JP2020132934A - 水素昇圧システム - Google Patents

水素昇圧システム Download PDF

Info

Publication number
JP2020132934A
JP2020132934A JP2019026778A JP2019026778A JP2020132934A JP 2020132934 A JP2020132934 A JP 2020132934A JP 2019026778 A JP2019026778 A JP 2019026778A JP 2019026778 A JP2019026778 A JP 2019026778A JP 2020132934 A JP2020132934 A JP 2020132934A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogen
boosting
reformer
cathode
boosting system
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019026778A
Other languages
English (en)
Inventor
鵜飼 邦弘
Kunihiro Ukai
邦弘 鵜飼
貴之 中植
Takayuki Nakaue
貴之 中植
幸宗 可児
Yukimune Kani
幸宗 可児
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Original Assignee
Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd filed Critical Panasonic Intellectual Property Management Co Ltd
Priority to JP2019026778A priority Critical patent/JP2020132934A/ja
Publication of JP2020132934A publication Critical patent/JP2020132934A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Hydrogen, Water And Hydrids (AREA)
  • Electrolytic Production Of Non-Metals, Compounds, Apparatuses Therefor (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Abstract

【課題】電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後、電気化学式水素ポンプの次回の昇圧動作に必要な時間を従来よりも短縮し得る水素昇圧システムを提供する。【解決手段】水素昇圧システムは、原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する燃焼器と、燃焼器へ燃料を供給する燃料供給器と、アノードに供給された水素含有ガス中の水素を、電解質膜を介してカソードに移動させ、かつ昇圧する電気化学式水素ポンプと、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、燃料供給器を制御して、燃焼器による改質器の加熱を行う加熱制御を実行する制御器と、を備える。【選択図】図1

Description

本開示は水素昇圧システムに関する。
近年、地球の温暖化などの環境問題、石油資源の枯渇などのエネルギー問題から、化石燃料に代わるクリーンな代替エネルギー源として、水素が注目されている。水素は燃焼しても基本的に水しか放出せず、地球温暖化の原因となる二酸化炭素が排出されずかつ窒素酸化物などもほとんど排出されないので、クリーンエネルギーとして期待されている。また、水素を燃料として高効率に利用する装置として、例えば、燃料電池があり、自動車用電源向け、家庭用自家発電向けに、燃料電池の開発および普及が進んでいる。
来るべき水素社会では、水素を製造することに加えて、水素を高密度で貯蔵し、小容量かつ低コストで輸送又は利用し得る技術開発が求められている。特に、分散型のエネルギー源となる燃料電池の普及の促進には、燃料供給インフラを整備する必要がある。また、燃料供給インフラに水素を安定的に供給するために、高純度の水素を精製および昇圧する様々な提案が行われている。
例えば、特許文献1では、改質器、電解槽などの供給元から供給された水素含有ガスを、電気化学式水素ポンプを用いて、予め決められた高純度の水素ガスに精製する方法が開示されている。
特許文献2では、燃料を改質することで、水素および一酸化炭素などを含む改質ガスを生成する改質器と、改質ガス中の水素ガスを精製および昇圧することで高純度の水素ガスを生成する水素精製昇圧装置とを備える水素精製昇圧システムが開示されている。また、水素ガス中の水素濃度が高くならない等のシステムに不都合が発生した場合、水素精製昇圧装置の運転を停止させることで、メンテナンスを行うことが提案されている。
特表2016−530188号公報 特開2015−117139号公報
本開示の一態様(aspect)は、一例として、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後、電気化学式水素ポンプの次回の昇圧動作に必要な時間を従来よりも短縮し得る水素昇圧システムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するため、本開示の一態様の水素昇圧システムは、原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、前記改質器を加熱する燃焼器と、前記燃焼器へ燃料を供給する燃料供給器と、アノードに供給された水素含有ガス中の水素を、電解質膜を介してカソードに移動させ、かつ昇圧する電気化学式水素ポンプと、前記電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、前記燃料供給器を制御して、前記燃焼器による前記改質器の加熱を行う加熱制御を実行する制御器と、を備える。
本開示の一態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後、電気化学式水素ポンプの次回の昇圧動作に必要な時間を従来よりも短縮し得るという効果を奏する。
図1は、第1実施形態の水素昇圧システムの一例を示す図である。 図2Aは、第1実施形態の水素昇圧システムの電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。 図2Bは、図2Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。 図3Aは、第1実施形態の水素昇圧システムの電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。 図3Bは、図3Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。 図4Aは、第1実施形態の第1実施例の水素昇圧システムの一例を示す図である。 図4Bは、第1実施形態の第2実施例の水素昇圧システムの一例を示す図である。 図4Cは、第1実施形態の第3実施例の水素昇圧システムの一例を示す図である。 図5は、第3実施形態の水素昇圧システムの一例を示す図である。 図6は、第3実施形態の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図7は、第3実施形態の変形例の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図8は、第4実施形態の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図9は、第4実施形態の変形例の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。 図10は、第5実施形態の水素昇圧システムの一例を示す図である。
特許文献1および特許文献2の如く、改質器を用いて炭化水素系燃料の改質反応で得られる水素含有ガスを精製および昇圧する水素精製昇圧システムでは、分散型の水素ステーションの所望の場所において、高純度かつ高圧の水素ガスを水素需要体に提供することができる。ここで、電気化学式水素ポンプにおいて、アノードに供給する水蒸気を含む水素含有ガス中の水素を、電解質膜を介してカソードに移動させ、かつ昇圧する動作(以下、電気化学式水素ポンプの昇圧動作)が行われる。
しかし、電気化学式水素ポンプで昇圧された水素ガスを、例えば、タンクなどの水素貯蔵器に貯蔵する場合、水素貯蔵器内のガス圧が所定値に到達すると、電気化学式水素ポンプの昇圧動作は、次回の動作開始までは、停止する必要がある。このとき、改質器の改質動作を停止すると、電気化学式水素ポンプで次回の昇圧動作を開始するのに時間がかかる可能性がある。例えば、改質器の改質反応を停止させることで、改質器の温度が低下すると、次回の昇圧動作において、改質器の温度を改質反応に適した温度に上げるための時間を要する。すると、次回の昇圧動作において、改質器から水素含有ガスを適時に、電気化学式水素ポンプに供給できない恐れがある。
そこで、本開示の第1態様の水素昇圧システムは、原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、改質器を加熱する燃焼器と、燃焼器へ燃料を供給する燃料供給器と、アノードに供給された水素含有ガス中の水素を、電解質膜を介してカソードに移動させ、かつ昇圧する電気化学式水素ポンプと、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、燃料供給器を制御して、燃焼器による改質器の加熱を行う加熱制御を実行する制御器と、を備える。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後、電気化学式水素ポンプの次回の昇圧動作に必要な時間を従来よりも短縮し得る。
具体的には、仮に、改質器の改質反応を停止させることで、改質器の温度が低下すると、電気化学式水素ポンプの次回の昇圧動作において、改質器の温度を改質反応に適した温度に上げるための時間を要するが、本態様の水素昇圧システムでは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、燃焼器による改質器の加熱が行われるので、上記の問題を軽減することができる。つまり、本態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後、燃焼器による改質器の加熱を停止した場合に比べて、電気化学式水素ポンプで次回の昇圧動作を速やかに開始することができる。
本開示の第2態様の水素昇圧システムは、第1態様の水素昇圧システムにおいて、燃料供給器が、改質器に原料を供給する原料供給器であり、改質器の上記の加熱制御の実行中において、燃焼器には、原料供給器からの原料または改質器からの水素含有ガスが供給されてもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、原料供給器からの原料または改質器からの水素含有ガスを燃焼器に供給することができるので、燃焼器による改質器の加熱を適切に継続することができる。
本開示の第3態様の水素昇圧システムは、第2態様の水素昇圧システムにおいて、改質器の上記の加熱制御の実行中において、燃焼器に、改質器からの水素含有ガスが供給されているとき、改質器では、原料供給器で供給される原料の改質反応より水素含有ガスが生成されていてもよい。
本開示の第4態様の水素昇圧システムは、第1態様から第3態様のいずれか一つの水素昇圧システムにおいて、制御器は、電気化学式水素ポンプの昇圧動作時と改質器の上記の加熱制御時において、改質器の温度が同じになるよう、燃料供給器を制御してもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、改質器の温度が改質反応に適した温度であるので、電気化学式水素ポンプで次回の昇圧動作を速やかに開始することができる。
本開示の第5態様の水素昇圧システムは、第1態様から第3態様のいずれか一つの水素昇圧システムにおいて、制御器は、改質器の上記の加熱制御時において、改質器の温度が、電気化学式水素ポンプの昇圧動作時よりも低くなるよう、燃料供給器を制御してもよい。
なお、以下、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止から次回の電気化学式水素ポンプの昇圧動作再開までの間の水素昇圧システムの動作を「水素昇圧システムの昇圧待機動作」と略す場合がある。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプで次回の昇圧動作の開始時間を遅延させずに、水素昇圧システムの昇圧待機動作におけるエネルギー消費を抑制することができる。つまり、改質器の上記の加熱制御時の温度が、電気化学式水素ポンプの昇圧動作時の改質器の温度よりも低い温度であるので、前者の改質器の温度が後者の改質器の温度以上である場合に比べて、水素昇圧システムの昇圧待機動作において、改質器から外部への放熱を抑制することができる。その結果、燃焼器の燃料消費量を低減することができる。
本開示の第6態様の水素昇圧システムは、第1態様から第5態様のいずれか一つの水素昇圧システムにおいて、電気化学式水素ポンプで昇圧された水素を含むカソードガスの圧力を検知する検知器を備え、制御器は、検知器で検知された圧力が第1の閾値以上であると、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を停止させてもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、検知器で検知された圧力に基づいて、カソードガスの圧力が所定の第1の閾値以上になる適時において、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を停止させることができる。
本開示の第7態様の水素昇圧システムは、第5態様の水素昇圧システムにおいて、制御器は、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開後、燃料供給器を制御して、改質器の温度を電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止前に戻してもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開において、改質器の温度が改質反応に適した温度になる。
本開示の第8態様の水素昇圧システムは、第6態様の水素昇圧システムにおいて、制御器は、検知器で検知された圧力が、第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下になると、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開してもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、検知器で検知された圧力に基づいて、カソードガスの圧力が所定の第2の閾値以下になる適時において、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開することができる。
本開示の第9態様の水素昇圧システムは、第1態様から第8態様のいずれか一つの水素昇圧システムにおいて、制御器は、水素昇圧システムに異常が発生すると、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を停止させ、改質器の上記の加熱制御を実行してもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、水素昇圧システムの異常発生時に、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を停止させた場合でも、燃焼器による改質器の加熱が行われる。よって、本態様の水素昇圧システムは、仮に、水素昇圧システムの昇圧待機動作の実行中に水素昇圧システムの異常が解消すると、電気化学式水素ポンプで次回の昇圧動作を速やかに開始することができる。
本開示の第10態様の水素昇圧システムは、第9態様の水素昇圧システムにおいて、制御器は、水素昇圧システムの異常発生による改質器の上記の加熱制御の実行後、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開させてもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、水素昇圧システムの昇圧待機動作の実行中、水素昇圧システムの異常解消の確認を行わずに、電気化学式水素ポンプのリトライ動作を速やかに行うことができる。
本開示の第11態様の水素昇圧システムは、第9態様の水素昇圧システムにおいて、制御器は、改質器の上記の加熱制御時に、水素昇圧システムの異常が解消すると、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開させてもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、水素昇圧システムの昇圧待機動作の実行中の水素昇圧システムの異常が解消する適時において、電気化学式水素ポンプの昇圧動作を再開させることができる。
本開示の第12態様の水素昇圧システムは、第9態様の水素昇圧システムにおいて、制御器は、改質器の上記の加熱制御時に、水素昇圧システムの異常が解消しないと、このような加熱制御を停止させてもよい。
かかる構成によると、本態様の水素昇圧システムは、水素昇圧システムの昇圧待機動作の実行中に、水素昇圧システムの異常が解消しない場合、燃焼器による改質器の加熱を行う加熱制御を停止させることで、水素昇圧システムのメンテナンスを速やかに行うことができる。
以下、添付図面を参照しながら、本開示の実施形態について説明する。なお、以下で説明する実施形態は、いずれも上記の各態様の一例を示すものである。よって、以下で示される形状、材料、構成要素、および、構成要素の配置位置および接続形態などは、あくまで一例であり、請求項に記載されていない限り、上記の各態様を限定するものではない。また、以下の構成要素のうち、上記の各態様の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面において、同じ符号が付いたものは、説明を省略する場合がある。図面は理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示したもので、形状および寸法比などについては正確な表示ではない場合がある。動作においては、必要に応じて、各工程の順序などを変更できる。また、必要に応じて、他の公知の工程を追加できる。
(第1実施形態)
[装置構成]
図1は、第1実施形態の水素昇圧システムの一例を示す図である。
図1に示す例では、水素昇圧システム200は、改質器70と、燃焼器71と、燃料供給器72と、電気化学式水素ポンプ100と、制御器60と、を備える。
改質器70は、原料を改質して水素含有ガスを生成する装置である。具体的には、改質器70において、原料が改質反応して、水素含有ガスが生成される。改質反応は、いずれの形態であってもよい。改質反応として、例えば、水蒸気改質反応、オートサーマル反応および部分酸化反応などが挙げることができる。図1には示されていないが、各改質反応において必要となる機器は適宜設けられる。例えば、改質反応が水蒸気改質反応であれば、水蒸気を生成する蒸発器、および蒸発器に水を供給する水供給器が設けられる。改質反応がオートサーマル反応であれば、水素昇圧システム200には、さらに、改質器に空気を供給する空気供給器が設けられる。
なお、原料は、少なくとも炭素および水素から構成される有機化合物を含む炭化水素系ガスである。この炭化水素系ガスとして、例えば、メタンを主成分とする都市ガスまたは天然ガス、あるいは、LPGなどを用いることができる。原料は、所定の供給圧を備える原料供給源(図示せず)より供給される。原料供給源として、例えば、原料タンク、原料インフラなどが挙げることができる。
燃焼器71は、改質器70を加熱する装置である。また、燃料供給器72は、燃焼器71へ燃料を供給する装置である。
ここで、燃料供給器72は、燃焼器71へ燃料を供給できれば、どのような構成であってもよい。燃料供給器72として、例えば、弁、ポンプなどを挙げることができる。
燃焼器71の燃料は、いずれの燃料であってもよい。例えば、燃料供給器72が、改質器70に原料を供給する原料供給器(図1では図示せず)である場合、燃焼器71の燃料として、改質器70に供給する原料、または、改質器70で生成された水素含有ガスなどを用いることができる。詳細は実施例で説明する。
電気化学式水素ポンプ100は、アノードANに供給された水素含有ガス中の水素を、電解質膜11を介してカソードCAに移動させ、かつ昇圧する装置である。
本実施形態の水素昇圧システム200では、例えば、電気化学式水素ポンプ100のアノードANにおいて、水素含有ガスがアノードガス流路33(図2B、図3Bなど参照)を通過する際に、水素含有ガス中の水素(H)の一部を、電解質膜11を介してカソードCAに移動させ、かつカソードCAで昇圧している。このような電気化学式水素ポンプ100の詳細な構成は後で説明する。
制御器60は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、燃料供給器72を制御して、燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御を実行する。ここで、「電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作」とは、カソードCAにおける水素を含むカソードガスの圧力(カソード圧)を第1の閾値まで昇圧させる動作を意味する。第1の閾値は、電気化学式水素ポンプ100において設定されたカソード圧の昇圧上限値であってもよい。昇圧上限値としては、40MPa、20MPaが例示される。なお、カソード圧を第1の閾値まで昇圧させた後、電気化学式水素ポンプ100の動作を停止すると、圧力の高いカソードCAからアノードANにカソードガスがクロスリークし、カソード圧が低下するが、この低下を補い、カソード圧を第1の閾値またはそれよりも小さい第3の閾値に維持するための昇圧動作は、「電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作」には含まない。従って、本開示の「電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止」には、電気化学式水素ポンプ100の動作の停止が含まれる。また、本開示の「電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止」には、電気化学式水素ポンプ100の動作の停止後のカソード圧を第1の閾値または第3の閾値に維持するための昇圧動作も含んでもよい。
なお、制御器60は、水素昇圧システム200の全体の動作を制御してもよい。
制御器60は、制御機能を有するものであれば、どのような構成であっても構わない。制御器60は、例えば、演算回路と、制御プログラムを記憶する記憶回路と、を備える。演算回路として、例えば、MPU、CPUなどを例示できる。記憶回路として、例えば、メモリを例示できる。制御器60は、集中制御を行う単独の制御器で構成されていてもよいし、互いに協働して分散制御を行う複数の制御器で構成されていてもよい。
[電気化学式水素ポンプの構成]
図2Aおよび図3Aは、第1実施形態の水素昇圧システムの電気化学式水素ポンプの一例を示す図である。図2Bは、図2Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。図3Bは、図3Aの電気化学式水素ポンプのB部の拡大図である。
なお、図2Aには、平面視において電気化学式水素ポンプ100の中心と、カソードガス導出マニホールド28の中心と、を通過する直線を含む電気化学式水素ポンプ100の垂直断面が示されている。また、図3Aには、平面視において電気化学式水素ポンプ100の中心と、アノードガス導入マニホールド27の中心と、アノードガス導出マニホールド30の中心と、を通過する直線を含む電気化学式水素ポンプ100の垂直断面が示されている。
図2Aおよび図3Aに示す例では、電気化学式水素ポンプ100は、少なくとも一つの水素ポンプユニット100Aを備える。
なお、電気化学式水素ポンプ100には、複数の水素ポンプユニット100Aが積層されている。例えば、図2Aおよび図3Aでは、3段の水素ポンプユニット100Aが積層されているが、水素ポンプユニット100Aの個数はこれに限定されない。つまり、水素ポンプユニット100Aの個数は、電気化学式水素ポンプ100が昇圧する水素量などの運転条件をもとに適宜の数に設定することができる。
水素ポンプユニット100Aは、電解質膜11と、アノードANと、カソードCAと、カソードセパレーター16と、アノードセパレーター17と、絶縁体21と、を備える。そして、水素ポンプユニット100Aにおいて、電解質膜11、アノード触媒層13、カソード触媒層12、アノードガス拡散層15、カソードガス拡散層14、アノードセパレーター17およびカソードセパレーター16が積層されている。
アノードANは、電解質膜11の一方の主面に設けられている。アノードANは、アノード触媒層13と、アノードガス拡散層15とを含む電極である。なお、平面視において、アノード触媒層13の周囲を囲むように環状のシール部材43が設けられ、アノード触媒層13が、シール部材43で適切にシールされている。
カソードCAは、電解質膜11の他方の主面に設けられている。カソードCAは、カソード触媒層12と、カソードガス拡散層14とを含む電極である。なお、平面視において、カソード触媒層12の周囲を囲むように環状のシール部材42が設けられ、カソード触媒層12が、シール部材42で適切にシールされている。
以上により、電解質膜11は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12のそれぞれと接触するようにして、アノードANとカソードCAとによって挟持されている。なお、カソードCA、電解質膜11およびアノードANの積層体を膜−電極接合体(以下、MEA:Membrane Electrode Assembly)という。
電解質膜11は、プロトン伝導性を備える。電解質膜11は、プロトン伝導性を備えていれば、どのような構成であってもよい。例えば、電解質膜11として、フッ素系高分子電解質膜、炭化水素系高分子電解質膜を挙げることができるが、これらに限定されない。具体的には、例えば、電解質膜11として、Nafion(登録商標、デュポン社製)、Aciplex(登録商標、旭化成株式会社製)などを用いることができる。
アノード触媒層13は、電解質膜11の一方の主面に設けられている。アノード触媒層13は、触媒金属として、例えば、白金を含むが、これに限定されない。
カソード触媒層12は、電解質膜11の他方の主面に設けられている。カソード触媒層12は、触媒金属として、例えば、白金を含むが、これに限定されない。
カソード触媒層12およびアノード触媒層13の触媒担体としては、例えば、カーボンブラック、黒鉛などの炭素粉体、導電性の酸化物粉体などが挙げられるが、これらに限定されない。
なお、カソード触媒層12およびアノード触媒層13では、触媒金属の微粒子が、触媒担体に高分散に担持されている。また、これらのカソード触媒層12およびアノード触媒層13中には、電極反応場を大きくするために、水素イオン伝導性のイオノマー成分を加えることが一般的である。
カソードガス拡散層14は、カソード触媒層12上に設けられている。また、カソードガス拡散層14は、多孔性材料で構成され、導電性およびガス拡散性を備える。さらに、カソードガス拡散層14は、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードCAおよびアノードAN間の差圧で発生する構成部材の変位、変形に適切に追従するような弾性を備える方が望ましい。なお、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、カソードガス拡散層14として、カーボン繊維で構成した部材が用いられている。例えば、カーボンペーパー、カーボンクロス、カーボンフェルトなどの多孔性のカーボン繊維シートでもよい。なお、カソードガス拡散層14の基材として、カーボン繊維シートを用いなくもよい。例えば、カソードガス拡散層14の基材として、チタン、チタン合金、ステンレススチールなどを素材とする金属繊維の焼結体、これらを素材とする金属粉体の焼結体などを用いてもよい。
アノードガス拡散層15は、アノード触媒層13上に設けられている。また、アノードガス拡散層15は、多孔性材料で構成され、導電性およびガス拡散性を備える。さらに、アノードガス拡散層15は、電気化学式水素ポンプ100の動作時にカソードCAおよびアノードAN間の差圧で発生する構成部材の変位、変形を抑制可能な高剛性であることが望ましい。
なお、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、アノードガス拡散層15として、チタン粉体焼結体の薄板で構成した部材が用いられているが、これに限定されない。つまり、アノードガス拡散層15の基材として、例えば、チタン、チタン合金、ステンレススチールなどを素材とする金属繊維の焼結体、これらを素材とする金属粉体の焼結体を用いることができる。また、アノードガス拡散層15の基材として、例えば、エキスパンドメタル、金属メッシュ、パンチングメタルなどを用いることもできる。
アノードセパレーター17は、アノードANのアノードガス拡散層15上に設けられた部材である。カソードセパレーター16は、カソードCAのカソードガス拡散層14上に設けられた部材である。
そして、カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17のそれぞれの中央部には、凹部が設けられている。これらの凹部のそれぞれに、カソードガス拡散層14およびアノードガス拡散層15がそれぞれ収容されている。
このようにして、カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17で上記のMEAを挟むことにより、水素ポンプユニット100Aが形成されている。
カソードガス拡散層14と接触するカソードセパレーター16の主面には、平面視において、例えば、複数のU字状の折り返す部分と複数の直線部分とを含むサーペンタイン状のカソードガス流路32が設けられている。そして、カソードガス流路32の直線部分は、図2Aの紙面に垂直な方向に延伸している。但し、このようなカソードガス流路32は、例示であって、本例に限定されない。例えば、カソードガス流路は、複数の直線状の流路により構成されていてもよい。
アノードガス拡散層15と接触するアノードセパレーター17の主面には、平面視において、例えば、複数のU字状の折り返す部分と複数の直線部分とを含むサーペンタイン状のアノードガス流路33が設けられている。そして、アノードガス流路33の直線部分は、図3Aの紙面に垂直な方向に延伸している。但し、このようなアノードガス流路33は、例示であって、本例に限定されない。例えば、アノードガス流路は、複数の直線状の流路により構成されていてもよい。
また、導電性のカソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の間には、MEAの周囲を囲むように設けられた環状かつ平板状の絶縁体21が挟み込まれている。これにより、カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の短絡が防止されている。
ここで、電気化学式水素ポンプ100は、水素ポンプユニット100Aにおける、積層方向の両端上に設けられた第1端板および第2端板と、水素ポンプユニット100A、第1端板および第2端板を積層方向に締結する締結器25と、を備える。
なお、図2Aおよび図3Aに示す例では、カソード端板24Cおよびアノード端板24Aがそれぞれ、上記の第1端板および第2端板のそれぞれに対応する。つまり、アノード端板24Aは、水素ポンプユニット100Aの各部材が積層された積層方向において、一方の端に位置するアノードセパレーター17上に設けられた端板である。また、カソード端板24Cは、水素ポンプユニット100Aの各部材が積層された積層方向において、他方の端に位置するカソードセパレーター16上に設けられた端板である。
締結器25は、水素ポンプユニット100A、カソード端板24Cおよびアノード端板24Aを積層方向に締結することができれば、どのような構成であってもよい。
例えば、締結器25として、ボルトおよび皿ばね付きナットなどを挙げることができる。
このとき、締結器25のボルトは、アノード端板24Aおよびカソード端板24Cのみを貫通するように構成してもよいが、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、かかるボルトは、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材、カソード給電板22C、カソード絶縁板23C、アノード給電板22A、アノード絶縁板23A、アノード端板24Aおよびカソード端板24Cを貫通している。そして、上記の積層方向において他方の端に位置するカソードセパレーター16の端面、および、上記の積層方向において一方の端に位置するアノードセパレーター17の端面をそれぞれ、カソード給電板22Cとカソード絶縁板23Cおよびアノード給電板22Aとアノード絶縁板23Aのそれぞれを介して、カソード端板24Cおよびアノード端板24Aのそれぞれで挟むようにして、締結器25により水素ポンプユニット100Aに所望の締結圧が付与されている。
以上により、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、3段の水素ポンプユニット100Aが、上記の積層方向において、締結器25の締結圧により積層状態で適切に保持されるとともに、電気化学式水素ポンプ100の各部材を締結器25のボルトが貫通しているので、これらの各部材の面内方向における移動を適切に抑えることができる。
ここで、本実施形態の電気化学式水素ポンプ100では、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス拡散層14から流出するカソードガスが流れるカソードガス流路32が連通されている。以下、図面を参照しながら、カソードガス流路32のそれぞれが連通する構成について説明する。
まず、図2Aに示すように、カソードガス導出マニホールド28は、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材およびカソード端板24Cに設けられた貫通孔、および、アノード端板24Aに設けられた非貫通孔の連なりによって構成されている。また、カソード端板24Cには、カソードガス導出経路26が設けられている。カソードガス導出経路26は、カソードCAから排出されるカソードガスが流通する配管で構成されていてもよい。そして、カソードガス導出経路26は、上記のカソードガス導出マニホールド28と連通している。
さらに、カソードガス導出マニホールド28は、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス流路32の一方の端部と、カソードガス通過経路34のそれぞれを介して連通している。これにより、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス流路32およびカソードガス通過経路34を通過したカソードガスが、カソードガス導出マニホールド28で合流される。そして、合流されたカソードガスがカソードガス導出経路26に導かれる。
このようにして、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス流路32は、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのカソードガス通過経路34およびカソードガス導出マニホールド28を介して連通している。
カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の間、カソードセパレーター16およびカソード給電板22Cの間、アノードセパレーター17およびアノード給電板22Aの間には、平面視において、カソードガス導出マニホールド28を囲むように、Oリングなどの環状のシール部材40が設けられ、カソードガス導出マニホールド28が、このシール部材40で適切にシールされている。
図3Aに示す如く、アノード端板24Aには、アノードガス導入経路29が設けられている。アノードガス導入経路29は、アノードANに供給される水素含有ガスが流通する配管で構成されていてもよい。そして、アノードガス導入経路29は、筒状のアノードガス導入マニホールド27に連通している。なお、アノードガス導入マニホールド27は、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材およびアノード端板24Aに設けられた貫通孔の連なりによって構成されている。
また、アノードガス導入マニホールド27は、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのアノードガス流路33の一方の端部と、第1アノードガス通過経路35のそれぞれを介して連通している。これにより、アノードガス導入経路29からアノードガス導入マニホールド27に供給された水素含有ガスは、水素ポンプユニット100Aのそれぞれの第1アノードガス通過経路35を通じて、水素ポンプユニット100Aのそれぞれに分配される。そして、分配された水素含有ガスがアノードガス流路33を通過する間に、アノードガス拡散層15からアノード触媒層13に水素含有ガスが供給される。
また、図3Aに示す如く、アノード端板24Aには、アノードガス導出経路31が設けられている。アノードガス導出経路31は、アノードANから排出される水素含有ガスが流通する配管で構成されていてもよい。そして、アノードガス導出経路31は、筒状のアノードガス導出マニホールド30に連通している。なお、アノードガス導出マニホールド30は、3段の水素ポンプユニット100Aの各部材およびアノード端板24Aに設けられた貫通孔の連なりによって構成されている。
また、アノードガス導出マニホールド30が、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのアノードガス流路33の他方の端部と、第2アノードガス通過経路36のそれぞれを介して連通している。これにより、水素ポンプユニット100Aのそれぞれのアノードガス流路33を通過した水素含有ガスが、第2アノードガス通過経路36のそれぞれを通じてアノードガス導出マニホールド30に供給され、ここで合流される。そして、合流された水素含有ガスが、アノードガス導出経路31に導かれる。
カソードセパレーター16およびアノードセパレーター17の間、カソードセパレーター16およびカソード給電板22Cの間、アノードセパレーター17およびアノード給電板22Aの間には、平面視において、アノードガス導入マニホールド27およびアノードガス導出マニホールド30を囲むようにOリングなどの環状のシール部材40が設けられ、アノードガス導入マニホールド27およびアノードガス導出マニホールド30が、シール部材40で適切にシールされている。
図2Aおよび図3Aに示すように、電気化学式水素ポンプ100は、電圧印加器102を備える。
電圧印加器102は、アノード触媒層13とカソード触媒層12との間に電圧を印加する装置である。具体的には、電圧印加器102の高電位が、アノード触媒層13に印加され、電圧印加器102の低電位が、カソード触媒層12に印加されている。電圧印加器102は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に電圧を印加できれば、どのような構成であってもよい。例えば、電圧印加器102は、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に印加する電圧を調整する装置であってもよい。このとき、電圧印加器102は、バッテリ、太陽電池、燃料電池などの直流電源と接続されているときは、DC/DCコンバータを備え、商用電源などの交流電源と接続されているときは、AC/DCコンバータを備える。
また、電圧印加器102は、例えば、水素ポンプユニット100Aに供給する電力が所定の設定値となるように、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に印加される電圧、アノード触媒層13およびカソード触媒層12間に流れる電流が調整される電力型電源であってもよい。
なお、図2Aおよび図3Aに示す例では、電圧印加器102の低電位側の端子が、カソード給電板22Cに接続され、電圧印加器102の高電位側の端子が、アノード給電板22Aに接続されている。カソード給電板22Cは、上記の積層方向において他方の端に位置するカソードセパレーター16と電気的に接触しており、アノード給電板22Aは、上記の積層方向において一方の端に位置するアノードセパレーター17と電気的に接触している。
ここで、図1、図2Aおよび図3Aには示されていないが、本実施形態の水素昇圧システム200の電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作において必要となる部材および機器は適宜、設けられる。
例えば、水素昇圧システム200には、例えば、電気化学式水素ポンプ100の温度を検知する温度検知器、電気化学式水素ポンプ100のカソードCAで昇圧されたカソードガスの圧力を検知する圧力検知器などが設けられている。
また、水素昇圧システム200には、アノードガス導入経路29、アノードガス導出経路31およびカソードガス導出経路26の適所には、これらの経路を開閉するための弁などが設けられている。
以上の電気化学式水素ポンプ100の構成、および、水素昇圧システム200の構成は例示であって、本例に限定されない。例えば、電気化学式水素ポンプ100は、アノードガス導出マニホールド30およびアノードガス導出経路31を設けずに、アノードガス導入マニホールド27を通してアノードANに供給する水素含有ガス中の水素(H)を全量、カソードCAで昇圧するデッドエンド構造が採用されてもよい。
[動作]
以下、第1実施形態の水素昇圧システム200の動作の一例について図面を参照しながら説明する。
なお、以下の動作は、例えば、制御器60の演算回路が、制御器60の記憶回路から制御プログラムを読み出すことにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器60で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。
まず、水素昇圧システム200の起動時には、燃料供給器72によって燃焼器71に燃料が供給されると、改質器70は、燃焼器71の燃焼熱により、改質反応に適した温度にまで加熱される。すると、改質器70において、水素含有ガスが生成される。このとき、燃焼器71の燃料として、改質器70に供給する原料を用いることができる。
なお、以上の改質器70の起動制御運転は公知であるので詳細な説明を省略する。
次に、改質器70から電気化学式水素ポンプ100のアノードANに低圧の水素含有ガスが供給されるとともに、電圧印加器102の電圧が電気化学式水素ポンプ100に印加される。すると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が開始され、アノードANのアノード触媒層13において、酸化反応で水素分子が水素イオン(プロトン)と電子とに分離する(式(1))。プロトンは電解質膜11内を伝導してカソード触媒層12に移動する。電子は電圧印加器102を通じてカソード触媒層12に移動する。そして、カソード触媒層12において、還元反応で水素分子が再び生成される(式(2))。なお、プロトンが電解質膜11中を伝導する際に、所定量の水が、電気浸透水としてアノードANからカソードCAにプロトンと同伴して移動することが知られている。
このとき、図示しない流量調整器を用いて、水素導出経路の圧損を増加させることにより、カソードCAで生成されたカソードガスを昇圧することができる。なお、水素導出経路として、例えば、図2Aのカソードガス導出経路26を挙げることができる。また、流量調整器として、例えば、水素導出経路に設けられた背圧弁、調整弁などを挙げることができる。
アノード:H(低圧)→2H+2e ・・・(1)
カソード:2H+2e→H(高圧) ・・・(2)
このようにして、本実施形態の水素昇圧システム200では、電気化学式水素ポンプ100において、アノードANに供給する水蒸気を含む水素含有ガス中の水素を、電解質膜11を介してカソードCAに移動させ、かつ昇圧する電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が行われる。
次に、本実施形態の水素昇圧システム200では、カソードCAにおける水素を含むカソードガスの圧力(カソード圧)が、第1の閾値に到達すると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が停止する。
このとき、電圧印加器102による電気化学式水素ポンプ100への電圧印加を停止するが、カソードガスのクロスリークに伴うカソード圧の低下に伴い、カソード圧が第2の閾値以下になると、電圧印加器102による電気化学式水素ポンプ100への電圧印加を再開してもよい。なお、このとき、カソード圧が、第1の閾値を上回らないように、電気化学式水素ポンプ100への電圧印加が制御される。具体的には、電気化学式水素ポンプ100への電圧印加を再開後、第1の閾値になると、電圧印加が停止される。
また、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、燃焼器71による改質器70の加熱が行われる。具体的には、このような燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御の実行中において、燃焼器71には、原料供給器72A(図4A−図4C参照)からの原料が供給されてもよいし、改質器70からの水素含有ガスが供給されてもよい。
以上により、本実施形態の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後、電気化学式水素ポンプ100の次回の昇圧動作に必要な時間を従来よりも短縮し得る。
具体的には、仮に、改質器70の改質反応を停止させることで、改質器70の温度が低下すると、電気化学式水素ポンプ100の次回の昇圧動作において、改質器70の温度を改質反応に適した温度に上げるための時間を要するが、本実施形態の水素昇圧システム200では、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、燃焼器71による改質器70の加熱が行われるので、上記の問題を軽減することができる。つまり、本実施形態の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後、燃焼器71による改質器70の加熱を停止した場合に比べて、電気化学式水素ポンプ100で次回の昇圧動作を速やかに開始することができる。
(第1実施例)
図4Aは、第1実施形態の第1実施例の水素昇圧システムの一例を示す図である。
図4Aに示す例では、水素昇圧システム200は、改質器70と、燃焼器71と、燃料供給器72と、電気化学式水素ポンプ100と、流量調整器73Aと、制御器60と、を備える。ここで、改質器70、燃焼器71および電気化学式水素ポンプ100は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので説明を省略する。
本実施例の水素昇圧システム200では、燃料供給器72は、改質器70に原料を供給する原料供給器72Aである。そして、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後、燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御の実行中において、燃焼器71には、原料供給器72Aからの原料が供給される。つまり、上記の加熱制御の実行中において、流量調整器73Aの操作によって、原料供給器72Aから送出された原料は、燃焼器71の燃料として、燃焼器71に供給される。
流量調整器73Aは、改質器70と燃焼器71との間で原料供給器72Aからの原料の流量を調整することができれば、どのような構成であってもよい。流量調整器73Aとして、例えば、三方切り替え弁、三方流量調整弁などを挙げることができるが、これらに限定されない。例えば、流量調整器73Bは、二方弁の組合せでも構成することができる。
原料供給器72Aは、改質器70に原料を供給できれば、どのような構成であってもよい。原料供給器72Aは、例えば、改質器70に供給する原料流量を調整する機器であり、昇圧器と流量調整弁により構成されてもよいし、これらのいずれか一方により構成されてもよい。昇圧器は、例えば、定容積型ポンプなどを挙げることができるが、これに限定されない。
以上により、本実施例の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、原料供給器72Aからの原料を燃焼器71に供給することができるので、燃焼器71による改質器70の加熱を適切に継続することができる。
本実施例の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(第2実施例)
図4Bは、第1実施形態の第2実施例の水素昇圧システムの一例を示す図である。
図4Bに示す例では、水素昇圧システム200は、改質器70と、燃焼器71と、燃料供給器72と、電気化学式水素ポンプ100と、流量調整器73Bと、制御器60と、を備える。ここで、改質器70、燃焼器71および電気化学式水素ポンプ100は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので説明を省略する。
本実施例の水素昇圧システム200では、燃料供給器72は、改質器70に原料を供給する原料供給器72Aである。そして、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後、燃焼器71による改質器70の加熱制御の実行中において、燃焼器71には、改質器70からの水素含有ガスが供給される。また、燃焼器71に、改質器70からの水素含有ガスが供給されているとき、改質器70では、原料供給器72Aで供給される原料の改質反応より水素含有ガスが生成されている。つまり、上記の加熱制御の実行中において、流量調整器73Bの操作によって、改質器70から送出された水素含有ガスは、燃焼器71の燃料として、燃焼器71に供給される。
流量調整器73Bは、電気化学式水素ポンプ100と燃焼器71との間で改質器70からの水素含有ガスの流量を調整することができれば、どのような構成であってもよい。流量調整器73Bとして、例えば、三方切り替え弁、三方流量調整弁などを挙げることができるが、これらに限定されない。例えば、流量調整器73Bは、二方弁の組合せでも構成することができる。
原料供給器72Aは、第1実施形態の第1実施例と同様、改質器70に原料を供給できれば、どのような構成であってもよい。
以上により、本実施例の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、改質器70からの水素含有ガスを燃焼器71に供給することができるので、燃焼器71による改質器70の加熱を適切に継続することができる。
本実施例の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(第3実施例)
図4Cは、第1実施形態の第3実施例の水素昇圧システムの一例を示す図である。
図4Cに示す例では、水素昇圧システム200は、改質器70と、燃焼器71と、燃料供給器72と、電気化学式水素ポンプ100と、制御器60と、を備える。ここで、改質器70、燃焼器71および電気化学式水素ポンプ100は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので説明を省略する。
本実施例の水素昇圧システム200では、燃料供給器72は、改質器70に原料を供給する原料供給器72Aである。そして、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後、燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御の実行中において、燃焼器71には、改質器70からの水素含有ガスが、電気化学式水素ポンプ100のアノードANを経由することで供給される。また、燃焼器71に、改質器70からの水素含有ガスが供給されているとき、改質器70では、原料供給器72Aで供給される原料の改質反応より水素含有ガスが生成されている。つまり、上記の加熱制御の実行中において、改質器70から送出された水素含有ガスが、電気化学式水素ポンプ100のアノードANのアノードガス流路33(図2B、図3Bなど参照)を通過した後、燃焼器71の燃料として、燃焼器71に供給される。
原料供給器72Aは、第1実施形態の第1実施例と同様、改質器70に原料を供給できれば、どのような構成であってもよい。
以上により、本実施例の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、改質器70からの水素含有ガスを燃焼器71に供給することができるので、燃焼器71による改質器70の加熱を適切に継続することができる。
本実施例の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(第2実施形態)
本実施形態の水素昇圧システム200は、以下の制御器60の制御内容以外は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様である。
制御器60は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作時と、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後の燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御時とにおいて、改質器70の温度が同じになるよう、燃料供給器72を制御する。
以上により、本実施形態の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、改質器70の温度が改質反応に適した温度(以下、第1の温度)であるので、電気化学式水素ポンプ100で次回の昇圧動作を速やかに開始することができる。なお、第1の温度として、例えば、約650℃程度を挙げることができるが、これに限定されない。
本実施形態の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態および第1実施形態の第1実施例−第3実施例のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(変形例)
本変形例の水素昇圧システム200は、以下の制御器60の制御内容以外は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様である。
制御器60は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後の燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御時において、改質器70の温度が、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作時よりも低くなるよう、燃料供給器72を制御する。
また、制御器60は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を再開後、燃料供給器72を制御して、改質器70の温度を電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止前に戻す。すると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作の再開において、改質器70の温度が改質反応に適した温度になる。
なお、以下、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止から次回の電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作再開までの間の水素昇圧システム200の動作を「水素昇圧システム200の昇圧待機動作」と略す場合がある。
以上により、本変形例の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100で次回の昇圧動作の開始時間を遅延させずに、水素昇圧システム200の昇圧待機動作におけるエネルギー消費を抑制することができる。つまり、改質器70の上記の加熱制御時の温度が、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作時の改質器70の温度よりも低い第2の温度であるので、前者の改質器70の温度が後者の改質器70の温度以上である場合に比べて、水素昇圧システム200の昇圧待機動作において、改質器70から外部への放熱を抑制することができる。その結果、燃焼器71の燃料消費量を低減することができる。
なお、第2の温度は、改質器70における原料の予熱量および水の蒸発熱量などを考慮しながら、改質器70で改質反応の維持が可能な温度を目安に設定すればよい。例えば、第1の温度が、約650℃程度である場合、第2の温度は、例えば、約600℃程度であってもよい。これらの第1の温度および第2の温度は、例示であって本例に限定されない。
本変形例の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態および第1実施形態の第1実施例−第3実施例のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(第3実施形態)
[装置構成]
図5は、第3実施形態の水素昇圧システムの一例を示す図である。
図5に示す例では、水素昇圧システム200は、改質器70と、燃焼器71と、燃料供給器72と、電気化学式水素ポンプ100と、検知器90と、制御器60と、を備える。ここで、改質器70、燃焼器71、燃料供給器72および電気化学式水素ポンプ100は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので説明を省略する。
検知器90は、電気化学式水素ポンプ100で昇圧された水素を含むカソードガスの圧力Pを検知する装置である。検知器90は、このようなカソードガスの圧力Pを検知できれば、どのような構成であってもよい。検知器90は、カソードガスの圧力P自体を検知する圧力検知器でもよいが、これに限定されず、カソードの圧力Pと相関するパラメーターを検知する検知器であってもよい。
例えば、カソードガスの圧力Pは、水素昇圧システム200における様々なパタメータに相関している。このようなパラメーターとして、例えば、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作時間、カソードCAのカソードガス流量、アノードANおよびカソードCA間に流れる電流、改質器70から電気化学式水素ポンプ100に供給される水素含有ガス流量、および、改質器70に供給される原料流量などを挙げることができる。よって、検知器90として、圧力検知器に代えて、以上のパラメーターを検知する検知器を用いることもできる。
制御器60は、検知器90で検知された圧力Pが第1の閾値以上であると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を停止させる。
[動作]
図6は、第3実施形態の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器60の演算回路が、制御器60の記憶回路から制御プログラムを読み出すことにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器60で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。
ステップS1で、電気化学式水素ポンプ100において、アノードANに供給する水蒸気を含む水素含有ガス中の水素を、電解質膜11を介してカソードCAに移動させ、かつ昇圧する電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が行われる。なお、ステップS1の電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので詳細な説明を省略する。
次に、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作中、ステップS2において、検知器90で検知された圧力Pが第1の閾値以上であるか否かが判定される。なお、第1の閾値は、例えば、水素昇圧システム200から高圧タンクなどの水素貯蔵器にカソードガスを貯蔵する場合、水素貯蔵器で貯蔵し得るカソードガスの最高圧力などを目安に設定することができる。第1の閾値として、例えば、約40MPa程度に設定してもよい。なお、第1の閾値は、例示であって本例に限定されない。
検知器90で検知された圧力Pが第1の閾値未満である場合(ステップS2で「No」の場合)、ステップS1において、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が継続される。
検知器90で検知された圧力Pが第1の閾値以上である場合(ステップS2で「Yes」の場合)、ステップS3で、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が停止され、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後も、燃焼器71による改質器70の加熱が行われる。つまり、水素昇圧システム200の昇圧動作から水素昇圧システム200の昇圧待機動作に移行する。
なお、このとき、改質器70の温度が上記の第1の温度または第2の温度になるように、燃料供給器72が制御されてもよい。
以上により、本実施形態の水素昇圧システム200は、検知器90で検知された圧力Pに基づいて、カソードガスの圧力が所定の第1の閾値以上になる適時において、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を停止させることができる。
本実施形態の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の第1実施例−第3実施例、第2実施形態および第2実施形態の変形例のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(変形例)
本変形例の水素昇圧システム200は、以下の制御器60の制御内容以外は、第3実施形態の水素昇圧システム200と同様である。
制御器60は、検知器90で検知された圧力Pが、第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下になると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を再開する。
図7は、第3実施形態の変形例の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器60の演算回路が、制御器60の記憶回路から制御プログラムを読み出すことにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器60で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。
ここで、図7のステップS3は、図6のステップS3と同様であるので詳細な説明を省略する。
水素昇圧システム200の昇圧待機動作の実行中、ステップS4において、検知器90で検知された圧力Pが、第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下であるか否かが判定される。なお、第2の閾値は、例えば、水素昇圧システム200から高圧タンクなどの水素貯蔵器にカソードガスを貯蔵する場合、水素貯蔵器から水素需要体へのカソードガス供給に支障が生じない圧力などを目安に設定することができる。例えば、第1の閾値が、約40MPa程度である場合、第2の閾値として、例えば、約35MPa程度に設定してもよい。なお、第1の閾値および第2の閾値は、例示であって本例に限定されない。水素需要体として、例えば、燃料電池などを挙げることができる。
検知器90で検知された圧力Pが第2の閾値を上回る場合(ステップS4で「No」の場合)、ステップS3において、水素昇圧システム200の昇圧待機動作が継続される。
検知器90で検知された圧力Pが第2の閾値以下である場合(ステップS4で「Yes」の場合)、ステップS5で、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が再開される。つまり、水素昇圧システム200の昇圧待機動作から水素昇圧システム200の昇圧動作に移行する。ステップS5の電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので詳細な説明を省略する。
以上により、本変形例の水素昇圧システム200は、検知器90で検知された圧力に基づいて、カソードガスの圧力が所定の第2の閾値以下になる適時において、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を再開することができる。
本変形例の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の第1実施例−第3実施例、第2実施形態、第2実施形態の変形例および第3実施形態のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(第4実施形態)
本実施形態の水素昇圧システム200は、以下の制御器60の制御内容以外は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様である。
制御器60は、水素昇圧システム200に異常が発生すると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を停止させ、燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御を実行する。
なお、水素昇圧システム200の異常とは、水素昇圧システム200に設けられた検知器の信号により検知してもよい。例えば、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作中の所定時間内に、カソードCAにおける水素を含むカソードガスの圧力(カソード圧)が所定圧力まで昇圧しないという異常については、カソード圧を検知する検知器の信号により、この異常が検知される。また、例えば、改質器70の温度が、改質器70の温度が制御温度範囲外になる異常は、改質器70の温度を検知する検知器の信号により検知される。また、例えば、燃焼器71が失火する異常については、燃焼器71の燃焼を検知する検知器の信号により検知される。また、水素昇圧システム200における水素漏れの異常については、可燃ガスを検知する検知器の信号により検知される。
なお、制御器60は、水素昇圧システム200の異常発生による上記の加熱制御の実行後、メンテナンス作業を行わず、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を再開させてもよい。これにより、メンテナンス作業を行うことがないので、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を速やかに再開することができる。なお、このとき、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作の再開前に、所定のリセット動作を実行してもよい。例えば、燃焼器71に失火の異常が発生した場合、燃焼器71の燃焼空間を空気などでパージした後、着火器による燃焼器71の再着火を行い、着火が確認された後、電圧印加器102による電気化学式水素ポンプ100への電圧印加を再開してもよい。また、例えば、カソード圧の昇圧に異常が発生した場合、アノードANのアノードガス流路33を水素ガスなどでパージした後、電圧印加器102による電気化学式水素ポンプ100への電圧印加を再開してもよい。
図8は、第4実施形態の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器60の演算回路が、制御器60の記憶回路から制御プログラムを読み出すことにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器60で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。
ここで、図8のステップS1およびステップS3はそれぞれ、図6のステップS1およびステップS3のそれぞれと同様であるので詳細な説明を省略する。
水素昇圧システム200の昇圧動作中、ステップS6で、水素昇圧システム200に異常が発生したか否かが判定される。
水素昇圧システム200に異常が発生しない場合(ステップS6で「No」の場合)、ステップS1において、水素昇圧システム200の昇圧動作が継続される。
水素昇圧システム200に異常が発生した場合(ステップS6で「Yes」の場合)、ステップS3で、水素昇圧システム200の昇圧動作から水素昇圧システム200の昇圧待機動作に移行する。
以上により、本実施形態の水素昇圧システム200は、水素昇圧システム200の異常発生時に、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を停止させた場合でも、燃焼器71による改質器70の加熱が行われる。つまり、水素昇圧システム200の異常発生時に、水素昇圧システム200の動作が停止せずに、水素昇圧システム200の昇圧待機動作が開始する。よって、本実施形態の水素昇圧システム200は、仮に、水素昇圧システム200の昇圧待機動作の実行中に、水素昇圧システムの異常が解消すると、電気化学式水素ポンプ100で次回の昇圧動作を速やかに開始することができる。
本実施形態の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の第1実施例−第3実施例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態および第3実施形態の変形例のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(変形例)
本変形例の水素昇圧システム200は、以下の制御器60の制御内容以外は、第4実施形態の水素昇圧システム200と同様である。
制御器60は、燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御時に、水素昇圧システム200の異常が解消すると、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を再開させる。
逆に、制御器60は、燃焼器71による改質器70の加熱を行う加熱制御時に、水素昇圧システム200の異常が解消しないと、改質器70の加熱制御を停止させる。
図9は、第4実施形態の変形例の水素昇圧システムの動作の一例を示すフローチャートである。
以下の動作は、制御器60の演算回路が、制御器60の記憶回路から制御プログラムを読み出すことにより行われてもよい。ただし、以下の動作を制御器60で行うことは、必ずしも必須ではない。操作者が、その一部の動作を行ってもよい。
ここで、図9のステップS3およびステップS5はそれぞれ、図7のステップS3およびステップS5のそれぞれと同様であるので詳細な説明を省略する。
水素昇圧システム200の昇圧待機動作中、ステップS7で、水素昇圧システム200の異常が解消したか否かが判定される。
水素昇圧システム200の異常が解消しない場合(ステップS7で「No」の場合)、ステップS8で、燃焼器71による改質器70の加熱が停止される。つまり、水素昇圧システム200の昇圧待機動作から水素昇圧システム200の動作停止に移行する。
水素昇圧システム200の異常が解消した場合(ステップS7で「Yes」の場合)、ステップS5で、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が再開される。
以上により、本実施形態の水素昇圧システム200は、水素昇圧システム200の昇圧待機動作の実行中の水素昇圧システム200の異常が解消する適時において、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作を再開させることができる。
また、本実施形態の水素昇圧システム200は、水素昇圧システムの昇圧待機動作の実行中に、水素昇圧システム200の異常が解消しない場合、燃焼器71による改質器70の加熱を停止させることで、水素昇圧システム200のメンテナンスを速やかに行うことができる。
本実施形態の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の第1実施例−第3実施例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態、第3実施形態の変形例および第4実施形態のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
(第5実施形態)
図10は、第5実施形態の水素昇圧システムの一例を示す図である。
図10に示す例では、水素昇圧システム200は、改質器70と、燃焼器71と、燃料供給器72と、電気化学式水素ポンプ100と、水素純化器80と、制御器60と、を備える。ここで、改質器70、燃焼器71、燃料供給器72および電気化学式水素ポンプ100は、第1実施形態の水素昇圧システム200と同様であるので説明を省略する。
改質器70で生成される水素含有ガスは、水素ガス以外の不純物を含む。このような不純物として、例えば、一酸化炭素(CO)、二酸化炭素(CO)などを挙げることができる。そして、改質器70から送出された水素含有ガス中の不純物濃度は、改質器70の構成により変化する。
このとき、仮に改質器70からの水素含有ガス中のCO濃度が高い場合、電気化学式水素ポンプ100のアノードANに、改質器70からの水素含有ガスをそのまま供給すると、水素含有ガス中のCOにより電気化学式水素ポンプ100のアノードANの白金触媒が被毒される可能性がある。そして、水素含有ガス中のCOにより電気化学式水素ポンプ100のアノードANの白金触媒が被毒された場合、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作が阻害される恐れがある。
そこで、本実施形態の水素昇圧システム200では、改質器70からの水素含有ガスの水素純度を上げる水素純化器80が、改質器70と電気化学式水素ポンプ100との間の水素含有ガスが流れる経路に設けられている。これにより、水素純化器80から電気化学式水素ポンプ100に供給される水素含有ガス中のCO濃度を適切に低減することができる。その結果、電気化学式水素ポンプ100のアノードANの白金触媒が被毒される可能性を低減することができる。
水素純化器80は、改質器70からの水素含有ガスの水素純度を上げることができれば、どのような構成であってもよい。例えば、水素純化器80は、電気化学式水素ポンプ100のアノードANの白金触媒を、CO耐性を備える触媒に代えることにより、電気化学式水素ポンプ100と同様に構成することができる。つまり、電気化学式水素ポンプ100のアノードANからカソードCAにプロトンが電解質膜11を介して移動する際に、水素含有ガス中の不純物の通過が抑制されるので、電気化学式水素ポンプを通過する際に水素含有ガスの水素純度を上げることができる。
CO耐性を備える触媒として、例えば、白金・ルテニウム合金触媒などを挙げることができるが、これに限定されない。
なお、本実施形態の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100の昇圧動作停止後、上記と同様、水素昇圧システム200の昇圧待機動作が行われる。ただし、このとき、改質器70からの水素含有ガスを、燃焼器71の燃料として燃焼器71に供給する構成を取る場合、燃焼器71の燃料が流れる燃料経路の上流端は、改質器70から送出された水素含有ガスが流れる流路であれば、いずれの箇所に接続されていてもよい。
例えば、燃料経路の上流端は、改質器70と水素純化器80との間の経路に接続されていてもよいし、水素純化器80と電気化学式水素ポンプ100のアノードANとの間の経路に接続されていてもよいし、電気化学式水素ポンプ100のアノードANの水素含有ガス流出口に接続されていてもよい。また、水素純化器80を電気化学式水素ポンプ100と同様に構成する場合、燃料経路の上流端は、水素純化器80のアノードの水素含有ガス流出口に接続されていてもよい。
以上のとおり、本実施形態の水素昇圧システム200は、電気化学式水素ポンプ100に流入する前の水素含有ガス中の水素含有ガスの水素純度を上げる水素純化器80を設けることで、電気化学式水素ポンプ100のアノードANの白金触媒が被毒される可能性を低減することができる。
また、仮に、改質器70と電気化学式水素ポンプ100との間の水素含有ガスが流れる経路に水素純化器を設けない場合、電気化学式水素ポンプ100のアノードANからカソードCAにプロトンが電解質膜11を介して移動する際に、水素含有ガス中の不純物の一部がカソードCAのカソードガスに混入する可能性がある。しかし、本実施形態の水素昇圧システム200は、上記の経路に水素純化器80を設けることで、このような可能性を低減することができる。よって、本実施形態の水素昇圧システム200は、例えば、水素昇圧システム200から水素貯蔵器にカソードガスを貯蔵する場合、高純度の水素ガスを水素貯蔵器に貯蔵することができる。
本実施形態の水素昇圧システム200は、上記の特徴以外は、第1実施形態、第1実施形態の第1実施例−第3実施例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態、第3実施形態の変形例、第4実施形態および第4実施形態の変形例のいずれかの水素昇圧システム200と同様であってもよい。
なお、第1実施形態、第1実施形態の第1実施例−第3実施例、第2実施形態、第2実施形態の変形例、第3実施形態、第3実施形態の変形例、第4実施形態、第4実施形態の変形例および第5実施形態は、互いに相手を排除しない限り、互いに組み合わせても構わない。
上記説明から、当業者にとっては、本開示の多くの改良および他の実施形態が明らかである。従って、上記説明は、例示としてのみ解釈されるべきであり、本開示を実行する最良の態様を当業者に教示する目的で提供されたものである。本開示の精神を逸脱することなく、その構造および/または機能の詳細を実質的に変更することができる。
本開示の一態様は、例えば、電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後、電気化学式水素ポンプの次回の昇圧動作に必要な時間を従来よりも短縮し得る水素昇圧システムに利用することができる。
11 :電解質膜
12 :カソード触媒層
13 :アノード触媒層
14 :カソードガス拡散層
15 :アノードガス拡散層
16 :カソードセパレーター
17 :アノードセパレーター
21 :絶縁体
22A :アノード給電板
22C :カソード給電板
23A :アノード絶縁板
23C :カソード絶縁板
24A :アノード端板
24C :カソード端板
25 :締結器
26 :カソードガス導出経路
27 :アノードガス導入マニホールド
28 :カソードガス導出マニホールド
29 :アノードガス導入経路
30 :アノードガス導出マニホールド
31 :アノードガス導出経路
32 :カソードガス流路
33 :アノードガス流路
34 :カソードガス通過経路
35 :第1アノードガス通過経路
36 :第2アノードガス通過経路
40 :シール部材
42 :シール部材
43 :シール部材
60 :制御器
70 :改質器
71 :燃焼器
72 :燃料供給器
72A :原料供給器
73A :流量調整器
73B :流量調整器
80 :水素純化器
90 :検知器
100 :電気化学式水素ポンプ
100A :水素ポンプユニット
102 :電圧印加器
200 :水素昇圧システム
AN :アノード
CA :カソード

Claims (12)

  1. 原料を改質して水素含有ガスを生成する改質器と、
    前記改質器を加熱する燃焼器と、
    前記燃焼器へ燃料を供給する燃料供給器と、
    アノードに供給された水素含有ガス中の水素を、電解質膜を介してカソードに移動させ、かつ昇圧する電気化学式水素ポンプと、
    前記電気化学式水素ポンプの昇圧動作停止後も、前記燃料供給器を制御して、前記燃焼器による前記改質器の加熱を行う加熱制御を実行する制御器と、
    を備える水素昇圧システム。
  2. 前記燃料供給器が、前記改質器に原料を供給する原料供給器であり、
    前記加熱制御の実行中において、前記燃焼器には、前記原料供給器からの原料または前記改質器からの水素含有ガスが供給される請求項1に記載の水素昇圧システム。
  3. 前記加熱制御の実行中において、前記燃焼器に、前記改質器からの水素含有ガスが供給されているとき、前記改質器では、前記原料供給器で供給される原料の改質反応より水素含有ガスが生成されている請求項2に記載の水素昇圧システム。
  4. 前記制御器は、前記昇圧動作時と前記加熱制御時において、前記改質器の温度が同じになるよう、前記燃料供給器を制御する請求項1−3のいずれか1項に記載の水素昇圧システム。
  5. 前記制御器は、前記加熱制御時において、前記改質器の温度が、前記昇圧動作時よりも低くなるよう、前記燃料供給器を制御する請求項1−3のいずれか1項に記載の水素昇圧システム。
  6. 前記昇圧された水素を含むカソードガスの圧力を検知する検知器を備え、
    前記制御器は、前記検知器で検知された圧力が第1の閾値以上であると、前記電気化学式水素ポンプの前記昇圧動作を停止させる請求項1−5のいずれか1項に記載の水素昇圧システム。
  7. 前記制御器は、前記昇圧動作を再開後、前記燃料供給器を制御して、前記改質器の温度を前記昇圧動作停止前に戻す請求項5に記載の水素昇圧システム。
  8. 前記制御器は、前記検知器で検知された圧力が、前記第1の閾値よりも小さい第2の閾値以下になると、前記電気化学式水素ポンプの前記昇圧動作を再開する請求項6に記載の水素昇圧システム。
  9. 前記制御器は、前記水素昇圧システムに異常が発生すると、前記昇圧動作を停止させ、前記加熱制御を実行する、請求項1−8のいずれか1項に記載の水素昇圧システム。
  10. 前記制御器は、前記異常発生による前記加熱制御の実行後、前記昇圧動作を再開させる請求項9に記載の水素昇圧システム。
  11. 前記制御器は、前記加熱制御時に、前記異常が解消すると、前記昇圧動作を再開させる請求項9に記載の水素昇圧システム。
  12. 前記制御器は、前記加熱制御時に、前記異常が解消しないと、前記加熱制御を停止させる請求項9に記載の水素昇圧システム。
JP2019026778A 2019-02-18 2019-02-18 水素昇圧システム Pending JP2020132934A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019026778A JP2020132934A (ja) 2019-02-18 2019-02-18 水素昇圧システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019026778A JP2020132934A (ja) 2019-02-18 2019-02-18 水素昇圧システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020132934A true JP2020132934A (ja) 2020-08-31

Family

ID=72277858

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019026778A Pending JP2020132934A (ja) 2019-02-18 2019-02-18 水素昇圧システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020132934A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11616249B2 (en) * 2019-03-22 2023-03-28 Bloom Energy Corporation Solid oxide fuel cell system with hydrogen pumping cell with carbon monoxide tolerant anodes and integrated shift reactor
GB2613365A (en) * 2021-12-01 2023-06-07 Edwards Vacuum Llc Hydrogen recovery system and method

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11616249B2 (en) * 2019-03-22 2023-03-28 Bloom Energy Corporation Solid oxide fuel cell system with hydrogen pumping cell with carbon monoxide tolerant anodes and integrated shift reactor
GB2613365A (en) * 2021-12-01 2023-06-07 Edwards Vacuum Llc Hydrogen recovery system and method
GB2613365B (en) * 2021-12-01 2024-06-19 Edwards Vacuum Llc Hydrogen recovery system and method

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7122541B2 (ja) 電気化学式水素ポンプおよび電気化学式水素ポンプの運転方法
JP6979626B2 (ja) 水素供給システム
US20040028965A1 (en) Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
US20040028979A1 (en) Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
US7132182B2 (en) Method and apparatus for electrochemical compression and expansion of hydrogen in a fuel cell system
US20190311890A1 (en) Hydrogen supply system
CN110670088A (zh) 电化学式氢气泵
US20220025529A1 (en) Electrochemical hydrogen pump and method for controlling the same
JP2020132934A (ja) 水素昇圧システム
JP7117543B2 (ja) 水素システムおよび水素システムの運転方法
JP7138312B2 (ja) 水素システムおよび水素システムの運転方法
JP6956392B1 (ja) 圧縮装置
JP6979634B1 (ja) 圧縮装置
JP6975922B1 (ja) 水素システムおよび水素システムの運転方法
EP4350053A1 (en) Electrochemical cell for hydrogen pumps, and compression apparatus
JP6979636B1 (ja) 圧縮装置
JP6902707B1 (ja) 水素システムおよび水素システムの運転方法
US20230279570A1 (en) Hydrogen system and method for operating hydrogen system
JP6979635B1 (ja) 水素システム
WO2021181772A1 (ja) 水素システムおよび水素システムの運転方法
JP7345104B1 (ja) 圧縮装置
WO2023233842A1 (ja) 圧縮装置、圧縮装置の運転方法および圧縮装置の製造方法
JP2021187698A (ja) 水素システムおよび水素システムの運転方法
JP2012221720A (ja) 燃料電池システム