JP2020139585A - 壁面取付型載置台 - Google Patents

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Abstract

【課題】架台の傾き調節を容易とし、かつ調節時における部品紛失の虞も無い壁面取付型載置台を提供する。
【解決手段】凹凸係合により位置決めを成す位置決め突起14を有するベース12と、先端側に架台26、後端側に回転基部28を有し、回転基部28の周囲に位置決め手段32を設けた可動アーム24と、ベース12と可動アーム24との間に配置され、位置決め突起14と位置決め手段32との双方を挟持すると共に係合する係合部を有し、架台26の傾きを定める一対のブラケット34と、一対のブラケット34の係合状態を維持させる係合手段46と、を備えたことを特徴とする。
【選択図】図4

Description

本発明は、小物を置く載置台に係り、特に壁面を有効活用することのできる載置台に関する。
車両のインストルメントパネルやフロントガラス、支柱などを含むいわゆる壁面を利用して電子機器や小物を載置する載置台として、特許文献1、2に開示されているような形態のものが知られている。
特許文献1に開示されている載置台(支持具)は、ベースと固定アームを備えたスタンドと、スタンドの固定アームを基点として可動する可動アーム、および可動アームの先端に備えられている架台とを有する構成とされている。固定アームと可動アームとの接合部は、可動アームを鉛直方向へ回動させることを可能な構成とされ、可動アームと架台との接合部は、可動アームの延設方向軸に対して直交する方向の軸回りに架台を回動させることを可能な構成とされている。そして、いずれの接合部も、回転軸を基点として放射状に配された歯形部の係合により可動状態と固定状態の切り替えが成されるように構成されている。なお、歯形部の係合、非係合の切り替えは、回転軸となるボルト(ネジ)の締め込み状態を変化させることで成される。
特許文献2に開示されている載置台(取付ブラケット)は、ベースと固定アームを備えたスタンドと、スタンドの固定アームの先端に接続される架台とを有する構成とされている。固定アームと架台との接続部は、架台の傾倒、および回転が可能な構成とされている。固定アームの先端部には、ソケット状の凹部が設けられており、この凹部に嵌る支持部材により、架台の傾倒と回転が成されるようにしている。具体的には架台の下面に回転軸を構成するドラム状部材を配置し、この側面に歯形部を形成している。そして、支持部材を半割れ形状とし、ドラム部を挟み込むように構成しており、ドラム部の側面との対向面には、歯形部に係合する歯形部が形成されている。支持部における凹部への嵌合部は、底面視において円形を成し、内部に六角ナットを収容可能な構成としている。
架台のドラム状部材を挟み込んだ状態の支持部を固定アームの凹部へ嵌入し、凹部の裏面側から凹部の内面へボルトを挿通させ、六角ナットに螺合させている。これにより、ボルトを緩めることで架台の回動が可能となり、ボルトを締め付けることで架台の固定が成される。
特開2004−162844号公報 特開2015−108822号公報
上述したように、特許文献1、2に開示されている載置台は、ベースを基点として、いずれも自由度を2とし、ベースを壁面に固定した際、載置面を構成する架台を水平に保つことができるようにしている。
しかし、特許文献1に開示されている載置台は、架台の傾きと回転方向の調節を行うためには2箇所の接続部を調節する必要があり、それぞれの調節にドライバー等の工具が必要となる。また、特許文献2に開示されている載置台は、架台の傾きを調節する際には、支持部材を固定アーム先端の凹部から取出し、支持部材を分割する必要がある。このため、調節に手間がかかり、取り外した部品を紛失してしまう虞もある。
そこで本発明では、架台の傾き調節を容易とし、かつ調節時における部品紛失の虞も無い壁面取付型載置台を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明に係る壁面取付型載置台は、凹凸係合により位置決めを成す位置決め突起を有するベースと、先端側に架台、後端側に回転基部を有し、前記回転基部の周囲に位置決め手段を設けた可動アームと、前記ベースと前記可動アームとの間に配置され、前記位置決め突起と前記位置決め手段との双方を挟持すると共に係合する係合部を有し、前記架台の傾きを定める一対のブラケットと、一対の前記ブラケットの係合状態を維持させる係合手段と、を備えたことを特徴とする。
また、上記のような特徴を有する壁面取付型載置台において前記位置決め突起は、突出軸に沿った方向における前記ブラケットの位置決めを成す軸方向位置決め面と、前記ブラケットの係合方向に対する傾斜を有する軸方向押し付け面とを備え、一対の前記ブラケットを係合させた際、前記軸方向押し付け面との当接により一対の前記ブラケットが軸方向に移動し、一対の前記ブラケットの一部が前記軸方向位置決め面に押し当てられる構造とすることができる。このような特徴を有することによれば、位置決め突起の突出軸に沿った方向において、ブラケットと位置決め突起との間に生じる隙間を無くし、部材間のガタつきを抑えることができる。
また、上記のような特徴を有する壁面取付型載置台において一対の前記ブラケットは、外周に雄ネジを有し、前記係合手段は、内周に雌ネジを有する締付ナットとすることができる。このような特徴を有することによれば、係合手段によるブラケットの係合と係合解除を容易化することができる。
また、上記のような特徴を有する壁面取付型載置台では、前記締付ナットの内周側上端部と、一対の前記ブラケットの上端部にはそれぞれ、先端側に窄みを有する傾斜面が備えられ、前記締付ナットの締付により前記締付ナットの傾斜面と、一対の前記ブラケットの傾斜面とが当接することを特徴とする。このような特徴を有することによれば、締付ナットの締め込みにより一対のブラケットの係合状態を強固なものとすることができる。
また、上記のような特徴を有する壁面取付型載置台において一対の前記ブラケットを構成する一方のブラケットには前記係合部を設け、他方のブラケットには前記係合部に係合する爪を設け、前記係合部と前記爪を係合させた際、前記爪を構成する反しと前記係合部との間に隙間dを設けることで、一対の前記ブラケットの係合を解除した際に、前記隙間dの範囲で両者の離間を可能とする仮係合状態を維持する脱落防止構造を備えたことを特徴とする。このような特徴を有することによれば、係合手段としての締付ナットが取り外されたとしても、一対のブラケットが脱落してしまう虞がない。
また、上記のような特徴を有する壁面取付型載置台において前記可動アームは、前記回転基部に貫通孔を有し、一対の前記ブラケットは、係合時に前記可動アームにおける回転基部に対応する位置に貫通孔を有し、前記係合手段は、前記可動アームの貫通孔と一対の前記ブラケットの貫通孔の双方を挿通する締結ボルトと、前記締結ボルトに螺合する締結ナットにより構成されるようにしても良い。係合手段をこのような形態とした場合、ナットの脱落が無い限り、係合手段が分解脱落する虞が無い。よって、係合手段をこのような形態とした場合であっても、架台の傾き調節を容易とし、かつ調節時における部品の紛失も抑制することができる。
さらに、上記のような特徴を有する壁面取付型載置台において前記可動アームは、前記回転基部に貫通孔を有し、一対の前記ブラケットは、係合時に前記可動アームにおける回転基部に対応する位置に貫通孔を有し、前記係合手段は、前記可動アームの貫通孔と一対の前記ブラケットの貫通孔の双方を挿通すると共に、一方の端部に一対の前記ブラケットのうちのいずれか一方の貫通孔の入口に当接して抜け止めを図るピン頭を有する係合ピンと、前記係合ピンの他方の端部に係合し、前記係合ピンを牽引して一対の前記ブラケットを係合させる係合レバーと、により構成されるようにしても良い。このような特徴を有することによれば、係合レバーの傾倒状態と立設状態の切り替えのみによりブラケットの係合状態の維持、及び解除の切り替えを行うことができる。
上記のような特徴を有する壁面取付型載置台によれば、架台の傾き調節を容易とし、かつ調節時における部品紛失の虞も無くすることができる。
実施形態に係る壁面取付型載置台の構成を示す斜視図である。 実施形態に係る壁面取付型載置台の構成を示す側面図である。 図2におけるA−A断面を示す図である。 図3に示す断面図の分解図である。 図2におけるB−B断面を示す図である。 実施形態に係る壁面取付型載置台を車両のエアコン噴出し口に取り付けた状態を示す図である。 係合手段に関する第1変形例を示す図である。 係合手段に関する第2変形例を示す図である。
以下、本発明の壁面取付型載置台に係る実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に示す実施の形態は、本発明を実施する上での好適な形態の一部に過ぎない。よって、その効果を奏する限りにおいて、構成の一部形態を変更した場合であっても本発明の一部とみなすことができる。
[第1実施形態]
まず、図1から図6を参照して、実施形態に係る壁面取付型載置台について説明する。なお、図面において、図1は、実施形態に係る壁面取付型載置台の構成を示す斜視図であり、図2は、同側面図である。また、図3は、図2におけるA−A断面を示す図であり、図4は、同分解図である。また、図5は、図2におけるB−B断面を示す図である。さらに図6は、実施形態に係る壁面取付型載置台を壁面に取り付けた様子を示す側面図である。
ここで、以下に示す実施形態では、壁面として、図6に示すように、車両のインストルメントパネル、特にエアコン噴出し口60を例に挙げ、ここに壁面取付型載置台(以下、単に載置台10と称す)を取り付ける様子について説明する。本実施形態に係る載置台10は、ベース12と、可動アーム24、ブラケット34、および係合手段46を基本として構成されている。
[ベース]
ベース12は、壁面に載置台10を取り付けるための要素である。本実施形態では、取付対象を車両におけるエアコン噴出し口60としていることより、ベース12の裏面側には、エアコン噴出し口60に備えられたフィン(ルーバー:不図示)への係合クリップ62を取付可能な構成とされている。また、ベース12の表面側には、位置決め突起14が備えられている。
位置決め突起14は、詳細を後述する可動アーム24との係合部位である。位置決め突起14は、その平面形状を円形とし、外周に歯形部16を有する。歯形部16とベース12の表面との間には括れ部18が形成されている。括れ部18を備えることにより、他の部材との係合時に係合部材であるブラケット34の抜け止めを図ることができる。括れ部18を形成することにより構成される歯形部16側におけるベース表面との対向面は、ブラケット34に対する位置決め面22とされる。
位置決め突起14の歯形部16の上側には、軸方向押し付け面20が備えられている。軸方向押し付け面20は、位置決め突起14の突出方向先端側に向けて窄まるように形成された傾斜面から成る。この軸方向押し付け面20にブラケット34の一部が係合することで、ブラケット34は位置決め突起14の先端側へ移動し、ブラケット34の他の一部が位置決め面に押し付けられることとなる。
[可動アーム]
可動アーム24は、架台26の傾斜を調節するための要素である。本実施形態に係る可動アーム24は、先端側に架台26、後端側に回転基部28を有している。架台26は、通信機器等の電子機器や、小物、及び芳香剤等を載置するための要素である。なお、架台26への載置物は載置台10に定められる許容重量の範囲内であれば、限定するものでは無い。
本実施形態では図2に示すように、可動アーム24の延設方向軸L1に対して架台26の載置面に傾斜角θを持たせるように構成している。これは、実施形態に係る載置台10が、取付対象を車両のエアコン噴出し口60としていることに起因する。車両のエアコン噴出し口60は図6に示すように、概ね上側を向いた傾斜面に沿って備えられている。このため、架台26を可動アーム24の延設方向軸L1に沿って配置した場合、架台26を水平に保つためには、可動アームの傾斜角度を大きくする必要が生じることとなる。これに対し、延設方向軸と架台26の載置面との間に傾斜角θを持たせることで、可動アーム24の傾斜角を小さく抑えることが可能となる。なお、傾斜角θに関しては、取付対象とする壁面の特性やデザインなどに応じて適宜定めることができる。
回転基部28は、可動アーム24を回動させる際の基点となる要素である。本実施形態では、回転基部28の中心、すなわち回動基点に貫通孔30を設けている。貫通孔30に回転軸を挿通させることで、回転軸を基点として可動アーム24を回動させることが可能となる。本実施形態では、回転基部28の側面であって、貫通孔30の外周側となる位置に、位置決め手段32を設けている。位置決め手段32は、貫通孔30を基点として放射状に配された歯形状の凹凸とすることができる。この歯形状の凹凸に係合部材であるブラケット34が係合することで、可動アーム24の位置決めを成すことができる。
本実施形態に係る可動アーム24では、回転基部28の一方の面と他方の面の双方に位置決め手段32を設ける構成としている。架台26に対する許容重量の増加を図ることができるからである。
[ブラケット]
ブラケット34は、ベース12と可動アーム24との間に配置され、架台26の傾きを調節するための要素である。本実施形態では、ベース12の位置決め突起14と可動アーム24の回転基部28を両者の配置方向に沿って挟み込む半割れ部材とし、一対のブラケット(以下、説明のためブラケット片34a、ブラケット片34bと称す)によりブラケット34を構成するようにしている。
対を成すことで構成されるブラケット34の内部には、位置決め突起14との係合部である第1係合部36と、回転基部28との係合部である第2係合部38が備えられている。また、ブラケット34の外周部には、詳細を後述する係合手段46との係合を図るための第3係合部40が備えられている。
第1係合部36は、位置決め突起14の外周に形成された歯形部16と、括れ部18の位置決め面22、および軸方向押し付け面20との接触を成す部位である。歯形部16との接触部には、歯形部16の凹凸に対応した歯形部36aが備えられている。両者が接触することで、ブラケット34が位置決め突起14の突出軸L2回りに動くことを規制することができる。
位置決め面22との接触は位置決め部36bにより成される。位置決め部36bは、位置決め突起14からブラケット34が脱落することを防ぐための抜け止めと、突出軸L2の延設方向へのガタつきを防止するための要素である。位置決め部36bが位置決め面22に接触し、押し付けられることで、ベース12に対するブラケット34の設置位置が定められることとなる。
軸方向押し付け面20との接触部は、軸方向押し付け面20と同じ方向の傾斜を持つ傾斜面36cである。傾斜面36cが軸方向押し付け面20に押し付けられることで、ブラケット34全体が突出軸L2の延設方向に沿ってスライドする。このため、位置決め部36bが位置決め面22に押し当てられることとなり、脱落防止と共にガタつきの防止を図ることができる。
第2係合部38は、回転軸38aと位置決め手段38bを有する。回転軸38aは、可動アーム24の回転基部28に設けられた貫通孔30に挿入される要素である。第2係合部38に回転軸38aを備えることにより、回転軸38aに沿って可動アーム24を回動させることが可能となる。また、回転軸を別途設ける場合に比べ、構成部品の数を減らすことができる。
位置決め手段38bは回転軸38aの基端側外周部であって、回転基部28に設けられた位置決め手段32との対向面に配置されている。位置決め手段38bは、位置決め手段32に対応した歯形状の凹凸を放射状に配置することにより構成することができる。第2係合部38に位置決め手段38bを備えることにより、可動アーム24の回動を規制し、位置決めを成すことができる。
第3係合部40は、螺合部40aと押し付け面40bを有する。螺合部40aは、対を成して構成されるブラケット34を組み合わせた際、ブラケット34の外周に雄ネジが構成されるように形成された凹凸部である。螺合部40aを備えることにより、係合手段46を位置決め突起14の突出方向に沿って螺合させることが可能となる。
押し付け面40bは、螺合部40aよりも先端側に位置すると共に先端側に窄む形態の傾斜面であり、係合手段46の押し付け面50が接触した状態で螺合部40aに対する係合手段46の螺合が成されることにより、ブラケット片34aとブラケット片34bを強固に組み合わせることができる。これにより、ブラケット34の内部に設けられた第1係合部36および第2係合部38に生じる接触面の隙間が解消される。これにより、部材間の係合に起因して生じるガタツキを抑制することができる。
また、本実施形態に係るブラケット34には、図5に示すように、分解脱落を防止するための爪42が備えられている。本実施形態の場合、ブラケット片34bに爪42が設けられ、ブラケット片34aに係合部44が設けられている。本実施形態では、爪42を係合部44へ係合させた際、爪42の反しと係合部44との間に隙間dを設けるようにしている。このような構成とすることで、ブラケット片34aとブラケット片34bを隙間dの分だけ拡開させた状態で、仮係合状態を維持させることができ、分解脱落を防止することができる。
なお、隙間dの値は、載置台10や載置台を構成するブラケット34の大きさにより最適な値は異なるが、少なくとも歯形部16により構成される凹凸における凹部と凸部の高低差よりも隙間dの値を大きくすることで、仮係合状態において突出軸L2回りの調節を行うことが可能となる。また、隙間dの最大値については、仮係合状態時におけるブラケット34aとブラケット34dとに求める拡開度合いに応じて適宜定めれば良い。
[係合手段]
係合手段46は、ブラケット片34aとブラケット片34bとの組付け状態(係合状態)を維持させるための要素である。本実施形態における係合手段46は円筒状に形成されている。係合手段46の内周部には、雌ネジ48と、押し付け面50が備えられている。雌ネジ48は、ブラケット34に備えた螺合部40aである雄ネジに螺合する要素である。押し付け面50は、雌ネジ48を螺合させた際、ブラケット34に備えられた押し付け面40bに当接し、当接面に位置する各ブラケット片34a,34bをそれぞれ締付方向と交差する方向(互いに係合する方向)へ押圧する役割を担う。これにより、ブラケット片34aとブラケット片34bの係合状態を強固なものとすることができる。
このように、本実施形態に係る係合手段46は、一対のブラケット片34a,34bから成るブラケット34の係合状態を維持するための締付ナットを構成する。また、ブラケット34を覆うこととなる係合手段46は、大径のナットを構成することとなるため、締付に要する力を小さなものとすることができる。このため、工具等を用いることなく架台26の傾き調節を行うことが可能となる。
[作用・効果]
上記のような構成の載置台10によれば、係合手段46の締付と緩みにより位置決め突起14の突出軸L2回り、および突出軸L2と交差する方向、すなわち2自由度の調節が可能となる。よって、架台26の傾き調節を容易に行うことが可能となる。また、係合手段46を緩めた場合であっても、分割構造となっているブラケット34が分解脱落する虞が無い。このため、架台26の傾きを調節する際に部品を紛失する虞も無い。
[変形例1]
次に、図7を参照して、係合手段46に関する第1の変形例について説明する。図7に示す変形例は、ブラケット片34aとブラケット片34bの係合をボルト70とナット72の締結により成す構成としている。このため、本変形例に係るブラケット34は、上記実施形態においてブラケット34の外周に設けていた第3係合部40を備えていない。
本変形例におけるブラケット34は、第2係合部38を構成する回転軸38aの内部に、回転軸と同軸上にボルト70を挿通させるための貫通孔38cを備えている。一対のブラケット片34a,34bから成るブラケット34を係合させた後、一方のブラケット片(図7に示す例では、ブラケット片34b)から貫通孔38cにボルト70を挿通させ、他方のブラケット片(図7に示す例では、ブラケット片34a)から突出したボルト70にナット72を螺合させて締め付けることで、ブラケット34の係合を維持することができ、上記実施形態と同様な効果を奏することができる。
なお、本変形例では、ブラケット34とボルト頭70aとの間に、ボルト頭70aを収容可能な摘み部70bを配置している。摘み部70bを設けることにより、力点部分の径が大きくなり、手動による締付、および緩みの動作が可能となる。また、ボルト頭70aを摘み部70bの内部に収めることにより、外観状の美観を向上させることもできる。
また、ナット72を配置する側のブラケット片(図7に示す例ではブラケット片34a)には、ナット72を収容する六角状の凹部(図7では、内側に凸部として示す)が備えられている。このような構成とすることにより、ボルト70を回転させた際、ナット72が回転してしまうことを避けることができる。
ブラケット34の係合維持と係合解除の手段をこのような構成とした場合であっても、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。
[変形例2]
次に、図8を参照して、係合手段46に関する第2の変形例について説明する。図8に示す変形例は、上記第1の変形例と同様に、一対のブラケット片34aとブラケット片34bから成るブラケット34に備えられた回転軸38aに貫通孔38cを形成し、この貫通孔38cを介してブラケット34の係合維持を図るものである。
本変形例は、第1変形例におけるボルト70とナット72に替えて、係合ピン74と係合レバー76により、ブラケット片34aとブラケット片34bの係合を成すようにしている。係合ピン74は、挿通部74aとピン頭74bを備え、挿通部74aの先端には、係合レバー76を係合するための貫通孔74cが設けられている。係合ピン74の挿通部74aを挿入する側のブラケット片(図8に示す例では、ブラケット片34a)には、図示しないが、ピン頭74bを収容する凹部が備えられている。ピン頭74bをブラケット34の外周に収容することで、ブラケット34の外観の向上を図ることができるからである。
係合レバー76は、ブラケット34に設けた貫通孔38cを挿通させた挿通部74aの先端に設けた貫通孔74cに対してピン78を介して係合されるレバーである。係合レバー76は、その基部に、係合維持面76aと係合解除面76bが備えられている。係合維持面76aは、ブラケット片34aとブラケット片34bの係合状態を維持する際の係合レバー76の位置を定める面である。一方、係合解除面76bは、ブラケット片34aとブラケット片34bの係合状態を解除し、可動アーム24、およびブラケット34の回転位置を調節する際における係合レバー76の位置を定める面である。
係合維持面76aと係合解除面76bは、ピン78を介してレバー本体76cと反対側に位置する一面と、この一面に隣接する面として設けられている。本実施形態では、係合解除面76bがレバー本体76cと反対側に位置する一面に設けられ、係合維持面76aが隣接面に設けられている。このような配置形態とすることで、係合レバー76を起こした際、すなわち係合ピン74の延長上にレバー本体76cを位置させた際に、ブラケット34の係合が解除され、係合レバー76を寝かした際にブラケット34の係合状態が維持されることとなる。このため、係合維持状態において係合レバー76の突出を抑えることができる。
係合維持面76aと係合解除面76bは互いに、ピン78を配置する貫通孔を基点として形成されており、係合解除面76bに比べて係合維持面76aの方が、貫通孔との距離が長くなるように形成されている。係合ピン74を引っ張った状態で維持するためである。また、係合維持面76aと係合解除面76bとの間には、円弧面が形成されている。係合維持面76aと係合解除面76bとの間のレバー操作に大きな力が必要とならないようにするためである。
ブラケット34の係合維持と係合解除の手段をこのような構成とした場合であっても、上記実施形態と同様な効果を得ることができる。また、このような構成とした場合係合レバー76のレバー操作のみにより、ブラケット34の係合維持と係合解除の切り替えが可能となる。
上記実施形態では、載置台10の取り付け位置を車両におけるエアコン噴出し口60としていたが、一般的な壁や柱などに備えることもできる。
10………載置台、12………ベース、14………位置決め突起、16………歯形部、18………括れ部、20………軸方向押し付け面、22………位置決め面、24………可動アーム、26………架台、28………回転基部、30………貫通孔、32………位置決め手段、34………ブラケット、34a………ブラケット片、34b………ブラケット片、36………第1係合部、36a………歯形部、36b………位置決め部、36c………傾斜面、38………第2係合部、38a………回転軸、38b………位置決め手段、38c………貫通孔、40………第3係合部、40a………螺合部、40b………押し付け面、42………爪、44………係合部、46………係合手段、48………雌ネジ、50………押し付け面、60………エアコン噴出し口、62………係合クリップ、70………ボルト、70a………ボルト頭、70b………摘み部、72………ナット、74………係合ピン、74a………挿通部、74b………ピン頭、74c………貫通孔、76………係合レバー、76a………係合維持面、76b………係合解除面、76c………レバー本体、78………ピン。

Claims (7)

  1. 凹凸係合により位置決めを成す位置決め突起を有するベースと、
    先端側に架台、後端側に回転基部を有し、前記回転基部の周囲に位置決め手段を設けた可動アームと、
    前記ベースと前記可動アームとの間に配置され、前記位置決め突起と前記位置決め手段との双方を挟持すると共に係合する係合部を有し、前記架台の傾きを定める一対のブラケットと、
    一対の前記ブラケットの係合状態を維持させる係合手段と、を備えたことを特徴とする壁面取付型載置台。
  2. 前記位置決め突起は、突出軸に沿った方向における前記ブラケットの位置決めを成す軸方向位置決め面と、前記ブラケットの係合方向に対する傾斜を有する軸方向押し付け面とを備え、
    一対の前記ブラケットを係合させた際、前記軸方向押し付け面との当接により一対の前記ブラケットが軸方向に移動し、一対の前記ブラケットの一部が前記軸方向位置決め面に押し当てられる構造としたことを特徴とする請求項1に記載の壁面取付型載置台。
  3. 一対の前記ブラケットは、外周に雄ネジを有し、
    前記係合手段は、内周に雌ネジを有する締付ナットであることを特徴とする請求項1または2に記載の壁面取付型載置台。
  4. 前記締付ナットの内周側上端部と、一対の前記ブラケットの上端部にはそれぞれ、先端側に窄みを有する傾斜面が備えられ、
    前記締付ナットの締付により前記締付ナットの傾斜面と、一対の前記ブラケットの傾斜面とが当接することを特徴とする請求項3に記載の壁面取付型載置台。
  5. 一対の前記ブラケットを構成する一方のブラケットには前記係合部を設け、他方のブラケットには前記係合部に係合する爪を設け、
    前記係合部と前記爪を係合させた際、前記爪を構成する反しと前記係合部との間に隙間dを設けることで、
    一対の前記ブラケットの係合を解除した際に、前記隙間dの範囲で両者の離間を可能とする仮係合状態を維持する脱落防止構造を備えたことを特徴とする請求項3または4に記載の壁面取付型載置台。
  6. 前記可動アームは、前記回転基部に貫通孔を有し、
    一対の前記ブラケットは、係合時に前記可動アームにおける回転基部に対応する位置に貫通孔を有し、
    前記係合手段は、前記可動アームの貫通孔と一対の前記ブラケットの貫通孔の双方を挿通する締結ボルトと、前記締結ボルトに螺合する締結ナットにより構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の壁面取付型載置台。
  7. 前記可動アームは、前記回転基部に貫通孔を有し、
    一対の前記ブラケットは、係合時に前記可動アームにおける回転基部に対応する位置に貫通孔を有し、
    前記係合手段は、前記可動アームの貫通孔と一対の前記ブラケットの貫通孔の双方を挿通すると共に、一方の端部に一対の前記ブラケットのうちのいずれか一方の貫通孔の入口に当接して抜け止めを図るピン頭を有する係合ピンと、前記係合ピンの他方の端部に係合し、前記係合ピンを牽引して一対の前記ブラケットを係合させる係合レバーとにより構成されることを特徴とする請求項1または2に記載の壁面取付型載置台。
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