JP2020106946A - 車両運行記録システム、車載運転情報記録処理システム、および、ヘッドアップディスプレイ装置 - Google Patents

車両運行記録システム、車載運転情報記録処理システム、および、ヘッドアップディスプレイ装置 Download PDF

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宏明 ▲高▼橋
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平田 浩二
Koji Hirata
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Abstract

【課題】事故発生時の状況把握や事故原因の解析を容易かつ正確に行う車両運行記録システムと車載運転情報記録処理システム、ヘッドアップディスプレイ装置を提供する。【解決手段】車両1内に、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置2と、ドライブレコーダ(DR)3と、ドライバモニタリングシステム(DMS)4と、リングメモリ5と、車両1に関わる事故等のイベント発生を検出するイベント検出部6と、送信機7と、車両1に関わる異常が発生した場合、ドライブレコーダ(DR)3により記録された撮像データと、ドライバモニタリングシステム(DMS)4によるドライバの視点位置の検出データと、障害物検出情報に関するデータと、を時間的に同期させて記録する記録手段を備えた。【選択図】図2

Description

本発明は、車載用の信号記録処理システムに関するものであり、より具体的には、車両周辺の状況を動画として記録した動画記録データや前記車両を運転するドライバ(運転者)の視点位置やウインドシールド上での注視点などの車両運転情報を記録して処理する車両運行記録システムと車載運転情報記録処理システム、さらには、それに好適なヘッドアップディスプレイ装置に関する。
近年、ドライブレコーダの普及に伴い、万が一、事故が発生した場合には、当該事故前後におけるドライブレコーダにより記録された車両周囲の映像を、事故の発生後に観察することにより、事故発生時の車両周辺の状況を把握すること、さらには事故発生原因を解明することが可能となった。
また、ドライバの運転操作に基づき車両の運転状態を取得することで、前記運転状態により前記ドライバの安全運転レベルを判定する技術が知られている。上記技術の応用として、ドライバごとの安全運転レベルに基づき保険金支払いリスクを推定して保険料の設定を行う、「自動車保険料設定システム」が提案されている(特許文献1)。
一方、ドライバの顔や目を、例えば赤外線カメラで撮像し、ドライバが注視している箇所を特定する技術、すなわち、ドライバモニタリングシステム(以下、DMS)が知られている。その応用として、特許文献2には、DMSにより、ドライバが歩行者等の危険物を認識しているか否かを判定し、その判定結果に応じて、警報(光や音声)を発する技術が開示されている。
さらに、現在は研究段階ではあるものの、車両のウインドシールド上に、主に車両周辺に存在する複数の障害物、例えば前方の歩行者や他車両に対するドライバの注意喚起を目的として、障害物の対応位置にマーカを虚像として表示するHUDが提案されている(特許文献3)。
特開2009−128486号公報 特開2004−259069号公報 特開2017−186008号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3に記載された従来の技術では、以下のような課題があった。まず、特許文献1には、ドライバの安全運転レベルを判定する技術は開示されているものの、実際に事故が発生した場合、ドライバの安全運転レベルと事故発生との因果関係について解析する点に関する記載はなく、例えば、一見、歩行者の急な飛び出しによる不可避な事故であったと判断された事象において、実際には、ドライバの一時的な脇見運転が主原因であったなどの原因を発見することは困難であった。
また、特許文献2に記載のDMSによれば、ドライバの視線を検出し、歩行者などの危険物を当該ドライバが認知していないと判定される場合には、ドライバに対して注意を喚起するための警報を発することが記載されている。しかしながら、警報の発報によって事故の発生を抑止する効果はあっても、実際に事故が起こってしまった場合には、DMSによるドライバの視線位置と事故との関係について解析・把握する点に関する記載はない。
さらに、特許文献3には、例えば自車両の前方の歩行者に、例えば四角のマーカを重畳して表示し、危険性を提示する技術について記載されており、前記マーカを提示することで、ドライバの障害物に対する視認性をよく(高く)することで、安全性の向上に貢献する効果がある。ところが、特許文献3のAR−HUDでは、障害物の距離などに応じ、マーカの表示形態を変化させるなどの機能を有するのみであり、万が一、歩行者との接触事故が起きた場合など、その原因の解析に寄与する技術に関する記載はない。なお、上記のような虚像を実像に重畳してウインドシールド上に表示する機能を有するHUDを、特にAR−HUDと称する。ここで、ARとは(拡張現実:Augmented−Reality)のことであり、ドライバがウインドシールドを通して目にする現実の物体(歩行者等)に対して前記歩行者等の近傍領域に特定の配色を施した図形(虚像)を付加して、表示(重畳表示)する機能を有するHUDを、特にAR−HUDという。
また、本発明の従来技術として、近年の車両内には、エンジンやブレーキの制御、また、走行中のドアロック、さらに、ナビゲーションシステムなどの制御のために、多いものでは数10個ものECU(Electronic Control Unit)が搭載されており、これら複数のECUは、互いにCAN(Controller Area Network)に代表されるプロトコルに基づく、車内ネットワークにより接続され、互いに有機的に制御されている。
上記ECUは、例えば、ドライバによるアクセル操作量(踏み込み量)に応じて、エンジンの出力を制御する、あるいは、ドライバのブレーキ操作量(踏み込み量)に応じて、ブレーキを機械的に制御するために備えられている。
さらに、近年では、車両に何らかの異常があった場合、例えば、車両同士の衝突により、車両の走行が不可能となったことを1つのECUが検知すると、その状況をドライバに代わり、車両に備えられた無線通信手段が、例えば、車両メーカーの運営するコントロールセンターに、自動的に前記異常の発生を通報することが行われている。
しかしながら、上記のような自動通信手段による通報によっても、なお、事故状況の詳細な把握、さらに、その事故の原因の解明にまでは至っていないのが現状である。
そこで、本発明の目的は、上記従来技術に比較して、事故発生時の状況把握や事故原因の解析を、より容易かつ正確に行うことのできる車両運行記録システムと車載運転情報記録処理システム、並びに、そのためのヘッドアップディスプレイ装置を提供することにある。
本発明によれば、上記の目的を達成するため、まず、複数の車両に対して無線により接続されたコントロールセンターからなる車両運行記録システムであって、前記コントロールセンターは、前記車両から送信された前記車両に関わる異常の発生を検出するイベント情報を受信する受信手段と、前記受信手段により受信した前記イベント情報を記録する記録手段と、前記記録手段に記録された前記イベント情報に基づいて当該車両に関わる異常の発生解析する解析手段と、前記解析手段により解析された解析結果を外部に送信する出力手段と、前記解析手段により解析された解析結果を表示するための表示手段と、を備え、前記解析手段により解析される前記イベント情報として、前記車両のウインドシールド上において前記車両の前方の実景に障害物情報を虚像により重畳して表示するヘッドアップディスプレイ装置からの障害物検出情報を含んでいる車両運行記録システムが提供される。
また。本発明によれば、上記の目的を達成するため、車両の前方の動画映像を撮像データとして取得して撮像時刻と共に記録するドライブレコーダと、前記車両のドライバの視点位置を検出して検出時刻と共に記録するドライバモニタリングシステムと、前記車両のウインドシールド上において前記車両の前方の実景に障害物検出情報を虚像によって重畳して表示するヘッドアップディスプレイ装置と、前記車両に関わる異常が発生した場合、前記ドライブレコーダにより記録された撮像データと、前記ドライバモニタリングシステムによる前記ドライバの視点位置の検出データと、前記障害物検出情報に関するデータと、を時間的に同期させて記録する記録手段と、備えた車載運転情報記録処理システムが提供される。
加えて、本発明によれば、上記の目的を達成するため、車両のウインドシールドに映像を投射することで、車両のドライバに対して前記映像による虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、光源および表示素子を有して前記映像を形成する映像表示手段と、前記映像表示手段から出射された映像光を前記ウインドシールド上に投射して反射させることで前記虚像を前記車両の前方に表示する光学手段と、前記車両に関わる異常が発生した場合、前記映像表示手段により表示した前記映像の障害物検出情報を、前記異常の発生時点を中心として、所定の期間に亘って記録する記録手段と、を備えたヘッドアップディスプレイ装置が提供される。
上述した本発明によれば、事故発生時前後の車両の周囲の状況のみならず、事故発生時のドライバによるウインドシールド上の注視点、さらには、ドライバに対して、歩行者や前方車両等の危険情報が表示されたか否かを、自車両内のメモリのみならず、無線通信によりコントロールセンター側でも把握することができるので、従来技術では実現し得なかった、ドライバの注視点を含む事故発生時前後の状況を把握し、もって、事故原因のより正確な解析に寄与することが可能となる車両運行記録システム、車載運転情報記録処理システム、並びに、それに好適なヘッドアップディスプレイ装置が提供されるという優れた効果が達成される。
また、事故原因の解析結果に基づき、当該車両を運転するドライバ、当該発生事故の当事者(例えば歩行者など)の過失割合など、自動車保険に関わる情報をより正確に算出することが可能となり、さらに、本発明によれば、万一事故が発生した場合であっても、事故発生時には、自動的に事故に関連する情報が、車両メーカー等の運営するコントロールセンターに送信されるので、ドライバは常に安心感を持って運転することができ、同時に、より安全な運転を心掛けるようになる、という事故抑止効果も期待できる。
本発明の一実施の形態になる車両運行記録(ドライブレコーダ)システムの全体構成を示す図である。 車両運行記録システムの車両内の車載運転情報記録処理システムの構成を示す図である。 車両運行記録システムのコントロールセンターの内部構成を示す図である。 車両運行記録システムの車両内における車載運転情報記録処理システムの構成を示す図である。 車載運転情報記録処理システムに好適なヘッドアップディスプレイ装置の詳細を説明する図である。 ヘッドアップディスプレイ装置の車両情報取得部の詳細を説明する図である。 ヘッドアップディスプレイ装置で検出される障害物検出情報の具体的な表示について説明する図である。 ヘッドアップディスプレイ装置で検出される障害物検出情報の具体的な表示について説明する図である。 障害物検出情報におけるマーカ情報とその記録方法について詳細に説明する図である。 車載運転情報記録処理システムにおけるイベント検出時における情報の記録処理の一例について説明する図である。 車載運転情報記録処理システムにおける送信データの生成処理の一例について説明する図である。 車載運転情報記録処理システムにおける送信データのデータ構造の一例について説明する図である。
以下、本発明になる車両運行記録システムと車載運転情報記録処理システム、さらには、そのために好適なヘッドアップディスプレイ装置について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
<車両運行記録システムと車載運転情報記録処理システム>
本発明では、事故発生時の直前・直後の車両周囲の状況がドライブレコーダ(DR)に記録されたデータにより把握することができ、さらには、ドライバモニタリングシステム(DMS)の情報(データ)を、AR−HUDによりウインドシールド上に表示された情報を合わせて検討することによれば、当該車両のドライバがどの程度、障害物を認識していたか、あるいは、全く認知していなかったかを判断することが可能となり、かかるデータを解析することにより、事故発生原因の解明、並びに、把握に寄与することができると考えた。そこで、まず、かかる発明者による考察により提案された車両運行記録(ドライブレコーダ)システムと、そのために車両に搭載される車載運転情報記録処理システムについて以下に説明する。
図1は、本発明の一実施形態である車載運転情報記録処理システムを含む車両運行記録(ドライブレコーダ)システムの全体構成を示す構成図である。図1において、コントロールセンター2000には、複数の車両1が無線により接続されており、また、このコントロールセンター2000は、以下にも説明する外部機関3000に通信回線などを介して接続されている。
また、図1において、各車両1は、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置2、ドライブレコーダ3(DR)、ドライバモニタリングシステム4(DMS)、以下にも述べる記録手段であるリングメモリ5、車両の故障や事故などの異常事態を検出するイベント検出部6、および、送信機7を備えている。
一方、前記送信機7から送出されたデータ信号は、例えば、無線リンクを介して、コントロールセンター2000に備えられた受信機2001で受信される。受信されたデータ信号はイベント解析部2002においてそのデータの内容が解析される。
また、イベント解析部2002には、この図には記載されていないが、監視用モニタ2012が接続されており(図3参照)、これにより、コントロールセンター2000では、事故等の状況を映像情報としてモニタすることが可能となっている。
ここで「解析」とは、例えば、車両1をドライバが運転中に、車両1の前方に歩行者が存在した場合、HUD装置2が前記歩行者をキャプチャ(検知)し、例えば、前記歩行者に対するマーキングするなどの適宜な処理を行い、前記マーキングの重畳表示を行ったか否か、また、DMS4により検出されたドライバの視点の検出結果より、マーキングされた前記歩行者を前記車両1のドライバが認識していたか否か、さらには、前記歩行者を認識した結果、車両1のドライバが車両を減速するなどの安全措置を施したか否かなどを、前記車両1から送信されたデータ信号に基づいて判定する処理をいう。
また、車両運行記録システムでは、コントロールセンター2000のイベント解析部2002はデータ信号に基づいて解析した結果を、適宜、送信機からなる出力部2003を介して、警察や関係行政機関、あるいは、保険会社等の外部機関3000にも送信可能である。ここで、出力部2003から外部機関3000に送信する場合、出力部2003は外部機関3000からの送信要求に応じて送信するものとしてもよいし、または、イベント解析の結果に応じ、すなわち、事故等何らかの異常が発生した場合に、自動的に送信するようにしてもよい。
図2は、上記車両運行記録システムを構成する各車両1の内部構成を簡略化して示す図である。なお、図2では、上記図1に記載の構成部品と重複する場合には、同一の番号を付している。
図2において、各車両1の内部には、上述したHUD装置2、DR3、DMS4などに加え、リングメモリ5、イベント検出部6、送信機7、加速度センサ8が搭載されており、それぞれ、図に示すように、データバス(例えば、CANなどの通信バス)10を介して、ECU9に接続されている。
したがって、前記データバス10には、DR3、HUD装置2からの動画像データの他、DMS4で検出した、車両1のドライバの視点位置情報、さらには、加速度センサ8により検出された、通常の運転時よりも大きな加速度が検出されたことによる事故(イベント)の発生情報データが伝送され、これらの情報はリングメモリ5に一時的に蓄積される。また、ドライバの視点位置情報については、DMS4を構成するドライバカメラ(図4の41)による映像を伝送して、リングメモリ5に蓄積するようにしてもよい。なお、このリングメモリ5は、上記情報を一時的に蓄積するための記憶手段であり、半導体メモリなどの固体メモリや、ハードディスク等により構成することができる。
さらに、ECU9は、上記リングメモリ5に蓄積される映像データの時間軸を他の装置であるHUD装置2やDMS4からのデータの時間軸と合わせる、いわゆる、同期処理を行う。なお、この処理については、後述する。
ここで、リングメモリ5に転送されるデータとしては、上記のように、DR3からの車両前方の映像データ、さらには、HUD装置2により表示される障害物データ、具体的には、車両1の近傍に存在する歩行者や他の車両などの障害物の検出情報を含む。また、この障害物検出情報としては、HUD装置2が上記障害物を検出したことを示すマーカも含み、このマーカについては、後述する。
また、ECU9は、車両1から、外部に送信することが必要な情報を送信機7に転送する処理を行うに際し、リングメモリ5に蓄積する映像データに対して動画像圧縮を施す。なお、この動画像圧縮は、リングメモリ5に蓄積する際に行ってもよく、あるいは、リングメモリ5から映像データを送信機7に転送する際に行ってもよい。
ここで動画像圧縮の方式としては、例えば、MPEGやMotion J−PEGなどがある。この動画像圧縮処理の結果、送信機7の負荷(データ量)を低減すると共に、送信機7とコントロールセンター2000側の受信機2001間のトラフィック量を削減する効果がある。その結果、送信機7から、無線リンクを介して受信機2001へのデータを転送する転送時間の短縮が可能となり、コントロールセンター2000側で、車両1で発生したイベント(具体的には事故、あるいは、事故に準ずる事象)を遅滞なく検知することが可能となる。
図3は、車両運行記録システムのコントロールセンター2000の内部構成を示す図である。図1で説明したとおり、コントロールセンター2000は、受信機2001、受信機内部に備えられた受信用メモリ2011、イベント解析部2002、イベント解析部2002の結果をモニタするための監視用モニタ2012、イベント解析部2002による解析結果データを出力する出力部2003により構成されている。また、前記出力部2003は、データ出力先である外部機関3000と接続されている。なお、出力部2003と外部機関3000との通信は、有線であっても無線であってもよい。
前述のとおり、受信機2001には、イベントの発生に伴い、イベント発生時刻に同期して、つまり、イベント発生の時刻が例えば午後5時10分であったとすると、その前後の5秒間のデータが、イベント発生の時刻情報とともに車両1から送られてくる。上記受信機2001が受信した受信データは、所定のメモリ容量を有する受信用メモリ2011に一時的に蓄積される。すなわち、車両1におけるイベントの発生に伴って、車両1の送信機7より送信されたデータは、コントロールセンター2000の受信機2001で受信される。
このとき、受信用メモリ2011に蓄積されたデータは、車両1のリングメモリ5に蓄積されたデータと同一のデータであることに留意されたい。その結果、上記、データの同一性により、車両1でのイベント(具体的には、事故)発生の時刻前後の5秒間(合計10秒間)の、DRデータ、DMSデータ、HUD表示データ、イベント検出データ、さらには、時刻情報は、すべてコントロールセンター2000の受信用メモリ2011に転送されることから、イベント解析部2002による事故発生原因の解析結果は、実際に車両1で発生した事故の解析結果と全く同一であることが担保されるのである。なお、これらのデータ(DRデータ、DMSデータ、HUD表示データ、イベント検出データ、さらに、時刻情報)を、具体的にどのような形態で車両1から送信するかに関しては、後述する。
本実施の形態では、DR3からの車両前方の映像情報であるDRデータと、DMS4による車両1のドライバの注視点(視点位置)に関するデータと共に、さらには、HUD装置2からの表示データであるHUDデータが、車両1内のリングメモリ5に一時的に蓄積され、さらに、コントロールセンター2000側に送信される点に特徴がある。
より具体的には、イベント(事故)発生時に、車両前方の情報であるDRデータと共に、ドライバが実際に車両1周辺のどの位置を注視していたかを示す客観的な情報(DMSデータ)、さらには、その際にHUD装置2により実際に表示されていたデータである障害物検出情報に基づいて、事故原因の解析を行えるように構成した点が、従来技術とは異なる点である。
ここで、外部機関3000について簡単に触れておく。この外部機関3000としては、図3に記載のように、警察、具体的には、警視庁や事故発生地点の所轄警察署、けが人の発生等がDR3やDMS4のドライバカメラ(後述)等による映像から確認できる場合には、救急車や、または、必要に応じ、消防車やレスキュー隊も出動させるための関連行政機関(具体的には消防署)がある。
また、外部機関3000の他の例としては、事故当事者間の示談交渉などの話し合いの他、自動車保険に関連する措置を行う自動車保険会社、さらに、事故車両を移動させるためのレッカー車を手配するためのJAF(登録商標:日本自動車連盟)などを挙げることができる。
なお、コントロールセンター2000から、上記各外部機関に対する事故発生時の映像解析情報等は、いわゆるプッシュ型伝送方式で外部機関3000に強制的に伝送してもよいし、逆に、プル型伝送方式、あるいは、オンデマンド型で外部機関からの要請に基づいて、コントロールセンター2000から外部機関3000に伝送するようにしてもよい。
続いて、図4は、車両1に搭載される車載運転情報記録処理システムを構成するHUD装置2およびDMS4のより詳細な構成を示す図である。この図において、40は自車両のドライバを、41はドライバカメラを、42は注視点判定部を、201は上述した監視用モニタを構成する前方カメラを、202は障害物判定部を、203は画像処理部を、30は映像表示装置を、25は凹面ミラーを、26はウインドシールドを、27はHUD表示領域を、28はドライバが認識する虚像面を、それぞれ、示している。
この図からも明らかなように、上記のDMS4(図2)は、ドライバカメラ41と、注視点判定部42より構成されており、これにより、ドライバ40がウインドシールド26上のどの領域を注視しているかを計算により求めることができる。また、前方カメラ201、障害物判定部202、画像処理部203、映像表示装置30、凹面ミラー25により、HUD装置2が構成される。
次に、HUD装置2の各構成部品の機能について説明する。すでに記載したように、運転に関わる補助情報は、後にも詳述するように、AR情報(拡張現実情報)として、より具体的には、虚像(例えば、マーカや図形)として映像表示装置30から発射され、凹面ミラー25にて反射され、ウインドシールド26上に投影される。前記投影された虚像は、ドライバ40からは虚像面28上に、ウインドシールド越しの外界視野(実像)と重畳された画像として認識される。図示しないが投影手段では、その走査手段としてMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)ミラーなどを用いた方法などがある。また、ミラー25としては、非球面凹面鏡などを用いた方法があるが、本実施形態では、虚像を投影するための幾つかの手法についての詳細な説明は省略する(例えば、特許文献3を参照)。
さらに、図4を用いて、各構成部品の動作について説明する。まず、前方カメラ201において車両1前方の画像が撮影され、障害物判定部202は、前記取得された画像に基づき、障害物を、歩行者や前方車両、その他として判定する。障害物の判定は画像認識技術等を用いた手法として、公知技術を用いることが可能である。なお、判定された障害物は、画像処理部203を介して映像表示装置30に出力され、AR情報として表示される。
上記の構成により障害物として判定された歩行者や前方車両など、特に自車両の運転に際して、安全上注意すべき障害物については、図7〜図9を用いて後述するように、前記障害物の近傍にマーカ(図形)が付加され、その結果、障害物は、ドライバに対しての視認性が向上し、安全運転に寄与する。
一方、ドライバカメラ41はドライバの顔周辺の画像を撮像し、運転者の視点位置判定に必要な情報を取得する。夜間であっても、ドライバの顔周辺の画像を撮像可能とするため、ドライバカメラ41としては赤外線カメラを用いることが好ましいであろう。
ドライバ40がウインドシールド26上のどの部分を注視しているかは、前記ドライバカメラ41により取得されたドライバの顔画像を用いて、注視点判定部42が判定する。より具体的には、公知の技術を用いて、ドライバの瞳の幾何学的な位置情報を前記顔画像より求め、ドライバの注視点を判定することができる(例えば、特許文献2を参照)。なお、ここでは、ドライバカメラ41によりドライバの瞳から注視点(視点位置)を求めるものとして説明したが、必ずしもこれに限定されることなく、取得された画像を用いてドライバの顔の向きを求めることによっても、上記とほぼ同様の効果が得られる。
続いて、以下には、上述した車載運転情報記録処理システムに好適なヘッドアップディスプレイ装置について詳細に説明する。
<ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置>
HUD装置2は、図5にも示すように、筐体内に配置されて光源からの光を変調して投射する映像表示装置30の光を、ここでは図示しない必要な光学素子を介し、さらには、凹面ミラー25により反射させて、車両1のウインドシールド26に投射して観察者(運転者)40の視点へ入射することにより、所望の投射画像を観察者の視点の位置に対応して表示するものである。
このHUD装置2の制御部(ECU)20はHUD装置2の動作を制御する機能を有しており、車両情報取得部21、CPU(Central Processing Unit)22、不揮発性メモリ23、揮発性メモリ24、音声用インターフェース255、表示用インターフェース265、通信用インターフェース275などから構成される。
制御部(ECU)20では、CPU22が不揮発性メモリ23に格納したソフトウェアによって、揮発性メモリ24を利用して、上述した機能、すなわち、車両情報取得部21から取得した車両情報(前方カメラ201(図4参照)からの画像)に基づいて歩行者や前方車両等を障害物として判定し(障害物判定部202)、判定された障害物を、映像表示装置30を駆動することにより表示する映像として形成する(画像処理部203)。そして、これをミラー駆動部42により制御する凹面ミラー25によって反射させることでウインドシールド26に投射する。なお、これと共に、上述したミラー駆動部42により凹面ミラー25の傾斜角度の制御を行う。
また、図において、CPU22の内部には、当該CPU22が不揮発性メモリ23に格納したソフトウェアを揮発性メモリ24によって実行するその他の機能が音声データ生成部221、映像データ生成部222、歪補正部223、光源調整部224、ミラー調整部225、通信部226の機能ブロックによって示されており、音声データ生成部221で生成されたデータは、音声用インターフェース255を介してスピーカ60へ、そして、歪補正部223で生成されたデータは、表示用インターフェース265を介して映像表示部の映像表示装置30へ、それぞれ、出力される。なお、光源調整部224からのデータは、直接、映像表示装置30へ出力される。また、ミラー調整部225からのデータはミラー駆動部42へ出力される。一方、CPU22の通信部226へは、車両1内に設けられた通信バス(CANなど)10からの各種の信号が通信用インターフェース275を介して入力される。
車両情報取得部21は、例えば、図6にも示すように、車速センサ101、シフトポジションセンサ102、上述した前方カメラ201、ヘッドライトセンサ104、照度センサ105、色度センサ106、エンジン始動センサ109、加速度センサ8、ジャイロセンサ111、温度センサ112を含んでおり、さらには、路車間通信用無線受信機113、車車間通信用無線受信機114、上述したドライバカメラ41、GPS受信機117、VICS(登録商標)受信機118等を有する。しかしながら、これらのデバイスは、必ずしも、すべてを備えている必要はなく、あるいは、さらに他の種類のデバイスを備えていてもよい。加えて、これらの備えたデバイスによって取得できる車両情報は、適宜、用いることができる。このように、HUD制御システムは、車両1の各部に設置された各種のセンサ等の情報取得デバイスからなり、車両1で生じた各種イベントを検知したり、所定の間隔で走行状況に係る各種パラメータの値を検知・取得したりすることで車両情報を取得して出力することができる。なお、車速センサ101は、車速を把握ために設けられており、そして、エンジン始動センサ109は、エンジンの始動を把握するためであり、エンジン始動時にシステムを開始する。
なお、以上に述べたHUD装置2は、基本的には、前方カメラ201、障害物判定部202、画像処理部203、映像表示装置30、凹面ミラー25により構成されており、加えて、ハンドルの前方に取り付けられて運転者の視点を検出する手段であるドライバカメラ41(図4参照)によって反射ミラーの傾斜角度を運転者の視点の位置に対応して制御し、もって、車両1のウインドシールド26に投射する虚像の位置を調整/制御することはいうまでもない。そして、このHUD装置2は、後にも詳述するが、例えば、揮発性メモリ24を利用して虚像により表示した障害物検出情報を記録(すなわち、リングメモリ5機能)しておき、通信バス10、通信用インターフェース275、通信部226を介してイベント検出部6からのイベント検出情報を受信した場合、当該イベント(事故など)の発生時点の前後の所定の期間において虚像により表示した障害物検出情報を、通信バス10、通信用インターフェース275、通信部226を介して出力する機能を備えてもよい。
<HUDによるAR情報の表示>
次に、図7および図8を用いて、ウインドシールド26上に、上述した障害物検出情報である虚像(AR情報)がどのように表示されるかについて説明する。図7は、HUD装置2によって、車両1のウインドシールド26上に表示される虚像、すなわち、AR(Augmented−Reality=拡張現実)情報の表示例である。
ここでは、前記AR情報を虚像として、実像(ドライバが目視している実際の風景)と重畳して、ウインドシールド上に表示する機能を有するヘッドアップディスプレイ(HUD)装置を特にAR−HUDと称する。以下、特に断わりのない限り、HUD装置はAR−HUDのことを指す。本実施の形態においては、図8にも示すように、ウインドシールド26上の、HUD装置2による虚像の表示領域は適宜複数の領域に分割される。ここでは、縦4列(A,B,C,D)、横3行(1、2、3)の計12の領域に分割した例を示している。
この図7および8の例では、領域A2に歩行者Aが、領域D3に歩行者Bが、また、領域C2には前方車両が存在しており、歩行者AおよびBの足元には歩行者を示すマーカが表示されており、前方車両の下部には前方車両を示すマーカが表示されている。AR−HUDでは、前述のように、カメラ画像や時にレーダを用いて歩行者や前方車両を検知・認識し、その結果に応じて、マーカを虚像として付加して表示する。なお、マーカの色や形は図の例に限らず、ドライバが認識しやすい色や図形が適宜選択されてよい。
すなわち、上記AR情報を、ウインドシールド上の実像(実際にドライバが観察可能な障害物)に重畳して表示することで、ドライバは自車の周囲にいかなる障害物が存在しているかを容易に認識することが可能となり、結果的に事故の発生を未然に抑止する効果が期待される。
本発明では、ドライブレコーダ(DR)3の記録データに加え、ドライバモニタリングシステム(DMS)4の情報を用いてドライバの視点位置を検知すると共に、さらには、HUDによる障害物検出情報であるAR情報を用いることによって、ドライバがどの程度、事故発生の際に障害物を認識していたかを判断することが可能となる。
より具体的には、図9に示すAR−HUDによるRマーカの情報を障害物検出情報として記録しておく。なお、この図9の例では、ウインドシールド26上のAR−HUD表示領域27を複数の領域(本例では12個)に分割する。この時、例えば、DMS4の情報によれば、ドライバがAR−HUD表示領域27の中央領域、右領域、左領域、右上領域、右下領域、左上領域、左下領域のうち、どの領域を注視していたかを把握することができる。すなわち、かかる構成によれば、事故発生前後において、ドライバの注意がどの領域に向けられているべきであったかを検知することができる。
その後、車両1のドライブレコーダ(DR)3の映像データ、ドライバモニタリングシステム(DMS)4によるドライバの注視点情報(視点位置情報)、さらには、HUDにより提示されたウインドシールド上のAR表示情報を、時間軸上で同期させ、かつ、事故発生時点前後の所定の時間範囲、例えば、事故発生時点の前後5秒間の前記複数のデータや情報を、車両1内の一時蓄積メモリ(リングメモリ)5に蓄積する。なお、前記一時蓄積メモリ(リングメモリ)5内のデータとしては、上記の3種類のデータ、すなわち、ドライブレコーダ(DR)3の映像データ、ドライバモニタリングシステム(DMS)4によるドライバの注視点情報(視点位置情報)、HUDにより提示されたウインドシールド上のAR表示情報、の3種類のデータに加え、図6に示された各種センサからの1つまたは複数の出力データを含んでもよい。
ここで、5秒間としたのは、一例であるが、例えば、ある車両が時速40kmで街中を走行している場合、すなわち秒速約11mで走行中に、5秒間ではおよそ55mの距離を走行することになる。また、事故後には平均時速10kmに落ちたと仮定すると、5秒間ではおよそ14mの距離を走行する。したがって、事故発生から前後の5秒間(時間幅で10秒間)の前記各データや情報を解析可能な構成とすれば、事故発生前後の状況を解析・把握し、事故発生の直接的、間接的原因を特定することができるようになることによる。
さらに、前記一時蓄積メモリ(リングメモリ)5内のデータを、事故発生時に、無線リンクを用いて、車両1から、例えば車両メーカーが運営するコントロールセンターに自動的に送信する構成とすれば、コントロールセンター2000では、事故発生時に各車両から送信されてくるデータを受信でき、車両周辺の映像情報から事故発生状況をより正確に解析可能となる。
ここで、図8に戻り、DMS4によるドライバの視点位置検出結果から、ある時点でドライバの注視位置は歩行者Aの近傍にあったとする。すなわち、ドライバは、ウインドスクリーン上の虚像表示領域の左側領域、より詳細にはA2領域を注視していたとする。
ところが、その数秒後、歩行者Bが車両1の右側から急に飛び出してきたとする。この時点、すなわち、歩行者Bが車両1の前に飛び出す寸前では、ドライバが歩行者Aを注視していたことはDMS4が検知しており、DMS4によるドライバの注視位置検知情報は時刻情報とともに、車両1に搭載されたリングメモリ5に記録される。
ここで、ドライバは歩行者Bに気づき、歩行者Bと車両1との接触を回避するために急ブレーキ、あるいは急ハンドルを切ったものとする。この時点、すなわち、ドライバが歩行者Bに気づき、急ブレーキまたは急ハンドルを作動させた時点では、ドライバの注視点は歩行者B側、具体的な領域で示すとD3またはD2に移動する。このドライバ注視点の領域A2からD3またはD2への移動は、DMS4が検知しており、その検知情報は時刻情報とともに、再び、リングメモリ5に記録される。
上記の状況において、ドライバが歩行者Bに気づき、急ブレーキをかけたことにより、あるいは、急ハンドルを切った結果、加速度センサ8は車両1の通常の運転時よりも大きな加速度を検出し、この加速度の変化に応じて、図2に示すイベント検出部6は、イベント発生を検知し、この検知情報がリングメモリ5に記録される。さらに、DR3は、上記一連の状況を動画像データとして記録しており、前記動画像データは時刻情報とともに、リングメモリ5に転送され記録される。
<イベント検出時の情報記録処理>
続いて、以下には、イベント検出時における情報の記録処理の一例について、図10を参照しながら説明する。なお、ここで、イベント検出部6は、加速度センサ8により検出された加速度情報からイベント(事故もしくは事故に準ずる状況)を検出し、その検出情報は、直ちにECU9(図2参照)に転送される。
ECU9は、このイベント検出情報を受信すると(S101)、上記イベント検出前後の、例えば、20秒間(発生前10秒間、発生後10秒間)のすべてのデータ、具体的には、DR3による撮像・記録データ、DMS4によるドライバの注視位置検出データ、HUD装置2によるAR情報表示データ、および、イベント検出部6の検出結果を、圧縮して、または、直接、リングメモリ5に記録する(S102)。かかる動作をイベント発生後10秒が経過するまで継続し(S103)、一連の処理を終了する。その後、これらのデータは、時刻情報などとともに、送信機7を介して、コントロールセンター2000側の受信機2001に向けて送信される。
一方、コントロールセンター2000側では、前記、送信機7から送信されたすべてのデータは受信機2001により受信される。コントロールセンター2000側での処理は、図3の説明で述べたとおりである。
以上のように本発明の実施形態によれば、まず、ドライブレコーダ(DR)3で常時、ドライバが運転する自車両周辺の映像が映像データとして記録されており、一方、車両周辺を撮像する監視用モニタである前方カメラ201により、車両周辺に存在する障害物(運転上支障のある障害物や危険物)の画像が撮像されており、前記撮像画像を画像処理することにより、前記障害物の種類(例えば歩行者、前方車両)が識別される。
その結果、ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置2により、ドライバが目にしている実際の風景(実像)上に、前記障害物の種類別にマーカが虚像として重畳表示され、ドライバによる前記障害物の認識を容易にするための情報、すなわち、AR−HUDによるRマーカの情報である障害物検出情報が提示される。
一方、ドライバの注視点は、ドライバモニタリングシステム(DMS)4により検出され、時刻情報とともに、リングメモリ5に記録される。
このとき、加速度センサ8による検出結果から何らかのイベント(具体的には事故、または事故に準ずる事象、急ブレーキや急ハンドル)が発生したときには、上記した各情報、すなわち、DRによる自車両周囲の撮像記録データ、HUDにより表示された障害物に関する検出情報(すなわち、虚像によるマーカの表示)、ドライバモニタリングシステム(DMS)4によるドライバの視点情報が、イベント発生時点の前後(例えば、前5秒(または10秒)、後5秒(または10秒))に渡り、車両1からコントロールセンター2000に向けて送信される。
<送信するデータの形態とその生成>
ここで、図11〜12を用いて、車両1の送信機7から送信するデータの形態とその生成について説明する。
図11は、送信データを生成する処理を説明する図である。加速度センサ8がある時刻に、通常よりも大きな加速度を検出したものとする。上記通常よりも大きな加速度は、前述のように、急ブレーキや急ハンドル、あるいは、自車両が何かに衝突した場合に発生する。加速度の閾値としては、例えば5Gに設定する。すなわち、加速度センサ8が5Gよりも大きな加速度を検出した時に、イベントが発生したものをするように、イベント検出手段6が動作する(図2参照)。また、図10において、加速度センサ8が上記のような5Gを超える加速度を検出した時刻、すなわち、イベント検出時刻を時刻0とする。
本実施の形態では、時刻0の前5秒、後5秒の10秒間のデータを取得し、ECU9により、上記10秒間のデータがリングメモリ5に蓄積される。正確には、イベント検出されていない状態であっても、データは常時リングメモリ5に蓄積されており、イベントが検出されると、その5秒後にリングメモリへの上書きが停止され、上書きが停止された時点でリングメモリ5に蓄積されている上記10秒間のデータが、ECU9により、送信機7に転送される。
上記のとおり、リングメモリ5には、DRデータ、DNSデータ、HUDデータ、および、イベント発生の有無(11または00のデータ)が、ECU9によって常時転送されている。なお、上記各データのサンプリングは、例えば、1/30秒(33ミリ秒)とする。すなわち、上記、DRデータ、DMSデータ、HUDデータ、および、イベント発生の有無(11または00のデータ)は、1/30秒ごとにサンプリングされ、図のように、それぞれパケット化される。なお、上記サンプリング間隔は、1/30秒に限らず、事故発生後のイベント解析のために必要な情報が確保できればよく、例えば、1/60秒ごとでもよく、また、1/15秒ごとでもよい。
このように、DRデータ、DMSデータ、HUDデータは、それぞれ、1/30秒ごとにサンプリングされ、パケット化され、その後、このパケット化されたデータは、次に、時間軸多重され、TDM(時分割多重=Time Division Multiplexing)データに変換される。
続いて、図12には上記の送信データ処理により生成される送信データのデータ構造を示す。
図12(a)は、上記TDMデータのデータ構造を示す図であり、ここでは、1/30秒を1つのセグメントとして、1セグメント内に、ヘッダ、DRデータ、DMSデータ、HUDデータ、さらに、イベント検出情報(11でイベント発生あり、00でイベント発生なし)が時間軸多重されている。また、ヘッダには、ヘッダ番号Nと時刻情報(例えば日本の時刻情報=JST)が含まれている。なお、図示はしないが、1セグメント内のデータとして、上記ヘッダ、DRデータ、DMSデータ、HUDデータ、イベント検出情報に加え、さらに、図6に示された各種センサからの1つまたは複数の出力データを含んでもよい。
図12(b)は、複数のセグメントからなるストリーム構造を示しており、1セグメントは、1/30秒であるので、1秒間のセグメント数は30、したがって、イベント発生前後5秒ずつの合計10秒間のセグメント数は、300セグメントとなる。したがって、リングメモリ5には、上記イベント発生前後5秒間の300セグメントのデータがメモリされ、この300セグメントが、送信機7を介して、車両1から外部(具体的には、コントロールセンター2000)に向けて送信される。
既に図3を用いて説明したように、車両運行記録システムを構成するコントロールセンター2000は、走行中の各車両1から送信されるイベント発生前後のデータを、上記で説明したように300セグメントのデータとして受信し、記録する機能を有する。
さらに、コントロールセンター2000では、受信データよりイベント発生を検知し、前記検知情報に基づいて、警察や保険会社等の外部機関に対して、プッシュ型、あるいはプル型で、イベント発生前後のすべての、あるいは一部のデータを転送する。
また、上記車載運転情報記録処理システムによれば、車両1を運転中のドライバ40は、万が一の事故発生に際しても、自動的に関連データがコントロールセンター2000に送信され、例えばけが人の救出や、のちの保険処理等、事故後の対応が保証されているため、安心して運転に専念することができるという効果をもたらす。
また、事故発生の経緯や、事故発生原因を解析するために必要となる情報がすべてコントロールセンター2000側、さらには、関連する外部機関3000に送信されるので、ドライバは事故に結びつくような無理な運転をすることがなくなり、その結果、ドライバは、常に安全運転を心掛けるようになる、という効果も期待できる。
上記の説明においては、本発明の一実施の形態について詳細に説明したが、本発明はこれに限定されることなく、種々の変形例が可能である。
例えば、上記図2においてECU9により実行される動画像圧縮や同期処理などは、その一部または全部を、図5に示したHUD装置2の制御部(ECU)20によって実行されてもよい。また、その場合、各種の情報を記録する記録するためのリングメモリ5の機能をもHUD装置2内に内蔵することもよれば、装置全体の小型化にも有利であろう。また、HUD装置2の制御部(ECU)20は、図6からも明らかなように、加速度センサ8やドライバカメラ41からの信号を入力していることから、イベントの発生を検知し、または/および、ドライバの視点位置を検知するドライバモニタリングシステム(DMS)4の情報を記録することも可能であろう。さらには、当該HUD装置2の一部にドライブレコーダ(DR)からの情報(データ)やドライバモニタリングシステム(DMS)の情報(データ)をも一括して記録して処理する機能(リングメモリ5)を備えることも可能であろう。その場合、上述した各種の情報を一括して管理することが可能となることから、車載運転情報記録処理システムとしてその小型化や経済性においても有利であろう。
以上、本発明者によってなされた発明を実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は上記の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。例えば、上記の実施例は本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、必ずしも説明したすべての構成を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施例の構成の一部を他の実施例の構成に置き換えることが可能であり、また、ある実施例の構成に他の実施例の構成を加えることも可能である。また、各実施例の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
1…車両、2…ヘッドアップディスプレイ(HUD)装置、3…ドライブレコーダ(DR)、4…ドライバモニタリングシステム(DMS)、5…リングメモリ、6…イベント検出部、7…送信機、8…加速度センサ、9…ECU、10…データバス、20…制御部(ECU)、21…車両情報取得部、22…CPU、23…不揮発性メモリ、24…揮発性メモリ、25…凹面ミラー、26…ウインドシールド、27…HUD表示領域、28…HUDによる虚像面、30…映像表示装置、40…ドライバ、41…ドライバカメラ、42…注視点判定部、201…前方カメラ、202…障害物判定部、203…画像処理部、2000…コントロールセンター、2001…受信機、2002…イベント解析部、2003…出力部。

Claims (19)

  1. 複数の車両に対して無線により接続されたコントロールセンターからなる車両運行記録システムであって、
    前記コントロールセンターは、
    前記車両から送信された前記車両に関わる異常の発生を検出するイベント情報を受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信した前記イベント情報を記録する記録手段と、
    前記記録手段に記録された前記イベント情報に基づいて当該車両に関わる異常の発生解析する解析手段と、
    前記解析手段により解析された解析結果を外部に送信する出力手段と、
    前記解析手段により解析された解析結果を表示するための表示手段と、を備え、
    前記解析手段により解析される前記イベント情報として、前記車両のウインドシールド上において前記車両の前方の実景に障害物情報を虚像により重畳して表示するヘッドアップディスプレイ装置からの障害物検出情報を含んでいる、車両運行記録システム。
  2. 請求項1に記載の車両運行記録システムにおいて、
    前記受信手段は、前記車両から送信された前記車両に搭載されたセンサの出力データを受信する、車両運行記録システム。
  3. 請求項2に記載の車両運行記録システムにおいて、
    前記車両に搭載されたセンサは、前記車両のエンジン稼働状態を検知するエンジン始動センサ、前記車両の速度情報を検知する速度センサ、シフトポジションセンサ、ヘッドライト灯火の有無を検知するセンサ、周囲温度やラジエタ内部の冷却水の温度を検知する温度センサ、前記車両の周囲の明るさを検知する照度センサ、前記車両の周囲の色度を検知する色度センサ、のうちの少なくとも1つのセンサを含む、車両運行記録システム。
  4. 車両の前方の動画映像を撮像データとして取得して撮像時刻と共に記録するドライブレコーダと、
    前記車両のドライバの視点位置を検出して検出時刻と共に記録するドライバモニタリングシステムと、
    前記車両のウインドシールド上において前記車両の前方の実景に障害物検出情報を虚像によって重畳して表示するヘッドアップディスプレイ装置と、
    前記車両に関わる異常が発生した場合、前記ドライブレコーダにより記録された撮像データと、前記ドライバモニタリングシステムによる前記ドライバの視点位置の検出データと、前記障害物検出情報に関するデータと、を時間的に同期させて記録する記録手段と、備えた、車載運転情報記録処理システム。
  5. 請求項4に記載の車載運転情報記録処理システムにおいて、
    前記車両に搭載された少なくとも1つのセンサを備え、 前記記録手段は、前記車両に関わる異常が発生した場合、前記ドライブレコーダにより記録された撮像データと、前記ドライバモニタリングシステムによる前記ドライバの視点位置の検出データと、前記障害物検出情報に関するデータと、前記少なくとも1つのセンサの出力データと、を時間的に同期させて記録する、車載運転情報記録処理システム。
  6. 請求項5に記載の車載運転情報記録処理システムにおいて、
    前記車両に搭載されたセンサは、前記車両のエンジン稼働状態を検知するエンジン始動センサ、前記車両の速度情報を検知する速度センサ、シフトポジションセンサ、ヘッドライト灯火の有無を検知するセンサ、周囲温度やラジエタ内部の冷却水の温度を検知する温度センサ、前記車両の周囲の明るさを検知する照度センサ、前記車両の周囲の色度を検知する色度センサ、のうちの少なくとも1つのセンサを含む、車載運転情報記録処理システム。
  7. 請求項4に記載の車載運転情報記録処理システムにおいて、
    前記記録手段は、時間的に同期させて記録した前記ドライブレコーダによる撮像データと、前記ドライバモニタリングシステムによるドライバ視点位置検出データと、前記障害物検出情報に関するデータと、前記車両内に備えられたセンサの出力データとを前記車両の外部へ送信する送信手段を備えた、車載運転情報記録処理システム。
  8. 請求項4に記載の車載運転情報記録処理システムにおいて、
    前記車両の加速度により、前記車両に関わる異常の発生を検出するイベント検出手段を備えた、車載運転情報記録処理システム。
  9. 請求項4に記載の車載運転情報記録処理システムにおいて、
    前記ドライブレコーダによる撮像データと、前記ドライバモニタリングシステムによるドライバ視点位置検出データと、前記障害物検出情報に関するデータとを、圧縮処理するためのデータ圧縮手段を備えた、車載運転情報記録処理システム。
  10. 車両のウインドシールドに映像を投射することで、車両のドライバに対して前記映像による虚像を表示するヘッドアップディスプレイ装置であって、
    光源および表示素子を有して前記映像を形成する映像表示手段と、
    前記映像表示手段から出射された映像光を前記ウインドシールド上に投射して反射させることで前記虚像を前記車両の前方に表示する光学手段と、
    前記車両に関わる異常が発生した場合、前記映像表示手段により表示した前記映像の障害物検出情報を、前記異常の発生時点を中心として、所定の期間に亘って記録する記録手段と、を備えた、ヘッドアップディスプレイ装置。
  11. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記車両に搭載された少なくとも1つのセンサを備え、
    前記車両に関わる異常が発生した場合、前記映像表示手段により表示した前記映像の障害物検出情報、および、前記少なくとも1つのセンサの出力データを前記異常の発生時点を中心として、所定の期間に亘って同期して記録する同期記録手段を備えた、ヘッドアップディスプレイ装置。
  12. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記記録手段に記録された前記映像の障害物検出情報を外部に出力する出力手段を備えた、ヘッドアップディスプレイ装置。
  13. 請求項12に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記出力手段から外部に出力される前記映像の障害物検出情報には、自車両を他車両と識別可能な、車両識別情報が付加されている、ヘッドアップディスプレイ装置。
  14. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記車両の加速度により、前記車両に関わる異常の発生を検出するイベント検出手段を備えた、ヘッドアップディスプレイ装置。
  15. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記記録手段により記録される前記映像の障害物検出情報は、当該異常の発生時点を中心として、5〜10秒の期間に亘って記録される、ヘッドアップディスプレイ装置。
  16. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記記録手段により記録される前記映像の障害物検出情報は、前記車両のウインドシールド上に表示された領域を、少なくとも2以上の複数の領域に分割して記録される、ヘッドアップディスプレイ装置。
  17. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    ドライバモニタリングシステムと、前記車両のドライバの視点位置を検出して検出時刻と共に同期記録する同期記録手段と、を含んでいる、ヘッドアップディスプレイ装置。
  18. 請求項10に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記車両の前方の動画映像を撮像データとして取得して撮像時刻と共に同期記録するドライブレコーダを含んでいる、ヘッドアップディスプレイ装置。
  19. 請求項11または17に記載のヘッドアップディスプレイ装置において、
    前記同期記録手段は、パケット化により時間軸を多重化して記録する、ヘッドアップディスプレイ装置。
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