JP2020131195A - 高強度棒状マグネシウム合金の製造方法 - Google Patents

高強度棒状マグネシウム合金の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020131195A
JP2020131195A JP2019023155A JP2019023155A JP2020131195A JP 2020131195 A JP2020131195 A JP 2020131195A JP 2019023155 A JP2019023155 A JP 2019023155A JP 2019023155 A JP2019023155 A JP 2019023155A JP 2020131195 A JP2020131195 A JP 2020131195A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnesium alloy
rod
strength
groove
producing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019023155A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7186396B2 (ja
Inventor
博己 三浦
Hiromi Miura
博己 三浦
忠博 川本
Tadahiro Kawamoto
忠博 川本
博巳 冨樫
Hiromi Togashi
博巳 冨樫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KAWAMOTO JUKO KK
Toyohashi University of Technology NUC
Original Assignee
KAWAMOTO JUKO KK
Toyohashi University of Technology NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KAWAMOTO JUKO KK, Toyohashi University of Technology NUC filed Critical KAWAMOTO JUKO KK
Priority to JP2019023155A priority Critical patent/JP7186396B2/ja
Publication of JP2020131195A publication Critical patent/JP2020131195A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7186396B2 publication Critical patent/JP7186396B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Metal Rolling (AREA)
  • Forging (AREA)

Abstract

【課題】 高強度のマグネシウム合金を製造するにあたり、長さ制限を排除しつつ、可能な限り高速に、かつ大量生産可能な長尺物の製造方法を提供する。【解決手段】 棒状の高強度マグネシウム合金を製造する方法であって、棒状マグネシウム合金の軸線に直交する第1の方向Xに対し押圧して所定割合で扁平させる扁平工程と、軸線および第1の方向の双方に直交する第2の方向Yに対し押圧して扁平工程後の扁平状態を復元させる復元工程とを含む。扁平工程および復元工程は溝ロール圧延によることができ、その後に断面減縮工程を行うことを含め、また、復元工程の前後に時効処理工程を含める。【選択図】 図1

Description

本発明は、棒状の高強度マグネシウム合金を製造するための方法に関するものである。
マグネシウム合金は、次世代軽量構造材料として期待されているが、その強度を向上させることが課題とされ、現在のところ最も重要な研究対象の一つとされている。マグネシウム合金の強度向上として有力な手段として、例えば、KUMADAI合金として知られる希土類添加型マグネシウム合金がある。この希土類添加型マグネシウム合金は、ガドリウム(Gd)やイットリウム(Y)などの希土類をマグネシウム合金(マグネシウム金属を含む)に添加することにより、長周期積層構造を発達させて強度を向上させるものであり、非特許文献1において、300MPa〜400MPaの引張強度が得られたことが報告されている。また、非特許文献2における最新のデータでは、Mg−Ni−Y合金系で降伏強度が510MPa、最大引張強度580MPaが達成された旨が報告されている。さらに、粉末冶金法を適用した希土類添加型マグネシウム合金の研究にあっては、非特許文献3において、引張強度が600MPaとなる高強度が達成されたことが報告されている。
これらの希土類添加型マグネシウム合金は、高強度化の観点からは非常に優れたものであるが、希土類の添加率は、重量比で5〜7%を必要とし、これらの希土類材料の安定供給には懸念があるとともに、そのために価格も安定しないうえ比較的高価であることから、機械材料や構造材料など広汎な材料として使用することが容易でなかった。
マグネシウム合金の強度を向上させるための手段として、結晶粒微細化法がある。これは、結晶粒を微細化させることによって強度を向上させるものであるが、一般的に市販されているマグネシウム合金は、冷間加工が容易でないため、熱間押出等によって結晶粒を微細化させていた。ところが、熱間押出材は、アルミニウム合金と比較しても強度が劣っているため、構造材料の代替材料として使用し得るものではなかった。
ところで、非特許文献4において、変形双晶によって結晶粒の微細化(超微細化)させることが報告されており、また、本願発明者によって開発された冷間多軸鍛造法により、結晶粒の微細化を促進させることができ、これにより高強度(650MPa)を実現できることが判明した(特許文献1参照)。しかしながら、上記の冷間多軸鍛造法は、鍛造時の圧縮ひずみを約10%とし、三方向から当該圧縮ひずみを加えるものであるため、直方体の加工品となり、一般的な圧延加工等では、大きい圧率の圧延加工ができず、長尺材(丸棒材など)の汎用性を有する材料への適用が困難となっていた。
特開2011−121118号公報 WO2013/002082公報
Y.Kawamura, M.Yamasaki, Mater. Trans., Vol.48, pp.2986-2992 (2007) 河村能人、東田賢二、「長周期積層構造型高強度マグネシウム合金の強化機構」、軽金属奨学会課題研究成果報告書、軽金属奨学会(2010) Y.Kawamura, K.Hayashi, A.Inoue, T.masumoto, Mater. Trans., Vol.42, pp.1172-1176 (2001) O.Stidikov, R.Kaibyshev, Mater. Trans., Vol.42, pp.1928 (2001)
上記の諸問題を解決するために、本願発明者は、拘束下にある材料に高圧プレスを施すことにより、直方体以外の形状を有する材料について高強度化を実現することができることを見出した(特許文献2参照)。この拘束下高圧プレスによる高強度化は、塑性変形を僅少(10%以下)とするため、巨大な圧縮応力を加えても材料に割れなどの破壊の原因を生じさせず、巨大な圧縮応力による高度の上昇を達成した。すなわち、多くの双晶変形の活動と初期粒組織を分割し、また、組織のすべり変形による転位密度を増加させ、さらに、結晶回転による集合組織を発達させるものである。そして、通常の塑性変形では破壊をもたらす巨大圧縮応力は、複数のバリアントの変形双晶の高密度化を促進させ、同時に転位密度の上昇に貢献し、結晶粒微細化および加工硬化の相乗効果により、大幅な強度上昇を得ることができるものである。
さらに、本願発明者らは、長尺材料に適用すべく、専用のプレス装置および専用の金型を完成させるに至った(特願2018−034745)。この専用プレス装置および金型を使用すれば、変形双晶による結晶粒の微細化および加工硬化の相乗効果による高強度化のみならず、鍛造面にマグネシウム合金の(0001)底面を配列させることも可能となり、例えば、丸棒の長手方向にプレスすることで、長手方向の直交方向に(0001)底面を配列し、その(0001)底面集合組織がスウェージング加工等の縮径下降を可能にするものであった。さらには、当該縮径加工において、(0001)底面が長手方向に揃って集合組織を形成する(稠密六方晶c軸が長手方向に平行となる)ことで、更なる加工硬化によって一層の高強度化を可能とするものであった。
ところが、この種の専用プレス装置および専用金型を使用する場合には、いわゆるバッチ式となるため、金型の形状による長尺物の長さおよび径(丸棒の場合)には限界があった。また、加工の途中において、金型を回転等させる必要性から、作業に時間を要し、高速かつ多量に生産することは容易でなかった。そこで、長さ等に制限が設けられず、しかも高速かつ大量に高強度な長尺物を生産し得る製造方法が切望されていた。
本発明は、上記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、高強度のマグネシウム合金を製造するにあたり、長さ制限を排除しつつ、可能な限り高速に、かつ大量生産可能な長尺物の製造方法を提供することである。
そこで、本発明は、棒状の高強度マグネシウム合金を製造する方法であって、棒状マグネシウム合金の軸心に対して全周から径方向へ押圧する押圧工程を含むことを特徴とするものである。
上記構成によれば、長尺材料である棒状のマグネシウム合金に対し、全周から径方向に軸心に向かって押圧することにより、棒状のマグネシウム合金は、圧延の作用により塑性変形と加工硬化を生じさせ、これと同時に(0001)底面集合組織が軸心から放射状に形成されることとなる。
上記の押圧工程としては、断面形状を半円形とする溝ロールを使用した溝ロール圧延とすることができる。溝ロールの半円形溝が、対向して配置されることにより溝全体が円形となり、この溝に棒状マグネシウム合金を通過させることにより、全周から径方向へ押圧させることができるものとなる。この押圧(溝ロール圧延)時には、断面が減縮することから、塑性変形と加工硬化を生じさせ、(0001)底面集合組織の形成によって強化し得ること上述のとおりである。
なお、棒状マグネシウム合金が、表面に凹凸を有する異形棒である場合には、溝ロールの断面形状を半円形状としつつ、溝表面には、棒状マグネシウム合金の表面に形成される凹凸を係入し得る形状ものを使用すればよく、この場合のる溝ロール圧延によって、異形棒における強度の向上が可能となる。
また、本発明は、棒状の高強度マグネシウム合金を製造する方法であって、棒状マグネシウム合金の軸線に直交する第1の方向に対し押圧して所定割合で扁平させる扁平工程と、前記軸線および第1の方向の双方に直交する第2の方向に対し押圧して前記扁平工程後の扁平状態を復元させる復元工程とを含むことを特徴とするものである。
上記のような構成の場合には、棒状のマグネシウム合金を、第1の工程(扁平工程)で径方向に扁平し、第2の工程(復元工程)で扁平状態を復元することにより、当初の断面形状でありながら僅かに縮径させるものである。扁平および復元は、溝ロール圧延によって行うことができ、縮径による塑性変形と加工硬化を生じさせるものである。また、扁平工程および復元工程のいずれの工程においても、塑性変形と加工硬化を生じさせるものであるが、これらとともに、扁平工程時には扁平した方向に(0001)底面集合組織が発達し、復元工程時には復元方向(扁平方向と直交方向)に(0001)底面集合組織が発達することとなり、この(0001)底面集合組織の形成による高強度化が実現されるものである。
上記発明においては、前記扁平工程と前記復元工程とを1回の加工工程とし、この加工工程を複数回繰り返すものとすることができ、また、その際の加工工程は、第2回目以降における扁平工程の押圧方向が第1回目における第1の方向と異なる方向とするものとしてもよい。
扁平工程と復元工程を複数回繰り返すことにより、棒材内心部にも加工ひずみが導入されて更なる塑性変形および加工硬化を生じさせ、また(0001)底面集合組織を発達させ、より高強度化に資するものとなる。その際、第2回目以降における扁平方向および復元方向が、第1回目における扁平方向および復元方向と異なる場合には、(0001)底面集合組織が発達する向きを、直交方向に集中させるのではなく、軸線から放射状に形成させることとなり、断面全体に均等な状態で形成させることを促進し得ることとなる。
上記の扁平工程と復元工程を含む製造方法に係る発明にいては、前記復元工程の前後に時効処理工程を含むものとすることができる。
このような構成の場合には、時効処理により変形双晶の消失を抑制することができる。これは、扁平工程および復元工程によって変形双晶が形成されるが、繰り返して高負荷を受けることにより、変形双晶が可逆的に消失することがあり得るためである。すなわち、時効処理によって析出物を分散させることとなり、可逆的な変形双晶の消失を抑えるものである。
なお、上記発明における棒状マグネシウム合金の横断面形状が円形である場合には、扁平工程は、断面形状が横長半楕円形状または横長半長円形状の溝を有する溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものであり、復元工程は、断面形状が半円形状の溝を有する溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものとすることができる。
これは、横長の半楕円形状または半長円形状の断面を有する溝ロールを使用することにより、対向する溝ロールは当該横長楕円または横長半長円の溝形状を形成することとなり、この横長楕円または横長半長円に沿って棒状マグネシウム合金を径方向へ容易に扁平させることができる。また、復元工程においては、半円形状の断面を有する溝ロールを使用すれば、対向する溝ロールは円形の溝形状を形成することとなるから、この円形溝に合致する円形断面の棒状マグネシウム合金を製造することが可能となる。
また、上記発明における棒状マグネシウム合金の横断面形状が四角形状である場合には、前記扁平工程は、対向する二面に対して円筒ロールによるロール圧延によるものであり、前記復元工程は、残る二面に対して円筒ロールによるロール圧延によるものとすることができる。
これは、四角形断面の棒状マグネシウム合金の場合には、溝ロール圧延とする必要がなく円筒ロール圧延により扁平工程および復元工程が可能となるからである。この場合には円筒ロールの間隙を調整することにより扁平率を変化させることができるものとなる。
さらに、棒状マグネシウム合金が表面に凹凸を有する異形棒である場合には、前記前記扁平工程は、断面形状を横長半楕円形状または横長半長円形状としつつ前記表面の凹凸の係入を受ける表面を備える溝が形成された溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものであり、前記復元工程は、断面形状を半円形状としつつ前記表面の凹凸の係入を受ける表面を備える溝が形成された溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものとすることができる。
これは、異形棒のマグネシウム合金について、その表面に形成される凹凸を維持しつつ扁平工程および復元工程を可能にするためである。なお、異形棒の表面の凹凸形状の状態により、例えば、凸部が凹部に比べて僅かである(部分的に凸部が形成されている)場合には、溝ロールの表面は、少なくとも異形棒の凸部を係入し得る凹部が形成されていれば、異形棒の表面形状を維持させつつ扁平工程および復元工程を施すことも可能となる。
また、上記各構成の製造方法においては、前記押圧工程または前記復元工程の後に、断面減縮工程を備える構成とすることができる。その断面減縮工程としては、例えば、スウェージング加工によるものとすることができる。この場合には、棒状のマグネシウム合金に対して断面減縮加工とともに矯正加工を行うことができる。
本発明によれば、溝ロール圧延などの方法によって、長さ方向に移動させつつ軸線に直交する方向へ押圧することから、棒状の長尺物に対する圧延加工が可能となり、長さ制限を排除した高強度のマグネシウム合金の製造方法を実現し得るものである。また、溝ロール圧延等の方法によるため、高速に加工することができるうえ、大量生産も可能となるものである。
本発明の実施形態を示す概略図である。 溝ロール圧延に使用する溝ロールの説明図である。 溝ロール圧延の方法を示す説明図である。 実験1の結果を示すSEM−EBSP像および逆極点図である。 実験1の結果を示すSEM−EBSP像および逆極点図である。 実験1における引張試験の結果を示すグラフである。 実験2の結果を示すSEM−EBSP像および逆極点図、ビッカース硬さの結果を示すグラフならびに引張試験の結果を示す応力−ひずみ曲線である。
<実施形態>
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、円形断面の棒状マグネシウム合金に対して二段階の圧延工程を実施する場合の実施形態を示すものである。なお、(a−1)は初期材料の概略、(a−2)はその横断面図、(b−1)および(c−1)は扁平工程後の材料の概略、(b−2)および(c−2)はその横断面図、(d−1)は復元工程後の材料の概略、(d−2)はその横断面図を示す。
これらの図に示されるように、例えば、初期材料Aが、円形断面の丸棒である場合(図1(a)参照)に、その軸線に直交する第1の方向(円形断面の直径方向、図中上下方向)Xに押圧して断面形状を扁平させるように押圧し、概ね楕円形断面(以下、単に「楕円形断面」と称する場合がある。)とするのである(図1(b)参照)。これを扁平工程という。扁平工程後の材料Bの楕円形断面は、当初の円形断面の第1の方向Xに短軸となり、これに直交する方向(第2の方向)Yに長軸となる。そこで、次に長軸方向(第2の方向)Yに押圧することにより、長軸方向Yを圧縮することで、長軸と短軸の割合が均衡し、結果的に円形断面に復元させるのである。例えば、長軸方向(第2の方向)Yを上下方向に向け(図1(c)参照)、扁平工程と同様に上下方向に押圧することにより、長軸は短軸と同等となり円形断面となる(図1(d)参照)。断面円形これを復元工程という。
扁平工程では、初期材料Aを所定の割合で扁平させ、予定する扁平割合にて楕円形断面とするために、本実施形態では、溝ロール圧延によることとした。また、復元工程では、扁平工程後の材料Bについて、第2の方向Yへ長軸を有する楕円形断面を円形に復元するため、やはり溝ロール圧延によることとした。溝ロール圧延は、図2(a)に示すように、全周方向に所定形状の溝が形成された二つのローラ(溝ロール)1,2を使用するものであり、溝ロール1,2の回転軸を平行に維持して相互に対向しつつ押圧するものである。このとき、双方の溝ロール1,2は母線において接する状態となり、周方向に形成される溝11,21が相互に対向して隣接することにより、双方の溝11,21によって所定形状の隙間が形成される。この隙間に材料を通過させることにより、材料を押圧することができ、断面を所定の形状に変形しつつ圧延するものである。
そこで、扁平工程では、図2(b)に示すように、溝11,21の断面形状を半楕円形状または半長円形状とした溝ロール1,2を使用するものである。溝ロール1,2は上下に配置し、溝11,21の半楕円形状または半長円形状は、それぞれ溝ロール1,2の径方向に短軸を、回転軸線方向に長軸を向けて形成することにより、長軸が水平方向に向かう横長状態としている。その結果、上下双方に形成される半楕円形状または半長円形状の溝11,21が対向することにより、溝全体(隙間)の形状を楕円形断面または半長円断面とすることができる。従って、初期材料(丸棒)のマグネシウム合金を、この溝ロール1,2によって圧延することにより、円形断面の第1の方向(上下方向)に扁平させることができる。
このとき、溝11,21の形状が対向して楕円形断面または半長円断面となっているため、上下方向の扁平は、当該楕円または長円の形状が限界となるものである。すなわち、初期材料は、楕円形断面または半長円断面の短軸方向へ扁平されることとなり、これに伴って長軸方向へ遊び方向に延伸(または膨出)することとなるが、長軸方向への遊びが解消するまで延伸(または膨出)した後は、変形が困難な状態となる。この限界に達するまでの溝ロール圧延により、当初の予定に応じた所定割合の扁平を可能としている。なお、溝ロール1,2の溝11,21によって形成される楕円形または長円形の隙間の断面積は、初期材料の断面積より僅少としており、その差分に応じて断面は減縮(縮径)されることとなる。また、同時に、断面減縮による初期材料の余剰部分は、棒状部材の長手方向(軸線方向)に延伸する(圧延される)こととなる。
上記の扁平工程では、断面変形および断面減縮に伴う塑性変形と加工硬化を生じさせることとなる。また、円形断面の初期材料に対し、扁平する方向(扁平後に短軸となる方向・第1の方向)に強力な圧縮力を付与するため、その圧縮力が作用した方向(第1の方向)に(0001)底面集合組織が発達する。このときの(0001)底面集合組織は、初期材料の上下端(第1の方向の両先端)を中心に、その周辺の弧状表面において発達する。その一方で、初期材料の左右側(第2の方向の両先端側)は、圧縮荷重が作用しないため、(0001)底面集合組織は発達しないこととなる。従って、この第2の方向に対する圧延は比較的容易な状態となっているものである。
復元工程では、図2(c)に示すように、溝11,21の断面形状を半円形とした溝ロール1,2を使用している。この溝ロール1,2にあっても、上下に配置することにより、上下方向の圧縮力を付与し得るものとなっている。ここで、この溝ロール1,2によって圧延する材料は、前述の扁平加工させたものであるため、断面形状は楕円形状または半長円形状となっている。そこで、この楕円形断面または半長円形断面の長軸方向(第2の方向)を上下に向けることにより、長軸方向へ圧縮し、当該長軸を短縮させ、短軸を伸長させるのである。なお、扁平工程では第2の方向に(0001)底面集合組織が発達しないことから、この方向への圧延を容易にしている。扁平行程と復元行程により、棒内心部への加工ひずみ導入が容易となり、棒全体に均一な加工硬化がもたらされる。
具体的には、溝11,21によって形成される隙間は円形断面となるため、楕円形断面の長軸を上下に配置する場合、長軸側に両端面は溝ロール1,2によって圧延されることとなるが、短軸側の両端面は、溝11,21との間に遊びが形成される。そのため、長軸側が押圧されると、短軸側が延伸(または膨出)することとなるが、この遊びが解消する状態において限界となる。その限界が、断面円形の溝11,21によって形成されることから、結果的に、圧延後の材料を断面円形の状態に復元させることができるのである。また、この復元工程においても、溝ロール1,2の溝11,21によって形成される隙間の断面積は、扁平加工後の材料の断面積よりも僅少としており、その差分に応じた断面減縮と長手方向への延伸が行われるものである。
このように、復元工程においても、断面変形および断面減縮に伴う塑性変形と加工硬化を生じさせることができる。また、第2の方向に強力な圧縮力が作用し、その方向に(0001)底面集合組織が発達することとなる。ここで発達する(0001)底面集合組織は、扁平工程によって発達した底面集合組織とは直交する方向となるため、初期材料に対して、直交する二方向(第1および第2の方向)のそれぞれに対して、(0001)底面集合組織を発達させることができるものである。
なお、溝ロール1,2を使用する溝ロール圧延は、図3に示すように、溝ロール1,2の反対側から加工前の材料A(またはB)を配置し、溝ロール1,2を回転させながら、両溝11,12の間を通過させることにより、当該溝ロール1,2の回転速度に応じて、他方側へ圧延後の材料B(またはC)を送り出すように行われるものである。
また、上述のように、溝ロール圧延においては、初期材料の断面を減縮するとともに、長手方向(軸線方向)に延伸する加工方法である。そして、この断面減縮によって塑性変形と加工硬化を生じさせる。このとき、変形双晶による結晶粒の微細化を促し、この結晶粒の微細化に伴って強度を向上(高強度化)させるのである。そこで、本実施形態では、各扁平工程と復元工程においてそれぞれ最大10%程度の断面減縮率を目安とした。これは、一般的なマグネシウム合金は10%から20%程度の冷間圧延で亀裂を生じやすくなるためである。亀裂の発生は、圧延面への先鋭な(0001)底面集合組織の発達によってさらなる圧延加工が困難になることによる(参考文献 阿高松男、桜井勇旗、篠原謙介, 天田財団助成研究報告書2006 Vol. 19 (2006))。
<実施形態の変形例1>
上記のような実施形態は、扁平工程と復元工程によるため、両工程の終了時には、概ね初期材料と同じ断面形状となっている。そこで、この実施形態の変形例としては、上記扁平工程と復元工程を繰り返す方法を例示し得る。すなわち、復元工程により円形断面に復元した材料を、再度扁平させ、その後に復元させるのである。このときも溝ロール圧延によることができるが、溝11,21の形状(隙間の大きさ)は、徐々に縮小することが必要となる。
そして、第2回目(さらには第3回目)における扁平工程による扁平方向については、第1回目と同じ方向とする場合のほか、異なる方向を選択してもよい。例えば、上記工程を2回繰り返す場合には、第1回目の扁平工程における方向(第1の方向)と復元工程における方向(第2の方向)との中間(45°の方向)に第2回目の扁平方向としてもよく、3回繰り返す場合は、30°傾斜させた方向に第2回目、60°傾斜させた方向に第3回目とすることができる。さらに、それ以上繰り返す場合は、さらに細かく角度を変更するか、または同じ方向において繰り返すことができる。
このような工程の繰り返しにおいても、復元工程による圧縮方向は、扁平方向における圧縮方向に直交する方向となるため、それぞれの工程による塑性変形と加工硬化、および当該圧縮方向への(0001)底面集合組織の発達を可能とするものである。特に、第2回目(および第3回目)における扁平方向を第1回目と異なる方向とする場合には、第1回目による(0001)底面集合組織が発達しない方向となり、十分に圧延可能な状態となる。
<実施形態の変形例2>
上記変形例1のように、例えば角度を変えながら複数回の溝ロール圧延を繰り返す場合には、直交方向に限定されず、異なる方向に対する(0001)底面集合組織が発達することとなり、概ね軸線から周辺へ放射状に発達する形態となる。そこで、例えば、1回の溝ロール圧延において、全周から圧縮力を与えることができれば、同様の(0001)底面集合組織の発達を可能とする。そこで、上記実施形態の変形例としては、適度な断面減縮率を得ることができる溝形状(溝径)を有する溝ロール1,2によって、溝ロール圧延を行う場合が考えられる。
このとき、例えば、初期材料が円形断面の棒状部材である場合には、溝11,21の断面形状を半円形とし、これを対向させることにより円形の隙間を形成させるようにするのである。このときの円形の隙間は、初期材料の円形断面の断面積よりも小さく設定することにより、初期材料に対し周辺から押圧することが可能となる。この周辺からの押圧により、(0001)底面集合組織は、軸心から放射状に発達することとなり、塑性変形および加工効果の作用により、強度を向上させることができる。
<実施形態の変形例3>
また、上記の変形例1の応用として、押圧方向の角度を変更して複数回のロール圧延を繰り返す場合のように、(0001)底面集合組織が発達する方向と、発達しない方向が生じることを利用すれば、例えば、四辺形断面やその他の多角形断面の棒状部材に対しても同様に、複数回のロール圧延を繰り返すことによって高強度の棒状マグネシウム合金を製造することができる。このとき、押圧部分が対向する平面である場合には、溝ロールを使用することなく、平面ロール(単なる円筒または円柱状のローラ)を使用してロール圧延することができる。
<実施形態の変形例4>
さらに、異形棒鋼のような複雑な形状を有する、すなわち表面に凹凸を有する材料である場合には、表面に形成される凸部を避ける状態で押圧すればよい。すなわち、凸部は凹部の変形に合わせて移動することはあるが、その形状を変形させず、凹部を復元させることにより、もとの異形に復元させるのである。この場合においても、凹部が扁平し、また復元される際に、塑性変形と加工硬化が生じ、さらに(0001)底面集合組織も発達することから、全体として高強度の異形棒材を製造することができる。
<実施形態の変形例5>
上記実施形態または各変形例において、溝ロール圧延またはロール圧延により変形加工を施した後に、時効処理を行う工程を付加してもよい。特に、扁平工程と復元工程との二つの工程による場合は、その復元工程の前後に時効処理工程を行うこととしてよい。これは、復元工程の前に扁平工程が終了していることから、その段階で時効処理を行う場合と、復元工程を終了した変形加工の全てが終了した後に時効処理を行う場合と、各工程の終了ごとに時効処理を行う場合とが考えられる。時効処理としては、例えば焼鈍があり、その場合、例えば373K〜473Kの範囲で数分〜数時間において処理することができる。その他の条件によって時効処理を行うものであってもよい。
いずれの場合においても、時効処理を行うことにより変形双晶の消失を抑制することができる。すなわち、塑性変形による高強度化に際しては、変形双晶による結晶粒の微細化を利用するものであるところ、時効処理によって析出物を分散させることとなり、可逆的な変形双晶の消失を抑えるのである。例えば、扁平工程と復元工程を行うこと、またはこれらを繰り返すことにより、高負荷を繰り返し受け、変形双晶が可逆的に消失することがあり得るが、これを時効処理による析出物の分散によって抑制するのである。なお、時効処理によりβ相が析出されることから、耐熱性を改善する効果を有するものとなり得る。
<その他>
本発明の代表的な実施形態および変形例は上記のとおりであるが、これらの実施形態および変形例は本発明の一例を示すものであり、本発明がこれらに限定される趣旨ではない。従って、上述の実施形態および変形例における構成を変形し、または他の要素を付加する構成とすることができるものである。
例えば、上記のように高強度化した棒状部材を、さらにスウェージング加工等によって断面を減縮させる工程を付加してもよい。断面の減縮工程を付加する理由は、更なる高強度化に資するうえ、溝ロール圧延によって軸線方向の直線状態の矯正を目的としている。溝ロール圧延は対向する二つのロールを回転させて圧延するものであり、回転速度に差違がある場合に曲がりを発生させることがあるため、仕上げ加工としてスウェージング加工等を導入するものである。なお、断面減縮工程としては、スウェージングのほかに、線引き加工、押出加工、転造または圧延などがあり得る。また、転造による加工の場合には、表面に凹凸を有する形状の異形棒状材料を当該転造にて処理することも可能である。
<実験1>
一般的なマグネシウム合金に対し、押圧工程を行うことによる組織の変化について観察する実験を行った。具体的には、市販のAZ80マグネシウム合金の熱間押出丸棒(直径20mm)を使用し、溝ロール圧延により扁平工程を行い、その後に溝ロール圧延により復元工程を行った。扁平工程および復元工程による断面減縮率は、それぞれ最大で約10%とし全体で約20%とした。扁平工程および復元工程は各1回とした。
上記実験における操作電子顕微鏡(SEM)によるEBSP(Electron Back Scatter Diffraction Patterns)法を用いた投影像(以下、「SEM−EBSP像」と称する。)および逆極点図を図4および図5に示す。なお、図4の(a)は初期材料(熱間押出)のSEM−EBSP像および逆極点図であり、図4の(b−1)および(b−2)はいずれも扁平工程終了後のSEM−EBSP像および逆極点図である。ただし、(b−1)は楕円形断面の短軸方向から観察したものであり、(b−2)は長軸方向から観察したものである。また、図5の(a−1)および(a−2)は復元工程後のSEM−EBSP像および逆極点図である。(a−1)は復元前の楕円形断面における短軸方向(元短軸方向)から観察したものであり、(a−2)は長軸方向から観察したものである。
上記実験の結果、図4および図5から次の事項が判明した。すなわち、SEM−EBSP像の状態から、結晶粒の微細化が確認でき、結晶粒微細化法による強度の向上が確認される。同時に組織のイメージクオリティの低下により加工ひずみの増加すなわち加工硬化を読み取ることもできる。さらに、逆極点図およびMAXで示される(0001)底面集合組織も先鋭化している。これらは、初期材料から扁平工程によって向上し、その後の復元工程によってさらに向上している。そして、扁平工程および復元工程における短軸方向と長軸方向のように、観察面によって集合組織の強度が若干異なっており、扁平工程による短軸方向への強度向上と、復元工程による長軸方向への強度向上が順次行われていることが示されている。また、この押圧面に対する(0001)底面集合組織の選択的発達が、連続的な扁平工程と復元工程を可能とする。
上記実験の過程において、初期材料、扁平工程後、復元工程後における引張試験を行ったので、その結果を図6に示す。図中の丸印を付した符号において、1は初期材料の引張試験結果、2は扁平工程後の材料の引張試験結果、3は復元工程後の材料の引張試験結果を示す。
この図から明らかなとおり、初期材料に比較して、扁平工程後には、降伏強度および最大引張強度が上昇し、復元工程後においてさらに上昇する結果となった。図中のグラフでは数値の詳細を読み取り難いが、計測値において、復元工程後の材料は、降伏強度が370MPaであり、最大引張強度が397MPaであった。希土類添加型合金の最近のデータよりも低いが、従来の希土類添加型合金に匹敵する最大引張強度と同程度であり、これを簡易な溝ロール圧延によって得ることができたものである。
<実験2>
さらに、上記材料について復元工程に続けて、スウェージングによる断面減縮加工を行った。このときのSEM−EBSP像および逆極点を図7(a−1)および(a−2)に示し、ビッカース硬さの分布を図7(b)に示す。また、引張試験による応力−ひずみ曲線を図7(c)に示す。なお、図7中の(a−1)は材料の中心付近、(a−2)は材料の表面付近における観察結果であり、(b)は直径20mmで長さ500mmの材料について測定したものであり、長さ方向に5箇所を選定し、丸印を付した1〜5の各点で測定したものである。グラフ中の表面付近とは表面から1mm付近、端付近とは表面から3mm付近、中心付近とは表面から10mm付近を示す。
このように、図7(a−1)および(a−2)から、スウェージング加工後における表面付近の観察によれば、双晶密度が明らかに高くなっている。また、中心付近および表面付近のいずれにおいても(0001)底面集合組織の集積度は低下している。また、図7(b)に示されるビッカース硬さ試験の結果からは、表面付近の硬さは端付近および中心付近に比較して高くなっている。従って、スウェージング加工によって、表面の加工硬化を生じさせていることがわかる。さらに、図7(c)から、引張強度は400MPaをわずかに越え、希土類添加型合金と同等以上の強度を有することが判明した。ただし、引張試験には、スウェージングによって得た高硬度表面を切削加工して作製したダンベル形状引張試験片を使ったため、強度上昇は限定的であった。図7(b)の硬さ分布から分かるように、表面を含む試料の強度はさらに高いことが容易に理解できる。
<実験3>
上記と同様にAZ70マグネシウム合金についても同様の溝圧延ロールにより、扁平工程および復元工程を行った。復元工程後の最終製品について(0001)底面集合組織の集積度を確認した。その結果をAZ80マグネシウム合金とともに表1に示す。
上記の結果、加工材料における(0001)底面集合組織の分布に異方性が見られる。そして、より精度の高い正極点図のデータ比較から、復元工程後の加工材料にあっては、元短軸方向の観察において最も集積度が高い結果となった。さらに、扁平工程後と復元工程後の加工材料における長軸方向と元長軸方向の観察結果と比較すると、復元工程後の加工材料における元長軸方向でも集積度がわずかに上昇している結果となった。これは、今回の実験条件では復元工程で長軸方向もわずかに押圧を受けていた事による。
<実験4>
上記と同様にAZ31マグネシウム合金についても同様の溝圧延ロールにより、扁平工程および復元工程を行った。その際の変形双晶の分布状態を観察した結果を表2に示す。なお、既に実験されたAZ70およびAZ80マグネシウム合金についても同様の観察を行っており、併せて表2〜表4に示すこととする。
上記の実験結果から、扁平工程および復元工程によって導入された変形双晶は、そのほとんどが(10−12)引張双晶であった。また、扁平工程後の加工材料にあっては、短軸方向よりも長軸方向に多くの引張双晶が導入されており、変形双晶の分布においても異方性があることが判明した。なお、復元工程後の加工材料によって、扁平工程によって導入された引張双晶が減少することが判明した。
1,2 溝ロール
11,21 溝
A 初期材料
B 扁平工程後の加工材料
C 復元工程後の加工材料
X 第1の方向(円形断面の直径方向、扁平する方向)
Y 第2の方向(第1の方向に直交する方向、復元する方向)

Claims (12)

  1. 棒状の高強度マグネシウム合金を製造する方法であって、
    棒状マグネシウム合金の軸心に対して全周から径方向へ押圧する押圧工程を含むことを特徴とする高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  2. 前記押圧工程は、棒状マグネシウム合金の軸線に直交する方向に対して、断面形状半円形の溝ロールを使用する溝ロール圧延により押圧するものである請求項1に記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  3. 前記棒状マグネシウム合金は、表面に凹凸を有する異形棒であり、前記押圧工程は、断面形状を半円形状としつつ前記表面の凹凸の係入を受ける表面を備える溝が形成された溝ロールを使用する溝ロール圧延により押圧するものである請求項2に記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  4. 棒状の高強度マグネシウム合金を製造する方法であって、
    棒状マグネシウム合金の軸線に直交する第1の方向に対し押圧して所定割合で扁平させる扁平工程と、前記軸線および第1の方向の双方に直交する第2の方向に対し押圧して前記扁平工程後の扁平状態を復元させる復元工程とを含むことを特徴とする高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  5. 前記扁平工程と前記復元工程とを1回の加工工程とし、この加工工程を複数回繰り返すものである請求項4に記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  6. 前記加工工程は、第2回目以降における扁平工程の押圧方向が第1回目における第1の方向と異なる方向とするものである請求項5に記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  7. 請求項4〜6のいずれかに記載の製造方法において、前記復元工程の前後に時効処理工程を含むことを特徴とする高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  8. 前記棒状マグネシウム合金は、横断面形状が円形であり、前記扁平工程は、断面形状が横長半楕円形状または横長半長円形状の溝を有する溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものであり、前記復元工程は、断面形状が半円形状の溝を有する溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものである請求項4〜7のいずれかに記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  9. 前記棒状マグネシウム合金は、横断面形状が四角形状であり、前記扁平工程は、対向する二面に対して円筒ロールによるロール圧延によるものであり、前記復元工程は、残る二面に対して円筒ロールによるロール圧延によるものである請求項4〜7のいずれかに記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  10. 前記棒状マグネシウム合金は、表面に凹凸を有する異形棒であり、前記扁平工程は、断面形状を横長半楕円形状または横長半長円形状としつつ前記表面の凹凸の係入を受ける表面を備える溝が形成された溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものであり、前記復元工程は、断面形状を半円形状としつつ前記表面の凹凸の係入を受ける表面を備える溝が形成された溝ロールを使用する溝ロール圧延によるものである請求項4〜7のいずれかに記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれかに記載の製造方法において、前記押圧工程または前記復元工程の後に、断面減縮工程を備えることを特徴とする高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
  12. 前記断面減縮工程は、スウェージング加工によるものである請求項11に記載の高強度棒状マグネシウム合金の製造方法。
JP2019023155A 2019-02-13 2019-02-13 高強度棒状マグネシウム合金の製造方法 Active JP7186396B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023155A JP7186396B2 (ja) 2019-02-13 2019-02-13 高強度棒状マグネシウム合金の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019023155A JP7186396B2 (ja) 2019-02-13 2019-02-13 高強度棒状マグネシウム合金の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020131195A true JP2020131195A (ja) 2020-08-31
JP7186396B2 JP7186396B2 (ja) 2022-12-09

Family

ID=72277394

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019023155A Active JP7186396B2 (ja) 2019-02-13 2019-02-13 高強度棒状マグネシウム合金の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7186396B2 (ja)

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002371334A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Daido Steel Co Ltd 冷間加工が可能なMg合金材、その製造方法
WO2006003833A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. マグネシウム合金材の製造方法
JP2011006754A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Sumitomo Electric Ind Ltd マグネシウム合金板
JP2012096253A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Jfe Steel Corp 異形棒鋼圧延用ロールの節合せ調整方法
JP2012223802A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Otani Steel Corporation Inc 異形棒鋼、及びその圧延方法
JP2016516126A (ja) * 2013-05-07 2016-06-02 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 安価な細粒弱組織マグネシウム合金シートおよびそれを製造する方法
JP2016182627A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 Jfeスチール株式会社 異形棒鋼の圧延方法
JP2017186591A (ja) * 2016-04-02 2017-10-12 博己 三浦 マグネシウムまたはマグネシウム合金の加工方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002371334A (ja) * 2001-06-13 2002-12-26 Daido Steel Co Ltd 冷間加工が可能なMg合金材、その製造方法
WO2006003833A1 (ja) * 2004-06-30 2006-01-12 Sumitomo Electric Industries, Ltd. マグネシウム合金材の製造方法
JP2011006754A (ja) * 2009-06-26 2011-01-13 Sumitomo Electric Ind Ltd マグネシウム合金板
JP2012096253A (ja) * 2010-10-29 2012-05-24 Jfe Steel Corp 異形棒鋼圧延用ロールの節合せ調整方法
JP2012223802A (ja) * 2011-04-21 2012-11-15 Otani Steel Corporation Inc 異形棒鋼、及びその圧延方法
JP2016516126A (ja) * 2013-05-07 2016-06-02 宝山鋼鉄股▲分▼有限公司 安価な細粒弱組織マグネシウム合金シートおよびそれを製造する方法
JP2016182627A (ja) * 2015-03-26 2016-10-20 Jfeスチール株式会社 異形棒鋼の圧延方法
JP2017186591A (ja) * 2016-04-02 2017-10-12 博己 三浦 マグネシウムまたはマグネシウム合金の加工方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7186396B2 (ja) 2022-12-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Rao et al. Mechanical properties and microstructural evolution of Al 6061 alloy processed by multidirectional forging at liquid nitrogen temperature
Sakai et al. Grain refinement and superplasticity in an aluminum alloy processed by high-pressure torsion
El-Danaf Mechanical properties and microstructure evolution of 1050 aluminum severely deformed by ECAP to 16 passes
Tamimi et al. Microstructural evolution and mechanical properties of accumulative roll bonded interstitial free steel
Lezhnev et al. RESEARCH OF INFLUENCE EQUAL CHANNEL ANGULAR PRESSING ON THE MICROSTRUCTURE OF COPPER.
KR102041885B1 (ko) 하이엔트로피 합금 및 그 제조 방법
Miura et al. Room-temperature multi-directional forging of AZ80Mg alloy to induce ultrafine grained structure and specific mechanical properties
CN112281025A (zh) 一种tc4钛合金丝材及其制备方法
Fakhar et al. Significant improvements in mechanical properties of AA5083 aluminum alloy using dual equal channel lateral extrusion
Song et al. Effects of annealing on microstructure evolution and mechanical properties of constrained groove pressed pure titanium
JP7186396B2 (ja) 高強度棒状マグネシウム合金の製造方法
CN112337972A (zh) 二次变形制备高性能镁合金的方法
US9574259B2 (en) Method for producing high-strength magnesium alloy material and magnesium alloy rod
JP6785366B2 (ja) チタン合金素材
JPWO2018030231A1 (ja) 純チタン金属材料薄板の製造方法およびスピーカ振動板の製造方法
JP6675753B2 (ja) マグネシウムまたはマグネシウム合金の加工方法
Illarionov et al. Structural and phase transformations in a titanium alloy of the transition class under the effect of deformation
Bruder et al. Influence of equal channel angular pressing on high cycle fatigue behavior of ultrafine-grained iron: Role of anisotropy
JP2000197943A (ja) 鍛造品回転体及びその製造方法
CN110802125B (zh) 一种镁合金棒材的制备方法
JP2004344969A (ja) 大ひずみ導入加工方法とカリバー圧延装置
Derakhshandeh et al. Microstructure and mechanical properties of ultrafine-grained titanium processed by multi-pass ECAP at room temperature using core–sheath method
Zhu et al. Influence of hot-rolling on the microstructure and mechanical properties of a near β-type Ti-5.2 Mo-4.8 Al-2.5 Zr-1.7 Cr alloy
Sharma et al. Mechanical anisotropy of aluminium aa1050 and aluminium alloy aa6016 produced by accumulative roll bonding
RU2709554C1 (ru) Способ упрочнения пластической деформацией проволоки

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20211226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220726

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220926

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221101

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221118

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7186396

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150