JP2020109916A - 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法 - Google Patents

通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020109916A
JP2020109916A JP2019000676A JP2019000676A JP2020109916A JP 2020109916 A JP2020109916 A JP 2020109916A JP 2019000676 A JP2019000676 A JP 2019000676A JP 2019000676 A JP2019000676 A JP 2019000676A JP 2020109916 A JP2020109916 A JP 2020109916A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
transfer
packet
communication device
multicast
destination
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019000676A
Other languages
English (en)
Inventor
龍馬 妹尾
Ryoma Senoo
龍馬 妹尾
成正 熊川
Sigemasa Kumakawa
成正 熊川
高橋 賢
Masaru Takahashi
賢 高橋
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Original Assignee
Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Telegraph and Telephone Corp filed Critical Nippon Telegraph and Telephone Corp
Priority to JP2019000676A priority Critical patent/JP2020109916A/ja
Priority to US17/415,502 priority patent/US11985059B2/en
Priority to PCT/JP2019/050609 priority patent/WO2020145131A1/ja
Publication of JP2020109916A publication Critical patent/JP2020109916A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L45/00Routing or path finding of packets in data switching networks
    • H04L45/28Routing or path finding of packets in data switching networks using route fault recovery
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/02Details
    • H04L12/16Arrangements for providing special services to substations
    • H04L12/18Arrangements for providing special services to substations for broadcast or conference, e.g. multicast
    • H04L12/1881Arrangements for providing special services to substations for broadcast or conference, e.g. multicast with schedule organisation, e.g. priority, sequence management
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L12/00Data switching networks
    • H04L12/02Details
    • H04L12/16Arrangements for providing special services to substations
    • H04L12/18Arrangements for providing special services to substations for broadcast or conference, e.g. multicast
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L45/00Routing or path finding of packets in data switching networks
    • H04L45/16Multipoint routing
    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04LTRANSMISSION OF DIGITAL INFORMATION, e.g. TELEGRAPHIC COMMUNICATION
    • H04L45/00Routing or path finding of packets in data switching networks
    • H04L45/22Alternate routing

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Networks & Wireless Communication (AREA)
  • Signal Processing (AREA)
  • Data Exchanges In Wide-Area Networks (AREA)

Abstract

【課題】大規模なマルチキャスト転送システムにおいても、柔軟性に優れる経路制御を提供すること。【解決手段】複数の宛先に到着するマルチキャストパケットをマルチキャスト通信装置1間で転送するマルチキャスト転送システムであって、マルチキャスト通信装置1のパケット転送処理部15は、受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接するマルチキャスト通信装置1のインタフェースが指定されているときには、指定されているインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送し、受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接するマルチキャスト通信装置1のインタフェースが指定されていないときには、宛先として指定されているマルチキャスト通信装置1に向かうインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送することを特徴とする。【選択図】図5

Description

本発明は、通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法に関する。
マルチキャストサービスを大規模ネットワークで実現する際のIPマルチキャスト転送を実現するプロトコルとして、現状PIM-SSM(非特許文献1)が広く用いられている。PIM-SSMでは、視聴者からの視聴要求を示すJoinメッセージを配信サーバ側に流通させておき、そのJoinメッセージが通過した経路上に配信サーバ側からマルチキャストパケットが転送される。
Joinメッセージは、事業者網内の視聴者側に位置するEgressのエッジルータ(以下、出側装置)から、配信サーバ側に位置するIngressのエッジルータ(以下、入側装置)まで流れる。Joinメッセージの経路上の各中継装置は、登録チャンネルごとの経路情報を保持することで、IPマルチキャスト転送の疎通が可能となる。登録チャンネルは、配信サーバのアドレスである「S」と、マルチキャストグループのアドレスである「G」との組み合わせ情報である(S、G)stateごとに定義される。
しかし、このPIM-SSMには、以下3点の技術課題が存在する。
(課題1:柔軟性)Joinメッセージの通過経路はアンダーレイ計算経路(以下、IGP(Interior Gateway Protocol)経路)となるため、サービス特性に応じた柔軟な配信ツリー指定が不可である。
(課題2:スケール性)Joinメッセージ通過経路上の全装置で、登録チャンネルごとに経路情報を保持しなければならない。従って、将来的に登録チャンネル数が急増した際、事業者網内の非エッジルータ(中継装置)では、経路情報が集中するほど負荷が増大する。
(課題3:信頼性)網内での経路故障時は、故障検知後にIGP経路が切り替わり、再収束後のIGP経路に沿って各チャンネルのJoinメッセージが再流通して、Joinメッセージ通過経路上の全装置で登録チャンネルが更新されることでIPマルチキャスト転送が疎通回復する。従って、チャンネル数の増加に伴うJoinメッセージ再送出遅延、あるいは網内でのJoinメッセージ消失により、疎通回復までの切替時間が長期化する懸念がある。
このうち、(課題2:スケール性)を解決する技術として、非特許文献2に規定されるBIER(Bit Index Explicit Replication)が提案されている。BIERはPIM-SSMと比較すると、保持経路数に関して高いスケール性を満たす。
図8は、BIERの転送処理を示すネットワーク図である。このネットワーク図では、複数のノードが接続されている。図8では、ノードを示す「n」の後に、各ノードの識別子を示す1文字「A,B,C…」を記載する。例えば、「nA」として図示されるノードAは、図8の最も左に図示されているノードである。
以下、転送用パケットが入側装置であるノードAから中継装置(ノードX、ノードD)を経由し、2つの出側装置(ノードYおよびノードZ)に転送されるマルチキャスト通信を元に説明する。なお、ノードDでは、宛先が複数に分岐する。
図中の「0011」などのパケット内の数字列は、転送用パケット内の宛先を示すデータ構造である転送用BS(Bit String)を示す。1つの転送用BSには、1ビットごとに1つの出側装置を割り当てており、ビット値「1」が指定した宛先に該当する。
例えば、転送用BS「0011」は、ビット列の右側から先頭に、第1および第2の出側装置を宛先としているが、第3および第4の出側装置を宛先としないことを示す。このように、転送用BSを構成する宛先ごとのビットを転送用BP(Bit Position)と呼ぶ。転送用BS「0011」には、4つの転送用BPが含まれており、そのうちの2箇所に宛先の指定がある。
1つの転送用BPは、ネットワーク内の1つの出側装置に割り当てられる。図8では、ノードYに第1の出側装置として割り当てた転送用BPを黒い楕円印の「0001(1)」として図示している。つまり、括弧内の「1」は第1の出側装置を示す。同様に、ノードYに第2の出側装置として割り当てた転送用BPは「0010(2)」である。
入側装置は、宛先の出側装置に対応する転送用BPを指定した転送用BSを転送用パケットヘッダ中に含めて、その転送用パケットを送出する。中継装置は、受信した転送用パケットの転送用BSと、自身の転送テーブル(転送用情報)とを参照して、転送用パケットを出側装置に向けて転送する。
図9は、図8のノードXが転送処理に使用する転送テーブルである。
転送テーブルは、転送用パケットの転送用BPごとに、転送用パケットの転送処理に用いられる情報として、F-BM(Forward Bit Mask)と、Next Hopとが対応付けられる。
Next Hopは、IGP経路上での自身に隣接する次の転送先ルータを示す。F-BMは、Next Hopに転送する転送用パケットの転送用BSを更新する処理で用いられる。
F-BMは、Next Hopが同一となる転送用BPのビット和である。例えば、転送用BP「0001(1)」のNext Hop「ノードD」と、転送用BP「0010(2)」のNext Hop「ノードD」とは同一なので、この両レコードのF-BMは「0001」と「0010」とのビット和「0011」である。
以下、転送テーブルのNext HopとF-BMとを用いた具体的な転送処理を、図10で説明する。
図10は、BIERの転送処理を示すフローチャートである。このフローチャートは自身のノードが上流側から転送用パケットを受信する度に実行される。
S101として、ノードは、転送用パケットの転送用BPが全て値0であるか否かを判定する。S101でYesなら処理を終了し、NoならS102に進む。
S102として、ノードは、転送用BSからビット値「1」である最右ビットを取得し、転送テーブルから最右ビットに対応するエントリ(F-BM、Next Hop)を取得する。例えば、転送用BS「1010」にはビット値「1」が2箇所(右から2ビット目、4ビット目)存在するが、最右ビットは右から2ビット目である。
S103として、ノードは、S102で取得した最右ビットが自身に出側装置として割り当てられているビットである、つまり、転送用パケットが自身宛てであるか否かを判定する。S103でYesならS106に進み、NoならS104に進む。
S106として、ノードは、転送用パケットのコピーし、そのコピー先の転送用パケットからヘッダ部を取り出して残りのデータ部を抽出し、そのデータ部を次プロトコルに受け渡す。また、ノードは、自装置内に保存しているコピー元の転送用パケットについては、その転送用BS内の自身宛てのビット(S103の最右ビット)を値0でクリアする。そして、処理をS101に戻す。
S104として、ノードは、転送用パケットをコピーし、そのコピーした転送用パケットの転送用BSをF-BMでマスク(更新)してからNext Hopに転送する。
S105として、ノードは、自装置内に保存している転送用パケットの転送用BSを~F-BMでマスク(更新)する。~F-BMとは、F-BMの各ビットを反転したビット列である。そして、処理をS101に戻す。
例えば、転送用BSが「0111」でF-BMが「0011」の場合、~F-BMは「1100」となる。よって、S104で転送される転送用パケットの転送用BSは「0011」となり(3ビット目がマスク)、S105で更新される転送用パケットの転送用BSは「0100」となる(1,2ビット目がマスク)。
以上、図8〜図10を参照して、BIERを説明した。ここで、BIERに用いられる転送テーブルの作成方法を説明する。
出側装置に割り当てた転送用BPは網内で広告され、中継装置にて各転送用BPに対応する経路情報が転送テーブル内に生成される。この際、中継装置は出側装置数分の経路情報のみ保持すればよい。
よって、転送テーブルのデータ量は網内での登録チャンネル数に非依存であるため、将来的に登録チャンネル数が急増した際も、中継装置での負荷増大の懸念がない。つまり、BIERは保持経路数に関して高いスケール性を示す方式である。
一方、マルチキャスト転送において、転送用パケットの宛先だけでなく、その宛先に向かう中継装置での通過経路を指定したいというニーズもある。通過経路を指定することで、トラヒック制御機能や、障害発生時の高速切替機能が実現できるためである。
そこで、非特許文献3、4において、BIERにトラヒック制御機能、高速切替機能を付加したBIER-TE(Traffic Engineering)が提案されている。
図11は、BIER-TEの転送処理を示すネットワーク図である。図8で説明したBIERのネットワーク図と比較すると、転送用BPを割り当てる先が出側装置から各ルータの装置インタフェース(IF:Interface)に置き換わっている。
例えば、ノードXにはノードA,B,Dそれぞれと接続するIFが合計3箇所存在するが、そのうちのノードAとのIFに対して転送用BP「1」が割り当てられる(黒楕円に付した吹き出しを参照)。転送用BP「1」とは、転送用BSの1ビット目を示す。
入側装置であるノードAは、配信ツリーで通過するIFを転送用BS中に記述することで、明示的に転送用パケットの配信経路をエンドツーエンドで指定し、柔軟な経路制御が可能となる。例えば、図示した転送用BS「11111011」のパケットは、ビット列の右側から第1,2,4,5,6,7,8のIFを通過する配信経路が指定されている。
中継装置は、自身に隣接するIFに割り当てられた転送用BPに関する経路情報を管理し、当該経路情報と、入力した転送用パケットヘッダの転送用BSとを照らし合わせつつ転送用パケットを隣接するIFに転送する。
図12は、図11のノードXが転送処理に使用する転送テーブルである。転送テーブルは、転送用BPを示すBit Positionと、その転送用BPに該当する転送用パケットに対する次処理内容を示すAdjacencyとの組を管理する。Adjacency「forward_connected(転送先IF)」とは、自身に隣接する転送先IFに転送用パケットを転送する旨を示す。
図13は、図11のノードYが転送処理に使用する転送テーブルである。ここでは、Adjacencyとして「local_decap()」が設定されている。この設定は、自身が出側装置であることを示すので、BIER-TE用のヘッダを取り外し、次のプロトコル(例、IP等)に転送用パケットを受け渡す旨を示す。
図14は、BIER-TEの転送処理を示すフローチャートである。
S201として、ノードは、隣接ノードまたは隣接リンクの故障を検知したか否かを判定する。S201でYesならS202に進み、NoならS203に進む。
S202として、ノードは、隣接ノードまたは隣接リンクの保護設定として事前に計算された迂回経路を、転送用パケットのヘッダ内の転送用BSに追加する。つまり、ノードは、転送用パケットに指定された正常時の経路を迂回経路で上書きすることで、故障した隣接ノードまたは隣接リンクを回避するように経路の高速切替が可能となる。
S203として、ノードは、転送用パケットを参照用パケットとしてコピーし、コピーした参照用パケットの参照用BSから、自身と隣接しない(非隣接の)参照用BPをクリアする。なお、転送用パケットのパケットヘッダ内に転送用BSが存在し、その転送用BSが複数の転送用BPから構成されるのと同様に、参照用パケットのパケットヘッダ内に参照用BSが存在し、その参照用BSが複数の参照用BPから構成される。
この参照用パケットは、自装置内で転送処理済みの参照用BPと、未処理の参照用BPとを一時的な状態として記憶するために用いられる。
S204として、ノードは、転送用パケットの転送用BS内の自身と隣接する転送用BPをクリアする。
以下、S211〜S215は参照用パケットの参照用BSを更新しつつ、適宜転送用パケットを転送するループ処理である。
S211として、ノードは、参照用BSを構成する参照用BPの値が全て0か否かを判定する。S211でYesなら今回の転送用パケットに関する処理を終了し、NoならS212に進む。
S212として、ノードは、参照用BSからビット値「1」である最右ビットを取得し、その取得した最右ビットをクリアするように参照用BSに書き出す。そして、ノードは、転送テーブルから最右ビットに対応するエントリ(Bit Position、Adjacency)を取得する。
S213として、ノードは、取得したAdjacencyがlocal_decap()であるか否かにより、転送用パケットが自身宛てか否かを判定する。S213でYesならS214に進み、NoならS215に進む。
S214として、ノードは、転送用パケットをコピーし、そのコピーした転送用パケットのヘッダを取り出し、次プロトコルに受け渡す。
S215として、ノードは、転送用パケットをコピーし、そのコピーした転送用パケットをテーブル指定のforward_connected IFから転送する。S214,S215の処理の後は、S211に戻る。
以上、図11〜図14を参照して、BIER-TEを説明した。任意の配信ツリーを指定可能なBIER-TEでは、BIERと比較して柔軟なトラヒック制御と、経路故障時の高速切替制御とが可能となる。また、中継装置の保持する経路情報は自身に隣接するIF数となり、登録チャンネル数には非依存となる。
なお、BIER-TEでは、BIERよりも転送用BSに割り当てる転送用BPのビット数が増加するので、転送用BSを収容するヘッダ情報が肥大化する。ヘッダ情報が大きくなったしわよせとしてデータ部のペイロードが縮小してしまうので、ユーザデータの転送効率が低下してしまう。
ここで、非特許文献5には、割当て可能な転送用BP数の上限を制限する仕様が記載されている。
H. Holbrook、他、「Source-Specific Multicast for IP」、[online]、IETF RFC 4607, Aug. 2006、[2018年12月21日検索]、インターネット〈URL:https://tools.ietf.org/html/rfc4607〉 IJ. Wijnands、他、「Multicast Using Bit Index Explicit Replication (BIER)」、[online]、IETF RFC 8279, Nov. 2017、[2018年12月21日検索]、インターネット〈URL:https://tools.ietf.org/html/rfc8279〉 T. Eckert、他、「Traffic Engineering for Bit Index Explicit Replication (BIER-TE)」、[online]、IETF Intrenet-Draft draft-ietf-bier-te-arch-01, Oct. 2018, work in progress、[2018年12月21日検索]、インターネット〈URL:https://tools.ietf.org/html/draft-ietf-bier-te-arch-01〉 T. Eckert、他、「Protection Methods for BIER-TE」、[online]、IETF Internet-Draft draft-eckert-bier-te-frr-03, Mar. 2018, work in progress、[2018年12月21日検索]、インターネット〈URL:https://tools.ietf.org/html/draft-eckert-bier-te-frr-03〉 IJ. Wijnands、他、「Encapsulation for Bit Index Explicit Replication (BIER) in MPLS and Non-MPLS Networks」、[online]、IETF RFC 8296, Jan. 2018、[2018年12月21日検索]、インターネット〈URL:https://tools.ietf.org/html/rfc8296〉
以上述べたように、BIERは、網内の出側装置にのみ転送用BPを割り当てる仕組みで、保持経路数に関するスケール性に優れる。BIER-TEは、任意の配信ツリーを指定するために、網内の全装置のIFに転送用BPを割り当てる仕組みで、経路制御の柔軟性に優れる。
換言すると、BIERでは、出側装置に向かう中継装置を指定することはできず、BIER-TEでは、保持経路数を大規模化することが困難である。
つまり、BIERとBIER-TEとは、長所と短所とが相反する関係である。
そこで、本発明は、大規模なマルチキャスト転送システムにおいても、柔軟性に優れる経路制御を提供することを、主な課題とする。
前記課題を解決するために、本発明の通信装置は、以下の特徴を有する。
本発明は、複数の宛先に到着するマルチキャストパケットを通信装置間で転送するマルチキャスト転送システムに用いられる前記通信装置であって、
前記通信装置のパケット転送処理部が、
受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接する前記通信装置のインタフェースが指定されているときには、指定されているインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送し、
受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接する前記通信装置のインタフェースが指定されていないときには、宛先として指定されている前記通信装置に向かうインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送することを特徴とする。
これにより、転送先として指定されているインタフェースに対してマルチキャストパケットを優先的に転送することで、柔軟なトラヒック制御が可能となる。また、宛先として指定されている通信装置に対してマルチキャストパケットを転送することで、通信装置の指定に要するパケットヘッダのデータ量は少なくて済み、高い経路スケール性が可能となるとともに転送効率の低下を抑制できる。よって、柔軟なトラヒック制御が可能なIPマルチキャスト転送を、高い経路スケール性によって大規模なネットワークに適用できる。
つまり、マルチキャストパケットの次ホップを決定する情報が、転送先のインタフェースと、宛先の通信装置との双方を利用できるので、全ての転送先のインタフェースに転送先の情報を割り当てる必要がなくなる。よって、転送先のインタフェースを指定するための経路識別子を、ネットワーク内に(網羅的では無く)部分的に割り当てることができる。
本発明は、前記通信装置が、さらに、パケット受信判定部を有しており、
前記パケット受信判定部が、受信したマルチキャストパケットの宛先として自身の前記通信装置が指定されているときには、前記パケット転送処理部によるマルチキャストパケットの転送処理を省略することを特徴とする。
これにより、パケット受信判定部をパケットイン直後に実施することで、出側装置へパケットが到達した後の意図しない転送を防止することができる。
本発明は、前記通信装置が、さらに、迂回経路切替部を有しており、
前記迂回経路切替部が、障害発生時には、受信したマルチキャストパケットの転送先として事前に設定された迂回経路を追加することで、障害発生箇所を迂回するための迂回経路に対してマルチキャストパケットを転送するように前記パケット転送処理部を制御することを特徴とする。
これにより、部分的な保護設定を網内に事前に用意することで、経路故障時の高速切替が実現できる。
本発明は、受信したマルチキャストパケットには、転送先のインタフェースごとに通過するか否かを示すビットと、宛先の候補となる前記通信装置ごとに宛先とするか否かを示すビットとを順に並べたビット列が含まれており、
前記パケット転送処理部が、マルチキャストパケットから順にビット列を読み出すことにより、マルチキャストパケットを転送するか否かを決定することとし、自身に隣接する前記通信装置のインタフェースのビットを転送済としたときには、宛先として指定されている前記通信装置のビットも併せて転送済とすることを特徴とする。
これにより、転送先のインタフェースが指定されたときでも、宛先の通信装置への転送を行ってしまうような不都合を防止できる。
本発明は、前記通信装置が複数台接続されて構成されるマルチキャスト転送システムであって、
前記マルチキャスト転送システムに用いられる前記各通信装置には、マルチキャストパケットの宛先として指定されている前記通信装置に向かうIGP経路が転送用情報に登録され、
前記マルチキャスト転送システムに用いられる一部の前記通信装置には、マルチキャストパケットの転送先として指定されている前記通信装置のインタフェースを指定したTE経路が前記転送用情報に登録されており、
前記マルチキャスト転送システムに用いられる前記各通信装置のパケット転送処理部が、前記転送用情報を参照して、マルチキャストパケットを転送するときに経由する自身のインタフェースを特定することを特徴とする。
これにより、TE経路は網内に部分的に設定可能なので、網内の必要箇所に対して重点的にTE経路を設定できる。
本発明によれば、大規模なマルチキャスト転送システムにおいても、柔軟性に優れる経路制御を提供することができる。
本実施形態に係わるIGP経路での転送処理を示すネットワーク図である。 本実施形態に係わるTE経路での転送処理を示すネットワーク図である。 本実施形態に係わる故障リンクを回避する場合の迂回経路を示すネットワーク図である。 本実施形態に係わる図3の迂回経路に沿った転送処理を示すネットワーク図である。 本実施形態に係わるマルチキャスト通信装置の構成図である。 本実施形態に係わる転送テーブルの構成図である。 本実施形態に係わるマルチキャスト通信装置の転送処理を示すフローチャートである。 BIERの転送処理を示すネットワーク図である。 図8のノードXが転送処理に使用する転送テーブルである。 BIERの転送処理を示すフローチャートである。 BIER-TEの転送処理を示すネットワーク図である。 図11のノードXが転送処理に使用する転送テーブルである。 図11のノードYが転送処理に使用する転送テーブルである。 BIER-TEの転送処理を示すフローチャートである。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態のマルチキャスト転送システムは、同じ転送システム上に、BIERで用いられるようなIGP経路と、BIER-TEで用いられるようなTE経路とを併存するように構築することを主な特徴とする。そのため、転送用パケットの転送用BSには、IGP経路の転送用BPと、TE経路の転送用BPとの両方が含まれる。
以下、この2種類の経路上での転送処理を以下の3パターンとして例示する。
(図1のパターン1)入側装置〜出側装置までIGP経路で転送する場合。この場合、転送用BSには、IGP経路の出側装置の転送用BPのみが通過点として指定される。
(図2のパターン2)入側装置〜出側装置までTE経路で転送する場合。この場合、転送用BSには、IGP経路の出側装置の転送用BPに加え、通過する全てのTE経路のIFが通過点として指定される。
(図3,4のパターン3)パターン1で転送中に故障リンクを回避する場合。この場合、転送用BSではIGP経路の出側装置のみを指定し、故障リンクの直上ノードにて迂回路のTE経路を追記する。
図1は、パターン1として、IGP経路での転送処理を示すネットワーク図である。
入側装置であるノードAは、2つの出側装置(第5ビット、第6ビット)を宛先(値「1」)とする転送用BS「110000」の転送用パケットを送信する。このとき、ノードAは、ノードY宛ての転送用BS「010000」と、ノードZ宛ての転送用BS「100000」とに分岐(コピー)してそれぞれ転送する。そして、ノードY宛ての転送用パケットは、ノードA→B→D→YというIGP経路でノードYに届く。ノードZ宛ての転送用パケットは、ノードA→C→E→ZというIGP経路でノードZに届く。
つまり、パターン1では、転送用BSの第1ビット〜第4ビットのTE経路が使われないので、図8のBIERと同じ転送結果となる。
図2は、パターン2として、TE経路での転送処理を示すネットワーク図である。
入側装置であるノードAは、2つの出側装置(第5ビット、第6ビット)を宛先とする転送用BPに加え、TE経路の全通過IF(第1ビット〜第4ビット)の転送用BPを指定した転送用BS「111111」の転送用パケットを送信する。
中継装置であるノードA,B,Dは、それぞれ受信した転送用パケットを、転送用BSのTE経路に従って転送する。ここで、TE経路を指定して転送する場合は、指定経路に沿ってIF単位でホップバイホップの転送をしつつ、通過IFに対応するビットを順次クリアする。
出側装置であるノードY,Zは、IGP経路として指定された自装置の転送用BPにより、自身が転送用パケットの宛先であると認識する。
このように、図2のパターン2では、入側装置〜中継装置〜出側装置というエンドツーエンドでのTE経路での指定がなされている点は、BIER-TEと共通する。一方、BIER-TEとの違いとして、図2のパターン2では、図1と同様に全ルータにIGP経路が配布されているので、TE経路として転送用BPが割り当てられていないルータが存在してもよい点が挙げられる。換言すると、従来のBIER-TEでのビット割当はネットワーク全体で網羅的であるが、本実施形態でのビット割当は部分的である。
例えば、図2では、ノードC,EにはTE経路の転送用BPが割り当てられていないが、ノードA→C→E→ZというIGP経路で出側装置(第6ビット)を宛先とする転送用パケットを転送することができる。
このように、本実施形態では、トラヒック制御が必要な箇所に対して部分的に転送用BPを割り当てることができる。よって、大容量映像配信などの特定サービスはTE経路で転送し、その他の一般的なデータ配信サービスではIGP経路で転送するなど、サービス特性に応じたトラヒック制御が実現できる。
なお、図2のTE経路では、大容量映像データによる大量の消費帯域を考慮して、ノードDという下流側での分岐を行うことで、ネットワーク全体の消費帯域を節約している。
図3は、パターン3として、故障リンクを回避する場合の迂回経路を示すネットワーク図である。
故障発生前の通常状態では、図1のパターン1と同様に、ノードAから2つに分岐したパケット転送が行われていたとする。そして、ノードBは、ノードDとの間の隣接リンクの故障を検知したとする。また、故障発生前に、ノードB→C→E→Dという迂回経路が第1ビット〜第3ビットのTE経路として用意されていたとする。つまり、故障時の影響が大きいノードB,D間への部分的な保護設定が迂回経路として用意されている。
図4は、図3の迂回経路に沿った転送処理を示すネットワーク図である。
ノードBは、ノードY宛ての転送用パケット(転送用BS「010000」)を受信すると、迂回経路(「000111」)を追加した転送用パケット(転送用BS「010111」)を、第1ビットに該当するノードCのIFに転送する。
ノードCは、通過した第1ビットをクリアした転送用パケット(転送用BS「010110」)を、次の第2ビットに該当するノードEのIFに転送する。同様に、ノードEでは通過した第2ビットがクリアされ、ノードDでは通過した第3ビットがクリアされる。これにより、ノードB→D間の迂回が実現される。
一方、ノードZ宛ての転送用パケットはIGP経路上でノードB,D間を通過しないため迂回が不要となる。よって、ノードZ宛ての転送用パケットは、図1と同様に、ノードA→C→E→ZというIGP経路でノードZに届く。
図5は、マルチキャスト通信装置1の構成図である。
マルチキャスト通信装置1(入側装置、中継装置、出側装置)は、それぞれCPU(Central Processing Unit)と、メモリと、ハードディスクなどの記憶手段(記憶部)と、ネットワークインタフェースとを有するコンピュータとして構成される。
このコンピュータは、CPUが、メモリ上に読み込んだプログラム(アプリケーションや、その略のアプリとも呼ばれる)を実行することにより、各処理部により構成される制御部(制御手段)を動作させる。
マルチキャスト通信装置1は、処理部として、パケット受信部11と、パケット受信判定部12と、高速切替部(迂回経路切替部)13と、事前処理部14と、パケット転送処理部15と、パケット送信部16と、TE広告部25と、IGP広告部26とを有する。
マルチキャスト通信装置1は、記憶部として、迂回経路格納部21と、転送用パケット格納部22と、参照用パケット格納部23と、転送テーブル24とを有する。
パケット受信部11は、他装置から転送用パケットを受信する。パケット受信判定部12は、受信した転送用パケットが自装置宛てか否かを判定する。
高速切替部13は、周囲に故障が発生した時には、迂回経路格納部21に登録されている故障箇所の迂回経路を転送用パケットに書き込む。事前処理部14は、転送用パケット格納部22内の転送用パケットを参照用パケット格納部23内の参照用パケットとしてコピーすることで、1つの転送用パケットを複数のNext Hopに転送する準備を行う。
パケット転送処理部15は、図6の転送テーブル24を参照して、転送用パケットの転送先(Next Hop)を決定する。パケット送信部16は、決定された転送先に従い転送用パケットを外部に送信する。
TE広告部25は、BIER-TEの広告方式に従って、隣接するIF間で、各IFに手動で割り当てられたTE経路のビット(転送用BP)を自律的に広告し、その結果を転送テーブル24に登録する。また、TE広告部25は、隣接するIF間で死活監視を行う。
IGP広告部26は、BIERの広告方式に従って、各出側装置に手動で割り当てられたIGP経路のビット(転送用BP)を自律的に広告し、その結果を転送テーブル24に登録する。これにより、中継装置は網全体の出側装置に対応するIGP経路を保持することができ、各出側装置への疎通は確保される。IGP広告部26も、網内で死活監視を行う。
図6は、転送テーブル24の構成図である。
転送用パケットの転送用BSには、IGP経路の転送用BPと、TE経路の転送用BPとの両方が含まれる。そのため、転送テーブル24には、TE経路24aと、IGP経路24bとが登録される。TE経路24aは隣接するIFのエントリのみを保持し、IGP経路24bは全ての出側装置のエントリを保持する。
1つの転送用BSには、先頭から(右側から)6ビットのTE用ビットと、末尾から2ビットのIGP用ビットとが割り当てられる。転送用パケットの複製転送時は最右ビットから順次参照するため、先頭に配置したTE用ビットが優先的に参照される。これにより、IGP用ビットの参照順序が後側になるので、中継装置での意図しないIGP経路の転送を防止できる。
また、図6では、出側装置が2台存在することを想定して、IGP用ビットのビット長を2ビットとした。一方、新たに増設した出側装置にIGP用ビットを割り当てる場合には、IGP用ビットのビット長を3ビットに増やし、TE用ビットを5ビットに減らすことで、TE用ビットとIGP用ビットとの境界位置を変更することもできる。つまり、両ビットの長さは動的に変化することもある。
転送テーブル24は、転送用BS内の転送用BPを示す「Bit Position」列ごとに、その転送用パケットの転送処理に用いられるF-BMと、転送用パケットの転送先を示すNext Hopとに加え、新たに、参照用パケットのマスク処理に用いられるR-BM(Reset Bit Mask)が対応づけられている。以下、転送テーブル24の各要素について、TE経路24aとIGP経路24bとに分けて説明する。
TE経路24aを作成するための広告処理を、以下の(手順11)〜(手順14)に示す。
(手順11)広告側のTE広告部25は、IFに割当てられたTE用ビットを同一セグメント内(あるIFが接続するL2ドメイン内)で、受信側のTE広告部25に広告する。
(手順12)受信側のTE広告部25は、広告元のIFをNext Hopとし、広告されたTE用ビットと対応付けて自身の転送テーブル24に登録する。
(手順13)受信側のTE広告部25は、自身の転送テーブル24に登録されたTE用ビット(=自身に隣接するIFに割り当てられたTE用ビット)を全てクリアするようにF-BMを登録する。例えば、図6では、TE経路24aのTE用ビットが1,2ビット目に割り当てられているので、その1,2ビットを「0」として残りを「1」としたF-BMが登録される。
(手順14)受信側のTE広告部25は、自身のビットに加えて、IGP経路24bで出側装置用として広告されたビットをクリアするようにR-BMを設定する。例えば、図6では、IGP経路24bのIGP用ビットが7,8ビット目に割り当てられているので、第1行は自身の第1ビット目と、7,8ビット目とを「0」として残りを「1」としたR-BMが登録される。
この(手順14)のR-BMを用いることで、TE経路24aを使用するときにはIGP経路24bの参照用BSはクリアされるので、トラヒック制御実施時には、TE経路に加えてIGP経路に対しても転送用パケットの転送を行ってしまうような不都合を防止できる。
IGP経路24bを作成するための広告処理を、以下の(手順21)〜(手順24)に示す。
(手順21)広告側の出側装置内のIGP広告部26は、自身のループバックアドレスと、自身に割り当てられたIGP用ビットとの組を、IGPなどで受信側に広告する。
(手順22)受信側のIGP広告部26は、「広告されたループバックアドレスを宛先とした際のNext Hop」を、「広告されたIGP用ビット」と対応付けて転送テーブル24に登録する。これらの登録内容は、転送テーブル中のNext HopとBit Positionにそれぞれ対応する。
(手順23)受信側のIGP広告部26は、各Next Hopが同じとなるBit Positionについては、そのビット和を計算し、F-BMとして転送テーブル24に登録する。一方、Next Hopが同じとなるビットが無いBit Positionは、そのビット自身をF-BMとして転送テーブル24に登録する。つまり、転送テーブル24のうちのIGP経路24bについては、図9に示したBIERと同じ計算方法で、Bit PositionとF-BMとの組み合わせが登録される。
(手順24)受信側のIGP広告部26は、F-BMの各ビット値を反転した結果をR-BMとして転送テーブル24に登録する。
これにより、中継装置において出側装置用の転送用BPの参照を可能とする。
図7は、マルチキャスト通信装置1の転送処理を示すフローチャートである。このフローチャートはパケット受信部11が上流側から転送用パケットを受信する度に実行される。
S301として、パケット受信判定部12は、転送用BS内の自身に割り当てられているIGP用ビットが値「1」であるか否かにより、受信した転送用パケットが自身宛てか否かを判定する。S301でYesならS302に進み、NoならS303に進む。
S302として、パケット受信判定部12は、転送用パケットからヘッダ部を取り出して残りのデータ部を抽出し、そのデータ部を次プロトコルに受け渡す。そして、転送用パケットの転送処理を省略して処理を終了する。
このように、図10のS103では転送処理中のループ中に行われる自身宛ての判定処理を、図7のS301では転送用パケットを受信した直後に行うこととした。
これにより、出側装置へ転送用パケットが到達した後の意図しない転送を防止する。意図しない転送とは、例えば、第1の出側装置と、第2の出側装置との双方が宛先となる転送用パケットについて、第1の出側装置から第2の出側装置への不要な転送である。
S303として、高速切替部13は、隣接ノードまたは隣接リンクの故障を検知したか否かを判定する。S303でYesならS304に進み、NoならS305に進む。
S304として、高速切替部13は、隣接ノードまたは隣接リンクの保護設定として事前に計算された迂回経路を、転送用パケットのヘッダ内の転送用BSに追加する(S202のBIER-TE方式と同様)。
S305として、事前処理部14は、転送用パケットを参照用パケットとしてコピーする。
S306として、事前処理部14は、参照用BSの自身と隣接しない(非隣接の)TE用ビットのみをクリアする。つまり、S203のBIER-TE方式と異なり、IGP用ビットはクリアされずに残される。
これにより、入側装置側で指定した出側装置のIGP用ビットが中継装置でも参照されるので、図1のパターン1のように出側装置のみを指定した場合のIGP経路での転送が可能となる。
以下、S311〜S315は参照用パケットの参照用BSを更新しつつ、適宜転送用パケットを転送するループ処理である。
S311として、パケット転送処理部15は、参照用BSを構成する参照用BPの値が全て0か否かを判定する。S311でYesなら今回の転送用パケットに関する処理を終了し、NoならS312に進む。
S312として、パケット転送処理部15は、参照用BSからビット値「1」である最右ビットを取得する。
S313として、パケット転送処理部15は、S312で取得した最右ビットに対応するエントリ(F-BM、R-BM、Next Hop)を転送テーブル24から取得する。
S314として、パケット転送処理部15は、転送用パケットをコピーし、そのコピーした転送用パケットの転送用BSをF-BMでマスクしてからS313のNext Hopに転送する。
S315として、パケット転送処理部15は、参照用BSをS313のR-BMでマスクする。なお、図6の転送テーブル24で説明したように、TE経路24aのR-BMと、IGP経路24bのR-BMとを異なる計算方法で求めている。これにより、TE経路24a用の処理と、IGP経路24b用の処理とで、フローチャートの処理を分岐させる必要がなくなる。
以上説明した本実施形態では、転送テーブル24が、TE用ビットを用いるTE経路24aと、IGP用ビットを用いるIGP経路24bとを区別して管理する。そして、転送テーブル24は、転送用パケットの転送用BSをマスクするF-BMに加えて、参照用パケットの参照用BSをマスクするR-BMを備える。
これにより、転送用BSでTE用ビットが指定された転送用パケットをTE経路24aで優先的に転送し、TE用ビットが指定されなかった転送用パケットをIGP経路24bで転送するように、両経路の両立が可能となる。
つまり、任意の配信ツリーを指定してトラヒック制御を行ったり(図2のパターン2)、特定箇所の保護により特定箇所故障時の高速切替制御を行ったり(図3のパターン3)することが必要な箇所にはTE経路24aを割り当てることができる。一方、これらの制御が必要ではない箇所ではIGP経路24bに従って転送用パケットが転送される(図1のパターン1)。
よって、TE用ビットを網羅的に割り当てる必要がなくなるので、転送テーブル24の肥大化が抑制され、本実施形態の大規模なマルチキャスト転送システムへの適用が可能となる。
一方、既存のBIERと既存のBIER-TEとは、それぞれ他方の方式との同時動作は想定されていない。よって、単に既存のBIERと既存のBIER-TEとを同時動作させるだけでは、そもそも両方式が競合してしまい、正しい転送動作は期待できないこととなる。
なお、本実施形態においては、マルチキャスト転送システムとして、図1〜図3に示すような2台の出側装置の構成を例示した。一方、このような出側装置や中継装置の台数に限定されず、任意のネットワーク構成を採用することができる。
また、本実施形態においては、一般的なコンピュータのハードウェア資源を、マルチキャスト通信装置1の各手段として動作させるプログラムによって実現することができる。そして、このプログラムは、通信回線を介して配布したり、CD−ROM等の記録媒体に記録して配布したりすることも可能である。
1 マルチキャスト通信装置
11 パケット受信部
12 パケット受信判定部
13 高速切替部(迂回経路切替部)
14 事前処理部
15 パケット転送処理部
16 パケット送信部
21 迂回経路格納部
22 転送用パケット格納部
23 参照用パケット格納部
24 転送テーブル(転送用情報)
24a TE経路
24b IGP経路
25 TE広告部
26 IGP広告部

Claims (6)

  1. 複数の宛先に到着するマルチキャストパケットを通信装置間で転送するマルチキャスト転送システムに用いられる前記通信装置であって、
    前記通信装置のパケット転送処理部は、
    受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接する前記通信装置のインタフェースが指定されているときには、指定されているインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送し、
    受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接する前記通信装置のインタフェースが指定されていないときには、宛先として指定されている前記通信装置に向かうインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送することを特徴とする
    通信装置。
  2. 前記通信装置は、さらに、パケット受信判定部を有しており、
    前記パケット受信判定部は、受信したマルチキャストパケットの宛先として自身の前記通信装置が指定されているときには、前記パケット転送処理部によるマルチキャストパケットの転送処理を省略することを特徴とする
    請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記通信装置は、さらに、迂回経路切替部を有しており、
    前記迂回経路切替部は、障害発生時には、受信したマルチキャストパケットの転送先として事前に設定された迂回経路を追加することで、障害発生箇所を迂回するための迂回経路に対してマルチキャストパケットを転送するように前記パケット転送処理部を制御することを特徴とする
    請求項1に記載の通信装置。
  4. 受信したマルチキャストパケットには、転送先のインタフェースごとに通過するか否かを示すビットと、宛先の候補となる前記通信装置ごとに宛先とするか否かを示すビットとを順に並べたビット列が含まれており、
    前記パケット転送処理部は、マルチキャストパケットから順にビット列を読み出すことにより、マルチキャストパケットを転送するか否かを決定することとし、自身に隣接する前記通信装置のインタフェースのビットを転送済としたときには、宛先として指定されている前記通信装置のビットも併せて転送済とすることを特徴とする
    請求項1に記載の通信装置。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の通信装置が複数台接続されて構成されるマルチキャスト転送システムであって、
    前記マルチキャスト転送システムに用いられる前記各通信装置には、マルチキャストパケットの宛先として指定されている前記通信装置に向かうIGP(Interior Gateway Protocol)経路が転送用情報に登録され、
    前記マルチキャスト転送システムに用いられる一部の前記通信装置には、マルチキャストパケットの転送先として指定されている前記通信装置のインタフェースを指定したTE(Traffic Engineering)経路が前記転送用情報に登録されており、
    前記マルチキャスト転送システムに用いられる前記各通信装置のパケット転送処理部は、前記転送用情報を参照して、マルチキャストパケットを転送するときに経由する自身のインタフェースを特定することを特徴とする
    マルチキャスト転送システム。
  6. 複数の宛先に到着するマルチキャストパケットを通信装置間で転送する転送システムに用いられる前記通信装置が実行するマルチキャスト転送方法であって、
    前記通信装置のパケット転送処理部は、
    受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接する前記通信装置のインタフェースが指定されているときには、指定されているインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送し、
    受信したマルチキャストパケットの転送先として自身に隣接する前記通信装置のインタフェースが指定されていないときには、宛先として指定されている前記通信装置に向かうインタフェースに対してマルチキャストパケットを転送することを特徴とする
    マルチキャスト転送方法。
JP2019000676A 2019-01-07 2019-01-07 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法 Pending JP2020109916A (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019000676A JP2020109916A (ja) 2019-01-07 2019-01-07 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法
US17/415,502 US11985059B2 (en) 2019-01-07 2019-12-24 Communication device, multicast transfer system, and multicast transfer method
PCT/JP2019/050609 WO2020145131A1 (ja) 2019-01-07 2019-12-24 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019000676A JP2020109916A (ja) 2019-01-07 2019-01-07 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020109916A true JP2020109916A (ja) 2020-07-16

Family

ID=71520692

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019000676A Pending JP2020109916A (ja) 2019-01-07 2019-01-07 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US11985059B2 (ja)
JP (1) JP2020109916A (ja)
WO (1) WO2020145131A1 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210127098A (ko) * 2020-04-13 2021-10-21 후아웨이 테크놀러지 컴퍼니 리미티드 패킷 검출 방법 및 제1 네트워크 장치
JP2022074129A (ja) * 2020-10-30 2022-05-17 華為技術有限公司 BIERv6パケットを送信するための方法および第1のネットワークデバイス

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN114598635A (zh) * 2020-12-02 2022-06-07 华为技术有限公司 报文传输的方法和装置

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160254991A1 (en) * 2015-02-26 2016-09-01 Cisco Technology, Inc. Failure protection for traffic-engineered bit indexed explicit replication
US20170033939A1 (en) * 2015-07-28 2017-02-02 Ciena Corporation Multicast systems and methods for segment routing

Family Cites Families (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6085238A (en) * 1996-04-23 2000-07-04 Matsushita Electric Works, Ltd. Virtual LAN system
JP3869712B2 (ja) * 2001-12-14 2007-01-17 株式会社日立国際電気 無線ブリッジ
JP4671707B2 (ja) * 2005-02-18 2011-04-20 富士通株式会社 マルチキャストルーティングプログラム、マルチキャストルーティング方法、およびマルチキャストルータ
JP4728209B2 (ja) * 2006-12-05 2011-07-20 アラクサラネットワークス株式会社 マルチキャストネットワーク冗長化システム
JP4808274B2 (ja) * 2007-11-21 2011-11-02 富士通株式会社 ネットワークの試験方法及びシステム
US20200245206A1 (en) * 2017-03-06 2020-07-30 Telefonaktiebolaget Lm Ericsson (Publ) Bit indexed explicit replication based multicast for locator identifier separation protocol
US10404592B2 (en) * 2017-03-24 2019-09-03 Cisco Technology, Inc. System and method to facilitate content forwarding using bit index explicit replication (BIER) in an information-centric networking (ICN) environment
US10447496B2 (en) * 2017-03-30 2019-10-15 Cisco Technology, Inc. Multicast traffic steering using tree identity in bit indexed explicit replication (BIER)
US20180367456A1 (en) * 2017-06-20 2018-12-20 Cisco Technology, Inc. System and method to facilitate packet forwarding using stateful bit index explicit replication (bier) in a networking environment
CN110460522B (zh) * 2018-05-08 2021-11-19 华为技术有限公司 组播数据传输方法、相关装置及系统
US11070464B2 (en) * 2018-10-16 2021-07-20 Juniper Networks, Inc. Optimized multicast forwarding with a cache

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20160254991A1 (en) * 2015-02-26 2016-09-01 Cisco Technology, Inc. Failure protection for traffic-engineered bit indexed explicit replication
US20170033939A1 (en) * 2015-07-28 2017-02-02 Ciena Corporation Multicast systems and methods for segment routing

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20210127098A (ko) * 2020-04-13 2021-10-21 후아웨이 테크놀러지 컴퍼니 리미티드 패킷 검출 방법 및 제1 네트워크 장치
JP2021170772A (ja) * 2020-04-13 2021-10-28 華為技術有限公司Huawei Technologies Co., Ltd. パケット検出方法および第1のネットワーク機器
JP7322088B2 (ja) 2020-04-13 2023-08-07 華為技術有限公司 パケット検出方法および第1のネットワーク機器
KR102621953B1 (ko) 2020-04-13 2024-01-05 후아웨이 테크놀러지 컴퍼니 리미티드 패킷 검출 방법 및 제1 네트워크 장치
JP2022074129A (ja) * 2020-10-30 2022-05-17 華為技術有限公司 BIERv6パケットを送信するための方法および第1のネットワークデバイス
JP7273125B2 (ja) 2020-10-30 2023-05-12 華為技術有限公司 BIERv6パケットを送信するための方法および第1のネットワークデバイス
US11784919B2 (en) 2020-10-30 2023-10-10 Huawei Technologies Co., Ltd. Method for sending BIERv6 packet and first network device

Also Published As

Publication number Publication date
US11985059B2 (en) 2024-05-14
WO2020145131A1 (ja) 2020-07-16
US20220045938A1 (en) 2022-02-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7327876B2 (ja) パケット転送経路を決定するための方法及びシステム、並びに、ネットワークノード
US10693765B2 (en) Failure protection for traffic-engineered bit indexed explicit replication
US7787380B1 (en) Resource reservation protocol with traffic engineering point to multi-point label switched path hierarchy
US6751190B1 (en) Multihop nested tunnel restoration
US7570649B2 (en) Forwarding state sharing between multiple traffic paths in a communication network
US7564803B1 (en) Point to multi-point label switched paths with label distribution protocol
US7742482B1 (en) Upstream label assignment for the resource reservation protocol with traffic engineering
US7602702B1 (en) Fast reroute of traffic associated with a point to multi-point network tunnel
US8605723B2 (en) MPLS traffic engineering for point-to-multipoint label switched paths
US7126907B2 (en) Label switched communication network, a method of conditioning the network and a method of data transmission
US8817798B2 (en) Constraining topology size and recursively calculating routes in large networks
WO2020145131A1 (ja) 通信装置、マルチキャスト転送システム、および、マルチキャスト転送方法
US20060164975A1 (en) Loop prevention technique for MPLS using two labels
US11646960B2 (en) Controller provided protection paths
EP3654664A1 (en) Method, apparatus and system for interconnected ring protection
KR102245989B1 (ko) 가상사설망의 이중화 관리 방법 및 그 방법이 구현된 네트워크 스위칭장치
US7626925B1 (en) Methods for finding a merge point node for MPLS fast re-route
CN102136996B (zh) 用于快速重路由绑定的路由信息更新方法、节点及系统
JP4128944B2 (ja) マルチキャスト転送経路設定方法、マルチキャスト転送経路計算装置、プログラムおよび記録媒体
JP2006129359A (ja) マルチキャスト回線の確立方法、その方法を用いた通信システム、通信装置、通信装置の制御方法、およびプログラム
JP2010050718A (ja) 通信システム、転送ノード、通信方法、およびプログラム
JP2005210514A (ja) 予備経路予約方法及びノード制御装置
JP5619681B2 (ja) パケット転送システム、パケット送信装置およびパケット受信装置
JPH11163926A (ja) パケット中継装置及び記録媒体
CN111935016A (zh) 链路标签分配方法、装置、网络设备及可读存储介质

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210510

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220111

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20220705