JP2020133498A - ターボファン - Google Patents
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Abstract
Description
この構成によれば、羽根部材同士の相対回転を伴うねじれを抑制でき、ねじれに起因するきしみ音の発生を抑制できる。
図1は、本発明の実施形態に係るターボファンを適用した天井埋込型空気調和機の縦断面図である。図2は、天井埋込型空気調和機の斜視図である。
図1に示すように、天井埋込型空気調和機1は、被調和室の天井12裏の空間13に設置される室内ユニット10を備えている。この室内ユニット10は、図1及び図2に示すように、下面が開放された箱型に形成された空気調和機本体14を備えており、空気調和機本体14の外側角部には、吊り用金具18が取り付けられている。
ファンモータ21は、空気調和機本体14の上板の下面に取り付けられ、このファンモータ21の回転シャフト22にターボファン23が連結される。
オリフィス28は、ターボファン23と化粧パネル33との間に配置され、周面が弧状に形成された環状に形成される。このオリフィス28によって、吸込口34から空気調和機本体14内への空気の流れが円滑化される。
熱交換器30を通過した空気は、化粧パネル33に設けられた吹出口37から空調室内に供給される。これによって、被調和室の冷房、又は暖房が可能になる。
ターボファン23は、回転シャフト22に直結される主板24と、主板24に対向配置されるシュラウド26と、主板24とシュラウド26との間に設けられる複数の羽根27とを備えている。なお、図3は、シュラウド26側から見たターボファン23の斜視図である。
本構成では、主板24と、シュラウド26と、複数の羽根27とが別々に製作された後、各羽根27が主板24及びシュラウド26にそれぞれ接合されることによって、ターボファン23が組み立てられる。
なお、要求される仕様等が異なる場合、樹脂成形に限定されず、主板24、シュラウド26及び羽根27のいずれかを他の材料で形成してもよい。また、羽根27を主板24及びシュラウド26に接合する方法には、超音波溶着等の公知の様々な熱溶着方法、又は、ボルト等の締結部材を用いた他の接合方法を適用してもよい。
シュラウド26は、環状の板部26Aと、板部26Aの内周縁から主板24の反対側に向けて突出する筒状の筒部26Bとを一体に有した樹脂成形部品である。これら主板24及びシュラウド26は、シンプルな形状であるため、比較的容易に成形することが可能である。
なお、主板24及びシュラウド26の形状は適宜に変更してもよいし、また、各部材24、26のいずれかを複数の部品を組み合わせて形成してもよい。
図4に示すように、羽根27は、負圧側の面を形成する負圧側羽根部材41と、この負圧側羽根部材41と別体に形成され、正圧側の面を形成する正圧側羽根部材51とを備えている。なお、正圧側は、ターボファン23の外周側に相当し、負圧側は、ターボファン23の内周側に相当している。
この負圧側羽根部材41に関し、ターボファン23の遠心方向上流側の縁部を「上流縁部41A」と表記し、遠心方向下流側の縁部を「下流縁部41B」と表記し、主板24側の縁部を「基端縁部41C」と表記し、シュラウド26側の縁部を「先端縁部41D」と表記する。
この正圧側羽根部材51に関し、ターボファン23の遠心方向上流側の縁部を「上流縁部51A」と表記し、遠心方向下流側の縁部を「下流縁部51B」と表記し、主板24側の縁部を「基端縁部51C」と表記し、シュラウド26側の縁部を「先端縁部51D」と表記する。
図5に示すように、リブ54は、正圧側板状部材52の上下方向に渡って延在する複数の縦リブ54Aと、正圧側板状部材52の前後方向に渡って延在し、各縦リブ54Aに交差する複数の横リブ54Bとを有している。これらリブ54A、54Bによって正圧側板状部材52全体の強度が向上し、その結果、羽根27のねじれ等が抑制される。
本構成では、同図5に示すように、正圧側板状部材52が外側(正圧側に相当)に向かって湾曲した形状に形成され、縦リブ54Aが上流縁部51A及び下流縁部51Bから離れた位置に形成されるので、縦リブ54Aの高さを効率良く稼ぐことができ、羽根27のねじれ抑制により有利となっている。
より具体的には、爪部55は、正圧側羽根部材51の上流縁部51A近傍にて、上記リブ54A、54Bによって区画される異なる領域にそれぞれ配置され、負圧側羽根部材41に設けられた爪係止部45(図4参照)のそれぞれに係止する。なお、リブ54A、54Bの向き、数、位置及び形状等は適宜に変更してもよい。
図7に示すように、挿入部56は、正圧側板状部材52の外縁に沿って間隔を空けて複数(本実施形態では4個)設けられている。より具体的には、各挿入部56は、上記リブ54A、54Bによって区画される複数の領域のうち、羽根27が有する全ての角部(本実施形態では4つの角部)K1〜K4に対応する領域にそれぞれ配置されている。なお、角部K1〜K4は、羽根27を略矩形形状とみなした場合の角部に相当する。
図6に示すように、挿入部56は、非円形断面の一種であるD断面形状の孔を有しており、かつ、各挿入部56のD形状の孔の向きが互いに異なる向きとされている。
これによって、各突出部46が各挿入部56に相対回転不能に嵌まり、2枚の羽根部材41、51が相対回転する事態を抑制できる。したがって、ターボファン23回転時に、2枚の羽根部材41、51同士の相対回転を伴うねじれを抑制でき、ねじれに起因するきしみ音の発生を抑制できる。
なお、羽根27のねじれを十分に抑制できる範囲で、角部K1以外の箇所に設けられる挿入部56の孔、及びこの挿入部56に挿入される突出部46に、従来の構成、つまり、単純な真円断面の構成を採用してもよい。また、角部K1以外の箇所でねじれを抑制することが、きしみ音の発生低減等に有効であった場合、角部K1の箇所の挿入部56及び突出部46を、従来の構成にしてもよい。
また、本構成では、リブ54で補強された正圧側羽根部材51に挿入部56を設けるので、リブ54によって挿入部56を含む領域の変形を効果的に抑制することができる。
なお、羽根部材41、51同士の抜けを十分に防止できる範囲で、フック係止部57及びフック47の形状、位置、及び数は適宜に変更してもよい。
しかも、突出部46及び挿入部56は、羽根27が有する複数の角部K1〜K4のうち、前記接合箇所から最も離れた角部K1に対応する領域に少なくとも設けられるので、相対的にねじれ易い角部K1のねじれを抑制できる。
また、正圧側羽根部材51の内面に、この羽根部材51を補強すると共に互いに交差する複数のリブ54が設けられ、これらリブ54で区画された領域に挿入部56が設けられるので、リブ54によって挿入部56を含む領域の変形を効果的に抑制できる。
なお、十分な効果が得られる範囲で、フック47を正圧側羽根部材51に設け、フック係止部57を負圧側羽根部材41に設けるようにしてもよい。つまり、羽根部材41、51の一方にフック47を設け、他方にフック係止部57を設けるようにすればよい。
例えば、羽根部材41、51の少なくともいずれかを、自己潤滑性を有する素材で形成する対策を挙げることができる。自己潤滑性を有する素材は、摩擦係数が低いため、ねじれが発生してもきしみ音の発生を抑制できる。この素材は、例えば、POM(ポリアセタール)樹脂、又はMCナイロン等の自己潤滑性を有する樹脂、或いは、樹脂以外の公知の材料を適用すればよい。また、潤滑剤を加えて滑り特性を向上させた材料でもよい。
また、天井埋込型空気調和機1に使用されるターボファン23に本発明を適用する場合を説明したが、これに限定されず、公知の様々な空気調和機に使用されるターボファンに適用してもよい。また、空気調和機以外の電子機器に使用されるターボファンに本発明を適用してもよい。
10 室内ユニット
14 空気調和機本体
21 ファンモータ
23 ターボファン
24 主板
26 シュラウド
27 羽根
30 熱交換器
41 負圧側羽根部材(第1の羽根部材)
42 負圧側板状部材
45 爪係止部
46 突出部
47 フック
51 正圧側羽根部材(第2の羽根部材)
52 正圧側板状部材
53 フランジ部
54 リブ
55 爪部
56 挿入部
57 フック係止部
K1〜K4 角部
Claims (8)
- 主板と、シュラウドと、前記主板と前記シュラウドとの間に設けられる複数の羽根とを備え、前記羽根は、当該羽根の一方の面を形成する第1の羽根部材と、他方の面を形成する第2の羽根部材とを有するターボファンにおいて、
前記第1の羽根部材には、前記第2の羽根部材に向けて突出すると共に非円形断面を有する突出部が設けられ、
前記第2の羽根部材には、前記突出部が挿入されて前記非円形断面の箇所が相対回転不能に嵌まる挿入部が設けられていることを特徴とするターボファン。 - 前記突出部及び前記挿入部は、前記主板及び前記シュラウドの接合箇所から相対的に離れた箇所に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のターボファン。
- 前記突出部及び前記挿入部は、前記羽根が有する複数の角部のうち、前記接合箇所から最も離れた角部に対応する領域に少なくとも設けられていることを特徴とする請求項2に記載のターボファン。
- 前記突出部及び前記挿入部は、前記第1及び第2の羽根部材の外縁に沿ってそれぞれ間隔を空けて複数設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のターボファン。
- 前記第2の羽根部材の内面に、この羽根部材を補強すると共に互いに交差する複数のリブが設けられ、
前記複数のリブで区画された領域に、前記挿入部が設けられていることを特徴とする請求項4に記載のターボファン。 - 前記第1及び第2の羽根部材の一方には、他方の羽根部材に向けて延びるフックが設けられ、
他方の羽根部材には、前記フックが係止して前記フックの抜けを規制するフック係止部が設けられていることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のターボファン。 - 前記挿入部は、D断面形状の孔を有し、
前記突出部は、前記挿入部に嵌まるD断面形状を有していることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のターボファン。 - 前記第1及び第2の羽根部材における互いに接触する箇所の少なくともいずれか一方が、自己潤滑性を有する素材で形成されていることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のターボファン。
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