JP2020125990A - 検査装置および検査方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】登録対象物から検査対象物の検査基準を効率的に決定可能な検査装置を提供する。【解決手段】検査装置(100)は、指定部(112)と、算出部(114)と、評価部(116)とを備える。指定部(112)は、検査対象となる検査対象物の対象領域を決定するために登録対象物の画像に対象領域を指定する。算出部(114)は、登録対象物の画像のうちの対象領域の特徴量を算出する。評価部(116)は、算出部(114)で算出された特徴量に基づいて、対象領域の指定が適切か否かを評価する。【選択図】図1
Description
本発明は、検査装置および検査方法に関する。
大量生産または大量加工した対象物を撮像し、対象物の画像を用いて対象物を検査することが知られている。対象物の画像のうち特に検査対象となる領域は、検査領域として設定される(特許文献1)。特許文献1の不良検査方法では、対象物の画像に対応する矩形状の検査領域を複数の小領域に分割して各小領域の平均濃度を計測して対象物を検査している。この不良検査方法では、ある小領域内の平均濃度とその近傍の小領域の平均濃度の差が所定の判定値以上であれば、欠陥が存在すると判定している。
しかしながら、特許文献1では、判定値は予め決められており、特許文献1には、今後検査すべき検査対象物の判定値をどのように決定するのかについて記載されていない。
通常、対象物が不良か否か検査する場合、設定された検査領域内で検査を行う。しかしながら、そもそも、検査領域自体が適切に設定されていないことがある。例えば、検査領域のサイズおよび/または位置の設定が適切でないと、検査領域は、目的とする検査とは関連性の低いノイズ部分を多く含み、目的とする検査に必要な部分を充分に含んでいないことがある。検査領域が適切に設定されないと、対象物を適切に検査できない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、検査対象となる検査対象物の対象領域を適切に決定可能な検査装置および検査方法を提供することにある。
本発明に係る検査装置は、指定部と、算出部と、評価部とを備える。指定部は、検査対象となる検査対象物の対象領域を決定するために登録対象物の画像に対象領域を指定する。算出部は、前記登録対象物の画像のうちの前記対象領域の特徴量を算出する。評価部は、前記算出部で算出された特徴量に基づいて、前記対象領域の指定が適切か否かを評価する。
本発明に係る検査方法は、登録対象物の画像に対象領域を指定するステップと、前記登録対象物の画像のうちの前記対象領域の特徴量を算出するステップと、前記算出するステップで算出された特徴量に基づいて、前記対象領域の指定が適切か否かを評価するステップとを包含する。
本発明によれば、登録対象物から検査対象物の検査基準を効率的に決定できる。
以下、図面を参照して本発明による検査装置および検査方法の実施形態を説明する。なお、図中、同一または相当部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[実施形態1]
まず、図1を参照して本発明による実施形態1の検査装置100を説明する。図1は、本実施形態の検査装置100の模式図である。検査装置100は、対象物を検査する。ここでは、検査装置100は、対象物が良品であるか不良品であるかを検査する。
まず、図1を参照して本発明による実施形態1の検査装置100を説明する。図1は、本実施形態の検査装置100の模式図である。検査装置100は、対象物を検査する。ここでは、検査装置100は、対象物が良品であるか不良品であるかを検査する。
例えば、検査装置100は、登録対象物の対象領域から検査基準を決定し、決定した検査基準に基づいて検査対象物の対象領域を検査する。検査装置100は、登録対象物を用いて検査基準を決定する。例えば、登録対象物は、検査の結果、良品であった対象物である。一例では、事前に複数の対象物を目視等によって良品および不良品と判定し、そのうちの良品と判定された対象物を登録対象物として用いる。典型的には、良品の対象物の数は不良品の対象物の数よりも多く、例えば、不良品となる対象物の数は全体の対象物のうちの数%である。このため、所定数以上の良品の対象物を揃えることは、所定数以上の不良品の対象物を揃えるよりも容易である。
検査装置100は、登録対象物の画像を撮像した画像データから、検査対象物を検査するための検査基準を決定する。その後、検査装置100は、検査基準に従って、登録対象物とは別の検査対象物を検査する。
検査装置100は、制御部110と、撮像部120と、表示部130と、入力部140と、記憶部150とを備える。制御部110は、撮像部120、表示部130、入力部140および記憶部150を制御する。制御部110は、プロセッサーを含む。一例では、プロセッサーは、中央処理演算機(Central Processing Unit:CPU)を含む。プロセッサーは、特定用途集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)を含んでもよい。
撮像部120は、登録対象物を撮像して画像データを生成する。また、撮像部120は、検査対象物を撮像して画像データを生成する。撮像部120は、カメラを含む。撮像部120は、登録対象物および/または検査対象物の動画を撮像してもよい。あるは、撮像部120は、登録対象物および/または検査対象物の静止画を撮像してもよい。
表示部130は、撮像された画像データに基づいて登録対象物の画像を表示する。また、表示部130は、登録対象物の画像とともに、対象領域(Region Of Interest:ROI)を表示する。
さらに、表示部130は、撮像された画像データに基づいて検査対象物の画像を表示する。また、表示部130は、検査対象物の画像とともに、対象領域を表示する。表示部130は、液晶表示装置を含む。または、表示部130は、有機EL表示装置を含んでもよい。
入力部140は、表示部130に表示される登録対象物の画像に対する対象領域のサイズおよび位置を入力する。入力部140により、ユーザーは、登録対象物の画像に対する対象領域のサイズおよび位置を操作できる。入力部140は、マウスまたはキーボードを含む。入力部140は、指定された対象領域の特徴量の算出を開始するためのボタンを含んでもよい。
記憶部150は、制御プログラムを記憶する。制御部110は、制御プログラムを実行することによって、検査装置100の動作を制御する。詳細には、制御部110のプロセッサーは、記憶部150の記憶しているコンピュータープログラムを実行して、検査装置100の各構成を制御する。また、記憶部150は、撮像部120で撮像された登録対象物および/または検査対象物の画像データを記憶する。
制御部110は、指定部112と、算出部114と、評価部116とを備える。指定部112は、登録対象物の画像に対象領域を指定する。例えば、ユーザーが入力部140を介して対象領域のサイズおよび位置を入力すると、指定部112は、入力部140の入力に基づいて、登録対象物の画像に対象領域のサイズおよび位置を指定する。指定された対象領域のサイズおよび位置は、記憶部150に記憶される。
算出部114は、登録対象物の画像のうち指定部112で指定された対象領域の特徴量を算出する。登録対象物の対象領域の特徴量は、検査基準の決定に利用される。また、算出部114は、検査対象物の対象領域の特徴量を算出する。
例えば、算出部114は、畳み込みニューラルネットワーク(Convolution Neural Network:CNN)を用いて対象領域の特徴量を算出する。なお、畳み込みニューラルネットワークが演算とクラス分けとを含む場合、特徴量の算出には、畳み込みニューラルネットワークの演算が好適に用いられる。算出部114によって算出された特徴量は、記憶部150に記憶される。
評価部116は、算出部114において登録対象物の対象領域について算出された特徴量に基づいて、対象領域の指定が適切か否かを評価する。評価部116が、指定部112で指定された対象領域が適切であると評価する場合、指定部112で指定された対象領域の特徴量に基づいて検査基準を決定する。一方、評価部116が、指定部112で指定された対象領域が適切ではないと評価する場合、対象領域を再指定するようにユーザーに通知する。例えば、表示部130は、対象領域を再指定するようにユーザーに促す画面を表示する。あるいは、検査装置100が音声出力または通信機能を有する場合、対象領域を再指定するようにユーザーに音声またはメール送信を行ってもよい。
また、評価部116は、算出部114において検査対象物の対象領域について算出された特徴量に基づいて、検査対象物が検査基準を満たすか否かを判定する。例えば、評価部116が、検査対象物が検査基準を満たすと判定する場合、検査対象物は良品と判定される。また、評価部116が、検査対象物が検査基準を満たさないと判定する場合、検査対象物は不良品と判定される。
本実施形態の検査装置100によれば、登録対象物の画像に指定された対象領域の特徴量に基づいて、指定された対象領域の指定が適切か否かを評価する。対象領域が適切に指定されていない場合には、特徴量のばらつきが大きいため対象領域が適切ではないと評価し、対象領域が適切に指定されている場合には、特徴量のばらつきが小さいため対象領域が適切であると評価する。このため、検査装置100によれば、登録対象物の指定された対象領域に基づくばらつきの少ない特徴量から、検査対象物の検査基準を効率的に決定できる。
あるいは、複数の登録対象物について対象領域の特徴量の分布を用いて、対象領域の指定が適切か否かを評価してもよい。例えば、事前に取得した対象領域の特徴量の分布と分布に対応する検査精度との関係から、複数の登録対象物について対象領域の特徴量の分布に対応する検査精度を示す評価結果を取得してもよい。事前に求める特徴量の分布と検査精度との関係は、ニューラルネットワークなどの機械学習を用いて取得できる。
ここで、図1〜図4を参照して本実施形態の検査装置100における検査を説明する。検査装置100は、まず、登録対象物の登録処理を行って登録対象物から検査基準を決定し、その後、検査基準に従って検査対象物を検査する。図2および図3は本実施形態の検査装置100における登録処理を説明するための模式図である。また、図4は本実施形態の検査装置100における検査処理を説明するための模式図である。
図2(a)は、登録対象物T1の模式図である。まず、複数の登録対象物から、登録対象物T1を抽出する。例えば、複数の登録対象物のうちの1番目に抽出された登録対象物が登録対象物T1となる。なお、典型的には、複数の登録対象物はいずれも同種の製品に同種の処理が行われたものであるが、製品および処理が完全に同一ではないため、同一物ではない。
ここでは、対象物には、基板に複数の孔および複数の凸部が設けられており、2つの孔と対向する凸部とで囲まれた領域において2本の配線がテープで貼り付けられている。2本の配線がテープに適切に貼り付けられているものが良品である。ただし、図2に示した登録対象物は例示であり、登録対象物として任意の対象物を利用できることは言うまでもない。
例えば、撮像部120は、登録対象物T1を撮像して画像データを生成する。撮像部120は、登録対象物T1のうちの検査対象候補となる領域を含むように登録対象物T1を撮像する。ここでは、撮像部120は、2本の配線がテープに貼り付けられている部分の近傍を撮像する。その後、表示部130は、撮像部120によって生成された画像データに基づいて撮像した画像を表示する。
図2(b)は、表示部130に表示される登録対象物T1の画像G1を示す図である。表示部130は、画像データに基づいて画像G1を表示する。ここでは、表示部130は、登録対象物T1のうちの2本の配線がテープに貼り付けられている部分の近傍を表示している。その後、ユーザーは、入力部140を介して登録対象物T1の画像に対象領域を設定する。
図2(c)は、表示部130に表示される登録対象物T1の画像G1および対象領域Rを示す図である。表示部130は、画像G1に加えて対象領域Rを表示する。表示部130は、対象領域Rと対象領域外との境界を示す枠線を表示する。対象領域Rは、図2(c)の太い枠線で囲まれた内部の領域である。
対象領域Rのサイズおよび位置は、入力部140を介して入力される。指定部112は、登録対象物T1の画像G1に対して対象領域Rを指定する。指定部112に指定される対象領域のサイズおよび位置は、入力部140を介して操作可能である。
図2(d)は、画像G1の対象領域Rの特徴量の算出を示す模式図である。算出部114は、対象領域Rの特徴量を算出する。例えば、ユーザーが入力部140を介して対象領域Rの特徴量の算出を開始するよう指示することにより、算出部114は、対象領域Rの特徴量を算出する。特徴量は、ベクトルで表され、特徴ベクトルとも呼ばれる。例えば、登録対象物T1の対象領域Rについての特徴量は、(a1,b1,・・・)で表される。例えば、特徴量の次元は10以上である。特徴量の次元は1000以上であってもよい。
図2(a)から図2(d)に示すように、登録対象物T1の画像を撮像し、対象領域Rを指定することで、登録対象物T1の対象領域Rについての特徴量を算出する。その後、登録対象物T1と同様に、登録対象物T1とは異なる登録対象物T2についての特徴量を算出する。
図2(e)は、登録対象物T2の模式図である。登録対象物T2は、登録対象物T1を除いた複数の登録対象物から、次に登録する登録対象物である。例えば、複数の登録対象物のうちの2番目の登録対象物が登録対象物T2となる。
図2(f)は、表示部130に表示される登録対象物T2の画像G2を示す図である。例えば、撮像部120は、登録対象物T2を撮像して画像データを生成する。撮像部120は、登録対象物T1と同様に登録対象物T2を撮像して画像データを生成する。表示部130は、画像データに基づいて画像G2を表示する。
図2(g)は、表示部130に表示される登録対象物T2の画像G2および対象領域Rを示す図である。表示部130は、画像G2に加えて対象領域Rを表示する。画像G2に対する対象領域Rのサイズおよび位置は、画像G1と同様である。
指定部112は、画像G2に対して対象領域Rを指定する。指定部112は、画像G1に対して画像G2を位置合わせして画像G2に対象領域Rを指定する。対象領域Rの位置合わせにより、撮像部120の振動および登録対象物T1、T2の振動に伴う撮像ブレ等の影響を低減できる。
位置合わせには、テンプレートマッチングまたは特徴点マッチングを用いてもよい。例えば、テンプレートマッチングを行う場合、画像G1全体をテンプレートとして画像G1に対して画像G2が整合するように画像G2の画像データを処理する。
あるいは、特徴点マッチングを行う場合、登録対象物T2の特徴点が、登録対象物T1の特徴点と整合するように登録対象物T2の画像G2の画像データを処理する。ここでは、特徴点として基板上の凸部および/または孔が好適に用いられる。特徴点マッチングを行う場合、3以上の特徴点を用いることが好ましい。指定部112は、登録対象物T1の画像G1の特徴点が登録対象物T2の画像G2の特徴点と整合するように変換行列を作成して、登録対象物T2の画像G2の画像データに対して変換処理を行ってもよい。
図2(h)は、画像G2の対象領域Rの特徴量の算出を示す模式図である。算出部114は、対象領域Rの特徴量を算出する。特徴量は、ベクトルによって表される。例えば、登録対象物T2の対象領域Rについての特徴量は、(a2,b2,・・・)で表される。画像G2の特徴量の次元は画像G1の特徴量の次元と同じである。
登録対象物が3以上ある場合、登録対象物T1、T2と同様に、登録対象物の対象領域の特徴量を算出する。なお、典型的には、複数の登録対象物は3以上であるが、さらに他の登録対象物についても、登録対象物T1および登録対象物T2と同様に処理されるため、ここでは、説明を省略する。なお、登録精度を向上させるために、登録対象物は多いほど好ましい。例えば、登録対象物は、10以上であってもよく、1000以上であってもよく、10000以上であってもよい。
次に、登録対象物の特徴量のばらつきを評価する。ここでは、図3(a)および図3(b)を参照して登録対象物T1の特徴量と登録対象物T2の特徴量のばらつきの評価について説明する。
図3(a)は、登録対象物の画像Gに対する対象領域R1の特徴量(特徴ベクトル)を説明するための模式図である。ここでは、F1は、登録対象物が登録対象物T1である場合の対象領域R1の特徴ベクトルを模式的に表しており、F2は、登録対象物が登録対象物T2である場合の対象領域R1の特徴ベクトルを模式的に表している。また、Cは、特徴ベクトルF1と特徴ベクトルF2との重心を示す。なお、特徴ベクトルF1、特徴ベクトルF2およびこれらの重心はいずれも2次元で表現できないが、図3(a)では、発明の理解を容易にするために模式的に2次元で表していることに留意されたい。
上述したように、登録対象物T1および登録対象物T2は、それぞれ、同種の製品に同種の処理が行われたものであるが、製品および処理が完全に同一ではないため、同一物ではない。このため、特徴ベクトルF1は、特徴ベクトルF2とは異なる。
図3(b)は、登録対象物の画像Gに対する対象領域R2の特徴量(特徴ベクトル)を説明するための模式図である。ここで、対象領域R2は、対象領域R1よりも小さい。また、ここでは、F1’は、登録対象物が登録対象物T1である場合の対象領域R2の特徴ベクトルを模式的に表しており、F2’は、登録対象物が登録対象物T2である場合の対象領域R2の特徴ベクトルを模式的に表している。また、C’は、特徴ベクトルF1’と特徴ベクトルF2’との重心を示す。上述したように、ここでも、特徴ベクトルF1’は、特徴ベクトルF2’とは異なる。
図3(a)と図3(b)との比較から理解されるように、登録対象物T1が同じであっても、対象領域R2のサイズおよび位置が対象領域R1のサイズおよび位置と異なるため、特徴ベクトルF1’は特徴ベクトルF1とは異なる。また、登録対象物T2が同じであっても、対象領域R2のサイズおよび位置が対象領域R1のサイズおよび位置と異なるため、特徴ベクトルF2’は特徴ベクトルF2とは異なる。
図3(a)に示すように、対象領域R1が比較的大きい場合、登録対象物T1、T2がいずれも良品であっても、特徴ベクトルF1、F2は大きく離れる。したがって、重心Cに対する特徴ベクトルF1、F2のばらつきも大きい。
これに対して、図3(b)に示すように、対象領域R2が比較的小さい場合、特徴ベクトルF1’、F2’は比較的近くに位置している。したがって、重心C’に対する特徴ベクトルF1’、F2’のばらつきも小さい。
なお、特徴ベクトルF1、F2の元となった登録対象物T1、T2はいずれも良品であるため、検査対象物の対象領域の特量ベクトルが、登録対象物の特徴ベクトルの重心に対して登録対象物の特徴ベクトルよりも近くにあれば、検査対象物は良品と判定可能である。この基準に従えば、仮に、検査対象物の対象領域R1の特徴ベクトルが特徴ベクトルF1、F2よりも重心Cの近くに位置すると、良品と判定することになる。しかしながら、実際には、特徴ベクトルF1、F2のばらつきが大きいため、このような検査対象物は実際に検査すると良品ではないことがある。このように、特徴ベクトルF1、F2のばらつきが大きい場合、検査において誤って判定されるおそれが高い。
一方、図3(b)に示すように、対象領域R2が小さいと、特徴ベクトルF1’、F2’のばらつき小さい。このため、検査対象物の対象領域R2の特徴ベクトルが特徴ベクトルF1’、F2’よりも重心Cの近くに位置するときにこのような検査対象物を良品と判定しても、実際の検査でも検査対象物は良品で判定される可能性が高い。このように、特徴ベクトルF1’、F2’のばらつきが小さい場合、誤判定のおそれを抑制できる。
このため、対象領域Rの特徴量のばらつきから、対象領域Rの特徴量を検査基準として用いてよいか否かを評価できる。本実施形態の検査装置100では、評価部116は、画像G1、G2の対象領域Rの特徴量に基づいて、対象領域Rが適切であるか否かを評価する。
本実施形態の検査装置100では、対象領域Rの特徴量のばらつきが大きい場合、対象領域Rは適切ではないと評価する。この場合、表示部130は、図3(c)に示すように、対象領域Rを再指定するように促す旨を表示することが好ましい。反対に、対象領域Rの特徴量のばらつきが小さい場合、対象領域Rは適切であると評価する。なお、本明細書において、複数の登録対象物についての対象領域の特徴ベクトルの重心を単に「重心」と記載することがある。
次に、図1〜図4を参照して、本実施形態の検査装置100における検査処理を説明する。図4は、本実施形態の検査装置100における検査処理を説明するための模式図である。ここでは、検査対象物E1が検査基準を満たすか否かを判定する。
図4(a)は、検査対象物E1の模式図である。検査対象物E1は、登録対象物T1および登録対象物T2と同種の製品に同種の処理が行われたものであるが、製品および処理が完全に同一ではないため、検査対象物E1は、登録対象物T1および登録対象物T2と同一物ではない。
図4(b)は、表示部130に表示される検査対象物E1の画像G3を示す図である。例えば、撮像部120は、検査対象物E1を撮像して画像データを生成する。表示部130は、画像データに基づいて画像G3を表示する。
図4(c)は、表示部130に表示される検査対象物E1の画像G3および対象領域Rを示す図である。表示部130は、画像G1に加えて対象領域Rを表示する。検査対象物E1の画像G3および対象領域Rは、登録対象物T2の画像G2および対象領域Rと同様に位置合わせされる。
図4(d)は、対象領域Rの特徴量の算出を示す模式図である。算出部114は、対象領域Rの特徴量を算出する。例えば、検査対象物E1の対象領域Rについての特徴量は、(a1’,b1’,・・・)で表される。
評価部116は、検査対象物E1が検査基準を満たすか否かを判定する。検査基準として登録対象物についての対象領域の特徴ベクトルの重心に対する対象領域の特徴ベクトルのばらつきを用いる。
検査対象物E1の特徴ベクトルと重心との距離が重心に対する登録対象物の特徴ベクトルのばらつき(最大距離)よりも短い場合、評価部116は、検査対象物が検査基準を満たすと判定する。例えば、評価部116は、検査対象物を良品と判定する。この場合、表示部130は、図4(e)に示すように、検査対象物E1が検査基準を満たす旨を表示する。
一方、検査対象物E1の特徴ベクトルと重心との距離が重心に対する登録対象物の特徴ベクトルのばらつき(最大距離)よりも長い場合、評価部116は、検査対象物は検査基準を満たさないと判定する。例えば、評価部116は、検査対象物を不良品と判定する。この場合、表示部130は、図4(f)に示すように、検査対象物E1が検査基準を満たさない旨を表示する。
以上のようにして、本実施形態の検査装置100によれば、登録対象物T1、T2の対象領域Rの特徴量を利用して対象領域Rを適切に設定した上で検査対象物E1を検査するため、対象物の検査精度を向上できる。
なお、検査対象物が検査基準を満たすか否かを判定する場合、例えば、評価部116は、重心に対する登録対象物の特徴ベクトルのばらつきの最大値を閾値とし、検査対象物の対象領域の特徴ベクトルと重心との距離を閾値と比較してもよい。評価部116は、検査対象物の特徴ベクトルと重心との距離が閾値以下である場合、検査対象物が検査基準を満たすと評価し、検査対象物の特徴ベクトルと重心との距離が閾値よりも大きい場合、検査対象物が検査基準を満たさないと評価してもよい。あるいは、重心に対する登録対象物の特徴ベクトルのばらつきの最大値と係数との積を閾値としてもよい。この場合、係数は、1より大きく、1.1以上1.5以下であってもよい。あるいは、係数は、1より小さく、0.6以上0.9以下であってもよい。
以下、図1〜図3および図5を参照して、本実施形態の検査装置100における登録処理のフローを説明する。図5は、本実施形態の検査装置100における登録処理のフローチャートである。
ステップS102において、基準となる登録対象物を撮像して画像データを生成する。例えば、撮像部120は、複数の登録対象物のうちの1番目の登録対象物を撮像して画像データを生成する。表示部130は、画像データに基づいて登録対象物を表示する。
ステップS104において、基準となる登録対象物の対象領域を指定する。具体的には、対象領域のサイズおよび位置が指定される。例えば、ユーザーは、入力部140を介して、対象領域のサイズおよび位置を入力する。
ステップS106において、基準となる登録対象物における対象領域の特徴量を算出する。具体的には、算出部114は、登録対象物の画像から対象領域を切り取り、対象領域の特徴量を算出する。
ステップS108において、算出した特徴量を登録する。記憶部150は、特徴量を登録する。
ステップS110において、別の登録対象物を撮像して画像データを生成する。例えば、撮像部120は、複数の登録対象物のうちの別の登録対象物を撮像する。一例では、撮像部120は、複数の登録対象物のうちの2番目の登録対象物を撮像する。表示部130は、画像データに基づいて今回の登録対象物の画像を表示することが好ましい。
ステップS112において、登録対象物の画像を位置合わせする。詳細には、基準となる前の登録対象物の画像に対して、今回の登録対象物の画像を位置合わせするように今回の登録対象物の画像データを処理する。このとき、表示部130は、今回の登録対象物の画像および対象領域を表示することが好ましい。
ステップS114において、登録対象物の対象領域の特徴量を算出する。具体的には、算出部114は、登録対象物の画像から対象領域を切り取り、対象領域の特徴量を算出する。
ステップS116において、算出した特徴量を登録する。記憶部150は、特徴量を登録する。
ステップS118において、すべての登録対象物の特徴量を登録したか否かを判定する。すべての登録対象物の特徴量の登録が完了していない場合(ステップS118のNo)、処理は、ステップS110に戻り、さらに別の登録対象物を撮像して画像データを生成する。すべての登録対象物の特徴量の登録が完了した場合(ステップS118のYes)、処理は、ステップS120に進む。
次に、ステップS120において、対象領域の指定が適切か否かを評価する。具体的には、評価部116は、登録された特徴量に基づいて対象領域Rを評価する。一例では、評価部116は、重心に対する登録対象物の特徴ベクトルのばらつきを求め、ばらつきが所定の値よりも大きいか否かを判定する。ばらつきが所定の値以下である場合、評価部116は、対象領域Rが適切であると評価する。ばらつきが所定の値よりも大きい場合、評価部116は、対象領域Rが適切ではないと評価する。
ステップS122において、評価部116の評価結果に基づいて対象領域を再指定するか否かを判定する。評価部116が、対象領域が適切ではないと評価した場合、対象領域を再指定する。対象領域を再指定する場合(ステップS122のYes)、処理は、ステップS104に戻る。この場合、指定部112は、対象領域を新たに指定する。
一方、評価部116が、対象領域が適切であると評価した場合、対象領域を再指定しない。対象領域を再指定しない場合(ステップS122のNo)、対象領域の評価は終了し、登録処理を終了する。以上のようにして、複数の登録対象物について所定の対象領域の特徴量を登録する。本実施形態の検査装置100では、複数の登録対象物のそれぞれの対象領域の特徴量に基づいて検査基準が決定される。その後、検査基準に基づいて検査処理を行う。
次に、図1、図4および図6を参照して、本実施形態の検査装置100における検査処理のフローを説明する。図6は、本実施形態の検査装置100における検査処理のフローチャートである。
ステップS202において、検査対象物を撮像する。撮像部120は、検査対象物を撮像して画像データを生成する。
ステップS204において、検査対象物の画像を位置合わせする。詳細には、基準となる登録対象物の画像に対して、検査対象物の画像を位置合わせするように検査対象物の画像データを処理する。このとき、表示部130は、検査対象物の画像および対象領域を表示することが好ましい。
ステップS206において、検査対象物の対象領域の特徴量を算出する。具体的には、算出部114は、検査対象物の画像から対象領域を切り取り、検査対象物の特徴量を算出する。
ステップS208において、検査対象物の特徴量から検査対象物が検査基準を満たすか否かを判定する。例えば、評価部116は、検査対象物の特徴ベクトルと重心との距離に基づいて検査対象物が検査基準を満たすか否かを判定する。
例えば、評価部116は、重心に対する登録対象物の特徴量のばらつきの最大値を閾値とする。評価部116は、検査対象物の特徴量と重心との距離が閾値以下である場合、検査対象物が検査基準を満たすと評価し、検査対象物の特徴ベクトルと重心との距離が閾値よりも大きい場合、検査対象物が検査基準を満たさないと評価してもよい。あるいは、重心に対する登録対象物の特徴ベクトルのばらつきの最大値と係数との積を閾値としてもよい。この場合、係数は1より大きくてもよく、1より小さくてもよい。
一例では、評価部116は、検査対象物の特徴量と重心との距離が登録対象物の特徴量のばらつき以下であれば、検査対象物は検査基準を満たすと判定する。一方、評価部116は、検査対象物の特徴量と重心との距離が登録対象物の特徴量のばらつきよりも大きければ、検査対象物は検査基準を満たさないと判定する。以上のようにして、検査対象物の検査処理を終了する。
[実施形態2]
なお、対象物によっては、検査時に考慮すべき欠陥の最小サイズが決まっていることがある。この場合、欠陥の最小サイズを考慮することなく対象領域のサイズを決めてしまうと、欠陥が特徴量に充分に反映されなくなり、検査において対象物の欠陥を見逃してしまうおそれがある。このため、対象領域のサイズは、欠陥の最小サイズに基づいて評価されてもよい。
なお、対象物によっては、検査時に考慮すべき欠陥の最小サイズが決まっていることがある。この場合、欠陥の最小サイズを考慮することなく対象領域のサイズを決めてしまうと、欠陥が特徴量に充分に反映されなくなり、検査において対象物の欠陥を見逃してしまうおそれがある。このため、対象領域のサイズは、欠陥の最小サイズに基づいて評価されてもよい。
以下、図1および図7を参照して実施形態2の検査装置100における欠陥の最小サイズに基づく対象領域の評価を説明する。図7は、表示部130に表示される欠陥の形成された登録対象物の画像Gおよび対象領域Rを示す図である。
図7に示すように、登録対象物には欠陥Dが存在する。この場合、対象領域Rのサイズが欠陥Dのサイズよりも大きすぎると、欠陥Dが特徴量に充分に反映されなくなり、特徴量から欠陥を検知しにくくなる。なお、図7では、発明の理解を容易にする目的で、対象領域Rのサイズに対して欠陥Dのサイズを大きく示していることに留意されたい。
対象領域Rのサイズは、欠陥Dの最小サイズに基づいて評価することが好ましい。欠陥Dの最小サイズは記憶部150に予め記憶されている。ユーザーは、例えば、入力部140を介して、考慮すべき欠陥Dの最小サイズを入力できる。
例えば、対象領域Rを指定する際に、対象領域Rのサイズが欠陥Dの最小サイズに対して100倍以上である場合、評価部116は、対象領域Rが適切ではないと評価してもよい。あるいは、対象領域Rのサイズが欠陥Dの最小サイズに対して25倍以上である場合、評価部116は、対象領域Rが適切ではないと評価してもよい。
以下、図1〜図3および図8を参照して、本実施形態の検査装置100における登録処理のフローを説明する。図8は、検査装置100における登録処理のフローチャートである。図8のフローチャートは、対象領域が入力された後に対象領域の評価および再指定の有無を判定する点を除いて、図5のフローチャートと同様である。このため、冗長を避けるために重複する説明を省略する。
ステップS102において、基準となる登録対象物を撮像する。撮像部120は、登録対象物を撮像して画像データを生成する。表示部130は、画像データに基づいて登録対象物の画像を表示する。
ステップS104aにおいて、対象領域を受け付ける。具体的には、入力部140に、対象領域のサイズおよび位置が入力される。例えば、ユーザーは、入力部140を介して、対象領域のサイズおよび位置を入力する。
ステップS104bにおいて、対象領域の指定が適切か否かを評価する。ここでは、対象領域のサイズを評価する。具体的には、評価部116は、対象領域のサイズが考慮すべき欠陥の最小サイズに対して所定の値以上大きいか否かを判定する。一例では、評価部116は、対象領域Rのサイズが欠陥Dの最小サイズに対して100倍以上である場合、対象領域Rが適切ではないと評価する。一方、評価部116は、対象領域Rのサイズが欠陥Dの最小サイズに対して100倍未満である場合、対象領域Rが適切であると評価する。
ステップS104cにおいて、評価部116の評価結果に基づいて対象領域を再指定するか否かを判定する。評価部116が、対象領域が適切ではないと評価した場合、対象領域を再指定する。対象領域を再指定する場合(ステップS104cのYes)、処理は、ステップS104aに戻る。この場合、指定部112は、対象領域を新たに指定する。
一方、評価部116が、対象領域が適切であると評価した場合、対象領域を再指定しない。対象領域を再指定しない場合(ステップS104cのNo)、処理は、ステップS106進む。ステップS106以降のステップは、図5を参照して上述した説明と同様であるため、省略する。以上のようにして、欠陥Dのサイズを考慮して対象領域Rを指定することにより、欠陥Dの影響を考慮して特徴量を算出した上で、検査基準を決定できる。
[実施形態3]
なお、図1、図2および図5を参照して上述したように登録対象物の画像の位置合わせを行うことにより、異なる登録対象物の画像の間の撮像ずれ等を抑制できる。しかしながら、対象領域が比較的小さい場合、位置合わせによっても異なる登録対象物の画像の間の対象領域の精度がずれることがある。例えば、登録対象物自体のずれに起因して画像データに示された登録対象物の画像がずれることがある。このため、基準となる登録対象物の画像に対して登録対象物の画像を位置合わせした場合でも、対象領域は、異なる登録対象物の画像に対して同じ位置に指定されているとはいえない。このため、対象領域の設定ずれを考慮することが好ましい。
なお、図1、図2および図5を参照して上述したように登録対象物の画像の位置合わせを行うことにより、異なる登録対象物の画像の間の撮像ずれ等を抑制できる。しかしながら、対象領域が比較的小さい場合、位置合わせによっても異なる登録対象物の画像の間の対象領域の精度がずれることがある。例えば、登録対象物自体のずれに起因して画像データに示された登録対象物の画像がずれることがある。このため、基準となる登録対象物の画像に対して登録対象物の画像を位置合わせした場合でも、対象領域は、異なる登録対象物の画像に対して同じ位置に指定されているとはいえない。このため、対象領域の設定ずれを考慮することが好ましい。
以下、図1〜図3、図5、図8および図9を参照して実施形態3の検査装置において登録対象物、対象領域および補助領域を説明する。図9は、表示部130に表示される登録対象物の画像G、対象領域Rおよび補助領域Aを示す図である。
図9に示すように、表示部130は、対象領域Rの内側に補助領域Aを示す。対象領域Rと補助領域Aとの差分は予め設定されている。ここでは、対象領域Rおよび補助領域Aの境界はそれぞれ矩形である。対象領域Rの縦辺と補助領域Aの縦辺との距離は、対象領域Rの横辺と補助領域Aの横辺との距離とほぼ等しい。表示部130が、登録対象物の画像Gおよび対象領域Rとともに、補助領域Aを表示することにより、ユーザーは、指定した対象領域Rが適切であるか視覚的に判断できる。
例えば、図5または図8のフローチャートにおいて、ステップS104またはステップS104aにおいて対象領域Rを指定する際または対象領域Rを入力する際に、補助領域Aは、対象領域Rとともに表示部130に表示されてもよい。あるいは、図5または図8のフローチャートにおいて、ステップS112において前の登録対象物の画像に対して今回の登録対象物の画像を位置合わせする際に、補助領域Aは、対象領域Rとともに表示部130に表示されてもよい。
[実施形態4]
なお、算出部114が登録対象物Tの対象領域Rの特徴量を算出した際に、算出部114は、算出した特徴量を分析することが好ましい。
なお、算出部114が登録対象物Tの対象領域Rの特徴量を算出した際に、算出部114は、算出した特徴量を分析することが好ましい。
以下、図1〜図3、図5、図8および図10を参照して実施形態4の検査装置において登録対象物、対象領域および強調領域を説明する。図10は、表示部130に表示される登録対象物の画像G、対象領域Rおよび強調領域Eを示す図である。
図10に示すように、表示部130は、登録対象物の画像Gおよび対象領域Rとともに強調領域Eを表示する。算出部114は、登録対象物の画像のうちの対象領域Rの特徴量を算出した後、強調領域Eを求める。強調領域Eは、特徴量を算出した対象領域Rのうち、特徴量の変化の大きい領域である。強調領域は、例えば、GRAD−CAMを用いて取得できる。
なお、強調領域Eは、複数の登録対象物をすべて登録した後で表示されてもよい。あるいは、強調領域Eは、複数の登録対象物の一部を登録した後で表示されてもよい。一例では、登録対象物が1000個ある場合、表示部130は、1000個の登録対象物を登録した後で強調領域Eを表示してもよい。あるいは、表示部130は、300個の登録対象物を登録した後で強調領域Eを表示してもよい。表示部130が、登録対象物の画像Gおよび対象領域Rとともに強調領域Eを表示することにより、ユーザーは、対象領域Rを再指定する必要があるか否かを視覚的に判断できる。
なお、図5または図8のフローチャートにおいて、対象領域Rを再指定する場合、ステップS104またはステップS104aにおいて対象領域Rを指定する際または対象領域Rを入力する際に、強調領域Eは、対象領域Rとともに表示部130に表示されてもよい。あるいは、ステップS118において登録対象物の登録が完了したか否かを判定する前または後に、強調領域Eは、表示されてもよい。ユーザーは、入力部140を介して対象領域Rが強調領域Eを除くように操作できる。これにより、特徴量のばらつきの大きい強調領域Eを対象領域Rから除去できるため、対象領域Rの特徴量のばらつきを低減できる。なお、図10では、表示部130は、登録対象物の画像G、対象領域Rおよび強調領域Eを表示したが、さらに図9に示した補助領域Aを表示してもよい。
[実施形態5]
また、図5を参照して上述した説明では、1つの登録対象物に対応する画像データごとに対象領域の特徴量を算出したが、本実施形態はこれに限定されない。複数の登録対象物に対応する画像データに対して対象領域の特徴量を算出してもよい。
また、図5を参照して上述した説明では、1つの登録対象物に対応する画像データごとに対象領域の特徴量を算出したが、本実施形態はこれに限定されない。複数の登録対象物に対応する画像データに対して対象領域の特徴量を算出してもよい。
以下、図1〜図3および図11を参照して、実施形態5の検査装置100における登録処理のフローを説明する。図11は、本実施形態の検査装置100における登録処理のフローチャートである。本実施形態では、先に複数の登録対象物を事前に撮像し、その後、登録対象物の画像に対象領域を指定して対象領域の指定が適切か否かを評価する。
ステップS302において、登録対象物を撮像する。撮像部120は、登録対象物を撮像して画像データを生成する。
ステップS304において、別の登録対象物を撮像して画像データを生成する。撮像部120は、この登録対象物を撮像して画像データを生成する。
ステップS306において、登録対象物の画像を位置合わせする。詳細には、基準となる前の登録対象物の画像に対して、今回の登録対象物の画像を位置合わせするように今回の登録対象物の画像データを処理する。このとき、表示部130は、今回の登録対象物の画像を表示することが好ましい。
ステップS308において、すべての登録対象物の撮像が完了したか否かを判定する。すべての登録対象物の撮像が完了していない場合(ステップS308のNo)、処理は、ステップS304に戻り、さらに別の登録対象物を撮像して画像データを生成する。すべての登録対象物の撮像が完了した場合(ステップS308のYes)、処理は、ステップS310に進む。
ステップS310において、対象領域を指定する。指定部112は、登録対象物の画像に対して対象領域を指定する。指定部112は、ユーザーによる入力部140を介した入力に基づいて対象領域Rのサイズおよび位置を指定してもよい。指定部112が対象領域Rのサイズおよび位置を指定すると、算出部114は、複数の登録対象物の画像のそれぞれに対する対象領域の特徴量を算出する。
ステップS312において、対象領域の指定が適切か否かを評価する。評価部116は、算出部114で算出された複数の登録対象物の対象領域の特徴量に基づいて対象領域の指定が適切か否かを評価する。特徴量のばらつきが大きい場合、評価部116は、対象領域が適切ではないと評価する。一方、特徴量のばらつきが小さい場合、評価部116は、対象領域が適切であると評価する。評価部116は、記憶部150に記憶された閾値に基づいて特徴量のばらつきが大きいか否かを判定し、判定結果に基づいて対象領域を評価してもよい。
ステップS314において、評価部116の評価結果に基づいて対象領域を再指定するか否かを判定する。評価部116が、対象領域が適切ではないと評価した場合、対象領域を再指定する。対象領域を再指定する場合(ステップS314のYes)、処理は、ステップS310に戻る。この場合、指定部112は、対象領域を新たに指定する。
一方、評価部116が、対象領域が適切であると評価した場合、対象領域を再指定しない。対象領域を再指定しない場合(ステップS314のNo)、対象領域の評価は終了し、登録処理を終了する。
なお、図11を参照した上述の説明では、ステップS312において対象領域Rを評価したが、対象領域Rを評価する際に、表示部130は、登録対象物の画像Gとともに対象領域Rを表示することが好ましい。また、この場合、表示部130は、対象領域Rの評価結果に応じて対象領域Rを異なるように表示することが好ましい。
[実施形態6]
以下、図1〜図3、図11〜図13を参照して、実施形態6の検査装置100における登録処理のフローを説明する。図12は、本実施形態の検査装置100における登録処理のフローチャートである。図12のフローチャートは、対象領域Rを評価した後で対象領域Rの評価結果とともに対象領域Rを表示し、その後、対象領域Rを再指定するか否かを判定する点を除いて、図11のフローチャートと同様である。このため、冗長を避けるために重複する説明を省略する。ステップS302〜ステップS312までは図11のフローチャートと同様である。
以下、図1〜図3、図11〜図13を参照して、実施形態6の検査装置100における登録処理のフローを説明する。図12は、本実施形態の検査装置100における登録処理のフローチャートである。図12のフローチャートは、対象領域Rを評価した後で対象領域Rの評価結果とともに対象領域Rを表示し、その後、対象領域Rを再指定するか否かを判定する点を除いて、図11のフローチャートと同様である。このため、冗長を避けるために重複する説明を省略する。ステップS302〜ステップS312までは図11のフローチャートと同様である。
ステップS312において、対象領域の指定が適切か否かを評価する。評価部116は、算出部114で算出された複数の登録対象物の対象領域の特徴量に基づいて対象領域Rを評価する。特徴量のばらつきが大きい場合、評価部116は、対象領域Rが適切ではないと評価する。一方、特徴量のばらつきが小さい場合、評価部116は、対象領域Rが適切であると評価する。評価部116は、記憶部150に記憶された閾値に基づいて特徴量のばらつきが大きいか否かを判定し、判定結果に基づいて対象領域を評価してもよい。
ステップS312aにおいて、対象領域の評価結果を表示する。ここで、図13を参照して、対象領域の評価結果について説明する。
図13(a)〜図13(c)は、本実施形態の検査装置100において表示部130に表示される対象領域の評価結果を示す模式図である。図13(a)〜図13(c)では、登録対象物の画像Gとともに対象領域Rを表示する。ここでは、表示部130は、対象領域Rの評価結果に基づいて、対象領域を異なる色で表示する。
例えば、図13(a)に示すように、対象領域Rのサイズが広すぎる場合、対象領域Rの特徴量のばらつきが大きくなる。この場合、表示部130は、登録対象物の画像Gおよび対象領域Rを表示するとともに対象領域Rの枠線に赤色を付して表示する。
また、図13(b)に示すように、対象領域Rのサイズがある程度広い場合、重心に対する特徴量のばらつきがある程度大きくなる。この場合、表示部130は、登録対象物の画像Gおよび対象領域を表示するとともに対象領域Rの枠線に黄色を付して表する。
あるいは、図13(c)に示すように、対象領域Rのサイズが小さい場合、重心に対する特徴量のばらつきが小さくなる。この場合、表示部130は、登録対象物の画像Gおよび対象領域Rを表示するとともに対象領域Rの枠線に青色を付して表示する。
なお、図13では、主として対象領域Rのサイズを異ならせているが、対象領域Rの位置を異ならせた場合でも、特徴量のばらつきに応じて同様に表示してもよい。以上のように、対象領域のサイズおよび位置に応じて対象領域の評価結果が視認できるように対象領域を表示することにより、ユーザーは、登録対象物の画像および対象領域の評価結果を一度に視認することができる。以上のように、表示部130は、対象領域Rの評価結果を表示する。
その後、ステップS314において、対象領域を再指定するか否かを判定する。ステップS314以降のステップは図11のフローチャートと同様であり、登録処理を終了する。図12および図13を参照して上述したように、対象領域Rの評価結果を表示することにより、ユーザーの指定した対象領域Rに応じた対象領域Rの評価結果を視認できる。
なお、図13では、表示部130は、登録対象物の画像Gとともに対象領域Rの評価結果に応じて対象領域Rに異なる色を付して表示したが、本実施形態はこれに限定されない。表示部130は、登録対象物の画像Gおよび異なる色を付した対象領域Rとともに、補助領域A(図9)および/または強調領域E(図10)を表示してもよい。
なお、図1〜図12を参照して上述した検査装置100は、撮像部120、表示部130、入力部140をそれぞれ備えていたが、本実施形態はこれに限定されない。検査装置100は、撮像部120を備えなくてもよい。例えば、検査装置100は、外部の撮像装置の撮像した登録対象物および/または検査対象物の画像データに基づいて登録処理および/または検査処理を行ってもよい。
さらに、検査装置100は、入力部140を備えなくてもよい。この場合、予め定められた変更手順にしたがって指定部112の指定する対象領域のサイズおよび位置を変更させて対象領域の特徴量を判定してもよい。例えば、記憶部150に記憶された制御プログラムにしたがって、対象領域のサイズおよび位置は、ユーザーからの指示なしに自動的に変更されてもよい。
さらに、検査装置100は、表示部130を備えなくてもよい。この場合、予め定められた変更手順にしたがって指定部112の指定する対象領域のサイズおよび位置を変更させて対象領域の特徴量を判定してもよい。例えば、記憶部150に記憶された制御プログラムにしたがって、対象領域のサイズおよび位置は、表示部130を介してユーザーに表示することなく自動的に変更されてもよい。
[実施形態7]
次に、図14を参照して実施形態7の検査装置100を説明する。図14は、本実施形態の検査装置100の模式図である。なお、図14の検査装置100は、撮像部120、表示部130および入力部140を省略した点を除いて、図1に示した検査装置100と同様の構成を有する。このため、冗長を避けるために重複する説明を省略する。なお、ここでは、撮像装置210および表示装置220は、検査装置100の外部装置として検査装置100に接続されている。
次に、図14を参照して実施形態7の検査装置100を説明する。図14は、本実施形態の検査装置100の模式図である。なお、図14の検査装置100は、撮像部120、表示部130および入力部140を省略した点を除いて、図1に示した検査装置100と同様の構成を有する。このため、冗長を避けるために重複する説明を省略する。なお、ここでは、撮像装置210および表示装置220は、検査装置100の外部装置として検査装置100に接続されている。
検査装置100は、指定部112と、算出部114と、評価部116とを備える。指定部112は、登録対象物の画像に対象領域を指定する。ここでは、指定部112は、撮像装置210から登録対象物の画像を示す画像データを受信し、受け取った登録対象物の画像に対象領域を指定する。なお、外部の表示装置220は、登録対象物の画像とともに指定部112によって指定された対象領域を表示可能である。
算出部114は、登録対象物の画像のうち指定部で110指定された対象領域の特徴量を算出する。評価部116は、算出部114で算出された特徴量に基づいて、対象領域の指定が適切か否かを評価する。なお、表示装置220は、評価部116による評価結果を表示してもよい。
以上、図面を参照しながら本発明の実施形態を説明した。ただし、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。また、上記の実施形態に開示される複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の発明の形成が可能である。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を主体に模式的に示しており、図示された各構成要素の厚み、長さ、個数、間隔等は、図面作成の都合上から実際とは異なる場合もある。また、上記の実施形態で示す各構成要素の材質、形状、寸法等は一例であって、特に限定されるものではなく、本発明の効果から実質的に逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明によれば、登録対象物から検査対象物の検査基準を効率的に決定できる。
100 検査装置
110 制御部
112 指定部
114 算出部
116 評価部
110 制御部
112 指定部
114 算出部
116 評価部
Claims (13)
- 検査対象となる検査対象物の対象領域を決定するために登録対象物の画像に対象領域を指定する指定部と、
前記登録対象物の画像のうちの前記対象領域の特徴量を算出する算出部と、
前記算出部で算出された特徴量に基づいて、前記対象領域の指定が適切か否かを評価する評価部と
を備える、検査装置。 - 前記評価部の評価結果に基づいて、前記対象領域を再指定するようにユーザーに通知する、請求項1に記載の検査装置。
- 前記評価部は、前記登録対象物内の欠陥のサイズに基づいて、前記対象領域の指定が適切か否かを評価する、請求項1または2に記載の検査装置。
- 前記登録対象物の画像とともに前記対象領域を表示する表示部をさらに備える、請求項1から3のいずれかに記載の検査装置。
- 前記表示部は、前記登録対象物の画像および前記対象領域とともに、前記対象領域の内側に位置する補助領域を表示する、請求項4に記載の検査装置。
- 前記表示部は、前記登録対象物の画像および前記対象領域とともに、前記対象領域の内側に前記対象領域の特徴量のばらつきの大きい領域を強調領域として表示する、請求項4または5に記載の検査装置。
- 前記表示部は、前記登録対象物の画像とともに前記対象領域を評価結果に応じて異なる色で表示する、請求項4から6のいずれかに記載の検査装置。
- 前記登録対象物は、複数の登録対象物を含み、
前記算出部は、前記複数の登録対象物について前記対象領域の特徴量のばらつきを算出し、
前記評価部は、前記対象領域の特徴量のばらつきを評価する、請求項1から7のいずれかに記載の検査装置。 - 前記算出部は、前記複数の登録対象物について前記対象領域の特徴量の重心に対する前記対象領域の特徴量の距離のばらつきを算出する、請求項8に記載の検査装置。
- 前記複数の登録対象物は、第1登録対象物および第2登録対象物を含み、
前記指定部は、前記第1登録対象物の画像に対して前記第2登録対象物の画像の位置合わせ処理を行う、請求項8または9に記載の検査装置。 - 前記登録対象物として良品と判定された対象物を用いる、請求項1から10のいずれかに記載の検査装置。
- 前記算出部は、前記検査対象物の画像に対して前記対象領域の特徴量を算出し、
前記評価部は、前記検査対象物の特徴量に基づいて、前記検査対象物が検査基準を満たすか否かを判定する、請求項1から11のいずれかに記載の検査装置。 - 登録対象物の画像に対象領域を指定するステップと、
前記登録対象物の画像のうちの前記対象領域の特徴量を算出するステップと、
前記算出するステップで算出された特徴量に基づいて、前記対象領域の指定が適切か否かを評価するステップと
を包含する、検査方法。
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