JP2020139374A - 壁部材取付方法、固定部材、および壁構造 - Google Patents

壁部材取付方法、固定部材、および壁構造 Download PDF

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竹壽 中島
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Abstract

【課題】建物の外壁や内壁の壁面に壁部材を取付けるときに、美観性を損なうことなく容易且つ簡便に壁部材の取付けおよび取外しができる壁部材取付方法を提供すること。【解決手段】複数の壁部材110を建物の壁10の壁面に取付けた壁構造100における壁部材取付方法によれば、複数の壁部材110のうち少なくとも1つの壁部材110を固定する固定部材150を建物の壁10の壁面に取付ける工程と、複数の壁部材110のうちの壁部材110aを固定部材150に取付ける工程と、複数の壁部材110のうちの壁部材110bを壁部材110aと並べて位置決めするとともに固定部材150に取付ける工程と、からなり、壁部材110bは、壁部材110aとの間の目地において、固定部材150の装飾が施された露出部が露出するように固定部材150に取付けられている。【選択図】 図1−1

Description

本発明は、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材を取付けるときの壁部材取付方法、当該壁部材取付方法で用いる壁部材の固定部材、および当該壁部材の固定部材を用いた壁構造に関するものである。
一般的に、建物の外壁や内壁の壁面にタイル等の壁部材を取付けるときの壁部材取付方法としては、様々な施工法があるが、例えば、後張り工法や乾式工法といったものがある。後張り工法とは、下地面にモルタルを塗り付けておき、そのモルタルにタイル等の壁部材を埋め込むように取付ける施工法である。乾式工法とは、タイル等の壁部材を取付けるための横棧と横棧を固定するための縦棧といったベースを建物の外壁に設け、外壁に固定されたベースの横棧の凸部に壁部材の裏面の凹溝を嵌め込むことによって外壁に壁部材を取付ける施工法である。そして、このような乾式工法は、作業者が複数の壁部材を横棧の所定の位置に嵌め込んで取付けるといった作業であるため、複数の壁部材を各々の間隔が均等となるように注意しながらモルタルに埋め込む後張り工法に比べて、壁部材を容易に取付けることができる施工法として好適なものとされている。(例えば、特許文献1を参照。)。
特開平10−2091号公報
ところが、上述のような従来の壁部材の施工法では、壁部材と壁部材との間の目地において、横棧および縦棧といったベース等が露出して美観性を損なうため、壁部材を取付けた後に目地を目地材で埋めたり、上述の特許文献1のように目地の部分を覆うような形状の壁部材を使用したりして、目地でのベース等の露出を防ぐ必要があった。このように目地を目地材で埋める場合には、壁部材の表面に目地材が掛かって美観性を損なわないように注意しながら目地に目地材を埋める必要があるため、作業者にとっては手間である、という問題があった。また、目地を目地材で埋める作業においては、ある程度の修練や技術が必要であるため、技術力の乏しい作業者や初心者にとっては難しい作業である、という問題もあった。さらに、上述の特許文献1のように目地の部分を覆うような形状の壁部材を使用すると、一方の壁部材の目地の部分に他方の壁部材の一部が覆い被さるように取付けられるため、例えば、施工中に破損や汚れ等で一方の壁部材のみを交換するときに、他方の壁部材を取外してから破損等した一方の壁部材を取外して交換する、といったように容易に交換作業をすることができない、という問題もあった。
本発明は、こうした問題に鑑みなされたもので、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材を取付けるときに、美観性を損なうことなく容易且つ簡便に壁部材の取付けおよび取外しができる壁部材取付方法、壁部材の固定部材、および壁構造の提供を目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の適用例として実現することが可能である。なお、本欄における括弧内の参照符号や補足説明等は、本発明の理解を助けるために、後述する実施形態との対応関係を示したものであって、本発明を何ら限定するものではない。
本発明の適用例である複数の壁部材(110)を建物の壁面(10)に取付ける壁部材取付方法では、複数の壁部材のうち少なくとも1つの壁部材を固定する固定部材(150,250,350)を建物の壁面に取付ける工程と、複数の壁部材のうちの第1壁部材(110a)を固定部材に取付ける工程と、複数の壁部材のうちの第2壁部材(110b)を第1壁部材と並べて位置決めするとともに固定部材に取付ける工程と、からなり、第2壁部材は、第1壁部材との間の目地において、固定部材が露出するように固定部材に取付けられることを要旨とする。
本発明の適用例である建物の壁面(10)に設けられ、少なくとも1つの壁部材(110)を固定する固定部材(150,250,350)では、少なくとも1つの壁部材を固定する位置を決めるための位置決め部(180,280,380a〜380c)と、位置決め部によって位置決めされた少なくとも1つの壁部材によって覆われる被覆部(165,265,365)と、位置決め部によって位置決めされた少なくとも1つの壁部材によって被覆されない露出部(160,260,360)と、を備えることを要旨とする。
また、上述の適用例の固定部材(150,250,350)では、建物の壁面(10)に設けられる部分である設置部(165,265,365,180,280,380a〜380c)と、切り取られる部分である切取部(160,260,360)と、が形成され、切取部には、露出部が形成されていてもよい。
さらに、上述の適用例の固定部材(150,250,350)では、露出部は、色彩または装飾が施された意匠部(160,260,360)を有していてもよい。
そして、上述の適用例の固定部材(150,250,350)を用いて建物の壁面(10)に複数の壁部材を固定した壁構造(100,200,300)では、建物の壁面に複数の固定部材が取付けられており、複数の固定部材のうちの1つの固定部材の位置決め部によって少なくとも1つの壁部材が位置決めされ、位置決め部によって位置決めされた少なくとも1つの壁部材と並べて位置決めされた複数の壁部材のうちの1つの壁部材と少なくとも1つの壁部材との間の目地において露出部が露出していることを要旨とする。
第1実施形態の壁構造100の概略構造を示す図であり、(A)は壁構造100の概略構造を示す正面図であり、(B)は壁構造100のA−A断面図である。 第1実施形態の壁構造100に用いられる壁部材110および固定部材150の概略構成を示す図であり、(A)は壁部材110の斜視図であり、(B)は固定部材150の斜視図である。 第1実施形態の壁構造100における壁部材110および固定部材150の取付方法を説明する図であり、(A)は複数の固定部材150が壁10に取付けられた状態を示す図であり、(B)は複数の固定部材150が壁10に取付けられた状態を示す図であり、(C)は複数の壁部材110が複数の固定部材150に取付けられた状態を示す図である。 第2実施形態としての固定部材250を用いた壁構造200の概略構造を説明する図であり、(A)は固定部材250の斜視図であり、(B)は壁構造200の概略構造を示す正面図である。 第3実施形態としての固定部材350を用いた壁構造300の概略構造を説明する図であり、(A)は固定部材350の斜視図であり、(B)は壁構造300の概略構造を示す正面図である。 その他の実施形態としての固定部材450,550の概略構成を説明する図であり、(A)は固定部材450における係止部480の部分の斜視図であり、(B)は固定部材550における係止部580の部分の斜視図である。
以下、本発明が適用された実施形態について図面を用いて説明する。なお、本発明の実施の形態は、下記の実施形態に何ら限定されることはなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採りうる。
[第1実施形態]
<壁構造100の説明>
図1−1を参照して、まず、本実施形態の壁構造100の構造について説明する。図1−1は、第1実施形態の壁構造100の概略構造を示す図であり、(A)は壁構造100の概略構造を示す正面図であり、(B)は壁構造100のA−A断面図である。図1−1(A)および(B)に示すように、本実施形態の壁構造100は、建物の壁10に対して複数の壁部材110と複数の固定部材150とが固定された構造であって、壁10に複数の固定部材150が取付けられているとともに、複数の固定部材150の各々の表面に1つの壁部材110が固定された構造である。なお、本実施形態において、以下の説明では、便宜上、壁10に対して取付けられている6つの壁部材110a〜110fと6つの固定部材150a〜150fに着目して説明する。
図1−1(A)に示すように、壁構造100において、固定部材150a〜150cは壁10の上下方向に上から順に同じ列上に壁10に取付けられており、固定部材150d〜150fは固定部材150a〜150cに対して壁10の水平方向に横並びであって壁10の上下方向に上から順に同じ列上に壁10に取付けられている。また、壁部材110aは固定部材150aに、壁部材110bは固定部材150bに、壁部材110cは固定部材150cに、壁部材110dは固定部材150dに、壁部材110eは固定部材150eに、壁部材110fは固定部材150fに、各々が固定されている。さらに、壁部材110aと壁部材110bとの間、壁部材110bと壁部材110cとの間、壁部材110dと壁部材110eとの間、壁部材110eと壁部材110fとの間、といったように同じ列上に壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地においては、固定部材150の一部が壁10の正面から視認可能に露出している。なお、壁部材110aと壁部材110dと、壁部材110bと壁部材110eと、壁部材110cと壁部材110fと、といったように壁10の水平方向に横並びで並ぶ2つの壁部材110は隣接しており、これら2つの壁部材110の間の目地においては、固定部材150が壁10の正面から視認できず露出していない。
図1−1(B)に示すように、壁部材110aの上方では、壁部材110aが固定されている固定部材150aの一部が壁10の正面から視認可能とならないように切り取られている。また、壁部材110bの上方、つまり、壁部材110aと壁部材110bとの間の目地では、壁部材110bが固定されている固定部材150bの一部が壁10の正面から視認可能に露出している。さらに、壁部材110cの上方、つまり、壁部材110bと壁部材110cとの間の目地では、壁部材110cが固定されている固定部材150cの一部が壁10の正面から視認可能に露出している。したがって、この壁構造100において、複数の固定部材150と複数の壁部材110が取付けられている部分では、壁10の壁面が正面から視認できず露出していないような構造となっている。また、この壁構造100において、固定部材150に壁部材110が取付けられている部分では、壁10の壁面および固定部材150が壁10の正面から視認できず露出していないような構造となっている。さらに、この壁構造100において、壁10の上下方向の最も上方となる位置に取付けられた壁部材110の上方では、壁10の壁面が正面から視認可能で露出しているものの、固定部材150が壁10の正面から視認できず露出していないような構造となっている。
<壁部材110および固定部材150の説明>
図1−2を参照して、次に、本実施形態の壁構造100に用いられる壁部材110および固定部材150の構成について説明する。図1−2は、第1実施形態の壁構造100に用いられる壁部材110および固定部材150の概略構成を示す図であり、(A)は壁部材110の斜視図であり、(B)は固定部材150の斜視図である。
図1−2(A)に示すように、壁部材110は、略直方体の形状のせっ器質のものであり、壁10に取付けられた場合の表面には釉薬が施されている部材である。壁部材110は、第1裏面125、スリット130、および第2裏面140が形成されており、裏面に形成されているスリット130によって第1裏面125と第2裏面140とに裏面が分けられている。スリット130は、裏面に対して約60度をなす凹状の切れ込みであり、後述する固定部材150の係止部180と嵌合する形状である。なお、壁部材110が壁10に対して取付けられると、第1裏面125が上側となるように配設され、第2裏面140が第1裏面125に対して下側となるように配設される。
図1−2(B)に示すように、固定部材150は、樹脂製(例えば、ポリ塩化ビニル)の成型品であり、壁10に取付けられた場合の表面に対する左側面の断面形状が「レ」形状となっている部材である。固定部材150は、露出部160、被覆部165、切断線170、および係止部180が形成されている。露出部160は、壁10に取付けられた場合の上部に形成された部分であり、所定の色彩の模様等(例えば、朱色の網目模様)による装飾が表面に施された部分である。被覆部165は、壁10に取付けられた場合の下部に形成された部分であり、壁部材110が取付けられたときに壁部材110の第1裏面125によって表面が覆われる部分である。切断線170は、露出部160と被覆部165との境界となる位置に形成されており、後述するように壁10に固定部材150が取付けられる場合にカッター等で切断するための目印となる線である。係止部180は、表面に対して約60度をなす突起であって、固定部材150の表面の下辺に形成されており、上述のように壁部材110のスリット130に嵌合する形状となっている。
<壁構造100における壁部材110および固定部材150の取付方法の説明>
図1−3を参照して、次に、本実施形態の壁構造100における壁部材110および固定部材150の取付方法を説明する。図1−3は、第1実施形態の壁構造100における壁部材110および固定部材150の取付方法を説明する図であり、(A)は複数の固定部材150が壁10に取付けられた状態を示す図であり、(B)は複数の固定部材150が壁10に取付けられた状態を示す図であり、(C)は複数の壁部材110が複数の固定部材150に取付けられた状態を示す図である。
図1−3(A)に示すように、本実施形態の取付方法において、まず、複数の固定部材150、例えば、固定部材150a〜150cは、タッカーでステープルを表面に打ち込まれることによって壁10に対して固定される。このとき、固定部材150aと固定部材150bと、および固定部材150bと固定部材150cと、が壁10の上下方向に隣接するように取付けられる。つまり、壁構造100において、固定部材150が取付けられている部分では、壁10が正面から視認できず露出しないようになっている。
図1−3(B)に示すように、本実施形態の取付方法において、次に、壁10に固定された複数の固定部材150のうち、壁10の上下方向で最上段となる位置に取付けられた複数の固定部材150、例えば、固定部材150aでは、露出部160を切り取るようにカッター等によって切断線170で切断される。このように、壁10における最上段となる位置に取付けられた複数の固定部材150における露出部160が切り取られることによって、最上段の複数の固定部材150の上方で固定部材150の一部が壁10の正面から視認不可能となるような壁構造100となる(図1−1(A)および(B)を参照。)。
図1−3(C)に示すように、本実施形態の取付方法において、そして、壁10に固定された複数の固定部材150の各々に、複数の壁部材110を1つずつ固定させることで、壁構造100が形成される。このとき、複数の固定部材150の各々の係止部180に複数の壁部材110の各々のスリット130を、例えば、固定部材150aに壁部材110aを、固定部材150bに壁部材110bを、固定部材150cに壁部材110cを、嵌め込んで位置決めするとともに、複数の壁部材110のスリット130に塗布された接着剤によって固定されることとなる。つまり、固定部材150の係止部180は、壁10に対する壁部材110の取付けられる位置を決めるための位置決めとしての機能を有することとなる。
このように形成された壁構造100においては、固定部材150の被覆部165が壁部材110の第1裏面125によって覆われているため、固定部材150の被覆部165は壁10の正面から視認できず露出しないようになっている。一方で、固定部材150の露出部160は、同じ列上に壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地において、壁10の正面から視認可能で露出している。また、壁10の上下方向に隣接するように取付けられた2つの固定部材150の境界となる部分は、上側に取付けられた壁部材110により覆われて、壁10の正面から視認できず露出しないようになっている。具体的には、例えば、固定部材150aと固定部材150bとの間は、壁部材110aの第2裏面140によって覆われているため、壁10の正面から視認できず露出しないようになっている(図1−1(B)を参照。)。つまり、壁構造100において、同じ列上に壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地では、固定部材150の露出部160の表面に施された装飾のみが視認できるように露出しており、一方で、壁10の水平方向に横並びで並ぶ2つの壁部材110の間では、固定部材150の被覆部165が壁10の正面から視認できず露出しないようになっている。なお、壁構造100における最下段に取付けられた壁部材110の下方では、最下段の壁部材110の下方に固定部材150が取付けられていないため、固定部材150が露出するようなことはない。
[第2実施形態]
図2を参照して、次に、第2実施形態の壁構造200および固定部材250について説明する。図2は、第2実施形態としての固定部材250を用いた壁構造200の概略構造を説明する図であり、(A)は固定部材250の斜視図であり、(B)は壁構造200の概略構造を示す正面図である。なお、第2実施形態における壁部材は、第1実施形態と同様の壁部材110であるため、壁部材110の構成についての説明は省略する。
図2(A)に示すように、固定部材250は、第1実施形態の固定部材150と同様の樹脂製の成型品であり、露出部260、被覆部265、切取線270、および係止部180が形成されている。また、固定部250は、壁10に取付けられた場合の表面に対する左側面の断面形状が「レ」形状となっているものの、複数の壁部材110(例えば、3個)が取付け可能となった部材である。つまり、固定部材250は、壁10に取付けられた場合の壁10の水平方向において、第1実施形態の固定部材150に比べて長くなった形状である。なお、固定部材250において、露出部260、被覆部265、切取線270、および係止部180は、第1実施形態の固定部材150と略同様の態様であって、壁10に取付けられた場合の壁10の水平方向において、第1実施形態の固定部材150に比べて長くなった形態である。
図2(B)に示すように、壁構造200は、第1実施形態の壁構造100と略同様の取付方法で形成することができ、壁10に取付けられた1つの固定部材250に壁10の水平方向に横並びで3つの壁部材110を取付けることで形成される。また、壁構造200においても、同じ列上に壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地では、固定部材250の露出部260の表面に施された装飾のみが視認できるように露出しており、一方で、壁10の水平方向に横並びで並ぶ2つの壁部材110の間では、固定部材250が壁10の正面から視認できず露出しないようになっている。なお、第1実施形態の壁構造100とは異なり、壁部材110aと壁部材110bとの間、壁部材110dと壁部材110eとの間、といったように壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地においては、壁部材110aに対して壁10の水平方向に横並びで並ぶ2つの壁部材110(壁部材110d等)の下方に至るまで、固定部材250bの露出部260が露出している。つまり、壁構造200において、壁10の水平方向に横並びで並ぶ3つの壁部材110の下方の目地では、第1実施形態の壁構造100のように、壁10の水平方向に横並びで並ぶ3つの固定部材150の継ぎ目が形成されないような構造である。
[第3実施形態]
図3を参照して、次に、第3実施形態の壁構造300および固定部材350について説明する。図3は、第3実施形態としての固定部材350を用いた壁構造300の概略構造を説明する図であり、(A)は固定部材350の斜視図であり、(B)は壁構造300の概略構造を示す正面図である。なお、第3実施形態における壁部材は、第1実施形態および第2実施形態と同様の壁部材110であるため、壁部材110の構成についての説明は省略する。
図3(A)に示すように、固定部材350は、第2実施形態の固定部材250と同様の樹脂製の成型品であって、複数の壁部材110(例えば、3個)が取付け可能な部材であり、露出部360、被覆部365、切取線370、および3つの係止部380a〜380cが形成されている。係止部380a〜380cは、各々が第1実施形態の固定部材150の係止部180と略同じ形状であり、各々に1つの壁部材110のスリット130が嵌合する。被覆部365は、壁部材110が取付けられたときに壁部材110の第1裏面125および第2裏面140によって一部が覆われる部分であり、所定の色彩の模様等(例えば、朱色のストライプ模様)による装飾が施された部分である。また、被覆部365においては、壁10に取付けられたときの上下方向の略中央に3つの係止部380a〜380cが形成されており、係止部380a〜380cの上方の部分が第1裏面125によって覆われ、係止部380a〜380cの下方の部分が第2裏面140によって覆われる。なお、固定部材350において、露出部360および切取線370は、第2実施形態の固定部材250と略同様の形態である。
図3(B)に示すように、壁構造300は、第2実施形態の壁構造200と略同様の取付方法で形成することができ、壁10に取付けられた1つの固定部材350に壁10の水平方向に横並びで3つの壁部材110を取付けることで形成される。また、壁構造300においても、同じ列上に壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地では、露出部260の表面に施された装飾のみが視認できるように露出している。なお、第1実施形態の壁構造100および第2実施形態の壁構造200とは異なり、壁構造300では、1つの固定部材350において壁10の水平方向に横並びで並ぶ3つの壁部材110の間の目地において、固定部材350の被覆部365の表面に施された装飾の一部が視認できるように露出している。
[実施形態の効果]
上述の実施形態の複数の壁部材110を建物の壁10の壁面に取付けた壁構造100,200,300における壁部材取付方法によれば、複数の壁部材110のうち少なくとも1つの壁部材110を固定する固定部材150,250,350を建物の壁10の壁面に取付ける工程と、複数の壁部材110のうちの壁部材110aを固定部材150,250,350に取付ける工程と、複数の壁部材110のうちの壁部材110bを壁部材110aと並べて位置決めするとともに固定部材150,250,350に取付ける工程と、からなり、壁部材110bは、壁部材110aとの間の目地において、固定部材150,250,350の一部が露出するように固定部材150,250,350に取付けられている。
このような壁構造100,200,300における壁部材取付方法であれば、同じ列上に壁10の上下方向で並ぶ2つの壁部材110の間の目地では、固定部材150,250,350の露出部160,260,360の表面に施された装飾のみが視認可能に露出するような構造にすることができる。また、壁構造300における壁部材取付方法であれば、壁10の水平方向に横並びで並ぶ2つの壁部材110の間の目地では、固定部材350の被覆部365の表面に施された装飾の一部のみが視認可能に露出するような構造にすることができる。さらに、固定部材150,250,350の係止部180,280,380a〜380cに壁部材110のスリット130を嵌め込むことによって、壁部材110が壁10に対して固定される適切な位置に位置決めすることができる。したがって、このような壁部材取付方法であれば、従来のように目地材を用いたり目地の部分を覆うような形状の壁部材を用いたりする場合に比べ、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材を取付けるときに、容易且つ簡便に壁部材を取付けることができる。また、目地材等を用いて目地が埋められていないため、施工中に破損や汚れ等で壁部材を交換するときに、当該壁部材のみを取外して交換することができる。
上述の実施形態の建物の壁10の壁面に設けられ、少なくとも1つの壁部材110を固定する固定部材150,250,350によれば、少なくとも1つの壁部材110を固定する位置を決めるための係止部180,280,380a〜380cと、係止部180,280,380a〜380cによって位置決めされた少なくとも1つの壁部材110によって覆われる被覆部165,265,365と、係止部180,280,380a〜380cによって位置決めされた少なくとも1つの壁部材110によって被覆されない露出部160,260,360と、を備えている。このような固定部材150,250,350であれば、係止部180,280,380a〜380cに壁部材110のスリット130を嵌め込むことによって、壁部材110が壁10に対して固定される適切な位置に位置決めすることができる。したがって、このような固定部材150,250,350であれば、従来に比べ、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材を取付けるときに、容易且つ簡便に壁部材を取付けることができる。
また、上述の実施形態の固定部材150,250,350によれば、建物の壁10の壁面に設けられる部分である被覆部165,265,365および係止部180,280,380a〜380cと、露出部160,260,360に形成された切り取られる部分と、が形成されていてもよい。このような固定部材150,250,350であれば、例えば、壁10の上下方向で最上段となる位置に取付けられた複数の固定部材150,250,350であって、露出部160,260,360の露出が不要な部分において、切断線170,270,370で露出部160,260,360を切り取ることができる。したがって、このような固定部材150,250,350であれば、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材110を取付けるときに、美観性を損なわず容易且つ簡便に壁部材を取付けることができる。
さらに、上述の実施形態の固定部材150,250,350によれば、露出部160,260,360には、色彩または装飾が施された意匠が施されていてもよい。このような固定部材150,250,350であれば、壁10の正面から視認可能に露出している露出部160,260,360において、色彩または装飾が施された意匠が視認可能となる。したがって、このような固定部材150,250,350であれば、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材110を取付けるときに、美観性を損なわず容易且つ簡便に壁部材を取付けることができる。
上述の実施形態の固定部材150,250,350を用いて建物の壁10の壁面に複数の壁部材110を固定した壁構造100,200,300によれば、壁10の壁面に複数の固定部材110が取付けられており、複数の固定部材150,250,350のうちの1つの固定部材150,250,350の係止部180,280,380a〜380cによって少なくとも1つの壁部材110が位置決めされ、係止部180,280,380a〜380cによって位置決めされた少なくとも1つの壁部材110と並べて位置決めされた複数の壁部材100のうちの1つの壁部材110と少なくとも1つの壁部材110との間の目地において露出部160,260,360が露出していてもよい。このような壁構造100,200,300であれば、係止部180,280,380a〜380cに壁部材110のスリット130を嵌め込むことによって、壁部材110が壁10に対して固定される適切な位置に位置決めすることができる。したがって、このような壁構造100,200,300であれば、従来のように目地材を用いたり目地の部分を覆うような形状の壁部材を用いたりする場合に比べ、建物の外壁や内壁の壁面に壁部材を取付けるときに、容易且つ簡便に壁部材を取付けることができる。
[その他の実施形態]
上述した実施形態の固定部材150,250,350において、露出部160,260,360や被覆部365の装飾は朱色の網目模様等であったが、美観性を向上させたり損なわなかったりするような装飾であればどのような態様であってもよい。例えば、露出部160,260,360や被覆部365において、所定の色彩の凹凸が形成された装飾、所定の形状の孔で壁10の一部が視認可能となった装飾等が施されていてもよい。これらの固定部材を用いたとしても、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
上述した実施形態の壁部材110において、壁部材110は、略直方体の形状のせっ器質のものであったが、建物の壁10に取付けることができるものであればどのような形状および材質であってもよい。例えば、壁部材において、略立方体や略円柱状等の形状のもの、ガラス製や樹脂製等の材質のものであってもよい。また、上述した実施形態の固定部材150,250,350は、ポリ塩化ビニル製の成型品であったが、露出部160,260,360を切取ることができるものであれば、どのような材質であってもよい。例えば、固定部材において、ポリ塩化ビニル以外の樹脂(例えば、ABS樹脂)からなるものや、紙製等の材質のものであってもよい。これらの固定部材や壁部材を用いたとしても、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
上述した実施形態の壁構造100,200,300において、壁部材110は、スリット130に塗布された接着剤等によって固定部材150,250,350に固定されるものとしたが、固定されれば接着剤等が塗布される箇所はこれに限定されない。例えば、固定部材150,250,350の被覆部165,265,365において、接着剤が塗布されたり両面テープが設けられていたりして壁部材110を固定するようにしてもよい。
上述した第2実施形態の壁構造200や第3実施形態の壁構造300では、1つの固定部材250、350に3つの壁部材110を固定するものとしたが、例えば、3つの壁部材110が一体となった構成の壁部材を1つの固定部材250、350に取付けるような構造であってもよい。そして、上述した実施形態の固定部材150,250,350において、1つ又は3つの壁部材110が取付けられる形状のものとしたが、2つ又は4つ以上の壁部材110が取付けられる構造であってもよい。また、2つの壁部材110や4つ以上の壁部材110が一体となった構成の壁部材を用いてもよい。これらの壁構造、固定部材、壁部材を用いたとしても、上述の実施形態と同様の効果を奏することができる。
上述した実施形態の固定部材150,250,350において、係止部180,280,380a〜380cは表面に対して約60度をなす突起であったが、壁部材110が位置決めできて取付けられる形状であればどのような形状であってもよい。このような形状の一例としては、図4(A)および(B)に示すような固定部材450,550が考えられ、以下に、図4(A)および(B)を参照して、これらの固定部材450,550の形状について説明する。図4は、その他の実施形態としての固定部材450,550を説明する図であり、(A)は固定部材450における係止部480の部分の斜視図であり、(B)は固定部材550における係止部580の部分の斜視図である。
図4(A)に示すように、固定部材450は、第1実施形態の固定部材150等と同様の樹脂製の成形品であり、固定部材150と同様の形状の露出部、被服部、切取線と、固定部材150とは異なる形状の係止部480と、が形成されている。係止部480は、固定部材450の表面の下辺に形成されており、表面に対して約60度をなす突起であるものの、先端にかえしが形成されている。なお、このような固定部材450に取付けられる壁部材としては、スリットにおいて、係止部480のかえしが嵌合するような形状になっているものが考えられる。そして、このような壁部材を固定部材450に取付けると、壁部材のスリットに固定部材450のかえしが嵌まり込むことによって、位置決めされるとともに上述の実施形態の壁構造100〜300に比べて抜け難いものとなる。したがって、このような固定部材450であれば、上述の実施形態の固定部材150,250,350と同様の効果を奏するとともに、固定部材150,250,350を用いた壁構造100〜300に比べて、より位置決めを確実にすることができる。また、上述の実施形態の壁構造100〜300では、壁部材110のスリット130に接着剤等を塗布して固定部材150,250,350に壁部材110を固定させていたが、この固定部材450を用いた壁構造であれば、接着剤等を塗布しないでも壁部材を固定部材450に固定できるような構成にもすることができる。
図4(B)に示すように、固定部材550は、第1実施形態の固定部材150等と同様の樹脂製の成形品であり、固定部材150と同様の形状の露出部、被服部、切取線と、固定部材150とは異なる形状の係止部580と、が形成されている。係止部580は、固定部材550の表面の下辺に形成されており、表面に対して約60度をなす複数の突起からなるものの、先端が球状に形成されている。なお、このような固定部材550に取付けられる壁部材としては、スリットにおいて、係止部580の球状の先端が嵌合するような形状になっているものが考えられる。そして、このような壁部材を固定部材550に取付けると、壁部材のスリットに固定部材550の球状の先端が嵌まり込むことによって、位置決めされるとともに上述の実施形態の壁構造100〜300に比べて抜け難いものとなる。したがって、このような固定部材550であれば、上述の固定部材450と同様の効果を奏することができる。
以上、実施形態、変形例に基づき本発明について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれる。
10… 壁、100,200,300…壁構造、110,110a〜110f…壁部材、150,250,350,450,550…固定部材、160,260,360…露出部(露出部、切取部、意匠部)、165,265,365…被覆部(被覆部、設置部)、180,280,380a〜380c…係止部(位置決め部、設置部)。

Claims (5)

  1. 複数の壁部材を建物の壁面に取付ける壁部材取付方法であって、
    前記複数の壁部材のうち少なくとも1つの壁部材を固定する固定部材を前記建物の壁面に取付ける工程と、
    前記複数の壁部材のうちの第1壁部材を前記固定部材に取付ける工程と、
    前記複数の壁部材のうちの第2壁部材を前記第1壁部材と並べて位置決めするとともに前記固定部材に取付ける工程と、
    からなり、
    前記第2壁部材は、前記第1壁部材との間の目地において、前記固定部材が露出するように前記固定部材に取付けられる
    ことを特徴とする壁部材取付方法。
  2. 建物の壁面に設けられ、少なくとも1つの壁部材を固定する固定部材であって、
    前記少なくとも1つの壁部材を固定する位置を決めるための位置決め部と、
    前記位置決め部によって位置決めされた前記少なくとも1つの壁部材によって覆われる被覆部と、
    前記位置決め部によって位置決めされた前記少なくとも1つの壁部材によって被覆されない露出部と、
    を備える
    ことを特徴とする固定部材。
  3. 請求項2に記載の固定部材において、
    建物の壁面に設けられる部分である設置部と、
    切り取られる部分である切取部と、
    が形成され、
    前記切取部には、前記露出部が形成されている
    ことを特徴とする固定部材。
  4. 請求項2または請求項3に記載の固定部材において、
    前記露出部は、色彩または装飾が施された意匠部を有する
    ことを特徴とする固定部材。
  5. 請求項2〜請求項4のうちいずれかに記載の固定部材を用いて建物の壁面に複数の壁部材を固定した壁構造であって、
    建物の壁面に複数の前記固定部材が取付けられており、前記複数の固定部材のうちの1つの前記固定部材の前記位置決め部によって少なくとも1つの壁部材が位置決めされ、前記位置決め部によって位置決めされた前記少なくとも1つの壁部材と並べて位置決めされた前記複数の壁部材のうちの1つの前記壁部材と前記少なくとも1つの壁部材との間の目地において前記露出部が露出している
    ことを特徴とする壁構造。
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