JP2020106433A - 劣化予測方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を高精度に予測することが可能な劣化予測方法を提供する。【解決手段】劣化予測方法は、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を予測する劣化予測方法であって、鉄筋に結露が発生する結露発生条件を評価する結露発生条件評価ステップと、複数の前記鉄筋コンクリート構造物において、前記結露発生条件に基づいて、前記鉄筋に結露が発生した時間の合計である結露時間を算出する結露時間算出ステップと、前記結露時間と前記鉄筋コンクリート構造物の埋設深さとの関係に基づいて、前記鉄筋コンクリート構造物が劣化し難い埋設深さの閾値を決定する閾値決定ステップと、前記閾値に基づいて、予測対象の鉄筋コンクリート構造物の劣化を予測する劣化予測ステップと、を含む。【選択図】図1

Description

本発明は、劣化予測方法に関する。
従来、鉄筋とコンクリートとが組み合わされた鉄筋コンクリート構造物は、大気中の二酸化炭素に起因するコンクリートの中性化、錆生成による鉄筋の体積膨張、内圧の増加に伴うコンクリートのひび割れ、結露に起因する鉄筋の腐食、などが原因で劣化することが知られている。特に、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物は、埋設深さが小さい程、鉄筋に結露が発生し易く、劣化し易い傾向にあることが知られている。
藤本憲宏,笠原久稔,永井友康,平成30年度土木学会全国大会,V-395 通信用マンホールにおける結露発生機構 藤本憲宏,笠原久稔,永井友康,信学技報, vol. 117, no. 387, OFT2017-67, pp. 51-56, 2018年1月 菅原広史,近藤純正,水文・水資源学会誌第7巻1号, pp. 440-443(1994)
しかしながら、従来の研究では、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物が劣化し難い埋設深さの閾値を、定量的に決定することが困難であった。このため、予測対象の鉄筋コンクリート構造物に対する劣化の予測精度が不十分であるという問題があった。
かかる事情に鑑みてなされた本発明の目的は、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を高精度に予測することが可能な劣化予測方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る劣化予測方法は、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を予測する劣化予測方法であって、鉄筋に結露が発生する結露発生条件を評価する結露発生条件評価ステップと、複数の前記鉄筋コンクリート構造物において、前記結露発生条件に基づいて、前記鉄筋に結露が発生した時間の合計である結露時間を算出する結露時間算出ステップと、前記結露時間と前記鉄筋コンクリート構造物の埋設深さとの関係に基づいて、前記鉄筋コンクリート構造物が劣化し難い埋設深さの閾値を決定する閾値決定ステップと、前記閾値に基づいて、予測対象の鉄筋コンクリート構造物の劣化を予測する劣化予測ステップと、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を高精度に予測することが可能となる。
本発明の一実施形態に係る地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化予測方法の一例を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の構成の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物が設置される環境を模擬して行う模擬実験の実験系の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物に貼り付けられた腐食センサの一例を示す図である。 時間と温度差及び腐食電流との関係の一例を示す図である。 時間と温度差及び腐食電流との関係の一例を示す図である。 腐食センサの表面状態の一例を示す図である。 腐食センサの表面状態の一例を示す図である。 本発明の一実施形態に係る地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物における温度測定のための実験系の一例を示す図である。 埋設深さと結露時間との関係の一例を示す図である。 埋設深さと鉄筋の腐食率との関係の一例を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
<劣化予測方法>
図1を参照して、本実施形態に係る劣化予測方法について説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る劣化予測方法は、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化予測方法であって、結露発生条件評価ステップ(ステップS1)と、結露時間算出ステップ(ステップS2)と、埋設深さ決定ステップ(ステップS3)と、劣化予測ステップ(ステップS4)と、を含む。
地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物としては、例えば、マンホール、ハンドホール、シールドトンネル、汚泥貯留槽、などが挙げられる。本実施形態では、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物として、マンホールを適用する場合を一例に挙げて説明する。
ここで、図2を参照して、マンホール10の構造について、簡単に説明する。マンホール10は、作業者が通信ケーブルなどの点検、修理、保守、などを行うための空間であり、地中Aに埋設されている。
マンホール10は、首部110と、筐体120と、鉄蓋130と、管路140と、を備える。筐体120は、上床版121と、下床版122と、側壁部123と、を備え、鉄筋コンクリートで製造される。首部110は、略円筒形状であり、内部に空間が形成されている。マンホール10の埋設深さLは、地面Bと地中Aにおける上床版121との距離を示しており、首部110の長さと一致する。筐体120は、略直方体形状であり、内部に空間が形成されている。筐体120の側壁部123には、管路140へと接続される貫通孔が形成されており、貫通孔は、筐体120の内部の空間と管路140の内部の空間とを連通させる。鉄蓋130は、略円柱形状であり、マンホール10の出入口に配置されている。管路140には、通信ケーブルなどが敷設されている。
以下、本実施形態に係る劣化予測方法について、詳細に説明する。
〔結露発生条件評価ステップ(ステップS1)〕
ステップS1において、作業者は、結露発生条件を評価する。結露発生条件とは、鉄筋に結露が発生する条件であり、鉄筋の温度とマンホール10の内部の露点温度との温度差の閾値を規定する条件である。例えば、温度差が閾値以上であれば鉄筋に結露が発生し、温度差が閾値より小さければ鉄筋に結露が発生しない。
作業者は、例えば、図3に示すように、マンホール10が設置される環境を模擬して模擬実験を行い、結露発生条件を評価する。図3Aは、模擬実験の実験系の一例を示す図である。図3Bは、マンホール10における上床版121に貼り付けられた腐食センサ50の一例を示す図である。
アクリル供試体20は、マンホール10における上床版121のコンクリートに相当する。また、アクリル供試体20及び腐食センサ50が、恒温恒湿槽30に設置されることで、マンホール10の内部の環境が再現される。なお、図3Aに示す実験系は、鉄筋の腐食膨張により、マンホール10における上床版121のコンクリートが押し出されて剥離し、鉄筋が露出した露筋状態を想定した実験系となっている。上床版121の鉄筋の露筋後の主な腐食要因は、マンホール10の内部に発生する結露であるため、露筋状態を想定した実験系によって、作業者が模擬実験を行うことで、結露発生機構の再現性を高め、結露発生条件を高精度に評価することが可能になる。
まず、作業者は、恒温恒湿槽30に、冷却水を循環させるための管路40を備えたアクリル供試体20を設置し、ブチル系の両面テープなどで、アクリル供試体20に腐食センサ50を貼り付ける。腐食センサ50は、基板51(例えば、鉄板など)となる対象金属の上に、絶縁性ペースト52(例えば、BNなど)がスクリーン印刷・焼成硬化され、絶縁性ペースト52の上に、基板51との絶縁を保つための導電性ペースト53(例えば、Agなど)が積層印刷・焼成硬化されることで形成される。腐食センサ50は、所定の環境(例えば、マンホール10の内部の環境)へ暴露されると、基板51と導電性ペースト53との間に、結露などに起因する水膜が形成されて、腐食電流が流れるセンサである。作業者は、腐食センサ50を用いて、腐食電流を測定することで、例えば、鉄筋の腐食の程度を把握することができる。
次に、作業者は、恒温恒湿槽30の温度及び湿度、冷却水の温度を設定する。例えば、作業者は、恒温恒湿槽30の温度を20.6℃に設定し、恒温恒湿槽30の湿度を80%に設定し、冷却水の温度を9.7℃に設定する。なお、作業者は、恒温恒湿槽30の温度及び湿度、冷却水の温度を、任意に設定することが可能である。
次に、作業者は、腐食センサ50に結露が発生するか否かを確認しながら、不図示の制御部により冷却水の温度を変化させて、腐食電流、腐食センサ50の温度T1、恒温恒湿槽30の内部の温度、及び恒温恒湿槽30の内部の湿度を測定する。腐食センサ50の温度T1は、例えば、温度センサによって測定される。温恒湿槽30の内部の温度及び湿度は、例えば、温湿度センサによって測定される。
次に、作業者は、例えば、Tetensの式などを用いて、温湿度センサによって測定された恒温恒湿槽30の内部の温度、及び、温湿度センサによって測定された恒温恒湿槽30の内部の湿度に基づいて、恒温恒湿槽30の内部の露点温度T2を導出する。恒温恒湿槽30の内部の露点温度T2とは、恒温恒湿槽30の内部の水蒸気圧が飽和水蒸気圧となる温度である。
次に、作業者は、腐食電流、腐食センサ50の温度T1と恒温恒湿槽30の内部の露点温度T2との温度差ΔT、腐食センサ50に発生する結露の有無、などに基づいて、結露発生条件を評価する。例えば、作業者は、図4に示すような時間と温度差及び腐食電流との関係、図5に示すような腐食センサ50の表面状態、などに基づいて、結露発生条件を評価する。作業者が、腐食電流、腐食センサ50の温度T1、恒温恒湿槽30の内部の露点温度T2、などの各種のデータをコンピュータに入力し適宜操作を行うと、コンピュータは、例えば、マイクロソフト社のエクセル(登録商標)などのグラフ作成アプリケーションにより、所定のグラフ(図4に示すグラフ)を生成し、生成したグラフを表示部などに表示する。コンピュータとしては、公知のものを適用することができ、例えば、ワークステーション、デスクトップ型PC、ノート型PC、などが挙げられる。
図4Aは、1回目の模擬実験における時間と温度差及び腐食電流との関係の一例を示すグラフである。横軸は、時間t[hour]を示している。縦軸の左側は、温度差ΔT[℃]を示している。縦軸の右側は、腐食電流I[μA]を示している。黒丸が温度差ΔT[℃]を示しており、白丸が腐食電流I[μA]を示している。図5Aは、6時間経過後における腐食センサ50の表面状態の一例を示す図である。図5Bは、15時間経過後における腐食センサ50の表面状態の一例を示す図である。
図4Aに示すように、温度差ΔTは、試験開始から6時間経過前までの間において、約1.25℃から約2.00℃まで広がり、6時間経過後から試験終了までの間において、約2.00℃〜約2.50℃の間を維持している。また、腐食電流Iは、試験開始から6時間経過前までの間において、約1.0×10−4μAを維持しており、6時間経過後から試験終了までの間において、約1.0×10−4μAから約1.0×10−2μAまで上昇している。
図5Aに示すように、試験開始から6時間経過後において、腐食センサ50の表面には、微小な水滴60が形成されている。水滴60の粒径は、1mm未満であるため、本実験においては、結露が発生していないものとする。一方、図5Bに示すように、試験開始から15時間経過後において、腐食センサ50の表面には、大きな水滴60が形成されている。水滴60の粒径は、数mm以上である。
図4A及び図5から、腐食電流Iが約1.0×10−4μAである場合、腐食センサ50には、略結露が発生せず、腐食電流Iが約1.0×10−2μAである場合、腐食センサ50には、結露が発生することがわかる。また、図4A及び図5から、腐食センサ50に結露が発生するか否かを規定する腐食電流Iの閾値は、約1.0×10−4μAであることがわかる。
図4Bは、2回目の模擬実験における時間と温度差及び腐食電流との関係の一例を示すグラフである。横軸は、時間t[hour]を示している。縦軸の左側は、温度差ΔT[℃]を示している。縦軸の右側は、腐食電流I[μA]を示している。黒丸が温度差ΔT[℃]を示しており、白丸が腐食電流I[μA]を示している。
図4Bに示すように、温度差ΔTは、試験開始から8時間経過前までの間において、約0.50℃から約1.25℃まで広がり、8時間経過後から試験終了までの間において、約1.00℃〜約1.25℃の間を維持している。また、腐食電流Iは、試験開始から8時間経過前までの間において、全く流れず(0μAであり)、8時間経過後から試験終了までの間において、約1.0×10−4μAを維持している。
図4B及び図5から、腐食電流Iが約1.0×10−4μAである場合における温度差ΔTは、約1.00℃〜約1.25℃の間を維持し、略変化していないことがわかる。即ち、腐食センサ50に結露が発生する条件は、腐食センサ50の温度T1と恒温恒湿槽30の内部の露点温度T2との温度差ΔTが、1.0℃以上であることがわかる。
従って、作業者は、上述のようなマンホール10が設置される環境を模擬して行った模擬実験の実験結果から、鉄筋の温度とマンホール10の内部の露点温度との温度差が1.0℃以上であれば鉄筋に結露が発生し、温度差が1.0℃より小さければ鉄筋に結露が発生しないと評価することができる。即ち、作業者は、鉄筋に結露が発生する結露発生条件として、鉄筋の温度とマンホール10の内部の露点温度との温度差ΔTが、1.0℃以上である、と評価することができる。
なお、ステップS1は、上述のように作業者が行ってもよいし、作業者によって入力された各種のデータに基づいて、コンピュータが、記憶部から適切なデータを抽出し、予め定められたプログラムに則って行うことも可能である。
〔結露時間算出ステップ(ステップS2)〕
結露時間算出ステップ(ステップS2)は、詳細には、温度測定ステップ(ステップS21)と、結露時間算出ステップ(ステップS22)と、を含む。
≪温度測定ステップ(ステップS21)≫
ステップS21において、作業者は、複数のマンホールにおいて、鉄筋の温度及びマンホール10の内部の温度を測定する。
作業者は、複数のマンホールとして、例えば、気候区分の異なる5地域(例えば、北海道、秋田県、茨城県、岐阜県、沖縄県)に設置される22個のマンホール10を使用する。作業者は、例えば、北海道に設置され、首部110の長さ(埋設深さL)が、50cm、60cm、125cmである3個のマンホール、秋田県に設置され、首部110の長さが、50cm、55cm、120cm、135cm、145cmである5個のマンホール、茨城県に設置され、首部110の長さが、45cm、50cm、65cm、75cm、100cm、110cmである6個のマンホール、岐阜県に設置され、首部110の長さが、70cm、80cm、105cm、140cm、180cmである5個のマンホール、沖縄県に設置され、首部110の長さが、77cm、90cm、115cmである3個のマンホールを使用する。なお、作業者が、測定に使用するマンホール10の個数、測定に使用するマンホール10の設置される地域は、特に限定されるものではない。
図6に示すように、作業者は、例えば、マンホール10における上床版121に、鉄筋70を貼り付けて、温度センサ301を用いて、鉄筋70の温度を測定する。温度センサ301としては、例えば、熱電対など公知の温度センサを用いることができる。作業者は、例えば、測定期間を1年間、測定間隔を1時間として、鉄筋70の温度を測定する。作業者が、鉄筋の温度を測定する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を適用することができる。なお、図6に示す実験設備も、露筋状態を想定した実験設備となっている。
また、作業者は、例えば、温湿度センサ302を用いて、マンホール10の内部の温度を測定する。温湿度センサ302としては、例えば、容量変化型のセンサ、抵抗変化型のセンサ、など公知の温湿度センサを用いることができる。作業者は、例えば、測定期間を1年間、測定間隔を1時間として、マンホール10の内部の温度を測定する。作業者が、マンホール10の内部の温度を測定する方法は、特に限定されるものではなく、公知の方法を適用することができる。また、作業者は、マンホール10の内部の温度のみならず、マンホール10の内部の湿度を測定してもよい。これにより、作業者は、温度及び湿度に基づいて、マンホール10の内部の露点温度を導出することができるため、本実施形態に係る劣化予測方法における劣化の予測精度を高めることができる。
なお、ステップS21は、上述のように作業者が行ってもよいし、コンピュータと温度センサ301及び温湿度センサ302とが有線或いは無線で接続されて、コンピュータが、温度センサ301及び温湿度センサ302を制御することによって、鉄筋70の温度、或いは、マンホール10の内部の温度(或いは露点温度)を、自動計測することも可能である。
≪結露時間算出ステップ(ステップS22)≫
ステップS22において、作業者は、結露発生条件、複数のマンホールにおける鉄筋の温度、複数のマンホールにおける内部の温度、などの各種のデータをコンピュータに入力する。コンピュータは、鉄筋の温度とマンホール10の内部の温度との温度差を算出し、該温度差及び結露発生条件に基づいて、鉄筋70に結露が発生した時間の合計である結露時間を算出する。
例えば、コンピュータは、北海道に設置されて、首部110の長さが50cmのマンホール(MH1)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH1の内部の温度とMH1の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH1の結露時間を2600時間(約108日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、北海道に設置されて、首部110の長さが60cmのマンホール(MH2)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH2の内部の温度とMH2の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH2の結露時間を1750時間(約73日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、北海道に設置されて、首部110の長さが125cmのマンホール(MH3)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH3の内部の温度とMH3の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH3の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、秋田県に設置されて、首部110の長さが50cmのマンホール(MH4)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH4の内部の温度とMH4の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH4の結露時間を800時間(約33日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、秋田県に設置されて、首部110の長さが55cmのマンホール(MH5)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH5の内部の温度とMH5の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH5の結露時間を400時間(約17日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、秋田県に設置されて、首部110の長さが120cmのマンホール(MH6)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH6の内部の温度とMH6の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH6の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、秋田県に設置されて、首部110の長さが135cmのマンホール(MH7)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH7の内部の温度とMH7の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH7の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、秋田県に設置されて、首部110の長さが145cmのマンホール(MH8)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH8の内部の温度とMH8の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH8の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、茨城県に設置されて、首部110の長さが45cmのマンホール(MH9)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH9の内部の温度とMH9の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH9の結露時間を100時間(約4日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、茨城県に設置されて、首部110の長さが50cmのマンホール(MH10)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH10の内部の温度とMH10の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH10の結露時間を400時間(約17日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、茨城県に設置されて、首部110の長さが65cmのマンホール(MH11)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH11の内部の温度とMH11の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH11の結露時間を700時間(約29日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、茨城県に設置されて、首部110の長さが75cmのマンホール(MH12)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH12の内部の温度とMH12の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH12の結露時間を600時間(約25日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、茨城県に設置されて、首部110の長さが100cmのマンホール(MH13)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH13の内部の温度とMH13の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH13の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、茨城県に設置されて、首部110の長さが110cmのマンホール(MH14)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH14の内部の温度とMH14の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH14の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、岐阜県に設置されて、首部110の長さが70cmのマンホール(MH15)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH15の内部の温度とMH15の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH15の結露時間を1600時間として算出する。
例えば、コンピュータは、岐阜県に設置されて、首部110の長さが80cmのマンホール(MH16)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH16の内部の温度とMH16の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH16の結露時間を1100時間(約46日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、岐阜県に設置されて、首部110の長さが105cmのマンホール(MH17)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH17の内部の温度とMH17の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH17の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、岐阜県に設置されて、首部110の長さが140cmのマンホール(MH18)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH18の内部の温度とMH18の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH18の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、岐阜県に設置されて、首部110の長さが180cmのマンホール(MH19)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH19の内部の温度とMH19の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH19の結露時間を0時間として算出する。
例えば、コンピュータは、沖縄県に設置されて、首部110の長さが77cmのマンホール(MH20)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH20の内部の温度とMH20の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH20の結露時間を900時間(約38日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、沖縄県に設置されて、首部110の長さが90cmのマンホール(MH21)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH21の内部の温度とMH21の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH21の結露時間を100時間(約4日間)として算出する。
例えば、コンピュータは、沖縄県に設置されて、首部110の長さが115cmのマンホール(MH22)において、測定期間(例えば、1年間)の温度差(MH22の内部の温度とMH22の上床版121に貼り付けられた鉄筋70の温度との差分)を、測定間隔(例えば、1時間)毎に算出する。そして、コンピュータは、温度差が1.0℃以上となる時間を集計し、MH22の結露時間を50時間(約2日間)として算出する。
〔埋設深さ決定ステップ(ステップS3)〕
ステップS3において、作業者は、コンピュータによって算出された結露時間とマンホールの埋設深さとの関係に基づいて、鉄筋70が腐食し難い結露時間の閾値を決定し、該閾値に基づいて、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を決定する。作業者が、複数のマンホール(例えば、MH1〜MH22)の埋設深さ、複数のマンホール(例えば、MH1〜MH22)の結露時間、などの各種のデータをコンピュータに入力し適宜操作を行うと、コンピュータは、例えば、マイクロソフト社のエクセル(登録商標)などのグラフ作成アプリケーションにより、所定のグラフ(図7に示すグラフ)を生成し、生成したグラフを表示部などに表示する。
図7は、埋設深さと結露時間との関係を示すグラフである。横軸は、埋設深さL[cm]を示している。縦軸は、結露時間T[hours]を示している。黒色の菱形は、北海道に設置される3個のマンホール(MH1、MH2、MH3)を示している。黒色の正方形は、秋田県に設置される5個マンホール(MH4、MH5、MH6、MH7、MH8)を示している。白抜きの三角形は、茨城県に設置される6個のマンホール(MH9、MH10、MH11、MH12、MH13、MH14)を示している。白抜きの菱形は、岐阜県に設置される5個のマンホール(MH15、MH16、MH17、MH18、MH19)を示している。白抜きの正方形は、沖縄県に設置される3個のマンホール(MH20、MH21、MH22)を示している。
まず、作業者は、図7に示すグラフに基づいて、鉄筋70が腐食し難い結露時間の閾値を決定する。
図7から、マンホールの埋設深さLが大きくなる程、結露時間Tは小さくなる傾向があり、マンホールの埋設深さLが小さくなる程、結露時間Tは大きくなる傾向があることがわかる。また、結露時間Tが100時間以下になると、埋設深さLの大きいマンホールの個数が増大していることがわかる。
従って、作業者は、結露時間Tが100時間以下であれば、鉄筋70が腐食し難く、結露時間Tが100時間より大きければ、鉄筋70が腐食し易いと評価することができる。即ち、作業者は、鉄筋70が腐食し難い結露時間の閾値を、100時間と決定することができる。なお、作業者は、鉄筋70が腐食し難い結露時間の閾値を、任意に決定することが可能である。
次に、作業者は、図7に示すグラフ、及び、鉄筋70が腐食し難い結露時間の閾値(例えば、100時間)に基づいて、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を決定する。
図7から、結露時間Tが100時間以下となるマンホールは、12個であり、MH3、MH6、MH7、MH8、MH9、MH13、MH14、MH17、MH18、MH19、MH21、MH22であることがわかる。これらの12個のマンホールにおいて、マンホールの埋設深さLが大きくなる程、マンホールの個数が多くなる傾向があり、マンホールの埋設深さLが小さくなる程、マンホールの個数が少なくなる傾向があることがわかる。また、埋設深さLが100cm以上になると、マンホールの個数が増大していることがわかる。
従って、作業者は、マンホールの埋設深さLが100cm以上であれば、マンホールが劣化し難く、マンホールの埋設深さLが100cmより小さければ、マンホールが劣化し易いと評価することができる。即ち、作業者は、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、100cmと決定することができる。なお、作業者は、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、任意に決定することが可能である。
具体的には、作業者は、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値として、信頼性の高い値を得るため、12個のマンホール(MH3、MH6、MH7、MH8、MH9、MH13、MH14、MH17、MH18、MH19、MH21、MH22)の中から、埋設深さLが3番目に小さいMH13を選定し、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH13の埋設深さである100cmと決定してよい。なお、作業者は、12個のマンホールの中から、例えば、埋設深さLが4番目に小さいマンホールMH17を選定し、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH17の埋設深さである105cmと決定してもよい。また、作業者は、12個のマンホールの中から、例えば、埋設深さLが5番目に小さいマンホールMH14を選定し、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH14の埋設深さである110cmと決定してもよい。作業者は、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値として、信頼性の高い値を有すると考えられるマンホールを、任意に選定することが可能である。
或いは、作業者は、気候区分の異なる地域ごとに、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を決定することも可能である。
例えば、作業者は、北海道に設置されるMH1〜MH3において、結露時間Tが100時間以下となるMH3を選定し、北海道に設置されるマンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH3の埋設深さである125cmと決定してよい。
また、例えば、作業者は、秋田県に設置されるMH4〜MH8において、結露時間Tが100時間以下となる3個のマンホール(MH6、MH7、MH8)の中から、埋設深さLが2番目に小さいMH7を選定し、秋田県に設置されるマンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH7の埋設深さである135cmと決定してよい。
また、例えば、作業者は、茨城県に設置されるMH9〜MH14において、結露時間Tが100時間以下となる3個のマンホール(MH9、MH13、MH14)の中から、埋設深さLが3番目に小さいMH14を選定し、茨城県に設置されるマンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH14の埋設深さである110cmと決定してよい。
また、例えば、作業者は、岐阜県に設置されるMH15〜MH19において、結露時間Tが100時間以下となる3個のマンホール(MH17、MH18、MH19)の中から、埋設深さLが1番目に小さいMH17を選定し、岐阜県に設置されるマンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH17の埋設深さである105cmと決定してよい。
また、例えば、作業者は、沖縄県に設置されるMH20〜MH22において、結露時間Tが100時間以下となる2個のマンホール(MH21、MH22)の中から、埋設深さLが2番目に小さいMH22を選定し、沖縄県に設置されるマンホールが劣化し難い埋設深さの閾値を、MH22の埋設深さである115cmと決定してよい。
なお、ステップS3は、上述のように、作業者が無作為に抽出した複数のマンホール(例えば、MH1〜MH22)を対象にして行った実験結果に基づいて行われてもよいし、特殊な環境に設置されるマンホールを除外して、作業者が意図的に抽出した複数のマンホールを対象にして行った実験結果に基づいて行われても構わない。
〔劣化予測ステップ(ステップS4)〕
ステップS4において、作業者は、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値に基づいて、予測対象のマンホールの劣化を予測する。例えば、該閾値が100cmである場合、作業者は、予測対象のマンホールの埋設深さが、100cmより小さければ、予測対象のマンホールが劣化し易いと予測し、予測対象のマンホールの埋設深さが、100cm以上であれば、予測対象のマンホールが劣化し難いと予測する。
例えば、作業者は、予測対象のマンホールの埋設深さが10cmである場合、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値より小さいため、予測対象のマンホールが劣化し易いと予測する。例えば、作業者は、予測対象のマンホールの埋設深さが50cmである場合、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値より小さいため、予測対象のマンホールが劣化し易いと予測する。例えば、作業者は、予測対象のマンホールの埋設深さが120cmである場合、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値以上であるため、予測対象のマンホールが劣化し難いと予測する。
なお、ステップS4は、上述のように作業者が行ってもよいし、作業者によって入力された各種のデータに基づいて、コンピュータが、記憶部から適切なデータを抽出し、予め定められたプログラムに則って行うことも可能である。
本実施形態に係る劣化予測方法によれば、マンホールが劣化し難い埋設深さの閾値に基づいて、予測対象のマンホールの劣化を予測する。これにより、マンホールは埋設深さが大きい程、劣化し難い傾向にある、という従来の定性的な予測と比較して、予測対象のマンホールに対する劣化の予測精度を高めることができる。
本実施形態に係る劣化予測方法を、異なる環境に設置される複数のマンホールに適用して、各マンホールの劣化を予測することで、作業者は、複数のマンホールに対して、各マンホールの劣化に応じた適切な周期でのメンテナンスや、限られた維持管理リソースの適正配分を行うことが可能になる。この結果、異なる環境に設置される複数のマンホールの健全性を適切に維持することが可能となる。
<劣化予測方法の検証>
作業者は、本実施形態に係る劣化予測方法を、複数のマンホールに適用して、各マンホールの劣化を予測し、予測精度を検証した。
まず、作業者は、複数のマンホールにおいて、鉄筋の腐食率を算出した。作業者は、複数のマンホールとして、例えば、北海道に設置されて、首部110の長さが52cmのマンホール(mh1)、北海道に設置されて、首部110の長さが60cmのマンホール(mh2)、北海道に設置されて、首部110の長さが79cmのマンホール(mh3)、北海道に設置されて、首部110の長さが125cmのマンホール(mh4)、秋田県に設置されて、首部110の長さが48cmのマンホール(mh5)、秋田県に設置されて、首部110の長さが53cmのマンホール(mh6)、秋田県に設置されて、首部110の長さが57cmのマンホール(mh7)、秋田県に設置されて、首部110の長さが64cmのマンホール(mh8)、茨城県に設置されて、首部110の長さが45cmのマンホール(mh9)、茨城県に設置されて、首部110の長さが52cmのマンホール(mh10)、茨城県に設置されて、首部110の長さが58cmのマンホール(mh11)、茨城県に設置されて、首部110の長さが68cmのマンホール(mh12)、茨城県に設置されて、首部110の長さが76cmのマンホール(mh13)、岐阜県に設置されて、首部110の長さが55cmのマンホール(mh14)、岐阜県に設置されて、首部110の長さが72cmのマンホール(mh15)、岐阜県に設置されて、首部110の長さが185cmのマンホール(mh16)、沖縄県に設置されて、首部110の長さが78cmのマンホール(mh17)、沖縄県に設置されて、首部110の長さが92cmのマンホール(mh18)、沖縄県に設置されて、首部110の長さが116cmのマンホール(mh19)を用いた。
作業者は、各マンホール10における上床版121に、鉄筋70を貼り付けて、例えば、重量測定器を用いて、鉄筋70の初期重量を測定した。そして、作業者は、1年(12ヶ月)間、鉄筋70を暴露した後、上床版121に貼り付けられた鉄筋70を回収し、例えば、重量測定器を用いて、鉄筋70の暴露後の重量を測定した。そして、作業者は、鉄筋70の初期重量、鉄筋70の暴露後の重量、などの各種のデータをコンピュータに入力した。
コンピュータは、作業者により入力された鉄筋70の初期重量、及び、作業者により入力された鉄筋70の暴露後の重量に基づいて、鉄筋の腐食率Cを、{(鉄筋の初期重量−鉄筋の暴露後の重量)/鉄筋の初期重量}×100という式を用いて、算出した。
mh1は、鉄筋70の腐食率Cが0.23%であった。また、mh2は、鉄筋70の腐食率Cが0.25%であった。また、mh3は、鉄筋70の腐食率Cが1.16%であった。また、mh4は、鉄筋70の腐食率Cが0.05%であった。また、mh5は、鉄筋70の腐食率Cが1.15%であった。また、mh6は、鉄筋70の腐食率Cが0.85%であった。また、mh7は、鉄筋70の腐食率Cが0.45%であった。また、mh8は、鉄筋70の腐食率Cが0.05%であった。また、mh9は、鉄筋70の腐食率Cが0.46%であった。また、mh10は、鉄筋70の腐食率Cが0.06%であった。また、mh11は、鉄筋70の腐食率Cが0.60%であった。また、mh12は、鉄筋70の腐食率Cが1.05%であった。また、mh13は、鉄筋70の腐食率Cが1.00%であった。また、mh14は、鉄筋70の腐食率Cが1.10%であった。また、mh15は、鉄筋70の腐食率Cが0.50%であった。また、mh16は、鉄筋70の腐食率Cが0.05%であった。また、mh17は、鉄筋70の腐食率Cが0.90%であった。また、mh18は、鉄筋70の腐食率Cが1.00%であった。また、mh19は、鉄筋70の腐食率Cが0.16%であった。
次に、作業者は、複数のマンホール(例えば、mh1〜mh19)の埋設深さ、複数のマンホール(例えば、mh1〜mh19)の鉄筋70の腐食率、などの各種のデータをコンピュータに入力し適宜操作を行った。コンピュータは、例えば、マイクロソフト社のエクセル(登録商標)などのグラフ作成アプリケーションにより、所定のグラフ(図8に示すグラフ)を生成し、生成したグラフを表示部などに表示した。
図8は、埋設深さと鉄筋の腐食率との関係の一例を示すグラフである。横軸は、埋設深さL[cm]を示している。縦軸は、鉄筋の腐食率C(12カ月)[%]を示している。黒色の菱形は、北海道に設置される4個のマンホール(mh1、mh2、mh3、mh4)を示している。黒色の正方形は、秋田県に設置される4個のマンホール(mh5、mh6、mh7、mh8)を示している。白抜きの三角形は、茨城県に設置される5個のマンホール(mh9、mh10、mh11、mh12、mh13)を示している。白抜きの菱形は、岐阜県に設置される3個のマンホール(mh14、mh15、mh16)を示している。白抜きの正方形は、沖縄県に設置される3個のマンホール(mh17、mh18、mh19)を示している。
図8から、マンホールの埋設深さLが大きくなる程、鉄筋の腐食率Cは小さくなる傾向があり、マンホールの埋設深さLが小さくなる程、鉄筋の腐食率Cは大きくなる傾向があることがわかる。
従って、作業者は、マンホールの劣化を判定するための鉄筋の腐食率Cの閾値を、例えば、0.20%と規定した。そして、作業者は、0.20%という値に基づいて、複数のマンホール(例えば、mh1〜mh19)の劣化を判定した。例えば、作業者は、鉄筋の腐食率Cが、0.20%より小さければ、マンホールは、劣化していないと判定し、鉄筋の腐食率Cが、0.20%以上であれば、マンホールは、劣化していると判定した。即ち、作業者は、mh4、mh8、mh9、mh10、mh16が劣化していないと判定した。また、作業者は、mh1、mh2、mh3、mh5、mh6、mh7、mh11、mh12、mh13、mh14、mh15、mh17、mh18、mh19が劣化していると判定した。なお、マンホールの劣化を判定するための鉄筋の腐食率Cの閾値は、0.20%に限定されるものではなく、作業者が任意に規定することが可能である。
次に、作業者は、本実施形態に係る劣化予測方法を、複数のマンホール(例えば、mh1〜mh19)に適用して、複数のマンホール(例えば、mh1〜mh19)の劣化を予測し、上述の判定結果と一致するか否かを検証した。
mh1において、作業者は、mh1の首部110の長さ(埋設深さL)が52cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh1において、鉄筋の腐食率Cは、0.23%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh2において、作業者は、mh2の首部110の長さが60cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh2において、鉄筋の腐食率Cは、0.25%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh3において、作業者は、mh3の首部110の長さが79cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh3において、鉄筋の腐食率Cは、1.16%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh4において、作業者は、mh4の首部110の長さが125cmであり、100cm以上であるため、劣化し難いと予測した。上述の判定結果より、mh4において、鉄筋の腐食率Cは、0.05%であり0.20%より小さいため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh5において、作業者は、mh5の首部110の長さが48cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh5において、鉄筋の腐食率Cは、1.15%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh6において、作業者は、mh6の首部110の長さが53cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh6において、鉄筋の腐食率Cは、0.85%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh7において、作業者は、mh7の首部110の長さが57cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh7において、鉄筋の腐食率Cは、0.45%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh8において、作業者は、mh8の首部110の長さが64cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。しかしながら、上述の判定結果より、mh8において、鉄筋の腐食率Cは、0.05%であり0.20%より小さいため、作業者は、予測が正しいことを検証できなかった。
mh9において、作業者は、mh9の首部110の長さが45cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh9において、鉄筋の腐食率Cは、0.46%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh10において、作業者は、mh10の首部110の長さが52cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。しかしながら、上述の判定結果より、mh10において、鉄筋の腐食率Cは、0.06%であり0.20%より小さいため、作業者は、予測が正しいことを検証できなかった。
mh11において、作業者は、mh11の首部110の長さが58cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh11において、鉄筋の腐食率Cは、0.60%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh12において、作業者は、mh12の首部110の長さが68cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh12において、鉄筋の腐食率Cは、1.05%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh13において、作業者は、mh13の首部110の長さが76cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh13において、鉄筋の腐食率Cは、1.00%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh14において、作業者は、mh14の首部110の長さが55cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh14において、鉄筋の腐食率Cは、1.10%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh15において、作業者は、mh15の首部110の長さが72cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh15において、鉄筋の腐食率Cは、0.50%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh16において、作業者は、mh16の首部110の長さが185cmであり、100cm以上であるため、劣化し難いと予測した。上述の判定結果より、mh16において、鉄筋の腐食率Cは、0.05%であり0.20%より小さいため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh17において、作業者は、mh17の首部110の長さが78cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh17において、鉄筋の腐食率Cは、0.90%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh18において、作業者は、mh18の首部110の長さが92cmであり、100cmより小さいため、劣化し易いと予測した。上述の判定結果より、mh18において、鉄筋の腐食率Cは、1.00%であり0.20%以上であるため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
mh19において、作業者は、mh19の首部110の長さが116cmであり、100cm以上であるため、劣化し難いと予測した。上述の判定結果より、mh19において、鉄筋の腐食率Cは、0.16%であり0.20%より小さいため、作業者は、予測が正しいことを検証できた。
従って、mh4、mh9、mh16は劣化し難いという作業者の予測は、全て正しいことが検証された。また、mh8、mh10は劣化し易いという作業者の予測は、正しくないことが検証されたが、mh1、mh2、mh3、mh5、mh6、mh7、mh11、mh12、mh13、mh14、mh15、mh17、mh18、mh19は劣化し易いという作業者の予測は、正しいことが検証された。
上述の検証から、本実施形態に係る劣化予測方法によれば、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物が劣化し難くなる埋設深さの閾値を高精度に決定することができる。また、地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を高精度に予測することができる。
なお、上述したように、本実施形態に係る劣化予測方法を支援する支援装置としてコンピュータを好適に用いることができる。コンピュータは、各種の処理内容を記述したプログラムを該コンピュータの記憶部に格納しておき、該コンピュータのCPUによってこのプログラムを読み出して実行させる。なお、このプログラムは、コンピュータ読取り可能な記録媒体に記録可能である。
また、プログラムは、コンピュータ読取り可能媒体に記録されていてもよい。コンピュータ読取り可能媒体を用いれば、コンピュータにインストールすることが可能である。ここで、プログラムが記録されたコンピュータ読取り可能媒体は、非一過性の記録媒体であってもよい。非一過性の記録媒体は、特に限定されるものではないが、例えば、CD−ROMやDVD−ROMなどの記録媒体であってもよい。
<変形例>
本実施形態では、ステップS1において、作業者は、マンホール10が設置される環境を模擬して模擬実験を行い、結露発生条件を評価したが、実際に設置されるマンホール10を使用して実験を行い、結露発生条件を評価してもよい。この場合、作業者は、マンホール10における上床版121に水没検知シール及び熱電対を貼り付け、所定期間暴露し、水没検知シールが呈色するか否かを確認しながら、熱電対の温度、マンホール10の内部の温度及び湿度を測定し、結露発生条件を評価する。但し、模擬実験は、実際に設置されるマンホール10を使用して行われる実験と比較して、マンホール10の設備環境に起因して発生する評価結果の偏りなどが少ないため、汎用性の高い評価結果を得られ易いという利点がある。
本実施形態では、ステップS21において、作業者は、マンホール10の内部の温度のみを測定したが、マンホール10の内部の温度のみならず、マンホール10の内部の温度及びマンホール10の内部の湿度を測定してもよい。これにより、マンホール10の内部の露点温度を導出することができるため、本実施形態に係る劣化予測方法における予測精度を高めることができる。
本実施形態では、作業者は、日本全国に設置されるマンホール10を使用して、日本全国におけるマンホール10が劣化し難い埋設深さの閾値を決定したが、気候区分の異なる地域ごとに設置されるマンホール10を使用して、各地域におけるマンホール10が劣化し難い埋設深さの閾値を決定してもよい。マンホール10の個数、マンホール10の設置される地域、などは特に限定されない。
上述の実施形態は代表的な例として説明したが、本発明の趣旨及び範囲内で、多くの変更及び置換ができることは当業者に明らかである。したがって、本発明は、上述の実施形態によって制限するものと解するべきではなく、特許請求の範囲から逸脱することなく、種々の変形や変更が可能である。例えば、実施形態のフローチャートに記載の各工程の順序は、上記に限定されず適宜変更可能である。また、複数の工程を1つに組み合わせたり、あるいは1つの工程を分割したりすることが可能である。
10 マンホール(地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物)
20 アクリル供試体
30 恒温恒湿槽
40 管路
50 腐食センサ
51 基板
52 絶縁性ペースト
53 導電性ペースト
70 鉄筋
110 首部
120 筐体
121 上床版
122 下床版
123 側壁部
130 鉄蓋
140 管路


Claims (4)

  1. 地中に埋設される鉄筋コンクリート構造物の劣化を予測する劣化予測方法であって、
    鉄筋に結露が発生する結露発生条件を評価する結露発生条件評価ステップと、
    複数の前記鉄筋コンクリート構造物において、前記結露発生条件に基づいて、前記鉄筋に結露が発生した時間の合計である結露時間を算出する結露時間算出ステップと、
    前記結露時間と前記鉄筋コンクリート構造物の埋設深さとの関係に基づいて、前記鉄筋コンクリート構造物が劣化し難い埋設深さの閾値を決定する閾値決定ステップと、
    前記閾値に基づいて、予測対象の鉄筋コンクリート構造物の劣化を予測する劣化予測ステップと、
    を含む劣化予測方法。
  2. 前記結露時間算出ステップは、
    複数の前記鉄筋コンクリート構造物において、前記鉄筋の温度、及び、前記鉄筋コンクリート構造物の内部の温度を測定するステップと、
    前記結露発生条件、及び、前記鉄筋の温度と前記鉄筋コンクリート構造物の内部の温度との温度差に基づいて、前記結露時間を算出するステップと、
    を含む、請求項1に記載の劣化予測方法。
  3. 前記結露発生条件は、前記鉄筋の温度と前記鉄筋コンクリート構造物の内部の温度との温度差が、1.0℃以上である、
    請求項1又は2に記載の劣化予測方法。
  4. 前記結露発生条件は、前記鉄筋コンクリート構造物を模擬した、アクリル供試体が設置された恒温恒湿槽において、
    アクリル供試体に貼り付けられた腐食センサの腐食電流、及び、前記腐食センサの温度と前記恒温恒湿槽の内部の露点温度との温度差に基づいて、評価される、
    請求項1から3のいずれか一項に記載の劣化予測方法。


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