JP2020124843A - 液体吐出ヘッド用基板およびその製造方法 - Google Patents

液体吐出ヘッド用基板およびその製造方法 Download PDF

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進哉 岩橋
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貞好 佐久間
Sadayoshi Sakuma
貞好 佐久間
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【課題】 プラグに形成されるシームに伴う液体吐出ヘッド用基板の信頼性の低下を抑制する。【解決手段】 液体吐出ヘッド用基板の製造方法は、蓄熱層の表面と表面に対向する面とを貫通する貫通孔を形成する工程と、貫通孔の内部にプラグ材料を設けてプラグ材料を含むプラグを形成する工程と、プラグの表面によって貫通孔の内部に形成された凹部を、プラグ材料とは異なる埋め込み材料で埋める工程と、プラグと電気的に接続されるように、蓄熱層の表面に発熱抵抗体を設ける工程と、を有する。【選択図】 図1

Description

本発明は、液体を吐出する液体吐出ヘッドに用いられる液体吐出ヘッド用基板およびその製造方法に関する。
インクなどの液体を吐出する液体吐出装置(インクジェット記録装置)に搭載される液体を吐出する液体吐出ヘッド(インクジェットヘッド)では、消費電力を抑えるために、液体を吐出するためのエネルギーを効率よく液体に伝えることが求められている。そのため、例えば、熱エネルギーを用いたいわゆるサーマル式の液体吐出ヘッドでは、液体を吐出するために発熱する発熱抵抗体を覆う保護層の膜厚を薄くすることが求められる。発熱抵抗体に接続される電極層に伴う段差があると、この段差を覆うために保護層の膜厚を厚くすることになり、エネルギー効率の低下につながってしまう。
ここで、特許文献1には、インクジェットヘッド用の半導体基板に積層された積層部材を平滑化する構成が記載されている。具体的には、発熱抵抗体に接続される電極層の上に層間絶縁膜を堆積し、CMP法(化学機械研磨)によって層間絶縁膜を平滑化し、電極層による段差が層間絶縁膜の上面に現れないようにしている。そして、この電極層と発熱抵抗体とをタングステンプラグで接続している。
特開2002−144571号公報
しかしながら、プラグを形成する際にホール内にプラグ膜を埋め込むと、プラグにシームと呼ばれる穴(継ぎ目)が形成されることがある。シーム上では、発熱抵抗体やこれを覆う絶縁保護層といった薄膜が所望の厚みで形成されず、部分的に途切れた形状になる恐れもあり、液体吐出ヘッド用基板の信頼性が損なわれてしまう。
また、キャビテーションの際の衝撃などから発熱抵抗体を保護するための導電保護層を絶縁保護層の上に設ける構成の場合、絶縁保護層が所望の厚みや形状で形成されていないと、導電保護層とプラグとが導通が生じる恐れが高まる。
ここで、液体吐出ヘッド用基板では、以下の理由から発熱抵抗体の下に設ける蓄熱層は厚膜となっている。すなわち、発熱抵抗体のサイズ安定化と蓄熱層における蓄熱特性の確保のため、蓄熱層を厚くすることが求められる。また、一つの発熱抵抗体で数十mA程度の電流を流し、この発熱熱抵抗体を数百個同時に駆動するために多くの電流を流すため、電極層を厚膜にすることが求められ、この電極層の上に積層する蓄熱層も厚くすることが求められる。そのため、この厚膜の蓄熱層に設けるプラグはアスペクト比(ホール深さ/ホール直径)が4.0程度以上と高くなる傾向がある。特に、このようなアスペクト比の高いプラグではプラグ膜が成膜されにくいため、シームが形成されやすくなる。
そこで、本発明は、プラグに形成されるシームに伴う液体吐出ヘッド用基板の信頼性の低下を抑制することを目的とする。
本発明の液体吐出ヘッド用基板の製造方法は、蓄熱層の表面と前記表面に対向する面とを貫通する貫通孔を形成する工程と、前記貫通孔の内部にプラグ材料を設けて前記プラグ材料を含むプラグを形成する工程と、前記プラグの表面によって前記貫通孔の内部に形成された凹部を、前記プラグ材料とは異なる埋め込み材料で埋める工程と、前記プラグと電気的に接続されるように、前記蓄熱層の前記表面に発熱抵抗体を設ける工程と、を有することを特徴とする。
本発明によると、プラグに形成されるシームに伴う液体吐出ヘッド用基板の信頼性の低下を抑制することを目的とする。
本実施形態に係るインクジェットヘッド用基板を模式的に示す図 比較例に係るインクジェットヘッド用基板におけるプラグの近傍を模式的に示す断面図 実施例1に係るインクジェットヘッド用基板の製造工程を説明するための断面図 実施例2に係るインクジェットヘッド用基板の製造工程を説明するための断面図 実施例3に係るインクジェットヘッド用基板の製造工程を説明するための断面図
以下、図面を参照しながら本発明を実施するための形態を説明する。ただし、本発明の実施の形態及び実施例に記載されている構成要素はあくまで例示であり、本発明の範囲をそれらに限定する趣旨のものではない。
(実施の形態)
図1(a)は、本発明を適用可能な実施形態に係るインクジェットヘッド用基板(液体吐出ヘッド用基板)10の平面図である。図1(b)は、図1(a)のA−A線の断面図である。図1(a)では、図1(b)に示す発熱抵抗体106より上側の層を図示していない。図1(c)は、図1(b)に示す領域B内を詳細に示したプラグ102の近傍の拡大断面図である。なお、本明細書では、複数の層が積層されて構成されるインクジェットヘッド用基板10の層の積層方向において、基体101の側を下、後述する流路形成部材109の側を上として説明する。
図1(b)に示すように、インクジェットヘッド用基板10は、基体101と、電極層103と、蓄熱層104と、プラグ102と、発熱抵抗体106と、絶縁保護層107と、耐キャビテーション層108と、を備える。インクジェットヘッド用基板10では発熱抵抗体106が複数配置されている。図1ではその1つのみが示されている。
Siによって形成された基体101の上には、発熱抵抗体106を選択的に駆動するためのスイッチングトランジスタ等の半導体素子からなる駆動素子が作りこまれている。ここでは簡略化のために、駆動素子は図示しておらず、基体101のみを図示している。
基体101の上には、例えばアルミニウム(Al)を主成分として含む電極層103が所望の形状にパターニングされて配置されている。電極層103の厚さは例えば1.0μmである。
電極層103の上には、例えばSiOを主成分とする上面が平坦化された蓄熱層104が配置されている。蓄熱層104は、電極層103の全体を埋設するように形成されている。蓄熱層104の厚みは、電極層103から上の部分で例えば2.0μmである。なお、インクジェットヘッド用基板10は、電極層103が埋設された蓄熱層104が複数層設けられた構成であってもよい。
発熱抵抗体106は、例えば20nmの厚みを有するタンタル窒化珪素物(TaSiN)を主成分として含んでおり、平坦化された蓄熱層104の上面(表面)に配置されている。また、電極層103の上に設けられる蓄熱層104には、蓄熱層104の上面とこれに対向する面とを貫通し、電極層103の上面に達するホール(貫通孔)104aが形成されている(図1(c))。このホール104aの内部には発熱抵抗体106と電極層103とを電気的に接続するプラグ102が設けられている。プラグ102は、電極層103と発熱抵抗体106との間を延び、電極層103の上面と発熱抵抗体106の下面とを接続している。
図1(a)に示すように、発熱抵抗体106の両端部にはそれぞれ複数のプラグ102が設けられている。電極層103から一端側のプラグ102を介して発熱抵抗体106に電流が流れ、さらに他端側のプラグ102を介して電極層103へと流れる。このように電流が流れることで発熱抵抗体106のうちのプラグ102の間の部分が発熱し、液体を発泡させて液体を吐出する。
なお、本実施形態では、プラグ102は、電極層103と接するコンタクトメタル膜110、バリアメタル膜111、およびプラグ102の主な構成要素であるプラグ膜105を含む。プラグ102を構成するこれらの材料を総称してプラグ材料とも称する。例えば、コンタクトメタル膜110は厚み20nmのチタンで形成され、バリアメタル膜111は厚み50nmの窒化チタンで形成される。また、プラグ膜105は、例えばタングステン(W)や銅(Cu)やアルミニウム(Al)やその合金などの材料で形成される。なお、ここで説明するプラグ102の材料や厚みなどの構成は一例であり、これに限定されるものではない。
発熱抵抗体106の上には、例えば150nmの厚みを有する窒化珪素物(SiN)を主成分とする絶縁保護層107が配置されている。絶縁保護層107の上には、例えば200nmの厚みを有するタンタル(Ta)やイリジウム(Ir)、これらの積層膜などからなる耐キャビテーション層108が配置されている。
図1(c)に示すように、プラグ膜105は、蓄熱層104に設けられたホール104aの内部を完全に埋めた状態ではなく、ホール104aの内部にはプラグ膜105の表面によってシーム105a(凹部)が形成されている。このプラグ膜105の表面は平坦ではなく、凹凸な形状となっている。このシーム105aは、ホール104aのアスペクト比(ホール深さ/ホール直径)が高い(4.0以上の)場合に発生しやすい。なお、インクジェットヘッド用基板10を平面視した際のホール104aの開口の形状は円形に限定されず、矩形や楕円形など他の形状であってもよい。このような場合、ホール104aの開口の重心を通る開口の距離のうちの最短距離に対するホール深さの割合をホール104aのアスペクト比とする。
そこで、本実施形態は、プラグ膜105の表面(バリアメタル膜111側の面と反対側の面)で形成されたシーム105aをプラグ膜105の材料とは異なる埋め込み材料112で埋める。これにより、プラグ102の上側に設けられる発熱抵抗体106や絶縁保護層107を薄く成膜した場合であっても、これらの膜がプラグ102の上側で途切れて成膜されることを抑えることができる。これにより、シーム105aに伴うインクジェットヘッド用基板10の信頼性の低下を抑制することができる。また、プラグ102と耐キャビテーション層108とが導通する恐れを抑えることができ、インクジェットヘッド用基板10の電気的な信頼性を確保することができる。
なお、この埋め込み材料112としては、例えば、亜鉛、ビスマス、インジウム、これらの少なくともいずれかを含む合金などの金属材料(低融点金属材料)や、酸化珪素、ポリイミド樹脂などの絶縁材料があげられる。埋め込み材料に金属材料を用いた場合、シーム105aに埋め込み材料112を設けてもプラグ102の配線抵抗の増大を抑えられる。一方で、上述したような絶縁材料を用いた場合、材料を塗布してシーム105aを埋めることができるので、容易かつ確実なシーム105aの埋め込みが可能である。
また、プラグ膜105によってホール104aが埋まらないような厚みでプラグ膜105を形成することが好ましい。具体的には、ホール104a内におけるプラグ膜105の平均厚みCは、ホール104aにコンタクトメタル膜110とバリアメタル膜111を形成した後の凹部の開口の半径Dよりも薄くなるように成膜することが好ましい(図1(c))。すなわち、ホール104aの開口の重心を通る開口の距離のうちの最短距離の半分よりも、プラグ102を構成するコンタクトメタル膜110、バリアメタル膜111、プラグ膜105の積層膜の、ホール104内における平均の厚みが薄いことが好ましい。
この理由は以下の通りである。すなわち、ホール104aが埋まるような厚みでプラグ膜105を成膜すると、プラグ102によってはシーム105aが形成されなかったり、その後に設ける埋め込み材料112が埋め込まれにくいような形状のシーム105aが形成される可能性がある。そこで、上記のようにホール104aが埋まらないような厚みでプラグ膜105を形成すると、いずれのプラグ膜105においてもシーム105aが形成されやすくなる。これにより、プラグ102に対して選択的に埋め込み材料112を設ける必要なく、また、埋め込み材料112による確実な埋め込みが容易な形状のシーム105aを形成することができる。これにより、プラグ102によるばらつきを抑えることができる。シームを埋め込み材料で埋めることによる抵抗ばらつきを抑えることができる。
なお、埋め込み材料112はあくまでシーム105aを埋めることを目的としている。プラグ102における配線抵抗の増大の抑制やプラグ102の製造容易性の観点からは、ホール104aの内部でプラグ材料が占める体積の方が埋め込み材料112が占める体積よりも大きいことが好ましい。
以下、上記の実施の形態を適応した実施例と比較例とを説明する。なお、本発明は以下で説明する実施例に限定されるものではなく、本発明の範囲内で変更することができる。
(実施例1)
図3は、本実施例におけるインクジェットヘッド用基板10の製造工程を説明するための断面図である。図3は主にプラグ102の近傍を示すインクジェットヘッド用基板10の部分断面図である。以下、実施例1のインクジェットヘッド用基板10の製造方法について説明する。
まず、単結晶シリコン基板101上にスイッチングトランジスタ等を形成した後、アルミニウムを主成分とする電極層103を形成し、酸化珪素からなる蓄熱層104を電極層103上における厚みが2.0μmとなるように形成した。その後、蓄熱層104に直径が0.50μmである円形の開口を備えるホール104a(ホール104aのアスペクト比4.0)を形成した(図3(a))。図示しないが、電極層103の一部表面がホール104aを通して露出した状態となった。
次に、チタンからなるコンタクトメタル膜110を厚さ20nmで成膜し、窒化チタンからなるバリアメタル膜111を厚さ50nmで成膜した(図3(b))。次に、タングステンからなるプラグ膜105を0.15μmの厚さで成膜した(図3(c))。そして、化学的機械研磨(CMP)によって蓄熱層104の上面側に設けられたコンタクトメタル膜110、バリアメタル膜、プラグ膜105を除去し、蓄熱層104の上面を平坦化した(図3(d))。
本実施例では、蓄熱層104のホール104aの半径(0.25μm)からコンタクトメタル膜110の厚さ(20nm)とバリアメタル膜111(50nm)の厚さを引いた長さ(0.18μm)よりもプラグ膜の厚さが薄くなるように成膜した。これにより、図3(d)の状態では、すべてのプラグ102にシーム105aが形成された。
次に、シーム105aの開口を塞ぐように蓄熱層104の上面に埋め込み材料112となる亜鉛をスパッタリングで10nmの厚さで成膜した(図3(e))。そして、この亜鉛をパターニングし、亜鉛がプラグ膜105の上の領域に残るようにその他の領域に形成された亜鉛を除去した(図3(f))。
次に、420℃で亜鉛をリフロー(加熱して溶融)してシーム105aを亜鉛からなる埋め込み材料112で埋めた(図3(g))。埋め込み材料112は、厚さ数十nmのコンタクトメタルやバリアメタル膜に接するように埋まっているのではなく、百nmオーダーの厚さであり、その内側の表面に凹凸形状を有するプラグ膜105で構成されたシーム105a(凹部)に埋まっていた。
次に、逆スパッタリングでプラグ102の表面に形成される自然酸化膜を除去した後、TaSiNからなる発熱抵抗体106をスパッタリングで20nmの厚さで成膜した(図3(h))。さらに、発熱抵抗体106上に窒化珪素からなる絶縁保護層107を150nmの厚さで成膜し、絶縁保護層107上にTaからなる耐キャビテーション層108を200nmの厚さで成膜した(図3(i))。
さらに、流路形成部材109を設け、流路と吐出口を備えるインクジェットヘッド用基板10を作製した。
実施例1のインクジェットヘッド用基板を用い、パルス幅1.0μs、パルス周波数15kHZ、電圧20.0Vの駆動条件で吐出耐久試験を行った。すると、発熱抵抗体106の駆動回数が1.0×1010回を超えても駆動を行えることを確認でき、試験後にプラグ膜105と耐キャビテーション層108との導通も発生していなかった。また、プラグ102における配線抵抗は後述する比較例と略同等であった。
(比較例)
図2は比較例のインクジェットヘッド用基板10を説明するための図であり、図1(c)に対応する図である。比較例のインクジェットヘッド用基板の製造工程について、実施例1と異なる点について主に説明する。
本比較例では、蓄熱層104の平坦化の後の埋め込み材料112の成膜を行わなかった。すなわち、実施例1で説明した図3(e)〜図3(g)の工程を行わなかった。また、比較例では、実施例1の図3(c)に対応するプラグ膜105の成膜工程で、プラグ膜105として厚さ0.70μmのタングステンを成膜した。
このようにして作製した比較例のインクジェットヘッド用基板では、プラグ102においてプラグ膜105の表面によってシーム105aが形成されていた。また、このシーム105aの上側では、発熱抵抗体106と絶縁保護層107が途切れて成膜された箇所があり、絶縁保護層107によるカバレッジが良好でない箇所が存在していた。
比較例のインクジェットヘッド用基板を用い、実施例1と同様の駆動条件で吐出耐久試験を行った。すると、発熱抵抗体106の駆動回数が5.0×10回で発熱抵抗体106の不具合によって不吐出となった。また、試験後において絶縁保護層107に不具合が生じており、プラグ膜105と耐キャビテーション層108との導通を確認した。
(実施例2)
図4は、本実施例におけるインクジェットヘッド用基板10の製造工程を説明するための断面図である。図4は主にプラグ102の近傍を示すインクジェットヘッド用基板10の部分断面図である。以下、実施例2のインクジェットヘッドの製造方法について、実施例1と異なる点について主に説明する。
図4(a)〜図4(e)は実施例1の図3(a)〜図3(e)と同様であり、図4(h)、図4(i)は実施例1の図3(h)、図3(i)と同様である。本実施例では、埋め込み材料112となる亜鉛をスパッタリングで10nmの厚さで成膜した(図4(e))後に、420℃で亜鉛をリフローしてシーム105aを亜鉛からなる埋め込み材料112で埋めた(図4(f))。その後、プラグ102上の埋め込み材料112を残し、CMPにより蓄熱層104上などの不要な亜鉛を除去した(図4(g))。
実施例2のインクジェットヘッド用基板を用い、実施例1と同様の駆動条件で吐出耐久試験を行った。すると、発熱抵抗体106の駆動回数が1.0×1010回を超えても駆動を行えることを確認でき、試験後にプラグ膜105と耐キャビテーション層108との導通も発生していなかった。また、プラグ102における配線抵抗は比較例と略同等であった。
(実施例3)
図5は、本実施例におけるインクジェットヘッド用基板10の製造工程を説明するための断面図である。図5は主にプラグ102の近傍を示すインクジェットヘッド用基板10の部分断面図である。以下、実施例3のインクジェットヘッド用基板の製造方法について、実施例1と異なる点について主に説明する。
図5(a)〜図5(d)は実施例1の図3(a)〜図3(d)と同様であり、図5(g)、図5(h)は実施例1の図3(h)、図3(i)と同様である。本実施例では、蓄熱層104の平坦化(図5(d))の後に、スピンオンガラス(SOG)を塗布することでシーム105aを埋め、400℃のオーブンでSOGを加熱硬化してシーム105a内に埋め込み材料112としての酸化珪素を形成した(図5(e))。その後、CMPにより蓄熱層104上やプラグ102上の不要な酸化珪素を除去した(図5(f))。
実施例3のインクジェットヘッド用基板を用い、実施例1と同様の駆動条件で吐出耐久試験を行った。すると、発熱抵抗体106の駆動回数が1.0×1010回を超えても駆動を行えることを確認でき、試験後にプラグ膜105と耐キャビテーション層108との導通も発生していなかった。
10 インクジェットヘッド用基板
101 基体
102 プラグ
104 蓄熱層
104a ホール(貫通孔)
105 プラグ膜
105a シーム(凹部)
106 発熱抵抗体
112 埋め込み材料

Claims (20)

  1. 蓄熱層の表面と前記表面に対向する面とを貫通する貫通孔を形成する工程と、
    前記貫通孔の内部にプラグ材料を設けて前記プラグ材料を含むプラグを形成する工程と、
    前記プラグの表面によって前記貫通孔の内部に形成された凹部を、前記プラグ材料とは異なる埋め込み材料で埋める工程と、
    前記プラグと電気的に接続されるように、前記蓄熱層の前記表面に発熱抵抗体を設ける工程と、
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  2. 前記プラグを形成する工程では、前記液体吐出ヘッド用基板を平面視した場合の、前記貫通孔の開口の重心を通る前記開口の距離のうちの最短距離の半分よりも、前記プラグ材料の平均厚さが薄くなるように前記プラグ材料を設ける、請求項1に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  3. 前記埋める工程では、前記埋め込み材料として金属材料を用いる、請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  4. 前記埋める工程では、前記埋め込み材料として、亜鉛、ビスマス、インジウム、およびこれらの少なくともいずれかを含む合金を用いる、請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  5. 前記埋める工程では、前記凹部の開口を塞ぐように前記蓄熱層の前記表面に前記埋め込み材料を設けた後に、加熱して前記埋め込み材料を溶融して前記埋め込み材料で前記凹部を埋める、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  6. 前記埋める工程では、前記埋め込み材料を塗布して前記凹部を埋める、請求項1または請求項2に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  7. 前記埋める工程では、前記埋め込み材料として絶縁材料を用いる、請求項6に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  8. 前記埋める工程では、前記埋め込み材料として酸化珪素または樹脂を用いる、請求項6または請求項7に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  9. 前記プラグを形成する工程では、前記プラグ材料としてタングステン、銅、アルミニウム、およびこれらの少なくともいずれかを含む合金を用いる、請求項1乃至請求項8のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  10. 前記プラグを形成する工程は、前記貫通孔の内部および前記蓄熱層の前記表面に前記プラグ材料を設ける工程と、前記蓄熱層の前記表面に設けられた前記プラグ材料を除去して前記蓄熱層の上面を平坦化する工程と、を含む、請求項1乃至請求項9のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  11. 前記貫通孔の内部において、前記プラグ材料が占める体積の方が前記埋め込み材料が占める体積よりも大きい、請求項1乃至請求項10のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板の製造方法。
  12. 表面と前記表面に対向する面とを貫通する貫通孔が設けられた蓄熱層と、
    前記貫通孔の内部に設けられたプラグ材料を含むプラグと、
    前記プラグの表面によって前記貫通孔の内部に形成された凹部を埋める、前記プラグ材料とは異なる埋め込み材料と、
    前記蓄熱層の前記表面に設けられ、前記プラグと電気的に接続された発熱抵抗体と、
    を有することを特徴とする液体吐出ヘッド用基板。
  13. 前記プラグ材料の平均厚さは、前記液体吐出ヘッド用基板を平面視した場合の、前記貫通孔の開口の重心を通る前記開口の距離のうちの最短距離の半分よりも薄い、請求項12に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  14. 前記埋め込み材料は金属材料である、請求項12または請求項13に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  15. 前記埋め込み材料は、亜鉛、ビスマス、インジウム、およびこれらの少なくともいずれかを含む合金である、請求項12乃至請求項14のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  16. 前記埋め込み材料は絶縁材料である、請求項12または請求項13に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  17. 前記埋め込み材料は、酸化珪素または樹脂である、請求項16に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  18. 前記プラグ材料は、タングステン、銅、アルミニウム、およびこれらの少なくともいずれかを含む合金である、請求項12乃至請求項17のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  19. 前記貫通孔の内部において、前記プラグ材料が占める体積の方が前記埋め込み材料が占める体積よりも大きい、請求項12乃至請求項18のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
  20. 前記液体吐出ヘッド用基板を平面視した場合の、前記貫通孔の開口の重心を通る前記開口の距離のうちの最短距離に対する前記貫通孔の深さの割合が4.0以上である、請求項12乃至請求項19のいずれか一項に記載の液体吐出ヘッド用基板。
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