JP2020112851A - 車両通信制御装置、車両通信制御方法および車両通信制御プログラム - Google Patents

車両通信制御装置、車両通信制御方法および車両通信制御プログラム Download PDF

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伸介 黒田
Shinsuke Kuroda
伸介 黒田
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Abstract

【課題】車両における無線通信の安定性を向上させることが可能な車両通信制御装置を提供する。【解決手段】車両通信制御装置は、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、前記対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部とを備える。【選択図】図2

Description

本発明は、車両通信制御装置、車両通信制御方法および車両通信制御プログラムに関する。
従来、車両などの移動体と基地局などの通信装置との間の無線通信の安定性を向上させる技術が提案されている。
たとえば、特許文献1(特開2018−23049号公報)には、以下のような無線通信装置が開示されている。すなわち、無線通信装置は、レーダ装置と、前記レーダ装置が用いる周波数帯の少なくとも一部の周波数帯を用いて通信する通信装置と、前記レーダ装置によって対象物の位置を取得する位置取得手段と、前記対象物の位置の履歴から、前記対象物の軌跡を予測する軌跡予測手段と、前記通信装置の通信範囲と前記対象物の軌跡から、前記対象物との通信開始時刻を決定し、決定された通信開始時刻に前記通信装置を用いて前記対象物へのデータ送信を行う通信制御手段とを備える。
また、たとえば、特許文献2(国際公開公報第2018/147346号)には、以下のようなユーザ端末が開示されている。すなわち、ユーザ端末は、送信ビームを制御する制御部と、前記送信ビームを用いて信号を送信する送信部とを有し、前記送信部は、前記制御部によって送信ビームが更新される場合に、送信ビーム更新に関する情報を、更新後の送信ビームを用いて送信する。
特開2018−23049号公報 国際公開公報第2018/147346号 特開2016−52835号公報
特許文献1に記載の無線通信装置では、対象物すなわち通信相手の軌跡が通信範囲に進入するタイミングを通信開始時刻として無線通信を行うことで、無線通信装置および通信相手の間の通信接続を適切に確立することができる。しかしながら、無線通信装置および通信相手の間に遮蔽物が存在する場合、遮蔽物の影響により、無線通信の安定性が低下する場合がある。
また、特許文献2に記載のユーザ端末では、基地局との間に、無線通信の障害となる遮蔽物が侵入してくることを予め予測して、無線通信の安定性を向上させることはできない。
この発明は、上述の課題を解決するためになされたもので、その目的は、車両における無線通信の安定性を向上させることが可能な車両通信制御装置、車両通信制御方法、および車両通信制御プログラムを提供することである。
(1)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる車両通信制御装置は、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、前記対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部とを備える。
(5)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる車両通信制御方法は、車両通信制御装置における車両通信制御方法であって、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得するステップと、対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得するステップと、取得した前記3次元情報および前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測するステップと、予測した結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整するステップとを含む。
(6)上記課題を解決するために、この発明のある局面に係わる車両通信制御プログラムは、車両通信制御装置において用いられる車両通信制御プログラムであって、コンピュータを、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部、として機能させるためのプログラムである。
本発明は、このような特徴的な処理部を備える車両通信制御装置として実現することができるだけでなく、車両通信制御装置を備える車両通信制御システムとして実現することができる。また、本発明は、車両通信制御装置の一部または全部を実現する半導体集積回路として実現することができる。
本発明によれば、車両における無線通信の安定性を向上させることができる。
図1は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御システムの構成を示す図である。 図2は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置の構成を示す図である。 図3は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により検出される通信不能エリアの一例を示す図である。 図4は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部が通信不能エリアへ対象車両が進入すると判断する場合の一例を示す図である。 図5は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により予測される進入期間の一例を示す図である。 図6は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により予測される進入期間の他の例を示す図である。 図7は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により予測される進入期間の他の例を示す図である。 図8は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における調整部による調整の一例を示す図である。 図9は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における調整部による調整の他の例を示す図である。 図10は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置が通信制御を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。 図11は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御システムにおける通信制御のシーケンスの一例を示す図である。
最初に、本発明の実施形態の内容を列記して説明する。
(1)本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置は、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、前記対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部とを備える。
このように、通信装置との通信環境が所定条件を満たす特定領域への対象車両の進入を予測し、予測結果に基づいて対象車両および通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する構成により、たとえば対象車両および通信装置の間に位置する遮蔽物によって対象車両の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両の用いる電波の伝搬路を変更することができる。これにより、遮蔽物による対象車両の通信環境の悪化を抑制することができる。したがって、対象車両における無線通信の安定性を向上させることができる。
(2)好ましくは、前記調整部は、前記対象車両および前記通信装置の間の電波の伝搬路が、前記対象車両および前記通信装置以外の物体を前記電波が反射する経路となるように、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する。
このような構成により、たとえば対象車両および通信装置の間に位置する遮蔽物によって対象車両の通信環境が悪化することが予測される場合に、電波の伝搬路を反射経路へ迂回することができるため、遮蔽物による対象車両の通信環境の悪化を抑制することができる。
(3)好ましくは、前記調整部は、前記対象車両の電波の指向性を前記通信装置とは異なる他の通信装置へ向けるように調整する。
このような構成により、たとえば対象車両および通信装置の間に位置する遮蔽物によって対象車両および通信装置の間の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両の通信相手を他の通信装置に変更することができるため、遮蔽物による影響が抑制された通信環境を確保することができる。
(4)好ましくは、前記第1の取得部は、時間的に連続する複数の前記3次元情報を取得し、前記予測部は、前記第1の取得部によって取得された複数の前記3次元情報に基づいて、前記特定領域の推移および前記対象車両の位置の少なくともいずれか一方を予測し、予測結果に基づいて、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する。
このような構成により、特定領域の位置および範囲、ならびに対象車両の位置の変化に追従し、特定領域への対象車両40の進入をより正確に予測することができる。
(5)本発明の実施の形態に係る車両通信制御方法は、車両通信制御装置における車両通信制御方法であって、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得するステップと、対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得するステップと、取得した前記3次元情報および前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測するステップと、予測した結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整するステップとを含む。
このように、通信装置との通信環境が所定条件を満たす特定領域への対象車両の進入を予測し、予測結果に基づいて対象車両および通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する方法により、たとえば対象車両および通信装置の間に位置する遮蔽物によって対象車両の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両の用いる電波の伝搬路を変更することができる。これにより、遮蔽物による対象車両の通信環境の悪化を抑制することができる。したがって、対象車両における無線通信の安定性を向上させることができる。
(6)本発明の実施の形態に係る車両通信制御プログラムは、車両通信制御装置において用いられる車両通信制御プログラムであって、コンピュータを、対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部、として機能させるためのプログラムである。
このように、通信装置との通信環境が所定条件を満たす特定領域への対象車両の進入を予測し、予測結果に基づいて対象車両および通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する構成により、たとえば対象車両および通信装置の間に位置する遮蔽物によって対象車両の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両の用いる電波の伝搬路を変更することができる。これにより、遮蔽物による対象車両の通信環境の悪化を抑制することができる。したがって、対象車両における無線通信の安定性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。また、以下に記載する実施の形態の少なくとも一部を任意に組み合わせてもよい。
<第1の実施の形態>
[構成および基本動作]
図1は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御システムの構成を示す図である。
図1を参照して、車両通信制御システム100は、サーバ30と、通信装置の一例である無線基地局装置20A,20Bと、LiDAR(Light Detection and Ranging)25A,25Bと、車両40A,40B,40Cとを備える。
以下、無線基地局装置20A,20Bの各々を無線基地局装置20とも称し、LiDAR25A,25Bの各々をLiDAR25とも称し、車両40A,40B,40Cの各々を車両40とも称する。無線基地局装置20および車両40は、それぞれ、複数のアンテナ部を含む。無線基地局装置20および車両40の無線通信に用いられるアンテナ部は、たとえば複数のアンテナ素子を有するアレイアンテナである。
たとえば、車両40は、無線基地局装置20を介してサーバ30と通信可能な車外通信装置を含む。具体的には、車外通信装置は、たとえば、TCU(Telematics Communication Unit)であり、LTE(Long Term Evolution)、3Gまたは5G等の通信規格に従って無線基地局装置20と電波を用いた無線通信を行うことが可能である。
サーバ30および車外通信装置は、ナビゲーション、車両盗難防止、リモートメンテナンスおよびFOTA(Firmware Over The Air)等のサービスに用いる情報を、無線基地局装置20経由で送受信する。
LiDAR25は、物体計測装置の一例である。LiDAR25は、たとえば、レーザ光を照射するためのレーザ機器、および物体によるレーザ光の散乱光を受光するための受光素子等の機器を含む。LiDAR25は、たとえば道路の交差点に設けられ、定期的または不定期に、レーザ光を用いて交差点の周囲を計測し、計測結果を示す計測情報を生成する。たとえば、LiDAR25は、生成した計測情報を所定期間保持する。
[課題]
ところで、無線基地局装置20および車両40の間に電波を遮る遮蔽物が存在する場合、無線基地局装置20および車両40の間において安定した無線通信を行うことが困難となる場合がある。特に、5Gの通信規格に従う無線通信では、電波の直進性が高いため、遮蔽物による影響は大きい。
そこで、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置では、以下のような構成および動作により、このような課題を解決する。
[車両通信制御装置の構成]
図2は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置の構成を示す図である。
図2を参照して、車両通信制御装置10は、通信部11と、3D取得部12と、照射情報取得部13と、予測部14と、調整部15と、記憶部16とを備える。車両通信制御装置10は、たとえばサーバ30に設けられる。記憶部16は、たとえば不揮発性の記憶領域を含む。
再び図1を参照して、サーバ30に設けられた車両通信制御装置10は、有線伝送路または無線伝送路を介して無線基地局装置20およびLiDAR25と接続されている。通信部11は、無線基地局装置20およびLiDAR25などの外部装置と有線通信または無線通信を行う。
[3D取得部]
3D取得部12は、第1の取得部の一例である。3D取得部12は、車両通信制御装置10によるサービスの提供を受ける車両40(以下、対象車両40とも称する。)を含む対象領域の3次元情報を取得する。
より詳細には、3D取得部12は、複数のLiDAR25のうち対象車両40の現在位置を計測領域に含む1または複数のLiDAR25を特定する。そして、3D取得部12は、特定したLiDAR25から計測情報を取得し、取得した計測情報に基づいて3次元情報を生成する。
たとえば、対象車両40の車外通信装置は、所定周期で、GPS(Global Positioning System)衛星からの電波に基づいて自己の対象車両40の現在位置を取得し、取得した現在位置を示す位置情報を生成する。対象車両40の車外通信装置は、生成した位置情報を、無線基地局装置20を介して車両通信制御装置10へ送信する。
通信部11は、対象車両40から位置情報を受信すると、受信した位置情報を3D取得部12、照射情報取得部13および予測部14へ出力する。
たとえば、記憶部16は、LiDAR25のID(Identification)および当該LiDAR25の計測領域を対応付けた対応情報Lを記憶している。
3D取得部12は、通信部11から位置情報を受けると、記憶部16における対応情報Lを参照し、対象車両40の位置情報および対応情報Lに基づいて、対象車両40の現在位置を計測領域に含むLiDAR25のIDを取得する。
3D取得部12は、取得したLiDAR25のIDを通信部11へ出力する。通信部11は、LiDAR25のIDを受けると、計測情報を要求するための要求情報を当該LiDAR25へ送信する。
LiDAR25は、要求情報を受信すると、要求情報に対する応答として、計測情報を車両通信制御装置10へ送信する。
通信部11は、計測情報を受信すると、受信した計測情報を3D取得部12へ出力する。
3D取得部12は、通信部11から計測情報を受けると、受けた計測情報に基づいて対象領域の3次元情報を生成する。3D取得部12は、対象車両40の現在位置を中心とする所定範囲を対象領域として3次元情報を生成する構成であってもよいし、LiDAR25による計測領域の全部を対象領域として3次元情報を生成する構成であってもよい。上記3次元情報には、対象領域における物体の位置および形状等が含まれる。
なお、車両通信制御システム100では、LiDAR25等の他の装置が計測情報に基づいて対象領域の3次元情報を生成し、3D取得部12が、当該他の装置によって生成された3次元情報を通信部11経由で受信する構成であってもよい。
3D取得部12は、取得した3次元情報を予測部14へ出力する。
たとえば、3D取得部12は、時間的に連続する複数の3次元情報を取得する。
より詳細には、LiDAR25は、通信部11から要求情報を受信すると、要求情報に対する応答として、保持している複数の計測情報を車両通信制御装置10へ送信する。
3D取得部12は、複数の計測情報を通信部11経由で受信すると、受信した複数の計測情報に基づいて、対応する複数の3次元情報をそれぞれ生成し、生成した複数の3次元情報を予測部14へ出力する。
なお、3D取得部12は、計測情報を通信部11経由で順次取得し、取得した計測情報に基づいて3次元情報を順次生成し、生成した3次元情報を予測部14へ順次出力する構成であってもよいし、生成した3次元情報を記憶部16に保存し、記憶部16に保存した所定数の3次元情報をまとめて予測部14へ出力する構成であってもよい。
[照射情報取得部]
照射情報取得部13は、第2の取得部の一例である。照射情報取得部13は、対象領域の一部または全部に電波を照射する無線基地局装置20の照射エリアに関する照射情報を取得する。
より詳細には、照射情報取得部13は、複数の無線基地局装置20のうち対象車両40の現在位置を含む対象領域に電波を照射する1または複数の無線基地局装置20を特定し、特定した無線基地局装置20の照射情報を取得する。たとえば、照射情報取得部13は、照射情報として、無線基地局装置20のアンテナ位置および無線特性などを取得する。
たとえば、記憶部16は、無線基地局装置20のIDおよび当該無線基地局装置20の設置位置を対応付けた対応情報Rを記憶している。
照射情報取得部13は、通信部11から位置情報を受けると、記憶部16における対応情報Rを参照し、対象車両40の位置情報および対応情報Rに基づいて、対象領域に電波を照射する無線基地局装置20たとえば対象領域の最も近傍に設置されている無線基地局装置20のIDを取得する。
照射情報取得部13は、取得した無線基地局装置20のIDを通信部11へ出力する。通信部11は、無線基地局装置20のIDを受けると、照射情報を要求するための要求情報を当該無線基地局装置20へ送信する。
無線基地局装置20は、要求情報を受信すると、要求情報に対する応答として、照射情報を車両通信制御装置10へ送信する。
通信部11は、照射情報を受信すると、受信した照射情報を照射情報取得部13へ出力する。
なお、記憶部16は、対応情報Rとして、無線基地局装置20の設置位置および当該無線基地局装置20の照射情報を対応付けた対応情報を記憶している構成であってもよい。この場合、照射情報取得部13は、対象車両40の位置情報および対応情報Rに基づいて、対象領域に電波を照射する無線基地局装置20の照射情報を記憶部16から取得する。
照射情報取得部13は、取得した照射情報を予測部14へ出力する。
[予測部]
予測部14は、3D取得部12によって取得された3次元情報および照射情報取得部13によって取得された照射情報に基づいて、対象領域において無線基地局装置20が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、特定領域への対象車両40の進入を予測する。
予測部14は、特定領域として、たとえば、無線基地局装置20が照射する電波を用いた無線通信が行えない領域である通信不能エリアを検出する。より詳細には、予測部14は、通信不能エリアとして、無線基地局装置20からの直接波を用いた無線通信が行えない領域を検出する。
予測部14は、たとえば、無線基地局装置20の照射エリアに遮蔽物が存在する場合、当該遮蔽物によって無線基地局装置20が照射する電波が遮られる領域を通信不能エリアとして検出する。
図3は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により検出される通信不能エリアの一例を示す図である。図3において、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX,Y方向とする。
図3に示す例では、無線基地局装置20のアンテナ部が地上から15mの位置にあり、当該アンテナ部の指向性により、無線基地局装置20の照射エリアE1は、図中XZ平面において仰角30°の方向を中心として±15°の範囲であり、図中XY平面において図中X方向を中心として±60°の範囲である。また、無線基地局装置20の照射エリアE1において、遮蔽物の一例である大型車両50が、XY平面においてアンテナ部からX方向に77.5mの距離を空けて位置している。大型車両50は、X方向の幅が2.5mであり、高さが3mであり、Y方向の長さが10mである。
予測部14は、3D取得部12によって取得された3次元情報に基づいて、大型車両50の位置および形状等を示す遮蔽物情報を取得し、遮蔽物情報および照射情報に基づいて、たとえば幾何学的な演算をすることにより通信不能エリアE2を検出する。
図3に示す例では、予測部14は、X方向において、大型車両50から無線基地局装置20とは反対側へ20mの位置までの領域を通信不能エリアE2として検出する。
予測部14は、検出した通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する。
より詳細には、予測部14は、通信部11から受けた対象車両40の位置情報に基づいて、3D取得部12から受けた3次元情報に含まれる1または複数の物体のうち対象車両40を示す物体を特定し、特定した物体の通信不能エリアE2への進入を予測する。
図4は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部が通信不能エリアへ対象車両が進入すると判断する場合の一例を示す図である。図4において、鉛直方向をZ方向とし、水平方向をX,Y方向とする。
図4を参照して、予測部14は、たとえば、通信不能エリアE2へ対象車両40のアンテナ部41が進入するか否かを基準として、通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する。
より詳細には、対象車両40Aのように、車体が通信不能エリアE2に含まれている場合であっても、アンテナ部41が通信不能エリアE2に含まれていない場合、無線基地局装置20との無線通信が可能である。一方で、対象車両40Bのように、アンテナ部41が通信不能エリアE2に含まれている場合、無線基地局装置20との無線通信は行えない。
対象車両40のアンテナ部41は、一般的に、対象車両40の屋根に取り付けられており、地上から概ね1.5mの高さに位置する。
そこで、予測部14は、たとえば、対象車両40のアンテナ部41が地上から1.5mの位置に取り付けられていると仮定して、アンテナ部41が通信不能エリアE2へ進入したときに対象車両40の車体が進入することとなる領域を車体エリアE3として算出する。図4に示す例では、予測部14は、X方向において、大型車両50から無線基地局装置20とは反対側へ10mの位置までの領域を車体エリアE3として検出する。
たとえば、予測部14は、算出した車体エリアE3へ対象車両40の車体が進入するか否かを、通信不能エリアE2へ対象車両40が進入するか否かの判断基準とする。すなわち、図4に示す例では、予測部14は、対象車両40Bが通信不能エリアE2へ進入した状態であり、対象車両40Aが通信不能エリアE2へ進入していない状態であると判断する。
なお、予測部14は、図中XY平面において、通信不能エリアE2に対象車両40が位置するか否かを基準として、通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する構成であってもよい。すなわち、図4に示す例では、予測部14は、対象車両40A,40Bの両方が通信不能エリアE2へ進入した状態であると判断する。
たとえば、予測部14は、3D取得部12によって取得された時間的に連続する複数の3次元情報に基づいて、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置の少なくともいずれか一方を予測し、予測結果に基づいて、通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する。
たとえば、予測部14は、時刻tまでの複数の時刻における3次元情報および連続する当該時刻の時間差に基づいて、遮蔽物および対象車両40の移動速度を算出し、算出した移動速度に基づいて、時刻tより後の時刻における、遮蔽物により形成される通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置を予測する。予測部14は、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置の予測結果に基づいて、通信不能エリアE2へ対象車両40が進入するか否か、および通信不能エリアE2において対象車両40が存在する期間である進入期間T1を予測する。
図5は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により予測される進入期間の一例を示す図である。
図5に示す例では、対象領域E4において、対象車両40が一定速度で走行しており、遮蔽物の一例である建物51が存在する。
予測部14は、時刻t2までの複数の時刻t1,t2における3次元情報および連続する当該時刻t1,t2の時間差に基づいて、遮蔽物の移動速度はゼロであると算出し、遮蔽物により形成される通信不能エリアE2の位置および形状は変化しないと予測する。また、予測部14は、時刻t2までの複数の時刻t1,t2における3次元情報および連続する当該時刻t1,t2の時間差に基づいて、対象車両40の移動速度を算出し、算出した移動速度に基づいて、時刻t2より後の時刻における対象車両40の位置を予測する。
予測部14は、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置の予測結果に基づいて、時刻t3から時刻t4までの期間が進入期間T1であると予測する。
図6は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により予測される進入期間の他の例を示す図である。
図6に示す例では、対象領域E4において、対象車両40が停止しており、遮蔽物の一例である大型車両50が一定速度で走行している。
予測部14は、時刻t1までの複数の時刻における3次元情報および連続する当該時刻の時間差に基づいて、遮蔽物の移動速度を算出し、算出した移動速度に基づいて、遮蔽物により形成される通信不能エリアE2の推移を予測する。また、予測部14は、時刻t1までの複数の時刻における3次元情報および連続する当該時刻の時間差に基づいて、対象車両40の移動速度はゼロであると算出し、対象車両40の位置は変化しないと予測する。
予測部14は、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置の予測結果に基づいて、時刻t2から時刻t3までの期間が進入期間T1であると予測する。
図7は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における予測部により予測される進入期間の他の例を示す図である。
図7に示す例では、対象領域E4において、対象車両40が一定速度で走行しており、遮蔽物の一例である大型車両50が一定速度で走行している。
予測部14は、時刻t1までの複数の時刻における3次元情報および連続する当該時刻の時間差に基づいて、遮蔽物の移動速度および対象車両40の移動速度を算出し、算出した移動速度に基づいて、時刻t1より後の時刻における、遮蔽物により形成される通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置を予測する。
予測部14は、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置の予測結果に基づいて、時刻t2から時刻t3までの期間が進入期間T1であると予測する。
予測部14は、進入期間T1を示す情報を含む進入情報を生成し、生成した進入情報を調整部15へ出力する。
[調整部]
調整部15は、予測部14による予測結果に基づいて、対象車両40および無線基地局装置20の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する。
たとえば、調整部15は、予測部14から受けた進入情報に基づいて、進入期間T1における無線基地局装置20および対象車両40の各アンテナ部の指向性を調整する。
より詳細には、調整部15は、予測部14から受けた進入情報に基づいて、対象車両40の各アンテナ素子および無線基地局装置20の各アンテナ素子から送信される無線信号の位相を制御することにより、対象車両40および無線基地局装置20の各アンテナ部から送信される無線信号のビーム方向を調整する。
また、たとえば、調整部15は、アンテナ素子ごとに無線信号の送信と送信停止とを切り替えることにより、各アンテナ部から送信される無線信号のビーム幅を調整する構成であってもよい。さらに、調整部15は、対象車両40および無線基地局装置20の各々における複数のアンテナ部のうち使用するアンテナ部を選択的に切り替えることにより、対象車両40および無線基地局装置20の各アンテナ部から送信される無線信号のビーム方向を調整する構成であってもよい。
なお、調整部15は、時分割で無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整してもよい。より詳細には、無線基地局装置20および対象車両40の通信期間における無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整してもよい。
たとえば、調整部15は、進入期間T1が経過すると、対象車両40および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を再度調整することにより、対象車両40および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を元の状態に戻す。
調整部15は、無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整するための調整情報A1を生成し、生成した調整情報A1を、通信部11を介して無線基地局装置20へ送信する。また、調整部15は、対象車両40のアンテナ部の指向性を調整するための調整情報A2を生成し、生成した調整情報A2を、通信部11および無線基地局装置20を介して対象車両40へ送信する。
なお、無線基地局装置20が、調整情報A1に基づいて、対象車両40のアンテナ部の指向性を調整するための調整情報A2を生成し、生成した調整情報A2を対象車両40へ送信する構成であってもよい。
たとえば、調整部15は、対象車両40および無線基地局装置20の間の電波の伝搬路が、対象車両40および無線基地局装置20以外の物体を上記電波が反射する経路Rt1となるように、対象車両40および無線基地局装置20の少なくともいずれか一方のアンテナ部の指向性を調整する。
より詳細には、調整部15は、対象車両40または無線基地局装置20における受信電力が経路Rt1において最大となるように、上記アンテナ部の指向性を調整する。
図8は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における調整部による調整の一例を示す図である。
図8を参照して、たとえば、調整部15は、時刻t12を含む進入期間T1を示す進入情報を予測部14から受けると、進入期間T1における対象車両40および無線基地局装置20の間の電波の伝搬路が、ビル60を当該電波が反射する経路Rt1となるように、対象車両40のアンテナ部および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整する。
調整部15による対象車両40のアンテナ部および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性の調整により、対象車両40および無線基地局装置20は、時刻t12を含む進入期間T1において、ビル60により反射された電波による無線通信を行う。
また、たとえば、調整部15は、対象車両40の電波の指向性を無線基地局装置20とは異なる他の無線基地局装置へ向けるように調整してもよい。
図9は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置における調整部による調整の他の例を示す図である。
図9を参照して、たとえば、調整部15は、時刻t12を含む進入期間T1を示す進入情報を予測部14から受けると、進入期間T1において対象車両40の電波の指向性を他の無線基地局装置たとえば対象領域から2番目に近い位置に設置されている無線基地局装置20Aへ向けるように調整する。
調整部15による対象車両40のアンテナ部の指向性の調整により、進入期間T1より前の期間において無線基地局装置20との間で電波による無線信号の送受信を行っていた対象車両40は、時刻t12を含む進入期間T1において他の無線基地局装置20Aとの間で電波による無線通信を行う。
[動作の流れ]
車両通信制御システム100における各装置は、メモリを含むコンピュータを備え、当該コンピュータにおけるCPU等の演算処理部は、以下のフローチャートおよびシーケンスの各ステップの一部または全部を含むプログラムを当該メモリからそれぞれ読み出して実行する。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、外部からインストールすることができる。これら複数の装置のプログラムは、それぞれ、記録媒体に格納された状態で流通する。
図10は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置が通信制御を行う際の動作手順を定めたフローチャートである。
図10を参照して、まず、車両通信制御装置10は、対象車両40から位置情報を受信すると、対象車両40を含む領域である対象領域の、複数の3次元情報を取得する(ステップS102)。
次に、車両通信制御装置10は、無線基地局装置20の照射エリアに関する照射情報を取得する(ステップS104)。
次に、車両通信制御装置10は、時刻tまでの時間的に連続する複数の3次元情報に基づいて、時刻tより後の時刻における対象車両40の位置を予測する(ステップS106)。
次に、車両通信制御装置10は、時刻tまでの時間的に連続する複数の3次元情報および照射情報に基づいて、時刻tより後の時刻における通信不能エリアE2の推移を予測する(ステップS108)。
次に、車両通信制御装置10は、時刻tより後の時刻における、対象車両が通信不能エリアE2に存在する期間である進入期間T1の有無を予測する(ステップS110)。
次に、車両通信制御装置10は、進入期間T1が存在する場合(ステップS112でYES)、進入期間T1における対象車両40および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を変更する(ステップS114)。
次に、車両通信制御装置10は、進入期間T1の経過後、対象車両40および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を元に戻す(ステップS116)。
一方、車両通信制御装置10は、進入期間T1が存在しない場合(ステップS112でNO)、対象車両40から新たな位置情報を受信すると、対象領域の新たな3次元情報を取得する(ステップS102)。
図11は、本発明の実施の形態に係る車両通信制御システムにおける通信制御のシーケンスの一例を示す図である。
図11を参照して、まず、対象車両40は、位置情報を生成し、生成した位置情報を車両通信制御装置10へ送信する(ステップS202)。
次に、車両通信制御装置10において、3D取得部12は、位置情報に基づいて、対象車両40の現在位置を計測領域に含むLiDAR25を特定する(ステップS204)。
次に、車両通信制御装置10において、3D取得部12は、計測情報を要求するための要求情報を、特定したLiDAR25へ通信部11経由で送信する(ステップS206)。
次に、LiDAR25は、要求情報に対する応答として、複数の計測情報を車両通信制御装置10へ送信する(ステップS208)。
次に、車両通信制御装置10において、3D取得部12は、複数の計測情報に基づいて複数の3次元情報を生成する(ステップS210)。
次に、車両通信制御装置10において、照射情報取得部13は、位置情報に基づいて、対象車両40の現在位置を含む対象領域に電波を照射する無線基地局装置20を特定する(ステップS212)。
次に、車両通信制御装置10において、照射情報取得部13は、照射情報を要求するための要求情報を、特定した無線基地局装置20へ通信部11経由で送信する(ステップS214)。
次に、無線基地局装置20は、要求情報に対する応答として、照射情報を車両通信制御装置10へ送信する(ステップS216)。
次に、車両通信制御装置10において、予測部14は、3次元情報および照射情報に基づいて、通信不能エリアE2を検出するとともに、通信不能エリアE2において対象車両40が存在する期間である進入期間T1を予測する(ステップS218)。
次に、車両通信制御装置10において、調整部15は、進入期間T1において、無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整するための調整情報A1を、無線基地局装置20へ通信部11経由で送信する(ステップS220)。
次に、調整部15は、進入期間T1において、対象車両40のアンテナ部の指向性を調整するための調整情報A2を、対象車両40へ通信部11および無線基地局装置20経由で送信する(ステップS222)。
なお、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10は、サーバ30に設けられるとしたが、これに限定するものではない。車両通信制御装置10は、たとえば、対象車両40に設けられてもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、予測部14は、特定領域として、無線基地局装置20が照射する電波を用いた無線通信が行えない領域である通信不能エリアを検出する構成であるとしたが、これに限定するものではない。予測部14は、たとえば、特定領域として、無線基地局装置20が照射する電波を用いた通信におけるBER(Bit Error Rate)が所定値以上となる領域等、通信品質が所定条件を満たす領域を検出する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、3D取得部12は、LiDARから取得した計測情報に基づいて対象領域の3次元情報を生成する構成であるとしたが、これに限定するものではない。3D取得部12は、物体計測装置の一例である1または複数のカメラから対象領域の画像を取得し、取得した画像に基づいて対象領域の3次元情報を生成する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、調整部15は、進入期間T1における無線基地局装置20および対象車両40のアンテナ部の指向性を調整する構成であるとしたが、これに限定するものではない。調整部15は、進入期間T1において、無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整する一方で、対象車両40のアンテナ部の指向性を調整しない構成であってもよい。また、調整部15は、進入期間T1において、対象車両40のアンテナ部の指向性を調整する一方で、無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整しない構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、調整部15は、予測部14による予測結果に基づいて、進入期間T1における無線基地局装置20および対象車両40のアンテナ部の指向性を調整する構成であるとしたが、これに限定するものではない。調整部15は、予測部14による予測結果に基づいて、進入期間T1における無線基地局装置20および対象車両40のアンテナ部の指向性を調整するとともに、無線基地局装置20および対象車両40の無線通信の通信動作を変更する構成であってもよい。
たとえば、調整部15は、無線基地局装置20および対象車両40の無線通信の通信動作の変更として、予測部14による予測結果に基づいて、通信規格を切り替える制御を行う構成であってもよい。より詳細には、調整部15は、進入期間T1より前において無線基地局装置20および対象車両40が5Gの通信規格に従って無線通信を行っている場合、進入期間T1において、上記通信規格を5G以外の通信規格たとえばLTEおよび3Gなどの通信規格に切り替える制御を行う構成であってもよい。
また、たとえば、調整部15は、無線基地局装置20および対象車両40の無線通信の通信動作の変更として、予測部14による予測結果に基づいて、進入期間T1より前のある期間における無線基地局装置20および対象車両40の無線通信の伝送速度を変更する構成であってもよい。より詳細には、調整部15は、進入期間T1より前のある期間における上記伝送速度を大きくする調整を行うことにより、無線基地局装置20および対象車両40が他方へ伝送すべき情報を前もって伝送させる構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、調整部15は、進入期間T1における対象車両40および無線基地局装置20の間の電波の伝搬路が、固定物であるビル60を当該電波が反射する経路となるように、対象車両40および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整する構成であるとしたが、これに限定するものではない。調整部15は、進入期間T1における上記伝搬路が、大型車両などの移動体を当該電波が反射する経路となるように、対象車両40および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を調整する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、予測部14は、時間的に連続する複数の3次元情報に基づいて、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置を予測する構成であるとしたが、これに限定するものではない。予測部14は、1つの3次元情報に基づいて、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置を予測する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、3D取得部12は、対象車両40の位置情報およびLiDAR25の計測領域に基づいて特定した1つのLiDAR25から計測情報を取得し、取得した計測情報に基づいて3次元情報を生成する構成であるとしたが、これに限定するものではない。3D取得部12は、LiDAR25を特定することなく、複数のLiDAR25から計測情報を取得し、取得した計測情報に基づいて3次元情報を生成する構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、調整部15は、進入期間T1が経過すると、対象車両40のアンテナ部および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を元の状態に戻す構成であるとしたが、これに限定するものではない。調整部15は、進入期間T1が経過する前に、3次元情報および照射情報に基づいて、対象車両40が通信不能エリアE2から出たことを検知した場合、進入期間T1が経過する前であっても、対象車両40のアンテナ部および無線基地局装置20のアンテナ部の指向性を元の状態に戻す構成であってもよい。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、予測部14は、3次元情報に1つの対象車両40が含まれる場合において、通信不能エリアE2への当該対象車両40の進入を予測する構成であるとしたが、これに限定するものではない。予測部14は、3次元情報に複数の対象車両40が含まれる場合において、対象車両40ごとに、3次元情報および照射情報に基づいて、通信不能エリアE2への各対象車両40の進入を予測する構成であってもよい。
ところで、無線基地局装置20および車両40の間に電波を遮る遮蔽物が存在する場合、無線基地局装置20および車両40の間において安定した無線通信を行うことが困難となる場合がある。
これに対して、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、3D取得部12は、対象車両40を含む対象領域E4の3次元情報を取得する。照射情報取得部13は、対象領域E4の一部または全部に電波を照射する無線基地局装置20の照射エリアに関する照射情報を取得する。予測部14は、3D取得部12によって取得された3次元情報および照射情報取得部13によって取得された照射情報に基づいて、対象領域E4において無線基地局装置20が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である通信不能エリアE2を検出するとともに、通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する。調整部15は、予測部14による予測結果に基づいて、対象車両40および無線基地局装置20の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する。
このように、無線基地局装置20との通信環境が所定条件を満たす通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測し、予測結果に基づいて対象車両40および無線基地局装置20の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する構成により、たとえば対象車両40および無線基地局装置20の間に位置する遮蔽物によって対象車両40の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両40の用いる電波の伝搬路を変更することができる。これにより、遮蔽物による対象車両40の通信環境の悪化を抑制することができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、対象車両40における無線通信の安定性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、調整部15は、対象車両40および無線基地局装置20の間の電波の伝搬路が、対象車両40および無線基地局装置20以外の物体を電波が反射する経路となるように、対象車両40および無線基地局装置20の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する。
このような構成により、たとえば対象車両40および無線基地局装置20の間に位置する遮蔽物によって対象車両40の通信環境が悪化することが予測される場合に、電波の伝搬路を反射経路へ迂回することができるため、遮蔽物による対象車両40の通信環境の悪化を抑制することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、調整部15は、対象車両40の電波の指向性を無線基地局装置20とは異なる他の無線基地局装置20へ向けるように調整する。
このような構成により、たとえば対象車両40および無線基地局装置20の間に位置する遮蔽物によって対象車両40および無線基地局装置20の間の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両40の通信相手を他の無線基地局装置20に変更することができるため、遮蔽物による影響が抑制された通信環境を確保することができる。
また、本発明の実施の形態に係る車両通信制御装置10では、3D取得部12は、時間的に連続する複数の3次元情報を取得する。予測部14は、3D取得部12によって取得された複数の3次元情報に基づいて、通信不能エリアE2の推移および対象車両40の位置の少なくともいずれか一方を予測し、予測結果に基づいて、通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する。
このような構成により、通信不能エリアE2の位置および範囲、ならびに対象車両40の位置の変化に追従し、通信不能エリアE2への対象車両40の進入をより正確に予測することができる。
本発明の実施の形態に係る車両通信制御方法では、まず、車両通信制御装置10が、対象車両40を含む対象領域E4の3次元情報を取得する。次に、車両通信制御装置10が、対象領域E4の一部または全部に電波を照射する無線基地局装置20の照射エリアに関する照射情報を取得する。次に、車両通信制御装置10が、取得した3次元情報および照射情報に基づいて、対象領域E4において無線基地局装置20が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である通信不能エリアE2を検出するとともに、通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測する。次に、車両通信制御装置10が、予測した結果に基づいて、対象車両40および無線基地局装置20の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する。
このように、無線基地局装置20との通信環境が所定条件を満たす通信不能エリアE2への対象車両40の進入を予測し、予測結果に基づいて対象車両40および通信不能エリアE2の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する方法により、たとえば対象車両40および通信不能エリアE2の間に位置する遮蔽物によって対象車両40の通信環境が悪化することが予測される場合に、対象車両40の用いる電波の伝搬路を変更することができる。これにより、遮蔽物による対象車両40の通信環境の悪化を抑制することができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る車両通信制御方法では、対象車両40における無線通信の安定性を向上させることができる。
上記実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
以上の説明は、以下に付記する特徴を含む。
[付記1]
対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、
前記対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、
前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置からの直接波を用いた無線通信が行えない領域である通信不能エリアを検出するとともに、前記通信不能エリアにおいて前記対象車両が存在する期間である進入期間を予測する予測部と、
前記予測部による予測結果に基づいて、前記進入期間における前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方のアンテナの指向性を調整する調整部とを備える、車両通信制御装置。
10 車両通信制御装置
11 通信部
12 3D取得部
13 照射情報取得部
14 予測部
15 調整部
16 記憶部
20 無線基地局装置
25 LiDAR
40 対象車両
100 車両通信制御システム

Claims (6)

  1. 対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、
    前記対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、
    前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、
    前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部とを備える、車両通信制御装置。
  2. 前記調整部は、前記対象車両および前記通信装置の間の電波の伝搬路が、前記対象車両および前記通信装置以外の物体を前記電波が反射する経路となるように、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する、請求項1に記載の車両通信制御装置。
  3. 前記調整部は、前記対象車両の電波の指向性を前記通信装置とは異なる他の通信装置へ向けるように調整する、請求項1に記載の車両通信制御装置。
  4. 前記第1の取得部は、時間的に連続する複数の前記3次元情報を取得し、
    前記予測部は、前記第1の取得部によって取得された複数の前記3次元情報に基づいて、前記特定領域の推移および前記対象車両の位置の少なくともいずれか一方を予測し、予測結果に基づいて、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両通信制御装置。
  5. 車両通信制御装置における車両通信制御方法であって、
    対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得するステップと、
    対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得するステップと、
    取得した前記3次元情報および前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測するステップと、
    予測した結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整するステップとを含む、車両通信制御方法。
  6. 車両通信制御装置において用いられる車両通信制御プログラムであって、
    コンピュータを、
    対象車両を含む対象領域の3次元情報を取得する第1の取得部と、
    対象領域の一部または全部に電波を照射する通信装置の照射エリアに関する照射情報を取得する第2の取得部と、
    前記第1の取得部によって取得された前記3次元情報および前記第2の取得部によって取得された前記照射情報に基づいて、前記対象領域において前記通信装置が照射する電波に基づく通信環境が所定条件を満たす領域である特定領域を検出するとともに、前記特定領域への前記対象車両の進入を予測する予測部と、
    前記予測部による予測結果に基づいて、前記対象車両および前記通信装置の少なくともいずれか一方の電波の指向性を調整する調整部、
    として機能させるための、車両通信制御プログラム。
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