JP2020112331A - 航空機用熱交換器、及び、航空機用熱交換器の製造方法 - Google Patents

航空機用熱交換器、及び、航空機用熱交換器の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】航空機用熱交換器の製造コストを低減する。【解決手段】航空機用熱交換器100は、第1流路(オイル流路11)と第2流路(フューエル流路12)とが、伝熱板を隔てて交互に積層されたコア部1と、第1ヘッダ部と、第2ヘッダ部と、複数の第1流路を互いに連通させるミキシングヘッダ部と、を備える。熱交換器は、第1流路を形成する複数の流路形成部61〜65と、第1ヘッダ部、第2ヘッダ部、及び、ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部66〜613とが一体化した第1積層部材6と、第2流路を形成する複数の流路形成部71〜73と、複数のヘッダ形成部76〜713とが一体化した第2積層部材7と、伝熱板を形成する伝熱板形成部81と、複数のヘッダ形成部86〜813とが一体化した第3積層部材8と、が所定の配置で積層し、互いに接合している。【選択図】図2

Description

ここに開示する技術は、航空機用熱交換器、及び、航空機用熱交換器の製造方法に関する。
特許文献1には、航空機用エンジンのオイルクーラーとして使用される積層型熱交換器が記載されている。積層型熱交換器は、積層コアを有している。積層コアは、高温流体流路と低温流体流路とを交互に積層することにより構成されている。高温流体流路は、往路と復路とを有するUターン形式であり、低温流体流路も、往路と復路とを有するUターン形式である。高温流体流路及び低温流体流路は共に、コルゲートフィンとサイドバーとから構成されている。高温流体流路と低温流体流路との間にはチューブプレートが介設している。
積層コアの側面には、低温流体用の入口ヘッダ及び出口ヘッダと、高温流体用の入口ヘッダ及び出口ヘッダとが取り付けられている。
また、この積層コアの側面には、高温流体流路に連通する第1のミキシングヘッダ及び第2のミキシングヘッダが取り付けられている。第1のミキシングヘッダ及び第2のミキシングヘッダはそれぞれ、高温流体流路の途中で、高温流体流路同士を積層方向に連通させる。高温流体は、積層コアの外の、第1のミキシングヘッダ及び第2のミキシングヘッダを経由して流れる。
高温流体流路を流れる高温流体は航空機用オイルである。航空機用オイルは所定温度以下になると粘度が急激に高くなる性質を有している。高温流体流路の一部においてオイルの流動性が悪化してしまう場合がある(いわゆる偏流の発生)。
ミキシングヘッダは、高温流体流路の途中で、複数の高温流体流路を流れるオイルを混合する。ミキシングヘッダは、高温流体流路の温度の不均一性を緩和する。特許文献1に記載されている熱交換器は、偏流の発生を抑制することができる。
特開2011−153752号公報
ところで、特許文献1に記載されている熱交換器は、積層コアと、入口ヘッダ、出口ヘッダ、及び、ミキシングヘッダとから構成されている。積層コアは、コルゲートフィンとサイドバーとチューブプレートとを積層すると共に、それらを、ろう付けすることにより製造される。入口ヘッダ、出口ヘッダ、及び、ミキシングヘッダはそれぞれ、積層コアの側面に溶接される。
この熱交換器は、部品点数が多い。また、この熱交換器は、製造した積層コアに対し、ヘッダを溶接することが必要であるため、製造工数も多い。特に特許文献1に記載されている熱交換器は、高温流体用の入口ヘッダ及び出口ヘッダと、低温流体用の入口ヘッダ及び出口ヘッダとの他に、二つのミキシングヘッダを有している。この熱交換器は、ヘッダの数が多いため、製造工数がさらに多い。
ここに開示する技術は、航空機用熱交換器の製造コストを低減する。
ここに開示する技術は、第1流体が流れる第1流路と第2流体が流れる第2流路とが、伝熱板を隔てて交互に積層されたコア部と、前記第1流路に連通する第1ヘッダ部と、前記第2流路に連通する第2ヘッダ部と、前記第1流路の途中において、複数の前記第1流路を互いに連通させるミキシングヘッダ部と、を備えた航空機用熱交換器に係る。
この航空機用熱交換器は、
前記第1流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第1積層部材と、
前記第2流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第2積層部材と、
前記伝熱板を形成する伝熱板形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第3積層部材と、
が所定の配置で積層し、互いに接合している。
前記の構成によると、コア部とヘッダ部とを別々に作成しないため、部品点数が少なくなる。また、ヘッダ部をコア部に溶接する工程を省略することができる。
前記第1積層部材の前記流路形成部の間には第1フィンが配設され、前記第2積層部材の前記流路形成部の間には第2フィンが配設されている、としてもよい。
これにより、熱交換器の伝熱面積が拡大する。
前記第1流路は、少なくとも一つの往復路を有し、前記ミキシングヘッダ部は、往復路の折り返し部分に設けられている、としてもよい。
第1流体の流れ方向は、ミキシングヘッダ部において変更される。ミキシングヘッダ部は、リターンヘッダ部を兼ねている。ミキシングヘッダ部は、第1流路において偏流が発生することを抑制する。
前記第1流路の流れ方向と、前記第2流路の流れ方向とは交差している、としてもよい。
クロスフロー型の熱交換器は、第1ヘッダ部、第2ヘッダ部、及び、ミキシングヘッダ部を、効率よく配置することができる。クロスフロー型の熱交換器は、特に、前述したミキシングヘッダ部兼リターンヘッダ部を、効率良く配置することができる。
ここに開示する技術は、第1流体が流れる第1流路と第2流体が流れる第2流路とが、伝熱板を隔てて交互に積層されたコア部と、前記第1流路に連通する第1ヘッダ部と、前記第2流路に連通する第2ヘッダ部と、前記第1流路の途中において、複数の前記第1流路を互いに連通させるミキシングヘッダ部と、を備えた航空機用熱交換器の製造方法に係る。
この製造方法は、
前記第1流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第1積層部材と、
前記第2流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第2積層部材と、
前記伝熱板を形成する伝熱板形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第3積層部材と、
を所定の配置で積層するステップと、
積層した前記第1積層部材、前記第2積層部材、及び、前記第3積層部材を、ろう付けによって互いに接合するステップと、を備えている。
前記の構成によると、コア部とヘッダ部とを別々の作成しないため、部品点数が少なくなる。また、ヘッダ部をコア部に溶接する工程を省略することができる。
前記第1積層部材の前記流路形成部の間には第1フィンが配設され、前記第2積層部材の前記流路形成部の間には第2フィンが配設され、積層した前記第1積層部材、前記第1フィン、前記第2積層部材、前記第2フィン、及び、前記第3積層部材は、ろう付けによって互いに接合されている、としてもよい。
以上説明したように、この航空機用熱交換器、及び、その製造方法は、製造コストを低減することができる。
図1は、航空機用熱交換器の外観を例示する斜視図である。 図2は、航空機用熱交換器の分解斜視図である。 図3の上図は、オイル流路の構成を例示する断面図であり、下図は、フューエル流路の構成を例示する断面図である。 図4は、比較例に係るオイル流路の構成を示す断面図である。 図5の上図は、第1変形例に係る、オイル流路の構成を例示する断面図であり、下図は、フューエル流路の構成を例示する断面図である。 図6の上図は、第2変形例に係る、オイル流路の構成を例示する断面図であり、下図は、フューエル流路の構成を例示する断面図である。 図7の上図は、第3変形例に係る、オイル流路の構成を例示する断面図であり、下図は、フューエル流路の構成を例示する断面図である。
以下、航空機用熱交換器、及び、その製造方法の実施形態について、図面を参照しながら説明する。ここで説明する航空機用熱交換器、及び、その製造方法は例示である。
(航空機用熱交換器の構成)
図1は、航空機用熱交換器(以下、単に熱交換器という)100の全体構成を示す斜視図である。この熱交換器100は、図示は省略するが、エンジンのオイル、又は、エンジンによって駆動される発電機のオイルと、エンジンのフューエルとの間で熱交換を行うために、航空機用エンジン内に搭載される。
熱交換器100は、コア部1と、第1流体であるオイル用のヘッダ部21、22と、第2流体であるフューエル用のヘッダ部31、32と、ミキシングヘッダ部41、42、43と、リターンヘッダ部51とを備えている。コア部1、ヘッダ部21、22、ヘッダ部31、32、ミキシングヘッダ部41、42、43、及び、リターンヘッダ部51は全て、一体に形成されている。尚、以下においては、説明の都合上、各図において二点鎖線で囲んだ部分がコア部1であるとして、熱交換器100の構成を説明する。コア部1は、直方体、又は、ほぼ直方体の形状を有している。
また、以下の説明では、図1に示すように、ヘッダ部31、32とヘッダ部51とが配置している方向を、X方向とし、ヘッダ部21、22、42とヘッダ部41、43とが配置している方向を、Y方向とし、上下方向をZ方向とする。
図2は、熱交換器100の分解斜視図である。熱交換器100は、詳細は後述するが、第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8を、Z方向に多数積層することによって構成されている。図2の符号91は、熱交換器100の上面を構成する上サイドプレートであり、符号92は、下面を構成する下サイドプレートである。
尚、図2では、図示の関係上、それぞれ一つの第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8のみを示している。また、図1では、第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8それぞれの、Z方向の高さを実際よりも高く描いていて、第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8の数を実際よりも少なく描いている。
コア部1は、プレートフィン型である。コア部1は、オイルが流れる複数のオイル流路11と、フューエルが流れる複数のフューエル流路12とを、チューブプレート(つまり、伝熱板)を介して交互に積層して構成されている。
図3の上図は、オイル流路11の構成を示している。オイル流路11は、第1往路111と第1復路112と第2往路113と第2復路114とを含む、4パスの流路である。第1往路111と第1復路112と第2往路113と第2復路114は、それぞれY方向に伸びている。
第1往路111、第1復路112、第2往路113及び第2復路114内にはそれぞれ、伝熱面積を拡大させるコルゲートフィン115(つまり、第1コルゲートフィン)が配設されている。オイル流路11内のコルゲートフィン115は、適宜の種類のコルゲートフィンを採用することが可能である。第1往路111、第1復路112、第2往路113及び第2復路114に配設されているコルゲートフィン115は全て、長方形である。コルゲートフィン115は、フィンがY方向に伸びている。コルゲートフィン115は、フィンの一例である。
第1往路111の流入端には、第1流入ヘッダ部21が設けられている。第1流入ヘッダ部は、図1及び図3に示すように、直方体形状のコア部1の、第1側面(図1における紙面右手前の側面)におけるX方向の端部に設けられている。第1流入ヘッダ部21は、Z方向に伸びている。第1流入ヘッダ部21の内部も、Z方向に伸びており、複数の第1往路111それぞれの流入端は、第1流入ヘッダ部21に連通している。第1流入ヘッダ部21の上面には、流入ノズル23が取り付けられている。第1流入ヘッダ部21は、流入ノズル23を通じて流入したオイルを、Z方向に積層した複数のオイル流路11に分配する。
第2復路114の流出端には、第1流出ヘッダ部22が設けられている。第1流出ヘッダ部22は、コア部1の第1側面におけるX方向の端部に設けられている。第1流出ヘッダ部22と第1流入ヘッダ部21との間は、X方向に所定の間隔が空いている。第1流出ヘッダ部22は、第1流入ヘッダ部21と同様に、Z方向に伸びている。第1流出ヘッダ部22の内部も、Z方向に伸びており、複数の第2復路114それぞれの流出端は、第1流出ヘッダ部22に連通している。第1流出ヘッダ部22の上面には、流出ノズル24が取り付けられている。第1流出ヘッダ部22は、複数のオイル流路11を通過したオイルを集めて、流出ノズル24を通じて流出させる。
第1往路111の流出端と第1復路112の流入端との間には、第1ミキシングヘッダ部41が設けられている。第1ミキシングヘッダ部41は、コア部1の第2側面(図1における紙面左奥の側面)に設けられている。第1ミキシングヘッダ部41は、Z方向に伸びている。第1ミキシングヘッダ部41の内部も、Z方向に伸びており、複数の第1往路111それぞれの流出端と、複数の第1復路112それぞれの流入端とは、第1ミキシングヘッダ部41に連通している。第1ミキシングヘッダ部41は、複数の第1往路111から流出したオイルを混合した後、オイルを複数の第1復路112に分配する。第1ミキシングヘッダ部41は、円弧状に湾曲した壁を有している。オイルは、第1ミキシングヘッダ部41の湾曲した壁に沿って流れる。オイルの流れの方向は、Y方向について反転する(同図の矢印参照)。第1ミキシングヘッダ部41は、リターンヘッダ部を兼ねている。
第2往路113の流出端と第2復路114の流入端との間には、第3ミキシングヘッダ部43が設けられている。第3ミキシングヘッダ部43は、コア部1の第2側面に設けられている。第3ミキシングヘッダ部43と第1ミキシングヘッダ部41とは、Y方向に隣り合っている。第3ミキシングヘッダ部43は、Z方向に伸びている。第3ミキシングヘッダ部43の内部も、Z方向に伸びており、複数の第2往路113それぞれの流出端と、複数の第2復路114それぞれの流入端とは、第3ミキシングヘッダ部43に連通している。第3ミキシングヘッダ部43は、複数の第2往路113から流出したオイルを混合した後、オイルを複数の第2復路114に分配する。第3ミキシングヘッダ部43は、円弧状に湾曲した壁を有している。オイルは、第3ミキシングヘッダ部43の湾曲した壁に沿って流れる。オイルの流れの方向は、Y方向について反転する(同図の矢印参照)。第2ミキシングヘッダ部42は、リターンヘッダ部を兼ねている。
第1復路112の流出端と第2往路113の流入端との間には、第2ミキシングヘッダ部42が設けられている。第2ミキシングヘッダ部42は、コア部1の第1側面に設けられている。第2ミキシングヘッダ部42は、第1流入ヘッダ部21と第1流出ヘッダ部22との間に位置している。第2ミキシングヘッダ部42は、Z方向に伸びている。第2ミキシングヘッダ部42の内部も、Z方向に伸びており、複数の第1復路112それぞれの流出端と、複数の第2往路113それぞれの流入端とは、第2ミキシングヘッダ部42に連通している。第2ミキシングヘッダ部42は、複数の第1復路112から流出したオイルを混合した後、オイルを複数の第2往路113に分配する。第2ミキシングヘッダ部42は、円弧状に湾曲した壁を有している。オイルは、第2ミキシングヘッダ部42の湾曲した壁に沿って流れる。オイルの流れの方向は、Y方向について反転する(同図の矢印参照)。第3ミキシングヘッダ部43は、リターンヘッダ部を兼ねている。
オイル流路11の途中にミキシングヘッダを介設することにより、この熱交換器100は、オイルの偏流が発生することを抑制することができる。
図4は、ミキシングヘッダを有していない、比較例としての熱交換器のオイル流路110を例示している。このオイル流路110は、図3に示すオイル流路11と同様に、第1往路1110、第1復路1120、第2往路1130、第2復路1140の4パスの流路である。第1往路1110、第1復路1120、第2往路1130、及び第2復路1140には、コルゲートフィン1150が配設されている。第1往路1110と第1復路1120との間には、三角形のコルゲートフィン1151が配設されている。同様に、第1復路1120と第2往路1130との間にも、三角形のコルゲートフィン1151が配設され、第2往路1130と第2復路1140との間にも、三角形のコルゲートフィン1151が配設されている。三角形のコルゲートフィン1151は、フィンがX方向に伸びている。流入ヘッダ部210から、オイル流路110に流入したオイルは、コア部10内で、流れ方向をY方向について反転し、流出ヘッダ部220から流出する。
航空機用のオイルは、所定温度以下になると粘度が急激に高くなる性質を有している。粘度が高くなると、図4に網掛けを付して示すように、流路の一部におけるオイルの流動性が悪化してしまう偏流が発生する。偏流が発生すると、熱交換器の性能が低下する。
図3に示す熱交換器100は、オイル流路11の途中に第1ミキシングヘッダ部41、第2ミキシングヘッダ部42及び第3ミキシングヘッダ部43を介設している。オイルは、オイル流路11を流れる途中で第1ミキシングヘッダ部41、第2ミキシングヘッダ部42及び第3ミキシングヘッダ部43に流入し、混合する。これにより、オイルの温度の不均一性が緩和するから、オイル流路11内の偏流の発生を抑制することができる。特にこの熱交換器100は、オイル流路11を、第1往路111と第1復路112と第2往路113と第2復路114とを含む、4パスの流路に構成し、第1ミキシングヘッダ部41、第2ミキシングヘッダ部42及び第3ミキシングヘッダ部43の三つのミキシングヘッダ部を有しているため、偏流の抑制効果が高い。
また、リターンヘッダ部を兼ねたミキシングヘッダ部を、コア部1の外に設けているため、コルゲートフィン115が配設されている第1往路111、第1復路112、第2往路113及び第2復路114はそれぞれ、真っ直ぐな流路になる。この構成も、オイル流路11内におけるオイルの偏流を抑制する上で、有利になる。
さらに、第1ミキシングヘッダ部41、第2ミキシングヘッダ部42及び第3ミキシングヘッダ部43はそれぞれ、壁が湾曲しているため、オイルは、壁の湾曲に沿ってスムースに流れる。第1ミキシングヘッダ部41、第2ミキシングヘッダ部42及び第3ミキシングヘッダ部43の内部においても、オイルの偏流が発生することを抑制することができる。
熱交換器100の上面には、バイパス流路27が取り付けられている。バイパス流路27は、図3に破線で示すように、第1ミキシングヘッダ部41と第3ミキシングヘッダ部43とを連通する。バイパス流路27の途中には、バイパスバルブ271が介在している。バイパスバルブ271は、オイルの圧力が設定圧力を超えると開弁する。バイパスバルブ271が開弁すると、第1流入ヘッダ部21から第1往路111に流入したオイルは、第1ミキシングヘッダ部41からバイパス流路27を介して第3ミキシングヘッダ部43へと流れる。その後、オイルは、第2復路114から第1流出ヘッダ部22へと流れる。極低温環境下において、低温のオイルの圧力が高まってバイパスバルブ271が開弁すると、オイルの温度を速やかに高めることが可能になる。
図3の下図は、フューエル流路12の構成を示している。フューエル流路12は、往路121と復路122とを含む、2パスの流路である。往路121と復路122とは、それぞれX方向に伸びる。この熱交換器100は、オイルの流れ方向とフューエルの流れ方向とが直交するクロスフロー型である。
往路121及び復路122内にはそれぞれ、伝熱面積を拡大させるコルゲートフィン125(つまり、第2コルゲートフィン)が配設されている。フューエル流路12内のコルゲートフィン125も、適宜の種類のコルゲートフィンを採用することが可能である。往路121及び復路122に配設されているコルゲートフィン125はそれぞれ、長方形である。コルゲートフィン125は、フィンがX方向に伸びている。コルゲートフィン125は、フィンの一例である。
往路121の流入端には、第2流入ヘッダ部31が設けられている。第2流入ヘッダ部31は、図1及び図3に示すように、直方体形状のコア部1の、第3側面(図1における紙面左手前の側面)に設けられている。第2流入ヘッダ部31は、Z方向に伸びている。第2流入ヘッダ部31の内部も、Z方向に伸びており、複数の往路121それぞれの流入端は、第2流入ヘッダ部31に連通している。第2流入ヘッダ部31の上面には、流入ノズル33が取り付けられている。第2流入ヘッダ部31は、流入ノズル33を通じて流入したフューエルを、複数のフューエル流路12に分配する。
復路122の流出端には、第2流出ヘッダ部32が設けられている。第2流出ヘッダ部32は、コア部1の第3側面に設けられている。第2流出ヘッダ部32と、第2流入ヘッダ部31とは隣り合っている。第2流入ヘッダ部31と第2流出ヘッダ部32とは、断面半円筒状のヘッダ部を二つに区切ることにより構成されている。第2流出ヘッダ部32は、第2流入ヘッダ部31と同様に、Z方向に伸びている。第2流出ヘッダ部32の内部も、Z方向に伸びており、複数の復路122それぞれの流出端は、第2流出ヘッダ部32に連通している。第2流出ヘッダ部32の上面には、流出ノズル34が取り付けられている。第2流出ヘッダ部32は、複数のフューエル流路12を通過したフューエルを集めて、流出ノズル34を通じて流出させる。
往路121の流出端と復路122の流入端との間には、リターンヘッダ部51が設けられている。リターンヘッダ部51は、コア部1の第4側面(図1における紙面右奥の側面)に設けられている。リターンヘッダ部51は、Z方向に伸びている。リターンヘッダ部51の内部も、Z方向に伸びており、複数の往路121それぞれの流出端、及び、複数の復路122それぞれの流入端は、リターンヘッダ部51に連通している。リターンヘッダ部51は、往路121から流出したオイルの流れ方向を、X方向について反転させて復路122に流入させる。リターンヘッダ部51は、円弧状に湾曲した壁を有している。オイルは、リターンヘッダ部51の湾曲した壁に沿って流れる。尚、リターンヘッダ部51においても、前述したミキシングヘッダ部と同様に、複数の往路121から流出したオイルが混合し、その後、オイルは、複数の復路122に分配される。リターンヘッダ部51は、ミキシングヘッダ部と同様の機能を有している。
熱交換器100がクロスフロー型であるため、オイル流路11に連通する第1流入ヘッダ部21、第1流出ヘッダ部22、第1ミキシングヘッダ部41、第2ミキシングヘッダ部42、及び第3ミキシングヘッダ部43を、コア部1の第1側面又は第2側面に配置する一方で、フューエル流路12に連通する第2流入ヘッダ部31、第2流出ヘッダ部32、及び、リターンヘッダ部51を、コア部1の第3側面又は第4側面に配置することができる。クロスフロー型の熱交換器100は、ヘッダ部のレイアウト性に有利である。
(熱交換器の製造方法)
熱交換器100は、前述したように、第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8を、所定の順番で積み重ねて、互いに接合をすることにより構成されている。
第1積層部材6は、主にオイル流路11を形成する部材である。第1積層部材6は、オイル流路11を形成する流路形成部61〜65と、ヘッダ部21、22、31、32、41、42、43、51を形成するヘッダ形成部66〜613とを一体に設けている。
第1積層部材6の流路形成部は、第1〜第5の五つの流路形成部61〜65を含んでいる。各流路形成部61〜65は、Y方向に真っ直ぐに伸びている。第1流路形成部61、第2流路形成部62、第3流路形成部63、第4流路形成部64、及び、第5流路形成部65は、X方向について、互いに所定の間隔を設けている。第1流路形成部61及び第2流路形成部62は、第1往路111を形成する。第2流路形成部62及び第3流路形成部63は、第1復路112を形成する。第3流路形成部63及び第4流路形成部64は、第2往路113を形成する。第4流路形成部64及び第5流路形成部65は、第2復路114を形成する。
第1積層部材6のヘッダ形成部は、第1〜第8の八つのヘッダ形成部66〜613を含んでいる。第1〜第7の各ヘッダ形成部66〜612は、円弧状に曲がっている。第8ヘッダ形成部613は、X方向に真っ直ぐに伸びている。第1積層部材6のヘッダ形成部66〜613は、後述する第2積層部材7のヘッダ形成部71〜713、及び、第3積層部材8のヘッダ形成部81〜813と共に、Z方向に伸びる各ヘッダ部21、22、31、32、41、42、43、51を形成する。
第1ヘッダ形成部66は、第1流入ヘッダ部21を形成する。第1ヘッダ形成部66は、第1流路形成部61の端と第2流路形成部62の端とをつないでいる。第2ヘッダ形成部67は、第1ミキシングヘッダ部41を形成する。第2ヘッダ形成部67は、第1流路形成部61の端と第3流路形成部63の端とをつないでいる。第3ヘッダ形成部68は、第2ミキシングヘッダ部42を形成する。第3ヘッダ形成部68は、第2流路形成部62の端と第4流路形成部64の端とをつないでいる。第4ヘッダ形成部69は、第3ミキシングヘッダ部43を形成する。第4ヘッダ形成部69は、第3流路形成部63の端と第5流路形成部65の端とをつないでいる。第5ヘッダ形成部610は、第1流出ヘッダ部22を形成する。第5ヘッダ形成部610は、第4流路形成部64の端と第5流路形成部65の端とをつないでいる。
第6ヘッダ形成部611は、フューエル流路12の第2流入ヘッダ部31及び第2流出ヘッダ部32を形成する。第6ヘッダ形成部611は、第1流路形成部61の端部と端部とをつないでいる。第8ヘッダ形成部613は、第2流入ヘッダ部31と第2流出ヘッダ部32との間を仕切る。第8ヘッダ形成部613は、第6ヘッダ形成部611と第1流路形成61部の中央部とをつないでいる。第7ヘッダ形成部612は、フューエル流路12のリターンヘッダ部51を形成する。第7ヘッダ形成部612は、第5流路形成部65の端部と端部とをつないでいる。
第2積層部材7は、主にフューエル流路12を形成する部材である。第2積層部材7は、フューエル流路12を形成する流路形成部71〜73と、ヘッダ部21、22、31、32、41、42、43、51を形成するヘッダ形成部76〜713とを一体に設けている。
第2積層部材7の流路形成部は、第1〜第3の三つの流路形成部71〜73を含んでいる。各流路形成部は、X方向に真っ直ぐに伸びている。第1流路形成部71、第2流路形成部72、及び、第3流路形成部73は、Y方向について、互いに所定の間隔を設けている。第1流路形成部71及び第2流路形成部72は、往路121を形成する。第2流路形成部72及び第3流路形成部73は、復路122を形成する。
第2積層部材7のヘッダ形成部は、第1積層部材6のヘッダ形成部66〜613と同じく、第1〜第8の八つのヘッダ形成部76〜713を含んでいる。第1〜第7の各ヘッダ形成部76〜712は、円弧状に曲がっている。第8ヘッダ形成部713は、X方向に真っ直ぐに伸びている。
第1ヘッダ形成部76は、オイル流路11の第1流入ヘッダ部21を形成する。第1ヘッダ形成部76は、第1流路形成部71の端部と第1流路形成部71の中間部とをつないでいる。第2ヘッダ形成部77は、第1ミキシングヘッダ部41を形成する。第2ヘッダ形成部77は、第3流路形成部73の端部と中央部とをつないでいる。第3ヘッダ形成部78は、第2ミキシングヘッダ部42を形成する。第3ヘッダ形成部78は、第1流路形成部71の中間部の二箇所をつないでいる。第4ヘッダ形成部79は、第3ミキシングヘッダ部43を形成する。第4ヘッダ形成部79は、第3流路形成部73の中央部と端部とをつないでいる。第5ヘッダ形成部710は、第1流出ヘッダ部22を形成する。第5ヘッダ形成部710は、第1流路形成部71の中間部と端部とをつないでいる。
第6ヘッダ形成部711は、第2流入ヘッダ部31及び第2流出ヘッダ部32を形成する。第6ヘッダ形成部711は、第1流路形成部71の端と第3流路形成部73の端とをつないでいる。第8ヘッダ形成部は713、第2流入ヘッダ部31と第2流出ヘッダ部32との間を仕切る。第8ヘッダ形成部713は、第6ヘッダ形成部711と第2流路形成部72の端とをつないでいる。第7ヘッダ形成部712は、リターンヘッダ部51を形成する。第7ヘッダ形成部712は、第1流路形成部71の端と第3流路形成部73の端とをつないでいる。
第3積層部材8は、主にチューブプレートを形成する部材である。第3積層部材は、チューブプレートを形成する伝熱板形成部81と、ヘッダ部21、22、31、32、41、42、43、51を形成するヘッダ形成部86〜813とを一体に設けている。
第3積層部材8の伝熱板形成部81は、X方向及びY方向に広がっている。伝熱板形成部81は、図2の構成例では、長方形である。伝熱板形成部81は、オイル流路11とフューエル流路12とを隔てる。
第3積層部材8のヘッダ形成部は、第1積層部材6のヘッダ形成部66〜613及び第2積層部材7のヘッダ形成部76〜713と同じく、第1〜第8の八つのヘッダ形成部86〜813を含んでいる。第1〜第7の各ヘッダ形成部86〜812は、円弧状に曲がっている。第8ヘッダ形成部813は、X方向に真っ直ぐに伸びている。
第1ヘッダ形成部86は、オイル流路11の第1流入ヘッダ部21を形成する。第1ヘッダ形成部86は、伝熱板形成部81の第1側縁(つまり、図2における紙面右手前の縁)の端部と中間部とをつないでいる。第2ヘッダ形成部87は、第1ミキシングヘッダ部41を形成する。第2ヘッダ形成部87は、伝熱板形成部81の第2側縁(図2における紙面左奥の縁)の端部と中央部とをつないでいる。第3ヘッダ形成部88は、第2ミキシングヘッダ部42を形成する。第3ヘッダ形成部88は、伝熱板形成部81の第1側縁の中間部の二箇所をつないでいる。第4ヘッダ形成部89は、第3ミキシングヘッダ部43を形成する。第4ヘッダ形成部89は、伝熱板形成部81の第2側縁の中央部と端部とをつないでいる。第5ヘッダ形成部810は、第1流出ヘッダ部22を形成する。第5ヘッダ形成部810は、伝熱板形成部81の第1側縁の中間部と端部とをつないでいる。
第6ヘッダ形成部811は、フューエル流路12の第2流入ヘッダ部31及び第2流出ヘッダ部32を形成する。第6ヘッダ形成部811は、伝熱板形成部81の第3側縁(つまり、図2における紙面左手前の縁)の端部と端部とをつないでいる。第8ヘッダ形成部813は、第2流入ヘッダ部31と第2流出ヘッダ部32との間を仕切る。第8ヘッダ形成部813は、第6ヘッダ形成部811と伝熱板形成部81の第3側縁の中央部とをつないでいる。第7ヘッダ形成部812は、リターンヘッダ部51を形成する。第7ヘッダ形成部は812、伝熱板形成部81の第4側縁(つまり、図2における紙面右奥の縁)の端部と端部とをつないでいる。
第1積層部材6、第2積層部材7及び第3積層部材8は、それぞれ、例えば打抜き加工によって形成してもよい。第1積層部材6のZ方向の高さH1は、オイル流路11の高さに応じて設定すればよい。第1積層部材6のZ方向の高さH1は、例えば2〜7mmとしてもよい。第1積層部材6の流路形成部61〜65及びヘッダ形成部66〜613の厚みT1は、流路を形成する壁やヘッダ部の壁の厚みに応じて設定すればよい。第1積層部材6の流路形成部61〜65及びヘッダ形成部66〜613の厚みT1は、例えば5〜10mmとしてもよい。同様に、第2積層部材7のZ方向の高さH2は、フューエル流路12の高さに応じて設定すればよい。第2積層部材7のZ方向の高さH2は、例えば2〜7mmとしてもよい。第2積層部材7の流路形成部71〜73及びヘッダ形成部76〜713の厚みT2は、第1積層部材6の流路形成部61〜65及びヘッダ形成部66〜613の厚みT1に合わせればよい。第2積層部材7の流路形成部71〜73及びヘッダ形成部76〜713の厚みT2は、例えば5〜10mmとしてもよい。
第3積層部材8のZ方向の厚みH3は、チューブレートの高さ(板厚)に応じて設定すればよい。第3積層部材8のZ方向の厚みH3は、例えば0.3〜1.0mmとしてもよい。第3積層部材8のヘッダ形成部86〜813の厚みT3は、第1積層部材6のヘッダ形成部66〜613の厚みT1及び第2積層部材7のヘッダ形成部76〜713の厚みT2に合わせればよい。第3積層部材8のヘッダ形成部86〜813の厚みT3は、例えば5〜10mmとしてもよい。
上サイドプレート91は、所定の板厚を有する板状の部材である。上サイドプレート91は、前述した第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8と同じ、又は、ほぼ同じ外形状を有している。上サイドプレート91における所定の箇所には、貫通孔911〜916が形成されている。第1貫通孔911は、第1流入ヘッダ部21に連通する。第1貫通孔911には、オイルの流入ノズル23が取り付けられる。第2貫通孔912は、第1流出ヘッダ部22に連通する。第2貫通孔912には、オイルの流出ノズル24が取り付けられる。第3貫通孔913は、フューエルの第2流入ヘッダ部31に連通する。第3貫通孔913には、フューエルの流入ノズル33が取り付けられる。第4貫通孔914は、フューエルの第2流出ヘッダ部32に連通する。第4貫通孔914には、フューエルの流出ノズル34が取り付けられる。第5貫通孔915は、第1ミキシングヘッダ部41に連通する。第6貫通孔916は、第3ミキシングヘッダ部43に連通する。第5貫通孔915及び第6貫通孔916には、バイパス流路27が取り付けられる。
下サイドプレート92は、所定の板厚を有する板状の部材である。下サイドプレート92は、前述した第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8と同じ、又は、ほぼ同じ外形状を有している。
熱交換器100を製造するときには、前述したように、第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8が、所定の配置で積層される。具体的には、図2に示すように、第1積層部材6、第3積層部材8、及び、第2積層部材7の順番で、第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8が積層される。
第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8を積層するときに、別途の工程で作成をした、長方形のコルゲートフィン115、125も積層される。コルゲートフィン115は、第1積層部材6の第1流路形成部61と第2流路形成部62との間、第2流路形成部62と第3流路形成部63との間、第3流路形成部63と第4流路形成部64との間、及び、第4流路形成部64と第5流路形成部65との間に配置される。コルゲートフィン125は、第2積層部材7の第1流路形成部71と第2流路形成部72との間、及び、第2流路形成部72と第3流路形成部73との間に配置される。
多数の第1積層部材6、第2積層部材7、及び、第3積層部材8が積層されると共に、その上端に上サイドプレート91が配設され、その下端に下サイドプレート92が配設される。そして、これらの部材を、例えばろう付けにより互いに接合する。これにより、コア部1と、第1流体用の第1ヘッダ部21、22と、第2流体用の第2ヘッダ部31と、ミキシングヘッダ部41、42、43と、リターンヘッダ部51とが一体化した熱交換器100が完成する。
従来の熱交換器の製造方法は、コア部を作成するろう付け工程と、コア部にヘッダを取り付ける溶接工程とを有していた。
これに対し、ここに開示する熱交換器100の製造方法は、ろう付け工程を行うことだけで、コア部1とヘッダ部21、22、31、32、41、42、43、51とが一体化した熱交換器100を製造することができる。ここに開示する熱交換器100の製造方法は溶接工程を省略することができ、製造工数が低減する。
また、ここに開示する熱交換器100の製造方法は、溶接により取り付けるヘッダを別途作成する必要がない。ここに開示する熱交換器の製造方法は、部品点数を減らすことができる。
よって、従来の製造方法に比べて、ここに開示する熱交換器の製造方法は、製造コストを大幅に低減することができる。
(熱交換器の変形例1)
図5は、第1積層部材、第2積層部材、及び、第3積層部材を用いて、前述した製造方法により製造することが可能な、熱交換器の変形例を示している。図5の上図は、熱交換器101のオイル流路11の構成を示し、図5の下図は、フューエル流路12の構成を示している。図示は省略するが、熱交換器101は、オイル流路11とフューエル流路12とがZ方向に積層することによって構成されている。
図5の上図のオイル流路11は、図3の上図のオイル流路11と同じ構成を有している。オイル流路11は、第1往路111と第1復路112と第2往路113と第2復路114とを含む、4パスの流路である。また、コア部1の第1側面には、第1流入ヘッダ部21、第1流出ヘッダ部22、及び、第2ミキシングヘッダ部42が設けられている。コア部1の第2側面には、第1ミキシングヘッダ部41及び第3ミキシングヘッダ部43が設けられている。
図5の下図のフューエル流路12は、図3の下図のフューエル流路12とは異なり、リターンヘッダ部51を有していない。フューエル流路12は、往路121と復路122とを有している。往路121と復路122との間に、三角形のコルゲートフィン126(つまり、第2コルゲートフィン)が配設されている。三角形のコルゲートフィン126は、フィンがY方向に伸びている。往路121及び復路122には、台形のコルゲートフィン127が配設されている。フューエルは、コア部1内において、流れ方向を、X方向について反転する。
このフューエル流路12は、リターンヘッダ部51を省略したため、リターンヘッダ部51から復路122に流入する際に、フューエル中のコンタミネーションが復路122のコルゲートフィンに詰まったり、フューエル中の水分が凍ることによりできる氷がコルゲートフィンに詰まったりすることを抑制することができる。
(熱交換器の変形例2)
図6は、第1積層部材、第2積層部材、及び、第3積層部材を用いて、前述した製造方法により製造することが可能な、熱交換器102の変形例を示している。図6の上図は、オイル流路11の構成を示し、図6の下図は、フューエル流路12の構成を示している。図示は省略するが、熱交換器102は、オイル流路11とフューエル流路12とがZ方向に積層することによって構成されている。
図6の熱交換器102は、カウンターフロー型である。オイル流路11は、往路116と復路117を含む、2パスの流路である。往路116及び復路117はそれぞれ、X方向に伸びている。往路116及び復路117にはそれぞれ、台形のコルゲートフィン118(つまり、第1コルゲートフィン)が配設されている。
第1流入ヘッダ部25は、図3の熱交換器100と同様に、コア部1の第1側面の端に設けられている。第1流出ヘッダ部26は、図3の熱交換器100とは異なり、コア部1の第2側面の端に設けられている。往路116内には、三角形のコルゲートフィン119(つまり、第1コルゲートフィン)が配設されている。三角形のコルゲートフィン119は、第1流入ヘッダ部25に対応する位置に配設されている。第1流入ヘッダ部25から往路116へ流入したオイルは、流れの方向が約90°変更される。同様に、復路117内には、三角形のコルゲートフィン119が配設されている。三角形のコルゲートフィン119は、第1流出ヘッダ部26に対応する位置に配設されている。オイルは、流れの方向が約90°変更されて、復路117から第1流出ヘッダ部26へと流れる。
オイル流路11のミキシングヘッダ部44は、コア部1の第4側面に設けられている。ミキシングヘッダ部44は、往路116の流出端と、復路117の流入端との間に設けられている。ミキシングヘッダ部44の形状は、図3の熱交換器100のリターンヘッダ部51と同じである。ミキシングヘッダ部44は、リターンヘッダ部を兼用している。ミキシングヘッダ部44は、図示は省略するが、Z方向に伸びている。ミキシングヘッダ部44の内部も、Z方向に伸びており、複数の往路116それぞれの流出端、及び、複数の復路117それぞれの流入端は、ミキシングヘッダ部44に連通している。
図6の下図のフューエル流路12は、図5の下図のフューエル流路12と同様に、リターンヘッダ部を有していない。フューエル流路12は、往路121と復路122とを有している。但し、図6のフューエル流路12の往路121及び復路122と、図5のフューエル流路12の往路121及び復路122とは、位置が入れ替わっている。それに伴い、図6の第2流入ヘッダ部31、及び、第2流出ヘッダ部32も、図5の第2流入ヘッダ部31、及び、第2流出ヘッダ部32とは、位置が入れ替わっている。往路121と復路122とにはそれぞれ、台形のコルゲートフィン127が配設されている。往路121と復路122との間には、三角形のコルゲートフィン126が配設されている。フューエルは、コア部1内において、流れ方向を、X方向について反転する。
(熱交換器の変形例3)
図7は、第1積層部材、第2積層部材、及び、第3積層部材を用いて、前述した製造方法により製造することが可能な、熱交換器103の変形例を示している。図7の上図は、オイル流路11の構成を示し、図7の下図は、フューエル流路12の構成を示している。図示は省略するが、熱交換器103は、オイル流路11とフューエル流路12とがZ方向に積層することによって構成されている。
図7の熱交換器103も、カウンターフロー型である。オイル流路11は、往路116と復路117を含む、2パスの流路である。往路116及び復路117はそれぞれ、X方向に伸びている。
第1流入ヘッダ部25は、図6の熱交換器102と同様に、コア部1の第1側面の端に設けられている。第1流出ヘッダ部26は、図6の熱交換器102と同様に、コア部1の第2側面の端に設けられている。往路116内には、三角形のコルゲートフィン119が配設されている。三角形のコルゲートフィン119は、第1流入ヘッダ部25に対応する位置に配設されている。復路117内には、三角形のコルゲートフィン119が配設されている。三角形のコルゲートフィン119は、第1流出ヘッダ部26に対応する位置に配設されている。
オイル流路11のミキシングヘッダ部45、46は、コア部1の第1側面と第2側面とのそれぞれに設けられている。図示は省略するが、ミキシングヘッダ部45、46はそれぞれ、Z方向に伸びている。ミキシングヘッダ部45、46の内部も、Z方向に伸びており、複数の往路116の中間部、及び、複数の復路117の中間部は、ミキシングヘッダ部45、46に連通している。
第1側面に設けられたミキシングヘッダ部45は、往路116の途中においてオイルを混合する。往路116内においてミキシングヘッダ部45に相当する位置には、三角形のコルゲートフィン1111(つまり、第1コルゲートフィン)が配設されている。オイルは、流れの方向が約90°変更されて、ミキシングヘッダ部45へ流入すると共に、ミキシングヘッダ部45から流出した後、流れの方向は再び約90°変更される。
第2側面に設けられたミキシングヘッダ部46は、復路117の途中においてオイルを混合する。復路117内においってミキシングヘッダ部46に相当する位置にも、三角形のコルゲートフィン1111が配設されている。オイルは、流れの方向が約90°変更されて、ミキシングヘッダ部46へ流入すると共に、ミキシングヘッダ部46から流出した後、流れの方向は再び約90°変更される。
往路116と復路117との間には、三角形のコルゲートフィン1112(つまり、第1コルゲートフィン)が配設されている。三角形のコルゲートフィン1112は、フィンがY方向に伸びている。オイルは、コア部1内において、流れ方向を、X方向について反転する。
往路116における三角形のコルゲートフィン119とコルゲートフィン1111との間には、台形のコルゲートフィン1113が配設され、コルゲートフィン1111とコルゲートフィン1112との間には、台形のコルゲートフィン1114が配設されている。復路117における三角形のコルゲートフィン119とコルゲートフィン1111との間には、台形のコルゲートフィン1115が配設され、コルゲートフィン1111とコルゲートフィン1112との間には、台形のコルゲートフィン1116が配設されている。
図7の下図のフューエル流路12は、図6の下図のフューエル流路12と同じである。
尚、第1積層部材、第2積層部材、及び、第3積層部材を用いて、前述した製造方法により製造することが可能な、熱交換器の構成例は、ここに挙げた構成例に限らない。
また、前述した製造方法により製造可能な熱交換器は、コルゲートフィン又はフィンは省略することも可能である。
1 コア部
100 航空機用熱交換器
101 航空機用熱交換器
102 航空機用熱交換器
103 航空機用熱交換器
11 オイル流路(第1流路)
111 第1往路
112 第1復路
113 第2往路
114 第2復路
116 往路
117 復路
115 コルゲートフィン(第1フィン)
118 コルゲートフィン(第1フィン)
119 コルゲートフィン(第1フィン)
1111〜1116 コルゲートフィン(第1フィン)
12 フューエル流路(第2流路)
125 コルゲートフィン(第2フィン)
126 コルゲートフィン(第2フィン)
127 コルゲートフィン(第2フィン)
21 第1流入ヘッダ部(第1ヘッダ部)
22 第1流出ヘッダ部(第1ヘッダ部)
25 第1流入ヘッダ部(第1ヘッダ部)
26 第1流出ヘッダ部(第1ヘッダ部)
31 第2流入ヘッダ部(第2ヘッダ部)
32 第2流出ヘッダ部(第2ヘッダ部)
41 第1ミキシングヘッダ部
42 第2ミキシングヘッダ部
43 第3ミキシングヘッダ部
44〜46 ミキシングヘッダ部
51 リターンヘッダ部
6 第1積層部材
61〜65 第1〜第5流路形成部
66〜613 第1〜第8ヘッダ形成部
7 第2積層部材
71〜73 第1〜第3流路形成部
76〜713 第1〜第8ヘッダ形成部
8 第3積層部材
81 伝熱板形成部
86〜813 第1〜第8ヘッダ形成部

Claims (6)

  1. 第1流体が流れる第1流路と第2流体が流れる第2流路とが、伝熱板を隔てて交互に積層されたコア部と、
    前記第1流路に連通する第1ヘッダ部と、
    前記第2流路に連通する第2ヘッダ部と、
    前記第1流路の途中において、複数の前記第1流路を互いに連通させるミキシングヘッダ部と、を備えた航空機用熱交換器であって、
    前記第1流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第1積層部材と、
    前記第2流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第2積層部材と、
    前記伝熱板を形成する伝熱板形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第3積層部材と、
    が所定の配置で積層し、互いに接合している航空機用熱交換器。
  2. 請求項1に記載の航空機用熱交換器において、
    前記第1積層部材の前記流路形成部の間には第1フィンが配設され、
    前記第2積層部材の前記流路形成部の間には第2フィンが配設されている航空機用熱交換器。
  3. 請求項1又は2に記載の航空機用熱交換器において、
    前記第1流路は、少なくとも一つの往復路を有し、
    前記ミキシングヘッダ部は、往復路の折り返し部分に設けられている航空機用熱交換器。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の航空機用熱交換器において、
    前記第1流路の流れ方向と、前記第2流路の流れ方向とは交差している航空機用熱交換器。
  5. 第1流体が流れる第1流路と第2流体が流れる第2流路とが、伝熱板を隔てて交互に積層されたコア部と、
    前記第1流路に連通する第1ヘッダ部と、
    前記第2流路に連通する第2ヘッダ部と、
    前記第1流路の途中において、複数の前記第1流路を互いに連通させるミキシングヘッダ部と、を備えた航空機用熱交換器の製造方法であって、
    前記第1流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第1積層部材と、
    前記第2流路を形成する複数の流路形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第2積層部材と、
    前記伝熱板を形成する伝熱板形成部と、前記第1ヘッダ部、前記第2ヘッダ部、及び、前記ミキシングヘッダ部それぞれの一部を形成する複数のヘッダ形成部とが一体化した第3積層部材と、
    を所定の配置で積層するステップと、
    積層した前記第1積層部材、前記第2積層部材、及び、前記第3積層部材を、ろう付けによって互いに接合するステップと、
    を備えている航空機用熱交換器の製造方法。
  6. 請求項5に記載の航空機用熱交換器の製造方法において、
    前記第1積層部材の前記流路形成部の間には第1フィンが配設され、
    前記第2積層部材の前記流路形成部の間には第2フィンが配設され、
    積層した前記第1積層部材、前記第1フィン、前記第2積層部材、前記第2フィン、及び、前記第3積層部材は、ろう付けによって互いに接合されている航空機用熱交換器の製造方法。
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