JP2020134741A - 露光装置 - Google Patents

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健夫 大柳
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Abstract

【課題】パターンの形成精度を維持したまま線幅の不均一度を低減させることができる露光装置を提供する。【解決手段】本発明に係る露光装置1300は、原版Mに形成されたパターンを、光源1からの露光光を用いて基板P上に塗布された感光材に転写するように感光材を露光する露光装置1300であって、感光材に照射される露光光の光量を変化させる露光量変化機構3と、パターンの線幅の分布の不均一度を低減するための感光材の露光条件及び感光材の基板Pへの塗布条件に関する設定値を算出し、算出された露光条件に関する設定値に基づいて露光量変化機構3を制御し、算出された塗布条件に関する設定値を基板P上に感光材を塗布する塗布装置9に送信する制御演算部8と、を備えることを特徴とする。【選択図】 図2

Description

本発明は、露光装置に関する。
近年、半導体デバイス等の微細化を達成するために、より高い解像力を有する露光装置が求められている。
高い解像力を実現させるためには、投影光学系の開口数の増大や露光光の短波長化が有効であるが、これらは焦点深度を減少させてしまう問題を含んでいるため、線幅均一性を維持させることが困難となる。
線幅の不均一度を低減させるためには、基板の露光量を局所的に変化させることが考えられる。
特許文献1は、スリットの形状をリアルタイムに変化させることによって、露光光の強度を局所的に変化させて線幅の不均一度を低減させる露光方法を開示している。
特開2003−257819号公報
しかしながら、線幅の不均一度が大きい場合には、特許文献1に開示されている露光方法ではスリットの形状を大きく変化させる必要がある。
その場合、スリットの形状の拡大に伴って像性能が悪化することによって、パターンの形成精度を維持することが困難になる問題が発生する。
そこで本発明は、パターンの形成精度を維持したまま線幅の不均一度を低減させることができる露光装置を提供することを目的とする。
本発明に係る露光装置は、原版に形成されたパターンを、光源からの露光光を用いて基板上に塗布された感光材に転写するように感光材を露光する露光装置であって、感光材に照射される露光光の光量を変化させる露光量変化機構と、パターンの線幅の分布の不均一度を低減するための感光材の露光条件及び感光材の基板への塗布条件に関する設定値を算出し、算出された露光条件に関する設定値に基づいて露光量変化機構を制御し、算出された塗布条件に関する設定値を基板上に感光材を塗布する塗布装置に送信する制御演算部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、パターンの形成精度を維持したまま線幅の不均一度を低減させることができる露光装置を提供することができる。
第一実施形態に係る露光装置の構成図。 第一実施形態に係る露光装置を含む線幅補正システムの構成図。 第一実施形態に係る露光装置に設けられたスリットの模式的拡大上面図。 塗布装置に設けられた基板を加熱(ベーク)処理するための熱板の模式的上面図。 塗布装置に設けられた熱板における設定温度の分布を示した図。 塗布装置に設けられた熱板における実測温度の分布を示した図。 第一実施形態に係る露光装置においてスリットによる補正を行う前の基板上に形成されたパターンにおける線幅分布を示した図。 第一実施形態に係る露光装置における露光量に対する線幅の変化を模式的に示した図。 第一実施形態に係る露光装置においてスリットを用いて基板上における露光量を連続的に分布させた後に得られる線幅分布の例を示した図。 塗布装置によって基板上に塗布された感光材の膜厚分布図。 第一実施形態に係る露光装置における膜厚に対する線幅の変化を模式的に示した図。 ベーク温度に対する最適露光量、膜厚及び線幅の変化を模式的に示した図。 第一実施形態に係る露光装置において実行される線幅分布の不均一度の補正のフローチャート。 図13に示されたフローチャートに基づいて露光された基板上に形成されたパターンにおける線幅分布を示した図。 塗布装置に設けられた熱板における設定温度の分布を示した図。 第二実施形態に係る露光装置での露光走査方向における露光量の変化を示した図。 第三実施形態に係る露光装置を含む線幅補正システムの構成図。 塗布装置に設けられた熱板における設定温度の分布を示した図。 現像装置における現像処理の開始状態及び終了状態を示した図。
以下、図面を参照して本実施形態に係る露光装置について詳細に説明する。
なお、本実施形態に係る露光装置は、以下の実施形態に限定されるものではなく、以下の説明は、実施に有利な具体例を示すにすぎない。
また、以下の実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが本実施形態の課題解決のために必須のものであるとは限らない。
また、以下に示す図面は、本実施形態を容易に理解できるようにするために、実際とは異なる縮尺で描かれている。
[第一実施形態]
図1は、第一実施形態に係る露光装置1300の構成図を示している。
本実施形態に係る露光装置1300は、ランプ点灯装置1(光源)、照明光学系2、スリット3、結像光学系4、原版ステージ5、投影光学系6、基板ステージ7及び制御演算ユニット8(制御演算部)を備えている。
ランプ点灯装置1は、高圧水銀ランプ等の紫外線光を発する光源である。
照明光学系2は、第1折り曲げミラー201、第1コンデンサレンズ202、ハエノ目レンズ203、第2コンデンサレンズ204及び第2折り曲げミラー205を有している。
原版ステージ5は、原版Mを保持するマスクステージであり、図1中に示したY軸方向に駆動することができる。
投影光学系6は、原版M上に描画されたパターンを感光材が塗布された基板P上に投影転写するための投影光学系である。
本実施形態に係る露光装置1300では、オフナー(Offner)型光学系による投影光学系6を用いている。
オフナー型光学系の場合、良好な像領域を確保するために原版Mは円弧形状で照射される。また、基板Pへ到達する露光光の照射形状も円弧形状となっている。
原版Mを透過した光は、台形ミラー601、凹面ミラー602、凸面ミラー603、凹面ミラー602、台形ミラー601の順に反射した後に、基板Pに到達し、原版M上のパターンが基板P上に転写される。
基板ステージ7は、基板Pを保持するウェハステージであり、原版ステージ5と同期させてY方向に駆動することにより基板Pの露光が行われる。基板ステージ7は、Y方向に加えてX方向にも駆動することが可能であり、基板P上に複数のパネルを露光する場合にはX及びY方向に基板ステージ7を駆動させて露光を行う。また、基板ステージ7には露光光の照度を計測するための照度計測センサー701(計測部)が設けられている。
制御演算ユニット8は、露光中におけるランプ点灯装置1のランプ電力値やスリット3の形状を変化させるための駆動量(露光条件)を算出することが可能である。また、制御演算ユニット8は、基板ステージ7上の照度計測センサー701によって計測された照度結果から、線幅を最適にするための露光量を算出することが可能である。また、制御演算ユニット8は、線幅を最適にするための基板Pに塗布された感光材の膜厚分布及びベーク温度分布(塗布条件)を算出することも可能である。
ランプ点灯装置1から出射した露光光は、照明光学系2、スリット3及び結像光学系4を通過した後、原版ステージ5上に載置された原版Mを照射する。
そして、原版Mを透過した露光光は、投影光学系6を通過して、基板ステージ7に載置された基板Pを照射し、基板P上の露光領域に対して露光が行われる。
図2は、本実施形態に係る露光装置1300を含むデバイス製造装置2000の構成図を示している。
デバイス製造装置2000は、本実施形態に係る露光装置1300に加えて、塗布装置9(感光材塗布装置)、膜厚計測装置10及び線幅測定装置11を備えている。
塗布装置9は、感光材を基板Pに塗布する装置であり、膜厚計測装置10は、基板Pに塗布された感光材の膜厚を計測する装置である。また、線幅測定装置11は、本実施形態に係る露光装置1300によって原版M上のパターンが基板P上に転写され、不図示の現像装置によって基板Pが現像処理された後、基板Pの表面に形成されるパターンの線幅を測定する装置である。
そして、本実施形態に係る露光装置1300は、制御演算ユニット8を介して、塗布装置9、膜厚計測装置10及び線幅測定装置11と通信を行う。
図3は、本実施形態に係る露光装置1300に設けられたスリット3の模式的拡大上面図を示している。
露光量変化機構としてのスリット3には、開口形状を変更して、原版M及び基板Pを走査して露光を行う際における基板P上の露光領域での露光量の分布を補正するための補正機構が設けられている。
補正機構として、スリット3には、固定ブレード301と可変ブレード302とが設けられており、固定ブレード301と可変ブレード302との間には、開口部OPが形成される。
開口部OPの開口領域を調整することによって、ランプ点灯装置1から射出された露光光によって基板P上において照明される照明領域(露光領域)の形状、ひいては露光量が規定される。
具体的には、図3に示されているように、可変ブレード302を押し引きすることによって開口部OPの走査方向の開口幅を局所的に変更するために、調整部303、304、305、306、307、308、309が設けられている。なお、調整部の個数はこれに限られない。
スリット3のように可変ブレード302が円弧形状の場合には、調整部303〜309を円弧上に配置することによって、基準円弧形状を精度良く整形することが可能である。
なお、開口部OPの形状は円弧形状に限定されるものではなく、例えば矩形形状であってもよい。また、スリット3を構成するブレードは共に可変ブレードであってもよい。
本実施形態に係る露光装置1300では、原版M及び基板Pを走査して露光を行う際に、調整部303〜309をリアルタイムに駆動させることができ、基板P上の露光領域における露光量の分布をX及びY方向それぞれに自由に補正することが可能である。
図4は、塗布装置9に設けられた基板Pを加熱(ベーク)処理するための熱板901の模式的上面図を示している。
図4に示されているように、熱板901は八個の領域に分割されており、それぞれ下面に接触しているヒーター部902、903、904、905、906、907、908、909によって加熱される。
ヒーター部902〜909はそれぞれ、加熱制御ユニット910によって発熱量を調整することが可能であり、熱板901の複数の領域の温度をそれぞれ所定の温度に設定することが可能である。
例えば、熱板901の各領域における温度分布が図5(a)に示されているように設定されるように、加熱制御ユニット910がヒーター部902〜909それぞれの温度を設定する。すなわち、図5(b)に示されているように、ヒーター部902〜909それぞれの温度を基準温度T0℃に対してΔT1℃又はΔT2℃(ΔT2>ΔT1)だけ高く設定した場合を考える。
そのとき、図6に示されているような熱板901の各領域における実測温度の分布が得られ、実際には、図5(a)に示されているような設定温度の分布と図6に示されているような実測温度の分布との間には温度の残差が発生する。
図7は、本実施形態に係る露光装置1300においてスリット3による補正を行う前の基板P上に形成されたパターンにおける線幅分布の例を示している。
図7では、X軸に沿った短辺距離1300mm、Y軸に沿った長辺距離1500mmにおける線幅分布が示されており、線幅分布の各数値は、原版M上の1.7μmパターンを露光した場合における平均値からの差分値を示している。
ここで、図7に示されている基板P上の線幅分布の不均一度を100%とする。なお、ここでいう不均一度とは、線幅分布の標準偏差に対応するものである。
図7に示されているような線幅分布における不均一度は、スリット3による露光量変化を用いて補正することが可能である。
また、線幅分布は、一次成分と二次成分以上の高次成分との二種類の成分に分離することが可能である。
一次成分としては、線幅分布の二次元面上におけるX方向またはY方向の傾きを考えることができる。また、二次成分以上の高次成分とは、一次成分を除去した後に得られる分布であり、非線形成分を持つこととなる。
これらの成分は、本実施形態に係る露光装置1300の制御演算ユニット8に事前に線幅分布を入力することで算出することが可能である。
また、図7の例で表される線幅分布に対しては、X方向及びY方向それぞれに4分割される露光レイアウトを設定することが可能である。
図8は、本実施形態に係る露光装置1300における露光量Sに対する線幅CDの変化を模式的に示している。
このとき、線幅CDの変化量をΔCD、露光量Sの変化量をΔSとしたとき、露光量Sの変化に対する線幅CDの変化率は、係数α(第1の係数)を用いて以下の式(1)のように表される。
ΔCD=αΔS ・・・(1)
なお、ここでは、照度計測センサー701によって計測される露光量Sを互いに異ならせて複数の基板P上の感光材各々に露光を行い、各基板Pにおいて得られる図7に示されているような線幅分布図の所定の箇所(位置)の線幅CDを取得する。
そして、得られた複数の露光量S及び対応する線幅CDからΔCD及びΔSを算出する。
そして、算出されたΔCD及びΔSを用いて式(1)の関係から得られた係数αが制御演算ユニット8に入力される。
図9は、本実施形態に係る露光装置1300においてスリット3をリアルタイムに駆動させて基板P上の露光量をX及びY方向に連続的に分布させた後に得られる線幅分布の例を示している。
図9に示されているように、このときの基板P上の線幅分布の不均一度は65%であり、改善はしているが、未だ補正残差が大きく発生していることが分かる。
これは、図7に示されているような不均一度が大きい場合には、スリット3の駆動可能範囲を超えて補正を行うことができないため、その超えた分の補正残差が発生しているためである。
図10は、本実施形態に係る露光装置1300による露光を行う前に、塗布装置9によって基板P上に塗布された感光材の膜厚を膜厚計測装置10によって計測して得られた膜厚分布図を示している。
そして、膜厚分布を計測した後、本実施形態に係る露光装置1300によって基板Pの露光を行い、図7と同様に、基板P上に形成されたパターンにおける線幅分布を取得する。
図11は、計測された膜厚分布と取得された線幅分布とから得られる、本実施形態に係る露光装置1300における膜厚Dに対する線幅CDの変化を模式的に示している。
このとき、膜厚Dの変化量をΔDとしたとき、膜厚Dの変化に対する線幅CDの変化率は、係数β(第3の係数)を用いて、以下の式(2)のように表される。
ΔCD=βΔD ・・・(2)
なお、ΔCDは、所定の基板P上の線幅分布から算出した線幅平均値からの各箇所の線幅計測値の差分としており、また、ΔDは、所定の基板P上の膜厚分布から算出した膜厚平均値からの各箇所の膜厚計測値の差分としている。
このようにして得られたΔCD及びΔDを用いて式(2)の関係から得られた係数βが制御演算ユニット8に入力される。
なお、図2に示されているように、塗布装置9では、塗布ステージ911上に載置された基板Pに対して塗布ノズル912が感光材を吐出して、感光膜の形成が行われる。
このとき、X方向においては、塗布ノズル912による感光材の吐出量を局所的に調整することができ、Y方向においては、塗布ノズル912の走査方向における速度を調整することができる。
これにより、基板P上に塗布される感光材の膜厚の分布を補正することが可能である。
そして、塗布ノズル912の吐出量及び走査方向における速度に関する設定値は、制御演算ユニット8によって算出された後、塗布装置9に設けられた塗布制御ユニット913に送信され、その設定値に基づいて塗布ノズル912の駆動が制御される。
また、基板P上に塗布された感光材は、基板Pを露光前加熱処理(以下、単に加熱処理という。)する際のベーク温度に応じて露光光に対する敏感度が変化する化学的特性を有している。
そのため、塗布装置9では、熱板901の複数の領域の温度をそれぞれ計測している。
図12(a)は、塗布装置9において計測されたベーク温度分布と本実施形態に係る露光装置1300において計測された線幅分布とから得られる、ベーク温度Tに対する最適露光量Sの変化を模式的に示している。
ここで、具体的には、ベーク温度に対する最適露光量の変化を算出するために、互いにベーク温度を異ならせて複数の基板各々に塗布された感光材を加熱処理し、露光し、線幅分布を測定する。そして所定の箇所(位置)において、ベーク温度の変化による線幅の変化を相殺するための露光量の変化を算出している。
このとき、ベーク温度の変化量をΔTとしたとき、ベーク温度Tの変化に対する線幅に最適な露光量Sの変化率は、係数γ(第2の係数)を用いて以下の式(3)のように表される。
ΔS=γΔT ・・・(3)
なお、ΔSは、複数の基板P上の所定の箇所における最適な露光量の変化量としており、ΔTは、複数の基板P上の所定の箇所におけるベーク温度の変化量としている。
このようにして得られたΔS及びΔTを用いて式(3)の関係から得られた係数γが制御演算ユニット8に入力される。
また、基板P上に形成された感光膜の膜厚は、基板Pを加熱処理する際のベーク温度に応じて変化する。
図12(b)は、塗布装置9によって基板Pにおいて計測されたベーク温度と膜厚とから得られる、ベーク温度Tに対する膜厚Dの変化を模式的に示している。
このとき、ベーク温度Tの変化に対する膜厚Dの変化率は、係数ε(第4の係数)を用いて、以下の式(4)のように表される。
ΔD=εΔT ・・・(4)
なお、ΔDは、複数の基板P上の所定の箇所における膜厚の変化量としており、ΔTは、複数の基板P上の所定の箇所におけるベーク温度の変化量としている。
このようにして得られたΔD及びΔTを用いて式(4)の関係から得られた係数εが制御演算ユニット8に入力される。
また、上記で得られた線幅の変化量ΔCD、露光量の変化量ΔS、膜厚の変化量ΔD及びベーク温度の変化量ΔTを用いて、ベーク温度の変化量ΔTと線幅の変化量ΔCDとの関係が以下の式(5)のように表される。
ΔCD=αΔS+βΔD=αγΔT+βεΔT=δΔT+ζΔT ・・・(5)
ここで、δは露光量の変化に起因する係数(=αγ)であり、ζは膜厚の変化に起因する係数(=βε)である。
そして、得られた係数δ及び係数ζが制御演算ユニット8に入力される。
図12(c)は、式(5)に基づいて得られるベーク温度Tに対する線幅CDの変化を模式的に示している。
次に、本実施形態に係る露光装置1300における線幅分布の不均一度の補正について説明する。
図13は、本実施形態に係る露光装置1300において実行される線幅分布の不均一度の補正のフローチャートを示している。
本実施形態に係る露光装置1300では、まず、互いに露光量を異ならせて複数の基板Pを露光し、線幅分布を測定する。そして、それによって得られる、基板P上の所定の箇所における線幅の変化量ΔCD及び露光量の変化量ΔSの値を制御演算ユニット8が演算処理することによって、係数αを算出する(S11)。
次に、互いにベーク温度を異ならせて複数の基板Pを加熱処理し、露光し、線幅分布を測定する。そして得られた線幅分布から線幅に最適な露光量を算出する。そして、それによって得られる、基板P上の所定の箇所における最適露光量の変化量ΔS及びベーク温度の変化量ΔTの値を制御演算ユニット8が演算処理することによって、係数γを算出する(S12)。
そして、制御演算ユニット8によって、係数α及び係数γから係数δが算出される(S13)。
次に、塗布装置9によって所定の基板P上に感光材を塗布し、膜厚計測装置10によって膜厚分布を計測した後、本実施形態に係る露光装置1300によって所定の基板Pを露光し線幅分布を測定する。そして、それによって得られる、所定の基板P上の各箇所における線幅の変化量ΔCD及び膜厚の変化量ΔDの値を制御演算ユニット8が演算処理することによって、係数βを算出する(S14)。
次に、複数の基板Pを加熱処理し、膜厚分布を計測する。そして、それによって得られる、複数の基板Pの所定の箇所における膜厚の変化量ΔD及びベーク温度の変化量ΔTの値を制御演算ユニット8が演算処理することによって、係数εを算出する(S15)。
そして、制御演算ユニット8によって、係数β及び係数εから係数ζを算出する(S16)。
上記のステップS11〜S16については通常事前に実施しておく。そして、ステップS11〜S16において算出された各係数に基づいて、線幅分布の不均一度を低減する(可能な限り最小にする)ベーク温度、膜厚及びスリットの駆動量それぞれの設定値を算出するために、以下のステップS17〜S24をデバイス製造時に行う。
まず、算出された係数βに基づいて、線幅分布の不均一度を低減するために、基板P上の各箇所における膜厚に対応する塗布ノズル912の吐出量及び走査方向の速度の設定値(第2の設定値)を算出する。そして、算出された設定値を制御演算ユニット8から塗布装置9の塗布制御ユニット913に指令を送信する(S17)。
そして、ステップS17で送信された指令に基づいて、塗布装置9によって基板P上に所定の膜厚分布を有する感光材が塗布される(S18)。
次に、ステップS18において所定の分布で形成された膜厚を有する基板Pに対して線幅分布の不均一度をさらに低減させるために、係数δ及び係数ζに基づいて熱板901によるベーク温度分布を算出する。そして、制御演算ユニット8から塗布装置9の加熱制御ユニット910にベーク温度分布に基づいた指令を送信する(S19)。
次に、ステップS19で送信された指令に基づいて、塗布装置9によって熱板901の各領域のベーク温度(第1の設定値)が設定されて、加熱処理が行われる(S20)。
ここで、熱板901の各領域のベーク温度は、例えば図5(a)及び(b)に示されるように設定することができる。
しかしながら、このような急峻な変化を有する温度分布に設定した場合には、ベーク温度において制御残差が発生する。
そこで、本実施形態に係る露光装置1300では、制御演算ユニット8によって線幅分布の不均一度をX方向またはY方向に傾き成分を有するような一次成分と一次成分を除去した残りの二次成分以上の高次成分との二つの成分に分離する。
そして、線幅分布の不均一度において傾きに対応する一次成分であれば、それを低減するためには急峻な温度変化が発生しないため、X方向またはY方向に傾きを持ったベーク温度分布を設定することは容易である。
従って、本実施形態に係る露光装置1300では、線幅分布の不均一度の一次成分を最適に低減することができるように、熱板901の複数の領域各々の温度をX方向またはY方向に傾きを持つように制御する。
このようにして、線幅分布の不均一度を低減させるために、熱板901の各領域の温度を設定することにより、ベーク温度の制御残差を低減させ、効率的に線幅分布の不均一度を低減させることができる。
次に、係数αに基づいて、線幅分布の不均一度をさらに低減するために、制御演算ユニット8によって露光量分布を算出する(S21)。
なおここで、用いられる線幅分布の不均一度は、上記において一次成分が除去された残りの二次成分以上の高次成分である。
そして、ステップS21において算出された露光量分布に基づいて、基板Pの露光の際におけるスリット3の駆動量(第3の設定値)を設定する(S22)。
そして、本実施形態に係る露光装置1300において、スリット3をX方向及びY方向にリアルタイムで駆動させながら基板Pの露光を行う(S23)。
以上のように、本実施形態に係る露光装置1300では、膜厚分布、ベーク温度分布及び露光量分布を設定することによって、補正残差を従来よりも低減させることが可能となる。
図14は、図13に示されたフローチャートに基づいて、本実施形態に係る露光装置1300において露光された基板P上に形成されたパターンにおける線幅分布の結果を示している。
図14に示されているように、本実施形態に係る露光装置1300では、線幅分布の不均一度が図7に示されている補正前の100%から40%まで低減されていることがわかる。
このように、本実施形態に係る露光装置1300では、熱板901を複数の領域に分割し、各領域において線幅分布の一次成分に対応させてX方向またはY方向に傾き成分を持ったベーク温度分布を持つように設定している。
そして、ベーク温度による補正を実施した後、二次成分以上の高次成分については、スリット3を露光走査中にリアルタイム駆動させることによって、スリット3の駆動幅を小さく抑えながら線幅補正残差を低減させることが可能となる。
なお、一次成分に対応するX方向またはY方向の傾き成分のみでなく、例えば円周状に変化させたベーク温度分布による線幅補正を実施することも可能である。
以上のように、本実施形態に係る露光装置では、基板P上に塗布された感光材の膜厚分布、基板Pを加熱処理する際のベーク温度分布及び基板Pを露光走査する際の露光量分布を適切に設定することによって、線幅分布の不均一度を効率良く低減させることができる。
これにより、従来の問題点であった、スリット3の駆動幅が大きくなることにより発生する像性能不良によるレジストパターン不良を防止することが可能となり、パターンの形成精度を高く維持したまま線幅不均一度を従来よりも低減することが可能となる。
[第二実施形態]
第二実施形態に係る露光装置は、制御演算ユニット8の構成を除いて、第一実施形態に係る露光装置1300と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して、説明を省略する。
第一実施形態に係る露光装置1300では、図7のような補正前の線幅分布を一次成分と二次成分以上の高次成分とに分離していた。
そして、X方向またはY方向に面内傾きを持たせた一次成分については、複数の領域に分割した熱板901において傾き成分を持ったベーク温度分布を持つように設定することによって線幅を補正していた。
また、二次成分以上の高次成分については、露光走査中にスリット3をX方向及びY方向にリアルタイム駆動させることによって補正していた。
本実施形態に係る露光装置では、例えば、図15に示されているように熱板901を露光時における走査方向に沿って複数の領域に分割して配列させる。そして、熱板901の各領域におけるベーク温度を露光走査方向と同一方向に線形変化させるΔT1、ΔT2、ΔT3、ΔT4、ΔT5、ΔT6に設定する。
そして、図7のような補正前の線幅分布を、制御演算ユニット8を用いて、露光走査方向に面内傾きを有して線形変化するような一次成分と二次成分以上の高次成分とに分離する。
そのとき、線幅分布の一次成分については、設定されたベーク温度分布ΔT1、ΔT2、ΔT3、ΔT4、ΔT5、ΔT6によって補正することが可能である。
ここで、ベーク温度変化に対する線幅の敏感度に対応する係数δ及び係数ζが小さい場合、ベーク温度の設定には制限があるため、一次成分に対するベーク温度変化による補正において補正残差が大きく発生する。
そのとき、線幅分布の二次成分以上の高次成分が大きく発生する懸念があり、その場合には、露光走査中にスリット3をリアルタイム駆動させて線幅分布を補正しようとしても、補正残差が大きく発生してしまう。
それを回避するために、本実施形態に係る露光装置では、ランプ点灯装置1のランプ電力値を露光走査中にリアルタイムに変化させることによって露光光の照度を変化させることにより、露光走査中における露光量Sを変化させている。
本実施形態に係る露光装置では、例えば図16に示されるように露光走査方向に対して露光量Sが変化するように、ランプ点灯装置1のランプ電力値を露光走査中にリアルタイムに変化させている。
なお、露光走査中におけるランプ点灯装置1のランプ電力値を変化させるための設定値は、第一実施形態に係る露光装置1300と同様に、図8に示されるような露光量に対する線幅の変化から制御演算ユニット8によって算出することができる。
そして、第一実施形態に係る露光装置1300と同様に、図13に示されるフローチャートにおいて、ベーク温度分布を設定した後に、ステップS22でスリット3のリアルタイム駆動と合わせてランプ点灯装置1のランプ電力値をリアルタイムに変化させればよい。
また、ランプ点灯装置1のランプ電力値を変化させることに加えて、互いに同期走査される原版ステージ5及び基板ステージ7の走査速度を変化させて、露光走査中における露光量を変化させても良い。
以上のように、本実施形態に係る露光装置では、膜厚分布、ベーク温度分布及びスリット3の駆動による露光量分布を設定することに加えて、ランプ点灯装置1のランプ電力値を露光走査中にリアルタイムに変化させている。
これにより、ベーク温度変化に対する線幅の敏感度が小さい場合においても、スリット3の駆動幅が大きくなることにより発生する像性能不良によるレジストパターン不良を防止することが可能となる。そのため、パターンの形成精度を高く維持したまま線幅不均一度を従来よりも低減することが可能となる。
[第三実施形態]
図17は、第三実施形態に係る露光装置3300を含むデバイス製造装置4000の構成図を示している。
なお、第三実施形態に係る露光装置3300は、制御演算ユニット8の構成を除いて、第一実施形態に係る露光装置1300と同一の構成であるため、同一の部材には同一の符番を付して、説明を省略する。
本実施形態に係る露光装置3300では、例えば、図18に示されるように熱板901を露光走査方向に直交する方向に沿って複数の領域に分割して配列させる。そして、熱板901の各領域におけるベーク温度を露光走査方向に直交する方向に線形変化させるΔT1、ΔT2、ΔT3、ΔT4、ΔT5、ΔT6に設定する。
そして、図7のような補正前の線幅分布を、制御演算ユニット8を用いて、露光時における走査方向に直交する方向に面内傾きを有して線形変化するような一次成分と二次成分以上の高次成分とに分離する。
そのとき、線幅分布の一次成分については、設定されたベーク温度分布ΔT1、ΔT2、ΔT3、ΔT4、ΔT5、ΔT6によって補正することが可能である。
ここで、ベーク温度変化に対する線幅の敏感度に対応する係数δ及び係数ζが小さい場合、ベーク温度の設定には制限があるため、一次成分に対するベーク温度変化による補正において補正残差が大きく発生する。
そのとき、線幅分布の二次成分以上の高次成分が大きく発生する懸念があり、その場合には、露光走査中にスリット3をリアルタイム駆動させて線幅分布を補正しようとしても、補正残差が大きく発生してしまう。
そこで、本実施形態に係る露光装置3300を含むデバイス製造装置4000では、現像装置12における現像処理の制御を用いて、線幅分布の一次成分に対する補正を行っている。
図19(a)及び(b)はそれぞれ、本実施形態に係る露光装置3300を含むデバイス製造装置4000に設けられた現像装置12における現像処理の開始状態及び終了状態を示している。
図19(a)及び(b)に示されているように、現像装置12では、露光走査方向(Y方向)に直交する現像方向(X方向)に沿って、搬送用ローラー1202を介して設定された現像搬送速度vで基板Pが搬送される。
現像搬送速度vは、露光装置3300の制御演算ユニット8によって決定された設定値に従って、変化させることが可能である。
このとき、現像搬送速度vを変化させることによって、基板P上において現像時間を分布させることが可能となり、すなわち現像時間を線形的に変化させることが可能となる。
これにより、本実施形態では、基板Pの現像時間(第4の設定値)を分布させることによって、線幅分布の一次成分を、露光前のベーク温度分布に加えて、露光後の現像によって効率良く補正することができる。すなわち、制御演算ユニット8は、基板Pの現像時間の設定値を算出し、ベーク温度分布の設定値を修正する。
以上のように、本実施形態では、膜厚分布、ベーク温度分布及びスリット3の駆動による露光量分布を設定することに加えて、現像装置12における基板Pの現像時間をリアルタイムに変化させている。
これにより、ベーク温度変化に対する線幅の敏感度が小さい場合においても、スリット3の駆動幅が大きくなることにより発生する像性能不良によるレジストパターン不良を防止することが可能となる。そのため、パターンの形成精度を高く維持したまま線幅不均一度を従来よりも低減することが可能となる。
以上、好ましい実施形態について説明したが、これらの実施形態に限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。
なお、上記の制御演算ユニット8で実施される一連の補正動作は、本実施形態に係る露光装置外に設けられた制御部において行うこともでき、該制御部がデバイス製造装置に設けられた露光装置、塗布装置及び現像装置それぞれを制御する構成にも適用できる。
また、上記のデバイス製造装置において実施されるデバイス製造方法、該デバイス製造方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されているコンピュータ読み取り可能な記録媒体も本実施形態に含まれる。
1 ランプ点灯装置(光源)
3 スリット(露光量変化機構)
8 制御演算ユニット(制御演算部)
9 塗布装置
1300 露光装置
P 基板
M 原版

Claims (30)

  1. 原版に形成されたパターンを、光源からの露光光を用いて基板上に塗布された感光材に転写するように前記感光材を露光する露光装置であって、
    前記感光材に照射される前記露光光の光量を変化させる露光量変化機構と、
    前記パターンの線幅の分布の不均一度を低減するための前記感光材の露光条件及び前記感光材の前記基板への塗布条件に関する設定値を算出し、該算出された露光条件に関する設定値に基づいて前記露光量変化機構を制御し、該算出された塗布条件に関する設定値を前記基板上に前記感光材を塗布する塗布装置に送信する制御演算部と、
    を備えることを特徴とする露光装置。
  2. 前記露光条件は、前記基板上の各位置に照射される前記露光光の光量を含むことを特徴とする請求項1に記載の露光装置。
  3. 前記塗布条件は、前記基板上の各位置に塗布される前記感光材の厚さ及び露光前加熱処理におけるベーク温度を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の露光装置。
  4. 前記露光量変化機構は、開口部の開口領域を調整するスリットを含み、
    前記制御演算部は、前記算出された露光条件に関する設定値に基づいて、露光中における前記スリットの駆動を制御することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載の露光装置。
  5. 前記制御演算部は、
    前記露光光の光量の変化に対する前記線幅の変化率に対応する第1の係数と、前記塗布装置による前記感光材の露光前加熱処理におけるベーク温度の変化による前記線幅の変化を相殺する前記露光光の光量の変化率に対応する第2の係数と、前記感光材の厚さの変化に対する前記線幅の変化率に対応する第3の係数と、前記ベーク温度の変化に対する前記感光材の厚さの変化率に対応する第4の係数とを算出し、
    算出された前記第1の係数、前記第2の係数、前記第3の係数及び前記第4の係数に基づいて、前記線幅の分布の不均一度を低減するための前記基板上の各位置における前記ベーク温度、前記感光材の厚さ及び前記露光光の光量それぞれに対応する第1の設定値、第2の設定値及び第3の設定値を算出し、
    前記第3の設定値に基づいて、前記露光量変化機構を制御し、
    前記第1の設定値及び前記第2の設定値を前記塗布装置に送信することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載の露光装置。
  6. 前記制御演算部は、
    前記第1の設定値に基づいて、現像装置による前記基板上の各位置の現像時間に対応する第4の設定値を算出して前記第1の設定値を修正し、
    前記第4の設定値を前記現像装置に送信することを特徴とする請求項5に記載の露光装置。
  7. 前記制御演算部は、前記第3の設定値に基づいて、露光中における前記光源の電力値を制御することを特徴とする請求項5または6に記載の露光装置。
  8. 露光中において互いに同期走査される前記基板を保持する基板ステージ及び前記原版を保持する原版ステージを備え、
    前記制御演算部は、前記第3の設定値に基づいて、前記基板ステージ及び前記原版ステージの走査速度を制御することを特徴とする請求項5乃至7のいずれか一項に記載の露光装置。
  9. 基板上に感光材を塗布し、露光前加熱処理を行う塗布装置と、
    原版に形成されたパターンを、光源からの露光光を用いて前記基板上に塗布された前記感光材に転写するように前記感光材を露光する露光装置と、
    前記パターンの線幅の分布の不均一度を低減するための前記感光材の露光条件及び前記感光材の前記基板への塗布条件に関する設定値を算出し、該算出された塗布条件に関する設定値に基づいて前記塗布装置を制御し、該算出された露光条件に関する設定値に基づいて前記露光装置を制御する制御部と、
    を備えることを特徴とするデバイス製造装置。
  10. 前記露光条件は、前記基板上の各位置に照射される前記露光光の光量を含むことを特徴とする請求項9に記載のデバイス製造装置。
  11. 前記塗布条件は、前記基板上の各位置に塗布される前記感光材の厚さ及び露光前加熱処理におけるベーク温度を含むことを特徴とする請求項9または10に記載のデバイス製造装置。
  12. 前記制御部は、
    前記露光光の光量の変化に対する前記線幅の変化率に対応する第1の係数と、前記塗布装置による前記感光材の露光前加熱処理におけるベーク温度の変化による前記線幅の変化を相殺する前記露光光の光量の変化率に対応する第2の係数と、前記感光材の厚さの変化に対する前記線幅の変化率に対応する第3の係数と、前記ベーク温度の変化に対する前記感光材の厚さの変化率に対応する第4の係数とを算出し、
    算出された前記第1の係数、前記第2の係数、前記第3の係数及び前記第4の係数に基づいて、前記線幅の分布の不均一度を低減するための前記基板上の各位置における前記ベーク温度、前記感光材の厚さ及び前記露光光の光量それぞれに対応する第1の設定値、第2の設定値及び第3の設定値を算出し、
    前記第1の設定値及び前記第2の設定値に基づいて前記塗布装置を制御し、前記第3の設定値に基づいて前記露光装置を制御することを特徴とする請求項9乃至11のいずれか一項に記載のデバイス製造装置。
  13. 前記パターンが転写された前記感光材を現像する現像装置を備え、
    前記制御部は、
    前記第1の設定値に基づいて、前記現像装置による前記基板上の各位置の現像時間に対応する第4の設定値を算出して前記第1の設定値を修正し、
    前記第4の設定値に基づいて前記現像装置を制御することを特徴とする請求項12に記載のデバイス製造装置。
  14. 基板上に塗布された感光材に対して転写されるパターンの線幅の分布の不均一度を低減するための前記感光材の露光条件及び前記感光材の前記基板への塗布条件に関する設定値を算出する工程と、
    該算出された塗布条件に関する設定値に基づいて前記基板上に前記感光材を塗布する工程と、
    該算出された露光条件に関する設定値に基づいて前記基板上に塗布された前記感光材を露光する工程と、
    を含むことを特徴とするデバイス製造方法。
  15. 前記露光条件は、前記基板上の各位置に照射される露光光の光量を含むことを特徴とする請求項14に記載のデバイス製造方法。
  16. 前記塗布条件は、前記基板上の各位置に塗布される前記感光材の厚さ及び露光前加熱処理におけるベーク温度を含むことを特徴とする請求項14または15に記載のデバイス製造方法。
  17. 前記設定値を算出する工程は、
    前記感光材に照射される露光光の光量の変化に対する前記線幅の変化率に対応する第1の係数を算出する工程と、
    前記感光材の露光前加熱処理におけるベーク温度の変化による前記線幅の変化を相殺する前記露光光の光量の変化率に対応する第2の係数を算出する工程と、
    前記感光材の厚さの変化に対する前記線幅の変化率に対応する第3の係数を算出する工程と、
    前記ベーク温度の変化に対する前記感光材の厚さの変化率に対応する第4の係数を算出する工程と、
    前記第1の係数、前記第2の係数、前記第3の係数及び前記第4の係数に基づいて、前記線幅の分布の不均一度を低減するための前記基板上の各位置における前記ベーク温度、前記感光材の厚さ及び前記露光光の光量それぞれに対応する第1の設定値、第2の設定値及び第3の設定値を算出する工程と、
    を含み、
    前記感光材を塗布する工程は、前記第1の設定値及び前記第2の設定値に基づいて、前記感光材を塗布する工程を含み、
    前記感光材を露光する工程は、前記第3の設定値に基づいて、前記感光材を露光する工程を含むことを特徴とする請求項14乃至16のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  18. 前記第1の係数を算出する工程は、
    互いに露光量を異ならせて複数の前記基板上の前記感光材を露光する工程と、
    露光された前記複数の基板上の感光材各々における前記線幅の分布を測定する工程と、
    測定された前記線幅の分布に基づいて、前記基板上の所定の箇所における前記線幅の変化量及び前記露光光の光量の変化量を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項17に記載のデバイス製造方法。
  19. 前記第2の係数を算出する工程は、
    互いに前記ベーク温度を異ならせて複数の前記基板上の前記感光材を露光前加熱処理する工程と、
    露光前加熱処理された前記複数の基板上の前記感光材各々を露光する工程と、
    露光された前記複数の基板上の前記感光材各々の前記線幅の分布を測定する工程と、
    測定された前記線幅の分布に基づいて、前記基板上の所定の箇所における前記ベーク温度の変化量及び前記ベーク温度の変化による前記線幅の変化を相殺する前記露光光の光量の変化量を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項17または18に記載のデバイス製造方法。
  20. 前記第3の係数を算出する工程は、
    所定の前記基板に前記感光材を塗布する工程と、
    塗布された前記感光材を露光する工程と、
    露光された前記感光材の複数の箇所における厚さと、前記複数の箇所における前記線幅とを測定する工程と、
    測定された前記感光材の厚さ及び前記線幅に基づいて、前記線幅の変化量及び前記感光材の厚さの変化量を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項17乃至19のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  21. 前記第4の係数を算出する工程は、
    複数の前記基板各々に前記感光材を塗布する工程と、
    塗布された前記複数の基板上の前記感光材を互いに前記ベーク温度を異ならせて露光前加熱処理する工程と、
    露光前加熱処理された前記複数の基板各々の所定の箇所における前記感光材の厚さを測定する工程と、
    測定された前記複数の基板各々の所定の箇所における前記感光材の厚さに基づいて、前記感光材の厚さの変化量及び前記ベーク温度の変化量を算出する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項17乃至20のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  22. 前記感光材を塗布する工程は、前記第1の設定値に基づいて、前記基板に接触する熱板の複数の領域各々の温度を設定する工程を含むことを特徴とする請求項17乃至21のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  23. 前記複数の領域は、露光時における前記基板の走査方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項22に記載のデバイス製造方法。
  24. 前記複数の領域は、露光時における前記基板の走査方向に直交する方向に沿って配列されていることを特徴とする請求項22に記載のデバイス製造方法。
  25. 前記感光材を塗布する工程は、前記第2の設定値に基づいて、塗布ノズルの吐出量及び走査方向における速度を設定する工程を含むことを特徴とする請求項17乃至24のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  26. 前記感光材を露光する工程は、前記第3の設定値に基づいて、スリットの駆動量を制御する工程を含むことを特徴とする請求項17乃至25のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  27. 前記第1の設定値に基づいて、前記基板上の各位置の前記感光材の現像時間に対応する第4の設定値を算出する工程と、
    前記第1の設定値を修正する工程と、
    前記第4の設定値に基づいて、前記現像時間を設定する工程と、
    を含むことを特徴とする請求項17乃至26のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  28. 前記感光材を露光する工程は、前記第3の設定値に基づいて、露光中における光源の電力値を設定する工程を含むことを特徴とする請求項17乃至27のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  29. 前記感光材を露光する工程は、前記第3の設定値に基づいて、露光中において互いに同期走査される前記基板を保持する基板ステージ及び原版を保持する原版ステージの走査速度を設定する工程を含むことを特徴とする請求項17乃至28のいずれか一項に記載のデバイス製造方法。
  30. 請求項17乃至29のいずれか一項に記載のデバイス製造方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが記録されていることを特徴とするコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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