JP2020140848A - ニッケル水素蓄電池 - Google Patents

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Abstract

【課題】内部抵抗の増大及び自己放電を抑制することができ、コストの低減が容易なニッケル水素蓄電池を提供する。【解決手段】、ニッケル水素蓄電池1は、電極組立体2と、電極組立体2を拘束する拘束部材4と、を有している。電極組立体2は、互いに間隔をおいて重ね合わされた複数の電極21、22と、互いに隣り合う電極21、22の間の空間である電極間空間23内に配置されたセパレータ3と、を有している。拘束部材4は、電極組立体2の積層方向における端部にそれぞれ当接している。セパレータ3は、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部31と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部32と、を有している。第1不織布部31と第2不織布部32とは、電極21、22の表面に沿って互いに並んで配置されている。【選択図】図1

Description

本発明は、ニッケル水素蓄電池に関する。
ニッケル水素蓄電池は、例えばフォークリフト、ハイブリッド自動車、電気自動車等の車両のバッテリーに用いられている。この種のニッケル水素蓄電池は、複数の電極がセパレータを介して積層されてなる電極組立体を有している。
セパレータとしては、ポリオレフィン系樹脂からなり、スルホン化処理やプラズマ処理、フッ素処理等の親水化処理を施された不織布が使用されている。スルホン化処理が施された不織布は、不織布の繊維に付与されたスルホン基(−SO3H)によって、正極活物質等から発生した窒素化合物を捕捉することができる。それ故、スルホン化処理が施された不織布をセパレータとして使用することにより、窒素化合物に起因する自己放電を抑制する効果を奏することができる。
一方、プラズマ処理やフッ素処理等のスルホン化処理以外の親水化処理が施された不織布は、スルホン化処理が施された不織布に比べて電解液の保液性に優れている。そのため、スルホン化処理以外の親水化処理が施された不織布をセパレータとして使用することにより、セパレータ内に局所的に電解液が枯渇した部分が形成される、いわゆるドライアウトと呼ばれる現象の発生を抑制することができる。また、セパレータ内に十分な量の電解液を保持することにより、ニッケル水素蓄電池の内部抵抗の増大を抑制することができる。
近年、セパレータとして、このように特性の異なる2種の不織布を併用することにより、前述した自己放電を抑制する効果と保液性を向上させる効果との両方を得る技術が提案されている。例えば特許文献1には、電極組立体における電極同士の間に、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布層と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布層とを含む2層以上の積層構造を備えたセパレータが介在しているニッケル水素蓄電池が記載されている。
特開2018−125071号公報
スルホン化処理が施された不織布は、スルホン化処理以外の親水化処理が施された不織布に比べて単位面積当たりのコストが高い。そのため、コストを低減する観点からは、スルホン化処理が施された不織布の面積を小さくすることが望ましい。
しかし、特許文献1のセパレータのように、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布層と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布層とを積層すると、第1不織布層の使用量が比較的多くなり、コストの増大を招きやすいという問題があった。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、内部抵抗の増大及び自己放電を抑制することができ、コストの低減が容易なニッケル水素蓄電池を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、互いに間隔をおいて重ね合わされた複数の電極と、互いに隣り合う前記電極の間の空間である電極間空間内に配置されたセパレータと、を備えた電極組立体と、
前記電極組立体の積層方向における端部にそれぞれ当接し、前記電極組立体を拘束する拘束部材とを有し、
前記セパレータは、
スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部と、
スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部と、を有しており、
前記第1不織布部と前記第2不織布部とは、前記電極の表面に沿って互いに並んで配置されている、ニッケル水素蓄電池にある。
前記ニッケル水素蓄電池は、隣り合う電極の間に形成された電極間空間に、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部と、を備えたセパレータを有している。また、第1不織布部と第2不織布部とは、電極の表面に沿って互いに並んで配置されている。
このように、電極間空間内に、第1不織布部と第2不織布部とを互いに並べて配置することにより、第1不織布部の使用量を低減することができる。その結果、セパレータの材料コストを容易に低減することができる。
また、前記電極組立体においては、個々の前記電極間空間に、スルホン基を備えた第1不織布部と、スルホン基以外の親水性官能基を備えた第2不織布部との両方が配置されている。そのため、各電極間空間において、第1不織布部によって自己放電を抑制するとともに、第2不織布部によって十分な量の電解液を保持し、内部抵抗の増大を抑制することができる。
以上のように、前記ニッケル水素蓄電池は、内部抵抗の増大及び自己放電を抑制することができる。また、前記ニッケル水素蓄電池は、コストの低減を容易に行うことができる。
図1は、実施例1におけるニッケル水素蓄電池の要部を示す断面図である。 図2は、図1におけるセパレータの重なり部の一部拡大図である。 図3は、図1のIII−III線矢視断面図である。 図4は、実施例1におけるセパレータの平面図である。 図5は、実施例2における、第1不織布部が互いに対向する辺に沿って延設されたセパレータの平面図である。 図6は、実施例2における、第1不織布部が外周全体に配置されたセパレータの平面図である。 図6は、実施例2における、第1不織布部が角部に配置されたセパレータの平面図である。
上記ニッケル水素蓄電池における電極は、電極組立体において正極と負極とがセパレータを介して対面する単セルを構成することができれば、どのような態様であってもよい。例えば、正極としては、集電体としての金属箔の片面または両面上に正極活物質層が配置された箔電極や、集電体としての金属多孔質体に正極活物質が保持された多孔質電極等を採用することができる。また、負極としては、集電体としての金属箔の片面または両面上に負極活物質層が配置された箔電極等を採用することができる。
さらに、電極として、集電体としての金属箔と、金属箔の表側面上に配置された正極活物質層と、裏側面上に配置された負極活物質層とを有するバイポーラ電極を採用することもできる。この場合には、バイポーラ電極を積層するという単純な構成により、複数の単セルを直列に接続することができる。その結果、ニッケル水素蓄電池の起電力をより高くすることができる。
また、バイポーラ電極を用いる場合には、単極性の電極を用いる場合に比べて、電極の総数に対する単セルの数を増やすことができる。それ故、電極の総数が同じ場合には、単極性の電極を用いる場合に比べて単セルの数を多くすることができる。また、単セルの数が同じ場合には、単極性の電極を用いる場合に比べて電極の総数を少なくし、積層方向におけるニッケル水素蓄電池の寸法をより小さくすることができる。
電極の表面には、周囲よりも陥没した溝部が設けられていてもよい。この場合には、溝部とセパレータとの間に隙間が形成されやすくなる。この隙間内に電解液が流通することにより、電極における溝部の周辺に、より迅速に電解液を供給することができる。また、アルカリ蓄電池においては、充放電時に電極からガスが発生することがある。電極に溝部を設けることにより、溝部を介して電極から発生したガスをより迅速に電極の外部へ排出することができる。これらの結果、ドライアウトの発生をより効果的に抑制することができる。
電極の溝部は、どのような方法によって形成されていてもよい。例えば、電極が箔電極である場合には、活物質層の一部を圧縮して周囲よりも陥没させることによって溝部を形成することができる。また、金属箔上に活物質層を形成する際に、複数の活物質層を互いに間隔をおいて形成することにより、隣り合う活物質層の間に溝部を形成することもできる。
電極組立体における隣り合う電極の間には、セパレータが介在している。セパレータは、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部と有しており、第1不織布部と第2不織布部とは、電極の表面に沿って互いに並んで配置されている。即ち、各電極間空間に面する電極のうち一方の電極の表面の一部と、これに対面する電極の一部との間には第1不織布部が介在しており、一方の電極の表面の残部と、これに対面する電極の残部との間には第2不織布部が介在している。
第1不織布部は、スルホン基を有する不織布から構成されている。この不織布の繊維を構成する樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂を採用することができる。
第1不織布部のスルホン化度は、2.3×10-3以上であることが好ましい。この場合には、第1不織布部中のスルホン基数が十分に多いため、正極活物質層等から発生した窒素化合物をより確実に捕捉することができる。その結果、前記ニッケル水素蓄電池は、自己放電の抑制効果をより確実に奏することができる。また、この場合には、第1不織布部により捕捉可能な窒素化合物の量をより多くすることができるため、自己放電の抑制効果をより長期間に亘って奏することができる。
第1不織布部のスルホン化度をより高くすると、自己放電の抑制効果をより長期間に亘って維持することができる。しかし、スルホン化度を過度に高くしようとすると、スルホン化処理の際に第1不織布部の繊維が劣化し、隣り合う電極の間の電気的な絶縁が保たれなくなるおそれがある。スルホン化処理による繊維の劣化を回避する観点からは、第1不織布部のスルホン化度を3.8×10-3以下とすることが好ましい。
第1不織布部のスルホン化度は、第1不織布部中のC(炭素)に対するS(硫黄)の原子数の比である。第1不織布部のスルホン化度は、例えば、以下の方法により測定することができる。まず、第1不織布部を酸素雰囲気中で燃焼させ、強アルカリ水溶液等を用いて発生したガスを捕集する。強アルカリ水溶液を用いてガスを捕集する場合には、第1不織布部中のCが炭酸イオン(CO3 2-)等の炭素を含むイオンとして水溶液中に捕集され、第1不織布部中のSが硫酸イオン(SO4 2-)等の硫黄を含むイオンとして水溶液中に捕集される。それ故、水溶液中のイオン量をイオンクロマトグラフィーにより定量することにより、第1不織布部のスルホン化度を算出することができる。
第2不織布部は、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布から構成されている。第2不織布部に設けられる親水性官能基としては、例えば、水酸基(−OH)、エーテル基(−O−)、カルボニル基(−C(=O)−)、カルボキシル基(−COOH)、ハロゲン化カルボニル基(−COX)等がある。また、ハロゲン化カルボニル基におけるハロゲン(X)としては、フッ素(F)、塩素(Cl)、臭素(Br)等を採用することができる。第2不織布部は、これらの官能基から選択される1種を含んでいてもよいし、2種以上を含んでいてもよい。また、不織布の繊維を構成する樹脂としては、第1不織布部と同様に、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂を採用することができる。
第2不織布部は、酸素を含む親水性官能基を有する不織布から構成されていることが好ましい。酸素を含む親水性官能基としては、例えば、水酸基(−OH)、エーテル基(−O−)、カルボニル基(−C(=O)−)、カルボキシル基(−COOH)、ハロゲン化カルボニル基(−COX)等がある。これらの官能基を不織布に形成することができる親水化処理としては、例えば、プラズマ処理やフッ素ガス処理等の親水化処理がある。
酸素を含む親水性官能基を有する第2不織布部は、スルホン基を有する第1不織布部に比べて電解液を吸収しやすい。そのため、例えば充放電時に膨張した電極によってセパレータが圧縮され、電解液がセパレータから流出した場合などに、電解液を迅速にセパレータ内に再吸収することができる。
従って、セパレータに第2不織布部を設けることにより、電極間に電解液が満たされた状態をより容易に維持することができる。その結果、ドライアウトによる内部抵抗の増大を抑制することができる。また、電解液の局所的な消失によって電流が集中することを緩和し、ひいてはニッケル水素蓄電池の寿命特性を向上させることができる。
電極組立体の積層方向における両端に配置された電極は、電極組立体を積層方向に拘束する拘束部材と当接している。拘束部材は、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス合金等の金属から構成されていてもよい。
前記セパレータにおいて、第1不織布部と第2不織布部との面積の割合は特に限定されることはない。例えば、セパレータに対する第1不織布部の面積比率は、5〜95%の範囲から適宜設定することができる。第1不織布部の使用量を低減する観点からは、セパレータに対する第1不織布部の面積比率は、80%以下であることが好ましく、50%以下であることがより好ましい。
セパレータにおける第1不織布部及び第2不織布部の位置関係は、種々の態様をとり得る。例えば、前記第2不織布部は、前記セパレータの中央部、つまり、厚み方向から視た平面視におけるセパレータの重心及びその周辺部分に配置されていてもよい。この場合には、セパレータの中央部に十分な量の電解液を保持することができる。その結果、セパレータの中央部におけるドライアウトの発生をより効果的に抑制することができる。
前記セパレータにおいて、第1不織布部と第2不織布部とは、両者の間に隙間が形成されないように配置されていることが好ましい。第1不織布部と第2不織布部との間に隙間が形成されている場合、セパレータの一方側に配置された電極と、他方側に配置された電極とがセパレータを介さずに対面し、電極間の短絡が生じるおそれがある。
隣り合う電極の間に確実にセパレータを介在させ、電極間の短絡を防止する観点からは、第1不織布部の端面と、第2不織布部の端面とが互いに突き合わされていることが好ましい。同様の観点から、前記セパレータは、第1不織前記布部の周縁部と、前記第2不織布部の周縁部とが重なり合っている重なり部を有していることがより好ましい。
セパレータが前記重なり部を有している場合、前記電極は、前記重なり部に対面して配置され、周囲よりも陥没した溝部を有していることが好ましい。セパレータの重なり部は、第1不織布部及び第2不織布部よりも厚みが厚くなっているため、第1不織布部及び第2不織布部よりも電解液が流通しにくい。それ故、電極における重なり部に対面する部分は、これ以外の部分に比べて電極反応が起こりにくい。また、電極の溝部は、周囲よりも電極間の間隔が大きい等の理由により、溝部以外の部分に比べて電極反応が起こりにくい。
それ故、セパレータの重なり部を溝部に対面して配置することにより、電極の容量を過度に損なうことなく、重なり部によって電極間の絶縁を確保するとともに、溝部によってドライアウトを抑制することができる。
第1不織布部と第2不織布部とは、互いに接合されていることが好ましい。この場合には、第1不織布部と第2不織布部との位置ずれにより、両者の間に隙間が形成されることを防止することができる。第1不織布部と第2不織布部との接合の態様は特に限定されることはない。例えば、第1不織布部と第2不織布部とは、溶着されていてもよいし、接着剤を介して接着されていてもよい。
前記電極組立体は、その側周面を覆い、前記電極間空間を液密に封止するシール部を有していてもよい。電極間空間に配置されるセパレータは、それぞれ第1不織布部を有している。そのため、シール部によって各電極間空間が液密に封止されている場合においても、個々の電極間空間にスルホン基を有する第1不織布部を確実に配置することができる。これにより、全ての単セルにおいて自己放電を抑制する効果を奏することができる。
(実施例1)
前記ニッケル水素蓄電池の実施例について、図1〜図4を参照しつつ説明する。図1に示すように、ニッケル水素蓄電池1は、電極組立体2と、電極組立体2を拘束する拘束部材4と、を有している。電極組立体2は、互いに間隔をおいて重ね合わされた複数の電極21、22と、互いに隣り合う電極21、22の間の空間である電極間空間23内に配置されたセパレータ3と、を有している。拘束部材4は、電極組立体2の積層方向における端部にそれぞれ当接している。図1及び図2に示すように、セパレータ3は、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部31と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部32と、を有している。第1不織布部31と第2不織布部32とは、電極21、22の表面に沿って互いに並んで配置されている。以下、ニッケル水素蓄電池1の各部の構成を詳説する。
本例のニッケル水素蓄電池1における電極組立体2は、角筒状であるケース5に収容されている。ケース5は、図3に示す注液口511を備えた注液壁部51と、注液壁部51に連なり電極組立体2の周囲に配置された側壁部52と、を有している。注液口511は、電解液の液漏れを防止するための栓512によって閉鎖されている。
図1に示すように、ケース5の筒内には電極組立体2が収容されている。図1及び図3に示すように、電極組立体2とケース5との間にはシール部53が介在している。シール部53は、電極組立体2の側周面を覆っており、電極間空間23を液密に封止している。また、図3に示すように、シール部53における注液口511に対向する位置には貫通穴531が設けられている。注液口511と電極組立体2とは、貫通穴531を介して連通している。
図1に示すように、電極組立体2における各電極間空間23には、第1不織布部31と第2不織布部32とを備えたセパレータ3が配置されている。本例のセパレータ3は、図4に示すように、厚み方向から視た平面視において長方形状である。図には示さないが、本例のセパレータ3の周縁部は、電極組立体2を組み立てる際の位置ずれを防止するため、後述するシール部53に溶着されている。
図4に示すように、セパレータ3における短辺方向の一方には、スルホン基を備えたポリオレフィン系樹脂の不織布からなる第1不織布部31が配置されている。また、セパレータ3における短辺方向の他方には、酸素を含む親水性官能基を備えたポリオレフィン系樹脂の不織布からなる第2不織布部32が配置されている。
より具体的には、第1不織布部31は、セパレータ3の一方の長辺33aから短辺方向の中央部までの範囲に亘って配置されている。また、第2不織布部32は、セパレータ3の他方の長辺33bから短辺方向の中央部までの範囲に亘って配置されている。
図2及び図4に示すように、第1不織布部31と第2不織布部32とは、セパレータ3の短辺方向の中央部において互いに重なり合っている。つまり、本例のセパレータ3は、第1不織布部31の周縁部311と、第2不織布部32の周縁部321とが重なり合っている重なり部34を有している。本例の第1不織布部31と第2不織布部32とは、重なり部34において互いに溶着されている。
図1に示すように、電極組立体2は、電極21、22として、積層方向の両端に配置された終端電極22(22p、22n)と、終端電極22同士の間に配置されたバイポーラ電極21と、を有している。バイポーラ電極21は、長方形状の金属箔24と、金属箔24の表側面上に設けられた正極活物質層25と、金属箔24の裏側面上に設けられた負極活物質層26とを有している。
金属箔24の寸法は、例えば、縦150〜300mm、横300〜600mmの範囲から適宜設定することができる。また、金属箔24としては、例えば、ニッケル箔や、ニッケルめっきが施されたステンレス鋼箔、鋼箔等を使用することができる。本例の金属箔24は、縦250mm、横450mmのニッケル箔である。
金属箔24の表側面上には、正極活物質層25が設けられている。正極活物質層25には、正極活物質としての水酸化ニッケルと、バインダとしてのアクリル系樹脂エマルション及びカルボキシメチルセルロースとが含まれている。
図3に示すように、本例の正極活物質層25は、縦204mm、横400mm、厚み110μmの直方体状であり、バイポーラ電極21の厚み方向から視た平面視において長方形状を有している。正極活物質層25は、バイポーラ電極21の厚み方向から視た平面視における金属箔24の中央に配置されている。なお、正極活物質層25の寸法は、例えば、縦100〜250mm、横200〜500mm、厚み80〜140μmの範囲から適宜設定することができる。
また、正極活物質層25は、図1及び図3に示すように、長辺と平行な方向に延在する複数の溝部251を有している。これらの溝部251のうち短辺方向の中央に位置する溝部251cは、図2に示すように、セパレータ3の重なり部34に対面して配置されている。
図1に示すように、金属箔24の裏側面上には、負極活物質層26が設けられている。負極活物質層26には、負極活物質としての水素吸蔵合金と、バインダとしてのアクリル系樹脂エマルション及びカルボキシメチルセルロースとが含まれている。
図には示さないが、本例の負極活物質層26は、バイポーラ電極21の厚み方向から視た平面視において、縦210mm、横410mmの長方形状を有している。また、負極活物質層26は、バイポーラ電極21の厚み方向から視た平面視における金属箔24の中央に配置されている。なお、負極活物質層26の寸法は、例えば、縦160〜310mm、横310〜610mmの範囲から適宜設定することができる。
また、負極活物質層26は、正極活物質層25と同様に、長辺と平行な方向に延在する複数の溝部261を有している。これらの溝部261のうち、短辺方向の中央に位置する溝部261cは、図2に示すように、セパレータ3の重なり部34に対面して配置されている。すなわち、セパレータ3の重なり部34は溝部261cに収容されている。
2枚の終端電極22(22p、22n)のうち電極組立体2の積層方向の一端に配置された第1の終端電極22pは、負極活物質層26を有しない以外はバイポーラ電極21と同様の構成を有している。また、積層方向の他端に配置された第2の終端電極22nは、正極活物質層25を有しない以外はバイポーラ電極21と同様の構成を有している。
バイポーラ電極21及び終端電極22は、正極活物質層25と負極活物質層26とが積層方向において交互に並ぶように配置されている。また、正極活物質層25と負極活物質層26との間には、セパレータ3が介在している。これにより、金属箔24同士の間に、正極活物質層25と負極活物質層26とがセパレータ3を介して対向した単セルCが構成されている。これらの単セルCは、集電体としての金属箔24を介して電気的に直列に接続されている。
電極組立体2における終端電極22の金属箔24は、ケース5の頂面及び底面に設けられた開口54において、電極組立体2を積層方向に拘束する拘束部材4に当接している。本例の電極組立体2は、終端電極22の金属箔24を外部回路と接続することにより、充放電を行うことができる。
次に、本例のニッケル水素蓄電池1の作用効果を説明する。ニッケル水素蓄電池1は、隣り合う電極21、22の間に形成された電極間空間23に、スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部31と、スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部32と、を備えたセパレータ3を有している。また、第1不織布部31と第2不織布部32とは電極21、22の表面に沿って互いに並んで配置されている。
このように、第1不織布部31と第2不織布部32とを互いに並べて配置することにより、第1不織布部31の使用量、つまり、セパレータ3に占める第1不織布部31の面積比率を低減することができる。その結果、セパレータ3の材料コストを容易に低減することができる。
また、電極組立体2においては、個々の電極間空間23に、スルホン基を備えた第1不織布部31と、スルホン基以外の親水性官能基を備えた第2不織布部32との両方が配置されている。そのため、各電極間空間23において、第1不織布部31によって自己放電を抑制するとともに、第2不織布部32によって十分な量の電解液を保持し、内部抵抗の増大を抑制することができる。
以上のように、ニッケル水素蓄電池1は、内部抵抗の増大及び自己放電を抑制することができる。また、本例のニッケル水素蓄電池1によれば、コストの低減を容易に行うことができる。
第2不織布部32は、セパレータ3の中央部に配置されている。そのため、セパレータ3の中央部に十分な量の電解液を保持し、セパレータ3の中央部におけるドライアウトの発生をより効果的に抑制することができる。
セパレータ3は、第1不織布部31の周縁部311と、第2不織布部32の周縁部321とが重なり合っている重なり部34を有している。これにより、隣り合う電極21、22の間に確実にセパレータ3を介在させ、電極21、22間の短絡を防止することができる。
電極21、22は、セパレータ3の重なり部34に対面して配置され、周囲よりも陥没した溝部251c、261cを有している。これにより、電極21、22の容量を過度に損なうことなく、重なり部34によって電極21、22間の絶縁を確保するとともに、溝部251c、261cによってドライアウトを抑制することができる。
電極組立体2は、その側周面を覆い、電極間空間23を液密に封止するシール部53を有している。そのため、個々の電極間空間23に、スルホン基を有する第1不織布部31を確実に配置することができる。これにより、全ての単セルCにおいて自己放電を抑制する効果を奏することができる。
(実施例2)
本例では、セパレータにおける第1不織布部31及び第2不織布部32の配置の他の態様を説明する。なお、本例以降において使用する符号のうち、既出の例において用いた符号と同一の符号については、特に説明のない限り既出の例と同様の構成要素等を示す。
セパレータにおける第1不織布部31及び第2不織布部32の配置は、実施例1の配置以外にも種々の態様をとり得る。例えば図5に示すセパレータ302のように、第1不織布部31はセパレータ302における互いに対向する辺35a、35bに沿って延設されており、第2不織布部32はこれらの第1不織布部31の間に配置されていてもよい。また、図6に示すセパレータ303のように、第1不織布部31はセパレータ303の外周縁の全長に亘って延在していてもよい。
これらの場合には、セパレータ302、303の中央部に占める第2不織布部32の面積比率が多くなるため、セパレータ302、303の中央部により多量の電解液を保持することができる。その結果、セパレータ302、303の中央部におけるドライアウトの発生をより効果的に抑制することができる。
また、例えば図7に示すセパレータ304のように、第1不織布部31はセパレータ304の角部に配置されており、第2不織布部32はセパレータ304の角部以外の部分に配置されていてもよい。この場合には、第1不織布部31の使用量をより低減し、セパレータ304の材料コストをより削減することができる。更に、前述したセパレータ304と同様に、中央部に保持することのできる電解液の量をより多くすることもできる。
その他、本例のセパレータ302〜304は、実施例1と同様の作用効果を奏することができる。
本発明に係るニッケル水素蓄電池1の態様は、前述した実施例1〜実施例3の態様に限定されるものではなく、本発明の趣旨を損なわない範囲で適宜構成を変更することができる。例えば、実施例1には、セパレータ3の重なり部34に対面するように正極活物質層25及び負極活物質層26に溝部251c、261cを設けた例を示したが、溝部は、正極活物質層25または負極活物質層26のいずれか一方に設けられていてもよい。
また、実施例1〜実施例3においては、重なり部34において第1不織布部31と第2不織布部32とが接合されている例を示したが、第1不織布部31と第2不織布部32とは、重なり部34において接合されていなくてもよい。例えば、実施例1においては、セパレータ3の周縁部が金属箔24に接合されているため、電極21、22上における第1不織布部31及び第2不織布部32の位置ずれが抑制されている。そのため、第1不織布部31と第2不織布部32とを接合しなくても、重なり部34を確実に形成することができる。
1 ニッケル水素蓄電池
2 電極組立体
21、22 電極
23 電極間空間
3、302、303、304 セパレータ
31 第1不織布部
32 第2不織布部
4 拘束部材

Claims (5)

  1. 互いに間隔をおいて重ね合わされた複数の電極と、互いに隣り合う前記電極の間の空間である電極間空間内に配置されたセパレータと、を備えた電極組立体と、
    前記電極組立体の積層方向における端部にそれぞれ当接し、前記電極組立体を拘束する拘束部材とを有し、
    前記セパレータは、
    スルホン基を有する不織布からなる第1不織布部と、
    スルホン基とは異なる親水性官能基を有する不織布からなる第2不織布部と、を有しており、
    前記第1不織布部と前記第2不織布部とは、前記電極の表面に沿って互いに並んで配置されている、ニッケル水素蓄電池。
  2. 前記第2不織布部は、前記セパレータの中央部に配置されている、請求項1に記載のニッケル水素蓄電池。
  3. 前記セパレータは、第1不織布部の周縁部と、前記第2不織布部の周縁部とが重なり合っている重なり部を有している、請求項1または2に記載のニッケル水素蓄電池。
  4. 前記電極は、前記重なり部に対面して配置され、周囲よりも陥没した溝部を有している、請求項3に記載のニッケル水素蓄電池。
  5. 前記電極組立体は、その側周面を覆い、前記電極間空間を液密に封止するシール部を有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のニッケル水素蓄電池。
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JP7483339B2 (ja) 2019-09-20 2024-05-15 Fdk株式会社 電池用セパレーター、電池、及び電池用セパレーターの製造方法

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