JP2020128739A - 車両用オイルストレーナ - Google Patents
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Abstract
【課題】オイルが濾過されるメッシュ部の面積を増大させることができるオイルストレーナを提供する。【解決手段】挿入口14aに嵌合可能な外周面24b,26bをそれぞれ有し、互いに離隔して設けられた第1円環部24および第2円環部26と、第1円環部24の内側に設けられ、第1円環部24に径方向腕部30を介して連結された小径部32と、小径部32と前記第2円環部26との間を連結し、第1円環部24の内側と第2円環部26の内側とを通過する流路に介在するように円錐状に曲成されたメッシュ部20を支持するメッシュ支持腕部34とを含み、第1円環部24および第2円環部26の一方が段部18に当接した場合に、オイルストレーナ10を位置決めする。このため、径方向に広がる位置決めフランジ部をオイルストレーナ10に設けることが不要となり、オイルストレーナ10の外径を拡大できメッシュ部20の面積を増大させることができる。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用オイルストレーナに関する。
車両のオイルを濾過するために車両の油路に設けられるオイルストレーナが知られている。例えば、特許文献1には、インサート成形によりメッシュ部(フィルタ7)とフランジ部を有する支持部(ホルダ部8)とが一体成形されたオイルストレーナが記載されている。このオイルストレーナは、車両のエンジン内のオイルポンプとオイルパンとの間の油路で使用される。また、特許文献2には、車両の内燃機関とオイルパンとの間の油路のオイルパン側の挿入口から挿入されて使用されるオイルストレーナ(フィルタ5)が記載されている。このオイルストレーナは、油路の内側に挿入口の反対側が狭くなる様に設けられた円環状の段部(段部25)と内燃機関(内燃機関13)とによりオイルストレーナの位置決めフランジ部(膨出部23)が挟持されることで、位置決めされている。
ところで、オイルを濾過するメッシュ部の面積は、油路の内径と長さにより制限されるが、特許文献2のようなオイルストレーナでは、油路の吸入口に設けられた段部に嵌合する位置決めフランジ部を設けることにより、狭くなった油路の内径によってメッシュ部の面積が制限されるという問題があった。
本発明は、以上の事情を背景としてなされたものであり、その目的とするところは、オイルが濾過されるメッシュ部の面積を増大させることができるオイルストレーナを提供することにある。
本発明の要旨とするところは、直線状油孔の一端に開口する挿入口から挿入され、前記挿入口側の前記直線状油孔の内径より小径の小径孔が開口する段部に当接することで前記直線状油孔内で位置決めされる車両用オイルストレーナであって、前記挿入口に嵌合可能な外周面をそれぞれ有し、互いに離隔して設けられた第1円環部および第2円環部と、前記第1円環部の内側に設けられ、前記第1円環部に径方向腕部を介して連結された小径部と、前記小径部と前記第2円環部との間を連結し、前記第1円環部の内側と前記第2円環部の内側とを通過する流路に介在するように円錐状に曲成されたメッシュ部を支持するメッシュ支持腕部とを、含み、前記第1円環部および第2円環部の一方が前記段部に当接した場合に、前記車両用オイルストレーナを位置決めすることを特徴とする。
本発明のオイルストレーナによれば、直線状油孔の一端に開口する挿入口から挿入され、前記挿入口側の前記直線状油孔の内径より小径の小径孔が開口する段部に当接することで前記直線状油孔内で位置決めされる車両用オイルストレーナであって、前記挿入口に嵌合可能な外周面をそれぞれ有し、互いに離隔して設けられた第1円環部および第2円環部と、前記第1円環部の内側に設けられ、前記第1円環部に径方向腕部を介して連結された小径部と、前記小径部と前記第2円環部との間を連結し、前記第1円環部の内側と前記第2円環部の内側とを通過する流路に介在するように円錐状に曲成されたメッシュ部を支持するメッシュ支持腕部とを、含み、前記第1円環部および第2円環部の一方が前記段部に当接した場合に、前記車両用オイルストレーナを位置決めする。このため、径方向に広がる位置決めフランジ部を車両用オイルストレーナに設けることが不要となり、車両用オイルストレーナの外径を拡大できメッシュ部の面積を増大させることができる。また、前記第1円環部および第2円環部のどちらが先に挿入されても車両用オイルストレーナが位置決めされてオイルを濾過できるので、軸方向の組付けの間違いが無くなり、また、組付けの作業効率が向上する。
以下、本発明の実施例について図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例であるオイルストレーナ10が車両に備えられた油路12の油孔14に挿入された様子を示す図であり、油孔14の中心線Cを含む断面図である。
車両用オイルストレーナ(以下、オイルストレーナ)10は、車両の油路12に設けられるものであり、油路12は、具体的には図示しないが、例えばオイルパンと車両の動力源であるエンジンにオイルEを供給するオイルポンプとの間の吸入油路である。油路12にはオイルストレーナ10を挿入するための油孔14が設けられており、図1は油路12の油孔14付近を示している。この油孔14は、内径k1が軸方向(油孔14の中心線Cと平行な方向)に一定である直管形状をしており、本発明における直線状油孔に相当する。オイルストレーナ10は、油孔14の一端に開口する挿入口14aから油孔14の軸方向に挿入されるものであって、例えば、図1の白抜矢印に示す方向にオイルEが流れることにより、オイルストレーナ10に設けられたメッシュ部20によりオイルEが濾過される。挿入口14a付近の油孔14の内側は、挿入口14aの反対側が段状に狭くなっている。具体的には、油孔14の内側には、油孔14の内径と同径である挿入口14aの内径k1より小径の内径k2を有する小径孔14bが開口する段部18が設けられている。
図2は、オイルストレーナ10を、メッシュ部20を省略して示した斜視図である。オイルストレーナ10は、例えば合成樹脂製の網から円錐状に曲成されたメッシュ部20と、合成樹脂製である支持部22とを有する。図2に示すように、第1円環部24と第2円環部26とは、互いに離隔するように支持部22の両端に設けられている。支持部22は、4本の径方向腕部30と、小径部32と、軸方向に長い2本のメッシュ支持腕部34から構成されている。第1円環部24と第2円環部26との間には、4本の径方向腕部30と、小径部32と、メッシュ支持腕部34が順に設けられて、第1円環部24と第2円環部26を連結している。
第1円環部24の内周面は、4本の径方向腕部30を介して第1円環部24の内側の小径部32と連結されている。小径部32は、2本のメッシュ支持腕部34を介して第2円環部26と連結されている。本実施例では、第1円環部24と、第2円環部26と、支持部22とが、一体に成型された樹脂部品となっている。
図3は、図1のオイルストレーナ10を左側面から視た図であり、図4は、図3のオイルストレーナ10のIV−IV視断面図であり、図5は、図1のオイルストレーナ10を上面から視た図である。オイルストレーナ10のメッシュ部20は、図4および図5において二点鎖線で示される様に、第2円環部26側に開口する円錐の袋状に曲成された部材である。袋状であるメッシュ部20は、インサート成形されることにより、メッシュ部20の側部が2本のメッシュ支持腕部34に挿入され、メッシュ部20の底部が小径部32に挿入され、メッシュ部20の開口が環状に広がるように第2円環部26に挿入されている。これにより、メッシュ部20は、2本のメッシュ支持腕部34により軸方向に潰れないように支えられ、第2円環部26により径方向(油孔14の中心線Cと直角な方向)に潰れないように支えられて、第1円環部24の内側と第2円環部26の内側とを通過するオイルEの流路に介在するように設けられている。
図1に戻り、オイルストレーナ10は、挿入口14aから油孔14に挿入される。そして、油孔14の内側に設けられた段部18と、挿入口14aとは反対側の第1円環部24とが接触することにより、オイルストレーナ10が軸方向において位置決めされる。具体的には、段部18における挿入口14a側の面である円環状面18aと、第1円環部24における挿入口14aと反対側の面である円環状の当接面24aとが面接触することにより、オイルストレーナ10が軸方向において位置決めされる。この時、第1円環部24の外周面24bおよび第2円環部26の外周面26bが、油孔14の内周面14cとそれぞれ嵌合することにより、径方向においてもオイルストレーナ10が位置決めされる。メッシュ部20が上述のようにインサート成形された第2円環部26と、油孔14とが嵌合するので、オイルEは第2円環部26の内側を通過し、第1円環部24と小径部32との間を抜けていく際に、メッシュ部20により濾過される。
オイルストレーナ10が軸方向において図1と反対に挿入された場合は、すなわち、第2円環部26が第1円環部24より先に挿入口14aに挿入された場合は、段部18の挿入口14a側の面である円環状面18aと、第2円環部26の挿入口14aの反対側の面である円環状の当接面26aとが面接触することにより、オイルストレーナ10が軸方向において位置決めされる。この場合においても、オイルストレーナ10はメッシュ部20によりオイルEを濾過することができる。
従来のオイルストレーナでは、オイルEを濾過するメッシュ部の面積は、油路12に設けられたオイルストレーナを挿入する油孔14の内径と深さにより制限される。油孔14の外径と長さは他部品との関係により上限が制限されるので、油孔14の内径と深さも上限が制限され、メッシュ部の面積を拡大することは困難であった。しかし、上述のように本実施例によれば、直線状の油孔14の一端に開口する挿入口14aから挿入され、挿入口14a側の油孔14の内径より小径の小径孔14bが開口する段部18に当接することで油孔14内で位置決めされるオイルストレーナ10であって、挿入口14aに嵌合可能な外周面24b、26bをそれぞれ有し、互いに離隔して設けられた第1円環部24および第2円環部26と、第1円環部24の内側に設けられ、第1円環部24に径方向腕部30を介して連結された小径部32と、小径部32と前記第2円環部26との間を連結し、第1円環部24の内側と第2円環部26の内側とを通過する流路に介在するように円錐状に曲成されたメッシュ部20を支持するメッシュ支持腕部34とを、含み、第1円環部24および第2円環部26の一方が段部18に当接した場合に、オイルストレーナ10を位置決めする。このため、径方向に広がる位置決めフランジ部をオイルストレーナ10に設けることが不要となり、オイルストレーナ10の外径を拡大できメッシュ部20の面積を増大させることができる。また、第1円環部24および第2円環部26のどちらが先に挿入されてもオイルストレーナ10が位置決めされてオイルを濾過できるので、軸方向の組付けの間違いが無くなり、組付けの作業効率が向上する。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて説明したが、本発明はその他の態様においても適用される。
前述の実施例では、第1円環部24と、第2円環部26と、支持部22とが、一体に成型された樹脂部品となっていたが、別個の部品であってもよい。また、メッシュ部20は、合成樹脂製の網から作成された円錐状の部材であったが、これに限るものではなく、多孔を有しオイルストレーナ10が用いられる用途によって予め定められた濾過性能を有する部材であればよい。また、例えば、支持部22とメッシュ部20とが、同一樹脂により一体に成型された部品であってもよく、メッシュ部が支持部とは別の部品であり、後から支持部に取り付けられる部品であってもよい。
また、前述の実施例では、第1円環部24と第2円環部26の外周面24b、26bがそれぞれ油孔14の内周面14cと嵌合していたが、その嵌合は、しまりばめでも、すきまばめでもよい。
また、前述の実施例では、支持部22が2本のメッシュ支持腕部34と小径部32と4本の径方向腕部30とから構成されていたが、オイルストレーナ10にかかる力によって破損しないような強度を有し、且つ、オイルEの単位時間当たりの流量も最大限確保されて、前記強度と前記流量とが両立するような構成であればよい。また、前述の実施例では、径方向腕部30が樹脂成型の型割りを考慮して上下2つの型で抜けるように4本とされているが、他の本数であってもよい。
なお、上述したのはあくまでも本発明の実施例であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲において当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
10 :オイルストレーナ
12 :油路
14 :油孔(直線状油孔)
14a:挿入口
18 :段部
18a:円環状面
20 :メッシュ部
22 :支持部
24 :第1円環部
26 :第2円環部
24a、26a:当接面
24b、26b:外周面
30 :径方向腕部
32 :小径部
34 :メッシュ支持腕部
12 :油路
14 :油孔(直線状油孔)
14a:挿入口
18 :段部
18a:円環状面
20 :メッシュ部
22 :支持部
24 :第1円環部
26 :第2円環部
24a、26a:当接面
24b、26b:外周面
30 :径方向腕部
32 :小径部
34 :メッシュ支持腕部
Claims (1)
- 直線状油孔の一端に開口する挿入口から挿入され、前記挿入口側の前記直線状油孔の内径より小径の小径孔が開口する段部に当接することで前記直線状油孔内で位置決めされる車両用オイルストレーナであって、
前記挿入口に嵌合可能な外周面をそれぞれ有し、互いに離隔して設けられた第1円環部および第2円環部と、
前記第1円環部の内側に設けられ、前記第1円環部に径方向腕部を介して連結された小径部と、
前記小径部と前記第2円環部との間を連結し、前記第1円環部の内側と前記第2円環部の内側とを通過する流路に介在するように円錐状に曲成されたメッシュ部を支持するメッシュ支持腕部とを、含み、
前記第1円環部および第2円環部の一方が前記段部に当接した場合に、前記車両用オイルストレーナを位置決めする
ことを特徴とする車両用オイルストレーナ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019022158A JP2020128739A (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 車両用オイルストレーナ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2019022158A JP2020128739A (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 車両用オイルストレーナ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020128739A true JP2020128739A (ja) | 2020-08-27 |
Family
ID=72174447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019022158A Pending JP2020128739A (ja) | 2019-02-08 | 2019-02-08 | 車両用オイルストレーナ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2020128739A (ja) |
-
2019
- 2019-02-08 JP JP2019022158A patent/JP2020128739A/ja active Pending
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