JP2020137182A - 回転電機用ロータの製造方法 - Google Patents

回転電機用ロータの製造方法 Download PDF

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尚実 井上
裕章 脇本
Hiroaki Wakimoto
裕章 脇本
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Tsuyoshi Miyaji
剛 宮路
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大輔 一期崎
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Abstract

【課題】コストの増加を抑制しつつ、ロータコアに設置された永久磁石を適切に着磁する。【解決手段】ロータコアに形成された磁石挿入孔に着磁前の永久磁石を挿入する第1工程#1と、磁石挿入孔における永久磁石との隙間に磁石固定材を注入する第2工程#2と、ロータコア及び永久磁石を加熱して磁石固定材を硬化させる第3工程#3と、第3工程#3の後、ロータコア及び永久磁石の温度が常温TRまで低下する前に、永久磁石を着磁する第4工程#4とを実施する。【選択図】図2

Description

本発明は、回転電機用ロータの製造方法に関する。
車両の駆動力源や車両の電力源には、しばしば永久磁石型の回転電機が用いられる。例えば特開2016−129484号公報に開示されているように、このような回転電機では、ロータコアに形成された磁石挿入孔に挿入された永久磁石は、磁石挿入孔との隙間に熱硬化樹脂を注入されてロータコアに固定される。また、例えば回転電機のロータ軸は、特開2016−220404号公報に開示されているように、加熱によってロータ挿入孔が膨張したロータコアに挿入され、その後、放熱によって収縮したロータコアに固定される。通常、このようにロータコアに永久磁石を固定する工程や、ロータコアにロータ軸を取り付ける工程は、独立して実施され、それぞれの工程によって回転電機用ロータの中間アッセンブリが形成される。
特開2016−129484公報 特開2016−220404公報
ところで、磁石挿入孔への挿入前に永久磁石が磁性を帯びていると、ロータコアに対する吸引力が作用して、適切に磁石挿入孔へ挿入できないおそれがある。このため、多くの場合、永久磁石はロータコアへ設置された後に着磁される。このため、着磁は、上述したように、ロータコアに永久磁石が固定された後の中間アッセンブリ、或いはさらにロータ軸が取り付けられた後の中間アセンブリに対して実施されることが多い。当然ながら、このような回転電機においては、永久磁石には高い保磁力が求められるが、一般的に高い保磁力を有する永久磁石は、磁力の変化を起こしにくいため、着磁もし難いという性質がある。1つの方法として、永久磁石の保磁力が比較的低くなる環境下、例えば高温環境下で着磁を行うことが考えられるが、そのために加熱炉を設け、加熱後に着磁を実施すると、設備費用や、工程の増加による製造コストが増加するおそれがある。
上記背景に鑑みて、コストの増加を抑制しつつ、ロータコアに設置された永久磁石を適切に着磁する技術の提供が望まれる。
上記に鑑みた回転電機用ロータの製造方法は、1つの態様として、ロータコアに形成された磁石挿入孔に着磁前の永久磁石を挿入する第1工程と、前記磁石挿入孔に磁石固定材を注入する第2工程と、前記ロータコア及び前記永久磁石を加熱して前記磁石固定材を硬化させる第3工程と、前記第3工程の後、前記ロータコア及び前記永久磁石の温度が常温まで低下する前に、前記永久磁石を着磁する第4工程と、を備える。
この製造方法によれば、第3工程において磁石固定材を硬化させるために加熱されたロータコア及び永久磁石の温度が常温まで低下する前に第4工程を行って、永久磁石を着磁する。一般的に、高温環境下では、永久磁石の保磁力が比較的低くなるため着磁がし易い。本製造方法では、第4工程を行う際に改めてロータコアを加熱する必要がないので、加熱炉を設けたり、再加熱の工程を設けたりする必要がない。このため、回転電機用ロータの製造コストが上昇することを抑制することができる。このように、本製造方法によれば、コストの増加を抑制しつつ、ロータコアに設置された永久磁石を適切に着磁する技術を提供することができる。
回転電機用ロータの製造方法のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する実施形態についての以下の記載から明確となる。
製造方法の一例を示すフローチャート 図1における各工程とロータコアの温度との関係の一例を示す図 挿入工程の一例を示す説明図 硬化工程を経た後の中間アセンブリの一例を示す図 取付工程の一例を示す説明図 ロータの一例を示す図 製造方法の他の例を示すフローチャート 図7における各工程とロータコアの温度との関係の一例を示す図 製造方法の他の例を示すフローチャート 図9における各工程とロータコアの温度との関係の一例を示す図 図1、図7、図9の製造方法の比較例を示すフローチャート 図11における各工程とロータコアの温度との関係の一例を示す図
以下、車両の駆動力源や車両の電力源となる永久磁石型の回転電機用ロータの製造方法の実施形態を図面に基づいて説明する。図1のフローチャートは、ロータ10(回転電機用ロータ)の製造方法の一例を示しており、図2は、図1における各工程とロータコアの温度との関係の一例を示している。図3から図6は、ロータ10を構成する部材と共に、いくつかの工程及び工程を経て生成される物を模式的に示している。図3から図6に示すように、ここでは埋込磁石型の回転電機を例として、当該回転電機のロータ10の製造方法について説明する。しかし、この製造方法は、埋込磁石型に限らず、表面磁石型の回転電機に適用することも可能である。
図1に示すように、ロータ10は、挿入工程#1(第1工程)、注入工程#2(第2工程)、硬化工程#3(第3工程)、着磁工程#4(第4工程)を経て製造される。図3に示すように、挿入工程#1は、ロータコア1に形成された磁石挿入孔2に着磁前の永久磁石3を挿入する工程である。磁石挿入孔2へ挿入される前に永久磁石3が磁性を帯びていると、ロータコア1に対する吸引力が作用して、適切に磁石挿入孔2へ挿入できないおそれがある。このため、挿入工程#1では、磁化していない永久磁石3(磁性体材料)が磁石挿入孔2へ挿入される。尚、永久磁石3としては、例えば、ネオジム磁石やサマリウムコバルト磁石などである。
注入工程#2は、磁石挿入孔2に磁石固定材5(支持材)を注入する工程である。尚、挿入工程#1(第1工程)と注入工程#2(第2工程)とは、図1に示す順序とは逆の順序で実施されてもよい。注入工程#2が挿入工程#1の後に実施される場合、注入工程#2は、磁石挿入孔2における永久磁石3と磁石挿入孔2との隙間に磁石固定材5を注入する工程である。注入工程#2が挿入工程#1の前に実施される場合、挿入工程#1は、磁石固定材5が注入された磁石挿入孔2に着磁前の永久磁石3を挿入する工程である。磁石挿入孔2に挿入された永久磁石3はそのままでは、磁石挿入孔2から脱落する可能性があるため、例えば熱硬化性樹脂や接着剤、発泡材などの磁石固定材5を用いてロータコア1に固定される。注入工程#2は、固定に先立って、磁石挿入孔2に磁石固定材5を注入する工程である。硬化工程#3は、ロータコア1及び永久磁石3を加熱して磁石固定材5を硬化させる工程である。本実施形態では、硬化工程#3において、ロータコア1及び永久磁石3が、磁石固定材5の硬化温度T3である概ね摂氏120度〜200度程度に加熱される。
着磁工程#4は、硬化工程#3の後、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRまで低下する前に、永久磁石3を着磁する工程である。ここで、常温TRとは、常温TRとして予め規定された範囲の温度(温度域)を言い、例えば摂氏10度から35度の範囲内に設定された規定温度域などである。上述したように、硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3が、概ね摂氏120度〜200度程度に加熱され、この温度は常温TRとして規定される温度域よりも高い温度である。従って、「常温TRまで低下する前」は、この温度域の上限温度よりも低下する前と同義である。例えば、常温TRの温度域が摂氏10度から35度の範囲の場合には、硬化工程#3の後、ロータコア1及び永久磁石3が摂氏35度まで低下する前に、着磁工程#4が実施される。当然ながら、着磁工程#4は、常温TRまで低下する前であれば、さらに高い温度で実施されてもよい。即ち、常温TRの温度域よりも高い温度である高温環境下では、常温TRの場合と比較して永久磁石の保磁力が低くなるため着磁がし易い。従って、着磁工程#4は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRよりも高い温度である着磁温度T4、例えば摂氏80度以上で実施されると好適である。
図2は、図1を参照して説明した挿入工程#1、注入工程#2、硬化工程#3、着磁工程#4におけるロータコア1及び永久磁石3の温度の推移の一例を示している。図2に示すように、挿入工程#1及び注入工程#2は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TR(下限温度T1:例えば摂氏0度、上限温度T2:例えば摂氏35度)において実施される。好ましくは、挿入工程#1及び注入工程#2は、工場等、温度が管理された場所における常温環境下(例えば摂氏25度前後)で実施される。尚、注入工程#2では溶融した磁石固定材5が注入される場合があり、この際にロータコア1及び永久磁石3の温度が上昇して常温TRを超えてもよい。即ち、磁石固定材5の硬化温度T3よりも低い温度であれば、高温環境下(例えば摂氏100度)において注入工程#2を実施しても良い。
硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3の温度が磁石固定材5の硬化温度T3(例えば摂氏120度〜200度)となるように、ロータコア1及び永久磁石3が加熱される。着磁工程#4は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRまで低下する前、好ましくは着磁温度T4(例えば摂氏80度)以上で実施される。着磁工程#4に先立って実施される硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3の温度が着磁温度T4よりも高い硬化温度T3まで加熱されている。従って、着磁工程#4では改めてロータコア1及び永久磁石3を加熱することなく、着磁温度T4において適切に永久磁石3を着磁することができる。
ところで、ロータコア1は、図3から図5に示すように、ロータ軸6が貫通する軸挿入孔4を有している。常温TRにおいて、軸挿入孔4の内径φ1は、ロータ軸6の外径φ2以下である。このため、例えば、ロータコア1を加熱し、軸挿入孔4の内径φ1を熱膨張によりロータ軸6の外径φ2よりも拡大させて、軸挿入孔4にロータ軸6が挿入される。この際の加熱の温度は、例えば摂氏100度である。ロータコア1の温度が低下すると軸挿入孔4の内径φ1が収縮により縮小するので、ロータ軸6がロータコア1に固定される。つまり、いわゆる焼き締めによってロータ軸6がロータコア1に取り付けられる。尚、取付工程#5は、焼き締めに限らず、圧入によって実施されてもよい。
図7に示すように、硬化工程#3の後、着磁工程#4の前に、ロータ軸6を軸挿入孔4に挿入してロータコア1にロータ軸6を取り付ける取付工程#5(第5工程)が行われる。即ち、図5に示すように、硬化工程#3を経て形成された中間アッセンブリ20の軸挿入孔4にロータ軸6を挿入して、図6に示すようなロータ10が形成される。図7に示すように、硬化工程#3においてロータコア1及び永久磁石3(中間アッセンブリ20)が加熱された後に、取付工程#5が実施されると、焼き締めの際に再加熱する必要がなくなる。或いは、焼き締めの際の再加熱量が低減される。このため、取付工程#5の時間が短縮されて、ロータ10の製造コストが上昇することを抑制することができる。
図8は、図7を参照して説明した挿入工程#1、注入工程#2、硬化工程#3、取付工程#5、着磁工程#4におけるロータコア1及び永久磁石3の温度の推移の一例を示している。図8に示すように、挿入工程#1及び注入工程#2は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRにおいて実施される。図2を参照して上述したように、注入工程#2では溶融した磁石固定材5が注入される場合があり、この際にロータコア1及び永久磁石3の温度が上昇して常温TRを超えてもよい。硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3の温度が硬化温度T3(例えば摂氏120度〜200度)となるように、ロータコア1及び永久磁石3が加熱され、中間アッセンブリ20が形成される。
取付工程#5は、ロータコア1及び永久磁石3の温度(中間アッセンブリ20の温度)が取付温度T5(例えば摂氏100度)以上で実施される。取付工程#5に先立って実施される硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3の温度が取付温度T5よりも高い硬化温度T3まで加熱されている。従って、取付工程#5では改めて中間アッセンブリ20(ロータコア1及び永久磁石3)を加熱することなく、取付温度T5において適切にロータ軸6をロータコア1(中間アッセンブリ20)に取り付けることができる。
取付工程#5の後に実施される着磁工程#4は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRまで低下する前、好ましくは着磁温度T4(例えば摂氏80度)以上で実施される。着磁工程#4に先立って実施される取付工程#5は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が着磁温度T4よりも高い取付温度T5で実施されている。従って、着磁工程#4では改めてロータコア1及び永久磁石3を加熱することなく、着磁温度T4以上で適切に永久磁石3を着磁することができる。
上記においては、図7及び図8を参照して、硬化工程#3の後、着磁工程#4の前に、取付工程#5が実施される形態を説明した。しかし、図9に示すように、取付工程#5は、着磁工程#4の後に実施されてもよい。この際、取付工程#5は、ロータコア1及び永久磁石3の温度(中間アッセンブリ20の温度)が、常温TRまで低下する前に、実施されると好適である。例えば、軸挿入孔4の内径φ1は、常温TRにおいてロータ軸6の外径φ2以下であり、常温TRの最大温度(上限温度T2)においてロータ軸6の外径φ2より大きくなるように設定されていると好適である。当然ながら、取付工程#5において必要に応じて中間アッセンブリ20が再加熱されても良い。取付工程#5が圧入によって実施される場合も、常温TRよりも高い温度であれば、軸挿入孔4が膨張しており、圧入時に必要な力が軽減される。
図10は、図9を参照して説明した挿入工程#1、注入工程#2、硬化工程#3、着磁工程#4、取付工程#5におけるロータコア1及び永久磁石3の温度の推移の一例を示している。図10に示すように、挿入工程#1及び注入工程#2は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRにおいて実施される。図2及び図8を参照して上述したように、注入工程#2では溶融した磁石固定材5が注入される場合があり、この際にロータコア1及び永久磁石3の温度が上昇して常温TRを超えてもよい。硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3の温度が硬化温度T3(例えば摂氏120度〜180度)となるように、ロータコア1及び永久磁石3が加熱され、中間アッセンブリ20が形成される。
着磁工程#4は、ロータコア1及び永久磁石3の温度(中間アッセンブリ20の温度)が常温TRまで低下する前、好ましくは着磁温度T4(例えば摂氏80度)以上で実施される。着磁工程#4に先立って実施される硬化工程#3では、ロータコア1及び永久磁石3の温度が着磁温度T4よりも高い硬化温度T3まで加熱されている。従って、着磁工程#4では改めてロータコア1及び永久磁石3を加熱することなく、着磁温度T4以上で適切に永久磁石3を着磁することができる。
取付工程#5は、ロータコア1及び永久磁石3の温度(中間アッセンブリ20の温度)が常温TRまで低下する前に実施される。取付工程#5に先立って実施される着磁工程#4は、ロータコア1及び永久磁石3の温度が常温TRよりも高い着磁温度T4で実施されている。従って、取付工程#5では、ロータコア1(軸挿入孔4)の膨張を利用して、適切に圧入によりロータ軸6を軸挿入孔4に挿入することができる。上述したように、当然ながら、取付工程#5において必要に応じて中間アッセンブリ20が再加熱されても良い(例えば、図10に破線で示す形態)。この場合においても、常温TRから取付温度T5まで加熱する場合に比べて、加熱量を低減することができる。
図11及び図12は、上述したような製造方法に対する比較例を示している。図11は、図1、図7、図9のフローチャートに対する比較例のフローチャートである。図12は、図11に示すフローチャートの各工程におけるロータコア1及び永久磁石3の温度の推移の一例を示している。
図11に示すように、比較例では、挿入工程#1、注入工程#2、硬化工程#3を含む第1工程群$1と、着磁工程#4及び取付工程#5を含む第2工程群$2とが、連続することなく実施される。つまり、第1工程群$1と第2工程群$2との間に、保管・運搬工程#10が実施され、第1工程群$1と第2工程群$2との連続性が遮断されている。保管・運搬工程#10は、第1工程群$1を実施した後、第2工程群$2を実施するまでの間、中間アッセンブリ20を保管しておく工程、或いは、第1工程群$1を実施した場所から第2工程群$2を実施する場所まで、中間アッセンブリ20を運搬する工程である。この運搬には、トラック等の輸送手段を用いて異なる工場間を移動することも含まれる。
このように、第1工程群$1と第2工程群$2との間に、保管・運搬工程#10が実施されると、図12に示すように、保管・運搬工程#10の間に、中間アッセンブリ20の温度(ロータコア1及び永久磁石3の温度)が常温TRまで低下する。このため、第2工程群$2の工程(取付工程#5又は着磁工程#4)を実施する際には、再加熱が必要となり、工数の増加を招く。これに対して、図1から図10を参照して上述した製造方法では、そのような工数の増加が抑制され、製造コストを低減することができる。
〔実施形態の概要〕
以下、上記において説明した回転電機用ロータコアの製造方法の概要について簡単に説明する。
回転電機用ロータの製造方法は、1つの態様として、ロータコア(1)に形成された磁石挿入孔(2)に着磁前の永久磁石(3)を挿入する第1工程(#1)と、前記磁石挿入孔(2)に磁石固定材(5)を注入する第2工程(#2)と、前記ロータコア(1)及び前記永久磁石(3)を加熱して前記磁石固定材(5)を硬化させる第3工程(#3)と、前記第3工程(#3)の後、前記ロータコア(1)及び前記永久磁石(3)の温度が常温(TR)まで低下する前に、前記永久磁石(3)を着磁する第4工程(#4)と、を備える。
この製造方法によれば、第3工程(#3)において磁石固定材(5)を硬化させるために加熱されたロータコア(1)及び永久磁石(3)の温度が常温まで低下する前に第4工程(#4)を行って、永久磁石(3)を着磁する。一般的に、高温環境下では、永久磁石(3)の保磁力が比較的低くなるため着磁がし易い。本製造方法では、第4工程(#4)を行う際に改めてロータコア(1)を加熱する必要がないので、加熱炉を設けたり、再加熱の工程を設けたりする必要がない。このため、回転電機用ロータ(10)の製造コストが上昇することを抑制することができる。このように、本製造方法によれば、コストの増加を抑制しつつ、ロータコア(1)に設置された永久磁石(3)を適切に着磁する技術を提供することができる。
また、1つの態様として、前記ロータコア(1)が、ロータ軸(6)が貫通する軸挿入孔(4)を有し、前記軸挿入孔(4)の内径(φ1)が、前記ロータ軸(6)の外径(φ2)以下である場合、回転電機用ロータの製造方法は、前記第3工程(#3)の後、前記第4工程(#4)の前に、前記ロータ軸(6)を前記軸挿入孔(4)に挿入する第5工程(#5)を行うと好適である。
軸挿入孔(4)の内径(φ1)が、ロータ軸(6)の外径(φ2)以下である構成において、ロータコア(1)を加熱して、熱膨張により軸挿入孔(4)の内径(φ1)をロータ軸(6)の外径(φ2)よりも拡大させて、軸挿入孔(4)にロータ軸(6)を挿入する場合がある。ロータコア(1)の温度が低下すると収縮により軸挿入孔(4)の内径(φ1)が縮小するので、ロータ軸(6)がロータコア(1)に固定される。このように、いわゆる焼き締めによってロータ軸(6)がロータコア(1)に取り付けられる場合がある。本製造方法によれば、磁石固定材(5)を硬化させるために第3工程(#3)においてロータコア(1)及び永久磁石(3)が加熱された後に、第5工程(#5)が実施される。従って、焼き締めの際の加熱量が低減され、或いは焼き締めの際に再加熱する必要がなく、第5工程(#5)の時間が短縮されて、回転電機用ロータ(10)の製造コストが上昇することを抑制することができる。尚、第5工程(#5)は焼き締めではなく、圧入等によって実施することもできる。この場合も、第3工程(#3)の後に第5工程(#5)が行われることで、ロータコア(1)の膨張(軸挿入孔(4)の膨張)を利用して、適切にロータ軸(6)を軸挿入孔(4)に圧入することができる。また、第4工程(#4)は第5工程(#5)の後で実施される。第5工程(#5)においてロータコア(1)及び永久磁石(3)の温度が高くなっているので、第4工程(#4)を行う際に改めてロータコア(1)を加熱する必要がなく、上述したように回転電機用ロータ(10)の製造コストが上昇することを抑制することができる。
また、1つの態様として、前記ロータコア(1)が、ロータ軸(6)が貫通する軸挿入孔(4)を有し、前記軸挿入孔(4)の内径(φ1)が、前記ロータ軸(6)の外径(φ2)以下である場合、回転電機用ロータの製造方法は、前記第4工程(#4)の後、前記ロータコア(1)及び前記永久磁石(3)の温度が、常温(TR)まで低下する前に、前記ロータ軸(6)を前記軸挿入孔(4)に挿入する第5工程(#5)を行うと好適である。
上述したように、第5工程(#5)は、焼き締めや圧入によって実施することができる。本製造方法では、第4工程(#4)において常温(TR)よりも高い温度で着磁が実施された後、ロータコア(1)及び永久磁石(3)の温度が常温(TR)まで低下する前に、第5工程(#5)が実施される。第5工程(#5)を圧入により実施する場合には、軸挿入孔(4)の膨張を利用して、適切にロータ軸(6)を軸挿入孔(4)に挿入することができる。また、第5工程(#5)を焼き締めにより実施する場合にも、ロータ軸(6)と軸挿入孔(4)との寸法差によっては、第5工程(#5)において再加熱は必要なく、再加熱が必要な場合も加熱量が低減される。従って、第5工程(#5)の時間が短縮されて、回転電機用ロータ(10)の製造コストが上昇することを抑制することができる。
ここで、前記第3工程(#3)は、前記ロータコア(1)及び前記永久磁石(3)を加熱して、前記常温(TR)よりも高い温度である前記磁石固定材(5)の硬化温度(T3)まで昇温させて前記磁石固定材(5)を硬化させる工程であり、前記第4工程(#4)は、前記硬化温度(T3)まで昇温された前記ロータコア(1)及び前記永久磁石(3)の温度が前記常温(TR)まで低下する前に、前記永久磁石(3)を着磁する工程であると好適である。
上述したように、高温環境下では、永久磁石(3)の保磁力が比較的低くなるため着磁がし易い。本製造方法によれば、第3工程(#3)において磁石固定材(5)を硬化させるために磁石固定材(5)の硬化温度(T3)まで昇温されたロータコア(1)及び永久磁石(3)の温度が常温まで低下する前に第4工程(#4)を行って、永久磁石(3)を着磁する。このため、第4工程(#4)を行う際に改めてロータコア(1)及び永久磁石(3)を加熱する必要がなく、回転電機用ロータ(10)の製造コストが上昇することを抑制することができる。
1 :ロータコア
2 :磁石挿入孔
3 :永久磁石
4 :軸挿入孔
5 :磁石固定材
6 :ロータ軸
10 :ロータ(回転電機用ロータ)
T3 :硬化温度
TR :常温
#1 :挿入工程(第1工程)
#2 :注入工程(第2工程)
#3 :硬化工程(第3工程)
#4 :着磁工程(第4工程)
#5 :取付工程(第5工程)
φ1 :軸挿入孔の内径
φ2 :ロータ軸の外径

Claims (4)

  1. 回転電機用ロータの製造方法であって、
    ロータコアに形成された磁石挿入孔に着磁前の永久磁石を挿入する第1工程と、
    前記磁石挿入孔に磁石固定材を注入する第2工程と、
    前記ロータコア及び前記永久磁石を加熱して前記磁石固定材を硬化させる第3工程と、
    前記第3工程の後、前記ロータコア及び前記永久磁石の温度が常温まで低下する前に、前記永久磁石を着磁する第4工程と、を備える回転電機用ロータの製造方法。
  2. 前記ロータコアは、ロータ軸が貫通する軸挿入孔を有し、前記軸挿入孔の内径は、前記ロータ軸の外径以下であり、前記第3工程の後、前記第4工程の前に、前記ロータ軸を前記軸挿入孔に挿入する第5工程を行う、請求項1に記載の回転電機用ロータの製造方法。
  3. 前記ロータコアは、ロータ軸が貫通する軸挿入孔を有し、前記軸挿入孔の内径は、前記ロータ軸の外径以下であり、前記第4工程の後、前記ロータコア及び前記永久磁石の温度が、常温まで低下する前に、前記ロータ軸を前記軸挿入孔に挿入する第5工程を行う、請求項1に記載の回転電機用ロータの製造方法。
  4. 前記第3工程は、前記ロータコア及び前記永久磁石を加熱して、前記常温よりも高い温度である前記磁石固定材の硬化温度まで昇温させて前記磁石固定材を硬化させる工程であり、
    前記第4工程は、前記硬化温度まで昇温された前記ロータコア及び前記永久磁石の温度が前記常温まで低下する前に、前記永久磁石を着磁する工程である、請求項1から3の何れか一項に記載の回転電機用ロータの製造方法。
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