JP2020118314A - 燃焼炉及びその起動方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】炭化燃料を利用して燃焼炉を良好に起動する。【解決手段】燃焼炉の起動方法が、炉内へ化石燃料を供給して、化石燃料の燃焼により炉内温度を炭化燃料の着火温度まで上昇させるステップ、及び、化石燃料の供給量を低減するとともに炭化燃料を化石燃料と混合するように炉内へ供給して、化石燃料及び炭化燃料の混焼により炉内温度を前記着火温度より高く被燃焼物の燃焼温度以下の所定の切替温度まで上昇させるステップ、を含む。【選択図】図4

Description

本発明は、ごみ等を燃焼する燃焼炉及びその起動方法に関する。
近年、化石燃料の代替として炭化燃料を利用することが提案されている。炭化燃料は、バイオマス資源が乾燥され、乾燥したバイオマス資源が低酸素雰囲気で加熱・熱分解され、生成した炭化物が冷却されてなるものである。冷却された炭化物が、自己発熱防止のために加湿されることもある。炭化燃料は、粉状・粒状を呈し、低品位の石炭に匹敵する発熱量を有する。特許文献1,2では、炭化燃料を利用した燃焼炉が開示されている。
特許文献1のストーカ式ごみ焼却炉は、乾燥域、主燃焼域及び後燃焼域から成る燃焼室を有し、低質ごみを乾燥域に供給された炭化燃料とともに焼却する。このように、低質ごみとともに炭化燃料を焼却することにより、低質ごみの性状の変動を吸収し、高温且つ安定した低質ごみの焼却が図られている。
また、特許文献2の炭化処理設備に設けられた汚泥焼却炉では、助燃燃料としての化石燃料が不足する場合に、同設備に設けられた炭化炉で生成された炭化燃料が供給される。このように、炭化燃料を助燃燃料の一部として利用することによって、化石燃料の使用量の増加が防止されている。
特開2005−249262号公報 特開2005−319374号公報
図7は、従来のごみ焼却炉の起動運転時の燃料供給量と炉内温度のトレンドグラフである。図7に示すように、従来、一般的な都市ごみ焼却炉では、起動運転時(立上げ時)に、灯油や重油などの化石燃料を助燃燃料として炉内へ供給して、化石燃料の燃焼により炉内温度をごみの燃焼温度T3(約850℃程度)の手前の温度T2まで昇温させた後に、炉内温度が燃焼温度T3で安定してからごみ投入を開始して定常運転に移行する。また、炉内温度がごみの燃焼温度T3に到達する前に、発熱量の高いプラスチック類や乾燥木などを燃焼させて、炉内温度を上昇させることもある。
特許文献1,2に記載の通り、炉の定常運転時に助燃燃料の一部として炭化燃料が用いられることがあるが、上記の通り、炉の起動運転時には発熱量の大きい化石燃料が用いられる。炉の起動運転時においても炭化燃料を化石燃料の代替燃料として使用することが考え得るが、炉内温度が不安定な起動運転時に炭化燃料を単純に炉内へ供給するだけでは炭化燃料が良好に着火・燃焼せず、起動時間が長くなったり、炉床で未燃分が仮焼したりするおそれがあるばかりか、不完全燃焼によって排気ガスにCOなどの不適成分が含まれるおそれがある。
本発明は以上の事情に鑑みてされたものであり、その目的は、炭化燃料を利用して燃焼炉を良好に起動する技術を提案する。
本発明の一態様に係る燃焼炉の起動方法は、
燃焼炉の炉内へ化石燃料を供給して、前記化石燃料の燃焼により炉内温度を炭化燃料の着火温度まで上昇させるステップ、及び、
前記化石燃料の供給量を低減するとともに前記炭化燃料を前記化石燃料と混合するように前記炉内へ供給して、前記化石燃料及び前記炭化燃料の混焼により前記炉内温度を前記着火温度より高く被燃焼物の燃焼温度以下の所定の切替温度まで上昇させるステップ、を含むものである。
本発明の一態様に係る燃焼炉は、
炉内へ化石燃料を第1の燃焼空気とともに噴出する化石燃料バーナと、
前記化石燃料バーナから噴出する前記化石燃料と混合するように前記炉内へ炭化燃料を第2の燃焼空気とともに噴出する炭化燃料バーナと、
炉内温度を検出する炉内温度センサと、
前記炉内温度に基づいて前記化石燃料バーナからの化石燃料供給量及び前記炭化燃料バーナからの炭化燃料供給量を制御する制御装置とを備え、
前記制御装置は、起動運転時に、前記化石燃料供給量を増加して、前記化石燃料の燃焼により前記炉内温度を前記炭化燃料の着火温度まで上昇させてから、前記化石燃料供給量を低減するとともに前記炭化燃料供給量を増加して、前記化石燃料及び前記炭化燃料の混焼により前記炉内温度を前記着火温度より高く被燃焼物の燃焼温度以下の所定の切替温度まで上昇させるように構成されているものである。
上記燃焼炉及びその起動方法では、化石燃料の専焼により炉内温度を炭化燃料の着火温度まで上昇させてから、化石燃料と炭化燃料との混焼に切り替わる。これにより、炉内が炭化燃料の着火温度となってから炉内に供給された炭化燃料は速やかに着火して燃焼する。更に、炭化燃料は化石燃料と混合するように炉内へ供給されるので、炉内温度が不安定な起動運転時であっても、確実且つ速やかに炭化燃料が着火して燃焼する。よって、炉内へ供給された炭化燃料の不完全燃焼を防ぐことができる。また、炉内へ供給された炭化燃料は速やかに燃焼するので、炭化燃料の供給量を調整することにより、化石燃料の専焼で炉内を燃焼温度に上昇させるのと同等の発熱量を同等の時間で得ることができる。このようにして、化石燃料の使用量の低減と、炭化燃料を利用した良好な炉の起動とを実現することができる。
本発明によれば、炭化燃料を利用して燃焼炉を良好に起動する技術を提供できる。
図1は、本発明の一実施形態に係る燃焼炉を含むごみ焼却システムの全体的な構成を示す概略図である。 図2は、化石燃料バーナ及び炭化燃料バーナを含む起動バーナの構成を示す図である。 図3は、化石燃料バーナ及び炭化燃料バーナを含む起動バーナの変形例の構成を示す図である。 図4は、燃焼炉の起動運転時の制御のフローチャートである。 図5は、燃焼炉の起動運転時の燃料供給量と炉内温度のトレンドグラフである。 図6は、変形例1に係る燃焼炉の構成を示す概略図である。 図7は、従来のごみ燃焼炉の起動運転時の燃料供給量と炉内温度のトレンドグラフである。
次に、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る燃焼炉1を含むごみ焼却システム100の全体的な構成を示す概略図である。
図1に示す燃焼炉1は、ストーカ式ごみ焼却炉である。燃焼炉1の炉内には、一次燃焼室21と、一次燃焼室21の後流側に設けられた二次燃焼室22とが設けられている。燃焼炉1は、ごみを炉内に供給する投入ホッパ31と、ごみを炉内の一次燃焼室21へ送り出す給じん装置32と、一次燃焼室21内においてごみを移動させるストーカ式搬送装置33とを備える。ストーカ式搬送装置33は、ごみの流れの上流側から下流側に向かって乾燥ストーカ33a、燃焼ストーカ33b、及び後燃焼ストーカ33cを有する。後燃焼ストーカ33cの下流側には、灰排出口34が設けられている。
一次燃焼室21には、ストーカ式搬送装置33の各ストーカ33a,33b,33cを通じてその下方から一次空気51が供給される。一次燃焼室21の天井から一次燃焼室21内へ向けて、二次空気52が供給される。また、一次燃焼室21内には、起動バーナ4、及び、助燃バーナ35が設けられている。二次燃焼室22には、炉内温度を検出する炉内温度センサ36が設けられている。
上記構成の燃焼炉1では、投入ホッパ31から一次燃焼室21の入口に投入されたごみが、給じん装置32によって乾燥ストーカ33a上へ押し出される。ごみは、乾燥ストーカ33aで搬送されるうちに乾燥して着火点近傍まで加熱される。乾燥したごみは、燃焼ストーカ33bで搬送されるうちに着火し、着火したごみの一部は熱分解して、可燃性の熱分解ガスを発生する。この熱分解ガスは、一次空気51に同伴して一次燃焼室21の上部へ移動して、二次空気52と共に燃焼する。着火したごみの残部は後燃焼ストーカ33cで搬送されるうちに燃焼し、燃焼後に残った焼却灰は灰排出口34から排出され、図示しない灰処理設備へ送られる。一次燃焼室21の燃焼排ガスは、一次燃焼室21の下流側の天井部分から吹き出す二次空気52と混合され、二次燃焼室22で完全燃焼する。
二次燃焼室22と連続された煙道23には、煙道23を流れる燃焼排ガスから熱エネルギーを回収するボイラ2が構成されている。煙道23の壁にはボイラドラム24と接続された水管が張り巡らされている。また、ボイラドラム24は、煙道23に設置された伝熱管25,26と接続されている。伝熱管25,26を通じて燃焼排ガスの熱を回収することにより過熱された蒸気は、図示されない発電設備へ送られて発電に利用される。
ボイラ2を通過した燃焼排ガスは、煙道23と接続された排気ライン8へ排出される。排気ライン8には、集塵器81や誘引通風機82などが設けられている。ボイラ2から出た燃焼排ガスは、集塵器81でダストが分離された後、煙突83から大気へ排出される。
排気ライン8の集塵器81より下流側且つ誘引通風機82より上流側には、排気再循環ライン(以下、「EGRライン9」と称する)が接続されている。EGRライン9は、燃焼炉1の燃焼排ガスの一部を燃焼炉1の炉内へ戻す、燃焼排ガスの流路である。本実施形態においては、燃焼排ガスを起動バーナ4へ送るバーナ供給ライン92がEGRライン9から分岐している。
〔起動バーナ4の構成〕
図2は、化石燃料バーナ41及び炭化燃料バーナ42を含む起動バーナ4の構成を示す図である。図2に示す起動バーナ4は、化石燃料バーナ41及び炭化燃料バーナ42を含む。なお、助燃バーナ35も、起動バーナ4と同様に化石燃料バーナ41及び炭化燃料バーナ42を含んでいてもよい。
化石燃料バーナ41は、重油や灯油などの化石燃料F1を噴出する化石燃料ノズル41aと、燃焼空気A1を噴出するエアノズル41bとを有する。本実施形態に係る化石燃料バーナ41では、化石燃料ノズル41aを包囲するようにエアノズル41bが設けられている。但し、化石燃料バーナ41の構成はこれに限定されない。
化石燃料バーナ41から炉内への化石燃料F1の供給量(以下、「化石燃料供給量f1」と称する)は、化石燃料ノズル41aと接続された化石燃料供給量調整弁45で調整できる。また、燃焼空気A1の流量は、エアノズル41bと接続された燃焼空気調整弁46で調整できる。燃焼空気A1の流量は、化石燃料供給量f1に対し好適な空燃比となるように調整される。
炭化燃料バーナ42は、炭化燃料F2と燃焼空気A2の混合気(即ち、燃焼空気A2で気流搬送された炭化燃料F2)を吹き出す炭化燃料ノズル42aを有する。炭化燃料ノズル42aから吹き出す燃焼空気A2は、外部から取り込んだ空気であってもよいが、EGRライン9及びバーナ供給ライン92を通じて供給される燃焼排ガスであることが望ましい。燃焼排ガスは外部から取り込んだ空気よりも高温である。
炭化燃料バーナ42から炉内への炭化燃料F2の供給量(以下、「炭化燃料供給量f2」と称する)は、炭化燃料ノズル42aと接続された炭化燃料供給量調整弁47で調整できる。燃焼空気A2が燃焼排ガスである場合に、バーナ供給ライン92に設けられたダンパ93(図1、参照)が炭化燃料供給量調整弁47として機能してもよい。
炭化燃料バーナ42から炉内へ供給される炭化燃料F2が、化石燃料バーナ41から炉内へ供給される化石燃料F1と混合し得るように、化石燃料バーナ41及び炭化燃料バーナ42が配置される。例えば、化石燃料バーナ41と炭化燃料バーナ42とは近接して配置される。また、例えば、炭化燃料バーナ42の周囲に化石燃料バーナ41が配置される。また、例えば、化石燃料バーナ41と炭化燃料バーナ42とは、化石燃料F1の吹き出し方向と炭化燃料F2の吹き出し方向とが交差するように配置される。
図3は、化石燃料バーナ41及び炭化燃料バーナ42を含む起動バーナ4の変形例の構成を示す図である。図3の変形例に係る起動バーナ4は、化石燃料バーナ41と炭化燃料バーナ42とが複合された混焼バーナである。炭化燃料バーナ42が中心に設けられ、炭化燃料バーナ42を包囲するように化石燃料バーナ41が設けられている。より詳細には、炭化燃料F2及び燃焼空気A2の混合気を吹き出す炭化燃料ノズル42aの外周側に、化石燃料F1を吹き出す複数の化石燃料ノズル41aが環状に配置されており、化石燃料ノズル41aの環状列の外周側にエアノズル41bが配置されている。エアノズル41bは、複数のノズルが環状に配置されたものであってもよいし、環状の流路を有する1つのノズルであってもよい。
化石燃料供給量調整弁45、燃焼空気調整弁46、炭化燃料供給量調整弁47、及び炉内温度センサ36は、制御装置6と電気的に接続されている。制御装置6は、炉内温度センサ36で検出された炉内温度に基づいて、化石燃料供給量調整弁45、燃焼空気調整弁46、及び炭化燃料供給量調整弁47の開度を変化させることにより、化石燃料供給量f1、燃焼空気供給量、及び、炭化燃料供給量f2を調整する。
制御装置6は、PLC(プログラマブルコントローラ)などの、一種のコンピュータとして具現化されてよい。制御装置6は、CPU、MPU、GPUなどで構成されたプロセッサと、揮発性及び不揮発性のメモリとを備える(いずれも図示略)。プロセッサは、メモリに格納された各種プログラムを読み出して実行することで、制御装置6の機能を実現する処理を行う。
〔燃焼炉1の起動運転〕
ここで、燃焼炉1の起動運転(立ち上げ)について説明する。図4は、燃焼炉1の起動運転時の制御のフローチャートであり、図5は、燃焼炉1の起動運転時の燃料供給量(化石燃料供給量f1及び炭化燃料供給量f2)と炉内温度のトレンドグラフである。
制御装置6は、起動指令を受けて(ステップS1でYES)、燃焼炉1の起動運転を開始する。先ず、制御装置6は、起動バーナ4で化石燃料F1を燃焼させる(ステップS2)。具体的には、制御装置6は、化石燃料供給量調整弁45の開度を大きくして、起動バーナ4からの化石燃料供給量f1を増加させるとともに、燃焼空気調整弁46の開度を大きくして、化石燃料供給量f1に応じた流量の燃焼空気A1を流す。
図5に示すように、炉内に化石燃料F1が供給されて化石燃料F1の燃焼が始まると、炉内温度が上昇する。制御装置6は、炉内温度センサ36で検出される炉内温度を監視する。
炉内温度が炭化燃料F2の着火温度T1以上となれば(ステップS3でYES)、起動バーナ4で化石燃料F1及び炭化燃料F2を混焼させる(ステップS4)。具体的には、制御装置6は、化石燃料供給量調整弁45の開度を小さくして、起動バーナ4からの化石燃料供給量f1を減少させるとともに、炭化燃料供給量調整弁47の開度を大きくして、起動バーナ4からの炭化燃料供給量f2を増加させる。燃焼空気調整弁46の開度が調整されることによって、起動バーナ4の周囲が適切な空燃比となるように、燃焼空気A1の流量が調整される。なお、炭化燃料F2の着火温度T1は、炭化燃料F2の成分によっても異なるが、300〜400℃程度である。
炉内に化石燃料F1及び炭化燃料F2が供給されて化石燃料F1及び炭化燃料F2の燃焼が始まると、炉内温度が更に上昇する。図5の起動運転時の炉内温度トレンドと図7の従来の起動運転時の炉内温度トレンドとを対応させるために、化石燃料供給量f1の減少分に対応する発熱量を炭化燃料F2で補うように、炭化燃料供給量f2が定められてよい。また、化石燃料F1の発熱量と炭化燃料F2の発熱量とが概ね同じ(即ち、化石燃料F1の発熱量:炭化燃料F2の発熱量≒1:1)となるように、化石燃料供給量f1と炭化燃料供給量f2とが定められてもよい。
炉内温度が所定の切替温度T2となれば(ステップS5でYES)、起動バーナ4を化石燃料F1の専焼に切り替える(ステップS6)。具体的には、制御装置6は、化石燃料供給量調整弁45の開度を維持しながら、炭化燃料供給量調整弁47の開度を小さくして(又は、閉じて)、起動バーナ4からの炭化燃料供給量f2を減少させる。ここで、化石燃料供給量f1は、燃焼を安定させるために、ごみのごみ質の変動を吸収できる程度であればよい。また、炭化燃料供給量f2をゼロとして化石燃料F1の専焼に切り替えるが、炭化燃料供給量f2をゼロとせずに炭化燃料F2を燃焼するようにしてもよい。切替温度T2は、炭化燃料F2の着火温度T1よりも高く、ごみの燃焼温度T3(850℃程度)以下の温度である。切替温度T2は、例えば、600〜700℃程度であってよい。
以上に説明したように、本実施形態の燃焼炉1は、炉内へ化石燃料F1を第1の燃焼空気A1とともに噴出する化石燃料バーナ41と、化石燃料バーナ41から噴出する化石燃料F1と混合するように炉内へ炭化燃料F2を第2の燃焼空気A2とともに噴出する炭化燃料バーナ42と、炉内温度を検出する炉内温度センサ36と、炉内温度に基づいて化石燃料バーナ41からの化石燃料供給量f1及び炭化燃料バーナ42からの炭化燃料供給量f2を制御する制御装置6とを備える。制御装置6は、起動運転時に、化石燃料供給量f1を増加して、化石燃料F1の燃焼により炉内温度を炭化燃料F2の着火温度T1まで上昇させてから、化石燃料供給量f1を低減するとともに炭化燃料供給量f2を増加して、化石燃料F1及び炭化燃料F2の混焼により炉内温度を着火温度T1より高く被燃焼物の燃焼温度T3以下の所定の切替温度T2まで上昇させるように構成されている。
同様に、本実施形態に係る燃焼炉1の起動方法は、燃焼炉1の炉内へ化石燃料F1を供給して、化石燃料F1の燃焼により炉内温度を炭化燃料F2の着火温度T1まで上昇させるステップ、及び、化石燃料F1の供給量を低減するとともに炭化燃料F2を化石燃料F1と混合するように炉内へ供給して、化石燃料F1及び炭化燃料F2の混焼により炉内温度を着火温度T1より高く被燃焼物の燃焼温度T3以下の所定の切替温度T2まで上昇させるステップ、を含む。
上記燃焼炉1及びその起動方法では、化石燃料F1の専焼により炉内温度を炭化燃料F2の着火温度T1まで上昇させてから、化石燃料F1と炭化燃料F2との混焼に切り替わる。炉内が炭化燃料F2の着火温度T1となってから炉内に供給された炭化燃料F2は速やかに着火して燃焼する。更に、炭化燃料F2は化石燃料F1と混合するように炉内へ供給されるので、炉内温度が不安定な起動運転時であっても、炭化燃料F2が高水分・高灰分の低質炭化物であったとしても、確実且つ速やかに炭化燃料F2が着火して燃焼する。よって、炉内へ供給された炭化燃料F2の不完全燃焼を防ぐことができる。炭化燃料F2は低質炭化物に限定されるわけではないが、上記燃焼炉1及びその起動方法によれば、石炭と比較して安価な低質炭化物を炭化燃料F2として利用することが可能となる。
また、炉内へ供給された炭化燃料F2は速やかに燃焼するので、炭化燃料供給量f2を調整することにより、化石燃料F1の専焼で炉内を燃焼温度T3に上昇させるのと同等の発熱量を同等の時間で得ることができる。このようにして、化石燃料F1の使用量の低減と、炭化燃料F2を利用した良好な炉の起動とを実現することができる。
また、本実施形態に係る燃焼炉1では、上記の第2の燃焼空気A2が、炉内からの燃焼排ガスの一部である。同様に、本実施形態に係る燃焼炉1の起動方法では、炭化燃料F2を燃焼炉1の燃焼排ガスとともに炉内へ供給する。
燃焼炉1の燃焼排ガスは、外部から取り込んだ空気よりも高温である。このように高温の燃焼空気A2に同伴して炭化燃料F2を炉内に供給することにより、炉内温度の低減を抑制し、また、炭化燃料F2の着火・燃焼が促進される。
また、上記燃焼炉1において、化石燃料バーナ41及び炭化燃料バーナ42は、炭化燃料バーナ42の周囲に化石燃料バーナ41が配置された混焼バーナとして構成されていてよい。
これにより、化石燃料バーナ41から炉内へ供給された化石燃料F1と炭化燃料バーナ42から炉内へ供給された炭化燃料F2とが確実に混合する。そして、化石燃料F1の燃焼により高温となったところに炭化燃料F2が供給されるので、炭化燃料F2の着火及び燃焼が促される。
以上に本発明の好適な実施の形態を説明したが、本発明の思想を逸脱しない範囲で、上記実施形態の具体的な構造及び/又は機能の詳細を変更したものも本発明に含まれ得る。上記の構成は、例えば、以下のように変更することができる。
例えば、上記実施形態において燃焼炉1はストーカ式ごみ焼却炉であるが、燃焼炉1の被焼却物は、ごみに限定されない。
また、例えば、上記実施形態において燃焼炉1はストーカ式ごみ焼却炉であるが、本発明に係る燃焼炉1は流動床炉などの起動時に化石燃料を使用する燃焼炉に広く適用することができる。以下では、本発明に係る燃焼炉を流動床炉に適用させた変形例1を説明する。
図6は、変形例1に係る燃焼炉101の構成を示す概略図である。図6に示す燃焼炉101は、流動床式ごみ焼却炉である。燃焼炉101の炉内には、一次燃焼室121及び二次燃焼室122が形成されている。炉内底部には、流動層134が設けられている。燃焼炉101は、ごみが投入される投入ホッパ131と、ごみを炉内の一次燃焼室121へ送り出す給じん装置132とを備える。流動層134の下部からは流動用空気151が供給される。一次燃焼室121内には、起動バーナ104及び助燃バーナ135が設けられている。また、炉内の一次燃焼室121と二次燃焼室122との境界付近には二次空気152が供給される。二次燃焼室122には、炉内温度を検出する炉内温度センサ136が設けられている。
上記構成の燃焼炉101においても、前述の実施形態と同様に、起動バーナ104は、化石燃料バーナ41と炭化燃料バーナ42とを備える。そして、前述の実施形態と同様に、炉の起動運転時に、起動バーナ104(及び/又は助燃バーナ135)が、炉内温度に基づいて化石燃料F1の専焼、化石燃料F1と炭化燃料F2の混焼、化石燃料F1の専焼の順に切り替えられてよい。
1,101 :燃焼炉
2 :ボイラ
4,104 :起動バーナ
6 :制御装置
8 :排気ライン
9 :EGRライン
21,121 :一次燃焼室
22122, :二次燃焼室
23 :煙道
24 :ボイラドラム
25,26 :伝熱管
31,131 :投入ホッパ
32,132 :給じん装置
33 :ストーカ式搬送装置
33a,33b,33c :ストーカ
34 :灰排出口
35,135 :助燃バーナ
36,136 :炉内温度センサ
41 :化石燃料バーナ
41a :化石燃料ノズル
41b :エアノズル
42 :炭化燃料バーナ
42a :炭化燃料ノズル
45 :化石燃料供給量調整弁
46 :燃焼空気調整弁
47 :炭化燃料供給量調整弁
81 :集塵器
82 :誘引通風機
83 :煙突
92 :バーナ供給ライン
93 :ダンパ
100 :焼却システム
134 :流動層

Claims (5)

  1. 燃焼炉の炉内へ化石燃料を供給して、前記化石燃料の燃焼により炉内温度を炭化燃料の着火温度まで上昇させるステップ、及び、
    前記化石燃料の供給量を低減するとともに前記炭化燃料を前記化石燃料と混合するように前記炉内へ供給して、前記化石燃料及び前記炭化燃料の混焼により前記炉内温度を前記着火温度より高く被燃焼物の燃焼温度以下の所定の切替温度まで上昇させるステップ、を含む、
    燃焼炉の起動方法。
  2. 前記炭化燃料を前記燃焼炉の燃焼排ガスとともに前記炉内へ供給する、
    請求項1に記載の燃焼炉の起動方法。
  3. 炉内へ化石燃料を第1の燃焼空気とともに噴出する化石燃料バーナと、
    前記化石燃料バーナから噴出する前記化石燃料と混合するように前記炉内へ炭化燃料を第2の燃焼空気とともに噴出する炭化燃料バーナと、
    炉内温度を検出する炉内温度センサと、
    前記炉内温度に基づいて前記化石燃料バーナからの化石燃料供給量及び前記炭化燃料バーナからの炭化燃料供給量を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、起動運転時に、前記化石燃料供給量を増加して、前記化石燃料の燃焼により前記炉内温度を前記炭化燃料の着火温度まで上昇させてから、前記化石燃料供給量を低減するとともに前記炭化燃料供給量を増加して、前記化石燃料及び前記炭化燃料の混焼により前記炉内温度を前記着火温度より高く被燃焼物の燃焼温度以下の所定の切替温度まで上昇させるように構成されている、
    燃焼炉。
  4. 前記第2の燃焼空気が、前記炉内からの燃焼排ガスの一部である、
    請求項3に記載の燃焼炉。
  5. 前記化石燃料バーナ及び前記炭化燃料バーナは、前記炭化燃料バーナの周囲に前記化石燃料バーナが配置された混焼バーナとして構成されている、
    請求項3又は4に記載の燃焼炉。
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