JP2020141539A - 電気自動車 - Google Patents
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Abstract
【課題】主電源の電圧を降圧して補機バッテリ(補機)に供給する電圧コンバータを備えている電気自動車において、電圧コンバータの熱保護と補機バッテリへの十分な電力供給の両立を図る。【解決手段】本明細書が開示する電気自動車は、走行用のモータと、電力変換器と、電圧コンバータと、コントローラを備える。電力変換器は、電源とモータの間に接続されている。電力変換器は、電源の電力をモータの駆動電力に変換する。電圧コンバータは、電源と補機バッテリの間に接続されており、電源の電圧を降圧して補機バッテリに供給する。電圧コンバータは、入力電圧が所定の閾値電圧を下回っている場合に出力電流の上限値を第1上限値から第2上限値へ下げる。コントローラは、電圧コンバータが第2上限値を設定しており、かつ、補機バッテリの残電力量が所定の閾値残電力量を下回っている場合、電力変換器の出力上限値を下げる。【選択図】図1
Description
本明細書が開示する技術は、電気自動車に関する。本明細書における「電気自動車」には、モータとエンジンの双方を備えるハイブリッド車や、燃料電池車が含まれる。
電気自動車は、出力電圧の異なる2個の電源(主電源と補機バッテリ)を備えていることが多い。主電源の典型は、バッテリあるいは燃料電池である。主電源は、走行用のモータを駆動するのに用いられ、その出力電圧は100ボルトを超える。補機バッテリは、ルームランプやカーナビゲーション装置など、走行用のモータと比較すると駆動電圧が低いデバイスを駆動するのに用いられ、その出力電圧は、例えば12ボルトである。なお、ルームランプやカーナビゲーション装置などの小電力デバイスは補機と総称される。電気自動車は、補機バッテリを充電するのに、主電源の電圧を降圧して補機バッテリに供給する電圧コンバータを備えている(例えば、特許文献1、2)。
近年、電気自動車に搭載される補機の数が増加しており、補機全体の消費電力は増える傾向にある。一方、主電源の電圧が低下していると、電圧コンバータの負荷が増大する(一定の電力を出力する場合に入力電圧が低くなると電圧コンバータの負荷が高くなる)。電圧コンバータの負荷が大きくなりすぎた場合、過熱を避けるために電圧コンバータは出力電流を下げざるを得ない。そうすると、補機バッテリ(補機)に供給する電力が不足しがちになるおそれがある。補機バッテリの残電力量が下がりすぎると劣化の進行が早まる。本明細書は、主電源の電圧を降圧して補機バッテリ(補機)に供給する電圧コンバータを備えている電気自動車に関し、電圧コンバータの熱保護と補機バッテリ(補機)への十分な電力供給の両立を図る技術を提供する。
本明細書が開示する電気自動車は、走行用のモータと、電力変換器と、電圧コンバータと、コントローラを備えている。電力変換器は、電源とモータの間に接続されている。電力変換器は、電源の電力をモータの駆動電力に変換するデバイスである。電圧コンバータは、電源と補機バッテリの間に接続されており、電源の電圧を降圧して補機バッテリに供給するデバイスである。電圧コンバータは、入力電圧が所定の閾値電圧を下回っている場合に出力電流の上限値を第1上限値から第2上限値へ下げる。コントローラは、電圧コンバータが第2上限値を設定しており、かつ、補機バッテリの残電力量が所定の閾値残電力量を下回っている場合、電力変換器の出力上限値を下げる。電力変換器の出力上限値を下げることで電源の負荷が下がり、電源の電圧が回復する。電源の電圧が回復すれば電圧コンバータの入力電圧が上昇する。その結果、電圧コンバータの負荷が減り、電圧コンバータは出力電流の上限値を第1上限値へ戻しても電圧コンバータの過度の温度上昇を防ぐことができる。すなわち、電圧コンバータの熱保護と補機バッテリへの十分な電力供給を両立することができる。
本明細書が開示する技術の詳細とさらなる改良は以下の「発明を実施するための形態」にて説明する。
(第1実施例)図1、2を参照して第1実施例の電気自動車100を説明する。図1に、電気自動車100の電力系のブロック図を示す。実施例の電気自動車100は、走行用のモータ103で走行することができる。走行用のモータ103の出力軸は、デファレンシャルギア104を介して駆動輪105に連結されている。
電気自動車100は、走行用のモータ103のほか、メインバッテリ101、補機バッテリ120、電力変換器102、電圧コンバータ106、コントローラ110、いくつかの補機122、123を備えている。電力変換器102は、メインバッテリ101とモータ103の間に接続されている。電力変換器102は、メインバッテリ101の電力をモータ103の駆動電力に変換するデバイスである。電力変換器102は、メインバッテリ101の出力電圧を昇圧した後、モータ103の駆動に適した周波数の交流に変換し、モータ103へ供給する。メインバッテリ101の出力電圧は、100ボルト以上である。
補機バッテリ120の出力電圧は、100ボルト未満であり、例えば12ボルトである。補機バッテリ120は、補機(例えば、ルームランプ122、カーナビゲーション装置123)に電力を供給する。「補機」とは、補機バッテリ120の出力電圧で動作する電気デバイスの総称である。車内には補機電力線121が張り巡らされており、その補機電力線121に様々な補機(ルームランプ122、カーナビゲーション装置123など)が接続されている。ルームランプ122、カーナビゲーション装置123のほかにも、図示は省略しているが様々な補機が補機電力線121を通して補機バッテリ120から電力供給を受ける。車体が補機系のグランド電位になっており、補機バッテリ120の負極、及び、補機の負極は車体を通して接地される。
補機バッテリ120は、メインバッテリ101で充電される。メインバッテリ101と補機バッテリ120の間に電圧コンバータ106が接続されている。電圧コンバータ106は、メインバッテリ101の出力電力の電圧を降圧し、降圧後の電力を補機バッテリ120へ供給する。
電力変換器102、電圧コンバータ106は、コントローラ110によって制御される。図1における破線矢印線は、信号の流れを表している。電気自動車100は電圧センサ112、113を備えており、電圧センサ112、113の計測値はコントローラ110に送られる。電圧センサ112はメインバッテリ101の出力電圧を計測する。電圧センサ113は、補機バッテリ120の電圧を計測する。補機バッテリ120の電圧は、補機バッテリ120の残電力量と相関がある。すなわち、コントローラ110は、補機バッテリ120の電圧から補機バッテリ120の残電力量を知ることができる。
多くの補機が動作し、補機全体の総消費電力が大きくなると、補機バッテリ120の残電力量が減っていく。補機バッテリ120の残電力量が大きく減らないように、コントローラ110は、電圧コンバータ106を起動し、メインバッテリ101の電力の電圧を降圧して補機電力線121(補機バッテリ120)へ供給する。なお、以下では、補機バッテリ120の残電力量をSOC(State Of Charge)と称する場合がある。
一方、長い登板路を走行している場合などには、電力変換器102(モータ103)も大きな電力を消費する。電力変換器102の消費電力が大きいとメインバッテリ101の出力電圧が下がりがちになる。すなわち、電圧コンバータ106の入力電圧が下がる場合がある。電圧コンバータ106は、入力電圧が下がった状態で大きな電力を出力し続けると負荷が高くなり、電圧コンバータ106の温度が上昇する。そのような場合、コントローラ110は、電圧コンバータ106を保護すべく、電圧コンバータ106の出力電流を制限する。すなわち、電圧コンバータ106の出力電流の上限値を下げる。電圧コンバータ106の出力電流の上限値を下げると補機バッテリ120及び補機へ供給する電力が不足し、補機バッテリ120のSOC(残電力量)が減っていく。
先に述べたように、補機バッテリ120のSOCと出力電圧には正の相関がある。補機バッテリ120のSOCが減り続けることは補機バッテリ120の出力電圧が低下することを意味し、補機の動作が不安定になるおそれがある。そのような場合、コントローラ110は、電力変換器102の出力電力の上限値を下げる。
電力変換器102の出力電力の上限値を下げることは、メインバッテリ101から出力される電流値が下がることを意味する。メインバッテリ101の出力電圧は、バッテリのセルの出力電圧から、内部抵抗と出力電流の積で表される電圧降下分を減じた値となる。メインバッテリ101の出力電流が下がることで、メインバッテリ101の内部の電圧降下分が小さくなるのでメインバッテリ101の出力電圧は回復する。
メインバッテリ101の出力電圧が回復すると、電圧コンバータ106の負荷が減り、制限していた出力電流の上限値を元に戻すことができる。電圧コンバータ106が通常の上限値まで電流を出力することができるようになり、補機と補機バッテリ120へ十分な電流を供給できるようになる。
コントローラ110が実行する保護処理のフローチャートを図2に示す。図2を参照しつつコントローラ110が実行する保護処理を説明する。コントローラ110は、所定の周期で図2の処理を繰り返し実行する。
まず、コントローラ110は、電圧コンバータ106への入力電圧(すなわち、メインバッテリ101の出力電圧)を、所定の閾値電圧と比較する(ステップS12)。先に述べたように、メインバッテリ101の出力電圧は、電圧センサ112で計測される。
電圧コンバータ106への入力電圧が閾値電圧を上回っている場合、コントローラ110は、電圧コンバータ106の出力電流の上限値を第1電流上限値に設定し(ステップS12:NO、S13)、入力電圧が閾値電圧を下回っている場合、コントローラ110は、電圧コンバータ106の出力電流の上限値を第2電流上限値に設定する(ステップS12:YES、S14)。第1電流上限値は通常時の上限値である。第2電流上限値は第1電流上限値よりも低い。なお、図2のフローチャートでは、コントローラ110は、入力電圧が閾値電圧に等しい場合は出力電流の上限値を第1電流上限値に設定する。入力電圧が閾値電圧に等しい場合は出力電流の上限値を第2電流上限値に設定するようにしてもよい。
電圧コンバータ106の出力電流の上限値を第1電流上限値(>第2電流上限値)に設定した場合は(ステップS13)、電圧コンバータ106は十分な電流を出力することができるので、コントローラ110は処理を終了する。
電圧コンバータ106の出力電流の上限値を第2電流上限値に設定した場合(ステップS14)、次にコントローラ110は、補機バッテリ120のSOC(残電力量)を閾値SOC(閾値残電力量)と比較する。先に述べたように、補機バッテリ120のSOCは、電圧センサ113が計測する補機バッテリ120の出力電圧から得ることができる。補機バッテリ120のSOCは補機バッテリ120の出力電圧と正の相関がある。すなわち、補機バッテリ120の出力電圧が低いほど、SOCは低い。
補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを上回っている場合、コントローラ110は、電力変換器102の出力電力の上限値を第1電力上限値に設定し(ステップS15:NO、S16)、補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを下回っている場合、コントローラ110は、電力変換器102の出力電力の上限値を第2電力上限値に設定する(ステップS15:YES、S17)。第2電力上限値は第1電力上限値よりも低い。なお、図2のフローチャートでは、コントローラ110は、補機バッテリ120のSOCが閾値SOCに等しい場合は出力電力上限値を第1電力上限値に設定する。補機バッテリ120のSOCが閾値SOCに等しい場合は出力電力上限値を第2電力上限値に設定するようにしてもよい。
補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを上回っている場合、補機バッテリ120を充電する必要がないので、電圧コンバータ106を最大出力で動作させる必要がない。それゆえ、補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを上回っている場合は電力変換器102の出力電力上限値を通常の第1電力上限値に設定し、メインバッテリ101の出力電圧(電圧コンバータ106の入力電圧)が低い状態を継続しても、電圧コンバータ106の温度が過度に上昇することはない。
補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを上回っている場合はステップS17の処理により電力変換器102の出力電力の上限値が下げられる。それゆえ、メインバッテリ101の負荷が減り、メインバッテリ101の出力電圧が回復する。図2の処理の次の周期において、ステップS12の分岐判断がNOとなり、電圧コンバータ106の出力電流の上限値が前回に設定された第2電流上限値から通常時の第1電流上限値に戻される。その結果、電圧コンバータ106の出力が増え、補機や補機バッテリ120に十分な電流を供給できるようになる。図2の処理により、電圧コンバータ106を過熱から保護しつつ、補機バッテリ120へも十分な電力を供給することができる。
なお、図2のステップS17により電力変換器102の出力電力の上限値を第2電力上限値(<第1電力上限値)に設定した後は、コントローラ110は、補機バッテリ120のSOCが別の閾値SOCを上回ったら、電力変換器102の出力上限値を元の第1電力上限値に戻す。別の閾値SOCは、ステップS15で用いる閾値SOCよりも高い値に設定されている。
第1実施例の電気自動車100では、電圧コンバータ106の入力電圧が低く、かつ、補機バッテリ120のSOCが低い場合、電力変換器102の出力電力の上限値を下げる。電力変換器102の出力電力の上限値を下げると走行性能が低下するが、その結果、電圧コンバータ106の過度の温度上昇を避けつつ、補機バッテリ120に十分な電流を供給できるようになる。
(第2実施例)図3、図4を参照して第2実施例の電気自動車100aを説明する。図3に、電気自動車100aのブロック図を示す。第2実施例の電気自動車100aは、第1実施例の電気自動車100の構成に加えて、電圧コンバータ106を冷却する冷却器130を備えている。
冷却器130は、電圧コンバータ106とラジエータ133の間で冷媒を循環させる冷媒循環路131と、ラジエータ133と、ポンプ132と、温度センサ134を備えている。ポンプ132が、冷媒循環路131の中の冷媒を圧送する。温度センサ134は、冷媒循環路131の電圧コンバータ106の出口付近に取り付けられている。温度センサ134は、電圧コンバータ106から熱を吸収した冷媒の温度を計測する。温度センサ134の計測値もコントローラ110aに送られる。
コントローラ110aは、温度センサ134が計測した冷媒の温度を、電圧コンバータ106の温度の近似値として利用する。コントローラ110aは、電圧コンバータ106の入力電圧と温度に基づいて、電圧コンバータ106の出力電流の上限値を下げる。コントローラ110aは、入力電圧が低いほど電流上限値が低くなり、温度が高いほど電流上限値が低くなるように規定されている出力電流上限値のマップを記憶している。コントローラ110aは、マップを参照し、電圧コンバータ106の入力電圧と温度から出力電流の上限値を決定する。マップによって決定される上限値は、制限しない場合の上限値(第1実施例の第1電流上限値)よりも低く設定されている。なお、マップでは、電圧コンバータ106の温度が比較的に低い領域では、上限値を下げないように設定されていてもよい。
図4に電気自動車100aのコントローラ110aが実行する保護処理のフローチャートを示す。図4のフローチャートは、図2のフローチャートと比較すると、ステップS23が追加されている点と、図2のステップS14がステップS24に変更されている点が相違する。それら以外は図2のフローチャートの処理と同じである。
コントローラ110aは、電圧コンバータ106の入力電圧(すなわち、メインバッテリ101の出力電圧)を閾値電圧と比較する(ステップS12)。入力電圧が閾値電圧を上回っている場合、コントローラ110aは、電圧コンバータ106の出力電流の上限値を通常時の第1電流上限値に設定する(ステップS12:NO、S13)。
入力電圧が閾値電圧を下回っている場合、コントローラ110aは、電圧コンバータ106の温度を閾値温度と比較する(ステップS12:NO、S23)。先に述べたように、コントローラ110aは、温度センサ134が計測する冷媒の温度(電圧コンバータ106から熱を吸収した後の冷媒の温度)を、電圧コンバータ106の温度(正確には電圧コンバータ106の温度の近似値)として用いる。
電圧コンバータ106の温度が閾値温度よりも低い場合は、コントローラ110aは、電圧コンバータ106にまだ余力があると判断し、出力電流の上限値は通常時の第1電流上限値に設定する(ステップS23:NO、S13)。電圧コンバータ106の温度が閾値温度よりも高い場合、コントローラ110aは、先に述べたマップを参照し、入力電圧と温度に基づいて出力電流の上限値を第1上限値よりも低い値に設定する(ステップS23:YES、S24)。ステップS15以降の処理は、第1実施例の場合と同様である。
第2実施例の電気自動車100aによれば、電圧コンバータ106の入力電圧が低い場合であってもその温度が閾値温度よりも低い場合は電圧コンバータ106の出力上限値を下げない。電圧コンバータ106の出力上限値を下げない場合は、電力変換器102の出力電力の上限値を下げないので、走行能力が制限されることがない。
(第3実施例)図5、図6を参照して第3実施例の電気自動車を説明する。第3実施例の電気自動車は、走行用に2個のモータ103a、103bを備えているとともにエンジン141を備えているハイブリッド車100bである。電力変換器102aは、2個のモータ103a、103bのそれぞれに電力を供給することができる。
2個のモータ103a、103bの出力軸とエンジン141の出力軸は、動力分配機構142に連結されている。動力分配機構142は、モータ103a、103bの出力トルクとエンジン141の出力トルクを合成する。合成されたトルクはデファレンシャルギア104を介して駆動輪105に伝達される。また、動力分配機構142は、エンジン141の出力トルクの一部をモータ103bへ振り分ける場合もある。その場合、モータ103bはジェネレータとして機能し、発電する。発電で得られた電力は、モータ103aの駆動電力に使われたり、メインバッテリ101の充電に使われたりする。モータ103bは、エンジン141のスタータとしても機能する。
ハイブリッド車100bは、エンジン141を停止し、モータ103a(及び103b)で走行することも可能である。エンジン141は、エンジンコントローラ143によって制御される。エンジンコントローラ143はコントローラ110bを通信することができる。コントローラ110bとエンジンコントローラ143が協働することで、エネルギ効率のよい走行が実現される。上記の構成以外は、ハイブリッド車100bは、第1実施例の電気自動車100と同じである。
図6にハイブリッド車100bが実行する保護制御のフローチャートを示す。図6のフローチャートは、図2のフローチャートと比較すると、ステップS31が追加されている点で相違する。その他の処理は、図2のフローチャートと同じである。
図6のステップS15から処理を説明する。補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを上回っている場合、コントローラ110bは、電力変換器102の出力電力の上限値を第1電力上限値に設定する(ステップS15:NO、S16)。第1電力上限値は通常時の上限値である。
補機バッテリ120のSOCが閾値SOCを下回っている場合、コントローラ110bは、電力変換器102の出力電力の上限値を第2電力上限値に設定する(ステップS15:YES、S17)。第2電力上限値は第1電力上限値よりも低い。次にコントローラ110bは、エンジン141の出力比率を上げる(ステップS31)。すなわち、電力変換器102aの出力が制限されたことでハイブリッド車100bの走行性能が不足する分をエンジン141で補う。ステップS31の処理の実行時にエンジン141が停止している場合は、コントローラ110bは、モータ103bを使ってエンジン141を始動する。
第3実施例のハイブリッド車100bでは、電力変換器102aの出力電力の上限値が下げられた分をエンジン141が補うので走行性能が低下しない。ステップS31が実行されるとエンジン141の使用頻度が増えるのでエネルギ効率は通常時と比較して低下する。しかし、図6の処理により、電圧コンバータ106の過度の温度上昇を防ぎつつ補機バッテリ120へ十分な電力を供給することができ、しかも走行性能の低下も防ぐことができる。
実施例で説明した技術に関する留意点を述べる。図3のハイブリッド車100bに図3の冷却器130を追加し、図4のフローチャートのステップS23、S24の処理を図6のフローチャートの処理に追加してもよい。
実施例のメインバッテリ101が車載の電源の一例である。本明細書が開示する技術は、メインバッテリに代えて燃料電池を搭載している電気自動車に適用することも可能である。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成し得るものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
100、100a:電気自動車
100b:ハイブリッド車(電気自動車)
101:メインバッテリ
102、102a:電力変換器
103、103a、103b:モータ
106:電圧コンバータ
110、110a、110b:コントローラ
112、113:電圧センサ
120:補機バッテリ
122:ルームランプ(補機)
123:カーナビゲーション装置(補機)
130:冷却器
131:冷媒循環路
132:ポンプ
133:ラジエータ
134:温度センサ
141:エンジン
143:エンジンコントローラ
100b:ハイブリッド車(電気自動車)
101:メインバッテリ
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110、110a、110b:コントローラ
112、113:電圧センサ
120:補機バッテリ
122:ルームランプ(補機)
123:カーナビゲーション装置(補機)
130:冷却器
131:冷媒循環路
132:ポンプ
133:ラジエータ
134:温度センサ
141:エンジン
143:エンジンコントローラ
Claims (2)
- 走行用のモータと、
電源と前記モータの間に接続されており、前記電源の電力を前記モータの駆動電力に変換する電力変換器と、
前記電源と補機バッテリの間に接続されており、前記電源の電圧を降圧して前記補機バッテリに供給する電圧コンバータであって、入力電圧が所定の閾値電圧を下回っている場合に出力電流の上限値を第1上限値から第2上限値へ下げる電圧コンバータと、
前記電圧コンバータが前記第2上限値を設定しており、かつ、前記補機バッテリの残電力量が所定の閾値残電力量を下回っている場合、前記電力変換器の出力上限値を下げるコントローラと、
を備えている、電気自動車。 - 前記電圧コンバータは、前記入力電圧が前記閾値電圧を下回っており、かつ、当該電圧コンバータの温度が所定の閾値温度を上回っている場合に、前記上限値を前記第1上限値から前記第2上限値へ下げる、請求項1に記載の電気自動車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019037560A JP2020141539A (ja) | 2019-03-01 | 2019-03-01 | 電気自動車 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019037560A JP2020141539A (ja) | 2019-03-01 | 2019-03-01 | 電気自動車 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020141539A true JP2020141539A (ja) | 2020-09-03 |
Family
ID=72280713
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019037560A Pending JP2020141539A (ja) | 2019-03-01 | 2019-03-01 | 電気自動車 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020141539A (ja) |
-
2019
- 2019-03-01 JP JP2019037560A patent/JP2020141539A/ja active Pending
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