JP2020123466A - 容器内の加熱構造および温度スイング吸着装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記非特許文献1は、吸着剤が充填された容器と別に加熱器を設け、上記加熱器で加熱した流体を上記容器内へ流通させるものである。上記非特許文献1にはつぎの記載がある。
TSA式脱湿装置は,吸着剤を充填した固定床式の脱湿塔2基と再生機器,自動弁,配管,計装品,制御盤および架台などで構成される。
脱湿塔の1基が水分吸着を行っている間に,他の1基は水分脱着の再生を行い,これを交互に切り替えて,連続的に運転する装置である。TSA式脱湿装置のフローシートと外観を図2,3に示す。
・・・中略・・・
(5)再生用機器
主要な再生用機器は,再生用空気の送風機および加熱器などである。
再生用送風機は、再生系の圧力損失をまかなう機種を選定する必要がある。一般には,ルーツブロアーを使用するケースが多い。また,場合によると,圧縮空気の一部を使用して外気を吸引し,空気量を増加(利得)させる方式のインジェクタをブロワーの代わりに使用することがある。
再生用の加熱器には,電気式ステンレスシーズヒーターまたは蒸気式ヒーターが多く使用される。
上記特許文献1は、容器に直接加熱器を搭載して加熱する方式である。具体的には、容器の内部にカートリッジ型加熱器を、さらに容器の外部にバンド型加熱器を設置するものである。上記特許文献1にはつぎの記載がある。
[課題]円周方向に複数の溶融室を有する溶融装置において、熱ひずみを低減できる溶融装置を提供することにある。
[解決手段]溶融塔1は、外筒13と中筒14とから構成される。溶融塔1の外筒と中筒で構成された空間は、円周方向に複数に溶融室15cが配置された上・中段と、この下であって、円周方向に連続的に溶融室15dが配置された下段とを備える。溶融塔1の上段・中の円周方向に複数配置された溶融室15cを集中的に加熱する集中加熱手段であるカートリッジヒータ2aと、溶融塔1の下段の円周方向に連続して配置された溶融室15dを均一に加熱する均一加熱手段であるバンドヒータ2bと誘導コイル2cとから構成され、溶融塔1の外筒と中筒との間に構成された空間に供給された金属材料のチップを溶融する。
上記特許文献2も、容器に直接加熱器を搭載して加熱する方式である。具体的には、シースヒータにメッシュ状の加熱器を一体に形成し、容器の内部に設置するものである。上記特許文献2にはつぎの記載がある。
[課題]触媒と空気との接触面積の拡大すると共に、触媒を均一に加熱して活性化させ、該触媒ヒータ(41)で臭気物質等を確実に分解する。
[解決手段]複数本のシースヒータ(42)と複数枚のメッシュシート(43)とを、伝熱促進板(44)を介して接合して一体に形成する。この状態で、シースヒータ(42)を台座部(45)に立設して触媒ヒータ(41)を構成する。上記メッシュシート(43)は、銅製の網状に形成された平らなシートであって、空気が貫通して流通可能なものである。このメッシュシート(43)の表面には、空気中の臭気物質又は有害物質を分解して無臭化又は無害化する脱臭触媒が分散担持されている。この脱臭触媒は、Ag,Pd,Pt,Mn,Rh,Fe,Co及びCeのうちから選ばれた1種以上の金属又は該金属の酸化物である。
1)容器と別に加熱器を設置するため、そのスペースが必要である。
2)加熱器と容器のあいだに存在する配管の熱容量を無視できない。つまり、加熱器から容器に届く前に、流体の熱が配管に奪われてしまう。このため、エネルギーがロスし、消費エネルギーが大きくなる。
3)加熱と冷却を繰り返し行う場合、加熱器の不要な冷却を避けようとすると、加熱器をバイパスする必要がある。そうすると、そのためのバイパス配管や弁が必要となり、設備数が多く複雑になる。
4)容器を直接加熱できないため、加熱するためだけに加熱用の流体が必要となる。非特許文献1のように、空気の除湿装置では、再生用のブロワが必要となる。もしくは、除湿後の乾燥空気を一部利用することで、得られる乾燥空気が目減りしてしまう。
1)溶融室15cを集中的に加熱するカートリッジヒータ2aを容器の内部に設けると、上記カートリッジヒータ2aの近辺だけが高温になって、それ以外の場所とのあいだに温度差が生じてしまい、容器内を均一な温度に加熱することができない。
2)上記バンドヒータ2bのように、容器の外周に巻き付ける加熱手段では、外側の温度が高くなり、容器の外部と内部で温度差が生じ、容器内を均一な温度に加熱することができない。
1)メッシュシート(43)のようなメッシュ状の加熱器を容器内部に設置すると、流体の流れに対して抵抗となり、圧力損失が大きくなる。その損失を補う動力が必要で、消費エネルギーが大きくなる。
本発明は、上記の課題を解決するため、つぎの目的をもってなされたものである。
エネルギーロスが少なく、容器内を均一に加熱できる容器内の加熱構造および温度スイング吸着装置を提供する。
内部に流体が流通しうる容器と、上記容器内に配置されるヒーターとを備え、
上記ヒーターは、
互いに直交する第1方向と第2方向が定められるシート状の加熱体を含んで構成され、
上記加熱体が、上記第2方向には曲がらず、上記第1方向においてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっており、
上記加熱体の上記第2方向が、上記容器内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、実質的に沿うように配置されている。
上記ヒーターは、上記加熱体の上記第1方向の両端部にそれぞれ取り付けられた電極をさらに含んで構成されている。
上記加熱体が、上記シート面同士が平行に対面する部分を複数有し、
上記シート面同士の対面したクリアランスが実質的に等しくなるよう構成されている。
上記加熱体は、渦巻状に曲がっている。
上記加熱体に、上記流体を通過させる通過孔が形成されている。
上記加熱体の上流側と下流側の少なくともいずれかに、上記流体の偏流を緩和する偏流緩和構造が設けられている。
上記容器内において、上記ヒーターが上記流体の流れる方向に複数、直列状に配置され、
上記複数のヒーターが、それぞれ独立して温度制御される。
上記容器内において、上記ヒーターが上記流体の流れる方向を横切る仮想面上に複数、並列状に配置され、
上記複数のヒーターが、それぞれ独立して温度制御される。
上記容器内に、上記流体とのあいだで界面現象を伴う複数種類の粒状体が、種類ごとに異なる充填層を形成するように充填され、
上記複数の充填層に対応してそれぞれ上記ヒーターが配置され、
上記複数のヒーターが、それぞれ独立して温度制御される。
吸着剤が充填された内部に流体が流通しうる容器と、上記容器内に配置されるヒーターとを有し、吸着工程と再生工程を行うことができる吸着塔を備えた温度スイング吸着装置であって、
上記ヒーターは、
互いに直交する第1方向と第2方向が定められるシート状の加熱体を含んで構成され、
上記加熱体が、上記第2方向には曲がらず、上記第1方向においてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっており、
上記加熱体の上記第2方向が、上記容器内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、実質的に沿うように配置されている。
本発明の加熱構造では、上記ヒーターの構成に含まれる加熱体は、互いに直交する第1方向と第2方向が定められるシート状である。上記加熱体は、上記第2方向には曲がらず、上記第1方向においてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっている。そして、上記加熱体は、上記容器内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、上記第2方向が実質的に沿うように配置される。これにより、上記加熱体の上記シート面が、上記流体の流れに対して実質的に平行になる。したがって、メッシュ状の加熱器に比べて圧力損失が大幅に低減し、消費エネルギーを節減できる。
これにより、上記加熱体は、上記第1方向の全体が発熱する。このため、容器内を効率よく加熱できる。
これにより、カートリッジヒータや外巻き型のバンドヒータを使用する場合と比べ、容器内を均一に加熱でき、容器内の温度ばらつきを軽減できる。
これにより、カートリッジヒータや外巻き型のバンドヒータを使用する場合と比べ、容器内を均一に加熱でき、容器内の温度ばらつきを軽減できる。
これにより、上記加熱体で隔てられて形成される流路間で、圧力や流量に偏りが生じたときに、上記流体が上記通過孔を通過することにより、上記圧力や流量の偏りが緩和される。
これにより、上記容器内での流体の偏流が緩和され、容器内での温度ばらつきが軽減される。
本発明の温度スイング吸着装置では、上記ヒーターの構成に含まれる加熱体は、互いに直交する第1方向と第2方向が定められるシート状である。上記加熱体は、上記第2方向には曲がらず、上記第1方向においてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっている。そして、上記加熱体は、上記容器内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、上記第2方向が実質的に沿うように配置される。これにより、上記加熱体の上記シート面が、上記流体の流れに対して実質的に平行になる。したがって、メッシュ状の加熱器に比べて圧力損失が大幅に低減し、消費エネルギーを節減できる。
また、ヒーターで容器内を直接加熱するため、加熱するためだけの加熱用の流体の必要量を削減できる。たとえば空気を除湿するときにも、再生用のブロワをサイズダウンし、消費エネルギーを削減できる。また、除湿後の乾燥空気を加熱用として利用しなくてすむため、得られる乾燥空気が目減りしない。
図1は、本発明が適用された容器内の加熱構造を示す第1実施形態である。(A)は縦端面図、(B)は横断面図、(C)はヒーターを広げた図である。
本実施形態の容器内の加熱構造は、容器10とヒーター30とを備えている。
上記容器10は、内部に流体が流通する。上記ヒーター30は、上記容器10内に配置される。
上記容器10は、この例では、円筒体10Cの両端部が鏡板10A,10Bで塞がれたタンク状を呈している、上部の鏡板10Aの中央に流体の流入口11が設けられ、下部の鏡板10Bの中央に流体の流出口12が設けられている。したがって、この例では、容器10の上部が流体の上流側、下部が流体の下流側である。
上記ヒーター30は、加熱体32と電極31とを含んで構成されている。
上記第1実施形態は、容器10とヒーター30とを備えている。上記ヒーター30が上記容器10内に配置され、その容器10は内部に流体が流通する。このように、上記容器10内にヒーター30を配置し、容器10と別に加熱器を設ける必要がなく、コンパクト化できる。また、加熱器と容器10を連絡する配管に熱を奪われることがなく、熱のロスすなわち消費エネルギーを節減できる。
本発明の加熱構造では、上記ヒーター30の構成に含まれる加熱体32は、長手方向Xと幅方向Yがあるシート状である。上記加熱体32は、上記幅方向Yには曲がらず、上記長手方向Xにおいてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっている。そして、上記加熱体32は、上記容器10内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、上記幅方向Yが実質的に沿うように配置される。これにより、上記加熱体32の上記シート面が、上記流体の流れに対して実質的に平行になる。したがって、メッシュ状の加熱器に比べて圧力損失が大幅に低減し、消費エネルギーを節減できる。
これにより、上記加熱体32は、長手方向Xの全体が発熱する。このため、容器30内を効率よく加熱できる。
これにより、カートリッジヒータや外巻き型のバンドヒータを使用する場合と比べ、容器10内を均一に加熱でき、容器10内の温度ばらつきを軽減できる。
これにより、カートリッジヒータや外巻き型のバンドヒータを使用する場合と比べ、容器10内を均一に加熱でき、容器10内の温度ばらつきを軽減できる。
図2は、第2実施形態に用いるヒーター30を広げた図である。
この例では、上記加熱体32に、上記流体を通過させる通過孔33が形成されている。上記通過孔33は、上記加熱体32のシート面に一様に分布するよう、多数形成されている。
上記第2実施形態は、上記加熱体32に、上記流体を通過させる通過孔33が形成されている。
これにより、上記加熱体32で隔てられて形成される流路間で、圧力や流量に偏りが生じたときに、上記流体が上記通過孔33を通過することにより、上記圧力や流量の偏りが緩和される。
それ以外は、上記実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図3は、第3実施形態の横断面図である。
この例では、容器10の上部の鏡板10Aに複数の流入口11が設けられ、下部の鏡板10Bにも複数の流出口12が設けられている(図では下部の鏡板10Bしか示していない)。この例では、流入口11および流出口12の数はそれぞれ4つである。4つの流入口11と4つの流出口12は、加熱体32の渦巻状の中心(つまり容器10の中心)から等間隔に離れた位置に配置されている。
第3実施形態は、容器10内を流れる流体の圧力や流量の偏りが緩和される。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図4は、第4実施形態の横断面図である。
この例は、上記加熱体32の上流側と下流側の少なくともいずれかに、上記流体の偏流を緩和する偏流緩和構造が設けられている。
第4実施形態は、上記加熱体32の上流側と下流側の少なくともいずれかに、上記流体の偏流を緩和する偏流緩和構造が設けられている。
これにより、上記容器10内での流体の偏流が緩和され、容器10内での温度ばらつきが軽減される。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図5は、第5実施形態の横断面図である。
この例は、上記加熱体32の上流側と下流側の少なくともいずれかに、上記流体の偏流を緩和する偏流緩和構造が設けられている。
第5実施形態は、上記加熱体32の上流側と下流側の少なくともいずれかに、上記流体の偏流を緩和する偏流緩和構造が設けられている。
これにより、上記容器10内での流体の偏流が緩和され、容器10内での温度ばらつきが軽減される。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図6は、第6実施形態の横断面図である。
この例は、上記容器10内において、上記ヒーター30が上記流体の流れる方向に複数、直列状に配置されている。そして、上記複数のヒーター30が、それぞれ独立して温度制御される。
また、渦巻の巻き数を上流側のヒーター30Aと下流側のヒーター30Bで同じにして、加熱体32の幅方向Yの寸法が異なるようにすることもできる。たとえば、上流側のヒーター30Aについて、加熱体32の幅方向Yの寸法を、下流側のヒーター30Bに比べて大きくすることもできる。
第6実施形態は、上記容器10内において上記ヒーター30A,30Bが上記流体の流れる方向に複数、直列状に配置される。そして、上記複数のヒーター30A,30Bが、それぞれ独立して温度制御される。つまり、容器10内の上流側と下流側を独立した温度制御で加熱することができる。これにより、たとえば上流側にくらべて下流側が高温になるような、容器10内の温度ばらつきを軽減できる。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図7は、第7実施形態の横断面図である。
この例は、上記容器10内において、上記ヒーター30が上記流体の流れる方向を横切る仮想面上に複数、並列状に配置されている。そして、上記複数のヒーター30が、それぞれ独立して温度制御される。
第7実施形態は、上記容器10内において、上記ヒーター30C,30Dが上記流体の流れる方向を横切る仮想面上に複数、並列状に配置される。そして、上記複数のヒーター30C,30Dが、それぞれ独立して温度制御される。つまり、流体の流れに対する横方向の複数エリアを独立した温度制御で加熱することができる。これにより、たとえば容器10の外側にくらべて内側が高温になるような、容器10内の温度ばらつきを軽減できる。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図8は、第8実施形態の縦断面図である。
この例は、上記容器10内に、上記流体とのあいだで界面現象を伴う複数種類の粒状体が、種類ごとに異なる充填層を形成するように充填されている。上記複数の充填層に対応してそれぞれ上記ヒーター30が配置されている。そして、上記複数のヒーター30が、それぞれ独立して温度制御される。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図9は、第9実施形態の横断面図である。
この例は、加熱体32の渦巻が、原点で滑らかにつながる2本のらせんからなるもので、いわゆるフェルマーの螺旋を呈している。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図10は、第10実施形態の横断面図である。
この例は、加熱体32が、仮想同心円に沿うように配置される。上記加熱体32は、周回ごとに段差部35を形成してつぎの仮想同心円上に移行する。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図11は、第11実施形態の横断面図である。
この例は、加熱体32が、仮想同心円に沿うように配置される。上記加熱体32は、周回ごとに反転部36を形成してつぎの仮想同心円上に移行する。
それ以外は、上記各実施形態と同様であり、同様の作用効果を奏する。
図12は、本発明の温度スイング吸着装置の一実施形態である。
この例では、多湿空気中の水分を吸着除去して乾燥空気を得るものを説明する。
本実施形態の温度スイング吸着装置は、複数(この例では2つ)の吸着塔41A,41Bを備えている。
上記容器10は、吸着剤(図示していない)が充填された内部に流体が流通する。
上記ヒーター30は、上記容器10内に配置される。
この温度スイング吸着装置は、上記各吸着塔41A,41Bにおいて、上記吸着工程と上記再生工程を交互に切り替えて運転する。
上記各吸着塔41A,41Bの下端には流入口11が設けられ、この流入口11に、多湿空気を導入する多湿空気導入路42が連通している。上記多湿空気導入路42には、各吸着塔41A,41Bに対応して分岐する分岐路に開閉弁が設けられている。
上記各吸着塔41A,41Bの上端には流出口12が設けられ、この流出口12に、乾燥空気を排出する乾燥空気排出路43が連通している。上記乾燥空気排出路43には、各吸着塔41A,41Bに対応して分岐する分岐路に逆止弁が設けられている。
上記流入口11には、吸着剤が再生されたときに出てくる再生排気を排出する再生排気路45が連通している。上記再生排気路45には、各吸着塔41A,41Bに対応して分岐する分岐路に開閉弁が設けられている。
上記ヒーター30は、上記第1〜第11の実施形態に示したものを適用することができる。
つまり、長手方向Xと幅方向Yがあるシート状の加熱体32を含んで構成される。
上記加熱体32が、上記幅方向Yには曲がらず、上記長手方向Xにおいてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっている。
上記加熱体32の上記幅方向Yが、上記容器10内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、実質的に沿うように配置されている。
また、ヒーター30で容器10内を直接加熱するため、加熱するためだけの加熱用の流体の必要量を削減できる。たとえば空気を除湿するときにも、再生用のブロワをサイズダウンし、消費エネルギーを削減できる。また、除湿後の乾燥空気を加熱用として利用しなくてすむため、得られる乾燥空気が目減りしない。
上述した容器10内に吸着剤としてゼオライト(東ソー製ゼオラムF−9)を充填し、水分飽和の空気を下部から上部方向に流通させ、容器10上部から露点−72℃以下の乾燥空気を得ることができた。その後、容器10の上部から下部方向に乾燥窒素を流通させ、さらに加熱体32に電圧を印加することで、容器10内を250℃まで加熱し、吸着剤の再生処理を行うことができた。
以上は本発明の特に好ましい実施形態について説明したが、本発明は図示した実施形態に限定する趣旨ではなく、各種の態様に変形して実施することができ、本発明は各種の変形例を包含する趣旨である。
たとえば、上記第1方向を幅方向とし、上記第1方向を長手方向とすることもできる。
10A:鏡板(上部)
10B:鏡板(下部)
10C:円筒体
11:流入口
12:流出口
30:ヒーター
30A:ヒーター(上流側)
30B:ヒーター(下流側)
30C:ヒーター(外側)
30D:ヒーター(内側)
30P:ヒーター(P剤充填層)
30Q:ヒーター(Q剤充填層)
30R:ヒーター(R剤充填層)
31:電極
32:加熱体
33:通過孔
34A:整流板
34B:整流板
35:段差部
36:反転部
37P:P剤充填層
37Q:Q剤充填層
37R:R剤充填層
41A:吸着塔
41B:吸着塔
42:多湿空気導入路
43:乾燥空気排出路
44:再生用空気導入路
45:再生排気路
46:ブロア
Claims (10)
- 内部に流体が流通しうる容器と、上記容器内に配置されるヒーターとを備え、
上記ヒーターは、
互いに直交する第1方向と第2方向が定められるシート状の加熱体を含んで構成され、
上記加熱体が、上記第2方向には曲がらず、上記第1方向においてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっており、
上記加熱体の上記第2方向が、上記容器内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、実質的に沿うように配置されている
ことを特徴とする容器内の加熱構造。 - 上記ヒーターは、上記加熱体の上記第1方向の両端部にそれぞれ取り付けられた電極をさらに含んで構成されている
請求項1記載の容器内の加熱構造。 - 上記加熱体が、上記シート面同士が平行に対面する部分を複数有し、
上記シート面同士の対面したクリアランスが実質的に等しくなるよう構成されている
請求項1または2記載の容器内の加熱構造。 - 上記加熱体は、渦巻状に曲がっている
請求項1〜3のいずれか一項に記載の容器内の加熱構造。 - 上記加熱体に、上記流体を通過させる通過孔が形成されている
請求項1〜4のいずれか一項に記載の容器内の加熱構造。 - 上記加熱体の上流側と下流側の少なくともいずれかに、上記流体の偏流を緩和する偏流緩和構造が設けられている
請求項1〜5のいずれか一項に記載の容器内の加熱構造。 - 上記容器内において、上記ヒーターが上記流体の流れる方向に複数、直列状に配置され、
上記複数のヒーターが、それぞれ独立して温度制御される
請求項1〜6のいずれか一項に記載の容器内の加熱構造。 - 上記容器内において、上記ヒーターが上記流体の流れる方向を横切る仮想面上に複数、並列状に配置され、
上記複数のヒーターが、それぞれ独立して温度制御される
請求項1〜7のいずれか一項に記載の容器内の加熱構造。 - 上記容器内に、上記流体とのあいだで界面現象を伴う複数種類の粒状体が、種類ごとに異なる充填層を形成するように充填され、
上記複数の充填層に対応してそれぞれ上記ヒーターが配置され、
上記複数のヒーターが、それぞれ独立して温度制御される
請求項1〜6のいずれか一項に記載の容器内の加熱構造。 - 吸着剤が充填された内部に流体が流通しうる容器と、上記容器内に配置されるヒーターとを有し、吸着工程と再生工程を行うことができる吸着塔を備えた温度スイング吸着装置であって、
上記ヒーターは、
互いに直交する第1方向と第2方向が定められるシート状の加熱体を含んで構成され、
上記加熱体が、上記第2方向には曲がらず、上記第1方向においてシート面同士が互いに平行に対面する部分を有するよう曲がっており、
上記加熱体の上記第2方向が、上記容器内を上流側から下流側に向かう上記流体の流れに対し、実質的に沿うように配置されている
ことを特徴とする温度スイング吸着装置。
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