネルとの間に搭載されている。以下において、車両用空調装置1の幅方向、前後方向、上下方向は、それぞれ車両の車幅方向、前後方向、上下方向と一致する方向である。
In the following, the temperature-controlled conditioned air in the
図1では、紙面左右方向が車両前後方向であり、紙面上下方向が車両上下方向である。また、図1では、紙面奥側が車両右側であり、紙面手前側が車両左側である。 In FIG. 1, the horizontal direction of the paper surface is the front-rear direction of the vehicle, and the vertical direction of the paper surface is the vertical direction of the vehicle. Further, in FIG. 1, the back side of the paper surface is the right side of the vehicle, and the front side of the paper surface is the left side of the vehicle.
車両用空調装置1は、車室内において開口する複数の吹出口(図示略)から空調風を車室内に吹き出す。複数の吹出口とは、例えばデフロスタ吹出口、フェイス吹出口、フット吹出口、リア吹出口である。
The
デフロスタ吹出口は、車室内のフロントウィンドに向けて空調風を吹き出す吹出口である。フェイス吹出口は、車室内の前方座席が設けられた領域に対して空調風を吹き出す吹出口である。前方座席とは、例えば運転席および助手席である。フェイス吹出口は、前方座席に着座した乗員の上半身に対して空調風を吹き出す。フェイス吹出口は、例えば車室内の幅方向における中央付近にて空調風を吹き出すセンターフェイス吹出口と、車室内の幅方向における両端付近にて空調風を吹き出すサイドフェイス吹出口とを含んで構成されている。 The defroster outlet is an outlet that blows air-conditioned air toward the front window inside the vehicle interior. The face outlet is an outlet that blows conditioned air to an area provided with a front seat in the vehicle interior. The front seats are, for example, a driver's seat and a passenger's seat. The face outlet blows air-conditioned air to the upper body of the occupant seated in the front seat. The face outlet includes, for example, a center face outlet that blows conditioned air near the center in the width direction of the passenger compartment and a side face outlet that blows conditioned air near both ends in the width direction of the passenger compartment. ing.
フット吹出口は、前方座席に着座した乗員の下半身に対して空調風を吹き出す吹出口である。リア吹出口は、車室内の後方座席に着座した乗員に対して空調風を吹き出す吹出口である。後方座席とは、前方座席の後ろに設置された座席であり、例えば運転席および助手席の後方に設置された座席である。 The foot outlet is an outlet that blows air-conditioned air to the lower body of the occupant seated in the front seat. The rear outlet is an outlet that blows air-conditioned air to the occupants seated in the rear seats in the passenger compartment. The rear seat is a seat installed behind the front seat, for example, a seat installed behind the driver's seat and the passenger's seat.
車両用空調装置1は、車室内に空調風を吹き出す複数の吹出モードを備えている。複数の吹出モードは、空調空気が主に吹き出される吹出口が異なっている。複数の吹出モードには、デフロスタモード、フェイスモード、フットモードが含まれている。デフロスタモードでは、主にデフロスタ吹出口からフロントウィンドに向けて空調風が吹き出される。フェイスモードでは、主にフェイス吹出口から乗員の上半身に向かって空調風が吹き出される。フットモードでは、主にフット吹出口から乗員の足下に向かって空調風が吹き出される。
The
車両用空調装置1は、空調ケース10と、空調ケース10の内部に空気を送風する送風装置(図示略)と、空調ケース10の内部に収容されるエバポレータ20およびヒータコア23とを有する。車両用空調装置1は、送風装置によって送風されて空調ケース10の内部を流通する空調空気を、エバポレータ20およびヒータコア23によって温度調整して、車室内に空調風として吹き出す。車両用空調装置1は、エバポレータ20を通過した後にヒータコア23を通過する空気の量とヒータコア23を迂回する空気の量との比率をエアミックスドア21、22によって調整することで空気の温度調整を行う。
The
空調ケース10は例えば合成樹脂によって形成されている。空調ケース10は、車両左側に位置するケース部材11を含む複数のケース部材を組み合わせて構成されている。空調ケース10は、車外の空気である外気を取り込む外気取込口(図示略)と、車室内の空気である内気を取り込む内気取込口(図示略)とを有する。空調ケース10は、内外気切替ドア(図示略)によって外気取込口から空調ケース10の内部に取り込まれる空気と内気取込口から空調ケース10内部に取り込まれる空気との流量比を調節する。
The
送風装置は、内気取込口および外気取込口から選択的にまたは同時に空気を取り込んで空調ケース10の内部に流通させる。送風装置は、ファンとファンが接続される回転軸と回転軸を回転駆動するモータとを有する。ファンは、例えば遠心多翼式のファンである。送風装置は、取り込んだ空調空気をエバポレータ20に向けて流す。以下において、特に断りのない限り空調ケース10の内部で送風装置によって送風される空調空気の流れの上流および下流を単に「上流」および「下流」と表記する。
The blower selectively or simultaneously takes in air from the inside air intake port and the outside air intake port and distributes them inside the
エバポレータ20は、冷凍サイクルから供給される低温低圧の冷媒が内部を流通する熱交換器である。エバポレータ20は、熱交換部を通過する空調空気と、内部を流通する冷媒との間の熱交換を行う。換言すれば、エバポレータ20は空調空気を冷却する。エバポレータ20は、空調ケース10において空調空気が通過する通路の全部を横切るように配置され、空調ケース10内を通過する空調空気の全部を冷却可能である。
The
ヒータコア23は、エバポレータ20よりも下流に設けられる。ヒータコア23は、その内部を車両のエンジン冷却水が流通する熱交換器である。ヒータコア23は、例えば空調ケース10の内部空間における上下方向の中央付近に位置するように設置されている。ヒータコア23は、熱交換部を通過する空調空気と、内部を流通するエンジン冷却水との間の熱交換を行う。換言すれば、ヒータコア23は空調空気を加熱する。
The
空調ケース10の内部には、エバポレータ20の下流において第1冷却通路12、第2冷却通路13、第1加熱通路14、第2加熱通路15が区画形成されている。
Inside the
第1冷却通路12および第2冷却通路13は、エバポレータ20を通過した空調空気がヒータコア23をバイパスする通路である。第1冷却通路12は、ヒータコア23の上方に設けられており、第2冷却通路13は、ヒータコア23の下方に設けられている。第1冷却通路12では、空調空気がヒータコア23の上方を流れる。第2冷却通路13では、空調空気がヒータコア23の下方を流れる。
The
第1加熱通路14および第2加熱通路15は、エバポレータ20を通過した後にヒータコア23を通過した空調空気が流通する通路である。第1加熱通路14は、ヒータコア23の一方側を通過した空調空気が流通する通路であり、第2加熱通路15は、ヒータコア23の他方側を通過した空調空気が流通する通路である。
The
第1加熱通路14は、第1冷却通路12の下方で且つ第2加熱通路15の上方に設けられている。第1加熱通路14には、ヒータコア23の上半分を通過する空調空気が流通する。第1冷却通路12を通過した空調空気と第1加熱通路14を通過した空調空気は合流可能となっている。
The
第2加熱通路15は、第2冷却通路13の上方で且つ第1加熱通路14の下方に設けられている。第2加熱通路15には、ヒータコア23の下半分を通過する空調空気が流通する。第2冷却通路13を通過した空調空気と第2加熱通路15を通過した空調空気は合流可能となっている。
The
エアミックスドア21、22は、冷却通路12、13と加熱通路14、15との空調空気の通過断面積の比率を変化させる。本実施形態では、エアミックスドア21、22としてスライドドアを用いている。第1エアミックスドア21は、第1冷却通路12を通過する空調空気と第1加熱通路14を通過する空調空気の流量比を調整する。第2エアミックスドア22は、第2冷却通路13を通過する空調空気と第2加熱通路15を通過する空調空気の流量比を調整する。
The
空調ケース10には、複数の開口部30〜34が設けられている。複数の開口部30〜34は、車室内の複数の吹出口(図示略)とそれぞれ連通している。エバポレータ20およびヒータコア23によって温度調節された空調空気は、複数の開口部30〜34を介して、それぞれ対応した吹出口へと供給される。複数の開口部30〜34は、デフロスタ開口部30、サイドフェイス開口部31、センターフェイス開口部32、フット開口部33、リア開口部34を含んでいる。
The
デフロスタ開口部30は、例えば空調ケース10の上部に設けられている。デフロスタ開口部30は、車室内のデフロスタ吹出口と連通している。
The
サイドフェイス開口部31は、例えば空調ケース10の上部で、デフロスタ開口部30よりも車室側寄りに設けられている。サイドフェイス開口部31は、車室内のサイドフェイス吹出口と連通している。
The
センターフェイス開口部32は、例えば空調ケース10の上部で、サイドフェイス開口部31よりも車室側寄りに設けられている。センターフェイス開口部32は、車室内のセンターフェイス吹出口と連通している。
The
フット開口部33は、例えば空調ケース10の下部に形成されている。フット開口部33は、車室内のフット吹出口と連通している。
The
リア開口部34は、例えば空調ケース10の下部で、フット開口部33よりも車室側寄りに設けられている。リア開口部34は、車室内のリア吹出口と連通している。
The
空調ケース10には、吹出モードを切り替えるための吹出モードドア35〜37が設けられている。吹出モードドア35〜37を作動させることで、空調空気を吹き出す開口部30〜33が異なる複数の吹出モードを切り替えることができる。吹出モードドア35〜37には、デフロスタドア35、フェイスドア36、フットドア37が含まれている。なお、フェイスドア36が本発明の吹出モード切替部材に相当する。
The
デフロスタドア35は、デフロスタ開口部30を開閉する。フェイスドア36は、サイドフェイス開口部31およびセンターフェイス開口部32を開閉する。フットドア37は、フット開口部33を開閉する。本実施形態では、デフロスタドア35およびフットドア37として板ドアを用いており、フェイスドア36としてロータリドアを用いている。
The
図2に示すように、フェイスドア36は、回転軸36a、ドア外周部36bと、ドア側面部36cを備えている。回転軸36aは、フェイスドア36が回動する際の中心軸となる。ドア外周部36bは、回転軸36aの回転方向に沿って湾曲した板面を有している。本実施形態のフェイスドア36では、ドア外周部36bが2つに分割されている。
As shown in FIG. 2, the
ドア側面部36cは、ドア外周部36bの回転軸36aの長手方向両端部に設けられている。ドア側面部36cには、ドア側リブ36dが設けられている。ドア側リブ36dは、ドア側面部36cの板面から突出するように設けられている。本実施形態では、2本のドア側リブ36dが平行に設けられている。フェイスドア36は、ケース部材11に収納されている。
The door
図3に示すように、ケース部材11は、空調ケース10の側面を構成するケース側面部11aを備えている。ケース側面部11aには、ケース側リブ11bが設けられている。ケース側リブ11bは、ケース側面部11aの板面から突出するように設けられている。本実施形態では、2本のケース側リブ11bが平行に設けられている。
As shown in FIG. 3, the
ケース側リブ11bとドア側リブ36dは、互いに対向するように突出して設けられている。ケース側リブ11bとドア側リブ36dは、対応した形状となっている。2本の平行なケース側リブ11bの間隔と2本の平行なドア側リブ36dの間隔は同一となっている。
The case-
フェイスドア36がケース部材11に収納された状態において、フェイスドア36のドア側面部36cとケース部材11のケース側面部11aは、所定距離の隙間が設けられた状態で対向している。ドア側面部36cとケース側面部11aとの間の隙間を空調風が通過可能となっている。本実施形態では、ドア側面部36cとケース側面部11aとの間の隙間の長さは4mm程度となっている。
In a state where the
フェイスドア36のドア側リブ36dと、ケース部材11のケース側リブ11bは、対向している。ドア側リブ36dのドア側面部36cからの高さと、ケース側リブ11bのケース側面部11aからの高さの合計は、ドア側面部36cとケース側面部11aとの間の隙間の長さとほぼ同一となっている。このため、ドア側リブ36dとケース側リブ11bは、接触しない範囲で近接している。
The door-
ケース側リブ11bの位置は固定されているのに対し、ドア側リブ36dの位置はフェイスドア36の回動に伴って変化する。フェイスドア36が特定の吹出モードに対応する位置にある場合に、ケース側リブ11bとドア側リブ36dが重なり合う。一方、フェイスドア36が特定の吹出モード以外の吹出モードに対応する位置にある場合には、ケース側リブ11bとドア側リブ36dが重なり合わない。本実施形態では、特定の吹出モードはフットモードおよびデフロスタモードであり、特定の吹出モード以外の吹出モードはフェイスモードである。
While the position of the case-
ケース側リブ11bとドア側リブ36dが重なり合った場合には、ケース側面部11a、ケース側リブ11b、ドア側面部36c、ドア側リブ36dで囲まれた空気通路が形成される。この空気通路は、空調空気を空調ケース10内の所定部位から特定の開口部に案内するバイパス通路である。本実施形態では、特定の開口部はサイドフェイス開口部31である。一方、ケース側リブ11bとドア側リブ36dが重なり合わない場合には、バイパス通路が形成されない。バイパス通路については、後で詳細に説明する。
When the
次に、車両用空調装置1の各吹出モードについて説明する。本実施形態では、吹出モードドア35〜37の開閉によって、フェイスモード、フットモードおよびデフロスタモードを切り替え可能となっている。なお、本実施形態では、いずれの吹出モードにおいても、リア開口部34から空調風が吹き出される。
Next, each blowing mode of the
図4に示すように、フェイスモードが設定された場合は、サイドフェイス開口部31およびセンターフェイス開口部32が全開状態となる。また、デフロスタ開口部30およびフット開口部33が全閉状態となる。
As shown in FIG. 4, when the face mode is set, the
例えば温度設定が最大冷房状態になっている場合は、エアミックスドア21、22がヒータコア23の前面に位置し、加熱通路14、15を閉鎖する。これにより、空調風はエバポレータ20で冷却されて冷風となる。フェイスモードでは、冷却通路12、13を通過した冷風がサイドフェイス開口部31およびセンターフェイス開口部32から吹き出す。
For example, when the temperature setting is the maximum cooling state, the
図5に示すように、フットモードが設定された場合は、フット開口部33が全開状態となる。また、デフロスタ開口部30およびサイドフェイス開口部31が一部開放状態となり、センターフェイス開口部32が全閉状態となる。
As shown in FIG. 5, when the foot mode is set, the
例えば温度設定が最大暖房状態になっている場合は、エアミックスドア21、22がヒータコア23の前面に位置せず、冷却通路12、13を閉鎖する。これにより、空調風はエバポレータ20を通過した後にヒータコア23で加熱されて温風となる。フットモードでは、加熱通路14、15を通過した温風がフット開口部33から吹き出し、さらに少量の温風がデフロスタ開口部30およびサイドフェイス開口部31から吹き出す。
For example, when the temperature setting is the maximum heating state, the
図6に示すように、デフロスタモードが設定された場合は、デフロスタ開口部30が全開状態となる。また、サイドフェイス開口部31が一部開放状態となり、センターフェイス開口部32およびフット開口部33が全閉状態となる。
As shown in FIG. 6, when the defroster mode is set, the
例えば温度設定が最大暖房状態になっている場合は、エアミックスドア21、22がヒータコア23の前面に位置せず、冷却通路12、13を閉鎖する。これにより、空調風はエバポレータ20を通過した後にヒータコア23で加熱されて温風となる。デフロスタモードでは、加熱通路14、15を通過した温風がデフロスタ開口部30から吹き出し、さらに少量の温風がサイドフェイス開口部31から吹き出す。
For example, when the temperature setting is the maximum heating state, the
ここで、ケース部材11のケース側リブ11bとフェイスドア36のドア側リブ36dが重なり合った場合に形成されるバイパス通路16について説明する。
Here, the
図7に示すように、フェイスモードでは、フェイスドア36は、サイドフェイス開口部31およびセンターフェイス開口部32を全開する位置にある。このとき、ケース側リブ11bとドア側リブ36dが重なり合っていない。このため、ケース部材11とフェイスドア36の間の隙間にバイパス通路16が形成されない。
As shown in FIG. 7, in the face mode, the
図8に示すように、フットモードおよびデフロスタモードでは、フェイスドア36は、サイドフェイス開口部31を一部開放し、センターフェイス開口部32を全閉する位置にある。このとき、ケース側リブ11bとドア側リブ36dが重なり合う。このため、ケース部材11とフェイスドア36の間の隙間にバイパス通路16が形成されている。バイパス通路16は、ケース側面部11a、ケース側リブ11b、ドア側面部36c、ドア側リブ36dで囲まれて形成されている。なお、図8では、デフロスタドア35がフットモードでの位置となっている。
As shown in FIG. 8, in the foot mode and the defroster mode, the
図8に示すバイパス通路16は、第1加熱通路14の下流側とサイドフェイス開口部31をつなぐように形成される。このため、バイパス通路16によって、第1加熱通路14の下流側に存在する空調空気がサイドフェイス開口部31に案内される。
The
第1加熱通路14の下流側に存在する空調空気は、ヒータコア23で加熱された空調空気である。つまり、サイドフェイス開口部31には、ヒータコア23で加熱された空調空気が他の空調空気と混ざり合うことなく直接供給される。このため、フットモードおよびデフロスタモードでは、サイドフェイス開口部31の吹き出される空調空気の温度をできるだけ高く維持することができる。
The conditioned air existing on the downstream side of the
本実施形態のバイパス通路16は、空調ケース10内の幅方向端部に形成される。このため、本実施形態のバイパス通路16は、ヒータコア23で加熱された空調空気が空調ケース10内の幅方向端部付近で滞留しているような場合に特に有効である。
The
ここで、フットモードにおけるバイパス通路16の効果を図9を用いて説明する。
Here, the effect of the
図9の縦軸は、フットモードにおいて、フット開口部33とサイドフェイス開口部31の吹出温度の差を示している。本明細書では、フット開口部33とサイドフェイス開口部31の吹出温度の差を「上下温度差」ともいう。フット開口部33から吹き出される空調空気の温度はバイパス通路16と関係なく一定なので、上下温度差の変化はサイドフェイス開口部31の吹出温度の変化に依存する。
The vertical axis of FIG. 9 shows the difference in blowing temperature between the
図9の横軸は、フェイスドア36およびケース部材11の隙間距離を示している。本明細書では、フェイスドア36およびケース部材11の隙間距離を単に「隙間距離」ともいう。隙間距離は、ドア側リブ36dとケース側リブ11bとの間の距離である。ドア側リブ36dの高さとケース側リブ11bの高さを変化させることで隙間距離が変化する。図9は、ドア側リブ36dの高さとケース側リブ11bの高さを変化させた場合のサイドフェイス開口部31の吹出温度の変化を示している。
The horizontal axis of FIG. 9 shows the gap distance between the
本実施形態では、隙間距離は4mmが最大であり、隙間距離が4mmの場合はドア側リブ36dとケース側リブ11bが設けられておらず、バイパス通路16が形成されていないことを意味する。隙間距離が0mmの場合は、ドア側リブ36dとケース側リブ11bが接触していることを意味する。
In the present embodiment, the maximum gap distance is 4 mm, and when the gap distance is 4 mm, the
図9に示すように、隙間距離が小さくなるにしたがって、上下温度差が小さくなっている。つまり、ドア側リブ36dとケース側リブ11bの高さが高くなるほど、サイドフェイス開口部31の吹出温度が上昇している。図9に示す例では、隙間距離が0mmの場合は、隙間距離が4mmの場合に比べて、サイドフェイス開口部31の吹出温度が4℃程度上昇している。
As shown in FIG. 9, the vertical temperature difference becomes smaller as the gap distance becomes smaller. That is, as the height of the
つまり、ドア側リブ36dとケース側リブ11bによってバイパス通路16が形成されることで、サイドフェイス開口部31の吹出温度を上昇させることができる。そして、ドア側リブ36dとケース側リブ11bの高さが高くなるほど、バイパス通路16の隙間が小さくなり、サイドフェイス開口部31の吹出温度を効果的に上昇させることができる。
That is, the
サイドフェイス開口部31の吹出温度を上昇させる観点から、隙間距離は小さいほど望ましい。一方、隙間距離が小さすぎると、ドア側リブ36dとケース側リブ11bが接触してフェイスドア36が回動する際の妨げとなるおそれがある。このため、隙間距離は0.5〜1mm程度とすることが望ましい。
From the viewpoint of raising the blowing temperature of the
以上説明した本実施形態では、フェイスドア36のドア側リブ36dとケース部材11のケース側リブ11bによって、バイパス通路16を形成可能としている。このため、フェイスドア36の位置を変化させることで、バイパス通路16の有無を変化させることができる。これにより、バイパス通路を必要とする吹出モードではバイパス通路16が形成され、バイパス通路を必要としない吹出モードではバイパス通路16が形成されないようにすることができる。この結果、車両用空調装置1の温度コントロール性を向上させることできる。
In the present embodiment described above, the
(他の実施形態)
本発明は上述の実施形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で、以下のように種々変形可能である。また、上記各実施形態に開示された手段は、実施可能な範囲で適宜組み合わせてもよい。
(Other embodiments)
The present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be variously modified as follows without departing from the spirit of the present invention. In addition, the means disclosed in each of the above embodiments may be appropriately combined to the extent feasible.
例えば、上記実施形態では、フットモードおよびデフロスタモードでバイパス通路16が形成されるようにしたが、バイパス通路16が形成される吹出モードは任意に設定することができる。バイパス通路16が形成される特定の吹出モードと、バイパス通路16が形成されない吹出モードが設けられていればよい。特定の吹出モードは、1つの吹出モードでもよく、複数の吹出モードでもよい。
For example, in the above embodiment, the
また、上記実施形態では、フェイスドア36を用いてバイパス通路16を形成するようにしたが、フェイスドア36以外の吹出モードドアを用いてバイパス通路16を形成するようにしてもよい。
Further, in the above embodiment, the
また、上記実施形態では、バイパス通路16によって空調空気をサイドフェイス開口部31に案内するようにしたが、バイパス通路16によってサイドフェイス開口部31以外の開口部に空調空気を案内するようにしてもよい。
Further, in the above embodiment, the conditioned air is guided to the
また、上記実施形態では、バイパス通路16によってヒータコア23で加熱された温風を案内するようにしたが、バイパス通路16によって冷風を案内するようにしてもよい。
Further, in the above embodiment, the hot air heated by the
10 空調ケース
11 ケース部材
11b ケース側リブ
16 バイパス通路
36 フェイスドア(吹出モード切替部材)
36a 回転軸
36d ドア側リブ
10
Claims (5)
前記空調ケースに設けられ、空調空気を車室内に吹き出すための複数の開口部(30、31、32、33)と、
前記空調ケースの内部に設けられ、前記複数の開口部のうち空調空気を吹き出す開口部が異なる複数の吹出モードを切り替える吹出モード切替部材(36)と、
前記空調ケースと前記吹出モード切替部材との間において、空調空気を前記空調ケース内の所定部位から特定の前記開口部に案内するバイパス通路(16)と、
を備え、
前記バイパス通路は、前記吹出モード切替部材が前記複数の吹出モードのうち特定の吹出モードに切り替えた場合に形成される車両用空調装置。 An air-conditioning case (10) through which temperature-controlled air-conditioning air circulates, and
A plurality of openings (30, 31, 32, 33) provided in the air-conditioning case for blowing air-conditioned air into the vehicle interior, and
A blowout mode switching member (36) provided inside the air-conditioning case and switching a plurality of blowout modes having different openings for blowing out conditioned air among the plurality of openings.
A bypass passage (16) that guides conditioned air from a predetermined portion in the conditioned case to a specific opening between the conditioned case and the blowout mode switching member.
With
The bypass passage is a vehicle air conditioner formed when the blowout mode switching member switches to a specific blowout mode among the plurality of blowout modes.
前記吹出モード切替部材が前記特定の吹出モードに対応する位置にある場合に、前記吹出モード切替部材のリブ(36d)と前記空調ケースのリブ(11b)によって前記バイパス通路が形成される請求項1または2に記載の車両用空調装置。 The air conditioning case and the blowout mode switching member are each provided with ribs (11b, 36d) protruding so as to face each other.
Claim 1 in which the bypass passage is formed by the rib (36d) of the blowing mode switching member and the rib (11b) of the air conditioning case when the blowing mode switching member is in a position corresponding to the specific blowing mode. Or the vehicle air conditioner according to 2.
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