JP2020121278A - 水処理方法および水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜処理するときに発生するスケールを簡易な方法で除去することができる水処理方法および水処理装置を提供する。【解決手段】Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理工程を含み、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上かつ、イオン濃度の総量が418mg/L以上であり、逆浸透膜処理工程における流量、圧力、水温の値から算出される標準化透過水量と、予め設定された初期標準化透過水量との比率が規定値となったときに、被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替える、水処理方法である。【選択図】なし

Description

本発明は、逆浸透膜を用いる水処理方法および水処理装置に関する。
近年、純水製造や水回収等において、逆浸透膜が用いられる機会が増加している。水中の不溶解成分等が逆浸透膜の膜面、配管および装置等に付着、堆積するスケーリングは、逆浸透膜の運転管理の中でも重要な項目の一つである。スケールの要因となることが多く注目されるものとしては、炭酸カルシウムを始めとした硬度系スケール、またはシリカ系のスケールが挙げられる。そのようなスケールには、例えばポリアクリル酸、ポリマレイン酸、ホスホン酸等の分散剤を添加して対策している。そのような対策をしてもスケーリングが避けられない場合には、回収率を下げる、または薬品洗浄を実施する等の対応が必要となる。
例えば半導体工場の排水等のFイオン(フッ化物イオン)、Alイオン(アルミニウムイオン)、Naイオン(ナトリウムイオン)を含む排水を逆浸透膜処理するときにスケーリングが発生する場合があり、対策が求められている。
特許第4496795号公報 特開2017−209654号公報
本発明の目的は、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜処理するときに発生するスケールを簡易な方法で除去することができる水処理方法および水処理装置を提供することにある。
本発明は、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理工程を含み、前記濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上かつ、前記イオン濃度の総量が418mg/L以上であり、前記逆浸透膜処理工程における流量(m/d)、圧力(MPa)、水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、前記被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替える、水処理方法である。
前記水処理方法において、前記比率の規定値として、50%から90%の範囲の値を設定することが好ましい。
前記水処理方法において、前記洗浄水として電気伝導率20μS/cm以下の水を用いることが好ましい。
前記水処理方法において、前記逆浸透膜処理工程の前段に前段逆浸透膜処理工程を含み、前記被処理水が、前記前段逆浸透膜処理工程で得られる濃縮水であることが好ましい。
前記水処理方法において、前記洗浄水として前記前段逆浸透膜処理工程で得られる透過水を用いることが好ましい。
また、本発明は、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理手段を備え、前記濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上かつ、前記イオン濃度の総量が418mg/L以上であり、前記逆浸透膜処理手段における流量(m/d)、圧力(MPa)、水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、前記被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替える、水処理装置である。
前記水処理装置において、前記比率の規定値として、50%から90%の範囲の値を設定することが好ましい。
前記水処理装置において、前記洗浄水として電気伝導率20μS/cm以下の水を用いることが好ましい。
前記水処理装置において、前記逆浸透膜処理手段の前段に前段逆浸透膜処理手段を備え、前記被処理水が、前記前段逆浸透膜処理手段で得られる濃縮水であることが好ましい。
前記水処理装置において、前記洗浄水として前記前段逆浸透膜処理手段で得られる透過水を用いることが好ましい。
本発明により、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜処理するときに発生するスケールを簡易な方法で除去することができる水処理方法および水処理装置が提供される。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例を示す概略構成図である。 本発明の実施形態に係る水処理装置の他の例を示す概略構成図である。 実施例1,2および比較例における、透過水量保持率(%)の経時変化を示すグラフである。
本発明の実施の形態について以下説明する。本実施形態は本発明を実施する一例であって、本発明は本実施形態に限定されるものではない。
本発明の実施形態に係る水処理装置の一例の概略を図1に示し、その構成について説明する。
図1の水処理装置1は、Fイオン(すなわち、フッ化物イオン)、Alイオン(すなわち、アルミニウムイオン)、Naイオン(すなわち、ナトリウムイオン)を含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理手段として逆浸透膜処理装置10を備える。
図1の水処理装置1において、逆浸透膜処理装置10の入口には、被処理水配管12がバルブ20を介して接続され、被処理水配管12におけるバルブ20の下流側には、洗浄水配管14がバルブ22を介して接続されている。逆浸透膜処理装置10の濃縮水出口には、濃縮水配管16が接続され、逆浸透膜処理装置10の透過水出口には、透過水配管18が接続されている。濃縮水配管16には、濃縮水中のFイオン、Alイオン、Naイオン等のイオン濃度を測定するイオン濃度測定手段として、イオン濃度測定装置が設置されてもよい。透過水配管18には、透過水の流量を測定する流量測定手段として流量計と、透過水の圧力を測定する圧力測定手段として圧力計と、透過水の温度を測定する水温測定手段として水温計と、が設置されてもよい。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置1の動作について説明する。
図1の水処理装置1において、バルブ20が開状態、バルブ22が閉状態とされ、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水は、被処理水配管12を通して逆浸透膜処理装置10へ送液され、逆浸透膜処理装置10において逆浸透膜に通水されて濃縮水と透過水とが得られる(逆浸透膜処理工程)。逆浸透膜処理で得られた濃縮水は、濃縮水配管16を通して排出され、透過水は、透過水配管18を通して排出される。
ここで、イオン濃度測定装置により測定された、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上であり、かつ、Fイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L以上となり、例えば流量計により測定された透過水の流量(m/d)、圧力計により測定された透過水の圧力(MPa)、水温計により測定された透過水の水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、バルブ20が閉状態、バルブ22が開状態とされ、被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替え、逆浸透膜処理装置10の逆浸透膜の洗浄が行われる(洗浄工程)。ここで、標準化透過水量は、JIS K3802 1096にて定義されている補正フラックスと同義であり、単位時間あたり、単位膜面積あたり、単位圧力あたりの、25℃における透過水量のことである。具体的には、透過水量(m/d)を、逆浸透膜エレメントの膜面積(m)と操作圧力(MPa)で割り、水温(℃)による補正係数を乗じることで求められる。標準化透過水量と初期標準化透過水量との比率(%)は、(標準化透過水量/初期標準化透過水量)×100により求められる。なお、逆浸透膜の透過水量は通水開始直後には不安定であることが多いため、初期の透過水量は逆浸透膜の透過水量が安定してから測定することが望ましい。例えば、逆浸透膜への通水開始後24時間経過した時点で初期の透過水量を測定すればよい。
本発明者らは、例えば半導体工場の排水等のFイオン、Alイオン、Naイオンを含む排水を逆浸透膜処理するときに、主にヘキサフルオロアルミン酸三ナトリウム(NaAlF)によるスケーリングが発生することを見出した。NaAlFの水に対する溶解度(25℃)は418mg/Lと高く、NaAlFは一般的にはスケーリングがほとんど発生しない物質であると考えられる。しかし、Fイオン、Alイオン、Naイオンの3種のイオンがそれぞれ少なくとも0.1mg/L以上存在し、それらのイオン濃度の総量がNaAlFの溶解度である418mg/Lを超える水では、NaAlFが析出する可能性が考えられ、特に逆浸透膜を用いた水処理では濃度分極の効果も相まってNaAlFを主成分とするスケールの発生が促進されると考えられる。
また、本発明者らは、さらに、このNaAlFを主成分とするスケールが、純水等の清澄な水で容易に洗浄されることも見出した。したがって、スケーリングを抑制するために、回収率を下げる、または薬品洗浄を実施する等の対応を行わなくてもよい。
洗浄水としては、Fイオン、Alイオン、Naイオンの濃度が低いことが第一に考えられ、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水を用いればよい。また、洗浄水として電気伝導率20μS/cm以下の水を用いることが好ましく、10μS/cm以下の水を用いることがより好ましい。洗浄水としては、有機物等他の汚染物質が含まれていないことが好ましく、例えば、逆浸透膜の前処理膜(MF膜、UF膜)の処理水、逆浸透膜の透過水、純水、超純水等が挙げられる。
洗浄工程のタイミングは、運転初期の透過水量を把握しておき、それがある規定値まで低減した時点で洗浄する手法が考えられる。また、このとき透過水量の算出には、圧力(MPa)、水温(℃)の測定データを用いて、圧力補正、温度補正を行うことで標準化透過水量を算出することによって、正確な判断が可能となる。すなわち、逆浸透膜処理工程における流量(m/d)、圧力(MPa)、水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替えればよい。
この規定値は、高過ぎても洗浄頻度が多くなり過ぎ、低すぎると一度の洗浄で十分に回復しないことから、例えば50%から90%の範囲の値を設定すればよく、70%から80%の範囲の値を設定することが好ましい。
上記洗浄工程を行う場合の被処理水は、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上であり、かつ、Fイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L以上となる水であるが、カチオンとアニオンとのバランス、Alイオンが多量に含まれることはほとんどないという点から、例えば、Fイオン、Naイオンのイオン濃度は、それぞれ100〜300mg/L程度、好ましくは130〜230mg/L程度であり、Alイオンのイオン濃度は、0.1〜20mg/L程度、好ましくは1〜3mg/L程度である。
本実施形態に係る水処理方法および水処理装置の処理対象となる被処理水は、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含み、逆浸透膜処理の濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上かつ、Fイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L以上となる水であればよく、特に制限はない。被処理水は、例えば、Fイオンのイオン濃度が290mg/L以上、Alイオンのイオン濃度が1.6mg/L以上、Naイオンのイオン濃度が270mg/L以上かつ、Fイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が561.6mg/L以上となる水であり、逆浸透膜処理の濃縮水におけるFイオンのイオン濃度が483mg/L以上、Alイオンのイオン濃度が3.0mg/L以上、Naイオンのイオン濃度が437mg/L以上かつ、Fイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が923mg/L以上となる水である。処理対象となる被処理水としては、例えば、半導体工場の排水、ガラス加工工場の排水等が挙げられる。
半導体工場の排水等を逆浸透膜で処理する際に、回収率を向上させるため、逆浸透膜処理で得られた濃縮水をさらに逆浸透膜処理することがある。後段の逆浸透膜処理では各種イオン濃度が高くなるため、後段の逆浸透膜処理の入口水(被処理水)にFイオン、Alイオン、Naイオンが合計418mg/L以上含まれる場合、スケールによる後段の逆浸透膜処理の透過水量の低下が懸念される。このような形態の水処理装置の例の概略構成を図2に示す。
図2の水処理装置3は、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理手段として逆浸透膜処理装置10と、逆浸透膜処理装置10の前段に前段逆浸透膜処理手段として前段逆浸透膜処理装置24とを備える。逆浸透膜処理装置10(逆浸透膜処理工程)の被処理水が、前段逆浸透膜処理装置24(前段逆浸透膜処理工程)で得られる濃縮水である。また、逆浸透膜処理装置10(逆浸透膜処理工程)で用いられる洗浄水として前段逆浸透膜処理装置24(前段逆浸透膜処理工程)で得られる透過水を用いてもよい。
図2の水処理装置3において、前段逆浸透膜処理装置24の入口には、前段被処理水配管26が接続されている。前段逆浸透膜処理装置24の濃縮水出口には、前段濃縮水配管28がバルブ32を介して接続され、前段逆浸透膜処理装置24の透過水出口には、前段透過水配管30がバルブ34を介して接続されている。前段濃縮水配管28におけるバルブ32の上流側と、逆浸透膜処理装置10の入口とは、被処理水配管12によりバルブ20を介して接続されている。前段透過水配管30におけるバルブ34の上流側と、被処理水配管12におけるバルブ20の下流側とは、洗浄水配管14によりバルブ22を介して接続されている。逆浸透膜処理装置10の濃縮水出口には、濃縮水配管16が接続され、逆浸透膜処理装置10の透過水出口には、透過水配管18が接続されている。前段濃縮水配管28は、濃縮水配管16の途中に接続されていてもよい。濃縮水配管16には、濃縮水中のFイオン、Alイオン、Naイオン等のイオン濃度を測定するイオン濃度測定手段として、イオン濃度測定装置が設置されてもよい。透過水配管18には、透過水の流量を測定する流量測定手段として流量計と、透過水の圧力を測定する圧力測定手段として圧力計と、透過水の温度を測定する水温測定手段として水温計と、が設置されてもよい。
図2の水処理装置3において、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む前段被処理水は、バルブ32、バルブ22が閉状態、バルブ20、バルブ34が開状態とされ、前段被処理水配管26を通して前段逆浸透膜処理装置24へ送液され、前段逆浸透膜処理装置24において逆浸透膜に通水されて前段濃縮水と前段透過水とが得られる(前段逆浸透膜処理工程)。前段逆浸透膜処理で得られた前段濃縮水は、前段濃縮水配管28、被処理水配管12を通して被処理水として逆浸透膜処理装置10へ送液される。前段透過水は、前段透過水配管30を通して排出される。
前段逆浸透膜処理装置24(前段逆浸透膜処理工程)で得られた前段濃縮水の少なくとも一部は被処理水として、逆浸透膜処理装置10において逆浸透膜に通水されて濃縮水と透過水とが得られる(逆浸透膜処理工程)。逆浸透膜処理で得られた濃縮水は、濃縮水配管16を通して排出され、透過水は、透過水配管18を通して排出される。
ここで、イオン濃度測定装置により測定された、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上であり、かつ、Fイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L以上となり、例えば流量計により測定された透過水の流量(m/d)、圧力計により測定された透過水の圧力(MPa)、水温計により測定された透過水の水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、バルブ20が閉状態、バルブ22、バルブ32が開状態とされ、被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水、すなわち前段透過水の通水に切り替え、逆浸透膜処理装置10の逆浸透膜の洗浄が行われる(洗浄工程)。これにより、前段逆浸透膜処理装置24で得られた前段透過水を用いて後段の逆浸透膜処理装置10の洗浄を行うことができる。このとき、バルブ34は、閉状態としてもよいし、開度を適宜調整してもよい。
これにより、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜処理するときに発生するスケールを簡易な方法で除去することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
Fイオン、Alイオン、Naイオンをそれぞれ含む被処理水を、図1に示す水処理装置に通水した。逆浸透膜として日東電工社製LFC3を使用した。逆浸透膜処理の回収率を40%で運転したところ、濃縮水濃度で各イオンの総量が418mg/L以上となった。被処理水および濃縮水の水質を表1に示す。
通水をするにつれて、NaAlFを主成分とすると推定されるスケールにより逆浸透膜の透過水量が低下した。25℃、1MPaあたりに補正した標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)が、初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と比較して規定値以下となった時点で純水による洗浄を実施した。規定値((標準化透過水量/初期標準化透過水量)×100)は実施例1では50〜75%、実施例2では25〜40%とした。洗浄用の純水には、電気伝導率20μS/cm以下のRO透過水(濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が0.1mg/L)を用いた。比較例では純水による洗浄を行わなかった。
実施例1,2および比較例における、透過水量保持率(%)((標準化透過水量/初期標準化透過水量)×100)の経時変化を図3に示す。実施例1では洗浄の度に透過水量保持率がほぼ100%まで回復しているが、実施例2では100%まで回復していない。このことから、洗浄を実施する場合でも、標準化透過水量が初期標準化透過水量の50%以下となる前に洗浄を実施する方が、安定した運転を継続できるといえる。洗浄をまったく行わない比較例の場合、通水開始後400時間程度で透過水が得られなくなった。
このように、実施例の方法により、Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜処理するときに発生するスケールを簡易な方法で除去することができた。
1,3 水処理装置、10 逆浸透膜処理装置、12 被処理水配管、14 洗浄水配管、16 濃縮水配管、18 透過水配管、20,22,32,34 バルブ、24 前段逆浸透膜処理装置、26 前段被処理水配管、28 前段濃縮水配管、30 前段透過水配管。

Claims (10)

  1. Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理工程を含み、
    前記濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上かつ、前記イオン濃度の総量が418mg/L以上であり、
    前記逆浸透膜処理工程における流量(m/d)、圧力(MPa)、水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、前記被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替えることを特徴とする水処理方法。
  2. 請求項1に記載の水処理方法であって、
    前記比率の規定値として、50%から90%の範囲の値を設定することを特徴とする水処理方法。
  3. 請求項1または2に記載の水処理方法であって、
    前記洗浄水として電気伝導率20μS/cm以下の水を用いることを特徴とする水処理方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記逆浸透膜処理工程の前段に前段逆浸透膜処理工程を含み、前記被処理水が、前記前段逆浸透膜処理工程で得られる濃縮水であることを特徴とする水処理方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の水処理方法であって、
    前記洗浄水として前記前段逆浸透膜処理工程で得られる透過水を用いることを特徴とする水処理方法。
  6. Fイオン、Alイオン、Naイオンを含む被処理水を逆浸透膜に通水して濃縮水と透過水とを得る逆浸透膜処理手段を備え、
    前記濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度がそれぞれ0.1mg/L以上かつ、前記イオン濃度の総量が418mg/L以上であり、
    前記逆浸透膜処理手段における流量(m/d)、圧力(MPa)、水温(℃)の値から算出される標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)と、予め設定された初期標準化透過水量(m/d/MPa at 25℃)との比率が規定値となったときに、前記被処理水の通水を、濃縮水におけるFイオン、Alイオン、Naイオンのイオン濃度の総量が418mg/L未満である洗浄水の通水に切り替えることを特徴とする水処理装置。
  7. 請求項6に記載の水処理装置であって、
    前記比率の規定値として、50%から90%の範囲の値を設定することを特徴とする水処理装置。
  8. 請求項6または7に記載の水処理装置であって、
    前記洗浄水として電気伝導率20μS/cm以下の水を用いることを特徴とする水処理装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載の水処理装置であって、
    前記逆浸透膜処理手段の前段に前段逆浸透膜処理手段を備え、前記被処理水が、前記前段逆浸透膜処理手段で得られる濃縮水であることを特徴とする水処理装置。
  10. 請求項6〜9のいずれか1項に記載の水処理装置であって、
    前記洗浄水として前記前段逆浸透膜処理手段で得られる透過水を用いることを特徴とする水処理装置。
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