JP2020132098A - マルチコプター - Google Patents

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誠 楠本
Makoto Kusumoto
誠 楠本
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Abstract

【課題】旋回性能を向上可能なマルチコプターを提供する。【解決手段】マルチコプター10では、プロペラ14FL,FR,RL,RR及び該プロペラを駆動するモータ16FL,FR,RL,RRを各々が有する複数のロータ12FL,FR,RL,RRが、機体18のフレーム20に取り付けられている。このフレームには、弾性要素及び減衰要素を含んだフレーム連結機構34(ロータ傾動機構)が設けられている。このフレーム連結機構34は、各プロペラの反トルクによって弾性要素を弾性変形させつつ各ロータを機体の左右方向に傾動させると共に、当該傾動に伴う各ロータの振動を減衰要素によって減衰する。【選択図】図1

Description

本発明は、マルチコプターに関する。
下記特許文献1には、マルチコプター等の垂直離着陸可能飛行体の墜落の可能性を低減するための技術が開示されている。この文献に開示されている飛行体は、機体主部と、機体主部を支持する複数のフレーム(アーム部)とを備えている。各フレームの先端部には、それぞれプロペラ及びモータを有するロータが取り付けられている。
国際公開第2018/084261号
ところで、有人マルチコプターのような大型のマルチコプターでは、大型のフレームを軽量化することが求められる。しかしながら、フレームを軽量化すると、プロペラの反トルク等によってフレームが変形し易くなる。フレームの変形量が大きくなると、ロータが機体に対して不用意に変位する(傾く)ことになるため、例えば旋回性能が低下する原因となる。
本発明は上記事実を考慮し、旋回性能を向上可能なマルチコプターを得ることを目的とする。
請求項1に記載の発明に係るマルチコプターは、プロペラ及び前記プロペラを駆動するモータを各々が有する複数のロータと、前記複数のロータが取り付けられたフレームを有する機体と、弾性要素及び減衰要素を含んで前記フレームに設けられ、各前記プロペラの反トルクによって前記弾性要素を弾性変形させつつ各前記ロータを前記機体のヨーイング方向に傾動させると共に、当該傾動に伴う各前記ロータの振動を前記減衰要素によって減衰するロータ傾動機構と、を備えている。
なお、請求項1に記載の「ヨーイング方向」は「ヨー軸回りの回転方向」と同義であり、機体のヨー軸を中心とした左回り(反時計回り)の方向及び右回り(時計回り)の方向である。また、請求項1において「各ロータを機体のヨーイング方向に傾動させる」には、各ロータを機体の左右方向に傾動させる場合が含まれる。また、上記の「ヨーイング方向に傾動させる」は、各ロータのプロペラの推力発生方向をヨーイング方向に傾かせることを意味している。
請求項1に記載のマルチコプターでは、プロペラ及び該プロペラを駆動するモータを各々が有する複数のロータが、機体のフレームに取り付けられている。このフレームには、弾性要素及び減衰要素を含んだロータ傾動機構が設けられている。このロータ傾動機構は、各プロペラの反トルクによって弾性要素を弾性変形させつつ各ロータを機体のヨーイング方向に傾動させると共に、当該傾動に伴う各ロータの振動を減衰要素によって減衰する。このため、本マルチコプターの旋回時に回転数を増加されるロータが機体の旋回方向(ヨーイング方向の一方側)に傾動するように各ロータの回転方向を設定すれば、上記の傾動によって上記の旋回が促進される。これにより、本マルチコプターでは、旋回性能を向上させることができる。
請求項2に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項1において、前記ロータの数が4つのクワッドコプターであり、前記機体の右前及び左後に位置する前記ロータの回転方向が平面視で時計回りとされ、前記機体の左前及び右後に位置する前記ロータの回転方向が平面視で反時計回りとされている。
請求項2に記載のマルチコプターは、ロータの数が4つのクワッドコプターである。このクワッドコプターでは、機体の右前及び左後に位置するロータの回転方向が平面視で時計回り(右回り)とされ、機体の左前及び右後に位置するロータの回転方向が平面視で反時計回り(左回り)とされている。このクワッドコプターが左旋回する際には、機体の右前に位置するロータが回転数を増加されて機体の左側に傾動されると共に、機体の左後に位置するロータが回転数を増加されて機体の右側に傾動される。これにより、上記の左旋回が促進される。また、クワッドコプターが右旋回する際には、機体の左前に位置するロータが回転数を増加されて機体の右側に傾動されると共に、機体の右後に位置するロータが回転数を増加されて機体の左側に傾動される。これにより、上記の右旋回が促進される。
請求項3に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項1又は請求項2において、前記フレームは、前記機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、前記メインフレーム部に対して前記前後方向の両側に配置され、前記左右方向に延在すると共に、長手方向両端部にそれぞれ前記ロータが固定された前後一対のロータフレーム部と、を有し、前記ロータ傾動機構は、前記メインフレーム部と各前記ロータフレーム部とを連結すると共に、前記メインフレーム部に対する各前記ロータフレーム部の上下方向の傾動を許容するフレーム連結機構である。
請求項3に記載のマルチコプターでは、機体のフレームは、機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、当該メインフレーム部に対して機体の前後方向両側に配置された前後一対のロータフレーム部とを有している。前後一対のロータフレーム部は、機体の左右方向に延在しており、長手方向両端部にそれぞれロータが固定されている。これら一対のロータフレーム部は、フレーム連結機構によってメインフレーム部と連結されている。このフレーム連結機構は、メインフレームに対する各ロータフレーム部の上下方向の傾動を許容する。これにより、各ロータフレーム部の長手方向両端部にそれぞれ取り付けられたロータを、機体の左側及び右側へ傾動させることができる。
請求項4に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項3において、前記フレーム連結機構は、前記ロータフレーム部を前記メインフレーム部に締結した締結部材と、前記メインフレーム部及び前記締結部材と前記ロータフレーム部との間に介在された前記弾性要素及び前記減衰要素としてのラバー部材と、を有している。
請求項4に記載のマルチコプターでは、ロータフレーム部が締結部材によりメインフレーム部に締結されている。そして、メインフレーム部及び締結部材とロータフレーム部との間には、弾性要素及び減衰要素としてのラバー部材が介在されている。これにより、メインフレームに対するロータフレーム部の上下方向の傾動を許容することができる。
請求項5に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項3において、前記フレーム連結機構は、前記メインフレーム部と前記ロータフレーム部とを繋いだ前記弾性要素としての金属板と、前記メインフレーム部と前記ロータフレーム部とを繋いだ前記減衰要素としてのラバー板と、を有している
請求項5に記載のマルチコプターでは、メインフレーム部とロータフレーム部とが、弾性要素としての金属板と、減衰要素としてのラバー板とによって繋がれている。これにより、メインフレームに対するロータフレーム部の上下方向の傾動を許容することができる。
請求項6に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項3において、前記フレーム連結機構は、前記弾性要素である金属板と前記減衰要素であるラバー板とが前記機体の上下方向に交互に積層されて構成され、前記メインフレーム部と前記ロータフレーム部とを繋いだエラスメトリックダンパを有する。
請求項6に記載のマルチコプターでは、メインフレーム部とロータフレーム部とが、エラスメトリックダンパによって繋がれている。このエラスメトリックダンパは、弾性要素である金属板と減衰要素であるラバー板とが機体の上下方向に交互に積層されて構成されている。これにより、メインフレームに対するロータフレーム部の上下方向の傾動を許容することができる。
請求項7に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項1又は請求項2において、前記フレームは、前記機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、前記メインフレーム部に対して前記前後方向の両側に配置され、前記左右方向に延在すると共に、長手方向両端部にそれぞれ前記ロータが固定された前後一対のロータフレーム部と、を有し、前記ロータ傾動機構は、前記メインフレーム部に対して各前記ロータフレーム部を前記前後方向に延びる軸線回りに回転可能に連結した回転連結部を有しており、前記弾性要素及び前記減衰要素は、前記メインフレーム部と各前記ロータフレーム部との間にそれぞれ設けられている。
請求項7に記載のマルチコプターでは、機体のフレームは、機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、当該メインフレーム部に対して機体の前後方向両側に配置された前後一対のロータフレーム部とを有している。前後一対のロータフレーム部は、機体の左右方向に延在しており、長手方向両端部にそれぞれロータが固定されている。これら一対のロータフレーム部は、ロータ傾動機構が有する回転連結部によってメインフレーム部に連結されており、メインフレーム部と各ロータフレーム部との間には、それぞれ弾性要素及び減衰要素が設けられている。上記の回転連結部は、メインフレーム部に対して各ロータフレーム部を機体の前後方向に延びる軸線回りに回転可能に連結している。この回転により、各ロータフレーム部の長手方向両端部にそれぞれ取り付けられたロータを、機体の左側及び右側へ傾動させることができる。
請求項8に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項7において、前記減衰要素は、前記軸線と同軸的に配置されたロータリーダンパである。
請求項8に記載のマルチコプターでは、減衰要素であるロータリーダンパが、メインフレーム部に対するロータフレーム部の回転軸線と同軸的に配置されている。これにより、メインフレーム部に対するロータフレーム部の回転を効率的に減衰することができる。
請求項9に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項1又は請求項2において、前記フレームは、前記機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、前記メインフレーム部における前記前後方向の両端部に固定され、前記左右方向に延在すると共に、長手方向両端部にそれぞれ前記ロータが固定された前後一対のロータフレーム部と、を有し、前記ロータ傾動機構は、各前記ロータフレーム部の長手方向両端側の部分をそれぞれ構成する複数のエラスメトリックダンパを有し、各前記エラスメトリックダンパは、前記弾性要素である金属板と前記減衰要素であるラバー板とが前記機体の上下方向に交互に積層されて構成されている。
請求項9に記載のマルチコプターでは、機体のフレームは、機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、当該メインフレーム部における機体前後方向の両端側に固定された前後一対のロータフレーム部とを有している。前後一対のロータフレーム部は、機体の左右方向に延在しており、長手方向両端部にそれぞれロータが固定されている。各ロータフレーム部の長手方向両端側は、それぞれエラスメトリックダンパによって構成されている。各エラスメトリックダンパは、弾性要素である金属板と減衰要素であるラバー板とが機体の上下方向に交互に積層されて構成されている。これにより、各ロータフレーム部の長手方向両端部にそれぞれ取り付けられたロータを、機体の左側及び右側へ傾動させることができる。
請求項10に記載の発明に係るマルチコプターは、請求項1又は請求項2において、前記フレームは、平面視で放射状に延出され、各々の軸線回りに弾性的に捩り変形可能とされた前記弾性要素としての複数のアーム部を有しており、前記複数のロータは、各前記ロータの軸線が各前記アーム部の軸線に対して前記機体のヨーイング方向にずれた状態で前記各アーム部の先端部に取り付けられており、前記減衰要素は、前記各アーム部の先端部と前記各ロータとの間にそれぞれ介在されている。
請求項10に記載のマルチコプターでは、フレームは、平面視で放射状に延出された複数のアーム部を有している。複数のアーム部は、各々の軸線回りに弾性的に捩り変形可能とされている。各アーム部の先端部には、それぞれロータが取り付けられており、各ロータの軸線が各アーム部の軸線に対して機体のヨーイング方向にずれている。これにより、各ロータのプロペラの反トルクによって各アーム部を捩り変形させることができると共に、当該捩り変形によって各ロータを機体のヨーイング方向に傾動させることができる。また、各アーム部の先端部と各ロータとの間にそれぞれ介在された減衰要素によって上記の傾動に伴う各ロータの振動を減衰することができる。
以上説明したように、本発明に係るマルチコプターによれば、旋回性能を向上させることができる。
本発明の第1実施形態に係るマルチコプターを示す平面図である。 第1実施形態に係るマルチコプターの制御システムを示すブロック図である。 ロータ傾動機構としてのフレーム連結機構の第1例を示す斜視図である。 フレーム連結機構の第2例を示す斜視図である。 第2例が有する金属板及びラバー板の斜視図である。 フレーム連結機構の第3例を示す斜視図である。 第3例が有するエラスメトリックダンパの断面図である。 第1実施形態に係るマルチコプターにおいてロータが左方向に傾動した状態を後方側から見た図である。 第1実施形態に係るマルチコプターにおいてロータが右方向に傾動した状態を後方側から見た図である。 本発明の第2実施形態に係るマルチコプターを示す斜視図である。 第2実施形態に係るマルチコプターの変形例を示す斜視図である。 本発明の第3実施形態に係るマルチコプターを示す斜視図である。 第3実施形態に係るエラスメトリックダンパを示す断面図である。 本発明の第4実施形態に係るマルチコプターを示す斜視図である。 第4実施形態に係るマルチコプターにおいてロータの回転方向を反転させた状態を示す図14に対応した斜視図である。 第4実施形態に係るマルチコプターのロータ周辺の構成を示す斜視図である。 第4実施形態に係るマルチコプターの変形例を示す斜視図である。
<第1の実施形態>
以下、図1〜図9を用いて本発明の第1実施形態に係るマルチコプター10について説明する。なお、各図に適宜記す矢印FR、矢印UP、矢印LHは、マルチコプター10の前方向(進行方向)、上方向、左方向をそれぞれ示している。以下、単に前後、左右、上下の方向を用いて説明する場合、特に断りのない限り、マルチコプター10についての方向を示すものとする。また、各図面において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付し、重複する説明を省略する。
(構成)
図1に示されるように、本実施形態に係るマルチコプター10は、4つのロータ12FL、12FR、12RL、12RRを備えたクワッドコプターであり、例えば人を乗せて飛行可能な有人マルチコプターとされている。このマルチコプター10は、上記4つのロータ12FL、12FR、12RL、12RRが取り付けられた略H型のフレーム20を有する機体18と、上記のフレーム20に設けられたロータ傾動機構としてのフレーム連結機構34とを備えている。先ず、マルチコプター10の全体構成の概略について説明し、その後に本実施形態の要部であるフレーム連結機構34について説明する。
上記のフレーム20は、機体18の前後方向に延在する左右一対のメインフレーム部22L、22Rと、左右一対のメインフレーム部22L、22Rに対して機体18の前後方向の両側に配置された前後一対のロータフレーム部24F、24Rとを有している。左右一対のメインフレーム部22L、22Rと、前後一対のロータフレーム部24F、24Rとは、例えばアルミニウム等の軽金属、又は繊維強化樹脂によって構成されている。前後一対のロータフレーム部24F、24Rは、機体18の左右方向に延在している。前側のロータフレーム部24Fの長手方向両端部には、それぞれロータ12FL、12FRが固定されており、後側のロータフレーム部24Rの長手方向両端部には、それぞれロータ12RL、12RRが固定されている。左右一対のメインフレーム部22L、22Rと前後一対のロータフレーム部24F、24Rとは、後で詳述するフレーム連結機構34によって連結されている。
左右一対のメインフレーム部22L、22Rには、機体18の主要部分を構成するキャビン26(図3、図4、図6では図示省略)が取り付けられている。このキャビン26は、筐体状に形成されている。このキャビン26の内側には、電源や処理回路等の図示しない電子部品が収容されると共に、乗員が着座する図示しない座席等が設けられている。
前後一対のロータフレーム部24F、24Rに固定されたロータ12FL、12FR、12RL、12RRは、プロペラ14FL、14FR、14RL、14RRと、これらのプロペラ14FL、14FR、14RL、14RRを回転駆動するモータ16FL、16FR、16RL、16RRとを各々が有している。このマルチコプター10では、機体18の右前及び左後に位置するロータ12FR、12RLの回転方向が平面視で時計回りCWとされており、機体18の左前及び右後に位置するロータ12FL、12RRの回転方向が平面視で反時計回りCCWとされている。
つまり、機体18の右前及び左後に位置するロータ12FR、12RLのプロペラ14FR、14RLは、平面視で時計回りCWに回転することで揚力を発生させるようにピッチ角が調整されており、機体18の左前及び右後に位置するロータ12FL、12RRのプロペラ14FL、14RRは、平面視で反時計回りCCWに回転することで揚力を発生させるようにピッチ角が調整されている。なお、本実施形態では、各プロペラ14FL、14FR、14RL、14RRがそれぞれ2枚のブレードを有しているが、ブレードの枚数は3枚以上であってもよい。以下の説明では、ロータ12FL、12FR、12RL、12RRを「各ロータ12」又は「ロータ12」と称し、プロペラ14FL、14FR、14RL、14RRを「各プロペラ14」又は「プロペラ14」と称し、モータ16FL、16FR、16RL、16RRを「各モータ16」又は「モータ16」と称する場合がある。
上記のモータ16FL、16FR、16RL、16RRは、例えばブラシレスDCモータ、又はブラシ付きDCモータとされている。これらのモータ16FL、16FR、16RL、16RRは、図2に示されるように、インバータ28FL、28FR、28RL、28RRと電気的に接続されている。インバータ28FL、28FR、28RL、28RRは、フライトコントローラ30と電気的に接続されており、フライトコントローラ30は、指令部32と電気的に接続されている。これらのインバータ28FL、28FR、28RL、28RR、フライトコントローラ30及び指令部32は、例えばキャビン26の内側に収容されている。
指令部32は、マルチコプター10の飛行動作を示す指令信号をフライトコントローラ30に出力する回路である。上記の飛行動作には、上昇、降下、前進、後進、左移動、右移動、左旋回、右旋回が含まれる。指令部32は、例えば乗員が操作する図示しない操作部を有しており、当該操作部の操作に応じて上記の指令信号を出力する。
フライトコントローラ30は、マルチコプター10の速度、姿勢、方位、高度等の飛行状態を検出するための各種のセンサ(図示省略)を備えている。各種のセンサには、例えば、ロール軸方向、ピッチ軸方向及びヨー軸方向の加速度を検出する加速度センサと、前記3軸周りの角速度を検出することにより地表面に対する機体18の姿勢を検出する角速度センサと、地磁気を検出することにより機体18の方位を検出する方位センサと、気圧を検出することにより機体18の高度を検出する高度センサと、飛行経路における固定障害物あるいは移動障害物を検出する障害物センサとが含まれる。
また、フライトコントローラ30は、図示しない制御装置を備えている。制御装置は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、及び外部の装置との通信を行う入出力インターフェース部を含むマイクロコンピュータで構成されている。ROMには、マルチコプター10の飛行動作を制御するための制御プログラムが記憶されている。この制御装置では、制御プログラムがROMから読み出されてRAMに展開され、RAMに展開された制御プログラムがCPUによって実行される。なお、制御装置は、複数の電子制御ユニットから構成されていてもよい。
この制御装置は、指令部32から入力された指令信号に基づいて機体18の目標状態を設定し、各種のセンサにより検出される飛行状態との差分から目標状態を達成するようなモータ16FL、16FR、16RL、16RRの各回転数を示す制御信号を生成し、生成した制御信号をインバータ28FL、28FR、28RL、28RRに出力する。これにより、モータ16FL、16FR、16RL、16RR(ロータ12FL、12FR、12RL、12RR)がそれぞれ独立して回転数を調整され、マルチコプター10の飛行動作が制御される構成になっている。
具体的には、マルチコプター10がホバリングする際には、各ロータ12FL、12FR、12RL、12RRの回転数が同等に調整されることで、各ロータ12FL、12FR、12RL、12RRの揚力が同等にされる。そして、各ロータ12FL、12FR、12RL、12RRの回転数の増減により、上記の揚力の総和が増減されることで、マルチコプター10が上昇及び下降される。
マルチコプター10が前進する際には、機体18の後側に配置されたロータ12RL、12RRの回転数(揚力)が、機体18の前側に配置されたロータ12FL、12FRの回転数(揚力)よりも相対的に増加され、機体18が前下がりにピッチングする。マルチコプター10が後進する際には、機体18の前側に配置されたロータ12FL、12FRの回転数が、機体18の後側に配置されたロータ12RL、12RRの回転数よりも相対的に増加され、機体18が後下がりにピッチングする。
マルチコプター10が左移動する際には、機体18の右側に配置されたロータ12FR、12RRの回転数が、機体18の左側に配置されたロータ12FL、12RLの回転数よりも相対的に増加され、機体18が左下がりにローリングする。マルチコプター10が右移動する際には、機体18の左側に配置されたロータ12FL、12RLの回転数が、機体18の右側に配置されたロータ12FR、12RRの回転数よりも相対的に増加され、機体18が右下がりにローリングする。
マルチコプター10が左旋回する際には、機体18の右前及び左後に配置されたロータ12FR、12RLの回転数が、機体18の左前及び右後に配置されたロータ12FL、12RRの回転数よりも相対的に増加され、機体18が平面視で反時計回りにヨーイングする。マルチコプター10が右旋回する際には、機体18の左前及び右後に配置されたロータ12FL、12RRの回転数が、機体18の右前及び左後に配置されたロータ12FR、12RLの回転数よりも相対的に増加され、機体18が平面視で時計回りにヨーイングする。以上により、マルチコプター10は、縦横無尽に飛行することができる。
(本実施形態の要部)
次に、本実施形態の要部であるフレーム連結機構34(ロータ傾動機構)について説明する。フレーム連結機構34は、弾性要素及び減衰要素を含んで構成されており、機体18のフレーム20に設けられている。このフレーム連結機構34は、各プロペラ14の反トルクによって弾性要素を弾性変形させつつ各ロータ12を機体18のヨーイング方向(ここでは左右方向)に傾動させると共に、当該傾動を減衰要素によって減衰する構成になっている。具体的には、このフレーム連結機構34は、左右一対のメインフレーム部22L、22Rと前後一対のロータフレーム部24F、24Rとを連結すると共に、メインフレーム部22L、22Rに対するロータフレーム部24F、24Rの上下方向の傾動を許容するように構成されている。これらのロータフレーム部24F、24Rの上記傾動により、各ロータ12が機体18の左右方向に傾動するようになっている。このフレーム連結機構34は、通常時には各ロータ12の軸線方向が機体18の上下方向に沿うように各ロータフレーム部24F、24Rを支持している。このフレーム連結機構34としては、例えば、図1及び図3に示される第1例と、図4及び図5に示される第2例と、図6及び図7に示される第3例とが挙げられる。
図1及び図3に示される第1例では、ロータフレーム部24F、24Rは、メインフレーム部22L、22Rの前後両端部の上側に配置されている。この第1例では、フレーム連結機構34は、ロータフレーム部24F、24Rをメインフレーム部22L、22Rに締結した締結部材36と、メインフレーム部22L、22R及び各締結部材36と各ロータフレーム部24F、24Rとの間にそれぞれ介在された複数のラバー部材44とによって構成されている。
締結部材36は、ロータフレーム部24F、24Rとメインフレーム部22L、22Rとが上下に重なった部分を上方側から下方側へ向けて貫通した複数(ここでは4つ)のボルト38と、各ボルト38の先端部(下端部)に螺合した複数(ここでは4つ)のナット40とを備えている。更に、この締結部材36は、ロータフレーム部24F、24Rの上面側に配置され、各ボルト38が貫通した複数(ここでは4つ)の金属板42を備えている。
ラバー部材44は、ゴム(エラストマ)によって板状に形成されており、ロータフレーム部24F、24Rとメインフレーム部22L、22Rとの間、及びロータフレーム部24F、24Rと各金属板42との間にそれぞれ挟まれている。これらのラバー部材44には、それぞれボルト38が貫通している。
上記構成の第1例では、複数のラバー部材44の弾性変形によって、メインフレーム22L、22Rに対するロータフレーム部24F、24Rの上下方向の傾動が許容される。つまり、ロータフレーム部24Fは、左下がりに傾斜した状態(図8図示状態)と右下がりに傾斜した状態(図9図示状態)との間で傾動可能とされている。図8に示されるように、ロータフレーム部24Fが左下がりに傾動すると、ロータ12FL、12FRが左方向に傾動する。また、図9に示されるように、ロータフレーム部24Fが右下がりに傾動すると、ロータ12RL、12RRが右方向に傾動する。なお、図示は省略するが、ロータフレーム部24Rもロータフレーム部24Fと同様に傾動可能とされている。また、この第1例では、上記の傾動に伴うロータフレーム部24F、24R及び各ロータ12の振動が、各ラバー部材44の内部減衰によって減衰される構成になっている。
一方、図4及び図5に示される第2例では、メインフレーム部22Lとロータフレーム部24Fとが機体18の上下方向において同等の高さに配置されており、ロータフレーム部24Fとメインフレーム部22Lとの間に隙間が形成されている。そして、フレーム連結機構34は、メインフレーム部22Lとロータフレーム部24Fとを繋いだ弾性要素としての金属板46と、メインフレーム部22Lとロータフレーム部24Fとを繋いだ減衰要素としてのラバー板48とを有している。金属板46及びラバー板48は、複数のボルト50及び図示しない複数のナットを用いてメインフレーム部22L及びロータフレーム部24Fに締結固定されている。なお図示は省略するが、この第2例では、メインフレーム部22Rとロータフレーム部24Fとが上記同様のフレーム連結機構34により連結されると共に、メインフレーム部22L、22Rとロータフレーム部24Rとが上記同様のフレーム連結機構34により連結されている。
この第2例でも、各プロペラ14の反トルクによって金属板46及びラバー板48を弾性変形させつつロータフレーム部24F、24Rを機体18の上下方向に傾動させることができるので、前記第1例と同様に、各ロータ12を機体18の左右方向に傾動させることができる(図8及び図9参照)。また、上記の傾動に伴うロータフレーム部24F、24R及び各ロータ12の振動を、ラバー板48によって減衰することができる。
図6及び図7に示される第3例は、第2例に類似した構成とされているが、この第3例に係るフレーム連結機構34は、第2例に係る複数の金属板46及び複数のラバー板48の代わりに、複数のエラスメトリックダンパ52を有している。各エラスメトリックダンパ52は、弾性要素である金属板54と減衰要素であるラバー板56とが機体18の上下方向に交互に積層されて構成されており、メインフレーム部22L、22R及びロータフレーム部24F、24Rにボルト50及び図示しないナットを用いて締結固定されている。これにより、メインフレーム部22L、22Rとロータフレーム部24F、24Rとが複数のエラスメトリックダンパ52を介して繋がれている。
この第2例でも、各プロペラ14の反トルクによってエラスメトリックダンパ52を弾性変形させつつ各ロータフレーム部24F、24Rを機体18の上下方向に傾動させることができるので、前記第1例と同様に、各ロータ12を機体18の左右方向に傾動させることができる(図8及び図9参照)。また、上記の傾動に伴うロータフレーム部24F、24R及び各ロータ12の振動を、複数のラバー板56によって減衰することができる。
(作用及び効果)
次に、第1実施形態の作用及び効果について説明する。
第1実施形態に係るマルチコプター10では、プロペラ14及び該プロペラ14を駆動するモータ16を各々が有する複数のロータ12が、機体18のフレーム20に取り付けられている。このフレーム20には、弾性要素及び減衰要素を含んだフレーム連結機構(ロータ傾動機構)34が設けられている。このフレーム連結機構34は、各プロペラ14の反トルクによって弾性要素を弾性変形させつつ各ロータ12を機体18の左右方向に傾動させると共に、当該傾動に伴う各ロータ12の振動を減衰要素によって減衰する。そして、本マルチコプター10では、旋回時に回転数を増加されるロータ12が機体18の旋回方向(ヨーイング方向の一方側)に傾動するように各ロータ12の回転方向が設定されている。
具体的には、マルチコプター10が左旋回する際には、機体18の右前及び左後に配置された時計回りのロータ12FR、RLの回転数が、機体18の左前及び右後に配置された反時計回りのロータ12FL、12RRの回転数よりも相対的に増加される。これにより、機体18の右前に配置されたロータ12FRが左側に傾動すると共に、機体18の左後に配置されたロータ12RLが右側に傾動する。その結果、ロータ12FR、12RLが発生させる揚力の分力が機体18の旋回方向を向くことになるため、機体18の左旋回が促進される。一方、マルチコプター10が右旋回する際には、機体18の左前及び右後に配置された反時計回りのロータ12FR、12RLの回転数が、機体18の右前及び左後に配置された時計回りのロータ12FR、12RLの回転数よりも相対的に増加される。これにより、機体18の左前に配置されたロータ12FLが右側に傾動すると共に、機体18の右後に配置されたロータ12RRが左側に傾動する。その結果、ロータ12FL、12RRが発生させる揚力の分力が機体18の旋回方向を向くことになるため、機体18の右旋回が促進される。以上のことから、本マルチコプター10では、旋回性能を向上させることができる。
また、このマルチコプター10では、機体18が有するフレーム20は、機体18の前後方向に延在するメインフレーム部22L、22Rと、メインフレーム部22L、22Rに対して機体18の前後方向の両側に配置されたロータフレーム部24F、24Rとを有している。ロータフレーム部24F、24Rは、機体18の左右方向に延在しており、長手方向両端部にそれぞれロータ12が固定されている。これらのロータフレーム部24F、24Rは、フレーム連結機構34によってメインフレーム部22L、22Rと連結されている。フレーム連結機構34は、メインフレーム22L、22Rに対するロータフレーム部24F、24Rの上下方向の傾動を許容する。これにより、ロータフレーム部24F、24Rの長手方向両端部にそれぞれ取り付けられたロータ12を、機体18の左右方向に傾動させることができる。
しかも、このマルチコプター10では、メインフレーム部22L、22Rとロータフレーム部24F、24Rとの間に、図3に示されるラバー部材44、図4及び図5に示される金属板46及びラバー板48、又は、図6及び図7に示されるエラスメトリックダンパ52が介在されるので、各ロータ12の回転時の振動がキャビン26側に伝わることを抑制することができ、乗員の快適性を向上させることができる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお、前記第1実施形態と基本的に同様の構成及び作用については、前記第1実施形態と同符号を付与しその説明を省略する。
<第2の実施形態>
図10には、本発明の第2実施形態に係るマルチコプター60が斜視図にて示されている。このマルチコプター60は、第1実施形態に係るマルチコプター10に類似した構成とされているが、第1実施形態に係るフレーム連結機構(ロータ傾動機構)34とは異なるロータ傾動機構62を備えている。また、このマルチコプター60では、機体18のフレーム20が有するメインフレーム部22が長尺な平板状に形成されている。メインフレーム部22は、機体18の前後方向を長手方向とし、機体18の上下方向を板厚方向とする姿勢で配置されている。
上記のロータ傾動機構62は、メインフレーム部22に対して各ロータフレーム部24F、24Rを前後方向に延びる軸線AX回りに回転可能に連結した回転連結部(符号省略)を有している。この回動連結部は、各ロータフレーム部24F、24Rの長手方向中間部にそれぞれ固定された前後一対の軸受64と、メインフレーム部22の前後両端面から前後方向両側へ突出されて各軸受64に支持された前後一対の軸部66とによって構成されている。
また、このロータ傾動機構62では、メインフレーム部22と各ロータフレーム部24F、24Rとの間にそれぞれ弾性要素68及び減衰要素70が設けられている。弾性要素68は、例えばゴムやバネ等の弾性体によって構成されており、メインフレーム部22と各ロータフレーム部24F、24Rとの間にそれぞれ架け渡されている。また、減衰要素70は、例えばオイルダンパ等のダンパとされており、メインフレーム部22と各ロータフレーム部24F、24Rとの間にそれぞれ架け渡されている。
上記構成のロータ傾動機構62は、各プロペラ14の反トルクによって弾性要素68を弾性変形させつつ各ロータフレーム部24F、24Rを軸線AX回りに回転させることにより、各ロータ12を機体18のヨーイング方向(ここでは機体18の左右方向)に傾動させる構成になっている。また、このロータ傾動機構62は、各ロータフレーム部24F、24Rの上記回転(各ロータ12の上記傾動)を、減衰要素70によって減衰する構成になっている。
この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。したがって、この実施形態においても、第1実施形態と基本的に同様の作用効果が得られる。なお、この実施形態において、図11に示されるように、軸線AXと同軸的に配置されたロータリーダンパ72を減衰要素としてもよい。
<第3の実施形態>
図12には、本発明の第3実施形態に係るマルチコプター80が斜視図にて示されている。このマルチコプター80は、第1実施形態に係るマルチコプター10に類似した構成とされているが、第1実施形態に係るフレーム連結機構(ロータ傾動機構)34とは異なるロータ傾動機構82を備えている。また、このマルチコプター80では、ロータフレーム部24F、24Rが例えば締結等の手段によってメインフレーム部22L、22Rの前後方向両端部に固定されている。
上記のロータ傾動機構82は、各ロータフレーム部24F、24Rの長手方向両端側の部分をそれぞれ構成する複数(ここでは4つ)のエラスメトリックダンパ84によって構成されている。各エラスメトリックダンパ84は、第1実施形態に係るエラスメトリックダンパ52と同様の構成とされており、図13に示されるように弾性要素である金属板86と減衰要素であるラバー板88とが機体18の上下方向に交互に積層されて構成されている。
この実施形態では、上記以外の構成は第1実施形態と同様とされている。この実施形態では、各プロペラ14の反トルクによって各エラスメトリックダンパ84が上下に撓る(撓む)ことにより、各ロータ12を左右方向に傾動させることができる。また、当該傾動に伴う各ロータ12の振動を、各エラスメトリックダンパ84が有する複数のラバー板88によって減衰することができる。したがって、この実施形態においても、第1実施形態と基本的に同様の作用効果が得られる。
<第4の実施形態>
図14及び図15には、本発明の第4実施形態に係るマルチコプター90が斜視図にて示されている。このマルチコプター90は、第1実施形態に係るマルチコプター10と同様にクワッドコプターとされているが、第1実施形態に係る機体18とは異なる機体92を備えている。この機体92のフレーム94は、機体92の中央部に設けられたキャビン(機体主部)26から平面視で放射状に延出された複数(ここでは4つ)のアーム部100を有するX型のフレームとされている。このフレーム94は、例えばアルミニウム等の軽金属、又は繊維強化樹脂によって構成されている。複数のアーム部100は、延出方向を軸線方向とする円筒状に形成されており、各々の軸線回りに弾性的に捩り変形可能とされている。これらのアーム部100は、ロータ傾動機構98の弾性要素を構成している。
各アーム部100の先端部には、各ロータ12が有する固定部17がそれぞれ取り付けられている。各固定部17は、例えば長尺な箱状に形成されており、各アーム部100の先端部から機体92のヨーイング方向の一方側へ突出している。各固定部17には、それぞれモータ16が取り付けられている。これにより、各ロータ12は、各ロータ12の軸線AX1(図16参照)が、各アーム部100の軸線AX2(図16参照)に対して機体92のヨーイング方向にずれた状態で各アーム部100の先端部に取り付けられている。また、この実施形態では、各アーム部100の先端部と、各固定部17(各ロータ12)との間には、それぞれロータ傾動機構98の減衰要素としてのエラストマ102(図16以外では図示省略)が介在されている。各エラストマ102は、例えば円筒状に形成されている。なお、各ロータ12は、通常時には軸線AX1が機体92の上下方向に沿う姿勢に保持されている。
この実施形態では、各ロータ12のプロペラ14の反トルクによって各アーム部100を捩り変形させることができると共に、各アーム部100の捩り変形によって各ロータ12を機体92のヨーイング方向に傾動させることができる。各ロータ12が傾動する方向すなわち各アーム部100が捩れる方向は、各ロータ12の回転方向によって切り替わる。つまり、反時計回りCCWのロータ12が先端部に固定されたアーム部100は、キャビン26側から見て時計回りの方向(図14〜図16の矢印A方向)に捩れる。また、時計回りCWのロータ12が先端部に固定されたアーム部100は、キャビン26側から見て反時計回りの方向(図14及び図15の矢印B方向)に捩れる。したがって、本マルチコプター90の旋回時に回転数を増加されるロータ12が機体の旋回方向(ヨーイング方向の一方側)に傾動するように各ロータ12の回転方向を設定すれば、上記の傾動によって機体92の旋回を促進することができ、旋回性能を向上させることができる。また、各アーム部100の先端部と各ロータ12との間にそれぞれ介在されたエラストマ102によって、上記の傾動に伴う各ロータ12の振動を減衰することができる。
<実施形態の補足説明>
なお、前記各実施形態では、マルチコプター10、60、80、90がクワッドコプターとされた場合について説明したが、これに限るものではない。例えば図17に示されるように、ヘキサコプターに対しても本発明を適用することができる。また、図示は省略するが、本発明はオクトコプターに対しても適用可能である。さらに、本発明に係るマルチコプターは、2基のロータが上下方向に同軸状に並んで配置された同軸ロータを複数備えるものでもよい。
また、前記各実施形態では、マルチコプター10、60、80、90が単なる飛行体である場合について説明したが、本発明に係るマルチコプターは、地上を走行可能な車両としての機構を備えるもの(空飛ぶクルマ)であってもよい。
その他、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施できる。また、本発明の権利範囲が前記各実施形態に限定されないことは勿論である。
10 マルチコプター
12 ロータ
14 プロペラ
16 モータ
18 機体
20 フレーム
22、22L、22R メインフレーム部
24F、24R ロータフレーム部
34 フレーム連結機構(ロータ傾動機構)
36 締結部材
44 ラバー部材
46 金属板
48 ラバー板
52 エラスメトリックダンパ
54 金属板
56 ラバー板
60 マルチコプター
62 ロータ傾動機構
64 軸受(回転連結部)
66 軸部(回転連結部)
68 弾性要素
70 減衰要素
72 ロータリーダンパ
80 マルチコプター
82 ロータ傾動機構
84 エラスメトリックダンパ
86 金属板
88 ラバー板
90 マルチコプター
92 機体
94 フレーム
98 ロータ傾動機構
100 アーム部
102 エラストマ

Claims (10)

  1. プロペラ及び前記プロペラを駆動するモータを各々が有する複数のロータと、
    前記複数のロータが取り付けられたフレームを有する機体と、
    弾性要素及び減衰要素を含んで前記フレームに設けられ、各前記プロペラの反トルクによって前記弾性要素を弾性変形させつつ各前記ロータを前記機体のヨーイング方向に傾動させると共に、当該傾動に伴う各前記ロータの振動を前記減衰要素によって減衰するロータ傾動機構と、
    を備えたマルチコプター。
  2. 前記ロータの数が4つのクワッドコプターであり、
    前記機体の右前及び左後に位置する前記ロータの回転方向が平面視で時計回りとされ、
    前記機体の左前及び右後に位置する前記ロータの回転方向が平面視で反時計回りとされている請求項1のマルチコプター。
  3. 前記フレームは、
    前記機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、
    前記メインフレーム部に対して前記前後方向の両側に配置され、前記左右方向に延在すると共に、長手方向両端部にそれぞれ前記ロータが固定された前後一対のロータフレーム部と、
    を有し、
    前記ロータ傾動機構は、前記メインフレーム部と各前記ロータフレーム部とを連結すると共に、前記メインフレーム部に対する各前記ロータフレーム部の上下方向の傾動を許容するフレーム連結機構である請求項1又は請求項2に記載のマルチコプター。
  4. 前記フレーム連結機構は、
    前記ロータフレーム部を前記メインフレーム部に締結した締結部材と、
    前記メインフレーム部及び前記締結部材と前記ロータフレーム部と
    の間に介在された前記弾性要素及び前記減衰要素としてのラバー部材と、
    を有する請求項3に記載のマルチコプター。
  5. 前記フレーム連結機構は、
    前記メインフレーム部と前記ロータフレーム部とを繋いだ前記弾性要素としての金属板と、
    前記メインフレーム部と前記ロータフレーム部とを繋いだ前記減衰要素としてのラバー板と、
    を有している請求項3に記載のマルチコプター。
  6. 前記フレーム連結機構は、前記弾性要素である金属板と前記減衰要素であるラバー板とが前記機体の上下方向に交互に積層されて構成され、前記メインフレーム部と前記ロータフレーム部とを繋いだエラスメトリックダンパを有する請求項3に記載のマルチコプター。
  7. 前記フレームは、
    前記機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、
    前記メインフレーム部に対して前記前後方向の両側に配置され、前記左右方向に延在すると共に、長手方向両端部にそれぞれ前記ロータが固定された前後一対のロータフレーム部と、
    を有し、
    前記ロータ傾動機構は、
    前記メインフレーム部に対して各前記ロータフレーム部を前記前後方向に延びる軸線回りに回転可能に連結した回転連結部を有しており、
    前記弾性要素及び前記減衰要素は、前記メインフレーム部と各前記ロータフレーム部との間にそれぞれ設けられている請求項1又は請求項2に記載のマルチコプター。
  8. 前記減衰要素は、前記軸線と同軸的に配置されたロータリーダンパである請求項7に記載のマルチコプター。
  9. 前記フレームは、
    前記機体の前後方向に延在するメインフレーム部と、
    前記メインフレーム部における前記前後方向の両端部に固定され、前記左右方向に延在すると共に、長手方向両端部にそれぞれ前記ロータが固定された前後一対のロータフレーム部と、
    を有し、
    前記ロータ傾動機構は、各前記ロータフレーム部の長手方向両端側の部分をそれぞれ構成する複数のエラスメトリックダンパを有し、
    各前記エラスメトリックダンパは、前記弾性要素である金属板と前記減衰要素であるラバー板とが前記機体の上下方向に交互に積層されて構成されている請求項1又は請求項2に記載のマルチコプター。
  10. 前記フレームは、平面視で放射状に延出され、各々の軸線回りに弾性的に捩り変形可能とされた前記弾性要素としての複数のアーム部を有しており、
    前記複数のロータは、各前記ロータの軸線が各前記アーム部の軸線に対して前記機体のヨーイング方向にずれた状態で前記各アーム部の先端部に取り付けられており、
    前記減衰要素は、前記各アーム部の先端部と前記各ロータとの間にそれぞれ介在されている請求項1又は請求項2に記載のマルチコプター。
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KR102673650B1 (ko) 2023-11-20 2024-06-11 주식회사 네스앤텍 구동부 모듈화 드론 플랫폼

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