JP2020109239A - 建物の壁構造、サッシ及び建物の壁の構築方法 - Google Patents

建物の壁構造、サッシ及び建物の壁の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつ、屋内側に水が浸水する恐れを軽減させる。【解決手段】左右方向に間隔をあけて建物の躯体に固定された縦材と、縦材に取り付けられ、建物の外面又は内面を構成するサッシと、縦材に取り付けられ、サッシと左右方向に並んで配置され、サッシとともに建物の外面又は内面を構成するパネル又は他のサッシと、左右方向において、サッシと、パネル又は他のサッシとの間に配置された止水部材と、を有し、左右方向において、止水部材の一方側にサッシが配置され、他方側にパネル又は他のサッシが配置されており、サッシは、開口部を有する本体部材と、本体部材の他方側に設けられたサイド部材を備え、パネルの一方側のパネル端部、又は他のサッシの一方側の他のサッシ端部は、止水部材と当接するパネル側当接部又は他のサッシ側当接部を備え、サイド部材の他方側のサイド部材端部は、止水部材と当接するサッシ側当接部を備える。【選択図】図5

Description

本発明は、建物の壁構造、サッシ及び建物の壁の構築方法に関する。
建物の耐火性能及び断熱性能を確保するための断熱パネルと、建物の外壁の開口部に窓枠として用いられるサッシとで建物の外面を構成する建物構造体が知られている。例えば、特許文献1のように、略同じ形状を有する断熱パネルとサッシを、上下方向及び左右方向から組み合わせることで建物の壁構造を構成することが開示されている。
特開2013−50009号公報
しかしながら、サッシについて、屋内側に水が浸水する恐れを軽減させるために形状の異なるパネルや他のサッシと同じような構成で止水部材に当接させることが望ましいが、サッシの形状をパネルや他のサッシの形状と同じにしようとすると、サッシの構造が複雑となってしまうという課題がある。
本発明は、かかる課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつ、屋内側に水が浸水する恐れを軽減させる建物の壁構造、サッシ及び建物の壁の構築方法を提供することにある。
かかる目的を達成するために本発明の建物の壁構造は、左右方向に間隔をあけて建物の躯体に固定された縦材と、前記縦材に取り付けられ、前記建物の外面又は内面を構成するサッシと、前記縦材に取り付けられ、前記サッシと前記左右方向に並んで配置され、前記サッシとともに前記建物の外面又は内面を構成するパネル又は他のサッシと、前記左右方向において、前記サッシと、前記パネル又は前記他のサッシとの間に配置された止水部材と、を有し、前記左右方向において、前記止水部材の一方側に前記サッシが配置され、他方側に前記パネル又は前記他のサッシが配置されており、前記サッシは、開口部を有する本体部材と、前記本体部材の前記他方側に設けられたサイド部材を備え、前記パネルの前記一方側のパネル端部、又は前記他のサッシの前記一方側の他のサッシ端部は、前記止水部材と当接するパネル側当接部又は他のサッシ側当接部を備え、前記サイド部材の前記他方側のサイド部材端部は、前記止水部材と当接するサッシ側当接部を備えることを特徴とする建物の壁構造である。
本発明によれば、、サッシの本体部材にサイド部材を取り付けて、パネル又は他のサッシと同様に止水部材に当接するサッシ側当接部を設けることで、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る建物10の外壁12を見込み方向の外側から見た正面図である。 図2Aは、図1中のA−A矢視断面図である。図2Bは、図1中のB−B矢視断面図である。 図3Aは、図1中のC−C矢視断面図である。図3Bは、図1中のD−D矢視断面図である。 図4は、建物10の外壁12の構造を説明するための部分斜視図である。 図5Aは、本体部材210とサイド部材250とを分離させた状態のサッシ200の斜視図である。図5Bは、サッシ200の斜視図である。 図6は、サイド部材250について説明する図である。 図7Aは、外壁12の施工方法の一例を示す第1工程を説明する図である。図7Bは、第2工程を説明する図である。図7Cは、第3工程を説明する図である。
===第1実施形態===
以下、本発明の一実施形態に係る建物の壁構造について図面を参照して説明する。
各図において、左右方向とは、建物10の外壁12に沿った左右方向であり、上下方向とは建物10の高さ方向をいう。また、見込み方向とは、左右方向及び上下方向と直交する方向をいう。
<外壁12の構造>
図1は、本発明の一実施形態に係る建物の外壁を見込み方向の外側から見た正面図である。図1に示すように、建物10の外壁12は、縦材の一例である下地鉄骨50の長手方向が、上下方向に沿うように配置され、建物の10の基礎14、スラブや梁等の躯体に左右方向に間隔を空けて固定されている。下地鉄骨50の屋内側には、複数の横材20が配置されている(図7)。横材20の長手方向が左右方向に沿っており、上下方向に略等間隔に配置され、下地鉄骨50に取り付けられている。横材20は必ずしも配置する必要はなく、または、任意の位置に配置するものであってもよい。また、縦材が躯体の一部を兼ねていてもよい。
建物10の外面を構成するパネル100と、パネル100とともに建物の外面を構成するサッシ200が下地鉄骨50に取り付けられている。パネル100とサッシ200とが上下方向及び左右方向に複数配置されて、下地鉄骨50に取り付けられることで、建物10の外壁12となる。建物10においては、パネル100と左右方向に並んで配置されたサッシ200が少なくとも1つ設けられている。本実施形態において、複数のパネル100は、それぞれ同じ形状を有し、複数のサッシ200は、それぞれ同じ形状を有している。また、パネル100とサッシ200を屋外側から見た場合の外形は、略同じ大きさで、略同じ形状である。また、パネル100は、左右方向の中央について左右対称な形状を有し、サッシ200は、左右方向の中央について左右対称な形状を有する。さらに、パネル100の見込み方向の長さとサッシ200の見込み方向の長さは略同じであるため、下地鉄骨50に取り付けた状態のパネル100及びサッシ200は、略面一となる。
下地鉄骨50は、上下方向と直交する断面に矩形状の空間を有した略直方体の鉄骨部材である。下地鉄骨50の形状はこれに限られず、例えば、H形鋼等の形状であってもよい。
パネル100は、平面視略矩形状で、建物外部の壁面を構成する外壁パネルの一例である。パネル100は、それぞれ、鋼板からなる外材112と内材114との間にロックウールや発泡性剛性樹脂等の断熱材116が芯材として挟まれた金属断熱パネルである。
サッシ200は、平面視略矩形状であり、建物10の外壁開口部に固定窓(嵌め殺し窓、FIX窓)として設けられている。サッシ200は、アルミニウム合金等の金属の押し出し成形によって形成されており、矩形状に組み合わされる。サッシ200は、開口部212を備えた窓枠を構成する本体部材210と、サイド部材250を有する。サイド部材250については後述する。開口部212には、2枚のガラスパネル214、216が嵌め込まれている。
<<パネル100とサッシ200>>
図2Aは、図1中のA−A矢視断面図であり、図2Bは、図1中のB−B矢視断面図である。図3Aは、図1中のC−C矢視断面図であり、図3Bは、図1中のD−D矢視断面図である。図2Aでは、サッシ200の上側に上側パネル101、サッシ200の下側に下側パネル102が配置され、図2Bでは、中央のパネル100より上側に上側パネル101、中央のパネル100より下側に下側パネル102が配置されている。また、図3Aでは、左側にパネル100、右側にサッシ200が配置され、図3Bでは、左側に左側パネル105、右側に右側パネル106が配置されている。
図2Bに示すように、パネル100は、上端部にパネル側凸部120を有し、下端部にパネル側凹部130を有する。パネル側凸部120は、パネル100の上下方向の中央部の見込み方向の厚みよりも薄い。パネル側凹部130は、下側パネル102のパネル側凸部120、又はサッシ側凸部220を係合(嵌合)させるための窪みである。つまり、パネル側凸部120及びサッシ側凸部220は、上から重ねられるパネル側凹部130又はサッシ側凹部230によって覆われた状態となることで、パネル100及びサッシ200は、パネル100又はサッシ200と係合した状態となる。パネル100は、パネル側凸部120の屋外側から打ち込まれたドリルビス等の固定具60によって下地鉄骨50に固定されている。固定具60は、上側から重ねられたサッシ200の下端部によって覆われるため、屋外側から視認されない状態となる。
図2Aに示すように、サッシ200は、上端部にサッシ側凸部220を有し、下端部にサッシ側凹部230を有する。サッシ側凸部220は、サッシ200の上下方向の中央部の見込み方向の厚みよりも薄い。サッシ側凹部230は、パネル側凸部120を下側から係合(嵌合)させるための窪みである。つまり、サッシ側凸部220は、上から重ねられる上側パネル101のパネル側凹部130によって覆われた状態となることで、サッシ200は、パネル100と係合した状態となる。同様に、サッシ側凹部230は、下から重ねられる下側パネル102のパネル側凸部120に係合させることができる。サッシ200は、サッシ側凸部220の屋内側から押し込まれたボルト15と、これに対応したナット16等によって下地鉄骨50に固定されている。
なお、図2Bに示すパネル100は、図2Aに示すサッシ200の上側から又は下側から係合可能であり、図2Aに示すサッシ200は、図2Bに示すパネル100の上側から又は下側から係合可能である。つまり、各パネル100のパネル側凸部120の外形とサッシ200のサッシ側凸部220の外形が略同形状であり、各パネル100のパネル側凹部130の外形とサッシ200のサッシ側凹部230の外形が略同形状である。
上下方向に隣接するパネル100同士の間、及び上下方向に隣接するパネル100とサッシ200との間には、ゴム製のパッキン144や適宜シール部材(不図示)が設けられている。
パネル100とサッシ200は左右方向に隣接し(図3A)、左側パネル105と右側パネル106は、左右方向に隣接している(図3B)。パネル100とサッシ200との間、及び左側パネル105と右側パネル106との間には、見込み方向の屋内側から順に、第1補助止水部材165、止水部材160、第2補助止水部材166が配置され、第2補助止水部材166の屋外側から適宜シーリング材(不図示)が設けられている。第1補助止水部材165及び第2補助止水部材166は、シリカ、カルシア及びマグネシアを原料としたセラミック製の止水部材であり、断熱材でもある。止水部材160は、EPDM等のゴムからなる弾性部材161と、弾性部材161を支持するアルミニウム合金等からなる金属製の支持部材162を有している。支持部材162は、左右方向の両側に、屋外側に向かって折れ曲がった一対の折れ曲がり部を備えている。この一対の折れ曲がり部の間に弾性部材161が設けられており、支持部材162が弾性部材161を屋内側から抱えるような状態で支持している。
図4は、建物10の外壁12の構造を説明するための部分斜視図である。図4において、左右方向における他方側のパネル100や第2補助止水部材166等は省略して示している。また、便宜上、上側のサッシ200と下側のパネル100との間に間隔を空けた状態を示している。
図3Aに示すように、パネル100の左右方向の一方側(図3Aにおける右側)の端部は止水部材160と当接しており、サッシ200の左右方向の他方側(図3B)の端部も止水部材160と当接している。具体的には、パネル100は一方側の端部にパネル側当接部155を備え、サッシ200は他方側の端部にサッシ側当接部255を備え、それぞれパネル側当接部155とサッシ側当接部255が、同じような形態で弾性部材161に向かって押し込むように当接している。この止水部材160に当接したパネル側当接部155とサッシ側当接部255によって、屋内側に水が浸入する恐れを軽減させる。
同様に、図3Bに示すように、左側パネル105の左右方向の一方側の端部と、右側パネル106の左右方向の他方側の端部は、止水部材160と当接している。左側パネル105の一方側の端部のパネル側当接部155と、右側パネル106の他方側のパネル側当接部155を、弾性部材161に向かって押し込むように当接させることで、屋内側に水が浸入する恐れを軽減させる。
図3A及び図4に示すように、サッシ側当接部255は、サッシ200のサイド部材250の左右方向の端部、且つ、見込み方向の屋内側の端部である。つまり、サッシ200のうちサイド部材250の一部をサッシ側当接部255として止水部材160に当接させることで、隣接するパネル100のパネル側当接部155と同じ形態で当接させやすくなる。
一般的に、形状の異なるパネル100とサッシ200とをともに建物10の外壁12を構成するように取り付ける場合、パネル100と同様にサッシ200を止水部材160に当接させようとすると、本体部材210の構造が複雑になってしまう。仮に、サッシ200がサイド部材250を有さない場合には、サッシ200自体の構造を複雑にする必要が生じてしまう。この場合、サッシ200や本体部材210の製造には、複雑な金型、複雑な製造工程や大がかりな装置を必要とするため、製造コストや製造期間が膨らんでしまう恐れがあった。
この点、サイド部材250は、本体部材210とは別の部材とすることで、本体部材210の構造の複雑化を抑制することが可能となる。また、サイド部材250を本体部材210より小さな部材として形成することで、サイド部材250の製造も比較的容易になる。
図5Aは、本体部材210とサイド部材250とを分離させた状態のサッシ200の斜視図である。図5Bは、サッシ200の斜視図である。図6は、サイド部材250について説明する図である。図6では、図5A中のXから見たサイド部材250を中心に配置しており、この中心の図を基準として、上下左右から見た図を示している。図5A等においては、左右方向の他方側について説明するが、サイド部材250は、本体部材210の左右方向の両端部に取り付けることができる。
サイド部材250の上下方向の長さは、本体部材210の上下方向の長さと略同じであり、サイド部材250の左右方向の長さ及び見込み方向の長さは、本体部材210の左右方向の長さ及び見込み方向の長さよりもそれぞれ短い。左右方向の他方側の端部で、且つ、見込み方向の屋内側の端部にサッシ側当接部255を有する。また、左右方向の他方側の端部で、且つ、見込み方向の屋外側の端部に本体部当接部256を有する。サイド部材250の上端部には、その一部分が切欠かれ、左右方向の長さが短くなった切欠き部259が設けられている。切欠き部259は、上側から重ねられるパネル(他のパネル)100(又は他のサッシ200)の下端部によって覆われ、サッシ側当接部255は、上側から重ねられるパネル100の下端より下側に設けられる。つまり、切欠き部259を設けることで、サッシ側凸部220の形状をパネル側凸部120の形状に近づけることができ、パネル側凹部130(又はサッシ側凹部230)と係合させやすくなる。さらに、左右方向の一方側の端部の面に、本体部材210に取り付けるための固定部257を有する。図5Bに示すように、サイド部材250の本体部当接部256を、本体部材210の左右方向の端部で、且つ、見込み方向の屋内側の端部であるサイド部当接部218と当接させた状態で、固定部257に設けられた複数の孔258(図6参照)にボルト(不図示)等を差し込んで固定することで、サイド部材250を本体部材210に取り付けた状態のサッシ200となる。
パネル100のパネル側当接部155が止水部材160に当接する構造と同じような構成となるように、本体部材210にサイド部材250を取り付けて、サイド部材250にサッシ側当接部255を設ける。これによって、サッシ200のうち、本体部材210の構造が複雑になってしまう恐れを抑制しつつも、パネル側当接部155と同様にサッシ側当接部255を止水部材160に当接させることができるため、屋内に水が浸入する恐れを軽減させることができる。
さらに、パネル側当接部155の上下方向の位置と、サッシ側当接部255の上下方向の位置が揃っていて、且つ、パネル側当接部155の見込み方向の位置と、サッシ側当接部255の見込み方向の位置が揃っていることがより好ましい。つまり、止水部材160に対して、パネル100とサッシ200とが、止水部材160に対して同じように当接した状態とすることができるため、パネル100側、又はサッシ200側のいずれか一方側から水が浸入してしまう恐れを軽減させることができる。
また、図3A及び図3Bに示すように、パネル100は一方側の端部にパネル側屈曲部140を備えることが好ましい。パネル側屈曲部140は、先端部が屋内側に屈曲した部分であり、パネル100の左右方向の一方側の端部が略L字状となっている。同様に、サッシ200は、左右方向の一方側の端部にサッシ側屈曲部240を備えることが好ましい。サッシ側屈曲部240は、先端部が屋内側に屈曲した部分であり、サッシ200側の左右方向の一方側の端部が略L字状となっている。この外壁12のように、パネル側屈曲部140の先端部にパネル側当接部155を備え、サッシ側屈曲部240の先端部にサッシ側当接部255を備えることが好ましい。これによって、パネル側当接部155及びサッシ側当接部255を止水部材160に当接させた状態を維持させやすくなるため、屋内に水が浸入する恐れを軽減させやすくなる。
図4に示すように、サッシ200の上端部においては、サッシ側凸部220の角にEPDM等のゴム製の止水部材171が設けられていることが好ましい。サッシ200の上端部において、止水部材171が、本体部材210の左右方向の他方側の端部の屋外側の面から、サイド部材250の上端部の屋外側の面及び他方側の面までを覆い、且つ、サッシ200の上端部と他のパネル100(上側パネル101)の下端部との間で挟まれるように設けられている。つまり、サッシ200と同様に、パネル100の上端部においても、パネル側凸部120の角に止水部材171がパネルの上端部と前記他のサッシの下端部との間で挟まれるように設けられている。これによって、上下方向に隣接するパネル100とサッシ200との境界から水が浸入してしまう恐れを軽減させることができる。
また、本体部材210とサイド部材250との境界を跨ぐシーリング材170が設けられていることがより好ましい。止水部材171のさらに外側からシーリング材170を本体部材210とサイド部材250との境界を跨ぐように設けることで、本体部材210とサイド部材250との境界から水が浸入する恐れを軽減させることができる。
<施工方法>
パネル100とサッシ200とを上下方向及び左右方向に複数個配置して、建物10の外壁12を施工する壁の構築方法について説明する。図7Aは、外壁12の施工方法の一例を示す第1工程を説明する図である。図7Bは、第2工程を説明する図である。図7Cは、第3工程を説明する図である。なお、本施工方法(建物の壁の構築方法)は、一例であって、これに限定されない。
まず、図7Aのように、左右方向に互いに離間した複数の下地鉄骨50に、複数の横材20を上下方向に互いに離間させた状態で配置する(第1工程)。続いて図7Bのように、下側から順に、既に配置されたパネル100の上端部を覆うように、パネル100を上側から重ねて取り付ける(第2工程)。本体部材210にサイド部材250を取り付けてサッシ200を形成する。そして、図7Cのように、止水部材160にパネル側当接部155とサッシ側当接部255を当接させて、所定の位置に、パネル100やサッシ200の上側に複数のサッシ200及びパネル100を取り付けていく(第3工程)。
===その他の実施の形態===
また、上記実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。
上述の実施形態においては、建物の外壁構造として説明をしたが、これに限られない。例えば、建物の内壁構造に適用してもよい。つまり、内壁用のパネルと共に建物内部の壁面を構成するサッシであってもよい。
さらに、上述の実施形態では、サッシ200は、固定窓であったが、これに限られない。例えば、突出し(排煙・換気)機構を有する窓や、ブラインド状の羽板(桟)を取り付けて固定することで、外部に対して目隠しをしながら換気ができるガラリ(通気口)であってもよい。また、サッシ200は、必ずしも2枚のガラスを有している必要はなく、単板ガラスや三層ガラス等の任意の枚数であってもよい。
上述の実施形態では、パネル100とパネル100とを上下方向に係合させた状態と、サッシ200とパネル100とを上下方向に係合させた状態について説明したが、サッシ200とサッシ200とを上下方向に係合させるものであってもよい。この場合であっても、サッシ200の本体部材210の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が浸水する恐れを軽減させることができる。また、上述の実施形態においては、パネル100とパネル100とを左右方向に隣接して配置した状態と、サッシ200とパネル100とを左右方向に隣接して配置した状態について説明したが、サッシ200とサッシ(「他のサッシ」ともいう。)とを左右方向に隣接して配置するものであってもよい。他のサッシは、パネル100の構成と同様に、左右方向の一方側の他のサッシ端部に、止水部材160と当接する他のサッシ側当接部を備える。この場合であっても、サッシ200とパネル100とを隣接して配置した場合と同様に、サッシ200の本体部材210の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が浸水する恐れを軽減させることができる。なお、パネル100を有さないサッシ200で構成された建物の壁構造であってもよい。
本実施形態には、少なくとも以下の発明が含まれる。
左右方向に間隔をあけて建物の躯体に固定された縦材と、前記縦材に取り付けられ、前記建物の外面又は内面を構成するサッシと、前記縦材に取り付けられ、前記サッシと前記左右方向に並んで配置され、前記サッシとともに前記建物の外面又は内面を構成するパネル又は他のサッシと、前記左右方向において、前記サッシと、前記パネル又は前記他のサッシとの間に配置された止水部材と、を有し、前記左右方向において、前記止水部材の一方側に前記サッシが配置され、他方側に前記パネル又は前記他のサッシが配置されており、前記サッシは、開口部を有する本体部材と、前記本体部材の前記他方側に設けられたサイド部材を備え、前記パネルの前記一方側のパネル端部、又は前記他のサッシの前記一方側の他のサッシ端部は、前記止水部材と当接するパネル側当接部又は他のサッシ側当接部を備え、前記サイド部材の前記他方側のサイド部材端部は、前記止水部材と当接するサッシ側当接部を備えることを特徴とする建物の壁構造である。
サッシと、形状の異なるパネル又は他のサッシがともに建物の外面又は内面を構成するように取り付けられる場合、パネル又は他のサッシと同様にサッシを止水部材に当接させようとすると、サッシの本体部材の構造が複雑になる。この点、このような建物の壁構造によれば、サッシの本体部材にサイド部材を取り付けて、パネル又は他のサッシと同様に止水部材に当接するサッシ側当接部を設けることで、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
かかる建物の壁構造であって、前記止水部材は、弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部材を備え、前記支持部材は、前記左右方向の両側に、屋外側に折れ曲がった一対の折れ曲がり部を備え、前記一対の折れ曲がり部の間に前記弾性部材が設けられ、前記パネル側当接部又は他のサッシ側当接部、及び前記サッシ側当接部は、前記弾性部材と当接していることを特徴とする。
このような建物の壁構造によれば、止水部材が一対の折れ曲がり部と弾性部材を備える場合であっても、パネル又は他のサッシと同様に弾性部材に当接するサッシ側当接部を設けることで、本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
かかる建物の壁構造であって、前記パネル端部又は他のサッシ端部は、前記左右方向の前記一方側に突出し、先端部が屋内側に屈曲したパネル側屈曲部又は他のサッシ側屈曲部を備え、前記サイド部材端部は、前記左右方向の前記他方側に突出し、先端部が屋内側に屈曲したサッシ側屈曲部を備え、前記パネル側当接部又は前記他のサッシ側屈曲部は、前記パネル側屈曲部の先端部又は前記他のサッシ側屈曲部の先端部であり、前記サッシ側当接部は、前記サッシ側屈曲部の先端部であることを特徴とする。
このような建物の壁構造によれば、パネル側屈曲部又は他のサッシ側屈曲部が止水部材に当接する場合であっても、サイド部材にサッシ側屈曲部を設けることで、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
かかる建物の壁構造であって、前記サッシの上端部は、前記サッシの上側に配設される他のパネルの下端部によって覆われ、前記サッシ側当接部は、前記他のパネルの下端より下側に設けられていることを特徴とする。
このような建物の壁構造によれば、他のパネルの下端部より下側にサッシ側当接部を設けることで、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
かかる建物の壁構造であって、前記サイド部材の上端部に切欠き部が設けられ、前記切欠き部が前記他のパネルの下端部によって覆われることを特徴とする。
このような建物の壁構造によれば、他のパネルの下端部と嵌合するサイド部材の上端部を、他のパネルの下端部と嵌合するパネルの上端部の構造により近づけることができる。
かかる建物の壁構造であって、前記サッシの上端部にシーリング材が設けられ、前記サッシの上端部において、前記シーリング材は、前記本体部材の前記他方側の端部の屋外側の面から、前記サイド部材の上端部の屋外側の面及び前記他方側の面までを覆い、且つ、前記サッシの上端部と前記他のパネルの下端部との間で挟まれることを特徴とする。
このような建物の壁構造によれば、本体部材とサイド部材との間への侵入を軽減させるため、屋内側に水が侵入する恐れをより軽減させることができる。
建物の躯体に固定された縦材に取り付けられ、前記建物の外面又は内面を構成するサッシであって、開口部を有する本体部材と、前記本体部材より左右方向の一方側に設けられたサイド部材を備え、前記サイド部材の前記一方側のサイド部材端部は、前記左右方向において前記サッシよりも前記一方側に設けられた止水部材と当接するサッシ側当接部を備えることを特徴とするサッシである。
サッシと、形状の異なるパネル又は他のサッシがともに建物の外面又は内面を構成するように取り付けられる場合、パネル又は他のサッシと同様にサッシを止水部材に当接させようとすると、サッシの本体部材の構造が複雑になる。この点、このようなサッシによれば、サッシの本体部材にサイド部材を取り付けて、パネル又は他のサッシと同様に止水部材に当接するサッシ側当接部を設けることで、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
左右方向に間隔をあけて建物の躯体に縦材を固定し、前記建物の外面又は内面を構成するサッシを前記縦材に取り付け、前記サッシとともに前記建物の外面又は内面を構成するパネル又は他のサッシを前記サッシと前記左右方向に並んで配置し、前記縦材に取り付ける建物の壁の構築方法であって、前記左右方向において、前記サッシと前記パネル又は前記他のサッシとの間に止水部材を配置し、前記サッシを前記止水部材の前記左右方向の一方側に、前記パネル又は前記他のサッシを前記止水部材の前記左右方向の他方側に配置し、前記サッシは、開口部を有する本体部材と、前記本体部材より前記左右方向の他方側に設けられたサイド部材を取り付け、前記パネルの前記左右方向の一方側のパネル端部のパネル側当接部、又は前記他のサッシの前記左右方向の一方側の他のサッシ端部の他のサッシ側当接部を前記止水部材と当接させ、前記サイド部材の前記左右方向の他方側のサイド部材端部のサッシ側当接部を前記止水部材に当接させることを特徴とする建物の壁の構築方法である。
サッシと、形状の異なるパネル又は他のサッシがともに建物の外面又は内面を構成するように取り付けられる場合、パネル又は他のサッシと同様にサッシを止水部材に当接させようとすると、サッシの本体部材の構造が複雑になる。この点、このような建物の壁の構築方法によれば、サッシの本体部材にサイド部材を取り付けて、パネル又は他のサッシと同様に止水部材に当接するサッシ側当接部を設けることで、サッシの本体部材の構造が複雑になることを抑制しつつも、屋内側に水が侵入する恐れを軽減させることができる。
10 建物、 12 外壁、 14 基礎、 20 横材、 50 下地鉄骨(縦材)、 60 固定具、 100 パネル、 101 上側パネル(他のパネル)、 102 下側パネル、 105 左側パネル、 106 右側パネル、 112 外材、 114 内材、 120 パネル側凸部、 130 パネル側凹部、 140 パネル側屈曲部、 142 シール部材、 144 パッキン、 155 パネル側当接部、 160 止水部材、 161 弾性部材、 162 支持部材、 165 第1補助止水部材、 166 第2補助止水部材、 170 シーリング材、 171 止水部材、 200 サッシ、 210 本体部材、 220 サッシ側凸部、 230 サッシ側凹部、 212 開口部、 214、216 ガラスパネル、 218 サイド部当接部、 240 サッシ側屈曲部、 250 サイド部材、 255 サッシ側当接部、 256 本体部当接部、 257 固定部、 258 孔、 259 切欠き部

Claims (8)

  1. 左右方向に間隔をあけて建物の躯体に固定された縦材と、
    前記縦材に取り付けられ、前記建物の外面又は内面を構成するサッシと、
    前記縦材に取り付けられ、前記サッシと前記左右方向に並んで配置され、前記サッシとともに前記建物の外面又は内面を構成するパネル又は他のサッシと、
    前記左右方向において、前記サッシと、前記パネル又は前記他のサッシとの間に配置された止水部材と、
    を有し、
    前記左右方向において、前記止水部材の一方側に前記サッシが配置され、他方側に前記パネル又は前記他のサッシが配置されており、
    前記サッシは、開口部を有する本体部材と、前記本体部材の前記他方側に設けられたサイド部材を備え、
    前記パネルの前記一方側のパネル端部、又は前記他のサッシの前記一方側の他のサッシ端部は、前記止水部材と当接するパネル側当接部又は他のサッシ側当接部を備え、
    前記サイド部材の前記他方側のサイド部材端部は、前記止水部材と当接するサッシ側当接部を備える
    ことを特徴とする建物の壁構造。
  2. 請求項1に記載の建物の壁構造であって、
    前記止水部材は、弾性部材と、前記弾性部材を支持する支持部材を備え、
    前記支持部材は、前記左右方向の両側に、屋外側に折れ曲がった一対の折れ曲がり部を備え、
    前記一対の折れ曲がり部の間に前記弾性部材が設けられ、
    前記パネル側当接部又は他のサッシ側当接部、及び前記サッシ側当接部は、前記弾性部材と当接している
    ことを特徴とする建物の壁構造。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の建物の壁構造であって、
    前記パネル端部又は他のサッシ端部は、前記左右方向の前記一方側に突出し、先端部が屋内側に屈曲したパネル側屈曲部又は他のサッシ側屈曲部を備え、
    前記サイド部材端部は、前記左右方向の前記他方側に突出し、先端部が屋内側に屈曲したサッシ側屈曲部を備え、
    前記パネル側当接部又は前記他のサッシ側屈曲部は、前記パネル側屈曲部の先端部又は前記他のサッシ側屈曲部の先端部であり、
    前記サッシ側当接部は、前記サッシ側屈曲部の先端部である
    ことを特徴とする建物の壁構造。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の建物の壁構造であって、
    前記サッシの上端部は、前記サッシの上側に配設される他のパネルの下端部によって覆われ、
    前記サッシ側当接部は、前記他のパネルの下端より下側に設けられている
    ことを特徴とする建物の壁構造。
  5. 請求項4に記載の建物の壁構造であって、
    前記サイド部材の上端部に切欠き部が設けられ、
    前記切欠き部が前記他のパネルの下端部によって覆われる
    ことを特徴とする建物の壁構造。
  6. 請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の建物の壁構造であって、
    前記サッシの上端部にシーリング材が設けられ、
    前記サッシの上端部において、前記シーリング材は、前記本体部材の前記他方側の端部の屋外側の面から、前記サイド部材の上端部の屋外側の面及び前記他方側の面までを覆い、且つ、前記サッシの上端部と前記他のパネルの下端部との間で挟まれる
    ことを特徴とする建物の壁構造。
  7. 建物の躯体に固定された縦材に取り付けられ、前記建物の外面又は内面を構成するサッシであって、
    開口部を有する本体部材と、前記本体部材より左右方向の一方側に設けられたサイド部材を備え、
    前記サイド部材の前記一方側のサイド部材端部は、前記左右方向において前記サッシよりも前記一方側に設けられた止水部材と当接するサッシ側当接部を備える
    ことを特徴とするサッシ。
  8. 左右方向に間隔をあけて建物の躯体に縦材を固定し、
    前記建物の外面又は内面を構成するサッシを前記縦材に取り付け、
    前記サッシとともに前記建物の外面又は内面を構成するパネル又は他のサッシを前記サッシと前記左右方向に並んで配置し、前記縦材に取り付ける建物の壁の構築方法であって、
    前記左右方向において、前記サッシと前記パネル又は前記他のサッシとの間に止水部材を配置し、
    前記サッシを前記止水部材の前記左右方向の一方側に、前記パネル又は前記他のサッシを前記止水部材の前記左右方向の他方側に配置し、
    前記サッシは、開口部を有する本体部材と、前記本体部材より前記左右方向の他方側に設けられたサイド部材を取り付け、
    前記パネルの前記左右方向の一方側のパネル端部のパネル側当接部、又は前記他のサッシの前記左右方向の一方側の他のサッシ端部の他のサッシ側当接部を前記止水部材と当接させ、
    前記サイド部材の前記左右方向の他方側のサイド部材端部のサッシ側当接部を前記止水部材に当接させる
    ことを特徴とする建物の壁の構築方法。


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