JP2020138381A - 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】小ドットにおいても、着弾位置を高精度に取得できるようにする。【解決手段】本発明の画像処理装置は、プリント画像出力装置(211)のノズルから吐出されるインク滴により異なる複数のサイズのドットが形成された画像のスキャン画像を取得するスキャン画像取得部(301)と、スキャン画像から、複数のサイズのドットのうち、スキャン画像の1画素よりもサイズの大きい大ドットの着弾位置を導出する大ドット着弾位置算出部(302)と、大ドットの着弾位置から、複数のサイズのドットの内、スキャン画像の1画素以下のサイズの小ドットのずれ量を推定する小ドットヨレ量推定部(304)と、小ドットのずれ量から、小ドットの着弾位置を導出する小ドット着弾位置算出部(305)を備える。【選択図】図3
Description
本発明は、インクジェットプリンタにおけるスジムラの発生要因を解消するための技術に関する。
記録媒体の同一画像領域に対し記録ヘッドを一度だけ相対走査させることで画像を記録するシングルパス記録方式では、同一画像領域に対し記録ヘッドを複数回、相対走査させて画像を記録するマルチパス記録方式に比べて、高速に画像を出力することができる。
但し、シングルパス記録方式では、インクジェット記録ヘッドの近傍ノズルで記録されるドット同士が、紙面上で重複せずに記録され、結果、相対走査させる方向に対して白スジとして現れる可能性が高くなる。具体的には、インク滴の着弾位置がノズル方向に対して大きくよれる場合、隣接ノズル同士のインク滴の着弾位置が互いに離れた方向によれる場合、或いは、ドットの大きさが極端に小さくなる場合等に、ドット同士が重複せず白スジとして現れやすい。
そこで、この白スジを補償するために、特許文献1には、階調パッチの上下に配置した縦万線パターンから各ノズルで吐出したドットの着弾位置を取得し、取得した着弾位置に対応する階調パッチの濃度を調整する方法が開示されている。
しかしながら、特許文献1に記載された方法では、スキャナ画素サイズ以下のドット(以下、小ドットと記す)で形成された縦万線パターンが、スキャナの1画素のみで検出された場合、1画素内のどの位置に着弾したかを正確に取得することができない。そのため、白スジを高精度に補償することができない。
本発明は、前記従来の問題に鑑みてなされたものであって、小ドットにおいても、着弾位置を高精度に取得できるようにすることを目的とする。
本発明の画像処理装置は、画像形成装置のノズルから吐出されるインク滴により異なる複数のサイズのドットが形成された画像のスキャン画像を取得する画像取得手段と、前記スキャン画像から、前記複数のサイズのドットのうち、前記スキャン画像の1画素よりもサイズの大きい大ドットの着弾位置を導出する第1の着弾位置導出手段と、前記大ドットの着弾位置から、前記複数のサイズのドットの内、前記スキャン画像の1画素以下のサイズの小ドットのずれ量を推定するずれ量推定手段と、前記小ドットのずれ量から、前記小ドットの着弾位置を導出する第2の着弾位置導出手段とを備えることを特徴とする。
本発明によれば、小ドットにおいても、着弾位置を高精度に取得できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の実施形態は本発明を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。その他、補足として、同一の構成については、同じ符号を付して説明する。
[実施形態1]
本実施形態では、図1に示される、大ドットにより形成された縦万線101と、小ドットにより形成された縦万線102のチャート画像を用いて、小ドットを形成する上で各ノズルから吐出されるインク滴の着弾位置を高精度に取得する方法について説明する。なお、ここで、大ドットとは、スキャン画像の1画素よりもサイズの大きいドットのことである。また、以下において、小ドットを形成する上で各ノズルから吐出されるインク滴の着弾位置を、単に小ドットの着弾位置と称する。同様に、大ドットを形成する上で各ノズルから吐出されるインク滴の着弾位置を、単に大ドットの着弾位置と称する。
本実施形態では、図1に示される、大ドットにより形成された縦万線101と、小ドットにより形成された縦万線102のチャート画像を用いて、小ドットを形成する上で各ノズルから吐出されるインク滴の着弾位置を高精度に取得する方法について説明する。なお、ここで、大ドットとは、スキャン画像の1画素よりもサイズの大きいドットのことである。また、以下において、小ドットを形成する上で各ノズルから吐出されるインク滴の着弾位置を、単に小ドットの着弾位置と称する。同様に、大ドットを形成する上で各ノズルから吐出されるインク滴の着弾位置を、単に大ドットの着弾位置と称する。
その他、本実施形態において、画像出力装置(画像形成装置)は、シングルパス記録方式の画像出力装置であり、X軸方向にn個のノズルが並んだ記録ヘッドを有し、Y軸方向に用紙を搬送させて画像を出力する。加えて、出力画像の搬送先には、X軸方向にn個のセンサが並んだスキャナが配置され、スキャン画像を取得することができる。
次に、図2を用いて、本実施形態に係る画像処理装置200のハードウェア構成について説明する。画像処理装置200は、そのハードウェア構成として、入力部201、表示部202、記憶部203、CPU204、ROM205、RAM206、通信部207、プリント画像出力部208を備える。
CPU204は、RAM206をワークメモリとして、ROM205や記憶部203に格納されたOS(Operating System)や各種プログラムを実行し、システムバス209を介して後述する構成を制御する。
入力部201は、USB(Universal Serial Bus)等のシリアルバスインタフェイスである。入力部201には、キーボードやマウスの入力デバイス、メモリカードリーダ、ディジタルカメラやスキャナ等の画像入力デバイスが接続される。CPU204は、入力部201を介してユーザ指示や画像データ等の入力を制御し、モニタである表示部202にグラフィカルユーザインタフェイス(GUI)、画像、処理経過や処理結果等を表示するように制御する。
記憶部203は、各種プログラムや様々なデータを格納するハードディスクドライブ(HDD)やソリッドステートドライブ(SSD)等の記録媒体である。記憶部203に格納されるプログラムには、後述する画像処理を実現するためのプログラムが含まれる。
通信部207は、Ethernet(登録商標)、Bluetooth(登録商標)、Wi−Fi、P2P等の有線又は無線のネットワーク210に接続するためのネットワークインタフェイスである。プリント画像出力部208は、USB等のシリアルバスインタフェイスであり、シリアルバスに接続されたプリント画像出力装置211やメモリカードライタに画像データ等を出力する。
CPU204は、通信部207を介して、ネットワーク210上のサーバ装置や他のコンピュータ機器と通信を行う。CPU204は、例えば、ネットワーク210上のサーバ装置や他のコンピュータ機器等から様々なプログラムやデータを受け取って処理を実行したり、処理結果のデータをネットワーク210上のサーバ装置や他のコンピュータ機器に提供したりする。
なお、CPU204が通信部207を介して通信可能なコンピュータ機器にはプリント画像出力装置211も含まれ、CPU204は、通信部207を介して、プリント画像出力装置211に画像データを出力することもできる。
以上、画像処理装置200のハードウェア構成について説明したが、画像処理装置200は、パーソナルコンピュータ、タブレット、スマートフォン等のコンピュータ機器に後述する画像処理を実現するためのプログラムを供給することで実現される。例えば、画像処理装置200としてタブレットやスマートフォンが利用される場合、表示部202は、タッチスクリーン機能を有していてもよく、その場合、ユーザ指示を入力する入力部201としても機能する。
また、図2では、画像処理装置200とプリント画像出力装置211が別体に構成された例を示しているが、画像処理装置200とプリント画像出力装置211を一体に構成した画像出力装置にも適用することができる。
次に、図3を用いて、本実施形態に係る画像処理装置200の機能構成について説明する。なお、図3に示す機能構成は、その機能を実現するためのプログラムを図2に示す画像処理装置200に供給し、画像処理装置200がそのプログラムを実行することで実現される。画像処理装置200は、その機能として、スキャン画像取得部301、大ドット着弾位置算出部302、スキャナ−ヘッド位相算出部303、小ドットヨレ量推定部304、小ドット着弾位置算出部305を備える。
スキャン画像取得部301は、入力部201を介して、スキャン画像を取得する。スキャン画像取得部301は、取得したスキャン画像を大ドット着弾位置算出部302に出力する。大ドット着弾位置算出部302は、第1の着弾位置導出手段の一例であり、スキャン画像上の大ドットにより形成された縦万線のチャート画像を用いて、大ドットの着弾位置を算出する。大ドット着弾位置算出部302は、算出(導出)した大ドットの着弾位置を、スキャナ−ヘッド位相算出部303、及び小ドットヨレ量推定部304に出力する。なお、大ドット着弾位置算出部302は、プリント画像出力装置211の調整のため、算出した大ドットの着弾位置を、プリント画像出力部208を介して、プリント画像出力装置211にも出力する。
スキャナ−ヘッド位相算出部303は、位相導出手段の一例であり、大ドットの着弾位置から、スキャナ−ヘッド位相を算出する。スキャナ−ヘッド位相算出部303は、算出したスキャナ−ヘッド位相を、小ドット着弾位置算出部305に出力する。小ドットヨレ量推定部304は、ずれ量推定手段の一例であり、入力部201を介して入力された、大ドット−小ドットヨレ量LUT(Look Up Table)と、大ドットの着弾位置のヨレ量(ずれ量)から、小ドットのヨレ量を推定する。小ドットヨレ量推定部304は、推定した小ドットのヨレ量を小ドット着弾位置算出部305に出力する。小ドット着弾位置算出部305は、第2の着弾位置導出手段の一例であり、小ドットの着弾位置を算出する。なお、小ドット着弾位置算出部305は、プリント画像出力装置211の調整のため、算出した小ドットの着弾位置を、プリント画像出力部208を介して、プリント画像出力装置211に出力する。
(画像処理装置200における画像処理の手順)
次に、図4のフローチャートを用いて、画像処理装置200における画像処理の手順について説明する。なお、フローチャートの説明における記号「S」は、ステップを表すものとする。この点、以下のフローチャートの説明においても同様とする。
次に、図4のフローチャートを用いて、画像処理装置200における画像処理の手順について説明する。なお、フローチャートの説明における記号「S」は、ステップを表すものとする。この点、以下のフローチャートの説明においても同様とする。
S401において、スキャン画像取得部301が、図1に示されるスキャン画像を取得する。なお、本実施形態では、スキャン画像として、8bitのグレースケール画像データ形式で、輝度に対して画素値が線形になるようにガンマ変換が施された画像を取得する。また、取得されたスキャン画像は、例えば、RAM206等の所定の記憶領域に記憶される。
S402において、大ドット着弾位置算出部302は、スキャン画像上の大ドットにより形成された縦万線のチャート画像を用いて、大ドットの着弾位置を算出する。本実施形態において、大ドットにより形成された縦万線は図6の符号601のように示され、また、大ドットはスキャナの複数画素に跨り検出されるので、大ドット着弾位置算出部302は大ドットの着弾位置を高精度に算出することができる。なお、大ドット着弾位置算出処理の詳細は、図5を用いて後述する。また、算出された大ドットの着弾位置は、所定の記憶領域に記憶される。
S403において、スキャナ−ヘッド位相算出部303は、大ドットの着弾位置から、スキャナ−ヘッド位相を算出する。本実施形態において、スキャナの各センサと記録ヘッドの各ノズルは同じ間隔でn個並べて配置されている。スキャナ−ヘッド位相算出部303は、スキャナのセンサ1と記録ヘッドのノズル1間の距離dをスキャナ−ヘッド位相として算出する。なお、スキャナ−ヘッド位相算出処理の詳細は、図7を用いて後述する。また、算出されたスキャナ−ヘッド位相は、所定の記憶領域に記憶される。
S404において、小ドットヨレ量推定部304は、大ドット−小ドットヨレ量LUTと、大ドットのヨレ量から、小ドットのヨレ量を推定する。なお、小ドットのヨレ量推定処理の詳細は、図8を用いて後述する。また、推定された小ドットのヨレ量は、所定の記憶領域に記憶される。本実施形態において、小ドットヨレ量推定部304は、図9に示されるような、高倍率の顕微鏡等で取得した高分解能な大ドットと小ドットの着弾位置から予め生成しておいたLUTを用いて、大ドットのヨレ量から小ドットのヨレ量を推定する。
図9に示されるLUTにおいて、横軸Tは各ノズルの吐出口のx座標を原点とした場合の大ドットの着弾位置のX軸方向のヨレ量であり、縦軸tは各ノズルの吐出口のx座標を原点とした場合の小ドットの着弾位置のX軸方向のヨレ量である。また、図9に示されるLUTにおいて、曲線f(T)は、大ドットのヨレ量と小ドットのヨレ量から算出される曲線である。その他、補足として、吐出ドットサイズが小さいほど、記録ヘッド内の気流の影響を受けやすくなるため、小ドットのヨレ量は大ドットのヨレ量よりも大きくなる。
S405において、小ドット着弾位置算出部305は、小ドットの着弾位置を算出する。本実施形態において、小ドットにより形成された縦万線は図6の符号602のようにスキャン画像の1画素以下のサイズで示され、小ドット着弾位置算出部305は、小ドットの着弾位置を算出する。なお、小ドットの着弾位置算出処理の詳細は、図10を用いて後述する。また、算出された小ドットの着弾位置は、所定の記憶領域に記憶される。画像処理装置200は、以上の処理(即ち、S401からS405までの処理)を実行することで、図4に示す処理を終了する。
(大ドット着弾位置算出部302における処理)
次に、図5のフローチャートを用いて、上述のS402の大ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。S501において、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iをi=1に初期化する。
次に、図5のフローチャートを用いて、上述のS402の大ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。S501において、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iをi=1に初期化する。
S502において、大ドット着弾位置算出部302は、スキャン画像から、ノズル番号iのノズルからインク滴を吐出することにより形成した大ドット(以下、ノズル番号iの大ドットと称する)により縦万線画像を生成する。本実施形態において、大ドット着弾位置算出部302は、図11(a)に示されるように、M×L(pixel)の縦万線画像を生成する。なお、この生成された縦万線画像は、所定の記憶領域に記憶される。
S503において、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iの大ドットの縦万線画像を、Y軸方向に平均した画像をラインプロファイルとして算出する。具体的には、大ドット着弾位置算出部302は、図11(a)に示されるM×L(pixel)の縦万線画像をY方向に平均することにより、図11(b)に示されるM×1(pixel)の画像をラインプロファイルとして算出する。なお、この算出されたラインプロファイルは、所定の記憶領域に記憶される。また、以下において、ノズル番号iの大ドットの縦万線画像から算出したラインプロファイルを、単にノズル番号iの大ドットのラインプロファイルと称する。
S504において、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iの大ドットのラインプロファイルから、下式(1)に従って、ラインプロファイルの重心位置を算出する。
上式(1)において、Xiはノズル番号iの大ドットのラインプロファイルの重心位置であり、I(j)はラインプロファイルにおける画素位置(j,1)の画素値である。また、算出されたノズル番号iの大ドットのラインプロファイルの重心位置は、所定の記憶領域に記憶される。
ここで、ラインプロファイルは図11(c)のように示され、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iの大ドットのラインプロファイルの重心位置Xiを算出する。図11(c)に示されるラインプロファイルにおいて、横軸はラインプロファイルのX軸方向の画素位置、縦軸はラインプロファイルにおける画素位置(j,1)の画素値I(j)を階調反転した値を示している。上述のように大ドットはスキャナの複数画素に跨り検出されるので、大ドット着弾位置算出部302は、重心位置をサブピクセル精度で算出することができる。
S505において、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iを、i=i+1に更新する。S506において、大ドット着弾位置算出部302は、ノズル番号iに関して、i>nを充足するか否かを判定する。判定の結果、ノズル番号iに関して、i>nを充足する場合、大ドット着弾位置算出部302は、全てのノズルに対して大ドットの着弾位置を算出したと判定し、図5に示す処理を終了する。また、ノズル番号iに関して、i>nを充足しない場合、大ドット着弾位置算出部302は、処理をS502に返す。
(スキャナ−ヘッド位相算出部303における処理)
次に、図7のフローチャートを用いて、スキャナ−ヘッド位相算出部303における処理の手順について説明する。S701において、スキャナ−ヘッド位相算出部303は、下式(2)に従って、スキャナにより取得されたスキャン画像の画素と記録ヘッドのノズル間の位置ずれをスキャナ−ヘッド位相dとして算出する。
次に、図7のフローチャートを用いて、スキャナ−ヘッド位相算出部303における処理の手順について説明する。S701において、スキャナ−ヘッド位相算出部303は、下式(2)に従って、スキャナにより取得されたスキャン画像の画素と記録ヘッドのノズル間の位置ずれをスキャナ−ヘッド位相dとして算出する。
上式(2)において、Xiはノズル番号iの大ドットの着弾位置である。また、Xdpiはノズル間隔の設計値であり、本実施形態において、Xdpi=25.4/1200(mm)である。
図12は、隣り合うノズル間における大ドットの着弾位置の間隔を、全ノズルのヒストグラム分布として示したものである。各ノズルから吐出されるインク滴は吐出角度や吐出速度等のバラツキによってずれて着弾するため、図12に示されるように、隣り合うノズル間における大ドットの着弾位置の間隔は、ノズル間隔の設計値Xdpiを中心に等方的に分布する。
図12において、横軸は隣り合うノズル間における大ドットの着弾位置の間隔ΔXであり、縦軸は各大ドットの着弾位置の間隔に対する分布数Nである。また、ΔXaveは大ドットの着弾位置の間隔の平均値であり、上述のように、隣り合うノズル間における大ドットの着弾位置の間隔は、ノズル間隔の設計値Xdpiを中心に等方的に分布するため、ΔXave≒Xdpiとなる。したがって、各ノズルのスキャン画像から算出した大ドットの着弾位置Xiと、ノズル間隔の設計値から算出した着弾位置Xdpi(i−1)との二乗誤差を最小にする位相dが、スキャナ−ヘッド位相となる。なお、算出されたスキャナ−ヘッド位相dは、所定の記憶領域に記憶される。
(小ドットヨレ量推定部304における処理)
次に、図8のフローチャートを用いて、上述のS404の大ドット−小ドットヨレ量LUTと、大ドットのヨレ量から、小ドットのヨレ量を推定する処理の詳細について説明する。S801において、小ドットヨレ量推定部304は、所定の記憶領域に記憶しておいた大ドットヨレ量から推定した小ドットのヨレ量を、大ドット−小ドットヨレ量LUTとして取得する。本実施形態では、図9に示されるような、高倍率の顕微鏡等で取得した高分解能な大ドットと小ドットの着弾位置から予め生成しておいた変換特性値を大ドット−小ドットヨレ量LUTとして取得する。なお、取得された大ドット−小ドットヨレ量LUTは、所定の記憶領域に記憶される。S802において、小ドットヨレ量推定部304は、取得した大ドット−小ドットヨレ量LUTを用いて、大ドットのヨレ量から小ドットのヨレ量を推定する。
次に、図8のフローチャートを用いて、上述のS404の大ドット−小ドットヨレ量LUTと、大ドットのヨレ量から、小ドットのヨレ量を推定する処理の詳細について説明する。S801において、小ドットヨレ量推定部304は、所定の記憶領域に記憶しておいた大ドットヨレ量から推定した小ドットのヨレ量を、大ドット−小ドットヨレ量LUTとして取得する。本実施形態では、図9に示されるような、高倍率の顕微鏡等で取得した高分解能な大ドットと小ドットの着弾位置から予め生成しておいた変換特性値を大ドット−小ドットヨレ量LUTとして取得する。なお、取得された大ドット−小ドットヨレ量LUTは、所定の記憶領域に記憶される。S802において、小ドットヨレ量推定部304は、取得した大ドット−小ドットヨレ量LUTを用いて、大ドットのヨレ量から小ドットのヨレ量を推定する。
(小ドット着弾位置算出部305における処理)
次に、図10のフローチャートを用いて、上述のS405の小ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。S1001において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iをi=1に初期化する。S1002において、小ドット着弾位置算出部305は、S403で算出されたスキャナ−ヘッド位相dを取得する。
次に、図10のフローチャートを用いて、上述のS405の小ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。S1001において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iをi=1に初期化する。S1002において、小ドット着弾位置算出部305は、S403で算出されたスキャナ−ヘッド位相dを取得する。
S1003において、小ドット着弾位置算出部305は、S404で推定された小ドットのヨレ量を取得する。S1004において、小ドット着弾位置算出部305は、スキャナ−ヘッド位相、取得したノズル番号iの小ドットのヨレ量から、下式(3)に従って、ノズル番号iのノズルからインク滴を吐出することにより形成した小ドットの着弾位置を算出する。なお、以下において、ノズル番号iのノズルからインク滴を吐出することにより形成した小ドットを、単にノズル番号iの小ドットと称する。
上式(3)において、x´iはノズル番号iの小ドットの着弾位置である。f(Ti)は大ドット−小ドットヨレ量LUTにより変換されたノズル番号iの小ドットヨレ量であり、Tiはノズル番号iの大ドットのヨレ量である。また、Xdpiはノズル間隔の設計値であり、dはスキャナ−ヘッド位相である。なお、推定されたノズル番号iの小ドットの着弾位置は、所定の記憶領域に記憶される。
S1005において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iを、i=i+1に更新する。S1006において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iに関して、i>nを充足するか否かを判定する。判定の結果、ノズル番号iに関して、i>nを充足する場合、小ドット着弾位置算出部305は、全てのノズルに対して小ドットの着弾位置を算出したと判定し、図10に示す処理を終了する。また、ノズル番号iに関して、i>nを充足しない場合、小ドット着弾位置算出部305は、処理をS1002に返す。
以上、説明したように、スキャン画像に対して、上述のように画像処理を実行することで、小ドットがスキャナの1画素のみで検出される場合であっても、小ドットの着弾位置を高精度に取得することができる。
なお、本実施形態では、スキャン画像として、8bitのグレースケール画像データ形式で、輝度に対して画素値が線形になるようにガンマ変換が施された画像を取得(入力)したが、スキャン画像のデータ形式は必ずしもこれに限定されない。また、大ドット−小ドットヨレ量LUTを、高倍率の顕微鏡で予め取得した大ドット及び小ドットの着弾位置から生成したが、必ずしもこれに限らず、大ドットのヨレ量から小ドットのヨレ量をシミュレーション等により推測してLUTを生成してもよい。
[変形例1]
(小ドット着弾位置算出部305における処理)
次に、図13のフローチャートを用いて、上述のS405の小ドット着弾位置算出処理の変形例1について説明する。なお、変形例1では、図6に示される小ドットにより形成された縦万線603〜605のうち、スキャナの複数画素に跨り検出される縦万線604、605を、スキャン画像から高精度に算出する。また、変形例1における小ドット着弾位置算出部305の処理に関して、S1301〜1304の処理以外の処理は、図10において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。その他、補足として、変形例1では、上述の実施形態1の画像処理装置200の機能構成(図3)において、スキャン画像取得部301は、取得したスキャン画像を、大ドット着弾位置算出部302に加え、小ドットヨレ量推定部304にも出力する。
(小ドット着弾位置算出部305における処理)
次に、図13のフローチャートを用いて、上述のS405の小ドット着弾位置算出処理の変形例1について説明する。なお、変形例1では、図6に示される小ドットにより形成された縦万線603〜605のうち、スキャナの複数画素に跨り検出される縦万線604、605を、スキャン画像から高精度に算出する。また、変形例1における小ドット着弾位置算出部305の処理に関して、S1301〜1304の処理以外の処理は、図10において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。その他、補足として、変形例1では、上述の実施形態1の画像処理装置200の機能構成(図3)において、スキャン画像取得部301は、取得したスキャン画像を、大ドット着弾位置算出部302に加え、小ドットヨレ量推定部304にも出力する。
S1001において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iをi=1に初期化すると、S1301において、スキャン画像から、ノズル番号iの小ドットにより縦万線画像を生成する。なお、本変形例1において、小ドット着弾位置算出部305は、図14(a)に示されるM×L(pixel)の縦万線画像を生成する。また、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iの小ドットにより生成した縦万線画像を所定の記憶領域に記憶する。
S1302において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iの小ドットの縦万線画像を、Y方向に平均した画像をラインプロファイルとして算出する。具体的には、小ドット着弾位置算出部305は、図14(a)に示されるM×L(pixel)の縦万線画像をY軸方向に平均することにより、図14(b)に示されるM×1(pixel)の画像をラインプロファイルとして算出する。なお、この算出されたラインプロファイルは、所定の記憶領域に記憶される。また、以下において、ノズル番号iの小ドットの縦万線画素から算出したラインプロファイルを、単にノズル番号iの小ドットのラインプロファイルと称する。
S1303において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iの小ドットのラインプロファイルから、下式(4)に従って、ノズル番号iの小ドットの縦万線が、スキャン画像上の複数の画素に跨り検出されるか否かを判定する。
上式(4)において、I(j)はラインプロファイルにおける画素位置(j,1)の画素値である。また、thは、縦万線がスキャン画像上に検出されるか否かを判定するための閾値であり、本実施形態ではth=60とする。
判定の結果、上式(4)を充足する画素が2画素以上ある場合、ノズル番号iの小ドットの縦万線が、スキャン画像上の複数の画素に跨り検出されるノズル(以下、第1のノズルと称する)であると判定し、処理をS1304に移行させる。
また、判定の結果、上式(4)を充足する画素が1画素のみである場合、ノズル番号iの小ドットの縦万線が、スキャン画像上の1画素のみで検出されるノズル(以下、第2のノズルと称する)であると判定し、処理をS1002に移行させる。
S1304において、小ドット着弾位置算出部305は、ノズル番号iの小ドットのラインプロファイルから、上式(1)に従って、ラインプロファイルの重心位置を算出する。本変形例1において、小ドット着弾位置算出部305は、図14(c)に示されるラインプロファイルから、ノズル番号iの小ドットのラインプロファイルの重心位置Xiを算出する。図14(c)に示されるラインプロファイルにおいて、横軸はラインプロファイルのX軸方向の画素位置、縦軸はラインプロファイルにおける画素位置(j,1)の画素値I(j)を階調反転した値を示している。
上述のように、第1のノズルから吐出されるインク滴により形成される小ドットはスキャナの複数画素に跨り検出されるので、小ドット着弾位置算出部305は、重心位置をサブピクセル精度で算出することができる。なお、算出されたノズル番号iの小ドットのラインプロファイルの重心位置は、所定の記憶領域に記憶される。また、第2のノズルから吐出されるインク滴により形成される小ドットはスキャナの1画素のみで検出されるので、小ドット着弾位置算出部305は、上述の図10と同様に、S1002からS1006までの処理を同様に実行する。
以上、説明したように、スキャン画像に対して、上述のように画像処理を実行することで、スキャナの複数の画素に跨り検出される小ドットの着弾位置をより高精度に取得することができる。
[変形例2]
(画像処理装置200における画像処理の手順)
次に、図15のフローチャートを用いて、画像処理装置200における画像処理の変形例2について説明する。なお、変形例2では、図6に示される小ドットにより形成された縦万線603〜605のうち、スキャナの複数画素に跨り検出される縦万線604、605から、大ドット−小ドットヨレ量LUTに設定する変換特性を算出する。また、変形例2における画像処理装置200の処理に関して、S1501〜1503の処理以外の処理は、図4において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
(画像処理装置200における画像処理の手順)
次に、図15のフローチャートを用いて、画像処理装置200における画像処理の変形例2について説明する。なお、変形例2では、図6に示される小ドットにより形成された縦万線603〜605のうち、スキャナの複数画素に跨り検出される縦万線604、605から、大ドット−小ドットヨレ量LUTに設定する変換特性を算出する。また、変形例2における画像処理装置200の処理に関して、S1501〜1503の処理以外の処理は、図4において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
その他、補足として、変形例2では、上述の実施形態1の画像処理装置200の機能構成(図3)において、スキャン画像取得部301は、取得したスキャン画像を、大ドット着弾位置算出部302に加え、小ドットヨレ量推定部304にも出力する。また、スキャナ−ヘッド位相算出部303は、算出したスキャナ−ヘッド位相を、小ドット着弾位置算出部305に加え、小ドットヨレ量推定部304にも出力する。さらに、小ドット着弾位置算出部305は、第1のノズルからインク滴を吐出することにより形成した小ドットの着弾位置を算出し、その算出した小ドットの着弾位置をプリント画像出力装置211に加え、小ドットヨレ量推定部304にも出力する。
なお、以下において、第1のノズルからインク滴を吐出することにより形成した小ドットを単に第1のノズルの小ドットと称し、また、第1のノズルからインク滴を吐出することにより形成した大ドットを単に第1のノズルの大ドットと称する。同様に、第2のノズルからインク滴を吐出することにより形成した大ドットを単に第2のノズルの大ドットと称し、第2のノズルからインク滴を吐出することにより形成した小ドットを単に第2のノズルの小ドットと称する。
S403において、スキャナ−ヘッド位相算出部303により、大ドットの着弾位置からスキャナ−ヘッド位相が算出されると、S1501において、小ドット着弾位置算出部305は、スキャン画像から、第1のノズルの小ドットの着弾位置を算出する。なお、第1のノズルの小ドットの着弾位置算出処理の詳細は、図16を用いて後述する。
S1502において、小ドットヨレ量推定部304は、第1のノズルの大ドットの着弾位置、第1のノズルの小ドットの着弾位置、及びスキャナ−ヘッド位相から、大ドット−小ドットのヨレ量LUTに設定する変換特性を算出する。そして、小ドットヨレ量推定部304は、その算出した変換特性を大ドット−小ドットヨレ量LUTに設定し、さらに、その大ドット−小ドットヨレ量LUTから小ドットのヨレ量を推定する。なお、小ドットのヨレ量推定処理(大ドット−小ドットヨレ量LUTの設定処理)の詳細は、図17を用いて後述する。
S1503において、小ドット着弾位置算出部305は、大ドット−小ドットヨレ量LUT及び第2のノズルの大ドットの着弾位置から、第2のノズルの小ドットの着弾位置を算出する。なお、第2のノズルの小ドットの着弾位置の推定処理の詳細は、図18を用いて後述する。
(小ドット着弾位置算出部305における処理(S1501))
次に、図16のフローチャートを用いて、上述のS1501の第1のノズルの小ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。なお、第1のノズルの小ドットの着弾位置算出処理に関して、S1601の処理以外の処理は、図10、図13において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
次に、図16のフローチャートを用いて、上述のS1501の第1のノズルの小ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。なお、第1のノズルの小ドットの着弾位置算出処理に関して、S1601の処理以外の処理は、図10、図13において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
小ドット着弾位置算出部305は、上式(4)を充足する画素が2画素以上あると判定すると、S1601において、ノズル番号iを小ドット縦万線がスキャン画像上の複数の画素に跨り検出される第1のノズルのノズル番号として、所定の記憶領域に記憶する。
(小ドットヨレ量推定部304における処理(S1502))
次に、図17のフローチャートを用いて、上述のS1502の小ドットのヨレ量推定処理の詳細について説明する。S1701において、小ドットヨレ量推定部304は、上述のS402で算出した全てのノズルの大ドットの着弾位置のうち、第1のノズルの大ドットの着弾位置を取得する。
次に、図17のフローチャートを用いて、上述のS1502の小ドットのヨレ量推定処理の詳細について説明する。S1701において、小ドットヨレ量推定部304は、上述のS402で算出した全てのノズルの大ドットの着弾位置のうち、第1のノズルの大ドットの着弾位置を取得する。
S1702において、小ドットヨレ量推定部304は、S1501で算出された第1のノズルの小ドットの着弾位置を取得する。S1703において、小ドットヨレ量推定部304は、S403で算出されたスキャナ−ヘッド位相を取得する。S1704において、小ドットヨレ量推定部304は、第1のノズルの大ドットの着弾位置から、下式(5)に従って、大ドットのヨレ量を算出し、また、第1のノズルの小ドットの着弾位置から、下式(6)に従って、小ドットのヨレ量を算出する。
上式(5)において、Tiはノズル番号iの大ドットのヨレ量、Xiはノズル番号iの大ドット着弾位置である。また、上式(6)において、tiはノズル番号iの小ドットのヨレ量、xiはノズル番号iの小ドットの着弾位置である。なお、dはスキャナ−ヘッド位相である。
本変形例2では、図9に示される変換特性を大ドット−小ドットヨレ量LUTとして設定する。図9に示されるLUTにおいて、横軸Tは第1のノズルの吐出口のx座標を原点とした場合の大ドットの着弾位置のX軸方向のヨレ量であり、縦軸tは第1のノズルの吐出口のx座標を原点とした場合の小ドットの着弾位置のX軸方向のヨレ量である。また、図9に示されるLUTにおいて、曲線f(T)は、大ドットのヨレ量と小ドットのヨレ量から算出した変換特性である。設定された大ドット−小ドットヨレ量LUTは、所定の記憶領域に記憶される。
S1705において、小ドットヨレ量推定部304は、上述のS402で算出した全てのノズルの大ドットの着弾位置のうち、第2のノズルの大ドットの着弾位置を取得する。S1706において、小ドットヨレ量推定部304は、算出された大ドット−小ドットヨレ量LUTを用いて、第2のノズルの大ドットのヨレ量から第2のノズルの小ドットのヨレ量を推定する。
(小ドット着弾位置算出部305における処理(S1503))
次に、図18のフローチャートを用いて、上述のS1503の第2のノズルの小ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。なお、第2のノズルの小ドットの着弾位置算出処理に関して、S1801の処理以外の処理は、図10において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
次に、図18のフローチャートを用いて、上述のS1503の第2のノズルの小ドットの着弾位置算出処理の詳細について説明する。なお、第2のノズルの小ドットの着弾位置算出処理に関して、S1801の処理以外の処理は、図10において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
小ドット着弾位置算出部305は、S1001でノズル番号iをi=1に初期化すると、S1801において、ノズル番号iのノズルが第1のノズルであるか否かを判定する。判定の結果、ノズル番号iのノズルが第1のノズルであると判定されると、小ドット着弾位置算出部305は、処理をS1005に移行させる。また、ノズル番号iのノズルが第1のノズルではないと判定されると、小ドット着弾位置算出部305は、処理をS1002に移行させる。なお、小ドット着弾位置算出部305は、S1002からS1004までの処理を実行することで、ノズル番号iの小ドットの着弾位置を推定する。
以上、説明したように、スキャン画像に対して、上述のように画像処理を実行し、大ドット−小ドットヨレ量LUTを高精度に算出することで、小ドットの着弾位置を高精度に取得することができる。
なお、本変形例2では、全てのノズルの大ドットの着弾位置からスキャナ−ヘッド位相を算出したが、この位相算出に用いる大ドットの着弾位置の数は必ずしもこれに限定されず、ヨレ量のヒストグラムが等方的に分布するのに十分な数があればよい。
[実施形態2]
上述の実施形態1では、全ての第1のノズルの大ドット及び小ドットの着弾位置から設定された大ドット−小ドットヨレ量LUTを用いて、第2のノズルの小ドットの着弾位置を推定する方法について説明した。但し、大ドットのヨレ量と小ドットのヨレ量の相関関係は、ノズル近傍の気流速度やノズルから吐出されるインク滴の飛行速度の違い等の影響により、崩れることがあり、一部のノズルでは、第2のノズルの小ドットの着弾位置を精度よく推定できない場合がある。
上述の実施形態1では、全ての第1のノズルの大ドット及び小ドットの着弾位置から設定された大ドット−小ドットヨレ量LUTを用いて、第2のノズルの小ドットの着弾位置を推定する方法について説明した。但し、大ドットのヨレ量と小ドットのヨレ量の相関関係は、ノズル近傍の気流速度やノズルから吐出されるインク滴の飛行速度の違い等の影響により、崩れることがあり、一部のノズルでは、第2のノズルの小ドットの着弾位置を精度よく推定できない場合がある。
そこで、本実施形態では、ノズル近傍の気流速度やノズルから吐出されるインク滴の飛行速度が略等しいノズル領域毎に設定されたLUTを用いることで、第2のノズルの小ドットの着弾位置を高精度に推定する方法について説明する。
(小ドットヨレ量推定部304における処理)
次に、図19のフローチャートを用いて、小ドットヨレ量推定部304における処理について説明する。なお、本実施形態に係る小ドットヨレ量推定部304の処理に関して、S1901〜1904の処理以外の処理は、図17において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
次に、図19のフローチャートを用いて、小ドットヨレ量推定部304における処理について説明する。なお、本実施形態に係る小ドットヨレ量推定部304の処理に関して、S1901〜1904の処理以外の処理は、図17において説明した処理と同様であることから、ここでは、その説明を省略する。
S1901において、小ドットヨレ量推定部304は、所定の記憶領域に記憶された記録ヘッド内のノズル群を気流速度が略等しい領域毎に分割し、分割ノズル領域として設定する。ここでは、図20に示されるように、気流の影響が比較的小さい記録ヘッド中央領域2002、気流の影響が比較的大きい記録ヘッド周辺領域2001、2003の3つの分割ノズル領域を設定する。なお、記録ヘッド周辺領域2001にはノズル番号1〜i−1のノズル、記録ヘッド中央領域2002にはノズル番号i〜jのノズル、記録ヘッド周辺領域2003にはノズル番号j+1〜nのノズルが分類される。また、以下の処理(即ち、S1902からS1904までの処理)は、設定された分割ノズル領域毎に実行される。その他、設定された分割ノズル領域は、所定の記憶領域に記憶される。
S1902において、小ドットヨレ量推定部304は、分割ノズル領域番号kに対し、k=1に初期化する。なお、S1701からS1706までの処理は、上述のように、実施形態1(図17)と同様であることから、その説明を省略する。S1903において、小ドットヨレ量推定部304は、分割ノズル領域番号kに対し、k=k+1に更新する。
S1904において、小ドットヨレ量推定部304は、分割ノズル領域番号kに対し、k>mを充足するか否かを判定する。判定の結果、分割ノズル領域番号kに関して、k>mを充足する場合、全ての分割ノズル領域に対してLUT設定処理を実行したものと判定し、図19に示す処理を終了する。また、分割ノズル領域番号kに関して、k>mを充足しない場合、小ドットヨレ量推定部304は、処理をS1701に返す。
以上、説明したように、スキャン画像に対して、分割ノズル領域毎に大ドット−小ドットヨレ量LUTを設定することで、小ドットの着弾位置を高精度に推定することができる。
なお、本実施形態では、LUTの算出領域を記録ヘッド内の気流速度が略等しいノズル領域で分割して設定したが、ノズル領域の分割の方法は必ずしもこれに限定されず、記録ヘッド内のチップ毎のノズル領域に分割して設定してもよい。即ち、小ドットの着弾位置を高精度に推定できる領域毎に分割し、その領域に対応するLUTを用いて算出すればよい。
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
301 スキャン画像取得部
302 大ドット着弾位置算出部
304 小ドットヨレ量推定部
305 小ドット着弾位置算出部
302 大ドット着弾位置算出部
304 小ドットヨレ量推定部
305 小ドット着弾位置算出部
Claims (13)
- 画像形成装置のノズルから吐出されるインク滴により異なる複数のサイズのドットが形成された画像のスキャン画像を取得する画像取得手段と、
前記スキャン画像から、前記複数のサイズのドットのうち、前記スキャン画像の1画素よりもサイズの大きい大ドットの着弾位置を導出する第1の着弾位置導出手段と、
前記大ドットの着弾位置から、前記複数のサイズのドットの内、前記スキャン画像の1画素以下のサイズの小ドットのずれ量を推定するずれ量推定手段と、
前記小ドットのずれ量から、前記小ドットの着弾位置を導出する第2の着弾位置導出手段と
を備えることを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の着弾位置導出手段は、前記大ドットの着弾位置と前記スキャン画像を生成したスキャナのセンサの位置との関係に基づいて、前記大ドットの着弾位置を導出することを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記第1の着弾位置導出手段は、前記スキャン画像から生成した前記大ドットの縦万線画像に基づくラインプロファイルの重心位置から、前記大ドットの着弾位置を導出することを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記第2の着弾位置導出手段は、前記スキャン画像から、前記小ドットのうち、前記スキャン画像の複数の画素に跨り検出される、前記画像形成装置の所定のノズルから吐出されるインク滴により形成される小ドットの着弾位置を導出することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記第2の着弾位置導出手段は、前記スキャン画像から生成した前記小ドットの縦万線画像に基づくラインプロファイルの重心位置から、前記画像形成装置の所定のノズルから吐出されるインク滴により形成される小ドットの着弾位置を導出することを特徴とする請求項4に記載の画像処理装置。
- 前記ずれ量推定手段は、前記大ドットの着弾位置のずれ量と前記小ドットの着弾位置のずれ量との相関関係に基づいて、前記小ドットのずれ量を推定することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像処理装置。
- 前記ずれ量推定手段は、前記相関関係として、前記大ドットの着弾位置のずれ量を前記小ドットの着弾位置のずれ量に変換するLUTを用いて、前記小ドットのずれ量を推定することを特徴とする請求項6に記載の画像処理装置。
- 前記ずれ量推定手段は、前記大ドット及び前記小ドットの着弾位置から予め生成された変換特性値が設定されたLUTを取得し、当該取得したLUTを用いて、前記小ドットのずれ量を推定することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
- 前記ずれ量推定手段は、前記画像形成装置の所定のノズルから吐出されるインク滴により形成される前記大ドット及び前記小ドットの着弾位置のずれ量から導出した変換特性値を設定したLUTを生成し、当該生成したLUTを用いて、前記小ドットのずれ量を推定することを特徴とする請求項7に記載の画像処理装置。
- 前記ずれ量推定手段は、前記画像形成装置の記録ヘッド内のノズル領域を複数の分割ノズル領域に分割し、当該分割ノズル領域毎に設定した前記LUTを用いて、前記小ドットのずれ量を推定することを特徴とする請求項7から9のいずれか1項に記載の画像処理装置。
- 前記スキャン画像を生成したスキャナのセンサと前記画像形成装置の記録ヘッドとの位置ずれを位相として導出する位相導出手段をさらに備え、
前記第2の着弾位置導出手段は、さらに前記位相から、前記小ドットの着弾位置を導出することを特徴とする請求項1から10のいずれか1項に記載の画像処理装置。 - コンピュータを請求項1から11のいずれか1項に記載の画像処理装置として機能させるためのプログラム。
- 画像形成装置のノズルから吐出されるインク滴により異なる複数のサイズのドットが形成された画像のスキャン画像を取得する画像取得ステップと、
前記スキャン画像から、前記複数のサイズのドットのうち、前記スキャン画像の1画素よりもサイズの大きい大ドットの着弾位置を導出する第1の着弾位置導出ステップと、
前記大ドットの着弾位置から、前記複数のサイズのドットの内、前記スキャン画像の1画素以下のサイズの小ドットのずれ量を推定するずれ量推定ステップと、
前記小ドットのずれ量から、前記小ドットの着弾位置を導出する第2の着弾位置導出ステップと
を含む画像処理方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019034197A JP2020138381A (ja) | 2019-02-27 | 2019-02-27 | 画像処理装置、画像処理方法、及びプログラム |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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