JP2020133590A - 過給機付きエンジンのegr装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】冷間時に吸気通路にてEGRガスによる凝縮水の発生を抑制し、EGRガスのエンジンへの還流を早期に開始すること。【解決手段】過給機付きエンジンのEGR装置は、吸気通路2における吸気を昇圧させるコンプレッサ5aを含む過給機5と、エンジン1から排気通路3へ排出される排気の一部をEGRガスとしてエンジン1へ還流させるEGR通路22と、EGR通路22のEGRガス流量を調節するEGR弁23とを備える。EGR通路22は、EGR入口22aが排気通路3に連通し、EGR出口22bがコンプレッサ5aより上流の吸気通路2に連通する。吸気通路2には、コンプレッサ5aにより過給された過給気の一部を、EGR通路22から吸気通路2へ流れるEGRガスに合流させるために、コンプレッサ5aより下流からコンプレッサ5aより上流へ戻す過給気戻し通路31が設けられる。【選択図】図1

Description

この明細書に開示される技術は、過給機を備えたエンジンに設けられる低圧ループ式のEGR装置に係り、凝縮水の発生に対処するように構成した過給機付きエンジンのEGR装置に関する。
従来、この種の技術として、例えば、下記の特許文献1に記載される技術が知られている。この技術は、過給機を備えたエンジンに設けられる低圧ループ式のEGR装置を備える。このEGR装置は、エンジンから排気通路へ排出される排気ガスの一部をEGRガスとして過給機のコンプレッサより上流の吸気通路へ流すためのEGR通路と、EGR通路を流れるEGRガスの流量を調節するためのEGRバルブ(EGR弁)と、コンプレッサより下流の吸気通路と、EGR弁の直下のEGR通路とを接続する吸気バイパス通路と、吸気通路を流れる吸気の流路の形態を、コンプレッサを通過した吸気が吸気通路を通ってそのままエンジンに流入する第1流路形態と、EGR弁が閉じている状態においてコンプレッサを通過した吸気の一部が吸気バイパス通路及びEGR通路を通ってコンプレッサより上流の吸気通路に還流する第2流路形態との間で選択可能な流路切替手段とを備える。この技術によれば、冷間時に第2流路形態を選択することで、コンプレッサにより昇温された吸気の一部が吸気バイパス通路を介してEGR通路に流入し、EGR弁に触れながらEGR通路を流れる。その結果、吸気の熱によってEGR弁が加熱され、EGR弁での凝縮水の発生を抑制したり、発生した凝縮水を乾燥させ除去したりすることができる。これにより、EGR弁周りに凝縮水が存在しない状態でのEGRガスの導入を早期に開始できるようになっている。
特開2015−178775号公報
ところが、特許文献1に記載の技術では、第2流路形態を選択している間は、EGR弁を開弁することができず、その分だけEGRガスを吸気通路へ早期に導入することができなかった。また、上記技術では、第1流路形態に切り替え、EGR弁を開弁した後に、EGR通路から吸気通路へ流れるEGRガスによってコンプレッサより上流の吸気通路にて凝縮水が発生するおそれがあった。
この開示技術は、上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、冷間時に吸気通路にてEGRガスによる凝縮水の発生を抑制し、EGRガスのエンジンへの還流を早期に開始することを可能とした過給機付きエンジンのEGR装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の技術は、エンジンの吸気通路における吸気を昇圧させるためのコンプレッサを含む過給機と、エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとしてエンジンへ還流させるために吸気通路へ流すEGR通路と、EGR通路は、そのEGR入口が排気通路に連通し、そのEGR出口がコンプレッサより上流の吸気通路に連通することと、EGR通路におけるEGRガスの流量を調節するためのEGR弁とを備えた過給機付きエンジンのEGR装置において、吸気通路にてコンプレッサにより過給された過給気の一部を、EGR通路から吸気通路へ流れるEGRガスに合流させるために、コンプレッサより下流の吸気通路からコンプレッサより上流の吸気通路へ戻すための過給気戻し通路を備えたことを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、冷間時に吸気通路へEGR通路を通じてEGRガスを流しても、コンプレッサにより過給された高温の過給気の一部が、過給気戻し通路を通じてコンプレッサより上流の吸気通路へ戻されてEGRガスと合流し混合されるので、低温の吸気(新気)と水分を多く含むEGRガスが直接混合することがない。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の技術は、請求項1に記載の技術において、 過給気戻し通路は、EGR出口の近傍にてEGR通路の外周を内包するように設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1に記載の技術の作用に加え、EGR出口の近傍にてEGR通路の外周が過給気戻し通路に内包されるので、その部分のEGR通路が高温の過給気により暖められ、EGR通路によるEGRガスの冷却作用がなくなる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の技術は、請求項2に記載の技術において、過給気戻し通路は、EGR出口を内包するように設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項2に記載の技術の作用に加え、EGR出口が過給気戻し通路により内包されるので、EGR出口から流れ出るEGRガスが高温の過給気と混合し、その混合ガスの水分率が低下し露点が低下する。
上記目的を達成するために、請求項4に記載の技術は、請求項1又は2に記載の技術において、過給気戻し通路は、EGR出口が吸気通路に連通する位置より上流の吸気通路へ過給気を戻すように設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1又は2に記載の技術の作用に加え、EGR出口が吸気通路に連通する位置より上流の吸気通路へ過給気戻し通路から過給気が戻されるので、低温の吸気(新気)が水分が少なく露点の低い過給気と混合し暖められた後、EGRガスに合流する。
上記目的を達成するために、請求項5に記載の技術は、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術において、過給気戻し通路は、吸気通路に連通する戻し出口を含み、戻し出口又はその近傍には、過給気に乱流を生じさせるための格子構造又はスリット構造が設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術の作用に加え、過給気戻し通路の戻し出口又はその近傍に格子構造又はスリット構造が設けられるので、戻し出口から吸気通路へ流れ出る過給気に乱流が生じ、過給気と吸気(新気)との混合が促進され、過給気とEGRガスとの混合とEGRガスの希釈が促進される。また、過給気戻し通路の中で凝縮水が氷結し、その氷塊が吸気通路へ流れようとしても、その氷塊が格子構造又はスリット構造により捕捉又は破砕される。
上記目的を達成するために、請求項6に記載の技術は、請求項1乃至5のいずれかに記載の技術において、過給気戻し通路には、凝縮水を滞留させるための水溜部が設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の技術の作用に加え、過給気戻し通路に水溜部が設けられるので、同通路の中で発生した凝縮水が水溜部に滞留し、その凝縮水が高温の過給気により乾燥する。
上記目的を達成するために、請求項7に記載の技術は、請求項1乃至6のいずれかに記載の技術において、過給気戻し通路には、過給気の戻し流量を調節するための過給気戻し弁が設けられ、エンジンの運転状態及びEGR弁の動作状態に応じて過給気の戻し流量を調節するために少なくとも過給気戻し弁を制御するための制御手段が設けられることを趣旨とする。
上記技術の構成によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の技術の作用に加え、過給気戻し通路に設けられる過給気戻し弁が、エンジンの運転状態及びEGR弁の動作状態に応じて制御されるので、エンジンの運転状態とEGR弁の動作状態によって凝縮水が発生し易い場合に適量の過給気がコンプレッサより上流の吸気通路へ戻される。
請求項1に記載の技術によれば、冷間時に吸気通路にてEGRガスによる凝縮水の発生を抑制することができ、EGRガスのエンジンへの還流を早期に開始することができる。また、低外気温の環境下でもEGRガスをエンジンへ還流することができる。
請求項2に記載の技術によれば、請求項1に記載の技術の効果に加え、冷間時に吸気通路にてEGRガスによる凝縮水の発生を更に抑制することができる。
請求項3に記載の技術によれば、請求項2に記載の技術の効果に加え、冷間時に吸気通路にてEGRガスによる凝縮水の発生を更に抑制することができる。また、冷間時に吸気通路へ流れるEGRガスを吸気(新気)に直接触れ難くすることができ、EGRガスの温度低下を抑えることができる。
請求項4に記載の技術によれば、請求項1又は2に記載の技術と同等の効果を得ることができる。
請求項5に記載の技術によれば、請求項1乃至4のいずれかに記載の技術の効果に加え、冷間時に吸気通路へ流れるEGRガスの温度低下を抑えることができ、EGRガスによる凝縮水の発生を更に抑制することができる。また、氷塊が吸気通路及びコンプレッサへ流れることを防止することができる。
請求項6に記載の技術によれば、請求項1乃至5のいずれかに記載の技術の効果に加え、過給気戻し通路にて発生した凝縮水が吸気通路及びコンプレッサへ流れることを防止することができる。
請求項7に記載の技術によれば、請求項1乃至6のいずれかに記載の技術の効果に加え、冷間時に吸気通路にてEGRガスによる凝縮水の発生を効果的に抑制することができる。
第1実施形態に係り、自動車に搭載されたガソリンエンジンシステム(エンジンシステム)を示す概略構成図。 第1実施形態に係り、過給気戻し通路が設けられる吸気通路の一部を示す概略図。 第1実施形態に係り、出口部材を示す平面図。 第1実施形態に係り、過給気戻し制御の内容の一例を示すフローチャート。 第1実施形態に係り、過給気戻し制御に伴う各種パラメータの変化の一例を示すタイムチャート。 第1実施形態に係り、過給気戻し制御に伴う各種パラメータの変化の一例を示すタイムチャート。 第1実施形態に係り、過給気戻し制御に伴う各種パラメータの変化の一例を示すタイムチャート。 第1実施形態に係り、過給気戻し制御に伴う各種パラメータの変化の一例を示すタイムチャート。 第1実施形態に係り、過給気戻し制御に伴う各種パラメータの変化の一例を示すタイムチャート。 第2実施形態に係り、過給気戻し通路及びEGR通路と吸気通路との接続関係を示す断面図。 第2実施形態に係り、従前のEGR通路と吸気通路との接続関係を示す断面図。 第3実施形態に係り、過給気戻し通路及びEGR通路と吸気通路との接続関係を示す断面図。 第4実施形態に係り、出口部材を示す平面図。 第4実施形態に係り、出口部材を示す図13のA−A線断面図。 第5実施形態に係り、エンジンシステムを示す図1に準ずる概略構成図。 第6実施形態に係り、エンジンシステムを示す図1に準ずる概略構成図。
<第1実施形態>
以下、過給機付きエンジンのEGR装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第1実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
[エンジンシステムの概要について]
図1に、自動車に搭載されたガソリンエンジンシステム(以下、単に「エンジンシステム」と言う。)を概略構成図により示す。このエンジンシステムは、複数の気筒を有するガソリンエンジン(以下、単に「エンジン」と言う。)1を備える。このエンジン1は、4気筒、4サイクルのレシプロエンジンであり、ピストン及びクランクシャフト等の周知の構成を含む。エンジン1には、各気筒へ吸気(新気)を導入するための吸気通路2と、エンジン1の各気筒から排気を導出するための排気通路3が設けられる。吸気通路2と排気通路3には、排気タービン式の過給機5が設けられる。吸気通路2には、その上流側から順に吸気入口2a、エアクリーナ4、過給機5のコンプレッサ5a、電子スロットル装置6、インタークーラ7及び吸気マニホールド8が設けられる。
この実施形態では、電子スロットル装置6は、吸気マニホールド8より上流の吸気通路2に配置され、運転者のアクセル操作に応じて開閉駆動されることで、吸気通路2を流れる吸気量を調節するようになっている。この実施形態で、電子スロットル装置6は、DCモータ方式の電動弁により構成され、開閉駆動されるスロットル弁6aと、スロットル弁6aの開度(スロットル開度)TAを検出するためのスロットルセンサ41とを含む。電子スロットル装置6は、本開示技術における吸気量調節弁の一例に相当する。吸気マニホールド8は、エンジン1の直上流に配置され、吸気が導入されるサージタンク8aと、サージタンク8aに導入された吸気をエンジン1の各気筒へ分配するための複数(4つ)の分岐管8bとを含む。排気通路3には、その上流側から順に排気マニホールド9、過給機5のタービン5b及び触媒10が設けられる。触媒10は、排気を浄化するためのものであり、例えば、三元触媒により構成することができる。
過給機5は、吸気通路2における吸気を昇圧させるために設けられ、この実施形態では、吸気通路2に配置されたコンプレッサ5aと、排気通路3に配置されたタービン5bと、コンプレッサ5aとタービン5bを一体回転可能に連結する回転軸5cとを含む。タービン5bが、排気通路3を流れる排気により回転動作し、それに連動してコンプレッサ5aが回転動作することにより、吸気通路2を流れる吸気が昇圧されるようになっている。インタークーラ7は、コンプレッサ5aで昇圧された吸気を冷却するようになっている。
過給機5に隣接して排気通路3には、タービン5bを迂回する排気バイパス通路11が設けられる。この排気バイパス通路11には、電動式の開度可変なウェイストゲート弁12が設けられる。このウェイストゲート弁12により排気バイパス通路11を流れる排気が調節されることにより、タービン5bに供給される排気流量が調節され、タービン5b及びコンプレッサ5aの回転数が調節され、過給機5による過給圧が調節されるようになっている。
エンジン1には、各気筒に対応して燃料を噴射するための燃料噴射装置(図示略)が設けられる。燃料噴射装置は、燃料供給装置(図示略)から供給される燃料をエンジン1の各気筒へ噴射するように構成される。各気筒では、燃料噴射装置から噴射される燃料と吸気マニホールド8から導入される吸気とにより可燃混合気が形成される。
また、エンジン1には、各気筒に対応して点火装置(図示略)が設けられる。点火装置は、各気筒で形成される可燃混合気に点火するように構成される。各気筒内の可燃混合気は、点火装置の点火動作により爆発・燃焼し、燃焼後の排気は、各気筒から排気マニホールド9、タービン5b及び触媒10を経て外部へ排出される。このとき、各気筒でピストン(図示略)が上下運動し、クランクシャフト(図示略)が回転することにより、エンジン1に動力が得られる。
[EGR装置について]
この実施形態のエンジンシステムは、低圧ループタイプの排気還流装置(EGR装置)21を備える。このEGR装置21は、エンジン1の各気筒から排気通路3へ排出される排気の一部を排気還流ガス(EGRガス)として吸気通路2へ流してエンジン1の各気筒へ還流させるための装置である。EGR装置21は、EGRガスを排気通路3から吸気通路2へ流すための排気還流通路(EGR通路)22と、EGR通路22におけるEGRガスの流量を調節するための排気還流弁(EGR弁)23とを備える。EGR通路22は、EGR入口22aとEGR出口22bを含む。EGR入口22aは、触媒10より下流の排気通路3に連通し、EGR出口22bは、コンプレッサ5aより上流の吸気通路2に連通する。また、EGR弁23より上流のEGR通路22には、EGRガスを冷却するためのEGRクーラ24が設けられる。
この実施形態で、EGR弁23は、DCモータ方式の電動弁により構成され、開度可変に駆動される弁体23aを備える。この実施形態では、EGR弁23は、例えば、大流量、高応答及び高分解能の特性を有する二重偏心弁により構成される。
このエンジンシステムにおいて、過給機5が作動する過給域(吸気量が相対的に多くなる領域)において、EGR弁23が開弁する。これにより、排気通路3を流れる排気の一部が、EGRガスとして、EGR入口22aからEGR通路22に流入し、EGRクーラ24及びEGR弁23を経由して吸気通路2へ流れ、コンプレッサ5a、電子スロットル装置6、インタークーラ7及び吸気マニホールド8を経由してエンジン1の各気筒へ還流される。
この実施形態で、エアクリーナ4より下流であってEGR出口22bより上流の吸気通路2には、同通路2の流路面積を調節するための吸入弁28が設けられる。吸入弁28は、一例としてDCモータ方式の電動弁より構成され、開閉駆動されるバタフライ弁28aを備える。この吸入弁28は、EGR出口22bから吸気通路2へEGRガスを導入するときに、その出口22b近傍の吸気を負圧にするためにバタフライ弁28aの開度を絞るようになっている。
[過給気戻し通路について]
この実施形態では、吸気通路2にてコンプレッサ5aにより過給された吸気(過給気)の一部を、EGR通路22から吸気通路2へ流れるEGRガスに合流させるために、コンプレッサ5aより下流の吸気通路2からコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ戻すための過給気戻し通路31が設けられる。また、過給気戻し通路31には、過給気の戻し流量を調節するための過給気戻し弁32が設けられる。この過給気戻し弁32は、開度可変な電動弁により構成される。
図2に、過給気戻し通路31が設けられる吸気通路2の一部を概略図により示す。図2において、その上下は、吸気通路2と過給気戻し通路31の配置の上下と対応する。図2に示すように、過給気戻し通路31は吸気通路2とコンプレッサ5aの下側に配置され、戻し入口31aと戻し出口31bを含む。戻し入口31aは、コンプレッサ5aより下流の吸気通路2の下側にて上向きに吸気通路2に連通する。戻し出口31bは、コンプレッサ5aより上流の吸気通路2の下側にて上向きに吸気通路2に連通する。戻し出口31bの近傍には、吸気通路2へ向けてテーパ状に径を拡大させる拡径部31cが設けられる。この拡径部31cも過給気戻し通路31の一部を構成している。
この実施形態では、図1、図2に示すように、過給気戻し通路31が、EGR出口22bの近傍にて、EGR出口22bとEGR通路22の外周の一部を内包するように設けられる。また、過給気戻し通路31には、同通路31や吸気通路2で発生した凝縮水CWを滞留させるための水溜部33が設けられる。この実施形態では、過給気戻し通路31が略U字状に曲げられて吸気通路2の下側に配置されることから、水溜部33は、この略U字状をなす過給気戻し通路31の最も低い部位により構成される。
この実施形態では、過給気戻し通路31には、その戻し出口31bの近傍にて、同通路31から吸気通路2へ流れる過給気に乱流を生じさせるための格子構造34cを有する出口部材34が設けられる。図3に、その出口部材34を平面図により示す。この出口部材34は、同軸上に配置された外環枠34a及び内環枠34bと、それらの間に設けられた格子構造34cとを含む。格子構造34cは、特殊形状を有するフラクタル格子により構成される。この格子構造34cにより、そこを流れる過給気に乱流が生じるようになっている。また、過給気戻し通路31の中で氷結した凝縮水CWの塊(氷塊)が過給気と共に戻し出口31bを吸気通路2へ流れようとする場合に、その格子構造34cにより氷結した凝縮水CWが捕捉されるようになっている。ここで、出口部材34の外環枠34aは、その外周が、戻し出口31bの近傍の過給気戻し通路31の内周に嵌め込まれる。また、内環枠34bには、その内周に、EGR出口22bの近傍のEGR通路22の外周が嵌め込まれる。
[エンジンシステムの電気的構成について]
図1に示すように、このエンジンシステムには各種センサ等41〜48が設けられる。これらセンサ等41〜48は、エンジン1の運転状態を検出するための運転状態検出手段の一例に相当する。エアクリーナ4の近傍に設けられるエアフローメータ42は、エアクリーナ4から吸気通路2へ流れる吸気量Gaを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアフローメータ42は、この開示技術における吸気量検出手段の一例に相当する。電子スロットル装置6より下流のサージタンク8aに設けられる吸気圧センサ43は、同タンク8a(吸気通路2)における吸気圧力PMを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられる水温センサ44は、エンジン1の内部を流れる冷却水の温度(冷却水温度)THWを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エンジン1に設けられる回転数センサ45は、クランクシャフトの回転数をエンジン1の回転数(エンジン回転数)NEとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。排気通路3に設けられる酸素センサ46は、排気通路3へ排出される排気中の酸素濃度(出力電圧)Oxを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。運転席に設けられるアクセルペダル16には、アクセルセンサ47が設けられる。アクセルセンサ47は、アクセルペダル16の踏み込み角度をアクセル開度ACCとして検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。エアクリーナ4の近傍に設けられる吸気温センサ48は、吸気入口2aに吸入される吸気の温度(吸気温度)THAを検出し、その検出値に応じた電気信号を出力する。
このエンジンシステムは、各種制御を司る電子制御装置(ECU)50を備える。ECU50には、各種センサ等41〜48がそれぞれ接続される。また、ECU50には、電子スロットル装置6、ウェイストゲート弁12、EGR弁23、吸入弁28及び過給気戻し弁32等がそれぞれ接続される。
この実施形態で、ECU50は、各種センサ等41〜48から出力される各種信号を入力し、それら信号に基づいて燃料噴射制御及び点火時期制御を実行するために、各インジェクタ及び各イグニションコイルをそれぞれ制御するようになっている。また、ECU50は、各種信号に基づいてEGR制御及び過給気戻し制御を実行するために、電子スロットル装置6、ウェイストゲート弁12、EGR弁23、吸入弁28及び過給気戻し弁32をそれぞれ制御するようになっている。
ここで、過給気戻し制御とは、エンジン1の冷間始動時に、コンプレッサ5aから流れ出る過給気の一部をコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ戻してEGRガスと合流させるために過給気戻し弁32等を制御することである。
周知のようにECU50は、中央処理装置(CPU)、各種メモリ、外部入力回路及び外部出力回路等を備える。メモリには、エンジン1の各種制御に関する所定の制御プログラムが格納される。CPUは、入力回路を介して入力される各種センサ等41〜48の検出値に基づき、所定の制御プログラムに基づいて前述した各種制御を実行するようになっている。この実施形態で、ECU50は、この開示技術における制御手段の一例に相当する。
[過給気戻し制御について]
図4に、ECU50が実行する過給気戻し制御の内容の一例をフローチャートにより示す。処理がこのルーチンへ移行すると、ステップ100で、ECU50は、エンジン1がオンされるのを待って、すなわち、エンジン1が始動するのを待ってステップ110へ移行する。
ステップ110で、ECU50は、各種センサ等42〜45,47,48の検出値に基づき冷却水温度THW、吸気温度THA、エンジン回転数NE、スロットル開度TA及び吸気圧力PMを取り込む。
ステップ120で、ECU50は、EGR実行中か否か、すなわちEGR弁23が開弁しているか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ130へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ220へ移行する。
ステップ130では、ECU50は、エンジン1の運転状態に基づき、すなわち、エンジン1の要求トルク、エンジン回転数NE、冷却水温度THW及び吸気温度THA等に基づき凝縮水の発生可能性を予測する。この予測方法の説明は省略する。
次に、ステップ140で、ECU50は、上記予測結果が凝縮水発生であるか否かを判断する。ECU50は、この判断結果が肯定となる場合は処理をステップ150へ移行し、この判断結果が否定となる場合は処理をステップ220へ移行する。
ステップ150では、ECU50は、凝縮水発生の可能性があることから、過給気戻しモードを開始する。すなわち、ECU50は、コンプレッサ5aが動作している状態で過給気戻し弁32を所定の開度に開弁する。これにより、コンプレッサ5aから流れ出る高温の過給気が、過給気戻し通路31を介してコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ、戻され、EGR出口22bから流れ出るEGRガスと合流することになる。
次に、ステップ160で、ECU50は、要求過給気温度TSADと要求過給気戻し流量QSADを算出する。ECU50は、冷却水温度THW、吸気温度THA、所定の目標EGR率TRegr及び所定の目標吸気量に基づき、これら要求過給気温度TSADと要求過給気戻し流量QSADを算出することができる。
次に、ステップ170で、ECU50は、実施可能な所定の過給気温度と所定の過給気戻し流量から、過給気温度不足量ΔTsと過給気戻し流量不足量ΔQsを算出する。ECU50は、エンジン回転数NE、所定の目標吸気量及びウェイストゲート弁12の開度OWに基づき、これら過給気温度不足量ΔTsと過給気戻し流量不足量ΔQsを算出することができる。
次に、ステップ180で、ECU50は、要求過給気温度TSADから過給気温度不足量ΔTsを減算することにより、制御過給気温度TSAを算出すると共に、要求過給気戻し流量QSADから過給気戻し流量不足量ΔQsを減算することにより、制御過給気戻し流量QSAを算出する。
次に、ステップ190で、ECU50は、実施可能な所定のEGR率と制御過給気温度TSAと制御過給気戻し流量QSAとに基づき、目標EGR率TRegrとの不足EGR率ΔRegrを算出する。
次に、ステップ200で、ECU50は、目標EGR率TRegrから不足EGR率ΔRegrを減算することにより、制御EGR率Regrを算出する。
そして、ステップ210で、ECU50は、算出された制御過給気温度TSA、制御過給気戻し流量QSA及び制御EGR率Regrに基づき、吸気と過給気との合流ガスの第1露点DP1が制御過給気温度TSA以上となるように、また、全ての混合ガス(吸気、EGRガス及び過給気の混合ガス)の温度が制御EGR率Regrの第2露点DP2以上となるように電子スロットル装置6、ウェイストゲート弁12、EGR弁23及び過給気戻し弁32を制御する。その後、ECU50は、処理をステップ100へ戻す。
一方、ステップ120又はステップ140から移行してステップ220では、ECU50は、凝縮水発生の可能性がないことから、過給気戻しモードを停止する。すなわち、ECU50は、過給気戻し弁32を閉弁する。これにより、過給気戻し通路31による過給気の戻しが停止する。
なお、上記したステップ160〜ステップ200の処理の順番は、これに限られるものではない。
上記した過給気戻し制御によれば、ECU50は、エンジン1の運転状態及びEGR弁23の動作状態に応じて過給気の戻し流量を調節するために電子スロットル装置6、ウェイストゲート弁12及び過給気戻し弁32を制御するようになっている。
図5〜図9に、上記過給気戻し制御に伴う各種パラメータの変化の一例をタイムチャートにより示す。図5は、各種弁の開度の変化を示す。図5において、破線はスロットル開度TAを、実線はEGR弁23の開度OEを、1点鎖線は吸入弁28の開度OAを、2点鎖線は過給気戻し弁32の開度ORを、細線はウェイストゲート弁12の開度OWをそれぞれ示す。図6において、破線は吸気量Gaを、1点鎖線は過給気戻し流量FRを、実線はEGR流量FEをそれぞれ示す。図7において、破線はEGRガス温度TEを、実線はコンプレッサ5aから流れ出る過給気温度TSCを、1点鎖線は吸気とEGRガスとの合流ガス温度TJを、2点鎖線は吸気温度THAをそれぞれ示す。図8において、破線は過給圧力PSCを、実線は排気圧力PEXを、1点鎖線は吸入弁28の下流の吸入圧力PADをそれぞれ示す。図9において、破線はEGRクーラ24の出口でのEGR率(クーラ出口EGR率)RCを、実線は過給気とEGRガスとの合流部でのEGR率(合流部EGR率)RJを、1点鎖線は最終的なEGR率(最終EGR率)RFをそれぞれ示す。
図5〜図9において、時刻t1は、過給気戻しモードが開始したタイミングをそれぞれ示す。図5、図6に示すように、時刻t1で過給気戻しモードが開始すると、過給気戻し弁32が開弁し、これに伴い過給気戻し流量FRがゼロから増加する。このとき、図7、図8に示すように、過給気温度TSCと合流ガス温度TJは増加するものの、過給圧力PSCと排気圧力PEXは微増するだけである。また、図9に示すように、合流部EGR率RJは、凝縮水の発生を回避できる「0.6」を下回るが、クーラ出口EGR率RCと最終EGR率RFには変化がない。これにより、過給気をコンプレッサ5aより上流側へ戻してEGRガスと合流させることで、EGRガスによる凝縮水の発生を抑えられることがわかる。
[過給気付きエンジンのEGR装置の作用及び効果について]
以上説明したこの実施形態における過給気付きエンジンのEGR装置の構成によれば、冷間時(例えば、外気温度が「−10℃」の極低温の場合)に吸気通路2へEGR通路22を通じてEGRガスを流しても、コンプレッサ5aにより過給された高温の過給気の一部が、過給気戻し通路31を通じてコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ戻されてEGRガスと合流し混合されるので、低温の吸気(新気)と水分を多く含むEGRガスが直接混合することがない。このため、冷間時に吸気通路2にてEGRガスによる凝縮水CWの発生を抑制することができ、EGRガスのエンジン1への還流を早期に開始することができる。また、低外気温の環境下でもEGRガスをエンジン1へ還流することができる。
この実施形態の構成によれば、EGR出口22bの近傍にてEGR通路22の外周が過給気戻し通路31に内包されるので、その部分のEGR通路22が高温の過給気により暖められ、EGR通路22によるEGRガスの冷却作用がなくなる。このため、冷間時に吸気通路2にてEGRガスによる凝縮水CWの発生を更に抑制することができる。
この実施形態の構成によれば、EGR出口22bが過給気戻し通路31により内包されるので、EGR出口22bから流れ出るEGRガスが高温の過給気と混合し、この混合ガスの水分率が低下し露点が低下する。この意味でも、冷間時に吸気通路2にてEGRガスによる凝縮水CWの発生を更に抑制することができる。また、EGR出口からのEGRガスの流れが高温の過給気の流れに覆われる。このため、冷間時に吸気通路へ流れるEGRガスを吸気(新気)に直接触れ難くすることができ、EGRガスの温度低下を抑えることができる。
この実施形態の構成によれば、過給気戻し通路31の戻し出口31b又はその近傍に格子構造34c(又はスリット構造)を備えた出口部材34が設けられるので、戻し出口31bから吸気通路2へ流れ出る過給気に乱流が生じ、過給気と吸気との混合が促進され、過給気とEGRガスとの混合とEGRガスの希釈が促進される。このため、冷間時に吸気通路2へ流れるEGRガスの温度低下を抑えることができ、EGRガスによる凝縮水CWの発生を更に抑制することができる。また、過給気戻し通路31の中で凝縮水CWが氷結し、その氷塊が吸気通路2へ流れようとしても、その氷塊が格子構造34c(又はスリット構造)により捕捉又は破砕される。このため、氷塊が吸気通路2及びコンプレッサ5aへ流れることを防止することができる。
この実施形態の構成によれば、過給気戻し通路31に水溜部33が設けられるので、同通路31の中で発生した凝縮水CWが水溜部33に滞留し、その凝縮水CWが高温の過給気により乾燥する。このため、過給気戻し通路31にて発生した凝縮水CWが吸気通路2及びコンプレッサ5aへ流れることを防止することができる。
この実施形態の過給気戻し制御によれば、過給気戻し通路31に設けられる過給気戻し弁32が、エンジン1の運転状態及びEGR弁23の動作状態に応じて制御されるので、エンジン1の運転状態とEGR弁23の動作状態によって凝縮水CWが発生し易い場合に適量の過給気がコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ戻される。このため、冷間時に吸気通路2にてEGRガスによる凝縮水の発生を効果的に抑制することができる。
また、この実施形態の過給気戻し制御によれば、エンジン1が無段変速機(CVT)や自動変速機(AT)又は発電用のエンジンである場合、エンジン回転数NEを下げることで、制御前のエンジン出力を維持したまま、過給圧を上げることができ、より高温で多くの過給気をコンプレッサ5aより上流の吸気通路2へ戻してEGRガスに合流させることができ、過給気とEGRガスとの合流ガスの温度をより高くすることができる。
<第2実施形態>
次に、過給機付きエンジンのEGR装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第2実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
なお、以下の説明において前記第1実施形態と同等の構成については、同一の符号を付して説明を省略し、異なる点を中心に説明する。
[過給気戻し通路及びEGR通路について]
この実施形態では、過給気戻し通路31の戻し出口31b及びEGR通路22のEGR出口22bと吸気通路2との接続に関する構成の点で第1実施形態と構成が異なる。図10に、その接続関係を断面図により示す。図10に示すように、この実施形態では、吸気通路2に対し、過給気戻し通路31が吸気IAの流れ方向へ向けて斜めに交差するように戻し出口31bが吸気通路2に接続される。また、EGR通路22は、過給気戻し通路31の中の中央部にて、同通路31と同様の傾きで斜めに配置され、そのEGR出口22bが戻し出口31bの近傍に配置される。
[過給気付きエンジンのEGR装置の作用及び効果について]
上記のような構成によれば、図10に示すように、戻し出口31b及びEGR出口22bからは、それぞれ過給気SAとEGRガスEGが、吸気通路2の吸気IA(新気)の流れに斜めに合流するように吸気通路2に流れ込む。このときの吸気IAの状態が、例えば「−10℃」と「相対湿度100%、水蒸気量2.4g/m3」で、EGRガスの状態が、例えば「80℃前後」と「EGR率95〜100%(水蒸気量約100g/m3、水分率10%、露点約55℃)」で、過給気の状態が、例えば「150℃前後」と「EGR率約25%(水蒸気量約25g/m3、水分率2.5%、露点約25℃)」であるとする。この場合、各出口22b,31bから流れ出るEGRガスEGと過給気SAとの間には、両者EG,SAの合流により両者EG,SAの中間の温度と中間のEGR率を有するバリアガスBGが形成される。従って、EGR出口22bからのEGRガスの流れが高温の過給気SAとバリアガスBGに覆われる。このため、冷間時に吸気通路へ流れるEGRガスを吸気に直接触れ難くすることができ、EGRガスの温度低下を効果的に抑えることができる。この実施形態のその他の構成に関する作用及び効果については、第1実施形態のそれと同じである。
図11には、従前のEGR装置におけるEGR通路22と吸気通路2との接続関係を断面図により示す。図11に示すように、従前のEGR装置では、吸気通路2に対し、EGR通路22のEGR出口22bの側がほぼ垂直に交差するように接続される。このような配置において、図11に示すように、EGR出口22bからは、EGRガスEGが、吸気通路2における吸気IAの流れに垂直に合流するように吸気通路2に流れ込む。このときの吸気IAの状態が、例えば「−10℃」であるとすると、EGRガスEGと吸気IAとの合流部では、露点約55℃のEGRガスEGに−10℃の吸気IAが直接触れるので、その部分で凝縮水CWが発生し易くなる。これに対し、この実施形態では、図10に示すように、EGRガスEGの流れが過給気SAとバリアガスBGで覆われることで、凝縮水CWの発生に対し有利なことがわかる。
<第3実施形態>
次に、過給機付きエンジンのEGR装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第3実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
[過給気戻し通路及びEGR通路について]
この実施形態でも、過給気戻し通路31の戻し出口31b及びEGR通路22のEGR出口22bと吸気通路2との接続に関する構成の点で前記各実施形態と構成が異なる。図12に、その接続関係を断面図により示す。図12に示すように、この実施形態では、水平に配置された過給気戻し通路31が、吸気通路2と交差するように、戻し出口31bが吸気通路2に接続される。また、EGR通路22は、過給気戻し通路31の中央部にて、同通路31と同様に水平に配置されると共に、EGR出口22bが戻し出口31bの近傍に配置される。戻し出口31bとEGR出口22bには、格子構造34cを含む出口部材34が設けられる。また、戻し出口31bの近傍には、過給気戻し通路31の下側に、凝縮水CWを溜めるための水溜部33が設けられる。なお、この実施形態では、過給気戻し通路31と吸気通路2との接続部分に拡径部31cは設けられていない。
[過給気付きエンジンのEGR装置の作用及び効果について]
従って、この実施形態でも、第1実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第4実施形態>
次に、過給機付きエンジンのEGR装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第4実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
[出口部材について]
この実施形態では、出口部材36の構成の点で第1及び第3の実施形態の出口部材34の構成と異なる。図13に、この実施形態の出口部材36を平面図により示す。図14に、出口部材36を図13のA−A線断面図により示す。図13、図14に示すように、この出口部材36は、同軸上に配置された外環枠36a及び内環枠36bと、それらの間に設けられたスリット構造36cとを含む。スリット構造36cは、出口部材36の軸心に対し斜めに配置された複数の翼により構成される。このスリット構造36cにより、そこを流れる過給気に乱流が生じるようになっている。また、過給気戻し通路31の中で氷結した凝縮水CWの氷塊が過給気と共に戻し出口31bを吸気通路2へ流れようとする場合に、そのスリット構造36cにより氷塊が捕捉又は破砕されるようになっている。
[過給気付きエンジンのEGR装置の作用及び効果について]
この実施形態でも、出口部材36の構成は異なるものの、第1及び第3の実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
<第5実施形態>
次に、過給機付きエンジンのEGR装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第5実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
[過給気戻し通路及びEGR通路について]
この実施形態では、過給気戻し通路31の戻し出口31b及びEGR通路22のEGR出口22bと吸気通路2との接続に関する構成の点で前記第1実施形態と構成が異なる。図15に、エンジンシステムを図1に準ずる概略構成図により示す。図15に示すように、この実施形態では、EGR出口22bが、戻し出口31bが吸気通路2に連通する位置より下流の吸気通路2に連通するように設けられる。すなわち、過給気戻し通路31は、EGR出口22bが吸気通路2に連通する位置より上流の吸気通路2へ過給気を戻すように設けられる。また、EGR出口22bに近いEGR通路22の一部が過給気戻し通路31に内包されるように設けられる。すなわち、EGR通路22の下流側は、一部が過給気戻し通路31に内包され、その内包された部分より下流の下流側端部22cは、過給気戻し通路31から外側へ出て、過給気戻し通路31が吸気通路2に接続される位置より下流にて吸気通路2の上側から同通路2に連通している。
[過給気付きエンジンのEGR装置の作用及び効果について]
従って、この実施形態でも、戻し出口31bとEGR出口22bとの位置関係が異なるものの前記第1実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。すなわち、EGR出口22bが吸気通路2に連通する位置より上流の吸気通路2へ過給気戻し通路31から過給気が戻されるので、低温の吸気(新気)が水分が少なく露点の低い過給気と混合し暖められた後、EGRガスに合流する。このため、冷間時に吸気通路2にてEGRガスによる凝縮水CWの発生を抑制することができ、EGRガスのエンジン1への還流を早期に開始することができる。
<第6実施形態>
次に、過給機付きエンジンのEGR装置をガソリンエンジンシステムに具体化した第6実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
[過給機と電子スロットル装置について]
この実施形態では、過給機と電子スロットル装置の構成の点で前記第1実施形態と構成が異なる。図16に、エンジンシステムを図1に準ずる概略構成図により示す。図16に示すように、この実施形態では、排気タービン式の過給機5に代わり、機械式の過給機(スーパーチャージャ)15が設けられる。この過給機15は、エンジン1のクランクシャフトで直接駆動されるものであり、吸気通路2に設けられるコンプレッサ15aのみ含み、排気通路3に設けられるタービンとウェイストゲート弁は持たない。また、このエンジンシステムでは、電子スロットル装置6が吸気マニホールド8の直上流には設けられておらず、代わりに電子スロットル装置6が吸気通路2の上流側であってエアフローメータ42と過給気戻し出口31bの拡径部31cとの間に設けられる。
[過給気付きエンジンのEGR装置の作用及び効果について]
従って、この実施形態でも、過給機15と電子スロットル装置6の構成は異なるものの前記第1実施形態と同等の作用及び効果を得ることができる。
なお、この開示技術は前記各実施形態に限定されるものではなく、開示技術の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更して実施することもできる。
前記第2実施形態では、図10に示すように、吸気通路2に対し、その上側から過給気戻し通路31とEGR通路22が連通するように構成したが、吸気通路に対し、その下側から過給気戻し通路とEGR通路が連通するように構成することもできる。
この開示技術は、過給機を備えたエンジンに設けられる低圧ループ式のEGR装置に利用することができる。
1 エンジン
2 吸気通路
3 排気通路
5 過給機
5a コンプレッサ
15 過給機
15a コンプレッサ
21 EGR装置
22 EGR通路
22a EGR入口
22b EGR出口
23 EGR弁
31 過給気戻し通路
31b 戻し出口
32 過給気戻し弁
33 水溜部
34 出口部材
34c 格子構造
36 出口部材
36c スリット構造
50 ECU(制御手段)

Claims (7)

  1. エンジンの吸気通路における吸気を昇圧させるためのコンプレッサを含む過給機と、
    前記エンジンから排気通路へ排出される排気の一部をEGRガスとして前記エンジンへ還流させるために前記吸気通路へ流すEGR通路と、
    前記EGR通路は、そのEGR入口が前記排気通路に連通し、そのEGR出口が前記コンプレッサより上流の前記吸気通路に連通することと、
    前記EGR通路におけるEGRガスの流量を調節するためのEGR弁と
    を備えた過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記吸気通路にて前記コンプレッサにより過給された過給気の一部を、前記EGR通路から前記吸気通路へ流れる前記EGRガスに合流させるために、前記コンプレッサより下流の前記吸気通路から前記コンプレッサより上流の前記吸気通路へ戻すための過給気戻し通路を備えたことを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
  2. 請求項1に記載の過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記過給気戻し通路は、前記EGR出口の近傍にて前記EGR通路の外周を内包するように設けられることを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
  3. 請求項2に記載の過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記過給気戻し通路は、前記EGR出口を内包するように設けられることを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
  4. 請求項1又は2に記載の過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記過給気戻し通路は、前記EGR出口が前記吸気通路に連通する位置より上流の前記吸気通路へ前記過給気を戻すように設けられることを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載の過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記過給気戻し通路は、前記吸気通路に連通する戻し出口を含み、前記戻し出口又はその近傍には、前記過給気に乱流を生じさせるための格子構造又はスリット構造が設けられることを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記過給気戻し通路には、凝縮水を滞留させるための水溜部が設けられることを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の過給機付きエンジンのEGR装置において、
    前記過給気戻し通路には、前記過給気の戻し流量を調節するための過給気戻し弁が設けられ、
    前記エンジンの運転状態及び前記EGR弁の動作状態に応じて前記過給気の戻し流量を調節するために少なくとも前記過給気戻し弁を制御するための制御手段が設けられる
    ことを特徴とする過給機付きエンジンのEGR装置。
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