JP2020128030A - インクセット、液体吐出ユニット、液体吐出装置、印刷方法、及び印刷装置 - Google Patents

インクセット、液体吐出ユニット、液体吐出装置、印刷方法、及び印刷装置 Download PDF

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Abstract

【課題】高い生産性と色ムラの発生がない画像品質を両立することができる液体吐出ユニットを提供する。【解決手段】少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数設けたノズル列と、を有するノズル群を複数備え、プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであって、インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であり、各ノズル群は、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置される。【選択図】図3

Description

本発明は、インクセット、液体吐出ユニット、液体吐出装置、印刷方法、及び印刷装置に関する。
従来より、屋内屋外で飾られる広告などのサイングラフィックス分野では、多様で高画質な画像を形成するためにシアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、及びブラック(K)であるプロセスカラーの画像形成用のインクと、ホワイトインク(白色インク)やメタリックインクなどのプロセスカラーとは異なる色の補助用インクとを搭載したインクジェット方式の液体吐出装置が用いられている。
サイングラフィックス分野のような産業用印刷においては、高い生産性が求められる。
屋内屋外で掲示される広告などのサイングラフィックス分野においては、広幅のインクジェット印刷装置が上市されているが、生産性の向上に対して高い要求がある。広幅インクジェット装置においては、ヘッドがメディア幅方向(主走査方向)に走査し、メディアがヘッド走査方向に対して垂直(副走査方向)に搬送されるマルチパス方式が一般的である。
また、透明な基材に画像を形成する場合、ホワイトインクとプロセスカラーのように色味のあるインクを重ねて印刷することにより、白を背景とした画像を形成することがある。このような場合、プロセスカラーのように色味のあるインクは画像を形成するところにのみ印刷されるが、背景とするホワイトインクは、色味のあるインクは画像を形成するところ以上の範囲にわたって印刷される必要がある。そのため、特に生産性が課題となることがある。
例えば、プロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数配列したノズル列を有し、プロセスカラー以外の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数配列したノズル列を有することにより、画像形成の高速化を図ることができる液体吐出ユニットが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
本発明は、高い生産性と色ムラの発生がない画像品質とを両立することができる液体吐出ユニットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するための手段としての本発明の液体吐出ユニットは、少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数設けたノズル列と、を有するノズル群を複数備え、前記プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであって、前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であり、前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置される。
本発明によると、高い生産性と色ムラの発生がない画像品質を両立することができる液体吐出ユニットを提供することができる。
図1は、本発明のインクジェット記録装置の一例を示す概略図である。 図2は、インクジェット記録装置の制御構成の一例を示すブロック図である。 図3は、記録ヘッドのノズル構成の一例を示す平面図である。 図4は、各ノズル列の色の一例を簡略的に示す概略図である。
(液体吐出ユニット)
本発明の液体吐出ユニットは、少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数配列したノズル列と、を有するノズル群を複数備え、前記プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであって、前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であり、前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置され、更に必要に応じてその他の部材を有する。
従来技術では、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットの各色の顔料含有量がいずれも3質量%と高濃度である。このため、高顔料濃度のインクセットを用いたマルチパス方式の広幅のインクジェット記録装置において、ヘッド振動、ヘッド跨ぎ等によるインク滴の着弾位置ずれが発生し、色ムラ(濃度ムラ)が発生するという課題がある。
したがって、本発明の液体吐出ユニットは、少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数設けたノズル列と、を有するノズル群を複数備え、前記プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであって、前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であり、前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置されているので、高い生産性と色ムラの発生がない画像品質を両立することができる。
前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に4以上配置されることが、高い生産性の点から好ましい。
本発明の液体吐出ユニットに用いるプロセスカラーの液体は、色ムラの発生を抑制する点から、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであり、各色の顔料含有量が2.9質量%以下であることが必要であり、1.0質量%以上2.9質量%以下が好ましい。
前記インクセットにおいて、シアンインクの顔料含有量は0.8質量%以上1.5質量%以下であることが好ましい。前記シアンインクの顔料含有量が0.8質量%以上1.5質量%以下であると、更に色ムラを抑制することができる。
顔料含有量を一定値以下とすることによって色ムラの発生を抑制することができ、特に色ムラが目立ちやすいシアンインクの顔料含有量を0.8質量%以上1.5%質量%以下とすることにより、色ムラのない良好な画像を得ることができる。
前記インクセットにおいて、顔料含有量の大小関係がマゼンタインク>シアンインク、及びイエローインク>シアンインクを満たすことが、色ムラの抑制の確保の点から好ましい。色ムラは特にシアンにおいて認識しやすいため、シアンの1ドットの濃度を低くすることにより効果的に色ムラを抑制することができ、顔料濃度の大小関係をマゼンタインク>シアンインク、イエローインク>シアンインクとすることにより、ジャパンカラーなどの色範囲を再現することができる。
前記プロセスカラーとは異なる色の液体としてホワイトインクを有することが、透明な基材上に白色を背景とした画像を形成することができる点から好ましい。
インクセットの各インクを分析して、各インクに含まれる顔料の含有量を測定する方法としては、インクを遠心分離法により上澄み液と沈降物に分離させた後、沈殿物を採取し、有機溶剤を用いた洗浄、ろ過を繰り返して顔料を採取する。採取した顔料を秤量して含有量を得ることができる。また、GC−MS分析にかけデータ解析を行うことで、顔料の構造を確認することができる。
[遠心分離]
・装置:日立工機株式会社製himac CS150GX
・回転速度:150,000rpm
・回転時間:1hour
[GC−MS]
・装置:株式会社島津製作所製QP5000
・カラム:Ultra ALLOY−5L=30m、ID=0.25mm Film=0.25μm
・カラム昇温:50℃〜330℃
・カラム流量:1.0ml/min
・Split:1:100
・イオン化法:EI法(70eV)
・測定質量範囲:m/z33〜600
・データ解析、解析ソフト:株式会社島津製作所製GCMSsolution
以下、本発明の液体吐出ユニットに用いる前記プロセスカラーの液体としてのシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおける各インク、及び前記プロセスカラーとは異なる色の液体としてのホワイトインクについて説明する。なお、これらのインクをまとめて単に「インク」と称することもある。
シアンインクとしてはシアン顔料を含有するインクを用いる。シアンインクにはライトシアンインクのようなシアン顔料の濃度を変更したインクが含まれる。同様に、マゼンタインクとしてはマゼンタ顔料を含有するインクを用い、イエローインクとしてはイエロー顔料を含有するインクを用い、ブラックインクとしてはブラック顔料を含有するインクを用い、ホワイトインクとしてはホワイト顔料を含有するインクを用いる。
<インク>
以下、インクに用いる有機溶剤、水、色材、樹脂、添加剤等について説明する。
<有機溶剤>
本発明に使用する有機溶剤としては、特に制限されず、水溶性有機溶剤を用いることができる。例えば、多価アルコール類、多価アルコールアルキルエーテル類や多価アルコールアリールエーテル類等のエーテル類、含窒素複素環化合物、アミド類、アミン類、含硫黄化合物類などが挙げられる。
水溶性有機溶剤としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、3−メチル−1,3−ブタンジオール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,3−ペンタンジオール、1,4−ペンタンジオール、2,4−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,3−ヘキサンジオール、2,5−ヘキサンジオール、1,5−ヘキサンジオール、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、エチル−1,2,4−ブタントリオール、1,2,3−ブタントリオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、ペトリオール等の多価アルコール類、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類、エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ε−カプロラクタム、γ−ブチロラクトン等の含窒素複素環化合物、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、3−メトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド、3−ブトキシ−N,N-ジメチルプロピオンアミド等のアミド類、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエチルアミン等のアミン類、ジメチルスルホキシド、スルホラン、チオジエタノール等の含硫黄化合物、プロピレンカーボネート、炭酸エチレンなどが挙げられる。
湿潤剤として機能するだけでなく、良好な乾燥性を得られることから、沸点が250℃以下の有機溶剤を用いることが好ましい。
炭素数8以上のポリオール化合物、及びグリコールエーテル化合物も好適に使用される。炭素数8以上のポリオール化合物の具体例としては、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールなどが挙げられる。
グリコールエーテル化合物としては、例えば、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、テトラエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールアルキルエーテル類;エチレングリコールモノフェニルエーテル、エチレングリコールモノベンジルエーテル等の多価アルコールアリールエーテル類などが挙げられる。
有機溶剤のインク中における含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上60質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
前述の有機溶剤の中でも、少なくとも一般式(1)で表される化合物を含有することが好ましい。
前記一般式(1)で表される化合物を含むことにより、インクの乾燥工程における樹脂の造膜が促進されるため乾燥性を高めることができる。
Figure 2020128030
(ただし、前記一般式(1)中、R、R、及びRは、それぞれ、炭素数1以上5以下のアルキル基を示し、R、R、及びRは同一であっても、異なっていてもよい)
<水>
インクにおける水の含有量は、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、インクの乾燥性及び吐出信頼性の点から、10質量%以上90質量%以下が好ましく、20質量%以上60質量%以下がより好ましい。
<色材>
顔料としては、無機顔料又は有機顔料を使用することができる。これらは、1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。また、混晶を使用してもよい。
顔料としては、例えば、ブラック顔料、イエロー顔料、マゼンダ顔料、シアン顔料、ホワイト顔料、緑色顔料、橙色顔料、金色や銀色などの光沢色顔料やメタリック顔料などを用いることができる。
無機顔料として、酸化チタン、酸化鉄、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、水酸化アルミニウム、バリウムイエロー、カドミウムレッド、クロムイエローに加え、コンタクト法、ファーネス法、サーマル法などの公知の方法によって製造されたカーボンブラックを使用することができる。
また、有機顔料としては、アゾ顔料、多環式顔料(例えば、フタロシアニン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、アントラキノン顔料、キナクリドン顔料、ジオキサジン顔料、インジゴ顔料、チオインジゴ顔料、イソインドリノン顔料、キノフラロン顔料など)、染料キレート(例えば、塩基性染料型キレート、酸性染料型キレートなど)、ニトロ顔料、ニトロソ顔料、アニリンブラックなどを使用できる。これらの顔料のうち、溶媒と親和性のよいものが好ましく用いられる。その他、樹脂中空粒子、無機中空粒子の使用も可能である。
顔料の具体例として、黒色用としては、ファーネスブラック、ランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等のカーボンブラック(C.I.ピグメントブラック7)類、又は銅、鉄(C.I.ピグメントブラック11)、酸化チタン等の金属類、アニリンブラック(C.I.ピグメントブラック1)等の有機顔料が挙げられる。
更に、カラー用としては、C.I.ピグメントイエロー1、3、12、13、14、17、24、34、35、37、42(黄色酸化鉄)、53、55、74、81、83、95、97、98、100、101、104、108、109、110、117、120、138、150、153、155、180、185、213、C.I.ピグメントオレンジ5、13、16、17、36、43、51、C.I.ピグメントレッド1、2、3、5、17、22、23、31、38、48:2(パーマネントレッド2B(Ca))、48:3、48:4、49:1、52:2、53:1、57:1(ブリリアントカーミン6B)、60:1、63:1、63:2、64:1、81、83、88、101(べんがら)、104、105、106、108(カドミウムレッド)、112、114、122(キナクリドンマゼンタ)、123、146、149、166、168、170、172、177、178、179、184、185、190、193、202、207、208、209、213、219、224、254、264、C.I.ピグメントバイオレット1(ローダミンレーキ)、3、5:1、16、19、23、38、C.I.ピグメントブルー1、2、15(フタロシアニンブルー)、15:1、15:2、15:3、15:4(フタロシアニンブルー)、16、17:1、56、60、63、C.I.ピグメントグリーン1、4、7、8、10、17、18、36などが挙げられる。
補助用インク(背景用や下地用のインク)に用いるホワイトインク用の色材としては、白色の色材を用いる。
ホワイトインクの白色度の基準としては、ISO−2469(JIS−8148)があり、一般的にはその値が70以上の場合、白色の色材として用いられる。
ホワイトインクに用いる金属酸化物としては、例えば、酸化チタン、酸化鉄、酸化スズ、酸化ジルコニウム、チタン酸鉄(鉄とチタンの複合酸化物)などが挙げられる。他にも、中空粒子を白色の色材として用いてもよい。中空粒子としては、樹脂中空粒子、無機中空粒子を用いることができる。
顔料をインク中に分散させるには、顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法、顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法、分散剤を用いて分散させる方法、などが挙げられる。
顔料に親水性官能基を導入して自己分散性顔料とする方法としては、例えば、顔料(例えば、カーボン)にスルホン基やカルボキシル基等の官能基を付加し水中に分散可能とした自己分散顔料等が使用できる。
顔料の表面を樹脂で被覆して分散させる方法としては、顔料をマイクロカプセルに包含させ、水中に分散可能なものを用いることができる。これは、樹脂被覆顔料と言い換えることができる。この場合、インクに配合される顔料はすべて樹脂に被覆されている必要はなく、本発明の効果が損なわれない範囲において、被覆されない顔料や、部分的に被覆された顔料がインク中に分散していてもよい。
分散剤を用いて分散させる方法としては、界面活性剤に代表される、公知の低分子型の分散剤、高分子型の分散剤を用いて分散する方法が挙げられる。
分散剤としては、顔料に応じて、例えば、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン界面活性剤等を使用することが可能である。
竹本油脂株式会社製RT−100(ノニオン系界面活性剤)や、ナフタレンスルホン酸Naホルマリン縮合物も、分散剤として好適に使用できる。分散剤は1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
<樹脂>
インク中に含有する樹脂の種類としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、スチレン系樹脂、ブタジエン系樹脂、スチレン−ブタジエン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、アクリル−スチレン系樹脂、アクリル−シリコーン系樹脂などが挙げられる。
これらの樹脂からなる樹脂粒子を用いてもよい。樹脂粒子を、水を分散媒として分散した樹脂エマルションの状態で、色材や有機溶剤などの材料と混合してインクを得ることが可能である。前記樹脂粒子としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。また、これらは、1種を単独で用いても、2種類以上の樹脂粒子を組み合わせて用いてもよい。
樹脂粒子の体積平均粒径としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、良好な定着性、高い画像硬度を得る点から、10nm以上1,000nm以下が好ましく、10nm以上200nm以下がより好ましく、10nm以上100nm以下が特に好ましい。
前記体積平均粒径は、例えば、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
樹脂の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、定着性、インクの保存安定性の点から、インク全量に対して、1質量%以上30質量%以下が好ましく、5質量%以上20質量%以下がより好ましい。
インク中の固形分の粒径については、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、吐出安定性、画像濃度などの画像品質を高くする点から、最大個数換算で最大頻度は20nm以上1,000nm以下が好ましく、20nm以上150nm以下がより好ましい。固形分は樹脂粒子や顔料の粒子等が含まれる。粒径は、粒度分析装置(ナノトラック Wave−UT151、マイクロトラック・ベル株式会社製)を用いて測定することができる。
<添加剤>
インクには、必要に応じて、界面活性剤、消泡剤、防腐防黴剤、防錆剤、pH調整剤等を加えてもよい。
−界面活性剤−
界面活性剤としては、シリコーン系界面活性剤、フッ素系界面活性剤、両性界面活性剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤のいずれも使用可能である。
シリコーン系界面活性剤には、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。中でも高pHでも分解しないものが好ましく、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサン等が挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するものが、水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。また、前記シリコーン系界面活性剤として、ポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤を用いることもでき、例えば、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルシロキサンのSi部側鎖に導入した化合物などが挙げられる。
フッ素系界面活性剤としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸化合物、パーフルオロアルキルカルボン酸化合物、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物が、起泡性が小さいので特に好ましい。前記パーフルオロアルキルスルホン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルスルホン酸、パーフルオロアルキルスルホン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルカルボン酸化合物としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等が挙げられる。前記パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物としては、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの硫酸エステル塩、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマーの塩等が挙げられる。
これらフッ素系界面活性剤における塩の対イオンとしては、Li、Na、K、NH、NHCHCHOH、NH(CHCHOH)、NH(CHCHOH)などが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えば、ラウリルアミノプロピオン酸塩、ラウリルジメチルベタイン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタインなどが挙げられる。
ノニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンアルキルアミド、ポリオキシエチレンプロピレンブロックポリマー、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、アセチレンアルコールのエチレンオキサイド付加物などが挙げられる。
アニオン系界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸塩、ドデシルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェートの塩などが挙げられる。
これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。
前記シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、側鎖変性ポリジメチルシロキサン、両末端変性ポリジメチルシロキサン、片末端変性ポリジメチルシロキサン、側鎖両末端変性ポリジメチルシロキサンなどが挙げられ、変性基としてポリオキシエチレン基、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン基を有するポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤が水系界面活性剤として良好な性質を示すので特に好ましい。
このような界面活性剤としては、適宜合成したものを使用してもよいし、市販品を使用してもよい。市販品としては、例えば、ビックケミー株式会社、信越化学工業株式会社、東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社、日本エマルジョン株式会社、共栄社化学株式会社などから入手できる。
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、下記の一般式(S−1)で表される、ポリアルキレンオキシド構造をジメチルポリシロキサンのSi部側鎖に導入したものなどが挙げられる。
Figure 2020128030
(但し、前記一般式(S−1)式中、m、n、a、及びbは整数を表す。R及びR’はアルキル基、アルキレン基を表す。)
上記のポリエーテル変性シリコーン系界面活性剤としては、市販品を用いることができ、例えば、KF−618、KF−642、KF−643(信越化学工業株式会社製)、EMALEX−SS−5602、SS−1906EX(日本エマルジョン株式会社製)、FZ−2105、FZ−2118、FZ−2154、FZ−2161、FZ−2162、FZ−2163、FZ−2164(東レ・ダウコーニング・シリコーン株式会社製)、BYK−33、BYK−387(ビックケミー株式会社製)、TSF4440、TSF4452、TSF4453(東芝シリコン株式会社製)などが挙げられる。
前記フッ素系界面活性剤としては、フッ素置換した炭素数が2〜16の化合物が好ましく、フッ素置換した炭素数が4〜16である化合物がより好ましい。
フッ素系界面活性剤としては、パーフルオロアルキルリン酸エステル化合物、パーフルオロアルキルエチレンオキサイド付加物、及びパーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物などが挙げられる。これらの中でも、パーフルオロアルキルエーテル基を側鎖に有するポリオキシアルキレンエーテルポリマー化合物は起泡性が少ないため好ましく、下記一般式(F−1)及び一般式(F−2)で表わされるフッ素系界面活性剤がより好ましい。
[一般式(F−1)]
Figure 2020128030
上記一般式(F−1)で表される化合物において、水溶性を付与するためにmは0〜10の整数が好ましく、nは0〜40の整数が好ましい。
[一般式(F−2)]
2n+1−CHCH(OH)CH−O−(CHCHO)−Y
上記一般式(F−2)で表される化合物において、YはH、又はC2n+1でnは1〜6の整数、又はCHCH(OH)CH−C2n+1でnは4〜6の整数、又はC2p+1でpは1〜19の整数である。aは4〜14の整数である。
上記のフッ素系界面活性剤としては市販品を使用してもよい。この市販品としては、例えば、サーフロンS−111、S−112、S−113、S−121、S−131、S−132、S−141、S−145(いずれも、旭硝子株式会社製);フルラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129、FC−135、FC−170C、FC−430、FC−431(いずれも、住友スリーエム株式会社製);メガファックF−470、F−1405、F−474(いずれも、DIC株式会社製);ゾニール(Zonyl)TBS、FSP、FSA、FSN−100、FSN、FSO−100、FSO、FS−300、UR(いずれも、DuPont社製);FT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW(いずれも、株式会社ネオス製)、ポリフォックスPF−136A,PF−156A、PF−151N、PF−154、PF−159(オムノバ社製)、ユニダインDSN-403N(ダイキン工業株式会社製)などが挙げられる。これらの中でも、良好な印字品質、特に発色性、紙に対する浸透性、濡れ性、均染性が著しく向上する点から、DuPont社製のFS−300、株式会社ネオス製のFT−110、FT−250、FT−251、FT−400S、FT−150、FT−400SW、オムノバ社製のポリフォックスPF−151N、ダイキン工業株式会社製のユニダインDSN−403Nが特に好ましい。
インク中における界面活性剤の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、濡れ性、吐出安定性に優れ、画像品質が向上する点から、0.001質量%以上5質量%以下が好ましく、0.05質量%以上5質量%以下がより好ましい。
<消泡剤>
消泡剤としては、特に制限はなく、例えば、シリコーン系消泡剤、ポリエーテル系消泡剤、脂肪酸エステル系消泡剤などが挙げられる。これらは、1種を単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、破泡効果に優れる点から、シリコーン系消泡剤が好ましい。
<防腐防黴剤>
防腐防黴剤としては、特に制限はなく、例えば、1,2−ベンズイソチアゾリン−3−オンなどが挙げられる。
<防錆剤>
防錆剤としては、特に制限はなく、例えば、酸性亜硫酸塩、チオ硫酸ナトリウムなどが挙げられる。
<pH調整剤>
pH調整剤としては、pHを7以上に調整することが可能であれば、特に制限はなく、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアミンなどが挙げられる。
インクの物性としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、粘度、表面張力、pH等が以下の範囲であることが好ましい。
インクの25℃での粘度は、印字濃度や文字品位が向上し、また、良好な吐出性が得られる点から、5mPa・s以上30mPa・s以下が好ましく、5mPa・s以上25mPa・s以下がより好ましい。ここで、粘度は、例えば、回転式粘度計(東機産業株式会社製、RE−80L)を使用することができる。測定条件としては、25℃で、標準コーンローター(1°34’×R24)、サンプル液量1.2mL、回転数50rpm、3分間で測定可能である。
インクの表面張力としては、記録媒体上で好適にインクがレベリングされ、インクの乾燥時間が短縮される点から、25℃で、35mN/m以下が好ましく、32mN/m以下がより好ましい。
インクのpHとしては、接液する金属部材の腐食防止の観点から、7〜12が好ましく、8〜11がより好ましい。
<記録媒体>
記録媒体としては、特に制限はなく、普通紙、光沢紙、特殊紙、布などを用いることもできるが、非浸透性基材を用いても良好な画像形成が可能である。
前記非浸透性基材とは、水透過性、吸収性が低い表面を有する基材であり、内部に多数の空洞があっても外部に開口していない材質も含まれ、より定量的には、ブリストー(Bristow)法において接触開始から30msec1/2までの水吸収量が10mL/m以下である基材をいう。
前記非浸透性基材としては、例えば、塩化ビニル樹脂フィルム、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリカーボネートフィルムなどのプラスチックフィルムを、好適に使用することができる。
<記録物>
本発明に関するインク記録物は、記録媒体上に、本発明のインクを用いて形成された画像を有してなる。
インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法により記録して記録物とすることができる。
(液体吐出装置)
本発明の液体吐出装置は、本発明の液体吐出ユニットと、
前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御部と、を備え、更に必要に応じてその他の部を備える。
(印刷方法)
本発明の印刷方法は、本発明の液体吐出ユニットを用いて液体を吐出する液体吐出工程と、
前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御工程と、を含み、更に必要に応じてその他の工程を含む。
本発明の印刷装置は、本発明の液体吐出ユニットからなる液体吐出手段と、
前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御手段と、を備え、更に必要に応じてその他の手段を備える。
(インクセット)
本発明のインクセットは、本発明の印刷装置に用いられるインクセットであって、
プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであり、前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下である。
前記インクセットの各インクが、水、有機溶剤、色材、樹脂粒子及びシロキサン化合物を含有し、更に必要に応じてその他の成分を含有する。
前記インクセットは、前記プロセスカラーの液体とは異なる色の液体としてホワイトインクを有することが好ましい。
<記録装置>
図1は、インクジェット記録装置1の構成を示す模式図である。液体吐出装置であるインクジェット記録装置1は、シリアル型のインクジェット記録装置である。図1に示すように、インクジェット記録装置1は、所要の画像を印字する画像形成部2と、乾燥装置3と、ロールメディア収納部4と、搬送機構5と、を備えている。ロールメディア収納部4は、ロールメディア(記録用メディア)40を収納する。なお、ロールメディア収納部4は、幅方向のサイズが異なる記録用メディア40を収納可能である。記録用メディア40は、PVC(塩化ビニル)やPET(ポリエチレンテレフタレート)フィルムなどの非浸透メディアや布や合成紙などの浸透メディアでもよい。
搬送機構5は、ロール・ツー・ロール方式の搬送手段を構成する。搬送機構5は、一対のニップローラ51と、一対の従動ローラ52と、巻き取りローラ53とを記録用メディア40の搬送経路54上に備えている。ニップローラ51は、画像形成部2の手前側(搬送方向Aの上流側)に設けられている。ニップローラ51は、モータM(図2参照)の駆動に伴って回転することで挟み込んだ記録用メディア40を画像形成部2に向けて搬送する。また、巻き取りローラ53は、モータMの駆動に伴って回転することにより印字後の記録用メディア40を巻き取る。従動ローラ52は、記録用メディア40の搬送に従動して回転する。
搬送機構5は、搬送速度を検出するためのホイールエンコーダ55(図2参照)を備えている。搬送機構5は、目標値とホイールエンコーダ55からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づくモータMの制御により、搬送速度を制御される。
即ち、ロールメディア収納部4に収納された記録用メディア40は、従動ローラ52を介して、ニップローラ51の回転によって画像形成部2へと搬送される。画像形成部2に到達した記録用メディア40は、画像形成部2によって所要の画像を印字される。そして、印字後の記録用メディア40は、巻き取りローラ53の回転により巻き取られることになる。
画像形成部2は、キャリッジ21を備えている。キャリッジ21は、ガイドロッド(ガイドレール)22によって摺動可能に保持されている。キャリッジ21は、モータMの駆動に伴って記録用メディア40の搬送方向Aと直交する方向(主走査方向)にガイドロッド(ガイドレール)22上を移動する。より詳細には、キャリッジ21は、主走査方向の移動可能領域である主走査領域のうち、搬送機構5により搬送される記録用メディア40に対して画像形成部2により印字可能な記録領域内を往復移動する。
キャリッジ21は、液滴を吐出する吐出口であるノズル孔を複数配列した記録ヘッド20を搭載している。なお、記録ヘッド20は、記録ヘッド20にインクを供給するタンクを一体的に備えている。ただし、記録ヘッド20は、タンクを一体的に備えているものに限るものではなく、タンクを別体で備えるものであってもよい。記録ヘッド20は、液体吐出ユニットとして機能するものであって、プロセスカラーの記録液であるブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各色のインク滴を吐出する。ブラック(K)、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)は、画像形成用のインクである。加えて、記録ヘッド20は、補助用インク(背景用や下地用のインク)であるホワイト(W)インク滴を吐出する。
画像形成部2は、記録ヘッド20における印字の際に、記録ヘッド20の下方で記録用メディア40を支持するプラテン23を備えている。
また、画像形成部2は、キャリッジ21の主走査方向に沿ってキャリッジ21の主走査位置を検知するためのエンコーダシートを備えている。また、キャリッジ21は、エンコーダ26(図2参照)を備えている。画像形成部2は、キャリッジ21のエンコーダ26によってエンコーダシートを読み取ることにより、キャリッジ21の主走査位置を検知する。
キャリッジ21は、キャリッジ21の移動に従って記録用メディア40の端部を光学的に検知するセンサ24を備えている。このセンサ24による検知信号は、記録用メディア40の端部の主走査方向の位置と記録用メディア40の幅との算出に用いられる。
乾燥装置3は、プリヒータ30と、プラテンヒータ31と、乾燥ヒータ32と、温風ファン33とを備えている。プリヒータ30とプラテンヒータ31と乾燥ヒータ32は、例えばセラミックやニクロム線を用いた電熱ヒータである。
プリヒータ30は、画像形成部2に対して記録用メディア40の搬送方向Aの上流に設けられている。プリヒータ30は、搬送機構5により搬送される記録用メディア40を予備的に加熱する。
プラテンヒータ31は、プラテン23に配設されている。プラテンヒータ31は、記録ヘッド20のノズル孔から噴射されるインク滴を着弾させる記録用メディア40を加熱する。
乾燥ヒータ32は、画像形成部2に対して記録用メディア40の搬送方向Aの下流に設けられている。乾燥ヒータ32は、画像形成部2により印刷した記録用メディア40を引き続き加熱し、着弾したインク滴の乾燥を促す。
温風ファン33は、乾燥ヒータ32(画像形成部2)に対して記録用メディア40の搬送方向Aの下流に設けられている。温風ファン33は、インクが着弾した記録用メディア40の記録面に対して温風を吹き付ける。温風ファン33は、記録用メディア40の記録面のインクに対して直接温風を当てることにより、記録用メディア40の記録面周辺の雰囲気の湿度を下げ、完全に乾燥させる。
このような乾燥装置3を搭載することにより、インクジェット記録装置1は、記録用メディア40として、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、アクリルなどのインクがしみ込まない非浸透のメディアを採用することができる。
なお、キャリッジ21が記録用メディア40の幅に往復移動しながら記録ヘッド20からインクを吐出して画像を形成するインクジェット記録装置1では、キャリッジ動作が往路のときにのみインクを吐出して画像を形成する片方向印字と、キャリッジ動作が往路復路両方でインクを吐出して画像を形成する双方向印字がある。インクジェット記録装置1では、印字速度の点で有利な双方向印字が主に用いられる。なお、ここでは、キャリッジ21が主走査方向に移動しながら記録ヘッド20からインクを吐出する動作は、1スキャンとする。
次に、インクジェット記録装置1の制御構成について説明する。ここで、図2はインクジェット記録装置1の制御構成を示すブロック図である。
図2に示すように、インクジェット記録装置1は、この装置全体の制御を司る制御部10を備えている。制御部10は、制御主体となるCPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、メモリ14と、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)15とを備えている。ROM12は、CPU11が実行するコンピュータプログラムやその他の固定データを格納する。RAM13は、画像データ等を一時格納する。メモリ14は、インクジェット記録装置1の電源が遮断されている間もデータを保持するための書き換え可能な不揮発性メモリである。ASIC15は、画像データに対する各種信号処理や並び替え等を行なう画像処理や、その他装置全体を制御するための入出力信号処理を実行する。
また、図2に示すように、制御部10は、ホストインタフェース(I/F)16と、ヘッド駆動制御部17と、モータ制御部18と、I/O 19とを備えている。
ホストI/F 16は、ホスト側との間で画像データ(印刷データ)や制御信号の送受信をケーブル或いはネットワークを介して行う。インクジェット記録装置1に接続されるホストとしては、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置、イメージスキャナなどの画像読取装置、デジタルカメラなどの撮像装置などが挙げられる。
I/O 19は、エンコーダ26及びホイールエンコーダ55からの検出パルスを入力する。加えて、I/O 19は、センサ24の他、湿度センサ、温度センサ及びその他のセンサなどの各種センサ25を接続する。I/O 19は、センサ24や各種センサ25からの検知信号を入力する。
ヘッド駆動制御部17は、記録ヘッド20を駆動制御するものであり、データ転送手段を含む。より詳細には、ヘッド駆動制御部17は、画像データをシリアルデータで転送する。また、ヘッド駆動制御部17は、画像データの転送及び転送の確定などに必要な転送クロックやラッチ信号、記録ヘッド20から液滴を吐出する際に使用する駆動波形を生成する。そして、ヘッド駆動制御部17は、生成した駆動波形等を記録ヘッド20の内部の駆動回路へ入力する。
モータ制御部18は、モータMを駆動するものである。より詳細には、モータ制御部18は、CPU 11側から与えられる目標値とホイールエンコーダ55からの検出パルスをサンプリングして得られる速度検出値に基づいて制御値を算出する。そして、モータ制御部18は、内部のモータ駆動回路を介し、算出した制御値に基づいてモータMを駆動する。
また、制御部10は、ヒータ制御部8と、温風ファン制御部9とを備えている。
ヒータ制御部8は、プリヒータ30とプラテンヒータ31と乾燥ヒータ32とについて、各ヒータ30,31,32の温度が設定された温度となるように出力の制御を行う。より詳細には、ヒータ制御部8は、各ヒータ30,31,32を制御する際、各ヒータ30,31,32に設けられた温度センサにより温度情報を取得する。そして、ヒータ制御部8は、各ヒータ30,31,32の温度を監視しながら、各ヒータ30,31,32の温度が設定された温度となるように制御する。なお、記録ヘッド20のタンクやインク経路上にヒータが設けられている場合には、ヒータ制御部8は、このヒータについても同様に
制御する。
温風ファン制御部9は、所定の温度及び風量の送風が行われるよう、温風ファン33の出力を制御する。
加えて、制御部10は、インクジェット記録装置1に必要な情報の入力及び表示を行うための操作パネル60を接続する。
制御部10は、CPU 11がROM 12(又はメモリ14)から読み出したコンピュータプログラムをRAM 13に展開して実行することにより、各部を統括的に制御する。
なお、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるコンピュータプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるコンピュータプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるコンピュータプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供又は配布するように構成してもよい。
また、本実施形態のインクジェット記録装置1で実行されるコンピュータプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
次に、インクジェット記録装置1の制御部10が実行する画像データ転送印刷処理について簡単に説明する。制御部10のCPU 11は、ホストI/F 16に含まれる受信バッファ内の画像データ(印刷データ)を読み出して解析し、ASIC 15にて必要な画像処理、データの並び替え処理等を行う。次いで、制御部10のCPU 11は、ASIC 15で処理を施した画像データ(印刷データ)をヘッド駆動制御部17から記録ヘッド20に転送する。
なお、画像出力するためのドットパターンデータの生成は、例えば、ROM 12にフォントデータを格納して行ってもよいし、ホスト側のプリンタドライバで画像データをビットマップデータに展開してインクジェット記録装置1に転送するようにしてもよい。
次に、インクジェット記録装置1の特徴的な機能について説明する。本実施形態のインクジェット記録装置1は、透明な非浸透メディアである記録用メディア40へのインクジェット印刷に際して、以下の特徴を有する。
要するに、インクジェット記録装置1は、画像形成用のインクで形成される画像の層である画像層に対して補助用のインク(例えば、ホワイトインク)による補助的な層である補助層を、先刷り、後刷り、間刷りとして配置することができるようにするとともに、補助層の形成の高速化を図ることができるようにしたものである。
ここで、図3は記録ヘッド20のノズル構成を示す平面図、図4は各ノズル列の色を簡略的に示す模式図である。図3は、記録ヘッド20のノズル列を上面から透過的に示したものである。図3に示すように、記録ヘッド20は、第1ノズル群20aと、第2ノズル群20bと、第3ノズル群20cとを備えている。
図3に示すように、各ノズル群20a、20b、20cは、主走査方向に2列とし副走査方向に千鳥状に交互に配設されている。即ち、各ノズル群20a、20b、20cは、記録用メディア40の搬送方向Aの上流側から下流側に向かってノズル列が重複しないように、第3ノズル群20c、第2ノズル群20b、第1ノズル群20a、の順に配設されている。また、図3に示すように、第2ノズル群20bは、第1ノズル群20a及び第3ノズル群20cとは、主走査方向に位置をずらして配設されている。
第1ノズル群20a及び第3ノズル群20cは、補助用インク(背景用のインク、下地用インク)のインク滴を吐出する1列のノズル列と、画像形成用のCMY(プロセスカラー)のインク滴を吐出する3列のノズル列とを備えている。それぞれのノズル列は、ノズル番号No.1のノズル孔からノズル番号No.192のノズル孔の192個のノズル孔を有している。図3に示す例では、各ノズル孔は、記録用メディア40の搬送方向Aの下流側のノズル孔から上流側のノズル孔に向かって、ノズル番号No.1からノズル番号No.192となっている。なお、これらのノズル孔間のピッチPは、150dpi(dots per inch)である。
図3に示すように、第1ノズル群20a、第3ノズル群20cにそれぞれ、シアン(C)のインク滴を吐出するシアンインクノズル列NCと、マゼンタ(M)のインク滴を吐出するマゼンタインクノズル列NMと、イエロー(Y)のインク滴を吐出するイエローインクノズル列NYとを有している。
第2ノズル群20bも、第1ノズル群20aと同様に、各列がノズル番号No.1からノズル番号No.192の192個のノズル孔を有する4列のノズル列を有している。第2ノズル群20bも、第1ノズル群20aと同様に、ノズル孔間のピッチPは、150dpiである。
第2ノズル群20bは、補助記録用のノズル列を備えている。具体的には、第2ノズル群20bは、補助用インク(背景用のインク、下地用インク)のインク滴を吐出する1列のノズル列と、画像形成用の特色のインク滴を吐出する2列のノズル列と、画像形成用のK(プロセスカラー)のインク滴を吐出する1列のノズル列とを備えている。
図4に示すように、第2ノズル群20bは、補助用インク(背景用のインク、下地用インク)の一例としてホワイト(W)のインク滴を吐出するノズル列NWを有している。また、第2ノズル群20bは、画像形成用の特色のインクの一例としてオレンジ(O)のインク滴を吐出するノズル列NOと、グリーン(G)のインク滴を吐出するノズル列NGを有している。更に、第2ノズル群20bは、ブラック(K)のインク滴を吐出するノズル列NKを有している。
上述したように、各ノズル群20a、20b、20cはノズル列数及びノズル数が同一であることから、各ノズル群20a、20b、20cを同一の部品で構成することができることにより、部品種類を少なくすることができるので、装置の低コスト化を図ることができる。
なお、本実施形態では、プロセスカラー以外の液体として、図3にあるとおり、ホワイトインク、オレンジインク、グリーンインクを記載している。しかしながら、プロセスカラー以外の液体としてはこれに限るものではなく、例えば、レッド、ブルーなどの特色インクや、また銀インク、金インク、透明インク、プライマー、表面保護剤などを必要に応じて適用することができる。これらのインクは、画像の品質を高めたり、質感を追加したりするために使われる。
例えば、透明な基材に印刷する場合、基材上にホワイトインクを印刷し、更にその上にプロセスカラーなどの色味を持つインクを印刷することにより、透明な基材上に白色を背景とした画像を形成することができる。
或いはプロセスカラーなどの色味を持つインクを印刷し、更にその上にホワイトインクを印刷することにより、基材側から見たときに白色を背景とした画像を形成することができる。
また、プロセスカラーなどの色味を持つインクを印刷し、その上にホワイトインクを印刷し、更にその上に再度プロセスカラーなどの色味を持つインクを印刷することにより、白を背景として見る側によって異なる画像を形成することができる。
なお、本実施形態では、各ノズル群20a、20b、20cのノズル列は、記録用メディア40の搬送方向Aに沿って配設されていたが、ノズル列を搬送方向Aに対して斜めに配設してもよい。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明は、これらの実施例に何ら限定されるものではない。なお、特に記載が無い場合、インクの調製及び評価は、室温25℃、相対湿度60%の条件下で行った。
(顔料分散液の調製例1)
<シアン顔料分散液の調製>
以下の処方の材料を混合し、更にディスクタイプのビーズミル(シンマルエンタープライゼス社製、KDL型、メディア:直径0.3mmのジルコニアボール)で7時間循環分散させて、顔料分散液を得た(顔料固形分15質量%)。
[処方]
・ピグメントブルー15:3(商品名:LIONOL BLUE FG−7351、東洋インキ株式会社製):15質量部
・アニオン性界面活性剤(パイオニンA−51−B、竹本油脂株式会社製):2質量部
・イオン交換水:83質量部
(顔料分散液の調製例2)
<マゼンタ顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、ピグメントブルー15:3(商品名:LIONOL BLUE FG−7351、東洋インキ株式会社製)を、ピグメントレッド122(商品名:トナーマゼンタEO02、クラリアントジャパン株式会社製)に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液を調製した(顔料固形分15質量%)。
(顔料分散液の調製例3)
<イエロー顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、ピグメントブルー15:3(商品名:LIONOL BLUE FG−7351、東洋インキ株式会社製)を、ピグメントイエロー74(商品名:ファーストイエロー531、大日精化工業株式会社製)に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、マゼンタ顔料分散液を調製した(顔料固形分15質量%)。
(顔料分散液の調製例4)
<ブラック顔料分散液の調製>
顔料分散液の調製例1において、ピグメントブルー15:3(商品名:LIONOL BLUE FG−7351、東洋インキ株式会社製)をカーボンブラック顔料(商品名:Monarch800、キャボット社製)に変更した以外は、顔料分散液の調製例1と同様にして、ブラック顔料分散液を調製した(顔料固形分15質量%)。
(顔料分散液の調製例5)
<ホワイト顔料分散液の調製>
酸化チタン(商品名:STR−100W、堺化学工業株式会社製)25質量部、顔料分散剤(商品名:TEGO Dispers651、エボニック社製)5質量部、及び水70質量部を混合し、ビーズミル(商品名:リサーチラボ、株式会社シンマルエンタープライゼス製)にて、直径0.3mmのジルコニアビーズを充填率60%、8m/sにて5分間分散し、ホワイト顔料分散液を得た(顔料固形分25質量%)。
(ウレタン樹脂粒子液の調製例)
<ポリエステルポリオールの合成>
0.5Lのセパラブルフラスコに、窒素を導入しながら、BA−2(ビスフェノールAのエチレンオキサイド付加物、日本乳化剤株式会社製)343g、及びイソフタル酸ジメチル137gを仕込み、130℃で溶融した。これらが溶融したところで、チタンテトライソプロポキシド0.14gを加え、撹拌しながら230℃まで3時間〜4時間かけて昇温し、230℃で更に2〜3時間反応させた。その後、チタンテトライソプロポキシド0.07gを追加して2時間保持した後、窒素導入を止め、1kPa減圧下で更に2時間反応させることで、ポリエステルポリオール1を得た。得られたポリエステルポリオール1の数平均分子量は1,646、水酸基価は95.6mgKOH/gであった。
<ウレタン樹脂粒子液の合成>
撹拌翼、温度計、及び還流管を備えた0.5Lのセパラブルフラスコに、窒素を導入しながら、ポリエステルポリオール1 100g、2,2−ビス(ヒドロキシメチル)プロピオン酸(2,2−ジメチロールプロピオン酸)5.4g、トリエチルアミン4.1g、及びアセトン78gを仕込み、40℃に加熱して原材料を溶解させた。
次いで、イソホロンジイソシアネート35g、2−エチルヘキサン酸すず(II)を1滴加え、80℃に昇温し、4時間反応させた。その後、40℃まで降温し、水268gを加えて微粒子化し、更にジエチレントリアミン2.3gを加え、4時間反応させた。最後に、アセトンを除去することにより、固形分濃度35質量%のウレタン樹脂エマルション1を得た。
(実施例1)
<インクセット1の作製>
以下のようにして調製した、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、及びホワイトインクを組み合わせてインクセット1とした。
−シアンインクの調製−
調製したシアン顔料分散液11質量%、調製したウレタン樹脂粒子液16質量%、1,2−ブタンジオール20質量%、3−メトキシ−N,N−ジメチルプロピオンアミド12質量%、シロキサン化合物(商品名:FZ2110、東レ・ダウ株式会社製、有効成分濃度100質量%)1質量%、及び合計100質量%となるようにイオン交換水を残量混合撹拌し、平均孔径0.2μmのポリプロピレンフィルターで濾過することにより、シアンインクを作製した。シアンインク中のシアン顔料含有量は1.7質量%であった。
−マゼンタインクの調製−
シアンインクの調製において、シアン顔料分散液11質量%を、調製したマゼンタ顔料分散液19質量%に変更した以外は、シアンインクの調製と同様にして、マゼンタインクを作製した。
−イエローインクの調製−
シアンインクの調製において、シアン顔料分散液11質量%を、調製したイエロー顔料分散液19質量%に変更した以外は、シアンインクの調製と同様にして、イエローインクを作製した。
−ブラックインクの調製−
シアンインクの調製において、シアン顔料分散液11質量%を、調製したブラック顔料分散液15質量%に変更した以外は、シアンインクの調製と同様にして、ブラックインクを作製した。
−ホワイトインクの調製−
シアンインクの調製において、シアン顔料分散液11質量%を、調製したホワイト顔料分散液15質量%に変更した以外は、シアンインクの調製と同様にして、ホワイトインクを作製した。
(実施例2〜4及び比較例1〜2)
<インクセット2〜6の作製>
実施例1において、シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、ブラックインク、及びホワイトインクの組成及び含有量を表2から表6に示す組成及び含有量に変更した以外は、実施例1と同様にして、実施例2〜4及び比較例1〜2のインクセット2〜6を得た。
次に、作製した各インクセットについて、図1に示すインクジェット記録装置を用いて印刷を行った。
前記インクジェット記録装置を用いて、ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(TP−188、株式会社きもと製)に印刷した。
図1に示すインクジェット記録装置の液体吐出ユニットとしては、図3に示すような、少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数配列したノズル列と、を有するノズル群を複数備え、前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置されるように、配設される液体吐出ユニットを用いた。
なお、第1ノズル群20a及び第3ノズル群20cの「NW」、「NC」、「NM」、「NY」では各インクセットの「ホワイトインク」、「シアンインク」、「マゼンタインク」、「イエローインク」を用いた。
第2ノズル群20bでは「NO」を「NW」、「NG」を「NK」に変更して、「NW」、「NK」では各インクセットの「ホワイトインク」、「ブラックインク」を用いた。
<画像の色ムラ>
出力画像は100%ベタチャートから0%まで階調を変化させた4Cコンポジット画像であり、この4Cコンポジット画像を目視観察し、以下の基準に基づき、画像の色ムラを評価した。なお、△以上が実使用可能レベルである。結果を表1から表6に示した。
[評価基準]
◎:画像から30cm未満の距離で色ムラが認識されない
〇:画像から30cm以上1m未満の距離で色ムラが認識されない
△:画像から1m以上3m未満の距離で色ムラが認識されない
×:画像から3m以上の距離で色ムラが認識できる
Figure 2020128030
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本発明の態様としては、例えば、以下のとおりである。
<1> 少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数配列したノズル列と、を有するノズル群を複数備え、
前記プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであって、
前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であり、
前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置されることを特徴とする液体吐出ユニットである。
<2> 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおいて、前記シアンインクの顔料含有量が0.8質量%以上1.5質量%以下である前記<1>に記載の液体吐出ユニットである。
<3> 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおいて、
顔料含有量の大小関係がマゼンタインク>シアンインク、及びイエローインク>シアンインクを満たす前記<1>から<2>のいずれかに記載の液体吐出ユニットである。
<4> 前記プロセスカラーとは異なる色の液体としてホワイトインクを有する前記<1>から<3>のいずれかに記載の液体吐出ユニットである。
<5> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体吐出ユニットと、
前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御部と、
を備えることを特徴とする液体吐出装置である。
<6> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体吐出ユニットを用いて液体を吐出する液体吐出工程と、
前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御工程と、
を含むことを特徴とする印刷方法である。
<7> 前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体吐出ユニットからなる液体吐出手段と、
前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする印刷装置である。
<8> 前記<7>に記載の印刷装置に用いられるインクセットであって、
プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであり、
前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であることを特徴とするインクセットである。
<9> 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおいて、前記シアンインクの顔料含有量が0.8質量%以上1.5質量%以下である前記<8>に記載のインクセットである。
<10> 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおいて、
顔料含有量の大小関係がマゼンタインク>イエローインクである前記<7>から<10>のいずれかに記載のインクセットである。
<11> 前記プロセスカラーの液体とは異なる色の液体としてホワイトインクを有する前記<7>から<10>のいずれかに記載のインクセットである。
<12> 前記インクセットの各インクが、水、有機溶剤、色材、樹脂粒子及びシロキサン化合物を含有する前記<7>から<11>のいずれかに記載のインクセットである。
前記<1>から<4>のいずれかに記載の液体吐出ユニット、前記<5>に記載の液体吐出装置、前記<6>に記載の印刷方法、前記<7>に記載の印刷装置、及び前記<8>から<12>のいずれかに記載のインクセットによると、従来における諸問題を解決し、本発明の目的を達成することができる。
1 インクジェット記録装置
10 制御部
20 記録ヘッド
20a、20b、20c ノズル群
特開2017−105193号公報

Claims (10)

  1. 少なくとも1種類の画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出するノズル孔を主走査方向に直交する副走査方向に複数設けたノズル列と、少なくとも1種類のプロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル孔を副走査方向に複数配列したノズル列と、を有するノズル群を複数備え、
    前記プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであって、
    前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であり、
    前記各ノズル群は、少なくとも1種類の前記プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出するノズル列が副走査方向に3以上配置されることを特徴とする液体吐出ユニット。
  2. 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおいて、前記シアンインクの顔料含有量が0.8質量%以上1.5質量%以下である請求項1に記載の液体吐出ユニット。
  3. 前記シアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットにおいて、
    顔料含有量の大小関係がマゼンタインク>シアンインク、及びイエローインク>シアンインクを満たす請求項1から2のいずれかに記載の液体吐出ユニット。
  4. 前記プロセスカラーとは異なる色の液体としてホワイトインクを有する請求項1から3のいずれかに記載の液体吐出ユニット。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出ユニットと、
    前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御部と、
    を備えることを特徴とする液体吐出装置。
  6. 請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出ユニットを用いて液体を吐出する液体吐出工程と、
    前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御工程と、
    を含むことを特徴とする印刷方法。
  7. 請求項1から4のいずれかに記載の液体吐出ユニットからなる液体吐出手段と、
    前記液体吐出ユニットのノズル列に対し、画像形成用のプロセスカラーの液体を吐出して形成される画像の層である画像層に対して、プロセスカラーとは異なる色の液体を吐出して形成される補助的な層である補助層を先刷り、後刷り、及び間刷りのいずれかとして配置することができるように制御する制御手段と、
    を備えることを特徴とする印刷装置。
  8. 請求項7に記載の印刷装置に用いられるインクセットであって、
    プロセスカラーの液体がシアンインク、マゼンタインク、イエローインク、及びブラックインクを1種類ずつ含むインクセットであり、
    前記インクセットの各色の顔料含有量が2.9質量%以下であることを特徴とするインクセット。
  9. 前記プロセスカラーの液体とは異なる色の液体としてホワイトインクを有する請求項8に記載のインクセット。
  10. 前記インクセットの各インクが、水、有機溶剤、色材、樹脂粒子及びシロキサン化合物を含有する請求項8から9のいずれかに記載のインクセット。

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