JP2020105753A - 構造部材 - Google Patents

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【課題】 構造部材とコンクリートとの一体化を可能にして、構造部材同士の継ぎ足しの作業が容易であり、構造部材同士の継ぎ足しに起因する問題を解消することが出来て、断面積を容易に増加することが出来て、端部での定着用折り曲げは不要な構造部材の提供。【解決手段】 構造部材を、断面矩形で長尺の螺旋形(長尺部材を捻った形状)に構成する。【選択図】図1

Description

本発明は、コンクリート構造物の構造鋼材として使用される構造部材(例えば、異形鉄筋、その他)に関するものである。
鉄筋コンクリート構造物に使用される鉄筋は、鉄筋コンクリート構造物において、荷重により鉄筋コンクリート内に発生する引張力を負担する構造補強材であり、例えば異形鉄筋や異形線材等がある。
従来技術において、鉄筋をコンクリート内に固定させるために、丸鋼鉄筋の表面に凹凸を付加する等の工夫を施し、鉄筋とコンクリートとの付着力を高めている(特許文献1、特許文献2参照)。
また、高強度低伸度繊維を複数撚合わせて、コンクリートとの付着力を向上した構造部材(特許文献3参照)や、繊維強化プラスチック線材に樹脂材を巻き付けて構造部材の表面積を増大させる技術も提案されている(特許文献4参照)。
しかし、従来の異形鉄筋等では、いわゆる丸鋼の場合に比較するとコンクリートとの付着力は増大しているが、鉄筋とコンクリートとが一体化しているとは言い難い。
高強度低伸度繊維としては、例えば炭素繊維等の化学繊維が選択されるが、化学繊維はコンクリートとの付着力が小さく、コンクリートとの十分な付着力を確保するのは難しい。
そのため、コンクリートと一体化する構造部材が従来から要求されていたが、未だに提案されていない。
また、例えば大型鉄筋コンクリート構造物で異形鉄筋を繋いで長尺化する場合には、継ぎ手箇所で規定の長さだけ異形鉄筋を添わせて、番線で固縛する作業、専用の接続具により異形鉄筋同士を突き合わせてスリーブで繋ぐ作業、(径が大きい棒鋼の場合には)突合せ部を圧接する作業等を実行する必要があった。これらの長尺化作業は、必要な労力及びコストを上昇させるという問題が存在する。
さらに、重ね継ぎ手が集中する箇所では、コンクリートの断面積が減少するという問題も存在する。それと共に、重ね継ぎ手が集中すると、コンクリート打設時の障害になってしまうという問題も存在する。
それに加えて、径の大きな異形鉄筋の場合には、有資格者による圧接が必要となり、圧接後の検査も必要になる。そのため、必要とされる労力が大きく、施工コストを上昇させてしまう。
ここで、建造物の安全性のためには、鉄筋コンクリート構造物の中で発生する引張応力が大きい箇所では、部分的に構造部材の断面積を大きくして発生する単位面積当たりの応力を小さくする方が有効な場合もある。
しかし、鉄筋コンクリート構造物においては、引張応力が大きく発生する部分に対して、部分的に構造鋼材の断面を大きくして応力を抑制することが困難である。
それに加えて、鉄筋コンクリート構造物内の鉄筋においては、引抜力に対応するため、その端部(鉄筋の端部)を折り曲げる処置が必要であり、係る処置のための労力及びコストも必要になる。
特開2006−104884号公報 特開2011−190571号公報 実開平07−001127号公報 特開平05−318452号公報
本発明は上述した従来技術の問題点に鑑みて提案されたものであり、構造部材とコンクリートとの一体化を可能にして、構造部材同士の継ぎ足し(長尺化)の作業が容易であり、構造部材同士の継ぎ足しに起因する問題を解消することが出来、断面積を容易に増加することが出来て、端部での定着用折り曲げが不要な構造部材の提供を目的としている。
本発明の構造部材は、断面矩形で長尺の螺旋形(矩形断面の長尺部材を捻った形状)に構成されていることを特徴としている。
ここで、前記螺旋の捻り方向(長尺部材を捻る方向)は、同一(の捻り)方向であっても良いし、途中で捻り方向が逆転していても良い。
本発明の構造部材は、金属製であっても良いし、或いは、構造部材として必要な引張強度を有するのであれば、樹脂その他の材料であっても良い。
特に、炭素繊維等の酸化しない(錆びない)材料(いわゆる「新素材」)で構成することが好ましい。
また、本発明の構造部材の接合方法は、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一の複数の前記構造部材を面接触する様に重ね合わせ、重ね合わせた領域の所定箇所を保持部材(例えば番線等)で保持(緊結)することを特徴としている。
本発明の構造部材は、当該構造部材の断面の外接円(仮想円)から前記構造部材の断面を除去した残存部の一部により断面形状が構成される補正部材と係合可能にせしめ、補正部材により部分的に円形断面を形成させて用いることが好ましい。
ここで、前記補正部材の軸方向長さは、前記構造部材の断面の長辺の1.5〜2.0倍であるのが好ましい。
また、前記補正部材の軸方向端部(両端部或いは何れか一方の端部)は、尖った形状をしているのが好ましい。構造部材と補強筋等(補強筋、配力筋その他)の隙間に補正部材を挿入し易くするためである。
そして、本発明の構造部材(請求項2の構造部材)と補強筋等との保持方法は、
湾曲面を有する(例えば丸棒状の)補強筋等と組み合わせて(例えば直交して)保持する(例えば緊結する)際に、前記構造部材の断面の外接円(仮想円)から前記構造部材の断面を除去した残存部の一部により断面形状が構成される補正部材(請求項2に記載されている補正部材)を前記構造部材に係合し、
前記構造部材と前記補正部材を係合して形成される(前記外接円と同一の曲率半径の)湾曲面(円弧を含む)と、前記補強筋等の湾曲面とを当接させて保持(例えば堅結)することを特徴としている。
上述の構成を具備する本発明によれば、矩形断面を有する長尺部材(例えば棒鋼)を連続して捩じった形状とせしめ、長尺の螺旋形に構成することにより、鉄筋コンクリートの構造部材として用いる場合に、コンクリートが螺旋に添って螺旋の凹部に入り込み、構造部材と一体化する。
その結果、コンクリート構造物内の構造部材(鉄筋コンクリートにおける鉄筋の様に、引張力が付加される部材)に働く引張応力を、螺旋形の構造部材周辺のコーン状のコンクリートの領域に直接伝播することとなり、構造部材に作用する引張力に対抗することが出来る。
また本発明は、接合面が螺旋形に構成されているため、簡単な固縛により、垂直方向についても変位しなくなる(ずれない)という利点がある。
そのため本発明によれば、構造部材の螺旋形状によりコンクリートと構造部材との付着力が増大するのみならず、構造部材とコンクリートが構造的に一体化し、引張力に強いコンクリート構造物を築造することが出来る。
また本発明によれば、前記構造部材とコンクリートが一体化するため、従来技術に係る構造部材では必要であった端部での定着用折り曲げは、本発明の構造部材では不必要である。そのため、端部を折り曲げるという加工も不必要であり、その分だけ工数および労力が低減される。
それに加えて、矩形断面を有する長尺部材を連続して捩じった形状とせしめ、或いは長尺の螺旋形に構成することは、金属材料であっても、樹脂や炭素繊維等の非金属材料であっても、従来公知の技術により、容易に行うことが出来る。
そのため本発明の構造部材は、その製造が非常に容易である。
本発明によれば、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一の複数の前記構造部材を面接触する様に重ね合わせ、重ね合わせた領域の所定箇所を保持部材(例えば番線等)で保持(例えば、緊結、ズレ止めの簡易な固縛)することにより、構造部材が相互に離隔することを防止するので、構造部材同士を容易且つ確実に接合することが出来る。そして、打設されたコンクリートが固化すれば、重ね合わさった螺旋が一体化して、構造部材に作用する引張力に対して接合部は十分な抵抗力を保持する。
また、簡単に接合することが可能なので、接合(継手)の省力化が図られる。
或いは本発明によれば、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一の複数の前記構造部材を面接触する様に重ね合わせることにより、コンクリート構造物において構造部材の断面積増加を必要とする箇所(例えば、鉄筋コンクリート内で鉄筋断面増加を必要とする箇所)において、本発明の構造部材を必要な厚さ寸法となる様に重ね合わせて保持(例えば固縛)すれば、構造部材の断面積増加を必要とする前記箇所において、構造部材の断面積を容易且つ確実に増加することが出来る。
その結果、構造物の設計の自由度が大きくなる。
本発明に係る構造部材を、非金属材料、例えば炭素繊維等の化学繊維(いわゆる「新素材」)で構成すれば、螺旋形状という特徴を最大限に発揮することが出来る。
例えば、化学繊維は錆びないので、鉄筋における「錆」の問題を解決することが出来て、長寿命の補強コンクリート構造物の構築が可能になり、コンクリート構造物の維持管理を省力化できる。
さらに、コンクリート構造物の軽量化が可能となる。それと共に、例えば橋梁等は、上部構造物が軽くなると下部構造を小さくすることが出来るので、本発明によればコンクリート構造物を小さくすることが出来る。
ここで、本発明の構造部材は螺旋形状をしているので、例えば丸棒状の補強筋(スターラップ、ハンチ筋、帯筋等を含む)と直交させて保持(例えば緊結)しようとする場合等において、本発明の構造部材の螺旋の縁部が当該丸棒の湾曲面の接線と直交していなければ(構造部材の螺旋の縁部の法線と、補強筋(丸棒)の湾曲面の法線とが一致していなければ)、本発明の構造部材は補強筋を定位置に固定することが出来ず、組立の途中の段階で、構造部材と補強筋との相対位置が変位してしまう(ズレてしまう)可能性がある。
それに対して、本発明において、前記構造部材の断面の外接円(仮想円)から前記構造部材の断面を除去した残存部の一部により断面形状が構成される補正部材と、前記構造部材とを係合すれば(組み合わせて使用すれば)、前記構造部材と前記補正部材を係合して形成される(前記外接円と同一の曲率半径の)湾曲面と、前記補強筋の湾曲面とを当接させることが出来る。
そのため、補正材により、従来の丸型構造材(異形棒鋼)と全く同様に扱うことが出来る。
その様に当接すれば、前記構造部材の螺旋の縁部が当該補強筋(丸棒)の湾曲面の接線と直交していなくても(構造部材の螺旋の縁部の法線と、補強筋の湾曲面の法線とが一致していなくても)、構造部材と補強筋との相対位置が変位してしまう(ズレてしまう)ことを防止して、前記螺旋形状の構造部材と湾曲面を有する補強筋(例えば丸棒)を保持(例えば堅結)することが出来る。
そして、前記螺旋形状の構造部材と湾曲面を有する補強筋を保持することが出来れば、設計通りに補強筋が位置していることが担保される(計算通りの位置に補強筋が入っていることが保証される)。
また、計算通りの位置に補強筋が入っていることが保証されるため、構造部材に補正部材を予め保持しておくことにより、保持された補正部材が、補強筋を取り付ける際の目印(位置出し用の目印)として用いることができる。
本発明の実施形態に係る構造部材の正面図である。 図1の構造部材のX−X矢視断面図である。 図1、図2で示す構造部材を重ね継ぎする状態を示す斜視図である。 補正部材を用いないで、実施形態に係る構造部材を補強筋と組み合わせた状態を模式的に示す説明図である。 補正部材を構造部材の両面に係合させた状態を示す説明図であり、係合した構造部材と補正部材の断面が円形となっている状態を示す図である。 補正部材を構造部材と係合させた状態を、補正部材と構造部材の断面で示す説明図である。 補正部材を示す図である。 実施形態に係る構造部材を補正部材と係合させて、補強筋等と組み合わせた状態を模式的に示す説明図である。 補助筋等を構造部材に保持する際の、適正な保持方法を説明する断面図である。 補助筋等を構造部材に保持する際の、適正でない保持方法を説明する断面図である。 補助筋等を構造部材に適正に保持することに補正部材が役に立つ理由を説明する断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
図1において、構造部材10は、細長い帯状の材料を全長に亘って捻り、螺旋形に構成されている。
図中、符号「SP」は螺旋の1ピッチの寸法を示している。螺旋のピッチSPは、最少でもコンクリートの最大粗骨材の3~5倍が望ましい。
構造部材10の断面を示す図2において、構造部材10は概略矩形(図示の例では円形断面の中央部を残し、両側を削ぎ落とした形状:図6参照)の断面形状を有しており、当該断面形状における縦横比(W:D)は1:3〜1:5が好ましい。ただし、縦横比(W:D)は、使用する構造物に応じて、構造物に作用する外力、必要な断面二次モーメントや断面積、構造物に対する作業性等の各種パラメータを考慮して変更することが出来る。
なお、図2で示す様な断面を有する構造部材10は、構造計算において、断面図心位置が同面積の丸型鋼の位置と若干異なっている。
図2において、符号11は構造部材10の縁部(または短辺部)を示し、符号12は長辺部を示し、符号CRは上記円形断面の円弧、すなわち構造部材10を内包する外接円を仮想線で示している。ここで、図2で示す構造部材10の断面において、湾曲部を除去して矩形断面に形成しても良い。
螺旋形の構造部材10は、炭素繊維等の錆びない新素材で作ることが望ましい。これにより構造部材の重量が軽減されるからである。また、発錆による破断等の恐れが無くなり、維持管理の経済性を高め、コンクリート構造物の寿命を高めることが出来る。
ただし、炭素繊維等を用いる場合には、現地加工が難しいため、製造工場において予め各種加工を施しておく必要がある。
螺旋形の構造部材10は、使用に際して特段の必要事項は存在せず、従来の鉄筋構造材と同様に使用することが出来る。
矩形断面を有する長尺部材(例えば鋼材)を連続して捩じる形状として、長尺の螺旋形に構成した構造部材10を、鉄筋コンクリートの構造部材(鉄筋と同様に引張力を負担する部材)として用いた場合には、コンクリートが螺旋に添って螺旋の凹部に入り込み、コンクリートと構造部材10との付着力が増大し、コンクリートと構造部材10が一体化する。
その結果、コンクリート構造物内の構造部材10に働く引張応力は、構造部材10周辺のコンクリートの領域全体(コーン状のコンクリートの領域)に広く伝播して、前記引張力に対抗することが出来る。
そのため、構造部材10の螺旋形状によりコンクリートと構造部材10との付着力が増大し、構造部材10とコンクリートが構造的に一体化するので、強固なコンクリート構造物を構築することが出来る。
また、図示の実施形態によれば、構造部材10とコンクリートが一体化するため、従来技術に係る構造部材では必要であった端部での定着用折り曲げが不必要となる。そのため、端部を折り曲げるという加工が不必要となり、その分だけ労力が低減される。
図示の実施形態において、構造部材10、10同士の接合を、図3を参照して説明する。
図3において、面接触する様に重ね合わされた2本の構造部材10、10は、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一である。係る2本の構造部材10、10を面接触する様に重ね合わせ、重ね合わせた領域の所定箇所を、例えば番線等(図3では図示せず:保持部材)で固縛すれば、構造部材10、10同士を容易且つ確実に接合することが出来る。そして、構造部材同士の接合(継手)の省力化が図られる。
なお、図3は、視認および理解を容易にするため、2本の構造部材10、10を面接触させる直前の状態を示しており、2本の構造部材10、10の間隔が符号δで示されている。2本の構造部材10、10を面接触すると、間隔δはゼロ(0mm)となる。
図3で示す様に、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一の複数の前記構造部材10、10を面接触する様に重ね合わせれば、当該重ね合わせた複数の構造部材10・・・の厚さ寸法を適宜調節することが出来る。
例えば、コンクリート構造物において構造部材の断面積増加を必要とする(例えば、鉄筋コンクリート内で鉄筋断面増加を必要とする)箇所において、構造部材10を重ね合わせて図示しない番線等で固縛すれば、必要な断面積或いは断面二次モーメントを容易且つ確実に確保することが出来る。そのため、構造物の設計の自由度が増す。
図示の実施形態に係る螺旋形の構造部材10を、補強筋(スターラップ、ハンチ筋等)20と組み合わせて用いる状態が、例えば図4で示されている。
構造部材10は螺旋形状をしているので、例えば丸棒状の補強筋(スターラップ、ハンチ筋、帯筋等を含む)20と直交させて保持(例えば緊結)しようとする場合等において、図9で示す様に、構造部材10の螺旋の縁部11が当該丸棒20の湾曲面と直交した状態であれば、構造部材10は補強筋20を定位置に固定することが出来る。
換言すれば、図9で示す様に、構造部材10の螺旋の縁部11の法線L10nと、補強筋(丸棒)20の湾曲面の法線L20nとが一致していれば、構造部材10は補強筋20を定位置に固定することが出来る。或いは、構造部材10の螺旋の縁部11の法線L10nと、補強筋20の湾曲面の接線L20tとが直交していれば、構造部材10と補強筋20が相対的に移動しない様に固定することが出来る。
しかし、図10で示す様に、構造部材10の螺旋の縁部11が当該丸棒20の湾曲面と直交していなければ、構造部材10は補強筋20を定位置に固定することは困難である。
換言すれば、構造部材10の螺旋の縁部11の法線L10nと、補強筋(丸棒)20の湾曲面の法線L20nとが一致していなければ、構造部材10は補強筋20を定位置に固定することは困難である。或いは、構造部材10の螺旋の縁部11の法線L10nと、補強筋20の湾曲面の接線L20tとが直交していなければ、構造部材10と補強筋20が相対的に移動しない様に固定することは困難である。
そして、構造部材10が補強筋20を定位置に固定することが困難であれば、構造物築造の段階で、構造部材10と補強筋20との相対位置が変位してしまう(ズレてしまう)可能性がある。
それに対して、図示の実施形態では、図11で示す様に、補正部材30(例えば図7参照)を組み合わせることにより、補強筋20を構造部材10に対して望ましい定位置に固定することが可能である。
補正部材30を用いた場合には、構造部材10と補正部材30を係合して形成される湾曲面30cf(図2の符号CRで示す外接円の円弧)と、補強筋20の湾曲面20cfを当接させれば、湾曲面30cfと補強筋20の湾曲面20cfは確実に固定される。
係る補正部材30は、図5〜図7で示されている。
補正部材30を構造部材10と係合させた状態を示す図5において、補正部材30の軸方向長さL3は、構造部材10の断面(図2参照)の長辺12の1.5〜2.0倍である。ただし、長さL3については適宜変更可能である。
正確な図示は省略するが、補正部材30の軸方向端部(両端部或いは何れか一方の端部)は、尖った形状をしているのが好ましい。構造部材10と補強筋30の隙間に補正部材30を挿入し易くするためである。
図6で示す様に、補正部材30は、構造部材10の断面の外接円CR(仮想円:図2参照)から構造部材10を除去した残存部(2箇所:図6で右上がりのハッチングを付して示す領域)の一部により構成されている。
ここで、補正部材30は、例えば、構造部材10の断面の外接円CRから構造部材10を除去した残存部の何れか一方の一部分で構成することが出来る。
或いは、図6で右上がりのハッチングを付して示す2箇所の残存部により、補正部材30を構成することも可能である。換言すれば、補正部材30は、前記残存部の一部のみならず、残存部の全部(2箇所)で構成し(図5参照)、構造部材10と2つの補正部材30が係合した箇所の断面形状を円形にすることも可能である。
図8及び図11で示す様に、補正部材30と構造部材10とを係合すれば(組み合わせて使用すれば)、構造部材10と補正部材30を係合して形成される湾曲面30cf(外接円CRと同一の曲率半径の湾曲面:或いは外接円CRと同一の曲率半径の円である円柱側面)と、補強筋20の湾曲面20cfとを当接させて、両者の相対位置を変位させることなく、固定することが出来る。すなわち、図11で示す様に、凹の湾曲面(補強筋20の湾曲面20cf)と凸の湾曲面(構造部材10と補正部材30を係合して形成される湾曲面30cf)を当接すれば、構造部材10と補強筋20との相対位置が変位してしまう(ズレてしまう)ことなく、保持(例えば堅結)することが出来る。
構造部材10と補強筋20との相対位置が変位する(ズレる)ことなく保持(例えば堅結)されれば、設計通りの位置に補強筋20を配置することが担保され、計算通りの位置に補強筋が位置することが保証される。
ここで、構造部材10に補正部材30を予め保持しておけば、保持された補正部材30が、補強筋20を取り付ける際の目印(位置出し用の目印)として機能する。
図示は省略するが、図示の実施形態に係る構造部材10において、補強筋20による構造部材10の位置保持を主目的とする部材には、構造部材10をテープ状にした新素材で構成することも可能である。或いは、鉄筋と新素材の複合素材により、図示の実施形態に係る構造部材10を構成することも考えられる。
そして、図示の実施形態に係る構造部材10は、コンクリート構造物の開口部周辺(図示せず)の補強に有効である。或いは、図示の実施形態に係る構造部材10を超長尺材として構成し(図示せず)、円柱型の構造物の構築に使用すると、効果的である。
図示の実施形態において、構造部材10を、矩形断面を有する長尺部材(例えば鋼材)を連続して捩じった形状とせしめ、長尺の螺旋形に構成することは、金属材料であっても、樹脂や炭素繊維等の非金属材料であっても、従来公知の技術により、容易に行うことが出来る。
そのため構造部材10の製造は容易である。
図示の実施形態によれば、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一の複数の前記構造部材10を面接触する様に重ね合わせ、重ね合わせた領域の所定箇所を保持部材(例えば番線等)で保持(例えば、緊結、ズレ止めの簡易な固縛)することにより、構造部材10同士を容易且つ確実に接合することが出来る。
そして、簡単に接合することが可能なので、接合(継手)の省力化が図れる。
図示の実施形態に係る構造部材10を、非金属材料、例えば炭素繊維等の化学繊維(いわゆる「新素材」)で構成すれば、螺旋形状という特徴を最大限に発揮することが出来る。
化学繊維は錆びないので、鉄筋における「錆」の問題を解決することが出来て、長寿命の補強コンクリート構造物の構築が可能になり、コンクリート構造物の維持管理を省力化できる。
さらに、構造物の軽量化が可能となる。
図示の実施形態はあくまでも例示であり、本発明の技術的範囲を限定する趣旨の記述ではないことを付記する。
10・・・構造部材
11・・・縁部(短辺部)
12・・・長辺部
20・・・補強筋
30・・・補正部材

Claims (4)

  1. 断面矩形で長尺の螺旋形に構成されていることを特徴とする構造部材。
  2. 前記構造部材の断面の外接円から前記構造部材の断面を除去した残存部の一部により断面形状が構成される補正部材と係合可能である請求項1の構造部材。
  3. 請求項1の構造部材の接合方法において、同一の断面形状で且つ螺旋のピッチが同一の複数の前記構造部材を面接触する様に重ね合わせ、重ね合わせた領域の所定箇所を保持部材により保持することを特徴とする接合方法。
  4. 請求項2の構造部材と補強筋との保持方法において、
    前記構造部材と湾曲面を有する補強筋を保持する際に、前記構造部材の断面の外接円から前記構造部材の断面を除去した残存部の一部により断面形状が構成される補正部材を前記構造部材に係合し、
    前記構造部材と前記補正部材を係合して形成される湾曲面と、前記補強筋の湾曲面とを当接させて保持することを特徴とする保持方法。
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