JP2020132499A - コンクリート打継面用縁切り剤及びコンクリート構造物の構築方法 - Google Patents

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【課題】垂直面に対しても垂れずに均一に塗布することができ、速く乾いて塗膜を形成することで既設コンクリートと新設コンクリートの一体化を防ぐことができるコンクリート打継面用縁切り剤を提供する。【解決手段】水系媒体中に体積基準メディアン径が0.1μm以上5.0μm以下の脂肪酸金属塩が分散してなる、コンクリート打継面用縁切り剤。塗布作業時は粘度が低下してローラーや刷毛等で容易に塗布することができる。【選択図】なし

Description

本発明は、山岳トンネルにおける覆工コンクリートなどの打継ぎ面に適用される縁切り剤、及びコンクリート構造物の構築方法に関する。
トンネルの覆工コンクリートは、掘削したトンネルの内周面とセントル(移動式の鋼製型枠)の間にコンクリートを打設して硬化させた後、セントルをトンネルの軸方向に移動させてコンクリートを打ち継ぐ工程を繰り返すことにより構築される。
近年、トンネルの経年劣化によるコンクリート片の剥落が問題になっているが、点検により対策が必要とされたひび割れやうき、剥離の多くが覆工コンクリートの打継目にあたる施工目地の近傍に集中していることが報告されている(非特許文献1参照)。中でも、トンネルの天端部にこれらの不具合が多く発生しており、コンクリート片が剥落すると重大事故につながるおそれがある。
施工目地近傍の不具合の発生原因として、先に打設した既設コンクリートと新しく打設したコンクリートが付着して一体化すると、温度変化や乾燥収縮によるコンクリートの変形により施工目地近傍に強い引張力が作用することが考えられている。非特許文献1、2には、既設コンクリートと新設コンクリートの付着を防ぐため、ビニールシートや鉄板などを覆工コンクリートの施工目地に挟み込み、縁切りをする方法が提案されている。しかし、施工目地部からはみ出したビニールシート等を切除する作業が必要になるなど、施工性に劣る。
特許文献1には、先打ちコンクリートを打設した後、その打継面に40乃至77重量%の脂肪酸含有化合物と、2乃至5重量%の安定化剤と、1乃至3重量%の界面活性剤と、15乃至52重量%の水とを含むひび割れ防止剤を塗布し、後打ちコンクリートを打設することを特徴とするコンクリート構造物の施工方法が開示されている。しかし、当該ひび割れ防止剤は20℃での粘度が100〜135mPa・sと低く、トンネル覆工コンクリートの打継面ような垂直面に塗布すると垂れや流れ落ちが生じ、また凹凸にある打継面に均一な厚みで塗布することが困難である。その結果、コンクリートの付着を完全に防ぐことができない可能性があった。
特許第6372837号公報
国土交通省 東北地方整備局「コンクリート構造物の品質確保の手引き(案) (トンネル覆工コンクリート編)」平成28年5月、p.16-18、52-54 河内正道,目崎浩二,宮田和実,細田暁:覆工施工目地近傍の品質向上対策と効果,トンネルと地下,569 号,pp.55-61,2018
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑みなされたものであり、垂直面に対しても垂れずに均一に塗布することができ、速く乾いて塗膜を形成することで既設コンクリートと新設コンクリートの一体化を防ぐことができるコンクリート打継面用縁切り剤を提供することを目的とするものである。
本発明は、
[1]水系媒体中に体積基準メディアン径が0.1μm以上5.0μm以下の脂肪酸金属塩が分散してなる、コンクリート打継面用縁切り剤。
[2]前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸が、炭素原子数8〜36の飽和又は不飽和脂肪酸である、[1]に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
[3]前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸が、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸から選ばれる1種又は2種以上を含むものである、[1]に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
[4]前記脂肪酸金属塩を構成する金属が、カルシウム、マグネシウム、バリウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上である、請求項[1]〜[3]のいずれか1項に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
[5]前記脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウムを含むものである、請求項[1]〜[4]のいずれかに記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
[6]前記脂肪酸金属塩がさらにオレイン酸カルシウムを含むものである、[5]に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
[7]さらに乳化剤として界面活性剤を含む、[1]〜[6]のいずれか1項に記載のコンクリート打継面用縁切り剤に関する。
本発明はまた、
[8](a)先に打設した第1のコンクリートの打継面に[1]〜[7]のいずれかに記載の縁切り剤を塗布し、塗膜を形成する工程、及び
(b)上記塗膜に接するように第2のコンクリートを打設する工程;
を含む、コンクリート構造物の構築方法。
[9]前記コンクリート構造物が、トンネル覆工コンクリートである、[8]記載のコンクリート構造物の構築方法に関する。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤は、塗布作業時は粘度が低下してローラーや刷毛等で容易に塗布することができる。一方、塗布後は粘度が上昇してトンネル覆工コンクリートの打継面ような垂直面に塗布しても垂れが発生しにくく、また多孔質の表面に含浸することなく均一な塗膜を形成するため、既設コンクリートと新設コンクリートの付着を防止することができる。
以下、本発明についてさらに詳しく説明する。
本発明に用いられる脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸としては、炭素原子数8〜36の飽和又は不飽和脂肪酸、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、ベヘン酸、オレイン酸、エライジン酸、エルカ酸、リノール酸、リノレン酸、およびリシノレイン酸、ダイマー酸等が挙げられる。これらのうち、塗膜形成性の観点からパルミチン酸、ステアリン酸、およびオレイン酸が好ましい。これらの脂肪酸は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。また、牛脂、パーム油、菜種油、ヤシ油などの天然油脂由来の混合脂肪酸を使用してもよい。
脂肪酸金属塩を構成する金属としては、カルシウム、マグネシウム、ストロンチウム、バリウム等の第2族金属、亜鉛等の第12族金属、アルミニウム等の第13族金属が挙げられる。
脂肪酸金属塩の具体例としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸バリウム、ステアリン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、パルミチン酸マグネシウム、パルミチン酸亜鉛、オレイン酸カルシウム、オレイン酸マグネシウム、オレイン酸バリウム、オレイン酸亜鉛が好ましく例示できる。これらの脂肪酸金属塩は単独で使用してもよいし、2種以上を混合して使用してもよい。
脂肪酸金属塩の製造方法は特に限定されず、脂肪酸のアルカリ金属塩の溶液に、無機金属化合物の溶液を滴下して反応する方法(複分解法)、脂肪酸と無機金属化合物を高温下で混練して反応する方法(溶融法)、脂肪酸を金属の酸化物や水酸化物と反応させる方法(直接法)等で製造されたいずれの脂肪酸金属塩でも使用することができる。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤は、水系媒体中に脂肪酸金属塩が分散したものであって、前記脂肪酸金属塩の体積基準メディアン径が0.1μm以上5.0μm以下の範囲にあることを特徴とするものである。脂肪酸金属塩のメディアン径が0.1μm未満であると、分散液の粘度が高くなり塗布が困難となる。一方、メディアン径が5.0μmを超えると、塗布後に垂れやすくなるとともに、塗膜形成性も劣る。
脂肪酸金属塩の体積基準メディアン径は、高剪断力が負荷される塗布時に流動性が高くなりやすい点で、好ましくは0.5μm以上、より好ましくは1.0μm以上であり、負荷される剪断力が低いとき、流動性が低くなる点で、好ましくは4.5μm以下、より好ましくは4.0μm以下である。
なお、本明細書において、体積基準メディアン径とは、体積基準で粒度分布を求め、全体積を100%とした累積曲線において、累積値が50%となる点の粒子径(D50)を意味し、その測定にはレーザー回折/散乱式粒度分布測定装置(島津製作所製SALD−2100)を使用した。
水系媒体としては、イオン交換水や超純水等の水、又は水と溶媒の混合媒体等が挙げられ、前記溶媒としては、水と混合可能な溶媒(例えば、エタノール等のアルコール)が好ましい。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤は、公知の製造方法にて得ることができる。例えば、溶融した脂肪酸を金属水酸化物及び乳化剤を含む水系媒体に添加しながら乳化分散機で撹拌混合して反応させる方法があるが、これに限定されるものではない。乳化分散機としては、ホモミキサー、ディスパーミル等の高速回転剪断型乳化分散機、ビーズミル、サンドグラインダー等のメディア式乳化分散機、ホモジナイザー等の高圧噴射式乳化分散機、コロイドミル等の摩砕式乳化分散機を使用することができる。これらの乳化分散機は1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよいが、高速回転剪断型乳化分散機で脂肪酸金属塩の粗乳化を行い、続いてメディア式乳化分散機を用いることで、メディアン径が5.0μm以下の脂肪酸金属塩を容易に得ることができる。また、乳化分散機での処理時間(回数)を長く(多く)することによって、メディアン径をより小さくすることができる。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤における脂肪酸金属塩の含有量は、通常5〜70質量%であり、好ましくは15〜60質量%、さらに好ましくは20〜55質量%である。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤の製造には、乳化剤として公知のノニオン界面活性剤、アニオン界面活性剤等を用いることができる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンデシルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンイソステアリルエーテル、ポリオキシエチレンベヘニルエーテル、ポリオキシエチレン−2−エチルヘキシルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(合成系)、ナロー型ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンスチレン化フェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル等が挙げられる。これらのノニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
アニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルの硫酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルのリン酸エステル塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのマレイン酸ハーフエステル塩、ポリオキシエチレンアルキルフェノールエーテルのマレイン酸ハーフエステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩等が挙げられる。これらのアニオン界面活性剤は、1種又は2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤における乳化剤の含有量は、通常0.1〜10質量%であり、好ましくは0.5〜5質量%、さらに好ましくは1.0〜4.0質量%である。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤には、さらに必要に応じて粘度安定剤、防腐剤、防かび剤、殺菌剤、防錆剤、皮張り防止剤等を含んでもよい。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤の粘度は特に限定されないが、ローラーや刷毛等で塗布した際に塗りムラが生じにくい点で50〜300mPa・s(25℃)が好ましく、100〜200mPa・s(25℃)がより好ましい。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤を既設のコンクリートの打継面に塗布し、乾燥後塗膜に接するように新しいコンクリートを打ち継ぐことによって、打継目が縁切りされたコンクリート構造物を構築することができる。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤をコンクリートの打継面に塗布する方法は限定されないが、刷毛やローラーによる塗布又は噴霧器による噴霧が、作業効率がよく且つ塗布量を把握し易いことから好ましい例として挙げられる。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤をコンクリートの打継面に対して塗布する場合、通常その表面に対して50〜300g/m、好ましくは100〜200g/m程度を使用する。
本発明のコンクリート打継面用縁切り剤は、塗布後に粘度が上昇するためトンネル覆工コンクリートの打継面ような垂直面に塗布しても垂れが発生しにくく、また多孔質の表面に含浸することなく均一な塗膜を形成するため、既設コンクリートと新設コンクリートの付着を防止することができる。
以下、本発明を実施例および比較例を挙げて具体的に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
粘度と体積基準メディアン径の測定は、下記の条件により行った。
[粘度]
B型粘度計[VISCOMETER TVB−10(東機産業社製)]によりローターNo.H3を用いて回転数を100rpmとして粘度(25℃)を測定した。
[体積基準メディアン径]
島津製作所社製SALD−2100を使用して、体積基準の平均粒子径を測定した。
<水性分散液の調整>
[製造例1]
70℃の温水45.0部、水酸化カルシウム6.0部及びノニオン界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキル(C12-14)エーテル、EO付加数14モル)2.0部をステンレス製容器に仕込み、系内の温度を85℃に加温し、撹拌しながらステアリン酸45.0部を4時間かけて滴下して反応を行なった。反応終了後ディスパーミルを用いて分散し、更にアニオン系界面活性剤(ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム)2.0部を添加した後、ビーズミル[アシザワ・ファインテック(株)製スターミル(登録商標)LMZ015]にて2回処理し、体積基準メディアン径が4.3μm、固形分50%のステアリン酸カルシウムの水性分散液(A−1)を得た。
[製造例2〜4]
ビーズミルでの処理回数を増やして粒子径を小さくした以外は製造例1と同様の方法にて、表1に示す組成の水性分散液(A−2)〜(A−4)を調整した。なお、表中の各成分の含有量は質量%を示す。
[製造例5]
ステアリン酸に代えて牛脂脂肪酸を用いた以外は製造例1と同様の方法にて、表1に示す組成の水性分散液(A−5)を調整した。
[製造例6]
ビーズミルでの処理回数を増やして粒子径を小さくした以外は製造例5と同様の方法にて、表1に示す組成の水性分散液(A−6)を調整した。
[比較製造例1]
ビーズミルでの処理回数を1回にした以外は製造例1と同様の方法にて、表1に示す組成の水性分散液(B−1)を調整した。
[比較製造例2]
ステアリン酸に代えて牛脂脂肪酸を用いた以外は比較例1と同様の方法にて、表1に示す組成の水性分散液(B−2)を調整した。
Figure 2020132499
<塗布性及び垂れ防止性>
製造例1〜6で調整した本発明の水性分散液A−1〜A−6及び比較製造例1、2で調整した水性分散液B−1、B−2を、トンネル覆工コンクリートの垂直断面に見立てた屋内のコンクリート壁面にローラーで200g/mとなる量塗布し、以下の基準にて塗布性及び垂れ防止性を評価した。結果を表3に示す。
[塗布性の評価基準]
◎:伸びが大変良く、塗布しやすい。
○:伸びが良く、塗布しやすい。
×:伸びが悪く、塗布しにくい。

[垂れ防止性の評価基準]
◎:塗布60分後に垂れの発生なし
○:塗布60分後やや垂れの発生あり
×:塗布直後から垂れの発生あり
<乾燥性>
10cm×10cm×6cmの透水性インターロッキングブロック(供試体1)を、10cm×6cmの面が底面となるようにして立て、水性分散液A−1〜A−6及びB−1、B−2を垂直面となる10cm×10cmの面全体に刷毛で200g/mとなる量塗布して静置し、塗布30分後、60分後の表面状態を確認した。
[乾燥性の評価]
◎:塗布30分後に塗膜を指で擦っても変化なし
○:塗布60分後に塗膜を指で擦っても変化なし
×:塗布60分後に塗膜を指で擦ると伸びる
また、表2に示す配合のモルタルを硬化させて作製した10cm×10cm×6cmのモルタルブロック(供試体2)についても、塗布量を150g/mとした以外は同様に評価を行った。結果を表3に示す。
Figure 2020132499
<剥離性>
水性分散液の塗布から5時間後に、各供試体を底面9cm×10cm、高さ10cmの上部が開口した鋼板製のボックスの内部に載置し、塗布面側に底面3cm×10cm、高さ10cmの空間を確保する。その空間にボックス上部から前記配合のモルタルを流し込み、気中常温養生を行った。24時間養生後、供試体をボックスから脱型し、手力またはゴムハンマーによる打撃で打継面の剥離性を評価した。

[剥離性の評価基準]
◎:手力により剥離(モルタルの欠けなし)
○:ハンマーによる打撃で剥離(モルタルの欠けなし)
×:ハンマーで打撃すると打継面近傍のモルタルが欠けてきれいに剥離しない
Figure 2020132499
表3に示すように、実施例1〜6の水性分散液は、垂直面に対してもほとんど垂れることなく塗布することができる。また、多孔質の表面にも含浸することなく塗布面全体にわたり均一な塗膜が得られるため、モルタル同士の付着を防ぎ、打継目の剥離性に優れる結果となった。
これに対し、比較例1、2の水性分散液は塗布性は良好であるものの、塗布直後から垂れが発生した。その結果、供試体上端部付近の膜厚が薄くなり打継面の縁切りが十分できず、ハンマーで打撃すると打継面近傍のモルタルが欠けてきれいに剥離しない。

Claims (9)

  1. 水系媒体中に体積基準メディアン径が0.1μm以上5.0μm以下の脂肪酸金属塩が分散してなる、コンクリート打継面用縁切り剤。
  2. 前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸が、炭素原子数8〜36の飽和又は不飽和脂肪酸である、請求項1に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
  3. 前記脂肪酸金属塩を構成する脂肪酸が、パルミチン酸、ステアリン酸及びオレイン酸から選ばれる1種又は2種以上を含むものである、請求項1に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
  4. 前記脂肪酸金属塩を構成する金属が、カルシウム、マグネシウム、バリウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上である、請求項1〜3のいずれか1項に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
  5. 前記脂肪酸金属塩がステアリン酸カルシウムを含むものである、請求項1〜4のいずれか1項に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
  6. 前記脂肪酸金属塩がさらにオレイン酸カルシウムを含むものである、請求項5に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
  7. さらに乳化剤として界面活性剤を含む、請求項1〜6のいずれか1項に記載のコンクリート打継面用縁切り剤。
  8. (a)先に打設した第1のコンクリートの打継面に請求項1〜7のいずれかに記載の縁切り剤を塗布し、塗膜を形成する工程、及び
    (b)上記塗膜に接するように第2のコンクリートを打設する工程;
    を含む、コンクリート構造物の構築方法。
  9. 前記コンクリート構造物が、トンネル覆工コンクリートである、請求項8記載のコンクリート構造物の構築方法。
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