JP2020128107A - 車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両が障害物を乗り越える場合に、乗員に恐怖感を感じさせない。【解決手段】ウインドウ150と、車両の進行方向における障害物を検知する検知部202と、車両が検知部により検知された障害物を乗り越えるときに、ウインドウの透過度を低下させる低下部230とを備える。【選択図】図4
Description
本実施形態は、車両に関する。
従来、車両の走行中に、該車両が道路の段差を検出する技術が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。特許文献1記載の技術では、車両が段差を検出した場合に、車両の運転状態が自動走行であるか手動運転であるかに応じて運転支援内容を変更する。
たとえば、特許文献1記載の技術では、段差などの障害物が道路に存在すると、車両の乗員は、運転手がアクセルペダルを踏み込んで該障害物を乗り越えることについて恐怖感を感じることがあった。
本実施形態は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、車両が障害物を乗り越える場合に、乗員に恐怖感を感じさせない車両を提供することである。
本開示による車両は、ウインドウと、車両の進行方向における障害物を検知する検知部と、車両が検知部により検知された障害物を乗り越えるときに、ウインドウの透過度を低下させる低下部とを備える。
本開示による車両によれば、車両が障害物を乗り越える場合に、乗員に恐怖感を感じさせないようにすることができる。
以下、本実施形態の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一又は相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
<本実施形態の思想>
まず、本実施形態の思想を説明する。図1は、本実施形態の思想を説明するための図である。図1(A−1)及び図1(A−2)は、車両1が道路を走行している状態を示す図である。車両1は、ウインドウ150を有している。ウインドウ150は、たとえば、フロントウインドウ、サイドウインドウ、及びリアウインドウを含む。また、ウインドウ150の内側の面に、液晶フィルムが貼り付けられる。車両1は、液晶フィルムの透過度、及び液晶フィルムに表示される画像を制御できる。したがって、車両1は、ウインドウ150の内側の面に、液晶フィルムが貼り付けられることにより、ウインドウ150における車両1の内側から車両1の外側の透過度(透過率)を制御できる。
まず、本実施形態の思想を説明する。図1は、本実施形態の思想を説明するための図である。図1(A−1)及び図1(A−2)は、車両1が道路を走行している状態を示す図である。車両1は、ウインドウ150を有している。ウインドウ150は、たとえば、フロントウインドウ、サイドウインドウ、及びリアウインドウを含む。また、ウインドウ150の内側の面に、液晶フィルムが貼り付けられる。車両1は、液晶フィルムの透過度、及び液晶フィルムに表示される画像を制御できる。したがって、車両1は、ウインドウ150の内側の面に、液晶フィルムが貼り付けられることにより、ウインドウ150における車両1の内側から車両1の外側の透過度(透過率)を制御できる。
図1(A−1)に示すように車両1が走行している状態では、車両1は、ウインドウ150の透過度を増加させる。増加された透過度は、たとえば、100%である。その結果、図1(A−2)に示すように、車両1の乗員(運転手など)は、ウインドウ150を通じて、車両1の外側を視認できる。
ところで、車両1が走行中に、車両1が障害物を乗り越える場合がある。車両1が障害物170を乗り越える場合に、車両1の乗客がウインドウ150越しの景色が大きく揺れて見えるなどの理由により、該乗員は恐怖感を抱く場合がある。そこで、本実施形態の車両1は、障害物170を乗り越えることを検出した場合には、ウインドウ150の透過度を低下させる。図1(B)の例では、車両1は、ウインドウ150の透過度を低下させるとともに、ウインドウ150に予め定められた画像を表示する。図1(B−2)の例では、車両1は、ウインドウ150に飛行機の画像を表示する。
このように、車両1は、ウインドウ150の透過度を低下させる。したがって、車両1が障害物を乗り越える場合において、車両1は、ウインドウ150越しの景色が大きく揺れて乗員に見せることを防止できる。よって、本実施形態の車両1は、乗員に恐怖感を感じさせないようにすることができる。
<走行支援システムの全体構成>
図2は、本実施の形態に係る車両の走行支援システムの全体構成を概略的に示す図である。図2を参照して、走行支援システム9は、走行支援を受ける車両1と、走行支援センター3とを備える。
図2は、本実施の形態に係る車両の走行支援システムの全体構成を概略的に示す図である。図2を参照して、走行支援システム9は、走行支援を受ける車両1と、走行支援センター3とを備える。
本実施形態の車両1では、ユーザ(運転手など)の操作に基づいて、通常モード及び支援モードのうちいずれかに切替え可能である。通常モードは、車両1の運転手の運転操作により車両を駆動させるモードである。支援モードは、車両1に搭載されている支援装置(たとえば、後述のECU(Electronic Control Unit)100)が、車両1を駆動させるモードである。車両1は、支援モードにおいては、走行支援センター3などからの各種情報に基づいて、効率的な1以上の走行経路を決定する。車両1は、支援モードにおいては、効率的な走行経路を選択し、その航行経路を車両1が走行するよう、車両1の各アクチュエータを制御する。
支援モードは、第1支援モードと第2支援モードとを含む。第1支援モードは、車両1が自動走行し、かつユーザによる運転操作を受付けないモードである。第2支援モードは、車両1が自動走行し、かつユーザによる運転操作を受付けるモードである。例えば、第2支援モード中では、車両1の自動走行中に、ユーザがブレーキをかけたときに、車両1は停止する。
走行支援センター3は、車両1を含む多数の車両との双方向通信が可能に構成されている。走行支援センター3は、各車両の走行状況を管理しており、各車両からの要求に応じて必要な支援を提供する。走行支援センター3は、サーバ31と、位置情報データベース32と、地図情報データベース33と、車両情報データベース34と、通信装置(図示せず)などを備える。
位置情報データベース32は、車両1を含む多数の車両の現在地を示す位置情報を収集し、収集された位置情報を格納する。地図情報データベース33は、道路地図データを格納する。車両情報データベース34は、各車両の車両情報(たとえば、車両の識別情報と、該車両の車高との対応関係を示すテーブル)を格納する。
サーバ31は、車両1のユーザからの要求に応じて必要な支援を提供する。より具体的には、サーバ31は、各データベースに格納された情報を車両1に提供する。
<走行支援システムの全体構成>
図3は、本実施形態による車両1の全体構成図である。車両1は、エンジン10と、第1モータジェネレータ(以下「第1MG」と称する。)20と、第2モータジェネレータ(以下「第2MG」と称する。)30と、動力分割装置40と、PCU(Power Control Unit)50と、蓄電装置60と、駆動輪80とを備える。
図3は、本実施形態による車両1の全体構成図である。車両1は、エンジン10と、第1モータジェネレータ(以下「第1MG」と称する。)20と、第2モータジェネレータ(以下「第2MG」と称する。)30と、動力分割装置40と、PCU(Power Control Unit)50と、蓄電装置60と、駆動輪80とを備える。
この車両1は、エンジン10の動力及び第2MG30の動力の少なくとも一方によって走行するハイブリッド車両である。なお、本開示では、車両1がハイブリッド車両である場合について代表的に説明されるが、本開示を適用可能な車両は、他の車両であってもよい。他の車両は、たとえば、内燃機関を備えない電気自動車、及び内燃機関のみを備えた車両のいずれかであってもよい。
エンジン10は、空気と燃料との混合気を燃焼させたときに生じる燃焼エネルギをピストンやロータなどの運動子の運動エネルギに変換することによって動力を出力する内燃機関である。動力分割装置40は、たとえば、サンギヤ、キャリア、リングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構を含む。動力分割装置40は、エンジン10から出力される動力を、第1MG20を駆動する動力と、駆動輪80を駆動する動力とに分割する。
第1MG20及び第2MG30は、交流回転電機であり、たとえば、ロータに永久磁石が埋設された三相交流同期電動機である。第1MG20は、主として、動力分割装置40を経由してエンジン10により駆動される発電機として用いられる。第1MG20が発電した電力は、PCU50を介して第2MG30又は蓄電装置60へ供給される。
第2MG30は、主として電動機として動作し、駆動輪80を駆動する。第2MG30は、蓄電装置60からの電力及び第1MG20の発電電力の少なくとも一方を受けて駆動され、第2MG30の駆動力は駆動輪80に伝達される。一方、車両1の制動時や下り坂での加速度低減時には、第2MG30は、発電機として動作して回生発電を行なう。第2MG30が発電した電力は、PCU50を介して蓄電装置60に回収される。
PCU50は、蓄電装置60から受ける直流電力を、第1MG20及び第2MG30を駆動するための交流電力に変換する。また、PCU50は、第1MG20及び第2MG30により発電された交流電力を、蓄電装置60を充電するための直流電力に変換する。PCU50は、たとえば、第1MG20及び第2MG30に対応して設けられる2つのインバータと、各インバータに供給される直流電圧を蓄電装置60の電圧以上に昇圧するコンバータとを含んで構成される。
蓄電装置60は、再充電可能な直流電源であり、たとえばリチウムイオン電池やニッケル水素電池等の二次電池を含んで構成される。蓄電装置60は、第1MG20及び第2MG30の少なくとも一方が発電した電力を受けて充電される。そして、蓄電装置60は、その蓄えられた電力をPCU50へ供給する。なお、蓄電装置60として電気二重層キャパシタ等も採用可能である。
また、蓄電装置60には、蓄電装置60の電圧、入出力電流及び温度をそれぞれ検出する電圧センサ、電流センサ及び温度センサが設けられており、各センサの検出値がBAT−ECU110へ出力される。
車両1は、さらに、HV−ECU(Electronic Control Unit)100と、BAT−ECU110と、カメラ120と、モータ温度センサ125と、ナビゲーション装置130と、ウインドウ150と、該ウインドウの内側に貼り付けられる液晶フィルムとを備える。
カメラ120は、車両1の進行方向(たとえば、前方)において、予め定められた範囲内の画像を検出する。予め定められた範囲は、如何なる範囲であってもよく、たとえば、10mであるとする。カメラ120は、検出した画像に関する画像情報は、HV−ECU100に出力する。また、図3の例では、各種センサとしてカメラ120が記載されているが車両1は他の各種センサも備える。各種センサは、たとえば、アクセルペダルセンサ、車速センサ、ブレーキペダルセンサを含む。アクセルペダルセンサは、ユーザによるアクセルペダル操作量を検出する。車速センサは、車両1の車速を検出する。ブレーキペダルセンサは、ユーザによるブレーキペダル操作量を検出する。これらの各センサは、検出結果をHV−ECU100へ出力する。
ウインドウ150は、前述のようにフロントウインドウ、サイドウインドウ、及びリアウインドウなどを含む。液晶フィルム160は、ウインドウ150内側に貼り付けられる。
モータ温度センサ125は、第2MG30の温度を検出する。
また、ナビゲーション装置は、目的地までの経路を表示装置(図示せず)を表示する。
また、ナビゲーション装置は、目的地までの経路を表示装置(図示せず)を表示する。
HV−ECU100は、エンジン10を制御することにより、エンジントルクを制御することができる。HV−ECU100は、PCU50を介して第2MG30を制御することによりモータトルクを制御することができる。
<HV−ECUの機能構成例>
次に、図4は、HV−ECU100の機能構成例を示す図である。図4を用いて、HV−ECU100の機能構成例を説明する。HV−ECU100は、検知部202と、モード切替部204と、透過度制御部206と、モータトルク取得部208と、トルク演算部210と、走行制御部212との機能を有する。
次に、図4は、HV−ECU100の機能構成例を示す図である。図4を用いて、HV−ECU100の機能構成例を説明する。HV−ECU100は、検知部202と、モード切替部204と、透過度制御部206と、モータトルク取得部208と、トルク演算部210と、走行制御部212との機能を有する。
検知部202は、カメラ120が検知した画像情報を取得する。検知部202は、該画像情報を解析することにより、車両の走行方向における物体を検知する。また、検知部202が物体を検知したときには、検知部202は、該障害物と車両1との距離Lと、物体の高さHとを特定する。
該検知については、たとえば、検知部202が、画像情報から特徴量を抽出する。その後、検知部202は、該抽出した特徴量と、予め作成されたモデルとに基づいて物体を検知するようにしてもよい。また、検知部202は、ニューラルネットワークなどを用いて、物体を検知するようにしてもよい。
検知部202は、検知部202により検知された物体の高さHが、適正範囲に属しているか否かを判断する。適正範囲の最小値はHminとされ、適正範囲の最大値はHmaxとされる。たとえば、Hmin=50cmであり、Hmax=100cmであるとする。HV−ECU100は、適正範囲に属する高さの物体を「本実施形態の障害物」と判断する。一方、検知部202は、適正範囲に属さない物体を障害物として判断しない。適正範囲に属さない物体は、高さがHminよりも低い物体、又は、高さがHmaxよりも高い物体である。
また、検知部202が、進行方向において障害物を検知した場合というのは、車両1が該障害物を乗り越える可能性が高い場合である。
検知部202は障害物を検知した場合には、検知部202は該障害物を検知した旨を示す情報をモード切替部204に出力する。モード切替部204は、通常モードから支援モードに切替える。この支援モードは、前述の第1支援モードとしてもよく、第2支援モードとしてもよい。
ここで、モード切替部204が通常モードから支援モードに切替えるタイミングは、車両1が障害物を乗り越えるタイミングの直前のタイミング(以下、「直前タイミング」という。)とする。モード切替部204は、車両1の速度、及び車両1から障害物までの距離L等に基づいて該直前タイミングを特定する。
モード切替部204は、通常モードから支援モードに切替えたときに、該切替えたことを示す情報を透過度制御部206に出力する。透過度制御部206は、該情報を取得した場合に、液晶フィルム160の透過度を低下させるとともに、予め定められた画像を液晶フィルム160に表示する。該予め定められた画像は、たとえば、図1(B)に示す飛行機の画像である。なお、予め定められた画像は、他の画像であってもよく、静止画、及び動画像のいずれあってもよい。他の画像は、映画、テレビ映像、模様、及び風景画像などである。また、他の画像は、予め定められた単一の色(たとえば、黒など)の画像としてもよい。予め定められた画像に関する画像データは、予め定められた記憶領域(たとえば、ROM)に記憶されている。
このように、透過度制御部206は、液晶フィルム160の透過度を制御する。透過度制御部206が液晶フィルム160の透過度を低下させると、結果として、ウインドウ150の透過度も低下することになる。
透過度制御部206は、液晶フィルム160を低下させる制御を実行したときに、該制御が実行された旨を示す情報を、モータトルク取得部208に出力する。モータトルク取得部208が、該情報を取得した場合に、検知部202が検知した障害物の高さHと、モータ温度センサ125が検出したモータの温度とに基づいて、モータトルクの最適値(以下、「モータトルク値Na」という。)を取得する。また、モータトルク取得部208は、モータトルクテーブルを参照してモータトルク値Naを取得する。モータトルクテーブルは予め生成されるテーブルであり、モータトルクテーブル記憶部180が、モータトルクテーブルを記憶する。
図5は、モータトルクテーブルの一例を示す図である。図5の例では、障害物の高さ、及びモータの温度をキーとして、モータトルクN(モータトルクの最適値)が関連付けられている。
図5の例では、「障害物の高さHと、モータ温度T1,T2,...Tsのそれぞれとの組合せ」と、モータトルク値とが関連付けられている。また、本実施形態の車両1では、最大モータトルク値Nmaxが定められている。また、本実施形態のモータトルクテーブルでは、典型的には、モータ温度が高いほど、モータトルク値は小さくなるように定められている。したがって、車両1は、適切に、モータトルクの制御を実行することができる。
図6の例では、障害物の高さHについては、H1<H2・・・<Hmaxであるとする。また、モータ温度Tについては、T1>T2・・・Tsであるとする。また、モータトルク値は、N11<N12<・・・N1sとし、N21<N22<・・・N2sとし、Nm1<Nm2<・・・Nmaxとする。なお、H1は、上述のHminである。
図5の例では、たとえば、障害物の高さH1と、モータ温度T1との組合せに対してはモータトルク値N11が関連付けられている。また、障害物の高さH1と、モータ温度T2との組合せに対してはモータトルク値N12が関連付けられている。また、障害物の高さH2と、モータ温度T1との組合せに対してはモータトルク値N21が関連付けられている。また、障害物の高さH2と、モータ温度T2との組合せに対してはモータトルク値N22が関連付けられている。また、障害物の高さHdと、モータ温度Tsとの組合せに対してはモータトルク値の最大値である最大モータトルク値Nmaxが関連付けられている。本実施形態では、モータトルク値(最適値)として最大モータトルク値が規定されていることから、HV−ECU100は、適切なモータトルク制御を実行することができる。なお、本実施形態でのモータトルクテーブルにおいては、障害物の高さの最大値としてHmaxが規定されている。
モータトルク取得部208は、モータトルク取得部208が取得したモータトルク値をトルク演算部210に出力する。トルク演算部210は、検知部202が検知した障害物の高さHに基づいて、該障害物を乗り越えるために必要なトルク値(以下、「必要トルク値Nb」という。)を算出する。この算出手法については、トルク演算部210は、たとえば、障害物の高さと、必要トルク値とが対応づけられたテーブルを用いて、必要トルク値を取得するようにしてもよい。また、トルク演算部210は、障害物の高さが入力されることにより必要トルク値が出力される式又は関数を用いて、必要トルク値Nbを取得するようにしてもよい。トルク演算部210は、必要トルク値を取得すると、以下の式(1)により、トルク差分値ΔNを算出する。
トルク差分値ΔN=必要トルク値Nb−モータトルク値Na (1)
トルク演算部210は、トルク差分値ΔN≦0であると判断した場合には、車両1はモータトルクNaで障害物を乗り越えることができる。トルク演算部210が、ΔN≦0であると判断した場合には、モータトルク値Na(最適値)を走行制御部212に出力する。走行制御部212は、モータトルク値Naに基づいて、第2MG30を制御する。
トルク演算部210は、トルク差分値ΔN≦0であると判断した場合には、車両1はモータトルクNaで障害物を乗り越えることができる。トルク演算部210が、ΔN≦0であると判断した場合には、モータトルク値Na(最適値)を走行制御部212に出力する。走行制御部212は、モータトルク値Naに基づいて、第2MG30を制御する。
一方、トルク演算部210は、トルク差分値ΔN>0であると判断した場合には、車両1はモータトルクNaのみでは障害物を乗り越えることができない。そこで、車両1はトルクの不足分をエンジントルクで補う。トルク演算部210が、ΔN>0であると判断した場合には、モータトルク値Na(最適値)と、トルク差分値ΔNとを走行制御部212に出力する。走行制御部212は、モータトルク値Naに基づいて第2MG30を制御するとともに、トルク差分値ΔNに基づいてエンジン10を制御する。
また、低下部230は、透過度制御部206と、透過度制御部206により透過度が低下される液晶フィルム160とにより構成される。つまり、低下部230は、ウインドウ150の透過度を低下させる。
[HV−ECU100の処理フロー]
図6は、HV−ECU100の処理フローである。図6を用いて、HV−ECU100の処理を説明する。図6の処理は、HV−ECU100が所定時間(たとえば、1秒)毎に実行する処理である。
図6は、HV−ECU100の処理フローである。図6を用いて、HV−ECU100の処理を説明する。図6の処理は、HV−ECU100が所定時間(たとえば、1秒)毎に実行する処理である。
まず、ステップS2において、検知部202は、走行方向に障害物170が存在するか否かを判断する。ステップS2において、検知部202は、走行方向に障害物170が存在しないと判断した場合(ステップS2でNO)、処理は終了する。一方、ステップS2において、検知部202は、走行方向に障害物170が存在すると判断した場合(ステップS2でYES)、処理はステップS4に進む。
ステップS4においては、モード切替部204は、通常モードから支援モードに切替える。次に、ステップS6において、透過度制御部206は、液晶フィルム160の透過度を低下させるとともに、液晶フィルムに予め定められた画像(図1(B)参照)を表示する。これにより、透過度制御部206は、車両1の乗員に、ウインドウ150越しの景色を見せなくすることができるとともに、該画像を視認させることができる。
次に、ステップS8において、モータトルク取得部208は、図5に示したモータトルクテーブルを参照して、モータトルク値a(最適値)を取得する。次に、ステップS10において、トルク演算部210は、障害物を乗り越えるトルクが不足しているか否かを判断する。ステップS10においては、トルク演算部210は、たとえば、上述の式(1)を用いて、トルク差分値ΔNを算出する。ステップS10においてトルク演算部210が、該トルク差分値ΔN>0であると判断した場合には、障害物を乗り越えるトルクが不足していると判断し(ステップS10でYES)、処理は、ステップS12に進む。
ステップS12においては、走行制御部212は、トルク差分値ΔNをエンジントルクとして取得する。次に、ステップS14においては、走行制御部212は、トルクを設定する。ステップS12を経由したステップS14においては、走行制御部212は、ステップS12で取得したエンジントルク(トルク差分値ΔN)でエンジン10を駆動するように該エンジントルクを設定する。さらに、該ステップS14においては、走行制御部212は、ステップS8で取得したモータトルクNaで第2MG30を駆動するように該モータトルクNaを設定する。
一方、ステップS10においてトルク演算部210が、該トルク差分値ΔN≦0であると判断した場合には、障害物を乗り越えるトルクが不足していないと判断し(ステップS10でYES)、処理は、ステップS14に進む。ステップS12を経由していないステップS14においては、走行制御部212は、ステップS8で取得したモータトルクNaで第2MG30を駆動するように該モータトルクNaを設定する。ステップS14の処理が終了すると、図6の処理は終了する。
なお、上述の実施形態では、主に、車両1が前方に走行している場合についての制御を説明した。しかしながら、車両1が後方に走行している場合についても上述の思想を適用するようにしてもよい。車両1が後方に走行している場合は、たとえば、障害物の高さの最大値は、車両1が後方に走行している場合の障害物の高さの最大値よりも小さく設定される。たとえば、車両1が後方に走行している場合の障害物の高さの最大値は、3cmとされる。このように、本実施形態では、車両1の走行方向に応じて、障害物の高さの適正範囲が定められている。また、車両1が後方に走行している場合において、図6で示した処理を実行する場合には、ステップS12においては、走行制御部212は、フリクション分のエンジントルクを取得し、ステップS14においては、走行制御部212は、該フリクション分のエンジントルクに相当するトルクで第1MG20を駆動(力行)するように、第1MG20のモータトルクを設定する。
[本実施形態の車両が奏する効果]
次に、本実施形態の車両1が奏する効果を説明する。本実施形態の車両1は、検知部202は、車両1の進行方向における障害物170を検知する。さらに、低下部230は、車両1が検知部202により検知された障害物170を乗り越えるときに、ウインドウ150の透過度(本実施形態では液晶フィルム160)を低下させる(図1(B)及びステップS6など参照)。このような構成により、車両1は、乗員に恐怖感を感じさせないようにすることができる。この恐怖感とは、車両1が障害物170を乗り越える場合に車両1の乗客がウインドウ150越しの景色が大きく揺れて見えるなどに起因する恐怖感である。
次に、本実施形態の車両1が奏する効果を説明する。本実施形態の車両1は、検知部202は、車両1の進行方向における障害物170を検知する。さらに、低下部230は、車両1が検知部202により検知された障害物170を乗り越えるときに、ウインドウ150の透過度(本実施形態では液晶フィルム160)を低下させる(図1(B)及びステップS6など参照)。このような構成により、車両1は、乗員に恐怖感を感じさせないようにすることができる。この恐怖感とは、車両1が障害物170を乗り越える場合に車両1の乗客がウインドウ150越しの景色が大きく揺れて見えるなどに起因する恐怖感である。
また、車両1が走行している場合において、車両1の運転手によっては、障害物を乗り越えるためにアクセルペダルを踏み込むことに恐怖感を感じる場合がある。そこで、車両1が障害物を乗り越える場合には、モード切替部204はステップS4において支援モードに切り替えるとともに、走行制御部212は、ステップS14において障害物を乗り越えることが可能なトルクを設定して障害物を乗り越える(ステップS8〜ステップS12も参照)。このような構成により、車両1は、障害物を乗り越えるためにアクセルペダルを踏み込むことに起因する恐怖感を運転手に感じさせないようにすることができる。
[変形例]
次に、変形例を説明する。
次に、変形例を説明する。
(1) 前述の実施形態では、ウインドウ150の透過度を制御するための構成として、液晶フィルム160を用いる構成を説明した。しかしながら、ウインドウ150の透過度を制御させる手段は、他の構成としてもよい。車両1は、たとえば、ヘッドアップディスプレイがウインドウ150に適用される構成を採用してもよい。
(2) 前述の実施形態では、検知部202は、カメラ120を用いて、障害物170を検知するとして説明した。しかしながら、検知部202は他の構成により、障害物170を検知するようにしてもよい。たとえば、検知部202は、LIDAR(Light Detection and Ranging)を用いて、障害物170を検出するようにしてもよい。
また、検知部202は、走行している経路と車両1(車両1のタイヤ)との抵抗値(走行抵抗)を用いて障害物を検知するようにしてもよい。たとえば、検知部202は、走行している経路と車両1(車両1のタイヤ)との抵抗値を求め、該抵抗値が閾値よりも大きい場合には、障害物170が存在すると検知する。なお、この手法については、車両1の車速が遅い場合(たとえば、車両1が後方走行している場合)に適切な手法である。
(3) また、車両1は、ステップS6の処理(以下、「第1の処理」という)と、ステップS8〜ステップS14の処理(以下、「第2の処理」という。)との双方を実行するとして説明した。しかしながら、車両1は、第1の処理と第2の処理とのいずれか一方の処理を実行するようにしてもよい。
(4) 図5で説明したモータトルクテーブルは、障害物の高さHとモータ温度Tとをキーとしたテーブルであるとして説明した。しかしながら、モータトルクテーブルにおいては、キーは、モータ温度Tを含まずに、障害物の高さHのみとしてもよい。つまり、モータトルクテーブルは、障害物の高さHに、モータトルク値を関連付けたテーブルとしてもよい。
(5) 前述の実施形態では、支援モードにおいて、車両1が走行支援センター3から各種情報を取得する例を説明した。しかしながら、車両1に搭載したカメラ120やLIDARを用いて車両の周辺状況を取得し、取得した周辺状況に応じて車両1が自律的に第2支援モードで走行するようにしてもよい。
(6) 前述の実施形態では、ハイブリッド車両に本実施形態の思想を適用した例を説明した。したがって、車両1が、障害物を乗り越える低速走行時、又は障害物を乗り越える発進時には、車両1は、第2MG30の駆動力のみによって走行するEV走行モードとなる。従って、車両1は、ステップS8おいて、モータトルクの最適値を取得する。しかしながら、車両1が内燃機関のみを備える車両である場合には、障害物の高さに基づいて、エンジントルクの最適値を取得する。さらに、この車両1は、取得したエンジントルクの最適値では障害物を乗り越えることができないと判断した場合(トルク不足であると判断した場合)に、エンジントルクを増大補正し、障害物を乗り越えるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態及びその変形例の少なくとも一部については、技術的に矛盾が生じない範囲で適宜組合せることも可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本実施形態の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 車両、3 走行支援センター、9 走行支援システム、10 エンジン、20 第1MG、30 第2MG、31 サーバ、32 位置情報データベース、33 地図情報データベース、34 車両情報データベース、40 動力分割装置、60 蓄電装置、80 駆動輪、120 カメラ、125 モータ温度センサ、130 ナビゲーション装置、150 ウインドウ、160 液晶フィルム、170 障害物、180 記憶部、202 検知部、204 モード切替部、206 透過度制御部、208 モータトルク取得部、210 トルク演算部、212 走行制御部、230 低下部。
Claims (1)
- 車両であって、
ウインドウと 、
前記車両の進行方向における障害物を検知する検知部と、
前記車両が前記検知部により検知された前記障害物を乗り越えるときに、前記ウインドウの透過度を低下させる低下部とを備える、車両。
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JP2019020281A Pending JP2020128107A (ja) | 2019-02-07 | 2019-02-07 | 車両 |
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2019
- 2019-02-07 JP JP2019020281A patent/JP2020128107A/ja active Pending
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