JP2020118630A - 電子部品搬送装置の保持部材照合方法、電子部品搬送装置、および電子部品検査装置 - Google Patents

電子部品搬送装置の保持部材照合方法、電子部品搬送装置、および電子部品検査装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ICデバイスを収納する部品保持板(チェンジキット)を取り換えて使用する場合の、部品保持板の選択ミスを防止可能な電子部品搬送装置の保持部材照合方法。【解決手段】電子部品(ICデバイス90)を搬送する電子部品搬送装置(搬送装置10)に搭載され、電子部品を収容する凹部111〜118を有する保持部材(トレイ200や部品保持板100)の照合方法であって、前記凹部を含むように保持部材を撮像し、前記凹部の形状または配置に関する凹部データを取得し、前記凹部データと予め記憶されている前記電子部品の形状または配置に関する記憶データとを照合し、取得した前記凹部データと前記記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合に報知を行う。【選択図】図8

Description

本発明は、電子部品搬送装置の保持部材照合方法、電子部品搬送装置、および電子部品検査装置に関する。
電子部品搬送装置を用いた電子部品検査装置の一例として、IC(Integrated Circuit)ハンドラーが用いられている。このようなICハンドラーの構成として、例えば特許文献1には、検査する電子デバイスとしてのICデバイスの外形形状や寸法に対応して、ユーザーが、ICデバイスをポケットに収納する保持部材の一例としての部品保持板を取り換えて使用することが記載されている。
特開平8−179007号公報
しかしながら、特許文献1に記載されているように、ユーザーが、検査するICデバイスの外形形状や寸法に対応して、ICデバイスを収納する部品保持板を取り換えて使用する場合、設定と異なる部品保持板を取り付けてしまうと、ICデバイスの搬送位置が部品保持板のポケットの位置とずれてしまうため、稼働時におけるICデバイスの着脱に際して、ICデバイスの破損や部品保持板や搬送装置の破損などを生じる虞がある。
本願の電子部品搬送装置の保持部材照合方法は、電子部品を搬送する電子部品搬送装置に搭載され、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材の照合方法であって、前記凹部を含むように前記保持部材を撮像し、前記凹部の形状または配置に関する凹部データを取得し、取得した前記凹部データと、予め記憶されている前記電子部品の形状または配置に関する記憶データとを照合し、取得した前記凹部データと前記記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合に報知を行う。
上述の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、取得した前記凹部データは、前記凹部の中心位置、前記凹部の数、前記凹部の配置ピッチ、および前記凹部の寸法の内の少なくとも一つを含むこととしてもよい。
上述の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、前記保持部材は、複数の前記凹部を有し、取得した前記凹部データと前記記憶データとの照合は、全ての前記凹部を照合するか、または一部の前記凹部を照合するか、を選択することができることとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、予め記憶されている複数のタイミングの内の少なくとも1つのタイミングで実行することとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、一時停止後の再稼働を開始するタイミングで実行することとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、前記電子部品搬送装置は、カバーと、前記カバーの一部を開閉する扉部と、を有し、前記扉部の開閉動作における前記扉部が閉められた場合に実行することとしてもよい。
本願の電子部品搬送装置は、電子部品を搬送する搬送部と、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材と、前記保持部材を撮像する撮像部と、前記電子部品の形状または配置に関する記憶データおよび閾値を記憶する記憶部と、前記撮像部の撮像した画像に基づいて前記凹部の形状または配置に関するデータである凹部データを取得する凹部データ取得部、取得した前記凹部データと前記記憶データとを照合し、前記閾値に基づいて前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する判定部、および前記判定部の判定に基づく報知情報を生成する報知処理部、を含む制御部と、前記報知情報に基づいて報知を行う報知部と、を備えている。
上述の電子部品搬送装置において、前記搬送部は、搬送アームを有する搬送ロボットを備え、前記撮像部は、前記搬送アームに取り付けられていることとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置において、前記撮像部は、前記保持部材を撮像することができる非可動部に固定されていることとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置において、前記制御部は、一時停止後の再稼働を含む稼働開始時に、前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する一連の処理を実行することとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置において、カバー、および前記カバーの一部を開閉する扉部を更に備え、前記制御部は、前記扉部の開閉動作に基づいて、前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する一連の処理を実行することとしてもよい。
上述の電子部品搬送装置において、前記制御部は、前記撮像部の撮像した前記画像に基づいて、前記凹部と前記電子部品との位置調整、もしくは前記電子部品の姿勢判定を実行することとしてもよい。
本願の電子部品検査装置は、電子部品を搬送する搬送部と、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材と、前記保持部材を撮像する撮像部と、前記電子部品の形状または配置に関する記憶データおよび閾値を記憶する記憶部と、前記撮像部の撮像した画像に基づいて、前記凹部の形状または配置に関するデータである凹部データを取得する凹部データ取得部、取得した前記凹部データと前記記憶データとを照合し、前記閾値に基づいて前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する判定部、および前記判定に基づく報知情報を生成する報知処理部、を含む制御部と、前記報知情報に基づいて報知を行う報知部と、を有する電子部品搬送装置と、前記電子部品搬送装置によって搬送された前記電子部品の検査を行う検査部と、を備えている。
本実施形態に係る電子部品搬送装置を備えた電子部品検査装置の概略構成を示す斜視図。 電子部品搬送装置を備えた電子部品検査装置の概略構成を示す平面図。 撮像部の概略構成を示す断面図。 保持部材の一例としての部品保持板の概略構成を示す平面図。 部品保持板の概略を示す図4のA‐A断面図。 電子部品検査装置の概略構成を示すブロック図。 照合項目や照合タイミングの選択を説明する図。 本実施形態に係る保持部材照合方法を示すフローチャート。 保持部材照合方法における凹部データの取得方法の一例を示す説明図。 凹部データの取得方法の変形例1を示す説明図。 凹部データの取得方法の変形例1を示す説明図。 凹部データの取得方法の変形例2を示す説明図。
以下、本発明の電子部品搬送装置の保持部材照合方法、電子部品搬送装置、および電子部品検査装置を添付図面に示す実施形態に基づいて詳細に説明する。なお、以下で説明する本実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、本実施形態で説明される構成の全てが、本発明の必須構成要件であるとは限らない。
1.電子部品搬送装置、および電子部品検査装置の構成
先ず、図1、図2、図3、図4、図5、および図6を参照して、本発明の実施形態に係る電子部品搬送装置、および該電子部品搬送装置を用いた電子部品検査装置を説明する。図1は、本実施形態に係る電子部品搬送装置を備えた電子部品検査装置の概略構成を示す斜視図である。図2は、電子部品搬送装置を備えた電子部品検査装置の概略構成を示す平面図である。図3は、撮像部の概略構成を示す断面図である。図4は、保持部材の一例としての部品保持板の概略構成を示す平面図である。図5は、部品保持板の概略を示す図4のA‐A断面図である。図6は、電子部品検査装置の概略構成を示すブロック図である。なお、本実施形態に係る電子部品搬送装置には、電子部品を収容する保持部材の該電子部品に対する適否を照合する保持部材照合方法が適用されている。
なお、図1、図2、および図3では、説明の便宜上、互いに直交する三つの軸であるX軸、Y軸、およびZ軸を矢印で図示しており、その矢印の先端側を「+(プラス)」、基端側を「−(マイナス)」としている。また、以下では、X軸に平行な方向を「X方向」、Y軸に平行な方向を「Y方向」、Z軸に平行な方向を「Z方向」という。また、以下では、説明の便宜上、図1中の上方である+Z方向側を「上」、下方である−Z方向側を「下」という。
また、X軸とY軸とを含むXY平面が水平となっており、Z軸が鉛直となっている。また、電子部品の搬送方向の上流側を単に「上流側」、下流側を単に「下流側」ということもある。また、本願明細書における「水平」とは、完全な水平に限定されず、電子部品の搬送が阻害されない限り、水平に対して若干(例えば5°未満程度)傾いた状態も含む。
図1および図2に示す電子部品検査装置(Electronic component tester)としての検査装置1は、例えば、BGA(Ball grid array)パッケージやLGA(Land grid array)パッケージ等のICデバイス、LCD(Liquid Crystal Display)、CIS(CMOS Image Sensor)等の電子部品の電気的特性を検査・試験(以下単に「検査(test)」という)するための装置である。なお、以下では、説明の便宜上、検査を行う電子部品としてICデバイスを用いる場合について代表して説明し、これを「ICデバイス90」とする。
電子部品検査装置としての検査装置1は、電子部品としてのICデバイス90を搬送する電子部品搬送装置(Electronic component handler)としての搬送装置10と、検査部16と、表示部41や音出力部45を含む報知部40と、操作部42と、制御装置30とを備える。また、検査装置1は、搬送装置10や検査部16などを収納するカバーを含む筐体部5と、筐体部5に設けられた扉部7とを備える。なお、筐体部5は、骨組みや壁部やカバーなどによって構成されている。また、扉部7は、カバー内部と外部との間を開閉可能な、押引き扉、スライド扉、シャッターなどを含む。
搬送装置10は、ICデバイス90を載せて保持することができる保持部材を搭載している。保持部材は、凹形状のポケットを備えており、このポケットにICデバイス90を収容し保持する。保持部材は、チェンジキットとも呼称され、例えば供給用トレイ(不図示)、および回収用トレイ19などに用いられるトレイ200や、電子部品供給部14、電子部品回収部18、温度調整部12、および回転ステージ(図示せず)などに用いられる部品保持板100(図4および図5参照)などが該当する。
なお、以下、保持部材を備える、供給用トレイ(不図示)、回収用トレイ19、電子部品供給部14、電子部品回収部18、温度調整部12、および回転ステージ(不図示)のそれぞれを区別しないときには、電子部品保持部ともいう。また、図2では、電子部品供給部14、電子部品回収部18、温度調整部12、および回転ステージ(図示せず)などに用いられる部品保持板100の図示を省略している。
一構成例として図4および図5に示す保持部材としての部品保持板100は、ICデバイス90を収容する8個のポケットとして、基材101の上側の面から凹む、即ち部品保持板100の上面100aから凹む有底の凹部(recces)111,112,113,114,115,116,117,118を有している。8個の凹部111〜118は、上方に開口し、その横断面積が上面100aから下面100bに向かって漸減する形状をなしている。このような形状の凹部111〜118は、底面と4つの傾斜した側面とで構成されている。このような凹部111〜118の側面は、ICデバイス90を載置する際に、ICデバイス90を凹部111〜118に案内する案内面として機能する。これにより、ICデバイス90を部品保持板100に容易に保持することができる。なお、ポケットとしての凹部の数は、必要に応じて、一つ、もしくは複数設けることができる。
また、凹部111〜118を構成する側面および底面には、当該面における反射を小さくする反射防止処理が施されている。これにより、後述する撮像部としての撮像装置51により部品保持板100を撮像するときに、撮像装置51が有する撮像素子(図示せず)に不要な光が入射することを抑制することができる。そのため、後述する撮像装置51によって、より鮮明な画像を得ることができる。反射防止処理としては、特に限定されず、例えば、反射防止膜の形成、光の散乱を大きくする粗面化処理、光の吸収を大きくする黒色処理等が挙げられる。
凹部111〜118のサイズ、形状、および、配置などは、該当する電子部品、本形態ではICデバイス90のサイズ、形状、および、配置などの記憶されているデータ(以下、記憶データ)に対応して設定される。具体的には、中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法、深さなどが設定される。また、部品保持板100は、取り付けられる電子部品供給部14、電子部品回収部18、温度調整部12、および回転ステージ(不図示)の、それぞれの構成に合わせて、凹部111〜118の配置数などが設定される。このように、部品保持板100は、電子部品供給部14、電子部品回収部18、温度調整部12、および回転ステージのそれぞれの構成や該当する電子部品の形態などに対応した仕様で構成され、検査される電子部品に対応して取り換えられることによって用いられる。
なお、本形態で例示する部品保持板100は、2列に配置された8個の凹部111〜118と、凹部111〜118のそれぞれを繋ぐ溝部121,122,123,124,125,126を有している。また、本形態の部品保持板100では、ポケットとして8個の凹部111〜118が設けられた構成を例示しているが、ポケットの数は問わない。
なお、保持部材としてのトレイ200は、図示しないが、前述した部品保持板100と同様に、ICデバイス90を収容するポケットとしての有底の凹部を有している。この凹部に関しても、部品保持板100と同様に、ICデバイス90のサイズや形状に対応して、中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法、深さなどが設定される。トレイ200は、部品保持板100と同様に、検査される電子部品に対応して取り換えられることによって用いられる。
また、搬送装置10は、図3に示すように、部品保持板100やトレイ200などの保持部材の画像を撮像可能な、撮像部としての撮像装置51、および照明装置52を備える画像取得部50を有する。
なお、本実施形態の搬送装置10は、図6のブロック図に示す構成の検査装置1から、検査部16、および後述する制御装置30が有する検査制御部312を除いた構成によって成立している。
図1および図2に示すように、検査装置1は、トレイ供給領域A1と、デバイス供給領域A2と、検査部16が設けられている検査領域A3と、デバイス回収領域A4と、トレイ除去領域A5とに分けられている。
これらの各領域は互いに図示しない壁部やシャッター等により仕切られている。そして、デバイス供給領域A2は、壁部やシャッター等で画成された第1室となっている。また、検査領域A3は壁部やシャッター等で画成された第2室となっている。また、デバイス回収領域A4は、壁部やシャッター等で画成された第3室となっている。また、デバイス供給領域A2を構成する第1室、検査領域A3を構成する第2室、およびデバイス回収領域A4を構成する第3室は、それぞれ、気密性や断熱性を確保することができるように構成されている。これにより、第1室、第2室、および第3室は、それぞれ、湿度や温度を可能な限り維持することができる。なお、第1室および第2室内は、それぞれ、所定の湿度および所定の温度に制御され、例えば、常温環境下、低温環境下、および高温環境下で検査を行うことができるよう構成されている。
検査装置1において、ICデバイス90は、トレイ供給領域A1からトレイ除去領域A5まで各領域を順に経由し、途中の検査領域A3で電気的な検査が行われる。本実施形態の電気的な検査では、例えば、ICデバイス90の導通が行われるか否かを確認したり、特定の信号が入力された場合に、期待される出力が得られるか否かを確認したりする。これにより、ICデバイス90の断線や短絡の有無の判断を行うことができる。その他、検査部16では、ICデバイス90が備える回路(図示せず)等の動作を確認するための検査を行ってもよい。
以下、図2を参照しながら、検査装置1についてトレイ供給領域A1からトレイ除去領域A5まで領域ごとに順次説明する。
1.1.トレイ供給領域
トレイ供給領域A1は、供給トレイとして、未検査状態の複数のICデバイス90が配列、保持された保持部材としてのトレイ200が供給される領域である。トレイ供給領域A1では多数のトレイ200を積み重ねることができる。
1.2.デバイス供給領域
デバイス供給領域A2は、トレイ供給領域A1からのトレイ200上の複数のICデバイス90がそれぞれ検査領域A3まで供給される領域である。なお、トレイ供給領域A1とデバイス供給領域A2とを跨ぐように、トレイ200を搬送する搬送部としてのトレイ搬送機構11A,11Bが設けられている。
デバイス供給領域A2には、保持部材としての部品保持板100を備えた温度調整部12と、搬送アーム131(図3参照)を備えた搬送部である搬送ロボットとしての供給ロボット13と、供給空トレイ搬送機構15とが設けられている。
温度調整部12は、部品保持板100にICデバイス90を保持し、保持されたICデバイス90を加熱したり冷却したりするなどの制御を行い、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整する。図2に示す構成では、温度調整部12はY軸方向に二つ配置、固定されている。そして、トレイ搬送機構11Aによってトレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200上のICデバイス90は、いずれかの温度調整部12に搬送され、温度調整部12に備えられている部品保持板100に保持される。
搬送ロボットとしての供給ロボット13は、ICデバイス90の搬送を行う搬送部であり、デバイス供給領域A2内でX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に移動可能に支持されている。この供給ロボット13は、トレイ供給領域A1から搬入されたトレイ200と温度調整部12との間のICデバイス90の搬送と、温度調整部12と後述する電子部品供給部14との間のICデバイス90の搬送とを担っている。なお、供給ロボット13は、ICデバイス90を把持する複数の把持部(図示せず)を有している。各把持部は、吸着ノズルを備えており、ICデバイス90を吸着することで把持することができる。また、供給ロボット13は、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱、または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
供給空トレイ搬送機構15は、全てのICデバイス90が除去された状態の空のトレイ200をX軸方向に搬送する搬送機構としての搬送部(transporter)である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、トレイ搬送機構11Bによってデバイス供給領域A2からトレイ供給領域A1に戻される。
1.3.検査領域
図2に示すように、検査領域A3は、ICデバイス90が検査される領域である。この検査領域A3には、電子部品供給部14と、検査部16と、測定ロボット17と、電子部品回収部18とが設けられている。なお、本実施形態では、電子部品供給部14および電子部品回収部18は、それぞれ、独立して移動可能に構成されているが、これらは、連結、または一体化し、同方向に移動可能に構成されていてもよい。
電子部品供給部14は、所定の温度に制御されたICデバイス90を、部品保持板100に保持し、検査部16近傍まで搬送する搬送部である。この電子部品供給部14は、デバイス供給領域A2と検査領域A3との間をX軸方向に沿って往復移動可能になっている。また、図2に示す構成では、電子部品供給部14は、Y軸方向に二つ配置されている。温度調整部12上のICデバイス90は、いずれかの電子部品供給部14に搬送され、保持される。なお、この搬送は供給ロボット13によって行われる。また、電子部品供給部14では、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱、または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
測定ロボット17は、ICデバイス90の搬送を行う搬送部であり、検査領域A3内で移動可能に支持されている。この測定ロボット17は、デバイス供給領域A2から搬入された電子部品供給部14上のICデバイス90を検査部16上に搬送し、載置することができる。また、ICデバイス90を検査する場合に、測定ロボット17は、ICデバイス90を検査部16に向けて押圧し、これにより、ICデバイス90を検査部16に当接させる。これによって、後述するように、ICデバイス90の端子と検査部16のプローブピンとが電気的に接続される。なお、測定ロボット17は、ICデバイス90を把持する複数の把持部(図示せず)を有している。各把持部は、吸着ノズルを備えており、ICデバイス90を吸着することで把持することができる。また、測定ロボット17は、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱、または冷却して、ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。なお、本実施形態では、図示のように測定ロボット17の数は一つであるが、二つ以上設けられていてもよい。
電子部品回収部18は、検査部16での検査が終了したICデバイス90を保持し、デバイス回収領域A4まで搬送する搬送部である。この電子部品回収部18は、検査領域A3とデバイス回収領域A4との間をX軸方向に沿って往復移動可能になっている。また、図2に示す構成では、電子部品回収部18は、電子部品供給部14と同様に、Y軸方向に二つ配置されている。検査部16上のICデバイス90は、いずれかの電子部品回収部18に搬送され、保持される。なお、この搬送は測定ロボット17によって行われる。
1.3.1.検査部
検査部16は、ICデバイス90の電気的特性を検査・試験するユニットであり、ICデバイス90を検査する場合に、そのICデバイス90を保持する保持部である。検査部16には、ICデバイス90を保持した状態で当該ICデバイス90の端子と電気的に接続される複数のプローブピンが設けられている。そして、ICデバイス90の端子とプローブピンとが電気的に接触することによって接続され、プローブピンを介してICデバイス90の電気的な検査が行われる。また、検査部16では、温度調整部12と同様に、ICデバイス90を加熱、または冷却して、当該ICデバイス90を検査に適した温度に調整することができる。
1.4.デバイス回収領域
図2に示すように、デバイス回収領域A4は、検査が終了したICデバイス90が回収される領域である。このデバイス回収領域A4には、回収用トレイ19と、搬送ロボットとしての回収ロボット20と、回収空トレイ搬送機構21とが設けられている。また、デバイス回収領域A4には三つの空のトレイ200も用意されている。
回収用トレイ19は、ICデバイス90が保持される電子部品保持部の一つである。回収用トレイ19は、デバイス回収領域A4内に固定され、本構成ではX軸方向に並んで三つ配置されている。また、空のトレイ200も、ICデバイス90が載置される電子部品保持部であり、X軸方向に並んで三つ配置されている。そして、デバイス回収領域A4に移動してきた電子部品回収部18上のICデバイス90は、これらの回収用トレイ19および空のトレイ200のうちのいずれかに搬送され、保持される。これにより、ICデバイス90は、検査結果ごとに回収されて、分別されることとなる。この検査結果に基づいたICデバイス90の分別は回収ロボット20によって行われる。回収ロボット20は後述する制御装置30の指令により、ICデバイス90を分別する。
搬送ロボットとしての回収ロボット20は、ICデバイス90の搬送を行う搬送部であり、デバイス回収領域A4内でX軸方向、Y軸方向、およびZ軸方向に移動可能に支持されている。この回収ロボット20は、ICデバイス90を電子部品回収部18から回収用トレイ19や空のトレイ200に搬送することができる。なお、回収ロボット20は、ICデバイス90を把持する複数の把持部(図示せず)を有している。各把持部は、吸着ノズルを備えており、ICデバイス90を吸着することで把持することができる。
回収空トレイ搬送機構21は、トレイ除去領域A5から搬入された空のトレイ200をX軸方向に搬送させる搬送機構としての搬送部である。そして、この搬送後、空のトレイ200は、ICデバイス90が回収される位置に配されることとなる。即ち、搬送後の空のトレイ200は、前述した三つの空のトレイ200のうちのいずれかとなり得る。
1.5.トレイ除去領域
トレイ除去領域A5は、検査済み状態の複数のICデバイス90が配列されたトレイ200が回収され、除去される領域である。トレイ除去領域A5では多数のトレイ200を積み重ねることができる。なお、デバイス回収領域A4とトレイ除去領域A5とを跨ぐように、トレイ200を1枚ずつ搬送するトレイ搬送機構22A,22Bが設けられている。トレイ搬送機構22Aは、検査済みのICデバイス90が載置されたトレイ200をデバイス回収領域A4からトレイ除去領域A5に搬送する。トレイ搬送機構22Bは、ICデバイス90を回収するための空のトレイ200をトレイ除去領域A5からデバイス回収領域A4に搬送する。
以上説明したような各領域A1〜A5のうちの第1室、第2室、および第3室には、それぞれ、図示はしないが、室内の温度を検出する温度センサーと、室内の相対湿度を検出する湿度センサーと、室内の酸素濃度を検出する酸素濃度センサーとが設けられている。なお、本実施形態では、第1室、第2室、および第3室のそれぞれの室に温度センサー、湿度センサー、および酸素濃度センサーが設けられているが、温度センサー、湿度センサー、および酸素濃度センサーを設ける箇所は各々任意である。
また、図示はしないが、検査装置1は、ドライエアー供給機構を有している。ドライエアー供給機構は、第1室、第2室、および第3室に湿度の低い空気、窒素等の気体(以下、ドライエアーとも言う)を供給できるよう構成されている。そのため、必要に応じて、ドライエアーを供給することにより、ICデバイス90の結露、結氷を防止することができる。
なお、前述した実施形態では、検査装置1は、常温環境下、低温環境下、および高温環境下で検査を行うことができるよう構成されているが、これに限らず、前述した三つの環境下のうち少なくとも一つの環境下で検査を行う構成であってもよい。例えば壁部、シャッター、湿度計、酸素濃度計、およびドライエアーなどの低温環境下のための構成を含まなくてもよい。
1.6.制御装置
図6に示すように、制御装置30は、検査装置1の各部を制御する機能を有し、制御部31と、記憶部32とを備える。
制御部31は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含んで構成され、駆動制御部311、検査制御部312、撮像制御部313、凹部データ取得部314、判定部315、および報知処理部316を有する。記憶部32は、例えば、ROM(read only memory)、およびRAM(Random Access Memory)を含んで構成されている。
制御部31は、検査装置1を構成する各部の駆動、検査結果および画像データ等を表示部41に表示する機能や、ユーザーの実行する操作部42からの入力に従って処理を行う機能等を有している。
また、制御部31は、保持部材としてのトレイ200や部品保持板100などの撮像を行い、トレイ200や部品保持板100の凹部111〜118のサイズ、形状、および、配置などのデータ(以下、凹部データ)と、予め記憶されているICデバイス90の記憶データとを照合し、凹部データと記憶データとの差である照合データを生成する。そして、制御部31は、照合データが、予め設定されている閾値を上回った場合は報知を行う、照合処理を実行する。
なお、制御部31は、前述の照合処理の実行タイミングに関し、複数の実行タイミングパターンを有し、照合処理の実行タイミングを、複数の実行タイミングパターンの内から選択することができる。このように、複数設定された照合処理の実行タイミングパターンの内から選択した照合処理の実行タイミングパターンによって、上述の照合を行うことにより、効率的な照合を行うことができる。
また、制御部31は、前述した照合処理の実行タイミングの一例として、実行タイミングを搬送装置10、または検査装置1の一時停止後の再稼働を含む稼働開始時とすることができる。このように、搬送装置10、または検査装置1の一時停止後の再稼働を含む稼働開始のタイミングで、上述の照合処理を行うことにより、保持部材と電子部品との不整合による稼働後の不具合を確実に防止することができる。
また、制御部31は、前述した照合処理の実行タイミングの一例として、実行タイミングを、搬送装置10、または検査装置1の扉部7の開閉動作における閉時のタイミング、換言すれば開いていた扉部7が閉められた場合に実行することとしてもよい。このように、扉部7の閉動作に基づいて、上述の照合処理を行うことにより、扉部7を開いて保持部材としてのトレイ200や部品保持板100を交換した場合における、トレイ200や部品保持板100とICデバイス90との不整合による不具合、即ちICデバイス90に対する設定と異なるトレイ200や部品保持板100を選択し、取り付けてしまった場合に生じる虞のある、ICデバイス90の着脱に際してのICデバイス90の破損やトレイ200や部品保持板100の破損などを確実に防止することができる。
駆動制御部311は、トレイ搬送機構11A,11B、温度調整部12、供給ロボット13、供給空トレイ搬送機構15、電子部品供給部14、検査部16、測定ロボット17、電子部品回収部18、回収ロボット20、回収空トレイ搬送機構21、およびトレイ搬送機構22A,22Bの駆動等を制御する。
検査制御部312は、例えば、記憶部32内に記憶されたプログラムに基づいて、検査部16に配置されたICデバイス90の検査等を行うことができる。
撮像制御部313は、保持部材としてのトレイ200や部品保持板100などの撮像を行う画像取得部50の駆動等を制御する。また、撮像制御部313は、撮像装置51からの信号を処理し、画像取得部50が取得したトレイ200や部品保持板100などの画像をデータ化し、画像データとして生成する。
凹部データ取得部314は、撮像装置51によって画像取得部50が撮像したトレイ200や部品保持板100などの画像を撮像制御部313がデータ化した2次元の画像データに基づいて、例えば部品保持板100の凹部111〜118の凹部データを取得する。この凹部データには、複数の項目が有り、その項目として、凹部111〜118の中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法などが含まれる。凹部データ取得部314は、画像取得部50の取得した画像データから、トレイ200や部品保持板100の画像を構成する画素の明暗に基づいて、例えば部品保持板100の凹部111〜118の中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法などを求める。
判定部315は、例えば、凹部データ取得部314の取得した凹部111〜118の中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法のいずれかを用い、記憶部32に記憶されているセットアップレシピに含まれるICデバイス90に係る記憶データ、および記憶データに係る判定の閾値との照合、即ち比較を行い、ICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定する。なお、この判定部315の判定は、トレイ200においても同様に適用し、実行することができる。
なお、判定部315は、ICデバイス90に対する部品保持板100やトレイ200の適否を判定するための照合において、照合する項目を、凹部111〜118の中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法の内から選択することができる。判定部315は、例えば、凹部111〜118の中心位置および配置ピッチを用いて、ICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定することができる。このように、凹部111〜118に係る凹部データの項目として、複数の項目の内から選択して照合することにより、効率的な照合を行うことができる。なお、上述した照合に用いる項目の選択は、トレイ200においても同様に適用することができる。
また、判定部315は、ICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定するための照合において、照合の対象とする凹部111〜118を選択することができる。具体的に、判定部315は、ICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定するため、全ての凹部111〜118を照合するか、もしくはいずれかの凹部、例えば一の凹部111を用いて照合するか、を選択することができる。このようにすれば、凹部111〜118の照合に関し、全ての凹部111〜118を用いて照合するか、一部の凹部を用いて照合するかを選択することができるため、効率的な照合を行うことができる。なお、上述した照合の選択は、トレイ200においても同様に適用することができる。
ここで、上述したICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定するための照合における照合項目、照合対象、照合タイミングは、例えば、図7に示すように、表示部41に表示される選択画面420で選択することができる。ここで図7は、照合項目や照合タイミングの選択を説明する図である。
図7の例示では、具体的に、照合項目412において、ポケットピッチのチェックボックス415をチェックし、照合対象413において、全ポケットのチェックボックス416をチェックし、照合タイミング414において、初期化スタート時のチェックボックス417をチェックし、OKボタン418を押すことによって選択することができる。したがって、本例では、ICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定するための照合において、全ポケットのポケットピッチを用い、初期化スタート時に行うことを示している。なお、ここでのポケットとは、有底の凹部111〜118を示している。また、図7の例示における初期化スタートとは、トレイ200を数えるカウンーなどを初期化して稼動を開始する指示であり、継続スタートとは、カウンターなどを初期化せずに稼動を開始する指示である。また、作業者は、検査を開始する際に初期化スタートと継続スタートとのうちから一方を選べるようになっている。
報知処理部316は、判定部315によるICデバイス90に対するトレイ200や部品保持板100の適否判定結果に基づいて、報知情報を生成し、生成した報知情報を、報知部40に送信する。報知処理部316は、判定部315によるICデバイス90に対するトレイ200や部品保持板100の適否判定において、トレイ200や部品保持板100の照合データが、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合、その旨の報知を行う。なお、ここでの閾値は、例えばICデバイス90などの記憶データに基づいて設定されている。
記憶部32は、制御部31が各種処理を行うためのプログラムやデータ等を記憶する。また、記憶部32は、各種電子部品に係る記憶データ、本形態ではICデバイス90に係る記憶データ、および記憶データに基づいて設定された判定の閾値を記憶する。このような記憶データ、および記憶データに係る判定の閾値は、各電子部品に係るセットアップレシピなどによって、予め記憶部32に記憶させておく。なお、ICデバイス90に係る記憶データとは、ICデバイス90の形状、大きさ、および配置に基づいて設定されるデータであり、搬送するICデバイス90に対して適用するために必要となる、部品保持板100の凹部111〜118の配置、形状、寸法などが設定されている。
1.7.報知部
図1および図6に示すように、報知部40は、画像を表示可能な表示部41、および音声やブザー音などを出力可能な音出力部45を有する。報知部40は、報知処理部316の生成した保持部材に係る判定結果の報知情報を、例えば表示部41における文字やイラストなどの画像による警告表示、もしくは音出力部45における音声や警告音の出力などとして行うことができる。
表示部41は、各部の駆動状況や検査結果、もしくはトレイ200や部品保持板100の照合結果等を表示する。表示部41は、例えば、液晶表示パネルや有機EL等の表示パネル等で構成することができる。ユーザーは、この表示部41を介して、検査装置1の各種処理や条件等を設定したり、結果を確認したりすることができる。加えて、ユーザーは、保持部材に係る判定結果の報知情報を、文字やイラストなどの画像表示によって確認することができる。
音出力部45は、スピーカー(不図示)などによって構成され、トレイ200や部品保持板100の照合結果情報などを、音声やブザー音などの音情報として出力し、報知することができる。
1.8.操作部
操作部42は、キーボードやマウス等の入力デバイスであり、作業者による操作に応じた操作信号を制御部31に出力する。したがって、作業者は、キーボードやマウスを用いて、制御部31に対して各種処理等の指示を行うことができる。なお、本実施形態では、操作部42としてキーボードやマウスを用いているが、操作部42はこれに限定されず、例えばトラックボール、タッチパネル等の入力デバイス等であってもよい。
1.9.画像取得部
画像取得部50は、電子部品保持部に配置されたトレイ200や部品保持板100の画像を取得する機能を有する。図2に示すように、画像取得部50は、デバイス供給領域A2とデバイス回収領域A4とで、搬送ロボットとしての供給ロボット13と回収ロボット20とに設けられている。すなわち、画像取得部50は、電子部品保持部に配置されたトレイ200や部品保持板100の画像を取得可能な位置に設けられている。
具体的に、画像取得部50は、図3に示すように、供給ロボット13および回収ロボット20の搬送アーム131に取り付けられている。画像取得部50は、電子部品保持部の上方に設けられている。なお、本実施形態では、供給ロボット13および回収ロボット20のそれぞれを一つの画像取得部50として捉えたとき、画像取得部50の数は、二つであるが、画像取得部50の数は、これに限定されず任意である。
画像取得部50は、電子部品保持部に配置されたトレイ200や部品保持板100の上方に配置されるように供給ロボット13および回収ロボット20に支持されている。これにより、画像取得部50は、電子部品保持部の鉛直上方からトレイ200や部品保持板100の上面200a,100aの状態の画像を取得可能になっている。
画像取得部50は、撮像部としての撮像装置51、および照明装置52を有する。なお、照明装置52は、連続的な照明だけでなく、間欠的に強い光(フラッシュ)でも、露光時間が制御できればどちらでもよい。
撮像部としての撮像装置51は、電子部品保持部に配置されたトレイ200や部品保持板100からの光を受光して電気信号に変換する撮像素子を有している。この撮像装置51としては、特に限定されないが、例えば、撮像素子としてCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーを用いたカメラ(CCDカメラ)、撮像素子としてCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーを用いたカメラ、撮像素子としてCMOSイメージセンサーを用いたカメラ等の電子カメラ(デジタルカメラ)等が挙げられる。また、画像データを、例えば、微分干渉法、フーリエ変換法等を用いて解析することにより、微細な形状や見え難い形状を強調し、形状の検出感度を向上させることが可能である。また、微細な傷や見え難い傷を強調し、傷の検出感度を向上させることが可能である。
この撮像装置51は、撮像領域がトレイ200や部品保持板100の上面200a,100aに設けられた凹部111〜118の大きさとほぼ同等から、トレイ200や部品保持板100の上面200a,100aの大きさとほぼ同等、またはそれより大きくなるように構成されている。
また、撮像装置51は、図示はしないが、光学レンズやオートフォーカス機構等の光学系を備えていることが好ましい。これにより、例えば、撮像装置51に対するトレイ200や部品保持板100の高さ(Z軸方向の高さ)が異なる場合でも、鮮明な画像を得ることができる。
照明装置52は、撮像装置51によるトレイ200や部品保持板100の撮像時に駆動され、トレイ200や部品保持板100に光を照射する光源装置である。この照明装置52により、光量不足で画像が暗くなることを抑制し、より鮮明な画像を得ることができる。
照明装置52は、本実施形態では、円環状をなし、撮像装置51の周囲に配置されている。これにより、トレイ200や部品保持板100に均一に光を照射することができる。なお、照明装置52の形状や配置は前述の構成に限定されない。
このような構成の画像取得部50は、照明装置52により電子部品保持部に配置されたトレイ200や部品保持板100に光を照射し、撮像装置51によりトレイ200や部品保持板100を撮像する。撮像装置51からの信号は前述した制御部31の撮像制御部313に取り込まれる。撮像制御部313は、撮像装置51からの信号を処理し、トレイ200や部品保持板100の画像を2次元の画像データとして生成する。
また、画像取得部50が取得したトレイ200や部品保持板100の画像を用いて3次元の画像データを生成してもよい。その場合には、例えば、図示はしないが、一つの配置列に対して二つ以上(例えば、三つ)の画像取得部50を設ければよい。
以上説明したような構成の搬送装置10、および搬送装置10を用いた検査装置1によれば、次のような効果を奏することができる。搬送装置10は、検査装置1の検査部16において検査を行う電子部品としてのICデバイス90を収容することができる保持部材としてのトレイ200や部品保持板100の適用に際し、ICデバイス90とトレイ200や部品保持板100との適否を判定し、不適合の場合、報知することができる。即ち、搬送装置10の制御部31が、画像取得部50で撮像されたトレイ200や部品保持板100の凹部111〜118に係る凹部データと、搬送するICデバイス90に関して記憶部32に記憶されている記憶データに係る閾値とを照合し、凹部データと記憶データとの差が予め記憶されている判定に係る閾値を上回った場合、報知部40からの報知を指示する。
この報知により、ユーザーは、トレイ200や部品保持板100とICデバイス90との不適合を覚知でき、トレイ200や部品保持板100とICデバイス90とを再確認することができる。したがって、本実施形態に係る搬送装置10および、搬送装置10を用いた検査装置1を用いることにより、適用するICデバイス90と、ICデバイス90に対して設定されているトレイ200や部品保持板100との不適合を防止することができる。これにより、ICデバイス90に対する設定と異なるトレイ200や部品保持板100を選択し、取り付けてしまった場合において、ICデバイス90の搬送位置が部品保持板100の凹部111〜118の位置とずれてしまうことによって生じる虞のある、ICデバイス90の着脱に際してのICデバイス90の破損やトレイ200や部品保持板100の破損などを防止することができる搬送装置10および検査装置1とすることができる。
2.電子部品搬送装置、および電子部品検査装置の保持部材照合方法
以下、上述した構成の電子部品搬送装置、および該電子部品搬送装置を用いた電子部品検査装置の一連の動作を説明しつつ、電子部品搬送装置、および電子部品検査装置の保持部材照合方法について、図8および図9を参照しながら説明する。図8は、本実施形態に係る保持部材照合方法を示すフローチャートである。図9は、保持部材照合方法における凹部データの取得方法の一例を示す説明図である。なお、上述した電子部品搬送装置としての搬送装置10、および電子部品検査装置としての検査装置1を構成する各要素については、同符号を用いて説明する。また、以下の説明では、一旦停止していた検査装置1が再稼働する場合を例示して説明する。
検査装置1の制御部31は、ユーザーによって装置の稼働指示、例えば稼働スイッチが押されたことを検知することによって、図8のフローチャートに示す、搬送装置10に装着された保持部材の照合に係る一連の照合処理を開始し、実行する。なお、この照合処理は、保持部材を撮像するステップS101と、凹部111〜118の凹部データを取得するステップS102と、凹部データと記憶データとを照合し、凹部データと記憶データとの差分データである照合データを生成するステップS103と、照合データが、予め設定されている判定に係る閾値を上回ったか否かを判定(ステップS104)し、上回った場合は報知を行うステップS106と、を含む。
先ず、駆動制御部311は、供給ロボット13および回収ロボット20の搬送アーム131に取り付けられている画像取得部50を、トレイ200および部品保持板100の上方において画像を取得可能な位置に移動する。
次に、撮像制御部313は、画像取得部50の照明装置52を起動するとともに、撮像装置51によってトレイ200および部品保持板100を撮像し(ステップS101)、画像データを取得する。そして、撮像制御部313は、撮像装置51からの信号を処理し、画像取得部50が取得したトレイ200や部品保持板100などの画像をデータ化し、2次元の画像データとして生成する。
次に、凹部データ取得部314は、撮像装置51が撮像したトレイ200や部品保持板100などの画像から撮像制御部313が生成した2次元の画像データに基づいて、例えば部品保持板100の凹部111〜118の凹部データを取得する(ステップS102)。この凹部データには、複数の項目が有り、その項目として、凹部111〜118の中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法などが含まれる。
凹部データ取得部314は、図9に示すように、画像取得部50の取得した画像データから、トレイ200や部品保持板100の画像を構成する画素の明暗に基づいて、例えば部品保持板100の凹部111〜118(図9では不図示)が、表示部41に表示された撮像画像110g中のエッジ111g〜118gから中心位置C1〜C8を求め、この中心位置C1〜C8に基づいて、仮想の基準位置Qから中心位置C1までの距離L1,L2や、凹部111〜118の配置ピッチP1,P2などを凹部データとして取得する。凹部データの取得では、撮像装置51の撮像した画像の画像データを微分処理して調整する。これによれば、画像を微分処理して作成することにより容易に強調処理することができる。なお、凹部データ取得部314の取得する凹部データとしては、必要に応じて凹部111〜118の数、凹部111〜118の輪郭寸法などを求めることができる。
次に、判定部315は、例えば、凹部データ取得部314の取得した、図9に示す仮想の基準位置Qからエッジ111gの中心位置C1までの距離L1,L2や、エッジ111g〜118gの配置ピッチP1,P2などを、基準位置Qから凹部111の中心位置C1までの距離L1,L2や、凹部111〜118の配置ピッチP1,P2などを凹部データとして取得する。そして、この凹部データと、記憶部32に記憶されているセットアップレシピから、検査対象として流動するICデバイス90に係る記憶データとを照合し、照合データを生成する(ステップS103)。なお、記憶データには、基準位置Qから中心位置C1までの距離や、配置ピッチなどが含まれている。また、照合とは、例えば、差分を取ることであり、照合データは、例えば、凹部データと記憶データとの差分データである。
なお、判定部315は、ステップS103において、照合する項目を、凹部111〜118の中心位置、数、配置ピッチ、輪郭寸法の内から選択することができる。上述では、凹部111〜118の基準位置Qから中心位置C1までの距離L1,L2や、凹部111〜118の配置ピッチP1,P2などを凹部データとしたが、例えば凹部111〜118の輪郭寸法を凹部データとして用い、照合してもよい。このように、凹部111〜118に係る凹部データの項目として、複数の項目の内から選択して照合することにより、効率的な照合を行うことができる。なお、上述した照合に用いる項目の選択は、トレイ200においても同様に適用することができる。
また、判定部315は、ステップS103において、照合の対象とする凹部111〜118を選択することができる。具体的に、判定部315は、ICデバイス90に対する部品保持板100の適否を判定するため、全ての凹部111〜118を照合するか、もしくは一部の凹部、例えば凹部111を用いて照合するか、を選択することができる。このようにすれば、凹部111〜118の照合に関し、全ての凹部111〜118を照合するか一部の凹部を照合するかを選択することができるため、効率的な照合を行うことができる。なお、上述した照合の選択は、トレイ200においても同様に適用することができる。
次に、判定部315は、凹部111〜118の凹部データと、ICデバイス90に係る記憶データとの照合によって生成した照合データが、記憶部32に記憶されているICデバイス90の記憶データに基づいて設定された判定の閾値を上回ったか否かを判定する(ステップS104)。換言すれば、判定部315は、流動するICデバイス90に対して、セットされているトレイ200や部品保持板100が正しいか否かの適否判定を行う。なお、ICデバイス90に係る記憶データとは、ICデバイス90の形状、大きさ、または配置に基づいて設定されるデータであり、搬送するICデバイス90に対して適用するために必要となる、部品保持板100の凹部111〜118の配置、形状、寸法などを設定している。また、照合データは、凹部111〜118の凹部データと、ICデバイス90に係る記憶データとを比較して得られた数値、例えば凹部データと記憶データとの差分を絶対値で表したものである。そして、判定部315は、記憶部32に記憶されているICデバイス90の記憶データに基づいて設定された判定の閾値を照合データが上回った場合(ステップS104:Yes)、報知処理部316に報知の指示を行うとともに、駆動制御部311に指示し、搬送装置10の搬送動作の実行を停止する。
報知処理部316は、判定部315による報知の指示に基づいて、セットされているトレイ200や部品保持板100に誤りの虞があることを示す報知情報としてのアラーム情報を生成し、画像情報として表示部41からアラーム表示する(ステップS106)。なお、アラーム情報は、音出力部45による音声やブザーなどによる報知としてもよい。
また、判定部315は、記憶部32に記憶されているICデバイス90の記憶データに係る判定の閾値を照合データが上回らなかった場合(ステップS104:No)、駆動制御部311に指示し、搬送装置10の搬送動作を開始する(ステップS105)。
以上のステップにより、制御部31による検査装置1に用いられている搬送装置10に装着された保持部材としてのトレイ200や部品保持板100の照合に係る一連の照合処理を終了する。
以上説明した検査装置1に用いられている搬送装置10に装着された保持部材としてのトレイ200や部品保持板100の照合方法によれば、撮像されたトレイ200や部品保持板100の凹部111〜118に係る凹部データと、搬送するICデバイス90の記憶データとを照合し、照合データを生成する。そして、照合データが、予め設定されている閾値を上回った場合、即ち照合結果が不適合である場合に報知される情報によって、ユーザーは、トレイ200や部品保持板100の、搬送するICデバイス90に対する適合異常を覚知できることから、設定と異なる保持部材の選択を防止することができる。これにより、ICデバイス90に対する設定と異なるトレイ200や部品保持板100を選択し、取り付けてしまった場合において、ICデバイス90の搬送位置が部品保持板100の凹部111〜118の位置とずれてしまうことによって生じる虞のある、ICデバイス90搬送時の着脱に際してのICデバイス90の破損や保持部材としてのトレイ200や部品保持板100の破損などを防止することができる。
2.1.凹部の凹部データの取得方法に係る変形例
ここで、上述したステップS102における、例えば部品保持板100の凹部111〜118の凹部データの取得方法に係る変形例1、変形例2について、図10、図11、および図12を参照して説明する。図10、および図11は、凹部データの取得方法の変形例1を示す説明図である。なお、図10は、ICデバイス90に対応する記憶データと部品保持板100の凹部111〜118の凹部データとが適合している場合を示し、図11は、ICデバイス90に対応する記憶データと部品保持板100の凹部111〜118の凹部データとが不適合である場合を示している。図12は、凹部データの取得方法の変形例2を示す説明図である。また、以下の変形例の説明では、保持部材として部品保持板100を例示して説明するが、トレイ200においても同様に適用することができる。
2.1.1.変形例1
変形例1に係る凹部データの取得方法では、図10に示すように、記憶データの、ICデバイス90に対応する部品保持板100の凹部111〜118(図10では不図示)の基準位置Qから中心位置C1までの距離や、配置ピッチ、および寸法に基づいて、表示部41に表示された撮像画像110g中の画像エリアER1〜ER8を決定し、画像を切り出す。画像エリアER1〜ER8の決定には、画像の対称性など画像内の特徴も利用する。画像エリアER1〜ER8の決定は、画像中の凹部111〜118のエッジ111g〜118gを確認して判断する。エッジ111g〜118gは、例えば、次のような方法で確認することができる。
先ず、凹部データ取得部314は、凹部111〜118を含む撮像画像110g中の画像エリアER1〜ER8を決める。凹部データ取得部314は、撮像画像110gの微分画像を作成し、エッジ111g〜118gを抽出する。このとき、画像エリアER1〜ER8は、凹部111〜118の寸法より大きく設定する。なお、エッジ111g〜118g形状が、凹部111〜118の輪郭形状に相当し、エッジ111g〜118gの寸法が、凹部111〜118の輪郭寸法に相当する。
次に、凹部データ取得部314は、画像エリアER1〜ER8の回転対称性などを算出したり、モデル画像のエッジ部分の面積を算出したりする。そして、凹部データ取得部314は、最も対称性が高い位置を凹部111〜118の画像であるエッジ111g〜118gにおける中心位置C1〜C8とみなす。
次に、判定部315は、記憶データの画像エリアER1〜ER8の中心と、凹部データのエッジ111g〜118gの中心位置C1〜C8とが重なるかを判定することによって、ICデバイス90の記憶データと、部品保持板100の凹部111〜118の凹部データとが適合しているか否かを判定する。例えば、判定部315は、記憶データに含まれる凹部111の中心位置すなわち画像エリアER1の中心と、凹部データのエッジ111gの中心位置C1との距離を算出し、算出した距離が設定された閾値を上回る場合には、重なっていると判定する。判定部315は、例えば、図11に示すように、画像エリアER1の中心位置ERCと、エッジ111gfの中心位置C1fとが重なっていない場合、ICデバイス90の記憶データと、部品保持板100の凹部111〜118の凹部データとが不適合であると判定する。即ち、ICデバイス90に対して、搬送装置10にセットされている部品保持板100が誤っていると判定する。なお、画像エリアER1〜ER8の中心と、エッジ111g〜118gの中心位置C1〜C8とが重なるとは、完全一致でなく、設定された閾値以内に双方がある場合、「重なっている」と判断することができる。
なお、この判定では、画像エリアER1〜ER8の中心と、エッジ111g〜118gの中心位置C1〜C8の位置との照合に替えて、画像エリアER1〜ER8内のエッジ111g〜118gの回転対称性などを用いて照合することもできる。
2.1.2.変形例2
変形例2に係る凹部データの取得方法では、図4に示したような、部品保持板100の凹部111〜118に対応して設けられている横方向の溝部121,122と縦方向の溝部123〜126の配置を算出することによって、部品保持板100の凹部111〜118に係る凹部データを取得する。以下、図12を参照して説明する。
変形例2に係る凹部データの取得方法では、図12に示すように、ICデバイス90に対応する部品保持板100の溝部(図12では不図示)の配置に基づいて、表示部41に表示された撮像画像110g中の溝画像121g〜126gを用いて、画像中の凹部111〜118(図12では不図示)の配置を算出する。
凹部データ取得部314は、変形例1と同様に、撮像画像110gの微分画像を作成し、溝部121〜126の溝画像121g〜126gを抽出する。この溝画像121g〜126gに基づいて、仮想の基準位置Qから溝画像123gまでの距離L11および基準位置Qから溝画像121gまでの距離L12や、溝画像121g〜126gの配置ピッチP11,P12などを求め、基準位置Qから溝部123までの距離L11、および,基準位置Qから溝部121までの距離L12や、溝部121〜126の配置ピッチP11,P12などを凹部データとして取得する。そして、この凹部データと、記憶部32に記憶されているセットアップレシピに含まれる検査対象として流動するICデバイス90に係る記憶データとを照合し、照合データを生成することができる。
以上、本発明の電子部品搬送装置としての搬送装置10および電子部品検査装置としての検査装置1を図示の実施形態に基づいて説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を有する任意の構成のものに置換することができる。また、本発明に、他の任意の構成物が付加されていてもよい。
例えば、前述した実施形態では、画像取得部50として、撮像装置51および照明装置52を備えた構成を挙げたが画像取得部50の構成はこれに限定されない。例えば、画像取得部50は、レーザー光を電子部品の表面に照射し、そのレーザー光を走査し、表面で反射したレーザー光を受光する装置等であってもよい。
また、前述した実施形態では、画像取得部50が、電子部品保持部に配置されたトレイ200や部品保持板100の上方に配置されるように、供給ロボット13および回収ロボット20に支持された構成を例示して説明したが。これに限らない。画像取得部50は、トレイ200や部品保持板100の上方に配置され、トレイ200や部品保持板100を撮像することができる非可動部、例えば筐体部5や支持台部(不図示)などに固定されていてもよい。このように、画像取得部50が非可動部に固定されていることにより、画像取得部50とトレイ200や部品保持板100との間の距離を大きくすることができるため、一つの画像取得部50によって、トレイ200や部品保持板100の保持部材全体を一括して撮像することができ、撮像効率を向上させることができる。
また、前述した実施形態では、画像取得部50が、トレイ200や部品保持板100の鉛直方向の上面を撮像するように構成されていたが、これに限らず、例えば、画像取得部50が電子部品としてのICデバイス90の裏面、側面等を撮像可能なように構成してもよい。
また、制御部31は、画像取得部50の撮像した画像に基づいて、トレイ200や部品保持板100の凹部111に供給するICデバイス90の位置を調整したり、もしくはトレイ200や部品保持板100の凹部111〜118に供給されるICデバイス90の姿勢が適正か否かの姿勢判定を実行したりすることとしてもよい。このようにすれば、一つの画像取得部50によって撮像した画像に基づいて、凹部111〜118に収容するICデバイス90の、凹部111〜118に対する位置を調整したり、もしくはICデバイス90の姿勢の良否を判定し、報知したりすることができる。
以下に、上述した実施形態から導き出される内容を、各態様として記載する。
[態様1]本態様に係る電子部品搬送装置の保持部材照合方法は、電子部品を搬送する電子部品搬送装置に搭載され、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材の照合方法であって、前記凹部を含むように前記保持部材を撮像し、前記凹部の形状または配置に関する凹部データを取得し、取得した前記凹部データと、予め記憶されている前記電子部品の形状または配置に関する記憶データとを照合し、取得した前記凹部データと前記記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合に報知を行う。
本態様によれば、電子部品搬送装置は、撮像された保持部材の凹部の形状または配置に関する凹部データと、搬送する電子部品の形状または配置に関して予め記憶されている記憶データとを照合する。そして、凹部データと記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合、即ち照合が不適合である場合、ユーザーは、報知によって異常を覚知できることから、設定と異なる保持部材の選択を防止することができる。
これにより、設定と異なる保持部材を選択し、取り付けてしまった場合に、電子部品の搬送位置が部品部材の凹部の位置とずれてしまうことによって生じる虞のある、電子部品の着脱に際しての電子部品の破損や保持部材の破損などを防止することができる。
[態様2]上記態様に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、取得した前記凹部データは、前記凹部の中心位置、前記凹部の数、前記凹部の配置ピッチ、および前記凹部の寸法の内の少なくとも一つを含むこととしてもよい。
本態様によれば、保持部材の凹部データとして、凹部の中心位置、凹部の数、凹部の配置ピッチ、および凹部の寸法などを用いて、保持部材と搬送する電子部品との適否照合を行うことができる。
[態様3]上記態様に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、前記保持部材は、複数の前記凹部を有し、取得した前記凹部データと前記記憶データとの照合は、全ての前記凹部を照合するか、または一部の前記凹部を照合するか、を選択することができることとしてもよい。
本態様によれば、凹部の照合に関し、全ての凹部を照合するか一部の凹部を照合するかを選択することができるため、効率的な照合を行うことができる。
[態様4]上記態様に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、予め記憶されている複数のタイミングの内の少なくとも1つのタイミングで実行することとしてもよい。
本態様によれば、複数設定された照合処理の実行タイミングパターンの内から選択した照合処理の実行タイミングパターンによって、照合を行うことから、効率的な照合を行うことができる。
[態様5]上記態様に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、一時停止後の再稼働を開始するタイミングで実行することとしてもよい。
本態様によれば、電子部品搬送装置の一時停止後の再稼働を含む稼働開始のタイミングで照合処理を行うことにより、保持部材と電子部品との不整合による稼働後の不具合を確実に防止することができる。
[態様6]上記態様に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法において、前記電子部品搬送装置は、カバーと、前記カバーの一部を開閉する扉部と、を有し、前記扉部の開閉動作における前記扉部が閉められた場合に実行することとしてもよい。
本態様によれば、扉部の閉動作のタイミングで照合処理を行うことにより、扉部を開いて保持部材を交換した場合における、保持部材と電子部品との不整合による不具合を確実に防止することができる。
[態様7]本態様に係る電子部品搬送装置は、電子部品を搬送する搬送部と、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材と、前記保持部材を撮像する撮像部と、前記電子部品の形状または配置に関する記憶データおよび閾値を記憶する記憶部と、前記撮像部の撮像した画像に基づいて前記凹部の形状または配置に関するデータである凹部データを取得する凹部データ取得部、取得した前記凹部データと前記記憶データとを照合し、前記閾値に基づいて前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する判定部、および前記判定部の判定に基づく報知情報を生成する報知処理部、を含む制御部と、前記報知情報に基づいて報知を行う報知部と、を備えている。
本態様によれば、制御部は、撮像部で撮像された保持部材の凹部に係る凹部データと、搬送する電子部品の形状または配置に関して記憶部に記憶されている記憶データとを照合する。そして、凹部データと記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合、報知部からの報知を指示する。この報知により、ユーザーは、保持部材と電子部品との不適合を覚知でき、保持部材と電子部品とを再確認することができる。したがって、本態様に係る電子部品搬送装置を用いることにより、適用する電子部品と、その電子部品に対して設定されている保持部材との不適合を防止することができる。
これにより、電子部品の設定と異なる保持部材を選択し、取り付けてしまった場合に生じる虞のある、電子部品の着脱に際しての電子部品の破損や保持部材の破損などを防止することができる搬送装置とすることができる。
[態様8]上記態様に記載の電子部品搬送装置において、前記搬送部は、搬送アームを有する搬送ロボットを備え、前記撮像部は、前記搬送アームに取り付けられていることとしてもよい。
本態様によれば、保持部材の直近から撮像することができることから、緻密・精巧な画像を得ることができ、照合の精度を向上させることができる。
[態様9]上記態様に記載の電子部品搬送装置において、前記撮像部は、前記保持部材を撮像することができる非可動部に固定されていることとしてもよい。
本態様によれば、非可動部に固定されている撮像部により、保持部材全体を一括して撮像することができ、撮像効率を向上させることができる。
[態様10]上記態様に記載の電子部品搬送装置において、前記制御部は、一時停止後の再稼働を含む稼働開始時に、前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する一連の処理を実行することとしてもよい。
本態様によれば、一時停止後の再稼働を含む稼働開始のタイミングで電子部品と保持部材との適否を判定する処理を実行することにより、保持部材と電子部品との不整合による稼働後の不具合を確実に防止することができる。
[態様11]上記態様に記載の電子部品搬送装置において、カバー、および前記カバーの一部を開閉する扉部を更に備え、前記制御部は、前記扉部の開閉動作に基づいて、前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する一連の処理を実行することとしてもよい。
本態様によれば、扉部の閉動作のタイミングで電子部品と保持部材との適否を判定する処理を実行することにより、保持部材と電子部品との不整合による稼働後の不具合、即ち電子部品の設定と異なる保持部材を選択し、取り付けてしまった場合に生じる虞のある、電子部品の着脱に際しての電子部品の破損や保持部材の破損などを確実に防止することができる。
[態様12]上記態様に記載の電子部品搬送装置において、前記制御部は、前記撮像部の撮像した前記画像に基づいて、前記凹部と前記電子部品との位置調整、もしくは前記電子部品の姿勢判定を実行することとしてもよい。
本態様によれば、同じ撮像部の撮像した画像に基づいて、凹部に収容する電子部品の凹部に対する位置を調整したり、もしくは電子部品の姿勢の良否を報知したりすることができる。
[態様13]本態様に係る電子部品検査装置は、電子部品を搬送する搬送部と、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材と、前記保持部材を撮像する撮像部と、前記電子部品の形状または配置に関する記憶データおよび閾値を記憶する記憶部と、前記撮像部の撮像した画像に基づいて、前記凹部の形状または配置に関するデータである凹部データを取得する凹部データ取得部、取得した前記凹部データと前記記憶データとを照合し、前記閾値に基づいて前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する判定部、および前記判定に基づく報知情報を生成する報知処理部、を含む制御部と、前記報知情報に基づいて報知を行う報知部と、を有する電子部品搬送装置と、前記電子部品搬送装置によって搬送された前記電子部品の検査を行う検査部と、を備えている。
本態様によれば、検査部において検査を行う電子部品を収容することができる保持部材の適用に際し、電子部品搬送装置の制御部が、撮像部で撮像された保持部材の凹部に係る凹部データと、搬送する電子部品の形状または配置に関して記憶部に記憶されている記憶データに係る閾値とを照合する。そして、凹部データと記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合、報知部からの報知を指示する。この報知により、ユーザーは、保持部材と電子部品との不適合を覚知でき、保持部材と電子部品とを再確認することができる。したがって、本態様に係る電子部品搬送装置を用いることにより、適用する電子部品と、その電子部品に対して設定されている保持部材との不適合を防止することができる。
これにより、電子部品の設定と異なる保持部材を選択し、取り付けてしまった場合に生じる虞のある、電子部品の着脱に際しての電子部品の破損や保持部材の破損などを防止することができる検査装置とすることができる。
1…電子部品検査装置としての検査装置、5…筐体部、7…扉部、10…電子部品搬送装置としての搬送装置、11A,11B…トレイ搬送機構、12…温度調整部、13…搬送ロボットとしての供給ロボット、14…電子部品供給部、15…供給空トレイ搬送機構、16…検査部、17…デバイス搬送ヘッドとしての測定ロボット、18…電子部品回収部、19…回収用トレイ、20…搬送ロボットとしての回収ロボット、21…回収空トレイ搬送機構、22A,22B…トレイ搬送機構、30…制御装置、31…制御部、32…記憶部、40…報知部、41…表示部、42…操作部、45…音出力部、50…画像取得部、51…撮像部としての撮像装置、52…照明装置、90…電子部品としてのICデバイス、100…保持部材としての部品保持板、101…基材、111〜118…凹部、121〜126…溝部、131…搬送アーム、200…保持部材としてのトレイ、311…駆動制御部、312…検査制御部、313…撮像制御部、314…凹部データ取得部、315…判定部、316…報知処理部、A1…トレイ供給領域、A2…デバイス供給領域、A3…検査領域、A4…デバイス回収領域、A5…トレイ除去領域。

Claims (13)

  1. 電子部品を搬送する電子部品搬送装置に搭載され、前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材の照合方法であって、
    前記凹部を含むように前記保持部材を撮像し、
    前記凹部の形状または配置に関する凹部データを取得し、
    取得した前記凹部データと、予め記憶されている前記電子部品の形状または配置に関する記憶データとを照合し、
    取得した前記凹部データと前記記憶データとの差が、予め設定されている判定に係る閾値を上回った場合に報知を行う、
    電子部品搬送装置の保持部材照合方法。
  2. 取得した前記凹部データは、
    前記凹部の中心位置、前記凹部の数、前記凹部の配置ピッチ、および前記凹部の寸法の内の少なくとも一つを含む、
    請求項1に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法。
  3. 前記保持部材は、複数の前記凹部を有し、
    取得した前記凹部データと前記記憶データとの照合は、全ての前記凹部を照合するか、または一部の前記凹部を照合するか、を選択することができる、
    請求項1または請求項2に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法。
  4. 予め記憶されている複数のタイミングの内の少なくとも1つのタイミングで実行する、
    請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法。
  5. 一時停止後の再稼働を開始するタイミングで実行する、
    請求項4に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法。
  6. 前記電子部品搬送装置は、カバーと、前記カバーの一部を開閉する扉部と、を有し、
    前記扉部の開閉動作における前記扉部が閉められた場合に実行する、
    請求項4に記載の電子部品搬送装置の保持部材照合方法。
  7. 電子部品を搬送する搬送部と、
    前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材と、
    前記保持部材を撮像する撮像部と、
    前記電子部品の形状または配置に関する記憶データおよび閾値を記憶する記憶部と、
    前記撮像部の撮像した画像に基づいて前記凹部の形状または配置に関するデータである凹部データを取得する凹部データ取得部、取得した前記凹部データと前記記憶データとを照合し、前記閾値に基づいて前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する判定部、および前記判定部の判定に基づく報知情報を生成する報知処理部、を含む制御部と、
    前記報知情報に基づいて報知を行う報知部と、を備えている、
    電子部品搬送装置。
  8. 前記搬送部は、搬送アームを有する搬送ロボットを備え、
    前記撮像部は、前記搬送アームに取り付けられている、
    請求項7に記載の電子部品搬送装置。
  9. 前記撮像部は、
    前記保持部材を撮像することができる非可動部に固定されている、
    請求項7に記載の電子部品搬送装置。
  10. 前記制御部は、一時停止後の再稼働を含む稼働開始時に、前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する一連の処理を実行する、
    請求項7ないし請求項9のいずれか一項に記載の電子部品搬送装置。
  11. カバー、および前記カバーの一部を開閉する扉部を更に備え、
    前記制御部は、前記扉部の開閉動作に基づいて、前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する一連の処理を実行する、
    請求項7ないし請求項9のいずれか一項に記載の電子部品搬送装置。
  12. 前記制御部は、
    前記撮像部の撮像した前記画像に基づいて、前記凹部と前記電子部品との位置調整、もしくは前記電子部品の姿勢判定を実行する、
    請求項7に記載の電子部品搬送装置。
  13. 電子部品を搬送する搬送部と、
    前記電子部品を収容する凹部を有する保持部材と、
    前記保持部材を撮像する撮像部と、
    前記電子部品の形状または配置に関する記憶データおよび閾値を記憶する記憶部と、
    前記撮像部の撮像した画像に基づいて、前記凹部の形状または配置に関するデータである凹部データを取得する凹部データ取得部、取得した前記凹部データと前記記憶データとを照合し、前記閾値に基づいて前記電子部品に対する前記保持部材の適否を判定する判定部、および前記判定に基づく報知情報を生成する報知処理部、を含む制御部と、
    前記報知情報に基づいて報知を行う報知部と、を有する電子部品搬送装置と、
    前記電子部品搬送装置によって搬送された前記電子部品の検査を行う検査部と、を備えている、
    電子部品検査装置。
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