JP2020111198A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】作業者の負担を減らし、作業を正確に行いつつ作業時間の短縮化が図れる作業車両を提供する。【解決手段】車台2上に設けられた荷物車載部41と、荷物車載部41と荷物運搬先または荷物運搬元の飛行機11の機体出入口12との間に接続されて荷物を入れ替えるために使用される接続入替部42と、接続入替部42に設けられ、周囲の物体像のデータを取得するカメラ437a,437b,439と、カメラ437a,437b,439の取得結果に基づき駆動アクチュエータ412,443,444,452を制御し、接続入替部42を車台2に対して相対移動させる制御部220と、を備える。制御部220は、距離画像から物体を検出する物体検出部223と機体出入口12の検出のために物体像検出部223によって用いられる識別器M1,M2,M3を収めた記憶部225とを有する物体像認識ユニット221を備える。【選択図】図7

Description

本発明は、車台上に設けられた荷物車載部と、当該荷物車載部と荷物運搬先または荷物運搬元の荷物搬出入部との間に接続されて荷物を入れ替えるために使用される接続入替部と、を備えた作業車両に関する。
従来、この種の作業車両としては、空港内に入って飛行機の機体に対して荷物の入れ替え作業を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
上記特許文献1の作業車両は、いわゆるケータリングトラック等と呼ばれる空港用ハイリフトトラックであり、シザースリンク式昇降機構により車台に対して箱状の荷物車載部が昇降可能に構成されている。また、この空港用ハイリフトトラックは、荷物車載部に対して相対移動可能に設けられて飛行機の機体と荷物車載部との間を接続する接続入替部としてのプラットフォームを備えている。
空港用ハイリフトトラックは、機内食の入った機内食カートを機内食工場から空港内に駐機する飛行機まで運搬し、空港内だけでなく公道も走行する。作業者は、飛行機の機体の出入口下方の所定の停車位置に空港用ハイリフトトラックを停車させ、荷物車載部およびプラットフォームを機体の出入口の高さ位置まで上昇させた後、プラットフォームを水平移動させて出入口に接続する。そして、プラットフォームおよび出入口を通じて、荷物車載部内の機内食カートを機体内のギャレーまで運び入れる。こうして、荷物としての機内食カートが、荷物車載部と荷物搬出入部としての機体との間で入れ替えられる。
特開2005−225569号公報
従来の空港用ハイリフトトラックでは、作業者が停車後に荷物車載部の昇降操作とプラットフォームの水平移動操作とを行ってプラットフォーム先端を機体出入口の下縁近傍に位置合わせしているが、この位置合わせ作業は作業者に慎重な操作を要求するものであった。仮に飛行機の機体出入口のドアやその周辺にプラットフォームの先端を当てて機体に損傷を与えた場合、飛行機の運用に大きな影響を与えるからであり、作業者の負担となっていた。
また、作業者が荷物車載部の高さ位置を機体の出入口の高さに一旦合わせた後、燃料補給等で荷物車載部の高さ位置と機体の出入口の高さ位置の位置ずれが生じたときには、再度、荷物車載部の高さ位置を合わせる微調整を行うことがあった。作業者は、当該位置ずれが許容範囲を超えていないか常時確認を行う必要がある点でも、作業者の負担が増えていた。
また、上記トラックでは、飛行機の機体出入口下方の所定位置に停車する際、ある程度機体に近づくと運転席の作業者の前方視界に当該出入口が入らず、荷物車載部を機体出入口に接続するために好適な停車位置が判断し難くなるために、誘導する別の作業者を必要としていた。
本発明は、上述したような実情を考慮してなされたものであって、車台上に設けられた荷物車載部と、当該荷物車載部と荷物運搬先または荷物運搬元の荷物搬出入部との間に接続されて荷物を入れ替えるために使用される接続入替部と、を備え、作業者の負担を減らしつつ正確な作業を実現できる作業車両を提供することを目的とする。
本発明は、上述の課題を解決するための手段を以下のように構成している。すなわち、第1の発明は、車台上に設けられた荷物車載部と、前記荷物車載部に設けられ、前記荷物車載部と荷物運搬先または荷物運搬元の荷物搬出入部との間に接続されて荷物を入れ替えるために使用される接続入替部と、前記荷物車載部および/または前記接続入替部に設けられ、周囲の物体像のデータを取得する物体像取得部と、前記物体像取得部の取得結果に基づき駆動アクチュエータを制御し、前記荷物車載部および/または前記接続入替部を前記車台に対して相対移動させる制御部と、を備えることを特徴としている。
第1の発明によれば、制御部が、物体像取得部によって作業者の代わりに荷物搬出入部と荷物車載部や接続入替部との位置関係を認識できる。そして、その認識した位置関係に基づいて、制御部は、荷物車載部や接続入替部を車台に対して適正位置まで相対移動させることができる。すなわち、荷物車載部や接続入替部が、物体像取得部による周囲の物体像のデータの取得結果に基づいて、自動的に移動制御される。しかも、その移動制御は、客観的な物体像のデータに基づき迷いなく行われるので、作業を正確かつ迅速に行うことができる。
また、荷物車載部の高さ位置が機体の出入口の高さに一旦合わされた後、荷物車載部の高さ位置と機体の出入口の高さ位置の位置ずれが生じたときには、制御部が物体像取得部によりその位置ずれを認識して自動的に位置修正を行うことができる。
その結果、作業者は、従来の位置合わせ操作の必要がなくなり、作業負担が軽減される。空港用ハイリフトトラックにおいては、作業者がプラットフォームの先端を飛行機の機体出入口の下縁近傍に位置合わせする操作をしなくとも制御部により正確に位置合わせが行われる。これにより、空港用ハイリフトトラックによる機内食カート等の運搬業務において、作業者の負担を減らし、作業を正確に行いつつ作業時間の短縮化を図ることができる。
第2の発明では、第1の発明において、前記荷物車載部は、昇降機構により前記車台に対して昇降可能に構成され、前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づき前記昇降機構の前記駆動アクチュエータを制御することによって、前記荷物車載部を昇降方向に移動させるように構成した。
第2の発明によれば、物体像取得部による周囲の物体像のデータの取得結果に基づいて、荷物車載部が、自動的に昇降制御されて正確な高さ位置に位置合わせされる。これにより、空港用ハイリフトトラックにおいては、作業者が飛行機の機体の出入口下方の所定の停車位置に停車させた後、荷物車載部を機体の出入口の高さ位置まで上昇させる操作を自動化することができる。その結果、作業者は、荷物車載部の昇降制御について従来のような慎重な操作の必要がなくなるので、作業者の負担が軽減される。
第3の発明では、第2の発明において、前記駆動アクチュエータを駆動する油圧ポンプと、前記駆動アクチュエータの運動方向を切り替える油圧コントロールバルブと、前記油圧ポンプと前記油圧コントロールバルブとの間に設けられる作動油タンクと、を備え、
前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づき前記荷物車載部を下降させる際に、前記油圧ポンプを駆動停止させた状態で前記油圧コントロールバルブを切り替え、前記昇降機構の前記駆動アクチュエータからの作動油を前記作動油タンクに逃がすように構成した。
第3の発明によれば、物体像取得部による周囲の物体像のデータの取得結果に基づいて、荷物車載部の下降方向の位置調整を、油圧ポンプを駆動させることなく行うことができる。空港用ハイリフトトラックにおいては、荷物車載部の高さ位置を飛行機の機体の出入口の高さに一旦合わせた後、その飛行機に燃料が補給される等で機体の出入口の高さが低くなり、その微調整のために荷物車載部の高さ位置を少し下げることがある。そのような場合、最初に荷物車載部の高さ位置を合わせた後に停止させた油圧ポンプを再度駆動させて荷物車載部を下降させるよりは、油圧コントロールバルブを切り替えて荷物車載部を重力に従って下降させる方が、作業時間の短縮化を図ることができ、省エネにもなる。
第4の発明では、第1〜第3のいずれか1つの発明において、前記接続入替部は、前記荷物車載部とともに昇降するように前記荷物車載部に連結され、かつ、水平移動機構により前記荷物車載部に対して前記接続入替部の少なくとも一部が水平方向に移動可能に構成され、前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づき前記水平移動機構の前記駆動アクチュエータを制御することによって、前記接続入替部を水平方向に移動させるように構成した。
第4の発明によれば、物体像取得部による周囲の物体像のデータの取得結果に基づいて、接続入替部が自動的に水平方向に移動制御されて正確に出入口に位置合わせされる。これにより、空港用ハイリフトトラックにおいては、作業者が飛行機の機体の出入口下方の所定の停車位置に停車させ、荷物車載部を機体の出入口の高さ位置まで上昇させた後、作業者が接続入替部としてのプラットフォームを水平方向に移動させる操作を自動化することができる。その結果、接続入替部の水平制御について従来のような慎重な操作の必要がなくなるので、作業者の負担が軽減される。
第5の発明では、第1〜第4のいずれか1つの発明において、前記制御部には、車両進行方向の表示を行う表示部が接続され、前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づいて、前記荷物搬出入部に対する所定の停車位置に関する停車ガイド情報を作成して前記表示部に表示するように構成した。
第5の発明によれば、作業者は、表示部に表示された停車ガイド情報を参照しながら、容易に自車を所定の停車位置に停止させることができる。また、自車が停止するまでの間に、表示部が車両進行方向の障害物を知らせてくれるので、作業者は、周囲を常時見回さなくても障害物接近を容易に認識することができる。これにより、空港用ハイリフトトラックにおいては、当該車両を停車位置に誘導する別の作業者を必要とせずに容易に所定の停車位置に停車させることができる。その結果、誘導する作業者の省人化ができ、作業車両を運転する作業者の負担を減らすことができる。
第6の発明では、第1〜第5のいずれか1つの発明において、前記制御部は、前記物体像取得部から取得したデータを加工して物体を認識する物体像認識ユニットを備え、前記物体像認識ユニットは、前記データから距離画像を生成する距離画像生成部と、生成された前記距離画像から前記物体を検出する物体検出部と、前記荷物搬出入部の検出のために前記物体像検出部によって用いられる識別器を収めた記憶部と、を有している。
第6の発明によれば、制御部は、物体像認識ユニットによって物体の2次元形状のみならず物体までの距離を認識することができる。そして、荷物搬出入部の識別器を使用して、接近目標とする荷物搬出入部までの位置を正確に把握することができる。これにより、接続入替部を正確に物体収容部に接続できる。空港用ハイリフトトラックにおいては、接続入替部としてのプラットフォームの先端を、荷物搬出入部としての飛行機の機体出入口に正確に位置合わせすることができる。
第7の発明では、第6の発明において、前記識別器は、車両走行により前記荷物搬出入部に自車が接近する際に使用される第1識別器と、前記荷物搬出入部に対する所定の停車位置への自車停車後において前記接続入替部を移動させる際に使用される第2識別器と、を有している。
第7の発明によれば、車両走行により荷物搬出入部に自車を接近させる場合と、荷物搬出入部に対する所定の停車位置への自車停車後において接続入替部を移動させる場合とで、物体像取得部からの荷物搬出入部の見え方が大きく異なる場合であっても、それぞれの見え方に合わせて識別器を変えるので、どちらの場合でも荷物搬出入部の位置を正確に認識できる。空港用ハイリフトトラックにおいては、自車を所定の停車位置に停車させた場合、車両進行方向に物体像取得部の光軸を向けたままでは、荷物搬出入部としての飛行機の機体は、出入口より下方の部分しか見えない。この停車位置から機体の出入口を見ようとすれば、物体像取得部の光軸を斜め上方に向ける必要があるが、この見上げるような形で見た出入口の形状と、機体の出入口を正面から見た出入口の形状とは大きく異なっている。この場合、仮にどちらか一方の見え方による機体の出入口の形状の識別器のみで出入口の認識を行おうとした場合、荷物車載部およびプラットフォームの下降状態または上昇状態のどちらか一方では認識エラーが生じてしまうことになる。そこで、見上げるような形で見た機体出入口の形状に関する識別器と、機体出入口を正面から見た機体出入口の形状に関する識別器を予め物体像認識ユニットの記憶部に持っていれば、荷物車載部およびプラットフォームの下降状態と上昇状態のどちらの場合であっても正確に機体出入口を認識することができる。
第8の発明では、第7の発明において、車両走行のための動力と前記所定の停車位置への自車停車後に前記接続入替部を移動させるための動力とを切り替える動力切替スイッチの切替タイミングに基づいて、前記制御部は、前記第1識別器の使用と前記第2識別器の使用とを切り替えるように構成した。
第8の発明によれば、自車停車までに必要とされる荷物搬出入部の識別器と自車停車後に接続入替部を移動させる際に必要とされる荷物搬出入部の識別器の切り替えを、接続入替部の移動開始直前に自動的に行うことができる。これにより、作業者が手動で識別器を切り替える必要がなくなるので、作業者の負担を軽減することができる。また、識別器の切り替え忘れもないので、作業の正確さの向上を図ることができる。
第9の発明では、第1〜第8のいずれか1つの発明において、前記制御部は、管理センタと無線通信する通信部を有するとともに前記制御部には位置情報取得部が接続され、前記通信部には、前記管理センタから前記荷物搬出入部の現在位置に関する目標位置情報が送信され、前記制御部は、前記位置情報取得部から自車の現在位置情報を得て前記目標位置情報に基づく前記荷物搬出入部の位置までの距離を算出することによって、自車が前記荷物搬出入部に対して所定の距離まで近づいたことを認識したことをトリガに、前記物体像取得部の取得結果に基づく前記荷物搬出入部の認識を開始するように構成した。
第9の発明によれば、自車が荷物搬出入部に対して所定の距離まで近づくまでは、物体像取得部の取得結果に基づく荷物搬出入部の認識を行わないようにすることができる。これにより、目標とする荷物搬出入部の形状と似た別の荷物搬出入部が複数存在していたとしても、制御部は、その別の荷物搬出入部に惑わされることなく、目標とする荷物搬出入部のみを正確に認識することができる。その結果、作業の正確さの向上や作業時間の短縮化を図ることができる。航空用ハイリフトトラックにおいては、空港内に同じメーカー型式の飛行機が複数駐機している中で目標とする飛行機に近づく必要があるが、そのような場合であっても、その目標とする飛行機の全体形状や機体出入口の形状のみを正確に認識することができる。
第10の発明では、第9の発明において、前記通信部には、前記管理センタから前記荷物搬出入部における出入口の位置と形状に関する情報を含む搬出入部情報が送信され、前記制御部は、前記搬出入部情報に基づいて前記出入口の位置に合うように前記接続入替部の移動を制御するように構成した。
第10の発明によれば、管理センタから目標とする荷物搬出入部の出入口の位置と形状に関する最新情報を常時得ることができるようになる。これにより、当初予定の位置に存在する荷物搬出入部が別の荷物搬出入部に急に変更になっていたとしても、容易にその別の荷物搬出入部の出入口を認識して正確に接続入替部を移動させることができる。空港用ハイリフトトラックにおいては、目標とする飛行機の空港内の駐機場所がトラブル等で急に変更になる場合がある。機内食工場から空港に向けて出発する前に予定されていた駐機場所と異なっていたとしても、空港内に入る直前または直後に空港の管理センタから目標とする飛行機の新しい駐機場所を受信すれば、迷いなくその新しい駐機場所に自車を向かわせることが可能となる。
第11の発明では、第10の発明において、前記制御部は、前記物体像取得部で取得されるデータに前記出入口が含まれない位置から前記搬出入部情報に基づく前記出入口の位置まで前記駆動アクチュエータの制御により前記接続入替部を移動させた際に、前記物体検出部により前記出入口が認識されない場合には、前記駆動アクチュエータの駆動を停止するように構成した。
第11の発明によれば、管理センタから送信された搬出入部情報に含まれる荷物搬出入部の出入口の位置を目標として接続入替部を移動開始させ、その出入口の位置まで接続入替部が移動したにも関わらず搬出入部情報に含まれる出入口の形状を制御部が認識できない場合には、駆動アクチュエータのストロークエンドまで達していなかったとしてもその時点で接続入替部の移動を停止させることができる。これにより、制御部による当該出入口の認識エラーが生じているにも関わらず接続入替部が異常に動き過ぎるのを抑制することができる。その結果、接続入替部が荷物搬出入部に当たって荷物搬出入部を損傷させることを抑制でき、安全である。
本発明に係る作業車両によれば、荷物車載部や接続入替部が、物体像取得部による周囲の物体像のデータの取得結果に基づいて、自動的に移動制御される。特に、この物体像取得部が車台に対して移動する荷物車載部や接続入替部に設けられているので、的確に移動目標する物体像(対象物)のデータを取得できるので、高精度な移動制御を実現できる。その上で、こうした客観的な物体像のデータに基づいて当該移動制御が迷いなく行われるので、荷物の積み替え作業を正確性だけでなく迅速性も大きく向上できる。
また、荷物車載部の高さ位置が機体の出入口の高さに一旦合わされた後、荷物車載部の高さ位置と機体の出入口の高さ位置の位置ずれが生じたときでも、上述した特徴を備える制御部なので、物体像取得部によりその位置ずれも認識可能でさらに自動的に位置修正できる。
その結果、従来の位置合わせ操作の必要がなくなった作業者にとって、作業負担が大きく軽減される。
本発明を適用したハイリフトトラックの移動経路を示す平面視図である。 飛行機周辺となる図1の要部拡大平面図である。 機体出入口へ接続時の上記トラックを示す図で、(a)は側面図、(b)は庇部を省略した平面図である。 ハイリフトトラックの接続入替部を下方から見た部分拡大斜視図である。 ハイリフトトラックの接続入替部を上方から見た部分拡大斜視図である。 ハイリフトトラックの渡し板ユニットの動力伝達機構を拡大して示す斜視図であって、(a)は車両左側から見た斜視図、(b)は車両右側から見た斜視図である。 ハイリフトトラックの制御系統を示すブロック図である。 ハイリフトトラックが空港内に入ってから機体出入口に接続までの制御を示すフローチャートである。 機体出入口の検索と機体出入口認識後の停車ガイド情報の表示に関する制御部の制御を示すフローチャートである。 ハイリフトトラックが図2の矢印Cの移動途中に光軸を水平方向に向けた第1カメラおよび第2カメラで写されたカメラ画像図である。 ハイリフトトラックが図2の矢印Dの移動途中に光軸を斜め上方に向けた第1カメラおよび第2カメラで写されたカメラ画像図である。 ハイリフトトラックが図2の停車位置Deに移動したときに光軸を斜め上方に向けた第1カメラおよび第2カメラで写されたカメラ画像図である。 ハイリフトトラックが図2の停車位置Deで荷台を上昇させる途中に第3カメラで写されたカメラ画像図である。 制御部による荷台の上昇制御を示すフローチャートである。第3カメラで写されたカメラ画像図である。 ハイリフトトラックが図2の停車位置Deで荷台を機体出入口の高さまで上昇させたときに第3カメラで写されたカメラ画像図である。 図15から接続入替部を水平移動させて渡し板を機体出入口の床面に接地させたときに第3カメラで写されたカメラ画像図である。
以下、本発明を空港用のハイリフトトラック(以下、単に「トラック」と称す)1に適用した実施形態について、図面を参照して説明する。なお、以下の説明において前後、左右および上下方向とは、トラック1の運転室内の作業者から見た方向をいうものとする。
作業車両としてのトラック1は、図1に示すように、空港外の機内食工場10で機内食の入った機内食カートを積み込み、矢印Aのように公道および空港内を走行して待機位置Wに移動し、目標とする飛行機11の到着を待つ。飛行機11が到着した後、トラック1は待機位置Wから矢印B、矢印Cおよび矢印Dの順に移動して停車し、飛行機11の機体出入口12に対して機内食カートを積みおろしするための接続作業が行われる。トラック1は、作業者の運転によって移動するが、移動する間は搭載するカメラ(物体像取得部)で障害物の有無の監視も行われる。特に、図2のように機体出入口12を中心とする半径L1の範囲内に入って機体出入口12に対して接近(矢印Cおよび矢印D)する移動においては、当該カメラによるデータを利用して車内に搭載する表示部(ディスプレイ)に停車の目標位置が表示され、この位置を目標に移動でき、停車後に上記接続作業が行われる。なお、当該表示部には上記カメラを介して飛行機11やその周囲状況も表示されており、矢印Dの領域のように停車位置Deに近づいた際に、高位置にある機体出入口12がカメラ画像から外れることを防止するために撮影角度が適宜制御される。なお、上記半径L1は、接続対象の飛行機11の機体出入口12を中心にして搭乗ゲート16の駐機スポットに駐機する飛行機11の周囲領域を含むように設定されるもので、隣接する搭乗ゲート18に駐機する飛行機19の周囲領域を含まないように設定されている(図1参照)。
トラック1は、図3(a)に示すように、走行可能な車台2と、車台2に設けられた昇降機構3と、車台2上に設けられて昇降機構3により車台2に対して昇降される荷台4とを備える。上述した停車位置Deで停車したトラック1において、荷台4は鉛直上方に上昇され(矢印E1)、機体出入口12に接続状態となるように制御される。なお、接続状態となる際には、後述する移動制御(図3(b)における矢印E2、矢印E3、矢印E4または図3(a)における矢印E5)も行われる。
車台2は、前後に延びるフレーム200と、フレーム200の前部に設けられて作業者が運転を行う運転室201と、フレーム200に設けられた走行タイヤ202とを備え、運転室201の後方には、鳥居状のストッパ203が立設されている。
昇降機構3は、左右一対のアウターリンク300,300と、アウターリンク300,300の内側に設けられた左右一対のインナーリンク301,301と、インナーリンク301,301の間に取り付けられた油圧式の昇降シリンダ302とを備える。アウターリンク300およびインナーリンク301は、互いの中央部分がリンク軸303で枢結されている。
荷台4は、機内食カートを収容する荷物車載部41と、荷物車載部41の前部に設けられて飛行機11との間で機内食カートの入れ替えに用いられる接続入替部42とを備え、この接続入替部42は、荷物車載部41(車台2)に対してスライド機構432により左右方向に相対移動可能なベース部43と、ベース部43の前部に設けられて機体出入口12と荷物車載部41との間の道板となるプラットフォーム44とを備える。なお、飛行機11は、入れ替えの対象となる機内食カートの運搬先または運搬元となる部分(荷物搬出入部)である。
荷物車載部41は、図4に示すように、機内食カートが収容される収容箱410と、収容箱410の底部に設けられ、コの字状断面を有して前後に延びる左右一対の前後ガイドレール411,411と、前後ガイドレール411,411の間に配設された油圧式の第1スライドシリンダ412とを備える。なお、収容箱410の前後には、シャッター413(図5参照)が設けられている。
前後ガイドレール411には、インナーリンク301とアウターリンク300の上端が連結されている。具体的には、左右一対のインナーリンク301,301の上端同士がインナー上端軸304を介して連結され、当該軸304の両端に取り付けた転動ローラ305,305が、前後ガイドレール411,411に転動可能に嵌め込まれている。図示しないが、アウターリンク300も同様である。インナー上端軸304には、第1スライドシリンダ412のチューブが連結され、ロッドは左右一対の前後ガイドレール411,411に架設されたクロスメンバ411cに連結されており、当該シリンダ412の伸縮により、インナーリンク301およびアウターリンク300(車台2)に対して荷物車載部41が前後方向へ相対移動される。なお、アウターリンク300の下端はフレーム200に枢結され、インナーリンク301の下端はフレーム200にスライド可能に連結されており、昇降シリンダ302の伸縮によって、荷台4を車台2に対して平行状態のまま昇降させることができる。
ベース部43は、底部430a、左右の側部430b,430bおよび天井部430cからなるトンネル部430と、天井部430cの上に設けられた庇部436とを有する。
トンネル部430において、底部430aの下面側および天井部430cの後面側には、左右に延びる左右ガイドレール431が設けられ、左右の側部430bのそれぞれの前面側には上下に延びた上下ガイドレール434,434が設けられている。底部430aの左右ガイドレール431は、底部430aに固着された帯板部材となっており、前後ガイドレール411の上面に設けられた図示省略のローラ部材の上に載置されている。天井部430cの左右ガイドレール431は、天井部430cの後面に固着されたチャンネル部材となっており、収容箱410の前端上縁部に設けられた図示省略のローラ部材に嵌合されている。また、上下ガイドレール434は、チャンネル部材により形成され、側溝部分が左右内側に向くように設けられている。
庇部436は、PF44の上方を覆って前方に延びるように形成されており、その前端には、トラック1の前方を撮像する第1カメラ437aおよび第2カメラ437bが取り付けられている。第1カメラ437aと第2カメラ437bとが一体となってステレオカメラが構成されており、これらの光軸方向は、電動式のカメラ回動モータ438により上下に変更可能となっている。なお、天井部430cの前面側の左右中央位置には、トンネル部430と同等の高さ領域を撮像する単眼カメラの第3カメラ439が光軸を車両前方に向けるようにして固定されており、そのカメラ画像にPF44が含まれるようになっている。
スライド機構432は、左右一対の前後ガイドレール411の上端同士を左右方向に架け渡すように設けられる図示省略のボールねじと、当該ボールねじを回転駆動させるとともに一方の前後ガイドレール411の外側面に設けられる電動式のスライドモータ433とを有している。スライド機構432のボールねじのナット部は、トンネル部430の底部430aの下面側と接続されている。スライドモータ433が駆動されることで、ベース部43が前後ガイドレール411に対して左右方向に移動され、トンネル部430の前部に設けられたPF44も、トンネル部430と一体的に左右方向に移動される。なお、図示する状態は、接続入替部42が荷物車載部41に対して左側に移動された状態となっている。
プラットフォーム(以下、単に「PF」と称す)44は、図4および図5に示すように、基端PF440と、基端PF440の前部に設けられて基端PF440に対して前後にスライド可能な中間PF441と、中間PF441の前部に設けられて中間PF441に対して左右に旋回可能な先端PF442とを有する。PF44は、基端PF440の左右それぞれにおいて、支持部材435を介して上下ガイドレール434に対して上下に移動可能に設けられている。
支持部材435は、底辺と縦辺と斜辺の3本のフレーム材が三角状に組み付けられて形成されている。そのうち縦辺のフレーム材の外側面には、図示省略の縦辺ローラ部が設けられており、その縦辺ローラ部が上下ガイドレール434の溝部に嵌合されている。
基端PF440は、平面視で略四角形状の平板部材で、左右の支持部材435における底辺のフレーム材の上縁部に挟持された状態で固着されている。基端PF440の底部には、下方に突出するステー446が設けられており、当該ステー446は、荷台4が降下する際に、鳥居状のストッパ203(図3(a)参照)と当接する。これにより、荷台4のうち基端PF440は停止した高さ位置を維持する一方、荷物車載部41はさらに降下されて格納状態にできる。また、上下ガイドレール434には、その下端部に図示省略の抜け止めが設けられており、支持部材435のローラが上下ガイドレール434の下端部から抜け落ちないようになっている。
また、基端PF440の底部には、油圧式の第2スライドシリンダ443が設けられている。当該シリンダ443のチューブが左右一対の支持部材435,435に架設されたクロスメンバ443aに固定されている。
中間PF441は、平面視で略四角形状の板部材で、左右両端縁部において、外側に開口するコ字状で前後に延びるPFレール部材441aに支持された状態で固着されている。左右のPFレール部材441aの下面には、中間PF441と略同形状の中間底板441bが所定の間隔をあけて固定されており、PFレール部材441aを介して一体となる中間PF441および中間底板441bは、基端PF440の下側に設けられている。また、支持部材435における底辺のフレーム材の内側面には、左右方向を軸心方向とする底辺ローラ部435aが設けられており、この底辺ローラ部435aがPFレール部材441aのコ字状部分において嵌合されることで支持部材435に支持される。なお、中間底板441bの下側には、第2スライドシリンダ443のロッド先端部が取り付けられており、第2スライドシリンダ443の伸縮によって、基端PF440に対して中間PF441が前後方向に相対移動可能になっている。
先端PF442は、中間PF441に旋回可能に連結された第1PF450と、第1PF450に旋回可能に連結された第2PF451とを有する。
第1PF450は、中間PF441よりも左右幅の細い平面視略長方形の板部材であり、その先端部を除く部分が中間PF441と中間底板441bとの間に挿入されている。第1PF450の基端部には、上下方向を軸心方向とする第1旋回軸445が固着され(図3(b)参照)、その第1旋回軸445の上下端は、PF441と中間底板441bのボス部(図示省略)に支持されている。
第1PF450は、中間底板441bに設けた油圧式の第1旋回モータ444(図8参照、図4では省略)により、第1旋回軸445を中心として中間PF441に対して水平面内で左右に旋回されるようになっている。
第2PF451は、略台形状の板部材で、第1PF450の先端部に設けられた第2旋回軸453に軸支されており、その下面側に設けた油圧式の第2旋回モータ452(図8参照)により、第2旋回軸453を中心として第1PF450に対して水平面内で左右に旋回される。
また、第2PF451の前部には、渡し板ユニット455が設けられている。当該渡し板ユニット455は、第2PF451の前部に設けられた渡し板456を有し、PF44に対して渡し板456が起立した姿勢からPF44とほぼ同じ水平な姿勢に回動可能となっている。なお、少なくとも荷台4が上昇動作中のときには、収容箱410に設けられた上記のシャッター413は閉状態となっている。
ここで、渡し板456の回動機構は、図6(a)および図6(b)に示すように、第2PF451に対して渡し板456の先端を上下に回動させる動力伝達機構457と、第2PF451に設けられて動力伝達機構457を駆動する電動式の渡し板回動モータ458とを備える。動力伝達機構457は、渡し板回動モータ458の出力軸に繋がる駆動スプロケット457aと、渡し板456側の従動スプロケット457bと、駆動スプロケット457aおよび従動スプロケット457bに掛け回されたチェーン457cと、従動スプロケット457bと一体回転する第1円盤457dと、渡し板456の回動軸に繋がって第1円盤457dに対向するように配置され、第1円盤457dに対して相対回転可能な第2円盤457eとを備える。
第1円盤457dは、第2円盤457e側に突出する係合突起457fを備える。第2円盤457eには、係合突起457fと係合する係合長孔457gが周方向に沿って形成されている。渡し板回動モータ458により駆動スプロケット457aを駆動すると、チェーン457cにより駆動力が伝達されて係合突起457fが回転し、渡し板456は回動初期と回動終期を除いて、回転する係合突起457fと係合長孔457gの周方向端部とが当接状態で回動する。また、渡し板ユニット455の近傍となる第2PF451には、赤外線式又は超音波式の左右一対の距離センサが設けられているが、図6では、第2PF451の左側に設けた第2距離センサ459bを代表例として示されている(右側には第1距離センサ459aが設けられている)。
以上の構成を有するトラック1は、走行状態(例えば図1の矢印AまたはBの範囲)では荷台4が降下された格納状態となっており、PF44は収縮され、渡し板456もPF44に対して起立状態とされる。
図8を参照して、トラック1の制御系統について説明する。
トラック1は、第1カメラ437aおよび第2カメラ437b、または第3カメラ439の画像データに基づく作動信号が入力されて、荷台4を飛行機11に良好に接続するための各種制御を行う制御部220を備える。制御部220は、画像データを基に物体認識を行う物体認識ユニット221と、モータ444,452・・・やシリンダ412,443,302などを駆動するコントロールバルブ215に制御信号を出力する架装物制御部226と、車台2の制御を行う車台制御部227と、空港施設と通信して情報を取得する通信部228とを備える。
物体認識ユニット221は、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bに接続される距離画像生成部222と、当該生成部222および第3カメラ439に接続される物体検出部223と、距離画像生成部222および物体検出部223と信号が入出力可能に接続される判断処理部224と、判断処理部224および物体検出部223と信号が入出力可能に接続される記憶部225とを備える。さらに、判断処理部224は、架装物制御部226に対しても信号が入出力可能に接続されており、センサ459a,459b,460で取得された検知データを基にした処理機能も備えるとともに、物体認識ユニット221内の各種データの架装物制御部226への出力機能も備えている。
距離画像生成部222は、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bに接続されてこれらから送られた一対の画像データを基にしたステレオマッチング処理により、物体までの距離情報をもった距離画像を生成可能となっている。ステレオマッチング処理とは、一方のカメラで撮像された基準画像データと、他方のカメラで撮像された比較画像データとの間で対応する画素をマッチングすることにより視差を求め、その視差から両カメラと、画像に含まれる物体との距離を算出する処理である。このステレオマッチング処理として、画像間の類似性を評価するために、比較する画像から領域を切り出し、その領域に対する輝度差の総和(SAD:Sum of Absolute Difference)等を求めるブロックマッチング法が適用される。
物体検出部223は、距離画像生成部222及び第3カメラ439に接続されており、距離画像生成部222で生成された距離画像のデータに加えて、第3カメラ439で取得された距離情報をもたない画像のデータも入力される。物体検出部223では、入力された画像内で検出窓をラスタスキャンし、各検出窓領域での特徴量を算出する。この特徴量として、本実施形態では、HOG(Histograms of Oriented Gradients)特徴量が使用される。HOG特徴量は、距離画像の局所領域(セル)における輝度の勾配方向を輝度の勾配強度に基づいてヒストグラム化したブロックを複数作成し、各ブロックのヒストグラムを正規化した後に連結することによって、算出される量である。
物体検出部223は、上記の特徴量を、記憶部225から読み出した後述の3種類の識別器M1,M2,M3のいずれかに入力して、出力されたスコアを判断処理部224に送るようになっている。
なお、本実施形態において、第3カメラ439は、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bとの使用状況の違いから距離情報をもたないカメラになっている。すなわち、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bは、トラック1が待機位置Wから作業者の運転によって機体出入口12に向かって移動する際に使用され、物体認識ユニット221による機体出入口12までの距離と障害物の有無の認識のために距離情報を必要とする。
一方、第3カメラ439は、トラック1の停車後に接続入替部42を機体出入口12に対して接続する際に使用され、機体出入口12とPF44の先端との位置関係を上下左右の2次元的に認識できればよく距離情報を必要としない。第3カメラ439は、機体出入口12とPF44との両方をカメラ画像に含めて機体出入口12とPF44の先端との位置合わせを行うためにトンネル部430の天井部430cに設けられているが、この第3カメラ439の取付位置では、仮に距離情報を測定できるとしてもトンネル部430に対するPF44の先端の機体出入口12に対する距離の変化は認識しにくい(第3カメラ439と機体出入口12との距離関係はPF44の伸縮によって変化しないため)。そのため、本実施形態では、PF44の先端の機体出入口12に対する距離の変化は、第1距離センサ459aおよび第2距離センサ459bで検出している。
記憶部225には、カメラで取得された画像データを基に機体出入口12の認識を行うための識別器が3種類予め記憶されている。これら3種類の識別器M1,M2,M3とは、機体出入口12から離れた位置(例えば図2の矢印Cの移動範囲)において参照される遠方識別器M1と、機体出入口12に接近した(例えば矢印Dの移動範囲)において参照される接近識別器M2と、図3の矢印E1〜矢印E4の際に参照される水平識別器M3とを指す。
3種類の識別器M1,M2,M3は、カメラ437a,437b,439で取得された画像に写っている大量の「機体出入口」画像のHOG特徴量と、画像に機体出入口12が写っていない大量の「非機体出入口」画像のHOG特徴量からなる学習データを用いて、判定基準のパラメータをSVM(Support Vector Machine)により予め学習させたプログラムである。例えば、「機体出入口」画像は+1の正値とし、「非機体出入口」画像は−1の負値として予め学習させる。そして、各識別器を使用する場合、各識別器は、カメラ画像をラスタスキャンする検出窓の領域に機体出入口12が写っていれば0より大きく1未満のスコアを出力し、写っていなければ−1より大きく0以下のスコアを出力するように設定されている。機体出入口12の認識確度が高いほど1に近づいた値となり、認識確度が低いとほぼ0に近い値となる。
加えて、3種類の識別器M1,M2,M3は、学習用の画像データの種類が異なっている。遠方識別器M1の学習用の画像データは、光軸を水平方向に向けた第1カメラ437aおよび第2カメラ437bからの画像データとなっており、接近識別器M2の学習用の画像データは、光軸を斜め上方に向けた第1カメラ437aおよび第2カメラ437bからの画像データとなっている。また、水平識別器M3の学習用の画像データは、第3カメラ439からの画像データとなっている。なお、学習させる「機体出入口」画像としては、機体出入口12(ドア13)のみの画像でも良いし、機体出入口12の直下に設けられた補強プレート14と機体出入口12とを組み合わせたものでも良い。
判断処理部224は、識別器M1,M2,M3に基づいた物体検出部223の出力値を処理し、架装物制御部226に作動信号を送る。具体的には、遠方識別器M1に基づく場合、機体出入口12と認識可能な限界値である正の第1閾値以上であれば、判断処理部224は、架装物制御部226に機体出入口12を認識できたとの判断結果を送り、接近識別器M2に基づく場合、機体出入口12と認識可能な限界値である正の第2閾値以上であれば、判断処理部224は、架装物制御部226に機体出入口12を認識できたとの判断結果を送る。また、水平識別器M3に基づく場合、機体出入口12と認識可能な限界値である正の第4閾値以上であれば、判断処理部224は、架装物制御部226に機体出入口12を認識できたとの判断結果を送る。なお、判断処理部224は、遠方識別器M1に基づくときに、認識可能な限界値にはまだ達していないものの第1閾値に近い所定の第3閾値(>第1閾値)まで出力値が下がっている場合には、物体検出部223で使用する識別器を遠方識別器M1から接近識別器M2に切換えるように制御する。
次に、架装物制御部226は、物体認識ユニット221の他、通信部228と、位置情報取得部229と、第1距離センサ459aと、第2距離センサ459bと、接地センサ460と電気的に接続され、主にこれらから出力された情報に基づいて、電動式又は油圧式の各アクチュエータを自律的に制御可能になっている。また、架装物制御部226は、スピーカ201aや表示部201bとも電気的に接続されており、トラック1の周囲の障害物や機体出入口12の認識結果を出力する。
また、架装物制御部226は、作業者が操作する架装物操作部230と電気的に接続され、作業者は、この架装物操作部230から操作信号を架装物制御部226に送ることにより、各アクチュエータをマニュアルで操作可能となっている。
さらに、架装物制御部226は、車台制御部227と電気的に接続されて信号を入出力可能となっている。
車台制御部227は、トラック1のエンジン210および変速機211に作動信号を送ってこれらの駆動制御を行うもので、エンジン210の駆動力を変速機211により変速して走行タイヤ202に伝達させるような走行制御や変速機211に付設されたPTO212を切り換える制御を行う。
通信部228は、接続対象の飛行機11の機体情報(複数の機体出入口のうちで接続対象である機体出入口12に関する水平座標の目標位置情報、機体の種類や大きさを含む型式情報、到着する搭乗ゲート16の番号、地上から機体出入口までの高さ、機体出入口の形状等)を、飛行場の管制塔15(図1参照)から無線通信により取得して架装物制御部226に送る。
上記目標位置情報は、上記型式情報と、接続対象の機体出入口12に関して飛行機11の前輪に対する相対位置情報と、到着する搭乗ゲート16に対応する駐機スポット(飛行機前輪停止位置)の水平座標情報とを基にして、管制塔15において算出される情報である。
なお、地上から機体出入口までの高さおよび機体出入口の形状が、請求項における「搬出入部情報」に相当する。
位置情報取得部229は、測位衛星から発信された信号を受信してトラック1の位置情報を得ることが可能で、その位置情報を架装物制御部226に送る。また、位置情報取得部229で得たトラック1の位置情報は通信部228により管制塔15(図1参照)に送ることもできる。
走行するトラック1の位置情報と上記目標位置情報を使用することで、架装物制御部226は、飛行機11の機体出入口12の半径L1の距離の算出や管制塔15との送受信すべき位置やタイミングなどを把握できる。さらに、トラック1の位置から機体出入口12までの距離Lが架装物制御部226によって継続して算出されるようになっており、架装物制御部226は、距離Lの情報を物体認識ユニット221の判断処理部224に継続的に送ることができる。
上記センサ459a,459b,460は、停車したトラック1の荷台4と機体出入口12の接続作業において、第2PF451を機体出入口12に近づける際に使用される。第1距離センサ459aと第2距離センサ459bは、それぞれ、第2PF451先端から飛行機11までの距離を検出し、その検出結果(距離データ)を架装物制御部226に送る。接地センサ460は、渡し板456の先端部下面側に設けられた感圧センサまたは明暗センサであり、渡し板456の上下回動時に、渡し板456の先端部が飛行機11の床面に接地したことを検知して架装物制御部226に信号出力することにより、架装物制御部226が渡し板回動モータ458の駆動を停止する。
架装物制御部226は、油圧式の各アクチュエータ412,413,・・・の制御を、コントロールバルブ215に制御信号を出力することによって行う。コントロールバルブ215は、多連の油圧バルブユニットであり、油圧ポンプ213が、PTO212により取り出された動力によって駆動されることで、作動油タンク214の作動油がコントロールバルブ215を介して油圧式のアクチュエータに供給される。
スピーカ201aや表示部201bは、運転室201内に設けられており、トラック1を運転する作業者は、表示部201bで表示される停車ガイド情報やスピーカ201aからの報知音に従ってトラック1を飛行機11の機体出入口12に向けて移動させることにより、所定の停車位置Deにトラック1を容易に停車できる。また、運転室201内には、スピーカ201aや表示部201bの他に、荷台4の昇降および水平移動を操作する架装物操作部230や、PTO212の切り換え(駆動力を走行タイヤ202側もしくは油圧ポンプ213側に出力)を行うPTOスイッチ231が設けられている。
次に、トラック1を飛行機11の機体出入口12に接続する作動について、図8のフローチャートに沿って説明する。
本実施形態に係るトラック1での作業は、荷台4が降下された格納状態で走行して空港内に入る第1作業状態(S0〜S2)、空港内で作業する他の車両等を画像表示しながら走行して機体出入口12の半径L1の距離まで移動する第2作業状態(S3)とした後、表示される停車ガイド情報を参照してさらに機体出入口12まで接近する第3作業状態(S4〜S10)とし、停車後に荷台4を機体出入口に接続する第4作業状態(S11〜S23)となる。なお。第1作業状態は図1における矢印Aの範囲、第2作業状態は同図矢印Bの範囲、第3作業状態は同図矢印C、D、第4作業状態は図3における矢印E1、E2、E3、E4、E5の状態となる。
第1作業状態では、移動先の空港内に入ったか否かを位置情報取得部229から送られるトラック1の現在位置を基にして架装物制御部226が判断する。例えば、架装物制御部226は、トラック1の現在位置が空港出入口17(図1参照)の位置よりも空港内側へ入った際に、空港内に入ったと判断する(S1)。架装物制御部226が、空港内に入ったと判断した後に、接続対象である飛行機11の機体情報を管制塔15との無線通信により受信する(S2)。当該機体情報には、目標位置情報、型式情報、到着する搭乗ゲート16の番号等が含まれており、トラック1が早期に機体情報を受信しておくことで、少なくとも第3作業状態および第4作業状態で対処し得る所望の停車位置Deを的確に表示することができる。このため、トラック1を運転する作業者は、安心して好適な停車位置Deまでトラック1を走行させることができる。
第2作業状態においては、機体情報を受信(S2)後に第1カメラ437aおよび第2カメラ437bで周囲の障害物を監視しながら走行し、機体出入口12から半径L1の距離となる位置まで移動する。架装物制御部226は、位置情報取得部229から送られるトラック1の現在位置と、機体情報に基づいた機体出入口12の位置との距離Lを算出し、その距離Lを半径L1と比較する。半径L1未満と判断(S3)されると第2作業状態が完了する。誤って飛行機18に向けて移動する場合、半径L1未満と判断されないので第2作業状態が完了せず第3作業状態に移行しない。
第3作業状態(S4〜S10)に移行すると、機体出入口12の検索と機体出入口12の認識後においてトラック1の停車位置Deを示す停車ガイド情報の表示とを的確に行う検索表示ステップ(S4)と、その停車ガイド情報の良好な表示状態を維持するための表示調整ステップ(S5〜S10)とが行われる。第3作業状態における各ステップ(S4〜S10)はトラック1の移動中に順次繰り返されており、表示調整ステップにおいては、トラック1が機体出入口12に接近する際に、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bの仰角を変化させることができるように、その光軸変更制御も併せて行われる。
好適な位置でトラック1が停車された後、第4作業状態(S11〜S23)に移行すると、機体出入口12に対する荷台4の接続が行われる。第4作業状態では、荷台4を昇降機構3によって上昇させる荷台上昇ステップ(S11〜S15)と、荷台4の左右位置を調整する左右調整ステップ(S16〜S19)と、荷台4の前後の位置を調整する前後調整ステップ(S20〜S23)とが行われる。
上記の第3作業状態および第4作業状態では、カメラ437a,437b,439などの出力データを用いた複数の制御が行われており、これらについて説明する。
検索表示ステップ(S4)では、図10に示すように、機体出入口12を認識するための検索サブステップ(S41〜S45)と、当該サブステップで取得したデータに基づいて停車ガイド情報を表示する調整サブステップ(S46〜S48e))とが行われる。
トラック1が機体出入口12の半径L1未満まで移動(S3)した後、検索サブステップ(S41〜S46)において、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bで取得された一対の画像データが距離画像生成部222に入力され(S41)、ステレオマッチング処理により距離画像が生成される(S42)。この距離画像のデータは、物体検出部223に入力され、物体検出部223において、機体出入口12の検出候補領域を絞る処理が行われる(S43〜S45)。具体的には、第3作業状態となる前から架装物制御部226で継続して算出されて架装物制御部226から送られている距離Lの情報を判断処理部224判断処理部224が利用し、許容範囲をLmとして、生成した距離画像の中から、機体出入口12からの半径距離がL±Lmの範囲の領域を検出候補領域として判断する(S44)。この判断信号を判断処理部224から受けて、物体検出部223は、当該検出候補領域内で検出窓をラスタスキャンし、各検出窓領域でのHOG特徴量を算出する(S45)。これにより、遠方識別器M1または接近識別器M2のプログラムに入力可能な入力用データが得られる。カメラ437a,437によって広い領域の距離画像を生成しつつも、上記のように検出候補領域を絞り込むことで、明らかに機体出入口12が存在しない領域(距離画像)を予めスキャン対象から外して、機体出入口12の認識を短時間で精度良く行うことができる。なお、許容範囲Lmは、位置情報取得部229で受信される位置情報の誤差を考慮した値に設定される。例えば、位置情報取得部229の位置検出精度として10m程度の誤差が平均的に存在するのであれば、Lmを10mに設定する。
ラスタスキャンが完了して検索サブステップ(S41〜S45)から停車ガイド情報を表示する調整サブステップ(S46〜S48e)に移ると、判断処理部224は、物体検出部223が読み出す記憶部225の識別器を判断する(S46)。トラック1が機体出入口12の半径L1の領域よりも内側に入った直後で、初期状態(遠方識別器M1)のまま変更されていない場合、遠方識別器M1に入力された各HOG特徴量に基づいて、物体検出部223では、各領域での認識結果(正値もしくは負値)を判断処理部224に送る。判断処理部224は、その出力値が正で第1閾値以上の領域を検索して抽出する(S47a)。さらに、第1閾値以上の領域を見つけることで、機体出入口12を認識できたとの判断結果が判断処理部224から送られた架装物制御部226は、第1閾値以上と判断された領域(機体出入口12と認識される領域)を囲む認識マークHと、当該領域までの距離に基づいて目標左右ラインI,Iおよび目標前後ラインJ,Jと、を表示部201bに表示する(S47c)。また、架装物制御部226は、目標前後ラインJ,Jを位置合わせする目印となる車両位置ラインKも、表示部201に表示する。これら目標左右ラインI,I、目標前後ラインJ,J、車両位置ラインKが停車ガイド情報となる。
なお、第1閾値以上と判断される領域が複数存在する場合は、出力値が最大の領域に認識マークHを表示することが好ましい。
作業者は、2本の目標左右ラインI,Iの間に認識マークHが位置し、2本の目標前後ラインJ,Jの間にトラック1の位置を示す車両位置ラインKが位置するように停車させることで、第4作業状態(S11〜S23)における荷台4の接続制御を高精度かつ高効率で実現できる。一方で、第1閾値以上の領域が見つからなかった場合、判断処理部224は、架装物制御部226に機体出入口12を認識できなかったとの判断結果を送り、架装物制御部226は、表示部201bにおいてエラー表示を行う(S47d)。
ここで、認識マークH、目標左右ラインI,I、目標前後ラインJ,Jが表示部201bに表示される状態について図9を用いて説明する。なお、図9は、トラック1が機体出入口12から半径L1の領域に入って移動するときの光軸は水平方向に向けられている第1カメラ437aおよび第2カメラ437bによるカメラ画像図である。
物体認識ユニット221によって機体出入口12が認識されると、認識マークHが表示され、併せて上下方向に延びる左右一対の目標左右ラインI,Iと、左右方向に延びる上下一対の目標前後ラインJ,Jと、左右方向に延びる車両位置ラインKとが表示される。目標左右ラインI,Iは、表示部201bのカメラ画像における左右中心線、すなわちトラック1の左右中心に対して左右対称に表示され、左右のラインI,Iのそれぞれは、左右に移動可能な接続入替部42において、左右に移動した渡し板456の左右端の位置となる。
また、当該ラインI,Iの幅は、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bから機体出入口12までの距離に合わせて調整可能となっている。上述のとおり、渡し板456の左右方向の最大可動位置を基準に設定された左右幅は、機体出入口12から離れるほどカメラ画像において小さくなる機体出入口12の左右幅の縮小比率に合わせて小さくなるように設定されている。これにより、トラック1を運転する作業者は、目標左右ラインI,Iのライン幅の中に機体出入口12の認識マークHが入るようにトラック1を操舵することで所望位置にトラック1を停車でき、第4作業状態における各制御で荷台4を機体出入口12に良好に接続できる。当該所望位置が本実施形態における好適な停車位置Deとなる。
さらに、目標前後ラインJ,Jは、上記の所望位置(好適な停車位置De)にトラック1を停車させれば、そのライン幅の中に車両位置ラインKが入るように設定されており、機体出入口12から遠い状態では車両位置ラインKよりも上方にあり、機体出入口12にトラック1を近づけるにつれて車両位置ラインKに近づくようになっている。
上記2種類のラインI,Jを利用することで、運転者は表示部201bに表示される位置を目標に運転するだけなので、停車位置Deを指示する指示者を別途配置させる必要もなく省人化できる。なお、同図では、左端に「左右×」と表示するように、認識マークHが目標左右ラインI,Iにまだ入っていない状態が示され、右端に「前後20m」と表示するように、トラック1が機体出入口12まで水平距離で20mの移動が必要な状態であることが示されている。
調整サブステップに移行した際、物体検出部223が読み出している識別器が遠方識別器M1ではなく、既にトラック1が機体出入口12に大きく近づいてカメラ437a,437bの光軸が斜め上方の接近識別器M2に変更している場合においても、物体検出部223、判断処理部224、架装物制御部226で行われる制御は、遠方識別機M1の場合と同様の制御となる(S48b〜S48e)。なお、記憶部225が故障して適正な識別器を検出できない場合には、表示部201bにエラーが表示される(S48e)。
図9のとおり、検索表示ステップ(S4)の後の表示調整ステップ(S5〜S10)では、飛行機11の湾曲面状の機体表面に設けられて高位置にある機体出入口12にトラック1が近づくにつれて第1カメラ437aおよび第2カメラ437bのカメラ画像に機体出入口12が入らなくなる場合の表示調整が行われる。ただし、この表示調整は、架装物制御部226が機体出入口12を認識できないとの判断を判断処理部224から受けると停車の判断制御(S10)に移行する。
架装物制御部226は、機体出入口12を認識できたとの判断を判断処理部224から受ける(S5)と、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bの画像データにおいて、当該カメラ画像内で機体出入口12の上下位置が不適切かどうかを判断処理部224からの出力データに基づいて判断する。
荷台4の格納状態では、第1カメラ437aおよび第2カメラ437bの高さ位置は、飛行機11の機体出入口12の高さ位置よりも低く、カメラ437a,437bの光軸を水平方向に向けたまま飛行機11に近づくと、機体出入口12の少なくとも一部がカメラ437a,437bのカメラ画像から上方に外れてしまい、機体出入口12の的確な認識が困難になること又は認識エラーが生じてしまう。
そこで、架装物制御部226は、光軸を水平方向に向けたカメラ437a,437bのカメラ画像内において、機体出入口12の上端が、カメラ画像の上端に接する状態となったかどうかを判断し、この接する状態の場合、不適切な状態と判断する(S6)。架装物制御部226が不適切と判断すると、架装物制御部226は、カメラ回動モータ438に信号を出力してカメラ437a,437bを所定角度だけ上方へ回動させ、機体出入口12の的確な認識状態を継続できる(例えば図11の状態となる)。
なお、架装物制御部226は、カメラ437a,437bのカメラ画像内で機体出入口12の上下位置が適切であると判断した場合、カメラ437a,437bの光軸を変更させない。
次に、カメラ437a、437bのカメラ画像の中で認識マークHが表示される機体出入口12の領域において、物体検出部223の遠方識別器M1によって出力された出力値が第3閾値(>第1閾値)未満か否かを、判断処理部224が判断(S8)し、架装物制御部226に出力する。この出力値が第3閾値未満の場合には、架装物制御部226は、物体検出部223が読み出す識別器を接近識別器M2に切り換える(S9)。なお、検索表示ステップ(S4)で接近識別器M2になっている場合は、ステップS8の判断は行われない。
湾曲形状の機体表面に設けられる機体出入口12では、離れて正面から見た場合と間近で斜め下方から見上げる形で見た場合とで、形状が大きく異なり、斜め下方から見上げる場合は例えば図12のように、離れて正面から見た機体出入口12の形状よりも大きく歪んでいる。そのため、離れて見たときの識別器(遠方識別器M1)のまま機体出入口12の認識を行う場合、トラック1の移動中に認識エラーが生じるおそれがあるが、上記のように遠方識別器M1から接近識別器M2に切換える制御とすることで、的確な認識を継続できる。なお、遠方識別器M1から接近識別器M2への切り換えは、遠方識別器M1を使用した物体検出部223の出力値が低くなってきて、機体出入口12を明確に認識できなくなりつつある第3閾値を基準に行われるものとし、物体検出部223の識別器M1(または識別器M2)によって出力された出力値が第3閾値以上であれば、識別器の切り換えは行わない。
適正な識別器を利用して作業者がトラック1を運転しつつ、位置情報取得部229からのトラック1の位置情報に基づいて、トラック1が所定時間(数十秒程度)移動しないこと、及びトラック1が機体情報に基づいた所望の停車位置De付近にあることを判断条件として、架装物制御部226はトラック1が好適位置に停車したか否かを判断する(S10)。その上で、「停車した」と判断すれば、第3作業状態から第4作業状態の荷台上昇ステップ(S11〜S15)に移る。
当該ステップにおいては、架装物制御部226は、車台制御部227を介してPTO212がオンであることを判断する(S11)と、判断処理部224に対し、使用するカメラを第1カメラ437aおよび第2カメラ437bから第3カメラ439へ切換える指示を出し、表示部201bに第3カメラ439で取得された画像を表示させ(S12)、使用する識別器を接近識別器M2から水平識別器M3に切り換える指示を出す(S13)。
次に、架装物操作部30の信号に基づいて荷台4を上昇させる。このとき、表示部201bにおいて、図13のように左右に延びる上昇判定ラインNが表示される。この上昇判定ラインNは、機体出入口12が認識されているか否かに関わらず、第3カメラ439のカメラ画像に常時表示されており、第3カメラ439が取り付けられているトンネル部430とPF44とは、各アクチュエータが駆動しても高さ方向の相対位置が変化しないため、上昇判定ラインの上下位置は変化しないように設定されている。
上昇判定ラインNは、第3カメラ439のカメラ画像内の機体出入口12の下端との上下の高さ位置が合うところで荷台4を停止させたときに、渡し板456を無理のない回動角度(渡し板456の上で作業者が機内食カートを容易に押せる回動角度)で機体出入口12の内側床面に架け渡し可能となる目印である。
上昇判定ラインNは、トラック1の停車位置Deから渡し板456を架け渡し可能な距離までPF44の先端を伸長させた場合に第3カメラ439のカメラ画像内でPF44の先端が到達する位置に描かれている。カメラ画像内ではカメラからの距離が遠いほど画像中央の方に表示されることから、上昇判定ラインNは、伸長前のPF44の先端位置と比較して少し上方に表示される。
なお、荷台4の上昇を開始した直後の第3カメラ439は、その高さ位置が機体出入口12よりも下方にあり、その光軸は水平方向を向いているので、カメラ画像に機体出入口12が全く含まれないが、荷台4の上昇に伴って、カメラ画像に機体出入口12の下部が含まれるようになる。
上述の上昇判定ラインNの表示と、荷台4の上昇動作との制御(S14)について、図14を用いて説明する。
第4作業状態に移行されて第3カメラ439に切り替えられる(S12)と上昇判定ラインNが表示され(S141)、第3カメラ439で取得された画像データが物体検出部223に入力される(S142)。
物体検出部223は、カメラ画像内で検出窓をラスタスキャンし、各検出窓領域でのHOG特徴量を算出し(S143)、水平識別器M3に入力された各HOG特徴量がに基づいて、物体検出部223において各領域での認識結果(正値もしくは負値)を判断処理部224に送る。判断処理部224は、その出力値が正で第4閾値以上の領域を検索して抽出する(S144)。さらに、第4閾値以上の領域が見つける(S145)ことで、架装物制御部226は、第4閾値以上と判断された領域(機体出入口12と認識される領域)を囲む認識マークPを表示部201bに表示する(S147a)。
そして、継続される荷台4の上昇動作の中で、架装物制御部226は、機体出入口12下端が上昇判定ラインNに重なるか否かを判断し(S147b)、機体出入口12の下端が上昇判定ラインNに重なる位置まで荷台4を上昇させると、荷台4の高さは機体出入口12に接続可能な高さとなる。このとき、架装物制御部226は、荷台4の上昇を停止させるとともに、スピーカ201aから音声を発生させて上昇完了を報知する(S147c)。なお、図15に示すように、機体出入口12が認識されているにも関わらず機体出入口12の下端よりも下方に上昇判定ラインNが存在する場合は、まだ機体出入口12と接続可能な位置まで荷台4が上昇されていない場合であり、昇降シリンダ302を所定ストローク伸長させて荷台4を所定高さ分上昇させる。
荷台上昇ステップは荷台4の上昇直後から開始されるので、開始当初はカメラ画像に機体出入口12が全く含まれないか、部分的に欠けた機体出入口12が含まれ、機体出入口12の認識が困難となり(S145)、架装物制御部226は、昇降するPF44の高さ位置h1と、機体情報による機体出入口12の高さ位置h2との差を算出し(S146a)、算出結果h1−h2が負になるか否かを判断する(S146b)。ここで、PF44の高さ位置h1は、昇降シリンダ302のストロークを基に検出できる。
このとき、架装物制御部226は、カメラ画像に機体出入口12が含まれない(荷台4がある程度上昇させるまでの)間はh1−h2が負になるので、表示部201bに未認識表示を行う(S146c)。未認識表示としては、機体出入口12の認識処理の実行中だが荷台4の上昇が不十分なために認識できていないことを報知する。
未認識表示の後、架装物制御部226は、昇降シリンダ302を所定ストローク伸長させて荷台4を所定高さ分上昇させ(S146d)、荷台上昇ステップを繰り返す。
上記の荷台上昇ステップを繰り返すことで、図13のように、カメラ画像内に機体出入口12の大部分が含まれて、判断処理部224は、機体出入口12部分を第4閾値以上の領域として抽出し、架装物制御部226に機体出入口12を認識できたとの判断結果を送る(S145)。一方で、機体出入口12と接続可能な高さまで荷台4が上昇しているにもかかわらず、機体出入口12が認識されない場合があり(S145)h1−h2が正の値となって、架装物制御部226が、荷台4の上昇を緊急停止させるとともに、表示部201bにエラー表示する(S146e)。荷台4の上昇を緊急停止させることで、荷台4が飛行機11の翼に衝突することを防止できる。また、エラー表示によって、作業者にトラック1の機器の確認を促すことができる。
上述した荷台4の上昇が完了すると、図8のとおり自動制御を継続するために、架装物制御部226は、機体出入口12を認識しているか確認(S15)し、認識できた場合には、左右調整ステップ(S16〜S19)と、前後調整ステップ(S20〜S23)とが行われる一方で、認識できなかった場合には、架装部制御部226による自律制御は中止し、作業者が架装物操作部230を使用して水平移動機構のマニュアル操作を行う。
左右調整ステップでは、まず、架装物制御部226が機体出入口12に対して渡し板456が左右にずれているかを判断する(S16)。トラック1は、機内食工場10から空港内の停車位置Deまでの移動中、ベース部43が左右中央、PF44は左右中央に停止されている。したがって、トラック1が仮に機体出入口12に対して左右方向にずれなく停車できれば(S16)、第3カメラ439の画像の左右中央に機体出入口12が位置するし、第3カメラ439の画像の左右中心位置と、認識マークPの左右中心位置とが合致しており、ベース部43のスライドや第1PF450および第2PF451の旋回は行わない。しかし、トラック1が停車位置Deに停車した際、第3カメラ439の画像の左右中央から機体出入口12が左右どちらかにずれている(S16)と、架装物制御部226は、第3カメラ439の画像の左右中心位置と、認識マークPの左右中心位置とのずれ量を算出する。このとき、架装物制御部226で許容範囲を超えるずれがあると判断されれば、そのずれ量がベース部43の左右移動限界を超えているかを判断する(S17)。
架装物制御部226において、ベース部43の左右移動限界を超えていると判断した場合には、認識マークPの左右中心位置に対してPF44および渡し板456の左右中心位置が合うまで、第1PF450と第2PF451を所定角度ずつ旋回させる(S18)。具体的には、架装物制御部226は、第2PF451の先端縁が機体出入口12の下縁に対して略並行となるように、かつ、第2PF451の左右方向の位置が機体出入口12に近づくように、第1PF450と第2PF451とを所定角度旋回させる。
一方、架装物制御部226が、ずれ量がベース部43の左右移動限界を超えていると判断しなければ、ベース部43をスライド機構432で左右方向の移動限界までの間において、認識マークPの左右中心がPF44および渡し板456の左右中心位置に合致するようにベース部43を所定距離ずつ左右に移動させる(S19)。
こうしたベース部43のスライド移動と第1PF450および第2PF451の旋回移動とにより、渡し板456のずれ量が許容範囲内と判断されれば(S16)、前後調整ステップ(S20〜S23)に移行する。
当該ステップでは、架装物制御部226は、第1距離センサ459および第2距離センサ459bから送られる距離データを基にして、第2PF451先端から機体出入口12までの距離が接続可能距離L2未満か否かを判断する。
接続可能距離L2以上の場合(S20でNO)、架装物制御部226は、スライドシリンダ412、443の一方もしくは両方を伸長させて、第2PF451の先端を所定距離だけ前方(図3における矢印E4又は矢印E5に示す方向)へ移動させる(S21)。
ステップS21の動作を繰り返してステップS20で接続可能距離L2未満と判断されれば、架装物制御部226は、起立状態の渡し板456を機体出入口12に向けて下方に回動させて接続する(S22)。また、架装物制御部226は、渡し板456が機体出入口12の床面に接地し、接地センサ460から接地信号が送られるタイミングで渡し板456の回動を停止させる。
なお、接地信号が送られるタイミングから所定時間遅らせて、渡し板回動モータ458の駆動を停止させるようにしても良い。そうすれば、第2円盤457eにおいて、係合突起457fと係合する部分が係合長孔457gとなっているので、燃料等の積み込みによって飛行機11が沈み込んだ場合、その沈み込みに追従するようにして渡し板回動モータ458を動かすことなく渡し板456を少し傾動させることができる。
渡し板456を機体出入口12の床面に接地させた後、架装物制御部226は、シャッター開閉モータ414を駆動してシャッター413を開く(S23)。これにより、PF44および渡し板456を通って荷物車載部41と飛行機11の機内との行き来が可能になり、機内食カートの積みおろしが行われる。
なお、物体認識ユニット221は、機体出入口12に渡し板456を接続した後も機体出入口12の認識を継続し、架装物制御部226は、機体出入口12下端が上昇判定ラインNに重なるか否かを判断する。もし機体出入口12下端が上昇判定ラインNよりも下がると、架装物制御部226は、油圧ポンプ213を停止させた状態でコントロールバルブ215を切り換えて、昇降シリンダ302から作動油タンク214に作動油を排出させる。このとき、機体出入口12下端が上昇判定ラインNと重なるタイミングで、作動油の排出を停止させることで、機体出入口12の高さ位置に荷台4を降下させることができる。
以上の制御とすることで、簡易にかつ的確、さらに迅速に荷台4を飛行機(荷物搬出入部)11に接続することができる。また、機体出入口12を画像認識しながらその高さ位置に合わせての接続制御なため、渡し板456も略水平な状態にすることができるので、機内食カートの積みおろしにも好適となる。また、画像認識に用いる上述した第1カメラ437aおよび第2カメラ43は、トラック1が待機位置Wから停車位置Deまで移動する間、距離画像生成部222で生成される距離画像を基に、トラック1に接触する可能性がある物体の検知を行うことが好ましい。例えば、認識される物体の大きさと、物体までの距離とを基にして、接触の可能性を判断できる。このような物体があると判断されると、スピーカ201aから警告音を出したり、当該物体を囲むような警告表示を表示部201bに行ったりする。
本実施形態では、電動式のアクチュエータとして、カメラ回動モータ438、シャッター開閉モータ414、渡し板回動モータ458、又はスライドモータ433を備えた構成とした。また、油圧式のアクチュエータとしては、荷物車載部41を車台前後方向へスライドさせる第1スライドシリンダ412、中間PF441を前後にスライドさせる第2スライドシリンダ443、先端PF442の第1PF450を左右旋回させる第1旋回モータ444、第2PF451を左右旋回させる第2旋回モータ452、荷台4を昇降させる昇降シリンダ302などを備えた構成とした。ただし、これらは電動式又は油圧式に限るものではなく適宜変更可能である。
また、プラットフォーム(PF)44の構成部材の数や動きは、適宜変更可能である。例えば、プラットフォームを基端PFと先端PFの2つとしたり、先端PFが旋回せず前後移動のみ行うように構成したりしてもよい。
本実施形態では、接続入替部42のPF44に第1カメラ437aおよび第2カメラ437bを設けるとともに、接続入替部42のベース部43に第3カメラ439を設けたが、カメラの数や取り付け場所はこれに限らない。例えば、接続入替部と荷物車載部の両方にカメラを設けてもよいし、荷物車載部のみにカメラを設けてもよい。
他にも、第1スライドシリンダ412の伸縮によって車台2に対して荷物車載部41が前後方向へ相対移動されるとともにスライド機構432によって車台2に対して接続入替部42が左右方向へ相対移動されるようになっているが、本発明はこれに限らず、荷物車載部と接続入替部のいずれか一方のみが車台に対して相対移動される構成でもよい。
また、制御面でも本実施形態では、トラック1での作業が第1作業状態〜第4作業状態の4つの作業状態から成り、そのうち、第3作業状態では、架装物制御部226が第1カメラ437aと第2カメラ437bの出力データを用いて表示部201bに目標左右ラインI,I等の停車ガイド情報を表示させた。また、第4作業状態では、架装物制御部226が第3カメラ439の出力データを用いて荷台4の上昇を機体出入口12に接続可能な高さで自動停止させた。本発明はこれに限らず、架装物制御部が、停車ガイド表示をすることなく、停車後の荷台上昇時の自動停止のみ行うようにしてもよい。また、第4作業状態における荷台上昇ステップ(S11〜S15)、左右調整ステップ(S16〜S19)、前後調整ステップ(S20〜S23)の順序も適宜変更可能である。
本実施形態では、物体像取得部としての第1カメラ437aと第2カメラ437bがステレオカメラで構成されていたが、3次元的な物体形状と物体までの距離とが検出できる他の機器で物体像取得部を構成してもよい。例えば、物体像取得部として3D−LIDARや距離画像センサを使用してもよい。
本実施形態では、作業者が飛行機11に対する所定の停車位置Deまでトラック1を運転して停車させる車台2を使用していたが、本発明はこれに限らず、自動走行可能な車台を使用してもよい。
本実施形態では、トラック1の車台2は、エンジン210と変速機211と変速機211に付設されたPTO212とを備え、動力切替スイッチとしてのPTOスイッチ231により、PTO212の切り換え(駆動力を走行タイヤ202側もしくは油圧ポンプ213側に出力)を行うように構成されていた。本発明は、これに限らず、エンジンの代わりに走行用電動モータで走行し、油圧ポンプを架装物専用電動モータで駆動させる作業車両であって、PTOを有さないものにも適用可能である。この場合、動力切替スイッチには、架装物を駆動させるための主電源スイッチが該当することになる。
本実施形態におけるハイリフトトラック1は、機内食カートを運搬するものであったが、本発明はこれに限らず、雑誌やヘッドホン等の機内用品を運ぶハイリフトトラックや、車椅子や担架等に乗った身障者を飛行機に搭乗させるためのハイリフトトラックにも適用できる。
また、本実施形態では、本発明を適用する作業車両の一例として航空用のハイリフトトラックをあげて説明したが、本発明はこれに限らず、様々な作業車両に適用することができる。
例えば、空港内の作業車両には、機内食カートを運搬するハイリフトトラックだけでなく、燃料給油車、ラバトリー車、トラッシュカー、デアイシングカー等、多くの種類がある。このような空港内の作業車両の中で、飛行機に対して正確な位置合わせを行う必要があるものに本発明を適用できる。
具体的に説明すると、例えば特開2003−154886で示されたような燃料給油車では、車両後部にリフト機構が設けられており、このリフト機構で作業台たるリフターを昇降させるようになっている。また、リフターには給油ホースの先端ノズルが配設されている。このような燃料給油車は、リフターが飛行機の翼下面の給油口の下方になるように位置合わせしてから停車される。そして、作業者が手動でリフターを上昇させて給油ホースの先端ノズルを給油口に手動で位置合わせしてから接続し、車載タンクに貯留された燃料を飛行機に給油するようになっている。例えば、このような燃料給油車の車載タンクを本発明の荷物車載部と考え、リフト機構を本発明の接続入替部と考える。そして、自動でリフターを上昇させるとともに給油ホースの先端ノズルを給油口に対し自動で位置合わせさせたい場合に、給油口を物体像取得部としてのカメラで撮影し、その出力データに基づき制御部でリフト機構の上昇を制御することにより、本発明を適用できる。
また、例えば特開2012-1104で示されたようなラバトリー車では、飛行機のトイレ汚水を積み込むタンクを備え、その車両後部には、作業台とその作業台を昇降させる昇降装置とが備わっている。このようなラバトリー車は、作業台が飛行機の汚水排出口の下方になるように位置合わせしてから停車される。そして、作業者が作業台に乗って手動で作業台を上昇させるとともにホース先端部を飛行機の汚水排出口に接続している。このラバトリー車の車載タンクを本発明の荷物車載部と考え、昇降装置を本発明の接続入替部と考える。そして、自動で作業台を上昇させるとともにホース先端を汚水排出口に対し自動で位置合わせさせたい場合に、汚水排出口を物体像取得部としてのカメラで撮影し、その出力データに基づき制御部で昇降装置の上昇を制御することにより、本発明を適用できる。
上述の燃料給油車やラバトリー車のような空港内の作業車両だけでなく、廃棄物や宅配物や郵便物等を運搬する種々の作業車両にも本発明は適用可能である。
例えば、特開昭61−124402で示されたような塵芥車では、廃棄物を収容する塵芥収容箱と、車両側方に設けられた可動アームと、可動アーム先端に取り付けられて塵芥容器を掴む掴み装置とを備えている。塵芥車は、停車が行われる際、掴み装置が塵芥容器の置き場所の近傍となるように作業者により車両前後位置が合わされる。また、停車後に作業者は、可動アームを手動操作して掴み装置を車両側方に移動させて塵芥容器に位置合わせし、掴み装置に塵芥容器を把持させる。さらに、作業者は、可動アームを操作して塵芥容器の中の廃棄物を塵芥収容箱に投入させる。このような塵芥車の場合、塵芥収容箱を本発明の荷物車載部と考え、可動アームを本発明の接続入替部と考え、塵芥容器を荷物搬出入部と考える。そして、塵芥容器を物体像取得部としてのカメラで撮影し、その出力データに基づき制御部で可動アームの動きを制御することにより、本発明を適用できる。
また、例えば、特開2018−177439で示されたような宅配用の移動体は、内部空間領域に荷物を収納して自動運転で移動可能である。また、この移動体は、宅配ボックス部に架設されるベルトコンベア等の延伸レール部と、延伸レール部を介して移動体側に移動されてきた荷物を内部空間領域に収納する収納機構とを備えている。この移動体は、配送先の宅配ボックスの前まで移動し、停車する。その停車後、延伸レール部は、宅配ボックスに設けられた複数のロッカー部のうち特定のロッカー部の開閉扉に位置合わせされる。このような移動体の場合、内部空間領域を本発明の荷物車載部と考え、延伸レール部を本発明の接続入替部と考え、ロッカー部を荷物搬出入部と考える。そして、ロッカー部の開閉扉を物体像取得部としてのカメラで撮影し、その出力データに基づき制御部で延伸レール部の動きを制御することにより、本発明を適用できる。
−その他の実施形態−
今回、開示した実施形態は全ての点で例示であって、限定的な解釈の根拠となるものではない。本発明の技術的範囲は、前記した実施形態のみによって解釈されるものではなく、特許請求の範囲の記載に基づいて画定される。また、本発明の技術的範囲には、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれる。
1 トラック(作業車両)
2 車台
3 昇降機構
4 荷台
11 飛行機(荷物搬出入部)
12 機体出入口(荷物搬出入部の出入口)
15 管制塔(管理センタ)
41 荷物車載部
42 接続入替部
43 ベース部
44 プラットフォーム(PF)
201a 表示部
213 油圧ポンプ
214 作動油タンク
215 油圧コントロールバルブ
220 制御部
221 物体認識ユニット
222 距離画像生成部
223 物体検出部
224 判断処理部
225 記憶部
226 架装物制御部
228 通信部
229 位置情報取得部
231 PTOスイッチ(動力切替スイッチ)
412 第1スライドシリンダ(駆動アクチュエータ)
432 スライド機構
443 第2スライドシリンダ(駆動アクチュエータ)
437a 第1カメラ(物体像取得部)
437b 第2カメラ(物体像取得部)
439 第3カメラ(物体像取得部)
444 第1旋回モータ(駆動アクチュエータ)
452 第2旋回モータ(駆動アクチュエータ)
456 渡し板
458 渡し板回動モータ
De 停車位置
H 認識マーク
P 認識マーク
I 目標左右ライン(停車ガイド情報)
J 目標前後ライン(停車ガイド情報)
K 車両位置ライン(停車ガイド情報)
M1 遠方識別器(識別器)
M2 接近識別器(第1識別器)
M3 水平識別器(第2識別器)
N 上昇判定ライン

Claims (11)

  1. 車台上に設けられた荷物車載部と、
    前記荷物車載部に設けられ、前記荷物車載部と荷物運搬先または荷物運搬元の荷物搬出入部との間に接続されて荷物を入れ替えるために使用される接続入替部と、
    前記荷物車載部および/または前記接続入替部に設けられ、周囲の物体像のデータを取得する物体像取得部と、
    前記物体像取得部の取得結果に基づき駆動アクチュエータを制御し、前記荷物車載部および/または前記接続入替部を前記車台に対して相対移動させる制御部と、
    を備えることを特徴とする作業車両。
  2. 前記荷物車載部は、昇降機構により前記車台に対して昇降可能に構成され、
    前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づき前記昇降機構の前記駆動アクチュエータを制御することによって、前記荷物車載部を昇降方向に移動させるように構成した請求項1に記載の作業車両。
  3. 前記駆動アクチュエータを駆動する油圧ポンプと、前記駆動アクチュエータの運動方向を切り替える油圧コントロールバルブと、前記油圧ポンプと前記油圧コントロールバルブとの間に設けられる作動油タンクと、を備え、
    前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づき前記荷物車載部を下降させる際に、前記油圧ポンプを駆動停止させた状態で前記油圧コントロールバルブを切り替え、前記昇降機構の前記駆動アクチュエータからの作動油を前記作動油タンクに逃がすように構成した請求項2に記載の作業車両。
  4. 前記接続入替部は、前記荷物車載部とともに昇降するように前記荷物車載部に連結され、かつ、水平移動機構により前記荷物車載部に対して前記接続入替部の少なくとも一部が水平方向に移動可能に構成され、
    前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づき前記水平移動機構の前記駆動アクチュエータを制御することによって、前記接続入替部を水平方向に移動させるように構成した請求項1〜3のいずれか1つに記載の作業車両。
  5. 前記制御部には、車両進行方向の表示を行う表示部が接続され、
    前記制御部は、前記物体像取得部の取得結果に基づいて、前記荷物搬出入部に対する所定の停車位置に関する停車ガイド情報を作成して前記表示部に表示するように構成した請求項1〜4のいずれか1つに記載の作業車両。
  6. 前記制御部は、前記物体像取得部から取得したデータを加工して物体を認識する物体像認識ユニットを備え、
    前記物体像認識ユニットは、前記データから距離画像を生成する距離画像生成部と、生成された前記距離画像から前記物体を検出する物体検出部と、前記荷物搬出入部の検出のために前記物体像検出部によって用いられる識別器を収めた記憶部と、を有している請求項1〜5のいずれか1つに記載の作業車両。
  7. 前記識別器は、車両走行により前記荷物搬出入部に自車が接近する際に使用される第1識別器と、前記荷物搬出入部に対する所定の停車位置への自車停車後において前記接続入替部を移動させる際に使用される第2識別器と、を有している請求項6に記載の作業車両。
  8. 車両走行のための動力と前記所定の停車位置への自車停車後に前記接続入替部を移動させるための動力とを切り替える動力切替スイッチの切替タイミングに基づいて、前記制御部は、前記第1識別器の使用と前記第2識別器の使用とを切り替えるように構成した請求項7に記載の作業車両。
  9. 前記制御部は、管理センタと無線通信する通信部を有するとともに前記制御部には位置情報取得部が接続され、
    前記通信部には、前記管理センタから前記荷物搬出入部の現在位置に関する目標位置情報が送信され、
    前記制御部は、前記位置情報取得部から自車の現在位置情報を得て前記目標位置情報に基づく前記荷物搬出入部の位置までの距離を算出することによって、自車が前記荷物搬出入部に対して所定の距離まで近づいたことを認識したことをトリガに、前記物体像取得部の取得結果に基づく前記荷物搬出入部の認識を開始するように構成した請求項1〜8のいずれか1つに記載の作業車両。
  10. 前記通信部には、前記管理センタから前記荷物搬出入部における出入口の位置と形状に関する情報を含む搬出入部情報が送信され、
    前記制御部は、前記搬出入部情報に基づいて前記出入口の位置に合うように前記接続入替部の移動を制御するように構成した請求項9に記載の作業車両。
  11. 前記制御部は、前記物体像取得部で取得されるデータに前記出入口が含まれない位置から前記搬出入部情報に基づく前記出入口の位置まで前記駆動アクチュエータの制御により前記接続入替部を移動させた際に、前記物体検出部により前記出入口が認識されない場合には、前記駆動アクチュエータの駆動を停止するように構成した請求項10に記載の作業車両。
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