JP2020106094A - 液圧装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】液圧発生源と液圧シリンダとを配管により接続して液圧シリンダの動作を高速化することができる液圧装置を提供することである。【解決手段】油圧装置10は、主に油圧シリンダ100と、油圧シリンダ100へ液を供給する油圧発生源200と、油圧発生源200から第1の液室110までを連通する第1室液送り配管320と、第1の液室110から油圧発生源200までを連通する第1室液戻り配管330と、油圧発生源200および第2の液室130を連通する第2室(送戻)配管390と、第1室液送り配管320および第1室液戻り配管330の少なくとも一方に設けられ、かつ第1の液室110から油圧発生源200へ戻る液の少なくとも一部を第1室液戻り配管330へ送るように切り替える方向制御弁と、を含む。第1室液送り配管320は、第1室液戻り配管330の管径より細い管径で形成された細径配管321を含む。【選択図】図1

Description

本発明は液圧装置に関する。
従来、液圧装置について、種々の研究開発が行われている。
例えば、特許文献1(特開2013−121244号公報)には、ハイブリッド方式のアクチュエータを制御するに当たって、アクチュエータ変位の変化に影響されずに安定的な推力制御を実現するアクチュエータ制御装置及び方法が開示されている。
特許文献1に記載のアクチュエータ制御装置及び方法は、ハイブリッド方式のアクチュエータを制御する場合において、フィードバック制御とフィードフォワード制御とを組み合わせて前記アクチュエータの推力を制御すると共に、前記アクチュエータの変位、速度或いは加速度の少なくとも1つに基づいてフィードバックゲインを設定するものである。
特許文献2(特開2001−2371号公報)には、アクチュエータを停止状態に確実に保持でき、しかも回路流量の大小に関係なく安定したアクチュエータ作動を得る建設機械のアクチュエータ駆動装置について開示されている。
特許文献2に記載の建設機械のアクチュエータ駆動装置においては、アクチュエータ回路としてのシリンダ回路30に、同回路30を遮断してシリンダ27を停止状態に保持する位置と、同回路30を開通させて作動させる位置との間で切換わり作動する油圧パイロット式の停止保持弁31,32を設け、シリンダ作動時に、操作部40からの指令信号に基づく停止保持制御弁36の作動により外部パイロット圧を停止保持弁31,32に供給して同保持弁31,32の一方を開くようにしたものである。
さらに、特許文献3(特開2017−48757号公報)には、油圧モータでクランク軸を回転させて往復式の昇圧ポンプを駆動するときに、クランク軸の回転速度の変動を抑制する液化ガス昇圧装置について開示されている。
特許文献3に記載の液化ガス昇圧装置は、液化ガスを昇圧する往復動式の昇圧ポンプと、昇圧ポンプを駆動させるクランク軸と、クランク軸を回転させる油圧モータと、油圧モータに作動油を供給する油圧ポンプと、油圧モータの下流に設けられる制御弁と、クランク軸の回転速度を計測する回転速度計と、回転速度計により計測される回転速度に基づき、制御弁の開度を調節することで油圧モータからの作動油の排出量を制御する流量制御部と、を備えるものである。
特開2013−121244号公報 特開2001−2371号公報 特開2017−48757号公報
一般的に、船舶等においては、低速での出力が可能であり、プロペラに直結して駆動することができる2ストロークサイクルの低速ディーゼルエンジンが用いられている。
近年、低速ディーゼルエンジンの燃料として、CO2排出量の少ない天然ガスが注目されている。
低速ディーゼルエンジンの燃焼室に高圧の天然ガス(燃料ガス)を噴射して燃焼させることで、高熱効率で高出力が得られる。
天然ガスを高圧にして低速ディーゼルエンジンの燃焼室に噴射するために、液化天然ガス(以下、「LNG」という)を昇圧したのち加熱し、気化させることが行われている。
具体的には、タンクに貯留されたLNGを液体ポンプにより昇圧し、昇圧されたLNGを気化器により加熱し、気化したLNGを低速ディーゼルエンジンの燃焼室に噴射する。
このような燃料圧縮供給では、非防爆エリアに配置された油圧ポンプを電動機により駆動させ、この油圧ポンプによって防爆エリアに配置された油圧モータに油圧を供給して駆動させ、油圧モータの駆動によって上記液体ポンプを駆動させることが行われている。
船舶において、LNGなどの可燃性気体燃料を圧縮してエンジン内に送る燃料圧縮装置等においては、可燃性気体燃料を圧縮する液圧シリンダを所定の区域(防爆エリア)内に設置し、電動モータと液圧ポンプよりなる液圧発生源を所定の区域外(非防爆エリア)に設置する必要がある。そして、この2つのエリア間が離れているため、液圧シリンダと液圧発生源とを接続する配管の長さが例えば数10メートルと長くなる。
液圧発生源から液圧シリンダへ配管を通じて高圧液体を送る時は、配管内の液量が多いと、液圧ポンプによって配管内の液体の圧縮に時間を要するため、液圧シリンダの動作が遅くなるという欠点がある。
したがって、液圧シリンダと液圧発生源とを接続する配管の長さが長くなると、液圧発生源の動作に対する液圧シリンダの動作の速度が遅くなり、シリンダ制御の応答性が悪くなるという問題があった。また、配管の長さが長くなることにより、圧縮に必要な液量が多くなるため、液圧発生源と液圧シリンダとの間で発生するエネルギーロスが大きくなるという問題があった。
さらに、ピストンを特定の周期で動作させる場合に、シリンダ制御の応答性が悪く、圧縮する液量が多いために、吐出能力が高いポンプを用いる必要があるという問題があり、装置の大型化・高コスト化の原因となっていた。
上記の特許文献1には、アクチュエータ制御システムが動作する際に、アクチュエータとして油圧シリンダの液室の体積変化量ΔV(圧縮すべき液量)および作動油の体積弾性係数Kを考慮してはいるが(段落0025)、液圧発生源と液圧シリンダとを接続する配管の長さが長くなった場合における液圧シリンダの動作の速度および応答性が十分ではなかった。
また、特許文献2においては、ポンプ6からヘッド側管路29を通してシリンダ27のヘッドへ加圧油を送る際に、油の体積弾性係数を考慮してはいるが(段落0119)、液圧発生源と液圧シリンダとを接続する配管の長さが長くなった場合における液圧シリンダの動作の速度および応答性が十分ではなかった。
また、特許文献3においては、昇圧ポンプを駆動する油圧モータが防爆エリアに配置され、油圧モータに作動油を供給する油圧ポンプが非防爆エリアに配置される場合、油圧ポンプと油圧モータとの間の配管が長くなるため、油圧ポンプと油圧モータとの間の作動油の量が多くなり、このため、油圧モータの上流側で作動油の圧力が変動することによる作動油の容積の変動量が増加し、油圧モータの回転速度の変化量が大きくなり動作がさらに不安定になるおそれがあると記載されている(段落0009)。しかし、特許文献3においても、液圧発生源と液圧シリンダとを接続する配管の長さが長くなった場合における液圧シリンダの動作の速度および応答性が十分ではなかった。
本発明の主な目的は、液圧発生源と液圧シリンダとを配管により接続して液圧シリンダの動作を高速化することができる液圧装置を提供することである。
本発明の他の目的は、液圧発生源と液圧シリンダとを配管により接続して液圧シリンダの動作を高速化するとともに、シリンダ制御の応答性を向上することができる液圧装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、液圧シリンダの動作の高速化およびシリンダ制御の応答性を向上するとともに、液圧発生源と液圧シリンダとの間で発生するエネルギーロスを低減することができる液圧装置を提供することである。
本発明のさらに他の目的は、吐出能力が低いポンプであっても確実にシリンダを動作させることができる液圧装置を提供することである。
(1)
一局面に従う液圧装置は、シリンダチューブ、シリンダチューブ内を往復動するピストン、およびピストンに連結されたピストンロッドを備え、ピストンが前記シリンダチューブ内を第1の液室および第2の液室に区画する液圧シリンダと、液圧シリンダへ液を供給する液圧発生源と、液圧発生源から第1の液室までを連通する第1室液送り配管と、第1の液室から液圧発生源までを連通する第1室液戻り配管と、液圧発生源および第2の液室を連通する第2室(送戻)配管と、第1室液送り配管および第1室液戻り配管の少なくとも一方に設けられ、かつ第1の液室から液圧発生源へ戻る液の少なくとも一部を第1室液戻り配管へ送るように切り替える方向制御弁と、を含み、第1室液送り配管は、第1室液戻り配管の管径より細い管径で形成された細径部を含むものである。
液圧発生源から液圧シリンダへの高圧液体の液送り時は、配管内の液量が多いと、この配管内の液体の圧縮に時間を要し、シリンダ動作の速度が遅くなる。しかし、液送り配管の管径を細くして配管内の液量を減らすことにより、液圧シリンダ動作を高速化することができる。また、液圧シリンダから液圧発生源への液戻り時は、方向制御弁を用いて管径の太い第1室液戻り配管に切り替えることにより管路抵抗を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。
これにより、液圧シリンダの動作を高速化するとともに、シリンダの動作の応答性を向上させることができる。また、圧縮する液体の量が減ることにより、液圧発生源と液圧シリンダとの間で発生するエネルギーロスを低減することができる。さらに、圧縮する液体の量が減ることにより、吐出能力が低いポンプを用いた場合であっても確実にシリンダを動作させることができる。
(2)
第2の発明にかかる液圧装置は、一局面に従う液圧装置において、液圧シリンダは、所定の区域に配設され、液圧発生源は、他の所定の区域に配設され、第1室液送り配管、第1室液戻り配管、および第2室配管の長さが、それぞれ10m以上100m以下であってもよい。
本発明の液圧シリンダが、例えば防爆エリアに配設され、液圧発生源が、例えば非防爆エリアに配設され、第1室液送り配管、第1室液戻り配管、および第2室配管の長さがそれぞれ10m以上100m以下であるような場合でも、液送り時は高圧となる第1液送り配管の管径を細くして圧縮する液量を減らすことで、シリンダの動作を高速化することができる。また、液戻り時は、方向制御弁を用いて管径の太い配管に切り替えて管路抵抗を減らし、シリンダの動作を高速化することができる。
(3)
第3の発明にかかる液圧装置は、一局面または第2の発明にかかる液圧装置において、第1室液送り配管の細径部の長さが10m以上50m以下であってもよい。
この場合、液圧シリンダが、例えば防爆エリアに配設され、液圧発生源が、例えば非防爆エリアに配設され、第1室液送り配管、第1室液戻り配管、および第2室配管の長さがそれぞれ10m以上50m以下であるような場合でも、液送り時は高圧となる第1液送り配管の管径を細くして圧縮する液量を減らすことで、シリンダ動作を高速化することができる。また、液戻り時は、方向制御弁を用いて管径の太い配管に切り替えて管路抵抗を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。
(4)
第4の発明にかかる液圧装置は、一局面から第3の発明にかかる液圧装置において、液圧シリンダが動作したときの、第1の液室の使用容量および第1室液送り配管の配管内容量の合計液量に対する体積変化量の最大値が、第1の液室の使用容量の10%以下であってもよい。
この場合、第1の液室の使用容量と、第1室液送り配管の配管内容量との合計の液量に対するシリンダ圧縮動作に必要な体積変化量が、第1の液室の使用容量の10%以下とすることにより、液圧シリンダの動作を高速化し応答性を向上することができる。好ましくは8%以下、さらに好ましくは6%以下である。
(5)
第5の発明にかかる液圧装置は、一局面から第4の発明にかかる液圧装置において、方向制御弁は、第1室液送り配管に設けられた第1のソレノイド弁および第2のソレノイド弁を含み、第1のソレノイド弁は液圧シリンダ側に設けられ、第2のソレノイド弁は液圧発生源側に設けられ、第1のソレノイド弁と第2のソレノイド弁との間に細径部が設けられていてもよい。
この場合、図3のように、液圧発生源から液圧シリンダへの液送り時は、第1のソレノイド弁と第2のソレノイド弁との間に細径部が設けられた第1室液送り配管を液体が通るようにする。一方で、第1の液室から液圧発生源への液戻り時には、方向制御弁を切り替えて、比較的管径の大きい第1室液戻り配管を液体が通るようにする。つまり、液戻り時に第1および第2のソレノイド弁をオンにし管径の太い配管に切り替える。
これにより、液送り時は高圧となる第1室液送り配管の管径を細くして、圧縮する液量を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。また、液戻り時は、方向制御弁を用い管径の太い第1室液戻り配管に切り替えて管路抵抗を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。
(6)
第6の発明にかかる液圧装置は、一局面から第4の発明にかかる液圧装置において、方向制御弁は、第1室液戻り配管の液圧シリンダ側に設けられたソレノイド弁を含み、第1室液戻り配管の液圧発生源側がオイルタンクに接続されていてもよい。
この場合、図4のように、液圧発生源から液圧シリンダへ液を送る時は、ソレノイド弁を閉じて、液体が第1室液送り配管を通るようにする。一方で、液戻り時には、ソレノイド弁を動作させて弁を開き、比較的管径の大きい第1室液戻り配管に液を通してオイルタンクに戻すことができる。
(7)
第7の発明にかかる液圧装置は、一局面から第4の発明にかかる液圧装置において、方向制御弁は、第1室液戻り配管の液圧シリンダ側に設けたパイロットチェック弁を含み、パイロットチェック弁のパイロットポートが第2室配管に接続され、第1室液戻り配管の液圧発生源側がオイルタンクに接続されていてもよい。
この場合、図1または5のように、液圧発生源から液圧シリンダへ液を送る時は、パイロットチェック弁が閉じられているため、液体が第1室液送り配管を通る。一方で、液戻り時には、第2室配管に接続されたパイロットポートに圧力が加わり、パイロットチェック弁が開くため、液体は比較的管径の大きい第1室液戻り配管を通してオイルタンクに戻すことができる。
(8)
第8の発明にかかる液圧装置は、第7の発明にかかる液圧装置において、第1室液戻り配管の液圧シリンダ側に設けたパイロットチェック弁の前方および/または後方にリリーフ弁が直列に接続されていてもよい。
この場合、図1または5のように、パイロットチェック弁の前方および/または後方に直列に接続されたリリーフ弁によって、液の流れに抵抗を持たせることができる。また、パイロットチェック弁の前方および/または後方の管内の圧力を一定値以上とすることができるため、パイロットチェック弁が切り替わる押し初めおよび/または引き初めにもパイロットチェック弁に一定値以上の背圧をもたせることができる。
これにより押し初めおよび/または引き初めの液の圧力を保ち、パイロットチェック弁の作動途中に漏れ出てしまう作動油の量を抑え、シリンダの動作の応答性を更に向上することができる。
(9)
第9の発明にかかる液圧装置は、第7または第8の発明にかかる液圧装置において、パイロットチェック弁のクラッキング圧力値が、第2室配管内の液圧の最低圧力値を超える圧力値となるように設定されていてもよい。
ポンプのエロージョンを防止するため、第1室および第2室配管内に一定の予圧をかけることができる。この場合、図1のように、パイロットチェック弁の開弁圧力値を、第2室配管内の液圧の最低圧力値を超える圧力値となるように設定することにより、第2室配管内に一定の予圧がかかっているとき(すなわち液送り時)は、パイロットチェック弁が閉じられているため、液体が第1室液送り配管を通る。一方で、液戻り時には、第2室配管に接続されたパイロットポートに予圧以上の圧力(第2室配管内の液圧の最低圧力値を超える圧力値)が加わり、パイロットチェック弁が切り替わるため、液体は比較的管径の大きい第1室液戻り配管を通してオイルタンクに戻すことができる。
(10)
第10の発明にかかる液圧装置は、第7から第9の発明にかかる液圧装置において、方向制御弁は、さらにクラッキング圧力調整回路を含み、クラッキング圧力調整回路は、パイロットチェック弁のパイロットポートおよび第2室配管の間に接続され、第2室配管内の液体の最低圧力値を超える圧力値によりパイロットチェック弁が動作するように調整されてもよい。
ピストンが往復して液戻りから液送りへと切り替わるとき、第2室配管の液に圧力が残っていると、パイロットチェック弁は開いた状態になる。そのとき、第1室液送り配管の液に圧力をかけようとしても、第1室液戻り配管に連通して液がオイルタンクに流れるため、第1室液送り配管の液の圧力が高まらず、ピストンを動作させることができない場合がある。
したがって、図5のようにクラッキング圧力調整回路を設けて、第2室配管内の液体が、特定の最低圧力値を超える圧力値になったときのみパイロットチェック弁が動作するようクラッキング圧力調整回路を設定することで、液戻しが完了した時にはパイロットチェック弁を確実に閉じることができる。これにより、液送り時の液の圧力を確実に第1の液室に伝えることができる。
(11)
第11の発明にかかる液圧装置は、一局面から第9の発明にかかる液圧装置において、液圧発生源は、電動モータと、両方向回転液圧ポンプとを含んでもよい。
この場合、電動モータ、両方向回転液圧ポンプによって、第1室液送り配管を介して油圧シリンダの第1の液室に液送りをし、あるいは第2室配管を介して油圧シリンダの第2の液室に液送りすることができる。
(12)
第12の発明にかかる液圧装置は、一局面から第9の発明にかかる液圧装置において、液圧発生源は、電動モータと、片方向回転液圧ポンプと、ソレノイド方向制御弁とを含んでもよい。
この場合、図6のように、電動モータと、片方向回転液圧ポンプと、ソレノイド方向制御弁とによって、第1室液送り配管を介して油圧シリンダの第1の液室に液送りをし、あるいは第2室配管を介して油圧シリンダの第2の液室に液送りすることができる。
本発明の液圧装置の第1の実施形態の模式的回路図である。 図1に示す液圧装置を用いて液圧シリンダのストロークと時間との関係を示す動作特性図である。 本発明の液圧装置の第2の実施形態の模式的油圧回路図である。 本発明の液圧装置の第3の実施形態の模式的油圧回路図である。 本発明の液圧装置の第4の実施形態の模式的油圧回路図である。 本発明の液圧装置の第5の実施形態の模式的油圧回路図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付す。また、同符号の場合には、それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さないものとする。
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施の形態にかかる液圧装置の一例を示す模式図である。
以下、本実施の形態において、液圧装置として油圧装置10を例示する。本実施例では液圧装置を作動させる液として油(以下、作動油という)を用いた場合について記載する。図1に示すように、本実施形態の油圧装置10は、主に油圧シリンダ100および油圧発生源200を含む。油圧シリンダ100と油圧発生源200との間に作動油を通す複数の配管が接続されている。貯油タンク600は、それぞれが連通しており、油圧発生源200に作動油を供給する。複数の配管の詳細については、後述する。
(油圧シリンダ100)
油圧シリンダ100は、シリンダチューブ102、ピストン104、およびピストンロッド106を含む。
ピストン104は、シリンダチューブ102の内壁に沿って往復移動自在に収容された円盤状の部品である。ピストンロッド106は、軸線とシリンダチューブ102の中心軸線とが一致するようにその一端がピストン104に固定、連結された部品である。また、ピストンロッド106の他端は、シリンダチューブ102の第2の液室130側から外側に通り、油圧シリンダ100で発生する推力を作用させるべき対象物(図示せず)に連結されている。
シリンダチューブ102は、作動油を内部に収容する円筒状の部品である。シリンダチューブ102は、ピストン104により内部空間を第1の液室110と第2の液室130とに区画される。
(油圧発生源200)
油圧発生源200は、電動モータ210および両方向回転型の油圧ポンプ220を含む。
また、油圧発生源200側には、高圧側および低圧側をそれぞれ繋ぐように、チェック弁540、パイロットチェック弁550、およびリリーフ弁560が形成される。
このリリーフ弁560は、異常により、第1室液送り配管320および第2室配管390内の圧力が高くなった場合に、配管内の圧力を貯油タンク600に開放するための安全弁である。
また、チェック弁540およびパイロットチェック弁550は、第1の液室110と第1室液送り配管320内の油量、および第2の液室130と第2室配管390内の油量、との間の油量差を調整するための弁である。
本実施の形態において、油圧シリンダ100と油圧発生源200とは、約40m程度離間された状態である。
油圧ポンプ220は、例えば両方向吐出型の油圧ポンプである。油圧ポンプ220の入力軸が電動モータ210の回転軸に接続されている。油圧ポンプ220の一方の吐出口が、第1室液送り配管320を介して油圧シリンダ100の第1の液室110に接続されている。油圧ポンプ220の他方の吐出口が、第2室配管390を介して油圧シリンダ100の第2の液室130に接続されている。
(配管)
図1に示すように、油圧発生源200から油圧シリンダ100の第1の液室110までを連通する第1室液送り配管320が形成される。
また、第1の液室110から油圧発生源200までを連通する第1室液戻り配管330が形成される。
最後に、油圧発生源200と第2の液室130とを連通する第2室配管390が形成される。
(第1室液送り配管320)
第1室液送り配管320は、油圧発生源200から第1の液室110への液送りを行う配管である。
第1室液送り配管320は、配管310、細径配管321および配管322からなる。
第1室液送り配管320、第1室液戻り配管330、および前記第2室配管390の長さは、それぞれ10m以上100m以下であり、15m以上80m以下が好ましく、20m以上70m以下がより好ましい。また、細径配管321の長さは、10m以上100m未満であり、10m以上50m以下が好ましい。
また、細径配管321の断面積の上限は、配管310または配管322の断面積を100とした場合に、60以下が好ましく、50以下がさらに好ましく、40以下が最も好ましい。これにより、油圧シリンダ100の動作を高速化するとともに、油圧シリンダ100の動作の応答性を向上させることができる。
また、細径配管321の断面積の下限は、配管310または配管322の断面積を100とした場合に、20以上が好ましく、30以上がさらに好ましい。これにより、第1室液送り配管320の管路抵抗を減らすことができる。
第1室液戻り配管330の配管310または配管322の内径を100とした場合に、細径配管321の内径の好ましい範囲は、30以上80以下が好ましく、40以上70以下がより好ましく、45以上65以下がさらに好ましい。
(第1室液戻り配管330)
第1室液戻り配管330は、油圧シリンダ100の第1の液室110から貯油タンク600までを接続し、第1の液室110から油圧発生源200への液戻りを行う配管である。
第1室液戻り配管330は、配管310、分岐配管331を有する。
ピストン104の引き動作においては、作動油を油圧ポンプ220によって第2室配管390を通じて第2の液室130に供給する。このとき、ピストン104によって第1の液室110の空間が縮められるため、第1の液室110内の作動油は、第1室液戻り配管330を通じて貯油タンク600に戻されることになる。この場合、第1室液戻り配管330の配管径を大きくすることにより管路抵抗を減らして、引き動作を円滑に行うことが可能となる。
第1室液戻り配管330の分岐配管331には、リリーフ弁410,430および/またはパイロットチェック弁420が設けられる。リリーフ弁410,430は、パイロットチェック弁420の作動途中に漏れ出てしまう作動油の量を抑え、油圧シリンダ100の押しはじめ初期動作の応答性を向上するために設けられる。すなわち、作動時にパイロットチェック弁420が確実に閉じるまで、第1の液室110の圧力を保持するためである。
分岐配管331の一端側は、配管310に接続され、分岐配管331の他端側は、貯油タンク600に接続される。
(第2室配管390)
第2室配管390は、第2の液室130から油圧発生源200への液戻り、または油圧発生源200から第2の液室130への液送りを行う配管である。
油圧ポンプ220により第1室液送り配管320の作動油に圧力がかかる場合は、ピストン104が押されて第2の液室130の容量が小さくなり、第2室配管390の作動油は油圧ポンプ220に向かう。一方で、油圧ポンプ220により第2室配管390の作動油に圧力がかかる場合は、第2の液室130の容量が大きくなりピストン104が引かれる。なお、ポンプのエロージョンを防止するために、第1室および第2室配管内には一定の予圧をかけることができる。
第2室配管390は、配管391を有する。
(シリンダの動作と配管内径との関係)
図2は、図1の油圧装置10の油圧シリンダ100のストロークと時間との関係の一例を示す模式図である。
図2に示すように、本実施例にかかる油圧シリンダ100は、1周期を1秒(1Hz)で動作させる場合について例示している。この場合、図2に示すように、ピストン104の押しを0.6secとし、引き0.4secとなるような動作とする必要がある。すなわち、押し行程では大きな荷重で作用するため速度を抑え、引き行程では小さな荷重で動作可能であるため速度を上げることによって、押し引きのサイクルタイムの短縮と、モータ動力の削減とをすることができる。
ここで、油圧シリンダ100のシリンダ内径がφ100mmであり、最大ストローク量が200mmであると仮定し、細径配管321の内径がφ21.2mm、配管310,322,331の内径がそれぞれφ34.4mm、配管391の内径がφ21.2mmであり、配管の長さがそれぞれ40mであると仮定して、シリンダの動作と配管内径との関係について説明を行う。
仮に、細径配管321を設けない場合、配管径がφ34.4mmであると仮定すると、圧縮する作動油の液量は、配管内の液量が37.18Lでありシリンダ内の液量が1.57Lであるため、合計38.75Lとなる。
ここで、作動油がVP46であると仮定すると、体積弾性係数は1600MPaであるため、作動油に圧力が21MPaかかるときの体積変化の割合は、ΔV/V=21/1600=1/76.2と算出される。
したがって、作動油を21MPaで圧縮した場合の体積変化量が0.51Lとなるため、シリンダ圧縮動作に必要となる作動油の液量は2.08Lとなる。なお、この場合、作動油の体積変化量は、シリンダ内の液量の約32.4%となる。
ここで、ポンプの最大吐出能力が188.5L/minであると仮定すると、配管径がφ34.4の場合は、シリンダ圧縮動作に必要となる作動油の液量は2.08Lであるため、油圧シリンダ100の押し行程に必要な時間は最小0.662secかかることとなる。
以上のことから、配管径がφ34.4の場合、ピストン104の押しを0.6sec以内に行うことができないため、油圧シリンダ100を1Hzで動作させることが困難であることがわかる。
次に、本願発明にかかるように、細径配管321を設けた場合、細径配管321の配管径がφ21.2mmと仮定すると、圧縮する作動油の液量は、配管内の液量が14.12Lでありシリンダ内の液量が1.57Lであるため、合計15.69Lとなる。
ここで、油圧作動油がVP46であると仮定すると、上記計算と同様に、作動油を21MPaで圧縮した場合の体積変化量が0.21Lとなるため、シリンダ圧縮動作に必要となる作動油の液量は1.78Lとなる。なおこの場合、作動油の体積変化量は、シリンダ内の液量の約13.3%となる。(体積変化量は、シリンダ内の液量の約20%以下となる。)
ここで、ポンプの吐出能力が最大188.5L/minであると仮定すると、配管径がφ21.2mmの場合は、シリンダ圧縮動作に必要となる作動油の液量は1.78Lであるため、油圧シリンダ100の押し行程に必要な時間は最小0.566msecとなる。

以上のように、配管径をφ34.4mm(JIS規格鋼管40A)から2サイズダウンのφ21.2mm(JIS規格鋼管25A)により、油圧シリンダ100の押し行程に必要な時間を0.6sec以下にすることができるため、油圧シリンダ100を1Hzで動作させることができる。
なお、ピストン104の引き動作においては、押し動作のように作動油に高い圧力を与える必要がないため、少ない流量にて油圧シリンダ100が高速で動作できるように、ピストン104の引き側(第2の液室130側)の受圧面積は、押し側(第1の液室110側)の受圧面積の1/3程度に調整されており、従って、配管径φ21.2mmの配管391によって第2の液室130に作動油を供給することができる。加えて、第2の液室130よりピストンロッド106が無い分だけ油量が3倍程度に増えた第1の液室110内の作動油を、第1室液戻り配管330の配管径をφ34.4mmとすることにより管路抵抗を減らして、貯油タンク600に戻すことにより、引き動作を0.4msec以内に行うことが可能となる。
したがって、ポンプの吐出能力を制御することで、図2に示すように、ピストン104の押しを0.6secとし、引き0.4secとすることができる。
以上により、本発明にかかる油圧装置10においては、高い能力のポンプを用いなくとも、配管径を調整するだけで油圧シリンダ100を1Hzで往復動作させることができる。
[第2の実施形態]
図3は、第2の実施の形態にかかる液圧装置の例を示す模式図である。以下、図3の油圧装置10が、図1の油圧装置10と異なる点についてのみ説明を行う。
図3に示す第2の実施の形態にかかる油圧装置10は、図1のリリーフ弁410、430、パイロットチェック弁420の代わりに、第1室液戻り配管330の配管331に第1のソレノイド弁440、および第2のソレノイド弁450を設けたものである。
図3における油圧装置10においては、第1のソレノイド弁440は油圧シリンダ100側に配置し、第2のソレノイド弁450は油圧発生源200側へ配置される。
そして、ソレノイド弁440およびソレノイド弁450は、ピストン104が押し動作をする時にそれぞれオフとすることで、配管310と細径配管321とが連通し、さらに細径配管321と配管322とが連通する。これにより、油圧発生源200から第1の液室110への液送り時は、作動油は第1室液送り配管320の細径配管321を通る。
一方で、ソレノイド弁440およびソレノイド弁450は、ピストン104が引き動作をする時にそれぞれオンとすることで、配管310と第1室液戻り配管330の配管331とが連通する。これにより、第1の液室110から油圧発生源200への液戻り時には、作動油は比較的管径の大きい第1室液戻り配管330を通る。
これにより、液送り時は第1室液送り配管320の細径配管321を作動油の経路にして、圧縮する液量を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。また、液戻り時は、作動油の経路を管径の太い第1室液戻り配管330に切り替えて管路抵抗を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。
[第3の実施形態]
図4は、第3の実施の形態にかかる液圧装置の他の例を示す模式図である。
以下、図4の油圧装置10が、図1または図3の油圧装置10と異なる点についてのみ説明を行う。
図4における第3の実施の形態にかかる油圧装置10は、図1のリリーフ弁410、430、パイロットチェック弁420、図3のソレノイド弁440、450の代わりに、第1室液戻り配管330の配管331にソレノイド弁460を設けたものである。第1室液戻り配管330の油圧発生源200側が貯油タンク600に接続されている。
図4における油圧装置10においては、ソレノイド弁460を油圧シリンダ100側に配置する。
その結果、油圧発生源200から第1の液室110への液送り時は、ソレノイド弁を閉じて(オフ)、作動油が第1室液送り配管320を通るようにする。一方で、液戻り時には、ソレノイド弁を動作させて弁を開き(オン)、比較的管径の大きい第1室液戻り配管330に連通させて貯油タンク600に作動油を戻す。
これにより、液送り時は第1室液送り配管320の細径配管321を作動油の経路にして、圧縮する液量を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。また、液戻り時は、作動油の経路を管径の太い第1室液戻り配管330に切り替えて管路抵抗を減らし、シリンダ動作を高速化することができる。
[第4の実施形態]
図5は、第4の実施の形態にかかる液圧装置の他の例を示す模式図である。
以下、図5の油圧装置10が、図1の油圧装置10と異なる点についてのみ説明を行う。
図5における第4の実施の形態にかかる油圧装置10は、図1のパイロットチェック弁420のクラッキング圧力にクラッキング圧力調整回路425をさらに設けたものである。
図5における油圧装置10においては、第2室配管390の最低圧力を超える圧力でパイロットチェック弁420が動作するように、クラッキング圧力調整回路425を設けた。
すなわち、ピストン104が往復して液戻りから液送りへと切り替わるとき、第2室配管390の作動油に圧力が残っていると、パイロットチェック弁420は開いた状態になる。そのとき、第1室液送り配管320の作動油に圧力をかけようとしても、第1室液戻り配管330に連通して作動油が貯油タンク600に流れるため、第1室液送り配管320の作動油の圧力が高まらず、ピストン104を動作させることができない場合がある。
したがって、図5のようにクラッキング圧力調整回路425を設けて、第2室配管390内の作動油が、特定の最低圧力値を超える圧力値になったときのみパイロットチェック弁420が動作するようクラッキング圧力調整回路425を設定することで、液戻しが完了した時にはパイロットチェック弁420を確実に閉じることができる。これにより、液送り時の液の圧力を確実に第1の液室110に伝えることができる。
尚、クラッキング圧力調整回路425のクラッキング圧力値は、一例として、第2室配管390の最低圧力値の1.2倍以上2.0倍以下が適当である。
[第5の実施形態]
図6は、第5の実施の形態にかかる液圧装置の他の例を示す模式図である。
以下、図6の油圧装置10が、図1乃至図5の油圧装置10と異なる点についてのみ説明を行う。
図6における第5の実施の形態にかかる油圧装置10は、第1室液戻り配管330の配管331にパイロットチェック420を設け、さらに、油圧発生源200側の配管322,391にソレノイド弁470をさらに設けたものである。
また、両方向回転型の油圧ポンプ220の代わりに、片方向回転型の油圧ポンプ220を含む。
その結果、ソレノイド弁470をオンオフすることにより、片方向回転型の油圧ポンプ220を両方向回転型の油圧ポンプ220のように動作させることができる。その結果、油圧ポンプ220のコストを低減することができる。
(まとめ)
一般に、油圧ポンプ220と油圧シリンダ100とが離れて配置されることにより、油圧ポンプ220と油圧シリンダ100との間の配管内の作動油の容積が大きくなる。このため、油圧ポンプ220の吐出を開始してから、配管内の作動油の圧力が変化して油圧シリンダ100に動作を伝えるまでの時間が長くなり、油圧シリンダ100の動作の速度および応答性が遅くなる。さらに、圧縮する作動油の量が多いことにより、油圧発生源200と油圧シリンダ100との間で発生するエネルギーロスが大きくなる。さらに、圧縮する作動油の量が多いことにより、吐出能力の高いポンプを用なければシリンダを十分に動作させることができない。
このように、油圧ポンプ220と油圧シリンダ100とを接続する配管の長さが長くなると配管内容量が増える。そのため、例えば圧縮する液量の体積変化量が油圧シリンダ100の第1の液室の使用容量の30%以上になると、通常の配管長で設計した油圧発生源200のポンプ能力ではカバーできない。しかし、圧縮する液量の体積変化量が油圧シリンダ100の第1の液室の使用容量の20%以下であれば、従来の吐出能力が低い油圧発生源を用いてもシリンダを確実に動作させることができる。
よって、ポンプ能力を上げることなく送り配管と戻り配管の管径を変えるだけの簡単な変更により、低コストで液圧シリンダのシリンダ動作を高速化するとともに、エネルギーロスを低減し、シリンダ制御の応答性が向上した液圧装置を実現することができる。
[その他の実施形態]
なお、本発明の油圧装置は、液体燃料を用いる推進用エンジンで航行する船舶、例えば、バラ積み貨物船、コンテナ船、液体燃料の運搬船(液化天然ガスを運搬するLNG運搬船等)において、液体燃料を昇圧して推進用エンジンで利用する装置に使用することができる。
また、本発明は、メタン、エタン、プロパン等の炭素化合物を主成分とする天然ガスの運搬船の他、常温で気体の燃料を液化した液化ガスの運搬船、例えば、油田、天然ガス田、製油施設等で生じる副生ガスを精製、液化した液化石油ガス(LPG)の運搬船に適用することができる。
また、本発明で用いられる液は、油(作動油)に限らず、水など他の媒体であってもよい。
本発明においては、油圧装置10が『液圧装置』に相当し、油圧シリンダ100が『液圧シリンダ』に相当し、シリンダチューブ102が『シリンダチューブ』に相当し、ピストン104が『ピストン』に相当し、ピストンロッド106が『ピストンロッド』に相当し、第1の液室110が『第1の液室』に相当し、第2の液室130が『第2の液室』に相当し、第1室液送り配管320が『第1室液送り配管』に相当し、細径配管321が『細径部』に相当し、第1室液戻り配管330が『第1室液戻り配管』に相当し、第2室配管390が『第2室配管』に相当し、油圧発生源200、電動モータ210、油圧ポンプ220が『液圧発生源』に相当し、リリーフ弁410、430、パイロットチェック弁420、ソレノイド弁440、450、460、クラッキング圧力調整回路425、および配管322,391に設けたソレノイド弁470がそれぞれ『方向制御弁』に相当し、オイルタンク、貯油タンク600が『タンク』に相当する。
本発明の好ましい一実施の形態は上記の通りであるが、本発明はそれだけに制限されない。本発明の精神と範囲から逸脱することのない様々な実施形態が他になされることは理解されよう。さらに、本実施形態において、本発明の構成による作用および効果を述べているが、これら作用および効果は、一例であり、本発明を限定するものではない。
10 油圧装置
100 油圧シリンダ
102 シリンダチューブ
104 ピストン
106 ピストンロッド
110 第1の液室
130 第2の液室
200 油圧発生源
210 電動モータ
220 油圧ポンプ
320 第1室液送り配管
321 細径配管
322、391 配管
330 第1室液戻り配管
390 第2室配管
410、430 リリーフ弁
420 パイロットチェック弁
425 クラッキング圧力調整回路
440、450、460、470 ソレノイド弁
600 貯油タンク

Claims (12)

  1. シリンダチューブ、前記シリンダチューブ内を往復動するピストン、および前記ピストンに連結されたピストンロッドを備え、前記ピストンが前記シリンダチューブ内を第1の液室および第2の液室に区画する液圧シリンダと、
    前記液圧シリンダへ液を供給する液圧発生源と、
    前記液圧発生源から前記第1の液室までを連通する第1室液送り配管と、
    前記第1の液室から前記液圧発生源までを連通する第1室液戻り配管と、
    前記液圧発生源および前記第2の液室を連通する第2室(送戻)配管と、
    前記第1室液送り配管および前記第1室液戻り配管の少なくとも一方に設けられ、かつ前記第1の液室から前記液圧発生源へ戻る液の少なくとも一部を前記第1室液戻り配管へ送るように切り替える方向制御弁と、を含み、
    前記第1室液送り配管は、前記第1室液戻り配管の管径より細い管径で形成された細径部を含む、液圧装置。
  2. 前記液圧シリンダは、所定の区域に配設され、
    前記液圧発生源は、他の所定の区域に配設され、
    前記第1室液送り配管、前記第1室液戻り配管、および前記第2室配管の長さが、それぞれ10m以上100m以下である、請求項1に記載の液圧装置。
  3. 第1室液送り配管の前記細径部の長さが10m以上50m以下である、請求項1または2に記載の液圧装置。
  4. 前記液圧シリンダが動作したときの、前記第1の液室の使用容量および前記第1室液送り配管の配管内容量の合計液量に対する体積変化量の最大値が、前記第1の液室の使用容量の20%以下である、請求項1から3のいずれか1項に記載の液圧装置。
  5. 前記方向制御弁は、
    前記第1室液送り配管に設けられた第1のソレノイド弁および第2のソレノイド弁を含み、
    前記第1のソレノイド弁は、前記液圧シリンダ側に設けられ、
    前記第2のソレノイド弁は、前記液圧発生源側に設けられ、
    前記第1のソレノイド弁と前記第2のソレノイド弁との間に、前記細径部が設けられている、請求項1から4のいずれか1項に記載の液圧装置。
  6. 前記方向制御弁は、
    前記第1室液戻り配管の液圧シリンダ側に設けられたソレノイド弁を含み、
    前記第1室液戻り配管の液圧発生源側がオイルタンクに接続されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の液圧装置。
  7. 前記方向制御弁は、
    前記第1室液戻り配管の液圧シリンダ側に設けたパイロットチェック弁を含み、
    前記パイロットチェック弁のパイロットポートが前記第2室配管に接続され、
    前記第1室液戻り配管の液圧発生源側がオイルタンクに接続されている、請求項1から4のいずれか1項に記載の液圧装置。
  8. 前記第1室液戻り配管の液圧シリンダ側に設けた前記パイロットチェック弁の前方および/または後方にリリーフ弁が直列に接続されている、請求項7に記載の液圧装置。
  9. 前記パイロットチェック弁のクラッキング圧力値が、前記第2室配管内の液圧の最低圧力値を超える圧力値となるように設定されている、請求項7または8に記載の液圧装置。
  10. 前記方向制御弁は、さらにクラッキング圧力調整回路を含み、
    前記クラッキング圧力調整回路は、前記パイロットチェック弁のパイロットポートおよび前記第2室配管の間に接続され、前記第2室配管内の液体の最低圧力値を超える圧力値により前記パイロットチェック弁が動作するように調整される、請求項7から9のいずれか1項に記載の液圧装置。
  11. 前記液圧発生源は、電動モータと、両方向回転液圧ポンプと、を含む請求項1から9のいずれか1項に記載の液圧装置。
  12. 前記液圧発生源は、電動モータと、片方向回転液圧ポンプと、ソレノイド方向制御弁と、を含む請求項1から9のいずれか1項に記載の液圧装置。
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