JP2020117081A - 透過性制御ディスプレイ、透過性制御ディスプレイ付ホームドア及び車両用透過性制御ディスプレイ - Google Patents

透過性制御ディスプレイ、透過性制御ディスプレイ付ホームドア及び車両用透過性制御ディスプレイ Download PDF

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Abstract

【課題】ディスプレイ表面の観視者における視覚的な透過性を制御でき、かつ、ディスプレイ裏面からの透過性を維持することのできる透過性制御ディスプレイ、透過性制御ディスプレイ付ホームドア及び車両用透過性制御ディスプレイを提供する。【解決手段】光透過性を有するベース基材上に、LEDとその発光を制御する制御回路とを有するピクセル表示部が、水平方向と垂直方向に配列されたディスプレイにおいて、ディスプレイの表面全体は、LEDの点灯時に、LEDの発光輝度を制御することにより、表面の透過性が消失し、ディスプレイの裏面全体は、LEDの点灯時及び消灯時の何れにおいても、視覚的に透過性を有する。ピクセル表示部には、LEDの表面に、拡散性を有する拡散レンズが設けられたことでもよい。【選択図】図9

Description

本発明は、本発明はディスプレイ分野に関し、特にLED(発光ダイオード)を用いたディスプレイに関する。
近年、駅での転落事故や列車との接触事故を防止するために、ホームドアの設置が進められている。しかしながら、ホームドアの設置費用は、一般的な駅の場合で一駅当たり数億円〜十数億円かかるため、その設置費用の高さから、導入が遅れているのが現実である。
高額な設置コストを補填するために期待されているのは、ホームドア広告による広告収入である。
そこで、透過型ディスプレイパネルを用いた乗客落下防護構造体表示装置が知られている(特許文献1を参照)。これは、ホームドアの戸袋や扉体を透過型ディスプレイとして、広告等の表示を可能としたものである。また、透過型ディスプレイパネルの表示中あるいは否とを問わず、透過型ディスプレイパネルを通して透視できるため、向こう側の景色などを透視でき、駅ホーム内にホームドアが設置されることによる閉塞感を改善することもできるとする。
しかしながら、ディスプレイの背後にある景色等が透視できると、ディスプレイに表示された広告情報を見たい乗客は、背後の景色がノイズとなるため広告情報が鮮明に見えなくなり、その結果、十分な広告宣伝効果が得られないという問題がある。すなわち、広告宣伝効果を高めるためには、透過性が常に維持されることは好ましくないといえる。
その一方で、列車が入線してきた時のように、スムーズな駅の利用を促進するために、ディスプレイを非表示として乗客に列車の入線を知らせることが有益である場合も存在する。
特許文献1に開示された表示装置では、ディスプレイの透過性は常に維持されるため、このような透過性の制御ができないという問題があった。
透明基板にLED素子が設けられた例としては、複数のLED素子が基板上にマトリックス状に配列されLED素子の点滅制御により文字や図形等を表示するLED表示パネルが知られている(特許文献2を参照)。これは主に車両のリアガラスに設置して、後続車に対するメッセージを表示するために利用するものである。
しかしながら、上記特許文献2に開示されたLED表示パネルでは、車外に向けてLEDを発光させる際に、発光した光が車内にも入り込んでしまい、ドライバーの後方への視界が妨げられてしまうという問題がある。
特開2015−20683号公報 特許第6115903号公報
かかる状況に鑑みて、本発明は、ディスプレイ表面の観視者における視覚的な透過性を制御でき、かつ、ディスプレイ裏面からの透過性を維持することのできる透過性制御ディスプレイ、透過性制御ディスプレイ付ホームドア及び車両用透過性制御ディスプレイを提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明の透過性制御ディスプレイは、光透過性を有するベース基材上に、LEDとその発光を制御する制御回路とを有するピクセル表示部が、水平方向と垂直方向に配列されたディスプレイにおいて、ディスプレイの表面全体は、LEDの点灯時に、LEDの発光輝度を制御することにより、表面の透過性が消失し、ディスプレイの裏面全体は、LEDの点灯時及び消灯時の何れにおいても、視覚的に透過性を有する。
光透過性を有するベース基材を用いることで、LEDの消灯時には、ディスプレイ表面の観視者は、ディスプレイの背後にある物体や風景を透視することができる。また、LEDの発光輝度を高めるに連れて、観視者の瞳孔は次第に閉じて行き、発光輝度が非常に高くなると、観視者にとって事実上、透過性のないディスプレイと同じになる。かかる現象を利用して、視覚的にディスプレイの透過性の制御を行うものである。
ディスプレイ裏面の観視者においては、LEDの点灯時及び消灯時の何れにおいても、視覚的に透過性を有するため、情報の表示を必要としない人や情報の表示が作業等の妨げとなる人の利便性や安全性が向上する。
ベース基材としては、例えば、曲面形状の箇所に取り付けて使用する場合には、フレキシブル性を有する素材を用いることが好ましいが、平坦なガラス等に取り付けて使用する場合には、フレキシブル性を有しない素材を用いてもよい。
本発明の透過性制御ディスプレイにおいて、ピクセル表示部には、LEDの表面に、拡散性を有する拡散レンズが設けられたことでもよい。
レンズが設けられることにより、LEDからの射出光は拡散しやすくなり、発光輝度が高い場合でも観視者にとって見やすく、またディスプレイから斜めの位置にいる利用者にとっても視認しやすくなり、広告等の情報表示の宣伝効果が向上する。
本発明の透過性制御ディスプレイ付ホームドアは、上記の透過性制御ディスプレイが、駅ホームに設置されるホームドアにおける、透過性を有する扉体又は戸袋の少なくとも何れかの表面に設けられたものであり、透過性を有する扉体の表面に設けられたものであることが好ましい。
透過性を有する扉体又は戸袋に透過性制御ディスプレイが設けられることにより、駅ホームを利用するものに対して、効果的に広告等の情報表示を行うことができる。特に扉体の表面に設けられることにより、列車を待つ乗客の目の前に広告等の情報を表示でき、広告宣伝効果をより向上させることができる。
本発明の車両用透過性制御ディスプレイは、上記の透過性制御ディスプレイが、ディスプレイ表面に透明の保護フィルムが設けられ、車両に設けられたガラスの車両内側の面に取り付けられたものである。
車両用透過性制御ディスプレイを車両に設けられたガラスの車両内側の面に取り付け得ることにより、外部への情報表示に利用することができる。透過性制御ディスプレイは、裏面に対しては発光しないため、車両内にいる者にとっては車両外に対する視界が遮られないという利点がある。
本発明の車両用透過性制御ディスプレイが取り付けられるガラスは、リアガラスとフロントガラスの少なくとも何れかであることが好ましく、より好ましくはリアガラスとフロントガラスの両方である。
リアガラス又はフロントガラスに取り付けられることにより、先行車や後続車に対するメッセージ伝達手段として利用することができる。特に、リアガラスとフロントガラスの両方に取り付けられることにより、先行車にも後続車にもメッセージを伝達できることとなり、車両用透過性制御ディスプレイが取り付けられた車両間でのコミュニケーションが活性化する。
本発明の車両用透過性制御ディスプレイにおいて、透過性制御ディスプレイと保護フィルムの間には、太陽光によるコントラストの低下を防止するための複数のシェーダが設けられたことが好ましい。
車両用透過性制御ディスプレイにシェーダが設けられることにより、LEDから射出される光が太陽光の影響を受け難くなり、車両の外部から車両用透過性制御ディスプレイを観視する際の視認性を向上させる。シェーダは、各ピクセル表示部を個別に区切るように、格子状に設けられることが好ましい。
本発明の車両用透過性制御ディスプレイが取り付けられるガラスがフロントガラスであって、該ディスプレイ上に文字を表示する場合には、文字を左右反転させた鏡文字として表示し得ることが好ましい。
フロントガラスに文字を表示する場合には、前方を走行する車に対するメッセージ伝達に利用されることが多いと考えられる。そこで、先行車のバックミラー等で文字を見た際に、通常の文字として表示されることにより、車両間のコミュニケーションを円滑にすることができる。
本発明の透過性制御ディスプレイ、透過性制御ディスプレイ付ホームドア及び車両用透過性制御ディスプレイによれば、ディスプレイ表面の観視者における視覚的な透過性を制御でき、かつ、ディスプレイ裏面からの透過性を維持できるといった効果がある。
実施例1のピクセル表示部の説明図 実施例1の表示ユニットの説明図 実施例1のタイミングチャートの説明図 実施例1のピクセル表示部の外形寸法図 水平方向に4個のピクセル表示部を並べて構成した表示ユニットの説明図 16個のピクセル表示部を用いて構成した表示ユニットの説明図 透過性制御ディスプレイの説明図 透過性制御ディスプレイの断面図 ディスプレイ右側面側から見た透過性制御の比較説明図 ディスプレイ表面側から見た透過性制御の比較説明図 LEDパッケージの右側面図 ディスプレイ裏面側から見た透過性制御の比較説明図 透過性制御ディスプレイ付ホームドアの正面図 車両用透過性制御ディスプレイのリアガラスへの取付イメージ図 車両用透過性制御ディスプレイのフロントガラスへの取付イメージ図 シェーダの取付イメージ図
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しながら詳細に説明していく。なお、本発明の範囲は、以下の実施例や図示例に限定されるものではなく、幾多の変更及び変形が可能である。
図1は、第1のベース基板1の上に赤色LED2、青色LED3、緑色LED4が各1個と、制御回路5が搭載されているピクセル表示部6を示したものであり、(1)は平面図、(2)はA−A断面図、(3)はB−B断面図を示している。図1(1)に示すように、赤色LED2、青色LED3、緑色LED4の3つのLEDの集合が、ディスプレイの表示画面を構成する最小単位となる1ピクセルになる。このピクセル表示部6を縦、横に二次元的に多数配列して軽量かつ透明性を有した透過性制御ディスプレイを実現する。
本実施例の透過性制御ディスプレイは、ピクセル表示部6を透明フィルムの上に実装して透過性制御ディスプレイの構成単位となる表示ユニットを形成し、さらに表示ユニットを大画面のディスプレイとするために、表示ユニットの面積より大きい大型透明スクリーン上に縦、横に二次元的に多数配列して実現するものである。
ここで第1のベース基材1の素材は、無機材料のセラミックス、ガラスなどの絶縁体や有機材料を用いることができる。有機材料の場合、熱可塑性材料としてはポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP/OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリスチレン(PS/OPS)、アクリル(AC)、ポリカーボネート(PC)など、熱硬化性であればポリイミド(PI)、その他のものとしては、トリアセテート(TAC)のような絶縁材料を用いることができる。
本実施例では、ピクセル表示部6はWorldsemi社が製品として販売しているWS2812を用いている。
ピクセル表示部6の入力端子7に表示信号発生器14(図2に記載)から送出される表示信号を印加すると、制御回路5が予め決められた信号プロトコルに対応した処理を行うことによって、それぞれのLEDに発光信号8を送出し、その発光信号8の情報に応じた明るさで各LEDが光る。制御回路5の出力端子9からは、次の段に準備されているピクセル表示部6(図示せず)に対応する表示信号を出力する。
図2は、4個のピクセル表示部6を用いて構成した表示ユニット10の例である。
図3は、図2に示す4個のピクセル表示部6に設けられている制御回路(5a〜5d)のそれぞれの入力端子(7a〜7d)に与える表示データのタイミングチャート30である。なお、図3における入力端子7aは制御回路5aの入力端子であり、同様に、入力端子7bは制御回路5bの入力端子、入力端子7cは制御回路5cの入力端子、入力端子7dは制御回路5dの入力端子である。
図2及び図3に示すように、表示信号発生器14から送り出される信号が、表示ユニット10の入力端子12を通して制御回路5aの入力端子7aに印加される。表示信号発生器14から送り出さる信号31は、時系列的に制御回路5aのピクセルデータ35、制御回路5bのピクセルデータ36、制御回路5cのピクセルデータ37、制御回路5dのピクセルデータ38となっている。制御回路5aのピクセルデータ35、制御回路5bのピクセルデータ36、制御回路5cのピクセルデータ37、制御回路5dのピクセルデータ38のそれぞれは、緑色LED4、青色LED3、赤色LED2の輝度情報として各8ビット、計24ビットの情報を有しており、各LEDの輝度情報として256レベル、緑色、青色、赤色3色としての色情報(256の3乗)は、1600万色で表現できる。制御回路5aの入力端子7aに印加される信号31は、制御回路5aにおいて制御回路5aのピクセルデータ35だけを取り込み、発光情報として緑色LED4、青色LED3、赤色LED2に発光信号8として送る。制御回路5aの出力端子9からは次段の制御回路5bに信号32を送るが、信号32には制御回路5aのピクセルデータ35が既に処理済みなので取り除かれたものとなっている。
以下、同様な処理により、4個設けられているピクセル表示部6のそれぞれの制御回路5a、制御回路5b、制御回路5c、制御回路5dは、それぞれ制御回路5aのピクセルデータ35、制御回路5bのピクセルデータ36、制御回路5cのピクセルデータ37、制御回路5dのピクセルデータ38を個別に取り込むことによって、各制御回路(5a〜5d)に内蔵されている緑色LED4、青色LED3、赤色LED2が、それぞれの信号に応じた明るさで光る。このように制御回路5aのピクセルデータ35、制御回路5bのピクセルデータ36、制御回路5cのピクセルデータ37、制御回路5dのピクセルデータ38の4つのピクセルデータは、1つの塊となったサイクルデータ39を形成する。表示したい画面が静止画であれば表示信号発生器14からは、同じサイクルデータ39を繰り返して送れば良いし、動画表示としたい場合は表示信号発生器14から順次変更したサイクルデータ39を表示ユニット10に与えるようにすればよい。
このようにピクセル表示部6に対応するWS2812の使用個数(図2では4個)と、表示信号発生器14から発信されるサイクルデータ39を構成するピクセルデータの数(図2では4個)を同一にすることにより、表示ユニット10は意図する情報を正常に表示することができる。
ここで第2のベース基板11の透過率は、第2のベース基板11の後方の設置環境の明るさにもよるが、概ね10%あれば後方景色が認識できるので、第2のベース基板の11の透過率は10%以上の透過率を有することが望ましい。また、第2のベース基板11の厚さは、フレキシブル性が要求されない場合には特に限定されないが、フレキシブル性が要求される場合には、使用する材料にもよるが、少なくとも1mm以下の厚さが好ましい。
なお、第2のベース基板11の素材は、軽量、透明かつフレキシブル性を有する透過性制御ディスプレイを実現するために、無機材料であればフレキシブル性を持たせるために板厚が200μm以下の薄いガラスを用いてもよい。50μm以下の厚さのガラスはさらに軽量であり、フレキシブル性に優れるので、より好都合である。有機材料であれば熱可塑性としてポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP/OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリスチレン(PS/OPS)、アクリル(AC)、ポリカーボネート(PC)、ポリカーボネート(PC)など、熱硬化性であればポリイミド(PI)、その他のものとしては、トリアセテート(TAC)のような絶縁材料を用いることができる。
また、第2のベース基板11にフレキシブル性が要求されない場合には、上記素材以外に、例えば、強化ガラスや強靭な樹脂ガラスなどを用いてもよい。
図4は、ピクセル表示部6の外形寸法図である。図4(1)は図1と同様の平面図、(2)は図1におけるA−A断面図、(3)は図1におけるB−B断面図を示している。第1のベース基板1の横の長さがXmm、縦の長さがYmm、高さがZmmである。
図5は、図2と同様に水平方向に4個のピクセル表示部6を並べて構成した表示ユニット10を示したものであり、ピクセル表示部6のピクセルピッチXpの最小幅を説明する図である。
透過性制御ディスプレイの解像度を少しでも上げるためにはピクセル表示部6のギャップ間隔dXを0(ゼロ)にしたいが、第2のベース基板11にピクセル表示部6を実装する際に、実装ロボットのアーム(手)はピクセル表示部6の左側面21と右側面22を持ち、第2のベース基板11の所定の位置にセットする必要がある。第2のベース基板11の表面には予め信号電極線(未掲載)と接合電極(未掲載)が設けられていて、接合電極上には導電性接着剤が塗布されている。実装ロボットのアームはピクセル表示部6の信号電極(未掲載)を接合電極に重なるようにセットすることにより、導電性接着剤によって電気的に接続される。このようにピクセル表示部6を第2のベース基板11の所定の場所に実装する実装ロボットのアームの厚さが薄いもので0.1mm程度あるため、ギャップ間隔dXの最小幅は左側面21と右側面22と合わせて0.2mmとなる。このように透過性制御ディスプレイの水平方向における最小解像度(最小幅のピクセルピッチ)は、最小幅のピクセルピッチをXpaとすると、Xpa=X+0.2mmとなる。透過性制御ディスプレイは設置環境に応じて、ピクセルピッチXpの値は変動する。すなわち観視位置と透過性制御ディスプレイとの距離が長くてよい場合はピクセルピッチXpの間隔を大きくしてよいし、観視距離が短い場合はピクセルピッチXpを小さくしないと透過性制御ディスプレイの表示画面にザラザラ感が出て画質が低下する。すなわち、透過性制御ディスプレイのピクセルピッチXpは、Xp=X+dXであって、最小幅のピクセルピッチXpaは、Xpa=X+0.2mmとなる。
透過性制御ディスプレイの水平方向の最小解像度は上述のようにして決まるが、垂直方向についても同様な考えで決まる。すなわち垂直方向におけるピクセル表示部6のギャップ間隔は、実装ロボットのアームがピクセル表示部6の左側面21と右側面22を持って第2のベース基板11に先にセットすると、実装ロボットのアームによる上側面23と下側面24を持っての実装プロセスが不要となるので、厳密には垂直方向のピクセル表示部6のギャップ間隔は0(ゼロ)でよいが、透過性制御ディスプレイに表示される画質は、水平方向と垂直方向のピクセル表示部6のピクセルピッチの幅が異なると、表示画像の水平方向のピクセルピッチと垂直方向のピクセルピッチの長さが異なることよる画質歪が生じるため、垂直方向のピクセルピッチと水平方向のピクセルピッチの間隔を同一にする方が、画質が優れる。
図6は、16個のピクセル表示部6を用いて構成した表示ユニット40の例である。図2と異なるところは垂直方向にピクセル表示部6を4列並べたことと、信号入力端子41を設けたところにある。
図2においてはピクセル表示部6の使用個数(図2では4個)と、表示信号発生器14から発信されるサイクルデータ39を構成するピクセルデータの数(図2では4個)を同一にすることにより、表示ユニット10は意図する情報を正常に表示することができると説明したように、図6においてはピクセル表示部6の使用個数が16個であるので、ピクセル表示部6の制御回路5aの入力端子7に入力するピクセルデータの数も16個に設定することにより、正常な表示が可能となる。ピクセル表示部6の制御回路5aの入力端子7は信号入力端子41と接続されており、外部にある表示信号発生器(未掲載)からの表示信号を受け取る。
水平方向に4個、垂直方向に4個、合計16個のピクセル表示部を配列する場合、表示ユニット40間の配列部の存在をなくすためには水平方向の場合、水平ギャップ間隔44のdXと水平端の幅45のΔXの関係をdX=2×ΔXに、垂直方向の場合、垂直ギャップ間隔42のdYと垂直端の幅43のΔYの関係をdY=2×ΔYにすれば、配列部のつなぎ目が発生しないので配列部による画質劣化がなくなり、高画質の透過性制御ディスプレイが提供できる。
表示ユニット40には、外部に設ける表示信号発生器(未掲載)から表示信号を受ける信号入力端子41が必要なので、表示ユニット40の端部に信号入力端子41を取り付ける入力端子取り付け領域46を設ける必要がある。通常、入力端子取り付け領域46の垂直方向の長さは、垂直ギャップ間隔42のdYの長さより長い場合が多く、この場合、図6の例においては水平方向には表示ユニット40を配列する数には制限を与えないが、垂直方向には入力端子取り付け領域46があるので表示ユニット40の数は2個に制限される。すなわち、表示ユニット40を垂直方向に2個並べる際に、お互いの表示ユニットの底面部47を接合することによって、その接合部すなわち配列部の光らない幅が垂直ギャップ間隔42のdYと同じ長さになるので、垂直方向に連続性をもったピクセルピッチ間隔が実現でき、その結果、画質低下のない透過性制御ディスプレイが実現できる。
図7は、水平方向の表示ユニット40の数が3個以上であり、垂直方向に2個並べた透過性制御ディスプレイを示したものである。それぞれの表示ユニット40の配列部の光らない幅は、上述したように表示ユニット40内のピクセル表示部6間の光らない部分の幅と等しくしているので、たとえば水平方向の表示ユニット40の数を10個、垂直方向の表示ユニット40の数を2個用いた透過性制御ディスプレイ50であっても表示ユニット40間の配列部が目立たないので、単一パネルのような透過性制御ディスプレイ50となり表示品質の高い透過性制御ディスプレイが実現できる。
なお、本明細書では、上記構成には限られず、少なくとも1つの表示ユニットを用いた透過性制御ディスプレイのことを透過性制御ディスプレイ50として説明している。
また、第3のベース基板51の厚さは、フレキシブル性が要求されない場合には特に限定されないが、フレキシブル性が要求される場合には、使用する材料にもよるが、少なくとも1mm以下の厚さが好ましい。
表示ユニット40についてはピクセル表示部6が設けられている第2のベース基板11の反対面は、平坦である場合と平坦でない場合がある。すなわち、LED等の端子を第2のベース基板11に穴を開け、第2のベース基板11の反対面側で端子間を接続する場合には、反対面は平坦とはならない。
ピクセル表示部6が設けられている第2のベース基板11の反対面が平坦である場合には、透過性制御ディスプレイ50の大型透明スクリーンとなる一枚シートの第3のベース基板51は両面が平坦であることから、たとえば第3のベース基板51の一方面に透明接着剤を塗工しておけばその面と、ピクセル表示部6が設けられている第2のベース基板11の反対面を貼り合せることによって軽量かつ透明である1枚シートの透過性制御ディスプレイ50が実現できる。
第3のベース基板51は、軽量、透明かつフレキシブル性を有する透過性制御ディスプレイ50を実現するために、無機材料であればフレキシブル性を持たせるために板厚が200μm以下の薄いガラスを用いてもよいし、さらに好ましいのは50μm以下の厚さのガラスを用いてもよい。有機材料であれば熱可塑性としてポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP/OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリスチレン(PS/OPS)、アクリル(AC)、ポリカーボネート(PC)など、熱硬化性であればポリイミド(PI)、その他のものとしては、トリアセテート(TAC)のような絶縁材料を用いることができる。
また、第3のベース基板51にフレキシブル性が要求されない場合には、上記素材以外に、例えば、強化ガラスや強靭な樹脂ガラスなどを用いてもよい。
図8は、図7に示す透過性制御ディスプレイの断面図であり、(1)はC−C断面図、(2)はD−D断面図を示している。なお、図8は、透過性制御ディスプレイ50の表面に塵、埃等を付かないようにラミネートフィルム60を設けた断面図である。ラミネートフィルム60は透明フィルムを用いている。
なお、上記の実施例では、ピクセル表示部6にWorldsemi社の品名がWS2812を用いて説明したが、本発明は第1のベース基板1の上に赤色LED2、青色LED3、緑色LED4が各1個と、制御回路5の代わりに制御回路5と同様な機能を有した別の回路部を用いても、その効果は変わらないものである。
次に、透過性制御の仕組みについて説明する。図9は、ディスプレイ右側面側から見た透過性制御の比較説明図であり、図9(1)は発光時の右側面図、図9(2)は非発光時の右側面図を示している。
図9(1)に示すように、発光時においては、発光面52から射出された射出光17が観視者15の目に届くため、観視者15はディスプレイに表示される情報は視認できるが、透過性制御ディスプレイ50の後ろに存在する物体16は視認できない状態となっている。発光時において物体16が視認できなくなるのは、例えば図6に示すピクセル表示部6の発光輝度が高くなってくると観視者15の瞳孔が次第に閉じてくることから、観視者15は物体16を認識できなくなることによる。
これに対して、図9(2)に示すように、非発光時においては、発光面52から射出光17が発せられないため、外光18が透過性制御ディスプレイ50を通過して物体16にて反射し、さらに透過性制御ディスプレイ50を通過して反射光19として観視者15の目に届くため、観視者15は、物体16をはっきりと視認することができる。非発光時において物体16が視認できるのは、例えば図6に示しているように、不透明であるピクセル表示部6の大きさが透明な第2のベース基板11の面積に占める割合が小さい(開口率が大きい)ので、物体16が鮮明に見えることによる。なお、説明の都合上、ここでは外光18による発光面52の反射光は0として考えている。
発光面52から発せられる射出光17の強さは調整可能であるので、発光輝度を変化させた場合のディスプレイの表示状態について以下説明する。
図10は、ディスプレイ表面側から見た透過性制御の比較説明図であり、図10(1)は非発光時、図10(2)は発光時で発光輝度が反射輝度(ディスプレイ表示面側からの外光がディスプレイを通過して物体16に反射してディスプレイ面側に戻ってきた輝度)よりやや高い場合、図10(3)は発光時で発光輝度が反射輝度より非常に高い場合を示している。すなわち、発光輝度と反射輝度の大きさを段階的に変化させたときの物体の見え方を概念的に示した図である。
図10(1)に示すように、非発光時においては、透過性制御ディスプレイ50を通して、物体16及び背景20が鮮明に視認できる。これに対して、図10(3)に示すように、発光時で、発光輝度が反射輝度より非常に高い場合は、物体16及び背景20は視認できない状態となり、その代わりに乗車位置を示す矢印表示25が鮮明に視認できる状態となる。したがって、例えば、駅ホームの利用者に次の列車の乗車位置を明示したいという場合には、発光輝度を反射輝度より高く調整することで、背景が視認できない状態とすることができ、効果的に利用者への注意喚起等を行うことができる。
また、図10(2)に示すように、発光時で、発光輝度が反射輝度よりやや高い場合は、矢印表示25を視認できると同時に、背後に存在する物体16についてもある程度視認できるが、背景については視認できない状態となっている。駅ホームにホームドアが存在することによる圧迫感を低減しつつ、ディスプレイにおける情報表示を行いたいといった場合には、ディスプレイの発光輝度を調整することで、ニーズに合わせた情報表示が可能である。
図11は、LEDパッケージの右側面図であり、(1)はレンズが設けられていない場合、(2)はレンズが設けられている場合を示している。具体的には、図9(1)に示す部位Eを拡大したものである。図11(1)に示すように、赤色LED2、青色LED3及び緑色LED4は、樹脂ケース26に収容されている。図示しないが、樹脂ケース26は、赤色LED2、青色LED3及び緑色LED4を上下だけではなく、3色のLED全体を覆うように収容する構造となっている。したがって、赤色LED2、青色LED3及び緑色LED4から射出された射出光28aは、上下左右いずれの方向にも漏れることなく、前方へ射出されることとなる。
しかしながら、LEDから発せられる光は指向性が高いため、観視者にとっては見づらい場合が存在する。また、ディスプレイ上の情報表示を正面からだけではなく、斜めからも見たいというニーズは存在する。そこで、図11(2)に示すように、赤色LED2、青色LED3及び緑色LED4を樹脂ケース26に収容するだけではなく、拡散効果を持たせるレンズ27を設けてもよい。レンズ27が設けられることにより、射出光28bは拡散しやすくなり、発光輝度17が高い場合でも観視者にとって見やすく、またディスプレイから斜めの位置にいる利用者にとっても視認しやすくなり、広告等の情報表示の宣伝効果が向上する。
図12は、ディスプレイ裏面側から見た透過性制御の比較説明図であり、(1)は非発光時、(2)は発光時を示している。すなわち、透過性制御ディスプレイ50において、物体16側から観視者15側を見たときの見え方を概念的に示した図である。
図12(1)及び(2)に示すように、非発光時と発光時のいずれにおいてもディスプレイ裏面側から見た場合、観視者15及び背景20が鮮明に見えている。すなわち、透過性制御ディスプレイ50を、駅ホームにいる人に向けて、ホームドアに設置した場合、発光時に駅ホーム内にいる人からは視認できるが、例えば、入線してきた列車の乗客からは視認できない構造となっている。通常、広告表示は駅ホーム内にいる人に対してだけ行えばよいので、線路側に発光が漏れないことにより、対象となる人にだけ広告を表示でき省エネ効果も期待できる。
図13は、透過性制御ディスプレイ付ホームドアの正面図であり、(1)は実施例2の透過性制御ディスプレイ付ホームドア、(2)はその他の実施形態の透過性制御ディスプレイ付ホームドアを示している。
図13(1)に示すように、駅ホーム56には、透過性制御ディスプレイ付ホームドア53aが設置されている。透過性制御ディスプレイ付ホームドア53aは、戸袋(55a,55b)及び扉体(54a〜54d)から成るが、ここでは、装置の一部のみを説明のために図示したものであり、実際は、より多数の戸袋及び扉体から成る。扉体(54a,54b)は戸袋55aに、扉体(54c,54d)は戸袋55bに、それぞれ伸縮自在に収容される構造である。図13(1)では、戸袋(55a,55b)から扉体(54a〜54d)が伸展された状態を示している。扉体(54a〜54d)の中央部は、図示しないが、透明ガラスで形成されており、透過性が高い構造となっている。そこで、透過性制御ディスプレイ50aには、図示しないが縦2×横2の合計4つの表示ユニット40が設けられており、透過性制御ディスプレイ(50b〜50d)にも同様に4つの表示ユニット40が設けられている。
なお、ここでは透明ガラスに透過性制御ディスプレイ50を設ける構成を示しているが、透明ガラスに直接表示ユニット40が設けられた構成でもよいし、透明ガラスに直接ピクセル表示部6が設けられた構成でもよい。また、扉体に形成される透明部は透明ガラスに限られず、有機材料であれば熱可塑性としてポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP/OPP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリスチレン(PS/OPS)、アクリル(AC)、ポリカーボネート(PC)など、熱硬化性であればポリイミド(PI)、その他のものとしては、トリアセテート(TAC)のような絶縁材料を用いることができる。
駅ホーム56には乗車位置を指し示す目印57が設けられており、乗客が目印57の箇所に並んで列車の到着を待つ場合には、乗客の目の前に透過性制御ディスプレイ付の扉体(54b,54c)のディスプレイが存在することになり、自然と透過性制御ディスプレイ(50b,50c)上に表示される広告等に目を向けやすくなり、広告宣伝効果が向上する。
また、多くの鉄道路線において、乗車位置は、到着する列車の種類等に応じて異なるのが通常であり、その度に乗客は目印57等を参考にして適切な乗車位置を探さなければならなかった。そこで、透過性制御ディスプレイ付の扉体(54b,54c)が開く場所が次の列車の乗車位置である場合は、扉体(54b,54c)該ディスプレイの前が次の列車の乗車位置である旨を図10(3)で示したような矢印表示等で表示すれば、乗客は迷うことなく、適切な乗車位置に並んで列車を待つことができる。
実施例1では扉体(54a〜54d)にのみ表示ユニット40が設けられているが、戸袋(55c,55d)にも透明部が設けられている場合には、図13(2)に示すように、戸袋((55c,55d)にも透過性制御ディスプレイ(50e,50f)を設ける構成としてもよい。
実施例3における車両用透過性制御ディスプレイ70は、実施例1で説明した透過性制御ディスプレイ50の表面に塵、埃等を付かないようにラミネートフィルム60を設けたものであり、後述するが、透過性制御ディスプレイ50とラミネートフィルム60の間にはシェーダが設けられる場合もある。車両用透過性制御ディスプレイ70は、フレキシブル性を有するため、車両に設けられたガラスの形状に合わせて、貼り付けることが可能である。
図14は、車両用透過性制御ディスプレイのリアガラスへの取付イメージ図であり、(1)は大型のディスプレイの取付例、(2)は中型のディスプレイの取付例を示している。図14(1)に示すように、リアガラス71の略全面に車両用透過性制御ディスプレイ70が貼り付けられている。車両用透過性制御ディスプレイ70は、リアガラス71の車両内側から粘着材を使用して貼り付けられている。例えば、先行車のドライバー(図示せず)が、後続車に進路を譲ってもらった場合には、車両用透過性制御ディスプレイ70と有線または無線で接続されたコントローラ(図示せず)を操作して、「ありがとう」といった言葉をディスプレイ上に表示することが可能である。車両用透過性制御ディスプレイ70は、リアガラス71の略全面に貼り付けられているため、車間距離を空けて走行している後続車にも視認できる程度の大きさで文字を表示することができる。
また、実施例1で説明したように、透過性制御ディスプレイ50は、裏面に対しては発光しないため、車両用透過性制御ディスプレイ70についても、先行車のドライバーにとって後方の視界が遮られることはない。
透過性制御ディスプレイ50のサイズは、表示ユニットの構成を変更することで調整可能であるため、図14(2)に示すように、やや小さめの車両用透過性制御ディスプレイ70を取り付けることも可能であるし、裏面に対しては発光しないため、上下左右いずれの位置に取り付けることも可能である。
図15は、車両用透過性制御ディスプレイのフロントガラスへの取付イメージ図であり、(1)は通常の文字表示を行った場合、(2)は鏡文字の表示を行った場合を示している。図15(1)に示すように、車両用透過性制御ディスプレイ70は、フロントガラス72の右上に、フロントガラス72の車両内側から粘着材を使用して貼り付けられている。例えば、先行車から後続車に対して、感謝を示す合図等が送られた場合に、後続車のドライバー73は、車両用透過性制御ディスプレイ70と有線または無線で接続されたコントローラ(図示せず)を操作して、「どういたしまして」といった言葉をディスプレイ上に表示することが可能である。車両用透過性制御ディスプレイ70は、図14(1)で示した例よりも小さめのサイズで構成されているが、車両用透過性制御ディスプレイ70は、裏面に対しては発光しないため、後続車のドライバー73にとって前方の視界が遮られることはないため、より大きめのサイズとしてもよい。
また、図15(2)に示す例では、車両用透過性制御ディスプレイ70に表示する文字は、「どういたしまして」を鏡文字としたものとなっているが、鏡文字として表示することにより、先行車のドライバーがミラー越しに確認しやすくなり、コミュニケーションが円滑になる。
図16は、シェーダの取付イメージ図であり、(1)は車両用透過性制御ディスプレイ70に対して垂直に設けた場合、(2)は車両用透過性制御ディスプレイ70に対して角度を付けて設けた場合を示している。
車両用透過性制御ディスプレイ70は、ディスプレイの表面を車両の外側に向けて取り付けるため、太陽光の影響によりコントラストが低下する恐れがある。そこで、図16(1)に示すように、車両用透過性制御ディスプレイ70の表面にシェーダ74を設けている。シェーダ74は、一つひとつのピクセル表示部を区切るように設けられることが好ましいため、図16(1)では上下に区切るシェーダ74しか図示されていないが、左右のピクセル表示部を区切るシェーダも設けられている。
また、図16(2)に示すように、車両用透過性制御ディスプレイ70が、リアガラス71又はフロントガラス72に取り付けられる場合には、シェーダ74は、透過性制御ディスプレイ70に対して角度を付けて設けてもよい。角度を付けて設けることにより、リアガラス71又はフロントガラス72に取り付けた場合でも、射出光17は水平に射出されることになり、後続車又は先行車からの視認性が向上する。
(その他の実施例)
実施例1で説明した第3のベース基板51に透過率が可変できる分散型液晶フィルムを用いてもよい。分散型液晶フィルムは、透明と不透明を電子的に切り替えることができる。分散型液晶フィルムとは2枚の透明導電膜付きポリエステルフィルムの間に、透明ポリマー層にネマティック液晶を封入したカプセルを分散させて挟み込んだもので、透明導電膜付きポリエステルフィルムの両端に電圧を印加すると、透明導電膜の電極に対してネマティック液晶分子が平行に配向する。
このように並んだ状態で屈折率がポリマー層と同じネマティック液晶であればカプセルの界面がなくなった状態となり、光は散乱せず直進する。その結果、ポリエステルフィルムは透明になる。
2枚のポリエステルフィルムの両端に電圧を印加しない状態では棒状分子であるネマティック液晶はカプセルの内壁に沿って並ぶので、入射光はポリマー層とネマティック液晶の屈折率の違いおよび液晶の複屈折性によって、カプセルの表面や内部で屈折する。その結果、光は直進できず散乱し不透明となる。
このような分散型液晶フィルムを第3のベース基板51に用いれば、透過性制御ディスプレイ50の表示内容や、透過性制御ディスプレイ50の設置環境によって第3のベース基板51を透明或は不透明に電子的に切り替えることができる。
本発明の透過性制御ディスプレイは、ホームドアの扉体や戸袋等の情報表示装置として利用可能である。また、車両用の外部向けの情報表示装置としても利用可能である。
1 第1のベース基板
2 赤色LED
3 青色LED
4 緑色LED
5 制御回路
6 ピクセル表示部
7,7a〜7d 入力端子
8 発光信号
9 出力端子
10,40 表示ユニット
11 第2のベース基板
12 入力端子
13 出力端子
14 表示信号発生器
15 観視者
16 物体
17,28a,28b 射出光
18 外光
19 反射光
20 背景
21 左側面
22 右側面
23 上側面
24 下側面
25 矢印表示
26 樹脂ケース
27 レンズ
30 タイミングチャート
31〜34 信号
35〜38 ピクセルデータ
39 サイクルデータ
41 信号入力端子
42 垂直ギャップ間隔
43 垂直端の幅
44 水平ギャップ間隔
45 水平端の幅
46 入力端子取り付け領域
47 表示ユニットの底面部
50,50a〜50f 透過性制御ディスプレイ
51 第3のベース基板
52 発光面
53a,53b 透過性制御ディスプレイ付ホームドア
54a〜54d 扉体
55a〜55d 戸袋
56 駅ホーム
57 目印
60 ラミネートフィルム
70 車両用透過性制御ディスプレイ
71 リアガラス
72 フロントガラス
73 ドライバー
74 シェーダ
75 太陽光
E 部位

Claims (9)

  1. 光透過性を有するベース基材上に、LEDとその発光を制御する制御回路とを有するピクセル表示部が、水平方向と垂直方向に配列されたディスプレイにおいて、
    前記ディスプレイの表面全体は、前記LEDの点灯時に、前記LEDの発光輝度を制御することにより、表面の透過性が消失し、
    前記ディスプレイの裏面全体は、前記LEDの点灯時及び消灯時の何れにおいても、視覚的に透過性を有することを特徴とする透過性制御ディスプレイ。
  2. 前記ピクセル表示部には、前記LEDの表面に、拡散性を有する拡散レンズが設けられたことを特徴とする請求項1に記載の透過性制御ディスプレイ。
  3. 請求項1又は2の透過性制御ディスプレイが、駅ホームに設置されるホームドアにおける、透過性を有する扉体又は戸袋の少なくとも何れかの表面に設けられたことを特徴とする透過性制御ディスプレイ付ホームドア。
  4. 請求項1又は2の透過性制御ディスプレイが、駅ホームに設置されるホームドアにおける、透過性を有する扉体の表面に設けられたことを特徴とする透過性制御ディスプレイ付ホームドア。
  5. 請求項1又は2の透過性制御ディスプレイが、ディスプレイ表面に透明の保護フィルムが設けられ、車両に設けられたガラスの車両内側の面に取り付けられたことを特徴とする車両用透過性制御ディスプレイ。
  6. 前記ガラスは、リアガラスとフロントガラスの少なくとも何れかであることを特徴とする請求項5に記載の車両用透過性制御ディスプレイ。
  7. 前記ガラスは、リアガラスとフロントガラスの両方であることを特徴とする請求項5に記載の車両用透過性制御ディスプレイ。
  8. 前記透過性制御ディスプレイと前記保護フィルムの間には、太陽光によるコントラストの低下を防止するための複数のシェーダが設けられたことを特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の車両用透過性制御ディスプレイ。
  9. 前記ガラスがフロントガラスであって、該ディスプレイ上に文字を表示する場合には、文字を左右反転させた鏡文字として表示し得ることを特徴とする請求項5〜8の何れかに記載の車両用透過性制御ディスプレイ。
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