JP2020133799A - ホースジョイント及び車両用ウォッシャ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】筒状フィルタの損傷や変形を防止する。【解決手段】ホースジョイント30は、筒状に形成された収容部36の軸線方向両側に第1接続部40及び第2接続部52が設けられ、各接続部40、52にそれぞれホースが接続され、収容部36内を流体が通過するハウジング32と、筒状に形成されて収容部36内に同軸状に収容され、前記流体に混入した異物が収容部36内を通過することを阻止する筒状フィルタ56と、を備えている。【選択図】図4

Description

本発明は、ホースジョイント及び車両用ウォッシャ装置に関する。
下記特許文献1には、上流側ホース端部と下流側ホース端部とをジョイントパイプを介して連結した継手部を有し、該継手部にストレーナを着脱自在に内蔵させた異物除去装置が開示されている。上記のストレーナは、ジョイントパイプに対して上流側から挿入可能な先細り形状を成し且つその先端部を袋状に閉じた筒形フィルタと、該筒形フィルタの上流側へ開放された基端部に接続され且つジョイントパイプの上流側の端部に係止される鍔部を備えた固定パイプと、により構成されている。
特開2018−178941号公報
上記構成の異物除去装置では、ジョイントパイプにホース端部が接続されるまで、筒形フィルタ(筒状フィルタ)が露出状態となる。このため、ホースが接続されるまでの取扱いにおいて、筒状フィルタが損傷したり変形したりする虞がある。また、ジョイントパイプにホースが接続される際にも、筒状フィルタが損傷したり変形したりする虞がある。
本発明は上記事実を考慮し、筒状フィルタの損傷や変形を防止できるホースジョイント及び該ホースジョイントを備えた車両用ウォッシャ装置を提供することを目的とする。
本発明の第1の態様のホースジョイントは、筒状に形成された収容部の軸線方向両側にそれぞれ接続部が設けられ、各前記接続部にそれぞれホースが接続され、前記収容部内を流体が通過するハウジングと、筒状に形成されて前記収容部内に同軸状に収容され、前記流体に混入した異物が前記収容部内を通過することを阻止する筒状フィルタと、を備えている。
第1の態様のホースジョイントでは、ハウジングは、筒状に形成された収容部の軸線方向両側にそれぞれ接続部が設けられており、各接続部にそれぞれホースが接続され、収容部内を流体が通過する。このハウジングの収容部内には、筒状に形成された筒状フィルタが同軸状に収容されている。この筒状フィルタは、上記の流体に混入した異物が収容部内を通過することを阻止する。このホースジョイントでは、上記のようにハウジングの収容部内に筒状フィルタが収容されるので、ホース接続時などその取扱いにおいて筒状フィルタの損傷や変形を防止できる。
本発明の第2の態様のホースジョイントは、第1の態様において、前記ハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングとが互いに固着されて構成され、前記筒状フィルタは、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとによって前記軸線方向の変位を制限されている。
第2の態様のホースジョイントでは、互いに固着された第1ハウジングと第2ハウジングとによって、筒状フィルタが軸線方向の変位を制限されている。これにより、流体の通過による筒状フィルタのガタツキを防止又は抑制できるので、当該ガタツキに起因する異音の発生を防止又は抑制できる。
本発明の第3の態様のホースジョイントは、第2の態様において、前記第1ハウジングは、前記収容部と、前記収容部内に連通された前記接続部としての第1接続部とを有しており、前記第2ハウジングは、前記収容部の一端開口部を閉塞した閉塞部と、前記収容部内に連通された前記接続部としての第2接続部とを有している。
第3の態様のホースジョイントによれば、その製造時には、第1ハウジングの収容部内に筒状フィルタを収容し、第2ハウジングの閉塞部によって収容部の一端開口部を閉塞し、第1ハウジングと第2ハウジングとを互いに固着(例えば溶着)する。これにより、収容部内への筒状フィルタの収容作業を容易に行うことができる。
本発明の第4の態様のホースジョイントは、第1〜第3の態様の何れか1つの態様において、前記筒状フィルタは、有底の筒状に形成されており、当該筒状フィルタの周壁を形成する網目状のフィルタ部材と、当該筒状フィルタの底壁を形成し且つ前記フィルタ部材を支持する枠部材とを有している。
第4の態様のホースジョイントでは、有底の筒状に形成された筒状フィルタの周壁が、網目状のフィルタ部材によって形成されている。これにより、流体が通過可能な網目状のフィルタ部材の面積を、ホースジョイントの径方向の寸法拡大を抑制しつつ拡大できるので、比較的スリムなホースジョイントを提供できる。
本発明の第5の態様のホースジョイントは、第4の態様において、前記枠部材は、前記筒状フィルタの前記底壁を形成する底壁部と、前記筒状フィルタの開口を形成する環状部と、前記底壁部と前記環状部とを前記軸線方向に離間した状態で互いに繋いだ柱部と、を有している。
第5の態様のホースジョイントでは、筒状フィルタの底壁を形成する底壁部と、筒状フィルタの開口を形成する環状部と、前記底壁部と前記環状部とを前記軸線方向に離間した状態で互いに繋いだ柱部とを有する枠部材によって、網目状のフィルタ部材が支持されるので、流体通過の妨げを抑制しつつフィルタ部材を良好に支持することができる。
本発明の第6の態様のホースジョイントは、第4又は第5の態様において、前記収容部及び前記筒状フィルタは、前記流体の上流側から下流側に向けて漸次大径となるように形成されており、前記筒状フィルタは、前記筒状フィルタの開口が前記流体の下流側を向く姿勢で配置されている。
第6の態様のホースジョイントでは、ハウジングの収容部及び筒状フィルタは、流体の上流側から下流側に向けて漸次大径となるように形成されているので、流体が筒状フィルタの周壁すなわち網目状のフィルタ部材を通過する際に、流体の流れを極端に阻害しないようにすることができる。
本発明の第7の態様のホースジョイントは、第3の態様又は第3の態様を引用する第4〜第6の態様の何れか1つの態様において、前記筒状フィルタは、有底の筒状に形成され、前記筒状フィルタの開口が前記第2接続部側を向く姿勢で前記収容部内に収容されており、前記第2ハウジングは、前記筒状フィルタを前記第2ハウジングに対して径方向に位置決めする位置決め部を有しており、前記第2接続部における前記収容部内への開口は、前記筒状フィルタの軸線方向から見て前記筒状フィルタの内側に配置されている。
第7の態様のホースジョイントでは、筒状フィルタは、有底の筒状に形成され、その開口が第2ハウジングの第2接続部側を向く姿勢で第1ハウジングの収容部内に収容されており、第2接続部における収容部内への開口は、筒状フィルタの軸線方向から見て筒状フィルタの内側に配置されている。これにより、筒状フィルタの内側と第2接続部との連通状態が確保されている。また、第2ハウジングは、筒状フィルタを第2ハウジングに対して径方向に位置決めする位置決め部を有している。これにより、本ホースジョイントの製造時に、第2接続部の上記開口と筒状フィルタとが径方向にずれた状態で第1ハウジングと第2ハウジングとが組付けられてしまうことを防止できる。
本発明の第8の態様のホースジョイントは、第3の態様、第3の態様を引用する第4〜第6の態様の何れか1つの態様、又は第7の態様において、前記筒状フィルタは、有底の筒状に形成され、底壁が前記第1接続部側を向く姿勢で前記収容部内に収容されており、前記第1接続部における前記収容部内への開口は、前記底壁に対して間隔をあけて対向している。
第8の態様のホースジョイントでは、有底の筒状に形成された筒状フィルタは、底壁が第1ハウジングの第1接続部側を向く姿勢で収容部内に収容されているが、第1接続部における収容部内への開口は、上記の底壁に対して間隔をあけて対向している。これにより、第1接続部からの収容部内への流体の流入が筒状フィルタの底壁によって著しく妨げられてしまうことを防止できる。
本発明の第9の態様のホースジョイントは、第8の態様において、前記筒状フィルタは、前記底壁から突出し、前記第1接続部における前記収容部内への開口の縁部に突き当てられる突起部を有している。
第9の態様のホースジョイントでは、筒状フィルタの底壁から突出した突起部が、第1ハウジングの第1接続部における収容部内への開口の縁部に突き当てられる。これにより、第1接続部における収容部内への開口を、筒状フィルタの底壁に対して間隔をあけて対向させることができる。しかも、上記の突起部によって、ハウジングに対する筒状フィルタの軸線方向の変位を制限することができる。
本発明の第10の態様の車両用ウォッシャ装置は、車両に搭載され、洗浄液を貯留するタンクと、該タンクに組み付けられて前記タンク内の洗浄液を吐出口から吐出するポンプと、車両の外側に取り付けられたウォッシャノズルと、前記吐出口に一端部が接続された上流側のホースと、前記ウォッシャノズルに一端部が接続された下流側のホースと、前記上流側のホースの他端部が上流側の前記接続部に接続され、前記下流側のホースの他端部が下流側の前記接続部に接続された第1〜第9の態様の何れか1つの態様のホースジョイントと、を備えている。
第10の態様の車両用ウォッシャ装置では、タンク内の洗浄液がポンプの吐出口から吐出され、上流側のホースを通ってホースジョイントへと流れると共に、下流側のホースを通ってウォッシャノズルへと流れ、当該ウォッシャノズルから噴射される。上記のホースジョイントは、第1〜第9の態様の何れか1つの態様のホースジョイントであるため、前述した作用効果が得られる。
本発明の実施形態に係る車両用ウォッシャ装置が適用された車両の斜視図である。 本発明の実施形態に係る車両用ウォッシャ装置のブロック図である。 本発明の実施形態に係るホースジョイントの側面図である。 図3のF4−F4線に沿った切断面を示す断面図である。 本発明の実施形態に係るホースジョイントの分解斜視図である。 筒状フィルタの側面図である。 図6の一部を拡大して示す側面図である。 ホースジョイントの一部を破断した状態で示す斜視図である。 枠部材の斜視図である。 枠部材の斜視図である。 枠部材の斜視図である。 枠部材の斜視図である。 枠部材の側面図である。 図13のF14−F14線に沿った切断面を示す断面図である。 図4に示される断面を斜めから見た断面図である。 本発明の実施形態に係るホースジョイントの変形例を示す図4の一部に対応した図である。
以下、図面を用いて本発明の実施形態に係る車両用ウォッシャ装置10及びホースジョイント30について説明する。なお、各図においては、図面を見易くする関係から、一部の符号を省略している場合がある。また、各図においては、説明の都合上、図面の縮尺を適宜変更している。
(構成)
図1及び図2に示されるように、本発明の実施形態に係る車両用ウォッシャ装置10は、タンクにポンプが取付けられたタンク&ポンプアッセンブリ12と、一対のフロントノズル14、16と、リヤノズル18と、ウォッシャノズルとしてのバックカメラノズル20と、フロントホース22と、上流側のホースとしてのリヤホース24と、下流側のホースとしてのカメラホース26と、ホースジョイント30(図3〜図5参照)と、を備えている。先ず、車両用ウォッシャ装置10の全体構成について説明し、その後に本実施形態の要部であるホースジョイント30について詳細に説明する。
(車両用ウォッシャ装置の全体構成)
タンク&ポンプアッセンブリ12は、車両Vのエンジンルーム等に搭載されており、タンクとしてのウォッシャタンク内に充填された洗浄液を、ポンプとしてのウォッシャポンプの吐出口13から吐出する構成になっている。フロントノズル14、16は、車両Vの外側で図示しないウインドシールドガラスの周辺部(ここでは図示しないボンネットの後端部)に取り付けられており、リヤノズル18は、車両の外側でリヤガラスRGの周辺部(ここではリヤドアRDの上端部)に取り付けられている。バックカメラノズル20は、車両の外側でバックカメラ28の周辺部(ここではバックカメラ28の取付ブラケットに一体的)に取り付けられている。
フロントホース22の一端部は、ウォッシャポンプの吐出口13に接続されており、フロントホース22の他端部は、二股に分岐されてフロントノズル14、16にそれぞれ接続されている。リヤホース24の一端部は、ウォッシャポンプの吐出口13に接続されており、リヤホース24の他端部は、ホースジョイント30に接続されている。このホースジョイント30には、カメラホース26の一端部が接続されており、カメラホース26の他端部は、バックカメラノズル20に接続されている。また、リヤホース24の他端側には、分岐部24Aが設けられており、当該分岐部24Aの先端部がリヤノズル18に接続されている。
車室内に設けられた図示しないフロントウォッシャスイッチが操作されると、タンク&ポンプアッセンブリ12のウォッシャポンプによりウォッシャタンク内の洗浄液がフロントホース22を介してフロントノズル14、16へ供給され、フロントノズル14、16からウインドシールドガラスへ向けて噴射される構成になっている。
また、車室内に設けられた図示しないリヤウォッシャスイッチが操作されると、ウォッシャポンプによりウォッシャタンク内の洗浄液がリヤホース24を介してリヤノズル18及びバックカメラノズル20へ供給され、リヤノズル18からリヤガラスへ向けて噴射されると共に、バックカメラノズル20からバックカメラ28の撮像面に向けて噴出される構成になっている。上記のように、バックカメラノズル20に供給される洗浄液は、ホースジョイント30を通過する際に、当該ホースジョイント30に設けられた筒状フィルタ56(図4〜図7参照)によって異物を除去される構成になっている。
(ホースジョイントの構成)
図3〜図5に示されるように、ホースジョイント30は、ハウジング32と、筒状フィルタ56とによって構成されている。ハウジング32は、第1ハウジング34と第2ハウジング46とが互いに固着されて構成されている。第1ハウジング34及び第2ハウジング46は、例えば樹脂の射出成形によって製造されたものである。
第1ハウジング34は、筒状に形成された収容部36と、収容部36よりも小径な筒状に形成されて収容部36内に連通された第1接続部40とを有している。収容部36は、一端に開口部38が形成された有底の筒状に形成されており、開口部38側へ向けて漸次開口面積が拡大するように、より詳しくは大径となるように形成されている。上記の開口部38は、本発明における「一端開口部」に相当する。第1接続部40は、収容部36の底壁に一体に接続されており、収容部36内に開口して連通する開口42を有している。
第2ハウジング46は、収容部36の開口部38を閉塞した閉塞部48と、収容部36よりも小径な筒状に形成されて収容部36内に連通された第2接続部52とを有している。閉塞部48は、収容部36の開口部38と対応する形状で、開口部38と同心の略円盤状に形成されており、収容部36の開口部38に嵌め込まれている。この閉塞部48における収容部36側の面には、収容部36とは反対側へ凹んだ位置決め凹部50が形成されている。この位置決め凹部50は、閉塞部48の軸線方向から見て円形状に形成されている。第2接続部52は、閉塞部48に一体に接続されており、収容部36とは反対側へ延びている。この第2接続部52は、収容部36内に開口して連通する開口54を有している。
収容部36の開口部38と閉塞部48とは、例えば超音波溶着等の手段によって全周にわたって互いに溶着されている(図4に示す溶着部W参照)。これにより、第1ハウジング34と第2ハウジング46とが固着されて一体化し、ハウジング32が形成されている。このハウジング32では、筒状に形成された収容部36の軸線方向両側にそれぞれ接続部(第1接続部40及び第2接続部52)が設けられており、収容部36と第1接続部40と第2接続部52とが同心状に、言い換えれば収容部36の軸線方向(長手方向)に並んで配置されている。第1接続部40には、上流側のホースであるリヤホース24が接続され、第2接続部52には、下流側のホースであるカメラホース26が接続される。これにより、収容部36内を洗浄液(流体)が通過する構成になっている。
筒状フィルタ56は、有底の筒状に形成されて収容部36内に同軸状に収容されており、洗浄液に混入した異物が収容部36内を通過することを阻止する構成になっている。この筒状フィルタ56は、図4〜図7に示されるように、筒状フィルタ56の周壁を形成する網目状のフィルタ部材としてのフィルタメッシュ58と、筒状フィルタ56の底壁を形成し且つフィルタメッシュ58を支持する枠部材(フレーム部材)60とを有している。なお、上記の「同軸状」には、収容部36の軸線と筒状フィルタ56の軸線とが完全に一致する場合の他、収容部36の軸線と筒状フィルタ56の軸線とが平行又は略平行にずれて配置される場合が含まれる。
枠部材60は、例えば樹脂の射出成形によって製造されたものであり、図9〜図14に示されるように、筒状フィルタ56の底壁(天板)を形成する底壁部(天板部)62と、筒状フィルタ56の開口を形成する環状部64と、底壁部62と環状部64とを軸線方向に離間した状態で互いに繋いだ一対の柱部66と、一対の柱部66とは反対側へ向けて底壁部62から突出した一対の突起部68とを有している。底壁部62は、円柱状に形成されており、環状部64は、底壁部62さらには第2接続部52の開口54よりも十分に大径なリング状(円筒状)に形成されている。底壁部62と環状部64とは、軸線方向に離れて配置されているが、底壁部62の軸線と環状部64の軸線とが一致している。
一対の柱部66は、筒状フィルタ56の軸線方向を長手方向とし且つ筒状フィルタ56の径方向を板厚方向とする長尺の板状をなしており、筒状フィルタ56の径方向に互いに対向して配置されている。一対の柱部66の一端部は、底壁部62における環状部64側の端面に一体に接続されており、一対の柱部66の他端部は、環状部64の内周面に一体に接続されている。これら一対の柱部66は、筒状フィルタ56の軸線方向から見た場合に、底壁部62及び環状部64と同心状に湾曲している。
一対の突起部68は、筒状フィルタ56の軸線方向を軸線方向とする円柱状をなしており、底壁部62の外周側から突出されている。一対の突起部68の直径は、底壁部62の直径と比較して十分に小さく設定されている。一対の突起部68は、一対の柱部66に対してそれぞれ筒状フィルタ56の軸線方向に並ぶように配置されており、一対の突起部68と一対の柱部66とは、筒状フィルタ56の周方向における位置が一致するように配置されている。すなわち、一対の突起部68は、一対の柱部66が底壁部62から延出されるように形成されている。
フィルタメッシュ58は、樹脂又は金属によって網目状に形成されたメッシュシートによって構成されている。このフィルタメッシュ58は、枠部材60の環状部64と底壁部62との間を筒状に取り巻くように配置されており、一対の柱部66に対して筒状フィルタ56の径方向外側から接している。このフィルタメッシュ58は、底壁部62、環状部64及び一対の柱部66に対して熱溶着等の手段で固着されており、環状部64側へ向けて漸次大径となる筒状に保持されている。
上記構成の筒状フィルタ56は、その底壁(底壁部62)が第1接続部40側を向き、その開口(環状部64)が第2接続部52側を向く姿勢で収容部36内に収容されている。この収容状態では、第1ハウジング34と第2ハウジング46とによって筒状フィルタ56の軸線方向の変位が制限されるように構成されている。具体的には、筒状フィルタ56の枠部材60に設けられた一対の突起部68が収容部36の底面に突き当てられると共に、枠部材60に設けられた環状部64が第2ハウジング46の閉塞部48に突き当てられている。これにより、ハウジング32に対する筒状フィルタ56の軸線方向の変位が制限されている。
なお、上記の「制限」は、筒状フィルタ56が第1ハウジング34と第2ハウジング46とによって挟持される場合、すなわちハウジング32に対する筒状フィルタ56の軸線方向の変位が完全に規制される場合の他、筒状フィルタ56がハウジング32に対して軸線方向の変位を一定の範囲で僅かに許容される場合が含まれる。
図4及び図8に示されるように、上記一対の突起部68は、第1接続部40における収容部36内への開口42を避けてオフセットして配置され、開口42の縁部(収容部36の底面)に突き当てられる構成になっている。また、このように一対の突起部68が開口42の縁部に突き当てられることにより、開口42と底壁部62とが収容部36の軸線方向に一定の間隔をあけて対向するようになっている。
また、筒状フィルタ56は、第2ハウジング46の閉塞部48に形成された位置決め凹部50に環状部64が嵌合することで、第2ハウジング46に対して径方向に位置決めされている。そして、第2接続部52における収容部36内への開口54が、筒状フィルタ56の軸線方向から見て筒状フィルタ56の内側(フィルタメッシュ58の内側)に配置されている。つまり、第2接続部52の上記開口54は、筒状フィルタ56の内側に開口している。
上記構成のホースジョイント30では、リヤホース24内を流れる洗浄液が、第1接続部40内を通って収容部36内に流入する(図15の矢印F参照)。この際、洗浄液は、第1接続部40における収容部36内への開口42と筒状フィルタ56の底壁部62との間を通って収容部36内に流入する。収容部36内に流入した洗浄液は、筒状フィルタ56の周壁を構成するフィルタメッシュ58を通過して筒状フィルタ56の内側に流入する。筒状フィルタ56の内側に流入した洗浄液は、第2接続部52における収容部36内への開口54から第2接続部52内に流入し、カメラホース26内を通ってバックカメラノズル20へと供給される。このホースジョイント30では、図3及び図15に示されるように、収容部36及び筒状フィルタ56は、洗浄液の上流側から下流側に向けて漸次大径となるように形成されており、筒状フィルタ56は、環状部64(開口)が洗浄液の下流側を向く姿勢で配置されている。なお、筒状フィルタ56の周面と収容部36の内周面との間隔は軸線方向において大部分が略一定の間隔を有している。
(作用及び効果)
次に、本実施形態の作用及び効果について説明する。
本実施形態に係るホースジョイント30では、ハウジング32は、筒状に形成された収容部36の軸線方向両側に第1接続部40及び第2接続部52が設けられており、各第1接続部40にリヤホース24が接続されると共に、第2接続部52にカメラホース26が接続され、収容部36内を洗浄液が通過する。このハウジング32の収容部36内には、筒状に形成された筒状フィルタ56が同軸状に収容されている。この筒状フィルタ56は、洗浄液に混入した異物が収容部36内を通過することを阻止する。このホースジョイント30では、上記のようにハウジング32の収容部36内に筒状フィルタ56が収容されているので、リヤホース24及びカメラホース26が接続されるまでの取扱いの際や、リヤホース24及びカメラホース26が接続される際に、筒状フィルタ56が損傷したり変形したりすることを防止できる。
しかも、本実施形態では、互いに固着された第1ハウジング34と第2ハウジング46とによって、筒状フィルタ56がハウジング32に対する軸線方向の変位を制限されている。これにより、洗浄液の通過による筒状フィルタ56のガタツキを防止又は抑制できるので、当該ガタツキに起因する異音の発生を防止又は抑制できる。
また、本実施形態では、第1ハウジング34は、筒状に形成された収容部36と、収容部36内に連通された第1接続部40とを有しており、第2ハウジング46は、収容部36の開口部38を閉塞した閉塞部48と、収容部36内に連通された第2接続部52とを有している。このため、ホースジョイント30の製造時には、第1ハウジング34の収容部36内に筒状フィルタ56を収容(挿入)し、第2ハウジング46の閉塞部48によって収容部36の開口部38を閉塞し、第1ハウジング34と第2ハウジング46とを互いに固着する。これにより、収容部36内への筒状フィルタ56の収容作業を容易に行うことができる。
さらに、本実施形態では、筒状フィルタ56は、有底の筒状に形成されており、当該筒状フィルタ56の周壁を形成する網目状のフィルタメッシュ58と、当該筒状フィルタ56の底壁(底壁部62)を形成し且つフィルタメッシュ58を支持する枠部材60とを有している。このように、筒状フィルタ56の周壁が網目状のフィルタメッシュ58によって形成されているので、洗浄液が通過可能な網目状のフィルタメッシュ58の面積を、ホースジョイント30の径方向の寸法拡大を抑制しつつ拡大することができる。その結果、比較的スリムなホースジョイント30を提供することができる。
また、本実施形態では、上記の枠部材60は、筒状フィルタ56の底壁を形成する底壁部62と、筒状フィルタ56の開口を形成する環状部64と、底壁部62と環状部64とを軸線方向に離間した状態で互いに繋いだ一対の柱部66とを有している。これらの環状部64、底壁部62及び一対の柱部66によってフィルタメッシュ58が支持されるので、洗浄液通過の妨げを抑制しつつフィルタメッシュ58を良好に支持することができる。
また、本実施形態では、収容部36及び筒状フィルタ56は、洗浄液の上流側から下流側に向けて漸次大径となるように形成されており、筒状フィルタ56は、環状部64(開口)が洗浄液の下流側を向く姿勢で配置されている。このように構成されているので、洗浄液が筒状フィルタ56の周壁すなわち網目状のフィルタメッシュ58を通過する際に、洗浄液の流れを極端に阻害しないようにすることができる。つまり、フィルタメッシュ58の面積が下流側へ向かうに従い大きくなるため、フィルタメッシュ58の下流側に異物が付着した状態でも洗浄液の流れが阻害され難くなる。
また、洗浄液の上流側から下流側に向けて第1ハウジング34の外径が漸次大径となるように構成されているので、ホースジョイント30の外観から、上流側の第1接続部40と下流側の第2接続部52とを識別し易くなる。その結果、第1接続部40及び第2接続部52に対するリヤホース24及びカメラホース26の誤組付けを防止し易くなる。
さらに、本実施形態では、筒状フィルタ56は、有底の筒状に形成され、開口(環状部64)が第2ハウジング46の第2接続部52側を向く姿勢で第1ハウジング34の収容部36内に収容されており、第2接続部52は、収容部36内への開口54が、筒状フィルタ56の軸線方向から見て筒状フィルタ56の内側に配置されている。これにより、筒状フィルタ56の内側と第2接続部52との連通状態が確保されている。また、第2ハウジング46は、筒状フィルタ56を第2ハウジング46に対して径方向に位置決めする位置決め凹部50を有している。これにより、本ホースジョイント30の製造時に、第2接続部52の開口54と筒状フィルタ56とが径方向にずれた状態で第1ハウジング34と第2ハウジング46とが組付けられてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、有底の筒状に形成された筒状フィルタ56は、底壁(底壁部62)が第1ハウジング34の第1接続部40側を向く姿勢で収容部36内に収容されているが、第1接続部40における収容部36内への開口42は、底壁部62に対して間隔をあけて対向している。これにより、第1接続部40からの収容部36内への洗浄液の流入が筒状フィルタ56の底壁部62によって著しく妨げられてしまうことを防止できる。
また、本実施形態では、筒状フィルタ56は、枠部材60の底壁部62から突出し、第1接続部40における収容部36内への開口42の縁部に突き当てられる一対の突起部68を有している。これにより、第1接続部40における収容部36内への開口42を、筒状フィルタ56の底壁部62に対して間隔をあけて対向させることができる。これらの突起部68は、底壁部62よりも十分に小径に(細く)形成されており、流路抵抗の増加を抑制することができるので、ウォッシャポンプの圧力損失を少なくすることができる。
しかも、上記の突起部68によってハウジング32に対する筒状フィルタ56の軸線方向の変位を制限することができるので、当該変位を制限するための構成によって製造コストが増加しないようにすることができる。つまり、比較例として、筒状フィルタ56が突起部68を有しない構成であっても、例えば筒状フィルタ56の環状部64を熱溶着等の手段で第2ハウジング46の閉塞部48に固着すれば、上記の変位を制限(規制)することができる。しかしながらその場合、製造工数が増えるため、製造コストが増加する原因となる。また、上記の比較例において、上記の固着を省略すると、洗浄液の通過により筒状フィルタ56にガタツキが発生するため、当該ガタツキに起因する異音の発生が問題となるが、本実施形態ではこれらの問題を回避することができる。
また、本実施形態では、一対の突起部68は、一対の柱部66に対してそれぞれ筒状フィルタ56の軸線方向に並ぶように配置されている。これにより、収容部36の底面から一対の突起部68に加わる荷重を一対の柱部66で受けることができるので、当該荷重によってフィルタメッシュ58の網目がほつれることを防止できる。つまり、図7に二点鎖線で示される位置に突起部68が形成されている場合、突起部68に加わる荷重によって底壁部62が一対の柱部66を支点として傾くなどにより、フィルタメッシュ58に対して負荷が加わることになるが、本実施形態ではこれを回避することができる。
なお、上記実施形態では、筒状フィルタ56が一対の突起部68を有する構成にしたが、これに限らず、突起部の数は1つ又は3つ以上であってもよい。
また、上記実施形態では、筒状フィルタ56に一対の突起部68を設けることで、筒状フィルタ56がハウジング32に対する軸線方向の変位を制限される構成にしたが、これに限るものではない。例えば、図16に示される変形例のように、筒状フィルタ56の環状部64に対して閉塞部48とは反対側から当接する当接部37を収容部36の開口側に形成することで、筒状フィルタ56がハウジング32に対する軸線方向の変位を制限してもよい。
また、上記実施形態では、収容部36及び筒状フィルタ56が、洗浄液(流体)の上流側から下流側に向けて漸次大径となるように形成された構成にしたが、これに限るものではない。すなわち、収容部及び筒状フィルタが、流体の上流側から下流側に向けて漸次小径となるように形成された構成にしてもよいし、流体の上流側から下流側に向けて一定の直径となるように形成された構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、枠部材60が底壁部62と環状部64と一対の柱部66とを有する構成にしたが、これに限らず、枠部材の構成は適宜変更可能である。例えば枠部材に3つ以上の柱部が設けられた構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、第1ハウジング34が収容部36と第1接続部40とを有し、第2ハウジング46が閉塞部48と第2接続部52とを有する構成にしたが、これに限るものではない。例えば、第1ハウジングに設けられた有底筒状の第1収容部と、第2ハウジングに設けられた有底筒状の第2収容部とが互いに開口部を付き合わせた状態で固着され、上記第1収容部と第2収容部とによって構成された収容部内に筒状フィルタが収容される構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、互いに固着される第1ハウジング34と第2ハウジング46とによって、ハウジング32に対する筒状フィルタ56の軸線方向の変位が制限される構成にしたが、これに限るものではない。例えば第2ハウジング46の閉塞部48に形成した複数の係止爪を筒状フィルタ56の環状部64に引っ掛けて、筒状フィルタ56を第2ハウジング46に拘束する構成にしてもよい。
また、上記実施形態では、バックカメラノズル20への洗浄液の供給経路にホースジョイント30が設けられた構成にしたが、これに限らず、フロントノズル14、16又はリヤノズル18への洗浄液の供給経路にホースジョイント30が設けられた構成にしてもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が上記実施形態に限定されないことは勿論である。
10・・・車両用ウォッシャ装置、12・・・タンク&ポンプアッセンブリ、13・・・吐出口、20・・・バックカメラノズル(ウォッシャノズル)、24・・・リヤホース(上流側のホース)、26・・・カメラホース(下流側のホース)、30・・・ホースジョイント、32・・・ハウジング、34・・・第1ハウジング、36・・・収容部、38・・・開口部、40・・・第1接続部、42・・・開口、46・・・第2ハウジング、48・・・閉塞部、50・・・位置決め凹部(位置決め部)、52・・・第2接続部、54・・・開口、56・・・筒状フィルタ、58・・・フィルタメッシュ(フィルタ部材)、60・・・枠部材、62・・・底壁部、64・・・環状部、66・・・柱部、68・・・突起部、V・・・車両

Claims (10)

  1. 筒状に形成された収容部の軸線方向両側にそれぞれ接続部が設けられ、各前記接続部にそれぞれホースが接続され、前記収容部内を流体が通過するハウジングと、
    筒状に形成されて前記収容部内に同軸状に収容され、前記流体に混入した異物が前記収容部内を通過することを阻止する筒状フィルタと、
    を備えたホースジョイント。
  2. 前記ハウジングは、第1ハウジングと第2ハウジングとが互いに固着されて構成され、
    前記筒状フィルタは、前記第1ハウジングと前記第2ハウジングとによって前記軸線方向の変位を制限されている請求項1に記載のホースジョイント。
  3. 前記第1ハウジングは、前記収容部と、前記収容部内に連通された前記接続部としての第1接続部とを有しており、
    前記第2ハウジングは、前記収容部の一端開口部を閉塞した閉塞部と、前記収容部内に連通された前記接続部としての第2接続部とを有している請求項2に記載のホースジョイント。
  4. 前記筒状フィルタは、有底の筒状に形成されており、当該筒状フィルタの周壁を形成する網目状のフィルタ部材と、当該筒状フィルタの底壁を形成し且つ前記フィルタ部材を支持する枠部材とを有している請求項1〜請求項3の何れか1項に記載のホースジョイント。
  5. 前記枠部材は、前記筒状フィルタの前記底壁を形成する底壁部と、前記筒状フィルタの開口を形成する環状部と、前記底壁部と前記環状部とを前記軸線方向に離間した状態で互いに繋いだ柱部と、を有している請求項4に記載のホースジョイント。
  6. 前記収容部及び前記筒状フィルタは、前記流体の上流側から下流側に向けて漸次大径となるように形成されており、前記筒状フィルタは、前記筒状フィルタの開口が前記流体の下流側を向く姿勢で配置されている請求項4又は請求項5に記載のホースジョイント。
  7. 前記筒状フィルタは、有底の筒状に形成され、前記筒状フィルタの開口が前記第2接続部側を向く姿勢で前記収容部内に収容されており、
    前記第2ハウジングは、前記筒状フィルタを前記第2ハウジングに対して径方向に位置決めする位置決め部を有しており、
    前記第2接続部における前記収容部内への開口は、前記筒状フィルタの軸線方向から見て前記筒状フィルタの内側に配置されている請求項3又は請求項3を引用する請求項4〜請求項6の何れか1項に記載のホースジョイント。
  8. 前記筒状フィルタは、有底の筒状に形成され、底壁が前記第1接続部側を向く姿勢で前記収容部内に収容されており、
    前記第1接続部における前記収容部内への開口は、前記底壁に対して間隔をあけて対向している請求項3、請求項3を引用する請求項4〜請求項6の何れか1項、又は請求項7に記載のホースジョイント。
  9. 前記筒状フィルタは、前記底壁から突出し、前記第1接続部における前記収容部内への開口の縁部に突き当てられる突起部を有している請求項8に記載のホースジョイント。
  10. 車両に搭載され、洗浄液を貯留するタンクと、
    該タンクに組み付けられて前記タンク内の洗浄液を吐出口から吐出するポンプと、
    車両の外側に取り付けられたウォッシャノズルと、
    前記吐出口に一端部が接続された上流側のホースと、
    前記ウォッシャノズルに一端部が接続された下流側のホースと、
    前記上流側のホースの他端部が上流側の前記接続部に接続され、前記下流側のホースの他端部が下流側の前記接続部に接続された請求項1〜請求項9の何れか1項に記載のホースジョイントと、
    を備えた車両用ウォッシャ装置。
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