JP2020110235A - 吸収性物品 - Google Patents

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幸男 笹嶋
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Abstract

【課題】後側の吸収体の吸収能力を活用できる吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収体103は、長手方向Yと該長手方向Yに直交する幅方向Xとを有し、長手方向Yの長さを2等分して前側部31と後側部32とに区分され、吸収体103には、肌当接面側から平面視して、主溝1と、主溝1と連結する副溝2とが配されており、主溝1は、吸収体103の長手方向Y及び幅方向Xの中心を通り、かつ、後側部32に延出する上流主溝11と、上流主溝11の後側部32における端部11Bから等幅にて2股に分岐して後側部32に延出する下流主溝12とを備え、主溝1は、吸収体103の幅方向の長さを2等分する長手方向に沿う中心線L1を軸に線対称の形状を有しており、副溝2は、後側部32にて、下流主溝12を源流として枝分かれしており、副溝2の幅が枝分かれ前の溝よりも狭くされており、少なくとも末端の副溝2は壁面に表面積増大部を有する。【選択図】図2

Description

本発明は、おむつ等の吸収性物品に関する。
従来、使い捨ておむつ等の吸収性物品について、吸収性など様々な性能向上のための技術が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、吸収体の中央部から前端部側に向けてスリットを設けた吸収性物品が記載されている。前記吸収体は、幅方向に圧縮されると前記スリットが閉鎖されて、吸収体の中央部の幅が縮小する構成を有する。これにより、股下部分の過剰な膨らみができ難くなり、尿等を保持するポケットが形成されるとされている。
特許文献2記載の使い捨ておむつには、吸収性コアの長手方向に延びるスリットを有する吸収体が配されている。吸収性コアの前側領域に尿を効率よく拡散させる観点から、前記スリットの長手方向中央線が、前記吸収性コアの長手方向中心線よりも前側に位置する構成とされている。特許文献3には、吸収体について、幅が異なる第1幅部と第2幅部を長手方向に沿って交互に備えた直線状のスリット部を配することが記載されている。
また、特許文献4には、ゲルブロッキングを最小限にして体液を迅速に獲得するために、吸収性部材の前部に、平均密度及び平均坪量を異ならせた貯蔵帯及び獲得帯を配することが記載されている。
特開2012−90818号公報 特開2015−119786号公報 特開2016−189953号公報 特開昭63−109859号公報
着用者が横になっている状態(仰臥位や側臥位など)では、尿や軟便(水分を含み流動性のある便)などの排泄物は後側に流れやすい。後側に流れた尿や軟便は排泄時の勢いが失われて拡散しにくいため、後側の吸収体の吸収能力を十分に活用できない場合があった。
本発明は、上記の点に鑑み、後側の吸収体の吸収能力を活用できる吸収性物品に関する。
本発明は、肌当接面側の表面シート、非肌当接面側の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体を有する吸収性物品であって、前記吸収体は、長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有し、前記長手方向の長さを2等分して前側部と後側部とに区分され、前記吸収体には、肌当接面側から平面視して、主溝と、該主溝と連結する副溝とが配されており、前記主溝は、前記吸収体の長手方向及び幅方向の中心を通り、かつ、前記後側部に延出する上流主溝と、該上流主溝の前記後側部における端部から等幅にて2股に分岐して前記後側部に延出する下流主溝とを備え、前記主溝は、前記吸収体の幅方向の長さを2等分する長手方向に沿う中心線を軸に線対称の形状を有しており、前記副溝は、前記後側部にて、前記下流主溝を源流として枝分かれしており、前記副溝の幅が枝分かれ前の溝よりも狭くされており、少なくとも末端の前記副溝は壁面に表面積増大部を有する、吸収性物品を提供する。
本発明の吸収性物品は、後側の吸収体の吸収能力を活用でき、排泄液の漏れを効果的に抑制できる。
本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態であるおむつを模式的に示した一部切り欠き斜視図である。 本発明の吸収性物品に用いられる吸収体の好ましい一実施形態を模式的に示した平面図である。 (A)は図2におけるA−A線断面図であり、(B)は図2におけるB−B線断面図であり、(C)は図2におけるC−C線断面図である。 本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態に用いられる吸収体における下流主溝の上流主溝からの分岐の別の好ましい態様を模式的に示した平面図である。 本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態に用いられる吸収体における副溝の枝分かれの別の好ましい態様を模式的に示した平面図である。 本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態に用いられる吸収体における副溝の枝分かれの更に別の好ましい態様を模式的に示した平面図である。 (A)は副溝の壁面にスリット部を複数配してなる表面積増大部を模式的に示した一部断面斜視図であり、(B)は副溝の壁面に凹凸部を複数配してなる表面積増大部を模式的に示した一部断面斜視図であり、(C)は(B)の凹凸部の別の好ましい態様を模式的に示した一部断面斜視図であり、(D)は(B)の凹凸部の更に別の好ましい態様を模式的に示した一部断面斜視図である。 (A)はスリット部を有する副溝及び主溝の平面形状の具体例を模式的に示す平面図であり、(B)は凹凸部を有する副溝及び主溝の平面形状の具体例を模式的に示す平面図である。 (A)及び(B)は、本発明の吸収性物品の好ましい一実施形態に用いられる吸収体において、後側部の吸収材料の坪量が吸収体の後側端部に向けて増加し、厚みの勾配を有する好ましい態様を模式的に示した側面図である。
以下、本発明の吸収性物品の好ましい実施形態としてのおむつについて、図面を参照しながら以下に説明する。
本発明においては、人体に接触する側を肌面側ないし肌当接面側あるいは表面側と言い、これと反対側を非肌面側ないし非肌当接面側あるいは裏面側と言う。これらは、人体に接触する面を有さない部材に関しても、吸収性物品の部材構成における相対的な位置関係を示す用語として用いる。また、吸収性物品の表面又は裏面の法線方向を厚み方向と言う。
図1に示すように、本実施形態のおむつ100は、肌当接面側の表面シート101、非肌当接面側の裏面シート102、表面シート101と裏面シート102との間に配置された吸収体103を有する。吸収体103は、液を吸収保持する吸収材料の集積体である。例えば、パルプ繊維の集積体、又は、パルプ繊維と高吸水性ポリマーとを混合した集積体である。更に、おむつ100には、排泄物に対する横漏れ防止ギャザー部106が配されている。ここで言う「液」は、排泄物の液状成分を言い、表面シートから吸収体に透過し得る成分を言う。例えば尿や軟便などが挙げられる。
本実施形態のおむつ100はテープ型のものを示しており、後側100Rにはファスニングテープ107が設けられている。ファスニングテープ107は、おむつ100の前側100Fの裏面側に設けたテープ貼付部(図示せず)に貼付されて、おむつ100が装着される。なお、おむつとしては、テープ型に限らず、パンツ型であってもよい。また、大人用、乳幼児用いずれであってもよい。
吸収体103は、図2に示すように、平面視において、長手方向Yと該長手方向Yと直交する幅方向Xとを有する。吸収体103は、長手方向Yの長さを2等分して前側部31と後側部32とに区分される。具体的には、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1を境に前後に区分される。前側部31は、中心線M1から吸収体103の前側端部103Fまでの吸収体部分であり、後側部32は、中心線M1から吸収体103の後側端部103Rまでの吸収体部分である。ここで吸収体103における前側は着用者の腹側に対応する部分であり、前側部31は腹側部とも言う。吸収体103における後側は着用者の背側に対応する部分であり、後側部32は背側部とも言う。吸収体103の中心線M1の前後周辺の領域は着用者の排泄部に対応することとなる。
吸収体103には、肌当接面側から平面視して、主溝1と主溝1と連結する副溝2とが配されている。
主溝1及び副溝2はいずれも、吸収体103が肌当接面側から非肌当接面側に向かって部分的に窪んだ形状を有し、周囲よりも厚みが薄くされている部分である。具体的には、主溝1は、図3(A)及び(B)に示すように、吸収体103の厚み方向において、肌当接面側に開口する空間部16と、空間部16を囲む底面17及び壁面18、18とを有する。副溝2は、図3(C)に示すように、肌当接面側に開口する空間部26と、空間部26を囲む底面27及び壁面28、28を有する。壁面18及び壁面28はそれぞれ、吸収体103の肌当接面側から厚み方向に立設されている。底面17及び壁面18、18に囲まれた空間部16、底面27及び壁面28、28に囲まれた空間部26は、吸収体103を構成する吸収材料を欠いた部分である。
主溝1は、主に、中心線M1周辺から後側部32へと排泄物の液状成分を誘導する「導通路」としての機能を担う。ただし、主溝1は、導通路として機能しながら、該機能を阻害しない程度に、空間部16を流れる排泄物の液状成分の一部を壁面18、18から吸収材料の集積部分に導いで吸収することがあってもよい。
また、副溝2は、後述するように、枝分かれ前の溝よりも幅が狭くなりながら枝分かれし、吸収体103の後側部32の平面方向に広がる溝である。該副溝2は、液状成分の「導通路」としての機能とともに、主溝1によって後側部32に誘導された排泄物の液状成分を吸収体103の吸収材料の集積部分へと導く「取り込み口」としての機能を担う。例えば、後述するように複数階層(世代)に枝分かれしている場合において、中間世代の副溝2は、主溝と末端の世代の副溝2を流体連通する「導通路」としての機能を発現すると同時に「取り込み口」としての機能を果たす。特に、後述する表面積増大部9を壁面28、28に備えた副溝2では、排泄液の液状成分との接触面積が増加され、上記「取り込み口」としての機能がより高められている。
図2に示すように、主溝1は、吸収体103の長手方向及び幅方向の中心を通り、かつ、後側部32に延出する上流主溝11と、上流主溝11の後側部32の側の端部11Bから等幅にて2股に分かれて延出する下流主溝12とを有する。主溝1は、肌当接面側から平面視して、吸収体103の幅方向Xの長さを2等分する長手方向Yに沿う中心線L1を軸に線対称の形状を有する。
より具体的には、上流主溝11は、吸収体103の長手方向及び幅方向の中心を通って、吸収体103の長手方向Yに沿って後側部32へと直線状に延出している。下流主溝12は、上流主溝11の後側部32の側の端部11Bから等幅にて分岐し、更に後側部32へと延出している。下流主溝12、12それぞれの幅は、互いに「等幅」であれば、上流主溝11の幅に限定されず、例えば上流主溝11の幅の2分の1以下であってもよい。また、下流主溝12、12それぞれの幅は、前記中心線L1を軸に線対称の平面形状であることを前提として延出方向の途中で変化するようにされていてもよい。前記「等幅」とは、厳密に同じ幅を意味するものではなく、排泄物の液状成分を適切に分配し得る範囲にて異なっていてもよい。具体的には、2本の下流主溝12、12の幅の差が1mm以上5mm以下であるとき等幅であると言える。
なお、上流主溝11の幅及び下流主溝12の幅は、それぞれの延出方向に対して直交する方向の長さを意味する。例えば、上流主溝11は長手方向Yに延出しており、長手方向Yに直交する幅方向Xに沿って上流主溝11の幅が特定される。下流主溝12は長手方向Y及び幅方向Xと交差する斜め方向に延出しており、該斜め方向に直交する方向に沿って下流主溝12の幅が特定される。
上流主溝11が通る「吸収体103の長手方向及び幅方向の中心」は、前述の吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1と、吸収体103の幅方向Xの長さを2等分する長手方向Yに沿う中心線L1との交差する中心点8である。この中心点8は、着用者の排泄部に近い位置にあり、着用者が横になった状態において排泄物の液状成分が後側部32に向かって流れ始める領域にある。
上流主溝11が中心点8を含んでいることで、排泄物の液状成分を確実に吸収体103の空間部16へと取り込むことができる。これにより、表面シート101上を流れようとする排泄物の量を抑制できる。また、液状成分の取り込みにより、軟便の固形成分の拡散をも抑制できる。一方、上流主溝11では、空間部16の存在により、液状成分が流れやすい。上流主溝11は、その延出方向に沿って、吸収体103内において前記液状成分を後側部32へと導き、更に下流主溝12、12に引き渡す。等幅にて2股に分かれた下流主溝12、12は、空間部16により、液状成分を分配して引き継ぐ。そして、下流主溝12、12は、吸収体103の後側部32において、それぞれが分岐し延出する方向に沿って排泄物の液状成分を拡散させる。このようにして、主溝1は、おむつ100の表面シート101上における排泄物の拡散を抑え、上流主溝11及び下流主溝12の延出方向に沿って、吸収体103の後側部32にて排泄物の液状成分を導き、拡散させることができる。
上流主溝11の平面視における幅S1は、排泄物の液状成分を確実に取り込む観点から、上流主溝11が配されている位置における吸収体103の幅方向の長さSの20%以上が好ましく、25%以上がより好ましい。また、上流主溝11の前記幅S1は、吸収体103の吸収容量を確保する観点から、吸収体103の前記幅方向の長さSの70%以下が好ましく、65%以下がより好ましい。具体的には、上流主溝11の平面視における幅S1は、上流主溝11の配されている位置における吸収体103の幅方向の長さSの20%以上70%以下が好ましく、25%以上65%以下がより好ましい。
上流主溝11の前側部31の側の端部11Aは、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1から、吸収体103の前側部31に突出していることが好ましい。
前側部31において、上流主溝11の前側部31の側の端部11Aと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、排泄物の液状成分の取り込みをより確実にする観点から、吸収体103の前側部31の長手方向Yの長さT1の8%以上であることが好ましく、10%以上であることがより好ましく、12%以上であることが更に好ましい。また、前側部31において、端部11Aと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、排泄物を一時的に貯蔵する保持空間を確保する観点から、吸収体103の前側部31の長手方向Yの長さT1の33%以下であることが好ましく、31%以下であることがより好ましく、29%以下であることが更に好ましい。
具体的には、前側部31において、上流主溝11の前側部31の側の端部11Aと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、吸収体103の前側部31の長手方向Yの長さT1の8%以上33%以下であることが好ましく、10%以上31%以下であることがより好ましく、12%以上29%以下であることが更に好ましい。例えば、吸収体103の前側部31の長手方向Yの長さT1が120mmである場合、前側部31において、上流主溝11の前側部31の側の端部11Aと前記中心線M1との離間距離は10mm以上40mm以下であることが好ましい。
上流主溝11の後側部32の側の端部11Bの位置は、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1から、吸収体103の後側部32に突出していることが好ましい。すなわち、上流主溝11から下流主溝12、12が分岐する位置が吸収体103の後側部32にあることが好ましい。
後側部32において、上流主溝11の後側部32の側の端部11Bと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、排泄物の液状成分の導通を確実にする観点から、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2の4%以上であることが好ましく、6%以上であることがより好ましく、8%以上であることが更に好ましい。また、後側部32において、端部11Bとは、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、排泄物を一時的に貯蔵する保持空間を確保する観点から、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2の29%以下であることが好ましく、27%以下であることがより好ましく、25%以下であることが更に好ましい。
具体的には、後側部32において、上流主溝11の後側部32の側の端部11Bと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2の4%以上29%以下であることが好ましく、6%以上27%以下であることがより好ましく、8%以上25%以下であることが更に好ましい。例えば、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2が120mmである場合、後側部32において、上流主溝11の後側部32の側の端部11Bと前記中心線M1との離間距離は10mm以上35mm以下であることが好ましい。
下流主溝12、12同士は、分岐角度αを有して分岐している。この分岐角度αは、下流主溝12、12の前記中心線L1側の内壁同士がなす角度である。吸収体103の後側部32内における排泄物の液状成分の平面方向への拡散性を高める観点から、分岐角度αは15度以上が好ましく、17度以上が更に好ましい。また、分岐角度αは、排泄物を分岐するポイントとする観点から、95度以下が好ましく、93度以下が更に好ましい。具体的には、分岐角度αは、15度以上95度以下が好ましく、17度以上93度以下が更に好ましい。
なお、下流主溝12、12の上流主溝11からの分岐は、図2に示すように、中心線L1側の内壁同士が分岐角度αをなす位置51と、中心線L1側とは反対側の内壁が分岐を開始する位置52、52とによって構成されている。図2においては、これら分岐の位置51、52及び52は、幅方向にほぼ並んで配されている。
後側部32において、下流主溝12、12の終端部12B、12Bそれぞれと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、後側部32における排泄物の液状成分の拡散性を高める観点から、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2の25%以上であることが好ましく、27%以上であることがより好ましく、29%以上であることが更に好ましい。また、後側部32において、終端部12B、12Bそれぞれと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、後側部32からの漏れを防止する観点から、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2の83%以下であることが好ましく、81%以下であることがより好ましく、79%以下であることが更に好ましい。
具体的には、後側部32において、下流主溝12、12の終端部12B、12Bそれぞれと、吸収体103の長手方向Yの長さを2等分する幅方向Xに沿う中心線M1との離間距離は、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さT2の25%以上83%以下であることが好ましく、27%以上81%以下であることがより好ましく、29%以上79%以下であることが更に好ましい。例えば、吸収体103の後側部32の長手方向Yの長さ
T2が120mmである場合、後側部32において、下流主溝12、12それぞれの終端部12B、12Bと前記中心線M1との離間距離は30mm以上100mm以下であることが好ましい。
また、下流主溝12、12の左右の終端部12B、12Bの幅方向Xにおける最外側部分同士の間の距離は、排泄物を一時的に貯蔵する保持空間を確保する観点から、吸収体103の幅方向Xの長さSの15%以上が好ましく、18%以上がより好ましく、20%以上が更に好ましい。また、後側部32からの漏れを防止する観点から、左右の終端部12B、12Bの幅方向Xにおける最も外側部分同士の間の距離は、吸収体103の幅方向Xの長さSの85%以下が好ましく、82%以下がより好ましく、80%以下が更に好ましい。
具体的には、下流主溝12、12の左右の終端部12B、12Bの幅方向Xにおける最も外側部分同士の間の距離は、吸収体103の幅方向Xの長さSの15%以上85%以下が好ましく、18%以上82%以下がより好ましく、20%以上80%以下が更に好ましい。例えば、吸収体103の幅方向Xの長さSが100mmである場合、下流主溝12、12の左右の終端部12B、12Bの幅方向Xにおける最も外側部分同士の間の距離は、15mm以上85mm以下の領域に配置されていることが好ましい。
下流主溝12、12は、上流主溝11と連結された、液状成分の導通路であることから、それぞれの幅は、上流主溝11の平面視における幅S1と同等程度であることが好ましく、それよりも狭くてもよい。なお、下流主溝12、12の幅の合計は、上流主溝11の幅よりも広いことが好ましい。
上述のように下流主溝12,12は前記中心線L1側の内壁同士がなす角度である分岐角度αを有して分岐する。該内壁同士が分岐角度αをなす位置は、上流主溝11及び下流主溝12,12の幅と前記分岐角度αによって、前記中心線L1側とは反対側の内壁が分岐を開始する位置とは、長手方向においてズレることがある。少なくとも下流主溝12,12の幅の合計が上流主溝11の幅より広い場合は、図4に示されるように、前記分岐角度αをなす位置51は、前記中心線L1側とは反対側の内壁が分岐を開始する位置52,52よりも後側端部103Rに近い位置となる。そうすると、分岐中の領域53においては上流主溝11よりも幅が広い導通路が形成されることとなり分岐部が液状成分導通のボトルネックとはならない。下流主溝の幅12,12の幅の合計(S2+S3)が上流主溝11の幅(S1)よりも広いことと相俟って、液状成分の導通がスムースに行われることとなる。なお、この場合の下流主溝12,12は、中心線L1側とは反対側の内壁が分岐を開始する位置52,52から後側端部103R側に延出する部分である。
副溝2は、下流主溝12に連結する。具体的には、副溝2は後述する枝分かれ構造を有しており、吸収体103の後側部32にて、下流主溝12を源流として枝分かれする。「枝分かれ」とは、副溝2が、下流主溝12の延出する方向とは異なる方向へと向きを変えて延出する状態を意味する。副溝2から、更に副溝2が枝分かれしてもよい。
副溝2から更に副溝2が枝分かれする場合、下流主溝12から枝分かれした副溝2と、該副溝2から枝分かれした副溝2とは、共に下流主溝12を源流として枝分かれするものであり、枝分かれの階層又は世代が異なるものとして定義する。このとき、下流主溝12は、枝分かれの原階層(原世代)になる。このような枝分かれを、下流主溝12に対して複数回の枝分かれがあるとも言う。ここで、ある階層(世代)の副溝2の一階層(世代)前の階層(世代)の溝を、該副溝2の「上流側の溝」又は「枝分かれ前の溝」と定義する。例えば、2回の枝分かれの場合、図5に示すように、下流主溝12から枝分かれした第1階層(世代)の副溝2Aと第1階層(世代)の副溝2Aから枝分かれした第2階層(世代)の副溝2Bとが配されている。また、3回の枝分かれの場合、図6に示すように、下流主溝12から枝分かれした第1階層(世代)の副溝2Aと、第1階層(世代)の副溝2Aから枝分かれした第2階層(世代)の副溝2Bと、第2階層(世代)の副溝2Bから枝分かれした第3階層(世代)の副溝2Cとが配されている。なお、図2においては、1回の枝分かれの場合として、下流主溝12から枝分かれした第1階層(世代)の副溝2Aのみが配されている。いずれの場合においても、副溝2は、それぞれの上流側の溝(すなわち枝分かれ前の溝であり、一階層(世代)前の階層(世代)の副溝2又は下流主溝12)から、複数枝分かれしてもよい。
すなわち、副溝2は、下流主溝12を源流として、複数回(1回を含む)の枝分かれ、及び、一の上流側の溝からの複数の枝分かれを含む、枝分かれ構造を有している。
加えて、枝分かれする副溝2の幅は、枝分かれ前の溝よりも狭くされている。すなわち、副溝2の幅は階層(世代)が進むごとに狭くなる。これにより、吸収体103の後側部32において、下流主溝12から副溝2の末端を導通路として吸収材料の集積部分の広い範囲に排泄物の液状成分を導き、吸収させることができる。すなわち、吸収体103の後側部32において、下流主溝12周辺に留まらず、更に広い範囲の吸収材料を利用可能となる。なお、液の流れを偏りなく導く観点から、同階層(同世代)の副溝同士では同幅にされていることが好ましい。ここでの同幅とは、厳密に同じ幅を意味するものではなく、排泄物の液状成分を適切に分配して効率的に液吸収を行い得る範囲において異なっていてもよい。具体的には、同階層(世代)の副溝同士の幅の差が1mm以上5mm以下であるとき同幅であると言える。
少なくとも末端の副溝2は、壁面28、28に表面積増大部9を有する。表面積増大部9は、副溝2の壁面28として区画される部分が粗な状態にされることで、その表面積が増大している部分である。これにより、副溝2の壁面における液状成分との接触面積を、壁面が粗な状態とされない場合よりも増加させて、効率的な液吸収を実現できる。
上記「末端」とは、枝分かれした階層(世代)における末端の階層(世代)を意味する。図2のように下流主溝12から枝分かれした第1階層(世代)の副溝2Aのみがある場合、第1階層(世代)の副溝2Aが、壁面28、28に表面積増大部9を有する。複数の枝分かれした階層(世代)がある場合、末端の階層(世代)の副溝2の壁面28、28が表面積増大部9を有する。また、この場合、末端の階層(世代)に加え、更に前の階層(世代)の副溝2の壁面28、28が表面積増大部9を有することが好ましく、全ての階層(世代)の副溝2の壁面28、28が表面積増大部9を有することがより好ましい。
表面積増大部9における前述の「粗な状態」とは、表面積増大部9が無い場合の壁面88の平滑さが失われた状態を言い、具体的には、繊維層の分断や、繊維単位(マイクロメートルオーダー)の表面粗さよりも大きな凹凸が壁面28にある状態を言う。表面積増大部9は、例えば、図7(A)に示すスリット部91や図7(B)に示す凹凸部92などが副溝2の壁面28に配された部分である。凹凸部92の形状は、当該部位の表面積を増加させることができる種々のものを適宜採用できる。例えば、前記図7(B)に示す直方体形状の凸を配したもの以外に、図7(C)に示す半円形の凸部と半円形の凹部とが繰り返す形状のものでもよく、図7(D)に示す半円形の凸部を配したものでもよい。
スリット部91のスリットは、吸収体103の吸収材料の集積部分に対する細い切込みである。前記スリットは、例えば、図8(A)に示すように、副溝12を構成する壁面28、28から、吸収体103の後側部32をなす吸収材料の集積部分に入り込んで複数形成される。スリットは、毛管力を作用させる観点から、1mm以上5mm以下の幅を有することが好ましい。
凹凸部92は、壁面28の表面に形成され、例えば図8(B)に示すように、空間部26へ張り出す複数の凸部を備える。なお、副溝2の壁面28に配されるスリット部91及び凹凸部92の数や配置は、図7(B)〜(D)及び図8のものに限定されず、適宜設定することができる。また、スリット部91及び凹凸部92は、いずれか1方を配してもよいし、両方を組み合わせて配してもよい。
副溝2は枝分かれの角度βにて枝分かれしている。「枝分かれ角度β」は、第1階層(世代)の副溝2Aが下流副溝2から枝分かれする角度、ある階層(世代)の副溝2が前の階層(世代)の副溝2から枝分かれする角度の両方を含む意味である。なお、枝分かれの角度βは、交差(副溝2と下流主溝12とが交差、副溝2、2同士が交差)してできる2つの角度の内の狭い方の角度を意味する。枝分かれの角度βは、液吸収性をより高める観点から、45度以上が好ましく、50度以上がより好ましい。また、副溝2の枝分かれの角度βは、排泄物を更に分岐するポイントとなる観点から、95度以下が好ましく、90度以下がより好ましい。具体的には、副溝2の枝分かれの角度βは、45度以上95度以下が好ましく、50度以上90度以下がより好ましい。
副溝2はすべて同じ角度βで枝分かれする必要はなく、上記の範囲内において異なる角度βで枝分かれしていてもよい。
また、副溝2の下流主溝12を源流とする枝分かれの回数は、前述の液吸収性をより高める観点から多いほど好ましい。例えば、枝分かれの回数は、1以上5以下が好ましく、1以上4以下がより好ましい。
更に、各階層(世代)の副溝2の数は適宜決定でき、複数配することが好ましい。下流主溝12、12のそれぞれに配される各階層(世代)の副溝2の数は、吸収体103の後側部32において排泄物の液状成分の拡散を偏りなく行う観点から、同数にされていることが好ましい。図2においては、左右の下流主溝12、12それぞれに対して、同じ4つの第1階層(世代)の副溝2Aが配されている。図5に示す第1階層(世代)の副溝2A及び第2階層(世代)の副溝2B、図6に示す第1階層(世代)から第3階層(世代)の副溝2A、2B及び2Cいずれも、左右の下流主溝12、12それぞれに対して同数配されている。各階層(世代)の副溝2の数は、前述の液吸収性をより高める観点から1以上存在することが好ましく、複数存在することがより好ましい。例えば、各階層(世代)の副溝2の数は、下流主溝12毎に、1以上5以下が好ましく、1以上4以下がより好ましい。
加えて、吸収体103の後側部32において、できるだけ広い面積でより効率的に液吸収をする観点から、副溝2の配置は次のようにすることが好ましい。
すなわち、2股の下流主溝12、12に挟まれた領域32Mにおける副溝2の配置が、吸収体103の平面視において、吸収体103の幅方向Xの長さを2等分する長手方向Yに沿う中心線L1を軸にして左右非対称であることが好ましい。例えば、図2及び図8(A)に示すように、一方の下流主溝2から枝分かれする副溝2と他方の下流主溝2から枝分かれする副溝2とが、領域32Mにおいて長手方向Yに沿って交互に千鳥状配置にすることが挙げられる。これにより、左右の下流主溝12、12のそれぞれから延出した副溝2が、領域32Mの異なる領域に排泄液の液状成分を取り込むことになる。その結果、領域32Mにおける広い範囲の吸収材料を効率的に活用して、液吸収を行うことができる。
副溝2の幅は、液の取り込み口として表面積増大部9を有効に機能させる観点から、25mm以下が好ましく、23mm以下がより好ましく、20mm以下が更に好ましく、また、5mm以上が好ましく、7mm以上がより好ましく、10mm以上が更に好ましい。具体的には、副溝2の幅は、5mm以上25mm以下が好ましく、7mm以上23mm以下がより好ましく、10mm以上20mm以下が更に好ましい。上記の副溝2の幅は、枝分かれするごとに幅が狭く設定される限り、いずれの階層(世代)のものであっても当てはまる。
副溝2はすべて同じ幅を有する必要はなく、上記の範囲内において異なっていてもよい。また、1つの副溝2において幅が均一でなくてもよく、上記の範囲内において幅が変化していてもよい。例えば延出する方向に向かって幅が狭くなっていくようにされていてもよい。
表面積増大部9を構成するスリット部91同士の離間距離91V(図7(A)参照)は、副溝2の壁面28における排泄液の液状成分との接触機会(面積)を効果的に増加させる観点から、12mm以下が好ましく、11mm以下がより好ましく、10mm以下が更に好ましい。また、スリット部91同士の離間距離91Vは、排泄液を吸収拡散させるための良好なスリット間隔を確保する観点から、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましい。具体的には、スリット部91同士の離間距離91Vは、3mm以上12mm以下が好ましく、4mm以上11mm以下がより好ましく、5mm以上10mm以下が更に好ましい。
スリット部91の切り込み深さ91W(図7(A)参照)は、排泄液の液状成分を吸材料の集積部分のより深くにまで導く観点から、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましい。また、スリット部91同士の離間距離91Wは、排泄液を吸収拡散させるための良好なスリット間隔を確保する観点から、12mm以下が好ましく、11mm以下がより好ましく、10mm以下が更に好ましい。具体的には、スリット部91同士の離間距離91Wは、3mm以上12mm以下が好ましく、4mm以上11mm以下がより好ましく、5mm以上10mm以下が更に好ましい。
なお、スリット部91の離間距離91V及び切り込み深さ91Wは、表面積増大部9内又は表面積増大部9同士においてすべて同じである必要はなく、上記の範囲内において異なっていてもよい。
表面積増大部9を構成する凹凸部92の凸部同士の離間距離92V(図7(B)〜(D)参照)は、副溝2の壁面28における排泄液の液状成分との接触機会(面積)を効果的に増加させる観点から、12mm以下が好ましく、11mm以下がより好ましく、10mm以下が更に好ましい。また、凹凸部92の凸部同士の離間距離92Vは、排泄液を吸収拡散させるための良好な形状・間隔を確保する観点から、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましい。具体的には、凹凸部92の凸部同士の離間距離92Vは、3mm以上12mm以下が好ましく、4mm以上11mm以下がより好ましく、5mm以上10mm以下が更に好ましい。
凹凸部92の凸部の空間部26への突出高さ92W(図7(B)〜(D)参照)は、排泄液を吸収拡散させるための良好な形状・間隔を確保する観点から、3mm以上が好ましく、4mm以上がより好ましく、5mm以上が更に好ましい。また、凹凸部92の凸部の空間部26への突出高さ92Wは、排泄液を吸収拡散させるための良好な形状・間隔を確保する観点から、12mm以下が好ましく、11mm以下がより好ましく、10mm以下が更に好ましい。具体的には、凹凸部92の凸部の空間部26への突出高さ92Wは、3mm以上12mm以下が好ましく、4mm以上11mm以下がより好ましく、5mm以上10mm以下が更に好ましい。
なお、凹凸部92の離間距離92V及び突出高さ92Wは、表面積増大部9内又は表面積増大部9同士においてすべて同じである必要はなく、上記の範囲内において異なっていてもよい。
本実施形態に係る吸収体103において、主溝1における上流主溝11からの下流主溝12の分岐、副溝2の枝分かれを除いては、溝同士は交差しないことが好ましい。ここで言う溝には前述したスリット部91が含まれ、スリット部91同士も交際しないことが好ましい。また、吸収体103に配される溝(主溝1及び副溝2)はいずれも吸収体103の外縁には届かない長さであることが好ましい。
本実施形態に係る吸収体103において、主溝1及び副溝2のうち、上流主溝11が貫通溝であることが好ましく、上流主溝11と下流主溝12が貫通溝であることがより好ましく、上流主溝11、下流主溝12及び副溝2全てが貫通溝であることが更に好ましい(図示せず)。これにより、より多くの排泄物の液状成分を吸収体103にて後側部32に迅速に移行させて、より広い領域で吸収させることができる。なお、貫通溝である場合、前述の底面17及び底面27は配されないこととなる。
また、本実施形態に係る吸収体103において、後側部32の吸収材料の坪量を前側部31の吸収材料の坪量よりも大きくすることが好ましい。これにより、後側部32の吸収容量が増加する。なお、後側部32の吸収材料の坪量とは、主溝1及び副溝2が配されている領域(空間部16及び26、底面17及び27)を除いた部分の坪量を意味する。該坪量は、後側部32に配されている吸収材料の質量合計を後側部32の面積で割って算出される。後側部32の面積とは、吸収材料が配されている部分の面積であり、貫通溝が配されている場合はその面積は除外される。
更に、後側部32における吸収体103の厚みが吸収体103の後側端部103Rに向けて増加していることが好ましい。すなわち、吸収体103が後側部32に厚みの勾配を有することが好ましい。これにより、副溝2の壁面28の表面積を増加させることができる。例えば、図9(A)及び(B)に示すような厚みの勾配が挙げられる。図9(A)では吸収体103が単層で、吸収材料の厚みを徐々に増やしたものを示している。図9(B)では吸収体103が厚み方向に2層を積層したもので、積層することで後側部32に厚みを持たせ、かつ、肌当接面側の層を、長手方向の断面視で後側端部103Rに向けて勾配を有した台形状にしたものである。これらの勾配は、なだらかな傾斜のものであってもよく、階段状のものであってもよい。このように、後側部32の厚みの勾配を持たせることによって、後側端部の方向に進むにつれて副溝2の壁面28の表面積を増加させることができるため、吸収が効率的になり、吸収量を増加させることができる。
なお、上述の吸収体103の厚みの増加に伴って、吸収材料の坪量を増加させることが更に好ましい。
本実施形態の吸収体103は、例えば、空気流にのせて供給するパルプ繊維又はパルプ繊維及び高吸収性ポリマーを、所定形状の積繊用凹部内に吸引して堆積させる積繊工程を経て得ることができる。
前述の主溝1は、前記積繊工程において、前記積繊用凹部内に主溝1及び副溝2に対応する形状の非通気性の凸部等を設けることにより形成することができる。前記凸部の高さによって、主溝1及び副溝2を貫通溝又は非貫通溝にすることができる。
副溝2は、貫通溝及び非貫通溝のいずれも場合も、主溝1と同様にして、主溝1と同時に積繊時に形成することができる。また、副溝2は、非貫通溝である場合、主溝1が形成された吸収性コア(前記積繊工程において得られた積繊体)にエンボス処理する方法によっても形成することができる。
副溝2に配される表面積増大部9がスリット部91によって構成される場合、スリット部91は、副溝2の壁面18に刃を入れることによって形成できる。表面積増大部9が凹凸部92によって構成される場合、凹凸部92は、主溝1及び副溝2と同時に積繊時に形成することができる。また、副溝2が非貫通溝である場合、凹凸部92は、副溝2と同時に、主溝1が形成された吸収性コアにエンボス処理することによっても形成することができる。さらに、副溝2が非貫通溝である場合、凹凸部92は、主溝1及び副溝2が形成された吸収性コアにエンボス処理することによっても形成することができる。
本発明の吸収性物品は、上記のおむつ100の実施形態に限定されるのではなく、種々の吸収性物品に適用される。例えば、吸収体を組み込んだパンティライナーや失禁パッド、生理用ナプキン、尿とりパッド等であってもよい。
1 主溝
11 上流主溝
11A 上流主溝の前側部の側の端部
11B 上流主溝の後側部の側の端部
12 下流主溝
12B 下流主溝の終端部
16 空間部
17 底面
18 壁面
2 副溝
2A 第1階層(世代)の副溝
2B 第2階層(世代)の副溝
2C 第3階層(世代)の副溝
26 空間部
27 底面
28 壁面
31 前側部
32 後側部
32M 下流主溝に挟まれた領域
8 中心点
9 表面積増大部
91 スリット部
92 凹凸部
100 おむつ
100F おむつの前側
100R おむつの後側
101 表面シート
102 裏面シート
103 吸収体
103F 前側端部
103R 後側端部
106 横漏れ防止ギャザー部
107 ファスニングテープ
M1 吸収体の長手方向の長さを2等分する幅方向に沿う中心線
L1 吸収体の幅方向Xの長さを2等分する長手方向Yに沿う中心線
α 分岐角度
β 枝分かれの角度

Claims (8)

  1. 肌当接面側の表面シート、非肌当接面側の裏面シート、及び前記表面シートと前記裏面シートとの間に配置された吸収体を有する吸収性物品であって、
    前記吸収体は、長手方向と該長手方向に直交する幅方向とを有し、前記長手方向の長さを2等分して前側部と後側部とに区分され、
    前記吸収体には、肌当接面側から平面視して、主溝と、該主溝と連結する副溝とが配されており、
    前記主溝は、前記吸収体の長手方向及び幅方向の中心を通り、かつ、前記後側部に延出する上流主溝と、該上流主溝の前記後側部における端部から等幅にて2股に分岐して前記後側部に延出する下流主溝とを備え、
    前記主溝は、前記吸収体の幅方向の長さを2等分する長手方向に沿う中心線を軸に線対称の形状を有しており、
    前記副溝は、前記後側部にて、前記下流主溝を源流として枝分かれしており、前記副溝の幅が枝分かれ前の溝よりも狭くされており、少なくとも末端の前記副溝は壁面に表面積増大部を有する、吸収性物品。
  2. 前記下流主溝の幅の合計が前記上流主溝の幅よりも広い、請求項1記載の吸収性物品。
  3. 前記副溝は枝分かれ前の溝から複数枝分かれしており、同世代の前記副溝同士は同幅にされている、請求項1又は2記載の吸収性物品。
  4. 前記表面積増大部は、スリット部又は凹凸部の少なくとも一方が前記壁面に配された部分である請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  5. 前記下流主溝に挟まれた領域における前記副溝の配置が、前記吸収体の平面視において、前記吸収体の幅方向の長さを2等分する長手方向に沿う中心線を軸にして左右非対称である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  6. 前記上流主溝が貫通溝である、請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  7. 前記後側部の吸収材料の坪量が、前記前側部の吸収材料の坪量よりも大きい、請求項1〜6のいずれか1項に記載の吸収性物品。
  8. 前記後側部の吸収材料の厚みが前記吸収体の端部に向けて増加する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の吸収性物品。
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