JP2020138821A - 媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具 - Google Patents
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Abstract
Description
特許文献2に開示されている位置決め部材は、幅方向において設置される位置を変えることが可能であり、媒体を幅方向の任意の位置に設置することが可能なものである。
また、この媒体位置決め具は、搬送ステージの既存の構成部分である形状変化部を利用して位置決めを行うものであるから、媒体駆動式搬送装置に専用の取付構造は不要で、媒体駆動式搬送装置の製造コストに影響を及ぼすことなく設置することができる。
したがって、搬送ステージの任意の位置に簡単に設置でき、しかも、媒体駆動式搬送装置の製造コストを低く抑えることが可能な媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具を提供することができる。
図1に示すカッティングプロッタ1は、図1の上部に描かれている媒体駆動式搬送装置2(以下、単に搬送装置2という)によって搬送ステージ3の上にシート状の媒体4を引き出し、搬送ステージ3の上でこの媒体4にカッティング加工を施すものである。カッティング加工後の媒体4は、搬送ステージ3から図1の手前側に送られて、搬送ステージ3より低い位置に配置されている巻取装置5に巻取られる。
シート状の媒体4は、詳細には図示してはいないが、粘着剤付きのフィルムシートに剥離紙を貼り合わせたものである。この媒体4に施すカッティング加工は、フィルムシートを粘着剤とともに所定の形状に切断する切断加工である。この実施の形態によるカッティングプロッタ1は、図1の紙面の裏側となる位置に不図示のシートロールを備えている。このシートロールは、未加工のシート状の媒体4がロール状に巻かれて形成されたものである。このシートロールから引き出された媒体4が搬送ステージ3の上に載せられ、搬送装置2によって送られる。
媒体4を最初に搬送ステージ3に載せるときには、搬送ステージ3の上に本発明に係る媒体位置決め具6を装着し、この媒体位置決め具6を使用して媒体4の長手方向が搬送方向と平行になるように媒体4が位置決めされる。媒体位置決め具6の構成は後述する。
また、以下の説明で左右方向と上下方向とを示すにあたっては、設置状態にあるカッティングプロッタ1を前方から見たときの方向で行う。すなわち、図1の右側がカッティングプロッタ1の右側になり、図1の上側がカッティングプロッタ1の上側になる。カッティングプロッタ1の左右方向は、媒体4の搬送方向とは直交する水平方向であり、媒体4の幅方向である。
搬送装置2は、図2に示すように、媒体4より下に位置する搬送ローラ11と、媒体4より上に位置するピンチローラ12と、搬送ローラ11を駆動するモータ(図示せず)とを有している。図2は、搬送装置2およびその周辺の部品を簡略化して描いてある。図2の破断位置は、図4中にII−II線によって示す位置である。搬送ローラ11とピンチローラ12は、それぞれ左右方向に延びる軸線を中心にして回転する。搬送ローラ11は、上端部が搬送ステージ3の貫通孔13に下方から挿入され、搬送ステージ3から上方に突出するように構成されている。また、搬送ローラ11と貫通孔13は、左右方向に所定の間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ配置されている。ピンチローラ12は、図示していない押圧機構に接続されており、媒体4を上方から搬送ローラ11に押し付け、搬送ローラ11と協働して媒体4を挟む。このように搬送ローラ11に媒体4が押し付けられた状態で搬送ローラ11が左右方向の軸線回りに回転することによって、媒体4が送られる。
カッティング加工は、搬送ステージ3の上方近傍に配置されたカッティングヘッド21によって実施される。カッティングヘッド21は、昇降可能なカッティングペン22を備え、左右方向に延びるガイドレール23に左右方向へ移動自在に支持されている。この実施の形態によるカッティングヘッド21は、左右方向に延びる無端ベルト24に取付けられており、この無端ベルト24が図示していないモータによって駆動されて回転することによって、ガイドレール23に沿って左右方向に移動する。
このカッティングヘッド21によるカッティング加工は、刃25が媒体4に刺さった状態でカッティングヘッド21が左右方向に移動するとともに、搬送装置2によって媒体4が前後方向(搬送方向の下流側と上流側)に移動することによって行われる。
この実施の形態によるカッティングプロッタ1においては、クロスカット穴27を利用して後述する媒体位置決め具6の取付位置を決める。
媒体位置決め具6は、図3および図4に示すように、搬送ステージ3と搬送装置2のガイドレール23との間に挿入可能な板状に形成され、媒体4をカッティングプロッタ1に対して位置決めするときに搬送ステージ3に装着される。
この媒体位置決め具6は、プラスチック材料によって所定の形状に成型されており、図5に示すように、上述したクロスカット穴27に上方から係合する第1の突起31を有している。図5の破断位置は、図4中にV−V線によって示す位置である。この実施の形態においては、クロスカット穴27が本発明でいう「形状変化部」に相当し、第1の突起31が請求項1記載の発明でいう「突起」に相当する。以下において、媒体位置決め具6の各部の方向を示すにあたっては、媒体位置決め具6を後述する第1の使用形態としてカッティングプロッタ1に装着したときの方向を示す。
媒体位置決め具6の左側面33と右側面34は、上面37が他のカッティングプロッタ41の他の搬送ステージ43に重ねられているとともに第2の突起46が他のカッティングプロッタ41の角51に係合している状態で、他のカッティングプロッタ41の媒体の搬送方向と平行になる。
この実施の形態によるカッティングプロッタ1や他のカッティングプロッタ41は、幅方向の長さが異なる複数種類の媒体4を使用することができ、左右方向(媒体4の幅方向)において媒体4の位置を変えることが可能なものである。左右方向において媒体4の位置を決める作業は、媒体位置決め具6を搬送ステージ3や他の搬送ステージ43の所定位置に装着した状態で行う。
このように媒体4が位置決めされて媒体位置決め具6が取り外された状態で媒体4が搬送装置2によって送られることにより、媒体4が斜めに送られることなく、搬送方向に搬送される。
また、この媒体位置決め具6は、搬送ステージ3の既存の構成部分であるクロスカット穴27(形状変化部)を利用して位置決めを行うものであるから、搬送装置2に専用の取付構造は不要で、搬送装置2の製造コストに影響を及ぼすことなく設置することができる。
したがって、この実施の形態によれば、搬送ステージ3の任意の位置に簡単に設置でき、しかも、搬送装置2の製造コストを低く抑えることが可能な媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具を提供することができる。
このため、カッティングプロッタ1の左右方向において媒体位置決め具6の取付位置を決めるにあたって、搬送ローラ11によって制約を受けることがない。したがって、媒体4を通す位置の自由度が高い媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具を提供することができる。
したがって、カッティングプロッタ1,41の機種毎に媒体位置決め具6を製作する場合と較べると、媒体位置決め具6を成型するための金型の数を減らすことができるから、より一層製造コストを低く抑えることが可能になる。
このため、この媒体位置決め具6を他のカッティングプロッタ41に設置する場合であっても、左右方向の設置位置が他のカッティングプロッタ41の他の搬送ローラ53によって制約を受けることがない。したがって、2種類のカッティングプロッタ1,41の両方において、媒体4を通す位置の自由度が高くなる。
さらに、上述した実施の形態においては、第1および第2の突起31,46がそれぞれ突条によって構成されている例を示した。しかし、第1および第2の突起31,46は、図示してはいないが、それぞれ複数の突体によって構成することができる。この場合は、媒体位置決め具6の左右方向に所定間隔をおいて並ぶ複数の位置にそれぞれ突体が突設される。
Claims (4)
- シート状の媒体を搬送ステージの上で水平方向の搬送方向に搬送する媒体駆動式搬送装置に使用されて媒体の位置を決める媒体位置決め具であって、
前記搬送ステージに重ねられる底面と、
前記底面が前記搬送ステージに重ねられている状態で前記底面の端縁から上方に延びる側面と、
前記搬送ステージに前記搬送方向とは直交する水平方向である幅方向に延びるように形成されている形状変化部に上方から係合する突起とを備え、
前記側面は、前記突起が前記形状変化部に係合している状態において、前記搬送方向と平行になるように形成されていることを特徴とする媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具。 - 請求項1記載の媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具において、
前記搬送ステージには、媒体をピンチローラと協働して挟む搬送ローラが突出し、
前記底面には、前記突起が前記形状変化部に係合している状態で前記搬送ローラが遊嵌状態で挿入可能な凹部が形成されていることを特徴とする媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具。 - 請求項1または請求項2記載の媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具において、
さらに、前記側面の上端に接続され、前記底面が前記搬送ステージに重ねられている状態で前記搬送ステージに沿うように延びる上面を備え、
前記上面は、前記搬送ステージを有する前記媒体駆動式搬送装置とは機種が異なる他の媒体駆動式搬送装置の他の搬送ステージと重なるように形成され、
前記他の媒体駆動式搬送装置は、前記他の搬送ステージの上で媒体を前記搬送方向に送るものであり、
前記上面には、前記他の搬送ステージに前記幅方向に延びるように形成されている他の形状変化部に係合可能な上面側突起が突設され、
前記側面は、前記上面が前記他の搬送ステージに重ねられているとともに前記上面側突起が前記他の形状変化部に係合している状態で、前記搬送方向と平行になるように形成されていることを特徴とする媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具。 - 請求項3記載の媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具において、
前記他の搬送ステージには、媒体を他のピンチローラと協働して挟む他の搬送ローラが突出し、前記上面には、前記上面側突起が前記他の形状変化部に係合している状態で前記他の前記搬送ローラが遊嵌状態で挿入可能な上面側凹部が形成されていることを特徴とする媒体駆動式搬送装置の媒体位置決め具。
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