JP4993250B2 - アジャスタ受け、アジャスタとスペーサとアジャスタ受けとの組合せ - Google Patents

アジャスタ受け、アジャスタとスペーサとアジャスタ受けとの組合せ Download PDF

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Description

本願発明は、什器類におけるコーナ部の下面に配置されるアジャスタ受け、及びアジャスタとスペーサとアジャスタ受けとの組合せに関するものである。
従来から、例えばテーブルやワゴン等の家具、並びにテレビや冷蔵庫等の家庭用電気器具のような什器類のガタ付きをなくして水平を出したり、隣り合った什器類同士の高さを揃えたりするため、什器類の下端に高さ調節用のアジャスタが設けられている。
例えば特許文献1には、机天板を支持する脚体の下端に、内周面に雌ねじ部を有する筒状の受け具を固定し、該受け具の雌ねじ部に対して、床面に接地する接地体の上面に上向き突設したアジャスタボルトを下方から螺合させるという構成のアジャスタが開示されている。
かかる構成のアジャスタでは、接地体をアジャスタボルトの軸線回りに回して、受け具に対するアジャスタボルトのねじ込み量を加減することにより、脚体の高さや机天板の水平度を微調節するようになっている。
実公平4−14665号公報
ところで、前記従来の構成は、受け具に対するアジャスタボルトのねじ込み量を加減することにより、脚体ひいては机天板の高さ調節を行うものであるから、高さ調節の範囲を大きくするためには、アジャスタボルトの軸方向長さをできるだけ長くすれば済む。
しかし、脚体の(床面からの)高さ位置を数cm程度と大きく変更したい場合は、変更したい高さ分だけ、接地体をアジャスタボルトの軸線回りに何度も回さなければならないから、高さ調節作業に手間がかかるという問題があった。また、脚体の高さ位置を高くした場合(脚体の下端と床面との距離を大きくした場合)は、アジャスタボルトが脚体の下方に大きく露出することになるから体裁が悪いという問題や、アジャスタボルトの受け具からの突出長さが長いために安定性に欠けるという問題があった。
ところで、例えば袖キャビネット等の外面板は一般にスチール等の金属薄板製であることが多く、その下面板の4つのコーナ部にアジャスタのねじ軸を直接ねじ込んで保持するには強度的に弱い。このため、従来は下面板の4つのコーナ部に厚みのある補強板を溶接にて重ね固定し、該補強板に、ねじ軸が螺合するねじ筒部をバーリング加工にて形成したり、ねじ軸が螺合するナットを溶接にて固定したりしていた。
しかし、従来の場合は、溶接が施された箇所に荷重が掛かることから十分な溶接強度を確保すべく丁寧に溶接しなければならず、溶接工程に多大の手間がかかるし、品質のバラツキも大きいという問題があった。
そこで、本願発明は以上の問題を解消することを技術的課題とするものである。
請求項の発明は、什器類のコーナ部の下面に配置されるアジャスタ受けに関するものである。請求項の発明に係るアジャスタ受けは、什器類の下面に重なると共に平面視で複数のコーナ部を有する水平板部と、下端に接地部を有するアジャスタのねじ軸が下方からねじ込まれるように前記水平板部に一体に設けたねじ筒部とを備えており、前記水平板部には、当該水平板部の複数のコーナ部を選択して什器類のコーナ部に重ね合わせできるように姿勢を変えて什器類に取付けできる姿勢変更手段が形成されており、且つ、水平板部における複数のコーナ部の平面視での曲率半径を互いに異ならせている。
請求項2の発明は、アジャスタとスペーサとアジャスタ受けとの組合せに関するものであって、アジャスタ及びスペーサと、請求項に記載したアジャスタ受けとからなっている。
そして、アジャスタとスペーサとの組み合わせは、「ねじ軸の下端に接地部を備えたアジャスタと、前記アジャスタの接地部の下面に重なるスペーサとを備えており、前記スペーサの平面視形状及び大きさは前記アジャスタの接地部と同じに形成されており、前記アジャスタにおける接地部の下面と前記スペーサの上面とに、両者を横ずれ不能で且つねじ軸の軸心回りに相対回転可能又は相対回転不能に嵌合させる係合手段を設けている、という構成において、前記係合手段は前記ねじ軸の軸心回りに延びる環状溝と環状突起とから成っており、これら環状溝と環状突起とが嵌合することでアジャスタとスペーサとは横ずれ不能に維持されており、かつ、前記アジャスタとスペーサとは相対回転しても高さは変化しない」構成になっている。
請求項2のスペーサは、アジャスタの接地部に下方から横ずれ不能に嵌合するようになっているので、アジャスタの接地部と床面との間に前記スペーサを配置すれば、アジャスタを何度も回したりしなくても、スペーサの上下高さ寸法分だけ什器類の高さ位置や水平度を粗調節できる。
そして、スペーサはアジャスタの接地部に横ずれ不能で且つねじ軸の軸心回りに相対回転可能又は相対回転不能に嵌合しているので、アジャスタの回転による微調節とスペーサによる粗調節とを組み合わせた高さ調節が可能であるから、従来に比べて高さ調節作業が容易になる。
また、アジャスタとスペーサとは横ずれ不能に嵌り合っているので、スペーサがアジャスタから外れるのを防止又は著しく抑制できる。更に、什器類の高さ位置を高くした場合(什器類の下端と床面との距離を大きくした場合)であっても、スペーサを使用することでアジャスタのねじ軸が什器類の下方に大きく露出しないため体裁がよい
ところで、例えば袖キャビネット等の外面板は一般にスチール等の金属薄板製であることが多く、その下面板の4つのコーナ部にアジャスタのねじ軸を直接ねじ込んで保持するには強度的に弱い。このため、従来は下面板の4つのコーナ部に厚みのある補強板を溶接にて重ね固定し、該補強板に、ねじ軸が螺合するねじ筒部をバーリング加工にて形成したり、ねじ軸が螺合するナットを溶接にて固定したりしていた。
しかし、従来の場合は、溶接が施された箇所に荷重が掛かることから十分な溶接強度を確保すべく丁寧に溶接しなければならず、溶接工程に多大の手間がかかるし、品質のバラツキも大きいという問題があった。
本願発明に係るアジャスタ受けは、什器類の下面に重なると共に平面視で複数のコーナ部を有する水平板部と、下端に接地部を有するアジャスタのねじ軸が下方からねじ込まれるように水平板部に一体に設けたねじ筒部とを備えているので、什器類における下面側のコーナ部にアジャスタ受けを下方から取り付けることにより、コーナ部の強度を面積の大きい水平板部にて確保できる。このため、コーナ部に溶接箇所がある場合は該溶接箇所に掛かる荷重負担が少なくなるし、ねじ軸螺合用のナットを一々溶接固定する必要もなくなる。従って、溶接工程等の加工の手間を大幅に省略できるという効果を奏する。
特に、コーナ部のコーナ縁に水平板部の周側縁が掛かるようにアジャスタ受けを取り付ければ、什器類の側板も強度メンバーとして機能し得ることになり、コーナ部付近の支持強度を向上させることができる。また、水平板部の厚み寸法を厚くすれば、配置位置は異なるものの、什器類の高さ位置を嵩上げするためのスペーサとして機能させることも可能である。
アジャスタ受けの水平板部には、当該水平板部の複数のコーナ部を選択して什器類のコーナ部に重ね合わせできるように姿勢を変えて什器類に取付けできる姿勢変更手段が形成されており、且つ、水平板部における複数のコーナ部の平面視での曲率半径を互いに異ならせているので、アジャスタ受けは、平面視形状が異なる複数種類の什器類側のコーナ部に、それぞれ対応する水平板部のコーナ部を沿わせるようにして重ね合わせて配置でき、什器類における下面側のコーナ部の平面視形状の違いにも簡単に対応できる。これにより、アジャスタ受けは種々の什器類ごとに設計・製造しなくてよいから、部品点数を削減でき、製造や在庫管理の効率化に寄与できるという効果も奏する。
以下に、本発明を具体化した実施形態を図面(図1〜図8)に基づいて説明する。
図1〜図8は多連式机システムに本願発明を適用した場合を示している。図1は多連式机システムの斜視図、図2はアジャスタの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(b)のIId−IId視断面図、図3はスペーサの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(b)のIIId−IIId視断面図、図4は脚体、アジャスタ及びスペーサの分離斜視図、図5は脚体、アジャスタ及びスペーサの取付け関係を示す側断面図、図6はアジャスタ受けの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(b)のVId−VId視断面図、図7は袖キャビネット、アジャスタ受け、アジャスタ及びスペーサの分離斜視図、図8は袖キャビネット、アジャスタ受け、アジャスタ及びスペーサの取付け関係を示す側断面図である。
図1に示す什器類としての多連式机システムは、1枚の天板TPを有する机ユニットUTを左右に並設してなるものである。図1では前後2つの多連式机システムが背中合わせに配置されている。左右に隣り合った天板TPは1つの脚体L又は袖キャビネットCにて支持されている。また、多連式机システムの左右端部を構成する部分では、天板TPの端部が1つの脚体L又は袖キャビネットCにて支持されている。脚体Lは、中空板状の基部の上端と下端からアームが前向きに延びているいわゆるL字脚となっている。従って、脚体Lは平面視では前後方向に細長い形状になっている。
天板TPは脚体L又は袖キャビネットCに連結されている。また、脚体L又は袖キャビネットCは机ユニットUTを構成する背面部材BMに連結されている。前後の机ユニットUTにおいて背面部材BMは共用されている。符号PMは机上パネルである。
脚体L及び袖キャビネットCはアジャスタ1にて高さ調節可能に支持されている。脚体Lに対しては、その下端側の前後部位に一対のアジャスタ1等が配置されている。袖キャビネットCに対しては、その下面側の4つのコーナ部CIにアジャスタ1等が配置されている。
(1).アジャスタとスペーサ(図2〜図5)
図2〜図5では、請求項2に記載したアジャスタとスペーサとの組み合わせに関する実施形態を示している。
アジャスタ1はインサート成形にて製造されたものであり、下面が床面F又はスペーサ2に当接する合成樹脂製で円盤状の接地部3と、この接地部3の上端面に一体形成された平面視六角形状の係合部4と、該係合部4の上端面から上向きに突出した金属製のねじ軸5とにより構成されている(図2参照)。
アジャスタ1における接地部3の下面に重なるスペーサ2は、脚体Lの高さ位置を嵩上げするためのものであり、合成樹脂にて円盤状に形成されている。スペーサ2の平面視形状及び大きさはアジャスタ1の接地部3と同じに形成されている。すなわち、接地部3の直径DL及び上下高さ寸法HLと、スペーサ2の直径DS及び上下高さ寸法HSとは同程度の大きさに設定されている。
接地部3の下面とスペーサ2の上面とには、互いに横ずれ不能で且つねじ軸5の軸線回りに相対回転可能に係合する係合手段が設けられている。すなわち、接地部3の下面に、係合手段の一環としての環状溝6がねじ軸5の軸心Oを中心とする環状に凹み形成されている一方、スペーサ2の上面には、同じく係合手段の一環として、環状溝6に対応した形状(環状)に形成された環状突起7が上向きに突設されている。
接地部3の環状溝6とスペーサ2の環状突起7とが嵌り合うことにより、接地部3とスペーサ2とは、互いに横ずれは不能だが環状溝6や環状突起7の円周方向(ねじ軸5の軸線A回り)に相対回転することが許容されている(アジャスタ1とスペーサ2との高さは変化しない。)。また、環状溝6と環状突起7との嵌り合いにより、接地部3とスペーサ2とを上下に積み重ねた状態でも、これらの外周側面が揃って安定した姿勢になるように設定されている。
また、スペーサ2には、複数個を横ずれしない状態で上下に積み重ねできるように上面と下面とにも係合手段が形成されている。実施形態では、スペーサ2の下面に、他のスペーサ2の環状突起7に対応した形状(環状)に形成された嵌合溝8が凹み形成されている。スペーサ2の上面に形成された環状突起7は、接地部3の環状溝6に嵌る機能と他のスペーサ2の嵌合溝8に嵌る機能とを兼ね備えている。
上側に位置するスペーサ2の嵌合溝8に、下側に位置するスペーサ2の環状突起7を嵌め込むことにより、複数個のスペーサ2は横ずれしない状態で上下に積み重ねられる。また、嵌合溝8と環状突起7との嵌り合いによっても、複数個のスペーサ2の積み重ね状態は、これらの外周側面を揃えて安定した姿勢になるように設定されている。
地部3の外周面は、主として指を掛け易くするため、平面視で略波形に形成されている(図2(a)〜(c)参照)。
他方、図4及び図5に詳細に示すように、アジャスタ1が取り付けられる脚体Lは下向き開口コ字状に形成されており、その開口側の下端には、側面視上向き略コ字状の受け金具9が溶接等にて固定されている。この受け金具9の水平板部10には、アジャスタ1のねじ軸5を下方から螺合させるねじ筒部11が上向きに突設されている。水平板部10のうちねじ筒部11との連接部分は、ねじ筒部を囲って下向きに突出した段部12が形成されている。段部12は、脚体Lの下端面から適宜寸法He1だけ突出するように設定されており(図5参照)、該段部12を下向きに突出させる分だけ、ねじ軸5の長さを長く設定することなく、脚体Lの高さ位置(脚体Lの下端面から床面Fまでの距離)の最大値をできるだけ大きくするようにしている。
脚体Lの高さ調節に際しては、例えばアジャスタ1の係合部4に向かって横方向からスパナ(図示せず)を差し込むか、若しくは接地部3における略波形の外周側面に指を掛けるかして、係合部4又は接地部3をねじ軸5の軸線A回りに回転操作することにより、受け金具9に対するねじ軸5のねじ込み量を加減して、脚体Lの高さ位置や天板TPの水平度を微調節することができる。
また、脚体Lの高さ位置を数cm程度と大きく変更したい場合は、接地部3と床面Fとの間に、複数個のスペーサ2を横ずれしない状態で上下に積み重ねて配置すれば、アジャスタ1を何度も回さなくても、スペーサ2の上下高さ寸法HS毎の単位で、脚体Lの高さ位置や天板TPの水平度を粗調節することができる。
すなわち、実施形態の構成によると、ねじ軸5のねじ込み加減による微調節と、スペーサ2の積み重ねによる粗調節とを組み合わせた高さ調節を行えるから、従来と比べて高さ調節作業が極めて容易になる。
しかも、脚体Lの高さ位置を高くしたい場合(脚体Lの下端と床面Fとの距離を大きくしたい場合)には、上下に積み重ねた複数個のスペーサ2を利用すればよいため、ねじ軸5が脚体Lの下方に大きく露出することがなくて体裁がよい。また、スペーサ2の平面視形状及び大きさがアジャスタ1の接地部3と同じに形成されているので、接地部3及びスペーサ2群の積み重ね状態は、これらの外周側面が揃ってデザイン上の統一感があり、見栄えがよいのである。
接地部3の下面にスペーサ2を重ねて配置した場合は、接地部3側の環状溝6とスペーサ2側の環状突起7とは互いに横ずれ不能に嵌り合うので、スペーサ2が接地部3から外れるのを防止又は著しく抑制できる。その上、複数個のスペーサ2を上下に積み重ねた場合も、一方の環状突起7と他方の嵌合溝8とが嵌り合うため、積み重ねられたスペーサ2が横ずれして崩れることも防止又は著しく抑制できる。従って、アジャスタ1及びスペーサ2が安定した姿勢に保持され、安全性に優れている。
また、接地部3側の環状溝6とスペーサ2側の環状突起7とは互いに横ずれは不能だが環状溝6や環状突起7の円周方向に相対回転可能な状態で嵌り合っているので、接地部3が床面Fに直接接地している場合に比べれば、回転操作時における環状溝6と環状突起7との間の摩擦抵抗は小さく、高さ調節の際に机を抱え上げたり接地部3とスペーサ2との係合状態を解除したりしなくても、接地部3のみを比較的軽い力でねじ軸5の軸線回りに回転させることができる。この点も、アジャスタの高さ調節機能の向上に寄与している。
さらに、1つのスペーサ2の嵌合溝8に別のスペーサ2の環状突起7を嵌め込むようにすれば、複数個のスペーサ2を横ずれしない状態で上下に積み重ねできるので、嵩上げ用のスペーサ2は1種類あれば足り、コストの抑制に寄与できる。スペーサ2の環状突起7は、接地部3の環状溝6に嵌る機能と他のスペーサ2の嵌合溝8に嵌る機能とを兼用しており、スペーサ2全体の構造が簡単である。このため、スペーサ2製造用の金型の構造を簡単化でき、この点でもコストの抑制に寄与できる。
(2).アジャスタ受け(図6〜図8)
図6〜図8でアジャスタ受け21の例を示す。
袖キャビネットCは通常、その下面側の4つのコーナ部CIにアジャスタ1を設けているが、かかる袖キャビネットCの外面板は加工性やコストの面からスチール等の金属薄板製であることが多く、袖キャビネットCにおける下面板CB(図8参照)のコーナ部CIにアジャスタ1のねじ軸5を直接ねじ込んで保持するには、下面板CBだけでは薄肉化している分だけ強度的に弱い。
このため、従来は下面板CBのコーナ部CIに比較的厚みのある補強板を溶接にて重ね固定し、該補強板に、ねじ軸が螺合するねじ筒部をバーリング加工にて形成したり、ねじ軸が螺合するナットを溶接にて固定したりしていた。
しかし、前記従来の場合は、溶接が施された箇所に荷重が掛かることから、十分な溶接強度を確保すべく丁寧に溶接しなければならず、溶接工程に多大の手間がかかるし、品質のバラツキも大きいという問題があった。
そこで、実施形態では、下面板CBのコーナ部CIに、補強部材として機能するアジャスタ受け21を下方から嵌め込み装着している。第2実施形態におけるアジャスタ1及びスペーサ2の構成は、既述の実施形態のものと同様である。
アジャスタ受け21は合成樹脂製であって、下面板CBに重なる矩形板状の水平板部22と、この水平板部22から上向きに突出してアジャスタ1のねじ軸5を下方から螺合させるねじ筒部23とを備えている。なお、水平板部22は平面視矩形状に限らず、平面視で複数のコーナ部を有する板状のもので足りる。水平板部22の上面には、複数個(4個)の位置決めピン24がねじ筒部23と同様に上向きに突出形成されている。また、水平板部22の上面には、主に補強のため、その側辺に沿った方向及び対角線方向に延びる多数本のリブ25が形成されている。水平板部22のうちねじ筒部23と反対側の面には、アジャスタ1のねじ軸5をアジャスタ受け21のねじ筒部23に一杯までねじ込んだときにアジャスタ1の係合部4の上面部が嵌り込む凹み段部27が形成されている。
図6(b)(c)及び図7に示すように、水平板部22における4つのコーナ部26は平面視で凸湾曲状に形成されており、それぞれの曲率半径Rを互いに異ならせている。図6(b)において左上に位置するコーナ部26aとこれの対角をなすコーナ部26bとの曲率半径RがR8(8mm)に、図6(b)において右上に位置するコーナ部26cの曲率半径RはR5(5mm)に、このコーナ部26cの対角をなすコーナ部26dの曲率半径RはR1(1mm)にそれぞれ設定されている。このため、アジャスタ受け21は、平面視形状が異なる3種類のコーナ部CIに、それぞれ対応するコーナ部26を沿わせるようにして重ね合わせて配置できるものになっている。図6では、水平板部22における4つのコーナ部26のうち曲率半径R8のコーナ部26aを下面板CBのコーナ部CIに沿わせている。
各コーナ部26の曲率半径Rの大きさは任意に設定できる。例えば互いに対角の関係にあるコーナ部26c,26dの曲率半径Rを同じ大きさに設定してもよいし、全てのコーナ部26の曲率半径Rを異ならせてもよい。
他方、図8に詳細に示すように、下面板CBにおけるコーナ部CIの内面側には、矩形板状の補強板RPが溶接にて固定されている。下面板CBのコーナ部CI及び補強板RPには、アジャスタ受け21のねじ筒部23を嵌め込むための段付き穴28と、位置決めピン24を嵌め込むための位置決め穴29(実施形態では4個)が貫通形成されている。ねじ筒部23に対応する段付き穴28は、下面側が大径で上面側が小径の段付き状に形成されており、この段付き穴28に対してねじ筒部23の中途部と半径外向きに張り出した根元部とが嵌り込むことにより、水平板部22の上面が袖キャビネットCの下面板CBにきっちりと当接する。
ねじ筒部23及び位置決めピン24と、段付き穴28及び位置決め穴29との平面視での位置関係は、例えばサイコロの5の目のように設定されている。従って、アジャスタ受け21は、ねじ筒部23及び段付き穴28を中心に回転させて姿勢変更すれば、水平板部22における4つのコーナ部26を選択して下面板CBのコーナ部CIに沿わせるようにして、下面板CBに対して下方から嵌め込み装着できる。ねじ筒部23、位置決めピン24、段付き穴28及び位置決め穴29は請求項に記載した姿勢変更手段に相当するものである。
下面板CBのコーナ部CIにアジャスタ1を取り付ける場合は、コーナ部CIの段付き穴28にアジャスタ受け21のねじ筒部23を、コーナ部CI各位置決め穴29にアジャスタ受け21の位置決めピン24を下方から嵌め入れる。そして、アジャスタ受け21のねじ筒部23に、アジャスタ1のねじ軸5を下方から螺合する。
この場合、水平板部22の厚み寸法Tkと凹み段部27の深さ寸法Dpとの差、すなわち、水平板部22を下面板CBのコーナ部CIに密着させた場合における下面板CBから凹み段部27の底面までの距離He2(図8参照)は、脚体Lにおける受け金具9の段部12の突出寸法He1(図5参照)と同じ大きさに設定されている。このため、脚体L側のアジャスタ1及び袖キャビネットC側のアジャスタ1を一杯までねじ込んだ状態では、脚体Lの下端面や袖キャビネットCの下面板CBからアジャスタ1の接地部3の下面までの距離が同じになる。換言すると、脚体Lや袖キャビネットCの高さ位置を簡単に揃えられる。
もちろん、アジャスタ1の接地部3と床面Fとの間にスペーサ2を配置できることはいうまでもない。高さ調節の手順も既述の実施形態の場合と同様である。
以上のように構成すると、下面板CBのコーナ部CIにアジャスタ受け21を下方から嵌め込み装着することにより、コーナ部CIの強度を平板状の(面積の大きい)水平板部22にて確保できるので、コーナ部CIと補強板RPとの溶接箇所に掛かる荷重負担が少なくなるし、ねじ軸5螺合用のナットを一々溶接固定する必要もなくなる。これにより、溶接工程等の手間、すなわち下面板CBの加工の手間を大幅に省略できる。
特に、下面板CBにおけるコーナ部CIのコーナ縁にアジャスタ受け21における水平板部22の周側縁が掛かるように、コーナ部CIに対してアジャスタ受け21を取り付ければ、袖キャビネットCの側板も強度メンバーとして機能し得ることになり、コーナ部CI付近の支持強度を向上させることができる。
アジャスタ受け21の取付けは、下面板CBのコーナ部CIに貫通形成された段付き穴28及び位置決め穴29に、それぞれ対応するアジャスタ受け21のねじ筒部23及び位置決めピン24を下方から嵌め入れるだけでよく、手軽に行える。また、アジャスタ受け21を追加するだけで、既述の実施形態のような脚体L用のアジャスタ1及びスペーサ2を袖キャビネットC用としてそのまま流用できることはいうまでもない。
アジャスタ受け21における水平板部22のの厚み寸法Tkを厚くすれば、配置位置は異なるものの、袖キャビネットCの高さ位置を嵩上げするためのスペーサとして機能させることも可能である。
更に、実施形態の構成によると、水平板部22における4つのコーナ部26の平面視での曲率半径Rを互いに異ならせているので、アジャスタ受け21は、平面視形状が異なる複数種類の袖キャビネットC側のコーナ部CIに、それぞれ対応する水平板部22のコーナ部26を沿わせるようにして重ね合わせて配置でき、袖キャビネットCにおける下面板CBのコーナ部CIの平面視形状の違いにも、複数種類であれば簡単に対応できる。これにより、アジャスタ受け21は種々の袖キャビネットCごとに設計・製造しなくてよいから、部品点数を削減でき、製造や在庫管理の効率化に寄与できるのである。
(3).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば、アジャスタの接地部やスペーサの外形は円盤状に限るものではなく、角柱形その他の任意の形状を採用できる。接地部やスペーサ、アジャスタ受けは、成形容易性等の点から合成樹脂が好ましいが、場合によっては金属等の他の素材製とすることも可能である。なお、本願発明においては、アジャスタを構成するねじ軸と接地部とは一体の構造であってもよいし、別体の構造であってもよい。その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
本願発明を適用した多連式机システムの斜視図である。 アジャスタの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(b)のIId−IId視断面図である。 スペーサの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(b)のIIId−IIId視断面図である。 脚体、アジャスタ及びスペーサの分離斜視図である。 脚体、アジャスタ及びスペーサの取付け関係を示す側断面図である。 アジャスタ受けの説明図であり、(a)は正面図、(b)は平面図、(c)は底面図、(d)は(b)のVId−VId視断面図である。 袖キャビネット、アジャスタ受け、アジャスタ及びスペーサの分離斜視図である。 袖キャビネット、アジャスタ受け、アジャスタ及びスペーサの取付け関係を示す側断面図である。
1 アジャスタ
2 スペーサ
3 接地部
4 係合部
5 ねじ軸
6 環状溝
7 環状突起
8 嵌合溝
21 アジャスタ受け
22 水平板部
23 ねじ筒部
26 水平板部のコーナ部
C 袖キャビネット
F 床面
L 脚体

Claims (2)

  1. 什器類のコーナ部の下面に配置されるアジャスタ受けであって、
    什器類の下面に重なると共に平面視で複数のコーナ部を有する水平板部と、下端に接地部を有するアジャスタのねじ軸が下方からねじ込まれるように前記水平板部に一体に設けたねじ筒部とを備えており、前記水平板部には、当該水平板部の複数のコーナ部を選択して什器類のコーナ部に重ね合わせできるように姿勢を変えて什器類に取付けできる姿勢変更手段が形成されており、且つ、水平板部における複数のコーナ部の平面視での曲率半径を互いに異ならせている、
    アジャスタ受け。
  2. ねじ軸の下端に接地部を備えたアジャスタと、前記アジャスタの接地部の下面に重なるスペーサと、請求項1に記載したアジャスタ受けとを備えており、
    前記スペーサの平面視形状及び大きさは前記アジャスタの接地部と同じに形成されており、前記アジャスタにおける接地部の下面と前記スペーサの上面とに、両者を横ずれ不能で且つねじ軸の軸心回りに相対回転可能又は相対回転不能に嵌合させる係合手段を設けている、
    という構成であって、
    前記係合手段は前記ねじ軸の軸心回りに延びる環状溝と環状突起とから成っており、これら環状溝と環状突起とが嵌合することでアジャスタとスペーサとは横ずれ不能に維持されており、かつ、前記アジャスタとスペーサとは相対回転しても高さは変化しない構成である、
    アジャスタとスペーサとアジャスタ受けとの組合せ。
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