JP2020111137A - ハイブリッド車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池の保護を図りながらも、フィルタ再生制御の頻繁な中断を抑制し、フィルタ再生制御の実行機会を確保してPMの燃焼を促進することができるハイブリッド車両の制御装置を提供する。【解決手段】制御装置100は、内燃機関10の運転を自動で停止させ、再始動させる間欠停止制御と、内燃機関10の出力を増大させて発熱量を増大させるとともに、第1モータジェネレータ71による発電量を増大させてフィルタ23の温度をPMが燃焼し得る再生温度まで昇温させる昇温制御と、を実行する。制御装置100は、充電及び放電による電池負荷を算出する電池負荷算出部101を備えている。制御装置100は、昇温制御を開始すると昇温制御が完了するまで間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する間欠停止禁止制御と、電池負荷が許容範囲を超えている間は昇温制御を中断する電池保護制御と、を実行する。【選択図】図1

Description

この発明はハイブリッド車両の制御装置に関するものである。
特許文献1には、排気に含まれる粒子状物質を捕集するフィルタを備える内燃機関の排気浄化装置が記載されている。なお、以下の部分では粒子状物質のことをPM(PM:Particulate Matter)と称する。この排気浄化装置では、フィルタに堆積したPMを燃焼させて除去するフィルタ再生制御において、内燃機関の駆動力を利用して発電する発電機による発電負荷を増大させるとともに内燃機関の出力を増大させ、発熱量を増大させることにより、フィルタの温度を昇温させてフィルタに堆積したPMを燃焼させる。こうした態様により、発熱量を増大させるために使用した燃料のエネルギの一部を発電により電気エネルギとして回収して電池に保存するようにしている。
特開2010−180842号公報
ところで、リチウムイオン電池を搭載しているハイブリッド車両の場合、過放電、過充電によって電池負荷が大きくなると、リチウムイオン電池が劣化してしまう。上記のようにフィルタ再生制御に必要な発熱量を確保するために内燃機関の出力を増大させるとともに発電量を増大させる場合、充電量が増えるため電池負荷が大きくなる。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決するためのハイブリッド車両の制御装置は、内燃機関の出力を利用してモータジェネレータによって発電した電力を充電する蓄電池としてリチウムイオン電池を搭載したハイブリッド車両に適用される。この制御装置は、前記内燃機関の運転を自動で停止させ、再始動させる間欠停止制御と、前記内燃機関の出力を増大させて発熱量を増大させるとともに、前記モータジェネレータによる発電量を増大させて前記内燃機関の排気通路に設けられたフィルタの温度を粒子状物質が燃焼し得る再生温度まで昇温させる昇温制御と、を実行する。また、この制御装置は、充電及び放電による前記リチウムイオン電池における負荷の大きさを示すパラメータである電池負荷を算出する電池負荷算出部を備えており、前記昇温制御を開始すると前記昇温制御が完了するまで前記間欠停止制御による前記内燃機関の運転の停止を禁止する間欠停止禁止制御と、前記電池負荷が許容範囲を超えている間は前記昇温制御を中断する電池保護制御と、を実行する。
上記の制御装置では、リチウムイオン電池を保護するために、電池負荷を算出し、電池負荷が大きくなると、昇温制御を中断して充電量の増大を停止する。すなわち、電池負荷が大きくなると、フィルタに堆積したPMを燃焼させて除去するフィルタ再生制御を中断する。ところが、フィルタ再生制御が頻繁に中断されると、なかなかフィルタ再生制御を完了させることができず、ひいてはPMの堆積量が徐々に増大して許容範囲を超えてしまうおそれがある。
また、ハイブリッド車両においては、内燃機関の運転を自動で停止させ、再始動させる間欠停止制御が行われる。内燃機関を再始動させる際のクランキングによる放電量は特に大きいため、間欠停止制御による再始動が行われると、電池負荷が特に大きくなる。そのため、リチウムイオン電池を搭載しているハイブリッド車両では、昇温制御による電池負荷の増大と、再始動のためのクランキングによる大きな放電による電池負荷の増大とにより、フィルタ再生制御が頻繁に中断されるおそれがある。
そこで、上記の制御装置では、昇温制御が完了するまで間欠停止制御による内燃機関の運転の停止を禁止する。そのため、昇温制御が完了するまでは再始動による大きな放電が起こらなくなる。その結果、昇温制御により充電量を増大させていても、昇温制御が中断するほどまでには電池負荷が大きくなりにくくなる。すなわち、間欠停止制御による停止を禁止しない場合と比較すると、電池負荷が大きくなることによる再生制御の中断を抑制することができる。
要するに、上記の制御装置によれば、リチウムイオン電池の保護を図りながらも、フィルタ再生制御の頻繁な中断を抑制し、フィルタ再生制御の実行機会を確保してPMの燃焼を促進することができる。
実施形態の制御装置と、同制御装置の制御対象であるハイブリッド車両の構成を示す模式図。 再生要求フラグを操作するルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 昇温要求フラグを操作するルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 間欠停止禁止フラグを操作するルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 昇温制御の実行可否を決定するルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 モータリング要求フラグを操作するルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。 モータリング制御の実行可否を決定するルーチンにおける処理の流れを示すフローチャート。
以下、ハイブリッド車両の制御装置の一実施形態について、図1〜図7を参照して説明する。
図1に示すように、本実施形態の制御装置が適用されるハイブリッド車両は、火花点火式の内燃機関10を備えている。また、ハイブリッド車両は、モータと発電機の双方の機能を兼ね備える2つのモータジェネレータ、すなわち第1モータジェネレータ71と第2モータジェネレータ72とを備えている。さらに、ハイブリッド車両には、リチウムイオン電池77と第1インバータ75と第2インバータ76とが設けられている。リチウムイオン電池77は、発電機として機能しているときの第1モータジェネレータ71及び第2モータジェネレータ72が発電した電力を蓄える。さらにリチウムイオン電池77は、モータとして機能しているときの第1モータジェネレータ71及び第2モータジェネレータ72に、蓄えた電力を供給する。第1インバータ75は、第1モータジェネレータ71とリチウムイオン電池77との間の電力の授受量を調整し、第2インバータ76は、第2モータジェネレータ72とリチウムイオン電池77との間の電力の授受量を調整する。
内燃機関10は、混合気の燃焼を行う複数の気筒11を有している。また、内燃機関10には、各気筒11への空気の導入路となる吸気通路15が設けられている。吸気通路15には、吸入空気量を調整するためのバルブであるスロットルバルブ16が設けられている。吸気通路15におけるスロットルバルブ16よりも下流側の部分は、気筒別に分岐している。吸気通路15における気筒別に分岐した部分には、燃料噴射弁17がそれぞれ設けられている。一方、各気筒11には、気筒11内に導入された混合気を火花放電により点火する点火装置18がそれぞれ設けられている。また、内燃機関10には、各気筒11での混合気の燃焼によって生じた排気の排出路となる排気通路21が設けられている。排気通路21には、排気を浄化する触媒コンバータ22が設置されている。さらに、排気通路21における触媒コンバータ22よりも下流側には、PMを捕集するフィルタ23が設けられている。
こうした内燃機関10の各気筒11には、燃料噴射弁17が噴射した燃料を含む混合気が吸気通路15を通じて導入される。点火装置18がこの混合気を点火すると気筒11内で燃焼が行われる。このときの燃焼により生じた排気は、気筒11内から排気通路21に排出される。この内燃機関10では、触媒コンバータ22が排気中のHC及びCOの酸化とNOxの還元とを行い、さらにフィルタ23が排気中のPMを捕集することで、排気を浄化している。
また、ハイブリッド車両には、第1遊星ギア機構40が設けられている。第1遊星ギア機構40は、外歯歯車のサンギア41と、サンギア41と同軸配置されている内歯歯車のリングギア42とを有している。サンギア41とリングギア42との間には、サンギア41及びリングギア42の双方と噛み合う複数のピニオンギア43が配置されている。各ピニオンギア43は、自転及び公転が自在な状態でキャリア44に支持されている。こうした第1遊星ギア機構40のキャリア44には、内燃機関10の出力軸であるクランク軸14が連結され、サンギア41には、第1モータジェネレータ71が連結されている。また、リングギア42には、リングギア軸45が接続されている。そして、リングギア軸45には、減速機構60及び差動機構61を介して駆動輪62が連結されている。さらに、リングギア軸45には、第2遊星ギア機構50を介して第2モータジェネレータ72が連結されている。
第2遊星ギア機構50は、外歯歯車のサンギア51と、サンギア51と同軸配置されている内歯歯車のリングギア52とを有している。サンギア51とリングギア52との間には、サンギア51及びリングギア52の双方と噛み合う複数のピニオンギア53が配置されている。各ピニオンギア53は、自転自在であるものの公転不能になっている。そして、第2遊星ギア機構50のリングギア52にはリングギア軸45が、サンギア51には第2モータジェネレータ72がそれぞれ接続されている。
また、ハイブリッド車両には、同ハイブリッド車両の制御装置としての制御装置100が搭載されている。制御装置100には、アクセルポジションセンサ80によって運転者のアクセルペダルの操作量の検出信号が入力され、車速センサ81によって車両の走行速度である車速の検出信号が入力されている。また、制御装置100には、電流センサ87によってリチウムイオン電池77における入出力電流の検出信号が入力されている。
さらに、制御装置100には、内燃機関10に設置された各種センサの検出信号が入力されている。内燃機関10には、センサとして、エアフロメータ82、空燃比センサ83、排気温センサ84、クランク角センサ85、水温センサ86などが設置されている。エアフロメータ82は、吸気通路15におけるスロットルバルブ16よりも上流側の部分に設置されており、吸気通路15を流れる空気の温度と、吸気の流量である吸入空気量とを検出する。空燃比センサ83は、排気通路21における触媒コンバータ22よりも上流側の部分に設置されており、排気通路21を流れるガス中の酸素濃度を検出する。排気温センサ84は、排気通路21における触媒コンバータ22とフィルタ23との間の部分に設置されており、触媒コンバータ22から流出したガスの温度を検出する。クランク角センサ85は、クランク軸14の近傍に設置されており、同クランク軸14の回転位相を検出する。水温センサ86は、内燃機関10冷却水路を流れる冷却水の温度である冷却水温を検出する。
なお、制御装置100は、クランク角センサ85の検出信号から、内燃機関10のクランク軸14の回転速度である機関回転速度を算出している。また、制御装置100は、電流センサ87の検出信号に基づいてリチウムイオン電池77における電池負荷を算出する電池負荷算出部101を備えている。電池負荷は、充電及び放電によるリチウムイオン電池77における負荷の大きさを示すパラメータとして算出される。電池負荷算出部101は、電流センサ87によって検出された電流値を二乗した値の移動平均値を電池負荷として算出する。電池負荷は、充電及び放電が継続されると大きくなる。また、電池負荷は、短時間に大きな電流の入出力があった場合、すなわち急速な充電及び急速な放電が生じたときにも大きくなる。また、制御装置100は、電流センサ87によって検出された電流値に基づいてリチウムイオン電池77に蓄えられている電力の量である蓄電量を取得している。
続いて、こうした制御装置100が行うハイブリッド車両の制御について説明する。制御装置100は、アクセルペダルの操作量と車速とに基づき、リングギア軸45に出力するトルクの要求値である要求トルクを演算する。そして、制御装置100は、要求トルクやリチウムイオン電池77の蓄電量などに応じて、内燃機関10、第1モータジェネレータ71及び第2モータジェネレータ72のトルク配分を決定し、内燃機関10の出力、及び第1モータジェネレータ71、第2モータジェネレータ72による力行/回生を制御する。
例えば、制御装置100は、内燃機関10を始動させる際には、第1モータジェネレータ71をスタータとして機能させる。具体的には、制御装置100は、第1モータジェネレータ71によってサンギア41を回転させることによりクランク軸14を回転させて内燃機関10を始動する。なお、このときには、第2モータジェネレータ72のトルクによって内燃機関10からリングギア軸45に作用する反力を打ち消している。
また、制御装置100は、車両停車時には、蓄電量に応じて制御を切り替える。リチウムイオン電池77の蓄電量が規定値以上である場合には、制御装置100は、内燃機関10の運転を停止させ、第1モータジェネレータ71及び第2モータジェネレータ72の駆動も行わない。一方でリチウムイオン電池77の蓄電量が規定値未満である場合には、制御装置100は、内燃機関10を運転させ、内燃機関10の出力によって第1モータジェネレータ71を駆動して第1モータジェネレータ71を発電機として機能させる。なお、このときには、第2モータジェネレータ72のトルクによってリングギア軸45を停止した状態に保持し、駆動輪62を回転させないようにする。
走行中にも、制御装置100は、蓄電量に応じて制御を切り替える。発進時及び軽負荷走行時において、リチウムイオン電池77の蓄電量が規定値以上である場合には、制御装置100は、第2モータジェネレータ72の駆動力のみによってハイブリッド車両の発進及び走行を行う。この場合、内燃機関10は停止しており、第1モータジェネレータ71による発電も行われない。一方で発進時及び軽負荷走行時において、リチウムイオン電池77の蓄電量が規定値未満である場合には、制御装置100は、内燃機関10を始動して第1モータジェネレータ71で発電を行い、発電した電力をリチウムイオン電池77に充電する。このときには、ハイブリッド車両は、内燃機関10の駆動力の一部と第2モータジェネレータ72の駆動力とによって走行することになる。
定常走行時において、リチウムイオン電池77の蓄電量が規定値以上である場合には、制御装置100は、運転効率の高い状態で内燃機関10を運転させ、ハイブリッド車両を主に内燃機関10の出力で走行させる。このときには、内燃機関10の動力は第1遊星ギア機構40を介して駆動輪62側と第1モータジェネレータ71側とに分割される。これにより、ハイブリッド車両は、第1モータジェネレータ71で発電を行いながら走行する。そして、制御装置100は発電した電力によって第2モータジェネレータ72を駆動し、第2モータジェネレータ72の動力によって内燃機関10の動力を補助する。一方で定常走行時において、リチウムイオン電池77の蓄電量が規定値未満である場合には、制御装置100は機関回転速度をより高くし、第1モータジェネレータ71で発電された電力を第2モータジェネレータ72の駆動に使用するとともに、余剰の電力をリチウムイオン電池77に充電する。
なお、加速時には、制御装置100は機関回転速度を高めるとともに、第1モータジェネレータ71で発電された電力を第2モータジェネレータ72の駆動に使用し、内燃機関10の動力と第2モータジェネレータ72の動力とによってハイブリッド車両を加速させる。
そして、制御装置100は減速時には、内燃機関10の運転を停止させる。そして、制御装置100は第2モータジェネレータ72を発電機として機能させ、発電した電力をリチウムイオン電池77に充電する。ハイブリッド車両では、こうした発電によって生じる抵抗をブレーキとして利用する。
上記のように、制御装置100は、走行中を含むハイブリッドシステムの稼働中に、状況に応じて内燃機関10を停止させる。すなわち、制御装置100は、状況に応じて内燃機関10を自動で停止させ、再始動させる間欠停止制御を実行する。
上述のように、内燃機関10では、排気通路21に設けられたフィルタ23に排気中のPMを捕集している。捕集したPMがフィルタ23に堆積していくと、やがてフィルタ23に目詰まりが生じるおそれがある。フィルタ23に堆積したPMを燃焼させて除去するには、フィルタ23の温度を、PMが燃焼し得る温度すなわちPMの発火点以上の温度にするとともに、フィルタ23に酸素を供給する必要がある。
そこで、制御装置100は、フィルタ23に堆積したPMを燃焼させて除去するフィルタ再生制御を実行する。このフィルタ再生制御において、制御装置100は、内燃機関10の出力を増大させて発熱量を増大させるとともに、第1モータジェネレータ71による発電量を増大させてフィルタ23の温度をPMが燃焼し得る温度まで昇温させる昇温制御を実行する。そして、制御装置100は、第1モータジェネレータ71によってクランク軸14を駆動して内燃機関10を空転させるモータリング制御を実行し、フィルタ23に酸素を供給することによってPMを燃焼させる。すなわち、制御装置100が実行するフィルタ再生制御は、昇温制御とモータリング制御とを含んでいる。
ところで、リチウムイオン電池77を搭載しているハイブリッド車両の場合、過放電、過充電によって電池負荷が大きくなると、リチウムイオン電池77が劣化してしまう。上記のようにフィルタ再生制御に必要な発熱量を確保するために昇温制御において内燃機関10の出力を増大させるとともに第1モータジェネレータ71による発電量を増大させる場合、リチウムイオン電池77への充電量が増えるため電池負荷が大きくなる。
そこで、この制御装置100では、フィルタ再生制御において、昇温制御を開始すると昇温制御が完了するまで間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する間欠停止禁止制御と、電池負荷が許容範囲を超えている間は昇温制御を中断する電池保護制御と、を実行するようにしている。
なお、昇温制御の完了とは、昇温制御によってフィルタ23の温度が目標とする温度まで昇温され、昇温制御による目的が達せられた状態のことである。すなわち、電池保護制御によってフィルタ23の温度が目標とする温度に達する前に昇温制御が中断されている状態は、昇温制御による目的が達せられた状態ではなく、昇温制御が完了した状態ではない。
以下の部分では、制御装置100が実行するフィルタ再生制御について詳しく説明する。
まず、図2を参照して、フィルタ再生要求フラグを操作するルーチンについて説明する。このルーチンはハイブリッドシステムが稼働しているときに、制御装置100によって繰り返し実行される。なお、フィルタ再生要求フラグは、「1」であることをもってフィルタ再生制御の実行が必要とされている状態であることを示し、「0」であることをもってフィルタ再生制御の実行が必要ではない状態であることを示すフラグである。フィルタ再生要求フラグは、初期状態では「0」であり、「1」に更新されたあとは、図6を参照して後述するようにフィルタ再生制御が完了したときに、「0」に更新される。
図2に示されるように、制御装置100は、このルーチンを開始するとステップS100の処理においてPM堆積量が第1規定値PMa以上であるか否かを判定する。PM堆積量は、フィルタ23に堆積しているPMの量の推定値である。
なお、制御装置100は、ハイブリッドシステム稼働中に繰り返しPM生成量とPM再生量とを算出し、PM堆積量を更新している。具体的には、PM生成量からPM再生量を引いた差を更新前のPM堆積量の値に加算した和を最新のPM堆積量の値として算出し、PM堆積量を更新する。
PM生成量は、気筒11内での混合気の燃焼により生成されるPMの量であり、制御装置100は、内燃機関10の運転状態、具体的には吸入空気量、燃料噴射量などからPM生成量を演算する。
また、PM再生量は、フィルタ23内で燃焼するPMの量である。フィルタ23に流入するガスの温度が高いほど、フィルタ23の温度も高くなる。よって、排気温センサ84によって検出される温度からフィルタ23の温度を求めることができる。制御装置100は、フィルタ23に流入するガスの温度及び流量、外気の温度に基づくフィルタの熱収支モデルを用いてフィルタ23の温度であるGPF温度を推定する。なお、フィルタ23に流入するガスの流量は、吸入空気量と燃料噴射量とから求めることができ、外気の温度はエアフロメータ82によって検出することができる。GPF温度がPMの発火点以上となっている状態で、酸素を含んだガスがフィルタ23に流入すると、フィルタ23に堆積したPMが燃焼するようになる。PMの燃焼には酸素が必要であるから、このときにフィルタ23内で燃焼するPMの量は、フィルタ23に流入するガス中の酸素の量に応じて決まる。フィルタ23に流入するガスの酸素濃度は、空燃比センサ83の検出結果から求めることができる。そこで、制御装置100は、排気温センサ84によって検出されるガスの温度、空燃比センサ83によって検出される酸素濃度、吸入空気量、及び燃料噴射量に基づいてPM再生量を演算している。
制御装置100は、ステップS100の処理においてPM堆積量が第1規定値PMa以上であると判定した場合(ステップS100:YES)には、処理をステップS110へと進める。そして、制御装置100はステップS110の処理において再生要求フラグを「1」に更新する。
こうしてステップS110の処理を実行すると、制御装置100は、このルーチンを一旦終了する。一方で、制御装置100は、ステップS100の処理においてPM堆積量が第1規定値PMa未満であると判定した場合(ステップS100:NO)には、ステップS110の処理を実行せずに、このルーチンを一旦終了する。こうして制御装置100はPM堆積量に応じて再生要求フラグを操作する。
次に、図3を参照して、昇温要求フラグを操作するルーチンについて説明する。なお、昇温要求フラグは、「1」であることをもって昇温制御の実行が必要とされている状態であることを示し、「0」であることをもって昇温制御の実行が必要ではない状態であることを示すフラグである。このルーチンは、再生要求フラグが「1」であり且つ触媒コンバータ22の暖機が完了しており且つモータリング要求フラグが「1」になっていない場合に、制御装置100によって繰り返し実行される。なお、詳細は図6を参照して後述するが、モータリング要求フラグは昇温制御が完了した時に「1」に更新されるフラグである。そのため、このルーチンは、フィルタ再生制御の実行が必要とされており且つ触媒コンバータ22が活性化しており且つ昇温制御が完了していないときに実行される。
図3に示すように、このルーチンを開始すると、制御装置100は、まずステップS200の処理においてGPF温度が規定温度GPFa未満であるか否かを判定する。なお、規定温度GPFaはPMの発火点よりも高い温度であり、昇温制御におけるフィルタ23の温度の目標値である。
制御装置100は、ステップS200の処理においてGPF温度が規定温度GPFa未満であると判定した場合(ステップS200:YES)には、処理をステップS210へと進める。そして、制御装置100は、ステップS210の処理において昇温要求フラグを「1」に更新する。すなわち、この場合には、GPF温度が目標温度に達しておらず、昇温制御の実行が必要であるため、昇温要求フラグを「1」に更新する。
一方で、制御装置100は、ステップS200の処理においてGPF温度が規定温度GPFa以上であると判定した場合(ステップS200:NO)には、処理をステップS220へと進める。そして、制御装置100は、ステップS220の処理において昇温要求フラグを「0」に更新する。すなわち、この場合には、GPF温度が目標温度に達しており、昇温制御の実行は必要ではないため、昇温要求フラグを「0」に更新する。
こうしてステップS210又はステップS220の処理を実行すると、制御装置100はこのルーチンを一旦終了する。このように、制御装置100は、昇温制御が完了しておらず、GPF温度が目標温度に達していない場合に昇温要求フラグを「1」に更新する。また、制御装置100は、昇温制御が完了しており、GPF温度が目標温度に達している場合に昇温要求フラグを「0」に更新する。
次に、図4を参照して間欠停止禁止フラグを操作するルーチンについて説明する。このルーチンは再生要求フラグが「1」になっているときに、制御装置100によって繰り返し実行される。なお、間欠停止禁止フラグは、「1」であることをもって上述した間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する必要がある状態であることを示し、「0」であることをもって間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する必要がない状態であることを示すフラグである。制御装置100は、間欠停止禁止フラグが「1」になっているときには、間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止して、内燃機関10を運転させ続ける。
図4に示すように、制御装置100は、このルーチンを開始すると、まずステップS300の処理において昇温要求フラグが「1」であるか否かを判定する。制御装置100はステップS300の処理において昇温要求フラグが「1」であると判定した場合(ステップS300:YES)には、処理をステップS310へと進める。そして、制御装置100は、ステップS310の処理において間欠停止禁止フラグを「1」に更新する。
一方で、制御装置100はステップS300の処理において昇温要求フラグが「0」であると判定した場合、すなわち「1」ではないと判定した場合(ステップS300:NO)には、処理をステップS320へと進める。そして、制御装置100は、ステップS320の処理において間欠停止禁止フラグを「0」に更新する。
こうしてステップS310又はステップS320の処理を実行すると、制御装置100はこのルーチンを一旦終了する。このように、制御装置100は、昇温要求フラグが「1」になっているときに間欠停止禁止フラグを「1」に更新して、間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する。なお、制御装置100は、図5を参照して後述するように、昇温要求フラグが「1」になっているときに、昇温制御を実行する。そして、制御装置100は、図3を参照して説明したように、昇温制御が完了したときに、昇温要求フラグを「0」に更新する。すなわち、制御装置100は、このルーチンを通じて間欠停止禁止フラグを操作することにより、昇温制御を開始すると昇温制御が完了するまで間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する間欠停止禁止制御を実行して内燃機関10を運転させ続ける。
次に図5を参照して実施する昇温制御の実行可否を決定するルーチンについて説明する。このルーチンは、昇温要求フラグが「1」になっているときに、制御装置100によって繰り返し実行される。
図5に示すように、このルーチンを開始すると、制御装置100は、まずステップS400の処理において電池負荷が規定値LODa未満であるか否かを判定する。なお、規定値LODaは、電池負荷が許容範囲内であるか否かを判定するための閾値である。そのため、規定値LODaは、電池負荷の許容範囲における上限値に基づき、電池負荷が規定値LODa以上であることに基づいて許容範囲を超えていると判定することができる大きさに値が設定されている。換言すれば、規定値LODaは、電池負荷が規定値LODa未満であれば、電池負荷が許容範囲内であると判定できる大きさの値である。制御装置100は、ステップS400の処理において電池負荷が規定値LODa未満であると判定した場合(ステップS400:YES)には、処理をステップS410へと進める。そして、制御装置100はステップS410の処理において昇温制御を実施する。
制御装置100は、昇温制御において、出力嵩上げ制御を実行する。出力嵩上げ制御は、制御装置100が実行する内燃機関10の出力制御における目標値に相当する要求出力を、昇温制御を実行しない場合と比較して増大させるために、要求出力を増大補正して大きくする制御である。なお、出力嵩上げ制御を実行すると内燃機関10の出力が増大するため、制御装置100は第1モータジェネレータ71による発電量を増大させる。これにより、要求出力を増大補正したことによって増えた分の出力を発電に使用し、リングギア軸45における動力の変動を抑制する。昇温制御を実行することにより、内燃機関10の出力が増大されるため、排気温度が高くなり、フィルタ23を昇温することができる。
一方で、制御装置100は、ステップS400の処理において電池負荷が規定値LODa以上であると判定した場合(ステップS400:NO)、すなわち電池負荷が許容範囲を超えている場合には、処理をステップS420へと進める。そして、制御装置100はステップS420の処理において昇温制御を禁止する。すなわち、この場合には、制御装置100は昇温要求フラグが「1」になっていても、昇温制御を実施しない。
上述したように、昇温制御を開始すると、第1モータジェネレータ71による発電量が増大するため、充電による電池負荷が増大する。また、上述したように、制御装置100は、昇温制御を開始すると昇温制御が完了するまで間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する間欠停止禁止制御を実行して内燃機関10を運転させ続ける。そのため、昇温制御中は充電が継続して行われるようになる。これにより、昇温制御を開始したときの電池負荷の状態などによっては、昇温制御中に充電が継続して行われることによって電池負荷が規定値LODa以上になることがある。このルーチンでは、電池負荷が規定値LODa以上になっているときに昇温制御を禁止するため、このルーチンを繰り返し実行することにより、電池負荷が許容範囲を超えている間は昇温制御を中断することになる。すなわち、この制御装置100における電池保護制御は、このルーチンによって実行されるようになっている。
制御装置100は、ステップS410又はステップS420の処理を実行すると、このルーチンを一旦終了する。こうして制御装置100は、電池負荷の大きさに応じて、昇温制御の実行可否を決定する。なお、図3を参照して説明したように、GPF温度が目標温度に達した場合には、昇温要求フラグが「0」に更新されるため、図5に示したルーチンが実行されなくなり、昇温制御が実行されなくなる。これにより昇温制御が完了する。
次に、図6を参照してモータリング要求フラグを操作するルーチンについて説明する。モータリング要求フラグは、「1」であることをもってモータリング制御の実行が要求されていることを示し、「0」であることをもってモータリング制御の実行が要求されていないことを示すフラグである。このルーチンは再生要求フラグが「1」になっているときに、制御装置100によって繰り返し実行される。
図6に示すように、このルーチンを開始すると、制御装置100は、まずステップS500の処理においてモータリング要求フラグが「0」であるか否かを判定する。制御装置100は、ステップS500の処理においてモータリング要求フラグが「0」であると判定した場合(ステップS500:YES)には、処理をステップS510へと進める。
そして、制御装置100はステップS510の処理において昇温要求フラグが「1」から「0」に更新されたタイミングであるか否かを判定する。このステップS510では、制御装置100は、このルーチンを前回実行したときの昇温要求フラグの値とこの処理を実行しているときの昇温要求フラグの値とに基づき、前回の値が「1」であり、現在の値が「0」である場合に、昇温要求フラグが「1」から「0」に更新されたタイミングであると判定する。この処理は、昇温制御が完了したタイミングであるか否かを判定する処理である。
制御装置100は、ステップS510の処理において昇温要求フラグが「1」から「0」に更新されたタイミングであると判定した場合(ステップS510:YES)には、処理をステップS530へと進める。そして、制御装置100は、ステップS530の処理においてモータリング要求フラグを「1」に更新する。そして、制御装置100は、このルーチンを一旦終了する。すなわち、制御装置100は昇温制御が完了したときにモータリング要求フラグを「1」に更新する。
一方で、制御装置100は、ステップS510の処理において昇温要求フラグが「1」から「0」に更新されたタイミングではないと判定した場合(ステップS510:NO)には、ステップS530の処理を実行せずに、そのままこのルーチンを一旦終了する。すなわち、この場合には、モータリング要求フラグの更新は行われず、モータリング要求フラグが「0」になっている状態が維持される。
また、制御装置100は、ステップS500の処理においてモータリング要求フラグが「1」であると判定した場合、すなわちモータリング要求フラグが「0」ではないと判定した場合(ステップS500:NO)には、処理をステップS520へと進める。そして、制御装置100は、ステップS520の処理においてPM堆積量が第2規定値PMb未満であるか否かを判定する。なお、第2規定値PMbはフィルタ再生制御の完了を判定するための閾値であり、第1規定値PMaよりも小さい値に設定されている。すなわち、第2規定値PMbは、PM堆積量が第2規定値PMb未満まで少なくなっていることに基づいてフィルタ再生制御によるPMの除去が十分に行われてフィルタ再生制御が完了したと判定できる大きさに設定されている。
制御装置100は、ステップS520の処理においてPM堆積量が第2規定値PMb未満であると判定した場合(ステップS520:YES)には、処理をステップS540へと進める。そして、制御装置100はステップS540の処理においてモータリング要求フラグを「0」に更新するとともに、再生要求フラグを「0」に更新する。すなわち、この処理は、フィルタ再生制御を終了させる処理に相当する。
一方で、制御装置100は、ステップS520の処理においてPM堆積量が第2規定値PMb以上であると判定した場合(ステップS520:NO)には、ステップS540の処理を実行せずに、そのままこのルーチンを一旦終了する。すなわち、この場合には、モータリング要求フラグ及び再生要求フラグは更新されず、モータリング要求フラグが「1」になっており且つ再生要求フラグが「1」になっている状態が維持される。
このように、制御装置100は、昇温制御が完了したときにモータリング要求フラグを「1」に更新し、PM堆積量が第2規定値PMb未満まで減少したときにモータリング要求フラグを「0」に更新する。
次に、図7を参照してモータリング制御の実行可否を決定するルーチンについて説明する。このルーチンはモータリング要求フラグが「1」になっているときに、制御装置100によって繰り返し実行される。
図7に示すように、このルーチンを開始すると、制御装置100は、まずステップS600の処理において車速が規定車速SPDa以上であるか否かを判定する。規定車速SPDaは、モータリング制御によるフィルタ23の過熱を抑制し得るほどにフィルタ23に走行風が当たる状態になっていることを判定するための閾値である。規定車速SPDaは、実験などの結果に基づいて車速が規定車速SPDa以上になっていることに基づき、モータリング制御を実行したとしてもフィルタ23の過熱が生じないと判定できる大きさの値に設定されている。
制御装置100は、ステップS600の処理において車速が規定車速SPDa以上であると判定した場合(ステップS600:YES)には、処理をステップS610へと進める。そして、制御装置100はステップS610の処理においてモータリング制御を実行する。制御装置100は、モータリング制御において、内燃機関10における燃料噴射及び火花点火を停止する。そして、制御装置100は、モータリング制御において第1モータジェネレータ71によってクランク軸14を駆動して内燃機関10を空転させる。
こうして、昇温制御が完了し、フィルタ23の温度がPMの燃焼し得る温度になっているときにモータリング制御が実行されると、内燃機関10の空転に伴い、高温になっているフィルタ23に酸素が供給されるため、フィルタ23に堆積しているPMが燃焼する。このようにこの制御装置100では、昇温制御とモータリング制御とによってフィルタ再生制御が実現される。
一方で、制御装置100は、ステップS600の処理において車速が規定車速SPDa未満であると判定した場合(ステップS600:NO)には、処理をステップS620へと進める。そして、制御装置100は、ステップS620の処理においてモータリング制御を禁止する。そして、そのままこのルーチンを一旦終了する。すなわち、この場合には、モータリング制御を実行すると、走行風による冷却作用が不足してフィルタ23の温度が過剰に高くなるおそれがあるため、モータリング制御を実行しない。このように、この制御装置100では、車速が規定車速SPDa以上であることを条件にモータリング制御を実行し、車速が規定車速SPDa未満である場合には、モータリング制御の実行を禁止して、モータリング要求フラグが「1」になっていてもモータリング制御を実行しない。
なお、上述したように、このルーチンは、昇温制御が完了してフィルタ23の温度がPMの燃焼し得る温度になっているときに「1」に更新されるモータリング要求フラグが「1」になっているときに実行される。そして、モータリング制御は、このルーチンによって実行される。すなわち、この制御装置100におけるモータリング制御は、フィルタ23の温度がPMの燃焼し得る温度になっていることを条件に実行されるようになっている。
本実施形態の制御装置100による作用について説明する。
制御装置100では、リチウムイオン電池77を保護するために、電池負荷を算出し、電池負荷が規定負荷LODa以上だと(ステップS400:NO)、昇温制御を中断して充電量の増大を停止する(ステップS420)。すなわち、電池負荷が大きくなると、フィルタ23に堆積したPMを燃焼させて除去するフィルタ再生制御を中断する。フィルタ再生制御が頻繁に中断されると、なかなかフィルタ再生制御を完了させることができず、ひいてはPMの堆積量が徐々に増大して許容範囲を超えてしまうおそれがある。
一般的に、ハイブリッド車両においては、内燃機関の運転を自動で停止させ、再始動させる間欠停止制御が行われる。内燃機関を再始動させる際のクランキングによる放電量は特に大きいため、間欠停止制御による再始動が行われると、電池負荷が特に大きくなる。そのため、リチウムイオン電池を搭載しているハイブリッド車両では、昇温制御による電池負荷の増大と、再始動のためのクランキングによる大きな放電による電池負荷の増大とにより、フィルタ再生制御が頻繁に中断されるおそれがある。
そこで、制御装置100では、昇温制御が完了するまで間欠停止制御による内燃機関10の運転の停止を禁止する。そのため、昇温制御が完了するまでは再始動による大きな放電が起こらなくなる。その結果、昇温制御により充電量を増大させていても、昇温制御が中断するほどまでには電池負荷が大きくなりにくくなる。
本実施形態の効果について説明する。
(1)電池保護制御により、電池負荷を監視して、電池負荷が大きくなると、昇温制御を禁止する。そのため、電池負荷が大きくなりすぎることを抑制して、リチウムイオン電池77の劣化を抑制することができる。
(2)間欠停止制御による停止を禁止しない場合と比較すると、電池負荷が大きくなることによる再生制御の中断を抑制することができる。したがって、制御装置100によれば、電池保護制御によりリチウムイオン電池77の保護を図りながらも、フィルタ再生制御の頻繁な中断を抑制し、フィルタ再生制御の実行機会を確保してPMの燃焼を促進することができる。
(3)フィルタ再生制御においてモータリング制御を実行して第1モータジェネレータ71によりクランク軸14を駆動する。そのため、回生時にモータリング制御を行わない場合と比較して、リチウムイオン電池77への充電量を減少させることができる。これにより、リチウムイオン電池77の電池負荷を低減することができる。
(4)モータリング制御によってフィルタ23に酸素を供給するとPMが燃焼し、フィルタ23の温度が上昇する。ハイブリッド車両におけるフィルタ23のレイアウトによっては、車速が低く、フィルタ23に当たる走行風が少ない状態でモータリング制御を実行すると、走行風による冷却作用が足りずにフィルタ23の温度が過剰に高くなってしまうおそれがある。これに対して制御装置100では、車速が規定車速SPDa以上であることを条件にモータリング制御を実行する。そのため、制御装置100によれば、フィルタ23に走行風が十分に当たる状態になっているときに、モータリング制御が実行されるようになるため、フィルタ23の過熱を抑制することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態と同様の制御を実現できるのであれば、具体的な処理の態様は、図2〜図7を参照して説明したような態様には限らない。例えば、上記の実施形態では各種のフラグを設定して処理を実行する例を示したが、必ずしもこうしたフラグを設定する必要はない。
・上記実施形態でのPM堆積量の推定に係るロジックは一例であり、他の推定ロジックを採用してもよい。
・車速が規定車速SPDa以上であることを条件にモータリング制御を実行するようにしていたが、車速による条件を省略し、モータリング要求フラグが「1」であるときにモータリング制御を実行するようにしてもよい。すなわち、車速によらず、モータリング制御の実行が要求された場合にモータリング制御を実行するようにしてもよい。
・上記実施形態では、昇温制御を完了する時期をフィルタ23の温度に基づき決定していたが、昇温制御の継続時間などの他のパラメータに基づいて決定するようにしてもよい。
・制御装置100は、排気通路21に設置されたフィルタを備える内燃機関と、内燃機関に動力を伝達可能なモータと、を備えるものであれば、図1に示したものと異なる構成のハイブリッド車両にも適用することができる。例えば、触媒コンバータ22よりも上流側にフィルタ23が配設されていてもよい。また、フィルタ23に触媒を担持させ、触媒コンバータ22と同様の機能を持たせたものを排気通路21に設置し、触媒コンバータ22を省略してもよい。
10…内燃機関、11…気筒、14…クランク軸、15…吸気通路、16…スロットルバルブ、17…燃料噴射弁、18…点火装置、21…排気通路、22…触媒コンバータ、23…フィルタ、40…第1遊星ギア機構、41…サンギア、42…リングギア、43…ピニオンギア、44…キャリア、45…リングギア軸、50…第2遊星ギア機構、51…サンギア、52…リングギア、53…ピニオンギア、60…減速機構、61…差動機構、62…駆動輪、71…第1モータジェネレータ、72…第2モータジェネレータ、75…第1インバータ、76…第2インバータ、77…リチウムイオン電池、80…アクセルポジションセンサ、81…車速センサ、82…エアフロメータ、83…空燃比センサ、84…排気温センサ、85…クランク角センサ、86…水温センサ、87…電流センサ、100…制御装置、101…電池負荷算出部。

Claims (1)

  1. 内燃機関の出力を利用してモータジェネレータによって発電した電力を充電する蓄電池としてリチウムイオン電池を搭載したハイブリッド車両に適用され、
    前記内燃機関の運転を自動で停止させ、再始動させる間欠停止制御と、
    前記内燃機関の出力を増大させて発熱量を増大させるとともに、前記モータジェネレータによる発電量を増大させて前記内燃機関の排気通路に設けられたフィルタの温度を粒子状物質が燃焼し得る再生温度まで昇温させる昇温制御と、を実行するハイブリッド車両の制御装置であり、
    充電及び放電による前記リチウムイオン電池における負荷の大きさを示すパラメータである電池負荷を算出する電池負荷算出部を備えており、
    前記昇温制御を開始すると前記昇温制御が完了するまで前記間欠停止制御による前記内燃機関の運転の停止を禁止する間欠停止禁止制御と、
    前記電池負荷が許容範囲を超えている間は前記昇温制御を中断する電池保護制御と、を実行するハイブリッド車両の制御装置。
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