JP2020127632A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技興趣を更に高めることができる遊技機を提供する。【解決手段】大当り確率を設定可能な設定機能と当否判定を実行する当否判定手段を備える。当否判定が実行されると変動パターンを選択し、特別図柄の変動表示を変動パターンが特定する変動時間に亘って実行する。特別図柄の変動表示に対応する遊技演出を実行し、選択した変動パターンが所定の変動パターンである場合、遊技演出中において有効期間を設定する。有効期間中に演出ボタンが操作されることに基づき、ボタン演出を実行する。当否判定で大当りとなる確率として設定されている設定確率を予め設定した設定値の種別に応じて異なる値に設定変更可能である。演出ボタンの操作に関連する音声情報(表示音、操作音)を出力するスピーカを備え、設定値が所定値である場合には所定確率で通常とは異なる特別な音声情報を出力する。【選択図】図24

Description

本発明は、遊技機に関し、本発明を所謂「弾球遊技機」や「回胴式遊技機」に適用できる。
従来から、「遊技者にとって有利な特別遊技(大当り遊技等)を実行するか否かの当否判定において当選する確率(当選確率)を予め用意された複数種類の確率の何れかに設定可能な機能(以下、設定機能という)を備える遊技機(弾球遊技機、回胴式遊技機)」が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この種の遊技機では、当選確率を何れの確率に設定するかを遊技店側等が決定し、遊技者は遊技対象としている遊技機の現在の設定(当選確率の設定、つまり、設定値)が、何れであるかを予測しつつ遊技を行うのが一般的である。
また、通常、遊技機では、当否判定の結果等を報知する手段として、識別情報を表示する識別情報表示手段(特別図柄表示装置等)の他に、演出図柄表示手段(演出図柄表示装置等)等を備え、演出図柄表示手段において演出図柄等を用いた遊技演出が実行される。
そして、設定機能を備えた遊技機の中には、遊技演出の内容によってその時点の設定値を示唆するものが存在する(以下、特許文献2を参照)。この場合、設定(当選確率の設定)が示唆されることにより、遊技続行への意欲を高めることができる。
特開2003−205160号公報 特開2015−213576号公報
この設定機能を備えた遊技機において、設定値を示唆するタイミングや設定値を示唆する演出の手法(示唆演出の態様)に工夫を凝らすことで、遊技者に十分な期待感を与え、遊技興趣を更に高めることが望まれている。
本発明は上記観点に鑑みてなされたものであり、遊技者の意思に基づいて実行される操作に関連して出力される音声情報を用いて設定値(当選確率に関する設定)を示唆することで、遊技者に期待感を与え、遊技興趣を更に高めることができる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の遊技機は、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、何れかの設定値に設定可能な設定手段と、
遊技者によって操作可能な操作手段と、
所定の条件の成立に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
前記当否判定の結果に基づいて変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
前記当否判定が実行される度に、識別情報の変動表示を前記変動パターン選択手段が選択した変動パターンが特定する変動時間に亘って実行した後、前記当否判定の結果を示す結果情報を停止表示する識別情報変動表示手段と、
前記識別情報の変動表示に対応する遊技演出を実行する演出手段と、
前記変動パターン選択手段が選択した変動パターンが、所定の変動パターンである場合において、前記遊技演出中において前記操作手段の操作が有効化される有効期間を設定する有効期間設定手段と、
前記識別情報変動表示手段に、前記結果情報として前記当否判定の結果が当選であることを示す当選情報を停止表示することに基づき、遊技者にとって有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
を具備し、
前記有効期間中に前記操作手段に操作が施されることに基づいて、前記遊技演出の演出内容に変化を生じさせる遊技機であって、
前記当否判定の結果が当選となる確率として設定されている設定確率を、前記設定手段によって設定した設定値の種別に応じて異なる値に設定変更可能であるとともに、
前記操作手段の操作が有効になると音声情報を出力する音声情報出力手段を備え、
該音声情報出力手段は、前記設定手段で設定された設定値が所定値である場合には、所定確率で通常とは異なる特別な音声情報を出力することを特徴とする。
この音声情報は、遊技者の意思に基づく操作に関連して出力される音声情報であり、遊技の流れで不可避的に出力される音声情報ではない。つまり、遊技者の意思に基づく操作に関連して出力されると共に、所定のタイミング(常時若しくは一定周期で生ずる予め予測可能なタイミングではなく、例えば、乱数抽選で無作為に生じた所定のタイミング)で出力される音声情報を用いて、その時点の設定値が示唆される。このため、音声情報を用いて、その時点の設定値が強いインパクトで遊技者に伝達される。
このように、本発明によると、操作するか否かが遊技者の選択に任される操作手段の操作(遊技者が示唆する操作タイミング、つまり、遊技者自身のタイミングの操作)に絡ませて出力される音声情報を用いて設定示唆を行う。
よって、遊技者は、操作手段の操作が有効となると出力される音声情報として、通常と異なる音声情報が出力されるか否かを十分な期待感を抱きつつ判定することとなり、遊技興趣を更に高めることができる。
本発明において、「設定値が所定値である場合に通常とは異なる特別な音声情報が出力される確率」、つまり、「所定確率」を100%未満の確率とすること(特に60%未満、更に好ましくは30%未満とすること)が望ましい。蓋し、特別な音声情報が簡単に出力されると(例えば、100%の確率で出力されると)、高設定(当選となる確率が高い設定)であることが示唆される場合には、遊技者が当該遊技機で遊技を続行することが考えられる。その一方、簡単に(例えば、100%の確率で)出力される「特別な音声情報」によって、高設定であることがなかなか示唆されない場合には、当該遊技機の設定が高設定であると理解し難いため、当該遊技機で遊技を続行する遊技者が減少し、当該遊技機の稼働率が低下するおそれがあるからである。但し、本発明は「所定確率」を100%とすることを排除するものではない。
ここで、設定値とは、当該遊技機において「遊技者にとっての有利度を示す情報」である。例えば、弾球遊技機においては、その時点の「大当り確率(当否判定で当選する確率)」を示す情報を例示でき、「回胴式遊技機」においては、その時点の当選役(ボーナス役や小役)の決定確率(役に当選する確率)を示す情報を例示できる。
なお、弾球遊技機においては、低確率状態における大当り確率及び高確率状態における大当り確率の双方を設定値毎に変更可能としてもよいし、高確率状態における大当り確率を設定値によらず一定としたり、低確率状態における大当り確率を設定値によらず一定としたりしてもよい。また、低確率状態(通常確率状態)及び高確率状態のうち、低確率状態のみを有する遊技機(所謂「2種遊技機」、「1種2種混合機」)では、低確率状態の大当り確率が、設定値の変更に応じて段階的に変更される。
本発明の「ボタン演出」の内容を種々選択可能であり、有効期間中に操作手段が操作されることに基づいて、遊技結果(つまり、当否判定の結果)とは無関係に、単に遊技演出に変化をもたらすもの(例えば、演出表示の背景画面を変化させる演出、キャラクタを出現させる演出等)であってもよい。但し、有効期間中に操作手段に操作されることに基づいて、当否判定の結果が大当りとなる期待度を報知したり、当否判定の結果を報知したりすることが好ましい。この場合、操作手段が操作されれば、「当否判定の結果が大当りとなる期待度や当否判定の結果の報知が行なわれるという遊技演出にとって重要なタイミング」で設定値を示唆される場合があることになる。よって、操作手段の操作が促される演出に対して高い期待を持たせることができる。つまり、当否判定の結果に絡めて設定示唆を行うと、設定示唆を遊技者の注目度を高めた状態で実行することができる。
本発明の「所定の条件の成立に基づいて当否判定を実行する」の意義は、遊技機の種類によって以下のように異なる。つまり、弾球遊技機においては、始動口に遊技球が入賞することに基づいて当否判定を実行し、回胴式遊技機においては、レバー操作に基づいて当否判定を実行する。
また、本発明の「演出手段」としては、例えば、「表示演出を行う演出表示手段」と、「音声による演出を行う音声出力手段(スピーカ等)」、「電飾的な演出を行う電飾演出手段(LEDなど)」、「可動物(役物等)の作動や出現で演出を行う可動演出手段)」等とのうち、少なくとも音声出力手段(スピーカ等)」を含む1若しくは2以上の演出手段を例示できる。
本発明の音声情報(つまり、操作手段の操作に関連する音声情報)は、音声出力手段(スピーカ)によって所定のタイミングで出力される。具体的には、操作手段の操作に係わる表示(操作手段の操作を示唆する表示、操作手段の操作が開始される可能性を示す前兆表示等)の出現に伴って発生する効果音(表示がされたことを報知する報知音等)や、操作手段の操作に伴って発生する操作音等を例示できる。
また、本発明に示す音声情報は、効果音(表示音)に限定されず、例えば、操作を勧めるアナウンス音であってもよい。例えば、有効期間の開始に伴って出力されるアナウンス音(「操作手段を操作して下さい」というアナウンス音)や、有効期間の開始前に出力されるアナウンス音(「操作手段を操作できるかもしれません」というアナウンス音)等を例示できる。これらの場合、演出手段として、演出表示手段を備えない遊技機であっても、有効期間の開始を報知したり、有効期間が開始されるかもしれないことを予告したりすることができる。
本発明の音声情報出力手段は、設定値が所定値でない場合には通常の音声情報(以下、通常音声情報という)を出力し、設定値が所定値である場合には所定確率で、通常音声情報とは異なる特別な音声情報(以下、特別音声情報という)を出力する。ここで、通常音声情報と特別音声情報とは、遊技者が聴覚によって識別可能な音声情報である。例えば、通常音声情報と特別音声情報を(a)音程が異なる音声で構成される音声情報、(b)発声者の性別が異なる音声情報、(c)発声者の年齢層が異なる音声情報、(d)発声者数が異なる音声情報等とすることができる。
また、本発明に示す音声情報をアナウンス音で構成する場合には、通常音声情報と特別音声情報とがアナウンスの内容に差異を有していてもよい。例えば、(1)一方を「操作手段を操作して下さい」という内容とし、他方を「操作手段を操作しなさい」というアナウンス内容とする場合、(2)一方を「共通語によるアナウンス内容」、他方を「方言によるアナウンス内容」とする場合、(3)一方と他方を「他言語によるアナウンス内容」とする場合等を例示できる。
また、他の形態の遊技機として、
請求項1に記載の遊技機において、
前記音声情報は、
前記有効期間が開始可能性を示唆する前兆表示の出現に伴い出力される前兆表示出現音声情報と、
前記有効期間が開始したことに伴い出力されるとともに、前記操作手段の操作を促す操作促進表示に伴い出力される操作促進表示出現音声情報と、
前記有効期間中に前記操作手段が操作されたことに伴い出力される操作音声情報と、
のうち少なくとも1個であることを特徴とする。
他の形態の発明は「操作手段の操作に関連する音声情報」の具体的内容を例示するものである。
つまり、本発明の音声情報として、(1)操作手段の操作を有効とする期間(有効期間)が開始される可能性を示す前兆状態である場合に出力される音声情報(以下、前兆型音声情報という)と、(2)操作手段の操作を有効とする期間(有効期間)が開始し、操作手段の操作を促す音声情報(以下、促進型音声情報という)と、(3)操作手段の操作を有効とする期間(有効期間)において、操作手段が操作されることに伴い出力される操作音声情報と、のうちの少なくとも何れかを例示できる。
ここで、前兆型音声情報が出力されると、(1)一律に有効期間が開始されることとしてもよいし、(2)前兆型音声情報が出力されると、その後、有効期間が開始される場合と、開始されない場合が存在してもよい。そして、(1)の場合には、所定の変動パターンが選択される場合にのみ、前兆型音声情報が出力され、(2)の場合には所定の変動パターンが選択されない場合にも、前兆型音声情報が出力される。後者(2)の場合には、ボタン演出を行わない場合にも、設定示唆を行うため、設定示唆の頻度を高くすることができる。
また、前兆型音声情報と促進型音声情報が出力される場合において、両者が一連の音声情報(両者が同一種類の音声情報)として連続的に出力されてもよいし(実施例1を参照)、前兆型音声情報と促進型音声情報が異なる音声情報として出力されてもよい。
以上のように、本発明の遊技機によると、遊技者の意思に基づいて実行される操作に関連して出力される音声情報を用いて設定値を示唆することで、遊技者に十分な期待感を与え、遊技興趣を更に高めることができる。
本発明のパチンコ機50の正面図。 パチンコ機50の遊技盤1の正面図。 パチンコ機50の背面図。 パチンコ機50の電気構成図。 電源装置(電源基板)の構成及び機能を説明する概略ブロック図。 パチンコ機50の遊技仕様を示す説明図。 主制御装置80で実行される起動処理の制御内容を示すフローチャート。 主制御装置80で実行される割込(INT)処理の制御内容を示すフローチャート。 主制御装置80で実行される初期設定処理の制御内容を示すフローチャート1。 主制御装置80で実行される初期設定処理の制御内容を示すフローチャート2。 主制御装置80で実行される設定状態確認処理の制御内容を示すフローチャート。 主制御装置80が実行する始動入賞確認処理のフローチャート。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート2。 (a)は主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート3、(b)は変動パターンテーブルを示す図表。 主制御装置80が実行する当否判定処理のフローチャート4。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理のフローチャート1。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理のフローチャート2。 主制御装置80が実行する大当り遊技処理のフローチャート3。 (a)は演出表示装置に表示される表示画面の具体例を示す説明図、(b)は演出表示装置に表示される前兆表示(前兆演出表示)及び促進表示(促進演出表示)等の説明図、(c)は演出表示装置に表示される前兆表示(前兆演出表示)等の説明図。 (a)はボタン演出と報知音等の関係を示すタイムチャ−ト、(b)は前兆演出と報知音等の関係を示すタイムチャ−ト。 演出表示装置で実行される演出表示の概要を示す説明図。 演出表示装置で実行される演出表示の概要を示す説明図。 ボタン関連演出図柄と報知音等の関係を示す図表。 サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を示すフローチャート1。 サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を示すフローチャート2。 変動パターンテーブルと演出パターンテーブルの概要を示す説明図。 変動パターンテーブルと演出パターンテーブルの概要を示す説明図。 ボタン関連演出図柄決定用テーブルを示す図表。 (a)は報知音選択用テーブルを示す図表、(b)はボタン関連演出図柄の種類と原則音の関係を示す図表。 (a)及び(b)は報知音選択用テーブルを示す図表。 サブ統合制御装置83が実行するボタン関連演出図柄表示処理を示すフローチャート1。 サブ統合制御装置83が実行するボタン関連演出図柄表示処理を示すフローチャート2。 サブ統合制御装置83が実行するボタン関連演出処理を示すフローチャート。 サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理を示すフローチャート。 (a)及び(b)はボタン演出と報知音等の関係を示すタイムチャ−ト、(b)は前兆演出と報知音等の関係を示すタイムチャ−ト。 演出表示装置で実行される演出表示の概要を示す説明図。 (a)及び(b)はボタン演出と報知音等の関係を示すタイムチャ−ト。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
(1)実施例1
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な第1演出ボタン67Aを備え、第1演出ボタン67Aの左斜め下方(パチンコ機50の正面前方に着座する遊技者から見て左斜め下方)に第2演出ボタン67Bを備える。この第1演出ボタン67A及び第2演出ボタン67Bは、何れも、遊技者が有効期間中に操作することで、ボタン関連演出(遊技演出の変化を生じさせることであって、本実施例では当否判定の結果を報知若しくは示唆するボタン演出)を実行することができる。
第1演出ボタン67A及び第2演出ボタン67Bは、何れも、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出図柄表示装置6に表示される演出内容を変化させ、スピーカ66により出力される遊技音を変化させるもの(ボタン関連演出を実行するもの)となっている。また、第1演出ボタン67Aは、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えること等を可能に構成されている。
第2演出ボタン67Bは、下皿63の上部ほぼ左端側(パチンコ機50の正面前方に着座する遊技者から見て左端側)に配置されている。
この第2演出ボタン67Bは、第1演出ボタン67Aの左斜め下方に配置されており、遊技者が第2演出ボタン67Bを操作する際の操作姿勢と、第1演出ボタン67Aを操作する際の操作姿勢は全く異なる。しかも、第2演出ボタン67Bは第1演出ボタン67Aと異なる形状とされているため、遊技者は第1演出ボタン67Aと第2演出ボタン67Bの相違を意識して操作することになる。但し、演出ボタンの数は2個に限定されず、1個若しくは3個以上であってもよい。
また、本実施例では、後述するように、遊技演出を開始する際に決定される「ボタン関連演出図柄」の種類に応じて、第1演出ボタン67Aの操作に基づいて「ボタン演出」を実行する場合と、第2演出ボタン67Aの操作に基づいて「ボタン演出」を実行する場合とが選択される。具体的には、後述する図24に示すように、ボタン関連演出図柄が、図柄1若しくは図柄2に決定されると、開始する有効期間中に第1演出ボタン67Aの操作が有効とされ、第2演出ボタン67Bの操作が無効とされる。一方、ボタン関連演出図柄が、図柄3〜図柄5に決定されると、開始する有効期間中に第2演出ボタン67Bの操作が有効とされ、第1演出ボタン67Aの操作が無効とされる。そして、第2演出ボタン67Bに伴うボタン演出は、第1演出ボタン67Aに伴うボタン演出に比べて、より大当り期待度が高い遊技演出において操作される。
また、後述するように、ボタン関連演出は、有効期間の開始可能性を示唆する前兆演出と、有効期間中に実行されるボタン演出とで構成される。そして、主制御装置80で選択される変動パターンが所定の変動パターン(ボタン演出を実行する上で、十分な長さ(例えば、15秒以上)の変動時間を特定する変動パターンである場合には、ボタン関連演出が前兆演出とボタン演出とで構成される。また、選択される変動パターンが特定変動パターン(後述する)である場合には、ボタン関連演出が前兆演出のみで構成される。以下の説明において、前兆演出のみで構成されるボタン関連演出を、「ガセボタン演出(偽りのボタン演出)」と称することがある。
なお、本実施例と異なり、有効期間が開始されると、第1演出ボタン67A及び第2演出ボタン67Bの何れを操作されても、ボタン演出が実行されることとしてもよい。また、有効期間内に第1演出ボタン67Aを操作した場合と、有効期間内に第2演出ボタン67Bを操作した場合とで、発生するボタン演出の内容が異なってもよい。なお、第2演出ボタン67Bの周囲にジョグダイヤル68を備えないが、第2演出ボタン67Bの周囲にジョグダイヤル68を備えてもよい。
また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面6aを臨ませる窓等を備えている。
センターケース5の左方には、遊技球が通過(入球)可能な普図(以下、普通図柄ともいう)の普通図柄作動ゲート17が設けられている。普通図柄作動ゲート17は遊技球が入球して通過することにより普通図柄の当否抽選が実行される起因となるものである。
また、センターケース5の直下には、遊技球の入球に起因して、特別図柄(特図とも記載)の変動表示を伴う大当り抽選が行われる第1始動口11及び第2始動口12が、上下に並んで配設されている。このパチンコ機50は、第1始動口11への入球により変動する第1特別図柄(以下、第1特図ともいう)と、第2始動口12への入球により変動する第2特別図柄(以下、第2特図ともいう)との2種類の特別図柄を備える。また、第1始動口11は、常時遊技球が入球可能に構成されているが、第2始動口12は、普通図柄抽選での当選により開放される普通電動役物として構成されており、開放時のみ入球可能となっている。
第1始動口11に遊技球が入球すると、第1特別図柄の大当り決定用乱数、大当り図柄決定乱数、第1特別図柄の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出され、第1保留記憶として記憶される。また、これら乱数に応じて第1特別図柄の当否判定が実行され、結果は大当り、又は外れの判定がなされる。
第2始動口12への入球により第2特別図柄の大当り決定用乱数、大当り図柄決定乱数、第2特別図柄の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出され、第2保留記憶として記憶される。また、これら乱数に応じて第2特別図柄の当否判定が実行され、結果は大当り、又は外れのいずれかの判定がなされる。
また、普通電動役物として構成された第2始動口12は、普通図柄抽選での当選時に、所定時間の開放が行われる。そして、第2始動口12の下方には、大当り抽選で当ると行われる大当り遊技の際に開放される特別電動役物からなる大入賞口14が配設されている。また、遊技領域における向かって左下の領域には、複数の一般入賞口13が配設されている。
遊技盤1における向かって右下の領域には、7セグメントの第1特図表示装置9及び第2特図表示装置10と、4個のLEDからなる第1特図保留数表示装置18及び第2特図保留数表示装置19と、2個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、4個のLEDからなる普図保留数表示装置8が設置されている。ここで、第1特図表示装置9と、第2特図表示装置10は、識別情報表示手段の具体例を構成する。
また、遊技盤1のセンターケース5には、中央に演出図柄表示装置6のLCDパネルが配設され、LCDパネルの画面上では、演出図柄の変動表示等を行うことで、第1,第2特図に対応する大当り抽選の結果を報知する図柄演出が行われる。
なお、遊技盤1の遊技領域3には多数の遊技釘4が植設されており、盤面最下部にはアウト口2dが設けられている。
パチンコ機50の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータ87に送られる。なお、従来はホールコンピュータ87へ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータ87へ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータ87へ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータ87へ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
パチンコ機50の裏側の主制御装置80には、性能表示装置48が設けられている。性能表示装置48は、遊技者が遊技中に視認不可能な位置に配置されている。性能表示装置48は、算出された前記の遊技性能を表示するものである。性能表示装置48は、4つの7セグメントLED表示器を並設した構成で、4桁の簡素な文字、数字を表示可能に構成されている。
なお、本実施例の性能表示装置48では、遊技性能の表示を行うと共に、併せて、パチンコ機50の設定変更や設定確認時における段階設定値(以下、単に「設定」、或いは、「設定値」、「設定情報」等とも呼称する場合がある。また本実施例では、より具体的に、所謂、設定1〜設定6を示す値を指す場合もある。)の表示も行うよう構成されている。
主制御装置80は、図示のように、性能表示装置48の直下に設定キーSW47を備える。設定キーSW47は、設定キーを挿入した図示のOFF状態から、例えば時計回り方向に90度回すと、ON状態に切換え可能な周知の構成である。本実施例では、後で詳述するが、少なくとも該設定キーSW47をONすることで、設定変更状態や設定確認状態への遷移を可能とし、設定変更や、設定確認を終了する際に、OFFする構成となっている。
また、主制御装置80は、図示のように、設定キーSW47の直下にRAM(RWM)クリアスイッチ46を備える。RAMクリアスイッチ46は、該RAMクリアスイッチ46を押下しつつ、電源スイッチ86をONして電源投入することで、RAMクリアを実行するためのスイッチである。
なお、本実施例のRAMクリアスイッチ46は、設定変更において、段階設定値を任意の値に変更するための操作手段としての機能も備えている。RAMクリアスイッチ46の機能については後述する。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM(以下、RWMと呼称する場合もある)、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因して、ROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置80は各種の乱数を抽出(生成)する乱数カウンタ等も備えている。
本実施例の主制御装置80では、前記生成し使用する乱数のうち、大当り決定用乱数として所謂ハード乱数を採用し、リーチ判定用乱数及び変動パターン決定用乱数として、所謂ソフトウェア乱数を採用している。
ここで、リーチ判定用乱数を更新する処理は、「0」〜「228」の229個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。また、変動パターン決定用乱数を更新する処理は、「0」〜「1020」の1021個の整数を繰り返し作成するカウンタとして構成され、本処理毎で+1され最大値を超えると初めの値である「0」に戻る。
また、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
本パチンコ機50は、バックアップ電源を備え、少なくとも、主制御装置80、払出制御装置81に設けられたRAMの内容を保持する構成である。尚、パチンコ機50では、サブ統合制御装置83に設けられたRAMの内容は保持されない。
ここで、本パチンコ機50の電源について説明する。パチンコ機50は、外部に設けられたAC電源から供給される電力を、電源基板85により変換して直流電圧を生成する。そして、パチンコ機50は、電源基板85に設けられた電源スイッチ86が操作されることでパチンコ機50を構成する各部位に電力を供給する。パチンコ機50は、コンデンサ等から構成されたバックアップ電源生成路(バックアップ用電源回路とも呼称する)によりバックアップ電源(バックアップ用電源とも呼称する)を生成する。バックアップ電源は、AC電源からの電力供給中に、コンデンサに直流電圧の電力を蓄え、停電時には主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力を供給する。これにより、パチンコ機50への電力供給が停止した後も、一定時間にわたり電力供給が停止した直前の主制御装置80のRAMの内容(例えば、第1特図始動口11、第2特図始動口12、大入賞口14、一般入賞口13への入賞により払出させることとなった賞球の数の合計、パチンコ機50の遊技状態)を保持する構成である。
一方、本実施例の電源基板85が生成するバックアップ電源は、サブ統合制御装置83へ供給されない。このため、パチンコ機50への電力供給が停止した後は、サブ統合制御装置83のRAMに保持されている記憶はクリアされる。
尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けてもよいし、電源基板85以外の他の装置に設けてもよい。また、電源基板45は、AC電源からの電力供給が停止している場合には、主制御装置80に対して停電信号(停電検出信号とも呼称する)を出力すると共に、AC電源からの電力供給がなされている場合には、主制御装置80に対して供給信号を出力する。
バックアップ電源を含む電源基板85に関しては、後で図5を参照して詳述する。
また、図4のこのブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ11a、第2始動口12に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ12a、普通図柄を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、一般入賞口13に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ13a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9及び第2特別図柄表示装置10の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、普通図柄保留表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド12bを制御することで普通電動役物(第2始動口12)の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータ87に送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータ87に送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
パチンコ機50は、RAMクリアスイッチ(SW)46(図例では主制御装置80に配置されている)を押した状態で電源を投入すると、RAMの領域のうちの一部を除いた領域がクリアとなると共に、RAMの初期設定が行われることになる。
また、本実施例では、段階設定値(所謂、設定1〜設定6を示す値)に関しても、RAMクリアによって消去されないよう構成されている。具体的には、RAMクリア処理は、RAMクリアによって消去されるRAM領域の内、段階設定値に関する領域は消去の対象としないよう構成されている。
前述のように、パチンコ機50は、主制御装置80に、RAMに記憶された情報を消去するためにRAMクリアSW46が設けられている。RAMクリアSW46は払出制御装置81や電源基板85(図5を参照)に設ける構成としてもよい。また、性能表示装置48は主制御装置80に設けられ、主制御装置80によって制御される。また、本実施例では、主制御装置80に、上述したように設定変更や設定確認の際に用いる、設定キーSW47を備える。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。
そして、音声制御装置としての機能部(図4において音声制御部83aと表記)は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御、つまり、音量の制御や、音声の種類(例えば、報知音の種類等、報知音A〜Fを制御)する。また、ランプ制御装置としての機能部(図4においてランプ制御部83aと表記)は、ランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、第1演出ボタン67Aの操作を検出する第1演出ボタンスイッチ67cと、第2演出ボタン67Bの操作を検出する第2演出ボタンスイッチ67dと、ジョグダイヤル68の操作を検出するジョグダイヤルスイッチ68aとが接続されている。そして、第1演出ボタン67Aを操作(押圧操作)した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力され、第2演出ボタン67Bを操作(押圧操作)した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。また、ジョグダイヤル68を操作(回転操作)した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。
なお、ジョグダイヤルスイッチ68aを演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面6aに表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
上述した本実施例の電源基板(電源装置)85の構成について、さらに図5を参照して説明する。図5は、本実施例の電源基板(電源装置)85の構成及び機能を説明する概略ブロック図である。
本実施例の電源基板85は、電源回路410、停電検出回路405、バックアップ用電源回路460、受電回路430、および電源スイッチ86を備える。
電源回路410は、受電回路430を介して供給される主電源AC24Vを基にして、各制御装置やアクチュエータ等の作動電源を生成して供給する。また、受電回路430には、当該受電回路430から電源回路410への主電源AC24Vの供給を導通或いは非導通に切替え可能に構成される電源スイッチ86が接続されている。
バックアップ用電源回路460は、電源回路410で生成されたDC5Vを充電し、バックアップ対象にバックアップ用電源(DC5V)として供給する。停電検出回路405は、主電源の電圧(24V)が所定電圧以下に降下すると主制御装置80、払出制御装置81に、停電検出信号470をハイレベル(ON)にする。なお、主電源の電圧が所定電圧以上に上昇すると停電検出信号470をローレベル(OFF)にする。
また、本実施例で停電検出信号470を主制御装置80と払出制御装置81に送信する構成としたが、必ずしもこの構成である必要は無い。主制御装置80のみに送信し、主制御装置80が払出制御装置81に停電用のコマンドを送信しても良いし、その逆の構成なども考えられる。
次に、パチンコ機50の作動を説明する。
パチンコ機50は、第1始動口11への入球に起因して第1特別図柄の当否判定が、第2始動口12への入球に起因して第2特別図柄の当否判定が実行される。そして、当否判定に応じて、決定された変動時間に基づいて第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10と演出図柄表示装置6の図柄変動を開始する。その後、第1又は第2特別図柄の変動時間を経過して、第1又は第2特別図柄表示装置10にて第1又は第2特別図柄の確定図柄が表示されると、演出図柄表示装置6に特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応する演出図柄が確定表示して特別図柄の当否判定の結果を報知する。
第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなり、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が大当り図柄で確定表示されると、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して大入賞口14が賞球の獲得に有利な所定の態様で開放される大当り遊技が実行される。
そして、確定表示された大当り図柄が確変大当り図柄である場合、大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態を、高確遊技状態で、しかも開放延長状態に設定する。この高確遊技状態且つ開放延長状態は、次回の大当りを生ずるまで継続する。ここで、確変大当り図柄とは確定表示されると、大当り遊技の終了後、当該パチンコ機50の遊技状態を高確率遊技状態に設定することになる大当り図柄である。
また、確定表示された大当り図柄が通常大当り図柄である場合、大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、通常確率遊技状態(低確率遊技状態)で、しかも開放延長状態となる。この通常確率状態で、しかも開放延長状態は、大当りを生ずることなく、所定回数(100回)の変動表示を行うと終了する。
ここで、高確率遊技状態(高確率状態若しくは確変遊技状態)とは、第1特別図柄の当否判定及び第2特別図柄の当否判定で大当りと判定される確率(大当り判定確率)を向上させる確率変動機能が作動する状態をいい、通常確率状態とは、確率変動機能が作動していない状態をいう。また、開放延長状態(時短状態)とは、普通電動役物(第2始動口12)の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする時短機能が作動される状態をいい、非開放延長状態(非時短状態)とは開放延長機能及び時短機能が作動していない状態をいう。
図6を用いて、本実施例のパチンコ機50の基本的仕様について説明する。
本実施例のパチンコ機50は、所謂「確変機」であり、高確率状態における第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り確率は、通常確率状態(大当り判定確率が通常確率)における第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り確率の約10倍となっている。また、本パチンコ機50は、大当り確率の異なる6種類の段階設定値(所謂設定)を備え、最も大当り確率の低い「設定1」から、最も大当り確率の高い「設定6」を備えている。
段階設定値毎の大当り確率について詳述すると、通常確率遊技状態における大当り確率及び確変遊技状態における大当り確率は、「設定1」が1/300および1/30、「設定2」が1/290および1/29、「設定3」が1/280および1/28、「設定4」が1/270および1/27、「設定5」が1/260および1/26、「設定6」が1/250および1/25、に設定されている。
第1始動口11及び第2始動口12への入球による賞球数は3個、その他入賞口13への入球による賞球数は10個となっている。また、大入賞口14への入球による賞球数は10個となっている。更に、大入賞口14への規定入賞数は10個、普通電動役物(第2始動口12)への規定入賞数は9個(図6では図示を省略)となっている。
普通図柄の当選確率は、非開放延長状態(非時短状態)で「1/6」に設定され、開放延長状態(時短状態)で「5/6」に設定されている。
普通電動役物(第2始動口12)の開放時間は、非開放延長状態(非時短状態)において「0.3秒を1回」であり、開放延長状態(時短状態)において「2秒を1回」である。
普通図柄の変動時間は、非開放延長状態で平均5秒、開放延長状態で平均1秒とされている。
次に、本パチンコ機50が実行する大当り遊技の内容及び大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。ここで、以下の説明において、第1始動口11への入球に基づいて実行される当否判定を「第1当否判定」と称し、第2始動口12への入球に基づいて実行される当否判定を「第2当否判定」と称することがある。
第1当否判定の結果として大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は2種類存在する。
一方の大当り遊技が、第1当否判定の結果として確変大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態(高確率状態)で、しかも開放延長状態(時短状態)には移行しない。この確変遊技状態(高確率状態)は、当否判定の実行回数が10000回になるか、当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
また、他方の大当り遊技が、第1当否判定の結果として通常大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態にしないが、開放延長状態(時短状態)に移行する。この開放延長状態(時短状態)は、大当りを発生するか、当否判定の実行回数が100回になるまで継続する。
第1当否判定の結果として確変大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は、所謂「8R大当り遊技」であり、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28秒の開放又は10カウント)を8回行う。また、第1当否判定の結果として通常大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は、所謂「10R大当り遊技」であり、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28秒の開放又は10カウント)を10回行う。
そして、第1当否判定の結果が大当りである場合、確定表示される大当り図柄が、確変大当り図柄若しくは通常大当り図柄に50%の比率で振分られる。
第2当否判定の結果として大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技も2種類存在する。
一方の大当り遊技が、第2当否判定の結果として確変大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態(高確率状態)でしかも、開放延長状態(時短状態)には移行する。この確変遊技状態(高確率状態)も、当否判定の実行回数が10000回になるか、当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
また、他方の大当り遊技が、第2当否判定の結果として通常大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態に移行しないが、開放延長状態(時短状態)に移行する。この開放延長状態(時短状態)は、大当りを発生するか、当否判定の実行回数が100回になるまで継続する。
第2当否判定の大当りである場合に実行される大当り遊技は、何れも「10R大当り遊技」であり、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28秒の開放又は10カウント)を10回行う。また、第2当否判定の結果が大当りである場合、確定表示される大当り図柄が、確変大当り図柄若しくは通常大当り図柄に50%の比率で振分けられる。
なお、以下の説明において、確変大当り図柄が確定表示されることになる大当りを「確変大当り」、通常大当り図柄が確定表示されることになる大当りを「通常大当り」と称する。
本パチンコ機50は、上記6種類の段階設定値の内、例えばホール従業員が任意の段階設定値に変更可能な構成を備えている。また、現状の段階設定値が何れにセットされているかを確認可能な構成も備えている。
また、段階設定値の上記変更や確認に際し、現状の段階設定値を視認可能に表示する段階設定値の表示手段を備えている。
また、段階設定値の表示手段として、本実施例では、上述した、遊技性能を表示する性能表示装置48によって兼用することで実現している。なお、段階設定値の表示手段として、段階設定値専用の表示装置を備えるようにしても良い。
さらに、段階設定値を任意の値に変更する際に、操作の都度、段階設定値を変更する操作手段として、RAMクリアSW46によって兼用することで実現している。なお、段階設定値を変更する操作手段として、専用の操作手段を備えるようにしても良い。
このように本実施例では、複数種類の段階設定値を備えて、該複数種類の段階設定値の内の何れか任意の段階設定値に変更すること、また現状の段階設定値を確認すること、そして現状の段階設定値を視覚的に確認すること等、が可能な構成となっている。
また本実施例では、後述する起動処理(図7)のS40や、設定状態確認処理(図11)のS256において、段階設定値が適正な値か否かを判定する処理を備えている。このような処理では、判定の参照とするために次のような判定値等を予め設定している。
すなわち、本処理の判定値として、段階設定値が1すなわち設定1に対して0、設定2に対して1、設定3に対して2、設定4に対して3、設定5に対して4、および設定6に対して5、が設定される。さらに、「段階設定値最大値」として、6が設定されている。これにより、本来予定されている設定1〜6までの何れかの設定に対応した判定値(0〜5)がセットされていれば、「段階設定値最大値」である6未満であると判定される。一方、6以上の何らかの判定値がセットされている場合には、何らかの不正行為によって、予定されていない段階設定値が設定されている危険性や、或いは何らかの原因によってデータが破壊している危険性が有るとして、「RWM異常」と判定する根拠となる。本実施例では、このような構成により、適正な段階設定値が設定されているかを監視する。なお、後述するが、段階設定値に対応した上記判定値は、「段階設定値記憶領域」に保存(設定)される。「段階設定値記憶領域」は、RWMクリア処理によっても消去されることのない記憶領域である。
さらに本実施例のパチンコ機50は、図示を省略するが、少なくとも、「RWMクリア」状態、「バックアップ復帰」状態、「設定確認」状態、「設定変更」状態、「遊技停止」状態、電源投入状態、および電断(電源断とも呼称する)状態への状態遷移が可能な構成となっている。
設定状態フラグは、パチンコ機50が遷移する状態を示すフラグであって、遷移する各状態に応じ、設定状態フラグにセットされるフラグ値は異なる値がセットされる。すなわち、「RWMクリア」状態および「バックアップ復帰」状態では0、「設定確認」状態では1、「設定変更」状態では2、そして、「遊技停止」状態では3、がセットされる。なお、設定状態フラグが0である場合とは、「RWMクリア」状態および「バックアップ復帰」状態の何れか、すなわち、通常の遊技が可能な状態である。
なお、この「通常遊技が可能な状態」とは、遊技者が通常の遊技を実行可能な状態であり、パチンコ機50の遊技状態が、「非時短状態且つ通常確率遊技状態」であるか、「時短状態且つ通常確率遊技状態」であるか、「高確率遊技状態」であるか等を問わず、遊技者が当該パチンコ機50を用いて遊技を実行可能な状態を指す。この「通常遊技が可能な状態」を、「通常遊技実行可能状態」と称することがある。
このように、本実施例のパチンコ機50は、こうした所謂設定に関して、変更、確認、および表示等の機能を備えると共に、「設定確認」状態や「設定変更」状態等の状態への遷移機能を備えている。パチンコ機50において、このような機能が具体的に如何にして実現されているかについては後で、図7〜図11を参照しつつ、すなわち主制御装置80で実行されるプログラム処理を説明することによって、詳述することとする。
先ずは、パチンコ機50の通常遊技(通常遊技実行可能状態)に係る基本的な制御処理および性能表示機能等について、図7〜図19を参照して以下、説明する。
本実施例の起動処理について、図7を参照して説明する。
本実施例のパチンコ機50に電源投入されると、主制御装置80は本処理を開始すると、主制御装置80は先ず、S0において、スタックポインタをスタックアドレスに設定して、S5に処理を移行する。
主制御装置80は、S5において、割込みベクタテーブルの割込みベクタアドレスを、対応するレジスタに設定して、S10に処理を移行する。割込みベクタアドレスは、アドレス空間(メモリ空間)の中で、後述する割込(INT)処理のプログラムに係る開始番地を指定するためのものである。
主制御装置80は、S10において、内蔵レジスタを設定して、S15に処理を移行する。
主制御装置80が実行するS0からS10は、パチンコ機50に電源投入されると、主制御装置80が以降の処理の準備として最初に実行する、CPU初期設定処理である。
主制御装置80は、S15において、入力ポートレジスタを読み込んで、S20に処理を移行する。
主制御装置80は、S20において、先に読み込んだ入力ポートレジスタの値に基づき、停電検出信号470がOFF(出力停止した)か否かを判定し、肯定判定であれば(S20:yes)、S25に処理を移行し、否定判定であれば(S20:no)、S15に処理を移行する。
本ステップで肯定判定となるまで、S15の入力ポートレジスタのリード処理を繰り返し実行する。停電検出信号470は、電断時において主電源の電圧が所定電圧以下に降下するとONと見做され、所定電圧以上に上昇するとOFFと見做されることとなる、停電検出回路405(図5参照)が生成した信号である。つまり、S20において、停電検出信号470がOFFである、ということは、電圧が電源投入後に立ち上がって安定した状態となったことを意味する。
主制御装置80は、S20にて肯定判定となると、S25において、RWM(RAMとも呼称する)への書き込みを許可し、S30に処理を移行する。
主制御装置80は、S30において、チェックサムを取得し、S35に処理を移行する。
主制御装置80は、S35において、S30で取得したチェックサムが異常か否かを判定し、肯定判定であれば(S35:yes)、S55に処理を移行し、否定判定であれば(S35:no)、S40に処理を移行する。
主制御装置80は、S40において、現在設定されている段階設定値が、「段階設定値最大値」未満か否かを判定し、肯定判定であれば(S40:yes)、S45に処理を移行し、否定判定であれば(S40:no)、S55に処理を移行する。
本ステップでは、設定されている段階設定値が異常な値となっていないか、つまり例えば、不当な利得を得ようとする不正行為者によって、正規ではない段階設定値が仕込まれていないか、を判定する。
主制御装置80は、S45において、バックアップフラグが設定されているか否かを判定し、肯定判定であれば(S45:yes)、S47に処理を移行し、否定判定であれば(S45:no)、S55に処理を移行する。
本ステップでは、先の電断時において、パチンコ機50の状態に係るデータのバックアップが完了したことを示すバックアップフラグが設定されているか否か、つまり電断時の情報のバックアップが問題無く行われたか否か、を判定する。
なお後に、割込(INT)処理(図8)の停電検出信号監視処理(S105)にて詳述するが、設定状態フラグが3すなわち、「遊技停止」状態にあるときに電断となった場合に限っては、バックアップフラグが設定されず、チェックサムの算出および保存も行われないよう構成されている。したがって、電断前の状態が「遊技停止」状態であったときは、本ステップS45又は上記S35の何れかで否定判定(RWM異常と判定)されてS55に移行することとなる。
主制御装置80は、S47において、設定状態フラグの値を汎用レジスタにセットし、S50に処理を移行する。
本実施例では、S35、S40、S45で「RWM異常」であると判定されなかったときに、設定状態フラグに係るデータを保存処理する。例えば、電断前の状態が、「設定変更」状態であった場合には、これを示す設定状態フラグに係る情報を汎用レジスタにセットしておくことで、後述するRWMクリア処理(S60)の影響を受けることなく、後に実行する初期設定処理(S65)にて電断前が設定変更状態であったことの判別が可能となっている。つまり、設定変更状態にて電断となって、再度電源投入する際にRWMクリアSW46がONされていたとしても、「設定変更」状態を示す設定状態フラグに係る情報が汎用レジスタに維持されているので、確実に「設定変更」状態への復帰が可能なように構成されている。
主制御装置80は、S55において、「RWM異常」であることを示す結果を汎用レジスタにセットし、S60に処理を移行する。
本実施例では、チェックサムが異常な場合、設定されている段階設定値が「段階設定値最大値」未満ではない場合、およびバックアップフラグが設定されていない場合、の何れかであると判定されたときに、「RWM異常」であるとして処理される。
主制御装置80は、S50において、RWMクリアSW46がONか否かを判定し、肯定判定であれば(S50:yes)、S60に処理を移行し、否定判定であれば(S50:no)、S65に処理を移行する。
本ステップは、上述したS35、S40、およびS45の何れの判定処理においても、RWM異常ではないと判定された場合に移行する処理である。よって、たとえ前記3種類の判定ステップにて異常ではないと判定されたとしても、RWMクリアSW46がON状態であれば、次のS60にてRWMクリア処理を行ってからS65に移行するように、また、RWMクリアSW46がOFF状態であれば、RWMクリア処理を行うことなくS65に移行するように構成されている。
主制御装置80は、S60において、RWMを0クリアして初期化するRWMクリア処理を実行し、S65に処理を移行する。
本実施例では、該RWMクリア処理にて、上述したように、段階設定値に関する領域を除くRWM領域をクリアする。これにより、後述する設定状態確認処理(図11)の設定変更処理(S254)にて新しい値に設定変更された段階設定値は、RWMクリア処理が実行されたとしても消去されることなく、設定変更された段階設定値が維持される。しかし、少なくとも、後述する初期設定処理(図9および図10)や設定状態確認処理(図11)にて、電断前にセットされた設定状態フラグは消去される。
但し、RWMクリア処理(S60)の前に、上記S47において汎用レジスタに設定状態フラグの値をセットした場合は、後で参照可能に保持される。上記S47において設定状態フラグの値をセットするための汎用レジスタは、当該RWMクリア処理(S60)が実行されても、セットした結果が消去されずに、後で確認可能なレジスタである。後述する初期設定処理(図9)のS202は、汎用レジスタへS47にてセットされた結果を参照することで判定を行う。
また、上記S55において「RWM異常」であることを示す結果をセットするための汎用レジスタも、当該RWMクリア処理(S60)が実行されても、セットした結果が消去されずに、後で確認可能なレジスタである。後述する初期設定処理(図9)のS200は、汎用レジスタへS55にてセットされた結果を参照することで判定を行う。
このように、本実施例では、RWMクリア処理(S60)が実行されても、段階設定値に関する領域、設定状態フラグの値がセットされた汎用レジスタ、および「RWM異常」の結果がセットされた汎用レジスタは、消去されることなく状態が維持される。
さらに、今回の電源投入時に上記、S35、S40、またはS45の何れかで「RWM異常」と判明した場合には、当該RWMクリア処理(S60)でRWMを初期化するので、「RWM異常」と判定された原因は、即時解消される。しかし、汎用レジスタにセットされた「RWM異常」であったとする結果は、RWMクリア処理後も維持される。
したがって、後述する初期設定処理(図10)にてS230またはS232の何れかで否定判定となれば設定状態フラグに3が設定されることになる。該設定状態フラグに3が設定された状態で電断となると、上述したようにバックアップフラグが設定されない。これにより、次に電源投入された際に再度、起動処理を開始すると、たとえS35およびS40で「RWM異常」ではないと判定されても、S45では必ず「RWM異常」と判定されるよう構成されている。
なお、RWMクリア処理(S60)が実行されると、電断前に設定されていた設定状態フラグの値は消去された状態で、初期設定処理(S65)に処理が移行されるが、S50で否定判定すなわちRWMクリアSW46がONされていなければ、RWMクリア処理(S60)が実行されることがないため、電断前にセットされた設定状態フラグ等の情報は、復電後に維持されたまま、初期設定処理(S65)に処理が移行することとなる。
さらに本実施例では、S47で、設定状態フラグの値を汎用レジスタにセットするので、RWMクリア処理(S60)が実行されたか否かに拘らず、該汎用レジスタにセットされた値を参照すれば、電断前に設定されていた設定状態フラグの値を確認することが可能となっている。
主制御装置80は、S65において、初期設定処理を実行し、S70に処理を移行する。
初期設定処理は、電断前の状態(特に電断時の「遊技停止」状態)、電源投入時の入力値(設定キーSW47とRWMクリアSW46の状態)から、何れの状態に遷移(移行)するかを設定する処理である。本実施例では、電源投入時に遷移することが出来る状態として、「設定変更」状態、「設定確認」状態、「遊技停止」状態、「RWMクリア」状態、および「バックアップ復帰」状態、の何れかの状態となっている。なお、「RWMクリア」状態、および「バックアップ復帰」状態は、何れも通常遊技が可能な「通常遊技実行可能状態」である。初期設定処理については、後で図9〜図10を参照して詳述する。
主制御装置80は、S70において、タイマ割込みレジスタを設定し、S75に処理を移行する。
本ステップでは、以降の割込(INT)処理の実行に備えて、対応するタイマ割込みレジスタを設定する。
主制御装置80は、S75において、タイマ割込みを禁止し、S80に処理を移行する。
主制御装置80は、S80において、設定状態フラグが0か否かを判定し、肯定判定であれば(S80:yes)、S85に処理を移行し、否定判定であれば(S80:no)、S97に処理を移行する。
よって、設定状態フラグが0でない場合、すなわち「設定確認」状態、「設定変更」状態、そして、「遊技停止」状態では、続くS85〜S95の処理は行わない。すなわち、S90の性能表示用集計除算処理は、「RWMクリア」状態および「バックアップ復帰」状態といった通常遊技が可能な状態(通常遊技実行可能状態)においてのみ実行され、「設定確認」状態、「設定変更」状態、および「遊技停止」状態では実行されない処理である。
主制御装置80は、S85において、対応するレジスタの退避処理を実行し、S90において、性能表示用集計除算処理を実行し、S95において、前記レジスタの復帰処理を実行し、S97に処理を移行する。
性能表示用集計除算処理は、後述するパチンコ機50の性能を、性能表示装置48にて表示するために、データを集計して結果を算出する処理である。
主制御装置80は、S97において、タイマ割込みを許可し、S75に処理を移行する。主制御装置80は、S75からS97のループ処理を行う。S97でタイマ割込みを許可し、S75でタイマ割込みを禁止するまでの間に、システムクロックに基づき生成される所定の割込み周期(例えば、2ms)が発生する毎に、後述する割込(INT)処理が実行される。割込(INT)処理が終了すると、RETI(Return from Interrupt)が実行されて、S75でタイマ割込みを禁止するまで待機する。
以上が本実施例の起動処理である。
本実施例の割込(INT)処理について、図8を参照して説明する。
割込(INT)処理は、上述したように、起動処理(図7)のS97でタイマ割込みを許可し、S75でタイマ割込みを禁止するまでの間に、実行される処理である。
主制御装置80は本処理を開始すると先ず、S100において、各種タイマやウォッチドッグタイマ(WDT)の設定を行い、S105に処理を移行する。
本ステップでは、各種タイマの設定や、ウォッチドッグタイマのクリアおよびリスタートを実行する。
主制御装置80は、S105において、停電検出信号監視処理を実行し、S110に処理を移行する。
本ステップでは、停電検出回路405(図5参照)が電断時において主電源の電圧が所定電圧以下に降下したことを条件に停電検出信号470がON(出力)したか否かを監視することで、停電の発生を監視する。なお、該ステップにて、停電の発生を検知した場合には、図示しない電断時の処理を実行する。
すなわち、「遊技停止」状態(設定状態フラグが3)中であれば、内蔵RWMのアクセスを禁止して電源ダウンに備える。また、「遊技停止」状態中でなければ、バックアップフラグを設定し、チェックサムを算出および保存して、内蔵RWMのアクセスを禁止して電源ダウンに備える。
つまり、上述したように、電断時には、設定状態フラグが3でないか否か、すなわち「遊技停止」状態でないか否かを確認する。設定状態フラグが3でない場合には、バックアップフラグを設定する。しかし、設定状態フラグが3の場合には、バックアップフラグを設定せず、さらにチェックサムの算出および保存も実行しない。
また、「設定変更」状態(設定状態フラグが2)中であれば、上述したように、「遊技停止」状態中ではないため、バックアップフラグを設定し、チェックサムを算出および保存して、内蔵RWMのアクセスを禁止して電源ダウンに備える。この際に、設定状態フラグのフラグ値である2も保存維持され、再度電源投入された際には、起動処理(図7)のS47にて該フラグ値を参照して汎用レジスタにセットすることが可能となっている。
主制御装置80は、S110において、設定状態フラグが「通常遊技が可能な状態(通常遊技実行可能状態)」を示す値か否かを判定し、肯定判定であれば(S110:yes)、S115に処理を移行し、否定判定であれば(S110:no)、S190に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図7)の初期設定処理(S65)において設定された設定状態フラグが0か否か、すなわち「RWMクリア」状態または「バックアップ復帰」状態の内の何れかの状態であるか否か、を判定する。
主制御装置80は、S115において、タイマ更新処理を実行し、S120に処理を移行する。
本ステップでは、各種タイマの更新を実行する。
主制御装置80は、S120において、入力判定処理を実行し、S125に処理を移行する。
本ステップでは、入力データを入力ポートより入力し、始動口スイッチやカウントスイッチの監視処理、および異常入賞の監視処理を実行する。
すなわち、第1始動口11の入球(入賞)確認、第2始動口12の入球(入賞)確認、大入賞口14の入球(入賞)確認、普図作動ゲート17の遊技球の通過の確認、一般入賞口13の入球(入賞)確認、及び主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理等が実行される。
主制御装置80は、S125において、特図特電処理を実行し、S130に処理を移行する。
本ステップでは、特別図柄及び特別電動役物の状態を更新する。特図と特電の制御を行うため、第1特図始動口SW11aと第2特図始動口SW12aへの入球検出処理を行い、特別図柄の表示制御処理や、大当り遊技に係る特別電動役物の制御処理等を実行する。
なお、後述する始動入賞確認処理(図12;特別図柄に関する始動入賞確認処理)、当否判定処理(図13〜図16;特別図柄に関する当否判定処理)、大当り遊技処理(図17〜図19)は、特図特電処理のモジュールである。
後述する始動入賞確認処理(図12)では、遊技球が第1始動口11、第2始動口12に入賞すると、「大当り判定用乱数」、「特別図柄に関する図柄決定用乱数(大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数)」、「特別図柄に関する変動パターン決定用乱数」、など複数の乱数が取得される。しかし、第1始動口11の入球に基づく第1特別図柄の保留記憶、第2始動口12の入球に基づく第2特別図柄の保留記憶は、最大数がそれぞれ4個までとされており、保留記憶が満タンであるときに遊技球が第1始動口11又は第2始動口12に入球しても、賞球が払出されるだけで、保留記憶されない構成になっている。
主制御装置80は、S130において、普図普電処理を実行し、S135に処理を移行する。
本ステップでは、普通図柄及び普通電動役物の状態を更新する。普図(普通図柄)と普電(普通電動役物)の制御を行うため、普図作動SW17aへの入球検出処理を行い、普通図柄の表示制御処理や、当り遊技に係る普通電動役物の制御処理等を実行する。
普図作動ゲート17に入賞すると、「当り判定用乱数」、「普通図柄決定用乱数」、および「普通図柄に関する変動パターン決定用乱数」、など複数の乱数が取得される。
主制御装置80は、S135において、遊技状態設定処理を実行し、S140に処理を移行する。
本ステップでは、遊技の状態を更新する。普電作動中状態や、特電作動中状態等のクリア処理を実行することで遊技状態の更新を行う。
主制御装置80は、S140において、賞球コマンド送信処理を実行し、S145に処理を移行する。
本ステップでは、各種入賞口への入球に基づき発生した賞球について、払出制御装置81に賞球コマンドを送信する。
主制御装置80は、S145において、エラー監視処理を実行し、S150に処理を移行する。
本ステップでは、電波エラーや、振動エラー等の各エラーの監視を行う。
主制御装置80は、S150において、情報出力処理を実行し、S155に処理を移行する。
本ステップでは、各種情報の作成処理および情報データ出力処理を実行することで、外部端子板への出力を行う。
主制御装置80は、S155において、ソレノイド出力処理を実行し、S160に処理を移行する。
本ステップでは、ソレノイドデータ等の作成処理および情報データ出力処理を実行することで、ソレノイドへの出力を行う。遊技の進行に応じて主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14b、普電役物ソレノイド12b等に対して各々出力処理を実行する。
また、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく、外部接続端子板38からセキュリティ信号を出力する処理を、本実施例ではS155にて、併せて実行する。
主制御装置80は、S160において、対応するレジスタを退避し、S165において、領域外処理を実行し、S170において、前記レジスタを復帰し、S175に処理を移行する。
S165のステップでは、性能表示装置48の制御処理や試射試験データの出力処理等として、領域外処理を行う。すなわち、起動処理(図7)の性能表示用集計除算処理(S90)にて算出した結果に基づき、性能表示装置48を用いた表示制御のためのデータや試射試験データを、RWMの領域外にて作成する処理を行う。
主制御装置80は、S175において、セグメントデータ設定処理を実行し、S180に処理を移行する。
本ステップでは、LEDデータ設定テーブルを取得して、LEDのコモン(LEDセグメントに係る8bit単位の表示領域)毎の発光制御を行うためのセグメントデータの作成処理を行う。すなわち、上記領域外処理(S165)で、RWMの領域外にて作成したデータを、RWMの領域内に移動して、後述するLED出力処理(S180)にて出力するためのセグメントデータを設定する。
主制御装置80は、S110で否定判定の際に移行するS190において、設定状態フラグが「遊技停止」状態であることを示す値か否かを判定し、肯定判定であれば(S190:yes)、S180に処理を移行し、否定判定であれば(S190:no)、S195に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図7)の初期設定処理(S65)において設定された設定状態フラグが3か否かを判定する。設定状態フラグが3の場合は、S195を実行せず即時、S180に移行し、設定状態フラグが3ではない場合すなわち、1又は2の場合は、S195を介してS180に移行する。
主制御装置80は、S195において、設定状態確認処理を実行し、S180に処理を移行する。
本ステップは、設定確認および設定変更を行うための処理である。すなわち、設定変更時或いは設定確認時において、入力値(設定キーSW47や、RWMクリアSW46に係る検出信号)に基づいて、段階設定値の変更や、「設定変更」状態および「設定確認」状態の終了に係る処理を行う。
設定状態確認処理については、後で図11を参照して詳述する。
主制御装置80は、S180において、LED出力処理を実行し、S185に処理を移行する。
本ステップでは、性能表示装置48や、各種LED等に係る、発光制御のための情報を出力する。
すなわち、性能表示装置48を用いた性能表示または段階設定値に関する発光制御のための情報や、遊技盤1の表面側右下(図2参照)に集約して設けられた、第1特別図柄表示装置9、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄表示装置10、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、および普通図柄保留数表示装置等のLEDの発光制御のための情報の、出力を行う。
主制御装置80は、S185において、割込みを許可し、本割込み処理を終了して起動処理のS75に復帰する。
以上が本実施例の割込(INT)処理である。
次に本実施例のパチンコ機50が備える他の機能として、所謂設定に係る、変更、確認、表示等の機能、「設定確認」状態や「設定変更」状態等への遷移機能といった各種機能について、図9〜図10を参照して説明する。
先ず、本実施例の初期設定処理について、図9を参照して説明する。
初期設定処理は、上述した起動処理(図7参照)のS65で実行される1モジュールであって、上述したように、電断前の状態(特に電断時が、「遊技停止」状態や、「設定変更」状態であった場合)、電源投入時の入力値(設定キーSW47とRWMクリアSW46の状態)から、何れの状態に遷移(移行)するかを設定するための処理である。
主制御装置80は本処理を開始すると先ず、S200において、今回の電源投入時にRWMが異常であったか否かを判定し、肯定判定であれば(S200:yes)、S230(図10参照)に処理を移行し、否定判定であれば(S200:no)、S202に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図7参照)のS55にて「RWM異常」であると判定された場合に、その結果をセットする汎用レジスタを参照して判定を行う。すなわち、電源投入時に、S35、S40、またはS45の何れかのステップで「RWM異常」と判定されたか否かを判定する。
なお、主制御装置80は、起動処理(図7参照)のS55にて「RWM異常」であると判定された場合に該結果をセットする汎用レジスタを、本ステップにて参照した後、セットされた結果をリセットする。つまり、該汎用レジスタにS55にてセットされた結果は、同一割込み内の初期設定処理のS200が実行されるまでの間だけ維持され、それ以外は常時、リセット状態(「RWM異常」ではなかったことを示す状態)となっている。よって、S55が実行されなければ、S200の判定処理では否定判定となる。
主制御装置80は、S202において、電断前の状態が「設定変更」状態であったか否かを判定し、肯定判定であれば(S202:yes)、S212に処理を移行し、否定判定であれば(S202:no)、S204に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図7参照)のS47にて設定状態フラグの値をセットする汎用レジスタを参照して判定を行う。該汎用レジスタに格納されたデータは、起動処理におけるS60のRWMクリア処理にて、RWMが初期化されても、消去されることなく保存維持されているため、該汎用レジスタに格納されたデータを判定することで、電断前の設定状態フラグの値が2か否かの判定が可能となっている。肯定判定であれば、S212を経てS214に移行する。
このように構成されることで、「設定変更」状態中に電断が発生した場合、つまり設定キーSW47をOFFすることで「設定変更」状態を終了する前に電断が発生した場合、電源が投入されると必ず再度、「設定変更」状態に遷移する。これにより、電源投入時のRWMクリアSW46の状態(ON/OFF)に関係無く、強制的に「設定変更」状態に遷移させることで、「RWMクリア」状態や「バックアップ復帰」状態といった「通常遊技が可能な状態(通常遊技実行可能状態)」への遷移を防止する。
なお、主制御装置80は、起動処理(図7参照)のS47にて設定状態フラグのフラグ値をセットする汎用レジスタを、本ステップにて参照した後、セットされたフラグ値をリセットする。つまり、該汎用レジスタにS47にてセットされたフラグ値は、同一割込み内の初期設定処理のS515が実行されるまでの間だけ維持され、それ以外は常時、リセット状態(何れのフラグ値もセットされていない状態)となっている。但し、起動処理(図7参照)のS35、S40、またはS45の何れかにて「RWM異常」と判定されない限り、必ず0〜3の何れかの設定状態フラグがセットされる。仮にリセット状態であっても、そのような場合は、S55にて「RWM異常」である結果がセットされ、S200で肯定判定となってS202に処理が移行することがないため、制御上の問題は発生しない。
主制御装置80は、S204において、RWMクリアSW46がONか否かを判定し、肯定判定であれば(S204:yes)、S206に処理を移行し、否定判定であれば(S206:no)、S220に処理を移行する。
主制御装置80は、S206において、設定キーSW47はONか否かを判定し、肯定判定であれば(S206:yes)、S212に処理を移行し、否定判定であれば(S206:no)、S208に処理を移行する。
主制御装置80は、S212において、設定状態フラグに2を設定し、続くS214において、設定変更報知処理を実行し、本処理を終了する。
設定変更報知処理は、「設定変更」状態に遷移する旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
なお、本実施例のS212において、設定状態フラグの値として2が維持されている場合には、設定状態フラグに2を設定する処理を非実行として、S214に移行し、設定状態フラグに2以外の値が設定されている、または、何も設定されていない場合には、2を設定するよう構成されている。但し、この構成に限定することなく、既に2が設定されていても、再度、2を改めて上書きして設定するよう構成しても良い。
主制御装置80は、S208において、設定状態フラグに0を設定し、続くS210において、RWMクリア報知処理を実行し、本処理を終了する。
RWMクリア報知処理は、「RWMクリア」状態に遷移する旨、また起動処理(図7)のRWMクリア処理(S60)が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S220において、設定キーSW47はONか否かを判定し、肯定判定であれば(S220:yes)、S226に処理を移行し、否定判定であれば(S220:no)、S222に処理を移行する。
主制御装置80は、S226において、設定状態フラグに1を設定し、続くS228において、設定確認報知処理を実行し、本処理を終了する。
設定確認報知処理は、「設定確認」状態に遷移する旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S222において、設定状態フラグに0を設定し、続くS224において、バックアップ復帰報知処理を実行し、本処理を終了する。
バックアップ復帰報知処理は、「バックアップ復帰」状態に遷移する旨、またバックアップされた電断前の状態への復帰が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S200にて肯定判定(S200:yes)の際に移行する。
図10のS230において、RWMクリアSW46がONか否かを判定し、肯定判定であれば(S230:yes)、S232に処理を移行し、否定判定であれば(S230:no)、S238に処理を移行する。
なお、本ステップは、今回の電源投入で初めてRWM異常と判定された場合だけではなく、電断前にRWM異常で「遊技停止」状態となり、電断時にバックアップフラグが設定されなかったことに因り、今回の電源投入時にも連続してRWM異常と判定された場合にも、移行される処理である(起動処理(図7)のS45、および割込(INT)処理(図8)の停電検出信号監視処理(S105)を参照)。
主制御装置80は、S232において、設定キーSW47はONか否かを判定し、肯定判定であれば(S232:yes)、S234に処理を移行し、否定判定であれば(S232:no)、S238に処理を移行する。
主制御装置80は、S234において、設定状態フラグに2を設定し、続くS236において、設定変更報知処理を実行し、本処理を終了する。
設定変更報知処理は、S214と同じく、「設定変更」状態に遷移する旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80はS230またはS232で否定判定となった場合、S238において、設定状態フラグに3を設定し、S240に処理を移行する。
本ステップでは、既に設定状態フラグに3が設定されている場合には、本ステップを行わないよう構成される。但し、これに限らず、再設定するようにしても良い。
主制御装置80は、S240において、遊技停止促進処理を実行し、本処理を終了する。
遊技停止促進処理は、RWM異常である旨の報知および、遊技者に遊技の即時停止を促し、且つ、ホール従業員に適切な対処を促す報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
以上が本実施例の初期設定処理である。
本実施例の設定状態確認処理について、図11を参照して説明する。設定状態確認処理は、上述した割込(INT)処理のS195で実行される1モジュールである。
主制御装置80は本処理を開始すると先ず、S250において、設定状態フラグが2か否かを判定し、肯定判定であれば(S250:yes)、S252に処理を移行し、否定判定であれば(S250:no)、S270に処理を移行する。
本処理には、上述した割込(INT)処理のS110およびS190によって、設定状態フラグが1または2の場合にしか移行しない。したがって、本ステップでは、設定状態フラグが2(「設定変更」状態)であるか、或いは1(「設定確認」状態)であるかを判定する。
なお、図示しないが、否定判定で(S250:no)、S270に処理を移行するまでの間に、主制御装置80は、性能表示装置48にて現在の段階設定値を表示するための表示データ(セグメントデータ)の設定処理を行う。
主制御装置80は、「設定変更」状態である場合に移行する、S252において、設定SWの検出信号を受信したか否かを判定し、肯定判定であれば(S252:yes)、S254に処理を移行し、否定判定であれば(S252:no)、S262に処理を移行する。
本ステップでは、設定SWと兼用して設けられたRWMクリアSW46に係る検出信号が発生したか否かを判定する。
主制御装置80は、S254において、設定変更処理を実行し、S256に処理を移行する。本ステップでは、上記S252にて設定SWの検出信号を受信する都度、新しい段階設定値に変更して、これを確定する処理を行う。
先ず、本実施例のパチンコ機50において、上述したように、現状の段階設定値に係る情報は、起動処理(図7)のRWMクリア処理(S60)が実行されても消去されることのないRWM領域内の段階設定値に固有の領域(段階設定値記憶領域)に記憶保存されている。
本ステップでは、設定状態フラグが2の状態において、設定SW(RWMクリアSW46にて兼用)に係る検出信号が発生すると、上記した段階設定値記憶領域にストアされている現在の段階設定値を、新しい段階設定値に書き換える処理を行う。段階設定値は、現状が設定1から設定5までの何れかである場合は、大当り抽選確率が1段階だけ高い段階設定値を新しい段階設定値として書き換え、現状が設定6の場合には、最も大当り抽選確率の低い設定1を新しい段階設定値として書き換える処理が行われる。よって、本実施例では、RWMクリアSW46を押下する毎に、設定3までは1段階ずつレベルアップし、設定3にて押下すると設定1にレベルダウンするループとなっている。これに限定せず、逆に、設定1までは1段階ずつレベルダウンし、設定1にて押下すると設定3にレベルアップするループとしても良い。
なお、本ステップによって、主制御装置80は、RWMクリアSW46が押下される毎に、性能表示装置48にて新たな段階設定値を表示するための表示データ(セグメントデータ)の更新を行う。
主制御装置80は、S256において、段階設定値記憶領域に新たに設定(保存)された段階設定値が、「段階設定値最大値」未満か否かを判定し、肯定判定であれば(S256:yes)、S260に処理を移行し、否定判定であれば(S256:no)、S258に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図7)のS40と同様の処理を行う。つまり、適正な段階設定値が設定されているか否かを監視する。
主制御装置80は、S258において、段階設定値を0に書き換えて最低設定とする処理を実行し、S260に処理を移行する。本ステップでは、上記S256にて否定判定となると、現状の段階設定値を最も利得の小さい段階設定値に書き換え変更して、これを確定する処理を行う。
本ステップでは、段階設定値記憶領域の段階設定値を書き換えた結果、予定されていない不適正な段階設定値が設定されているとS256にて判定された場合に、最も大当り確率の低い設定1に対応した段階設定値である0に書き換える処理を行う。これにより、例えば不正行為者が不当に利得を得ようとして、何らかの予定されていない段階設定値を設定したとしても、本ステップにて最も利得が少ない設定に書き換えられるので、不正行為を未然に防止できる。また、不正行為を未然に防止しつつ、予定された正規の段階設定値に書き換えるので、当該パチンコ機50を遊技可能な状態とすることができる。つまり、当該パチンコ機50に対して、仮に不正な設定値の書き換えが行われる害を被ったとしても、稼働率を低下させることなく、不正行為を未然に防止できる。
なお、本ステップにても、性能表示装置48にて新たな段階設定値を表示するための表示データ(セグメントデータ)の更新を行う。
主制御装置80は、S260において、段階設定値更新コマンド送信処理を実行し、S262に処理を移行する。
本ステップでは、S254またはS258で、段階設定値を新たに書き換えて更新した内容を示す段階設定値更新コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する処理を行う。
なお、該コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、更新された段階設定値を示すデータを所定の段階設定値バッファに格納し、該格納したデータを参照することで、所謂「設定報知(示唆)演出」等を行う際に、段階設定値に応じて、バリエーション豊富な演出を実行可能となっている。
主制御装置80は、S262において、設定キーSW47がONからOFFに切り替わったことを示す検出信号を受信したか否かを判定し、肯定判定であれば(S262:yes)、S264に処理を移行し、否定判定であれば(S262:no)、本処理を終了する。
本ステップでは、ホール従業員等が設定キーSW47をONからOFFにすることで、設定変更を終了したか、否かを判定する。
なお、本実施例において、新たな段階設定値への確定は、上述したS254およびS258にて既に完了している。本ステップでは、設定キーSW47がOFFされたか否かに基づいて、単に設定変更の状態を終了するか否かを判定するための処理である。また、このような本実施例の構成に限定せず、例えば、S254およびS258にて変更することとなった新たな段階設定値を、上記段階設定値記憶領域とは別個設けられた所定の段階設定値用バッファに記憶して未確定の状態で維持しておき、本ステップにて設定キーSW47がOFFされたことに基づいて、「設定変更」状態を終了させる処理と併せて、段階設定値用バッファに記憶している新たな段階設定値を参照して該段階設定値にて、段階設定値記憶領域の段階設定値を確定する処理を実行する構成としても良い。
主制御装置80は、S264において、設定状態フラグを2から0に置き換えて設定し、S268において、RWMクリア報知処理を実行し、本処理を終了する。
この2ステップでは、上述した初期設定処理(図9)のS208およびS210と同様の処理を行う。RWMクリア報知処理は、「RWMクリア」状態に遷移する旨、また起動処理(図7)におけるRWMクリア処理(S60)が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S250で否定判定の際、つまり「設定確認」状態である場合に移行する、S270において、設定キーSW47がONからOFFに切り替わったことを示す検出信号を受信したか否かを判定し、肯定判定であれば(S270:yes)、S272に処理を移行し、否定判定であれば(S270:no)、本処理を終了する。
本ステップでは、ホール従業員等が設定キーSW47をONからOFFにすることで、設定確認を終了したか、否かを判定する。
S272において、設定状態フラグを1から0に置き換えて設定し、S274において、バックアップ復帰報知処理を実行し、本処理を終了する。
この2ステップでは、上述した初期設定処理(図9)のS222およびS224と同様の処理を行う。バックアップ復帰報知処理は、「バックアップ復帰」状態に遷移する旨、また起動処理(図7)におけるバックアップされた電断前の状態への復帰が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
なお、上述したように、設定状態確認処理は、設定状態フラグが1または2の場合、すなわち「設定確認」状態または「設定変更」状態にある場合に実行する処理である。主制御装置80は、該設定状態確認処理が実行される際、つまり設定状態フラグが1または2に設定中においては、後述するLED出力処理によって、性能表示装置48にて現状の段階設定値を表示する。
本実施例の、上記S250にて否定判定(S250:no)となりS270に処理を移行するまでの間や、S254、およびS258において、実行される表示データ(セグメントデータ)を更新或いは設定する処理は、割込(INT)処理におけるセグメントデータ設定処理(S175)と同様の処理である。
以上が本実施例の設定状態確認処理である。
次に、割込(INT)処理(図8)における特図特電処理(S125)のモジュールとして、以下に「特別図柄に関する始動入賞確認処理」、「特別図柄に関する当否判定処理」および「大当り遊技処理」について説明する。
図12に示す「特図始動入賞確認処理(特別図柄の始動入賞確認処理)」は、第1始動口11、第2始動口12に遊技球が入球したときに抽出される当否判定に用いる乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置80に記憶する。そして第1始動口11、第2始動口12への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理となる。
以下、図12を用いて、特別図柄に関する入賞確認処理(以下、始動入賞確認処理という)について説明する。
「特別図柄の始動入賞確認処理」は、先ず、第1始動口SW11aにより第1始動口11への入球を検出したか否かを判定する(S300)。入球が無ければ(S300:no)、S310の処理へ移行する。第1始動口11への入球が有れば(S300:yes)、S302の処理において主制御装置80に記憶されている第1特別図柄の保留記憶(以下、第1保留記憶若しくは第1保留ともいう)の数が満杯か否かを判定(上限数に達しているか否かを判定)する。満杯であれば(S302:yes)、S312の処理へ移行する。
保留記憶が満杯でなければ(S302:no)、S304の処理において大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数等を該当カウンタから読み込み、抽出する。そして抽出した各種の乱数を、保留記憶として主制御装置80の保留記憶領域に記憶する。尚、抽出した各種の乱数を、一旦、主制御装置80の所定の記憶領域に記憶した後に保留記憶領域へ記憶するようにしてもよい。尚、第1特別図柄の保留記憶数が「0」であっても、第1始動口11へ遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
その後、第1特別図柄の保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した保留記憶カウンタの値を示す第1特別図柄の保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S308)。
図略ではあるが、記憶された第1特別図柄の保留記憶について大当りやリーチ等の可能性があるか否かを先読み判定してもよい。先読み判定により大当りやリーチ等の可能性がある場合に、その旨を示す先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信することが望ましい。
続いて、S312の処理において第2始動口SW12aにより第2始動口12への入球を検出したか否かを判定する。入球が無ければ(S312:no)、本処理を終了する。第2始動口12への入球が有れば(S312:yes)、S314の処理において主制御装置80に記憶されている第2特別図柄の保留記憶の数が満杯か否かを判定(上限数に達しているか否かを判定)する。満杯であれば(S314:yes)、リターンする。
第2特別図柄の保留記憶が満杯でなければ(S312:no)、S316の処理において、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数等を該当カウンタから読み込み、抽出する。そして抽出した各種の乱数を、保留記憶として主制御装置80の保留記憶領域に記憶する。尚、抽出した各種の乱数を、一旦、主制御装置80の所定の記憶領域に記憶した後に保留記憶領域へ記憶するようにしてもよい。尚、第2特別図柄の保留記憶数が「0」であっても、第2始動口12へ遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
その後、第2特別図柄の保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した保留記憶カウンタの値を示す第2特図保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S318)。その後、リターンする。
図略ではあるが、記憶された第2特別図柄の保留記憶について大当りやリーチ等の可能性があるか否かを先読み判定してもよい。先読み判定により大当りやリーチ等の可能性がある場合に、その旨を示す先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信することが望ましい。
図13〜図16を用いて、特別図柄に関する当否判定処理について説明する。
特別図柄に関する当否判定処理を起動すると、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S320)。特別電動役物が作動中である場合には(S320:yes)、大当り遊技処理へ移行する。また、S320の判定が否定判定であり(S320:no)、特別図柄が変動中でなく(S322:no)、確定図柄の表示中でもなければ(S324:no)、図14のS330に移行し、第2保留記憶(上記、図12のS316による保留記憶)があるか否かを判定する(S330)。
この保留記憶があれば(S330:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S332)、S338に進む。
一方、第2保留記憶がなければ(S330:no)、第1保留記憶(上記、図12のS304による保留記憶)があるか否かを判断する(S334)。そして、第1保留記憶があれば(S334:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S336)、S338に進む。
第1保留記憶がなければ(S334:no)、待機コマンドをサブ統合制御装置83に送信した後(S345)、大当り遊技処理へ移行する。この待機コマンドは、特別図柄が変動しておらずパチンコ機50が「待機状態(所謂「客待ちの状態)」であることを示すコマンドである。この待機状態は、特別図柄及び演出図柄が変動を停止しており、演出図柄表示装置6の画面6aにおいて、所定のタイミングで待機表示とデモ表示を交互に繰り返し、当該パチンコ機50が遊技者により遊技がなされていない状態であることが示される。
このように、本実施例のパチンコ機50では、第1保留記憶及び第2保留記憶が何れも「ゼロ」でない場合には、第2保留記憶を優先的に処理するが(第2特別図柄を優先変動するが)、第1保留記憶を優先的に処理する態様であっても、第1保留記憶及び第2保留記憶を記憶順に処理する態様であってもよい。更に、第1特別図柄及び第2特別図柄を同時変動するものであってもよい。
S338では確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが1とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。
S338の処理で肯定判断であれば(S338:yes)、S304若しくはS316で読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合する(S340)。
一方、S338の処理で否定判断であれば(S338:no)、S304若しくはS316で読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合する(S344)。
S340またはS344の判定に基づき、大当りか否かを判定し(S350)、大当りであると判定される場合には(S350:yes)、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する(S352)。
ここで、主制御装置80が、第1保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定することが「第1特別図柄に関する当否判定」であり、第2保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定することが「第2特別図柄に関する当否判定」である。
そして、「第1特別図柄に関する当否判定」の結果が大当りである場合には、第1保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定し、「第2特別図柄に関する当否判定」の結果が大当りである場合には、第2保留記憶をデクリメントして読み込んだ大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定する。そして、何れの場合も、大当り図柄が確変大当り図柄若しくは通常大当り図柄に半々の割合で決定される。
S352の処理で大当り図柄を決定すると、変動パターン決定処理(S354)に移行する。
この変動パターン決定処理(S354)では、変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定する。
このS354では、図15(b)に示すように、遊技状態が開放延長状態である場合において、大当り且つ開放延長用の変動パターンテーブルを参照して変動パターンを決定する。また、遊技状態が非開放延長状態である場合において、大当り且つ非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して変動パターンを決定する。そして、大当り且つ開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間(変動パターンによって特定される変動時間)は、大当り且つ非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間(変動パターンによって特定される変動時間)よりも短か目とされる。
また、開放延長用若しくは非開放延長用に各変動パターンテーブルには、変動決定用パターン乱数(「0」〜「1020」)と対応づけられた複数個(例えば、20個)の変動パターンが格納されている。
また、当否判定の結果が大当りの場合、一律にリーチを行うため、パチンコ機50の遊技状態が何れであっても、長目(当否判定の結果が外れとなる場合に比べて長目)の変動時間が決定される可能性が高くなっている。そして、特別図柄に対応する演出図柄の変動表示を特定する演出パターンとして、ボタン演出を実行可能な演出パターンが選択される可能性が高い(当否判定の結果が外れの場合に比べて高い)。ここで、ボタン演出とは、演出図柄を用いて演出表示の途中に、遊技者が第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67Bに施す操作に基づいて、演出内容が変化する演出である。
そして、本実施例では、第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67Bに施す操作に基づいて、ボタン演出を実行する。このボタン演出を実行可能な演出パターンは、変動パターン決定処理(S354)において「所定の変動パターン」が選択される場合にサブ統合制御装置83において選択される。この「所定の変動パターン」は、特別図柄の変動時間として十分な長さ(例えば、15秒以上)を特定する変動パターンである。そして、ボタン演出を実行可能な演出パターンが選択されると、前兆演出を行った後、ボタン演出を実行可能である。
また、前述のガセボタン演出を実行可能な演出パターンは、変動パターン決定処理(S354)において「特定の変動パターン」が選択される場合にサブ統合制御装置83において選択される。この「特定の変動パターン」は、特別図柄の変動時間として、「所定の変動パターンよりが特定する時間より短い時間」を特定する変動パターンである。このガセボタン演出を実行可能な演出パターンが選択されると、前兆演出を行った後、ボタン演出を実行しない。
そして、S354で変動パターン決定処理を行うと、大当り設定処理を行った後(S356)、S364の処理に移行する。
ここで、大当り設定処理とは決定した大当り図柄によって、大当り遊技実行後の遊技状態(高確率状態となるか、時短状態となるか等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
S350において外れと判定された場合は(S350:no)、外れ図柄を決定する(S358)。そして、外れ図柄を決定すると、リーチ判定用乱数、変動パターン決定用乱数に基づいて変動パターンを決定する(S360)。
このS360では、リーチ判定用乱数がリーチを発生させる値と判定される場合には、その時点の遊技状態を考慮した変動パターンテーブルと、変動パターン決定用乱数とを用いて変動パターンを決定する。ここで、当否判定の結果が外れである場合、演出図柄の変動表示においてリーチ(リーチ表示とそれに続くリーチ演出)を行う場合を「リーチ外れ」と称し、リーチを行わない場合を「単純外れ」と称することとする。
図15(b)に示すように、当否判定の結果が外れであり、リーチを行わない場合(単純外れの場合)であって、遊技状態が非開放延長状態である場合、「単純外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定し、遊技状態が開放延長状態である場合、「単純外れ且つ開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定する。
当否判定の結果が外れであり、リーチを行う場合(リーチ外れの場合)であって、遊技状態が非開放延長状態である場合、「リーチ外れ且つ非開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定し、遊技状態が開放延長状態である場合、「リーチ外れ且つ開放延長用の変動パターンテーブル」を参照して変動パターンを決定する。この場合も、当否判定の結果が大当りである場合と同様に、開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間は、非開放延長用の変動パターンテーブルを参照して決定される変動時間よりも短か目とされる。
また、単純外れ時において参照して決定する変動パターンは、リーチ外れ時において参照して決定する変動パターンに比べて、短い変動時間を特定するため、単純外れ時には、ボタン演出を実行可能な演出パターンが選択される可能性が低い。
但し、ガセボタン演出を実行可能な演出パターンは、特別図柄の変動時間が短くされる場合にも選択可能である。つまり、ガセボタン演出を実行可能な演出パターンをボタン演出を実行可能な変動時間よりも短い場合にも選択可能であるため、当該演出パターンを単純外れ時にも選択することができる。
従って、本実施例によると、特別図柄の変動時間が短くされても、前兆演出を高頻度に実行可能であり、前兆型音声情報の出力とそれに伴う設定示唆情報の発信を高頻度に実行することができる。このように、ガセボタン演出であれば、リーチ演出を伴わない外れ変動(演出表示)や、開放延長時(時短時)の変動時間が短縮された外れ変動(演出表示)においても高頻度に出現させることができるため、報知音の出力に伴う設定示唆を高頻度に実行することもできる。
なお、当否判定の結果が大当りである場合も、外れである場合にも、第1特別図柄の変動時間を特定する変動パターンを決定する場合(以下、前者の場合という)と、第2特別図柄の変動時間を特定する変動パターンを決定する場合(以下、後者の場合という)に共通の変動パターンテーブルを参照するが、前者の場合と後者の場合に異なる変動パターンテーブルを参照してもよい。
また、当否判定の結果が外れである場合には、その時点の保留記憶の個数の多少に応じて、異なる変動パターンテーブルを参照し、当該保留記憶の個数が多くなる程、変動時間が短くなる可能性が高くなってもよい。
こうして、S360で変動パターンが設定されると、外れ設定処理を行った後(S362)、S364の処理に移行する。なお、外れ設定処理では、時短回数または確変回数がプラスであれば、それぞれ−1する。
S356又はS362に続いては、上述の抽選結果を示すデータをサブ統合制御装置83に出力し(S364)、大当り遊技処理へ移行する。ここで、このS364でサブ統合制御装置83に送信されるデータは、「当否判定の結果の結果を示すデータ(大当りか、外れを示すデータ)」と、「大当りの種類を示すデータ(通常大当り図柄が確定表示される通常大当りか、確変大当り図柄が確変大当りを示すデータ)」と、「当否判定の結果が外れの場合、当該外れがリーチ外れか、単純外れかを示すデータ」と、「変動時間を指定する変動パターンのデータ(変動パターンコマンド)と、が含まれる特別図柄変動開始コマンド(表示制御コマンド)」である。
また、S364の処理により演出図柄表示装置6では演出図柄の変動表示が開始されるが、ほぼ同時に特別図柄の変動も主制御装置80によって開始される。
図13のS322において特別図柄が変動中(S322:yes)と判定された場合には、図15(a)に示すS366に移行し、図柄変動時間(S354、又はS360の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。そして、否定判定の場合には(S366:no)、そのまま大当り遊技処理に移行する。一方、肯定判定の場合には(S366:yes)、確定図柄表示処理(S368)を行なってから大当り遊技処理を行う。なお、確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置9,10にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。
図13のS324において確定図柄を表示中と判定された場合には(S324:yes)、図16のS370に移行し、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定する。否定判定の場合(S370:no)は大当り遊技処理を行う。
これに対し、S370において肯定判定(S370:yes)の場合は、確定図柄の表示を終了し(S372)、確定表示された特別図柄が大当りになる図柄か否かを判定する(S374)。
S374で大当りになる図柄であると判定された場合(S374:yes)は、確変フラグが1か否かを判定する(S376)。確変フラグが1であれば(S376:yes)、S378にて確変フラグを0にし、S380に移行する。一方、確変フラグが1でなければ(S376:no)、そのままS380に移行する。
そして、S380では、時短フラグが1か否かを判定する。時短フラグが1であれば(S380:yes)、S382にて時短フラグを0にし、S384に移行する。一方、時短フラグが1でなければ(S380:no)、そのままS384に移行する。このS384では条件装置作動開始処理により、大当りフラグをセットし、続くS386にて役物連続作動装置を作動させる。
S386を行うと、続くS390において大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、大当り遊技処理を行なう。
S374で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S374:no)、確変フラグが1か否かを判定し、1であれば(S392:yes)、確変回数が0か否かを判定する(S394)。そして、確変回数が0であれば(S394:yes)、S396にて確変フラグを0にしてS398に進む。一方、確変フラグが1でないとき(S392:no)又は確変回数が0ではないとき(S394:no)はそのままS398に移行する。
このS398では、時短フラグが1か否かを判定し、1であれば(S398:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S400)。そして、時短回数が0であれば(S400:yes)、S404にて時短フラグを0にした後、S408に進む。
また、時短フラグが1でないとき(S398:no)又は時短回数が0ではないとき(S400:no)はそのままS408に移行する。
S408では、主制御装置80が現在の遊技状態が確変中であるか否か、時短中であるか否か等の状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、大当り遊技処理へ移行する。
なお、本実施例の場合、特別図柄当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
図17から図19を用いて、大当り遊技処理について説明する。
まず、図17に示すように、大当り遊技処理において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中で(S500:yes)、大入賞口14が開放中であるか否かを判定し(S502)、大入賞口14が閉鎖中であると判定された場合には(S502:no)、ラウンド遊技間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S506)。ラウンド遊技間のインターバル中でもない場合は(S506:no)、大当り終了演出中であるか判定する(S508)。これも否定判定の場合は(S508:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S510)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S510:yes)、大入賞口開放処理(S512)を行なって、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、S500において、役物連続作動装置が作動していない場合には(S500:no)、大当り遊技処理を終了する。また、S510において、大当り開始演出時間を経過していない場合も(S510:no)、大当り遊技処理を終了する。
大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S502:yes)、図18のS514に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では大入賞口14への規定入賞数は10個だが、8個、9個でもよく、特に限定するものではない。
大入賞口14に10個入賞していない場合(S514:no)には、S516に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。開放時間が終了した場合(S516:yes)には、S518に移行する。また、大入賞口14の開放時間が終了していない場合には(S516:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S514において、大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S514:yes)、大入賞口閉鎖処理(S518)を行い、大当りインターバル処理(S520)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
図17に戻る。図17のS506でインターバル中であると判定された場合は(S506:yes)、図18のS522に進み、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ラウンド遊技間のインターバル時間が経過している場合(S522:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S524)。また、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過していない場合には(S522:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。S524において、最終ラウンドであれば(S524:yes)、大当り終了演出処理(S526)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S524において、最終ラウンドでなければ(S524:no)、大入賞口14を開放する処理(S528)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図17に戻る。図17のS508で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S508:yes)、図19のS530に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S530:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S532)、条件装置の作動を停止し(S534)、S536に移行する。
また、大当り終了演出時間が経過していない場合には(S530:no)、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
そして、S536において、主制御装置80は、次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する。肯定判定の場合には(S536:yes)、確変回数を設定し(S538)、確変フラグを1に設定する(S540)。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。なお、確変回数は10000回に設定される。
S536で否定判定されるか(S536:no)、S540を実行すると、S544に移行し、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。
本実施例では、S544で一律に肯定判定され、続いて、時短回数を設定する処理(S546)と、時短フラグを1に設定する(S548)とを行った後、S554に移行する。また、時短フラグを1にする場合には、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能をセットする。
ここで、終了した大当り遊技が確変大当り図柄の確定表示に基づいたものである場合には、S546において時短回数は10000回に設定され、通常大当り図柄の確定表示に基づいたものである場合には、S546において時短回数は100回に設定される。
S554において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行ない、続くS556において、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。そして、大当り遊技処理をリターンする。
次に、本実施例のパチンコ機50で実行される演出制御等について説明する。
本実施例のパチンコ機50においてサブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される各コマンドに基づいて、演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の画面6aで行う表示演出を行ったり、スピーカ66から出力する効果音を制御したり、電飾用のLED・ランプ26の発光態様を制御したりする。
図20(a)に示すように、演出図柄表示装置6の画面6aでは、演出図柄等を用いた表示演出が実行される。この画面6aには、演出図柄の変動表示領域6Hと、第1保留記憶数表示領域6Aと、第2保留記憶数表示領域6Bが出現する。また、演出図柄表示装置6の画面6aでは、例えば、キャラクタ、動画、実写画像等を用いて、演出図柄の変動表示を盛り上げるための関連演出6Fを、「特別図柄の変動表示に対応する演出」の一部として実行する。このとしては、当否判定の結果が当り(大当り)となる可能性を示唆する演出等を例示できる。
演出図柄表示装置6では、特別図柄の変動開始に呼応して、変動表示領域6Hにおいて左右中の演出図柄が縦方向に変動(スクロール変動)を開始する。そして、変動表示領域6Hにおいては、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。なお、本実施例においては、演出図柄の変動を3桁の構成図柄で実行するが、構成図柄の数は特に問わず、1個であってもよいし、3以外の複数であってもよい。また、本実施例では、演出図柄のスクロール方向を縦方向としたが、本実施例とは異なり、横方向であってもよい。更に、変動表示領域6Hにおいて、左側に表示され構成図柄を左演出図柄6L、右側に表示される構成図柄を右演出図柄6R、中央に表示される構成図柄を中演出図柄6Cという。なお、本実施例と異なり、演出表示を演出図柄の変動によって行うことは必ずしも必要とされない。
例えば、演出図柄表示装置6の画面6aに表示されるバトル演出によって当否判定の結果を示唆したり、報知したりすることとしてもよい。ここで、バトル演出とは、例えば、遊技者である味方である味方キャラクタと、敵である敵キャラクタとが、バトルを行い、その勝敗で当否判定の結果を示唆したり、報知したりすることを内容とする演出である。
また、演出表示は、個々の当否判定に対応して実行されることは必ずしも必要とされない。例えば、多数回の当否判定(多数回の識別情報の変動)に跨って連続的(例えば、多数回の変動に跨がるストーリー演出(連続演出)や、多数回の変動に跨がるバトル演出等として)に実行されてもよい。その場合、例えば、個々の「変動表示(弾球遊技機では特別図柄の変動、回胴式遊技機ではドラムの回転)」を進行する際において、演出図柄表示装置6で設定示唆演出を出現させてもよい。
また、第1保留記憶数表示領域6Aは、画面6aの左側縁側に出現し、第1保留記憶の記憶数を表示される保留図柄(赤色)a1の個数で表示する。また、第2保留記憶数表示領域6Bは、画面6aの右側縁側に出現し、第2保留記憶の記憶数を表示される保留図柄(青色)b1の個数で表示する。なお、図20(a)では、保留記憶数表示領域6A、6Bに保留図柄が表示されていることを「黒丸」で示し、表示されていないことを「白丸」で示している。
図20(a)に示す演出表示例は、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rが同一数字図柄(演出図柄)で停止表示され、中演出図柄6Cが変動中である状態(リーチ表示がされた状態)を示している。そして、本実施例のパチンコ機50では、このリーチ表示を契機としてリーチ演出(例えば、図22及び23に示す空手バトル演出、図示しないチェイスバトル演出等)が実行される。
以下の説明では、リーチ演出中にボタン演出やガセボタン演出を実行する場合を中心に説明するが、本発明においてボタン演出やガセボタン演出を必ずしも、リーチ演出中に実行する必要はない。また、リーチを実行しない遊技演出(単純外れに対応する遊技演出)においても、ボタン演出やガセボタン演出を実行することとしてもよい。
次に、図20(b)、図20(c)、図21(a)、図21(b)に示すタイムチャートを用いてボタン演出及びガセボタン演出の概要を説明する。
図20(b)及び図21(a)は、ボタン演出を実行可能な遊技演出の経過を示すタイムチャートである。つまり、所定の変動パターンに対応する遊技演出の実行中に前兆演出の開始タイミングが到来すると(図中の矢印a2を参照)、前兆演出を開始する。この前兆演出は、一定時間(例えば、2秒間)に亘ってボタン関連図柄を表示する演出である(図20(a)を参照)。この前兆演出が開始されると報知音(ボタン関連図柄が表示されていることを報知する報知音)の出力を開始する。ここで、図20(b)において、矢印a1はリーチ表示の実行タイミングを示している。
なお、前兆演出は、演出ボタン67A、67Bが操作可能できる可能性があることを演出することにより、当該変動での大当りの期待度を向上させる(ボタン操作が行われる方が大当りへの期待が高いように設定した場合)とともに、遊技者に演出ボタン67A、67Bの操作への心の準備をさせることができる。
そして、前兆演出を終了するタイミングで有効期間が開始され(図中の矢印a3を参照)、演出ボタン操作(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)が操作可能となる。この場合、有効期間を継続する間は、前兆演出によって開始された報知音(ボタン関連図柄が表示されていることを報知する報知音)の出力と、ボタン関連図柄の表示が継続される(図21(a)を参照)。
このように、有効期間の開始に先立ち実行される前兆演出と、有効期間中に実行される促進演出とにおいて、ボタン関連図柄が表示されていることを報知する報知音が継続して出力される。その際、その時点の段階設定値が所定の値である場合には、通常の報知音とは異なる特別な報知音が所定確率で出力される。
また、本実施例では、前兆演出の実行中と有効期間中とにおいて一連の報知音が出力され、同一のボタン関連図柄が終始表示されるが、前兆演出の実行中と有効期間中の報知音やボタン関連図柄を区別してもよい。この場合、前兆演出の実行中と有効期間中の一方のみに出力される報知音が、設定示唆を伴うものとされてもよい。
そして、有効期間として定められた最大期間(例えば、8秒間)が経過するか、最大期間を経過する前に演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)が操作されると有効期間を終了する(図中の矢印a4を参照)。これにより、報知音の出力とボタン関連図柄の表示を終了する。
この後、所定の変動パターンが特定する変動時間(特別図柄、演出図柄の変動時間)が経過すると、演出図柄表示装置6に当否判定の結果が表示される(図中の矢印a5を参照)。
なお、前兆演出の開始タイミング、前兆演出の実行時間(継続時間)、有効期間の開始タイミング等は、演出表示を開始する際に決定される演出パターン(ボタン演出用の演出パターン)によって特定される(図27(b)、図28(b)を参照) 。
図20(c)及び図21(b)に示すように、ガセボタン演出を実行可能な遊技演出の経過を示すタイムチャートである。つまり、特定の変動パターンに対応する遊技演出の実行中に前兆演出の開始タイミングが到来すると(図中の矢印b2を参照)、前兆演出を開始する。この前兆演出も、一定時間(例えば、2秒間)に亘ってボタン関連図柄を表示する演出であり、前兆演出の開始に伴い報知音(ボタン関連図柄の表示を示す報知音)の出力が実行される。なお、図20(c)において、矢印b1はリーチ表示の実行タイミングを示しているが、前述のように、リーチ表示を行わない演出表示においても、前兆演出を好適に実行できる。
この前兆演出を実行する場合、前兆演出を終了しても(図中の矢印b3を参照)、有効期間が開始されない。この後、特定の変動パターンが特定する変動時間(特別図柄、演出図柄の変動時間)が経過すると、演出図柄表示装置6に当否判定の結果が表示される(図中の矢印b5を参照)。
このガセボタン演出が実行されると、前兆演出において、ボタン関連図柄が表示されていることを報知する報知音が出力される。その際、その時点の段階設定値が所定の値であると、通常の報知音とは異なる特別な報知音が、所定確率で出力される。
従って、本実施例では、主制御装置80において、変動パターンとして所定の変動パターンが選択される場合ばかりか、特定の変動パターンが選択される場合においても、段階設定値が示唆される可能性を生ずる。このように、段階設定値が示唆される可能性が高められるため、遊技興趣を更に高めることができる。
なお、前兆演出の開始タイミング、前兆演出の実行時間(継続時間)等は、演出表示を開始する際に決定される演出パターン(ガセボタン演出用の演出パターン)によって特定される(図27(c)、図28(c)を参照)。
次に、図22(a)〜(c)、図23、図24を用いて、ボタン演出の表示例を説明する。
図22(a)は、ボタン関連演出(ボタン演出若しくはガセボタン演出)を伴うことが可能な演出表示を実行中の状態を示している。具体的には、ボタン関連演出を伴うことが可能な演出表示においてリーチ演出中の状態を示している。
なお、図22〜図24では、ボタン関連演出を伴う演出表示をリーチ演出中に実行する態様を例示するが、ボタン関連演出を「リーチ演出を伴わない演出表示」において実行してもよい。
図22(a)は、リーチ演出の一例としてリーチ演出A(空手バトルリーチ演出)を示している。このリーチ演出Aは、図20(a)に示すように、左演出図柄6Lと右演出図柄6Rを同一数字図柄(演出図柄)で停止表示することによりリーチ表示を実行した後、開始される。
このように、リーチ演出(リーチ演出A等)が開始されると、変動表示領域6Hのサイズが縮小され、画面6aの隅に移動し、演出図柄表示装置6の画面6aの大部分において関連演出6Fが実行される。ここで、図22(a)で例示するリーチ演出Aは、遊技者の味方である味方キャラクタ6Mと、遊技者の敵である敵キャラクタ6Nとがバトル(空手によって勝敗を決する空手バトル)を実行する演出である。そして、当否判定の結果が大当りである場合には、味方キャラクタ6Mがバトルに勝利し、当否判定の結果が外れである場合には、敵キャラクタ6Nがバトルに勝利する。
ボタン演出を伴うことが可能な演出表示においては、前兆演出の開始タイミングとなると、図22(b)に示すように、バトルの画像を中断し、演出図柄表示装置6の画面6aにボタン関連演出図柄7aが表示される。
ここで、ボタン関連演出図柄7aとしては、図24に示すように、図柄1〜図柄5の何れかが選択される。また、図22(b)は図柄1が表示される場合を示している。
そして、図柄1若しくは図柄2が表示されると、第1ボタン67Aに関する操作が有効とされ、第2ボタン67Bに関する操作が無効とされる。また、図柄3〜図柄5のうちの何れかが表示されると、第2ボタン67Bに関する操作が有効とされ、第1ボタン67Aに関する操作が無効とされる。なお、図柄1と図柄2は、その頂部(蓋部)7tが異なる色で発光する第1ボタン67Aを模した図柄であり、図柄3〜図柄5も、頂部(蓋部)7tが異なる色で発光する第2ボタン67Bを模した図柄である。
なお、図24に示すボタン関連演出図柄7aは、第1ボタン67Aや第2ボタン67Bの外観、色彩、模様を模した図柄である。
また、ボタン関連演出図柄7aはその態様によって、当否判定の結果が大当りとなる期待度が異なっている。具体的には、ボタン関連演出図柄7aとして図柄5が表示される演出表示においては大当り図柄(演出図柄)が表示される期待度が最も高く、図柄1が表示される演出表示においては大当り図柄が表示される期待度が最も低くなっている。そして、図柄4、図柄3、図柄2の順に表示される演出表示において大当り図柄(演出図柄)が表示される期待度が低くなるようになっている。
また、演出図柄表示装置6の画面6aで前兆演出(ボタン関連演出図柄7aを表示する前兆表示)が開始されると、それに伴い報知音(前兆表示出現音)が出力される。この報知音は、ボタン関連演出図柄7aの種類と、その時点の段階設定値に応じて決定される。
具体的に説明すると、図24に示すように、ボタン関連演出図柄7aが図柄1に決定される場合には、段階設定値の値が何れであっても報知音Aに決定される。また、ボタン関連演出図柄7aが図柄3に決定される場合には、段階設定値の値が何れであっても報知音Cに決定される。つまり、ボタン関連演出図柄7aが図柄1若しくは図柄3に決定される場合には、その時点の段階設定値の値が何れであっても、一定の報知音に決定される。
なお、以下の説明において、その時点の段階設定値の値が何れであっても出力される報知音(つまり、設定示唆を行わない音)を「原則音」と称する。
また、図24に示すように、ボタン関連演出図柄7aが図柄4に決定され、段階設定値の値が奇数である場合には報知音Cに決定され、段階設定値の値が偶数である場合には報知音C若しくは報知音Eに決定される。つまり、段階設定値が偶数である場合には、所定確率で報知音Eに決定され、報知音Eに決定されない場合に報知音Cに決定される。つまり、ボタン関連演出図柄7aが図柄4に決定され、その時点の段階設定値の値が奇数である場合には、一定の報知音(原則音;報知音C)に決定される。また、その時点の段階設定値の値が偶数である場合には、段階設定値が偶数であることを示唆する報知音(以下、偶数時音という)が出力され、偶数時音が出力されない場合には原則音(報知音C)が出力される。
更に、図24に示すように、ボタン関連演出図柄7aが図柄2に決定され、段階設定値の値が奇数である場合には報知音Bに決定され、段階設定値の値が「2」若しくは「4」である場合には、報知音B若しくは報知音Eに決定される。また、段階設定値の値が「6」である場合には、報知音B、報知音E若しくは報知音Fに決定される。つまり、ボタン関連演出図柄7aが図柄2に決定され、その時点の段階設定値の値が奇数である場合には、一定の報知音(原則音;報知音B)に決定される。また、その時点の段階設定値の値が「2」若しくは「4」である場合には、所定確率で報知音Eに決定され、報知音Eに決定されない場合に報知音Bに決定される。更に、その時点の段階設定値の値が「6」である場合には、所定確率で報知音E(偶数時音)若しくは報知音F(以下、最高設定時音という)に決定され、報知音E若しくは報知音Fに決定されない場合には、報知音(原則音;報知音B)に決定される。
また、ボタン関連演出図柄7aが図柄5に決定され、段階設定値の値が奇数である場合には報知音Dに決定され、段階設定値の値が「2」若しくは「4」である場合には、報知音D若しくは報知音Eに決定される。また、段階設定値の値が「6」である場合には、報知音D、報知音E若しくは報知音Fに決定される。つまり、ボタン関連演出図柄7aが図柄5に決定され、その時点の段階設定値の値が奇数である場合には、一定の報知音(原則音;報知音D)に決定される。また、その時点の段階設定値の値が「2」若しくは「4」である場合には、所定確率で報知音Eに決定され、報知音Eに決定されない場合に報知音Dに決定される。更に、その時点の段階設定値の値が「6」である場合には、所定確率で報知音E(偶数時音)若しくは報知音F(最高設定時音)にされ、報知音E若しくは報知音Fに決定されない場合には、報知音(原則音;報知音D)に決定される。
以上のように、実施例1では、ボタン関連演出図柄7aの種類に応じて原則音を変更しているが同一音(例えば、報知音A)としてもよい。
また、設定値を示唆する音として、段階設定値が偶数であることを示唆する報知音(偶数時音)と、段階設定値が最高設定値(「6」)であることを示唆する報知音(最高設定時音)とを設けているが、設定値を示唆する音として、他の段階設定値を示唆する報知音を設けてもよい。例えば、段階設定値が「2」であることを示唆する報知音と、段階設定値が「4」であることを示唆する報知音を別個に設けてもよいし、段階設定値が奇数である場合にも段階設定値の多少に応じて別個の報知音を設けてもよい。
更に、本実施例では、ボタン関連演出図柄7aが図柄1若しくは図柄3に決定される場合には、設定値を示唆する報知音を設けないこととし、図柄2、図柄4若しくは図柄5に決定される場合には、設定値を示唆する報知音を設けることとしたが、本発明の範囲は本実施例の態様に限定されない。例えば、全ボタン関連演出図柄7aに対応して設定値を示唆する報知音を設けてもよい。
また、本実施例は、設定値を示唆する報知音を、ボタン関連演出図柄7aの種類によらず一定としたが、ボタン関連演出図柄7aの種類に応じて異なることとしてもよい。
また、報知音A〜Fは、遊技者が聴覚によって相違を識別可能な報知音である。この識別可能な報知音としては、例えば、(a)音程が異なる音声で構成される報知音、(b)発声者の性別や年齢層が異なる報知音、(c)発声者数が異なる報知音等を例示できる。
前兆演出の終了タイミングとなると(つまり、有効期間の開始タイミングとなると)、図22(c)に示すように、演出図柄表示装置6の画面6aにおいてボタン関連演出図柄7aが「ボタン操作態様」に変化し、有効期間が開始したことが報知される。具体的に説明すると、ボタン関連演出図柄7aにボタン操作を促す表示7bと、レベルメータ表示7cが追加される。ここで、ボタン操作を促す表示7bは、「ボタンを押せ」という文字情報及び「ボタンの操作方法(押すこと)を促す下向きの矢印表示」と、有効期間中であることを示すキャラクタ表示(矢印7dで示すキャラクタを参照)で構成される。
また、レベルメータ表示7cは有効期間の残り時間を示す表示であり、左右に長尺な長円で構成される。そして、有効期間が開始されたとき、レベルメータ全体が所定色(例えば、赤色)に着色された状態となり、時間の経過に伴い、レベルメータの右端側から左端側に向かって着色範囲が徐々に目減りしていく。そして、有効期間を経過すると、着色範囲が無くなるため、遊技者は有効期間が終了したことを認識することが容易である。
また、キャラクタ表示7dは、熊の達吉(たつきち)のキャラクタ図柄であり、当該キャラクタ表示7dを表示することを通じて、有効期間の開始を遊技者に確実に伝達できる。
対応する演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)を操作せずに予定された有効期間が経過するか、有効期間中にボタンを操作すると有効期間を終了する。これにより、演出図柄表示装置6の画面6aからボタン関連演出図柄7a(ボタン操作態様)が消去される。
そして、有効期間中において、操作が有効とされた演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)を操作すると、演出図柄表示装置6の画面6aで当否判定の結果が表示される。ここで、操作が有効とされた演出ボタンとは、第1演出ボタン67Aに関する操作期間が開始された場合(後述するボタン関連演出フラグの値が「1」の場合)は第1演出ボタン67Aが有効とされた演出ボタンであり、第2演出ボタン67Bに関する操作期間が開始された場合(後述するボタン関連演出フラグの値が「2」の場合)は第2演出ボタン67Bが有効とされた演出ボタンである。
そして、当否判定の結果が大当りである場合には、「操作が有効とされた演出ボタン」の操作(有効期間中に実行された操作)に伴い(図23(d)を参照)、図23(e)に示すように、味方キャラクタ6Mがバトルに勝利する表示が実行される。更に、所定の変動パターンで特定される変動時間を経過すると、図23(f)に示すように、変動表示領域6Hにおいて大当り図柄が表示される。なお、有効期間中に「操作が有効とされた演出ボタン」を操作しない場合も、変動表示領域6Hにおいて大当り図柄が表示される。
また、当否判定の結果が外れである場合には、「操作が有効とされた演出ボタン」の操作に伴い(図23(d)を参照)、図23(g)に示すように、敵キャラクタ6Nがバトルに勝利する表示が実行される。更に、所定の変動パターンで特定される変動時間を経過すると、図23(h)に示すように、変動表示領域6Hにおいて外れ図柄が表示される。なお、有効期間中に「操作が有効とされた演出ボタン」を操作しない場合も、変動表示領域6Hにおいて外れ図柄が表示される。
更に、図22(a)、図22(A)及び(B)、図24を用いてガセボタン演出の表示例を説明する。
図22(a)は、前述のようにボタン関連演出を伴うことが可能な演出表示を示している。そして、ガセボタン演出を伴うことが可能な演出表示においても、前兆演出の開始タイミングとなると、図22(A)に示すように、バトルの画像を中断し、演出図柄表示装置6の画面6aにボタン関連演出図柄7aが表示される。
ここで、ガセボタン演出においても、ボタン関連演出図柄7aとして、ボタン演出と同様に、図柄1〜図柄5の何れかが選択される(図24を参照)。そして、図柄1〜図柄5の意義、個々のボタン関連演出図柄7aに対応する報知音の意義もボタン演出の場合と同様である。つまり、ガセボタン演出を伴うことが可能な演出表示においても、ボタン演出を伴うことが可能な演出表示においても、前兆演出を実行するまでの演出内容は同一である。このため、遊技者は、前兆演出が終了するまで、ガセボタン演出を伴うことが可能な演出表示が開始されたか、ボタン演出を伴うことが可能な演出表示が開始されたかを判定することが困難となっている。
但し、ガセボタン演出においては、前兆演出が終了しても有効期間は開始されず、ボタン関連演出図柄7aがボタン操作態様に変化せずに消去される。そして、特定の変動パターンで特定される変動時間を経過すると、図22(B)に示すように、当否判定の結果を示す図柄(演出図柄)が停止表示される。つまり、当否判定の結果が大当りである場合には、変動表示領域6Hにおいて大当り図柄が表示され、当否判定の結果が外れである場合には、変動表示領域6Hにおいて外れ図柄が表示される。
次に、図25及び図26のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
サブ統合制御装置83は演出開始処理を起動すると、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S1100)。そして、否定判定されると(S1100:no)、そのまま演出開処理を終了し、肯定判定されると(S1100:yes)、S1105の処理に移行し、演出パターンを振り分ける際等に使用する振分乱数を取得する。
前述のように、変動開始コマンドは、特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信されるコマンドであり(図14のS364を参照)、当該変動開始コマンドには変動パターンを示すデータであって、特別図柄の当否判定の際の遊技状態と、当該当否判定の結果(大当り、外れ)を特定(対応)するものが含まれる。このとき、特別図柄の当否判定の結果が外れである場合の変動パターンとしては、対応する演出表示においてリーチ演出を行うリーチ外れ用の変動パターンと、対応する演出表示においてリーチ演出を行わない単純外れ用の変動パターンとが区別される。また、特別図柄の当否判定の結果が大当りの場合の変動開始コマンドには、大当り図柄を指定する図柄指定コマンド(確変大当り図柄、通常大当り図柄を特定するデータ、つまり、大当りの種類を示すデータ)が含まれる。
つまり、当否判定の結果が大当りである場合には、当否判定の際の遊技状態(開放延長状態、非開放延長状態)を考慮した変動パターンテーブル(図15(b))を参照して選択された変動パターンに関するデータが、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される。そして、サブ統合制御装置83は、S1110の処理において、S1100で受信した変動開始コマンドに含まれる変動パターンが対応する演出パターンテーブルを参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選で大当り用の演出パターンを選択する。以下、図27の具体例を用いて具体的に説明する。
図27は、遊技状態が非開放延長状態且つ当否判定の結果が大当りである場合に参照する変動パターンテーブルと、当該変動パターンテーブルに格納された各変動パターンに対応する演出パターンテーブルの関係を示す図表である。
図27(a)に示す変動パターンテーブルには、変動パターン決定用乱数(「0」〜「1020」)と対応づけられた複数個(例えば、20個)の変動パターンA1〜A20が格納されている。そして、当否判定を実行する毎に当該変動パターンテーブルと、変動パターン決定用乱数とを用いて、乱数抽選で変動パターンを決定する。
この変動パターンテーブルに格納された変動パターンのうち、「丸印」を付した変動パターンA1、A20等が「所定の変動パターン」であり、これらのうち何れかが選択されるとボタン演出が実行される。
また、変動パターンテーブルに格納された変動パターンのうち、「三角印」を付した変動パターンA2等が「特定の変動パターン」であり、これらのうち何れかが選択されるとガセボタン演出が実行される。
更に、変動パターンテーブルに格納された変動パターンのうち、「所定の変動パターン」及び「特定の変動パターン」以外の変動パターンA3等が「通常の変動パターン」であり、これらのうち何れかが選択されると、ボタン演出やガセボタン演出が実行されない。また、図27において、「通常の変動パターン」には「バツ印」が付されている。
なお、以上の点(「丸印」、「三角印」、「バツ印」)に関しては、他の変動パターンテーブル(遊技状態、当否判定の結果、リーチの有無が異なる他の変動パターンテーブル)においても同様である。
本パチンコ機50では、図15(b)に示すように6種類の変動パターンテーブル(遊技状態、当否判定の結果、リーチの有無で区別される6種の変動パターンテーブル)を備え、主制御装置80に搭載されたROMに格納されている。
また、サブ統合制御装置83を構成するROMには、遊技状態(非開放延長状態、開放延長状態)と当否判定の結果(外れの場合は、リーチの有無も考慮)を考慮して選択される変動パターンに対応する演出パターンテーブルが格納されている。
例えば、遊技状態が非開放延長状態且つ当否判定の結果が大当りである場合に参照する変動パターンテーブルに対応する演出パターンテーブルとして、20個の演出パターンテーブルE1〜E20が格納されている。つまり、遊技状態が非開放延長状態且つ当否判定の結果が大当りである場合に参照する変動パターンテーブルに格納された変動パターンA1〜A20のそれぞれに対応する20個の演出パターンテーブルE1〜E20が格納されている。但し、図27では、3個の演出パターンテーブルE1〜E3のみを図示している。
図27(b)は、変動パターンA1に対応する演出パターンテーブルE1を示す図表であり、当該演出パターンテーブルE1には、何れも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンa11〜a15が格納されている。また、個々の演出パターンa11〜a15は、何れもボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンである。そして、S1110では、演出パターンテーブルE1を参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選を行い、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。なお、個々の演出パターンa11〜a15は所定の振分率で選択され、演出パターンa11〜a15によってリーチ演出の内容(バトル演出の種類、態様等)が異なっている。
図27(c)は、変動パターンA2に対応する演出パターンテーブルE2を示す図表であり、当該演出パターンテーブルE2には、何れも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンa21〜a25が格納されている。また、個々の演出パターンa21〜a25は、何れもガセボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンである。そして、S1110では、演出パターンテーブルE2を参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選を行うことで、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。なお、個々の演出パターンa21〜a25は所定の振分率で選択され、演出パターンa21〜a25によってリーチ演出の内容が異なっている。
図27(d)は、変動パターンA3に対応する演出パターンテーブルE3を示す図表であり、当該演出パターンテーブルE3には、何れも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンa31〜a35が格納されている。また、個々の演出パターンa31〜a35は、何れもボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行不可能な演出表示を特定する演出パターンであり、S1110では、演出パターンテーブルE3を参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選で、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。なお、個々の演出パターンa31〜a35は所定の振分率で選択され、演出パターンa31〜a35によってリーチ演出の内容が異なっている。
なお、図示を省略するが、演出パターンテーブルE4、E6、E9、E12、E15、E17、E20が、ボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンが格納された演出パターンテーブルであり、何れの演出パターンテーブルにも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンが格納されている。また、同じく図示を省略するが、演出パターンテーブルE5、E7、E10、E13、E16、E18が、ガセボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンが格納された演出パターンテーブルであり、何れの演出パターンテーブルにも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンが格納されている。更に、同じく図示を省略するが、演出パターンテーブルE8、E11、E14、E19が、ボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行不可能な演出表示を特定する演出パターンであり、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選で、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。
また、同じく図示を省略するが、サブ統合制御装置83を構成するROMには、遊技状態が開放延長状態且つ当否判定の結果が大当りである場合に参照する変動パターンテーブルに対応する演出パターンテーブルも格納されている。但し、何れの演出パターンテーブルを参照しても、「遊技状態が非開放延長状態で、当否判定の結果が大当りである場合」に参照する演出パターンテーブルを参照する場合よりも、ボタン関連演出(ボタン演出、ガセボタン演出)を実行可能な演出を特定する演出パターンが選択される可能性は低くなっている。
なお、本実施例では、大当りの種類を考慮することなく、参照する演出パターンテーブルを決定するが、大当りの種類も考慮し、参照する演出パターンテーブルを決定してもよい。
当否判定の結果が外れである場合にも、当否判定の際の遊技状態(開放延長状態、非開放延長状態)を考慮した変動パターンテーブルを参照して選択された変動パターンに関するデータが、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信される。そして、サブ統合制御装置83は、S1110の処理において、S1110で受信した変動開始コマンドに含まれる変動パターンが対応する演出パターンテーブルを参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選で外れ用の演出パターンを選択する。以下、図28の具体例を用いて具体的に説明する。
図28は、遊技状態が非開放延長状態で当否判定の結果が外れであり、且つ当該外れがリーチ外れと判定される場合に参照する変動パターンテーブルと、当該変動パターンテーブルに格納された各変動パターンに対応する演出パターンテーブルの関係を示す図表である。
図28(a)の変動パターンテーブルは、遊技状態が非開放延長状態で当否判定の結果が外れであり、且つ当該外れがリーチ外れと判定される場合に参照する変動パターンテーブルである。この変動パターンテーブルには、変動パターン決定用乱数(「0」〜「1020」)と対応づけられた複数個(例えば、30個)の変動パターンB1〜B30が格納されている。そして、当否判定を実行する毎に当該変動パターンテーブルと、変動パターン決定用乱数とを用いて、乱数抽選で変動パターンを決定する。
また、サブ統合制御装置83を構成するROMには、遊技状態(非開放延長状態、開放延長状態)で、当否判定の結果が外れで、且つ当該外れがリーチ外れと判定される場合に参照する30個の演出パターンテーブルF1〜F30が格納されている。但し、図28では、3個の演出パターンテーブルF1〜F3のみを図示している。
図28(b)は、変動パターンB1に対応する演出パターンテーブルF1を示す図表であり、当該演出パターンテーブルF1には、何れも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンb11〜b15が格納されている。また、個々の演出パターンb11〜b15は、何れもボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンである。そして、S1110では、演出パターンテーブルF1を参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選を行うことで、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。なお、個々の演出パターンb11〜b15は所定の振分率で選択され、演出パターンb11〜b15によってリーチ演出の内容が異なっている。
図28(c)は、変動パターンB2に対応する演出パターンテーブルF2を示す図表であり、当該演出パターンテーブルF2には、何れも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンb21〜b25が格納されている。また、個々の演出パターンb21〜b25は、何れもガセボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンである。そして、S1110では、演出パターンテーブルF2を参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選を行うことで、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。なお、個々の演出パターンb21〜b25は所定の振分率で選択され、演出パターンb21〜b25によってリーチ演出の内容が異なっている。
図28(d)は、変動パターンB3に対応する演出パターンテーブルF3を示す図表であり、当該演出パターンテーブルF3には、何れも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンb31〜b35が格納されている。また、個々の演出パターンb31〜b35は、何れもボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行不可能な演出表示を特定する演出パターンである。そして、S1110では、演出パターンテーブルF3を参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選を行うことで、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。なお、個々の演出パターンb31〜b35は所定の振分率で選択され、演出パターンb31〜b35によってリーチ演出の内容が異なっている。
なお、図示を省略するが、演出パターンテーブルF4、F9、F15、F21、F25、F30が、ボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンが格納された演出パターンテーブルであり、何れの演出パターンテーブルにも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンが格納されている。また、同じく、図示を省略するが、演出パターンテーブルF5、F10、F16、F18、F26が、ガセボタン演出を実行可能な演出表示を特定する演出パターンが格納された演出パターンテーブルであり、何れの演出パターンテーブルにも所定範囲の乱数値を対応づけた複数個の演出パターンが格納されている。更に、同じく、図示を省略するが、演出パターンテーブルF6〜F8、F11〜F14、F17、F19、F20、F22〜F24、F27〜F29が、ボタン関連演出を実行不可能な演出表示を特定する演出パターンである。そして、これらの演出パターンテーブルを参照して、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いた乱数抽選で、演出表示を実行する際に適用する演出パターンを選択する。
このように、遊技状態が非開放延長状態で当否判定の結果が外れであり、且つ当該外れがリーチ外れと判定される場合の演出パターンテーブルを参照すると、遊技状態が非開放延長状態で当否判定の結果が大当りである場合の演出パターンテーブルを参照した場合に比べて、ボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行可能な演出表示を特定する演出パターンが選択される可能性が低くなっている。つまり、当否判定の結果が大当りとなるケースでは、ボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)の実行率が高くなっている。
また、同じく図示を省略するが、本実施例のパチンコ機50は、遊技状態が非開放延長状態で、当否判定の結果が外れでリーチを行わない場合に参照する演出パターンテーブルを備えている。また、遊技状態が開放延長状態で、当否判定の結果が外れでリーチを行う場合に参照する演出パターンテーブルも備えている。更に、遊技状態が開放延長状態で、当否判定の結果が外れでリーチを行わない場合に参照する演出パターンテーブルも備えている。但し、何れの演出パターンテーブルを参照しても、「遊技状態が非開放延長状態で、当否判定の結果が外れでリーチを行う場合」に参照する演出パターンテーブルを参照する場合よりも、ボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行可能な演出表示を特定する演出パターンが選択される可能性が低くなっている。
S1110で演出パターンを設定した後に移行するS1115では、S1110で設定した演出パターンが、ボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行可能な演出パターンであるか否か判定する(S1115)。
つまり、変動開始コマンドが所定の変動パターン若しくは特定の変動パターンである場合には、S1110でボタン関連演出(ボタン演出及びガセボタン演出)を実行可能な演出パターンが、設定(選択)される。そして、S1115において否定判定されると(S1115:no)、そのまま図26のS1170に移行する。
一方、S1115において肯定判定されると(S1115:yes)、ボタン関連演出図柄を選択する処理(S1120)と、報知音を選択する処理(S1125)とを行った後、S1130に移行する。
S1120の処理では、図29に示すボタン関連演出図柄決定用テーブルと、S1105の処理で抽出した振分乱数とを用いた振分抽選(乱数抽選)で、ボタン関連演出図柄を選択する。ここで、図29のボタン関連演出図柄決定用テーブルを参照して実行する振分抽選(乱数抽選)では、当否判定の結果が大当りである場合と、外れである場合とで「図柄1〜図柄5」の振分率が異なっている。
具体的に説明すると、当否判定の結果が大当りである場合には、ボタン関連演出図柄として「図柄5」が選択される確率が最も高く、「図柄4」、「図柄3」、「図柄2」の順に選択される確率が低くなると共に、「図柄1」が選択される確率が最も低くなっている。また、当否判定の結果が外れである場合には、ボタン関連演出図柄として「図柄1」が選択される確率が最も高く、「図柄2」、「図柄3」、「図柄4」の順に選択される確率が低くなると共に、「図柄5」が選択される確率は「0%」とされている。
このため、ボタン関連演出図として「図柄1」が選択されると当否判定の結果が大当りとなる期待度が最も低く、「図柄5」が選択されると当否判定の結果が大当りとなる期待度が最も高くされている。また、選択されるボタン関連演出図柄の期待度(大当り期待度)は、「図柄2」、「図柄3」、「図柄4」の順に高くなっている。なお、本実施例において「図柄5」は当否判定の結果が外れである場合には選択されないボタン関連演出図柄、つまり、大当り確定を示すボタン関連演出図柄である。
S1125の処理では、S1120の処理で決定したボタン関連演出図柄と、その時点の段階設定値とを考慮しつつ、振分抽選(乱数抽選)によって報知音を選択する。
具体的に説明すると、その時点の段階設定値が奇数である場合には、図30(a)の報知音選択用テーブルと、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いて、乱数抽選を行い、報知音を選択する。つまり、その時点の段階設定値が奇数(1、3、5)である場合には、ボタン関連演出図柄が図柄1〜図柄5の何れであっても、100%の確率で報知音として原則音が選択される。ここで、図30(b)に示すように、ボタン関連演出図柄が図柄1の場合には原則音として報知音A、図柄2の場合には原則音として報知音B、図柄3若しくは図柄4の場合には原則音として報知音C、図柄5の場合には原則音として報知音Dが選択される。
なお、本発明では本実施例と異なり、原則音をボタン関連演出図柄の種類に係わらず、同一音としてもよい。但し、本実施例によると、ボタン関連演出図柄の種類によって報知音が異なる場合があるため、遊技者は報知音の種類によって大当りに関する期待度の高低を認識することもできる。このため、パチンコ機50の正面を注視する遊技者にとっても、報知音の種別を聴覚で聞き分けることで、大当りに関する期待度の高低を認識することができる。
また、その時点の段階設定値が「2」若しくは「4」である場合には、図31(a)の報知音選択用テーブルと、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いて、乱数抽選を行い、報知音を選択する。
つまり、その時点の段階設定値が「2」若しくは「4」であり、ボタン関連演出図柄が図柄1若しくは図柄3である場合には、100%の確率で報知音として原則音が選択される。ここで、ボタン関連演出図柄が図柄1の場合には原則音として報知音A、図柄3の場合には原則音として報知音Cである。
また、その時点の段階設定値が「2」若しくは「4」であり、ボタン関連演出図柄が図柄2、図柄4若しくは図柄5である場合には、80%の確率で報知音として原則音が選択され、20%の確率で報知音として報知音E(段階設定値が偶数であることを示唆する偶数時音)が選択される。この場合においても、ボタン関連演出図柄が図柄2の場合には原則音として報知音B、図柄4の場合には原則音として報知音C、図柄5の場合には原則音として報知音Dが選択される。
更に、その時点の段階設定値が「6」である場合には、図31(b)の報知音選択用テーブルと、S1105の処理で抽出した振分乱数を用いて、乱数抽選を行い、報知音を選択する。
つまり、その時点の段階設定値が「6」であり、ボタン関連演出図柄が図柄1若しくは図柄3である場合には、100%の確率で報知音として原則音が選択される。ここで、ボタン関連演出図柄が図柄1の場合には原則音として報知音A、図柄3の場合には原則音として報知音Cが選択される。
また、その時点の段階設定値が「6」であり、ボタン関連演出図柄が図柄4である場合には、80%の確率で報知音として原則音が選択され、20%の確率で報知音として報知音E(段階設定値が偶数であることを示唆する偶数時音)が選択される。この場合においても、ボタン関連演出図柄が図柄4の場合には原則音として報知音Cが選択される。
更に、その時点の段階設定値が「6」であり、ボタン関連演出図柄が図柄2若しくは図柄5である場合には、80%の確率で報知音として原則音が選択され、15%の確率で報知音として報知音E(偶数時音)が選択され、5%の確率で報知音として報知音F(最高設定時音)が選択される。
この場合においても、ボタン関連演出図柄が図柄2の場合には原則音として報知音Bが選択され、図柄5の場合には原則音として報知音Dが選択される。
S1125に続いて移行するS1130の処理では、S1110で設定した演出パターンが、ボタン演出を実行可能な演出パターンであるか否かを判定する(S1130)。
そして、S1110で設定した演出パターンが「ボタン演出を実行可能な演出パターン」であると判定すると(S1130:yes)、S1135に移行する。このS1135では、(1)S1110で設定した演出パターンに従い、第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67Bの操作が有効となる有効期間をセットする処理と、(2)ボタン関連演出図柄の表示期間及び報知音の出力期間を「前兆演出期間+有効期間」とする処理と、(3)レベルメータ表示の表示期間を「有効期間」とする処理と、を行う。
S1135に続いて、S1140に移行し、第1演出ボタンが有効化されたか否かを判定する。つまり、ボタン関連演出図柄として図柄1若しくは図柄2が選択される場合にはS1140で肯定判定され(S1140:yes)、ボタン関連演出図柄として図柄3〜図柄5の何れかが選択される場合にはS1140で否定判定される(S1140:no)。そして、S1140で肯定判定される場合には(S1140:yes)、ボタン関連演出フラグの値を「1」とした後、図26のS1170に移行する。一方、S1140で否定判定される場合には(S1140:no)、ボタン関連演出フラグの値を「2」とした後、図26のS1170に移行する。
S1130の処理で否定判定される場合(S1130:no)、つまり、S1110で設定した演出パターンが「ガセボタン演出を実行可能な演出パターン」であると判定する場合(S1130:no)、S1155に移行する。
このS1155では、ボタン関連演出図柄の表示期間及び報知音の出力期間を「前兆演出期間」とする処理を行う。
S1155に続いて、S1160に移行し、ボタン関連演出フラグの値を「3」とした後、図26のS1170に移行する。
S1170では、演出図柄の停止図柄を設定する処理を行う。例えば、確定表示されるのが、確変大当り図柄である場合には「3桁のゾロ目奇数数字で構成される図柄」、通常大当り図柄である場合には「3桁のゾロ目偶数数字で構成される図柄」、外れ図柄である場合には「3桁のバラ目数字で構成される図柄」が表示される。そして、演出を開始し(S1175)、演出開始処理をリターンする。
ここで、演出を開始すると、演出中フラグの値を「1」にする。そして、後述するように、演出を停止すると、演出中フラグの値を「0」にする(図35を参照)。
次に、図32及び図33のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行するボタン関連演出表示処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理は、サブ統合制御装置83が、演出図柄制御装置82に向かってボタン関連演出を開始させるよう指示する信号(以下、ボタン関連演出信号という)等を送信する処理である。
サブ統合制御装置83が本処理を開始すると、演出中フラグの値が「1」か否か判定する(S1200)。そして、S1200において否定判定されると(S1200:no)、本処理をリターンする。一方、S1200において肯定判定されると(S1200:yes)、S1205に移行し、ボタン関連演出フラグの値が「0」か否か判定する(S1205)。
このS1205において肯定判定されると(S1205:yes)、本処理をリターンする。これに対して、S1205において否定判定されると(S1205:no)、ボタン関連演出フラグの値が「3」か否か判定する(S1210)。
そして、S1210で肯定判定の場合には(S1210:yes)、図33のS1240に移行し、否定判定の場合には(S1210:no)、前兆演出の開始タイミングが到来したか否かを判定する。ここで、S1110で設定した演出パターンに基づいて、遊技演出の開始時(変動開始コマンドの受信時)を基準として、「前兆演出の開始タイミング」と「前兆演出の継続期間(例えば、2秒)」が特定される(図20(b)参照)。換言すると、ボタン演出若しくはガセボタン演出の実行を特定する演出パターンによって、前兆演出の開始タイミング(演出表示の開始時を基準として前兆演出を開始するタイミング)が特定される。同様に、ボタン演出の実行を特定する演出パターンによって、「有効期間の開始タイミング(演出表示の開始時を基準として有効期間を開始するタイミング)と、有効期間の継続期間が特定される。
前兆演出の開始タイミングが到来した場合には(S1215:yes)、S1220の処理を実行した後、ボタン関連演出表示処理をリターンする。ここで、S1220の処理では、サブ統合制御装置83が演出図柄制御装置82に向かって「ボタン関連演出図柄の表示を開始することを指示する信号」と、「スピーカ66(音声情報出力手段)による報知音の出力を開始することを指示する信号」と、を送信することを行う。なお、サブ統合制御装置83は、音声データに基づいて、音LSIを作動させることによってスピーカ66からの音声出力を制御する音声制御装置(図を用いて前述の音声制御部83a)としての機能を有する。
このS1220の処理によって、演出図柄表示装置6の画面6aでボタン関連演出図柄の表示が開始されるとともに、スピーカ66から表示されたボタン関連演出図柄に対応する報知音の出力が開始される。
S1215の処理で否定判定される場合には(S1215:no)、S1225に移行する。このS1225では、有効期間(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67Bの操作が有効となる有効期間)の開始タイミングが到来したか否かを判定する。そして、S1225で否定判定されると(S1225:no)、ボタン関連演出表示処理をリターンする。これに対して、S1225で肯定判定されると(S1225:yes)、ボタン操作態様表示を開始する処理(S1230)と、有効期間フラグの値を「1」にする処理(S1235)とを行った後、ボタン関連演出表示処理をリターンする。
このS1230の処理によって、演出図柄表示装置6の画面6aでボタン関連演出図柄をボタン操作態様とすることが開始されると共に、スピーカ66からの報知音が出力が継続される。つまり、前兆演出の際の報知音と同一の報知音の出力が継続される。つまり、前兆演出の開始の際から出力された報知音が、有効期間が終了するまで継続される。
ここで、S1230のボタン操作態様表示を開始する処理は、演出図柄表示装置6の画面6aにおいてボタン関連演出図柄7aをボタン操作態様に変化させ、有効期間が開始したことを報知する。
更に具体的に説明すると、図22(c)に示すように、ボタン関連演出図柄7aにボタン操作を促す表示7bと、レベルメータ表示7cが追加される。また、ボタン操作を促す表示7bは、「ボタンを押せ」という文字情報と、「ボタンの操作方法(押すこと)を促す下向きの矢印表示」で構成され、このとき、有効期間中であることを示すキャラクタ表示7dも実行され、有効期間の開始が確実に報知される。
また、S1230の処理を実行しても、報知音は前兆演出開始時の報知音のまま同一の報知音とされる。
更に、有効期間フラグは有効期間中であることを示すフラグであり、有効期間中は値が「1」とされ、有効期間でない場合には値が「0」とされる。
S1210で肯定判定される場合に移行するS1240(図33)では、前兆演出の開始タイミングが到来したか否かを判定する。そして、前兆演出の開始タイミングが到来した場合には(S1240:yes)、S1245の処理を実行した後、ボタン関連演出表示処理をリターンする。ここで、S1245の処理では、サブ統合制御装置83が演出図柄制御装置82に向かって「ボタン関連演出図柄の表示を開始することを指示する信号」と、「スピーカ66による報知音の出力を開始することを指示する信号」と、を送信することを行う。
このS1245の処理によっても、演出図柄表示装置6の画面6aでボタン関連演出図柄の表示が開始されるとともに、スピーカ66から表示されたボタン関連演出図柄に対応する報知音が出力が開始される。
S1240の処理で否定判定される場合には(S1240:no)、S1250に移行する。このS1250では、前兆演出の終了タイミングが到来したか否かを判定する。そして、S1250において否定判定される場合には(S1250:no)、ボタン関連演出表示処理をリターンする。
これに対して、S1250において肯定判定される場合には(S1250:yes)、前兆演出終了処理(S1255)と、ボタン関連演出フラグの値を「0」とする処理(S1260)とを行った後、ボタン関連演出表示処理をリターンする。
ここで、前兆演出終了処理(S1255)は、ボタン関連演出図柄7aの表示と、報知音の出力を終了させる処理である。そして、S1255の処理によって、演出図柄表示装置6の画面6aでボタン関連演出図柄の表示が終了するとともに、スピーカ66から表示されたボタン関連演出図柄に対応する報知音の出力が終了する。
次に、図34のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行するボタン関連演出処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理は、サブ統合制御装置83が、演出図柄制御装置82に向かって「演出図柄表示装置6でボタン演出を表示することを指示する信号(以下、ボタン演出指示信号という)」を送信する処理である。なお、このボタン演出指示信号は、有効期間フラグの値が「1」である状態で、第1演出ボタンスイッチ信号(第1演出ボタン67Aの押されたことを検出するスイッチが出力する信号)若しくは第2演出ボタンスイッチ信号(第2演出ボタン67Bの押されたことを検出するスイッチが出力する信号)を有効期間内にサブ統合制御装置83が受信すると、サブ統合制御装置83から演出図柄制御装置82に送信される。
サブ統合制御装置83が本処理を開始すると、有効期間フラグの値が「1」か否か判定する(S1300)。そして、S1300において否定判定されると(S1300:no)、本処理をリターンする。一方、S1300において肯定判定されると(S1300:yes)、S1305に移行し、ボタン関連演出フラグの値が「1」か否か判定する(S1305)。
このS1305において否定判定されると(S1305:no)、つまり、ボタン関連演出フラグの値が「2」である場合には(S1305:no)、S1340に移行する。
これに対して、S1305において肯定判定されると(S1305:yes)、S1310に移行する。このS1310では、サブ統合制御装置83が第1演出ボタンスイッチの信号(押されたことを示す信号)を受信したか否かを判定する(S1310)。
そして、S1310で肯定判定の場合には(S1310:yes)、S1315に移行し、(1)演出図柄表示装置6の画面6aにボタン演出を表示するように、演出図柄制御装置82へと指示信号を送信する処理と、(2)ボタン関連演出を終了させる処理とを行う。そして、ボタン関連演出フラグの値を「0」とする処理と、有効期間フラグの値を「0」とする処理とを行った後(S1330)、ボタン関連演出処理をリターンする。
ここで、本実施例においてボタン演出は、当否判定の結果を示唆する演出(図23の(e)若しくは(g)を参照)である。また、ボタン関連演出終了させる処理は、(1)演出図柄表示装置6の画面6aよりボタン関連演出図柄7aを消去するように、演出図柄制御装置82へと指示信号を送信する処理と、(2)報知音の出力を停止させることを指示する信号をスピーカ66(音声情報出力手段)に送信する処理とによって構成される。なお、後述するS1325、S1345、S1355において実行する「ボタン関連演出を終了させる処理」も、S1315の「ボタン関連演出を終了させる処理」と同様の処理である。
そして、S1315の処理が実行されると、演出図柄表示装置6の画面6aにおいてボタン演出が実行され、ボタン関連演出図柄の表示が終了するとともに、スピーカ66から表示されたボタン関連演出図柄に対応する報知音の出力が停止される。
また、S1310で第1演出ボタンスイッチの信号の受信を確認できない場合には(S1310:no)、S1320に移行し、有効期間を経過したか否かを判定する(S1320)。そして、S1320で否定判定される場合には(S1320:no)、一旦、本処理をリターンする。そして、本処理を繰り返し実行するうちに、S1310で肯定判定されると(S1310:yes)、(1)演出図柄表示装置6の画面6aにボタン演出を表示するように、演出図柄制御装置82へと指示信号を送信する処理と、(2)ボタン関連演出を終了させる処理とを行った後(S1315)、S1330を経てボタン関連演出処理をリターンする。
また、有効期間を経過する前にS1310で肯定判定を得られない場合には(S1310:no、S1320:yes)、ボタン関連演出を終了させる処理(S1325)と、S1330の処理を実行した後、ボタン関連演出処理をリターンする。
ボタン関連演出フラグの値が「2」である場合には(S1305:no)、S1340に移行し、サブ統合制御装置83は第2演出ボタンスイッチの信号(押されたことを示す信号)を受信したか否かを判定する(S1340)。
そして、S1340で肯定判定の場合には(S1340:yes)、S1345に移行し、(1)演出図柄表示装置6の画面6aにボタン演出を表示するように、演出図柄制御装置82へと指示信号を送信する処理と、(2)ボタン関連演出を終了させる処理とを行う。そして、ボタン関連演出フラグの値を「0」とする処理と、有効期間フラグの値を「0」とする処理とを行った後(S1360)、ボタン関連演出処理をリターンする。
また、S1340で第2演出ボタンスイッチの信号の受信を確認できない場合には(S1340:no)、S1350に移行し、有効期間を経過したか否かを判定する(S1350)。そして、S1350で否定判定される場合には(S1350:no)、一旦、本処理をリターンする。そして、本処理を繰り返し実行するうちに、S1340で肯定判定されると(S1340:yes)、(1)演出図柄表示装置6の画面6aにボタン演出を表示するように、演出図柄制御装置82へと指示信号を送信する処理と、(2)ボタン関連演出を終了させる処理とを行った後(S1345)、S1360を経てボタン関連演出処理をリターンする。
そして、S1345の処理が実行されると、演出図柄表示装置6の画面6aにおいてボタン演出が実行され、ボタン関連演出図柄の表示が終了するとともに、スピーカ66から表示されたボタン関連演出図柄に対応する報知音が出力が停止される。
また、有効期間を経過する前にS1340で肯定判定を得られない場合には(S1340:no、S1350:yes)、ボタン関連演出を終了させる処理(S1355)と、S1360の処理を実行した後、ボタン関連演出処理をリターンする。
次に、図35のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
演出停止処理が開始されると、サブ統合制御装置83が変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1400)。ここで、変動停止コマンドとは、特別図柄の変動を停止して確定図柄を表示する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図15(a)のS368の処理を参照)。
そして、否定判定される場合には(S1400:no)、演出停止処理をそのまま終了する。一方、肯定判定される場合には(S1400:yes)、演出図柄確定表示信号を演出図柄制御装置82に送信する処理(つまり、演出図柄確定表示させる処理)と、演出中フラグを解除する処理(演出中フラグの値を「0」とする処理)を行い(S1405)、演出停止処理を終了する。
以上、本実施例のパチンコ機50によると、ボタン関連演出図柄7aの表示に伴い出力される報知音(音声情報)を用いて、その時点の設定値が示唆される。すなわち、実施例によると、操作するか否かが遊技者の選択に任される演出ボタン67A、67Bの操作(遊技者が示唆する操作タイミング、つまり、遊技者自身のタイミングの操作)に絡ませて出力される報知音を用いて設定示唆を行う。換言すると、遊技者が示唆するタイミング(遊技者のタイミング)で設定示唆を行う。よって、報知音を用いて、その時点の設定値が強いインパクトで遊技者に伝達される。
そして、遊技者は、ボタン関連演出図柄7aの表示に伴い出力される報知音(音声情報)として、通常と異なる報知音(音声情報)が出力されるか否かを十分な期待感を抱きつつ判定することとなり、遊技興趣を更に高めることができる。
次に実施例1の変形例を説明する。
実施例1のパチンコ機50では、ボタン関連演出図柄7aの表示に伴い出力される報知音を「前兆演出が開始されてから有効期間が終了するまでの間」継続することとしたが、本発明において報知音の出力期間は実施例1に示す出力期間に限定されない。例えば、図36(a)の変形例1に示すように、報知音の出力期間を前兆演出の継続期間(例えば、ピコっという効果音)としてもよいし(有効期間が開始されるかもしれないという前兆演出の継続期間に出力される報知音であってもよいし)、報知音の出力期間を有効期間のみとしたりしてもよい(図示を省略)。また、図36(b)の変形例2に示すように報知音の出力期間を、必ずしも「前兆演出が開始されてから有効期間が終了するまでの間」の期間とする必要はなく、当該期間から選択され、当該期間よりも短い期間としてもよい。つまり、当該期間内は継続して出力されている必要はなく、当該期間内のどこかで出力されていればよい。
また、実施例1と異なり、前兆演出を行うことなく有効期間が開始され、有効期間中に報知音が出力される構成としてもよい。この点に関しては、後述する実施例2においても同様である。
また、実施例1では、演出ボタン(67A、67B)の操作に基づいて当否判定の結果が示唆(報知)される構成を例示したが、図37の変形例3に示すように演出ボタン(67A、67B)の操作に基づいて大当り期待度を示してもよい。
この変形例3では、進行中の演出表示において大当り図柄(演出図柄)が確定表示される可能性が高い場合には、図37の(h)に示すように、演出ボタン(67A、67B)の操作に基づいて大当り期待度が高いことを示すキャラクタ(女性空手家のキャラクタ)6Pがカットイン表示される。また、進行中の演出表示において大当り図柄(演出図柄)が確定表示される可能性が低い場合には、図37の(i)に示すように、演出ボタン(67A、67B)の操作に基づいて大当り期待度が低いことを示すキャラクタ(男性拳闘家のキャラクタ)6Qがカットイン表示されることとしてもよい。
つまり、実施例1では演出ボタン(67A、67B)の操作に基づいて当否判定の結果が報知されたが、変形例3では演出ボタン(67A、67B)の操作に基づいて大当り期待度を示す。例えば、リーチ演出の初期の段階でカットイン表示を実行し、リーチ演出(例えば、空手リーチ)を再開し、変動時間を経過する大当り図柄若しくは外れ図柄を停止表示することとしてもよい。
実施例1においては、段階設定値の最高設定値が「6」、最低設定値が「1」である場合において、段階設定値が偶数値であることを示唆する報知音(偶数時音)が出力される。そして、段階設定値が偶数値であることを示唆する報知音(偶数時音)に接した遊技者は、その時点の段階設定値が最高設定値の「6」である可能性を認識するとともに最低設定値の「1」でないことを認識する。このため、遊技者の遊技継続への気持ちが高まり、パチンコ機50の稼働を向上させることができる。
なお、実施例1のパチンコ機50では、段階設定値が最高設定値の「6」であることも報知するが、遊技者に必要以上に大きな影響を与えない(射幸心を徒に煽らない)ために、最高設定時音(報知音F)が選択される確率を必要以上に高くしないこと(選択されることは希なこと)にすることが望ましい。
また、設定示唆としては他にも、設定4以上であること(設定が高めであること)を示唆したり、設定値を示唆するのではなく、設定変更がされたことを示唆(設定変更操作を行うと必ず初期化されて復帰することから、初期化が行われたことを示唆するものとしてもよい)するものであってもよい。設定4以上を示唆した場合は、その時点の設定値が最低でも「4」であり、遊技者の遊技継続の意欲を高めることができるし、設定変更が行われたことを示唆するものである場合は、前日の遊技履歴を参照した上で設定値が上げられたか下げられたかを推測する楽しみを与えることができる。
(2)実施例2
次に、図38を用いて、実施例2のパチンコ機50について簡単に説明する。
実施例1では「操作手段(演出ボタン)の操作に関連する音声情報」として、ボタン関連演出図柄7aが表示されたことを示す報知音(表示音)を例示した。これに対して、実施例2は、「操作手段(演出ボタン)の操作に関連する音声情報」を演出ボタンが操作されたことを示す操作音とするものである。
実施例2においても、図1〜図37を適用することができる。但し、実施例2においては、図38に示すように、ボタン関連演出図柄7aが表示されても報知音(前兆演出中や有効期間中に出力される報知音)は出力されない。また、実施例2においては、図24、図30及び図31の「報知音」を「操作音(操作されたことを報知することに基づいて出力される操作音)」として適用する点が実施例1と異なる。
実施例2では、図38に示すように、有効期間中において、「操作が有効とされた演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)」に操作が施されると操作音が出力される。つまり、実施例2のパチンコ機50においても、選択されるボタン関連演出図柄7aが図柄1若しくは図柄2であると、第1演出ボタン67Aの操作が有効化とされ、第2演出ボタン67Bの操作が有効化されない。また、ボタン関連演出図柄7aが図柄3〜図柄5のうちの何れかであると、第2演出ボタン67Bの操作が有効化とされ、第1演出ボタン67Aの操作が有効化されない。
そして、第1演出ボタン67Aの操作が有効化とされた状態で、サブ統合制御装置83が第1演出ボタンスイッチ67cの信号(押されたことを示す信号)を受信するか、第2演出ボタン67Bの操作が有効化とされた状態で、サブ統合制御装置83が第2演出ボタンスイッチ67dの信号(押されたことを示す信号)を受信すると、サブ統合制御装置83は以下の制御を行う。
つまり、(1)演出図柄表示装置6の画面6aにボタン演出を表示するように、演出図柄制御装置82へと指示信号を送信する処理と、(2)ボタン関連演出を終了させる処理と、(3)スピーカ66に「第1演出ボタン67Aが操作されたことを報知する操作音を出力することを指示する信号を送信する処理を行う。
実施例2のパチンコ機50によると、演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)に操作が施されると操作音が出力される。つまり、遊技者を行う操作(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67Bを押す操作)よって出力されると共に、出力される操作音を用いてその時点の設定値が示唆される。つまり、操作音Eが出力されると、その時点の段階設定値は偶数であることが示唆され、操作音Fが出力されると、その時点の段階設定値は最高設定値であることが示唆される。また、その他の操作音が出力されると、遊技者自身、その時点の段階設定値を想像することになる。
つまり、演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)に操作することで、その時点の段階設定値が示唆されたり、その時点の段階設定値を想像するヒントが与えられる。しかも、設定を示唆する操作音によって、その時点の設定値が強いインパクトで遊技者に伝達される。
従って、実施例2によると、遊技者は、演出ボタンの操作に伴う操作音として、通常と異なる音声情報が出力されるか否かを十分な期待感を抱きつつ判定することとなり、遊技興趣を更に高めることができる。
また、実施例2のパチンコ機50によると、演出ボタン(第1演出ボタン67A若しくは第2演出ボタン67B)を操作しない限り、設定の示唆がなされないため、遊技者の積極的な演出ボタン操作を誘発できる。このため、遊技に対する参加感覚を高めることができる。
以上のように本発明の実施例を説明したが、本発明の範囲は前述の実施例や変形例に示す範囲に限定されず、本発明の範囲内で種々の変形例を例示することができる。
即ち、実施例1ではボタン関連演出図柄7aが表示されることを報知する報知音(表示音)で設定値の示唆を行い、演出ボタンを操作することによって生ずる報知音(操作音)で設定値の示唆を行うものであったが、実施例1及び実施例2の特徴を備えてもよい。
つまり、ボタン関連演出図柄7aが表示される場合と、演出ボタンを操作する場合の双方において出力される報知音で設定値の示唆を行ってもよい。
また、本実施例では、所謂デジパチタイプのパチンコ機50を例示したが、これに限らず、本発明を、Vチャレ機等として構成されたパチンコ機にも適用することができる。
また、本発明の遊技機は、所謂「封入式の遊技機」であっても、「非封入式の遊技機」であってもよい。
各実施例で例示した遊技機(パチンコ50)は、演出図柄表示装置6(液晶表示装置)を備えるが、演出図柄表示装置6やその他の表示装置(例えば、7セグメントLED表示装置、ドットLED表示装置)を備えない遊技機に対しても本発明を適用できる。例えば、遊技機が表示装置を備えるか否かを問わず、音声情報を適宜、出力することで、演出ボタンの操作を促したり、演出ボタンが操作されたことを報知したりすることができる。例えば、有効期間が開始されるとスピーカ66によって「ボタンを押してください」という音声(アナウンス)を出力する。この場合、その音声(アナウンス)のセリフの違いや音の違い(音程、音が示す性別、音が示す年齢、出力者の数、言語の相違、共通語と方言の相違等)等によって、その時点の段階設定値を示唆することとしてもよい。
また、近年の遊技機(弾球遊技機、回胴式遊技機)は遊技者が音量を調整できる機能を搭載していることから、例えば遊技者に音声が聞こえない音量レベルである場合には、音声による設定示唆の代わりに表示やランプの点灯パターン、演出用可動物の動作パターンによる設定示唆に変更することも考えられる。これならば、設定示唆を聞きたいがために自分の好みの最小音量での遊技を控えるといったことも回避することができ、どの音量で遊技しても平等に設定示唆を行うことができる。
また、各実施例では図柄変動状態時に設定示唆を行う例で示したが、大当り遊技中に演出ボタン67A、67Bの操作を促す演出を備えている場合はそこで設定示唆を実施してもよい。この際に考えられる演出ボタン67A、67Bの操作は、大当り遊技後に確変が付与されるか否かをボタン操作で告知される演出や、大当り遊技のラウンド数を上乗せ(大当り遊技開始時は5Rと告知するが4R中に演出ボタンを操作すると10Rに「上乗せ」されるといった演出)する演出の時に所定確率にて設定を示唆する音声が出力されれば、当該大当り遊技で獲得した出玉をもって遊技を継続する可能性を高めることができる。
また、大当り遊技中以外にも、いわゆる小当りラッシュタイプの遊技構成の場合は小当りラッシュ状態(当該確率が高確率で普通電動役物の開放延長機能が作動していない状態での第2特別図柄での変動がメインになり、小当りが頻発する状態)に行ったりすることが考えられる。
また、各実施例では、第1演出ボタン67A及び第2演出ボタン67Bが何れも押圧式のボタンであったが、少なくとも何れかを(1)傾動若しくは傾動操作するレバー式の操作手段、(2)操作部を把持することで操作する遊技者の操作が検出される把持式の操作手段、(3)操作部に設けられた穴に部材(例えば、刀を模した部材)を差し込んで遊技者の操作が検出される差し込み式の操作手段、(4)所定の人感センサが遊技者の身体の一部(例えば、掌)を検出することで遊技者の操作が検出される人感センサ式の操作手段、(5)遊技者の発する声による命令(例えば、「パチンコ機50よ、ボタン演出を行ってという命令」等)を認識する認識手段が当該命令があったことを検出することで、遊技者の操作を検出されるもの等であってよい。
操作方法が異なる事で、例えばボタン形式ならば叩く演出で選んだり、バイクのハンドルを模した操作手段((2)の把持式)ならばバイクのスピードを上げる演出で用いたり、演出と操作するための動作に関連性を持たせることにより演出への没入感を高めることができる。
なお、本パチンコ機50が備える操作手段(第1演出ボタン67A、第2演出ボタン67B)は、何れも押圧操作する操作手段(同じ操作態様を施す操作手段)であるが、両操作手段の操作態様が異なってもよい。例えば、一方が押圧操作するボタンであって他方が傾動操作するレバーである場合において、一方の操作手段を操作する場合よりも他方の操作手段を操作する場合の方が、報知音による設定示唆が行われる可能性が高くなってもよい。
この場合のように、比較して操作工程(操作するまでに要する時間が長い、操作にかかる動作の数が多い等)が異なる操作手段を配した場合は、複雑な方を重要な演出や期待度が高い場合に用いることにより、操作工程の複雑さが期待度を煽ることにもなり得る。
また、本発明を回胴式遊技機に対して適用することもできる。
本発明を適用した回胴式遊技機(スロットマシン)としては、
遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、何れかの設定値に設定可能な設定手段と、
遊技者によって操作可能な操作手段と、
始動レバーが操作されることに基づいて内部抽選を行い、当選約を決定する内部抽選手段(当否判定手段)と、
前記始動レバーが操作されることに基づいて、複数の回胴を回転させ、停止スイッチが操作されることに基づいて、該操作された回胴に対応する回胴の回転を停止させる回胴制御手段と、
全ての回胴が停止ししたときに、該回胴に設けられた識別情報(絵柄)によって内部抽選手段が決定した当選役対応する識別情報の組み合われが成立しているか否かを判定する入賞判定手段と、
前記回胴の回転に伴い、遊技上の演出を実行する演出手段と、
所定の操作条件が成立する場合において、前記遊技演出中において前記操作手段の操作が有効化される有効期間を設定する有効期間設定手段と、
前記有効期間中に前記操作手段に操作が施されると、前記遊技演出の演出内容に変化を生じさせる遊技機であって、
前記当否判定の結果が当選となる確率として設定されている設定確率を、前記設定手段によって設定した設定値の種別に応じて異なる値に設定変更可能であるとともに、
前記操作手段の操作に関連する音声情報を出力する音声情報出力手段を備え、
該音声情報出力手段は、前記設定手段で設定された設定値が所定値である場合には、所定確率で通常とは異なる特別な音声情報を出力することを特徴とする。
この回胴式遊技機(スロットマシン)においても、本発明の効果を得ることができる。
1;遊技盤、3;遊技領域、3L;左打ち領域、3R;右打ち領域、6;演出図柄表示装置、11;第1始動口、12;第2始動口、14;大入賞口、17;普通図柄作動ゲート、80;主制御装置、82;演出図柄制御装置、83;サブ統合制御装置。

Claims (1)

  1. 遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、何れかの設定値に設定可能な設定手段と、
    遊技者によって操作可能な操作手段と、
    所定の条件の成立に基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
    前記当否判定の結果に基づいて変動パターンを選択する変動パターン選択手段と、
    前記当否判定が実行される度に、識別情報の変動表示を前記変動パターン選択手段が選択した変動パターンが特定する変動時間に亘って実行した後、前記当否判定の結果を示す結果情報を停止表示する識別情報変動表示手段と、
    前記識別情報の変動表示に対応する遊技演出を実行する演出手段と、
    前記変動パターン選択手段が選択した変動パターンが、所定の変動パターンである場合において、前記遊技演出中において前記操作手段の操作が有効化される有効期間を設定する有効期間設定手段と、
    前記識別情報変動表示手段に、前記結果情報として前記当否判定の結果が当選であることを示す当選情報を停止表示することに基づき、遊技者にとって有利な特別遊技を実行する特別遊技実行手段と、
    を具備し、
    前記有効期間中に前記操作手段に操作が施されることに基づいて、前記遊技演出の演出内容に変化を生じさせる遊技機であって、
    前記当否判定の結果が当選となる確率として設定されている設定確率を、前記設定手段によって設定した設定値の種別に応じて異なる値に設定変更可能であるとともに、
    前記操作手段の操作が有効になると音声情報を出力する音声情報出力手段を備え、
    該音声情報出力手段は、前記設定手段で設定された設定値が所定値である場合には、所定確率で通常とは異なる特別な音声情報を出力することを特徴とする遊技機。
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