JP2020132412A - フィルム搬送装置 - Google Patents

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祐哉 平野
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Abstract

【課題】不均一な部分を含むフィルムを搬送する場合であっても、安定した搬送を行うことができ、かつ、異物及び傷の発生を抑制した搬送を行うことができる、フィルム搬送装置を提供する。【解決手段】長尺のフィルムを搬送するフィルム搬送装置であって、前記フィルムの幅方向の両端部にそれぞれ配置される2つの回転ローラーと、前記2つの回転ローラーの間に配置される搬送部材と、を備え、前記回転ローラーは、前記フィルムの一部と接触して前記フィルムを搬送する部材であり、前記搬送部材は、前記フィルムを非接触状態で搬送する部材である、フィルム搬送装置。【選択図】図1

Description

本発明は、フィルム搬送装置に関する。
フィルムを搬送する搬送装置として、例えば、フィルムを浮上させて搬送する搬送装置(浮上搬送装置)が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013−92697号公報
搬送装置により搬送されるフィルムは、不均一な部分を含むことがある。例えば、延伸処理を行った後のフィルムでは、端部の厚み変化が大きいこと、及びクリップによる掴み跡等に起因して、フィルムの端部に凹凸が形成されることがある。また、収縮率が大きい材料からなる塗布層が形成されたフィルムでは、フィルムがカールすることがある。このような不均一な部分(凹凸部分やカールした部分等)を含むフィルムを、従来の浮上搬送装置により搬送すると、フィルムと浮上搬送装置との接触が発生しうる。フィルムと浮上搬送装置との接触が発生すると、フィルムが削れて、削りカス(異物)が発生しうる。また、フィルムの、製品として利用する部分(製品部分)と浮上搬送装置との接触が発生すると、製品部分に傷や削れが発生し、製品として利用できる部分が小さくなりうる。さらに、不均一な部分を含むフィルムを浮上搬送装置のみにより搬送すると、フィルムにかかる張力が不安定になり、搬送が不安定なものとなりうる。
本発明は、前記の課題に鑑みて創案されたものであって、不均一な部分を含むフィルムを搬送する場合であっても、安定した搬送を行うことができ、かつ、異物及び傷の発生を抑制した搬送を行うことができる、フィルム搬送装置を提供することを目的とする。
本発明者は前記の課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、フィルムの幅方向の両端部に配置され、フィルムの一部に接触して搬送する2つの回転ローラーと、2つの回転ローラーの間に配置され、フィルムを非接触状態で搬送する搬送部材と、を備える搬送装置により、前記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、下記のものを含む。
〔1〕 長尺のフィルムを搬送するフィルム搬送装置であって、
前記フィルムの幅方向の両端部にそれぞれ配置される2つの回転ローラーと、
前記2つの回転ローラーの間に配置される搬送部材と、を備え、
前記回転ローラーは、前記フィルムの一部と接触して前記フィルムを搬送する部材であり、
前記搬送部材は、前記フィルムを非接触状態で搬送する部材である、フィルム搬送装置。
〔2〕 前記2つの回転ローラーと、前記搬送部材とは、一つの構造体として設けられている、〔1〕に記載のフィルム搬送装置。
〔3〕 前記2つの回転ローラーは、それぞれ独立して回転する部材である、〔1〕または〔2〕に記載のフィルム搬送装置。
〔4〕 前記搬送部材は回転する部材である、〔1〕〜〔3〕のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
〔5〕 前記搬送部材は、前記フィルムの幅方向に並ぶ複数の領域からなり、
前記複数の領域において、それぞれ、前記フィルムとの間隔の調整が可能である、〔1〕〜〔4〕のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
〔6〕 前記搬送部材は、前記フィルムを非接触状態に保持する気体を噴出する孔を有する部材である、〔1〕〜〔5〕のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
〔7〕 前記気体は、圧力が0.05MPa以上0.7MPa以下の高圧空気である、〔6〕に記載のフィルム搬送装置。
〔8〕 前記搬送部材は、多孔質材料からなる部材であり、その平均孔径は10μm以下である、〔1〕〜〔7〕のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
本発明によれば、不均一な部分を含むフィルムを搬送する場合であっても、安定した搬送を行うことができ、かつ、異物及び傷の発生を抑制した搬送を行うことができるフィルム搬送装置を提供できる。
図1は、実施形態1に係るフィルム搬送装置の、フィルム搬送方向に対して垂直な方向の断面を模式的に示す断面図である。 図2は、図1のフィルム搬送装置において、フィルムと搬送部材との間隔を調整する様子を模式的に示す断面図である。 図3は、図1のフィルム搬送装置において、フィルムと搬送部材との間隔を調整する様子を模式的に示す断面図である。 図4は、搬送部材のフィルム搬送方向に対して平行な方向の断面を、模式的に示す断面図である。 図5は、実施形態2に係るフィルム搬送装置の、フィルム搬送方向に対して垂直な方向の断面を模式的に示す断面図である。 図6は、実施形態3に係るフィルム搬送装置の、フィルム搬送方向に対して垂直な方向の断面を模式的に示す断面図である。 図7は、他の実施形態で説明する搬送部材のフィルム搬送方向に対して平行な方向の断面を、模式的に示す断面図である。
以下、本発明について実施形態及び例示物を示して詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に示す実施形態及び例示物に限定されるものでは無く、本発明の特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
以下の説明において、ある層の「厚み方向」とは、別に断らない限り、層平面に垂直な方向を表す。
以下の説明において、「長尺」のフィルムとは、幅に対して、5倍以上の長さを有するフィルムをいい、好ましくは10倍若しくはそれ以上の長さを有し、具体的にはロール状に巻き取られて保管又は運搬される程度の長さを有するフィルムをいう。長尺のフィルムの長さの上限は、特に制限は無く、例えば、幅に対して10万倍以下としうる。
本願において、長尺のフィルムの幅方向とは、フィルムの搬送方向に対して垂直な方向であって、フィルムの面に平行な方向をいう。フィルムの搬送方向とは、搬送装置において搬送される長尺のフィルムが搬送される方向であり、通常は長尺のフィルムの長手方向と平行である。
以下の説明において、要素の方向が「平行」及び「垂直」とは、別に断らない限り、本発明の効果を損ねない範囲内、例えば±4°、好ましくは±3°、より好ましくは±1°の範囲内での誤差を含んでいてもよい。
[本発明のフィルム搬送装置の概要]
本発明のフィルム搬送装置は、長尺のフィルムを搬送する装置である。本発明のフィルム搬送装置は、フィルムの幅方向の両端部にそれぞれ配置される2つの回転ローラーと、2つの回転ローラーの間に配置される搬送部材と、を備える。本発明において、回転ローラーは、フィルムの一部と接触してフィルムを搬送する部材であり、搬送部材は、フィルムを非接触状態で搬送する部材である。
本発明において、回転ローラーが配置される「フィルムの幅方向の端部」とは、フィルムの搬送路における、フィルムの搬送方向に対して垂直な方向の端部であって、搬送されるフィルムの幅方向の端部と対応する部分をいう。
[実施形態1]
以下、本発明に係る実施形態1のフィルム搬送装置について、図1〜4を参照しつつ説明する。図1は、実施形態1に係るフィルム搬送装置の、フィルム搬送方向に対して垂直な方向の断面を模式的に示す断面図である。図2は、図1のフィルム搬送装置において、フィルムと搬送部材との間隔を調整する様子を模式的に示す断面図である。図3は、図1のフィルム搬送装置において、フィルムと搬送部材との間隔を調整する様子を模式的に示す断面図である。図4は、搬送部材のフィルム搬送方向に対して平行な方向の断面を、模式的に示す断面図である。図1〜3において、X軸方向はフィルムの幅方向と平行な方向であり、Z軸方向は、フィルムの厚み方向と平行な方向である。
[1.フィルムの搬送装置]
本実施形態のフィルム搬送装置100は、長尺のフィルム10を搬送する装置である。本実施形態のフィルム搬送装置100は、図1に示すように、フィルム10の幅方向の両端部10L,10Rにそれぞれ配置される2つの回転ローラー120,130と、2つの回転ローラー120と130との間に配置される搬送部材110と、を備える。
本実施形態において、2つの回転ローラー120及び130と、搬送部材110とは、一つの構造体として設けられている。2つの回転ローラー120,130と、搬送部材110とは、図1に示すように、X軸方向に対して平行に配される軸部材150に、並列して設けられている。つまり、本実施形態では、2つの回転ローラー120,130と、搬送部材110とは、同一の軸部材150に取り付けられて、一つの構造体を構成している。軸部材150は固定部材160,170により接地面に固定されている。回転ローラー120と搬送部材110との間及び回転ローラー130と搬送部材110との間には、それぞれ、回転ローラー120,130の回転を妨げないように間隔が空けられている。本発明において「一つの構造体」とは、2つの回転ローラーと、搬送部材とが、同一の軸部材に対して、設けられた(取り付けられた)構造体をいう。2つの回転ローラーと搬送部材とが一つの構造体として設けられることにより、2つの回転ローラー及び搬送部材の、フィルム搬送方向に平行な方向の断面の中心を、軸部材のフィルム搬送方向に平行な方向の断面の中心と同心とすることができるので、フィルムを前記軸部材を中心とする同心円の外周面に沿わせて搬送することができ、これにより、安定した搬送を行いうる。また、2つの回転ローラーと搬送部材とが一つの構造体として設けられることにより、回転ローラーと搬送部材とが複数の構造体(別々の軸部材に取り付けられた態様)である態様よりも、搬送装置の構造を簡素化しうる。
[回転ローラー]
図1に示すように、回転ローラー120及び回転ローラー130は、それぞれ、フィルム10の幅方向の左側の端部10Lと、右側の端部10Rとに配置される。2つの回転ローラー120及び130は、フィルム10の一部と接触してフィルムを搬送する部材である。本実施形態において回転ローラー120,130は円筒状の部材である。
回転ローラー120,130のフィルム10との接触部120A,130Aの幅寸法X1,X2(図1におけるX軸方向の長さ)は、フィルム10における不均一な部分の幅寸法等を考慮して、適宜設定することが可能である。
回転ローラー120,130のフィルム10との接触部120A,130Aの幅寸法X1,X2は、フィルム10の幅方向の長さ(10L1から10R1までの長さ)を100%としたときに、それぞれ10%以下となるように配置することが好ましい。フィルム10の幅方向の長さを100%としたときに、X1およびX2は、より好ましくは9%以下であり、好ましくは1%以上、より好ましくは5%以上である。X1およびX2が前記上限値以下であることにより、フィルム10の製品として利用できる部分を広くとることができる。X1およびX2が前記下限値以上であることにより、フィルム10の回転ローラー120,130と接触する面積を広くすることができ、安定した搬送を行いうる。X1およびX2は同一であっても、相違していてもよい。
回転ローラー120および130は、それぞれ、軸受部材121及び122、ならびに軸受部材131及び132により、軸部材150に対して回動自在に支持されている。つまり、2つの回転ローラー120および130は、それぞれ独立して回転する部材である。これにより、各回転ローラー120,130の回転速度は、個別に調整することができるので、フィルム10の直進性を高めることができ、フィルム10と他の部材との接触によるキズ等の発生を防止する効果を高めることができる。
回転ローラー120,130は、フィルムからの搬送力を受ける従動方式、及び外部駆動装置による方法等により回転させうる。
[搬送部材]
搬送部材110は、フィルム10を非接触状態で搬送する部材である。
本実施形態で用いる搬送部材110は、図4に示すように、搬送方向に平行な方向の断面が半楕円形状の部材である。本発明において、「搬送方向に平行な方向の断面」とはフィルムを搬送する方向に対して平行な方向に切断したときの断面のことを言う。
搬送部材110は、全域においてフィルム10と非接触であり、フィルム10は、搬送部材110の外周部分の一部に沿って、近接する位置に配される。本発明において、「近接する位置」とは、搬送部材110とフィルム10との間隔(S1,S2,S3)が1mm以下である位置をいう。
搬送部材110と、フィルム10との間隔は、1mm以下に保持するのが好ましく、0.3mm以下がより好ましい。搬送部材110とフィルム10との間隔を上限値以下とすることにより、フィルム10を、安定的に搬送することができる。
本実施形態においては、搬送部材110は、フィルム10を非接触状態に保持する気体を噴出する孔を有する部材としうる。搬送部材としては、気体を噴出する孔を有する材料からなるものが好ましく、多孔質材料からなる部材がより好ましい。このような多孔質材料としては、ポーラスカーボン、ポーラスアルミナ等が挙げられる。このような多孔質材料からなる搬送部材を用いると、搬送部材から噴出する気体の圧力によりフィルム10を浮上させることができるので、フィルム10と搬送部材110との接触を防止し、フィルムを搬送する際に、傷の発生を有効に抑制することができる。
搬送部材110が多孔質材料からなる部材である場合、その平均孔径は好ましくは10μm以下、より好ましくは2μm以下である。孔径が大きすぎる場合、一部の孔がふさがれて、他の孔から気体の漏れが生じることがあるが、孔径を上限値以下とすると、一部の孔がふさがれたとしても、気体の漏れを防止することができ、フィルム10が搬送部材110に均一な力で支持されうる。このことは、以下のメカニズムによるものと推測される。孔径が大きすぎる場合、一部の孔がフィルムで覆われて浮上しているときに、圧力の変動が搬送部材110の内部構造を伝わって、フィルムが覆われていない部分から多量の空気が漏れ出てしまい、充分にフィルムを浮上させられなくなることがある。孔径を上限値以下とすると、一部の孔がフィルムで覆われて浮上しているときにも、圧力の変動が搬送部材の内部構造に伝わりにくく、フィルムが覆われていない部分への大量の空気の漏れが抑制され、フィルム10が搬送部材110に均一な力で支持されうる。
搬送部材110が気体を噴出する孔を有する部材である場合、当該気体は、高圧空気であるのが好ましい。気体が高圧空気である場合、その圧力は好ましくは0.05MPa以上、より好ましくは0.2MPa以上であり、好ましくは0.7MPa以下、より好ましくは0.5MPa以下である。搬送部材110がこのような態様であると、フィルムとの非接触状態を保ちつつ、フィルムの搬送を行い得る。
本実施形態において、搬送部材110は図1〜3に示すように3つの領域(複数の領域)110A,110B,110Cからなる。搬送部材110の3つの領域110A,110B,110Cにおいては、図2及び図3に示すように、フィルム10との間隔の調整が可能である。図2及び図3において、S1は第1の領域110Aにおける搬送部材110とフィルム10との間隔を示し、S2は第2の領域110Bにおける搬送部材110とフィルム10との間隔を示し、S3が第3の領域110Cにおける搬送部材110とフィルム10との間隔を示す。
図2に示す態様においては、搬送部材110とフィルム10との間隔は、第3の領域110Cにおいて最も大きく、第1の領域110Aにおいて最も小さくなるように調整されている。つまり、図2に示す態様においては、S1<S2<S3である。図3に示す態様においては、搬送部材110とフィルム10との間隔が、第1の領域110Aで最も大きく、第3の領域110Cの領域で最も小さくなるように調整されている。つまり、図3に示す態様においては、S3<S2<S1である。
このように、搬送部材110とフィルム10との間隔(S1,S2,S3)を調整することにより、フィルム10と各回転ローラー120,130との接触割合及び回転ローラー120,130にかかる力を調整することができ、フィルム10の走行性を調整しうる。回転ローラー120,130にかかる力は、張力計及び歪みゲージなどにより検出しうる。
フィルム10と搬送部材110との間隔(S1,S2,S3)の調整は、例えば搬送部材110が気体を噴出する孔を有する部材である場合、領域110A,110B,110Cにおける気体の流量及び気体の圧力等を調整することにより行いうる。
[フィルム]
本実施形態の搬送装置100により搬送されるフィルム10としては、特に限定はないが、例えば図1に示すような、幅方向の端部10L,10Rに不均一な部分を含むフィルムが挙げられる。図1に示すフィルム10の2つの端部10Lおよび10Rの間の中央領域10Mは均一な部分であり、製品として利用する部分(製品部分)である。
不均一な部分を含むフィルムとしては、具体的には、フィルムの端部にナール構造などの凹凸構造が設けられたフィルム、延伸処理後の厚みや幅寸法の変化が大きいフィルム、クリップの掴み跡を含むフィルム、ダイス直後の端部厚みが大きいフィルム、収縮の大きい材料からなる層を設けたことによりカールしたフィルム等が挙げられる。
フィルム10としては、特に限定されないが、例えば脂環式構造含有重合体を含む樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリエチレンナフタレート(PEN)フィルム、アクリルフィルム、ポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP、OPP)フィルム、ポリカーボネート(PC)フィルム、ポリスチレン(PS)フィルム、セルローストリアセテート(TAC)フィルム、ポリ塩化ビニル(PVC)フィルム、ポリイミド(PI)フィルム等のプラスチックのフィルム、及びポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)フィルム、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)フィルム、ポリエーテルスルホン(PES)フィルム、アラミドフィルム等のスーパーエンプラのフィルムが挙げられる。
[2.作用・効果]
本実施形態の搬送装置100を用いて、図1に示すような端部に不均一な部分を含むフィルム10の搬送を行う例について説明する。フィルム10の幅方向の端部10L,10Rに配置された回転ローラー120,130が、フィルムの端部10L,10Rと接触し、2つの回転ローラー120および130の間に配置された搬送部材110が、フィルムの2つの端部10Lおよび10Rの間の中央領域10Mと近接する位置に配される。フィルム10は、その幅方向の端部10L,10Rにおいて回転ローラー120,130と接触しつつ、中央領域10Mと搬送部材110との非接触状態を保ちながら搬送される。
つまり、フィルム10は、その両端部10L,10Rが、回転ローラー120,130により支持されながら、搬送されるので、安定した搬送が可能である。
一方、フィルム10の中央領域10Mは、搬送部材110との非接触状態を保ちながら搬送されるので、フィルム10の中央領域10Mと搬送部材110との接触が抑制され、これにより、削れカス(異物)及び傷の発生を抑制することができる。その結果、本実施形態によれば、不均一な部分を含むフィルムを搬送する場合であっても、安定した搬送を行うことができ、かつ、異物及び傷の発生を抑制した搬送を行うことができる、フィルム搬送装置を提供することができる。
また、フィルム10の中央領域10Mと搬送部材110との接触が抑制されることにより、中央領域10Mにおける傷等の発生が抑制されるので、製品として利用できる部分の減少を抑制しうる。
また、本実施形態において、2つの回転ローラー120及び130は、それぞれ独立して回転する部材であるので、各回転ローラー120,130の回転速度は、個別に調整することができる。その結果、本実施形態によれば、フィルム10の直進性を高めることができ、フィルム10と搬送部材110等の部材との接触による傷等の発生を防止する効果を高めることができる。
さらに、本実施形態において、搬送部材110は、フィルム10の幅方向に並ぶ複数の領域110A,110B,110Cからなり、複数の領域110A,110B,110Cにおいて、それぞれ、フィルム10との間隔(S1,S2,S3)の調整が可能である。その結果、本実施形態によれば、搬送部材110とフィルム10との間隔を調整することが可能であるので、フィルム10と各回転ローラー120,130との接触割合及び回転ローラー120,130にかかる力を調整し、これによりフィルム10の走行性を調整しうる。
[実施形態2]
以下、本発明の実施形態2に係るフィルム搬送装置について図5を参照しつつ、説明する。図5は、実施形態2に係るフィルム搬送装置の、フィルム搬送方向に対して垂直な方向の断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態のフィルム搬送装置200は、回転ローラー220,230が軸部材250に対して軸受部材を介さずに設けられている点、搬送部材210が回転する部材である点が実施形態1と相違する。以下において、実施形態1と同様の構成については、同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
[フィルムの搬送装置]
本実施形態において、2つの回転ローラー220,230と、搬送部材210とは、図5に示すように、X軸方向に対して平行に配される軸部材250に、並列して設けられ、一つの構造体を構成している。つまり、本実施形態においても、2つの回転ローラー220,230と、搬送部材210とは、同一の軸部材250に取り付けられて、一つの構造体を構成している。回転ローラー220と搬送部材210との間及び回転ローラー230と搬送部材210との間には、それぞれ、回転ローラー220,230の回転を妨げないように間隔があけられている。
[回転ローラー]
本実施形態において、回転ローラー220,230は、軸部材250に対して軸受部材を介さずに設けられている。本実施形態において、軸部材250は、図5に示すように、軸受部材261及び271により、固定部材260および270に対して回動自在に支持されている。固定部材260,270は接地面に固定されている。つまり本実施形態では、2つの回転ローラー220,230は、回動自在に支持されている軸部材250の回動により回転する。本実施形態において回転ローラー220,230は円筒状の部材である。
[搬送部材]
本実施形態において、搬送部材210は回転する部材である。これにより、搬送装置200にフィルム10の設置等を行う際に、搬送部材210を回転させてフィルムと接触しない位置に配置させることができる。また、搬送部材210と回転ローラー220,230との位置合わせの際に、搬送部材210を回転させて、所望の位置に配置することができるので、位置合わせを容易に行いうる。本実施形態において、搬送部材210は、回転ローラー220,230との位置調整およびフィルム10の設置等を行った後フィルムの搬送を行う際に、固定部材280により接地面に固定される。
搬送部材210の全域は、フィルム10と非接触であり、フィルム10は、搬送部材210の外周部分の一部に沿って、近接する位置に配される。
[作用・効果]
本実施形態の搬送装置200を用いて、図5に示すような端部に不均一な部分を含むフィルム10の搬送を行う例について説明する。フィルム10の幅方向の端部10L,10Rに配置された回転ローラー220,230が、フィルムの端部10L,10Rと接触し、2つの回転ローラー220および230の間に配置された搬送部材210が、フィルムの2つの端部10Lおよび10Rの間の中央領域10Mと近接する位置に配される。フィルム10は、その幅方向の端部10L,10Rにおいて回転ローラー220,230と接触しつつ、中央領域10Mと搬送部材110との非接触状態を保ちながら搬送される。
つまり、フィルム10は、その両端部10L,10Rが、回転ローラー220,230により支持されながら、搬送されるので、安定した搬送が可能である。
一方、フィルム10の中央領域10Mは、搬送部材210との非接触状態を保ちながら搬送されるので、フィルム10の中央領域10Mと搬送部材210との接触が抑制され、これにより、削れカス(異物)及び傷の発生を抑制することができる。その結果、本実施形態によれば、不均一な部分を含むフィルムを搬送する場合であっても、安定した搬送を行うことができ、かつ、異物及び傷の発生を抑制した搬送を行うことができる、フィルム搬送装置を提供することができる。
また、フィルム10の中央領域10Mと搬送部材210との接触が抑制されることにより、中央領域10Mにおける傷等の発生が抑制されるので、製品として利用できる部分の減少を抑制しうる。
また、本実施形態によれば、搬送部材210が回転する部材であるので、搬送装置200にフィルム10の設置等を行う際や、搬送部材210と回転ローラー210,220との位置合わせの際に、搬送部材210を回転させて、所望の位置に配置することができるので、作業性に優れる。
[実施形態3]
以下、本発明の実施形態3に係るフィルム搬送装置について図6を参照しつつ、説明する。図6は、実施形態3に係るフィルム搬送装置の、フィルム搬送方向に対して垂直な方向の断面を模式的に示す断面図である。
本実施形態のフィルム搬送装置300は、搬送部材310の両端部に、それぞれ回転ローラー320,330が設けられている点で実施形態1と相違する。以下において、実施形態1と同様の構成については、同じ符号を付し、重複した説明は省略する。
本実施形態において、2つの回転ローラー320,330は、搬送部材310の両端部の凹部312,313に、筒状の部材を被せつけることにより設けられている。つまり、本実施形態では、2つの回転ローラー320,330と搬送部材310とは一体的に設けられている。本実施形態において、2つの回転ローラー320,330の軸部材は、搬送部材310そのものであり、本実施形態は、搬送部材310と回転ローラー320,330とが同一の軸部材に取り付けられた態様(一つの構造体)の一つである。上記筒状の部材としては、例えば樹脂製スリーブや、金属製スリーブ、それらの加工品等であり、さらに表層にハードクロムメッキ等を施した部材等を用いうる。
搬送部材310及び2つの回転ローラー320,330は、軸受部材321及び331により、軸部材350に対して回動自在に支持されている。本実施形態において、2つの回転ローラー320,330のフィルムとの接触面320A,330Aと、搬送部材310の表面310Aとは面一状である。軸受部材321,331は、エアベアリングにより構成しうる。
2つの回転ローラー320および330は、フィルムの幅方向の両端部と接触するように配置される。2つ回転ローラー320および330の間の領域は、フィルムの2つの端部の間の領域と非接触状態で配置される。
[作用・効果]
本実施形態の搬送装置300を用いて、端部に不均一な部分を含むフィルムの搬送を行う場合、実施形態1と同様に、フィルムの幅方向の端部に配置された回転ローラー320,330が、フィルムの端部と接触し、2つの回転ローラー320および330の間に配置された搬送部材310が、フィルムの2つの端部の間の中央領域と近接する位置に配される。フィルムは、その幅方向の端部において回転ローラー320,330と接触しつつ、中央領域と搬送部材310との非接触状態を保ちながら搬送される。
つまり、本実施形態において、フィルムは、その両端部が、回転ローラー320,330により支持されながら、搬送されるので、安定した搬送が可能である。一方、フィルムの中央領域は、搬送部材310との非接触状態を保ちながら搬送されるので、フィルムの中央領域と搬送部材310との接触が抑制され、これにより、削れカス(異物)及び傷の発生を抑制することができる。その結果、本実施形態によっても、不均一な部分を含むフィルムを搬送する場合であっても、安定した搬送を行うことができ、かつ、異物及び傷の発生を抑制した搬送を行うことができる、フィルム搬送装置を提供することができる。
また、フィルムの中央領域と搬送部材310との接触が抑制されることにより、当該中央領域における傷等の発生が抑制されるので、中央領域が製品部分であるフィルムを搬送する場合に、製品として利用できる部分の減少を抑制しうる。
[他の実施形態]
(1)上記実施形態1では、搬送部材としてフィルム搬送方向に対して平行な方向の断面が半楕円形状のものを示し、実施形態2では搬送部材として全体として円筒状のものを示したが、搬送部材はこれに限定されない。例えば図7に示すように、フィルム搬送方向に対して平行な方向の断面がアーチ状の搬送部材410であってもよい。また、搬送部材は、全体として平板形状のものや、フィルム搬送方向に対して平行な方向において、アールが変化する部分を含む形状(例えば放物線状)のものであってもよい。
(2)上記実施形態1では、搬送部材が3つの領域からなる例を示したが、搬送部材は2つの領域からなるものや、4以上の領域からなるものであってもよい。
(3)上記実施形態では、幅方向の端部に不均一な部分を含むフィルムを搬送する例を示したが、これに限定されない。本発明の搬送装置により搬送されるフィルムには、不均一な部分を含まないフィルムも含まれる。不均一な部分を含まないフィルムを搬送する場合は、回転ローラーのフィルムとの接触部の幅寸法を調整する等の方法により製品部分を広くとることが可能である。
(4)上記実施形態では、回転ローラーと搬送部材とが一つの構造体として設けられている例を示したが、搬送装置は、回転ローラーと搬送部材とが別々の構造体として設けられている態様であってもよい。
10…フィルム
10M…フィルムの中央部
10L,10R…フィルムの幅方向の端部
100…フィルム搬送装置
110…搬送部材
110A…第1の領域
110B…第2の領域
110C…第3の領域
120,130…回転ローラー
121,122,131,132…軸受部材
150…軸部材
160,170…固定部材
200…フィルム搬送装置
210…搬送部材
211,212…軸受部材
220,230…回転ローラー
250…軸部材
260,270,280…固定部材
261,271…軸受部材
300…フィルム搬送装置
310…搬送部材
320,330…回転ローラー
321,331…軸受部材
350…軸部材
410…搬送部材

Claims (8)

  1. 長尺のフィルムを搬送するフィルム搬送装置であって、
    前記フィルムの幅方向の両端部にそれぞれ配置される2つの回転ローラーと、
    前記2つの回転ローラーの間に配置される搬送部材と、を備え、
    前記回転ローラーは、前記フィルムの一部と接触して前記フィルムを搬送する部材であり、
    前記搬送部材は、前記フィルムを非接触状態で搬送する部材である、フィルム搬送装置。
  2. 前記2つの回転ローラーと、前記搬送部材とは、一つの構造体として設けられている、請求項1に記載のフィルム搬送装置。
  3. 前記2つの回転ローラーは、それぞれ独立して回転する部材である、請求項1または2に記載のフィルム搬送装置。
  4. 前記搬送部材は回転する部材である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
  5. 前記搬送部材は、前記フィルムの幅方向に並ぶ複数の領域からなり、
    前記複数の領域において、それぞれ、前記フィルムとの間隔の調整が可能である、請求項1〜4のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
  6. 前記搬送部材は、前記フィルムを非接触状態に保持する気体を噴出する孔を有する部材である、請求項1〜5のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
  7. 前記気体は、圧力が0.05MPa以上0.7MPa以下の高圧空気である、請求項6に記載のフィルム搬送装置。
  8. 前記搬送部材は、多孔質材料からなる部材であり、その平均孔径は10μm以下である、請求項1〜7のいずれか一項に記載のフィルム搬送装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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